JP7187386B2 - 光プラグ - Google Patents

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Description

本発明は、光プラグに係り、特にレーザ光を伝搬する光ファイバの端部に設けられる光コネクタに接続される光プラグに関するものである。
一般的に、高出力のレーザ光を用いて溶接や切断を行うレーザ加工システムの加工ヘッドにおいては、レーザ光源から延びる光ファイバの端部に取り付けられた光コネクタが光プラグに接続される(例えば、特許文献1参照)。図1Aは、従来の光プラグ900を光コネクタ800とともに示す部分断面図である。この従来の光プラグ900は、光ファイバの端部に設けられる光コネクタ800を受け入れるソケット部材910と、ソケット部材910の半径方向外側に配置されたスライド部材920と、ソケット部材910とスライド部材920との間に圧縮された状態で配置されるコイルバネ930と、ソケット部材910に形成された孔に収容されるボール940とを有している。
図1Aに示すように、スライド部材920は、スライド部材920の開口端部に向かって次第に広がるテーパ面921を有している。コイルバネ930がスライド部材920を付勢しているため、ソケット部材910の孔に収容されたボール940は、スライド部材920のテーパ面921によってソケット部材910の半径方向内側に押されている。これにより、ボール940が光コネクタ800に形成されたボール溝810に係合し、光コネクタ800と光プラグ900とが軸方向に固定される。
光コネクタ800を光プラグ900から取り外す際には、図1Bに示すように、スライド部材920をコイルバネ930の付勢力に抗して軸方向に押し込む。これにより、スライド部材920のテーパ面921がボール940から離れ、ボール940がソケット部材910の半径方向に移動できるようになる。この状態で光コネクタ800をコネクタ引抜方向Pに引っ張ると、光コネクタ800のボール溝810のテーパ面812によってボール940が半径方向外側に押されて移動するため、光コネクタ800を光プラグ900から取り外すことができる。また、光コネクタ800を光プラグ900に接続する際も、スライド部材920をコイルバネ930の付勢力に抗して軸方向に押し込んで、ボール940をソケット部材910の半径方向に移動できるようにしてから、光コネクタ800を光プラグ900のソケット部材910の内側に挿入する。
このように、従来の光プラグ900においては、光コネクタ800を着脱する際にスライド部材920をコイルバネ930の付勢力に抗して軸方向に沿って押し込む必要がある。コイルバネ930の付勢力はコイルバネ930の変位量に比例するため、スライド部材920を押し込む距離が長くなると、光コネクタ800を光プラグ900から取り外す際にスライド部材920を軸方向に移動させるために両手を使って強くスライド部材920を押し込む必要が生じる。このため、従来の光プラグ900に光コネクタ800を着脱する際には、大きな力が必要であり、その作業も容易ではない。
欧州特許出願公開第1562058号明細書
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、光コネクタを着脱する際に必要とされる力を軽減することができ、光コネクタの着脱作業が容易になる光プラグを提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、光コネクタを着脱する際に必要とされる力を軽減することができ、光コネクタの着脱作業が容易になる光プラグが提供される。この光プラグは、フランジ部と、上記フランジ部からコネクタ引抜方向に沿って延びる筒状部とを有するソケット部と、上記ソケット部の上記筒状部の半径方向外側で上記筒状部に対して所定の範囲で軸方向に移動可能に構成され、上記筒状部の周方向には移動が規制されるスライドリングと、上記スライドリングを上記コネクタ引抜方向に付勢する付勢部材と、上記ソケット部の上記筒状部の半径方向外側に配置されるロックスリーブと、上記ロックスリーブの半径方向内側に位置し、上記ソケット部の上記筒状部に形成されたボール孔に受け入れられるボールとを備える。上記スライドリングには、軸方向に延びる第1の溝部を含むロック溝が形成される。上記ロックスリーブは、上記スライドリングの上記ロック溝に係合可能な作動ピンを有する。上記ロックスリーブの上記作動ピンが上記ロック溝の上記第1の溝部に位置しているときには、上記スライドリングは上記付勢部材の付勢力を受けるとともに、上記ボールは上記ロックスリーブと上記ソケット部の上記筒状部との間で上記筒状部の半径方向に移動可能となる。
