JP7202954B2 - 磁気共鳴イメージング装置、画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置、画像処理装置及び画像処理方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は磁気共鳴イメージング装置、画像処理装置及び画像処理方法に関する。
磁気共鳴イメージング装置は、静磁場中に置かれた被検体の原子核スピンをラーモア周波数の高周波(RF:Radio Frequency)信号で励起し、励起に伴って被検体から発生する磁気共鳴信号(MR(Magnetic Resonance)信号)を再構成して画像を生成する撮像装置である。
磁気共鳴イメージング技術の中に、Dixon法と呼ばれる技術が知られている。Dixon法では、異なるエコー時間TEで収集したデータを再構成した複数の画像、例えば、第1のエコー時間に対応する第1画像と、第2のエコー時間に対応する第2画像とから、水と脂肪が分離された2つの画像、即ち、水画像(W画像)と脂肪画像(F画像)とを生成する技術である。水画像では、被検体の脂肪成分が抑制され、逆に、脂肪画像では、被検体の水成分が抑制されることになる。
第1画像及び第2画像の各画素値の位相は静磁場不均一性の影響を受ける。したがって、第1画像及び第2画像から水画像と脂肪画像とを算出する際には、静磁場不均一性の影響を正しく推定すること重要である。
そこで、静磁場不均一性の影響を正しく推定し、第1画像及び第2画像から水画像と脂肪画像とを正確に算出する技術が従来から種々提案されている。このような技術の中に、TRW-S(sequential tree-reweighted message-passing:ツリー重み再配分メッセージ伝達法)アルゴリズムと呼ばれる技術がある。
TRW-Sアルゴリズムは、静磁場が空間的に変化するとしても、その変化の仕方は連続的であり、かつ滑らかであろうという条件を利用して、静磁場不均一性の影響を正確に推定しようとするものである。
しかしながら、TRW-Sアルゴリズムを用いても、なお、静磁場不均一性の影響を誤って推定する場合がある。静磁場不均一性の影響を誤って推定した場合、水画像の中の本来水成分であるべき領域の一部が誤って脂肪成分に入れ替わったり、逆に、脂肪画像の中の本来脂肪成分であるべき領域の一部が誤って水成分に入れ替わったりするという事象が起こり得る。
Johan Berglund et al., Two-point Dixon Method With Flexible Echo Times, MRM 65:994-1004 (2011)
本発明が解決しようとする課題は、水画像と脂肪画像の分離技術において、水成分の領域と脂肪成分の領域とを、誤りが少なく、より正確に推定できるようにすることである。
実施形態の磁気共鳴イメージング装置は、第1のエコー時間で収集されるデータから第1画像を再構成し、第2のエコー時間で収集されるデータから第2画像を再構成する再構成部と、前記第1及び第2画像から、前記第1及び第2画像の解像度と同じ第1の解像度を有する第1解像度第1位相、及び、第1解像度第2位相を、前記第1の解像度の画素毎に算出する第1位相算出部と、前記第1の解像度よりも低い第2の解像度を有する、第2解像度第1位相及び第2解像度第2位相を、前記第2の解像度の画素毎に算出する第2位相算出部と、前記第2解像度第1位相と前記第2解像度第2位相とから、被検体の撮像時の静磁場分布に対応する真の位相分布を推定する推定部と、前記第1及び第2画像と推定された前記真の位相分布とを用いて、水画像と脂肪画像とを生成する画像生成部と、を備え、前記第2位相算出部は、前記第2の解像度の画素において、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であるか否かを推定し、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であると推定される場合は、前記第1及び第2画像の夫々を低解像度化した画素値から、前記第2解像度第1位相と前記第2解像度第2位相とを算出し、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的ではないと推定される場合は、前記第1解像度第1位相と前記第1解像度第2位相とから、前記第2解像度第1位相と前記第2解像度第2位相とを算出する。
第1の実施形態の磁気共鳴イメージング装置の構成例を示す図。 本実施形態の磁気共鳴イメージング装置で行っているDixon法の全体的な概要を示す図。 水領域と脂肪領域の入れ替わりが起こったときの水画像と脂肪画像を模式的に例示する図。 実施形態の磁気共鳴イメージング装置の機能構成例を示すブロック図。 実施形態の磁気共鳴イメージング装置の動作例を示す全体フローチャート。 位相マップφと位相マップφを低解像化する処理の概念を説明する図。 実施形態の位相マップ低解像化の動作例を示す第1の個別フローチャート。 第1及び第2画像の画素値を単純ベクトル加算する処理の説明図。 実施形態の位相マップ低解像化の動作例を示す第2の個別フローチャート。 (a)は、低解像度化する前の画素毎にベクトルA、Bのペアの先端を、夫々○と黒四角で複素平面にプロットした図であり、(b)は、合成Coherentベクトルの振幅|C|と合成Oppositeベクトルの振幅|O|をレーダ探索方向θに対してプロットした図。 実施形態の位相マップ低解像化の動作例を示す第3の個別フローチャート。 実施形態の位相マップ低解像化の動作例を示す第4の個別フローチャート。 (a)は、|Omax|/|Cmax|が、1に近い大きな値を示すときの、合成Coherentベクトルの振幅|C|と、合成Oppositeベクトルの振幅|O|とを例示する図、(b)は、|Omax|/|Cmax|が、所定の値よりも小さいと判定され、かつ、合成Coherentベクトルのピークが2以上あるか否かが判定されるときの、合成Coherentベクトルの振幅|C|と、合成Oppositeベクトルの振幅|O|とを例示する図。 (a)は合成Coherentベクトルの振幅|C|のピークが1つであるときの合成Coherentベクトルの振幅|C|と、合成Oppositeベクトルの振幅|O|とを例示する図、(b)は、水比率と位相誤差との関係が規定されている位相誤差特性のグラフを例示する図。 実施形態に係る画像処理装置の構成例を示す図。
実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置、画像処理装置及び画像処理方法について、添付図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作をするものとして、重複する説明を適宜省略する。
(磁気共鳴イメージング装置)
図1は、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置1の全体構成を示すブロック図である。磁気共鳴イメージング装置1は、磁石架台100、制御キャビネット300、コンソール400、寝台500、及びRF(Radio Frequency)コイル20を備える。
