JP7196141B2 - 射出成形方法及び射出成形機 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の型締力により型締した金型に対して、所定の射出圧力により樹脂を射出充填して成形を行う射出成形方法及び射出成形機に関する。
従来、型締装置により所定の型締力で型締された固定型と可動型からなる金型に対して、射出装置により所定の射出圧力で樹脂を射出充填して成形を行う射出成形方法は広く知られている。一方、本出願人は、一般的な成形手法を用いる成形モード、即ち、射出装置側で樹脂を計量し、計量した樹脂を型締装置側における可動型及び固定型の型位置を固定した金型内へ射出充填して成形を行う成形モードとは異なる新たな成形手法による特定成形モードを用いた射出成形機の成形方法を既に提案しており、同成形方法は特許文献1により開示されている。
この成形方法は、温度や圧力等に敏感に影響を受けやすい特性を有する低粘性の樹脂であっても成形品の高度の品質及び均質性を確保するとともに、成形条件のシンプル化及び設定容易化、更には品質管理の容易化を図り、加えて、成形サイクル時間の短縮化を図ることにより量産性及び経済性を高めることを目的としたものであり、具体的には、型締装置として少なくとも金型内の樹脂の固化に伴って樹脂の自然圧縮が可能となる型締装置を使用し、予め、射出充填時に可動型と固定型間に所定の型隙間が生じ、かつ良品成形可能な成形射出圧力と成形型締力を求めて設定するとともに、生産時に、成形型締力により型締装置を型締し、かつ成形射出圧力をリミッタ圧力として設定し、射出装置を駆動して金型に対する樹脂の射出充填を行うようにしたものである。
国際公開WO2011/161899号公報
しかし、上述した特定成形モードを用いた射出成形機の成形方法をはじめ、従来の成形方法は、次のような解決すべき課題が存在した。
即ち、射出成形機により成形品の生産を行う場合、通常、成形品の種類等にマッチングする、射出速度,射出圧力,樹脂温度等の各種成形条件を設定して成形を行うが、最終的に得られる成形品にはある程度の成形不良が発生するとともに、特に、成形品の種類等によっては、成形不良が発生しやすい成形品も存在する。例えば、可塑化時間が短く樹脂に対して十分な熱が伝わりにくいハイサイクル成形品,粉砕材等の混入により通常のペレットに比べてペレット形状が不均一な傾向を有するリサイクルペレット材料を使用した成形品,一度に大容量の可塑化が求められる射出容量の大きい
成形品等は、特に、成形不良が発生しやすく歩留率(良品率)の低下を来しやすい。
このため、従来は、各種成形条件に対する精度の高い設定や制御の安定化などにより対応、例えば、樹脂に対する可塑化処理の場合、加熱温度に対する精度の高い設定やスクリュの回転速度及び可塑化時間等の最適化を図るなどにより対応していたが、このような対応を十分に行ったとしても、実際の生産現場では相当数の成形不良が発生するとともに、具体的な不良原因が解らないことも少なくなく、高い歩留率を確保には限界があった。
特に、高い歩留率を確保できない問題は、大型成形品や特殊樹脂成形品等の生産において、生産効率の低下や生産コストの上昇を招くのみならず、資源ロスの発生やエネルギー消費の無駄を招くことになり、従来のいわば限界的な歩留率をより高めるための新たな射出成形方法(射出成形機)の実現が要請されていた。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した射出成形方法及び射出成形機の提供を目的とするものである。
本発明に係る射出成形方法は、上述した課題を解決するため、少なくとも金型内2の樹脂の固化に伴って樹脂の自然圧縮が可能となる型締装置Mcを使用し、予め、射出充填時に金型2の可動型2mと固定型2c間に所定の型隙間Lmが生じ、かつ良品成形可能な所定の成形射出圧力Piと良品成形可能な所定の成形型締力Pcを求めて設定するとともに、成形時に、成形型締力Pcにより型締装置Mcを型締し、かつ成形射出圧力Piをリミッタ圧力Psとして設定し、型締装置Mcにより成形型締力Pcで型締された金型2に対して、射出装置Miにより成形射出圧力Piで樹脂を射出充填して成形を行うに際し、成形時における射出装置Miを制御し、加熱筒3内のスクリュ4を回転させることにより当該加熱筒3内の樹脂を可塑化処理する可塑化工程Wi1,この可塑化工程Wi1の終了後にスクリュ4を前進移動させることにより当該スクリュ4におけるスクリュヘッド部4sの前方に蓄積された可塑化蓄積樹脂Rの一部Riを金型2に対して射出充填する射出工程Wi2,この射出工程Wi2の終了後に可塑化蓄積樹脂Rの残部の一部を、還流樹脂Rmとしてスクリュヘッド部4sの後方へ還流させる可塑化促進工程Wi3,を順次実行するようにしたことを特徴とする。
一方、本発明に係る射出成形機Mは、上述した課題を解決するため、射出充填時に金型2の可動型2mと固定型2c間に所定の型隙間Lmが生じ、かつ良品成形可能な所定の成形射出圧力Piと良品成形可能な所定の成形型締力Pcを求めて設定するとともに、成形型締力Pcにより型締装置Mcを型締し、かつ成形射出圧力Piをリミッタ圧力Psとして設定し、型締装置Mc及び射出装置Miに対する制御を行う成形機コントローラCと、金型2を成形型締力Pcにより型締するとともに、少なくとも金型2内の樹脂の固化に伴って樹脂の自然圧縮が可能となる型締装置Mcと、型締された金型2に対して成形射出圧力Piにより樹脂を射出充填する射出装置Miとを備える射出成形機を構成するに際して、成形時における射出装置Miを制御し、加熱筒3内のスクリュ4を回転させることにより当該加熱筒3内の樹脂を可塑化処理する可塑化工程Wi1,この可塑化工程Wi1の終了後にスクリュ4を前進移動させることにより当該スクリュ4におけるスクリュヘッド部4sの前方に蓄積された可塑化蓄積樹脂Rの一部Riを金型2に対して射出充填する射出工程Wi2,この射出工程Wi2の終了後に可塑化蓄積樹脂Rの残部の一部を、還流樹脂Rmとしてスクリュヘッド部4sの後方へ還流させる可塑化促進工程Wi3,を順次実行する成形機コントローラCを備えることを特徴とする。