本発明によれば、ロックスリーブの作動ピンがスライドリングのロック溝の第1の溝部に位置しているときは、スライドリングが付勢部材の付勢力を受け、ロックスリーブは付勢部材からの付勢力を受けない。このため、操作者は、ロックスリーブに大きな力を加えることなく、ボールがソケット部の半径方向に移動可能な状態、すなわち光コネクタを着脱することが可能な状態にすることができる。このため、光コネクタを光プラグに着脱する際に必要とされる力を軽減することができ、光コネクタの着脱作業が容易になる。
上記ロック溝は、上記第1の溝部から上記スライドリングの周方向に対して上記コネクタ引抜方向に斜めに延びる第2の溝部をさらに含んでいてよい。この場合において、上記ロックスリーブの上記作動ピンが上記ロック溝の上記第2の溝部に位置しているときには、上記ロックスリーブは、上記ソケット部の上記筒状部の上記ボール孔に受け入れられた上記ボールに接触し、上記スライドリング及び上記ロックスリーブは上記付勢部材の付勢力を受ける。このような構成によれば、ロックスリーブの作動ピンがスライドリングのロック溝の第2の溝部に位置しているときには、ロックスリーブが付勢部材の付勢力を受けることになるが、第2の溝部がスライドリングの周方向に対して斜めに延びているため、いわゆる楔効果によって、付勢部材の付勢力に比して小さな力でロックスリーブを回転させることができる。したがって、光コネクタの着脱作業が容易になる。
上記ロック溝は、上記第2の溝部の上記コネクタ引抜方向側の端部から上記スライドリングの周方向に延びる第3の溝部をさらに含んでいてもよい。このような構成によれば、スライドリングのロック溝の第3の溝部が第2の溝部のコネクタ引抜方向側の端部からスライドリングの周方向に延びているため、ロックスリーブの作動ピンをスライドリングのロック溝の第3の溝部に位置させることによって、操作者がロックスリーブから力を離しても、ロックスリーブは軸方向に移動しなくなり、ボールを筒状部の半径方向内側に押し付けた状態をロックすることができる。
上記ロック溝は、上記第3の溝部から上記コネクタ引抜方向とは逆向きのコネクタ挿入方向に延びる第4の溝部をさらに含んでいてもよい。このような構成によれば、ロック溝の第3の溝部を移動するロックスリーブの作動ピンが第4の溝部との接続部に至ると、付勢部材の付勢力によってスライドリングがコネクタ引抜方向に移動し、ロックスリーブの作動ピンがロック溝の第4の溝部に移動する。このロックスリーブの作動ピンの第4の溝部への移動に伴い、ロックスリーブには軽い衝撃が加わるため、ロックスリーブを操作している操作者は、この衝撃により光コネクタがロックされたことを知ることができる。
上記スライドリング及び上記ソケット部の一方には、軸方向に延びる規制孔が形成され、上記スライドリング及び上記ソケット部の他方には、上記規制孔に係合可能な規制ピンが形成されていてもよい。このような規制孔と規制ピンとの係合により、筒状部に対するスライドリングの軸方向の移動を所定の範囲で許容しつつ、周方向の移動を規制することが可能となる。
上記規制孔の軸方向の長さは、上記ボールが上記筒状部の半径方向外側に移動して光コネクタが引抜可能となる位置まで上記ロックスリーブが移動しないように上記スライドリングの軸方向の移動を規制できるような長さであることが好ましい。このような構成によれば、光プラグに接続されロックされた光コネクタに対して付勢部材の付勢力以上の力がコネクタ引抜方向に作用した場合であっても、光コネクタが光プラグから抜けにくくなる。
上記ロックスリーブは、上記軸方向に沿った断面において上記コネクタ引抜方向に対して第1の角度で延びる第1の面と、上記軸方向に沿った断面において上記コネクタ引抜方向に対して第2の角度で上記第1の面から上記コネクタ引抜方向に延びる第2の面とを含んでいてもよい。この場合において、上記ロックスリーブの上記第1の面と上記第2の面との境界部には、上記ボールに接触可能な接触部が形成される。上記第1の角度は、上記軸方向に沿った断面において、上記ボールが上記ロックスリーブの上記接触部に接触する部分の接線が上記コネクタ引抜方向に対してなす接線角度よりも小さく、上記第2の角度は、上記接線角度よりも大きいことが好ましい。上記第1の角度は0度であってもよく、上記第2の角度は90度であってもよい。
このような構成によれば、ロックスリーブとボールとは、第1の面や第2の面ではなく接触部で接触し、ロックスリーブの移動に伴って接触部がボールを筒状部の半径方向に押していくことになる。光コネクタを光プラグから抜く場合、ボールが筒状部の半径方向外側に移動し、ロックスリーブが光プラグの移動方向と反対方向に移動する。従来の光プラグのようにスライド部材とボールが面で接触する場合、ボール上のテーパとの接触点は常に一定の位置になり、スライド部材とボールの移動量とは常に比例関係にあるが、本発明のようにロックスリーブとボールとが面ではなく接触部で接触する場合には、ボール上のロックスリーブとの接触点がボールの表面を移動して、ロックスリーブとボールの移動量は、サインカーブ(0~π/2rad)に比例して変化することとなる。