JP7196787B2 - 作業車両 - Google Patents

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Description

本発明は、作業車両に関する。
従来、作業車両(例えば、農業用トラクタ)では、走行車体の後部に昇降可能な作業機を備えた作業車両が知られている。
特開2017-108687号
しかしながら、作業機の昇降を作業者の手動操作に委ねる場合、規定の位置まで適切に昇降されないおそれがあった。具体的には、走行車体と作業機との大きさのバランスによって規定の位置が異なるため、作業者がこれらを把握して適切な位置に昇降させることが難しい。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、作業機を適切な位置に昇降させることができる作業車両を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、実施形態の一態様に係る作業車両(1)は、走行車体(2)と、前記走行車体(2)の後部に昇降可能に装着される作業機(W)と、前記作業機(W)の昇降位置が路上走行可能な高さであることを検知する位置検知センサ(70)と、前記作業機(W)が前記高さに位置しない場合に、作業者へ所定の通知を行い、当該通知が行われている期間中に、前記作業者から特定の操作が有った場合、前記作業機(W)を前記高さまで自動昇降させる制御装置(40)とを備えることを特徴とする。
実施形態の一態様によれば、作業機を適切な位置に昇降させることができる。
図1は、実施形態に係る作業車両の説明図であり、作業車両の概略左側面図である。 図2は、実施形態に係る作業機を規定の高さまで上昇させた場合を示す図である。 図3は、作業車両の制御系の一例を示すブロック図である。 図4は、制御モード切り替えのための各パラメータの条件を示す図である。 図5は、作業機の高さを決定する目印を示す図である。 図6は、作業機の高さを決定するスイッチを示す図である。 図7は、実施形態に係る作業機の昇降制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本願の開示する作業車両の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
まず、図1を参照して実施形態に係る作業車両1の全体構成について説明する。図1は、実施形態に係る作業車両1の説明図であり、作業車両1の概略左側面図である。なお、以下では、作業車両1としてトラクタを例に説明する。
作業車両であるトラクタ1は、自走しながら圃場などで作業を行う農業用トラクタである。また、トラクタ1は、操縦者(作業者ともいう。)が搭乗して圃場内を走行しながら所定の作業を実行する他、後述する制御装置40(図3参照)を中心とする制御系による各部の制御により、圃場内を自動走行しながら所定の作業を実行する。
また、以下において、前後方向とは、トラクタ1の直進時における進行方向であり、進行方向の前方側を「前」、後方側を「後」と規定する。トラクタ1の進行方向とは、直進時において、後述する操縦席8からステアリングホイール9に向かう方向である。
左右方向とは、前後方向に対して水平に直交する方向である。以下では、「前」側へ向けて左右を規定する。すなわち、トラクタ1の操縦者が操縦席8に着席して前方を向いた状態で、左手側が「左」、右手側が「右」である。
上下方向とは、鉛直方向に平行する方向である。前後方向、左右方向および上下方向は互いに直交する。なお、各方向は説明の便宜上定義したものであり、これらの方向によって本発明が限定されるものではない。また、以下では、トラクタ1を指して「機体」という場合がある。
図1に示すように、トラクタ1は、走行車体2と、作業機Wとを備える。走行車体2は、車体フレーム3と、前輪4と、後輪5と、ボンネット6と、エンジンEと、操縦部7と、ミッションケース10とを備える。車体フレーム3は、走行車体2のメインフレームである。
前輪4は、左右一対であり、主に操舵用の車輪(操舵輪)となる。後輪5は、左右一対であり、主に駆動用の車輪(駆動輪)となる。トラクタ1は、後輪5が駆動する二輪駆動(2WD)と、前輪4および後輪5が共に駆動する四輪駆動(4WD)とを切り替え可能に構成されてもよい。この場合、駆動輪は、前輪4および後輪5の両方である。なお、走行車体2は、車輪(前輪4および後輪5)に代えてクローラ装置を備えてもよい。この場合、走行クローラが駆動輪である。
ボンネット6は、走行車体2の前部において開閉自在に設けられる。ボンネット6は、後部を回動中心として上下方向に回動(開閉)可能である。ボンネット6は、閉じた状態で、車体フレーム3上に搭載されたエンジンEを覆う。エンジンEは、トラクタ1の駆動源であり、ディーゼル機関やガソリン機関などの熱機関である。
操縦部7は、走行車体2の上部に設けられ、操縦席8やステアリングホイール9などを備える。操縦部7は、走行車体2の上部に設けられたキャビン7aに覆われることで形成されてもよい。操縦席8は、操縦者の座席である。ステアリングホイール9は、操舵輪である前輪4を操舵する場合に操縦者により操作される。なお、操縦部7は、ステアリングホイール9の前方に、各種情報を表示する表示部(メータパネル)を備える。
