JP7193827B2 - 摩砕機 - Google Patents

摩砕機 Download PDF

Info

Publication number
JP7193827B2
JP7193827B2 JP2017163035A JP2017163035A JP7193827B2 JP 7193827 B2 JP7193827 B2 JP 7193827B2 JP 2017163035 A JP2017163035 A JP 2017163035A JP 2017163035 A JP2017163035 A JP 2017163035A JP 7193827 B2 JP7193827 B2 JP 7193827B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grindstone
grinding surface
clearance
data
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017163035A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019037948A (ja
Inventor
幸也 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Masuko Sangyo Co Ltd
Original Assignee
Masuko Sangyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Masuko Sangyo Co Ltd filed Critical Masuko Sangyo Co Ltd
Priority to JP2017163035A priority Critical patent/JP7193827B2/ja
Publication of JP2019037948A publication Critical patent/JP2019037948A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7193827B2 publication Critical patent/JP7193827B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Crushing And Grinding (AREA)

Description

本発明は、食品、化学、医薬品及び燃料等の分野で利用可能な超微粒子を製造する摩砕機に関するものである。
材料を粉砕して超微粒子を製造することが可能な摩砕機においては、石臼の原理を応用した上下2枚の砥石を備えるものが既知である。例えば特許文献1には、本件出願人によるものとして、装置本体に対して回転可能に設けられたリング状の下部砥石と、蓋体に固定されるとともに下部砥石に対して対向するリング状の上部砥石とを備える摩砕機が示されている。このような摩砕機では、下部砥石と上部砥石の間に材料を送り込みつつ下部砥石を回転させ、砥石間で生ずる圧縮・剪断・摩擦等の複合作用によって材料をすり潰して超微細粒子に粉砕している。
ところでこのような摩砕機においては、得られる超微細粒子の粒度が一定に保たれていることが重要であって、そのためには、下部砥石と上部砥石とのクリアランスが変動しないようにしなければならない。しかし、運転開始時において下部砥石と上部砥石とのクリアランス調整を行っていても、クリアランスは種々の要因によって変わってしまう。例えば、運転を続けて行くと材料の粉砕によって砥石表面が摩耗するため、砥石間のクリアランスは次第に広がることになる。また、材料の温度や粉砕時に生じる摩擦熱によって砥石や装置が熱膨張すると、砥石間のクリアランスの変動につながることになる。
このような問題に対して特許文献1の摩砕機では、下部砥石を上下動させるトルク制限機能を有するサーボモータを設け、運転時においては、サーボモータを駆動して下部砥石を上昇させて上部砥石とのクリアランスをゼロとし、その時のサーボモータのトルク信号によりサーボモータを停止した後直ちに下部砥石を所定クリアランスまで下降させ、この動作を断続的に複数回繰り返すようにしている。
特許3558687号公報
上述した特許文献1の方法によれば、粉砕される材料の粒度を一定に保って摩砕機を自動運転することが可能である。しかし、砥石間のクリアランスをより高い精度で調整しようとする場合、砥石同士が離れている状態と離れていた砥石が僅かに接触する状態とではトルクの差が小さいため、クリアランス調整の基準となる、砥石が僅かに接触する状態を検出することが難しい場合がある。また、下部砥石と上部砥石とのクリアランス変動の要因を更に探ったところ、上述した砥石表面の摩耗や熱膨張によるものに加えて、運転継続によって下部砥石を回転、或いは上下動させる各種の部材が摩耗することも一因であることが判明した。すなわち、摩耗した部材は、砥石間のクリアランスの精度に影響を及ぼすため、これらの部材の交換時期を適切に把握できることも必要とされている。
