JP7198707B2 - 作業車両用電動操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トラクタなどの作業車両に設けられる作業車両用電動操舵装置に関する。
電動モータの駆動力で作業車両のステアリング軸を回転させる作業車両用電動操舵装置が知られている。例えば、特許文献1、2に示される作業車両用電動操舵装置は、作業車両の自動走行制御に用いられる。
特開2010-195252号公報 特開2012-23997号公報
しかしながら、特許文献1、2に示される作業車両用電動操舵装置は、キャビン仕様の作業車両での使用を前提とし、水の侵入が考慮されていないので、非キャビン仕様の作業車両に適用することは困難であった。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、電動モータの駆動力で作業車両のステアリング軸を回転させる作業車両用電動操舵装置であって、前記ステアリング軸に連結され、オペレータが着座する座席の前方に配されるステアリング駆動軸、及び該ステアリング駆動軸を回転させる前記電動モータを支持する前高後低状に傾斜したフレーム部材と、前記ステアリング駆動軸の座席側方に配置される状態でフレーム部材の傾斜下端部側に支持され、前記電動モータの駆動を制御する制御部と、前記フレーム部材及び前記制御部を上下方から覆うべく前高後低状に傾斜した上下部カバー、および制御部の座席側方を覆う側部カバーを備えたカバー体と、を備えてなる作業車両において、前記フレーム部材及び前記カバー体は、前記ステアリング駆動軸と前記制御部との間に、前記カバー体の内部に侵入した水の前記制御部側への移動を制限する防水壁を構成し、前記カバー体のステアリング駆動軸の支持部位よりも傾斜下端側部位と壁部との間に下方に窪む溝部が形成され、水抜き孔が、該溝部と壁部との角部に形成されることを特徴とする作業車両用電動操舵装置である。
請求項2の発明は、前記カバー体は、前記フレーム部材を上方から覆う上部カバーと、前記フレーム部材を下方から覆う下部カバーと、を備え、前記防水壁は、前記上部カバーに形成される壁部と、前記フレーム部材に形成される壁部と、前記下部カバーに形成される壁部と、が上下方向に沿って並ぶことで構成されることを特徴とする請求項1に記載の作業車両用電動操舵装置である。
請求項3の発明は、前記上部カバーは、前記ステアリング駆動軸が貫通する軸貫通孔を有し、前記軸貫通孔の周縁部と前記ステアリング駆動軸の外周部との間の隙間は、防水用プレートで覆われることを特徴とする請求項2に記載の作業車両用電動操舵装置である。
請求項1の発明によれば、ステアリング駆動軸と制御部との間には、カバー体の内部に侵入した水の制御部側への移動を制限する防水壁が設けられるので、仮にカバー体の内部に水が侵入したとしても、制御部への移動を制限することで、制御部の水によるトラブルを防止できる。また、カバー体の内部に侵入した水は、水抜き孔から排出されるので、カバー体の内部に水が溜まって錆や腐食の原因となることも防止できる。
しかもカバー体の内部に侵入した水を溝部に集め、水抜き孔から確実に排出することができる。
また、請求項の発明によれば、防水壁は、上部カバーに形成される壁部と、フレーム部材に形成される壁部と、下部カバーに形成される壁部と、が上下方向に沿って並ぶことで構成されるので、部品点数を増加させることなく、簡単な構成で防水壁を設けることができる。
また、請求項の発明によれば、上部カバーの軸貫通孔の周縁部とステアリング駆動軸の外周部との間の隙間は防水用プレートで覆われるので、該隙間からの水の侵入を抑制できる。