磁石架台100は、静磁場磁石10、傾斜磁場コイル11、及びWB(Whole Body)コイル12を有している。これらの構成品は円筒状の筐体に収納されている。寝台500は、寝台本体50と天板51を有している。
制御キャビネット300は、傾斜磁場電源31(X軸用31x、Y軸用31y、Z軸用31z)、コイル選択回路36、RF受信器32、RF送信器33、及びシーケンスコントローラ34を備えている。
コンソール400は、処理回路40、記憶回路41、ディスプレイ42、及び入力デバイス43を備えている。コンソール400は、ホスト計算機として機能する。
磁石架台100の静磁場磁石10は、概略円筒形状をなしており、被検体、例えば患者、が搬送されるボア内に静磁場を発生させる。ボアとは、磁石架台100の円筒内部の空間のことである。静磁場磁石10は超電導コイルを内蔵し、液体ヘリウムによって超電導コイルが極低温に冷却されている。静磁場磁石10は、励磁モードにおいて静磁場用電源(図示せず)から供給される電流を超電導コイルに印加することで静磁場を発生する。その後、永久電流モードに移行すると、静磁場用電源は切り離される。一旦永久電流モードに移行すると、静磁場磁石10は長時間、例えば1年以上に亘って、大きな静磁場を発生し続ける。
傾斜磁場コイル11も概略円筒形状をなし、静磁場磁石10の内側に固定されている。この傾斜磁場コイル11は、傾斜磁場電源(31x、31y、31z)から供給される電流によりX軸,Y軸,Z軸の方向に傾斜磁場を被検体に印加する。
寝台500の寝台本体50は天板51を上下方向及び水平方向に移動することができる。撮像前に天板51に載置された被検体を所定の高さまで移動させる。その後、撮像時には天板51を水平方向に移動させて被検体をボア内に移動させる。
WBコイル12は全身用コイルとも呼ばれ、傾斜磁場コイル11の内側に被検体を取り囲むように概略円筒形状に固定されている。WBコイル12は、RF送信器33から伝送されるRFパルスを被検体に向けて送信する。また、水素原子核の励起によって被検体から放出される磁気共鳴信号、即ちMR(Magnetic Resonance)信号を受信する。
磁気共鳴イメージング装置1は、WBコイル12の他、図1に示すようにRFコイル20を備える。RFコイル20は、被検体の体表面に近接して載置されるコイルである。RFコイル20は複数の要素コイルを備えている。これら複数の要素コイルは、RFコイル20の内部でアレイ状に配列されるため、PAC(Phased Array Coil)と呼ばれることもある。RFコイル20には幾つかの種別がある。例えば、RFコイル20として、図1に示すように被検体の胸部や腹部、或いは脚部に設置されるボディコイル(Body Coil)や、被検体の背側に設置されるスパインコイル(Spine Coil)といった種別がある。
RF送信器33は、シーケンスコントローラ34からの指示に基づいてRFパルスを生成する。生成したRFパルスはWBコイル12に伝送され、被検体に印加される。RFパルスの印加によって被検体からMR信号が発生する。このMR信号をRFコイル20又はWBコイル11が受信する。
RFコイル20で受信したMR信号、より具体的には、RFコイル20内の各要素コイルで受信したMR信号は、天板51及び寝台本体50に設けられたケーブルを介してコイル選択回路36に伝送される。コイル選択回路36は、RFコイル20から出力される信号、或いはWBコイルから出力される信号を、シーケンスコントローラ34或いはコンソール400から出力される制御信号に応じて選択する。
選択された信号はRF受信器32に出力される。RF受信器32は、チャネル信号、即ちMR信号をAD(Analog to Digital)変換して、シーケンスコントローラ34に出力する。デジタルに変化されたMR信号は、生データ(Raw Data)と呼ばれることもある。なお、AD変換は、RFコイル20の内部やコイル選択回路36で行ってもよい。
シーケンスコントローラ34は、コンソール400による制御のもと、傾斜磁場電源31、RF送信器33及びRF受信器32をそれぞれ駆動することによって被検体のスキャンを行う。スキャンによってRF受信器32から生データを受信すると、シーケンスコントローラ34は、その生データをコンソール400に送信する。
シーケンスコントローラ34は、処理回路(図示を省略)を具備している。この処理回路は、例えば所定のプログラムを実行するプロセッサや、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアで構成される。
コンソール400は、記憶回路41、入力デバイス43、ディスプレイ42、及び処理回路40を備える。記憶回路41は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)の他、HDD(Hard Disk Drive)や光ディスク装置等の外部記憶装置を含む記憶媒体である。記憶回路41は、各種の情報やデータを記憶する他、処理回路40が具備するプロセッサが実行する各種のプログラムを記憶する。
入力デバイス43は、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、タッチパネル等であり、各種の情報やデータを操作者が入力するための種々のデバイスを含む。ディスプレイ42は、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、有機ELパネル等の表示デバイスである。
処理回路40は、例えば、CPUや、専用又は汎用のプロセッサを備える回路である。プロセッサは、記憶回路41に記憶した各種のプログラムを実行することによって、後述する各種の機能を実現する。処理回路40は、FPGAやASIC等のハードウェアで構成してもよい。これらのハードウェアによっても後述する各種の機能を実現することができる。また、処理回路40は、プロセッサとプログラムによるソフトウェア処理と、ハードウェア処理とを組わせて、各種の機能を実現することもできる。
なお、図1に示す磁気共鳴イメージング装置1の構成のうち、コンソール400以外の構成品(制御キャビネット300、磁石架台100及び寝台500)で、撮像部を構成している。撮像部は、スキャナと呼ぶ場合がある。
実施形態の磁気共鳴イメージング装置1では、Dixon法と呼ばれる撮像法、或いは、画像処理方法を用いている。図2は、本実施形態の磁気共鳴イメージング装置1で行っているDixon法の全体的な概要を示す図である。
Dixon法では、異なるエコー時間TEで収集したデータを再構成した複数の画像、例えば、第1のエコー時間(TE1)に対応する第1画像と、第2のエコー時間(TE2)に対応する第2画像とから、水と脂肪が分離された2つの画像、即ち、水画像(W画像)と脂肪画像(F画像)とを生成する技術である。水画像では、被検体の脂肪成分が抑制され、逆に、脂肪画像では、被検体の水成分が抑制されることになる。なお、以下では、第1画像と第2画像の2つの画像から水画像と脂肪画像を生成する、所謂、2-ポイントDixon法に基づいて説明するが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、3以上の複数のエコー時間に対応する複数の画像を用いて水画像と脂肪画像を生成する、所謂、マルチポイントDixon法に拡張することもできる。