また、本発明は、発明の好適な態様により、可塑化促進工程Wi3において、可塑化蓄積樹脂Rを還流させるに際しては、スクリュ4に対する前方への加圧制御機能Fpにより還流させてもよいし、スクリュ4に対する逆回転制御機能Fnにより還流させてもよい。一方、可塑化促進工程Wi3の実施に際しては、実質的な可塑化促進処理(S122)を実行する前に、還流樹脂Rmの量を確保する補助可塑化処理(S121)を行うこともできるし、さらに、補助可塑化処理を行う補助可塑化処理パートと可塑化促進処理を行う可塑化促進処理パートを設定し、この設定に基づく補助可塑化処理パート(S201)と可塑化促進処理パート(S202)の組み合わせ工程を、予め設定した回数N,又は可塑化促進工程Wi3の許容される時間内において、繰り返して行うこともできる。なお、射出装置Miには、シャットオフノズル(又はバルブノズル)51を備える射出装置を用いることもできる。
このような本発明に係る射出成形方法及び射出成形機Mによれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 成形時に、加熱筒3内のスクリュ4を回転させることにより当該加熱筒3内の樹脂を可塑化処理する可塑化工程Wi1,及びこの可塑化工程Wi1の終了後にスクリュ4を前進移動させることにより当該スクリュ4におけるスクリュヘッド部4sの前方に蓄積された可塑化蓄積樹脂Rの一部Riを金型2に対して射出充填する射出工程Wi2に対し、新たな工程として、射出工程Wi2の終了後に可塑化蓄積樹脂Rの残部の一部を、還流樹脂Rmとしてスクリュヘッド部4sの後方へ還流させる可塑化促進工程Wi3を加えたため、成形品に対する悪影響を回避しつつ、最終成形品の歩留率、特に、従来のいわば限界的な歩留率をより高めることができるなど、新たな射出成形方法(射出成形機)として提供することができる。この結果、大型成形品や特殊樹脂成形品等の生産における生産効率の向上及び生産コストの削減を実現可能になり、資源ロスの発生の回避及びエネルギー消費の無駄の回避にも有効に貢献できる。
(2) 射出成形方法の実施に際しては、型締装置Mcとして少なくとも金型2内の樹脂の固化に伴って樹脂の自然圧縮が可能となる型締装置を使用し、予め、射出充填時に可動型2mと固定型2c間に所定の型隙間Lmが生じ、かつ良品成形可能な成形射出圧力Piと良品成形可能な成形型締力Pcを求めて設定するとともに、成形時に、成形型締力Pcにより型締装置Mcを型締し、かつ成形射出圧力Piをリミッタ圧力Psとして設定するようにしたため、本出願人が既に提案した成形方式(国際公開WO2011/161899号公報参照)、即ち、射出装置Mi側の状態にほとんど影響を受けない計量工程の存在しない特定成形モードに対して本発明に係る射出成形方法を適用できる。これにより、生産効率の向上及び生産コストの削減を実現し、更に、資源ロスの発生の回避及びエネル
ギー消費の無駄の回避に貢献する観点から最適な形態として実施できる。
(3) 好適な態様により、可塑化蓄積樹脂Rを還流させるに際し、スクリュ4に対する前方への加圧制御機能Fpにより還流させるようにすれば、射出工程Wi2の終了後であって、金型2内の樹脂が十分に固化した後、金型2内の成形品に影響が及ばない状態において、スクリュ4に対する前方への加圧力を高めることができるため、この加圧力を利用して還流させることができる。したがって、スクリュヘッド部4sに、成形射出圧力Piによっては還流が生じない僅かな還流通路又は開閉機能付の還流通路を設ける等により容易に実施することができる。
(4) 好適な態様により、可塑化蓄積樹脂Rを還流させるに際し、スクリュ4に対する前方への加圧制御機能Fp及び逆回転制御機能Fnにより還流させるようにすれば、スクリュ4に対する逆回転制御により還流量を調整できるため、逆回転させる期間及び回転速度等の条件選定により、樹脂Rmの任意の還流量を容易かつ正確に設定することができる。
(5) 好適な態様により、可塑化促進工程Wi3の実施に際して、実質的な可塑化促進処理(S122)を実行する前に、還流樹脂Rmの量を確保する補助可塑化処理(S121)を行うようにすれば、射出工程Wi2終了段階で、スクリュ4の前方に蓄積される可塑化蓄積樹脂Rが少量になった場合であっても、所定時間だけ補助可塑化処理(S121)を行なうことにより必要な還流樹脂Rmの量を確保することができる。
(6) 好適な態様により、可塑化促進工程Wi3の実施に際して、補助可塑化処理を行う補助可塑化処理パートと可塑化促進処理を行う可塑化促進処理パートを設定し、この設定に基づく補助可塑化処理パート(S201)と可塑化促進処理パート(S202)の組み合わせ工程を、予め設定した回数N,又は可塑化促進工程Wi3の許容される時間内において、繰り返して行うようにすれば、例えば、大型成形品のように、冷却時間が比較的長くなる場合、このような繰り返し処理を行うことにより、冷却時間の有効活用を図ることができる。この結果、樹脂Rに対する可塑化処理を、より均一かつ緻密に行うことが可能になり、成形品の更なる品質向上及び歩留率向上に寄与できる。
(7) 好適な態様により、射出装置Miとして、シャットオフノズル(又はバルブノズル)51を備える射出装置を用いれば、必要に応じて、ノズル口3neをシャットオフすることができるため、冷却工程Wc4,型開工程Wc5,成形品取出工程Wc6の間も可塑化促進工程Wi3を行うことができる。この結果、時間的に十分な可塑化促進処理を行うことが可能になり、本発明に係る射出成形方法の実施を、より確実かつ良好に行うことができる。