また、操縦部7は、前後進レバー、アクセルレバー、主変速レバー、副変速レバーなどの各種操作レバーや、アクセルペダル、ブレーキペダル、クラッチペダルなどの各種操作ペダルを備える。
ミッションケース10は、トランスミッション(変速機構)を収容している。トランスミッションは、エンジンEから伝達される動力(回転動力)を適宜減速して駆動輪である後輪5や、PTO(Power Take-off)軸へ伝達する。
走行車体2の後部には、圃場内で作業を行う作業機Wが連結され、作業機Wを駆動する動力を伝達するPTO軸がミッションケース10から後方へ突出している。PTO軸は、トランスミッションによって適宜減速された回転動力を、走行車体2の少なくとも後部に装着された作業機Wへ伝達する。
また、走行車体2の後部には、作業機Wを昇降させる昇降装置12が設けられる。昇降装置12は、作業機Wを上昇させることで、作業機Wを非作業位置に移動させる。非作業位置は、例えば、走行車体2が後退する場合や、走行車体2が旋回する場合に、作業機Wを上昇させる位置である。また、昇降装置12は、作業機Wを下降させることで、作業機Wを対地作業位置に移動させる。昇降装置12は、油圧式の昇降シリンダ121と、リフトアーム122と、リフトロッド123と、ロワリンク124と、トップリンク125とを備える。
リフトアーム122は、昇降シリンダ121に作動油が供給されると、回動支点となる軸AXまわりに作業機Wを上昇させるように回動し、昇降シリンダ121から作動油が排出されると、軸AXまわりに作業機Wを下降させるように回動する。なお、リフトアーム122の基部(軸AX付近)には、リフトアーム122の回動角度を検知するリフトアームセンサ26が設けられる。作業機Wの高さは、リフトアームセンサ26の検知結果や、作業機Wに基づいて算出される。
また、リフトアーム122は、リフトロッド123を介してロワリンク124に連結される。このように、昇降装置12は、ロワリンク124とトップリンク125とで、走行車体2に対して作業機Wを昇降可能に連結する。
作業機Wは、圃場内で作業を行う機械である。図1に示す例では、作業機Wは、圃場において耕耘作業を行うロータリ耕耘機である。ロータリ耕耘機は、PTO軸から伝達された動力によって耕耘爪61が回転することで、圃場面(土壌)を耕耘する。
また、トラクタ1は、制御装置40(図3参照)を備える。制御装置40は、エンジンEを制御するとともに、走行車体2の走行速度を制御する。また、制御装置40は、作業機Wを制御する。
また、トラクタ1は、測位装置30を備える。測位装置30は、走行車体2の上部に設けられ、走行車体2の位置を測定する。測位装置30は、たとえば、GNSS(Global Navigation Satellite System)であり、上空を周回している航法衛星Sからの電波を受信して測位および計時を行うことができる。
また、トラクタ1は、作業者による情報処理端末(タブレット端末などの携帯端末)100の操作によって、特定の圃場における各種作業の設定などを行うことができる。情報処理端末100は、たとえば、ハードディスク、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などで構成される記憶部と、タッチパネルにより構成される表示部および操作部とを備える。なお、操作部として、各種キーやボタンなどが別に設けられてもよい。
また、トラクタ1は、障害物センサ20を備える。障害物センサ20は、前方センサ21と、後方センサ22とを備える。前方センサ21は、たとえば、ボンネット6の前方に設けられたセンサ取付ステー13に取り付けられるなど、走行車体2の前部に配置され、走行車体2の前方に存在する障害物(人や、物体)を検知する。
後方センサ22は、たとえば、キャビン7aの上部に取り付けられるなど、走行車体2の後部上側に配置され、走行車体2の後方に存在する障害物を検知する。なお、後方センサ22は、図示しないモータによってキャビン7a、すなわち走行車体2に対する角度を変更することができる。
また、前方センサ21および後方センサ22は共に、中距離センサであり、好ましくは赤外線センサである。前方センサ21および後方センサ22は、赤外線ビームを放射し、障害物からの反射光を検知する。前方センサ21は、前方に延びる検知領域を有する。また、後方センサ22は、後方へ延びる検知領域を有する。
前方センサ21および後方センサ22は、たとえば、赤外線ビームを放射した後、障害物からの反射光を検知するまでの時間を測定することで、障害物までの距離を検知することができる。赤外線センサである前方センサ21および後方センサ22は、障害物を2次元的に検知し、たとえば、数メートルから数10メートル程度の検知領域である。なお、障害物センサ20として、赤外線センサ以外の他の中距離センサを用いることも可能である。
