JP2908091B2 - 射出成形機の逆流防止弁 - Google Patents
射出成形機の逆流防止弁Info
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- JP2908091B2 JP2908091B2 JP3332580A JP33258091A JP2908091B2 JP 2908091 B2 JP2908091 B2 JP 2908091B2 JP 3332580 A JP3332580 A JP 3332580A JP 33258091 A JP33258091 A JP 33258091A JP 2908091 B2 JP2908091 B2 JP 2908091B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- screw
- check valve
- diameter portion
- molding machine
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/46—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
- B29C45/47—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using screws
- B29C45/50—Axially movable screw
- B29C45/52—Non-return devices
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機の逆流防止
弁に関し、さらに詳しくはリングバルブを用いた射出成
形機の逆流防止弁に関する。
弁に関し、さらに詳しくはリングバルブを用いた射出成
形機の逆流防止弁に関する。
【０００２】
【従来の技術】射出成形の１サイクル工程の中には、樹
脂やその他の原料（以下樹脂という）を可塑化溶融し所
定量をスクリュの前方に貯留する可塑化計量工程と、可
塑化計量された所定量の樹脂を金型キャビティ内に射出
する射出工程が含まれる。このため通常、射出成形機の
スクリュ前部には、可塑化計量時に溶融された樹脂を加
熱筒先端のノズル側に向け通過可能とし、射出時には後
方への逆流を阻止する逆流防止弁を設けている。この逆
流防止弁にはリングバルブ方式、ボールチェック方式等
種々の方式がある。これらの内、本発明の関係するリン
グバルブ方式にあっては、スクリュヘッドの大径部の端
面とスクリュ先端に設けたウエアプレートの間に、該ス
クリュヘッドの小径部の外側を前後移動自在に、円筒状
のリングバルブを加熱筒の内孔に遊嵌している。
脂やその他の原料（以下樹脂という）を可塑化溶融し所
定量をスクリュの前方に貯留する可塑化計量工程と、可
塑化計量された所定量の樹脂を金型キャビティ内に射出
する射出工程が含まれる。このため通常、射出成形機の
スクリュ前部には、可塑化計量時に溶融された樹脂を加
熱筒先端のノズル側に向け通過可能とし、射出時には後
方への逆流を阻止する逆流防止弁を設けている。この逆
流防止弁にはリングバルブ方式、ボールチェック方式等
種々の方式がある。これらの内、本発明の関係するリン
グバルブ方式にあっては、スクリュヘッドの大径部の端
面とスクリュ先端に設けたウエアプレートの間に、該ス
クリュヘッドの小径部の外側を前後移動自在に、円筒状
のリングバルブを加熱筒の内孔に遊嵌している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
逆流防止弁にあっては、リングバルブとウエアプレート
のそれぞれの当接面が全面で当接することにより溶融樹
脂逆流の完全な阻止を図る構造となっているために、射
出工程（射出ブースト及び保圧）中に、射出樹脂圧力に
通常状態でない変動やピークの発生が起こり易く、結果
として成形品にバリが出たりその寸法や重量のバラツキ
が大きくなるといった不具合を生じた。
逆流防止弁にあっては、リングバルブとウエアプレート
のそれぞれの当接面が全面で当接することにより溶融樹
脂逆流の完全な阻止を図る構造となっているために、射
出工程（射出ブースト及び保圧）中に、射出樹脂圧力に
通常状態でない変動やピークの発生が起こり易く、結果
として成形品にバリが出たりその寸法や重量のバラツキ
