JP2007319615A - 磁気共鳴イメージング装置及びシム値設定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シム値算出面設定部321が、スライス面に直交する座標系x’y’z’における、スライス面と直交する面P1及びP2と、スライス面に平行な面P3とを設定し、シム値算出部323が、データ取得部322が取得したデータを基に、この座標系におけるこのスライス面に対するシム値を取得し、座標変換部324が、MRI装置1のシステムの座標系xyzに応じたシム値に変換する。
【選択図】図1
Description
本発明のMRI装置(磁気共鳴イメージング装置)1は、被検体にかかる静磁場の不均一性を補正するためのシミングを実行する際に、シム値を取得する対象となる部位の取り方に特徴を有する。
図1は、MRI装置1の構成を示す構成図である。
なお、図1に示す座標系xyzがMRI装置1の装置全体の座標系(システム座標系)である。
スキャン部2は、図1に示すように、静磁場マグネット部21と、勾配コイル部22と、RFコイル部23と、テーブル部24とを有しており、静磁場が形成された撮像空間内において、被検体SUの撮影領域を励起するように被検体SUに電磁波を照射し、その被検体SUの撮影領域において発生する磁気共鳴信号を得るスキャンを実施する。
ただし、本発明はこれには限定されず、静磁場マグネット部21にシミング専用のシムコイルを設け、このシムコイルに磁場均一化を行わせるように構成してもよい。
操作コンソール部3は、図1に示すように、スライス面設定部31と、シム値設定部32と、画像生成部33と、操作部34と、表示部35と、記憶部36とを有する。
シム値設定部32は、スライス面設定部31が設定したスライス面に応じてシム値を算出するためのデータをとる面を設定するシム値算出面設定部321と、シム値算出面設定部321が設定した面に対してシム値を算出するシム値算出部323と、座標変換部324を有する。
以下では、シム値算出面設定部321が、スライス面が座標系x’y’z’のz’x’面に平行になるように座標系を設定した場合について説明する。これは一例であり、本発明はこれには限定されず、シム値算出面設定部321が設定する座標系は、スライス面と直交する座標系であればよい。例えばスライス面がx’y’面と平行になるような座標系を設定しても良い。
次に、シム値算出面設定部321は、図3に示すように、スライス面に直交する面P1、P2を設定する。
図3は、P1及びP2の設定の仕方の一例を示す図である。
面P1は例えば、座標系x’y’z’におけるx’y’面に平行な面であり、面P2は座標系x’y’z’におけるy’z’面に平行な面である。
1つのスライス面に直交する座標系は複数考えられるが、シム値算出面設定部321が設定する座標系はそのいずれでも良い。また、スライス面に直交する面は複数考えられるが、1及びP2はそのいずれでも良いし、複数のP1及びP2を設定しても良い。本実施形態では一例として図3に示すようにP1及びP2を設定した場合について説明する。
図4は、P3の設定の仕方の一例を示す図である。
ここで、シム値算出部323は、データ取得部322が面P1〜P3から得たデータを基に算出したシム値に重み付け処理を行い、より詳細にシミングを行うことができるようにする。
以下、図5を参照しながら、シム値算出部323が行う重み付け処理について詳しく説明する。
図5(a)は、スライス面設定部31が設定したスライス面に対してデータ取得部322が取得したデータを基に作成されたオリジナルの画像である。
図5(b)は、図5(a)に示すオリジナル画像を所定のしきい値でフィルタリングして得たマスク画像である。所定のしきい値はここでは限定しない。得たい画像や検査部位によって任意に変えることができる。
図5(c)は、図5(a)に示すオリジナル画像と図5(b)に示すマスク画像との論理積をとることによって得られた重み付け画像である。
ここで、シム値算出部323は、図5(a)に示すオリジナル画像と少し時間をずらして取得したオリジナル画像と、時間をずらして取得したオリジナル画像にフィルタリング処理を行って得たマスク画像との論理積をとり、重み付け画像を更に作成する。
最後に、シム値算出部323は、時間をずらして取得した2つの重み付け画像の位相差をとって位相画像図5(d)を作成する。
具体的には、図5(d)で得た位相画像において、信号領域aが図5(d)に示す位相画像全体に対してx%の面積を有し、領域bが図5(d)に示す位相画像全体に対してy%の面積を有していた場合に、
(領域aを基に得たシム値)×x/100+(領域bを基に得たシム値)×y/100
を算出し、これを図5(a)に示す画像の領域に対するシム値とする。
これにより、シム値算出部323は、シム値を算出するための信号領域を自動的に検出し、これにより最適なシム値を得ることができる。
なお、ここでシム値算出部323がシム値の算出を行う対象となる領域の設定方法について説明したが、本発明ではシム値算出部323がシム値の算出を行う方法については限定しないので、設定した領域からどのようにシム値を算出するかについては説明を省略する。シム値算出部323は、既存の技術を利用して設定した領域からシム値を算出する。
座標変換部324は、上述した理由によって、シム値算出部323が算出したx’y’z’座標系におけるシム値(shim_x’,shim_y’,shim_z’)を、MRI装置1のシステムの座標系であるxyz座標系におけるシム値(shim_x,shim_y,shim_z)に変換する。
変換方法は、例えば図6に示すように、x’y’z’座標系からxyz座標系へ変換するテンソルRを利用して変換する方法がある。この変換方法については本発明では限定しない。
記憶部36は、メモリにより構成されており、各種データを記憶している。記憶部36は、その記憶されたデータが必要に応じてアクセスされる。
図7は、MRI装置1のシム値算出時の動作例について説明するためのフローチャートである。
ステップST1:
