JP7195086B2 - 炭化ケイ素半導体装置及び炭化ケイ素半導体装置の製造方法 - Google Patents

炭化ケイ素半導体装置及び炭化ケイ素半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、炭化ケイ素半導体装置及び炭化ケイ素半導体装置の製造方法に関する。
現在、炭化ケイ素半導体のショットキーバリアダイオード(SiC‐SBD)では、ショットキー電極としてはアルムニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)等が用いられている(例えば特許文献1参照)。特にショットキーバリアダイオードにおけるφBを下げるためには、ショットキー電極としてTiやMoを用いられている。
ショットキー電極の上層の接続電極としてはAl膜等が用いられ、このAl膜にはAl等からなるワイヤが接続されることがある。ショットキー電極が多結晶から構成されることもあるが、このようにショットキー電極が多結晶から構成される場合には、ワイヤを接続する際の衝撃でショットキー電極の多結晶の粒が下方に移動し、炭化ケイ素半導体層にダメージを与えてしまうことがある。このように炭化ケイ素半導体層にダメージが加わり、そのダメージが大きい場合には、リーク電流が大きくなるという問題が発生してしまう。
他方、リーク電流が大きくなることを防止するために、ワイヤを接続する際のボンディング荷重を弱くすることも考えられるが、ボンディング荷重を弱くすると接続電極とワイヤとの密着性が弱くなる別の問題が生じ得る。
ちなみに、前述したようなワイヤ等の接続部をボンディングする時のダメージによってリーク電流が大きくなる問題はシリコン半導体装置では起こり難い。このようなダメージが問題となるのは、炭化ケイ素は硬さが硬いことから、衝撃が加わることで結晶に転移が生じやすいためである。また、このような問題は比較的硬いTiやMoをショットキー電極として用いる際に生じやすく、Al、Cu、Au等の比較的柔らかい金属をショットキー電極として用いる場合には生じにくい。
特開2016-207881号
本発明は、ワイヤ等の接続部を電極部に接続する際に炭化ケイ素半導体層へのダメージを抑えることができる態様を提供する。
本発明の炭化ケイ素半導体装置は、
炭化ケイ素半導体層と、
前記炭化ケイ素半導体層に設けられた電極部と、
前記電極部に設けられた接続部と、
を備え、
前記電極部が、緩衝層として機能する平均粒径からなるモリブデン又はチタンの多結晶を含む第一多結晶層と、前記第一多結晶層の一方側に設けられ、前記接続部が設けられた接続電極と、を有してもよい。
本発明の炭化ケイ素半導体装置において、
前記接続部はワイヤであり、
前記ワイヤの横断面における大きさは、前記接続電極の面方向における大きさの1/4以上となってもよい。
本発明の炭化ケイ素半導体装置において、
前記電極部は、前記第一多結晶層の一方側であって前記接続電極の他方側に、平均粒径が前記第一多結晶層における平均粒径よりも大きい多結晶を含む第二多結晶層を有してもよい。
本発明の炭化ケイ素半導体装置において、
前記第一多結晶層における多結晶の平均粒径は2nm未満であり、
前記第二多結晶層における多結晶の平均粒径は20nm以上であってもよい。
本発明の炭化ケイ素半導体装置において、
前記第二多結晶層は前記第一多結晶層と同じ材料からなってもよい。
本発明の炭化ケイ素半導体装置において、
前記第二多結晶層の厚みは前記第一多結晶層の厚みの3倍以上5倍以下となってもよい。
本発明の炭化ケイ素半導体装置において、
前記第一多結晶層における前記多結晶及び前記第二多結晶層における前記多結晶は共にモリブデンであり、
前記接続部はワイヤであり、
前記ワイヤの横断面における大きさは、前記接続電極の面方向における大きさの1/4以上となってもよい。
本発明の炭化ケイ素半導体装置において、
前記第一多結晶層の厚みは100nm以上200nm以下であってもよい。
本発明の炭化ケイ素半導体装置において、
面内方向における前記接続部が設けられる領域で前記第一多結晶層が設けられ、前記電極部における前記第一多結晶層の周縁領域に前記第一多結晶層以外の多結晶層が設けられてもよい。
本発明の炭化ケイ素半導体装置の製造方法は、
真空状態において、モリブデン又はチタンを第一成膜レートで炭化ケイ素半導体層に蒸着させて、第一多結晶層を形成する工程と、
真空状態において、モリブデン又はチタンを第二成膜レートで前記第一多結晶層に蒸着させて、第二多結晶層を形成する工程と、