また、本実施形態では、トラクタ1は、位置検知センサ70を備える。位置検知センサ70は、走行車体2に設けられ、作業機Wの昇降位置を検知する。例えば、位置検知センサ70は、赤外線センサを用いることができる。図1に示す例では、位置検知センサ70は、走行車体2に設けられた支持部71によって、地面から所定の高さH1に配置されるように支持される。例えば、位置検知センサ70は、例えば、地面から約20センチの高さH1に配置され、作業機Wの下端位置が20センチ(高さH1)以上の位置に存在するか否かを検知する。
また、本実施形態では、トラクタ1は、圃場を走行する圃場モードと、路上を走行する路上モードとを所定のスイッチ等によって手動で切り替え可能に構成されている。圃場モードとは、圃場で作業を行う際に選択される制御モードであり、例えば、車速が低速(1~10km/h)でのみ走行するように制御される。また、路上モードとは、例えば、圃場までの路上を走行する際に選択される制御モードであり、例えば、車速が高速(15km/h以上)で走行できるように制御される。
そして、実施形態に係る制御装置40は、路上モードが選択された場合において、作業機Wの昇降位置が規定の高さ(路上走行可能な高さ)に位置しない場合に、作業者へ所定の通知(音声あるいは画面表示)を行い、作業機Wの昇降位置が規定の高さに位置しない旨を作業者へ知らせる。
そして、制御装置40は、かかる通知が行われている期間中に、作業者から特定の操作(例えば、スイッチ操作)があった場合、作業機Wを規定の高さまで自動昇降させる。これにより、作業機Wが規定の高さに位置しないまま路上走行してしまうことを低減できる。
また、実施形態に係る制御装置40(図3参照)は、作業機Wを規定の高さまで自動昇降させる際には、位置検知センサ70の検知状況を用いる。具体的には、制御装置40は、位置検知センサ70の検知状況が特定の状況である場合に、作業機Wの昇降位置が規定の高さであると判定する。かかる点について、図2を用いて説明する。
図2は、実施形態に係る作業機Wを規定の高さまで上昇させた場合を示す図である。図2では、作業機Wであるロータリ耕運機の昇降位置が高さH1である場合を示している。制御装置40は、作業機Wがロータリ耕運機の場合、図2に示す状況を特定の状況とし検出し、作業機Wが規定の高さであると判定する。例えば、制御装置40は、作業機Wを地面から上昇させる場合に、位置検知センサ70の検知状況が検知状態から未検知状態に変化したタイミングを特定の状況とし、作業機Wが規定の高さであると判定する。また、制御装置40は、作業機Wを最大昇降位置から下降させる場合に、位置検知センサ70の検知状況が未検知状態から検知状態に変化したタイミングであり、かつ、リフトアームセンサ26に基づく作業機Wの高さが高さH1である場合を特定の状況とし、作業機Wが規定の高さであると判定する。
そして、制御装置40は、作業機Wが規定の高さであると判定した場合、作業者に対して、作業機Wの昇降を停止すべき旨の通知を行ったり、作業機Wの昇降を自動で停止したりする。これにより、作業者は、作業機Wを規定の位置に停止させることができる。
すなわち、実施形態に係る制御装置40は、位置検知センサ70の検知状況が特定の状況である場合に、作業機Wの昇降位置が規定の高さであると判定することで、作業機Wを適切な位置に昇降させることができる。
なお、上記した規定の高さとは、例えば、路上走行可能な高さである。つまり、制御装置40は、位置検知センサ70の検知状況が特定の状況である場合に、作業機Wの昇降位置が路上走行可能な高さであると判定する。これにより、作業機Wを路上走行可能な高さに精度良く昇降させることができる。
また、図2では、作業機Wがロータリ耕運機である場合を例に挙げたが、例えば、作業機Wは、ハロー(砕土機)や、ブロードキャスタ(施肥機)、牽引作業機等であってもよい。
また、制御装置40は、作業機Wの昇降位置が規定の高さであると判定するための特定の状況が、作業機Wの種別に応じて異なってもよい。
例えば、作業機Wがハローである場合、特定の状況は、ロータリ耕運機と同様、すなわち、位置検知センサ70の検知状態/未検知状態の変化タイミングであり、かつ、リフトアームセンサ26に基づく作業機Wの高さが高さH1付近である状況である。
また、作業機Wがブロードキャスタである場合、特定の状況は、作業機Wの昇降位置が図2に示す高さH2の状況である。つまり、特定の状況は、位置検知センサ70が未検知状態であり、リフトアームセンサ26に基づく作業機Wの高さが高さH2である状況である。
また、作業機Wが牽引作業機である場合、特定の状況は、作業機Wの昇降位置が高さH1よりも低い状況である。つまり、特定の状況は、位置検知センサ70が検知状態であり、リフトアームセンサ26に基づく作業機Wの高さが高さH1未満である状況である。
このように、作業機Wの種別に応じて、規定の高さであると判定するための特定の状況を変えることで、どのような作業機Wであっても適切な位置に昇降させることができる。
また、実施形態に係る制御装置40は、作業機Wを自動昇降させる場合の昇降速度を制御する。具体的には、制御装置40は、トラクタ1が路上走行時(路上モード時)における自動昇降の昇降速度を、圃場走行時(圃場モード時)における昇降速度に比べて遅くする。これにより、障害物や歩行者が圃場に比べて多い路上の走行時における安全性を向上させることができる。
