JP7199654B2 - ハンガーパイプの取り付け方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ハンガーパイプの取り付け構造および方法に関し、特に、建物の壁面にハンガーパイプを取り付けるための取り付け構造および方法に関する。
洋服などを吊るすためのハンガーパイプは、建物の壁面に直接取り付けられる場合と、クローゼットや家具の側板に取り付けられる場合がある。後者の場合のハンガーパイプの取り付け方法が、特開平9-154698号公報(特許文献1)に開示されている。
特許文献1には、パイプの端部を受入れるパイプソケットが、パイプの端側面を下方から支持するソケット本体と、ソケット本体に被せられるソケットキャップとを備え、ソケット本体の取付座とソケットキャップとに、ソケットキャップ長さ方向への抜け止めをする抜止部が設けられることが開示されている。
特開平9-154698号公報
建物の新築工事等において、建物の壁面へのハンガーパイプの取り付け作業を大工工事で行う場合、後のクロス工事においてハンガーパイプが邪魔になってしまう。そのため、一般的に、クロス工事ではハンガーパイプの脱着作業が必要となる。
特許文献1のパイプソケットのソケット本体は、パイプ本体とは別体であるため、ソケット本体を取り外さなくてもパイプ本体だけを脱着することができる。しかしながら、特許文献1のパイプソケットは、クロス工事を必要としない家具等の側板への固定を意図した構造であるため、ソケット本体は、平坦な取付座から突出し、パイプ本体端部を下方から支持する下蓋片を有している。そのため、特許文献1のパイプソケットを、建物の壁面へのハンガーパイプの取り付けに利用した場合であっても、クロス工事ではソケット本体も邪魔になるため、パイプ本体だけでなくパイプソケットも壁面から取り外さなくてはならない。
また、建物の壁面にハンガーパイプを取り付ける場合、クローゼットや家具の側板にハンガーパイプを取り付ける場合よりも高い強度が求められる。また、意匠性も重視される。あるいは、クローゼットや家具の側板にハンガーパイプを取り付ける場合においても、高い意匠性または強度が求められるケースがある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、強度および意匠性を低下させることなく、クロス施工時等におけるハンガーパイプの脱着作業を簡素化することのできるハンガーパイプの取り付け構造および方法を提供することである。
この発明のある局面に従うハンガーパイプの取り付け構造は、取り付け対象面に固定され、被係止部を有する下地部材と、ハンガーパイプとを備える。ハンガーパイプは、ハンガーパイプ本体と、ハンガーパイプ本体の端部に設けられ、下地部材の被係止部に係止する係止部を有する端部部材とを含む。端部部材の係止部が被係止部に係止した状態において、下地部材は端部部材によって被覆されている。
取り付け対象面が建物の壁面である場合、下地部材の表面は、建物の壁面と平行な平坦面であり、下地部材は、建物の壁面の表面に貼り付けられたクロスから露出していることが望ましい。
好ましくは、端部部材の係止部は、ハンガーパイプ本体の端縁よりも外側に配置されている。
端部部材は、ハンガーパイプ本体の外周面上に嵌められて、下地部材および係止部を被覆する筒状のカバー部材を含むことが望ましい。
また、端部部材は、係止部を先端に有し、ハンガーパイプ本体の内部に挿入された内部部材を含むことも望ましい。
好ましくは、下地部材の被係止部は、上方に開口する切り込み部を含み、端部部材の係止部は、切り込み部の底面に掛止される掛止片により構成されている。
この発明の他の局面に従うハンガーパイプの取り付け方法は、取り付け対象面に、被係止部を有する下地部材を固定する工程と、ハンガーパイプ本体と、ハンガーパイプ本体の端部に設けられ、係止部を有する端部部材とを含む、ハンガーパイプを、下地部材に取り付ける工程とを備える。ハンガーパイプを取り付ける工程において、端部部材の係止部が被係止部に係止した状態で、下地部材が端部部材によって被覆されるように、ハンガーパイプを取り付ける。
取り付け対象面が建物の壁面である場合、ハンガーパイプの取り付け方法は、下地部材を固定する工程の後に、下地部材が建物の壁面に固定された状態でクロスを施工する工程をさらに備え、クロスを施工する工程は、下地部材をクロスから露出させる工程を含むことが望ましい。