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、下部砥石と上部砥石とのクリアランスをより高い精度で調整することができる摩砕機を提供することを目的とする。
本発明は、回転可能且つ上下動可能に設けられたリング状の下部砥石を備える装置本体と、該装置本体に対して開閉可能に設けられ、該下部砥石に対向するリング状の上部砥石を備える上蓋と、該装置本体又は該上蓋に設けられ、運転中の振動又は音を測定するセンサと、該下部砥石を上下動させて該下部砥石における摩砕上面と該上部砥石における摩砕下面との対向距離を調整するクリアランス調整手段とを備える摩砕機において、前記センサは、前記下部砥石を回転させ且つ粉砕される材料が前記摩砕上面及び前記摩砕下面に存在しない状態で生じる振動又は音のデータを取得するものであり、前記クリアランス調整手段は、前記対向距離の調整のために前記データに基づいて前記下部砥石を上下動させるよう構成されたものであり、前記材料の粉砕を行う途中での前記摩砕上面と前記摩砕下面とのクリアランス調整において、前記材料の供給を停止した状態で前記下部砥石を回転させつつ下降させて前記下部砥石と前記上部砥石に残った材料を排出した後前記下部砥石を回転させたまま上昇させて前記摩砕上面と前記摩砕下面に前記材料が存在しない状態で生じる振動又は音のデータを前記センサで取得して前記下部砥石と前記上部砥石とが僅かに接触する状態を検出し、この時の前記下部砥石の位置を基準として前記摩砕上面と前記摩砕下面とのクリアランス調整を行う摩砕機である。
また前記クリアランス調整手段は、前記データに含まれる特定周波数でのデータに基づいて前記下部砥石を上下動させることが可能であることが好ましい。
そして前記装置本体又は前記上蓋は、前記下部砥石及び前記上部砥石によって粉砕された材料を排出する排出部を備え、該排出部は、粉砕された材料の温度を測定する温度センサを備えていて、前記クリアランス調整手段は、該温度センサで得られる材料の温度データに基づいて前記下部砥石を上下動させることが可能であることが好ましい。
本発明の摩砕機は、運転中の振動又は音を測定するセンサを備えている。そしてこのセンサを使用し、下部砥石を回転させた状態で生じる振動又は音を測定して得られるデータを利用することによって、下部砥石と上部砥石が僅かに接触するクリアランス調整の基準を高い精度で検出することができる。またこのデータを利用することによって下部砥石を回転、或いは上下動させる部材の異常も検出することができるため、クリアランスの変動につながる摩耗した部材の影響を取り除くことができる。このように、本発明の摩砕機によれば従来の摩砕機がもつ問題を解決することが可能であり、下部砥石と上部砥石とのクリアランスをより高い精度で調整することができる。
本発明に従う摩砕機の一実施形態を示した断面図である。 振動センサによって得られた振動の周波数と振幅レベルの関係を示す図である。 音センサによって得られた音の周波数と振幅レベルの関係を示す図である。
以下、図1を参照しながら本発明に従う摩砕機の一実施形態について説明する。
図1において、符号1は本実施形態の摩砕機を示している。摩砕機1は、装置の主要部材(装置の骨格をなすフレームや、装置の動作を司る電源、制御部等)を備える装置本体2と、装置本体2の上方においてヒンジ等によって連結し、装置本体2に対して開閉可能に設けられる上蓋3とを備えている。
装置本体2には、後述する下部砥石を回転させるための主モータ4を備えている。主モータ4は、主軸5が上方へ指向する向きで取り付けられている。主軸5は、円筒状をなす接続部材6の下部に連結している。また接続部材6の上方には、接続部材6に対して同心になる位置において、接続部材6とスプライン結合するスプラインシャフト7が設けられている。更にスプラインシャフト7の上方には円板状の回転盤8が設けられていて、回転盤8には、リング状の下部砥石9が設けられている。このように本実施形態の下部砥石9は、主モータ4、主軸5、接続部材6、スプラインシャフト7、回転盤8で構成される回転手段によって回転させることが可能である。
上蓋3には、下部砥石9に対向するように設けられるリング状の上部砥石10が設けられている。本実施形態の上部砥石10は上蓋3に対して回転不能に取り付けられている。また上蓋3の中央部には、上部砥石10の中央部の穴に連通する開口11が設けられている。図示は省略するが、開口11にはホッパー等を取り付けることが可能であって、開口11を通して粉砕する材料を摩砕機1に供給することができる。