次に、図3を参照して制御装置40を中心とする作業車両(トラクタ)1の制御系について説明する。図3は、作業車両1の制御系の一例を示すブロック図である。図3に示すように、制御装置40は、エンジンECU(Electronic Control Unit)41と、走行系ECU42と、作業機昇降系ECU43とを備える。エンジンECU41は、エンジンEの回転数を制御する。走行系ECU42は、駆動輪の回転を制御することで、走行車体2(図1参照)の走行速度を制御する。作業機昇降系ECU43は、昇降装置12を制御して作業機Wを昇降制御する。
制御装置40は、電子制御によって各部を制御することが可能であり、CPU(Central Processing Unit)などを有する処理部をはじめ、各種プログラムや圃場ごとに予め設定された走行車体2の予定走行経路などの必要なデータ類が記憶される記憶部などを備える。
図3に示すように、制御装置40には、測位装置(GNSS)30、エンジン回転センサ23、車速センサ24、切れ角センサ25、障害物センサ20(前方センサ21および後方センサ22)、リフトアームセンサ26、位置検知センサ70などの各種センサ類が接続される。なお、エンジン回転センサ23は、エンジンEの回転数を検知する。車速センサ24は、走行車体2(図1参照)の走行速度(車速)を検知する。切れ角センサ25は、操舵輪である前輪4(図1参照)の切れ角を検知する。切れ角センサ25は、機体の旋回を検知する。
制御装置40には、測位装置30から圃場などにおける走行車体2の位置情報、エンジン回転センサ23からエンジンEの回転数、車速センサ24から走行車体2の走行速度、切れ角センサ25から前輪4の切れ角、障害物センサ20から障害物の検知結果、リフトアームセンサ26から作業機Wの高さ、位置検知センサ70から作業機Wの検知の有無がそれぞれ入力される。制御装置40は、トラクタ1を自律走行させる場合、切れ角センサ25の検知結果を用いて、前輪4の切れ角をフィードバックしながらステアリングホイール9に連結されたステアリングシリンダを制御することで、ステアリングホイール9を自動操舵する。
また、制御装置40には、エンジンECU41がエンジンEに接続され、走行系ECU42が、操舵装置51、変速装置52および制動装置53などに接続され、作業機昇降系ECU43が昇降装置12に接続される。
このうち、作業機昇降系ECU43は、昇降装置12に向けて作業機昇降信号を出力する。昇降装置12は、作業機昇降系ECU43から出力された作業機昇降信号に基づいて作業機Wを昇降駆動する。
また、制御装置40は、たとえば、作業者が携行可能な情報処理端末100と無線接続される。制御装置40は、作業者の操作による情報処理端末100からの指示信号に基づいてトラクタ1の各部を制御する。また、制御装置40は、トラクタ1の機体情報データベースを保持し、型式などの情報の受け渡しを情報処理端末100などからも行うことができるように構成してもよい。
また、制御装置40は、前方センサ21、または後方センサ22によって障害物が検知された場合には、走行車体2を停止させる。また、制御装置40は、前方センサ21、または後方センサ22によって障害物が検知された場合には、エンジンEを停止させたり、PTO軸への回転動力の伝達を中止させたりする。また、制御装置40は、制御装置40は、前方センサ21、または後方センサ22によって障害物が検知された場合には、警報器(不図示)を作動させて、障害物が検知されたことを報知してもよい。
また、制御装置40は、トラクタ1が自律走行しつつ作業を行うモードである「自動運転モード」を有する。制御装置40は、自動運転モードにおいては、作業機Wによる作業内容に応じた予定走行経路が予め圃場ごとに定められ、データ化されて記憶部に記憶され、測位装置30の測定結果に基づいて、記憶された予定走行経路に沿って走行するように、エンジンE、操舵装置51、変速装置52、制動装置53および昇降装置12などの各部を制御する。なお、予定走行経路は、圃場の形状、大きさ、圃場内に形成された畝の幅、長さおよび本数、さらには作物の種類などに応じて設定される。
また、制御装置40は、上述したように、圃場モードと、路上モードとを有する。例えば、制御装置40は、圃場モードが選択された場合、圃場作業を行うための高さまで作業機Wを自動昇降させる。なお、圃場作業を行うための高さは、作業機Wの種別に応じて異なる高さを設定することができる。
また、制御装置40は、路上モードが選択された場合に、作業機Wが規定の高さ(路上走行可能な高さ)に位置していない時には、作業機Wを規定の高さ(路上走行可能な高さ)まで自動昇降させる。なお、自動昇降させるまでの処理として、以下の2通りがある。
(1)所定の通知をし、作業者から特定の操作を受け付けた場合に自動昇降
(2)路上モードの切り替えと同時に自動昇降
<(1)所定の通知をし、作業者から特定の操作を受け付けた場合に自動昇降>
