JP7199687B2 - クラック計測システム - Google Patents

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Description

本発明は,クラックを計測するためのクラック計測システムに関する。
ビル,橋,トンネルなどの各種の構造物では,経年劣化や災害などのさまざまな理由によって,構造物に用いられているコンクリートなどにクラックが生じることがある。クラックを放置しておくと,そこから水が浸入して内部が腐食をするなど,構造物の耐久性などに影響を及ぼすことから,適宜,修復をしなければならない。
一方,すべてのクラックをすぐに修復するのは作業的にも費用的にも難しい。そこで,クラックの状況を管理することで,許容限度を上回った,あるいは許容限度に近くなったクラックから修復をすることとなる。そこでクラックの幅を計測しておくことが重要となる。
そこで,クラックの幅を計測するために,従来,構造物の表面に,目盛りが表示されたクラックスケールと呼ばれるプラスチック製のシートをあてて,目視によって,クラックの幅を計測していた。
かかる方法では,計測対象となるすべてのクラックを手作業で計測することから,作業に要する時間や作業負担も大きい。
そこで,非特許文献1,非特許文献2に示すシステムがある。
非特許文献1に示すひび割れ調査システムは,タブレットと電子顕微鏡を用いたシステムであって,電子顕微鏡をクラックにあててクラックを接写して撮影をする。そして,電子顕微鏡で撮影した写真を取り込み,写真に写っているクラックをマウスでなぞることで,クラック幅を,電子顕微鏡の撮像装置(デジタルカメラ)のピクセル数で数値化するものである。
また,非特許文献2に示すひび割れ幅測定器は,計測対象のクラックに,従来のクラックスケールと同じ機能を有するマーキングシートをセットし,マーキングシートの枠に合わせてひび割れ測定器をセットすることで,クラックの幅を測定するものである。
大斗有限会社,"かんたんひび割れ調査システムオートくん",[online],インターネット<URL:http://www.ootokun.com/products/entry-29.html> 株式会社佐藤商事,"CrackEYE",[online],インターネット<URL:http://www.ootokun.com/products/entry-29.html>
非特許文献1のひび割れ調査システムでは,クラックを電子顕微鏡で接写するので,電子顕微鏡とクラックとは常に同じ位置関係(距離関係)にあるため,電子顕微鏡の撮像装置のピクセル数とクラックの幅とは常に同一の比例関係となる。そのため,クラックを指定するだけで,そのままクラックの幅を数値化できる点で,従来のクラックスケールを用いて計測するよりは正確に計測できる。
しかし,クラックを計測する際には,電子顕微鏡をクラックに接写させるので,クラックのすぐ近くで作業をしなければ計測をすることができない。そのため,たとえば橋脚の最上部付近のクラックを計測するためには,測定者がその位置まで移動しなければならない。また,計測対象となるクラックごと,あるいはクラックの箇所ごとに電子顕微鏡で接写をしなければならないことから,撮影作業そのものに非常に手間がかかる問題がある。
また非特許文献2のひび割れ幅測定器では,計測対象となるクラックに専用のマーキングシートをセットした上で,当該測定器によって計測をしなければならない。そのため,非特許文献1と同様,クラックのすぐ近くで作業をしなければならない。また,計測対象となるクラックごと,あるいはクラックの箇所ごとにマーキングシートをセットして当該測定器で計測をしなければならないので,従来のクラックスケールと変わらない程度に,非常に手間がかかる問題がある。
そこで本発明者は上記課題に鑑み,効率的に作業を行えるクラック計測システムを発明した。
第1の発明は,クラックを計測するためのクラック計測システムであって,クラックスケールの調整処理を実行するクラックスケール調整処理部と,前記調整処理をしたクラックスケールによりクラックを計測する計測処理部と,を有しており,前記クラックスケール調整処理部は,基準物と少なくとも一以上のクラックとが写っている画像情報に基準単位を重畳表示させ,前記基準物の長さに合うように前記基準単位の長さを変更し,前記基準物または前記変更した基準単位の長さ情報に基づいて前記クラックスケールの調整処理を実行する,クラック計測システムである。
