JP7189012B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
特許文献1には、タイヤ周方向に延びる複数の周方向溝とタイヤ幅方向に延びる複数の幅方向溝とにより区画されたブロックの表面に、タイヤ周方向に延びる小溝が、タイヤ幅方向に複数並設された空気入りタイヤが開示されている。上記小溝は、蹴り出し側の端部での溝深さが、踏み込み側端部での溝深さより深くなっているので、小溝内に取り込まれた水が、小溝によって区画される壁面から受ける抵抗が減少し、排水性を向上させることが企図されている。
特開2012-35664号公報
しかしながら、引用文献1に記載の空気入りタイヤでは、排水性を向上させることはできるものの、ブロックの表面に複数設けられた小溝によってブロックの剛性が低下するため、操縦安定性が低下しやすい。さらに、ブロックの蹴り出し側の端部の剛性が特に低下しやすく、タイヤ周方向に隣接するブロックとの剛性差が増大するため、偏摩耗(トーヒール摩耗ともいう)しやすく耐摩耗性が低下する。
本発明は、ブロックの表面にサイプが形成された空気入りタイヤにおいて、操縦安定性の低下を抑制しつつ、耐摩耗性を向上させることを課題とする。
本発明は、
トレッド部に区画された複数のブロックのうち少なくとも1つのブロックにおいて、
タイヤ径方向内側に凹設された凹部と、
前記凹部に連通する一端部からタイヤ幅方向に延びるにつれて互いのタイヤ周方向の間隔が増大するようにV字状に延びる一対の幅方向サイプ、を含むV字状サイプと
を有し、
前記凹部は、前記V字状サイプに比して浅い、空気入りタイヤを提供する。
本発明によれば、ブロックに形成されたV字状サイプによってブロックのタイヤ周方向両側に相対的に広い領域を区画しやすく、当該領域における剛性低下を抑制しやすい。また、V字状サイプの頂点は、一対の幅方向サイプの一端部が集合するため剛性が低下しやすいが、ここにV字状サイプより浅い凹部を形成することによって頂点における剛性低下が抑制される。ブロックの剛性低下を抑制することによって、乾燥路面における操縦安定性の低下を抑制しやすい。
また、V字状サイプによりブロックのタイヤ周方向両側に広く区画することによって、タイヤ周方向に隣り合うブロック間の剛性差を低減しやすいので、トーヒール摩耗が低減する。
したがって、ブロックにV字状サイプとこの頂点に凹部を形成することによって、トラクション要素を構成しながら、操縦安定性の低下抑制とトーヒール摩耗を低減とを両立することができる。
好ましくは、前記V字状サイプは、前記トレッド部の接地領域をタイヤ幅方向に3等分した、少なくともいずれかの領域に形成されている。
本構成によれば、V字状サイプが形成された領域におけるトーヒール摩耗の抑制とドライ操縦安定性の向上とを両立できる。例えば、接地領域のうち接地圧が高い領域(例えば空気入りタイヤの負荷率が小さい場合には中央部のタイヤ周方向における接地長が長くなると共に接地圧が高くなりやすい)にV字状サイプ及びこの頂点に凹部を形成することによって、本発明を効果が好適に発揮される。
また、好ましくは、前記V字状サイプが形成されたブロックは、第1ブロックであって、
前記第1ブロックにタイヤ幅方向に隣り合う第2ブロックは、前記V字状サイプの他端部側の一対の延長線上に沿ってタイヤ幅方向にそれぞれ延びる、一対の第2幅方向サイプを有している。
本構成によれば、V字状サイプによるトラクション要素を、タイヤ幅方向に隣り合う第1及び第2ブロックにわたって、同時に発揮させることができるので、トラクション性能が向上する。
また、好ましくは、前記第2ブロックは、前記複数のブロックのうち最もタイヤ幅方向の外側に位置するショルダーブロックであって、
前記トレッド部には、前記ショルダーブロックのタイヤ周方向の縁部を区画するスリットが形成されており、
前記スリットは、タイヤ幅方向外側に向かって、溝幅が減少する。
本構成によれば、タイヤ幅方向外側に向かって溝幅が減少するスリットによって、ショルダーブロックをタイヤ周方向に大きく区画しやすい。これによって、ショルダーブロックを第2幅方向サイプによってタイヤ周方向に広く区画しやすいので、ショルダーブロックの剛性低下を抑制できる。したがって、ショルダーブロックにおけるトーヒール摩耗を抑制しつつ乾燥路面における操縦安定性がさらに向上する。
また、好ましくは、前記ショルダーブロックには、タイヤ周方向に延びて当該ショルダーブロック内で終端するスリット先端部が形成されており、
前記一対の第2幅方向サイプの一方は、前記スリット先端部の端部で終端している。
本構成によれば、第2幅方向サイプの一方がスリット先端部に交差してトレッド端まで延在している場合に比して、ショルダーブロックが、過度に小さく区画されることが抑制されるので、ショルダーブロックの剛性低下を抑制できる。
また、好ましくは、前記第2幅方向サイプは、前記V字状サイプよりも溝幅が広い。
本構成によれば、第1ブロックにおける剛性低下をより抑制しつつ、第2ブロックにおいては当該第2幅方向サイプをトラクション要素として作用させやすい。例えば、第1ブロックをメディエイトブロックとすると共に第2ブロックをショルダーブロックとして、空気入りタイヤの負荷率が低くメディエイトブロックの負荷が高くなる場合に、メディエイトブロックにおけるトーヒール摩耗を抑制しつつ、ショルダーブロックにおいて例えばスノートラクション性能を向上させることができる。
本発明係る空気入りタイヤによれば、ブロックの表面にサイプを形成しつつも、操縦安定性の低下を抑制しつつ、耐摩耗性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部の部分展開図。 図1のII-II線に沿った、第1外側スリットの断面図。 図1のIII-III線に沿った、第2外側スリットの断面図。 図1のIV-IV線に沿った、第1外側幅方向サイプの断面図。 図1のV-V線に沿った、第2外側幅方向サイプの断面図。 図1のVI-VI線に沿った、第1内側幅方向スリットの断面図。 図1のVII-VII線に沿った、第2内側幅方向スリットの断面図。 図1のVIII-VIII線に沿った、内側浅溝の断面図。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは相違している。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッド部2の部分断面図である。図1において、空気入りタイヤ1は、タイヤ幅方向TWにおけるTW1側(図1において下側)が、車両装着姿勢で車両外側に位置し、TW2側(図1において上側)が車両装着姿勢で車両内側に位置するように構成されている。また、タイヤ周方向TCのうち、図1において左側をTC1側とし、右側をTC2側として、以下説明する。