本実施形態の下部砥石9と上部砥石10は、その外周部において、材料を粉砕するための平坦面を有している。また中央部には、その平坦面に連続するように設けられる中くぼみ状の円錐台形部が設けられている。ここで、下部砥石9における平坦面を摩砕上面12と称し、上部砥石10における平坦面を摩砕下面13と称する。
開口11を通して供給された材料は、下部砥石9と上部砥石10の内側に導入され、更に遠心力等によって摩砕上面12と摩砕下面13の間に送り込まれて粉砕され、下部砥石9と上部砥石10の外側に流出する。そして、粉砕された材料は、装置本体2に設けた樋状の排出部14を通って不図示の容器等に収容される。
装置本体2は、上述した回転手段によって下部砥石9を回転させることが可能であり、また、以下に説明するクリアランス調整手段によって下部砥石9を上下動させて、摩砕上面12と摩砕下面13との対向距離を調整することも可能である。
本実施形態の摩砕機1には、横向きに設けたトルク制限機能付きのサーボモータ15と、サーボモータ15の出力軸に設けた出力軸16と、接続部材6の外周側に設けられ、出力軸16によって回転するリング状のかさ歯車17が設けられている。またかさ歯車17には、上方へ向けて起立させた連結ピン18が設けられていて、連結ピン18は、接続部材6の外周側に設けられる円筒状の支持部材19と連結している。そして支持部材19の上部内側には、スプラインシャフト7を回転可能に支持する軸受け20が設けられている。また支持部材19の外周側には、円筒状をなすとともに装置本体2に対して固定された円筒状の固定部材21が設けられている。なお、図示は省略するが、支持部材19の外周面には雄ねじ部が設けられていて、固定部材21の内周面には、この雄ねじ部に螺合する雌ねじ部が設けられている。このように本実施形態のクリアランス調整手段は、サーボモータ15、出力軸16、かさ歯車17、連結ピン18、支持部材19、軸受け20、固定部材21によって構成されている。
このような構成になる摩砕機1は、主モータ4を駆動させると、主軸5、接続部材6、スプラインシャフト7、及び回転盤8が回転し、それに伴って下部砥石9を回転させることができる。またサーボモータ15を駆動させると、出力軸16によってかさ歯車17が回転し、これにより連結ピン18を介して支持部材19も回転する。ここで、支持部材19は固定部材21に螺合しているため、支持部材19は回転しながら固定部材21に対して上下方向に移動し、軸受け20を介して支持部材19に支持されるスプラインシャフト7と回転盤8も上下方向に移動する。これにより、下部砥石9を上下動させて上部砥石10との対向距離を調整することができる。
また摩砕機1は、振動又は音を測定可能なセンサ22を備えている。本実施形態においては上蓋3の外側における上部砥石10の近傍に、振動の周波数と振幅レベルを測定可能な振動センサを設けている。なお、振動センサは、上蓋3の内側に設けることも可能であるし、装置本体2の外側、或いは内側に設けることも可能である。また、音を測定する場合には、音の周波数と振幅レベルを測定可能な音センサを設けることとする。なお、音センサを採用する場合も、振動センサと同様にして上蓋3や装置本体2の外側或いは内側置に設けることができる。
このようなセンサ22に対してクリアランス調整手段は、センサ22によって得られる振動又は音のデータに基づいて、下部砥石9を上下動させることができるように構成されている。
更に摩砕機1は、排出部14に設けられ、粉砕された材料の温度を測定する温度センサ23を備えている。本実施形態においては、下部砥石9及び上部砥石10から比較的離れた排出部14の下流側に設けているが、排出部14の上流側に設けてもよい。また、温度センサ23としては、流動する材料に接触して温度を測定するものでもよいし、材料とは非接触で測定するものでもよい。
このような温度センサ23に対してクリアランス調整手段は、温度センサ23によって得られる材料の温度データに基づいて、下部砥石9を上下動させることができるように構成されている。
更に摩砕機1は、例えば装置本体2に設けた制御部によって構成され、上述した回転手段、及びクリアランス調整手段の異常を検出することが可能な異常診断手段を備えている。本実施形態のセンサ22は、下部砥石9を回転させた状態で生じる振動又は音のデータを、回転手段及びクリアランス調整手段が摩耗していない運転初期に測定して初期データを取得するともに、比較的長期の所定時間運転後に測定して経時データを取得することができるものであって、異常診断手段は、初期データと経時データとを比較して、両者に所定の乖離が認められたときに回転手段、及びクリアランス調整手段に異常が生じていると検出することが可能である。なおこれらの手段に含まれる部材によっては、例えばデータ中の周波数や振動レベルに特徴が表れるものがある。すなわち異常診断手段は、回転手段及びクリアランス調整手段に含まれる部材を特定せずに異常を検知するだけでなく、周波数や振動レベルに表れる特徴を捉えることによって、特定の部材の異常を検知することも可能である。なお、上蓋3に設けたセンサ22とは別異のセンサを装置本体2の内部に設け、このセンサで得られる振動又は音の初期データ及び経時データに基づいて回転手段、及びクリアランス調整手段の異常を検出するようにしてもよい。