この発明のさらに他の局面に従うハンガーパイプ用の取り付け具は、ハンガーパイプを取り付け対象面に取り付けるための取り付け具であって、取り付け対象面に固定され、被係止部を有する下地部材と、ハンガーパイプ本体の端部に設けられ、下地部材の被係止部に係止する係止部を有する端部部材とを備え、端部部材は、係止部が被係止部に係止した状態において、下地部材を被覆する。
本発明によれば、ハンガーパイプの取り付け強度および意匠性を低下させることなく、クロス施工時等におけるハンガーパイプの脱着作業を簡素化することができる。
本発明の実施の形態においてハンガーパイプの両端が建物の壁面に取り付けられた状態を模式的に示す側面図である。 本発明の実施の形態に係るハンガーパイプの取り付け構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るハンガーパイプの取り付け構造の分解側面図である。 本発明の実施の形態における下地部材の正面図である。 本発明の実施の形態における内部部材の正面図である。 本発明の実施の形態におけるカバー部材の正面図である。 本発明の実施の形態におけるハンガーパイプの施工手順を示すフローチャートである。 図7の工程P1において行われる作業を模式的に示す図である。 (A),(B)は、図7の工程P2において行われる第1の作業を模式的に示す図である。 図7の工程P2において行われる第2の作業を模式的に示す図である。 (A),(B)は、図7の工程P2において行われる第3の作業を模式的に示す図である。 図7の工程P3において行われる作業を模式的に示す図である。 (A),(B)は、図7の工程P4において行われる作業を模式的に示す図である。 図7の工程P5において行われる作業を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態においてハンガーパイプの中央部分を支持するブラケットの取り付け構造を模式的に示す斜視図である。 公知のハンガーパイプの取り付け構造を模式的に示す側面図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
(概要について)
本実施の形態では、住宅などの建物の壁面、より具体的にはクロスが施工される壁面に、ハンガーパイプを取り付ける場合におけるハンガーパイプの取り付け構造について説明する。本実施の形態に係るハンガーパイプの取り付け構造の説明に先立ち、建物の壁面にハンガーパイプを取り付ける場合の公知の取り付け構造について簡単に説明する。
図16は、公知のハンガーパイプの取り付け構造100を模式的に示す図である。この取り付け構造100は、ハンガーパイプ(パイプ本体)111と、その端部に設けられた取付金具112とを備えている。取付金具112は、ハンガーパイプ111の外周面上に嵌められた円筒部112aと、円筒部112aの先端縁から外径方向に延びるフランジ部112bとを有している。この場合、ハンガーパイプ111は、取付金具112のフランジ部112bを貫通するビス180によって、壁面90に取り付け固定されている。
建物の新築工事等においては、大工工事の後にクロス工事が行われる。建物の壁面90にハンガーパイプ111を取り付ける場合、壁面90の規定の位置にハンガーパイプ111を正確に取り付けることが望まれる。そのため、ビス180を用いたハンガーパイプ111の取り付けは、大工工事において行われる。この場合、その後のクロス工事では、ハンガーパイプ111が邪魔になるため、ハンガーパイプ111を一旦取り外さなくてはならない。ここで、公知の取り付け構造100では、ハンガーパイプ111の端部に設けられた取付金具112がビス180で固定されているため、ハンガーパイプ111を取り外す際には、ビス180を抜いて取付金具112も取り外さなければならない。そうすると、クロス施工後に再度、ビス180を用いたハンガーパイプ111の取り付け作業が発生するため、クロス工事におけるハンガーパイプ111の脱着の手間が大きい。
これに対し、本実施の形態に係るハンガーパイプの取り付け構造は、建物の壁面に固定され、被係止部を有する下地部材を備えるとともに、ハンガーパイプ本体の端部に、下地部材の被係止部に係止する係止部を有する端部部材を設けることにより、クロス工事の際にビスの引抜作業を不要としている。本明細書において「係止」とは、両者が接して係り合うことで両者が止まる(固定される)ことを意味し、「係止」には、係止部が被係止部に嵌合して止まる形態、係止部が被係止部に掛止される(引っ掛かって止まる)形態、係止部が被係止部に螺合して止まる形態、などが含まれる。
以下に、このような取り付け構造について、詳細に説明する。
(ハンガーパイプの取り付け構造の概略について)