(トレッド部の全体構成)
トレッド部2には、タイヤ幅方向TWにおいて、タイヤ赤道線CLよりもタイヤ幅方向TW2側に偏位した位置に、タイヤ周方向TC内側62TW2に延びる主溝3が形成されている。トレッド部2は、主溝3によって、タイヤ幅方向TW1側に位置する外側陸部20と、タイヤ幅方向TW2側に位置する内側陸部50とに区画されている。
(主溝)
主溝3は、タイヤ周方向TCに平行に延びている。主溝3は、口元部のタイヤ周方向に延びる縁部のうち、タイヤ幅方向TW2側の縁部に、タイヤ周方向TCへ延びる周方向面取り部4が形成されている。
主溝3は、開口部における溝幅がトレッド部2の接地幅の5%以上10%以上に設定されており、例えば15.1mmである。なお、本明細書における接地幅とは、新品(すなわち、摩耗していない)状態の空気入りタイヤ1を、正規リムにリム組みして正規内圧で空気を充填した状態で、前記正規内圧における最大負荷能力の90%の負荷を与えたときに、トレッド部2の頂面うち平坦な路面に接地する接地面のタイヤ幅方向における長さを意味している。
「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば「標準リム」、TRAであれば「Design Rim」、ETRTOであれば「Measuring Rim」である。
「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば「最高空気圧」、TRAであれば表「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、ETRTOであれば「INFLATION PRESSURE」である。
「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば「最大負荷能力」、TRAであれば表「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、ETRTOであれば「LOAD CAPACITY」である。
主溝3が、タイヤ赤道線CLよりもタイヤ幅方向TW2側(すなわち車両内側)に偏位した位置に形成されているので、例えば、空気入りタイヤ1が車両前面視でハの字状となるように車両に装着された状態で、接地領域のうち、車両外側の領域に比して、タイヤ周方向における接地長が長くなり接地領域が大きくなりやすい車両内側の領域において、排水性が向上する。
(外側陸部)
外側陸部20には、主溝3から分岐して、タイヤ幅方向TW1側に向かってタイヤ周方向TC1側に傾斜した方向に延びる第1外側スリット21と、第1外側スリット21に交差してタイヤ幅方向TW1に向かってタイヤ周方向TC2に傾斜した方向に延びる第2外側スリット22とが形成されている。第1及び第2外側スリット21,22はそれぞれ、タイヤ周方向TCに間隔を空けて複数形成されている。
外側陸部20は、タイヤ周方向TCに隣り合う一対の第1外側スリット21によって、タイヤ周方向TC1に向かってタイヤ幅方向TW1に傾斜した方向に延びる傾斜陸部30に区画されている。傾斜陸部30は、第2外側スリット22によって、センターブロック31、外側メディエイトブロック32、及び外側ショルダーブロック33に区画されている。
(第1外側スリット)
第1外側スリット21は、タイヤ周方向TC1へ向かってタイヤ幅方向TW1へ湾曲して、トレッド端2aにおいてタイヤ幅方向TWへほぼ平行に延びている。第1外側スリット21は、タイヤ幅方向TW1へ向かって溝幅W1が減少している。
図2は、図1のII-II線に沿った断面図であり、第1外側スリット21に沿ったトレッド部2のタイヤ径方向における断面図を示している。図2に示すように、第1外側スリット21は、主溝3との連通部において、溝深さD1が、主溝3の溝深さD0に等しい。すなわち、主溝3と第1外側スリット21との間に、一方から他方へ水が滑らかに流動するようになっている。
(第2外側スリット)
図1に示すように、第2外側スリット22は、タイヤ幅方向TW1へ向かってタイヤ周方向TC2へ湾曲するように延びている。すなわち、第2外側スリット22は、第1外側スリット21に対して、タイヤ幅方向TW1へ向かって互いにタイヤ周方向TCの反対側へ傾斜している。第2外側スリット22は、傾斜陸部30を区画する一対の第1外側スリット21のうちタイヤ周方向TC1側に位置する第1外側スリット21の、主溝3側の基端部に連通した一端部からタイヤ周方向TC2へ延びており、タイヤ周方向TC2に順に隣り合う3つの傾斜陸部30A~30Bにわたって順に延びている。
第2外側スリット22によって、傾斜陸部30が、タイヤ幅方向TW1へ向かって順に、センターブロック31、外側メディエイトブロック32、外側ショルダーブロック33に区画されている。
第2外側スリット22は、3つの傾斜陸部30A~30Bのうち、最もタイヤ周方向TC1側に位置する傾斜陸部30Aをセンターブロック31と外側メディエイトブロック32とにタイヤ幅方向TWに区画するスリット基端部23と、タイヤ周方向TCの中央に位置する傾斜陸部30Bを外側メディエイトブロック32と外側ショルダーブロック33とにタイヤ幅方向TWに区画するスリット途中部24と、最もタイヤ周方向TC2側に位置する傾斜陸部30Cに延びるスリット先端部25とを有している。
スリット基端部23は、第1外側スリット21に連通した一端部から、タイヤ周方向TC2へ向かってタイヤ幅方向TW1へ傾斜した方向に延びており、傾斜陸部30Aをタイヤ周方向TCに貫通している。すなわち、センターブロック31及び外側メディエイトブロック32は、スリット基端部23によってタイヤ幅方向TWに完全に区画されている。
スリット途中部24は、第1外側スリット21に連通した一端部24aから、タイヤ周方向TC2へ向かってタイヤ幅方向TW1へ傾斜した方向に延びて、他端部24bが傾斜陸部30B内で終端している。すなわち、傾斜陸部30のうち、スリット途中部24のタイヤ周方向TC2側には、スリットが形成されておらず、外側メディエイトブロック32及び外側ショルダーブロック33がタイヤ周方向TC側の端部において連結された第1連結部26が形成されている。