本発明の好適実施形態に係る射出成形方法による各工程をブロック系統で示した工程図、 同射出成形方法を実施できる射出成形機の全体構成図、 同射出成形機に備える射出装置の一部(図2の仮想線円A部)を示す断面側面図、 同射出成形方法による射出工程における時間対型隙間の関係図、 同射出成形方法による成形手順を説明するためのフローチャート、 図5のフローチャートにおけるステップS12の処理内容を詳細に示したフローチャート、 同射出成形方法による各工程における金型及び射出装置の状態を説明するための模式図、 同射出成形方法を用いた際のスクリュ逆回転と還流量の関係図、 本発明の変更実施形態に係る射出成形方法を実施できる射出成形機のシャットオフノズルの模式的構成図、 同変更実施形態に係る射出成形方法であって図5のフローチャートにおけるステップ12の処理内容を詳細に示したフローチャート、
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る射出成形方法を実施できる要部の構成を含む射出成形機Mの全体構成について、図1-図4を参照して説明する。
図2において、Mは射出成形機であり、射出装置Mi及び型締装置Mcを備える。射出装置Miは、前端に射出ノズル3nを、後部にホッパ21をそれぞれ有する加熱筒3を備え、この加熱筒3の内部にはスクリュ4を挿通させる。図3に、図2に示す射出装置Miの一部、即ち、仮想線円A部の抽出拡大図を示す。
スクリュ4は、図3に示すように、周面に螺旋状のスクリュフライト4fを有するスクリュ本体部4mを備え、このスクリュ4(スクリュ本体部4m)の前端部にはスクリュヘッド部4sを備える。例示のスクリュヘッド部4sは、前端に、円錐先端部4scを有し、この円錐先端部4scの後端面は、軸方向Dsに配した取付軸部4sjを介してスクリュ本体部4mの前端面に取り付けるとともに、この円錐先端部4scとスクリュ本体部4m間には、前後に移動可能な円筒形の逆止弁部4snを配する。
また、逆止弁部4snの外周面上には、樹脂Rを後方へ還流させる少なくとも一つの還流通路11…、例示の場合、周方向へ等間隔に配した複数の還流通路11…を形成する。このような還流通路11…を設けて構成すれば、スクリュヘッド部4sの変更又は追加加工等により実現できるため、容易かつ低コストに実施できるとともに、既存の射出成形機にも適用できるなど、汎用性に優れた形態として実施できる。この場合、還流通路11は、軸方向Dsに平行となる直線溝により形成し、還流通路11の断面積の大きさは、樹脂Rの十分な還流量を確保できる大きさを選定することが望ましい。
なお、図3中、12は逆止弁部4snの内周面と取付軸部4sjの外周面間に設けられる樹脂通路を示すとともに、13…は、円錐先端部4scの外周面に形成した複数の樹脂通路を示す。したがって、樹脂通路13…は、周方向における等間隔位置にそれぞれ切欠き形成される。これにより、逆止弁部4snが前方の開位置へ移動し、円錐先端部4scの後端面に当接した状態においても、樹脂通路12と樹脂通路13…は連通状態が確保されるとともに、逆止弁部4snが後方の閉位置へ移動し、スクリュ本体部4mの前端面に当接すれば、樹脂通路12は遮断される。
一方、図2に示すように、加熱筒3の後端にはスクリュ駆動部23を配設する。スクリュ駆動部23は、片ロッドタイプの射出ラム24rを内蔵する射出シリンダ(油圧シリンダ)24を備え、射出シリンダ24の前方に突出するラムロッド24rsはスクリュ4の後端に結合する。また、射出ラム24rの後端には、射出シリンダ24に取付けた計量モータ(オイルモータ)25のシャフトがスプライン結合する。26は、射出装置Miを進退移動させて金型2に対するノズルタッチ又はその解除を行う射出装置移動シリンダを示す。これにより、射出装置Miは、射出ノズル3nを金型2にノズルタッチし、金型2のキャビティ内に溶融(可塑化)した樹脂R(Ri)(図7参照)を射出充填することができる。
他方、型締装置Mcは、型締シリンダ(油圧シリンダ)27の駆動ラム27rにより可動型2mを変位させる直圧方式の油圧式型締装置である。この型締装置Mcは、位置が固定され、かつ離間して配した固定盤28を備え、この固定盤28と型締シリンダ27間に架設した複数のタイバー29…にスライド自在に搭載した可動盤30を備える。この可動盤30に型締シリンダ27から前方に突出したラムロッド27rsの先端を固定する。また、固定盤28には固定型2cを取付けるとともに、可動盤30には可動型2mを取付け、この固定型2cと可動型2mにより金型2を構成する。これにより、型締シリンダ27は金型2に対する型開閉及び型締を行うことができる。この場合、型締装置Mcには型締シリンダ(油圧シリンダ)27を使用するため、この型締装置Mcは、少なくとも金型2内の樹脂Rの固化に伴って樹脂Rの自然圧縮が可能である。
さらに、射出成形機Mは、図2に示すように、油圧回路35を備え、この油圧回路35は、油圧駆動源となる可変吐出型油圧ポンプ36及びバルブ回路37を備えるとともに、油圧ポンプ36を駆動制御するポンプ回路38を備える。油圧ポンプ36は不図示の斜板を内蔵するため、この斜板の傾斜角(斜板角)を大きくすれば、ポンプピストンのストロークが大きくなり、吐出流量を増加させることができるとともに、斜板角を小さくすれば、ポンプピストンのストロークが小さくなり、吐出流量を減少させることができる。このため、斜板角を所定の角度に設定すれば、吐出流量(最大容量)が所定の大きさに固定される固定吐出流量を設定することができる。
また、油圧ポンプ36の吐出口は、バルブ回路37の一次側に接続し、さらに、バルブ回路37の二次側は、射出成形機Mにおける射出シリンダ24,計量モータ25,型締シリンダ27,エジェクタシリンダ31及び射出装置移動シリンダ26に接続する。したがって、バルブ回路37には、射出シリンダ24,計量モータ25,型締シリンダ27,エジェクタシリンダ31及び射出装置移動シリンダ26にそれぞれ接続する切換バルブ(電磁バルブ)を備えている。なお、各切換バルブは、それぞれ一又は二以上のバルブ部品をはじめ、必要な付属油圧部品等により構成され、少なくとも、射出シリンダ24,計量モータ25,型締シリンダ27,エジェクタシリンダ31及び射出装置移動シリンダ26に対する作動油の供給,停止,排出に係わる切換機能を備えている。