このような摩砕機1を使用して本願発明者が検討を重ねたところ、上部砥石10から離間した状態で下部砥石9を回転させた場合と、上部砥石10に対して接触した状態で下部砥石9を回転させた場合とでは、センサ22によって得られる振動又は音のデータに違いが認められた。しかし、摩砕上面12と摩砕下面13が僅かに接触する状態を検出しようとする場合、材料を供給しながらクリアランス調整を行うときのように摩砕上面12と摩砕下面13との間に材料が存在する状態にあっては、下部砥石9を回転させた際の振動や音が材料の種類や状態によってばらついて、正確に検出できないことがあった。一方、摩砕上面12と摩砕下面13との間に材料が存在しない状態においては、下部砥石9を回転させた際の振動や音はほぼ一定であり、摩砕上面12と摩砕下面13が僅かに接触する状態を高い精度で検出することができた。
更に検討を重ねたところ、センサ22で得られる振動又は音のデータ中、特定の周波数に着目すると、摩砕上面12と摩砕下面13が僅かに接触する状態を更に高い精度で検出できることを見出した。
この点を図2、図3を参照しながら説明する。図2は、センサ22として振動センサを使用し、振動センサによって得られる振動の周波数と振幅レベルのデータを、下部砥石9の上昇位置に応じて示したものである。また図3は、センサ22として音センサを使用し、音センサによって得られる音の周波数と振動レベルのデータを、下部砥石9の上昇位置に応じて示したものである。
図2に示すように、下部砥石9が上部砥石10から離れている状態と下部砥石9と上部砥石10とが僅かに接触する状態との振動レベルの差は、振動の周波数によって違いがある。例えば2.5kHzにおける振動レベルの差は小さいものの、10kHzにおいては大きくなる。測定によって得られる振動レベルは多少ばらついているものの、振動レベルの差が大きな周波数のデータに着目すれば、ばらつきの影響を受けずに下部砥石9と上部砥石10とが僅かに接触する状態を高い精度で検出することができる。本実施形態においては、ある程度の幅を持たせた周波数帯を抽出して、この周波数帯での振動レベルに基づいてクリアランス調整を行うこととしている。例えば6.3kHz~20kHzの周波数帯では、下部砥石9が上部砥石10から離れている状態の振動レベルとこれらが僅かに接触する状態の振動レベルの差が大きくなっている。従って、6.3kHz~20kHzの周波数帯でのデータを用いることによって、下部砥石9と上部砥石10とが僅かに接触する状態を高い精度で検出することができる。特に、用いるデータの周波数帯を10kHz~20kHzとする場合は、振動レベルの差がより大きくなっているため、更に高い精度で検出することができる。
図3に示すように音センサを用いる場合も、下部砥石9が上部砥石10から離れている状態と下部砥石9と上部砥石10とが僅かに接触する状態との振動レベルの差は、音の周波数によって違いがある。図3の状態では、2.5kHz~20kHzの周波数帯でのデータを用いることによって、下部砥石9と上部砥石10とが僅かに接触する状態を高い精度で検出することができる。特に、振動レベルの差が大きく且つ振動レベルの値も大きな6.3kHz~10kHzの周波数帯でのデータを用いる場合は、更に高い精度で検出することができる。
このような検討をもとに、摩砕機1では以下のような運転方法によって材料の粉砕を行うこととする。
まず材料を供給する前に、摩砕上面12と摩砕下面13が離れた状態で主モータ4を駆動させ、次いでサーボモータ15を駆動させて下部砥石9を上昇させる。そして、下部砥石9を上昇させている間、センサ22において振動又は音のデータを取得する。本実施形態においては、振動センサで得られるデータのうち、6.3kHz~20kHzの周波数帯の振動レベルに基づいて下部砥石9と上部砥石10とが僅かに接触する状態を検出する。そして、この時の下部砥石9の位置を基準として、材料の種類や状態に応じた最適値になるように摩砕上面12と摩砕下面13とのクリアランス調整を行う。なお、本実施形態においては、サーボモータ15のトルク制限機能によって、下部砥石9が過剰に上昇しないように規制している。このため、例えばセンサ22に不具合がある場合や有効なデータが取得できない場合が発生したとしても、下部砥石9が上部砥石10に強く押し当たって破損する等の不具合を確実に防止することができる。その後は材料を供給して、下部砥石9と上部砥石10によって材料の粉砕を行う。
