JP7200817B2 - 活性エネルギー線硬化性化合物、剥離剤、活性エネルギー線硬化性剥離コーティング剤組成物、及び剥離フィルム - Google Patents

活性エネルギー線硬化性化合物、剥離剤、活性エネルギー線硬化性剥離コーティング剤組成物、及び剥離フィルム Download PDF

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Description

本発明は、活性エネルギー線硬化性化合物、剥離剤、活性エネルギー線硬化性剥離コーティング剤組成物、及び剥離フィルムに関するものである。
ポリエチレンテレフタレートフィルムに代表される二軸延伸ポリエステルフィルムは、透明性、寸法安定性、機械的特性、耐薬品性等の性能に優れており、種々の産業分野で利用されている。近年では、各種光学用フィルムに多く使用され、LCD部材のプリズムシート、光拡散シート、タッチパネル等のベースフィルムや反射防止用ベースフィルム等の各種用途に用いられている。また、剥離フィルムのベースフィルムとして使用されることも多く、粘着シート・粘着テープ、タッチパネル用保護フィルム、セラミックグリーンシート製造用として、電子材料用途にも広く用いられている。
従来の剥離フィルムは、ポリエステルフィルムの表面にシリコーン系剥離コーティング剤からなる剥離層が形成されたものが主である。しかしながら、シリコーン系の剥離コーティング剤を用いた場合、当該コーティング剤の中に含まれる低分子量のシリコーン化合物が、粘着シートの粘着剤表面に移行して残存することにより、粘着剤における粘着力が低下する、即ち、残留接着性が低くなることがあった。また、コンデンサー用セラミックグリーンシートやプリント基板の製造工程、各種電子部品の封止工程などで使用される剥離フィルムにおいては、上記シリコーン化合物が電子部品の表面へ移行することにより、電気特性への不具合が生じるおそれがあった。
近年、上記問題に対して、非シリコーン系の剥離コーティング剤が検討されており、例えば、特許文献1、2では、アルキド樹脂をメラミン等の架橋剤で硬化させるものが提案されている。しかしながら、特許文献1、2の剥離コーティング剤は、塗装後に高温で加熱硬化させる必要があるため、基材であるポリエステルフィルムが熱により変形してしまうなど、基材へのダメージが大きいという問題があった。
特開2008-156498号公報 特開2008-156499号公報
本発明は、基材に大きなダメージを与えずに、剥離性及び残留接着性に優れた硬化膜を形成し得る剥離コーティング剤に用いられる、新規な活性エネルギー線硬化性化合物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、所定の脂肪族ヒドロキシカルボン酸の自己縮合物と、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含む特定の反応成分との反応物によって、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させた。
詳しくは、本発明者らは、上記自己縮合物と上記反応成分とを反応させることで、分子内に当該自己縮合物に由来する構造及び(メタ)アクリロイル基を有する反応物が得られ、それが剥離性及び活性エネルギー線硬化性の特性を併せ持つ新規な化合物であることを見出した。即ち、本発明は、以下の活性エネルギー線硬化性化合物に関する。
1.炭素数12~24の脂肪族ヒドロキシカルボン酸(a)の自己縮合物(A)と、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含む反応成分(B)との反応物であり、
上記反応成分(B)が、
水酸基含有(メタ)アクリレート及びポリイソシアネートを含む反応成分(B1)、
又は、
イソシアネート基含有(メタ)アクリレートを含む反応成分(B2)
である、活性エネルギー線硬化性化合物。
2.(A)成分が、炭素数18の脂肪族ヒドロキシカルボン酸の自己縮合物である、上記項1に記載の活性エネルギー線硬化性化合物。
3.上記水酸基含有(メタ)アクリレートが、分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する水酸基含有アクリレートである、上記項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性化合物。
4.上記ポリイソシアネートが、分子内に少なくとも3個のイソシアネート基を有するポリイソシアネートである、上記項1~3のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性化合物。
5.上記ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基と水酸基含有(メタ)アクリレートに含まれる水酸基とのモル比(NCO/OH)が1.2~6.0である、上記項1~4のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性化合物。
6.上記ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基、上記水酸基含有(メタ)アクリレートに含まれる水酸基及び(A)成分に含まれる水酸基のモル比が、1:0.2~0.8:0.2~0.8である、上記項1~5のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性化合物。
7.上記項1~6のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性化合物を含む剥離剤。
8.上記項7に記載の剥離剤、及び分子内に少なくとも3個の(メタ)アクリロイル基を有するポリ(メタ)アクリレートを含む、活性エネルギー線硬化性剥離コーティング剤組成物。
9.上記剥離剤の含有量が、固形分換算で、上記ポリ(メタ)アクリレート100質量部に対して、0.3~7.0質量部である、上記項8に記載の活性エネルギー線硬化性剥離コーティング剤組成物。
10.上記項8又は9に記載の活性エネルギー線硬化性剥離コーティング剤組成物からなる硬化膜及びプラスチックフィルムを含む、剥離フィルム。
11.上記プラスチックフィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルムである、上記項10に記載の剥離フィルム。
本発明の活性エネルギー線硬化性化合物は、それを含む剥離コーティング剤組成物において、剥離性及び残留接着性に優れた硬化膜を形成し得る。また、当該化合物は、塗膜形成時に高温を必要とせず、活性エネルギー線により硬化するため、それを含む剥離コーティング剤組成物は、基材に対して熱によるダメージを与えずに硬化膜を形成することが出来る。さらに、当該化合物は、非シリコーン系の物質であるため、それを含む剥離剤や剥離コーティング剤においては、シリコーン系の剥離コーティング剤における上記問題(電子部品の不具合等)の発生が抑制される。
[活性エネルギー線硬化性化合物]
本発明の活性エネルギー線硬化性化合物は、炭素数12~24の脂肪族ヒドロキシカルボン酸(a)の自己縮合物(A)(以下(A)成分という)と、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含む反応成分(B)(以下、(B)成分という)との反応物である。