したがって、ロックスリーブの移動量はボールの移動量に対してその移動の途中から急激に少なくなる。したがって、従来の光プラグにおいて光コネクタを光プラグから抜くためにスライド部材を軸方向に移動させる必要がある距離に比べて、ロックスリーブを軸方向に移動させる必要のある距離を短くすることができる。また、第1の面はボールと接触せず、光コネクタをロックする力は、第1の面が軸方向に対してなす角度に依存しないため、第1の面の軸方向の長さを任意に設計することができる。これにより、第1の面の軸方向の長さを短くして、ロックスリーブとソケット部の筒状部とが互いに接触する部分を長くすることができ、ロックスリーブとソケット部の筒状部との光軸に対する同心度を高めることができる。
また、ロックスリーブの接触部とボールとの接触を滑らかにするために、ロックスリーブの接触部を丸めてロックスリーブの接触部とボールとが互いに曲面で接触するように構成することが好ましい。
本発明によれば、光コネクタを着脱する際に必要とされる力を軽減することができ、光コネクタの着脱作業が容易になる。
図1Aは、光コネクタが接続された状態の従来の光プラグを示す部分断面図である。 図1Bは、光コネクタを取り外す際の従来の光プラグを示す部分断面図である。 図2は、本発明の一実施形態における光プラグを示す正面図である。 図3は、図2に示す光プラグの平面図である。 図4は、図2のA-A線断面図である。 図5は、図3のB-B線断面図である。 図6は、図2に示す光プラグの分解斜視図である。 図7Aは、図2に示す光プラグにおけるソケット部の平面図である。 図7Bは、図7Aのソケット部をボール孔の中心を通り軸方向に平行な平面で切断したときの断面図である。 図8Aは、図2に示す光プラグにおけるロックスリーブの正面図である。 図8Bは、図8Aに示すロックスリーブの平面図である。 図8Cは、図8BのC-C線断面図である。 図9は、図2に示す光プラグに光コネクタを接続した状態でのボールの近傍を示す拡大断面図である。 図10Aは、図2に示す光プラグにおけるスライドリングの正面図である。 図10Bは、図10Aに示すスライドリングの平面図である。 図11は、図10Bに示すスライドリングのロック溝を模式的に示す展開図である。 図12Aは、図2に示す光プラグに光コネクタを接続する手順を説明するための模式図であり、左側にはスライドリングのロックと規制孔が模式的に示されており、右側には光プラグと光コネクタとの位置関係が示されている。 図12Bは、図2に示す光プラグに光コネクタを接続する手順を説明するための模式図であり、左側にはスライドリングのロックと規制孔が模式的に示されており、右側には光プラグと光コネクタとの位置関係が示されている。 図12Cは、図2に示す光プラグに光コネクタを接続する手順を説明するための模式図であり、左側にはスライドリングのロックと規制孔が模式的に示されており、右側には光プラグと光コネクタとの位置関係が示されている。 図12Dは、図2に示す光プラグに光コネクタを接続する手順を説明するための模式図であり、左側にはスライドリングのロックと規制孔が模式的に示されており、右側には光プラグと光コネクタとの位置関係が示されている。 図12Eは、図2に示す光プラグに光コネクタを接続する手順を説明するための模式図であり、左側にはスライドリングのロックと規制孔が模式的に示されており、右側には光プラグと光コネクタとの位置関係が示されている。 図13Aは、従来の光プラグにおけるスライド部材のテーパ面が軸方向になす角度とスライド部材の軸方向の移動距離との関係を示す図である。 図13Bは、従来の光プラグにおけるスライド部材のテーパ面が軸方向になす角度とスライド部材の軸方向の移動距離との関係を示す図である。 図14は、従来の光プラグにおけるスライド部材からボールに作用する力を説明する模式図である。 図15は、本発明の一実施形態におけるロックスリーブの接続部を模式的に示す図である。 図16は、本発明の他の実施形態における光プラグを示す斜視図である。
以下、本発明に係る光プラグの実施形態について図2から図16を参照して詳細に説明する。なお、図2から図16において、同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。また、図2から図16においては、各構成要素の縮尺や寸法が誇張されて示されている場合や一部の構成要素が省略されている場合がある。