操作部34を介した操作等に応じて、スライス面設定部31がスライス面を設定する。
ステップST2:
シム値算出面設定部321が、ステップST1においてスライス面設定部31が設定したスライス面に直交する座標系x’y’z’を設定する。
シム値算出面設定部321は、ステップST2において設定した座標系x’y’z’における、スライス面と直交する面P1及びP2と、スライス面に平行な面P3とを設定する。
ステップST4:
データ取得部322は、ステップST3において設定された面P1〜P3におけるデータを取得する。
シム値算出部323は、ステップST4において取得されたデータを基に、この座標系におけるこのスライス面に対するシム値(shim_x’,shim_y’,shim_z’)を取得する。
ステップST6:
シム値算出部323は、信号領域の面積を基にステップST5において算出したシム値の重み付け処理を行う。
座標変換部324が、ステップST6において重み付け処理されたシム値(shim_x’,shim_y’,shim_z’)を、MRI装置1のシステムの座標系xyzに応じたシム値(shim_x,shim_y,shim_z)に変換する。
以上説明したように、本実施形態のMRI装置1によれば、システムの座標系によらない、設定したスライス面に直行する座標系においてデータを取得し、シム値算出部323がシム値を算出するので、そのスライス面に最適なシム値を算出することができる。
また、シム値算出部323は、スライス面に直行する座標系においてスライス面に直行する2平面と、スライス面に平行な1平面に対して得たデータを基にシム値を算出するので、より詳細なシム値を算出することができる。
また、シム値算出部323が、信号領域の面積による重み付けを行ったシム値を算出するので、より詳細なシム値を算出することができる。
すなわち、本発明の実施に際しては、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
Claims (8)
- シミングを実行する磁気共鳴イメージング装置であって、
所望の断層画像を取得するためのスライス面を少なくとも1つ設定するスライス面設定部と、
前記スライス面設定部が設定したスライス面に対するシミングのためのシム値を算出し設定するシム値設定部と、
を有し、
前記シム値設定部は、前記スライス面と直交する座標系におけるシム値を算出し、これを基に当該磁気共鳴イメージング装置全体の座標系であるシステム座標系におけるシム値を算出する
磁気共鳴イメージング装置。 - 前記シム値設定部は、
前記スライス面と直交する座標系を設定し、当該座標系において前記スライス面と直交する面と前記スライス面に平行な面のうち少なくとも1つの面をシム値を算出するためのデータを取得する面として設定するシム値取得面設定部と、
前記シム値取得面設定部が設定した面からシム値を算出するためのデータを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部が取得したデータを基に、前記シム値取得面設定部が設定した座標系におけるシム値を算出するシム値算出部と、
前記シム値取得面設定部が設定した座標系から前記システムの座標系への変換方法を有し、前記シム値算出部が算出した前記シム値取得面設定部が設定した座標系におけるシム値を前記システムの座標系におけるシム値に変換する座標変換部と
を有する請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 前記座標変換部は、前記シム値取得面設定部が設定した座標系から前記システムの座標系へ変換する回転テンソルによって前記シム値算出部が算出したシム値を変換する
請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 前記シム値取得面設定部は、前記スライス面に直交する座標系における前記スライス面と直交する2面と前記スライス面に平行な1面とをシム値を算出するためのデータを取得するためのデータを取得する面として設定する
請求項3に記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 前記シム値取得面設定部は、前記スライス面に直交する座標系における前記スライス面と直交する複数の面と前記スライス面に平行な複数の面との全ての面をシム値を算出するためのデータを取得するためのデータを取得する面として設定する
請求項3に記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 前記シム値算出部は、前記シム値取得面設定部が設定した面内の、データ取得部がデータを取得した信号領域の面積に応じて算出するシム値に重み付けを行う
請求項3に記載の磁気共鳴イメージング装置。 - シミングを実行する磁気共鳴イメージング装置のシム値設定方法であって、
所望の断層画像を取得するためのスライス面を少なくとも1つ設定する第1の工程と、
前記第1の工程において設定された前記スライス面と直交する座標系におけるシム値を算出し、これを基に当該磁気共鳴イメージング装置全体の座標系であるシステム座標系におけるシム値を算出する第2の工程と
を有する
シム値設定方法。 - 前記第2の工程は、
前記第1の工程において設定された前記スライス面と直交する座標系を設定し、当該座標系において前記スライス面と直交する面と前記スライス面に平行な面のうち少なくとも1つの面をシム値を算出するためのデータを取得する面として設定する第3の工程と、
前記前記第3の工程において設定された面からシム値を算出するためのデータを取得する第4の工程と、
前記第4の工程において取得されたデータを基に、前記シム値取得面設定部が設定した座標系におけるシム値を算出する第5の工程と、
前記前記第5の工程において設定された座標系におけるシム値を前記システムの座標系におけるシム値に変換する第6の工程と
を有する請求項7に記載のシム値設定方法。
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