本明細書において、「(メタ)アクリル」は「アクリル及びメタクリルからなる群より選択される少なくとも1つ」を意味する。同様に、「(メタ)アクリレート」は「アクリレート及びメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1つ」を意味し、「(メタ)アクリロイル基」は「アクリロイル基及びメタクリロイル基からなる群より選択される少なくとも1つ」を意味する。
<炭素数12~24の脂肪族ヒドロキシカルボン酸(a)の自己縮合物(A)>
(A)成分は、上記活性エネルギー線硬化性化合物に剥離性を付与する成分であり、炭素数12~24の脂肪族ヒドロキシカルボン酸(a)(以下、(a)成分という)の自己縮合物であれば、特に限定されない。(A)成分が(a)成分の自己縮合物であることで、上記活性エネルギー線硬化性化合物を含む硬化膜は剥離性に優れる。一方で、(A)成分ではなく(a)成分を使用した場合は、当該硬化膜の剥離性は不十分なものとなる。(A)成分は、一種を単独で又は二種以上を併用できる。
(a)成分は、炭素数12~24の脂肪族ヒドロキシカルボン酸であれば、各種公知のものを特に限定なく使用できる。(a)成分の炭素数は、硬化膜の剥離力を軽くする(以下、軽剥離化ともいう)点から炭素数が多いものが良いが、硬化膜の軽剥離化と優れた塗膜外観が両立でき、入手が容易である点から、(a)成分の炭素数は通常12~24程度であり、14~22程度が好ましく、16~20程度がより好ましく、同様の点から炭素数は18程度が特に好ましい。(a)成分は、炭素数11以下の脂肪族ヒドロキシカルボン酸であれば硬化膜の剥離性が不十分となり、炭素数25以上の脂肪族ヒドロキシカルボン酸であれば入手が困難となる。なお、本発明における脂肪族ヒドロキシカルボン酸は、分子内に1つの水酸基を有する脂肪族モノカルボン酸を意味する。
(a)成分の具体例としては、例えば、2-ヒドロキシラウリン酸、3-ヒドロキシラウリン酸などのヒドロキシラウリン酸、2-ヒドロキシミリスチン酸、3-ヒドロキシミリスチン酸等のヒドロキシミリスチン酸、2-ヒドロキシペンタデシル酸、3-ヒドロキシペンタデシル酸等のヒドロキシペンタデシル酸、2-ヒドロキシパルミチン酸、3-ヒドロキシパルミチン酸等のヒドロキシパルミチン酸、2-ヒドロキシステアリン酸、3-ヒドロキシステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸等のヒドロキシステアリン酸、2-ヒドロキシアラキジン酸、3-ヒドロキシアラキジン酸などのヒドロキシアラキジン酸、2-ヒドロキシベヘン酸、3-ヒドロキシベヘン酸等のヒドロキシベヘン酸、2-ヒドロキシリグノセリン酸、3-ヒドロキシリグノセリン酸等のヒドロキシリグノセリン酸、リシノール酸、硬化ヒマシ油脂肪酸(主成分が12-ヒドロキシステアリン酸)、及びヒマシ油脂肪酸(主成分がリシノール酸)等が挙げられる。その中でも、軽剥離化及び優れた塗膜外観が両立できる点から、2-ヒドロキシステアリン酸、3-ヒドロキシステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸、硬化ヒマシ油脂肪酸、及びヒマシ油脂肪酸等の炭素数18の脂肪族ヒドロキシカルボン酸が好ましく、入手の容易性から12-ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸がより好ましい。12-ヒドロキシステアリン酸は、工業的には硬化ヒマシ油を加水分解して製造するか、リシノール酸を水素化することで得られる。リシノール酸は、ヒマシ油のけん化によって得られる。なお、上記加水分解から得られる12-ヒドロキシステアリン酸には、不純物として少量のステアリン酸やパルミチン酸が含まれるが、これらは(a)成分に含まれていても良い。
(A)成分は、(a)成分を各種公知の方法で自己縮合させることで得られる。その方法は特に限定されないが、例えば、不活性ガス雰囲気下において、(a)成分を温度150~250℃程度に加熱して、トルエン、キシレンの存在下で水を共沸により系外に除去しながら、脱水縮合させることにより得られる。また、チタン系化合物、p-トルエンスルホン酸、硫酸等の触媒を存在させてもよい。(A)成分の市販品の例としては、PHF-33、PCF-30(以上、伊藤製油(株)製)、K-PON306、K-PON402、K-PON404、K-PON406(以上、小倉合成工業(株)製)、HSC-32、HSC-47、HSC-60D、HSC-95(以上、豊国製油(株)製)、KF-3400、KF-4500、KF-4013,KF-4055E、KF-40E(以上、ケイエフ・トレーディング(株)製)等が挙げられる。
(A)成分の物性は、特に限定されない。(A)成分の水酸基価(JIS K0070。以下、水酸基価というときは同様。)は、軽剥離化の点から、10~50mgKOH/g程度が好ましく、同様の点から20~40mgKOH/g程度がより好ましい。
(A)成分の数平均分子量は、硬化膜の軽剥離化及び優れた塗膜外観が両立できる点から、500~3000程度が好ましく、1000~2000程度がより好ましい。なお、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法におけるポリスチレン換算値をいうが、その測定方法は特に限定されず、各種公知の手段を採用でき、市販の測定機も利用できる。
(A)成分は、硬化膜の軽剥離化及び優れた塗膜外観が両立できる点から、(a)成分の2~10量体であるのが好ましく、4~8量体がより好ましい。
(A)成分は、一分子中に水酸基及びカルボキシル基をそれぞれ1つずつ有する構造であり、また、該カルボキシル基はエステル化されていてもよい。下記に、(A)成分の構造の一例を示す。
Figure 0007200817000001
<分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含む反応成分(B)>
(B)成分は、上記活性エネルギー線硬化性化合物に活性エネルギー線硬化性の(メタ)アクリロイル基を導入する成分である。(B)成分は、反応成分(B1)(以下、(B1)成分とする)、又は、反応成分(B2)(以下、(B2)成分とする)である。
(反応成分(B1))
(B1)成分は、水酸基含有(メタ)アクリレート及びポリイソシアネートを含む反応成分であれば、各種公知のものを特に制限なく使用できる。(B)成分が(B1)成分である場合、上記活性エネルギー線硬化性化合物は、ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基が、(A)成分及び水酸基含有(メタ)アクリレートに含まれる水酸基と反応することで得られる。
上記水酸基含有(メタ)アクリレートは、分子内に少なくとも1個の水酸基と、少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であれば、各種公知のものを特に制限なく使用できる。上記水酸基含有(メタ)アクリレートは、1種を単独で、又は2種以上を併用できる。