ポンプ回路38は、可変吐出型油圧ポンプ36のポンプモータ(サーボモータ)を制御することにより吐出流量及び吐出圧力を可変することができ、これに基づいて、上述した射出シリンダ24,計量モータ25,型締シリンダ27,エジェクタシリンダ31及び射出装置移動シリンダ26に対する駆動制御を行うことができるとともに、成形サイクルにおける各動作工程の制御を行うことができる。このように、斜板角の変更により固定吐出流量を設定可能な可変吐出型油圧ポンプ36を使用すれば、ポンプ容量を所定の大きさの固定吐出流量(最大容量)に設定できるとともに、固定吐出流量を基本として吐出流量及び吐出圧力を可変できるため、容易かつ円滑な制御を行うことができる。
さらに、射出成形機Mは、型締装置Mc及び射出装置Miに対する制御を行う図2に示す制御系40を備える。制御系40は、要部の機能を実現できる成形機コントローラCを備え、この成形機コントローラCには、成形機コントローラ本体41と、この成形機コントローラ本体41に付属するディスプレイ42が含まれる。成形機コントローラ本体41は、CPU及び内部メモリ41m等のハードウェアを内蔵するコンピュータ機能を備え、内部メモリ41mには、各種演算処理及び各種制御処理(シーケンス制御)を実行するため制御プログラム(ソフトウェア)を含む各種プログラムを格納するプログラムエリア41mpを有するとともに、各種データ(データベース)類を書込可能なデータエリア41mdが含まれる。したがって、プログラムエリア41mpには、特定成形モードを実行するためのソフトウェアが格納され、成形機コントローラCにより実行する特定成形モードが特定成形モード機能部Faとなる。
特定成形モードとは、予め、射出充填時に可動型2mと固定型2c間に所定の型隙間Lmが生じ、かつ良品成形可能な成形射出圧力Piと良品成形可能な成形型締力Pcを求めて設定するとともに、成形時には、成形型締力Pcにより型締装置Mcを型締し、かつ成形射出圧力Piをリミッタ圧力Psとして設定し、射出装置Miを駆動して金型2に対する樹脂Rの射出充填を行う成形方式であり、既に、本出願人が提案した成形方式(国際公開WO2011/161899号公報参照)となる。
また、成形機コントローラCは、本発明に係る射出成形方法、即ち、成形時における射出装置Miを制御し、図1に示すように、加熱筒3内のスクリュ4を回転させることにより当該加熱筒3内の樹脂を可塑化処理する可塑化工程Wi1,この可塑化工程Wi1の終了後にスクリュ4を前進移動させることにより当該スクリュ4におけるスクリュヘッド部4sの前方に蓄積された可塑化蓄積樹脂Rの一部Riを金型2に対して射出充填する射出工程Wi2,この射出工程Wi2の終了後に可塑化蓄積樹脂Rの残部の一部を、還流樹脂Rmとしてスクリュヘッド部4sの後方へ還流させる可塑化促進工程Wi3,を順次実行する制御を行う機能を備えている。
このため、成形機コントローラCは、図2に示すように、可塑化促進工程Wi3において、可塑化蓄積樹脂Rを還流させるための機能、即ち、スクリュヘッド部4sの前方に蓄積された可塑化蓄積樹脂Rの一部(還流樹脂Rm)を、スクリュ4に対する追加的な制御により、スクリュヘッド部4sの後方へ逆流させて戻すための機能、具体的には、スクリュ4に対する前方への加圧制御機能Fp,又はスクリュ4に対する逆回転制御機能Fnを実現するためのソフトウェアが格納されている。
この場合、加圧制御機能Fpは、スクリュ4に対する前方への加圧力を高める加圧制御を行うことにより可塑化蓄積樹脂Rを後方へ逆流させる還流方式である。加圧制御機能Fpの場合、金型2内の樹脂Rが十分に固化した後(ゲートシール後)、或いは射出工程Wi2の終了後における冷却工程が終了した後など、金型2内の成形品(樹脂Ri)に影響が及ばない固化状態において、スクリュヘッド部4sの前方に蓄積された可塑化蓄積樹脂Rの圧力を還流に必要な大きさまで高めて実施する機能できる。このため、スクリュヘッド部4sに、成形射出圧力Piによっては還流が生じない僅かな還流通路を設けたり、或いは開閉機能付の還流通路を設ける等により実施することもできる。したがって、還流させる樹脂量(還流樹脂量)は、加圧力の増減や加圧時間の設定により比較的容易に実施できる。
一方、逆回転制御機能Fnは、スクリュ4を逆回転させることにより可塑化蓄積樹脂Rを後方へ戻す還流方式であり、基本的に、上述した加圧制御機能Fpと併用して機能させる。逆回転制御機能Fnの場合、スクリュ4を逆回転させる制御により還流量を調整できる。したがって、還流樹脂量は、逆回転させる期間及び回転速度等の条件選定により設定可能であり、より容易な実施が可能であるとともに、スクリュ4を逆回転させる期間及び回転速度等の変更により任意の還流量を容易かつ正確に設定することができる。なお、加圧制御機能Fpと逆回転制御機能Fnは、いずれか一方を選択して用いることも可能である。
他方、ディスプレイ42は、ディスプレイ本体42d及びこのディスプレイ本体42dに付設したタッチパネル42tを備え、このディスプレイ本体42d及びタッチパネル42tは成形機コントローラ本体41に接続する。したがって、このタッチパネル42tにより各種設定操作及び選択操作等を行うことができる。さらに、成形機コントローラ本体41には、少なくとも型隙間Lmを検出する型隙間センサを含む各種のセンサ類43,及び各種のスイッチ類44を接続するとともに、前述したポンプ回路38及びバルブ回路37を接続する。
次に、本実施形態に係る射出成形方法の成形手順について、図1-図7を参照して説明する。
最初に、本実施形態に係る射出成形方法に用いる特定成形モードの事前設定を行う。なお、この特定成形モードの基本的な成形手順は、本出願人が既に提案した前述の特許文献1(国際公開WO2011/161899号公報)に記載の手順と同じである。
以下、事前設定の手順について説明する。まず、射出装置Mi側の射出条件となる射出圧力を、成形機コントローラ本体41により初期設定する。このときの射出圧力は、射出装置Miの能力(駆動力)に基づく射出圧力を設定できる。また、型締装置Mc側の型締条件となる型締力を、成形機コントローラ本体41により初期設定する。このときの型締力は、型締装置Mcの能力(駆動力)に基づく型締力を設定できる。