本発明のクラック計測システムを用いることによって,計測対象となるクラックを撮影装置で接写する必要がなくなる。そして,クラックを計測するのは現場で行わずに済むので,作業者の現場作業を減らすことができ,効率的に作業を行うことができる。
従来のように,クラックを接写する場合には,撮影装置とクラックとの位置関係(距離関係)は常に同じであるので,直接,クラックの幅を数値化することができる。しかし,本発明のようにクラックを離れた位置から撮影する場合,撮影装置とクラックとの位置関係が可変であるので,クラックスケールを調整しなければならない。そこで,本発明のように,クラックスケールの調整処理を実行することで,撮影装置とクラックとの位置関係が可変の場合であっても,クラックスケールを調整することができる。
上述の発明において,前記クラック計測システムは,離れた位置から,計測対象となるクラックを撮影装置によって撮影した撮影画像情報の入力を受け付ける画像情報入力受付処理部と,前記撮影画像情報の歪みを補正する歪み補正処理部と,を有しており,前記クラックスケール調整処理部は,前記歪み補正処理部における歪み補正処理を実行した補正後画像情報において,前記クラックスケールの調整処理を実行する,クラック計測システムのように構成することができる。
撮影装置でクラックを撮影する場合,離れた位置から撮影できるので,一回で複数のクラックをまとめて撮影することができる。そのため,現場での作業時間を大幅に減らすことができる。
上述の発明において,前記クラックスケール調整処理部は,前記クラックスケールの調整処理として,前記クラックスケールを拡大または縮小する,あるいは前記クラックスケールの目盛りまたは幅計測線を調整する,クラック計測システムのように構成することができる。
クラックスケールの調整処理としてはさまざまな方法があるが,本発明のように構成することで,クラックスケールを調整することができる。
上述の発明において,前記計測処理部は,所定の操作を受け付けることで,前記画像情報をシャープ化する,クラック計測システムのように構成することができる。
クラックの幅を計測する場合,画像情報を拡大することが多い。その場合,画像情報の解像度が高くないと,拡大時にクラックの輪郭がぼやけてしまう場合がある。そこで,本発明のように構成することで,クラックの輪郭を明瞭にし,クラックスケールによる計測をしやすくできるとよい。
第1の発明のクラック計測システムは,本発明のプログラムをコンピュータに読み込ませることで,実現することができる。すなわち,コンピュータを,クラックスケールの調整処理を実行するクラックスケール調整処理部,前記調整処理をしたクラックスケールによりクラックを計測する計測処理部,として機能させるためのクラック計測プログラムであって,前記クラックスケール調整処理部は,基準物と少なくとも一以上のクラックとが写っている画像情報に基準単位を重畳表示させ,前記基準物の長さに合うように前記基準単位の長さを変更し,前記基準物または前記変更した基準単位の長さ情報に基づいて前記クラックスケールの調整処理を実行する,クラック計測プログラムのように構成することができる。
本発明のクラック計測システムを用いることで,作業現場では,計測対象となるクラックを含む一定範囲を撮影するだけでよく,クラックの計測作業は,撮影した画像情報に基づいて,事務所などで行うことができる。また,計測者がクラックを接写する必要がないので,クラックに接近して作業をする必要がない。さらに,複数のクラックを同時に撮影することもできるので,現場における作業負担や作業時間を大幅に軽減することができる。