スリット先端部25は、第1外側スリット21に連通した一端部25aから、タイヤ周方向TC2へ向かってタイヤ幅方向TW1へ傾斜した方向に延びて、他端部25bが傾斜陸部30C内、すなわち外側ショルダーブロック33内で終端している。すなわち、外側ショルダーブロック33のうちスリット先端部25のタイヤ周方向TC2側には、スリットが形成されておらず、外側ショルダーブロック33がスリット先端部25の両側に区画された部分がタイヤ周方向TC2側の端部において連結された第2連結部27が形成されている。
第2外側スリット22の延在方向において、第2連結部27は、第1連結部26より長い。具体的には、第2連結部27の長さL2は、第1連結部26の長さL1の2倍以上6倍以下である。
図3は、図1のIII-III線に沿った断面図であり、第2外側スリット22に沿ったトレッド部2のタイヤ径方向における断面図を示している。図3に示すように、スリット基端部23は、略一定の溝深さD2に形成されている。溝深さD2は、第1外側スリット21の溝深さD1より浅い。例えば、溝深さD2は、溝深さD1よりも1mm浅い。
スリット途中部24は、一端部24aから略一定の溝深さD3で延びており他端部24bの近傍で徐々に溝深さが浅くなるように形成されている。溝深さD3は、スリット基端部23の溝深さD2と等しい。他端部24bにおける溝深さは、例えば1mmである。
スリット先端部25は、スリット基端部23及びスリット途中部24より浅く形成されている。具体的には、スリット先端部25の溝深さD4は、スリット基端部23及びスリット途中部24の溝深さD2,D3よりも50%以下であり、且つ、主溝3の溝深さD0の10%以上40%以下に設定されている。また、スリット先端部25は、一端部25aから他端部25bに向かって溝深さD4が徐々に浅くなるように形成されている。例えば、スリット先端部25は、一端部25aにおいて溝深さD0の40%に設定されており、他端部25bにおいて溝深さD0の10%に設定されている。
(センターブロック)
図1に示すように、センターブロック31は、タイヤ周方向TCに隣り合う一対の第1外側スリット21と、主溝3と、スリット基端部23とによって台形状に区画されている。台形状に区画されたセンターブロック31の4つの角部のうち、主溝3に面する側の2つの角部は、タイヤ周方向TC1側に位置する第1部分31aと、タイヤ周方向TC2側に位置する第2部分31bとを含んでいる。
第1部分31aは、第1外側スリット21により画定される溝壁面21aと主溝3により画定される溝壁面3aとを円弧状に接続するR面取りとして形成されている。なお、図1において、R面取りする前の一対の溝壁面21a,3aが仮想線で示されており、トレッド面視において両者の間のなす角度は鈍角であり、第1部分31aは鈍角部として構成されている。第1部分31aは、主溝3に対してタイヤ幅方向TW2側に突出している。
第2部分31bは、第1外側スリット21の溝壁面21aと主溝3の溝壁面3aとの接合部であり、トレッド面視において両者のなす角度は鋭角であり、第2部分31bは鋭角部として構成されている。
センターブロック31の主溝3側の縁部には面取り部34が形成されている。面取り部34は、第2部分31bからタイヤ周方向TC1側へ離れた位置から、タイヤ周方向TC1へ延びて第1部分31aに至っている。面取り部34は、タイヤ周方向TC1へ向かって面取りの大きさが増大している。
タイヤ周方向TCに隣り合う一対のセンターブロック31において、タイヤ周方向TC2側に位置するセンターブロック31の第1部分31aと、タイヤ周方向TC1側に位置するセンターブロック31の第2部分31bとは、第1外側スリット21に形成された嵩上げ部28によってタイヤ周方向TCに連結されている。図2に示すように、嵩上げ部28は、主溝3の溝底からタイヤ径方向の外側に隆起している。嵩上げ部28の高さH1は、主溝3の溝深さD0の略半分である。
図1に示すように、センターブロック31には、タイヤ径方向内側に凹設されたセンター凹部35と、タイヤ幅方向TWへ延びる一対のセンターサイプ36が形成されている。センター凹部35は、トレッド面視でタイヤ幅方向TW1側に頂点を有しタイヤ幅方向TW2へ延びる鏃状に形成されている。センター凹部35は、タイヤ幅方向TW2側の端部に一対のセンターサイプ36が接続されている。
一対のセンターサイプ36は、鏃状のセンター凹部35のタイヤ周方向TCの両側に位置する両縁部に連続してタイヤ幅方向TW2へ向かってタイヤ周方向TC2へ湾曲して延びている。一対のセンターサイプ36は、タイヤ幅方向TW2へ向かって互いのタイヤ周方向TCにおける間隔が増大するようにV字状に延びており、センターV字状サイプ37を構成している。
センター凹部35は、センターブロック31のうちタイヤ幅方向TW1側の角部に近接した位置に形成されている。センターブロック31は、センター凹部35からタイヤ幅方向TW2へ延びるセンターV字状サイプ37によって、タイヤ周方向TCに略三等分に区画されている。
(外側メディエイトブロック)
外側メディエイトブロック32は、タイヤ周方向TCに隣り合う一対の第1外側スリット21と、タイヤ幅方向TWに隣り合う一対のスリット基端部23とスリット途中部24とによって菱形状に区画されており、一対の対角線がそれぞれ、タイヤ周方向TC及びタイヤ幅方向TWに略一致している。
外側メディエイトブロック32の周縁部のうち、タイヤ周方向TC1側に位置する第1外側スリット21により区画された第1縁部32aとスリット基端部23により区画された第2縁部32bとには、第1面取り部38、第2面取り部39がそれぞれ形成されている。第1及び第2面取り部38、39は、タイヤ幅方向TW2へ向かって面取りの大きさが増大している。
外側メディエイトブロック32には、タイヤ径方向内側に凹設されたメディエイト凹部40と、タイヤ幅方向TWへ延びる一対の外側メディエイトサイプ41が形成されている。メディエイト凹部40は、トレッド面視でタイヤ幅方向TW2側に頂点を有しタイヤ幅方向TW1へ向かってタイヤ周方向TC1へ傾斜した方向に延びる鏃状に形成されている。メディエイト凹部40は、タイヤ幅方向TW1側の端部に一対の外側メディエイトサイプ41が接続されている。