図2は、本発明の一実施形態における光プラグ1を示す正面図、図3は平面図、図4は図2のA-A線断面図、図5は図3のB-B線断面図である。図6は、図2に示す光プラグ1の分解斜視図である。図2から図6に示すように、本実施形態における光プラグ1は、光ファイバの先端に取り付けられた光コネクタを受け入れるソケット部10と、ソケット部10に取り付けられるコイルバネ20と、円筒状のロックスリーブ30と、円環状のスライドリング40とを含んでいる。また、図6に示すように、コイルバネ20、ロックスリーブ30、及びスライドリング40の半径方向外側には、これらの構成要素を覆って保護する外筒スリーブ90が設けられる。この外筒スリーブ90は、取付ネジ(図示せず)によってソケット部10に固定される。なお、理解を容易にするために、図6以外の図面においては、外筒スリーブ90の図示を省略している。
図7Aは、ソケット部10の平面図である。図7Aに示すように、ソケット部10は、筒状部12と、筒状部12の-Z方向側の端部から半径方向外側に延びるフランジ部11とを有している。筒状部12は、フランジ部11から+Z方向に延びている。このソケット部10の筒状部12の内部において、ファイバの端部に取り付けられた光コネクタが光プラグ1に接続される。この光コネクタの光プラグ1への接続は、ロックスリーブ30に対して所定の操作を行って光プラグ1をアンロック状態とした上で、光コネクタを-Z方向(コネクタ挿入方向)に挿入することにより行われる。また、光コネクタの光プラグ1からの取り外しは、同様に光プラグ1をアンロック状態とした上で、光コネクタを+Z方向(コネクタ引抜方向)に引き抜くことで行われる。
筒状部12は、筒状部12の半径方向外側に向かって延びる規制ピン13を有している。本実施形態では、Y方向に沿って互いに反対側に延びる2本の規制ピン13が設けられており、これらの規制ピン13は、筒状部12の外周面に形成された孔に例えば圧入によって取り付けられている。これらの規制ピン13は、後述するように、スライドリング40の軸方向に沿った移動及び軸周りの回転を規制するものである。なお、規制ピン13の数及び位置は、図示のものに限られるものではない。なお、このような規制ピン13は筒状部12と一体に形成してもよい。
また、筒状部12の+Z方向側の端部近傍には、筒状部12の半径方向外側でボール50(図6参照)を受け入れるための複数のボール孔15が形成されている。図7Bは、ソケット部10をボール孔15の中心を通りZ方向に平行な平面で切断したときの断面図である。図7Bに示すように、それぞれのボール孔15は、筒状部12の半径方向内側に向かってその内径が小さくなるようなテーパ形状を有している。それぞれのボール孔15の最内周側の内径はボール50の外径よりも小さくなっており、ボール50がボール孔15を通過できないようになっている。なお、本実施形態では、筒状部12の周方向に沿って等間隔に8個のボール孔15が形成されているが、これらのボール孔15の数及び位置は、図示のものに限られるものではない。
図6に示すように、ロックスリーブ30は、略円筒形状を有している。ロックスリーブ30の内径はソケット部10の筒状部12の外径よりもわずかに大きくなっており、ロックスリーブ30の内側空間S1にソケット部10の筒状部12が挿通されるようになっている。
図8Aはロックスリーブ30の正面図、図8Bは平面図、図8Cは図8BのC-C線断面図である。図8Aから図8Cに示すように、ロックスリーブ30は、第1の円筒部31と、第1の円筒部31の-Z方向側に隣接する第2の円筒部32とを有している。第2の円筒部32の外径は第1の円筒部31の外径よりも小さくなっている。
図8A及び図8Bに示すように、ロックスリーブ30は、第2の円筒部32の外周面から半径方向外側に向かって延びる作動ピン33を有している。本実施形態における作動ピン33は、ロックスリーブ30の第2の円筒部32の外周面に形成された孔に例えば圧入によって取り付けられている。本実施形態における作動ピン33は、+X方向に延びているが、作動ピン33の数及び位置は、図示のものに限られるものではない。なお、このような作動ピン33はロックスリーブ30と一体に形成してもよい。
また、図6及び図8Aに示すように、ロックスリーブ30の第2の円筒部32には、周方向に延びる2つの長孔34A,34Bが形成されている。これらの長孔34A,34Bは、ソケット部10の規制ピン13に対応して形成されており、これらの長孔34A,34Bにはソケット部10の規制ピン13が挿通される。ソケット部10の規制ピン13は、長孔34A,34Bを通ってロックスリーブ30の第2の円筒部32からその半径方向外側に延出するような長さを有している。後述するように、ロックスリーブ30はソケット部10の筒状部12に対して軸周りに回転可能となっているが、ロックスリーブ30の長孔34A,34Bが周方向に延びているため、ロックスリーブ30が回転した場合においても、ソケット部10の規制ピン13がロックスリーブ30の回転に干渉しないようになっている。