を備え、
前記第二成膜レートは前記第一成膜レートよりも速くてもよい。
本発明において、第一多結晶層におけるモリブデン又はチタンの多結晶の平均粒径が緩衝層として機能するような粒径からなる態様を採用した場合には、ワイヤ等の接続部を電極部に接続する際に衝撃が加わっても、電極部から炭化ケイ素半導体層に加わる衝撃による炭化ケイ素半導体層へのダメージを抑えることできる。
図1は、本発明の第1の実施の形態で用いられうる炭化ケイ素半導体装置の側方断面図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態で用いられうる炭化ケイ素半導体装置の製造方法を説明するための側方断面図である。 図3は、本発明の第2の実施の形態で用いられうる炭化ケイ素半導体装置の側方断面図である。 図4は、本発明の第3の実施の形態で用いられうる炭化ケイ素半導体装置の側方断面図である。 図5は、本発明の第3の実施の形態で用いられうる炭化ケイ素半導体装置の別の態様を示した側方断面図である。 図6は、本発明の第4の実施の形態で用いられうる炭化ケイ素半導体装置の側方断面図である。 図7は、本発明の第4の実施の形態で用いられうる炭化ケイ素半導体装置の別の態様を示した側方断面図である。
第1の実施の形態
《構成》
本実施の形態で「一方側」とは図1の上方側を意味し、「他方側」とは図1の下方側を意味する。また、図1の上下方向(他方から一方に向かう方向及び一方から他方に向かう方向)を「第一方向」とし、第一方向に直交する面内方向を「面内方向」といい、図1の上方から見た場合を「平面視」という。
図1に示すように、本実施の形態による炭化ケイ素半導体装置は、炭化ケイ素半導体層10と、炭化ケイ素半導体層10の一方面側(おもて面側)に設けられた第一電極部(電極部)20と、第一電極部20に設けられた接続部30と、を有してもよい。第一電極部20は、緩衝層として機能する平均粒径からなるモリブデン又はチタンの多結晶を含む第一多結晶層21と、第一多結晶層21の一方側に設けられ、接続部30が設けられた接続電極40と、を有してもよい。緩衝層として機能する平均粒径とは典型的には2nm未満であることを意味する。
炭化ケイ素半導体層10の他方面側(裏面側)には炭化ケイ素半導体基板11が設けられてもよい。炭化ケイ素半導体基板11の他方面側(裏面側)には第二電極部25が設けられてもよい。炭化ケイ素半導体層10の一方面側(おもて面側)であって、第一電極部20が設けられていない領域には酸化物等から構成される絶縁層80が設けられてもよい。炭化ケイ素半導体基板11及び炭化ケイ素半導体層10が全体基板100に含まれる。
接続部30はワイヤ31であってもよいし、接続体であってもよい。但し、本実施の形態を採用することによる緩衝効果(後述する)は、細い横断面からなる接続部30の場合に大きなものとなることから、ワイヤ31を用いる態様において特に大きな効果を発揮する。接続部30としてワイヤ31を用いる場合には、ワイヤ31の横断面における大きさは接続電極40の面方向における大きさの1/4以上となってもよく、1/3以上となってもよく、1/2以上となってもよい。
第一電極部20は、第一多結晶層21の一方側であって接続電極40の他方側に、平均粒径が第一多結晶層21における平均粒径よりも大きい多結晶を含む第二多結晶層22を有してもよい。
第二多結晶層22における多結晶の平均粒径は20nm以上となってもよく、例えば30nm以上となってもよいし、40nm以上となってもよい。
第二多結晶層22は第一多結晶層21と同じ材料からなってもよい。同じ材料から構成される場合としては、第一多結晶層21と第二多結晶層22とが同じチタンから構成されてもよいし、同じモリブデンから構成されてもよいし、同じ金属比率からなるモリブデン又はチタンを含有する金属から構成されてもよい。第二多結晶層22と第一多結晶層21とは必ずしも同じ材料から構成されていなくてよい。一例としては、第一多結晶層21がモリブデンから構成されて第二多結晶層22がチタンから構成されてもよいし、第一多結晶層21がチタンから構成されて第二多結晶層22がモリブデンから構成されてもよい。また第一多結晶層21がモリブデンから構成されて第二多結晶層22がアルムニウム、銅、金及びニッケルのいずれか1つ以上の材料から構成されてもよいし、これらの2つ以上から構成されてもよい。