次いで、初期設定した射出圧力に対する最適化処理を行うことにより生産時に用いる成形射出圧力Piを求めるとともに、初期設定した型締力に対する最適化処理を行うことにより生産時に用いる成形型締力Pcを求める。型締力及び射出圧力の最適化は次のように行うことができる。まず、初期設定した型締力及び射出圧力を用いて試し成形を行う。型締力を大きめに設定した場合、バリは発生しないとともに、ヒケ,ソリ,ガス抜き状態に関しては不良傾向又は稍不良傾向となる。そして、型締力の大きさ及び射出圧力の大きさを段階的に変化させ、それぞれの段階で試し成形を行うことにより、固定型2cと可動型2m間の型隙間Lmの大きさを不図示の型隙間センサ(反射型光学センサ等)により取得し、ディスプレイ42の画面における波形表示部に表示させるとともに、成形品の良否状態を観察する。
この波形表示部に表示される型隙間Lmの変化データを図4に示す。なお、図4は、30回の成形ショットにおける最大値と最小値の範囲(バンド)を示したものである。この場合、基本的な変化は、図4に示すように、射出開始後、to時点で金型2が開きはじめ、tp時点で最大の型隙間Lmpが生じる。この後、徐々に閉じる方向に変化し、最終的には、残留する型隙間Lmeに落ち着いて安定する。
そして、射出圧力の最適化は、射出充填時に移動型2mと固定型2c間に上述した所定の型隙間Lm(0.03-0.30〔mm〕程度)が生じ、かつ良品成形可能となることを条件にして成形射出圧力Piとすることができる。具体的には、適宜、射出圧力も変化させ、樹脂Rが金型2に対して正常に充填しなくなる手前の大きさを選択することができる。また、求めた成形射出圧力Piは、生産時の射出圧力に対するリミッタ圧力Psとして設定する。一方、これらの試し成形を、条件を変更して繰り返すことにより前述した条件を満たす型締力を選定できる。選定した型締力は、生産時に金型2で型締を行う際の成形型締力Pcとして設定する。この場合、型締力及び射出圧力の大きさは、オペレータが任意に設定してもよいし、射出成形機Mに備えるオートチューニング機能等を併用しつつ自動又は半自動により求めてもよい。
次に、生産時の具体的な処理手順について、各図を参照しつつ図1に示す工程図及び図5(図6)に示すフローチャートに従って説明する。
生産時には、まず、樹脂(材料)に対する可塑化処理を行う(ステップS1)。この可塑化処理を行う工程が図1に示す可塑化工程Wi1となる。可塑化工程Wi1では、油圧ポンプ36の制御及びバルブ回路37の切換により、射出装置Miの計量モータ25が回転駆動される。
これにより、スクリュ4が設定された回転速度及び期間にわたり正回転する。スクリュ4の正回転により、樹脂Rは前方へ移送されるため、スクリュ本体部4m側の樹脂Rは、可塑化処理が行われつつスクリヘッド部4sを通して前方へ蓄積される。この際、スクリュ本体部4m側から前方へ樹脂Rが移動することにより、逆止弁部4snが前方の開位置に移動するため、スクリュ本体部4m側の樹脂Rは、逆止弁部4snの内側の樹脂通路12及び円錐先端部4scの樹脂通路13…を通して円錐先端部4scの前方に至る。この結果、可塑化処理された樹脂Rは、円錐先端部4scの前方における加熱筒3内に可塑化蓄積樹脂Rとして徐々に蓄積されるとともに、この蓄積に伴ってスクリュ4は後方へ移動する。
なお、特定成形モードでは、一般的な成形モードによる成形方法のような樹脂Rを正確に計量する計量工程は不要である。即ち、特定成形モードにおける射出処理は、キャビティ内に樹脂Rが満たされるまで射出動作を行うのみでよいため、可塑化工程における樹脂Rは多めに可塑化処理すれば足りる。換言すれば、一般的な計量工程における計量動作は行うが、正確な計量値を得るための計量制御は不要となる。
次いで、油圧ポンプ36の制御及びバルブ回路37の切換により、型締装置Mcの型締シリンダ27を駆動し、可動型2mを型閉方向へ移動させる(ステップS2)。この動作が図1に示す型閉工程Wc1となる。そして、金型2が全閉したなら、型締力が、設定した成形型締力Pcとなるように、金型2に対する型締処理を行う(ステップS3)。この動作が図1に示す型締工程Wc2となる。また、図7(a)がこの状態を示している。
この後、バルブ回路37の切換及び油圧ポンプ36の制御により、射出装置Miの射出シリンダ24を駆動し、金型2に対して樹脂Rの射出処理を開始する(ステップS4)。これにより、図1に示す射出工程Wi2が行われる。この場合、スクリュ4は定格動作により前進させればよく、スクリュ4に対する速度制御及び圧力制御は不要である。射出の開始により、加熱筒3内の可塑化溶融した樹脂Rは、射出ノズル3nを通して金型2のキャビティ内に充填される(ステップS5)。
そして、樹脂Rの充填に伴い、射出圧力が上昇する(ステップS6)。この後、射出圧力がリミッタ圧力Psに達すれば、リミッタ圧力Psに維持するための制御、即ち、オーバーシュートを防止する制御が行われ、射出圧力はリミッタ圧力Psに維持(制限)される(ステップS7)。したがって、射出動作では実質的な一圧制御が行われる。
さらに、金型2のキャビティ内に樹脂Rが満たされることにより、金型2は樹脂Rに加圧され、固定型2cと可動型2m間に、図4に示すように変化する型隙間Lmが発生する(ステップS8)。即ち、図1に示す自然隙間発生工程Wc3が進行する。この型隙間Lmは、予め設定した成形型締力Pc及び成形射出圧力Piに基づいて発生する。この状態を図7(b)に示す。なお、同図(b)は、型隙間Lmとして、最大の型隙間Lmpが生じたイメージ示している。この後、射出開始から予め設定した射出時間が経過すれば、金型2に対する樹脂R(Ri)の射出充填が終了するため、射出工程Wi2が終了する(ステップS9)。