が大きくなるといった不具合を生じた。
【０００４】
【課題を解決するための手段】リングバルブとウエアプ
レートの当接面の何れか一方又は双方に１又は複数の樹
脂逃がし溝を設けたことを特徴とする射出成形機の逆流
防止弁とした。
レートの当接面の何れか一方又は双方に１又は複数の樹
脂逃がし溝を設けたことを特徴とする射出成形機の逆流
防止弁とした。
【０００５】
【作用】スクリュの前進力に基づく樹脂圧力に通常状態
でない変動やピークが発生しても、リングバルブとウエ
アプレートの当接面の何れか一方又は双方に設けた１又
は複数の樹脂逃がし溝が、それらを逆流防止弁側からス
クリュ側に逃がし、金型キャビティ側に影響を及ぼさな
い。
でない変動やピークが発生しても、リングバルブとウエ
アプレートの当接面の何れか一方又は双方に設けた１又
は複数の樹脂逃がし溝が、それらを逆流防止弁側からス
クリュ側に逃がし、金型キャビティ側に影響を及ぼさな
い。
【０００６】
【実施例】先ず図１及び図２に従って本発明に係わる第
１の実施例について説明する。１は射出成形機の加熱筒
であり、１Ａは該加熱筒１の内孔である。加熱筒１の内
孔１Ａには回転且つ往復動自在にスクリュ２が挿嵌され
ている。３はスクリュヘッドであって、鍔部３Ａによっ
てウエアプレート４を押圧挟持しながら軸部３Ｂの先端
部に形成したネジとスクリュ２に形成したネジとの螺合
により、該スクリュ２の先端に固定されている。鍔部３
Ａに続いて小径部３Ｃと、該小径部３Ｃに対して垂直な
端面３Ｅをもつ大径部３Ｄ、そして該大径部３Ｄから円
錐状に縮径する頭部３Ｆが連続して形成されている。３
Ｇは小径部３Ｃの外周と滑らかに連続して大径部３Ｄの
端面３Ｅから頭部３Ｆにかけて形成した樹脂通路であ
る。該樹脂通路３Ｇは複数の溝となっている。
１の実施例について説明する。１は射出成形機の加熱筒
であり、１Ａは該加熱筒１の内孔である。加熱筒１の内
孔１Ａには回転且つ往復動自在にスクリュ２が挿嵌され
ている。３はスクリュヘッドであって、鍔部３Ａによっ
てウエアプレート４を押圧挟持しながら軸部３Ｂの先端
部に形成したネジとスクリュ２に形成したネジとの螺合
により、該スクリュ２の先端に固定されている。鍔部３
Ａに続いて小径部３Ｃと、該小径部３Ｃに対して垂直な
端面３Ｅをもつ大径部３Ｄ、そして該大径部３Ｄから円
錐状に縮径する頭部３Ｆが連続して形成されている。３
Ｇは小径部３Ｃの外周と滑らかに連続して大径部３Ｄの
端面３Ｅから頭部３Ｆにかけて形成した樹脂通路であ
る。該樹脂通路３Ｇは複数の溝となっている。
【０００７】５は円筒状のリングバルブであって、その
外周が加熱筒１の内孔１Ａとの間に噛りを起こさず且つ
溶融樹脂の逆流を許さない僅かな間隙を有し、内周がス
クリュヘッド３の小径部３Ｃの外周との間で溶融樹脂の
通過を許すための所定の空間を有する状態で、該加熱筒
１の内孔１Ａに遊嵌されている。そして、リングバルブ
５はその端面５Ａがスクリュヘッド３の大径部３Ｄの端
面３Ｅと当接してスクリュ２側から該スクリュヘッド３
の前方に溶融樹脂の通過を許す位置と、当接面５Ｂがウ
エアプレート４の当接面４Ａと当接して溶融樹脂の逆流
を阻止する位置との間を移動自在となっている。
外周が加熱筒１の内孔１Ａとの間に噛りを起こさず且つ
溶融樹脂の逆流を許さない僅かな間隙を有し、内周がス
クリュヘッド３の小径部３Ｃの外周との間で溶融樹脂の
通過を許すための所定の空間を有する状態で、該加熱筒
１の内孔１Ａに遊嵌されている。そして、リングバルブ
５はその端面５Ａがスクリュヘッド３の大径部３Ｄの端
面３Ｅと当接してスクリュ２側から該スクリュヘッド３
の前方に溶融樹脂の通過を許す位置と、当接面５Ｂがウ
エアプレート４の当接面４Ａと当接して溶融樹脂の逆流
を阻止する位置との間を移動自在となっている。
【０００８】以上の構成は従来の逆流防止弁と何等異な
るものではない。然し本発明は、以下に説明するよう
に、樹脂逃がし溝を有する点において従来の逆流防止弁
とは特徴的な差異を有している。
るものではない。然し本発明は、以下に説明するよう
に、樹脂逃がし溝を有する点において従来の逆流防止弁
とは特徴的な差異を有している。
【０００９】５Ｃはリングバルブ５の当接面５Ｂに形成
した樹脂逃がし溝である。本例は通常型締力１００トン
クラスの射出成形機に用いられる外径４０ｍｍのスクリ
ュの先端にリングバルブ方式の逆流防止弁を設けたもの