上記水酸基含有(メタ)アクリレートは、例えば、水酸基含有グリセリン(メタ)アクリレート、水酸基含有(ポリ)グリセリンポリ(メタ)アクリレート、水酸基含有ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、水酸基含有(ポリ)ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、水酸基含有トリメチロールプロパンポリ(メタ)アクリレート、水酸基含有(ポリ)トリメチロールプロパンポリ(メタ)アクリレート、水酸基含有モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記水酸基含有グリセリン(メタ)アクリレートは、例えば、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記水酸基含有(ポリ)グリセリンポリ(メタ)アクリレートは、例えば、ジグリセリンジ(メタ)アクリレート、ジグリセリントリ(メタ)アクリレート、トリグリセリンジ(メタ)アクリレート、トリグリセリントリ(メタ)アクリレート、トリグリセリンテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記水酸基含有ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートは、例えば、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記水酸基含有(ポリ)ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートは、例えば、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記水酸基含有トリメチロールプロパンポリ(メタ)アクリレートは、例えば、トリメチロールプロパンジ(メタ) アクリレート等が挙げられる。
上記水酸基含有(ポリ)トリメチロールプロパンポリ(メタ)アクリレートは、例えば、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記水酸基含有モノ(メタ)アクリレートは、例えば、水酸基含有直鎖アルキル(メタ)アクリレート、水酸基含有直鎖アルキル(メタ)アクリレートカプロラクトン付加物、水酸基含有分岐アルキル(メタ)アクリレート、水酸基含有分岐アルキル(メタ)アクリレートカプロラクトン付加物、水酸基含有シクロアルキル(メタ)アクリレート、水酸基含有シクロアルキル(メタ)アクリレートカプロラクトン付加物、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートカプロラクトン付加物等が挙げられる。
上記水酸基含有直鎖アルキル(メタ)アクリレートは、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記水酸基含有直鎖アルキル(メタ)アクリレートカプロラクトン付加物は、例えば、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートカプロラクトン付加物、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートカプロラクトン付加物、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートカプロラクトン付加物等が挙げられる。
上記水酸基含有分岐アルキル(メタ)アクリレートは、例えば、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記水酸基含有分岐アルキル(メタ)アクリレートカプロラクトン付加物は、例えば、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートカプロラクトン付加物、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートカプロラクトン付加物、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートカプロラクトン付加物等が挙げられる。
上記水酸基含有シクロアルキル(メタ)アクリレートは、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシシクロヘキシル等が挙げられる。
上記水酸基含有シクロアルキル(メタ)アクリレートカプロラクトン付加物は、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシシクロヘキシルカプロラクトン付加物等が挙げられる。
上記ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートは、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートカプロラクトン付加物は、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートカプロラクトン付加物、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートカプロラクトン付加物等が挙げられる。
上記水酸基含有(メタ)アクリレートは、硬化性及び硬化膜の耐溶剤性の点から、分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが好ましく、分子内に1個の水酸基及び少なくとも3個の(メタ)アクリロイル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートがより好ましい。当該水酸基(メタ)アクリレートとしては、上記ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートやジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
(B1)成分における上記水酸基含有(メタ)アクリレートの含有量は、特に限定されないが、硬化性及び軽剥離化の点から、固形分換算で、(B1)成分100質量%に対して20~80質量%程度が好ましく、30~70質量%程度がより好ましい。
上記ポリイソシアネートは、分子内に少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物であれば、各種公知のものを特に制限なく使用できる。上記ポリイソシアネートは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記ポリイソシアネートは、例えば、直鎖脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、これらジイソシアネートのビウレット体、イソシアヌレート体、アロファネート体、アダクト体、並びに、ビウレット体、イソシアヌレート体、アロファネート体及びアダクト体からなる群より選択される2種以上が反応して得られる複合体等が挙げられる。
上記直鎖脂肪族ジイソシアネートは、例えば、メチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘプタメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
上記分岐脂肪族ジイソシアネートは、例えば、ジエチルペンチレンジイソシアネート、トリメチルブチレンジイソシアネート、トリメチルペンチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
上記脂環式ジイソシアネートは、例えば、水添キシレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、シクロヘプチレンジイソシアネート、シクロデシレンジイソシアネート、トリシクロデシレンジイソシアネート、アダマンタンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、ビシクロデシレンジイソシアネート等が挙げられる。