また、金型2側は、予め設定した冷却時間だけ冷却処理する冷却工程Wc4に移行する。冷却工程Wc4(図1)では、時間の経過に伴って樹脂R(Ri)の固化が進行するとともに、この固化に伴って樹脂Rの自然圧縮が行われる(ステップS10,S11)。即ち、樹脂R(Ri)の固化により容量が減少するため、この容量の減少に追従するように、金型2(特に可動型2m)の弾性復帰による加圧作用により自然圧縮が行われる。この状態を図7(c)に示す。なお、同図(c)は、型隙間Lmとして、残留した型隙間Lmeが生じたイメージを示している。
一方、射出工程Wi2が終了したなら、予め設定したタイミングにより、図1に示す可塑化促進工程Wi3を実行する(ステップS12)。この場合、まず、射出工程Wi2の終了時点或いは冷却工程Wc4の開始時点から、予め設定した所定の補助可塑化時間T1の間、樹脂(材料)に対する補助可塑化処理を行う(ステップS121)。この理由は、射出工程終了段階では、スクリュ4の前方に蓄積される可塑化蓄積樹脂Rが少量になるため、補助可塑化時間T1だけ補助可塑化処理を行なうことにより還流量を確保する。なお、補助可塑化処理は、可塑化工程Wi1における量(全量)であってもよいし、その一部であってもよい。さらに、設定する補助可塑化時間T1は、スクリュ4に対する所定の補助可塑化位置により設定してもよい。
なお、この補助可塑化処理は、金型2(ゲート等を含む)内の樹脂R(Ri)がある程度固化し、加圧制御機能Fpによりスクリュ4に対して前方への高い加圧力を付加しても前方へ樹脂Rが流動しない長さ、或いは逆回転制御機能Fnによりスクリュ4を逆回転制御しても金型2内における樹脂R(成形品)には影響を与えない長さを、それぞれ設定することが望ましい。
そして、補助可塑化処理が終了したなら実質的な可塑化促進工程Wi3を行う。即ち、スクリュ3に対する前述した逆回転制御機能Fn及び/又は加圧制御機能Fpを実行する(ステップS122)。この場合、加圧制御機能Fpでは、射出シリンダ24を駆動し、スクリュ4に対して前方への加圧力を付与する制御を行う。このときの加圧力は、前述したように、成形射出圧力Pi(リミッタ圧力Ps)より高く設定されるため、後方への還流が可能になる。また、加圧力の付加開始は、上述したように、前方への高い加圧力を付加しても前方へ樹脂Rが流動しないタイミング、即ち、少なくとも金型2における冷却工程Wc4の開始によりゲートシール等が行われ、成形品(樹脂Ri)が影響を受けない状態において行われる。
これにより、可塑化蓄積樹脂Rはスクリュヘッド部4sと加熱筒3間の隙間を通してスクリュヘッド部4sの後方へ還流する。そして、スクリュヘッド部4sの後方へ逆流した還流樹脂Rmは、スクリュ本体部4m側の樹脂Rに付加されて混在する。この後、可塑化促進処理時間T2が経過したなら、可塑化促進制御(加圧制御)を停止する(ステップS123,S124)。即ち、加圧制御機能Fpを用いた場合の可塑化促進工程Wi3は終了する。
したがって、加圧制御機能Fpを用いる場合の可塑化促進処理時間T2及び加圧力は、生産効率の確保及び歩留率の確保の観点から冷却処理の完了及び射出圧力Piよりも高い圧力が望ましい。なお、加圧制御機能Fpをより実効あるものにするため、スクリュヘッド部4sには、成形射出圧力Piによっては還流が生じない僅かな還流通路又は開閉機能付の還流通路を設けることが望ましい。
他方、逆回転制御機能Fnを行う場合には、加圧制御機能Fpに加え、計量モータ25を駆動し、スクリュ4を、予め設定した回転速度により逆回転する制御を行う(ステップS122)。これにより、スクリュヘッド部4sを通した可塑化蓄積樹脂Rの逆流が促進、即ち、スクリュヘッド部4sの後方への還流が促進される。そして、スクリュヘッド部4sを通して逆流した還流樹脂Rmは、スクリュヘッド部4sの後方におけるスクリュ本体部4m側の樹脂Rに付加されて混在する。この後、可塑化促進処理時間T2が経過したなら、可塑化促進制御(逆回転制御)を停止する(ステップS123,S124)。即ち、逆回転制御機能Fnを用いた場合の可塑化促進工程Wi3は終了する。
したがって、逆回転制御機能Fnを用いる場合の可塑化促進処理時間T2及びスクリュ4の回転速度は、生産効率の確保及び歩留率の確保の観点から冷却処理の完了後であって、できるだけ高速回転で行うことが望ましい。図7(c)がスクリュ4が前進し、目的の還流量をスクリュヘッド部4sの後方へ還流させた状態を示している。
可塑化促進工程Wi3が終了したなら、可塑化工程Wi1による可塑化処理が行われる(ステップS13)。この場合、スクリュ本体部4mの前側には、還流樹脂Rmが混在、即ち、スクリュ4の前方に蓄積された、いわば一次可塑化処理された樹脂Rの一部が還流樹脂Rmとしてスクリュ本体部4m側へ戻されて混在するため、この還流樹脂Rmが混在する樹脂Rに対する可塑化処理が行われる。したがって、可塑化の不十分な樹脂R及び還流樹脂Rmがスクリュ4の前方に蓄積された場合であっても再可塑化処理が行われることになり、より可塑化が促進される。
他方、図5において、型締装置Mc側では、設定した冷却時間が経過し、冷却工程Wc4が終了すれば、バルブ回路37の切換及び油圧ポンプ36の制御により、型締シリンダ27を駆動し、可動型2mを後退させることにより型開きを行う(ステップS14)。このステップが図1に示す型開工程Wc5となる。そして、型開きが終了したなら、エジェクタシリンダ31を駆動し、可動型2mに付着した成形品の突き出しを行う(ステップS15)。このステップが図1に示す成形品取出工程Wc6となる。これにより、成形品が取り出され、一成形サイクルが終了するため、この後、次の成形が継続する場合には、型閉、型締、射出、冷却等の各処理(各工程)が同様に順次行なわれる(ステップS16,S2…)。
図4は、本実施形態に係る射出成形方法による射出工程Wi2における時間t〔t〕対型隙間Lm〔mm〕の関係を示し、特に、30個の成形品を成形した際の各型隙間Lm…の変化データ、即ち、30回の成形ショットにおける最大値と最小値の範囲(バンド)を示したものであり、実線で示すバンドBiは本実施形態に係る射出成形方法による還流有の場合、仮想線で示すバンドBrはいわば還流無の場合を示したものである。これによれば、還流有の場合、型隙間Lm…のバラツキが小さく、かつ安定性の高い挙動になるのに対して、還流無の場合、型隙間Lm…のバラツキが大きく、安定性の低い挙動になる。このことは、可塑化処理された樹脂Rの均質化がより高められたことを意味し、成形品の歩留率に関してもこの改善の割合に対応した歩留率が得られた。