なお、材料の粉砕を開始した後は、材料の温度や粉砕時の摩擦熱によって砥石や装置が熱膨張するため、摩砕上面12と摩砕下面13とのクリアランスが変動することになる。また砥石表面の摩耗によってもクリアランスが変わることになる。このため、運転の途中においても所定のタイミングでクリアランス調整を行うこととする。運転の途中でのクリアランス調整は、まず材料の供給を停止し、次いでサーボモータ15を駆動させて下部砥石9を下降させる。なおこの間も、主モータ4の駆動は継続して下部砥石9は回転させておく。これにより、下部砥石9の遠心力でもって、下部砥石9と上部砥石10に残った材料が排出されるため、摩砕上面12と摩砕下面13は材料が存在しない状態になる。すなわち、下部砥石9と上部砥石10とが僅かに接触する状態を高い精度で検出することができる。その後は、サーボモータ15を逆方向に駆動させて下部砥石9を上昇させ、上述した運転開始前の手順と同様の方法で摩砕上面12と摩砕下面13とのクリアランス調整を行い、材料の供給を再開する。
また本実施形態では、温度センサ23を設けている。例えば熱膨張によって摩砕上面12と摩砕下面13とのクリアランスが狭くなると、粉砕された材料の温度が摩擦によって上昇することになる。そして、温度センサ23で得られる材料の温度が上昇して所定の値から外れる場合は、サーボモータ15を駆動して下部砥石9を下降させて、所定の温度に収まるようにクリアランス調整を行う。なお、温度センサ23で得られる材料の温度が低い場合は、摩砕上面12と摩砕下面13とのクリアランスが狭くなるようにクリアランス調整を行ってもよい。また、温度センサ23によるクリアランス調整を行う場合も、センサ22を利用して、材料の供給を一旦停止して下部砥石9と上部砥石10とが僅かに接触する状態を再度検出し、意図したクリアランスになるように調整してもよい。
また長期に亘って運転を継続すると、回転手段やクリアランス調整手段に含まれる各種の部材が摩耗して、摩砕上面12と摩砕下面13とのクリアランスの精度に影響を及ぼすおそれがある。摩耗した部材は交換が必要であるが、本実施形態においては、上述した異常診断手段によって回転手段及びクリアランス調整手段の異常を検出して、最適なタイミングで交換を促すことができる。この場合はまずセンサ22によって、下部砥石9を回転させた状態で生じる振動又は音のデータを、これらの手段に含まれる各種の部材が摩耗していない運転初期において測定して初期データを取得しておく。また、比較的長期に亘って運転した後のデータである経時データも随時取得する。そして、異常診断手段によって初期データと経時データとを比較して、両者に所定の乖離があるか否かによって、回転手段及びクリアランス調整手段の異常を検出することができる。なお、初期データと経時データとを比較する場合においても、これらのデータに含まれる特定周波数のデータに基づいて行うことが好ましい。また、これらの手段に含まれる部材によっては、データ中の周波数や振動レベルに特徴が表れるものがある。このため、この特徴を捉えることによって、特定の部材に異常が起きていることを検知することも可能である。
本発明の摩砕機は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に従う範疇で種々の変更や追加を加えたものも含まれる。例えば上述した上部砥石10は、上蓋3に対して回転不能に取り付けたものであったが、主モータ4とは別異に設けた他のモータによって回転可能に設けられるものであってもよい。
また、本実施形態のクリアランス調整手段は、サーボモータ15によって下部砥石9を上下動させるものであったが、手動式のハンドルを設けて下部砥石9を上下動させてもよい。この場合においては、クリアランス調整手段の一つとして、センサ22によって得られるデータから摩砕上面12と摩砕下面13が僅かに接触する状態が検出された際に、音やランプ、映像等によって知らせることができる提示手段を設けておく。これにより、調整者がハンドルを動かして下部砥石9を上下動させる場合でも、提示手段からの音等によって、下部砥石9の基準位置を正確に掴むことができる。そして、予め把握しているハンドルの回転量と下部砥石9の上下方向移動量に基づいてハンドルを動かすことによって、摩砕上面12と摩砕下面13との対向距離を適切に調整することができる。なお温度センサ23を使用する場合においては、提示手段に、粉砕された材料が最適な温度内にあるか否かを知らせる機能を設けることが好ましい。
また、摩砕機を有線又は無線のネットワークとつないで上述した各種のセンサで得られるデータを遠隔地で受け取れるようにし、遠隔地から摩砕機のクリアランス制御やソフトウエアの更新などを行ったり、遠隔地において摩砕機の状態を把握したりする機能を設けることも可能である。
1:摩砕機
2:装置本体
3:上蓋
4:主モータ
5:主軸
6:接続部材
7:スプラインシャフト
8:回転盤
9:下部砥石
10:上部砥石
11:開口
12:摩砕上面
13:摩砕下面
14:排出部
15:サーボモータ
16:出力軸
17:歯車
18:連結ピン
19:支持部材
20:軸受け
21:固定部材
22:センサ(振動センサ、音センサ)
23:温度センサ

