JP7194395B2 - ジョイント部の補修方法 - Google Patents
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ジョイント部は、溝状に形成されるジョイント部本体と、ジョイント部本体の内部に嵌め込まれるように施工される止水材と、ジョイント部本体の道路長手方向両側に施工されるコンクリート部を備える(例えば、特許文献1,2参照)。
また、ジョイント本体は平面視で波型となっており、ジョイント部全体としては平面視略櫛歯状である。
このように止水材が破断等すると、雨水が橋梁の内部に浸入して錆が生じ橋梁の耐久年数が著しく低下してしまう。
水材の上端が略U字状に凹んだ状態となるように施工する止水材充填工程(700)と、前記充填した止水材(11)を自然乾燥させる乾燥工程(900)と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載のジョイント部(1)の補修方法は、橋梁や高架道路等の道路基盤の継ぎ目に形成され前記道路基盤の伸び縮みを吸収するジョイント部(1)における、金属製の壁部(10a)同士が離間し相対向してなる溝状のジョイント本体(10)から既設の止水材(11)を除去する止水材除去工程(100)と、前記既設の止水材(11)が除去された前記ジョイント本体(10)に第一のバックアップ材(12)を嵌め込む第一バックアップ工程(200)と、前記バックアップ材(12)が嵌め込まれた前記ジョイント本体(10)に前記バックアップ材(12)とは接着し難い止水材(11)を充填する止水材充填工程(700)と、前記充填した止水材(11)を硬化させる硬化工程(900)と、を備え、前記硬化後には前記止水剤が前記ジョイント本体の壁部両側とのみ接着されることを特徴とする。
よって、環境に優しく、コストも低廉である。
さらに、バックアップ材があることで、止水材がジョイント本体の底に付着しないので、止水材がジョイント部の伸縮を妨げない。すなわち、止水材が接着し難いバックアップ材によって止水材が三面接着にならずに済むので、止水材はジョイント本体の壁部両側と接着されるのみであり、止水材は十分に伸縮可能である。
また、研掃材や粉塵を容易に除去可能であるならば、ブラスト工程の後にそのまま第一のバックアップ材を、止水材の充填用に用いることができる。
また、錆を抑制することで、ジョイント本体を長寿命化可能である。これにより、再び止水材が劣化したときにジョイント部に対して再度の補修も可能である。
まず、ジョイント部1の構造について説明する。
このジョイント部1は、ジョイント本体10と、止水材11と、コンクリート部20と、を備え、橋梁や高架道路の道路基盤の継ぎ目であって、道路基盤の伸縮を吸収するものである。
本実施形態においては、図2に示すように少なくともジョイント本体10の壁部10aの上部は、ジョイント本体10の上端から略鉛直に下方に延びる。ここでは、このように上部に位置する溝を遊間部Sと呼ぶ。
そして、道路基盤が伸縮したときには、それに伴ってジョイント本体10の遊間部Sの幅が変化しその伸縮を吸収するので、道路基盤に不陸が生じたり亀裂が入ったりすることを抑制している。
また、止水材11はジョイント部1全体とともに屋外に曝されるものであるから、耐候性にも優れた素材が選定されている。
本実施形態に係るジョイント部1の補修方法は、止水材除去工程100、第一バックアップ工程200、ブラスト工程300、バックアップ材除去工程400、第二バックアップ工程500、プライマー塗布工程600と、止水材充填工程700と、防錆工程800と、乾燥工程900と、を備える。
止水材11がジョイント本体10の壁部10aに強力に接着している場合には、止水材11とジョイント本体10の壁部10aとの間に刃物等を入れ、その後に止水材11を引っ張り出す。
この第一のバックアップ材12は断面略円形で、ジョイント本体10に対して端から順に嵌め込んでいく。
ここでは、第一のバックアップ材12の上端がジョイント本体10の上端から35mmほど下がった位置となるまで嵌めた。
ここで、研掃材を噴射するとともに、研掃材及び生じた粉塵の吸引をブラスト装置によって同時に行い、研掃材及び粉塵の飛散を最小限に抑えた。
このようなブラストを行うことができれば、ジョイント部1の上方から研掃材を噴射するものであろうが、遊間部Sに挿入可能なほどに小さいノズルヘッドを有するものであろうが、ブラスト装置の種類は問わない。
このとき又は第一のバックアップ材12の除去の直後に、ジョイント本体10内に残っている粉塵等をさらに除去すればなおよい。