本発明のクラック計測システムの全体の構成のブロック図の一例を模式的に示す図である。 本発明のクラック計測システムを用いるコンピュータのハードウェア構成の一例を模式的に示す図である。 本発明のクラック計測システムの全体の処理の流れの一例を模式的に示すフローチャートである。 撮影装置で撮影した画像情報である撮影画像情報の一例を模式的に示す図である。 クラックスケールの一例を模式的に示す図である。 クラックスケールの調整処理を模式的に示す図である。 撮影画像情報の入力を受け付けた状態の画面の一例を示す図である。 「歪み補正枠表示」を選択する操作の画面の一例を示す図である。 撮影画像情報に台形補正枠を重畳して表示させた状態の画面の一例を示す図である。 台形補正処理が実行された後の補正後画像情報を表示する状態の画面の一例を示す図である。 単位線分を基準物に一致させた状態の画面の一例を示す図である。 クラックスケールの移動,回転操作の一例を模式的に示す図である。 クラックスケールによってクラックを計測する状態の画面の一例を示す図である。
本発明のクラック計測システム1の全体の構成のブロック図を図1に示す。また,本発明のクラック計測システム1で用いるコンピュータのハードウェア構成の一例を図2に示す。
クラック計測システム1では,撮影装置2と作業端末3とを利用する。クラック計測システム1の作業端末3は,サーバやパーソナルコンピュータのほか,スマートフォンやタブレット型コンピュータなどの可搬型通信端末などのコンピュータによって実現される。コンピュータは,プログラムの演算処理を実行するCPUなどの演算装置70と,情報を記憶するRAMやハードディスクなどの記憶装置71と,ディスプレイなどの表示装置72と,情報の入力を行う入力装置73と,演算装置70の処理結果や記憶装置71に記憶する情報の通信をする通信装置74とを有している。なお,コンピュータがタッチパネルディスプレイを備えている場合には表示装置72と入力装置73とが一体的に構成されていてもよい。タッチパネルディスプレイは,たとえばタブレット型コンピュータやスマートフォンなどの可搬型通信端末などで利用されることが多いが,それに限定するものではない。
タッチパネルディスプレイは,そのディスプレイ上で,直接,所定の入力デバイス(タッチパネル用のペンなど)や指などによって入力を行える点で,表示装置72と入力装置73の機能が一体化した装置である。
クラック計測システム1の作業端末3は一台のコンピュータによって実現されていてもよいが,その機能が複数のコンピュータによって実現されていてもよい。この場合のコンピュータとして,たとえばクラウドサーバであってもよい。また撮影装置2と作業端末3とが同一の端末で実現されていてもよい。
本発明の案内システムにおける各手段は,その機能が論理的に区別されているのみであって,物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。
撮影装置2は,計測対象となるクラック102を撮影する撮影装置2である。撮影装置2は,デジタルカメラなどのほか,たとえば携帯電話,スマートフォン,タブレット型コンピュータなどの各種の可搬型通信端末であってもよい。撮影装置2は,一または複数のクラック102がある構造物を撮影する。撮影の際には,クラック102に近接して撮影することもできるが,広い範囲を撮影するためには,クラック102から離れた位置から撮影をすることが好ましい。また,撮影画像情報100には,後述するクラックスケール調整処理部33でクラックスケール105の調整処理を実行するための基準物103を写りこませる。基準物103としては,長さが特定可能な物を撮影範囲に載置してもよいし,長さが特定可能な構造物の箇所などを写り込ませてもよい。あるいはチョークなどで所定の長さの線分を基準物103として,撮影対象となる構造物に書き込んでもよい。撮影装置2で撮影した画像情報である撮影画像情報100の一例を図4に示す。なお,図4は,クラック102があるコンクリート壁面を,撮影装置2で撮影した場合を模式的に示す撮影画像情報100であり,最下方は地面である。
作業端末3は,画像情報入力受付処理部31と歪み補正処理部32とクラックスケール調整処理部33と計測処理部34とを有する。
画像情報入力受付処理部31は,撮影装置2で撮影した撮影画像情報100の入力を受け付ける。たとえば撮影装置2と作業端末3とをUSBケーブルなどで接続し,撮影画像情報100の入力を受け付けてもよいし,撮影装置2と作業端末3との間で無線通信を確立して撮影画像情報100の入力を受け付けてもよい。また,所定の記憶媒体に撮影画像情報100を撮影装置2で記憶させ,その記憶媒体を作業端末3で読み込むことで撮影画像情報100の入力を受け付けるなどであってもよい。撮影画像情報100には,後述する単位線分104やクラックスケール105を重畳して表示させることがよいが,表示をさせなくてもよい。