図8Cに示すように、ロックスリーブ30の第1の円筒部31の内周面は、直径D1の第1の円筒面35と、直径D1よりも小さい直径D2の第2の円筒面36と、第1の円筒面35と第2の円筒面36とを接続する接続面37とを含んでいる。第1の円筒面35と第2の円筒面36との間には段差が形成されており、第の円筒面36(第1の面)と接続面37(第2の面)との境界部には、ボール50に接触可能な接触部38が形成されている。本実施形態では、第1の円筒面35及び第2の円筒面36はZ方向に沿って延びており、これらの面35,36がZ方向とのなす角度は0度となっている。また、接続面37はZ方向に対して垂直に延びており、接続面37がZ方向とのなす角度は90度となっている。
図9は、光プラグ1に光コネクタ500を接続した状態でのボール50の近傍を示す拡大断面図である。図9に示すように、それぞれのボール50は、筒状部12の半径方向外側でボール孔15に受け入れられており、このボール孔15のテーパ形状によってボール50は筒状部12の軸方向への移動が規制されるが、ロックスリーブ30の接触部38がボール50に接触していなければ、ボール50は筒状部12の半径方向に移動できるようになっている。なお、ソケット部10の筒状部12とロックスリーブ30の第1の円筒部31の第1の円筒面35との間の距離Gは、ボール50の直径よりも小さくなっており、ボール50が筒状部12のボール孔15から脱離しないようになっている。
[0]ロックスリーブ30が+Z方向に移動すると、ロックスリーブ30の接触部38がボール50に接触して+Z方向に沿った力を加えるが、この+Z方向に沿った力により、接触部38で筒状部12の半径方向内側に向かう力が生じる。換言すれば、ボール50は、ロックスリーブ30の接触部38によって筒状部12の半径方向内側に押されることとなる。さらに、接触部38で筒状部12の半径方向内側に向かう力と筒状部12のボール孔15のテーパ部によってボール50を、-Z方向に押す力が生じる。なお、ロックスリーブ30の接触部38とボール50との接触を滑らかにするために、ロックスリーブ30の接触部38を丸めてロックスリーブ30の接触部38とボール50とが互いに曲面で接触するように構成することが好ましい。
図9に示すように、光プラグ1に接続される光コネクタ500には、光プラグ1のボール50が嵌合可能なボール溝510が形成されている。ロックスリーブ30の接触部38によって筒状部12の半径方向内側に押されたボール50は、筒状部12のボール孔15から半径方向内側に突出し、この突出したボール50が光コネクタ500のボール溝510のテーパ面512に接触及び係合し、光コネクタ500の+Z方向への移動を規制する。
また、光コネクタ500は、ソケット部10の筒状部12の内周面に接触するOリング520を含んでいる。光コネクタ500が光プラグ1に挿入された際に、ソケット部10の筒状部12の内周面とOリング520とが互いに接触し、光コネクタ500の外部から光プラグ1の内部に異物が侵入することが防止される。なお、この光コネクタ500には、光ファイバが接続されるが、理解を容易にするために、この光ファイバは図示を省略している。
図6に示すように、スライドリング40は、略円環形状を有している。スライドリング40の内径はロックスリーブ30の第2の円筒部32の外径よりもわずかに大きくなっており、スライドリング40の内側空間S2に、ソケット部10の筒状部12及びロックスリーブ30の第2の円筒部32が挿通されるようになっている。
コイルバネ20は、ソケット部10のフランジ部11の台座部11Aとスライドリング40との間に圧縮された状態で配置される。図4及び図5に示すように、コイルバネ20のコイル部の内径は、ロックスリーブ30の第2の円筒部32の外径よりも大きく、スライドリング40の外径よりも小さくなっている。コイルバネ20のコイル部の一部は、ロックスリーブ30の第2の円筒部32の半径方向外側に位置し、その+Z方向側の端部がスライドリング40の-Z方向側の端面に係合している。コイルバネ20は、スライドリング40を+Z方向に付勢する付勢部材として機能している。
図10Aはスライドリング40の正面図、図10Bは平面図である。図6及び図10Aに示すように、スライドリング40には、軸方向に延びる2つの規制孔41が形成されている。これらの規制孔41は、ソケット部10の規制ピン13に対応して形成されており、これらの規制孔41の内部には、ロックスリーブ30の第2の円筒部32の長孔34A,34Bを通って第2の円筒部32の半径方向外側に延出するソケット部10の規制ピン13が収容される。スライドリング40の規制孔41の周方向に沿った幅は、規制ピン13の外径よりもわずかに大きい程度であり、ソケット部10の規制ピン13がスライドリング40の規制孔41に係合することで、ソケット部10に対するスライドリング40の軸周りの回転が規制されている。一方、スライドリング40の規制孔41は軸方向に延びているため、スライドリング40は、ソケット部10の規制ピン13がスライドリング40の規制孔41内を移動できる範囲で軸方向に移動可能となっている。