第二多結晶層22の厚みは第一多結晶層21の厚みの3倍以上5倍以下となってもよい。第一多結晶層21の厚みを薄くした場合であっても、このように第二多結晶層22を厚くすることで、第一電極部20としては十分な厚みを確保することができる点で有益である。
第一多結晶層21における多結晶及び第二多結晶層22における多結晶は共にモリブデンを主成分として含んでもよいし、共にモリブデンから構成されてもよい。また第一多結晶層21における多結晶及び第二多結晶層22における多結晶は共にチタンを主成分として含んでもよいし、共にチタンから構成されてもよい。「主成分」というのは、重量%において過半数を占めることを意味しており、多結晶がモリブデンを主成分にするというのは、多結晶の50重量%を超過してモリブデンが含有されていることを意味している。また同様に、多結晶がチタンを主成分にするというのは、多結晶の50重量%を超過してチタンが含有されていることを意味している。
接続電極40は、アルミニウム、チタン等からなってもよいし、アルミニウム及びチタンの積層膜から構成されてもよい。また、これに限られることはなく、接続電極40は、その他の金属、例えば銅、金、ニッケル等から構成されてもよい。
第一多結晶層21の厚みは100nm以上200nm以下であってもよい。また、第一多結晶層21の厚みの下限値は120nmであってもよいし、130nmであってもよい。第一多結晶層21の厚みの上限値は180nmであってもよいし、170nmであってもよい。
次に製造方法の一例について図2を用いつつ説明する。
真空状態になった筐体200内にモリブデン又はチタンを含む金属片、金属塊等からなる金属体300を配置する。当該筐体200内に炭化ケイ素半導体層10を有する全体基板100を配置する。この金属片は99%重量%以上の純度を有するモリブデンであってもよいし、99%重量%以上の純度を有するチタンであってもよい。また、99%重量%以上の純度を有するモリブデンと99%重量%以上の純度を有するチタンの両方であってもよい。
筐体200内において、モリブデン又はチタンを含む金属体300を第一成膜レートで蒸発させ、全体基板100の炭化ケイ素半導体層10の一方面側に蒸着させる。このように炭化ケイ素半導体層10の一方面に金属を蒸着させることで、第一多結晶層21が形成される。
次に、真空状態において、モリブデン又はチタンを含む金属体300を第二成膜レートで蒸発させ、第一多結晶層21の一方面側に蒸着させる。このように第二多結晶層22の一方面に金属を蒸着させることで、第二多結晶層22が形成される。この際の第二成膜レートは第一成膜レートよりも速くなってもよく、第一多結晶層21における第一成膜レートR1に対して第二成膜レートR2は、3≦R2≦10となってもよい。
なお、第一成膜レートR1は例えば1~3Å/sであることが好ましい。第一成膜レートR1の上限値を3Å/sとすることで第一多結晶層21を構成する結晶の平均粒径が2nmよりも大きくなることを防止できる。他方、第一成膜レートR1の下限値を1Å/sとすることで成膜中に炭化ケイ素半導体層10の表面に酸素が到達してしまい、第一多結晶層21中に酸素が含まれることを抑止できる。炭化ケイ素半導体層10の表面に酸素成分が入ってしまうとφBの値を所望の値に制御することが困難となることから、このように成膜中に炭化ケイ素半導体層10の表面に酸素が到達することを抑止することは有益である。
《効果》
次に、上述した構成からなる本実施の形態による作用・効果の一例について説明する。なお、「効果」で説明するあらゆる態様を、上記構成で採用することができる。
第一多結晶層21におけるモリブデン又はチタンの多結晶の平均粒径が2nm以上となっている態様を採用した場合にはリーク電流が大きくなってしまうことから、本実施の形態において、第一多結晶層21におけるモリブデン又はチタンの多結晶の平均粒径が2nm未満となっている態様を採用した場合には、ワイヤ31等の接続部30を第一電極部20に接続する際に衝撃が加わっても、第一電極部20から炭化ケイ素半導体層10に加わる衝撃による炭化ケイ素半導体層10へのダメージを抑えることできる。
なお、ショットキーバリアダイオードにおけるφBを下げるためには、ショットキー電極としてチタンやモリブデンを用いることが行われているが、φBを下げるという観点からするとモリブデンを用いることが有益である。モリブデンは非常に硬い金属であることから、本実施の形態の態様を採用することは極めて有益である。