本発明の実施形態に係る作業車両用電動操舵装置が適用されたトラクタの側面図である。 トラクタの操縦部を示す斜視図である。 作業車両用電動操舵装置の取り外し状態を示す操縦部の斜視図である。 作業車両用電動操舵装置を斜め上方から見た斜視図である。 作業車両用電動操舵装置を斜め下方から見た斜視図である。 作業車両用電動操舵装置の断面図である。 作業車両用電動操舵装置を斜め上方から見た分解斜視図である。 作業車両用電動操舵装置を斜め下方から見た分解斜視図である。 作業車両用電動操舵装置のフレーム部材を示す斜視図である。 作業車両用電動操舵装置のフレーム部材を示す3面図であり、(a)はフレーム部材の平面図、(b)はフレーム部材の正面図、(c)はフレーム部材の側面図である。 作業車両用電動操舵装置の上部カバーを示す斜視図である。 作業車両用電動操舵装置の上部カバーを示す3面図であり、(a)は上部カバーの平面図、(b)は上部カバーの正面図、(c)は上部カバーの側面図である。 作業車両用電動操舵装置の下部カバーを示す斜視図である。 作業車両用電動操舵装置の下部カバーを示す3面図であり、(a)は下部カバーの平面図、(b)は下部カバーの正面図、(c)は下部カバーの側面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1はトラクタ(作業車両)の走行機体であって、該走行機体1は、左右一対の前輪2及び後輪3によって支持される機体フレーム4と、該機体フレーム4の前側に搭載されるエンジン(図示せず)と、該エンジンの上方を覆うボンネット5と、該ボンネット5の後方に設けられ、オペレータが乗込んで操縦等を行う操縦部7と、ロータリ等の作業機(図示せず)が昇降可能に連結される作業機連結部8と、を備えている。
図1~図3に示すように、操縦部7は、オペレータが着座する座席9と、該座席9の前方に配置されたステアリングハンドル10と、該ステアリングハンドル10の前方に配置された表示パネル11と、ステアリングハンドル10の左側方に配置された前後進切換えレバー12と、ステアリングハンドル10の右側方に配置されたスロットルレバー13と、該スロットルレバー13の手前側に配置された作業機昇降レバー14と、スロットルレバー13の奥側に配置された方向指示レバー15と、座席9とステアリングハンドル10の間に設けられた床面であるフロアステップ16と、を備える。
図3に示すように、ステアリングハンドル10の下方には、その回転に応じて前輪2を操舵させるステアリング軸17が配置されており、該ステアリング軸17とステアリングハンドル10との間に、本実施形態の作業車両用電動操舵装置100が介設されている。作業車両用電動操舵装置100は、電動モータ101の駆動力でステアリング軸17を回転させる自動操舵を行うために設けられるが、電動モータ101のトルクをステアリングハンドル10の手動操作トルクよりも小さくすることで、ステアリングハンドル10による手動操舵も許容することができる。また、作業車両用電動操舵装置100は、ステアリング軸17を覆うステアリングコラム18の上端部に固定されることで、ステアリング軸17を中心とする回転が規制される。
以下、本実施形態の作業車両用電動操舵装置100について、図4以降を参照して説明する。なお、以下の説明では、座席9から見て作業車両用電動操舵装置100の近い側を作業車両用電動操舵装置100の手前側、座席9から見て作業車両用電動操舵装置100の遠い側を作業車両用電動操舵装置100の奥側、座席9から見た車両用電動操舵装置100の左側を作業車両用電動操舵装置100の左側、座席9から見た車両用電動操舵装置100の右側を作業車両用電動操舵装置100の右側という。
図4~図8に示すように、作業車両用電動操舵装置100は、下端側がステアリング軸17に連結され、上端側がステアリングハンドル10に連結されるステアリング駆動軸102と、減速機構103を介してステアリング駆動軸102を回転させる電動モータ101と、例えば図7、図8から明らかなように前高後低状に傾斜していて、電動モータ101、ステアリング駆動軸102及び減速機構103を支持するフレーム部材104と、ステアリング駆動軸102の手前側(一側方)に配置され、電動モータ101の駆動を制御する制御部105と、電源のON/OFF操作や制御モードの切換操作を行う操作部106と、フレーム部材104及び制御部105を上下から覆うカバー体107と、を備える。