また、図6及び図10Bに示すように、スライドリング40には、略L字状のロック溝42が形成されている。このロック溝42は、ロックスリーブ30の軸方向に沿った移動及び軸周りの回転を規制するものである。すなわち、このロック溝42の内部には、ロックスリーブ30の作動ピン33が収容され、このロック溝42の幅は、ロックスリーブ30の作動ピン33の外径よりもわずかに大きい程度となっている。ロックスリーブ30の作動ピン33がロック溝42に係合することによって、ロックスリーブ30の軸方向に沿った移動及び軸周りの回転が規制される。
図11は、スライドリング40のロック溝42を模式的に示す展開図である。図11に示すように、ロック溝42は、軸方向(Z方向)に延びる第1の溝部61と、第1の溝部61の+Z方向側の端部からスライドリング40の周方向に対して+Z方向に斜めに延びる第2の溝部62と、第2の溝部62の+Z方向側の端部からスライドリング40の周方向に延びる第3の溝部63と、第3の溝部63から-Z方向にわずかに延びる第4の溝部64とを含んでいる。このようなロック溝42の内部をロックスリーブ30の作動ピン33が移動することによって、後述するように、光コネクタ500を光プラグ1に着脱する際に必要とされる力が軽減され、光プラグ1に対する光コネクタ500の着脱作業が容易になる。
次に、このような構成の光プラグ1に光コネクタ500を接続する操作について図12Aから図12Eを参照して説明する。光コネクタ500を光プラグ1に接続するには、まず、図12Aに示すように、ロックスリーブ30の作動ピン33がスライドリング40のロック溝42の第1の溝部61の-Z方向側の端部に位置するまで図2及び図3に示す状態からロックスリーブ30を-Z方向に移動させる(状態I)。このとき、スライドリング40はコイルバネ20によって+Z方向に付勢されており、スライドリング40の規制孔41の-Z方向側の縁部がソケット部10の規制ピン13に当接するまでスライドリング40が+Z方向に移動した状態となっている。すなわち、スライドリング40がコイルバネ20の付勢力を受けており、ロックスリーブ30にはコイルバネ20の付勢力が作用していない。したがって、ロックスリーブ30をこの状態Iにするために大きな力を必要としない。
この状態Iでは、図12Aに示すように、ロックスリーブ30の接触部38がボール50から-Z方向側に退避しているため、ボール50はロックスリーブ30の第1の円筒部31とソケット部10の筒状部12との間で半径方向に移動可能となる。したがって、光コネクタ500がソケット部10の筒状部12の内側に挿入される過程で、ボール50が光コネクタ500の外形に応じて筒状部12の半径方向外側に移動するため、図12Aに示すように、光コネクタ500をソケット部10の筒状部12の内側に挿入することできる。
このように、ロックスリーブ30の作動ピン33がスライドリング40のロック溝42の第1の溝部61に位置しているときは、スライドリング40がコイルバネ20の付勢力を受け、ロックスリーブ30はコイルバネ20からの付勢力を受けないため、操作者は、ロックスリーブ30に大きな力を加えることなく、ボール50がソケット部10の筒状部12の半径方向に移動可能な状態、すなわち光コネクタ500を光プラグ1のソケット部10に着脱することが可能な状態(アンロック状態)にすることができる。したがって、光コネクタ500の光プラグ1への接続作業が容易になる。
上述のようにして光コネクタ500をソケット部10の筒状部12の内側に挿入した後、図12Bに示すように、ロックスリーブ30の作動ピン33がスライドリング40のロック溝42の第1の溝部61の+Z方向側の端部に位置するまで(図示の例では距離d1だけ)ロックスリーブ30を+Z方向に移動させる(状態II)。状態Iから状態IIに移行する際にも、スライドリング40がコイルバネ20の付勢力を受けているため、ロックスリーブ30にはコイルバネ20の付勢力は作用していない。したがって、ロックスリーブ30をこの状態IIにするために大きな力を必要としない。
この状態IIでは、図12Bに示すように、ロックスリーブ30の接触部38がボール50に接触する。このロックスリーブ30の接触部38によってボール50は第1の円筒部31の半径方向内側に押される。そして、ソケット部10の筒状部12のボール孔15から半径方向内側に突出したボール50が、光コネクタ500のボール溝510のテーパ面512に接触及び係合して、光コネクタ500の+Z方向への移動が規制される。