制御装置40は、作業機Wが規定の高さに位置しない場合に、作業者へ所定の通知を行い、この通知が行われている期間中に、作業者から特定の操作が有った場合、作業機Wを規定の高さまで自動昇降させる。これにより、作業者が意図しないタイミングで作業機Wが昇降されることを防止できる。
作業者への所定の通知は、例えば、音(ビープ音や、音声案内等)による報知や、作業者が視認可能な表示装置(例えば、情報処理端末100の表示部や、メータパネル等)への表示等により行うことができる。また、通知が行われている期間とは、音が鳴っている期間や、所定の表示がされている期間である。
また、特定の操作は、例えば、作業機Wを昇降させる専用のスイッチやレバーの手動操作や、前後進レバー、アクセルレバー、主変速レバー、副変速レバーなどの各種操作レバーや、アクセルペダル、ブレーキペダル、クラッチペダルなどの各種操作ペダルへの操作である。また、例えば、通知が行われている期間中に、情報処理端末100に特定の表示(ボタン等)を行い、かかる表示へ行われた操作を特定の操作としてもよい。
なお、制御装置40は、通知が行われている期間中、特定の操作以外の操作が有った場合、トラクタ1(走行車体2)の走行を制限する。なお、特定の操作以外の操作とは、路上走行にそぐわない操作である。
また、制御装置40は、トラクタ1の走行の有無に応じて制限の内容を変えてもよい。具体的には、制御装置40は、通知が行われている期間中、かつ、トラクタ1が走行中である場合に、特定の操作以外の操作があった場合、トラクタ1(走行車体2)の走行速度を低下させる。なお、走行速度を低下させる方法として、アクセル開度を制限してもよく、クラッチが接続されないようにする等の方法がある。
また、制御装置40は、通知が行われている期間中、かつ、トラクタ1が停車中である場合に、特定の操作以外の操作が有った場合、トラクタ1(走行車体2)のエンジンE(動力装置の一例)を停止させる。
また、制御装置40は、通知が行われている期間中、特定の操作以外の操作が有った場合、特定の操作以外の操作が有ったことを示す所定の通知を行ってもよい。例えば、制御装置40は、音(上記の報知とは異なる音)による報知や、表示装置への表示(上記の表示とは異なる表示)を行ってもよい。
<(2)路上モードの切り替えと同時に自動昇降>
制御装置40は、圃場モードから路上モードへの切り替えがあった場合、作業機Wを規定の高さまで自動昇降させる。つまり、路上モードへの切り替えをトリガとして、作業機Wを自動昇降させる。これにより、路上モードへの切り替え操作とは別に、作業機Wの昇降操作を行う必要がないため、作業者の煩わしさを低減できる。
なお、上記(1)および(2)において、作業機Wの自動昇降を開始するにあたり、予め自動昇降の開始を通知してもよい。具体的には、制御装置40は、路上走行時(路上モード時)に作業機Wを自動昇降させる前に、周囲に対して自動昇降の開始を示す開始通知(音や画面表示)を行った後に、自動昇降を開始する。
また、制御装置40は、路上走行時に作業機Wを自動昇降させている期間、自動昇降していることを示す動作中通知(音や画面表示)を行う。
なお、制御装置40は、作業機Wを自動昇降させている期間において、作業者から所定の手動操作を受け付けた場合、作業機Wの昇降を停止させ、手動操作に伴う制御を実行する。つまり、制御装置40は、自動昇降中に、所定の手動操作があった場合、手動操作の制御を作業機Wの昇降よりも優先して実行する。手動操作とは、例えば、フィンガップレバーや、作業機Wの上げ下げスイッチ、コントロールレバーへの操作等である。
また、制御装置40は、自動昇降における昇降速度を、路上走行時と圃場走行時とで変えることができる。具体的には、制御装置40は、路上走行時(路上モード時)における自動昇降の昇降速度を、圃場走行時における自動昇降の昇降速度に比べて遅くする。具体的には、路上走行時(路上モード時)における自動昇降の昇降速度を、圃場走行時における自動昇降の昇降速度の半分以下にする。あるいは、路上走行時(路上モード時)における自動昇降の昇降速度を、最大昇降速度の半分以下にする。
例えば、作業機Wを上昇させる場合、制御装置40は、地面の高さから規定の高さまでの上昇速度を、路上走行時の方が圃場走行時に比べて遅くする。また、作業機Wを降下させる場合、制御装置40は、作業機Wを最大高さまで上昇させた後に作業機Wを降下させる場合に、路上走行時の降下速度を、圃場走行時の降下速度に比べて遅くする。
そして、制御装置40は、位置検知センサ70の検知状況に基づいて、作業機Wの昇降位置が規定の高さであるか否かを判定する。具体的には、制御装置40は、位置検知センサ70の検知状況が特定の状況である場合に、作業機Wの昇降位置が規定の高さであると判定する。
例えば、制御装置40は、作業機Wがロータリ耕運機の場合、作業機Wを地面から上昇させる場合に、位置検知センサ70の検知状況が検知状態から未検知状態に変化したタイミングを特定の状況とし、作業機Wが規定の高さであると判定する。また、制御装置40は、作業機Wを最大昇降位置から下降させる場合に、位置検知センサ70の検知状況が未検知状態から検知状態に変化したタイミングを特定の状況とし、作業機Wが規定の高さであると判定する。なお、制御装置40は、リフトアームセンサ26に基づく作業機Wの高さを加味して判定処理を行ってもよい。例えば、制御装置40は、位置検知センサ70の検知状況が検知状態から未検知状態に変化したタイミングであり、かつ、リフトアームセンサ26に基づく作業機Wの高さが規定の高さである場合を特定の状況とし、作業機Wが規定の高さであると判定してもよい。