図1~図3を参照して、本実施の形態に係るハンガーパイプの取り付け構造の概略について説明する。図1は、本実施の形態においてハンガーパイプ10の両端が建物の壁面90に取り付けられた状態を模式的に示す図である。図2は、本実施の形態に係るハンガーパイプの取り付け構造1を示す断面図であり、図1に示すII部分の内部構造を拡大して示す。図3は、本実施の形態に係るハンガーパイプの取り付け構造1の分解側面図である。
ハンガーパイプの取り付け構造1は、ハンガーパイプ10と、建物の壁面90に固定された下地部材20とを備えている。ハンガーパイプ10は、円筒状のハンガーパイプ本体(以下「パイプ本体」と略す)11と、パイプ本体11の端部に設けられた端部部材12とを含む。端部部材12は、パイプ本体11の内部に挿入される内部部材13と、パイプ本体11の外周面11a上に嵌められる円筒状のカバー部材14とを含む。
下地部材20、内部部材13、およびカバー部材14の説明において、ハンガーパイプ10が建物の壁面90に取り付けられた状態を、設置状態という。
(下地部材について)
図2~図4を参照して下地部材20について説明する。図4は、下地部材20の正面図であり、図3のIV方向から見た図である。
下地部材20は、正面視において略円形の平坦な板状部材により形成されている。下地部材20の表面20sはフラット(平坦面)である。下地部材20は、上方に開口して鉛直方向に延びる切り込み部21と、ビス80を挿通するための複数(たとえば2つ)の貫通孔22とを含む。切り込み部21は、下地部材20の半径方向に沿って延び、その下端(底面)は下地部材20の中心位置付近に設けられている。切り込み部21は、被係止部として機能する。
下地部材20の厚み寸法L21は、10mm以下であり、8mm以下であることがより望ましい。下地部材20の材料は、たとえば金属など高剛性の材料である。
本実施の形態において下地部材20は、たとえば、二枚の板状部材20a,20bが接着された二層構造となっている。切り込み部21は、それぞれの板状部材20a,20bに設けられた縦スリットによって構成されている。表側の板状部材20aの外周面は大よそ真円であるのに対し、裏側の板状部材20bの外周面は真円ではなく、表側の板状部材20aの外周面よりも部分的に(たとえば右半分が)内側に位置している。
裏側の板状部材20bの縦スリットの深さは、表側の板状部材20aの縦スリットの深さよりも深い。これにより、切り込み部21の底面に段差23が形成される。また、正面から見て下地部材20には、切り込み部21の一方側(右側)に隣接する凹部24が設けられている。凹部24は、表側の板状部材20aの上端部を切り欠いて形成されている。凹部24の底面は、裏側の板状部材20bの外周面と面一状となっている。なお、裏側の板状部材20bの半径は、凹部24から時計方向に離れるにつれて表側の板状部材20aの半径に近づき、大よそ下端部においてこれらが一致する。
(内部部材について)
図2、図3、および図5を参照して内部部材13について説明する。図5は、内部部材13の正面図であり、図3のV方向から見た図である。
内部部材13は、パイプ本体11の内部に挿入されてパイプ本体11に保持される保持部31と、パイプ本体11の外部に突出する突出部32とを一体的に有している。内部部材13は、一枚の板状部材が加工されて形成されている。内部部材13の材料は、たとえば金属など高剛性の材料である。
内部部材13の板厚寸法L33は、切り込み部21の開口幅L23(図4)よりも若干小さい。なお、内部部材13の板厚寸法L33は、強度向上の観点から、パイプ本体11の板厚寸法よりも大きく、具体的には2mm以上であることが望ましい。
保持部31は、突出部32と連続してパイプ本体11の長手方向に沿って延びるベース部33と、ベース部33に交差(直交)して互いに反対方向に延びる一対の交差部34とを含む。設置状態において、ベース部33は、突出部32とともに略鉛直方向(上下方向)に延在し、交差部34は、略水平方向に延在する。
保持部31は、パイプ本体11の内周面11bに接触する複数の接触部35を有している。本実施の形態では、複数の接触部35は、ベース部33の上下端部、および、各交差部34の先端部によりそれぞれ構成されている。保持部31は、複数の接触部35がパイプ本体11の内周面11bに接触することにより、パイプ本体11に保持される。
突出部32は、下地部材20の切り込み部21に挿入される。突出部32の長さ寸法(突出寸法)L32は、下地部材20の厚み寸法L21よりも大きい。突出部32の先端部には、切り込み部21の底面に掛止される掛止片36が設けられている。このように、掛止片36は、パイプ本体11の端縁よりも外側に配置されている。掛止片36は係止部として機能する。