であって、幅６ｍｍで深さ０．５ｍｍの樹脂逃がし溝５
Ｃを、特に図２から明らかなように、２個所設けてい
る。本例では、樹脂逃がし溝５Ｃをリングバルブ５側に
２個所設けたが、リングバルブ５側でなくウエアプレー
ト４側の当接面４Ａに設けることもできるし、双方の当
接面５Ｂと４Ａに設けてもよく、該樹脂逃がし溝５Ｃの
数についても所望の保持圧力を得られる限り特に制約は
ない。
した樹脂逃がし溝である。本例は通常型締力１００トン
クラスの射出成形機に用いられる外径４０ｍｍのスクリ
ュの先端にリングバルブ方式の逆流防止弁を設けたもの
であって、幅６ｍｍで深さ０．５ｍｍの樹脂逃がし溝５
Ｃを、特に図２から明らかなように、２個所設けてい
る。本例では、樹脂逃がし溝５Ｃをリングバルブ５側に
２個所設けたが、リングバルブ５側でなくウエアプレー
ト４側の当接面４Ａに設けることもできるし、双方の当
接面５Ｂと４Ａに設けてもよく、該樹脂逃がし溝５Ｃの
数についても所望の保持圧力を得られる限り特に制約は
ない。
【００１０】図３は本発明の第２の実施例を説明するた
めの要部断面図である。尚、図３において図１と同一の
部分及び相当する部分には図１における符号と同一の符
号を付している。第２の実施例においては、第１の実施
例においてスクリュヘッド３の大径部３Ｄに設けた樹脂
通路３Ｇの代わりに、リングバルブ５の端面５Ａ側に複
数の樹脂通路５Ｄを設けている。従って、第１の実施例
おいては溶融樹脂が、スクリュヘッド３に形成した樹脂
通路３Ｇを通って該スクリュヘッド３の前方へ移送され
るのに対して、第２の実施例においてはリングバルブ５
に形成した樹脂通路５Ｄから該スクリュヘッド３の大径
部３Ｄの外周を通って前方に移送されるのである。その
他については、第１の実施例と同様につき説明を省略す
る。
めの要部断面図である。尚、図３において図１と同一の
部分及び相当する部分には図１における符号と同一の符
号を付している。第２の実施例においては、第１の実施
例においてスクリュヘッド３の大径部３Ｄに設けた樹脂
通路３Ｇの代わりに、リングバルブ５の端面５Ａ側に複
数の樹脂通路５Ｄを設けている。従って、第１の実施例
おいては溶融樹脂が、スクリュヘッド３に形成した樹脂
通路３Ｇを通って該スクリュヘッド３の前方へ移送され
るのに対して、第２の実施例においてはリングバルブ５
に形成した樹脂通路５Ｄから該スクリュヘッド３の大径
部３Ｄの外周を通って前方に移送されるのである。その
他については、第１の実施例と同様につき説明を省略す
る。
【００１１】次に作動について説明する。可塑化計量工
程が開始されると、ホッパ（図示せず）から供給された
樹脂が加熱筒１からの伝熱と自らの剪断発熱によって、
可塑化溶融されながら回転するスクリュ２によって前方
へと移送される。リングバルブ５が、前方へ移送される
溶融樹脂の圧力によって、スクリュヘッド３の大径部３
Ｄ側へ押しやられ、端面５Ａと端面３Ｅとが当接する。
このため、溶融樹脂はスクリュヘッド３の小径部３Ｃの
外周とリングバルブ５の内周の間の空間を通過し、第１
の実施例においては樹脂通路３Ｇを、第２の実施例にお
いては樹脂通路５Ｄを通って該スクリュヘッド３の頭部
３Ｆの前方に貯留される。
程が開始されると、ホッパ（図示せず）から供給された
樹脂が加熱筒１からの伝熱と自らの剪断発熱によって、
可塑化溶融されながら回転するスクリュ２によって前方
へと移送される。リングバルブ５が、前方へ移送される
溶融樹脂の圧力によって、スクリュヘッド３の大径部３
Ｄ側へ押しやられ、端面５Ａと端面３Ｅとが当接する。
このため、溶融樹脂はスクリュヘッド３の小径部３Ｃの
外周とリングバルブ５の内周の間の空間を通過し、第１
の実施例においては樹脂通路３Ｇを、第２の実施例にお
いては樹脂通路５Ｄを通って該スクリュヘッド３の頭部
３Ｆの前方に貯留される。
【００１２】溶融樹脂がスクリュヘッド３の頭部３Ｆの
前方に一定量貯留されるとその分後退したスクリュ２の
位置を、リミットスイッチやエンコーダ等の位置検出装
置（図示せず）が検出し該スクリュ２の回転を停止させ
ることにより、可塑化計量工程が終了する。
前方に一定量貯留されるとその分後退したスクリュ２の
位置を、リミットスイッチやエンコーダ等の位置検出装
置（図示せず）が検出し該スクリュ２の回転を停止させ
ることにより、可塑化計量工程が終了する。