次に、ロックスリーブ30を軸周りに回転させる。このとき、図12Cに示すように、ロックスリーブ30の作動ピン33は、スライドリング40のロック溝42の第2の溝部62を移動する。この第2の溝部62は、スライドリング40の周方向に対して+Z方向に斜めに延びているため、ロックスリーブ30は回転に伴ってさらに+Z方向に移動しようとするが、ボール50が、光コネクタ500のボール溝510のテーパ面512、第1の円筒部31のボール孔15のテーパ面、及びロックスリーブ30の接触部38にそれぞれ接触しているため、ロックスリーブ30はボール50に対して移動することができない。この結果、ロックスリーブ30の作動ピン33は、コイルバネ20の付勢力に抗して第2の溝部62の-Z方向側の側面を-Z方向に押すこととなり、スライドリング40が-Z方向に移動する。これに伴い、図12Cに示すように、ソケット部10の規制ピン13は、スライドリング40の規制孔41の-Z方向側の縁部から離れる。したがって、スライドリング40だけではなく、ロックスリーブ30もコイルバネ20の付勢力を受けることとなる。なお、図12Cにおいては、図12A及び図12Bにおけるスライドリング40の位置を点線で示している。
ここで、図11に示すように、スライドリング40の周方向に対する第2の溝部62の傾きをθGとし、コイルバネ20の付勢力をFSとすると、コイルバネの付勢力FSに抗してロックスリーブ30を回転させるために必要な力FRは、
R=FS×tanθG
で表すことができる。したがって、θGが小さい場合には、いわゆる楔効果によってコイルバネ20の付勢力FSに比して非常に小さな力FRでロックスリーブ30を回転させることができる。
さらにロックスリーブ30を軸周りに回転させると、図12Dに示すように、ロックスリーブ30の作動ピン33がスライドリング40のロック溝42の第3の溝部63に至る。この第3の溝部63はスライドリング40の周方向に延びているため、ロックスリーブ30の作動ピン33がロック溝42の第3の溝部63を移動している間は、ロックスリーブ30及びスライドリング40のZ方向の位置は変わらず、ロックスリーブ30が軸周りに回転する。このとき、ロックスリーブ30の作動ピン33は、コイルバネ20の付勢力に抗して第3の溝部63の-Z方向側の側面を-Z方向に押している。なお、図12Dにおいても、図12A及び図12Bにおけるスライドリング40の位置を点線で示している。
この第3の溝部63は第2の溝部62の+Z方向側の端部からスライドリング40の周方向に延びているため、ロックスリーブ30の作動ピン33をスライドリング40のロック溝42の第3の溝部63に移動させることによって、操作者がロックスリーブ30から手を離しても、ロックスリーブ30は軸方向に移動しなくなり、ボール50を筒状部12の半径方向内側に押し付けた状態をロックすることができる。
ここで、スライドリング40のロック溝42の第3の溝部63の終端からは-Z方向に第4の溝部64が延びている。ロックスリーブ30の作動ピン33がロック溝42の第3の溝部63の終端まで移動すると、図12Eに示すように、コイルバネ20の付勢力によってスライドリング40が+Z方向に移動し、ロックスリーブ30の作動ピン33がロック溝42の第4の溝部64に移動する(状態III)。このロックスリーブ30の作動ピン33の第4の溝部64への移動に伴い、ロックスリーブ30には軽い衝撃が加わるため、ロックスリーブ30を操作している操作者は、この衝撃により光コネクタ500がロックされたことを知ることができる。
ここで、スライドリング40に形成された規制孔41の軸方向の長さは、ボール50が筒状部12の半径方向外側に移動して光コネクタ500が引抜可能となる位置までロックスリーブ30が移動しないようにスライドリング40の軸方向の移動を規制できるような長さとなっている。従来の光プラグでは、光プラグに接続された光コネクタに対してコネクタ引抜方向に大きな力が作用すると、ロックが外れて光コネクタが光プラグから抜けてしまうことがあるが、上述した構成によれば、光プラグ1に接続されロックされた光コネクタ500に対してコイルバネ20の付勢力以上の力が+Z方向(コネクタ引抜方向)に作用した場合であっても、光コネクタ500が光プラグ1から抜けにくくなる。
すなわち、光コネクタ500がロックされた状態において、光コネクタ500に対してコイルバネ20の付勢力以上の力が+Z方向(コネクタ引抜方向)に作用すると、光コネクタ500のボール溝510のテーパ面512がボール50を筒状部12の半径方向外側に押し出そうとする。ボール50はロックスリーブ30の接触部38と接触しているため、ボール50が半径方向外側に移動すると、ロックスリーブ30が-Z方向に移動する。ロックスリーブ30の作動ピン33はスライドリング40の第4の溝部64と係合しているため、スライドリング40とロックスリーブ30は一体となってコイルバネ20の付勢力に抗して-Z方向に移動する。上述したように、スライドリング40の規制孔41の軸方向の長さは、光コネクタ500が引抜可能となる位置までロックスリーブ30が移動しないようにスライドリング40の軸方向の移動を規制できるような長さとなっているので、ロックスリーブ30及びスライドリング40が-Z方向に移動しても、光コネクタ500が引抜可能となる位置までロックスリーブ30が移動する前に、ソケット部10の規制ピン13がスライドリング40の規制孔41の縁部に係合することとなる。このため、スライドリング40の-Z方向の移動が規制され、ロックスリーブ30の-Z方向の移動も規制される。したがって、ロックされた状態の光コネクタ500が光プラグ1から抜けにくくなっている。