上記芳香族ジイソシアネートは、例えば、4,4’-ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート等のジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルテトラメチルメタンジイソシアネート等のテトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジベンジルイソシアネート、1,3-フェニレンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、m-テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5-ナフチレンジイソシアネート等が挙げられる。
上記ジイソシアネートの上記ビウレット体は、
下記構造式:
Figure 0007200817000002
[式中、nは、1以上の整数であり、RbA~RbEはそれぞれ独立に、直鎖脂肪族ジイソシアネート残基、分岐脂肪族ジイソシアネート残基、脂環式ジイソシアネート残基及び芳香族ジイソシアネート残基のいずれかであり、Rbα~Rbβはそれぞれ独立に、イソシアネート基又は
Figure 0007200817000003
(nb1は、0以上の整数であり、Rb1~Rb5はRbA~RbEと同様であり、R’~R'' はそれぞれ独立に、イソシアネート基又はRbα~Rbβ自身の基である。Rb4~Rb5、R''は、各構成単位ごとに基が異なっていてもよい。)である。RbD~RbE、Rbβは、各構成単位ごとに基が異なっていてもよい。]で表される化合物等が挙げられる。
上記ジイソシアネートの上記ビウレット体は、具体的には、デュラネート24A-100、デュラネート22A-75P、デュラネート21S-75E(以上、旭化成(株)製)、デスモジュールN3200A(ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体)(以上、住友バイエルウレタン(株)製)等が挙げられる。
上記ジイソシアネートの上記イソシアヌレート体は、
下記構造式:
Figure 0007200817000004
[式中、nは、0以上の整数であり、RiA~RiEはそれぞれ独立に、直鎖脂肪族ジイソシアネート残基、分岐脂肪族ジイソシアネート残基、脂環式ジイソシアネート残基及び芳香族ジイソシアネート残基のいずれかであり、Riα~Riβはそれぞれ独立に、イソシアネート基又は
Figure 0007200817000005
(ni1は、0以上の整数であり、Ri1~Ri5はRiA~RiEと同様であり、R’~R'' はそれぞれ独立に、イソシアネート基又はRiα~Riβ自身の基である。Ri5、R''は、各構成単位ごとに基が異なっていてもよい。)である。RiD~RiE、Riβは、各構成単位ごとに基が異なっていてもよい。]で表される化合物等が挙げられる。
上記ジイソシアネートの上記イソシアヌレート体は、具体的には、デュラネートTPA-100、デュラネートTKA-100、デュラネートMFA-75B、デュラネートMHG-80B(以上、旭化成(株)製)、コロネートHXR、コロネートHX(以上、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体)(以上、東ソー(株)製)、タケネートD-127N(水添キシリレンジイソシアネートのイソシアヌレート体)(以上、三井化学(株)製)、VESTANAT T1890/100(イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体)(以上、エボニック・ジャパン(株)製)等が挙げられる。
上記ジイソシアネートの上記アロファネート体は、
下記構造式:
Figure 0007200817000006
[式中、nは、0以上の整数であり、RaAは、アルキル基、アリール基、ポリエーテル基、ポリエステル基又はポリカーボネート基であり、RaB~RaGは、それぞれ独立に、直鎖脂肪族ジイソシアネート残基、分岐脂肪族ジイソシアネート残基、脂環式ジイソシアネート残基及び芳香族ジイソシアネート残基のいずれかであり、Raα~Raγはそれぞれ独立に、イソシアネート基又は
Figure 0007200817000007
(na1は、0以上の整数であり、Ra1~Ra6はRaB~RaGと同様であり、R’~R''' はそれぞれ独立に、イソシアネート基又はRaα~Raγ自身の基である。Ra1~Ra4、R’~R'''は、各構成単位ごとに基が異なっていてもよい。)である。RaB~RaE、Raα~Raγは、各構成単位ごとに基が異なっていてもよい。]で表される化合物等が挙げられる。
上記ジイソシアネートの上記アロファネート体は、具体的には、コロネート2793(東ソー(株)製)、タケネートD-178N(三井化学(株)製)等が挙げられる。
上記ジイソシアネートの上記アダクト体は、
下記構造式:
Figure 0007200817000008
[式中、nadは0以上の整数であり、RadA~RadEは、それぞれ独立に、直鎖脂肪族ジイソシアネート残基、分岐脂肪族ジイソシアネート残基、脂環式ジイソシアネート残基及び芳香族ジイソシアネート残基のいずれかであり、Rad1~Rad2は、それぞれ独立に
Figure 0007200817000009
(式中、nad’は0以上の整数であり、Rad’~Rad’’はRadA~RadEと同様であり、Rad’’’は、Rad1~Rad2自身の基であり、Rad’~Rad’’’は、各構成単位ごとに基が異なっていてもよい。)
であり、RadD~RadE、Rad2は、各構成単位ごとに基が異なっていてもよい。]
で示されるトリメチロールプロパンとジイソシアネートのアダクト体、
下記構造式
Figure 0007200817000010
[式中、nad1は0以上の整数であり、Radα~Radεは、それぞれ独立に、直鎖脂肪族ジイソシアネート残基、分岐脂肪族ジイソシアネート残基、脂環式ジイソシアネート残基及び芳香族ジイソシアネート残基のいずれかであり、RadA~RadBは、それぞれ独立に
Figure 0007200817000011
(式中、nad1’は0以上の整数であり、Radδ’~Radε’はRadα~Radεと同様であり、RadB’は、RadA~RadB自身の基であり、Radδ’~Radε’、RadB’は、各構成単位ごとに基が異なっていてもよい。)
adδ~Radεは、各構成単位ごとに基が異なっていてもよい。]
で示されるグリセリンとジイソシアネートのアダクト体等が挙げられる。
上記ジイソシアネートの上記アダクト体は、具体的には、デュラネートP301-75E(以上、旭化成(株)製)、タケネートD-110N、タケネートD-160N(以上、三井化学(株)製)、コロネートL、コロネートHL(以上、東ソー(株)製)等が挙げられる。
なお、上記の各式中、「直鎖脂肪族ジイソシアネート残基、分岐脂肪族ジイソシアネート残基、脂環式ジイソシアネート残基及び芳香族ジイソシアネート残基」とは、上記直鎖脂肪族ジイソシアネート、上記分岐脂肪族ジイソシアネート、上記脂環式ジイソシアネート及び上記芳香族ジイソシアネートのうち、イソシアネート基を除いた残りの基を意味する。
上記ポリイソシアネートは、剥離性及び残留接着性のバランスに優れる点から、分子内に少なくとも3個のイソシアネート基を有するポリイソシアネートが好ましい。分子内に少なくとも3個のイソシアネート基を有するポリイソシアネートとしては、上記ビウレット体、上記イソシアヌレート体、上記アロファネート体、上記アダクト体が好ましい。