第1画像及び第2画像の各画素値の位相は静磁場不均一性の影響を受ける。したがって、第1画像及び第2画像から水画像と脂肪画像とを算出する際には、静磁場不均一性の影響を正しく推定すること重要である。
第1画像の複素画素値Sと第2画像の複素画素値Sとは、夫々、静磁場不均一性ΔBに起因する位相φの影響を受けている。後述するように、位相φは、複素画素値S及び第2画像の複素画素値S、並びに、夫々の画像に対応するエコー時間TE1、TE2等の既知のパラメータを含む方程式を解くことによって求めることができる。しかしながら、この方程式は2次方程式であるため、この2次方程式を解くと、正と負の符号に夫々対応する2つの位相の解、φとφとが求まることになる。
位相φと位相φは、互いにペアとして算出され、一方が真の位相であり、他方が偽の位相を表わしている。位相φと位相φのペアは、第1、第2画像の画素毎に算出されるため、位相φと位相φの集合は、これらを対応する画素位置に配列することにより、図2の中央上段に示すように、位相マップφと位相マップφとして表すことができる。
静磁場不均一性を正しく判定するためには、位相φと位相φのペアのうち、どちらが真でどちらが偽であるかを正しく判定し、位相φと位相φのどちらか一方を真の位相φとして推定する必要がある。
TRW-Sアルゴリズムは、静磁場が空間的に変化するとしても、その変化の仕方は連続的であり、かつ滑らかであろうという条件を利用して、静磁場不均一性の影響を正確に推定しようとするものである。非特許文献1は、従来のTRW-Sアルゴリズムについて詳細に開示している。非特許文献1では、TRW-Sアルゴリズムの実施に先立って、処理負荷の低減等のために、位相マップφと位相マップφの解像度を低解像度化する処理を行っている。そして、図2の右部に示すように、低解像度化した位相マップΦと位相マップΦに対してTRW-Sアルゴリズムを適用し、真の位相マップを得るものとしている。
しかしながら、非特許文献1に記載のTRW-Sアルゴリズムを適用したとしても、なお、真の位相を誤って推定する場合がある。即ち、位相Φと位相Φのうち、誤って偽の方の位相を選択する場合がある。そして、偽の位相を選択し、その位相を用いて水画像と脂肪画像とを生成すると、水画像の中の本来水成分であるべき領域の一部が誤って脂肪成分に入れ替わったり、逆に、脂肪画像の中の本来脂肪成分であるべき領域の一部が誤って水成分に入れ替わったりするという事象が起こり得る。
水成分と脂肪成分との入れ替わり事象が発生する要因として、TRW-Sアルゴリズムの内部の要因と外部の要因が考えられる。外部の要因としては、TRW-Sアルゴリズムを適用する前段階の処理おける、位相マップφと位相マップφの解像度を低解像度化する処理の過程において発生する要因が考えられる。例えば、真の位相と偽の位相とが互いに入れ替わって処理されたり、真の位相と偽の位相とが不適切に合成されたりして、この結果、低解像化後の位相Φ及び位相Φが正しくない値となってしまうことが、水成分と脂肪成分との入れ替わり事象が発生する要因として考えられる。
図3は、水領域と脂肪領域の入れ替わりが起こったときの、水画像と脂肪画像を模式的に例示する図である。図3は、肝臓を含むアキシャル断面の一例を示しており、図3の上段は、水領域と脂肪領域の入れ替わりが発生していない、正常な水画像と脂肪画像とを例示している。一方、図3の下段は、水領域と脂肪領域の入れ替わりが発生し、その結果、誤って生成された水画像と脂肪画像とを例示している。
本実施形態の磁気共鳴イメージング装置1は、このような水領域と脂肪領域の入れ替わり事象に対処するものであり、特に、従来の低解像化処理のアルゴリズムを改善することにより、水領域と脂肪領域の入れ替わり事象を抑制するものである。
図4は、本実施形態におけるDixon法の処理機能に焦点を絞った処理回路40の機能構成例を示すブロック図である。また、図5は、本実施形態におけるDixon法の処理機能に焦点を絞った磁気共鳴イメージング装置1の動作例を示す全体フローチャートである。
図4に示すように、コンソール400の処理回路40は、撮像条件設定機能401、再構成機能402、第1画像(TE=TE1)生成機能403、第2画像(TE=TE2)生成機能404、第1位相算出機能405、第2位相算出機能406、TRW-S処理機能407、及び、画像生成機能408を実現する。これらの各機能は、例えば、処理回路40が具備するプロセッサが、記憶回路41に記憶される所定のプログラムを実行することによって実現される。これら各機能の動作について図5の全体フローチャートを用いて説明する。また、特に、低解像化処理を行う第2位相算出機能406に関しては、図7、図9、図11、及び図12に示す個別フローチャートと、関連する幾つかの図面を用いて詳細に説明する。
まず、図5のステップST10において第1画像を生成する。また、ステップST20において第2画像を生成する。具体的には、図4に示す撮像条件設定機能401が、第1画像用の第1のパルスシーケンスを設定し、この第1のパルスシーケンスの実行によって収集されたMR信号を、第1画像生成機能403が再構成することにより、第1画像を生成する。同様に、図4に示す撮像条件設定機能401が、第2画像用の第2のパルスシーケンスを設定し、この第2のパルスシーケンスの実行によって収集されたMR信号を、第2画像生成機能404が再構成することにより、第2画像を生成する。
第1と第2のパルスシーケンスは、エコー時間TEが異なる値に設定されるものの、パルスシーケンスの種類や、エコー時間以外のパルスシーケンスのパラメータは、基本的に同一に設定される。第1、第2のパルスシーケンスは、SE(Spin Echo)系のパルスシーケンスでもよいし、GRE(Gradient Echo)系のパルスシーケンスでもよい。
一方、第1のパルスシーケンスのエコー時間はTE1に設定され、第2のパルスシーケンスのエコー時間はTE2に設定される。周知のように、水成分と脂肪成分とでは、磁気共鳴周波数が異なっているため(例えば、互いに約3.5ppm離れているため)、エコー時間TEが異なると、水成分の位相の回転量と、脂肪成分の位相の回転量とが異なる。水成分と脂肪成分の位相が逆相となるようなTE1とTE2の設定によって収集されたMR信号から生成された画像はOut-of-Phase画像と呼ばれる。また、水成分と脂肪成分の位相が同相となるようなTE1とTE2の設定によって収集されたMR信号から生成された画像はIn-Phase画像と呼ばれる。
水画像と脂肪画像を生成するためには、エコー時間TE1とTE2が既知であれば十分であり、第1画像と第2画像の一方がOut-of-Phase画像であり、他方がIn-Phase画像である必要はない。ただし、以下では、便宜上、第1画像がOut-of-Phase画像であり、第2画像がIn-Phase画像であるものとして説明する。なお、以下の説明で用いている数式は、主に非特許文献1に記載されている数式に基づいている。