この各層ごとに充填後、上から半固体状の止水材11を押さえ込んで、止水材11と第二のバックアップ材12との間に閉じ込められた気泡を抜く。
特に、ジョイント本体10のブラストを行った壁部10aを止水材11によって被覆するようにする。
このように止水材11をジョイント本体10に満充填しないので、ブラストしたけれども止水材11で被覆されないジョイント本体10の部位は多少なりとも発生し得る。
また、第二のバックアップ材12はジョイント本体10に嵌め込むだけであってジョイント本体10に固定しているわけではないので、冬季に遊間部Sが広くなったときには第二のバックアップ材12はジョイント本体10内で落下することも起こり得る。しかし、止水材11が所定の位置で硬化さえすれば第二のバックアップ材12の役目は終了しているので問題無い。
この上端縁部とは、ジョイント本体10のうちブラストされかつ止水材11で被覆されていない部位を指し、ジョイント本体10上端の略鉛直部分と略水平部分の両方が含まれる。
よって、従来に比べて環境に優しく、コストも低廉である。また、工期も短くて済む。
さらに、バックアップ材12があることで、止水材11がジョイント本体10の底に付着しないので、止水材11がジョイント部1の伸縮を妨げない。すなわち、止水材11が接着し難いバックアップ材12によって止水材11が三面接着にならずに済むので、止水材11はジョイント本体10の壁部10a両側と接着されるのみであり、止水材11は十分に伸縮可能である。
また、錆を抑制することで、ジョイント本体10を長寿命化可能である。これにより、再び止水材11が劣化したときにジョイント部1に対して再度の補修も可能である。
つまり、夏季に車両の走行で止水材11が摩損した状態において、冬場に遊間部Sが広がって止水材11が引っ張れるとその摩損箇所から止水材11の破断が進行するが、そのような状況は生じ難い。
またブラストを狙った箇所に正確に行ったり、そのブラスト面を確実に止水材11で被覆できたりするならば防錆剤の塗布は必須ではない。
10 ジョイント本体
10a 壁部
11 止水材
12 バックアップ材
20 コンクリート部
100 止水材除去工程
200 第一バックアップ工程
300 ブラスト工程
400 バックアップ材除去工程
500 第二バックアップ工程
600 プライマー塗布工程
700 止水材充填工程
800 防錆工程
900 乾燥工程
S 遊間部
Claims (5)
- 橋梁や高架道路等の道路基盤の継ぎ目に形成され前記道路基盤の伸び縮みを吸収するジョイント部における、金属製の壁部同士が離間し相対向してなる溝状の既設のジョイント本体に第一のバックアップ材を嵌め込む第一バックアップ工程と、
前記バックアップ材が嵌め込まれた前記既設のジョイント本体に止水材を充填し前記止水材の上端が略U字状に凹んだ状態となるように施工する止水材充填工程と、
前記充填した止水材を硬化させる硬化工程と、を備えることを特徴とするジョイント部の補修方法。 - 橋梁や高架道路等の道路基盤の継ぎ目に形成され前記道路基盤の伸び縮みを吸収するジョイント部における、金属製の壁部同士が離間し相対向してなる溝状の既設のジョイント本体に第一のバックアップ材を嵌め込む第一バックアップ工程と、
前記バックアップ材が嵌め込まれた前記既設のジョイント本体に前記バックアップ材とは接着し難い止水材を充填する止水材充填工程と、
前記充填した止水材を硬化させる硬化工程と、を備え、
前記硬化後には前記止水剤が前記既設のジョイント本体の壁部両側とのみ接着されることを特徴とするジョイント部の補修方法。 - 前記第一バックアップ工程と前記止水材充填工程との間に、
前記第一のバックアップ材が嵌め込まれた前記既設のジョイント本体に研掃材を噴射するブラスト工程を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のジョイント部の補修方法。 - 前記ブラスト工程と前記止水材充填工程との間に、
前記既設のジョイント本体から前記第一のバックアップ材を除去するバックアップ材除去工程と、
前記第一のバックアップ材が除去された前記既設のジョイント本体に第二のバックアップ材を嵌め込む第二バックアップ工程と、を備えることを特徴とする請求項3に記載のジョイント部の補修方法。 - 前記止水材充填工程と前記硬化工程との間に、
前記既設のジョイント本体に上端縁部に防錆剤を塗布する防錆工程を備えることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載のジョイント部の補修方法。
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