本発明のクラック計測システム1において,撮影画像情報100または補正後画像情報101に重畳して表示させるクラックスケール105の一例を図5に示す。クラックスケール105は,主にクラック102の幅を目盛りで計測するための目盛り部105aと,クラック102の幅と一致する幅計測線とを探すことでクラック102の幅を計測するための幅計測部105b,105cとを有する。目盛り部105aは,0.5mm,1mmなどの必要に応じた一定の間隔ごとに目盛りが付されている。目盛り部105aでクラック102の幅を計測する場合には,クラックスケール105の目盛り部105aを計測対象のクラック102に重畳させて,目盛り部105aの目盛りでクラック102の幅を読み取る。また,幅計測部105b,105cでクラック102の幅を計測する場合には,クラックスケール105の幅計測部105b,105cをクラック102に重畳させ,クラック102の幅に対応する幅計測線を特定し,その幅を読み取る。クラックスケール105は,その透明度を変更可能である。
歪み補正処理部32は,画像情報入力受付処理部31で入力を受け付けた撮影画像情報100に対して,補正処理を実行する。歪み補正処理部32が実行する補正処理とは,撮影装置2で撮影対象を撮影した場合,必ずしも正対した状態で撮影できるとは限らず,台形や平行四辺形になるなどの歪みが生じる。そこで,この歪みを補正する処理を実行する。以下では歪みの補正処理として台形補正処理の場合で説明をするが,それに限定するものではない。
歪み補正処理部32は,作業者が所定の操作を作業端末3で行うことで,歪み補正枠107を撮影画像情報100に重畳して表示させ,作業者による,歪みの補正処理を実行する範囲の指定を受け付ける。そして歪み補正処理部32は,指定を受け付けた範囲について,この範囲が正方形または長方形になるように,公知の歪み補正処理を実行する。なお,歪み補正処理部32による歪み補正処理を実行した撮影画像情報100を,補正後画像情報101という。
クラックスケール調整処理部33は,撮影画像情報100または補正後画像情報101に重畳して表示させるクラックスケール105の目盛り部105aの目盛り,幅計測部105b,105cの幅計測線の幅を調整する処理を実行する。すなわち撮影画像情報100または補正後画像情報101には,クラック102の幅を計測するためのクラックスケール105を重畳して表示させるが,かかるクラックスケール105の画面上における目盛りや幅計測線の幅は,撮影装置2と,撮影対象との距離関係によって変わる。そこで,画面上におけるクラックスケール105の目盛りと幅計測線の幅を,画面上における長さと一致させるように調整するための処理を実行する。
具体的には,クラックスケール調整処理部33は,撮影画像情報100または補正後画像情報101に重畳して,単位線分104を表示させる。単位線分104は,撮影画像情報100または補正後画像情報101とは異なるレイヤ(撮影画像情報100または補正後画像情報101よりも上のレイヤ)に位置しており,画面内を移動可能である。そして,撮影画像情報100または補正後画像情報101に写っている基準物103の位置に単位線分104を移動させ,単位線分104の長さを基準物103の長さに一致させる。この作業の際には,撮影画像情報100または補正後画像情報101のうち,基準物103の周辺を拡大して表示させると精度が高まるので好ましい。そして,基準物103の長さは単位線分104の長さと同一になるので,長さが判明している基準物103の長さを単位線分104の長さとして,長さ入力欄106に入力をする。クラックスケール調整処理部33では長さ入力欄106に入力された長さ情報を受け付ける。なお,本明細書では,基準物103に合わせるものとして単位線分104を用いるが,線分に限らず,基準物103の長さの両端を特定できるものであれば,線分のほか,図形,マーク,アイコン,2つの点など如何なるものでもよい。これらを総称して,基準単位という。