Claims (3)

  1. 回転可能且つ上下動可能に設けられたリング状の下部砥石を備える装置本体と、該装置本体に対して開閉可能に設けられ、該下部砥石に対向するリング状の上部砥石を備える上蓋と、該装置本体又は該上蓋に設けられ、運転中の振動又は音を測定するセンサと、該下部砥石を上下動させて該下部砥石における摩砕上面と該上部砥石における摩砕下面との対向距離を調整するクリアランス調整手段とを備える摩砕機において、
    前記センサは、前記下部砥石を回転させ且つ粉砕される材料が前記摩砕上面及び前記摩砕下面に存在しない状態で生じる振動又は音のデータを取得するものであり、
    前記クリアランス調整手段は、前記対向距離の調整のために前記データに基づいて前記下部砥石を上下動させるよう構成されたものであり、
    前記材料の粉砕を行う途中での前記摩砕上面と前記摩砕下面とのクリアランス調整において、前記材料の供給を停止した状態で前記下部砥石を回転させつつ下降させて前記下部砥石と前記上部砥石に残った材料を排出した後前記下部砥石を回転させたまま上昇させて前記摩砕上面と前記摩砕下面に前記材料が存在しない状態で生じる振動又は音のデータを前記センサで取得して前記下部砥石と前記上部砥石とが僅かに接触する状態を検出し、この時の前記下部砥石の位置を基準として前記摩砕上面と前記摩砕下面とのクリアランス調整を行う摩砕機。
  2. 前記クリアランス調整手段は、前記データに含まれる特定周波数でのデータに基づいて前記下部砥石を上下動させることが可能である請求項1に記載の摩砕機。
  3. 前記装置本体又は前記上蓋は、前記下部砥石及び前記上部砥石によって粉砕された材料を排出する排出部を備え、該排出部は、粉砕された材料の温度を測定する温度センサを備えていて、前記クリアランス調整手段は、該温度センサで得られる材料の温度データに基づいて前記下部砥石を上下動させることが可能である請求項1又は2に記載の摩砕機。
JP2017163035A 2017-08-28 2017-08-28 摩砕機 Active JP7193827B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017163035A JP7193827B2 (ja) 2017-08-28 2017-08-28 摩砕機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017163035A JP7193827B2 (ja) 2017-08-28 2017-08-28 摩砕機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019037948A JP2019037948A (ja) 2019-03-14
JP7193827B2 true JP7193827B2 (ja) 2022-12-21