そして、制御装置40は、作業機Wが規定の高さであると判定した場合、作業者に対して、作業機Wの昇降を停止すべき旨の通知を行ったり、作業機Wの昇降を自動で停止したりする。これにより、作業者は、作業機Wを規定の位置に停止させることができる。
なお、上記した規定の高さとは、例えば、路上走行可能な高さである。つまり、制御装置40は、位置検知センサ70の検知状況が特定の状況である場合に、作業機Wの昇降位置が路上走行可能な高さであると判定する。これにより、作業機Wを路上走行可能な高さに精度良く昇降させることができる。
また、制御装置40は、作業機Wの種別に応じて設定される規定の高さが異なってもよい。
例えば、作業機Wがロータリ耕運機やハロー等である場合、特定の状況は、位置検知センサ70の検知状態/未検知状態の変化タイミングである。
また、作業機Wがブロードキャスタである場合、特定の状況は、位置検知センサ70が未検知状態であり、かつ、リフトアームセンサ26に基づく作業機Wの高さが高さH1(図2)よりも高い高さH2(図2)である状況である。
また、作業機Wが牽引作業機である場合、特定の状況は、作業機Wの昇降位置が高さH1よりも低い状況である。つまり、特定の状況は、位置検知センサ70が検知状態であり、かつ、リフトアームセンサ26に基づく作業機Wの高さが高さH1未満である状況である。
このように、作業機Wの種別に応じて、規定の高さであると判定するための特定の状況を変えることで、どのような作業機Wであっても適切な位置に昇降させることができる。
そして、制御装置40は、作業機Wが規定の高さに到達して昇降を停止した場合、以降の昇降操作を受け付けないようにする。つまり、制御装置40は、作業機Wを規定の高さまで自動昇降した後において、路上走行期間中は、作業機Wの昇降を禁止する。これにより、路上走行中に作業機Wの昇降位置が変わらないため、路上走行時における安全性を高めることができる。
なお、上記では、路上モードに切り替え後に作業機Wを自動昇降させる場合について説明したが、例えば、作業機Wが規定の高さに位置しない場合には、路上モードへの切り替えを禁止してもよい。
つまり、制御装置40は、路上モード切替前(圃場モード時)に作業機Wを規定の高さまで自動昇降させ、作業機Wの昇降位置が規定の高さである場合に、トラクタ1(走行車体2)を路上モードへ切り替える。
また、制御装置40は、路上モードへ切り替える条件として、作業機Wの高さ以外に、図4に示す各パラメータを加味してもよい。図4は、制御モード切り替えのための各パラメータの条件を示す図である。なお、図4に示す例では、「路上走行」が路上モードであり、「実作業」が圃場モードである。
図4に示すように、制御装置40は、作業機Wの高さ以外に、「ロワリンク」、「片ブレーキ」、「PTO」、「4WD切替」および「スリップ」のパラメータの条件を満たす場合に制御モードを切り替えるようにしてもよい。なお、図4に示す「車速」とは、上記のパラメータではなく、各制御モードにおいて出力可能な車速を示す。
「ロワリンク」とは、ロワリンク124の位置である。「片ブレーキ」とは、左右の車輪で独立した2つのブレーキのうち、いずれか一方のブレーキの状態である。「PTO」とは、作業機Wに対するPTO軸の接続の有無である。「4WD切替」とは、4WDによる制御であるか否かを示す。「スリップ」とは、スリップ率の設定である。
図4に示すように、「実作業」、すなわち圃場モードに関し、作業機Wの種別毎に異なるパラメータの値が設定される。一方、「路上走行」、すなわち路上モードに関しては、すべての作業機Wで共通である。なお、路上モードに関し、作業機Wの種別毎に異なるパラメータの値が設定されてもよい。また、圃場モードに関し、すべての作業機Wで共通であってもよい。
<他の変形例>
なお、制御装置40は、作業機Wの種別毎に異なる規定の高さを設定する場合、例えば、図5に示す油圧コントロールレバーに目印を設けてもよい。図5は、作業機Wの高さを決定する目印を示す図である。
図5に示すように、例えば、作業機Wを昇降させる油圧コントロールレバー付近に、目印P1~P3を設けてもよい。具体的には、目印P1~P3は、それぞれに対応する作業機Wに設定された規定の高さとなる位置に設けられる。
また、目印P1~P3以外の例として、例えば、図6に示す油圧コントロールレバー付近にスイッチを設けてもよい。図6は、作業機Wの高さを決定するスイッチを示す図である。
図6に示すように、例えば、作業機Wを昇降させる油圧コントロールレバー付近に、スイッチSW1~SW3を設けてもよい。このスイッチSW1~SW3には、それぞれに対応する作業機Wの規定の高さが設定されている。これにより、作業者が作業機Wに応じたスイッチを押下することで、作業機Wを規定の高さに昇降させることができる。