本実施の形態では、掛止片36は、切り込み部21の底面に設けられた段差23に引っ掛けられるように、鉤状に形成されている。掛止片36は、設置状態において、切り込み部21の底面(段差23)に接する部分36aだけでなく、切り込み部21の表面21sに接する部分36bを有している。これにより、下地部材20と内部部材13とを確りと係止できる。
図3に示されるように、突出部32の上端高さは、保持部31の上端高さ(ベース部33の上端の接触部35の高さ)よりも若干高いことが望ましい。つまり、内部部材13の高さ寸法L34は、パイプ本体11の内径寸法L12よりも大きい。これにより、内部部材13をパイプ本体11の内部に挿入する際に、突出部32の上端部がパイプ本体11の端面に引っ掛かるため、内部部材13の位置決めを容易にできる。
なお、パイプ本体11の内部に挿入される保持部31の長さ寸法L31は、突出部32の長さ寸法L32よりも大きいことが望ましいものの、限定的ではない。また、保持部31の形状は、図示した例に限定されず、たとえば交差部34を有していなくてもよい。
(カバー部材について)
図2、図3、および図6を参照してカバー部材14について説明する。図6は、カバー部材14の正面図であり、図3のVI方向から見た図である。
カバー部材14は、上述のように、パイプ本体11の外周面11a上に嵌められている。カバー部材14の内径寸法L42は、ハンガーパイプ本体11の外径寸法L11(図3)と略同じであり、それよりも若干大きい。また、カバー部材14の内径寸法L42は、下地部材20の外径寸法L22(図4)と略同じであり、それよりも若干大きい。カバー部材14は、たとえば樹脂などの可撓性材料で形成されている。
カバー部材14の奥行き寸法L41は、下地部材20の厚み寸法L21よりも大きい。カバー部材14は、設置状態において、パイプ本体11よりも外側(壁面90側)に引き出された部分(以下「外側端部」という)を有し、この外側端部が、下地部材20の全体を被覆する。つまり、下地部材20と、下地部材20の切り込み部21に嵌め入れられた掛止片36(突出部32)とが、カバー部材14によって被覆される。設置状態において、カバー部材14の内周面41は、パイプ本体11の外周面11a、突出部32の上端面、および、下地部材20の外周面の全てに接触することが望ましい。
カバー部材14の内周面41の一箇所に、凸部43が設けられている。凸部43は、内周面41の先端側(壁面90側)の縁部に設けられている。凸部43は、下地部材20の凹部24を通過できる形状および寸法となっている。凸部43は、設置状態において、下地部材20の裏側の板状部材20bの外周面に接触する(押し付けられる)。これにより、カバー部材14の抜け止めが可能となる。
なお、図示されるように、カバー部材14の外周面42は、先端側へ向かって拡径するテーパ円筒面であってもよい。この場合、カバー部材14の環状の先端面の面積が増えるため、壁面90との接触面積が増え、取り付け作業時に壁面90の損傷を防止できる。また、後述するクロスの切れ目を確実に見えなくすることができる。
(ハンガーパイプの施工手順について)
図7を参照しながら、大工工事およびクロス工事の際に実施されるハンガーパイプ10の施工手順について説明する。図7は、ハンガーパイプ10の施工手順を示すフローチャートである。
はじめに、大工工事において、下地部材(下地金物)20を施工する(工程P1)。具体的には、図8に示されるように、建物の壁面90に、ビス80によって下地部材20を固定する。建物の壁面90は、たとえば石膏ボードなどの壁体の表面である。下地部材20は、切り込み部21の開口が上方を向くように位置決めされて、建物の壁面90の規定位置に固定される。
続いて、大工工事において、ハンガーパイプ10を下地部材20に取り付ける(工程P2)。この工程ではまず、ハンガーパイプ10の組み立てを行う。具体的には、図9(A)に示されるように、パイプ本体11の端部にカバー部材14を嵌めてから、図9(B)に示されるように、パイプ本体11の内部に内部部材13を挿入する。
この段階では、内部部材13の突出部32が、パイプ本体11およびカバー部材14の双方から突出するように、カバー部材14は、その大部分がパイプ本体11と嵌合する退避位置に配置される。なお、退避位置においてカバー部材14の内周面41に設けられた凸部43がパイプ本体11の端面と接触するため、作業の間、カバー部材14をパイプ本体11の端部に留めておくことができる。