第1画像と第2画像とから、位相φと位相φを算出する過程を以下に説明する。第1画像の画素値(複素数)をSとし、第2画像の画素値(複素数)をSとすると、画素値SとSを以下の式で表すことができる。
Figure 0007202954000001
(式1)、(式2)において、W及びFは、夫々、水と脂肪のエコー時間TE=0の時の信号値(実数)である。
は、TE=TE1のときの水信号の位相をφとするときの位相項(b=exp(jφ))である。また、bは、TE2とTE1との間の時間ΔT(=TE2-TE1)の間に、主に静磁場不均一性に起因して回転する位相をφとするときの位相項(b=exp(jφ))である。パラメータaとaは、以下の(式3)、(式4)で表される。
Figure 0007202954000002
上式において、γは磁気回転比、Bは静磁場強度、δは水に対する脂肪のケミカルシフト(約3.5ppm)であり、TE1とTE2は、励起パルス印加時をTE=0とするときの、第1画像、第2画像の収集時のエコー時間である。このように、パラメータaとaは、撮像条件として設定したエコー時間TE等により定まる既知のパラメータである。
(式1)、(式2)を夫々2乗すると、以下の(式5)、(式6)が得られる。
Figure 0007202954000003
(式7)において、c1、c2、c3は、以下の(式8)-(式10)である。
Figure 0007202954000004
が得られる。ここで、(式11)、(式12)のb、bは、位相φと位相φと以下の(式13)、(式14)で関係づけられている。
=exp(jφ) (式13)
=exp(jφ) (式14)
上記のように、(式1)から(式14)に基づいて、第1、第2画像の画素値S、S、及び、既知のパラメータa、aから、位相φと位相φを算出することができる。bとbは(式7)における±の符号の夫々に対応するものであり、同様に、位相φと位相φも(式7)における±の符号の夫々に対応するものである。位相φと位相φのうち、一方が実際の静磁場分布に対応する真の位相であり、他方が偽の位相となる。
(式1)から(式14)までの演算処理が、図5のステップST30の処理に該当する。位相φと位相φは第1、第2画像の画素値S、S毎に算出される。そして、位相φと位相φを該当する画素位置に配列したものが、ステップST40で生成される位相マップφと位相マップφである。
ステップST50では、第1、第2画像の画素値S、Sから、例えば、以下の式(15)により、振幅mを算出し、これを該当する画素位置に配列した振幅マップを生成する。
m=|S|+|S| (式15)
なお、(式15)に換えて、In-Phase画像(第2画像)の画素値の振幅のみを用いて振幅マップを生成してもよい。
ステップST60では、ステップST40で生成した位相マップφと位相マップφを低解像化して、低解像位相マップΦと位相マップΦを夫々生成する。ステップST80で行うRW-Sアルゴリズムの処理負荷を低減するためである。
前述したように、水成分と脂肪成分との入れ替わり事象が発生する要因として、位相マップφと位相マップφの解像度を低解像度化する処理の過程において、例えば、真の位相と偽の位相とが互いに入れ替わって処理されたり、真の位相と偽の位相とが不適切に合成されたりすることが考えられる。この結果、低解像化後の位相Φ及び位相Φが正しくない値となってしまうことが、水成分と脂肪成分との入れ替わり事象が発生してしまう。
図6は、位相マップφと位相マップφを低解像化する処理の概念を説明する図である。図6では、位相マップφと位相マップφにおいて、同じ画素位置にある位相φと位相φとを、振幅1の白色ベクトルと黒色ベクトルで表している。図6に示す例では、3×3の画素を1つの画素に合成して低解像度化する例を示している。
非特許文献1に開示されている低解像化処理では、低解像化の対象となる複数の画素のベクトルに振幅で重み付けして、φとφの全ての組み合わせに対してベクトル合成を行い、合成後のベクトルの振幅が最も大きくなるときの合成ベクトルの位相を、低解像化後の位相Φとしている。そして、これとは逆の組み合わせをした合成ベクトルの位相を、低解像化後の位相Φとしている。
しかしながら、非特許文献1が開示する方法は、合成する画素の数が多くなると、組み合わせの数が膨大になり、現実的ではない。例えば、256×256×256の解像度の位相マップを、64×64×64の位相マップに低解像化しようとすると、4×4×4(=64)の画素を1つの画素に合成することなる。この場合、φとφの組み合わせの数は、264となり、全ての組み合わせに対してベクトル合成演算をすることは、非現実的である。
このため、実際には、合成すべき画素の一部を省略するような手法を取らざるを得ない。この結果、低解像化後の位相Φ、位相Φを誤って推定する可能性が出てくる。また、非特許文献1が開示するように、複数レベルに別けて段階的に低解像化する手法も考えられる。しかしながら、この手法は、あるレベルで一旦誤った推定を行うと、誤って推定した結果が、その次のレベル以降の処理にも悪影響を与えることになる。
そこで、本実施形態の磁気共鳴イメージング装置1では、従来の低解像化処理に換えて、新たな低解像化処理を提供する。本実施形態の低解像化処理については、後段で詳述する。
ステップST70では、ステップST50で生成した振幅マップ(m)を低解像化して、低解像振幅マップ(M)を生成する。
ステップST80で、低解像位相マップΦ、Φ、及び、低解像振幅マップ(M)を用いてTRW-Sを実行し、低解像位相マップΦ、Φから真の位相Φを推定して、低解像度の推定真位相マップ(Φ)を生成する。ステップST80の処理は、例えば、非特許文献1に開示されている公知の技術を用いることができる。
なお、ここでは、低解像位相マップΦ、Φから真の位相Φを推定して、低解像度の推定真位相マップ(Φ)を生成する手法として、TRW-Sアルゴリズムを用いた手法を例に挙げて説明するが、この手法に限定されるものではない。本実施形態の磁気共鳴イメージング装置1では、低解像位相マップΦ、Φから真の位相Φを推定して、低解像度の推定真位相マップ(Φ)を生成する手法として、TRW-Sアルゴリズム以外の手法を用いることができる。
ステップST90では、ステップST80で生成した低解像度の推定真位相マップ(Φ)をスムージングして、原画像(第1、第2画像)の解像度に高解像度化した推定真位相マップ(φ)を生成する。
最後に、ステップST100では、第1、第2画像、及び、推定真位相マップ(φ)を用いて、以下の各式に基づいて、水画像と脂肪画像の夫々の画素値WとFを生成する。
Figure 0007202954000005
(式16)内の「b」が、TRW-Sアルゴリズムによって推定される真の位相φに対応する位相項(b=exp(jφ))である。(式19)のWLS、FLSが、最終的に得られる水画像と脂肪画像の画素値である。なお、(式20)は、WLS、FLSの二乗誤差を最少とするための逆行列(ムーア・ペンローズ逆行列)である。
(低解像化処理)