【００１３】次いで、スクリュ２の前進作動に基づき、
射出工程が開始される。射出の開始により射出樹脂圧力
が立ち上がりリングバルブ５に作用する。リングバルブ
５の当接面５Ｂとウエアプレート４の当接面４Ａとが瞬
時に当接し、溶融樹脂の逆流を阻止する。そして、スク
リュ２の前進により、金型キャビティ（図示せず）内に
計量済みの溶融樹脂が射出される。このとき、従来の逆
流防止弁にあっては、リングバルブ５とウエアプレート
４の当接面５Ｂと４Ａが全面で当接し、溶融樹脂逆流の
完全な阻止を図る構造となっているために、射出樹脂圧
力に通常状態でない変動やピークの発生が起こり易く、
成形品にバリが出たりその寸法や重量のバラツキが大き
くなるといった不具合が惹起された。しかしながら、本
発明にあってはリングバルブ５とウエアプレート４のそ
れぞれの当接面５Ｂ又は４Ａの何れか一方又は双方に設
けた樹脂逃がし溝５Ｃが、かかる樹脂圧力の通常状態で
ない変動やピークを逆流防止弁側からスクリュ２側に逃
がし、金型キャビティ側に影響を及さないのである。
射出工程が開始される。射出の開始により射出樹脂圧力
が立ち上がりリングバルブ５に作用する。リングバルブ
５の当接面５Ｂとウエアプレート４の当接面４Ａとが瞬
時に当接し、溶融樹脂の逆流を阻止する。そして、スク
リュ２の前進により、金型キャビティ（図示せず）内に
計量済みの溶融樹脂が射出される。このとき、従来の逆
流防止弁にあっては、リングバルブ５とウエアプレート
４の当接面５Ｂと４Ａが全面で当接し、溶融樹脂逆流の
完全な阻止を図る構造となっているために、射出樹脂圧
力に通常状態でない変動やピークの発生が起こり易く、
成形品にバリが出たりその寸法や重量のバラツキが大き
くなるといった不具合が惹起された。しかしながら、本
発明にあってはリングバルブ５とウエアプレート４のそ
れぞれの当接面５Ｂ又は４Ａの何れか一方又は双方に設
けた樹脂逃がし溝５Ｃが、かかる樹脂圧力の通常状態で
ない変動やピークを逆流防止弁側からスクリュ２側に逃
がし、金型キャビティ側に影響を及さないのである。
【００１４】射出工程が終了すると、再び次サイクルの
ための可塑化計量工程が始まる。
ための可塑化計量工程が始まる。
【００１５】ここで、図４及び図５に基づいてバーフロ
ー金型を用いて行った成形テスト結果について説明す
る。図４は本発明に従う逆流防止弁を用いて、図５は従
来の逆流防止弁を用いてそれぞれ行ったバーフロー成形
テスト結果を示す図である。成形時の条件は両者同一と
し、計量完了位置２９ｍｍからスクリュ２が５．５ｍ／
分の射出第１速度で２０ｍｍ前進した後、０．７ｍ／分
の射出第２速度で３ｍｍの区間を減速走行し、残り６ｍ
ｍを射出保持圧力区間として設定した。尚、射出保持圧
力は４００ｋｇ／ｃｍ2 とした。樹脂はＰＰ（ポリプロ
ピレン）を使用、射出成形機のスクリュ径は４０ｍｍで
ある。
ー金型を用いて行った成形テスト結果について説明す
る。図４は本発明に従う逆流防止弁を用いて、図５は従
来の逆流防止弁を用いてそれぞれ行ったバーフロー成形
テスト結果を示す図である。成形時の条件は両者同一と
し、計量完了位置２９ｍｍからスクリュ２が５．５ｍ／
分の射出第１速度で２０ｍｍ前進した後、０．７ｍ／分
の射出第２速度で３ｍｍの区間を減速走行し、残り６ｍ
ｍを射出保持圧力区間として設定した。尚、射出保持圧
力は４００ｋｇ／ｃｍ2 とした。樹脂はＰＰ（ポリプロ
ピレン）を使用、射出成形機のスクリュ径は４０ｍｍで
ある。
【００１６】先ず図５に基づいては従来の逆流防止弁を
用いて行ったテスト結果について説明する。成形を始め
て最初の３０ショットを捨て、条件が安定してからの連
続１００ショットをサンプル取りし、バーフロー成形品
の長さを実測した。図から明らかなように、従来の逆流
防止弁を用いて成形した場合、バーフロー長さが４６０
ｍｍ前後でばらついている。即ち、最大値が４６３．７
ｍｍ、最小値が４５５．９ｍｍでその差７．８ｍｍ且つ
１００ショットの平均値が４５９．４３４ｍｍであっ
た。そして、そのバラツキの標準偏差σn を計算したと
ころ、σn ＝１．２９９となった。
用いて行ったテスト結果について説明する。成形を始め
て最初の３０ショットを捨て、条件が安定してからの連
続１００ショットをサンプル取りし、バーフロー成形品
の長さを実測した。図から明らかなように、従来の逆流
防止弁を用いて成形した場合、バーフロー長さが４６０