接続部30としてワイヤ31を採用した場合には、ワイヤ31の横断面における大きさが、接続電極40の面方向における大きさの1/4以上となっている態様を採用した場合には、ワイヤ31から加えられる衝撃を抑えることができる点で有益である。ワイヤ31の断面積が小さい場合には、硬いモリブデン又はチタンの多結晶の平均粒径が2nm未満となっているときであっても、ワイヤ31から加えられる衝撃によって炭化ケイ素半導体層10へのダメージが与えられる可能性がある。この点、ワイヤ31の横断面における大きさが接続電極40の面方向における大きさの1/4以上となっている態様を採用した場合には、このようなダメージが発生する可能性をかなり低減することができる点で有益である。このようなダメージが発生する可能性を低減する観点からすると、ワイヤ31の横断面における大きさが接続電極40の面方向における大きさの1/3以上となることが好ましく、1/2以上となることがより好ましい。
第一電極部20が、第一多結晶層21の一方側であって接続電極40の他方側に、平均粒径が第一多結晶層21における平均粒径よりも大きい多結晶を含む第二多結晶層22を有する態様を採用した場合には、製造にかかる時間及び費用を抑えつつ、ワイヤ31から加えられる衝撃を抑えることができる効果を有する第一電極部20を提供できる。結晶の平均粒径を小さくするためには成膜レートを遅くする必要がある。このため、全ての第一電極部20の結晶の平均粒径を小さくする態様では、第一電極部20の生成に時間がかかる。この点、第二多結晶層22では結晶の平均粒径を大きくすることで、少なくとも第二多結晶層22を生成する際に要する時間を短くすることができる点で有益である。また、このように成膜レートの速い第二多結晶層22を採用することで、第二多結晶層22に含まれる酸素量を抑制できる。このように第二多結晶層22内に含まれる酸素量を抑制することで、接続電極40と第二多結晶層22との密着性を確保しやすくすることができる点で有益である。
第二多結晶層22における多結晶の平均粒径が20nm以上である場合には、第二多結晶層22を生成する際の成膜レートを、第一多結晶層21を生成する際の成膜レートと比較してかなり速くすることができる点で有益である。なお、第一多結晶層21における平均粒径が2nm未満となっている態様で、第二多結晶層22における多結晶の平均粒径を20nm以上とする場合には、第二多結晶層22における平均粒径を第一多結晶層21における平均粒径の10倍以上とし、結果としては成膜に必要な時間を短くすることができ、また第二多結晶層22内に酸素が入ることをかなり抑制できる点で有益である。
第二多結晶層22が第一多結晶層21と同じ材料からなる態様を採用した場合には、同じ材料を用いつつ、成膜レートを変えるだけで、第一多結晶層21及び第二多結晶層22を有する態様を生成できる点で有益である。前述する製造方法を採用した場合において、本態様を採用したときには、真空状態で筐体200内に載置された金属体300を交換することなく、成膜レートを調整するだけで第一多結晶層21及び第二多結晶層22を形成できる点で有益である。
第二多結晶層22の厚みが第一多結晶層21の厚みの3倍以上5倍以下となっている態様を採用した場合には、第一電極部20の大部分を第二多結晶層22で構成することができ、第一電極部20の生成にかかる時間を短くすることができる。
第一多結晶層21の厚みは100nm以上200nm以下となってもよい。第一多結晶層21の厚みが100nm未満の場合では第一多結晶層21による緩衝効果が十分ではなく、ワイヤ31等の接続部30を第一電極部20に接続する際に衝撃によって、炭化ケイ素半導体層10へのダメージを十分に抑えることできない場合があるためである。他方、第一多結晶層21の厚みが200nmある場合には、炭化ケイ素半導体層10へのダメージを抑えるという点で十分な効果を得ることができている。このため、第一多結晶層21の厚みを200nmよりも大きくするメリットがそこまで大きくないことから、第一多結晶層21の厚みの上限を200nmとすることができる。なお、前述したように、第二多結晶層22の厚みが第一多結晶層21の厚みの3倍以上5倍以下となる態様を採用する場合であって第一多結晶層21の厚みが100nm以上200nm以下となるときには、第二多結晶層22の厚みは300nm以上1000nm以下となる。