クラックスケール調整処理部33は,長さ入力欄106に入力を受け付けた単位線分104の長さに基づいて,クラックスケール105の目盛り部105aの目盛り,幅計測部105b,105cの幅計測線の幅を調整する。クラックスケール105の調整処理は,さまざまな方法があるが,たとえば,入力を受け付けた単位線分104の長さに,クラックスケール105の目盛りを一致させる大きさに,クラックスケール105を拡大,縮小する。たとえば,初期状態において,単位線分104の長さが20mmとなるようにクラックスケール105の目盛りが設定されていたとする。そして入力を受け付けた単位線分104の長さが30mmであったとすると,クラックスケール105の縦,横をそれぞれ2/3倍ずつ縮小する。これによって,単位線分104の長さと,クラックスケール105の目盛りとが一致する。また,入力を受け付けた単位線分104の長さが15mmであったとすると,クラックスケール105の縦,横をそれぞれ4/3倍ずつ拡大する。これを模式的に示すのが図6である。図6(a)は単位線分104の長さが20mmである初期状態のクラックスケール105であり,図6(b)が単位線分104の長さとして30mmの入力をした状態のクラックスケール105であり,図6(c)が単位線分104の長さとして15mmの入力をした状態のクラックスケール105を,それぞれ模式的に示す図である。
クラックスケール調整処理部33は,上述のようにクラックスケール105の全体を初期状態から拡大,縮小することで調整処理をしてもよいし,クラックスケール105の大きさは変えずに,目盛り部105aの目盛り,幅計測部105b,105cの幅計測線の幅だけを拡大,縮小することで調整処理をしてもよい。
計測処理部34は,クラックスケール105を計測したいクラック102の位置に移動させ,また,クラックスケール105をクラック102の幅を計測可能な位置に回転させて,クラック102の幅などを計測する。この計測は,作業者がクラック102の幅を目視で読み取ってもよいし,クラック102の幅と,クラックスケール105の目盛りとを自動的に照合させ,自動的に読み取るようにしてもよい。また,読み取ったクラック102の幅は,クラック102を識別するクラック識別情報に対応づけて記憶させることが好ましい。
つぎに本発明のクラック計測システム1の処理プロセスの一例を図3のフローチャートを用いて説明する。なお,以下ではクラック102の幅を計測する場合を説明するが,クラックスケール105の目盛り部105aの目盛りを用いて,クラック102の長さを計測してもよい。
クラック計測システム1を利用してクラック102の幅を計測することを所望する場合,計測対象となるクラック102を含む構造物を,撮影装置2で撮影をする(S100)。この撮影の際には,撮影範囲に,基準物103を写り込ませる。撮影画像情報100の一例が図4である。
そして作業端末3において所定の操作を行うことで,クラック計測システム1を起動し,撮影装置2で撮影した撮影画像情報100を画像情報入力受付処理部31で受け付ける。図7に撮影画像情報100の入力を受け付けた状態の画面の一例を示す。この状態の画面においては,撮影画像情報100に重畳して,初期状態の単位線分104とクラックスケール105とを表示している。
そして,撮影画像情報100に対して,歪み補正処理部32において歪み補正処理を実行する(S110)。歪み補正処理として,たとえば台形補正処理の場合とする。
作業者は,図7に示す画面において,「編集」を選択し,「台形補正枠表示」を選択するなどの操作を行い,歪み補正処理部32は,それらの操作を受け付けることで,台形補正枠107(歪み補正枠)を撮影画像情報100に重畳して表示させる。図8に「台形補正枠表示」を選択する操作の画面の一例を示す。図9に撮影画像情報100に台形補正枠107を重畳して表示させた状態の画面の一例を示す。なお,台形補正枠107は,作業者に視認しやすいように,視認しやすい色や太さで表示をするとよい。また,台形補正枠107の頂点を視認しやすいように,頂点を示すマーク107aが付されていてもよい。