カバー体107は、フレーム部材104及び制御部105を上方から覆う上部カバー108と、フレーム部材104及び制御部105を下方から覆う下部カバー109と、制御部105の手前側下方(外側方)を覆う側部カバー110と、を備える。なお、作業車両用電動操舵装置100は、ステアリング軸17に対して直交するように取り付けられるため、本実施形態の作業車両用電動操舵装置100は、ステアリング軸17の傾きにより、座席9から見て手前側が低く、奥側が高くなる傾斜姿勢で取り付けられる。また上部カバー108、下部カバー109は、例えば図7から明らかなように前高後低状に傾斜している。
ステアリング駆動軸102は、減速機構103の構成要素であるギヤ部111と、ギヤ部111の上側に設けられ、ステアリングハンドル10に連結される連結軸部112と、ギヤ部111の下側に設けられ、ステアリング軸17に連結される連結ボス部113と、を備え、これらをボルトB1、B2により締結して一体的に構成されている。
減速機構103は、電動モータ101の出力軸(図示せず)に設けられる出力ギヤ114と、大径ギヤ部115a及び小径ギヤ部115bを同一軸芯上に一体的に有する中間ギヤ115と、ステアリング駆動軸102のギヤ部111と、を含む。中間ギヤ115の大径ギヤ部115aは、出力ギヤ114と噛み合い、中間ギヤ115の小径ギヤ部115bは、ステアリング駆動軸102のギヤ部111と噛み合っている。これにより、電動モータ101の出力は、出力ギヤ114、大径ギヤ部115a、小径ギヤ部115b及びギヤ部111を経ることにより減速され、ギヤ部111を含むステアリング駆動軸102を介してステアリング軸17に伝動される。
制御部105は、例えば図7から明らかなようにフレーム部材104の傾斜下端部側に支持されたものであって、入力される各種の検出信号に応じて電動モータ101の駆動を制御し、走行機体1の自動操舵を行う。例えば、制御部105は、カメラ(図示せず)で撮影される遠くの目標地点に向けて走行機体1を自動走行させる遠景直進制御モードや、走行機体1の側方側の畦や、作業跡・走行跡に沿って走行機体1を自動走行させる追従走行制御モードを備えており、これらの制御モードに応じた自動操舵を行う。
操作部106は、上部カバー108の手前側上面部に設けられた操作パネル108aと、操作パネル108aの下面側に沿って配置される操作基板116と、を含む。操作基板116には、制御モードの切換操作を行う複数のモード切換スイッチ117と、制御感度を調整する複数の感度調整スイッチ118と、制御状態を表示する複数の表示ランプ119と、電源のON/OFF操作を行う電源スイッチ120と、が設けられており、操作パネル108aを介してスイッチ117、118、120が操作されるとともに、操作パネル108aを介して表示ランプ119の発光が目視される。
フレーム部材104は、金属部材であり、図9及び図10に示すように、ステアリング駆動軸102を支持する環状の駆動軸支持部104aと、駆動軸支持部104aの手前側一側部に設けられ、電動モータ101が取り付けられるモータ取付部104bと、駆動軸支持部104aの奥側及び手前側左右両側部に設けられ、ボルトB3、B4を介して上部カバー108が取り付けられる上部カバー取付部104c、104dと、駆動軸支持部104aの下部に設けられ、ボルトB5を介して下部カバー109が取り付けられる下部カバー取付部104eと、駆動軸支持部104aの手前側下部に設けられ、ボルトB6を介して側部カバー110が取り付けられる側部カバー取付部104fと、を備える。
駆動軸支持部104aの手前側には、左右が上部カバー取付部104dで覆われ、下方が側部カバー取付部104fで覆われた空間Kが存在し、該空間Kに制御部105の全体又は一部が収容される。