上記ポリイソシアネートのイソシアネート基含有率(NCO%)は、特に限定されないが、剥離性及び残留接着性のバランスに優れる点から、10~30%程度が好ましい。
上記ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基と、上記水酸基含有(メタ)アクリレートに含まれる水酸基とのモル比(NCO/OH)は、特に限定されないが、剥離性及び残留接着性のバランスに優れる点から、1.2~6.0程度が好ましく、1.5~3.0程度がより好ましい。
(B1)成分における上記ポリイソシアネートの含有量は、特に限定されないが、剥離性及び残留接着性のバランスに優れる点から、固形分換算で、(B1)成分100質量%に対して20~80質量%程度が好ましく、30~70質量%程度がより好ましい。
(B1)成分は、上記水酸基含有(メタ)アクリレート及び上記ポリイソシアネートのいずれにも該当しないその他の成分(以下、その他成分1という)を含み得る。その他成分1は、特に限定されないが、分子内にイソシアネート基と反応し得る官能基を少なくとも1個有する化合物であれば良い。イソシアネート基と反応し得る官能基は、例えば、水酸基、アミノ基等が挙げられる。
上記活性エネルギー線硬化性化合物における(B1)成分の使用量は、特に限定されないが、剥離性及び残留接着性のバランスに優れる点から、固形分換算で、(A)成分100質量部に対して、50~100質量部程度が好ましい。
上記活性エネルギー線硬化性化合物において、上記ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基、上記水酸基含有(メタ)アクリレートに含まれる水酸基及び(A)成分に含まれる水酸基のモル比は、特に限定されないが、硬化性及び軽剥離化の点から、1:0.2~0.8:0.2~0.8が好ましく、1:0.3~0.7:0.3~0.7程度がより好ましい。
(反応成分(B2))
(B2)成分は、イソシアネート基含有(メタ)アクリレートを含む反応成分であれば、各種公知のものを特に制限なく使用できる。(B)成分が(B2)成分である場合、上記活性エネルギー線硬化性化合物は、イソシアネート基含有(メタ)アクリレートに含まれるイソシアネート基が、(A)成分に含まれる水酸基と反応することで得られる。
上記イソシアネート基含有(メタ)アクリレートは、分子内に少なくとも1個のイソシアネート基と、少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であれば、各種公知のものを特に制限なく使用できる。上記イソシアネート基含有(メタ)アクリレートは、1種を単独で、又は2種以上を併用できる。なお、イソシアネート基含有(メタ)アクリレートは、上記水酸基含有(メタ)アクリレート、上記ポリイソシアネートとは異なるものである。
上記イソシアネート基含有(メタ)アクリレートは、例えば、2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、1,1-(ビス(メタ)アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等が挙げられる。
上記イソシアネート基含有(メタ)アクリレートは、剥離性及び残留接着性のバランスに優れる点から、分子内に1個のイソシアネート基及び1~2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であるのが好ましい。
(B2)成分における上記イソシアネート基含有(メタ)アクリレートの含有量は、特に限定されないが、硬化性及び軽剥離化の点から、固形分換算で、(B2)成分100質量%に対して50~100質量%程度が好ましく、70~100質量%程度がより好ましい。
(B2)成分は、上記イソシアネート基含有(メタ)アクリレートに該当しないその他の成分(以下、その他成分2という)を含み得る。その他成分2は、特に限定されないが、分子内にイソシアネート基と反応し得る官能基を少なくとも1個有する化合物であれば良い。イソシアネート基と反応し得る官能基は、例えば、水酸基、アミノ基等が挙げられる。なお、その他成分1とその他成分2は、互いに同一又は異なっていてもよい。
上記活性エネルギー線硬化性化合物における(B2)成分の使用量は、特に限定されないが、剥離性及び残留接着性のバランスに優れる点から、固形分換算で、(A)成分100質量部に対して、5~20質量部程度が好ましい。
<活性エネルギー線硬化性化合物の物性及び製造方法>
上記活性エネルギー線硬化性化合物の物性は、特に限定されない。上記活性エネルギー線硬化性化合物の重量平均分子量は、剥離性の点から、1,000~10,000程度がより好ましい。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法におけるポリスチレン換算値をいうが、その測定方法は特に限定されず、各種公知の手段を採用でき、市販の測定機も利用できる。以下、同様である。
上記活性エネルギー線硬化性化合物は、硬化性に優れる点から、分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であるのが好ましい。
上記活性エネルギー線硬化性化合物の製造方法は、(A)成分、並びに、(B1)成分又は(B2)成分を反応させる方法であれば特に限定はされず、各種公知の製造方法が例示される。具体的には、例えば、(A)成分、並びに、(B1)成分又は(B2)成分を、無溶剤又は適切な溶剤(例えば、トルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン等)中において、触媒存在下で、適切な反応温度(例えば60~90℃等)で反応させる方法等が挙げられる。また、(A)成分、並びに、(B1)成分又は(B2)成分を反応させる順序は特に限定されず、それぞれを任意で混合させて反応させる方法、全成分を一括で混合させて反応させる方法等が挙げられる。
上記触媒は、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート等の有機錫触媒、オクチル酸錫などの有機酸錫、チタンエチルアセトアセテート等の有機チタン触媒、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート等の有機ジルコニウム触媒、鉄アセチルアセトネート等の有機鉄触媒等が挙げられる。上記触媒は1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。
[剥離剤]
本発明の剥離剤は、上記活性エネルギー線硬化性化合物を含むものである。また、該剥離剤は、上記活性エネルギー線硬化性化合物以外に、溶剤を含み得る。
上記溶剤は、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブタノール、イソブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、アセトン、アセチルアセトン、トルエン、キシレン、n-ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n-ヘプタン、イソプロピルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、1,4-ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。上記溶剤は1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。なお、上記溶剤には、上記活性エネルギー線硬化性化合物を製造する際に用いた溶剤も含み得る。
