JP7191768B2 - コンクリート体におけるコンクリートの剥落抑制構造 - Google Patents
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Description
上記課題を解決するコンクリートの剥落抑制構造は、水平方向において隣合う他の部材との間に隙間を有するよう支持されているコンクリート体に適用され、そのコンクリート体に形成されている樹脂塗膜によって同コンクリート体からのコンクリートの剥落を抑制する。上記樹脂塗膜は、コンクリート体における地震による揺れに伴って上記他の部材に対し接触する部位の周辺に形成されている。
この構成によれば、コンクリート体における樹脂塗膜の形成場所を小さく抑えることができるため、その形成が容易になって形成のためのコストを低く抑えることができる。また、設置済みのコンクリート体に対し樹脂塗膜を形成する際、その形成が容易になる。
図1に示されるように、高層建築物といった建物においては、工場で製造された壁材であるプレキャスト板1を複数並べて建物の梁2に支持されるようにし、それらプレキャスト板1によってカーテンウォールと呼ばれる外壁を形成するようにしたものが知られている。このプレキャスト板1は、水平方向及び鉛直方向に延びる四角板状のコンクリート体であって、例えば鉄筋コンクリートによって形成されている。なお、コンクリート体(この例ではプレキャスト板1)を形成するコンクリートとしては、セメントに対し砂利、砂、及び水を混合して凝固させたものが採用される。
図3(a)及び図3(b)はそれぞれ、隣合うプレキャスト板1同士を上方から見た状態、及び、建物の外側から見た状態を概略的に示している。これらの図から分かるように、プレキャスト板1においては、コンクリートの剥落を抑制することを目的にポリウレア樹脂からなる樹脂塗膜5が形成されている。ただし、プレキャスト板1に樹脂塗膜5を形成するとしても、その樹脂塗膜5がプレキャスト板1の適切な部位に形成されていないと、同樹脂塗膜5によってコンクリートの剥落を効果的に抑制することはできない。このため、上記樹脂塗膜5は、プレキャスト板1における地震による揺れに伴って隣合う他の部材に対し接触する部位の周辺に形成されている。
(1)想定以上の大きさの地震による建物の揺れに伴い、プレキャスト板1が図2に矢印で示す方向に回動したり、同矢印と逆方向に回動したりするように揺れると、プレキャスト板1が隣合う他の部材、すなわち隣のプレキャスト板1や連結部材4と接触するおそれがある。そして、プレキャスト板1が上記他の部材に接触したとき、同プレキャスト板1における上記接触時の衝撃が伝達される部分、すなわちプレキャスト板1の端部6では、コンクリートの剥落が生じやすくなる。しかし、プレキャスト板1の上記端部6には樹脂塗膜5が形成されているため、その樹脂塗膜5によって上記衝撃が伝達される部分からのコンクリートの剥落を抑制することができる。
・プレキャスト板1を地震による建物の揺れに対し追従して揺れるように支持する方式としてロッキング方式を例示したが、それに代えてスウェイ方式を採用することも可能である。このスウェイ方式では、図4に示すように、プレキャスト板1の上端部が接合金物9によって上側の梁2に対し固定される一方、プレキャスト板1の下端部が接合金物10を介して下側の梁2に対し同梁2の延びる方向について相対移動可能に連結される。
・樹脂塗膜5をプレキャスト板1における対向面6aの一部を覆うように形成してもよい。図7は、樹脂塗膜5をプレキャスト板1における対向面6aの一部を覆うように形成する場合の例を示している。
・図9に示すように、樹脂塗膜5をプレキャスト板1における内側面8全体を覆うように形成してもよい。
・プレキャスト板1(コンクリート体)を形成するコンクリートとして、セメントに対し砂利、砂、及び水を混合して凝固させた通常のコンクリート以外のもの、例えばセメントに対し砂、及び水を混合して凝固させたモルタルを採用してもよい。更に、軽量気泡コンクリート(ALC)や、押出成形セメント板(ECP)を採用したりすることも可能である。
Claims (4)
- 水平方向において隣合う他の部材との間に隙間を有するよう支持されているコンクリート体に適用され、そのコンクリート体に形成されている樹脂塗膜によって同コンクリート体からのコンクリートの剥落を抑制するコンクリート体におけるコンクリートの剥落抑制構造において、
前記樹脂塗膜は、前記コンクリート体における地震による揺れに伴って前記他の部材に対し接触する部位の周辺に形成されており、
前記コンクリート体は、外方に露出する外表面を有しており、
前記樹脂塗膜は、前記コンクリート体の前記部位における少なくとも外表面側に形成されており、
前記コンクリート体の前記部位は、前記他の部材と対向する対向面を有しており、前記対向面には前記樹脂塗膜が形成されていないことを特徴とするコンクリート体におけるコンクリートの剥落抑制構造。 - 水平方向において隣合う他の部材との間に隙間を有するよう支持されているコンクリート体に適用され、そのコンクリート体に形成されている樹脂塗膜によって同コンクリート体からのコンクリートの剥落を抑制するコンクリート体におけるコンクリートの剥落抑制構造において、
前記樹脂塗膜は、前記コンクリート体における地震による揺れに伴って前記他の部材に対し接触する部位の周辺に形成されており、
前記コンクリート体は、外方に露出する外表面を有しており、
前記樹脂塗膜は、前記コンクリート体の前記部位における前記外表面側のみに形成されていることを特徴とするコンクリート体におけるコンクリートの剥落抑制構造。 - 前記コンクリート体は、水平方向及び鉛直方向に延びる四角板状に形成されて同コンクリート体の水平に延びる方向の端部が前記部位となっているとともに、その部位における端面が前記他の部材と対向する対向面となっており、且つ、前記コンクリート体の厚さ方向の一方側の面が外方に露出する前記外表面となっており、
前記樹脂塗膜は、少なくとも前記部位の外表面における前記対向面と繋がる部分に鉛直方向に延びるように形成されている請求項1又は2に記載のコンクリート体におけるコンクリートの剥落抑制構造。 - 水平方向において隣合う他の部材との間に隙間を有するよう支持されているコンクリート体に適用され、そのコンクリート体に形成されている樹脂塗膜によって同コンクリート体からのコンクリートの剥落を抑制するコンクリート体におけるコンクリートの剥落抑制構造において、
前記樹脂塗膜は、前記コンクリート体における地震による揺れに伴って前記他の部材に対し接触する部位の周辺に形成されており、
前記コンクリート体は、外方に露出する外表面を有しており、
前記樹脂塗膜は、前記コンクリート体の前記部位における少なくとも外表面側に形成されており、
前記コンクリート体は、水平方向及び鉛直方向に延びる四角板状に形成されて同コンクリート体の水平に延びる方向の端部が前記部位となっているとともに、その部位における端面が前記他の部材と対向する対向面となっており、且つ、前記コンクリート体の厚さ方向の一方側の面が外方に露出する前記外表面となっており、
前記樹脂塗膜は、前記部位の外表面における前記対向面と繋がる部分の上端部及び下端部に形成されていることを特徴とするコンクリート体におけるコンクリートの剥落抑制構造。
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JP2012036627A (ja) | 2010-08-06 | 2012-02-23 | Taisei Corp | コンクリートの剥落防止方法および装置 |
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