上部カバー108は、樹脂部材であり、図11及び図12に示すように、フレーム部材104及び制御部105の上方を覆う天井壁部108bと、天井壁部108bの外周部から下方に延在し、フレーム部材104及び制御部105の外側方を覆う側壁部108cと、を備える。天井壁部108bの奥側には、ステアリング駆動軸102が貫通する軸貫通孔108dが形成され、天井壁部108bの手前側には、前述した操作パネル108aが設けられている。
側壁部108cは、奥側の1箇所と、手前側左右両側の2箇所の合計3箇所に設けられ、ボルトB3、B4を介してフレーム部材104に固定されるフレーム固定孔108e、108fと、左側面の1箇所と、右側面の手前側と奥側の2箇所の合計3箇所に設けられ、ステアリングハンドル12の周辺に配置される操作具との干渉を回避する切欠部108g、108h、108iと、を備える。切欠部108gは、前後進切換レバー12との干渉を回避し、切欠部108hは、作業機昇降レバー14との干渉を回避し、切欠部108iは、スロットルレバー13との干渉を回避する。
なお、本実施形態の機種では、前後進切換レバー12及びスロットルレバー13が上部カバー108と干渉しない位置に配置されているので、切欠部108g、108iは、それぞれカバー片108j、108kで覆っている。
下部カバー109は、樹脂部材であり、図13及び図14に示すように、フレーム部材104の下方を覆う底壁部109aと、底壁部109aの外周部から上方に延在し、上部カバー108の切欠部108g、108h、108iを覆う3つの操作具干渉回避部109b、109c、109dと、を備える。
操作具干渉回避部109b、109c、109dは、内方に窪んだ形状を有しているため、前後進切換レバー12、スロットルレバー13及び作業機昇降レバー14との干渉を回避しつつ、上部カバー108の切欠部108g、108h、108iを塞ぐことができる。
また、底壁部109aには、ステアリング軸17が貫通する軸貫通孔109eと、ボルトB5を介してフレーム部材104に固定される複数のフレーム固定孔109gと、が形成されている。
側部カバー110は、樹脂部材であり、図6~図8に示すように、制御部105の下方を覆う下壁部110aと、制御部105の外側方を覆う側壁部110bと、を備える。下壁部110aには、ボルトB6を介してフレーム部材104に固定される一対のフレーム固定孔110cが形成されている。
以上のように構成される作業車両用電動操舵装置100は、ステアリング軸17とステアリングハンドル10との間に介設されるとともに、連結部材121を介してステアリングコラム18の上端部に固定される。図6~図8に示すように、連結部材121は、作業車両用電動操舵装置100の底面部に固定される装置側固定部材122と、ステアリングコラム18に固定されるコラム側固定部材123と、装置側固定部材122とコラム側固定部材123を弾性的に連結する弾性部材124と、を備える。
装置側固定部材122は、作業車両用電動操舵装置100の底面部に固定される固定プレート122aと、該固定プレート部122aから下方に延出する連結ピン122bと、を備える。固定プレート122aは、一対のボルト貫通孔122cを有し、前述したボルトB5のうち隣接する一対のボルトB5を利用して作業車両用電動操舵装置100の底面部に固定される。
ボルトB5は、下部カバー109をフレーム部材104に締結するための締結部材であり、隣接する一対のボルトB5は、ステアリング駆動軸102を中心として手前側、奥側、左側及び右側に配置されている。本実施形態では、奥側の一対のボルトB5を利用して、装置側固定部材122を作業車両用電動操舵装置100の底面部に固定しているが、利用する一対のボルトB5を変更することで、装置側固定部材122の取付位置を変更できる。このような作業車両用電動操舵装置100によれば、ステアリングコラム18におけるコラム側固定部材123の取付位置に自由度を持たせることができるので、作業車両用電動操舵装置100を様々な機種に取り付けることが可能になる。
また、固定プレート122aに形成される一対のボルト貫通孔122cは、一対のボルト貫通孔122cの並び方向に直交する方向に長い長孔である。これにより、作業車両用電動操舵装置100の底面部に対する装置側固定部材122の取付位置を取付時及び取付後において微調整することが可能になる。