パイプ本体11への端部部材12(内部部材13およびカバー部材14)の取り付けが完了すると、図10に示されるように、下地部材20の切り込み部21に、パイプ本体11から突出する内部部材13の突出部32を上方から差し込む。具体的には、内部部材13の掛止片36の先端部を、下地部材20の切り込み部21の底面の段差23に引っ掛ける。これにより、掛止片36が、切り込み部21の底面(段差23)および切り込み部21の表面21sに接触した状態となり、下地部材20と内部部材13とが掛止状態となる。
その後、カバー部材14を建物の壁面90に接触するようにパイプ本体11から引き出して、パイプ本体11以外の金具、すなわち下地部材20および内部部材13が外部に露出しないように、これらを覆い隠す。
この際、図11(A)に示すように、カバー部材14の凸部43が下地部材20の表側の板状部材20aに設けられた凹部24を通過するように、カバー部材14を退避位置から壁面90側へスライドさせる。なお、カバー部材14が退避位置に位置する場合に、凸部が内部部材13の突出部32の下端と干渉しないように、突出部32の下端に切り欠き部32a(図3)が設けられていてもよい。
カバー部材14の先端面が壁面90に突き当たると、カバー部材14の凸部43は裏側の板状部材20bの外周面に、若干の隙間をあけて対面する。その状態で、図11(B)に示されるように、カバー部材14を、内部部材13の突出部32から離れる方向(たとえば時計方向)に回転させる。カバー部材14は、凸部43が下地部材20の裏側の板状部材20bの外周面に押し当たるまで回転させられる。これにより、大工工事におけるハンガーパイプ10の取り付けが完了する。
大工工事の後に、クロス工事が実行される。クロス工事においては、大工工事において取り付けられたハンガーパイプ10を取り外した後で(工程P3)、クロスを施工する(工程P4)。
工程P3では、図11(A)、(B)に示した手順の逆手順を実行して、カバー部材14をパイプ本体11の中央側にスライドさせる。これにより、カバー部材14から内部部材13の突出部32を露出させた状態で、図12に示されるように、ハンガーパイプ10を上に持ち上げて、下地部材20からハンガーパイプ10を外す。すなわち、内部部材13の掛止片36と下地部材20の切り込み部21との掛止状態を、解除する。
ここで、クロス工事において、ハンガーパイプ10は一旦取り外すが、下地部材20は取り外さない。つまり、建物の壁面90に下地部材20がビス80で固定された状態で、クロスを施工する。下地部材20の表面20sは平坦面であり、かつ、下地部材20の厚み寸法(つまり、壁面90からの突出寸法)L21は、上述のように10mm以下であるので、下地部材20を固定したままでもクロスを貼り付けることができる。
クロスを施工する工程(工程P4)は、下地部材20をクロスから露出させる工程を含む。具体的には、図13(A)に示されるように、下地部材20の表面20sを覆うようにクロス91を施工した後、下地部材20の切り込み部21に沿うようにクロス91にカッターで切り込みを入れて、図13(B)に示されるように、下地部材20の全体がクロス91から露出するように、クロス91を切断する。
クロス91の施工が終わると、図14に示されるように、一旦取り外しておいたハンガーパイプ10を再度、下地部材20に取り付ける(工程P5)。この工程の手順は、大工工事における工程P2の手順と同じであるため、説明は繰り返さない。
上述のように、本実施の形態では、建物の壁面90にビス80で固定する部材(下地部材20)をハンガーパイプ10とは別体にし、ハンガーパイプ10の端部に設けた端部部材12を下地部材20にビスを用いることなく係止させる(本実施の形態では、掛止させる)ようにしたため、ハンガーパイプ10の壁面90への脱着作業を容易にすることができる。
また、下地部材20の表面20sは、壁面90と平行な平坦面(平滑面)であるため、下地部材20を壁面90に固定した状態で、クロス91を施工することができる。したがって、クロス工事においては、ビス80の脱着作業を不要にできる。また、ビス80の脱着を必要としないため、ビス80の留め直しによる強度低下も防止できる。
また、設置状態において、下地部材20を覆うカバー部材14は壁面90に突き当てられているため、クロス工事においてクロス91がラフカットされても、クロス91の切れ目91a(図14)はカバー部材14によって隠される。したがって、下地部材20を固定した状態でクロス91を施工したとしても、意匠性を維持できる。つまり、本実施の形態によれば、意匠性を低下させることなく、クロス施工時におけるハンガーパイプ10の脱着作業を簡素化することができる。