また、図8は、本実施形態に係る射出成形方法を用いた際のスクリュ逆回転と還流量の関係を示す。このように、本実施形態に係る射出成形方法を用いれば、樹脂Rの還流促進及び量的制御が可能になるため、スクリュ逆回転量と還流量を比例させることができるなど、還流量を任意に制御することができる。
次に、本発明の変更実施形態に係る射出成形方法について、図9及び図10を参照して説明する。
変更実施形態は、本発明に係る射出成形方法を実施するに際し、図9に示すシャットオフノズル51を備える射出成形機M(射出装置Mi)を用いたものである。例示のシャットオフノズル51は、公知の構造を有しており、図9中、37は図2に示したバルブ回路、52はこのバルブ回路37の切換動作により、射出ノズル3nの先端におけるノズル口3neを開閉するシャットオフバルブ、52vはシャフト状のバルブ体、52cはこのバルブ体52vを開方向(後方)又は閉方向(前方)へ進退変位させる駆動シリンダ、53は樹脂通路、をそれぞれ示す。その他、図3と同一部分には、同一符号を付して、その構成を明確にするとともに、その詳細な説明は省略する。
このようなシャットオフノズル51を用いれば、必要に応じて、ノズル口3neをシャットオフすることができるため、冷却工程Wc4,型開工程Wc5,成形品取出工程Wc6の間も可塑化促進工程Wi3を行うことができる。この結果、時間的に十分な可塑化促進処理を行うことが可能になり、本発明に係る射出成形方法の実施を、より確実かつ良好に行うことができる。なお、シャットオフノズル51を使用する場合を例示したが、その他、バルブノズル等、同様の機能を有する各種ノズル構造により置換可能である。
図10は、変更実施形態に係る射出成形方法の処理手順を示すフローチャートであり、図5に示したフローチャートにおけるステップ12を具体的に示したものである。なお、変更実施形態に係る射出成形方法は、ステップ12の処理内容を除き、基本的には、図5に示したフローチャートと同様の処理手順に基づいて行われる。
変更実施形態では、予め、前述した図6における補助可塑化処理を行う補助可塑化処理パートと可塑化促進処理を行う可塑化促進処理パートを設定する。この場合、補助可塑化処理パートは、補助可塑化処理を行う単位時間を、所定の補助可塑化時間T1eとして設定するとともに、可塑化促進処理パートは、可塑化促進処理を行う単位時間を、所定の可塑化促進処理時間T2eとして設定する。
今、図5(図10)に示す「ステップS9」が終了した場合を想定する。変更実施形態に係る射出成形方法では、これに基づき、シャットオフバルブ52を駆動制御し、バルブ52を閉側に切換える(ステップS-SC)。即ち、この場合、バルブ体52vが前進し、ノズル口3neがシャットオフされる。
次いで、前述した図6における補助可塑化処理を補助可塑化時間T1eにわたって行う補助可塑化処理パートを実行する(ステップS201)。補助可塑化時間T1eが経過し、補助可塑化処理パートが終了したなら、続いて、可塑化促進処理を可塑化促進処理時間T2eにわたって行う可塑化促進処理パートを実行する(ステップS202,S203)。そして、この補助可塑化処理パートと可塑化促進処理パートの組み合わせ工程を、予め設定した回数Nだけ繰り返して行う(ステップS204,S201…)。
このような組み合わせ工程は、シャットオフノズル51を用いることにより可塑化促進工程Wi3の時間的な長さを十分に確保できることに基づき実現可能になるため、可塑化促進工程Wi3の処理時間を単純に長くできるのみならず、このような組み合わせ工程の複数回(N回)にわたる繰り返しが可能になる。なお、繰り返し回数は、任意に設定することができる。なお、図10は、組み合わせ工程を複数回(N回)にわたって実行する場合を例示したが、可塑化促進工程Wi3の許容される時間内において繰り返して行うこともできる。
これにより、例えば、大型成形品のように、冷却時間が比較的長くなる場合、このような繰り返し処理を行うことにより、冷却時間の有効活用を図ることができる。この結果、樹脂Rに対する可塑化処理を、より均一かつ緻密に行うことが可能になり、成形品の更なる品質向上及び歩留率向上に寄与できる。
以上の可塑化促進工程Wi3が終了したなら、可塑化工程Wi1による可塑化処理が行われる(ステップS13)。また、所定のタイミングによりシャットオフバルブ52を駆動制御され、バルブ52が開側に切換えられる(ステップS-SO)。この開側の位置が図9に示す位置となる。この後、次の成形が継続する場合には、型閉、型締、射出、冷却等の各処理(各工程)が同様に順次行なわれる(ステップS16,S2,S3…(図5参照))。
よって、このような変更実施形態を含む本実施形態に係る射出成形方法(射出成形機M)によれば、基本的な手法として、成形時に、加熱筒3内のスクリュ4を回転させることにより当該加熱筒3内の樹脂を可塑化処理する可塑化工程Wi1,及びこの可塑化工程Wi1の終了後にスクリュ4を前進移動させることにより当該スクリュ4におけるスクリュヘッド部4sの前方に蓄積された可塑化蓄積樹脂Rの一部Riを金型2に対して射出充填する射出工程Wi2に対し、新たな工程として、射出工程Wi2の終了後に可塑化蓄積樹脂Rの残部の一部を、還流樹脂Rmとしてスクリュヘッド部4sの後方へ還流させる可塑化促進工程Wi3を加えたため、成形品に対する悪影響を回避しつつ、最終成形品の歩留率、特に、従来のいわば限界的な歩留率をより高めることができるなど、新たな射出成形方法(射出成形機)として提供することができる。この結果、大型成形品や特殊樹脂成形品等の生産における生産効率の向上及び生産コストの削減を実現可能になり、資源ロスの発生の回避及びエネルギー消費の無駄の回避にも有効に貢献できる。