ｍｍ前後でばらついている。即ち、最大値が４６３．７
ｍｍ、最小値が４５５．９ｍｍでその差７．８ｍｍ且つ
１００ショットの平均値が４５９．４３４ｍｍであっ
た。そして、そのバラツキの標準偏差σn を計算したと
ころ、σn ＝１．２９９となった。
【００１７】次に、図４に基づいて本発明に従う逆流防
止弁を用いて行ったテスト結果について説明する。図か
ら明らかなように、本発明に従う逆流防止弁を用いて成
形した場合、バーフロー長さが４４０ｍｍ前後であっ
て、その最大値が４４１．７ｍｍ、最小値が４３８．５
ｍｍでその差３．２ｍｍ且つ１００ショットの平均値が
４３９．８９５ｍｍとなった。そして、そのバラツキの
標準偏差σn を計算したところ、σn＝０．７１２とな
った。
止弁を用いて行ったテスト結果について説明する。図か
ら明らかなように、本発明に従う逆流防止弁を用いて成
形した場合、バーフロー長さが４４０ｍｍ前後であっ
て、その最大値が４４１．７ｍｍ、最小値が４３８．５
ｍｍでその差３．２ｍｍ且つ１００ショットの平均値が
４３９．８９５ｍｍとなった。そして、そのバラツキの
標準偏差σn を計算したところ、σn＝０．７１２とな
った。
【００１８】尚、上記のテストは同一の成形条件で行っ
たので、従来の逆流防止弁を用いたバーフロー長さに比
較して本発明に従う逆流防止弁による方はバーフロー長
さが約２０ｍｍ程度短くなっている。このことは、スク
リュ２の前進中に前記リングバルブ５の樹脂逃がし溝５
Ｃから該スクリュ２側に極僅かの溶融樹脂を逃がしてい
るためと、当然のことながら推定できる。因みに、射出
第１速度における樹脂圧力、即ち流動圧の実測値は、従
来の逆流防止弁を用いた方が約１２００ｋｇ／ｃｍ2 に
対して、本発明に従う逆流防止弁による方は約１０００
ｋｇ／ｃｍ2 であった。確認のために、本発明に従う逆
流防止弁を用いて、流動圧が１２００ｋｇ／ｃｍ2 とな
るような成形条件（射出速度を速める）で、バーフロー
テストを行ったところ、バーフローの長さは４６０ｍｍ
前後と長くなったが、寸法のバラツキに変化は殆どみら
れなかった。以上の結果から明らかなように、本発明に
従う逆流防止弁を使用すれば、従来の逆流防止弁による
寸法バラツキに比べて飛躍的にそのバラツキを少なくす
ることが可能となった。
たので、従来の逆流防止弁を用いたバーフロー長さに比
較して本発明に従う逆流防止弁による方はバーフロー長
さが約２０ｍｍ程度短くなっている。このことは、スク
リュ２の前進中に前記リングバルブ５の樹脂逃がし溝５
Ｃから該スクリュ２側に極僅かの溶融樹脂を逃がしてい
るためと、当然のことながら推定できる。因みに、射出
第１速度における樹脂圧力、即ち流動圧の実測値は、従
来の逆流防止弁を用いた方が約１２００ｋｇ／ｃｍ2 に
対して、本発明に従う逆流防止弁による方は約１０００
ｋｇ／ｃｍ2 であった。確認のために、本発明に従う逆
流防止弁を用いて、流動圧が１２００ｋｇ／ｃｍ2 とな
るような成形条件（射出速度を速める）で、バーフロー
テストを行ったところ、バーフローの長さは４６０ｍｍ
前後と長くなったが、寸法のバラツキに変化は殆どみら
れなかった。以上の結果から明らかなように、本発明に
従う逆流防止弁を使用すれば、従来の逆流防止弁による
寸法バラツキに比べて飛躍的にそのバラツキを少なくす
ることが可能となった。
【００１９】
【発明の効果】本発明に従えば、射出工程において樹脂
圧力に通常状態でない変動やピークが発生しても、それ
らを逆流防止弁側からスクリュ側に逃がすことにより、
金型キャビティ側に影響を及ぼさないので、金型キャビ
ティ側の樹脂圧力が安定し、結果として成形品の寸法や
重量のバラツキが極めて少ない精密安定成形が可能とな
る。
圧力に通常状態でない変動やピークが発生しても、それ
らを逆流防止弁側からスクリュ側に逃がすことにより、
金型キャビティ側に影響を及ぼさないので、金型キャビ
ティ側の樹脂圧力が安定し、結果として成形品の寸法や
重量のバラツキが極めて少ない精密安定成形が可能とな
る。
【図１】本発明の第１の実施例を説明するための要部断
面図である。
面図である。
【図２】図１におけるII−II矢視図である。
【図３】本発明の第２の実施例を説明するための要部断
面図である。
面図である。
【図４】本発明に従う逆流防止弁を用いて行ったバーフ
ロー成形テスト結果を示す図。
ロー成形テスト結果を示す図。