以下、ステップST60で行う、本実施形態の低解像化処理のアルゴリズムについて説明する。ステップST60の処理は、図7、図9、図11、及び図12に示す個別フローチャートに展開される。以下、これらの個別フローチャートに沿って本実施形態の低解像化処理のアルゴリズムを説明する。
図7のステップST601では、第1画像(Out-of-Phase画像)の複素画素値Sを単純ベクトル加算して、低解像化された第1画像を生成する。低解像化された第1画像の画素値をS1とすると、S1=ΣS、である。同様に、ステップST602では、第2画像(In-Phase画像)の複素画素値S2を単純ベクトル加算して、低解像化された第2画像を生成する。低解像化された第2画像の画素値をS2とすると、S2=ΣS、である。図8は、ステップST601及びステップST602の処理を模式的に示す図である。
次に、ステップST603では、第1画像の複数の画素をベクトル加算した第1の合成画素の振幅|S1|と、第2画像の複数の画素をベクトル加算した第2の合成画素の振幅|S2|との比に基づいて、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であるか否かを推定する。
Out-of-Phase画像(第1画像)の画素を低解像化した第1の合成画素では、水成分Wと脂肪成分Fとが概ね逆相となり、In-Phase画像(第2画像)の画素を低解像化した第2の合成画素では、水成分Wと脂肪成分Fとが概ね同相となる。
このため、水成分Wと脂肪成分Fの大きさが同程度の場合には、第1の合成画素の振幅|S1|は小さな値を示し、第2の合成画素の振幅|S2|は大きな値を示す。したがって、両者の比、|S1|/|S2|が所定値よりも小さい、例えば、0.5よりも小さい場合は、水成分Wと脂肪成分Fの大きさが同程度である、或いは、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であるとは言えない、と判断することができる。この場合は、図9のステップST700へ進む。
これに対して、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的である場合には、第1の合成画素の振幅|S1|は水成分と脂肪成分のうちの支配的な方の値に近くなり、同様に、第2の合成画素の振幅|S2|も、水成分と脂肪成分のうちの支配的な方の値に近くなる。このため、両者の比、|S1|/|S2|は、1に近い値となる。したがって、|S1|/|S2|が1に近い値の場合、例えば、少なくとも0.5よりも大きい場合は、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的である、と判断することができる。この場合は、ステップST604に進む。
ステップST604では、低解像化された第1、第2の画像の画素値S1、S2を用いて、低解像の位相Φ及び位相Φを算出し、低解像の位相マップ(Φ)と、位相マップ(Φ)を生成する。画素値S1、S2を用いて、低解像の位相Φ及び位相Φを算出する方法は、低解像化前の第1、第2画像の画素S、Sについて説明した(式1)から(式14)に基づく方法において、低解像化前の第1、第2画像の画素値S、Sを、低解像化後の第1、第2画像の画素S1,S2に置き換えればよい。
ステップST605において、低解像度画像の全ての画素に対しての処理が終了したと判断されると、低解像位相マップΦ、Φの生成が完了したことになり、図5のステップST70へ戻る。
一方、ステップST603にて、水成分Wと脂肪成分Fの大きさが同程度である、或いは、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であるとは言えない、と判断された場合には、低解像化前の位相マップφ、φから、低解像位相マップΦ、Φを生成する。この場合は、図9のステップST700へ進む。
図9のステップST700では、位相φ、φを第2画像(In-Phase画像)の振幅で重み付けして、低解像度化する前の画素毎にベクトルAとベクトルBのペア[(A,B)~(A,B]]を算出する。ここで、Nは低解像化される画素の数である。図10(a)は、算出したベクトルAとベクトルBの先端を、夫々白丸と黒四角で複素平面にプロットした図である。図10(a)に示した例では、ベクトルA、Bの数は夫々17個(N=17)あり、この場合、17の画素を1つの画素の低解像度化する場合に対応する。なお、前述したように、256×256×256の解像度の位相マップを、64×64×64の位相マップに低解像化しようとする場合には、プロットするベクトルA、Bの数、即ち、図10(a)における白丸と黒四角の数は夫々64個といった大きな数になる。
次に、ステップST701では、原点を中心とした、レーダ探索方向を示す探索ベクトル(図10(a)参照)を、所定の角度(例えば、36°)ごとに、360°回転させていく。
さらにステップST702では、レーダ探索方向θを中心とする所定の範囲、例えば、±90°の範囲において、各画素のベクトルA、Bのペアのうち、レーダ探索方向に近い方をCoherentベクトル(c~c)とし、ペアの相手のベクトルをOppositeベクトル(o~o)Oと定義する。
そして、ステップST703において、各画素のCoherentベクトル(c~c)を、レーダ探索方向θの±90°の範囲で合成したベクトルを「合成Coherentベクトル」Cとし、合成対象のCoherentベクトル(c~c)の夫々の相手のOppositeベクトル(o~o)を合成したベクトルを「合成Oppositeベクトル」Oとする。
さらに、ステップST704において、「合成Coherentベクトル」の振幅|C|を、レーダ探索方向ごとに算出し、最も大きい振幅の「合成Coherentベクトル」を「第1合成Coherentベクトル」とし、「第1合成Coherentベクトル」の位相を、Coherent位相Φとする。
図10(b)に示すグラフのうち、実線は、「合成Coherentベクトル」の振幅|C|をレーダ探索方向θに対してプロットしたものであり、「合成Coherentベクトル」の振幅|C|
の最大値|Cmax|を黒丸で示している。また、図10(b)のグラフのうち、破線は、「合成Oppositeベクトル」の振幅|O|をレーダ探索方向θに対してプロットしたものであり、「合成Oppositeベクトル」の振幅|O|の最大値|Omax|を黒四角で示している。
次に、図11のステップST800で、「第1合成Coherentベクトル」の合成元のCoherentベクトルc~cの夫々に対応する位相φ、又は、φのいずれか一方を真の位相φPTであると仮定する。
そして、ステップST801において、低解像化前の第1画像(Out-of-Phase画像)の複素画素値(S)、第2画像(In-Phase画像)の複素画素値(S)、及び、真であると仮定した位相φPTを用いて、低解像化前の水画像の各画素値、脂肪画像の各画素値を算出する。この算出は、前述した(式16)から(式20)を用いて行う。
次に、ステップST802において、算出した低解像化前の水画像の各画素値、及び、脂肪画像の各画素値をベクトル合成して、低解像化後の画素値の水成分と脂肪成分を算出する。そして、ステップST803において、算出した水成分と脂肪成分とから、水比率を算出する。