Family

ID=65725963

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017163035A Active JP7193827B2 (ja) 2017-08-28 2017-08-28 摩砕機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7193827B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110681443B (zh) * 2019-10-17 2023-10-03 怀化常青食品有限公司 磨浆机砂轮间隙调整装置
ES2829173A1 (es) 2019-11-28 2021-05-28 Bio Nc S L Procedimiento de desfibrado y dispositivo para obtener nanocelulosa

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006061811A (ja) 2004-08-26 2006-03-09 Taiyo Flour Milling Co Ltd 製粉方法及び製粉機
JP3195662U (ja) 2014-11-13 2015-01-29 株式会社グローエンジニアリング 粉砕機の診断装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4233600A (en) * 1978-06-07 1980-11-11 Pulp And Paper Research Institute Of Canada Method and system for detecting plate clashing in disc refiners
JPS647958A (en) * 1987-06-30 1989-01-11 Masuko Sangyo Kk Method for automatically controlling clearance of grinder
JPH0724784B2 (ja) * 1987-12-24 1995-03-22 株式会社ノリタケカンパニーリミテド ディスク型微粉砕機

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006061811A (ja) 2004-08-26 2006-03-09 Taiyo Flour Milling Co Ltd 製粉方法及び製粉機
JP3195662U (ja) 2014-11-13 2015-01-29 株式会社グローエンジニアリング 粉砕機の診断装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019037948A (ja) 2019-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7193827B2 (ja) 摩砕機
CN104274077B (zh) 特别地用于自动咖啡机的咖啡研磨机
KR101935150B1 (ko) 수직 롤러형 분쇄날 및 이를 구비한 분쇄기
JP2648641B2 (ja) 円錐部を有する振動クラッシャと前記クラッシャの運転を制御する方法
KR20190009258A (ko) 그라인더의 그라인딩 휠의 위치를 재설정하기 위한 장치
CN106102531B (zh) 用于研磨和计量咖啡的设备
JP3195662U (ja) 粉砕機の診断装置
US5673862A (en) Grain mill
JP5864644B2 (ja) 石臼式粉砕機の運転制御システム
JP6135984B2 (ja) 竪型粉砕機の運転方法
JP2016209841A (ja) 粉砕機
JPH0137972B2 (ja)
JP2010058115A (ja) 穀物・種子・固形樹脂の製粉機
JP3558687B2 (ja) 摩砕機のクリアランス自動制御方法
KR102309260B1 (ko) 분쇄기의 운전 제어 시스템 및 진단 장치
JP5668902B2 (ja) 竪型粉砕機
JP5004558B2 (ja) 粉砕設備およびその制御装置並びに粉砕設備における原料供給方法
JP7151512B2 (ja) 竪型粉砕機及びその運転方法
JP2014018755A (ja) 粉砕機
JPH0351464B2 (ja)
KR101654234B1 (ko) 마찰 충격 및 열을 감소시킨 곡물분쇄기
KR101861481B1 (ko) 분쇄기
JPH05104011A (ja) 竪型粉砕機の自動運転方法
JPH07328466A (ja) ローラミル並びに該ミルの原料供給量制御方法および装置
JPH057788A (ja) 竪型粉砕機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200703

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210608

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220822

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7193827

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150