なお、作業機Wの種別を自動で判定して上記のスイッチSW1~SW3を自動で押下してもよい。作業機Wの種別判定は、例えば、走行車体2の後部にカメラを設け、かかるカメラにより作業機Wを撮像して画像解析することで、作業機Wの種別を判定してもよい。
また、トラクタ1は、例えば、リフトアーム122の角度を変更可能なダイヤルやスイッチ等の変更操作部をさらに備え、かかる変更操作部への操作によりリフトアーム122の角度を変更して作業機Wの高さを調整してもよい。
例えば、かかる変更操作部によるリフトアーム122の角度の変更範囲は、規定の高さ(路上走行可能な高さ)から最下点(地面)までの範囲であってもよく、最下点から最高点までの範囲であってもよい。
また、かかる変更操作部は、リフトアーム122の角度を無段階で変更可能に構成されてもよく、あるいは、変更範囲を所定数で等分して段階的に変更可能に構成されてもよい。
また、制御装置40は、作業機Wの自動昇降を開始するトリガとして、路上モードへの切り替えおよび所定の手動操作(ボタンやスイッチ等)が行われたことをトリガとしてもよい。
また、ブレーキを踏んだ際に、かかるブレーキを踏むことを検知するセンサを備えていないトラクタ1の場合、情報処理端末100が備えるセンサ等を利用して、速度変化等からブレーキが動作したことを、例えば、無線信号等により取り出して検知してもよい。この場合、例えば、かかる検知により点灯するブレーキランプを別途搭載してもよい。これにより、ブレーキ検知センサを備えないトラクタ1であっても、ブレーキランプの制御を行うことができる。
また、上述した実施形態では、位置検知センサ70を走行車体2に配置する場合を示したが、位置検知センサ70を作業機Wに設けてもよい。この場合、位置検知センサ70は、赤外線センサではなく、レーザー装置等の測距装置であることが好ましい。つまり、作業機Wの下方(地面の方向)に向かってレーザーを出力し、測定した地面からの距離を作業機Wの昇降位置として検出する。
また、制御装置40は、例えば、測位装置30と連動して、予め設定された圃場から出た場合に、圃場モードから路上モードに切り替わり、作業機Wが規定の高さに自動昇降してもよい。
次に、図7を用いて、実施形態に係る作業機Wの昇降制御処理の処理手順について説明する。図7は、実施形態に係る作業機Wの昇降制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
図7に示すように、制御装置40は、作業機Wを最大高さまで上昇させる(ステップS101)。つづいて、制御装置40は、路上走行モードへの切り替えがあったか否かを判定し(ステップS102)、切り替えが無かった場合(ステップS102:No)、ステップS102を繰り返し実行する。
制御装置40は、路上走行モードへの切り替えがあった場合(ステップS102:Yes)、作業者による降下操作があったか否かを判定し(ステップS103)、降下操作が無い場合(ステップS103:No)、ステップS103を繰り返し実行する。
制御装置40は、降下操作があった場合(ステップS103:Yes)、作業機Wを降下させる前に、作業者に対して作業機Wが降下する旨の報知を行う(ステップS104)。
つづいて、制御装置40は、報知後、作業機Wの降下を開始する(ステップS105)。さらに、制御装置40は、作業機Wの降下を開始するとともに、降下していることを示す情報を表示装置に表示する(ステップS106)。
つづいて、制御装置40は、作業機Wが規定の高さまで降下したか否かを判定し(ステップS107)、規定の高さまで降下していない場合(ステップS107:No)、ステップS107を繰り返し実行する。
制御装置40は、作業機Wが規定の高さまで降下した場合(ステップS107:Yes)、作業機Wの降下を停止し(ステップS108)、処理を終了する。
上述したように、実施形態に係るトラクタ1は、走行車体2と、走行車体2の後部に昇降可能に装着される作業機Wと、走行車体2に設けられ、作業機Wの昇降位置を検知する位置検知センサ70と、位置検知センサ70の検知状況が特定の状況である場合に、作業機Wの昇降位置が規定の高さであると判定する制御装置40とを備える。これにより、作業機Wを適切な位置に昇降させることができる。
また、制御装置40は、作業機Wの昇降位置が規定の高さであると判定するための特定の状況が、作業機Wの種別に応じて異なる。これにより、作業機Wの種別に応じて適切な位置に昇降させることができる。
また、位置検知センサ70は、走行車体2の所定の高さに設けられ、作業機Wが所定の高さに存在するか否かを検知する赤外線センサであり、制御装置40は、位置検知センサ70の検知状況が特定の状況である場合に、作業機Wの昇降位置が路上走行可能な高さであると判定する。これにより、作業機Wを精度良く路上可能な高さに昇降させることができる。
また、走行車体2は、圃場を走行する圃場モードと、路上を走行する路上モードとを切り替えて走行し、制御装置40は、作業機Wの昇降位置が路上走行可能な高さであると判定した場合に、走行車体2を路上モードへ切り替える。これにより、作業機Wが路上走行可能な高さに位置しない状態で路上モードに切り替わることを防ぐことができる。