そして、ステップST804において、水比率に基づく処理の分岐判定を行う。即ち、水比率が、0.5を中心とする所定の範囲の外側にあるとき、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であると推定する。例えば、算出した水比率が、0.3から0.7の範囲の外側にあるとき、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であると推定する。そして、この場合は、図7のステップST604へ戻る。
一方、算出した水比率が、0.5を中心とする所定の範囲内にあるとき、例えば、算出した水比率が、0.3から0.7の範囲内にあるとき、水成分と脂肪成分は互いに同程度の大きさで混在している可能性が高いと推定する。この場合は、さらに、図12のステップST900へ進む。
ステップST900では、「第1合成Coherentベクトル」の振幅|Cmax|と、「第1合成Coherentベクトル」に対応する「第1合成Oppositeベクトル」の振幅|Omax|との比、|Omax|/|Cmax|を算出する。
ステップST901で、|振幅|Cmax|と振幅|Omax|との間にそれ程大きな差異がなく、Omax|比|Omax|/|Cmax|が、1に近い大きな値を示す場合、例えば、比|Omax|/|Cmax|が所定の閾値(例えば、0.8)よりも大きく1以下の場合、ステップST902において、「第1合成Oppositeベクトル」の位相を、Opposite位相Φとする。
図13(a)は、「第1合成Coherentベクトル」の振幅|Cmax|と「第1合成Oppositeベクトル」の振幅|Omax|との比|Omax|/|Cmax|が、1に近い大きな値を示すときの、「合成Coherentベクトル」の振幅|C|と、「合成Oppositeベクトル」の振幅|O|とを例示している。この場合、「第1合成Coherentベクトル」の位相をCoherent位相φとし(図9のステップST704)、「第1合成Oppositeベクトル」の位相を、Opposite位相Φとする。
一方、ステップST901で、比|Omax|/|Cmax|が所定の値よりも小さいと判定された場合、例えば、0.8よりも小さいと判定された場合、ステップST905で、合成Coherentベクトルのピークが2以上あるか否かが判定される。
図13(b)は、「第1合成Coherentベクトル」の振幅|Cmax|と「第1合成Oppositeベクトル」の振幅|Omax|との比|Omax|/|Cmax|が、所定の値よりも小さいと判定され、かつ、合成Coherentベクトルのピークが2以上あると判定されたときの、「合成Coherentベクトル」の振幅|C|と、「合成Oppositeベクトル」の振幅|O|とを例示している。合成Coherentベクトルのピークが2以上ある場合、2番目の大きさの合成Coherentベクトルの位相を、Opposite位相Φとする。
Coherent位相Φは、図9のステップST704において既に定まっている。そして、上記のステップST902とステップST903において、Opposite位相Φが定まった。この場合、次のステップST904において、ステップST803で算出されている水比率の値に基づいて、Coherent位相ΦとOpposite位相Φとを、位相Φと位相Φに割り当てる。
具体的には、水比率が0~0.5の場合には、Opposite位相Φを位相Φに割り当て、Coherent位相Φを位相Φに割り当てる。一方、水比率が0.5~1.0の場合には、Coherent位相Φを位相Φに割り当て、Opposite位相Φを位相Φに割り当てる。このようにして、低解像化後の位相Φと位相Φとが決定される。
一方、ステップST901で、比|Omax|/|Cmax|が所定の値よりも小さいと判定され、さらに、ステップST905で、合成Coherentベクトルのピークが2以上ではない、即ち、ピークが1つであると判定された場合、ステップST906ヘ進む。
図14は、ステップST906の処理の概念を説明する図である。図14(a)は、合成Coherentベクトルの振幅|C|のピークが1つであるときの合成Coherentベクトルの振幅|C|と、合成Oppositeベクトルの振幅|O|とを例示している。図14(b)は、水比率と位相誤差との関係が規定されている位相誤差特性のグラフを例示している。
ステップST906では、まず、ピークの「合成Coherentベクトル」の位相を、位相Φとして決定する。次に、ステップST803で算出されている水比率を参照し、水比率が0~0.5の場合は、その水比率に対応する「位相誤差特性グラフ」の正の値の位相を位相Φとして決定する。また、水比率が0.5~1.0の場合は、その水比率に対応する「位相誤差特性グラフ」の負の値の位相を位相Φとして決定する。例えば、水比率が0.7の場合は、水比率0.7に対応する位相Φの値(負の値)を位相誤差特性グラフから取得し、この値を位相Φとして決定する。
ここまで説明してきたように、本実施形態の磁気共鳴イメージング装置1では、低解像化前の全ての画素の位相φとφを用いて、低解像化後の画素の位相ΦとΦを求めている。このため、低解像化後の位相ΦとΦの誤推定を低減することができ、水画像と脂肪画像における水成分の領域と脂肪成分の領域とを、誤りが少なく、より正確に推定することが可能となる。
また、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的な場合には、位相φとφを低解像化することに換えて、第1、第2の画像の画素値を単純ベクトル加算して低解像化し、低解像化した画素S1、S2から、低解像位相ΦとΦを算出している。このため、位相マップの低解像化の処理が不要となり、低解像化後の位相ΦとΦを誤り少なく算出することででき、水画像と脂肪画像における水成分の領域と脂肪成分の領域とを、誤りが少なく、より正確に推定することが可能となる。
(画像処理装置)
図15は、実施形態に係る画像処理装置600の構成例を示す図である。画像処理装置600は、前述した磁気共鳴イメージング装置1のコンソール400の機能の大部分を、磁気共鳴イメージング装置1とは独立した情報処理装置、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータ、或いは、タブレット型コンピュータで行う装置である。
前述した第1画像、及び、第2画像は、磁気共鳴イメージング装置1で生成される。そして、画像処理装置600では、磁気共鳴イメージング装置1で生成された第1画像及び第2画像を、図15に示す外部インターフェース機能409、画像取得機能410により、任意の記録媒体や任意の通信回線を介して取得する。画像処理装置600は、磁気共鳴イメージング装置1のコンソール400と同様に処理回路40を有している。
処理回路40は、上記の画像取得機能410の他、第1位相算出機能405、第2位相算出機能406、TRW-S機能407、及び、画像生成機能408を実現する。これらの各機能はここまでに説明してきた各機能と同じものである。また、これらの各機能は、例えば、処理回路40が具備するプロセッサが、記憶回路41に記憶される所定のプログラムを実行することによって実現される。