また、カバー部材14によってパイプ本体11以外の金具が被覆されるだけでなく、カバー部材14の内周面41が、突出部32の上端面および下地部材20の外周面に接触するため、カバー部材14によって、内部部材13と下地部材20との係止状態を良好に維持できる。また、設置状態において、カバー部材14の凸部43と下地部材20の外周面の段差部との嵌合により、カバー部材14の緩み(抜け)が防止されるため、本実施の形態によれば、ハンガーパイプ10の取り付け強度を向上させることもできる。
なお、取り付け強度の観点からすれば、ハンガーパイプ10の両端に、内部部材13およびカバー部材14を含む端部部材12を設けることが望ましいが、少なくとも一端に端部部材12が設けられていればよい。この場合、パイプ本体11の他端にはカバー部材14のみを取り付けて、下地部材20とパイプ本体11またはカバー部材14との嵌合によって、ハンガーパイプ10の他端を下地部材20に取り付けてもよい。
ハンガーパイプ10の両端に、内部部材13を含む端部部材12を設ける場合には、下地部材20の形状は円形状でなくてもよい。
また、ハンガーパイプ10の長さが所定長さ以上の場合には、ハンガーパイプ10の両サイドの壁面90に交差する壁面に、パイプ本体11の中央部分を支持するブラケットが設けられていてもよい。この場合においても、図15に示されるように、クロス91から露出するように下地部材51をビスで固定し、この下地部材51にブラケット52を取り付けるようにしてもよい。
(変形例)
本実施の形態では、内部部材13がパイプ本体11の内部に挿入されることとしたが、内部部材13はパイプ本体11の端部に一体的に設けられていてもよい。その場合、掛止片36は、パイプ本体11の端縁よりも外側に配置されていればよく、端部部材12は、パイプ本体11の内部に挿入される部分を有していなくてもよい。
また、本実施の形態では、下地部材20の切り込み部21に端部部材12(内部部材13)の掛止片36を掛止させる形態について説明したが、下地部材20と端部部材12とが係止できれば、このような形態に限定されない。具体的には、たとえば、下地部材の外周面と、カバー部材の内周面とを螺合させるようにして、下地部材と端部部材とを係止してもよい。このように、カバー部材に係止部が設けられてもよい。つまり、端部部材は、一部品(カバー部材)のみで構成されていてもよい。
なお、上記した下地部材20および端部部材12を含むハンガーパイプ用の取り付け具は、クロスが施工される建物の壁面90にハンガーパイプ10を取り付けるケース以外にも利用できる。すなわち、ハンガーパイプの取り付け対象面は、建物の壁面90に限定されず、たとえば、クローゼットや家具の内側面であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,100 ハンガーパイプの取り付け構造、10,111 ハンガーパイプ、11 パイプ本体、12 端部部材、13 内部部材、14 カバー部材、20,51 下地部材、21 切り込み部、22 貫通孔、23 段差、24 凹部、31 保持部、32 突出部、33 ベース部、34 交差部、35 接触部、36 掛止片、43 凸部、52 ブラケット、80,180 ビス、90 壁面、91 クロス。

Claims (2)

  1. 建物の壁面に、上方に開口する切り込み部により構成されている被係止部を有する下地部材を固定する工程と、
    前記下地部材を固定する工程の後に、前記下地部材が前記建物の壁面に固定された状態でクロスを施工する工程と、
    ハンガーパイプ本体と、前記ハンガーパイプ本体の端部に設けられ、前記切り込み部の底面に掛止される掛止片により構成されている係止部を有する端部部材とを含む、ハンガーパイプを、前記下地部材に取り付ける工程とを備え、
    前記ハンガーパイプを取り付ける工程において、前記端部部材の前記掛止片が前記切り込み部に掛止した状態で、前記下地部材が前記端部部材によって被覆されるように、前記ハンガーパイプを取り付け、
    前記クロスを施工する工程は、前記切り込み部に沿うように前記クロスに切り込みを入れて、前記下地部材を前記クロスから露出させる工程を含む、ハンガーパイプの取り付け方法。
  2. 前記クロスを施工する工程の前に、前記ハンガーパイプを取り付けて取り外す工程と、
    前記クロスを施工する工程の後に、取り外した前記ハンガーパイプを前記下地部材に取り付ける工程とをさらに備える、請求項1に記載のハンガーパイプの取り付け方法。
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