第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態では第二多結晶層22を設ける態様としたが、図3に示すように、本実施の形態では第二多結晶層22は設けられておらず、多結晶の平均粒径が2nm未満となっている第一多結晶層21のみから第一電極部20が形成されている。第1の実施の形態で採用したあらゆる構成を第2の実施の形態でも採用することができる。第1の実施の形態で説明した部材に対しては同じ符号を付して説明する。
本実施の形態によれば、第二多結晶層22を設けずに第一多結晶層21のみから第一電極部20が形成されることから、成膜レートを変えることもなく、単純な製造レシピによって第一電極部20を生成できる。また、製造に時間を要するものの、第一電極部20全体によって緩衝効果をもたらすことができる点でも有益である。
第3の実施の形態
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図4及び図5に示すように、本実施の形態では、第一電極部20が3層以上から構成され、第1実施の形態における第一多結晶層21及び第二多結晶層22に加えて第n多結晶層123(「n」は3以上の整数である。)が設けられている。上記各実施の形態で採用したあらゆる構成を本実施の形態でも採用することができる。上記各実施の形態で説明した部材に対しては同じ符号を付して説明する。
第n多結晶層123はチタン又はモリブデンから構成されてもよいが、これに限られることはなく、第n多結晶層123がアルムニウム、銅、金及びニッケルのいずれか1つ以上の材料から構成されてもよいし、これらの2つ以上から構成されてもよい。
本態様によれば、φBに影響の高い第一多結晶層21ではチタン又はモリブデンを用いるものの、それ以外の第二多結晶層22及び第n多結晶層123においてはチタン又はモリブデン以外の金属を用いることができる。チタン又はモリブデン以外の金属、例えばアルムニウム、銅、金及びニッケルのいずれか1つ以上を用いた場合には、これらの金属がチタンやモリブデンと比較して柔らかいことから、それ自身の性能として緩衝効果を期待できる点でも有益である。
また本態様においても、第一多結晶層21、第二多結晶層22及び第n多結晶層123の各々が同じ金属から構成されてもよい。一例としては、第n多結晶層123における結晶の平均粒径が第二多結晶層22における結晶の平均粒径よりも大きくなり、緩衝効果が第一多結晶層21>第二多結晶層22>第n多結晶層123となってもよい。また、図5に示すように、4層以上の構成となり、第m-1多結晶層における結晶の平均粒径が第m多結晶層における結晶の平均粒径よりも小さくなり、緩衝効果が第m-1多結晶層124>第m多結晶層125となってもよい(「m」は4以上の整数である。)。
第4の実施の形態
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
図6及び図7に示すように、本実施の形態では、電極部20において、面内方向でワイヤ31等の接続部30が設けられる領域で第一多結晶層21が設けられ、第一多結晶層21の周縁領域に第一多結晶層21以外の多結晶層が設けられている。上記各実施の形態で採用したあらゆる構成を本実施の形態でも採用することができる。上記各実施の形態で説明した部材に対しては同じ符号を付して説明する。
前述したように、ワイヤ31等の接続部30を第一電極部20に接続する際に衝撃が加わる。このため、ワイヤ31等の接続部30を設ける領域(面内方向における領域)に第一多結晶層21が設けられていれば、第一電極部20から炭化ケイ素半導体層10に加わる衝撃によって炭化ケイ素半導体層10へのダメージを抑えることできる。このため、本実施の形態では、面内方向においてワイヤ31等の接続部30が設けられる領域で第一多結晶層21が設けられる態様となっている。
また、第一多結晶層21以外の面内方向の領域では例えば第二多結晶層22によって構成されてもよい(図6及び図7参照)。第一多結晶層21は電極部20の一方側面まで延びて設けられてもよいし(図7参照)、第一多結晶層21の一方側に第一多結晶層21以外の多結晶層(図6では第二多結晶層22)が設けられてもよい。このような態様を採用した場合には、面内方向における小さな領域に第一多結晶層21を設けることができる。
前述したように、上記各実施の形態で採用したあらゆる構成を本実施の形態でも採用することができ、例えば第3実施の形態のように第n多結晶層が設けられる態様を採用することもできる。