一対の外側メディエイトサイプ41は、鏃状のメディエイト凹部40のタイヤ周方向TCの両側に位置する両縁部に連続してタイヤ幅方向TW1へ向かってタイヤ周方向TC2へ湾曲して延びている。一対の外側メディエイトサイプ41は、タイヤ周方向TC1側に位置する第1外側メディエイトサイプ41aと、タイヤ周方向TC2側に位置する第2外側メディエイトサイプ41bとを有しており、タイヤ幅方向TW1へ向かって互いのタイヤ周方向TCにおける間隔が増大するようにV字状に延びており、メディエイトV字状サイプ42を構成している。
外側メディエイトブロック32は、メディエイトV字状サイプ42により、タイヤ周方向TCに三分割されている。
図4は、図1のIV-IV線に沿った断面図であり、第1外側メディエイトサイプ41aに沿ったトレッド部2のタイヤ径方向における断面図を示している。図5は、図1のV-V線に沿った断面図であり、第2外側メディエイトサイプ41bに沿ったトレッド部2のタイヤ径方向における断面図を示している。
図4及び図5に示すように、第1及び第2外側メディエイトサイプ41a,41bは、タイヤ幅方向TWの中間部において、一定の溝深さD5,D6に形成されており、溝深さD5,D6はメディエイト凹部40の溝深さD7よりも深い。第1及び第2外側メディエイトサイプ41a,41bの溝深さD5,D6は、スリット途中部24の溝深さD3より浅い。例えば、第1及び第2外側メディエイトサイプ41a、41bの溝深さD5,D6は7mmであり、メディエイト凹部40の溝深さD7は3mmである。
第1及び第2外側メディエイトサイプ41a,41bは、タイヤ幅方向TW1側の端部に溝深さが浅くなる第1メディエイト浅溝部43と、タイヤ幅方向TW2側の端部に溝深さが浅くなる第2メディエイト浅溝部44とを有している。第1及び第2外側メディエイトサイプ41a,41bは、第1メディエイト浅溝部43を介してスリット途中部24に連通しており、第2メディエイト浅溝部44を介してメディエイト凹部40に連通している。
なお、図示は省略するが、センターブロック31に形成されたセンター凹部35及びセンターサイプ36も同様の深さ関係に構成されており、センターサイプ36の溝深さは、センター凹部35の溝深さより深い。
(外側ショルダーブロック)
図1に示すように、外側ショルダーブロック33は、タイヤ周方向TCに隣り合う一対の第1外側スリット21と、スリット途中部24とトレッド端2aとによって台形状に区画されている。上述したように、外側ショルダーブロック33には、タイヤ周方向TC1側の縁部からスリット先端部25がタイヤ周方向TC2へ延びており、第2連結部27を残して他端部25bで終端している。
外側ショルダーブロック33には、タイヤ幅方向TWへ延びる一対の第1及び第2外側ショルダーサイプ45,46が形成されている。第1外側ショルダーサイプ45は、第1外側メディエイトサイプ41aの延長線上に沿って、スリット途中部24からタイヤ幅方向TW1へ向かってタイヤ周方向TC2へ湾曲してスリット先端部25の他端部25bまで延びている。第2外側ショルダーサイプ46は、第2外側メディエイトサイプ41bの延長線上に沿って、スリット途中部24からタイヤ幅方向TW1へ向かってタイヤ周方向TC2へ湾曲してトレッド端2aまで延びている。
外側ショルダーブロック33は、一対の第1及び第2外側ショルダーサイプ45,46によって、タイヤ周方向TCに略三等分に区画されている。第1及び第2外側ショルダーサイプ45,46の溝幅W4,W5は、第1及び第2外側メディエイトサイプ41a、41bの溝幅W2,W3よりも太い。例えば、第1及び第2外側ショルダーサイプ45,46の溝幅W4,W5は1.5mmであり、第1及び第2外側メディエイトサイプ41a,41bの溝幅W2,W3は0.8mmである。
図4及び図5に示すように、第1及び第2外側ショルダーサイプ45,46は、タイヤ幅方向TWの中間部において、一定の溝深さD8、D9に形成されている。溝深さD8,D9は、第1及び第2外側メディエイトサイプ41a,41bの溝深さD5,D6に略等しい。
第1及び第2外側ショルダーサイプ45,46は、タイヤ幅方向TW1側の端部に溝深さが浅くなる第1ショルダー浅溝部47と、タイヤ幅方向TW2側の端部に溝深さが浅くなる第2ショルダー浅溝部48とを有している。第1外側ショルダーサイプ45は、第1ショルダー浅溝部47を介してスリット先端部25の他端部25bに連通している。第2外側ショルダーサイプ46は、第1ショルダー浅溝部47を介してトレッド端2aに連通している。第1及び第2外側ショルダーサイプ45,46は、第2ショルダー浅溝部48を介してスリット途中部24に連通している。
(内側陸部)
図1に示すように、内側陸部50には、タイヤ幅方向TWにおいて、トレッド端2aよりも主溝3に近接した位置に、タイヤ周方向にジグザグ状に延びるジグザグ細溝51が形成されている。ジグザグ細溝51は、主溝3よりも溝幅が狭い。内側陸部50は、ジグザグ細溝51によって、タイヤ幅方向TW1側に位置する第1内側陸部50aと、タイヤ幅方向TW2側に位置する第2内側陸部50bとに、タイヤ幅方向TWに区画されている。
(ジグザグ細溝)
ジグザグ細溝51は、概ねタイヤ周方向に沿って延びる周方向ジグザグ部52と、概ねタイヤ幅方向に沿って延びる幅方向ジグザグ部53とを有している。
周方向ジグザグ部52は、タイヤ周方向TC1側に位置する基端部52aからタイヤ周方向TC2へ向かってタイヤ幅方向TW2へ傾斜して、先端部52bまで延びており、タイヤ周方向TCに複数設けられている。幅方向ジグザグ部53は、周方向ジグザグ部52の基端部52aからタイヤ幅方向TW2へ向かってタイヤ周方向TC2へ傾斜した方向に延び、タイヤ周方向TC1側に隣り合う周方向ジグザグ部52の先端部52bに連通している。
すなわち、タイヤ周方向TCに隣り合う一対の周方向ジグザグ部52は、タイヤ周方向TC1側に位置する方の先端部51bが、タイヤ周方向TC2側に位置する方の基端部51aに対して、タイヤ幅方向TW2側に位置しており、タイヤ幅方向に見てオーバーラップしている。
周方向ジグザグ部52は、タイヤ周方向TC2へ向かって溝幅が減少するように形成されている。例えば、周方向ジグザグ部52は、3.5mm以上10mm以下の溝幅に設定されており、好ましくは、基端部52aにおける溝幅が7mmであり、先端部52bにおける溝幅が5mmに設定されている。