そして,作業者は,マーク107aの位置を変更するなどして,台形補正枠107の位置を適宜変更して,台形補正処理(歪み補正処理)を実行する範囲を選択する。そして,歪み補正処理部32でその範囲の選択を受け付ける。作業者は,図9に示す画面において,「編集」を選択し,「台形補正実行」を選択するなどの操作を行い,歪み補正処理部32は,それらの操作を受け付けることで,選択された台形補正枠107の範囲に対して,台形補正処理を実行する。この操作によって,撮影画像情報100が正対した状態の画像情報(補正後画像情報101)に変換される。図10に,台形補正処理が実行された後の補正後画像情報101を表示する状態の画面の一例を示す。
台形補正処理の実行後,クラックスケール調整処理部33においてクラックスケール105の調整処理を実行する(S120)。具体的には,補正後画像情報101における基準物103の周辺を拡大して表示させ,補正後画像情報101に重畳して表示されている単位線分104の長さを,基準物103の長さに一致させるように移動する。そして,作業者は,すでに判明している基準物103の長さを単位線分104の長さとして,長さ入力欄106に入力をする。クラックスケール調整処理部33はこの入力を受け付ける。図11に,単位線分104を基準物103に一致させた状態の画面の一例を示す。
そして,作業者が「スケール反映」のボタンを押下するなどの所定の操作を行うと,クラックスケール調整処理部33がその操作を受け付け,長さ入力欄106に入力を受け付けた単位線分104の長さに基づいて,クラックスケール105の目盛り部105aの目盛り,幅計測部105b,105cの幅計測線の幅を調整する(S130)。
これによって,クラックスケール105を調整できるので,作業者は,画面上においてクラックスケール105を,計測対象とするクラック102の位置に移動したり,回転させる操作をする。計測処理部34は,その操作を受け付け,対応する位置にクラックスケール105を移動させ,回転させる。クラックスケール105を計測対象とするクラック102の位置に移動するには,クラックスケール105を選択し,そのまま所望の位置までドラッグをすればよい。また,クラックスケール105を回転させるためには,クラックスケール105の四点のうち,いずれか一点を指定することで,クラックスケール105の中心を基準点として,クラックスケール105を回転させればよい。図12にクラックスケール105の移動,回転操作の一例を模式的に示す。図12(a)がクラックスケール105を移動させる場合であって,図12(b)がクラックスケール105を回転させる場合を模式的に示す図である。
そして,作業者は,クラックスケール105の目盛り部105aの目盛りや幅計測部105b,105cの幅計測線の幅により,クラック102の幅を計測する(S140)。クラックスケール105によってクラック102を計測する状態の画面の一例を図13に示す。
以上のような処理を実行することで,撮影画像情報100または補正後画像情報101における各クラック102の幅を計測することができる。そして計測処理部34は計測したクラック102の幅の情報と,クラック識別情報との入力を受け付け,所定の記憶装置71に記憶させてもよい。これによって,クラック102の幅を電子的に管理することができる。この際に,どのクラック102であるかを識別するため,撮影画像情報100または補正後画像情報101のクラック102と,クラック識別情報とを対応づけていてもよい。この場合,撮影画像情報100または補正後画像情報101における当該クラック102の位置に,丸印やクラック102をなぞるなどによって,画像情報においてクラック102を識別可能とし,それとクラック識別情報とを対応づけておく。これによって,たとえば撮影画像情報100または補正後画像情報101においてクラック102を選択することで,記憶装置71に記憶した,当該クラック102の幅の情報を表示することも可能となる。
さらに,計測処理部34は,撮影画像情報100または補正後画像情報101のシャープ化ができてもよい。クラック102の幅を計測する場合,撮影画像情報100または補正後画像情報101を拡大することが多い。その場合,撮影画像情報100または補正後画像情報101の解像度が高くないと,拡大時にクラック102の輪郭がぼやけてしまう場合がある。そこで,シャープ化処理を設けることで,クラック102の輪郭を明瞭にし,クラックスケール105によるクラック102の幅の計測をしやすくできると好ましい。