このような画像処理装置600によっても、前述した磁気共鳴イメージング装置1と同様の効果を得ることができる。
なお、各実施形態における再構成機能は、特許請求の範囲の記載における再構成部の一例である。また、各実施形態の説明における第1位相算出機能及び第2位相算出機能は、夫々、特許請求の範囲の記載における第1位相算出部及び第2位相産出部の一例である。また、各実施形態の説明におけるTRW-S処理機能は、特許請求の範囲の記載における推定部の一例である。また、各実施形態の説明における画像生成機能は、特許請求の範囲の記載における画像生成部の一例である。また、各実施形態の説明における外部インターフェース機能及び画像取得機能は、特許請求の範囲の記載における取得部の一例である
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、水画像と脂肪画像の分離技術において、水成分の領域と脂肪成分の領域とを、誤りが少なく、より正確に推定できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 磁気共鳴イメージング装置
34 シーケンスコントローラ
40 処理回路
41 記憶回路
42 ディスプレイ
43 入力デバイス
401 撮像条件設定機能
402 再構成機能
403 第1画像生成機能
404 第2画像生成機能
405 第1位相算出機能
406 第2位相算出機能
407 改善型TRW-S処理機能
408 画像生成機能
409 外部インターフェース機能
410 画像取得機能
600 画像処理装置

Claims (13)

  1. 第1のエコー時間で収集されるデータから第1画像を再構成し、第2のエコー時間で収集されるデータから第2画像を再構成する再構成部と、
    前記第1及び第2画像から、前記第1及び第2画像の解像度と同じ第1の解像度を有する第1解像度第1位相、及び、第1解像度第2位相を、前記第1の解像度の画素毎に算出する第1位相算出部と、
    前記第1の解像度よりも低い第2の解像度を有する、第2解像度第1位相及び第2解像度第2位相を、前記第2の解像度の画素毎に算出する第2位相算出部と、
    前記第2解像度第1位相と前記第2解像度第2位相とから、被検体の撮像時の静磁場分布に対応する真の位相分布を推定する推定部と、
    前記第1及び第2画像と推定された前記真の位相分布とを用いて、水画像と脂肪画像とを生成する画像生成部と、
    を備え、
    前記第2位相算出部は、
    前記第2の解像度の画素において、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であるか否かを推定し、
    水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であると推定される場合は、前記第1及び第2画像の夫々を低解像度化した画素値から、前記第2解像度第1位相と前記第2解像度第2位相とを算出し、
    水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的ではないと推定される場合は、前記第1解像度第1位相と前記第1解像度第2位相とから、前記第2解像度第1位相と前記第2解像度第2位相とを算出する、
    磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記第2位相算出部は、
    前記第1画像の複数の画素をベクトル加算した第1の合成画素の振幅と、前記第2画像の複数の画素をベクトル加算した第2の合成画素の振幅との比に基づいて、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であるか否かを推定する、
    請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記第1画像はOut-of-Phase画像であり、前記第2画像はIn-Phase画像であり、
    前記第2位相算出部は、
    前記第2の合成画素の振幅に対する前記第1の合成画素の振幅の比が、所定の閾値よりも大きいとき、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であると推定する、
    請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記第2位相算出部は、
    低解像化された前記第1、及び第2画像の画素値とから水比率を算出し、算出した水比率に基づいて、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であるか否かを推定する、
    請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記第2位相算出部は、
    第1解像度第1位相と前記第1解像度第2位相のいずれか一方が、前記被検体の撮像時の静磁場分布に対応する真の位相であると仮定し、前記真の位相であると仮定した方の位相と、前記第1、及び第2画像の画素値を用いて前記水比率を算出し、
    算出した前記水比率が、0.5を中心とする所定の範囲の外側にあるとき、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であると推定する、
    請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記第2位相算出部は、
    水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的ではないと推定される場合は、
    (a)低解像化後の画素の含まれる複数の前記第1解像度第1位相及び前記第1解像度第2位相を、前記第1画像及び第2画像のいずれかの画像の振幅で夫々重み付けして、対応する複数の第1ベクトルと第2ベクトルを夫々算出し、
    (b)前記複数の第1又は第2ベクトルのうち、その位相が探索方向角を中心とする所定の範囲内にある複数のベクトルのうち、前記中心に近い方の半数を夫々Coherentベクトルとして割り付ける一方、前記Coherentベクトルのペアの相手方である前記第1又は第2ベクトルの夫々をOppositeベクトルとして割り付け、
    (c)前記探索方向角を0°から360°の探索範囲で変えながら、前記複数のCoherentベクトルを合成して合成Coherentベクトルを生成する一方、前記複数のCoherentベクトルの夫々に対応する複数のOppositeベクトルを合成して合成Oppositeベクトルを生成し、
    (d)前記合成Coherentベクトルの位相、又は、合成Oppositeベクトルの位相を用いて、前記第2解像度第1位相と前記第2解像度第2位相とを算出する、
    請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 前記第2位相算出部は、