さらに、内側陸部50には、周方向ジグザグ部52の先端部52bからタイヤ幅方向TW2へ延びる第1内側スリット54と、周方向ジグザグ部52のタイヤ周方向の略中央部に交差してタイヤ幅方向TWへ延びる第2内側スリット55とが形成されている。第2内側スリット55は、主溝3を挟んで、外側陸部20に形成された第1外側スリット21の延長線上に形成されている。
第1内側スリット54は、幅方向ジグザグ部53の延長線上に沿ってタイヤ幅方向TW2へ延びて、トレッド端2aに連通している。第2内側スリット55は、周方向ジグザグ部52をタイヤ幅方向TWに横断してタイヤ幅方向TWへ延びており、主溝3とトレッド端2aとを連通している。
第1及び第2内側スリット54,55は、タイヤ周方向TCに交互に略等間隔で形成されており、互いに略平行に延びている。具体的には、第1及び第2内側スリット54,55は、タイヤ周方向TC2へ向かってタイヤ幅方向TW2へ湾曲して、トレッド端2aにおいてタイヤ幅方向TWにほぼ平行に延びている。第1及び第2内側スリット54,55は、タイヤ幅方向TW2へ向かって溝幅が減少している。
図6は、図1のVI-VI線に沿った断面図であり、第1内側スリット54に沿ったトレッド部2のタイヤ径方向における断面図を示している。図6に示すように、第1内側スリット54は、溝深さD10がジグザグ細溝51の溝深さD11より浅い。例えば、溝深さD10は8.1mmであり、溝深さD11は8.6mmである。
図7は、図1のVII-VII線に沿った断面図であり、第2内側スリット55に沿ったトレッド部2のタイヤ径方向における断面図を示している。図7に示すように、第2内側スリット55は、溝深さD12がジグザグ細溝51の溝深さD11よりも浅く、さらに主溝3の溝深さD0よりも浅い。例えば、溝深さD12は溝深さD10と同じ8.1mmである。
図1に示すように、第1内側陸部50aは、タイヤ周方向TCに隣り合う一対の第2内側スリット55によって複数の内側メディエイトブロック61に区画されている。第2内側陸部50bは、タイヤ周方向TCに隣り合う一対の第1及び第2内側スリット54,55によって複数の内側ショルダーブロック62に区画されている。
すなわち、タイヤ周方向TCに隣り合う一対の第2内側スリット55の間に、1つの内側メディエイトブロック61が、ジグザグ細溝51を介して、2つの内側ショルダーブロック62にタイヤ幅方向TWに隣り合っている。
(内側メディエイトブロック)
内側メディエイトブロック61は、幅方向ジグザグ部53のタイヤ周方向TC1側に位置する第1部分61aと、このタイヤ周方向TC2側に位置する第2部分61bとを有している。第1部分61aは第2部分61bよりもタイヤ幅方向TWに長く、内側メディエイトブロック61は略L字状に形成されている。
第1部分61aと第2部分61bとの間には、内側メディエイトサイプ63が形成されている。内側メディエイトサイプ63は、幅方向ジグザグ部53のタイヤ周方向TC1側の縁部の延長線上に沿って延びている。内側メディエイトサイプ63は、主溝3に形成された周方向面取り部4に対してタイヤ幅方向TW2側に隣接した一端部63aからタイヤ幅方向TW2へ延び、幅方向ジグザグ部53に対して間隔を空けた他端部63bに至っている。
第2部分61bの周方向ジグザグ部52により区画される縁部には、タイヤ周方向TCへ延びる周方向面取り部64が形成されている。また、第2部分61bは、第1部分61aとの境界部から内側メディエイトサイプ63にわたってタイヤ幅方向TWへ延びる幅方向面取り部65が形成されている。幅方向面取り部65は、タイヤ周方向TC1へ向かってタイヤ径方向内側へ傾斜するように形成されている。
周方向面取り部64は、タイヤ周方向TC1へ向かって面取りの大きさが増大している。幅方向面取り部65は、内側メディエイトサイプ63のタイヤ幅方向TWの略中間位置からタイヤ幅方向TW2へ向かって面取りの大きさが増大している。
(内側ショルダーブロック)
内側ショルダーブロック62は、タイヤ周方向に隣り合う一対の第2内側スリット55の間に、タイヤ周方向TC1側に位置する第1内側ショルダーブロック66と、タイヤ周方向TC2側に位置する第2内側ショルダーブロック67とを有している。
第1内側ショルダーブロック66は、周方向ジグザグ部52の先端部52bのタイヤ幅方向TW2側に区画されている。第2内側ショルダーブロック67は、周方向ジグザグ部52の基端部52aのタイヤ幅方向TW2側に区画されている。第1内側ショルダーブロック66は、第2内側ショルダーブロック67よりもタイヤ幅方向TWに短い。
第1内側ショルダーブロック66には、タイヤ周方向TCの略中央部にタイヤ幅方向TWへ延びる第1内側ショルダーサイプ68が形成されている。第1内側ショルダーサイプ68は、周方向ジグザグ部52に連通した一端部から、一対の第1及び第2内側スリット54,55に平行にタイヤ幅方向TWへ延びて、タイヤ幅方向TW2側で終端している。
第2内側ショルダーブロック67には、タイヤ周方向TCの略中央部にタイヤ幅方向TWへ延びる第2内側ショルダーサイプ69が形成されている。第2内側ショルダーサイプ69は、周方向ジグザグ部52に対してタイヤ幅方向TW2に間隔を空けた一端部から、一対の第1及び第2内側スリット54,55に平行にタイヤ幅方向TWへ延びて、タイヤ幅方向TW2側で終端している。
また、第2内側ショルダーブロック67のうち、第1内側ショルダーブロック66よりもタイヤ幅方向TW1側へ突出した部分において、タイヤ周方向TC1側の縁部から周方向ジグザグ部52の延長線上に沿ってタイヤ周方向TC2へ延びて終端する周方向スリット70が形成されている。
また、第2内側ショルダーブロック67のうち、第1内側ショルダーブロック66よりもタイヤ幅方向TW1側へ突出した部分は、タイヤ周方向TC1側において鋭角状のショルダー角部71に形成されている。一方、内側メディエイトブロック61のうち第2部分61bよりもタイヤ幅方向TW2側へ突出する第1部分61aには、タイヤ周方向TC2側において鋭角状のメディエイト角部72が形成されている。
共に鋭角状に形成された、ショルダー角部71とメディエイト角部72とが、幅方向ジグザグ部53を挟んでタイヤ周方向TCに対向している。これによって、内側メディエイトブロック61及び内側ショルダーブロック62のうち相対的に剛性の低い鋭角状の角部71,72が、タイヤ周方向に隣り合っているので、隣り合う内側メディエイトブロック61及び内側ショルダーブロック62において周方向における剛性差を低減しやすい。