上記剥離剤における溶剤の含有量は、特に限定されない。剥離剤中に溶剤を含む場合、溶剤の含有量は、塗工性の観点から、剥離剤100質量部に対して100~1900質量部程度含むことが好ましい。また、溶剤の含有量は、塗工性の観点から、上記剥離剤の固形分濃度が5~50質量%程度となる範囲で含有することが好ましい。
上記剥離剤は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、上記活性エネルギー線硬化性化合物及び上記溶剤でもない剤を添加剤として含み得る。添加剤は1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。添加剤は、例えば、バインダー、硬化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、消泡剤、表面調整剤、防汚染剤、防腐剤、防錆剤、pH調整剤、滑剤、レベリング剤、ブロッキング防止剤、導電剤、顔料、染料、金属酸化物微粒子分散体、有機微粒子分散体等が挙げられる。
上記剥離剤における上記添加剤の含有量は、特に限定されない。添加剤の含有量は、剥離剤100質量部に対し、0~50質量部程度含むことが好ましい。また、上記活性エネルギー線硬化性化合物に対する上記添加剤の含有量も、特に限定されない。添加剤の含有量は、上記活性エネルギー線硬化性化合物100質量部に対し、0~333質量部程度含むことが好ましい。
[活性エネルギー線硬化性剥離コーティング剤組成物]
本発明の活性エネルギー線硬化性剥離コーティング剤組成物(以下、コーティング剤ともいう)は、上記剥離剤、分子内に少なくとも3個の(メタ)アクリロイル基を有するポリ(メタ)アクリレート(以下、ポリ(メタ)アクリレートともいう)、並びに、必要に応じて光重合開始剤及び添加剤を含むものである。
上記コーティング剤における上記剥離剤の含有量は、特に限定されないが、剥離性、残留接着性の点から、固形分換算で、上記ポリ(メタ)アクリレート100質量部に対して、0.3~7.0質量部程度が好ましい。
(ポリ(メタ)アクリレート)
上記ポリ(メタ)アクリレートは、分子内に少なくとも3個の(メタ)アクリロイル基を有するものであれば、特に限定されない。ポリ(メタ)アクリレートは、1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。
上記ポリ(メタ)アクリレートは、例えば、上記水酸基含有(メタ)アクリレート中の分子内に少なくとも3個の(メタ)アクリロイル基を有するポリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びエピクロルヒドリン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート類、グリセリントリ(メタ) アクリレート、エチレンオキサイド変性グリセリントリ(メタ)アクリレート及びプロピレンオキサイド変性グリセリントリ(メタ)アクリレート等のグリセリントリ(メタ) アクリレート類、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びプロピレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート類、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート類、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、トリグリセリンペンタ(メタ)アクリレート等の(ポリ)グリセリンポリ(メタ)アクリレート類、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート及びテトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート等の(ポリ)ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート類、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の(ポリ)トリメチロールプロパンポリ(メタ)アクリレート類、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート及びポリアクリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、水酸基含有(メタ)アクリレートとポリイソシアネートとの反応物、水酸基含有(メタ)アクリレートとポリオールとポリイソシアネートとの反応物等が挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリレートは、例えば、上述した水酸基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。ポリイソシアネートは、例えば、上述したポリイソシアネートが挙げられる。
上記ポリオールは、例えば、アルキレングリコール等の脂肪族ジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール等の脂環式ジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオール等が挙げられる。
上記ポリアクリル(メタ)アクリレートは、例えば、エポキシ基含有モノ(メタ)アクリレート及び必要に応じてモノ(メタ)アクリレートを重合させて得られるアクリル共重合体と、(メタ)アクリル酸との反応物が挙げられる
上記エポキシ基含有モノ(メタ)アクリレートは、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、β-メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、ビニルシクロヘキセンモノオキサイド(すなわち、1,2-エポキシ-4-ビニルシクロヘキサン)等が挙げられる。
上記ポリ(メタ)アクリレートは、硬化性、耐溶剤性に優れる点から、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレートが好ましい。
上記ポリ(メタ)アクリレートの物性は、特に限定されない。該ポリ(メタ)アクリレートの分子量は、硬化性及び硬化膜の耐溶剤性に優れる点から、300~10,000程度が好ましく、300~5,000程度がより好ましい。
なお、本明細書において、単に「分子量」と記載する場合、以下の意味を有する。すなわち、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートのように特定の化学式で一義的に化合物の構造を表現できる場合、上記分子量は式量を意味する。一方、ポリマーポリ(メタ)アクリレートのように特定の化学式で一義的に化合物の構造を表現できない場合、上記分子量は重量平均分子量を意味する。
上記コーティング剤におけるポリ(メタ)アクリレートの含有量は、特に限定されないが、固形分換算で、上記コーティング剤100質量%に対して80~99.7質量%程度が好ましい。
(光重合開始剤)