また、実施形態に係るトラクタ1は、走行車体2と、走行車体2の後部に昇降可能に装着される作業機Wと、走行車体2に設けられ、作業機Wの昇降位置が規定の高さ位置であることを検知する位置検知センサ70と、作業機Wを規定の高さまで自動昇降させる制御装置40と、を備え、制御装置40は、路上走行時における自動昇降の昇降速度を、圃場走行時に比べて遅くする。これにより、路上走行時における安全性を向上させることができる。
また、制御装置40は、作業機Wを最大高さまで上昇させた後に当該作業機Wを降下させる場合に、路上走行時における自動降下の降下速度を、圃場走行時に比べて遅くする。これにより、路上走行時における安全性を向上させることができる。
また、制御装置40は、路上走行時に作業機Wを自動昇降させる前に、周囲に対して自動昇降の開始を示す開始通知を行った後に、自動昇降を開始する。これにより、周囲の人に対して作業機Wの昇降開始を伝えることができるため、昇降時の安全性を高めることができる。
また、制御装置40は、路上走行時に作業機Wを自動昇降させている期間、自動昇降していることを示す動作中通知を行う。これにより、自動昇降していることを周囲や作業者に対して通知できるため、昇降時の安全性を高めることができる。
また、制御装置40は、路上走行時に作業機Wを自動昇降させている期間において、作業者から所定の手動操作を受け付けた場合、作業機Wの昇降を停止させ、当該手動操作に伴う制御を実行する。これにより、昇降以外の制御が必要となった場合等であっても、作業機Wの昇降を停止して当該制御を優先的に実行することができる。
また、実施形態に係るトラクタ1は、走行車体2と、走行車体2の後部に昇降可能に装着される作業機Wと、作業機Wの昇降位置が路上走行可能な高さであることを検知する位置検知センサ70と、作業機Wが路上走行可能な高さに位置しない場合に、作業者へ所定の通知を行い、当該通知が行われている期間中に、作業者から特定の操作が有った場合、作業機Wを路上可能な高さまで自動昇降させる制御装置40とを備える。これにより、作業機Wを路上走行可能な高さに昇降させることができる。
また、制御装置40は、通知が行われている期間中、特定の操作以外の操作が有った場合、走行車体2の走行を制限する。これにより、作業機Wの昇降以外の制御が行われる際に走行車体2の車速を低下させることができるため、安全性を高めることができる。
また、制御装置40は、通知が行われている期間中、かつ、走行中である場合に、特定の操作以外の操作が有った場合、走行車体2の走行速度を低下させる。これにより、トラクタ1が走行中において、作業機Wの昇降以外の制御が行われる際に走行車体2の車速を低下させることができるため、安全性を高めることができる。
また、制御装置40は、通知が行われている期間中、かつ、停車中である場合に、特定の操作以外の操作が有った場合、走行車体2の動力装置を停止させる。これにより、特定の操作以外の操作による制御が行われないようにできるため、安全性を高めることができる。
また、制御装置40は、作業機Wを路上走行可能な高さまで自動昇降した後において、路上走行期間中は、作業機Wの昇降を禁止する。これにより、路上走行中に作業機Wが昇降しないため、安全性を高めることができる。
また、位置検知センサ70は、作業機Wに設けられる。これにより、作業機Wの昇降位置を正確に検出することができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 トラクタ(作業車両)
2 走行車体
12 昇降装置
40 制御装置
70 位置検知センサ
W 作業機

Claims (4)

  1. 走行車体と、
    前記走行車体の後部に昇降可能に装着される作業機と、
    前記作業機の昇降位置が路上走行可能な高さであることを検知する位置検知センサと、
    前記作業機が前記高さに位置しない場合に、作業者へ所定の通知を行い、当該通知が行われている期間中に、前記作業者から特定の操作が有った場合、前記作業機を前記高さまで自動昇降させる制御装置と
    を備え
    前記制御装置は、
    前記通知が行われている期間中、かつ、走行中である場合に、前記特定の操作以外の操作が有った場合、前記走行車体の走行速度を低下させること
    を特徴とする作業車両。
  2. 前記制御装置は、
    前記通知が行われている期間中、かつ、停車中である場合に、前記特定の操作以外の操作が有った場合、前記走行車体の動力装置を停止させること
    を特徴とする請求項に記載の作業車両。
  3. 前記制御装置は、
    前記作業機を前記高さまで自動昇降した後において、路上走行期間中は、前記作業機の昇降を禁止すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の作業車両。
  4. 前記位置検知センサは、
    前記作業機に設けられること
    を特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載の作業車両。
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