図8は、図1のVIII-VIII線に沿った断面図であり、周方向スリット70に沿ったトレッド部2のタイヤ径方向における断面図を示している。図8に示すように、周方向スリット70は、溝深さD13が周方向ジグザグ部52の溝深さD11よりも浅い。周方向スリット70の溝深さD13は、例えば1mmで一定である。
(外側陸部と内側陸部の比較)
トレッド部2は、主溝3を挟んだタイヤ幅方向TWに外側陸部20と内側陸部50とに区画されている。さらに、外側陸部20には、センターブロック31と外側メディエイトブロック32と外側ショルダーブロック33とが区画されており、内側陸部50には、内側メディエイトブロック61と内側ショルダーブロック62とが区画されている。
トレッド部2は、外側陸部20においてタイヤ周方向TCに隣り合う一対の第1外側スリット21の間に区画される領域から、主溝3を介して、内側陸部50においてタイヤ周方向TCに隣り合う一対の第2内側スリット55の間に区画される領域において、1つのセンターブロック31、1つの外側メディエイトブロック32、1つの外側ショルダーブロック33、1つの内側メディエイトブロック61、及び2つの内側ショルダーブロック62が、タイヤ幅方向TWに対応して位置している。
センターブロック31、外側メディエイトブロック32、及び外側ショルダーブロック33は、タイヤ周方向TCに3分割されている一方で、内側メディエイトブロック61及び内側ショルダーブロック62はタイヤ周方向TCに2分割されている。内側陸部50において主溝3側に偏位した位置に形成されたジグザグ細溝51によって、内側メディエイトブロック61はタイヤ周方向TCに長く区画されており、内側ショルダーブロック62はタイヤ幅方向TWに長く区画されている。
したがって、センターブロック31、外側メディエイトブロック32、外側ショルダーブロック33、内側メディエイトブロック61、及び内側ショルダーブロック62は、タイヤ幅方向に延びるサイプによって、略同じ大きさに区画されている。
外側陸部20は、互いにX字状に交差する第1及び第2外側スリット21,22によって相対的に大きく区画されている。一方、内側陸部50は、ジグザグ細溝51と、これに交差する第1及び第2内側スリット54,55によって相対的に小さく区画されている。
特に、内側陸部50において内側ショルダーブロック62をタイヤ周方向TCに区画する第1及び第2内側スリット54,55は、外側陸部20において外側ショルダーブロック33をタイヤ周方向TCに区画する第1外側スリット21の2倍の数、形成されている。これによって、外側陸部20においては、相対的に大きな外側ショルダーブロック33が区画される一方で、内側陸部50においては、タイヤ幅方向TWに長い内側ショルダーブロック62が、外側ショルダーブロック33の2倍の数、区画されている。
したがって、車両装着状態で車両外側に位置しており旋回時等において負荷のかかりやすい外側陸部20において、相対的に大きな外側ショルダーブロック33を区画することで、乾燥路面における操縦安定性を向上させやすい。一方、車両装着状態で車両内側に位置しており、車両前面視でハの字状にキャンバー角度を付された場合に、旋回走行ではない通常走行時において負荷のかかりやすい内側陸部50において、タイヤ幅方向TWに長く区画された内側ショルダーブロック62と、外側陸部20に比して多く形成された第1及び第2内側スリット54,55とによって、スノートラクション性能を発揮させやすい。
上記説明した空気入りタイヤ1によれば、次のような効果が得られる。
(1)外側メディエイトブロック32を例に取って説明すると、外側メディエイトブロック32に形成されたメディエイトV字状サイプ42によって、外側メディエイトブロック32のタイヤ周方向TCの両側に相対的に広い領域を区画しやすく、当該領域における剛性低下を抑制しやすい。
また、メディエイトV字状サイプ42の頂点は、一対の外側メディエイトサイプ41の一端部が集合するため剛性が低下しやすいが、ここにメディエイトV字状サイプ42より浅いメディエイト凹部40を形成することによって頂点における剛性低下が抑制される。したがって、外側メディエイトブロック32の剛性低下を抑制することによって、乾燥路面における操縦安定性の低下を抑制しやすい。
また、メディエイトV字状サイプ42により外側メディエイトブロック32のタイヤ周方向TCの両側に広く区画することによって、タイヤ周方向TCに隣り合うセンターブロック31、外側メディエイトブロック32、及び外側ショルダーブロック33間の剛性差を低減しやすいので、トーヒール摩耗が低減する。
したがって、外側メディエイトブロック32にメディエイトV字状サイプ42とこの頂点にメディエイト凹部40を形成することによって、トラクション要素を構成しながら、操縦安定性の低下抑制とトーヒール摩耗を低減とを両立することができる。なお、説明は省略するが、上記(1)の効果は、センター凹部35及びセンターV字状サイプ37が形成されたセンターブロック31においても同様に発揮される。
(2)外側ショルダーブロック33は、メディエイトV字状サイプ42の他端部側の一対の延長線上に沿ってタイヤ幅方向TWにそれぞれ延びる、一対の第1及び第2外側ショルダーサイプ45,46を有している。その結果、メディエイトV字状サイプ42によるトラクション要素を、タイヤ幅方向に隣り合う外側メディエイトブロック32及び外側ショルダーブロック33にわたって、同時に発揮させることができるので、トラクション性能が向上する。
(3)タイヤ幅方向TW1へ向かって溝幅が減少する第1外側スリット21によって、外側ショルダーブロック33をタイヤ周方向TCに大きく区画しやすい。これによって、外側ショルダーブロック33を第1及び第2外側ショルダーサイプ45,46によってタイヤ周方向TCに広く区画しやすいので、外側ショルダーブロック33の剛性低下を抑制できる。したがって、外側ショルダーブロック33におけるトーヒール摩耗を抑制しつつ乾燥路面における操縦安定性がさらに向上する。
(4)第1外側ショルダーサイプ45は、スリット先端部25の他端部25bで終端している。その結果、第1外側ショルダーサイプ45がトレッド端2aまで延在している場合に比して、外側ショルダーブロック33が、過度に小さく区画されることが抑制されるので、外側ショルダーブロック33の剛性低下を抑制できる。