特に、射出成形方法の実施に際しては、型締装置Mcとして少なくとも金型2内の樹脂の固化に伴って樹脂の自然圧縮が可能となる型締装置を使用し、予め、射出充填時に可動型2mと固定型2c間に所定の型隙間Lmが生じ、かつ良品成形可能な成形射出圧力Piと良品成形可能な成形型締力Pcを求めて設定するとともに、成形時に、成形型締力Pcにより型締装置Mcを型締し、かつ成形射出圧力Piをリミッタ圧力Psとして設定したため、射出装置Mi側の状態にほとんど影響を受けない計量工程の存在しない特定成形モードに対して本発明に係る射出成形方法を適用できるため、生産効率の向上及び生産コストの削減を実現し、更に、資源ロスの発生の回避及びエネルギー消費の無駄の回避に貢献する観点から最適な形態として実施できる。
以上、好適実施形態(及び変更実施形態)について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,数量,数値,手法等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、射出成形機Mは、油圧式射出成形機であってもよいし電動式射出成形機であってもよく、その駆動方式は問わない。さらに、可塑化促進工程Wi3において、可塑化蓄積樹脂Rを還流させるための機能として、加圧制御機能Fpと逆回転制御機能Fnを例示したが、他の機能により還流させる場合を排除するものではないとともに、加圧制御機能Fp及び逆回転制御機能Fnを機能させる具体的な方法は、それぞれ例示の方法に限定されるものではなく、同様に機能させることができる他の方法を用いてもよい。なお、スクリュヘッド部4sに、還流樹脂Rmを還流させる少なくとも一つの還流通路11…を設ける構成を例示したが、スクリュヘッド部4sの外径を稍小さく選定したり、加熱筒3の内径を大径化したり、加熱筒3の内壁の一部に溝加工を施すなどにより構成する場合も還流通路11に含まれる概念である。
本発明は、所定の型締力により型締した金型に所定の射出圧力により樹脂を射出充填して成形を行う各種の射出成形方法及び射出成形機に利用できる。
2:金型,2c:固定型,2m:可動型,3:加熱筒,4:スクリュ,4s:スクリュヘッド部,M:射出成形機,Mi:射出装置,Mc:型締装置,R:可塑化蓄積樹脂,Ri:可塑化蓄積樹脂の一部,Rm:可塑化蓄積樹脂の残部の一部(還流樹脂),Wi1:可塑化工程,Wi2:射出工程,Wi3:可塑化促進工程,C:成形機コントローラ,(S122):実質的な可塑化促進処理,(S121):補助可塑化処理,(S201):補助可塑化処理パート,(S202):可塑化促進処理パート

Claims (7)

  1. 少なくとも金型内の樹脂の固化に伴って樹脂の自然圧縮が可能となる型締装置を使用し、予め、射出充填時に前記金型の可動型と固定型間に所定の型隙間が生じ、かつ良品成形可能な所定の成形射出圧力と良品成形可能な所定の成形型締力を求めて設定するとともに、成形時に、前記成形型締力により前記型締装置を型締し、かつ前記成形射出圧力をリミッタ圧力として設定し、前記型締装置により前記成形型締力で型締された前記金型に対して、前記射出装置により前記成形射出圧力で樹脂を射出充填して成形を行う射出成形方法であって、成形時における前記射出装置を制御し、加熱筒内のスクリュを回転させることにより当該加熱筒内の樹脂を可塑化処理する可塑化工程,この可塑化工程の終了後に前記スクリュを前進移動させることにより当該スクリュにおけるスクリュヘッド部の前方に蓄積された可塑化蓄積樹脂の一部を前記金型に対して射出充填する射出工程,この射出工程の終了後に前記可塑化蓄積樹脂の残部の一部を、還流樹脂として前記スクリュヘッド部の後方へ還流させる可塑化促進工程,を順次実行することを特徴とする射出成形方法。
  2. 前記可塑化促進工程では、前記スクリュに対する前方への加圧制御機能により前記可塑化蓄積樹脂を還流させることを特徴とする請求項1記載の射出成形方法。
  3. 前記可塑化促進工程では、前記スクリュに対する逆回転制御機能により前記可塑化蓄積樹脂を還流させることを特徴とする請求項1記載の射出成形方法。
  4. 前記可塑化促進工程では、実質的な可塑化促進処理を実行する前に、前記還流樹脂の量を確保する補助可塑化処理を行うことを特徴とする請求項1記載の射出成形方法。
  5. 前記可塑化促進工程では、前記補助可塑化処理を行う補助可塑化処理パートと可塑化促進処理を行う可塑化促進処理パートを設定し、この設定に基づく前記補助可塑化処理パートと前記可塑化促進処理パートの組み合わせ工程を、予め設定した回数N,又は前記可塑化促進工程の許容される時間内において、繰り返して行うことを特徴とする請求項4記載の射出成形方法。
  6. 射出充填時に金型の可動型と固定型間に所定の型隙間が生じ、かつ良品成形可能な所定の成形射出圧力と良品成形可能な所定の成形型締力を求めて設定するとともに、前記成形型締力により型締装置を型締し、かつ前記成形射出圧力をリミッタ圧力として設定し、型締装置及び射出装置に対する制御を行う成形機コントローラと、前記金型を前記成形型締力により型締するとともに、少なくとも前記金型内の樹脂の固化に伴って樹脂の自然圧縮が可能となる型締装置と、型締された前記金型に対して前記成形射出圧力により樹脂を射出充填する射出装置とを備える射出成形機であって、成形時における前記射出装置を制御し、加熱筒内のスクリュを回転させることにより当該加熱筒内の樹脂を可塑化処理する可塑化工程,この可塑化工程の終了後に前記スクリュを前進移動させることにより当該スクリュにおけるスクリュヘッド部の前方に蓄積された可塑化蓄積樹脂の一部を前記金型に対して射出充填する射出工程,この射出工程の終了後に前記可塑化蓄積樹脂の残部の一部を、還流樹脂として前記スクリュヘッド部の後方へ還流させる可塑化促進工程,を順次実行する成形機コントローラを備えることを特徴とする射出成形機。
  7. 前記射出装置は、シャットオフノズル又はバルブノズルを備えることを特徴とする請求項6記載の射出成形機。
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