コラム側固定部材123は、一対のボルトB7を介してステアリングコラム18に固定される逆L字形状の固定プレート123aを備える。固定プレート123aは、ステアリングコラム18の取付面から立ち上がる立ち上がり部123bを有し、該立ち上がり部123bが弾性部材124を介して装置側固定部材122の連結ピン122bと連結される。具体的に説明すると、立ち上がり部123bは、切欠き溝123cを有し、該切欠き溝123cにグロメットからなる弾性部材124が装着され、該弾性部材124の孔に連結ピン122bが挿通される。これにより、作業車両用電動操舵装置100に固定される装置側固定部材122と、ステアリングコラム18側に固定されるコラム側固定部材123とが弾性的に連結されるが、両固定部材122、123は、ボルト貫通孔122cと同じ方向に長い長孔状の切欠き溝123cを介して連結されるので、組付け誤差を吸収しつつ、作業車両用電動操舵装置100を確実に回り止めすることができる。
つぎに、本実施形態に係る作業車両用電動操舵装置100の防水構造について詳述する。
本実施形態の作業車両用電動操舵装置100は、キャビン仕様だけでなく、非キャビン仕様の作業車両での使用も想定しているため、優れた防水性能が要求される。作業車両用電動操舵装置100の水の侵入経路としては、上部カバー108に形成される軸貫通孔108dの周縁部とステアリング駆動軸102の外周部との間の隙間Sや、上部カバー108と下部カバー109との接合部が考えられる。また、作業車両用電動操舵装置100の内部に水が侵入した場合、水に弱い制御部105を優先的に保護するとともに、侵入した水を速やかに排出することが要求される。
図4、図6~図8に示すように、作業車両用電動操舵装置100は、隙間Sを覆う防水用プレート125を備える。防水用プレート125は、ゴム質弾性材料で形成されており、ステアリング駆動軸102が貫通する貫通孔125aを有し、隙間Sを上方から覆う天井壁部125bと、天井壁部125bの外周部から下方に延出し、下端部が上部カバー108の軸貫通孔108dに嵌入する側壁部125cと、側壁部125cの外周部から外径方向に延出し、上部カバー108の上面に当接するフランジ部125dと、を備える。このような防水用プレート125によれば、隙間Sからの水の侵入を抑制できる。
なお、図示は省略するが、ステアリング駆動軸102のギヤ部111の上側基部に設けられ、上部カバー108の下面と接触することにより、隙間Sからの水の侵入を規制するシール部材を設けてもよい。
防水用プレート125が隙間Sからの水の侵入を阻止できなかった場合、侵入した水は、ステアリング駆動軸102の外周部などを伝わり下部カバー109に至るが、その一部は制御部105側に移動し、電気的なトラブルを発生させる可能性がある。
図6などに示すように、フレーム部材104及びカバー体107は、ステアリング駆動軸102と制御部105との間に、カバー体107の内部に侵入した水の制御部105側への移動を制限する防水壁Wを構成する。具体的に説明すると、防水壁Wは、上部カバー108に形成される壁部108wと、フレーム部材に形成される壁部104wと、下部カバー109に形成される壁部109wと、が上下方向に沿って並ぶことで構成される。
このような防水壁Wによれば、仮にカバー体107の内部に水が侵入したとしても、制御部105への移動を制限することで、制御部105の水によるトラブルを防止できる。また、防水壁Wは、上部カバー108、フレーム部材104及び下部カバー109に形成される壁部108w、104w、109wが上下方向に沿って並ぶことで構成されるので、部品点数を増加させることなく、簡単な構成で防水壁Wを設けることができる。