上記組成物には、光重合開始剤を含み得る。光重合開始剤は2種以上を併用してもよい。光重合開始剤は、例えば、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニルケトン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、1-シクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-ホスフィンオキサイド、4-メチルベンゾフェノン等が挙げられる。なお、光重合開始剤は、紫外線硬化を行なう場合に使用されるが、電子線硬化をする場合には、必ずしも必要ではない。
上記コーティング剤における光重合開始剤の含有量は、特に制限されない。光重合開始剤の含有量は、(メタ)アクリロイル基の反応進行の観点から、固形分換算で、組成物100質量部に対して、0.5~15質量部程度が好ましい。
上記コーティング剤には、塗布作業性等を考慮して、上記溶剤を含んでもよい。それらの中でも当該コーティング剤より得られる硬化膜の表面平滑性を考慮すると、上記グリコールエーテル類、アルコール類、芳香族炭化水素類およびケトン類からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
上記コーティング剤における溶剤の含有量は、特に限定されない。コーティング剤中に溶剤を含む場合、溶剤の含有量は、塗工性の観点から、上記コーティング剤の固形分濃度が1~60質量%程度となる範囲で含有することが好ましい。
上記コーティング剤には、本発明の効果を損なわない限りにおいて、上記剥離剤、溶剤、ポリ(メタ)アクリレート、光重合開始剤のいずれでもない剤を添加剤として含み得る。添加剤は1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。添加剤は、例えば、モノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレート等の反応性希釈剤、上述した添加剤等が例示される。
上記コーティング剤における上記添加剤の含有量は、特に限定されない。添加剤の含有量は、固形分換算で、コーティング剤100質量部に対し、0~60質量部程度含むことが好ましい。
[剥離フィルム]
本発明の剥離フィルムは、上記コーティング剤を硬化させて得られる硬化膜とプラスチックフィルムを含むものである。
上記プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド、ポリオレフィン、ナイロン、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ノルボルネン系樹脂等のプラスチックからなるフィルムが挙げられる。該プラスチックフィルムは、透明性及び硬化膜との密着性の観点より、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アクリル系樹脂フィルムおよび脂環式ポリオレフィン系樹脂フィルムからなる群より選ばれる1種のフィルムが好ましい。また、基材フィルムの平均厚みは特に限定されないが、通常20~1000μm程度、好ましくは20~200μmである。
上記剥離フィルムは各種公知の方法で製造できる。当該フィルムの製造方法は、上記コーティング剤を上記プラスチックフィルムの少なくとも片面に塗工し、必要に応じて乾燥させてから、紫外線、電子線、放射線等の活性エネルギー線を照射して硬化させる方法等が挙げられる。また、得られた剥離フィルムの非塗工面に上記コーティング剤を塗工し、その上に他のプラスチックフィルムを貼り合わせてから活性エネルギー線を照射することで積層フィルムを製造することもできる。
硬化反応に用いる活性エネルギー線は、例えば、紫外線や電子線が挙げられる。紫外線の光源としては、キセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプを有する紫外線照射装置を使用できる。なお、光量や光源配置、搬送速度等は必要に応じて調整でき、例えば高圧水銀灯を使用する場合には、80~160W/cm程度のランプ出力を有するランプ1灯に対して搬送速度5~50m/分程度で硬化させるのが好ましい。一方、電子線の場合には、10~300kV程度の加速電圧を有する電子線加速装置にて、搬送速度5~50m/分程度で硬化させることが好ましい。
塗工方法は、例えば、バーコーター塗工、ワイヤーバー塗工、メイヤーバー塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、リバースグラビア塗工、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷等が挙げられる。
塗工量は特に限定されないが、乾燥後の質量が0.1~30g/m程度が好ましく、1~20g/mがより好ましい。また、基材フィルム上に形成される硬化膜は、平均膜厚が通常0.05~30μm程度、好ましくは0.1~20μm程度である。
上記コーティング剤は、活性エネルギー線により硬化することで硬化膜を形成できるため、熱で変形しやすいプラスチックフィルム、特にポリエチレンテレフタレートフィルムに好適である。
上記剥離フィルムの用途としては、例えば、セラミックグリーンシート、合成皮革、化粧板、炭素繊維プリプレグ、プリント基板等の製造工程用剥離フィルムや、転写印刷関連製品用剥離フィルム、偏光板や位相差板等の粘着層保護用剥離フィルム等が挙げられる。
以下に実施例及び比較例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。各例中、特記しない限り、部及び%は質量基準である。
<活性エネルギー線硬化性化合物の合成>
実施例1
撹拌装置、冷却管、備えた反応容器に、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(東ソー(株)製 商品名「コロネートHXR」)38.6部、12-ヒドロキシステアリン酸の自己縮合物(伊藤製油(株)製 商品名「PHF-33」)185.5部、オクチル酸スズ0.09部を仕込んだ後、約15分かけて、系内の温度を70℃に昇温した。次いで、同温度において、反応系内を1時間保温した後、60℃まで冷却した。そして、ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物(新中村化学工業(株)製 商品名「NKエステル A-TMM-3L」)75.9部、4-メトキシフェノール0.3部を仕込んだ後、約15分かけて、系内の温度を75℃に昇温した。次いで、同温度において、反応系を2時間保持した後、4-メトキシフェノール0.3部を仕込んだ後、冷却して、固形分100%の活性エネルギー線硬化性化合物1(以下、化合物1という)を得た。
比較例1
撹拌装置、冷却管、備えた反応容器に、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(東ソー(株)製 商品名「コロネートHXR」)38.6部、ステアリルアルコール(花王(株)製 商品名「カルコール8098」)18.2部、オクチル酸スズ0.09部を仕込んだ後、約15分かけて、系内の温度を70℃に昇温した。次いで、同温度において、反応系内を1時間保温した後、60℃まで冷却した。そして、ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物(新中村化学工業(株)製 商品名「NKエステル A-TMM-3L」)75.9部、4-メトキシフェノール0.3部を仕込んだ後、約15分かけて、系内の温度を75℃ に昇温した。次いで、同温度において、反応系を2時間保持した後、4-メトキシフェノール0.3部を仕込んだ後、冷却して、固形分100%の活性エネルギー線硬化性化合物2(以下、化合物2という)を得た。