なお,上述では,撮影画像情報100から歪み補正処理を実行した補正後画像情報101において各種の処理を実行する場合を説明したが,歪み補正処理を実行せずに各種の処理を実行してもよい。また,処理プロセスは一例であって,適宜,変更可能である。
本発明のクラック計測システム1を用いることで,作業現場では,計測対象となるクラック102を含む一定範囲を撮影するだけでよく,クラック102の計測作業は,撮影した画像情報に基づいて,事務所などで行うことができる。また,計測者がクラック102を接写する必要がないので,クラック102に接近して作業をする必要がない。さらに,複数のクラック102を同時に撮影することもできるので,現場における作業負担や作業時間を大幅に軽減することができる。
1:クラック計測システム
2:撮影装置
3:作業端末
31:画像情報入力受付処理部
32:歪み補正処理部
33:クラックスケール調整処理部
34:計測処理部
70:演算装置
71:記憶装置
72:表示装置
73:入力装置
74:通信装置
100:撮影画像情報
101:補正後画像情報
102:クラック
103:基準物
104:単位線分
105:クラックスケール
105a:目盛り部
105b:幅計測部
105c:幅計測部
106:長さ入力欄
107:歪み補正枠,台形補正枠
107a:台形補正枠のマーク

Claims (5)

  1. クラックを計測するためのクラック計測システムであって,
    クラックスケールの調整処理を実行するクラックスケール調整処理部と,
    前記調整処理をしたクラックスケールによりクラックを計測する計測処理部と,を有しており,
    前記クラックスケール調整処理部は,
    基準物と少なくとも一以上のクラックとが写っている画像情報に基準単位を重畳表示させ,
    前記基準物の長さに合うように前記基準単位の長さを変更し,
    前記基準物または前記変更した基準単位の長さ情報に基づいて前記クラックスケールの調整処理を実行する,
    ことを特徴とするクラック計測システム。
  2. 前記クラック計測システムは,
    離れた位置から,計測対象となるクラックを撮影装置によって撮影した撮影画像情報の入力を受け付ける画像情報入力受付処理部と,
    前記撮影画像情報の歪みを補正する歪み補正処理部と,を有しており,
    前記クラックスケール調整処理部は,
    前記歪み補正処理部における歪み補正処理を実行した補正後画像情報において,前記クラックスケールの調整処理を実行する,
    ことを特徴とする請求項1に記載のクラック計測システム。
  3. 前記クラックスケール調整処理部は,
    前記クラックスケールの調整処理として,前記クラックスケールを拡大または縮小する,あるいは前記クラックスケールの目盛りまたは幅計測線を調整する,
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクラック計測システム。
  4. 前記計測処理部は,
    所定の操作を受け付けることで,前記画像情報をシャープ化する,
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のクラック計測システム。
  5. コンピュータを,
    クラックスケールの調整処理を実行するクラックスケール調整処理部,
    前記調整処理をしたクラックスケールによりクラックを計測する計測処理部,として機能させるためのクラック計測プログラムであって,
    前記クラックスケール調整処理部は,
    基準物と少なくとも一以上のクラックとが写っている画像情報に基準単位を重畳表示させ,
    前記基準物の長さに合うように前記基準単位の長さを変更し,
    前記基準物または前記変更した基準単位の長さ情報に基づいて前記クラックスケールの調整処理を実行する,
    ことを特徴とするクラック計測プログラム。
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