隙間Sから侵入した水は、カバー体107の内部に溜まると、錆や腐食の原因となるため、速やかに排出することが望ましい。そこで、下部カバー109には、ステアリング駆動軸102と防水壁Wとの間でカバー体107の内部に侵入した水を排出する水抜き孔109xが形成されている。具体的に説明すると、水抜き孔109xは、下部カバー109の上面と壁部109wとからなる角部に沿って複数形成されている。このような水抜き孔109xによれば、ステアリング駆動軸102や防水壁Wを伝わって下部カバー109の上面に至った水を速やかに排出することができる。特に、座席9から見て手前側が低く、奥側が高くなる傾斜姿勢で取り付けた作業車両用電動操舵装置100では、下部カバー109の上面に至った水が傾斜に沿って水抜き孔109xに導かれるので、下部カバー109の上面に水が溜まることを防止できる。
下部カバー109の上面部には、ステアリング駆動軸102と防水壁Wとの間で下方に窪む複数の溝部109yが形成されており、該溝部109y内にそれぞれ水抜き孔109xが形成されている。このような溝部109yによれば、カバー体107の内部に侵入した水を溝部109yに集め、水抜き孔109xから確実に排出することができる。
また、下部カバー109は、制御部105の下方に配置され、側部カバー110の取付部となるブラケット部109zを備える。換言すると、ブラケット部109zは、側部カバー110の一部と重合し、側部カバー110と一緒にボルトB6を介してフレーム部材104に固定される。このようなブラケット部109zによれば、下方から制御部105への水の侵入を側部カバー110及び下部カバー109で二重に阻止することができる。
図6に示すように、上部カバー108と下部カバー109との接合部は、下部カバー109から上方に突出する突起部109pを介して接合されている。つまり、上部カバー108と下部カバー109との接合部は、上部カバー108の下方を向く端面108qと下部カバー109の上方を向く端面109qとを単純に突き合わせて接合するのではなく、下部カバー109から上方に突出する突起部109pを介して接合されるので、接合部からカバー内部への水の侵入を抑制できる。
具体的に説明すると、突起部109pは、図13及び図14に示すように、上部カバー108の端面108qと突き合わされる端面109qの内側に沿って突設されており、上部カバー108と下部カバー109とが接合されたとき、突起部109pの外周面が上部カバー108の接合部内周面に近接又は当接する。このような突起部109pによれば、上部カバー108と下部カバー109との接合部からカバー内に侵入しようとする水は、端面108q、109q間の隙間を通過した後、突起部109pの外周面と上部カバー108の内周面との間の隙間を経て突起部109pを乗り越える必要があるので、上部カバー108と下部カバー109との接合部が水の侵入経路を迷路化するラビリンス構造となり、カバー体107の防水性が高められる。
また、図13及び図14に示すように、下部カバー109に形成される操作具干渉回避部109b、109c、109dの基部同士は、突起部109pを介して連結されている。このようにすると、防水性を向上させつつ、操作具干渉回避部109b、109c、109d及び下部カバー109全体の強度を向上させることができる。
叙述の如く構成された本実施形態によれば、電動モータ101の駆動力で作業車両のステアリング軸17を回転させる作業車両用電動操舵装置100であって、ステアリング軸17に連結されるステアリング駆動軸102、及び該ステアリング駆動軸102を回転させる前記電動モータ101を支持するフレーム部材104と、ステアリング駆動軸102の一側方に配置され、電動モータ101の駆動を制御する制御部105と、フレーム部材104及び制御部105を上下から覆うカバー体107と、を備え、フレーム部材104及びカバー体107は、ステアリング駆動軸102と制御部105との間に、カバー体107の内部に侵入した水の制御部105側への移動を制限する防水壁Wを構成するので、仮にカバー体107の内部に水が侵入したとしても、制御部105への移動を制限することで、制御部105の水によるトラブルを防止できる。