上述した各実施の形態の記載及び図面の開示は、請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態の記載又は図面の開示によって請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。また、出願当初の請求項の記載はあくまでも一例であり、明細書、図面等の記載に基づき、請求項の記載を適宜変更することもできる。
10 炭化ケイ素半導体層
20 第一電極部(電極部)
21 第一多結晶層
22 第二多結晶層
30 接続部
40 接続電極

Claims (9)

  1. 炭化ケイ素半導体層と、
    前記炭化ケイ素半導体層に設けられた電極部と、
    前記電極部に設けられた接続部と、
    を備え、
    前記電極部は、緩衝層として機能する平均粒径からなるモリブデン又はチタンの多結晶を含む第一多結晶層と、前記第一多結晶層の一方側に設けられ、前記接続部が設けられた接続電極と、を有し、
    前記電極部は、前記第一多結晶層の一方側であって前記接続電極の他方側に、平均粒径が前記第一多結晶層における平均粒径よりも大きい多結晶を含む第二多結晶層を有し、
    前記第一多結晶層における多結晶の平均粒径は2nm未満であり、
    前記第二多結晶層における多結晶の平均粒径は20nm以上である炭化ケイ素半導体装置。
  2. 炭化ケイ素半導体層と、
    前記炭化ケイ素半導体層に設けられた電極部と、
    前記電極部に設けられた接続部と、
    を備え、
    前記電極部は、緩衝層として機能する平均粒径からなるモリブデン又はチタンの多結晶を含む第一多結晶層と、前記第一多結晶層の一方側に設けられ、前記接続部が設けられた接続電極と、を有し、
    前記電極部は、前記第一多結晶層の一方側であって前記接続電極の他方側に、平均粒径が前記第一多結晶層における平均粒径よりも大きい多結晶を含む第二多結晶層を有し、
    前記第二多結晶層の厚みは前記第一多結晶層の厚みの3倍以上5倍以下となる炭化ケイ素半導体装置。
  3. 炭化ケイ素半導体層と、
    前記炭化ケイ素半導体層に設けられた電極部と、
    前記電極部に設けられた接続部と、
    を備え、
    前記電極部は、緩衝層として機能する平均粒径からなるモリブデン又はチタンの多結晶を含む第一多結晶層と、前記第一多結晶層の一方側に設けられ、前記接続部が設けられた接続電極と、を有し、
    前記第一多結晶層の厚みは100nm以上200nm以下である炭化ケイ素半導体装置。
  4. 炭化ケイ素半導体層と、
    前記炭化ケイ素半導体層に設けられた電極部と、
    前記電極部に設けられた接続部と、
    を備え、
    前記電極部は、緩衝層として機能する平均粒径からなるモリブデン又はチタンの多結晶を含む第一多結晶層と、前記第一多結晶層の一方側に設けられ、前記接続部が設けられた接続電極と、を有し、
    面内方向における前記接続部が設けられる領域で前記第一多結晶層が設けられ、前記電極部における前記第一多結晶層の周縁領域に前記第一多結晶層以外の多結晶層が設けられる炭化ケイ素半導体装置。
  5. 前記接続部はワイヤであり、
    前記ワイヤの横断面における大きさは、前記接続電極の面方向における大きさの1/4以上となっている請求項1乃至4のいずれか1項に記載の炭化ケイ素半導体装置。
  6. 前記電極部は、前記第一多結晶層の一方側であって前記接続電極の他方側に、平均粒径が前記第一多結晶層における平均粒径よりも大きい多結晶を含む第二多結晶層を有する請求項3又は4に記載の炭化ケイ素半導体装置。
  7. 前記第二多結晶層は前記第一多結晶層と同じ材料からなる請求項1、2又は6に記載の炭化ケイ素半導体装置。
  8. 前記第一多結晶層における前記多結晶及び前記第二多結晶層における前記多結晶は共にモリブデンであり、
    前記接続部はワイヤであり、
    前記ワイヤの横断面における大きさは、前記接続電極の面方向における大きさの1/4以上となっている請求項1、2又は6に記載の炭化ケイ素半導体装置。
  9. 真空状態において、モリブデン又はチタンを第一成膜レートで炭化ケイ素半導体層に蒸着させて、第一多結晶層を形成する工程と、
    真空状態において、モリブデン又はチタンを第二成膜レートで前記第一多結晶層に蒸着させて、第二多結晶層を形成する工程と、
    を備え、
    前記第二成膜レートは前記第一成膜レートよりも速い、炭化ケイ素半導体装置の製造方法。
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