(5)第1及び第2外側ショルダーサイプ45,46は、外側メディエイトサイプ41よりも溝幅が広い。その結果、外側メディエイトブロック32における剛性低下をより抑制しつつ、外側ショルダーブロック33においては第1及び第2外側ショルダーサイプ45,46をトラクション要素として作用させやすい。例えば、空気入りタイヤの負荷率が低く外側メディエイトブロック32の負荷が高くなる場合に、外側メディエイトブロック32におけるトーヒール摩耗を抑制しつつ、外側ショルダーブロック33において例えばスノートラクション性能を向上させることができる。
(6)互いに交差する第1及び第2外側スリット21,22によって、外側陸部20が複数のブロック31~33に区画されている。第1外側スリット21は、主溝3から分岐してタイヤ周方向TC1へ傾斜した方向に延びており、排水性を確保しやすい。
一方、第2外側スリット22は、タイヤ周方向TCに隣り合う傾斜陸部30にわたってタイヤ周方向TC2へ延びており、傾斜陸部30B及び30Cで終端するように断続的に形成されている。これによって、外側メディエイトブロック32及び外側ショルダーブロック33が完全に分断されることなく第1連結部26を介して連結しており、さらに外側ショルダーブロック33が完全に分断されておらず第2連結部27において分断されていない。
したがって、断続的に延びる第2外側スリット22を形成することによって、外側メディエイトブロック32及び外側ショルダーブロック33双方の剛性が向上するので、乾燥路面における操縦安定性を向上させやすい。しかも、第2連結部27は第1連結部26よりも長いので外側ショルダーブロック33の剛性をより向上させやすく、例えば旋回時において荷重がかかりやすい外側ショルダーブロック33の剛性を向上させることで、乾燥路面における操縦安定性をさらに向上させやすい。
また、第2外側スリット22は外側ショルダーブロック33で終端しているものの、接地部に存在し得る水を取り込むことができるので排水性の向上にも寄与する。また、排水性を向上させることによって、氷雪路面における、制動性能、トラクション性能、及び横滑り性能が向上する。
さらにまた、X字状に交差する第1及び第2外側スリット21,22によって、特に雪上におけるトラクション性能(スノートラクション性能)を向上させやすい。
よって、排水性を確保しつつ、乾燥路面においては操縦安定性を向上させることができると共に、氷雪路面においては制動性能、トラクション性能、及び横滑り性能を向上させることができ、さらに雪路面においてはスノートラクション性能を向上させることができる。
(7)スリット先端部25は、スリット途中部24よりも浅いので、スリット先端部25による外側ショルダーブロック33の剛性低下を抑制しやすい。
(8)スリット先端部25の溝深さD4は、主溝3の溝深さD0の10%以上40%以下であるので、排水性を確保しつつ、外側ショルダーブロック33の剛性低下を抑制しやすい。溝深さD4が溝深さD0の10%より浅いと、外側ショルダーブロック33の表面における排水性が不足しやすい。溝深さD4が溝深さD0の40%より深いと、外側ショルダーブロック33の剛性が大きく低下しやすく、乾燥路面における操縦安定性の向上効果が低下しやすい。
(9)第2連結部27の延在方向における長さL2は、第1連結部26の延在方向における長さL1の2倍以上6倍以下であるので、外側ショルダーブロック33の剛性をより向上させやすい。長さL2が長さL1の2倍より短いと、外側ショルダーブロック33の剛性が大きく低下しやすく、乾燥路面における操縦安定性の向上効果が低下しやすい。長さL2が長さL1の6倍より長いと、外側ショルダーブロック33の表面における排水性が不足しやすい。
(10)内側陸部50に形成されたジグザグ細溝51は主溝3よりも溝幅が狭いので、ジグザグ細溝51によって区画される内側メディエイトブロック61及び内側ショルダーブロック62を大きく構成しやすい。さらに、ジグザグ細溝51は、内側陸部50において、車両装着状態で車両内側よりに位置しているので、ジグザグ細溝51の車両内側に区画される内側ショルダーブロック62が、車両外側に区画される内側メディエイトブロック61よりも大きく区画される。
この結果、内側陸部50において内側メディエイトブロック61及び内側ショルダーブロック62の剛性を向上させやすい。特に、空気入りタイヤ1が車両前面視でハの字状となるようにキャンバー角度を付されて車両に装着された場合に、旋回等を除く通常走行において負荷が高くなりやすい内側陸部50の内側メディエイトブロック61及び内側ショルダーブロック62の剛性を向上させることによって、乾燥路面における操縦安定性を向上させやすい。
しかも、タイヤ周方向TCに延びる主溝3によって排水性を確保することができると共に、ジグザグ細溝51によるエッジ効果を発揮させることで、雪上におけるトラクション性能(スノートラクション性能)を向上させることができる。
したがって、乾燥路面における操縦安定性を向上させながら、排水性を確保しつつ、雪上におけるトラクション性能を向上させることができる。
(11)内側ショルダーブロック62をタイヤ幅方向TWに大きく区画できると共に、タイヤ周方向TCに隣り合う2つの内側ショルダーブロック62に対して、このタイヤ幅方向TW1側に1つの内側メディエイトブロック61が対応して位置する。よって、タイヤ幅方向TWに相対的に小さく区画された内側メディエイトブロック61をタイヤ周方向に大きく構成することで、内側メディエイトブロック61の剛性を確保しやすい。
また、第1及び第2内側スリット54,55が、タイヤ幅方向TW2へ向かって溝幅が減少するので、これらにより区画される内側ショルダーブロック62をタイヤ周方向TCに大きく区画しやすい。これによって、内側陸部50のうち特に負荷が高くなりやすい内側ショルダーブロック62の剛性をさらに向上させることができるので、乾燥路面における操縦安定性を向上させやすい。
(12)周方向ジグザグ部52及び幅方向ジグザグ部53は、ともに、タイヤ周方向TC2へ向かってタイヤ幅方向TW2へ傾斜している。その結果、ジグザグ細溝51を介した排水の向きが、周方向ジグザグ部52と幅方向ジグザグ部53とで揃うので、排水性を向上させやすい。