【図５】従来の逆流防止弁を用いて行ったバーフロー成
形テスト結果を示す図。
形テスト結果を示す図。
１ 加熱筒 １Ａ 内孔 ２ スクリュ ３ スクリュヘッド ３Ｃ 小径部 ３Ｄ 大径部 ３Ｅ 端面 ３Ｆ 頭部 ４ ウエアプレート ４Ａ 当接面 ５ リングバルブ ５Ａ 端面 ５Ｂ 当接面 ５Ｃ 樹脂逃がし溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平３−45325（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−109123（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−242222（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B29C 45/46 - 45/52 B29C 45/58 - 45/60
Claims (1)
- 【請求項１】 小径部と、該小径部に対して垂直な端面
をもつ大径部と、該大径部から円錐状に縮径する頭部を
有するスクリュヘッドを、加熱筒の内孔に回転且つ往復
動自在に挿嵌したスクリュの先端にウエアプレートを介
して螺合固定するとともに、円筒状のリングバルブを、
一方の端面が前記スクリュヘッドの大径部の端面と当接
して前記スクリュ側から該スクリュヘッドの前方に溶融
樹脂の通過を許す位置と、他方の端面が前記ウエアプレ
ートの前面と当接して溶融樹脂の逆流を阻止する位置と
の間を移動自在に、前記加熱筒の内孔に遊嵌した射出成
形機の逆流防止弁において、前記リングバルブと前記ウ
エアプレートの当接面の何れか一方又は双方に１又は複
数の樹脂逃がし溝を設けたことを特徴とする射出成形機
の逆流防止弁。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3332580A JP2908091B2 (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | 射出成形機の逆流防止弁 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3332580A JP2908091B2 (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | 射出成形機の逆流防止弁 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05138703A JPH05138703A (ja) | 1993-06-08 |
| JP2908091B2 true JP2908091B2 (ja) | 1999-06-21 |
Family
ID=18256520
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3332580A Expired - Lifetime JP2908091B2 (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | 射出成形機の逆流防止弁 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2908091B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7165167B2 (ja) * | 2020-09-14 | 2022-11-02 | 日精樹脂工業株式会社 | 射出成形機及び射出成形方法 |
| CN116113530A (zh) * | 2020-09-14 | 2023-05-12 | 日精树脂工业株式会社 | 注射成型机 |
| JP7196141B2 (ja) * | 2020-10-02 | 2022-12-26 | 日精樹脂工業株式会社 | 射出成形方法及び射出成形機 |
-
1991
- 1991-11-20 JP JP3332580A patent/JP2908091B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05138703A (ja) | 1993-06-08 |
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