また、カバー体107は、ステアリング駆動軸102と防水壁Wとの間に、カバー体107の内部に侵入した水を排出する水抜き孔109xを備えるので、カバー体107の内部に水が溜まって錆や腐食の原因となることも防止できる。
また、カバー体107は、ステアリング駆動軸102と防水壁Wとの間に下方に窪む溝部109yを備え、該溝部109y内に水抜き孔109xが形成されるので、カバー体107の内部に侵入した水を溝部109yに集め、水抜き孔109xから確実に排出することができる。
また、カバー体107は、フレーム部材104を上方から覆う上部カバー108と、フレーム部材104を下方から覆う下部カバー109と、を備え、防水壁Wは、上部カバー108に形成される壁部108wと、フレーム部材104に形成される壁部104wと、下部カバー109に形成される壁部109wと、が上下方向に沿って並ぶことで構成されるので、部品点数を増加させることなく、簡単な構成で防水壁Wを設けることができる。
また、上部カバー108は、ステアリング駆動軸102が貫通する軸貫通孔108dを有し、前記軸貫通孔108dの周縁部とステアリング駆動軸102の外周部との間の隙間Sは、防水用プレート125で覆われるので、隙間Sからの水の侵入を抑制できる。
また、カバー体107は、制御部105の外側方を覆う側部カバー110をさらに備え、下部カバー109は、制御部105の下方に配置され、側部カバー110の取付部となるブラケット部109zを備えるので、下方から制御部105への水の侵入をブラケット部109zで阻止することができる。
1 走行機体
17 ステアリング軸
100 作業車両用電動操舵装置
101 電動モータ
102 ステアリング駆動軸
104 フレーム部材
104w 壁部
105 制御部
107 カバー体
108 上部カバー
108d 軸貫通孔
108w 壁部
109 下部カバー
109w 壁部
109x 水抜き孔
109y 溝部
109z ブラケット部
110 側部カバー
125 防水用プレート
W 防水壁

Claims (3)

  1. 電動モータの駆動力で作業車両のステアリング軸を回転させる作業車両用電動操舵装置であって、
    前記ステアリング軸に連結され、オペレータが着座する座席の前方に配されるステアリング駆動軸、及び該ステアリング駆動軸を回転させる前記電動モータを支持する前高後低状に傾斜したフレーム部材と、
    前記ステアリング駆動軸の座席側方に配置される状態でフレーム部材の傾斜下端部側に支持され、前記電動モータの駆動を制御する制御部と、
    前記フレーム部材及び前記制御部を上下方から覆うべく前高後低状に傾斜した上下部カバー、および制御部の座席側方を覆う側部カバーを備えたカバー体と、を備えてなる作業車両において、
    前記フレーム部材及び前記カバー体は、前記ステアリング駆動軸と前記制御部との間に、前記カバー体の内部に侵入した水の前記制御部側への移動を制限する防水壁を構成し、
    前記カバー体のステアリング駆動軸の支持部位よりも傾斜下端側部位と壁部との間に下方に窪む溝部が形成され、水抜き孔が、該溝部と壁部との角部に形成されることを特徴とする作業車両用電動操舵装置。
  2. 前記カバー体は、
    前記フレーム部材を上方から覆う上部カバーと、
    前記フレーム部材を下方から覆う下部カバーと、を備え、
    前記防水壁は、前記上部カバーに形成される壁部と、前記フレーム部材に形成される壁部と、前記下部カバーに形成される壁部と、が上下方向に沿って並ぶことで構成されることを特徴とする請求項1に記載の作業車両用電動操舵装置。
  3. 前記上部カバーは、前記ステアリング駆動軸が貫通する軸貫通孔を有し、
    前記軸貫通孔の周縁部と前記ステアリング駆動軸の外周部との間の隙間は、防水用プレートで覆われることを特徴とする請求項2に記載の作業車両用電動操舵装置。
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