(13)ジグザグ細溝51によって、内側メディエイトブロック61に区画された鋭角状のメディエイト角部72と、内側ショルダーブロック62に区画された鋭角状のショルダー角部71とが、タイヤ周方向TCに対向している。その結果、タイヤ周方向TCに隣り合っており、相対的に剛性の低い鋭角状のショルダー角部71とメディエイト角部72とがタイヤ周方向TCに対向しているので、これらの角部71,72における剛性差を低減しやすい。これによって、剛性差に起因したトーヒール摩耗を抑制できる。
(14)タイヤ周方向TCに大きく構成された内側メディエイトブロック61が、内側メディエイトサイプ63によりタイヤ周方向TCに区画される。これによって、内側メディエイトブロック61の剛性が過度に高くなることを抑制し、これによって内側メディエイトブロック61が接地した際に生じる踏み込み音及び蹴り出し音を低減すると共に、放熱性を向上させることができる。また、内側メディエイトサイプ63により内側メディエイトブロック61を部分的に分断することによって、内側メディエイトブロック61の剛性が過度に低下することを抑制している。
(15)周方向ジグザグ部52は、基端部52aから先端部52bに向かって、溝幅が減少している。その結果、周方向ジグザグ部52により区画される内側メディエイトブロック61及び内側ショルダーブロック62を、タイヤ幅方向TWに大きく区画しやすい。これによって、内側メディエイトブロック61及び内側ショルダーブロック62の剛性をさらに向上させることができるので、乾燥路面における操縦安定性を向上させやすい。
(16)第1及び第2内側スリット54,55の形成数は、第1外側スリット21の形成数よりも多い。その結果、空気入りタイヤ1が車両前面視でハの字状となるようにキャンバー角度を付されて車両に装着された場合に、旋回等を除く通常走行において負荷が高くなりやすい内側陸部50に相対的に多数の第1及び第2内側スリット54,55が形成されているので、第1及び第2内側スリット54,55によるスノートラクション性能が向上する。一方、例えば旋回走行において負荷が高くなりやすい外側陸部20に形成された第1外側スリット21は相対的に少なく、外側陸部20の剛性を向上させやすく、旋回性能が向上する。
したがって、内側陸部50におけるスノートラクション性能の向上と、外側陸部20における旋回性能の向上とを両立できる。
上記実施形態では、センターブロック31にセンター凹部35及びセンターV字状サイプ37を形成し、外側メディエイトブロック32にメディエイト凹部40及びメディエイトV字状サイプ42を形成した場合を例にとって説明したが、これに限らない。タイヤ幅方向TWの任意の位置にあるブロックに鏃状の凹部及びこれに連続する一対のV字状サイプを形成してもよい。すなわち、図示は省略するが、外側ショルダーブロック33に鏃状の凹部とV字状サイプを形成してもよい。
例えば、接地領域のうち接地圧が高い領域(例えば空気入りタイヤの負荷率が小さい場合には中央部のタイヤ周方向における接地長が長くなると共に接地圧が高くなりやすい)にV字状サイプ及びこの頂点に凹部を形成することによって、当該領域における、トーヒール摩耗の抑制と乾燥路面における操縦安定性の向上とを両立しやすい。
なお、本発明は、上記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
2a トレッド端
3 主溝
20 外側陸部
21 第1外側スリット
22 第2外側スリット
24 スリット途中部
25 スリット先端部
26 第1連結部
27 第2連結部
30 傾斜陸部
31 センターブロック
32 外側メディエイトブロック
33 外側ショルダーブロック
35 センター凹部
37 センターV字状サイプ
40 メディエイト凹部
42 メディエイトV字状サイプ
45 第1外側ショルダーサイプ
46 第2外側ショルダーサイプ
50 内側陸部
51 ジグザグ細溝
52 周方向ジグザグ部
53 幅方向ジグザグ部
54 第1内側スリット
55 第2内側スリット
61 内側メディエイトブロック
62 内側ショルダーブロック
63 内側メディエイトサイプ
66 第1内側ショルダーブロック
67 第2内側ショルダーブロック
71 ショルダー角部
72 メディエイト角部

Claims (6)

  1. トレッド部に区画された複数のブロックのうち少なくとも1つのブロックにおいて、
    タイヤ径方向内側に凹設された凹部と、
    前記凹部に連通する一端部からタイヤ幅方向に延びるにつれて互いのタイヤ周方向の間隔が増大するようにV字状に延びる一対の幅方向サイプ、を含むV字状サイプと
    を有し、
    前記凹部は、前記V字状サイプに比して浅い、空気入りタイヤ。
  2. 前記V字状サイプは、前記トレッド部の接地領域をタイヤ幅方向に3等分した、少なくともいずれかの領域に形成されている、
    請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記V字状サイプが形成されたブロックは、第1ブロックであって、
    前記第1ブロックにタイヤ幅方向に隣り合う第2ブロックは、前記V字状サイプの他端部側の一対の延長線上に沿ってタイヤ幅方向にそれぞれ延びる、一対の第2幅方向サイプを有している、
    請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第2ブロックは、前記複数のブロックのうち最もタイヤ幅方向の外側に位置するショルダーブロックであって、
    前記トレッド部には、前記ショルダーブロックのタイヤ周方向の縁部を区画するスリットが形成されており、
    前記スリットは、タイヤ幅方向外側に向かって、溝幅が減少する、
    請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ショルダーブロックには、タイヤ周方向に延びて当該ショルダーブロック内で終端するスリット先端部が形成されており、
    前記一対の第2幅方向サイプの一方は、前記スリット先端部の端部で終端している、
    請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記第2幅方向サイプは、前記V字状サイプよりも溝幅が広い、
    請求項3~5のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
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