<活性エネルギー線硬化性剥離コーティング剤組成物の調製>
実施例2
剥離剤として上記化合物1を0.5部、ポリ(メタ)アクリレートとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 新中村化学工業(株)製 商品名「NKエステル A-9550W」 固形分100%)を99.5部、光重合開始剤として2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン(Eutec Chemcal社製 商品名「Photocure 907」 固形分100%)を10部配合し、これをトルエンで希釈して固形分濃度が21%になるように調製し、活性エネルギー線硬化性剥離コーティング剤組成物(以下、コーティング剤ともいう)を得た。
実施例3~5、比較例2~6
組成を表1のものに変更した以外は、実施例1と同様の手順で製造した。
<剥離フィルムの作製>
実施例2の上記コーティング剤を、50μm膜厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製 商品名「ルミラーT60」)上に、硬化後の被膜の膜厚が1μmとなるように#4バーコーターにて塗布し、80℃で1分間乾燥させてフィルムを作製した。その後、高圧水銀灯120W/cm(1灯)、照射距離10cm、ベルトスピード20m/分の条件で積算照射量100mJ/cm2で剥離フィルムを得た。
(剥離力)
実施例2に係る上記剥離フィルムの硬化膜に、ポリエステル粘着テープ(日東電工(株)製31Bテープ:25mm幅)を2kgのローラーで圧着させながら貼り合わせた。次いで、このテープを180°の角度で剥離速度0.3m/min.で引っ張り、剥離するために要した力(N/25mm)を測定した。他の実施例及び比較例に係る剥離フィルムについても同様にして剥離力を測定した。
(残留接着率)
実施例2に係る上記剥離フィルムに、ポリエステル粘着テープ(日東電工(株)製31Bテープ:25mm幅)を貼り合わせ、23℃で1時間保存した。保存後、テープを剥がしてSUS板に2kgのローラーで貼り付けた。ついで、このテープをSUS板から180℃の角度で剥離速度0.3m/min.で引っ張り、剥離するのに要する力を測定した。ブランクとして、直接テープをSUS板に貼り合わせ同様の条件で剥がした時の剥離力を測定し、前者の剥離力の後者の剥離力に対する割合(%)を残留接着率として算出し、以下の基準にて評価した。残留接着率が大きいほどテープの粘着力が低下していないことを表す。他の実施例及び比較例に係る剥離フィルムについても同様にして評価した。
◎:残留接着率が95%以上
○:残留接着率が85%以上95%未満
△:残留接着率が75%以上85%未満
×:残留接着率が75%未満
Figure 0007200817000012
表1の配合量は、固形分換算した質量部の値である。表1中の略語は、以下の通りである。

(化合物の略語及び詳細)
PHF-33:12-ヒドロキシステアリン酸の自己縮合物 (商品名「PHF-33」固形分100%、数平均分子量1800) 伊藤製油(株)製
HDIヌレート:ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体 (商品名「コロネート HXR」 固形分100%) 東ソー(株)製
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート (商品名「NKエステル A-9550W」 固形分100%) 新中村化学工業(株)製
907:2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン(商品名「Photocure 907」 固形分100%) Eutec Chemcal社製

Claims (11)

  1. 炭素数12~24の脂肪族ヒドロキシカルボン酸(a)の自己縮合物(A)と、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含む反応成分(B)との反応物であり、
    上記反応成分(B)が、
    水酸基含有(メタ)アクリレート及びポリイソシアネートを含む反応成分(B1)でり、
    前記ポリイソシアネートが、分子内に少なくとも3個のイソシアネート基を有するポリイソシアネートである、
    活性エネルギー線硬化性化合物。
  2. (A)成分が、炭素数18の脂肪族ヒドロキシカルボン酸の自己縮合物である、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性化合物。
  3. 上記水酸基含有(メタ)アクリレートが、分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートである、請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性化合物。
  4. 上記ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基と、上記水酸基含有(メタ)アクリレートに含まれる水酸基とのモル比(NCO/OH)が1.2~6.0である、請求項1~のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性化合物。
  5. 上記ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基、上記水酸基含有(メタ)アクリレートに含まれる水酸基及び(A)成分に含まれる水酸基のモル比が、1:0.2~0.8:0.2~0.8である、請求項1~のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性化合物。
  6. 請求項1~のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性化合物を含む剥離剤。
  7. 炭素数12~24の脂肪族ヒドロキシカルボン酸(a)の自己縮合物(A)と、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含む反応成分(B)との反応物であり、
    上記反応成分(B)が、イソシアネート基含有(メタ)アクリレートを含む反応成分(B2)である、活性エネルギー線硬化性化合物を含む、
    剥離剤。
  8. 請求項6又は7に記載の剥離剤、及び分子内に少なくとも3個の(メタ)アクリロイル基を有するポリ(メタ)アクリレートを含む、活性エネルギー線硬化性剥離コーティング剤組成物。
  9. 上記剥離剤の含有量が、固形分換算で、上記ポリ(メタ)アクリレート100質量部に対して、0.3~7.0質量部である、請求項8に記載の活性エネルギー線硬化性剥離コーティング剤組成物。
  10. 請求項8又は9に記載の活性エネルギー線硬化性剥離コーティング剤組成物からなる硬化膜及びプラスチックフィルムを含む、剥離フィルム。
  11. 上記プラスチックフィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルムである、請求項10に記載の剥離フィルム。
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