    前記Coherentベクトルの位相を、前記被検体の撮像時の静磁場分布に対応する真の位相であると仮定し、仮定した前記真の位相と、前記第1、及び第2画像の画素値を用いて水比率を算出する、
    請求項6に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記第2位相算出部は、
    前記合成Coherentベクトルの振幅に対する、前記合成Oppositeベクトルの振幅の比が1以下で、1に近い所定値以上である場合において、
    (ア)前記水比率が、0から0.5の範囲のときは、前記探索範囲で最大値を示す前記合成Coherentベクトルの位相を前記第2解像度第2位相とする一方、前記合成Coherentベクトルに対応する前記合成Oppositeベクトルの位相を前記第2解像度第1位相とし、
    (イ)前記水比率が、0.5から1.0の範囲のときは、前記探索範囲で最大値を示す前記合成Coherentベクトルの位相を前記第2解像度第1位相とする一方、前記合成Coherentベクトルに対応する前記合成Oppositeベクトルの位相を前記第2解像度第2位相とする、
    請求項7に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記第2位相算出部は、
    前記合成Coherentベクトルの振幅に対する、前記合成Oppositeベクトルの振幅の比が所定値以下であり、かつ、前記探索範囲内に前記合成Coherentベクトルの振幅のピークが2以上ある場合において、
    (ア)前記水比率が、0から0.5の範囲のときは、前記探索範囲内で最大値を示す前記合成Coherentベクトルの位相を前記第2解像度第2位相とする一方、前記探索範囲内で2番目の大きさの前記合成Coherentベクトルの位相を前記第2解像度第1位相とし、
    (イ)前記水比率が、0.5から1.0の範囲のときは、前記探索範囲内で最大値を示す前記合成Coherentベクトルの位相を前記第2解像度第1位相とする一方、前記探索範囲内で2番目の大きさの前記合成Coherentベクトルの位相を前記第2解像度第2位相とする、
    請求項7に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  10. 前記第2位相算出部は、
    前記合成Coherentベクトルの振幅に対する、前記合成Oppositeベクトルの振幅の比が所定値以下であり、かつ、前記探索範囲内に前記合成Coherentベクトルの振幅のピークが1つの場合において、
    (ア)前記1つのピークに対応する前記合成Coherentベクトルの位相を前記第2解像度第1位相とし、
    (イ)前記水比率が、0から0.5の範囲のときは、前記水比率と位相誤差との関係が規定されている位相誤差特性を参照し、前記水比率の値に対応付けられている正の位相誤差の値を前記第2解像度第2位相とし、
    (ウ)前記水比率が、0.5から1.0の範囲のときは、前記水比率に対応付けられている負の位相誤差の値を前記第2解像度第2位相とする、
    請求項7に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  11. 前記推定部は、TRW-S(sequential tree-reweighted message-passing)アルゴリズムを用いて、被検体の撮像時の静磁場分布に対応する真の位相分布を推定する、
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  12. 第1のエコー時間で収集されるデータを再構成した第1画像と、第2のエコー時間で収集されるデータを再構成した第2画像とを取得する取得部と、
    前記第1及び第2画像から、前記第1及び第2画像の解像度と同じ第1の解像度を有する第1解像度第1位相、及び、第1解像度第2位相を、前記第1の解像度の画素毎に算出する第1位相算出部と、
    前記第1の解像度よりも低い第2の解像度を有する、第2解像度第1位相及び第2解像度第2位相を、前記第2の解像度の画素毎に算出する第2位相算出部と、
    前記第2解像度第1位相と前記第2解像度第2位相とから、被検体の撮像時の静磁場分布に対応する真の位相分布を推定する推定部と、
    前記第1及び第2画像と推定された前記真の位相分布とを用いて、水画像と脂肪画像とを生成する画像生成部と、
    を備え、
    前記第2位相算出部は、
    前記第2の解像度の画素において、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であるか否かを推定し、
    水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であると推定される場合は、前記第1及び第2画像の夫々を低解像度化した画素値から、前記第2解像度第1位相と前記第2解像度第2位相とを算出し、
    水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的ではないと推定される場合は、前記第1解像度第1位相と前記第1解像度第2位相とから、前記第2解像度第1位相と前記第2解像度第2位相とを算出する、
    画像処理装置。
  13. (a)第1のエコー時間で収集されるデータを再構成した第1画像と、第2のエコー時間で収集されるデータを再構成した第2画像とを取得し、
    (b)前記第1及び第2画像から、前記第1及び第2画像の解像度と同じ第1の解像度を有する第1解像度第1位相、及び、第1解像度第2位相を、前記第1の解像度の画素毎に算出し、
    (c)前記第1の解像度よりも低い第2の解像度を有する、第2解像度第1位相及び第2解像度第2位相を、前記第2の解像度の画素毎に算出し、
    (d)前記第2解像度第1位相と前記第2解像度第2位相とから、被検体の撮像時の静磁場分布に対応する真の位相分布を推定し、
    (e)前記第1及び第2画像と推定された前記真の位相分布とを用いて、水画像と脂肪画像とを生成するステップ、
    を備え、
    前記ステップ(c)では、
    前記第2の解像度の画素において、水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であるか否かを推定し、
    水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的であると推定される場合は、前記第1及び第2画像の夫々を低解像度化した画素値から、前記第2解像度第1位相と前記第2解像度第2位相とを算出し、
    水成分と脂肪成分のいずれか一方が支配的ではないと推定される場合は、前記第1解像度第1位相と前記第1解像度第2位相とから、前記第2解像度第1位相と前記第2解像度第2位相とを算出する、
    画像処理方法。
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