光コネクタ500を光プラグ1から取り外す際には、状態IIIにおいて、上記と逆の手順でロックスリーブ30を軸周りに回転させて状態IIにした後、ロックスリーブ30を-Z方向に移動させることで、光コネクタ500を光プラグ1のソケット部10から取り外すことができる状態Iにすることができる。この場合においても、操作者がロックスリーブ30に加える必要のある力はコイルバネ20の付勢力に比して小さいため、光コネクタ500の光プラグ1からの取り外し作業が容易になる。
ところで、従来の光プラグでは、図1Aに示すように、スライド部材920のテーパ面921によってボール940を半径方向内側に押している。ここで、光プラグの軸に沿った断面において、このテーパ面921が軸方向に対してなす角度とスライド部材920の軸方向の移動距離との関係について考える。図13Aに示すように、テーパ面921が軸方向に対してなす角度がθ1であるときに、ボール940をスライド部材920の半径方向内側に距離rだけ移動させるためにスライド部材920を軸方向に距離L1だけ移動させる必要があると仮定する。図13Bに示すように、テーパ面921が軸方向に対してなす角度をθ1より大きなθ2にすると、ボール940をスライド部材920の半径方向内側に同じ距離rだけ移動させるためにスライド部材920を軸方向に移動させる必要のある距離はL1よりも短くなり、L2となる。このように、テーパ面921が軸方向に対してなす角度が大きい程、ボール940をスライド部材920の半径方向内側に移動するためにスライド部材920を軸方向に移動させる必要がある距離を短くすることができ、光コネクタを着脱する際に作業者がバネの付勢力に抗して加える必要のある力を小さくすることができる。
一方、光プラグに取り付けた光コネクタをロックする力を大きくするためには、ボール940をスライド部材920の半径方向内側に押し付ける力を大きくする必要がある。図14に示すように、スライド部材920には軸方向に沿ってバネの付勢力FSが作用するが、このバネの付勢力FSは、スライド部材920の半径方向に沿った力FB1とスライド部材920とボール940との接点における法線方向に沿った力FB2とに分解することができる。テーパ面921が軸方向に対してなす角度をθとすると、FB1=FS/tanθとなる。したがって、テーパ面921が軸方向に対してなす角度θが小さいほど、ボール940をスライド部材920の半径方向内側に押し付ける力が大きくなる。
このように、光コネクタを着脱する際にスライド部材を軸方向に移動させる必要がある距離を短くするためには、テーパ面921が軸方向に対してなす角度を大きくする必要がある一方で、光コネクタをロックする力を大きくするためには、テーパ面921が軸方向に対してなす角度を小さくする必要がある。このような観点から、本発明者は、光コネクタを着脱する際に作業者が加える必要のある力を小さくしつつ、光コネクタをロックする力も大きくすることができる構造を鋭意検討した。その結果、本発明者は、上述したロックスリーブ30の接触部38を図15に示すような構成にすることで、光コネクタを着脱する際に作業者が加える必要のある力を小さくしつつ、光コネクタをロックする力も大きくすることができることを見出した。
図15は、ロックスリーブ30の軸方向に沿った断面を模式的に示すものであるが、図15において接触部38は、第1の面71と第2の面72との境界部に形成されている。第1の面71は軸方向に対して角度αで延びており、第2の面72は軸方向に対して角度βで延びている。ボール50が接触部38に接触する部分の接線Tが軸方向に対してなす角度はφである。このとき、α<φ<βの関係が成立するようにロックスリーブ30及びボール50の位置を設計する。図8Cに示す実施形態における接触部38は、図15に示す接触部38の具体的な一例と考えることができる。すなわち、図8Cの第の円筒面36が図15の第1の面71に相当し、図8Cの接続面37が第2の面72に相当すると考えることができ、図8Cに示す例はαが0度、βが90度である場合に対応すると考えることができる。
このようにα<φ<βが成立するようにロックスリーブ30及びボール50を設計することによって、ロックスリーブ30とボール50とは、第1の面71や第2の面72ではなく接触部38で接触し、ロックスリーブ30の移動に伴って接触部38がボール50を筒状部12の半径方向に押していくことになる。光コネクタを光プラグ1から抜く場合、ボール50が筒状部12の半径方向外側に移動し、ロックスリーブ30が光プラグ1の移動方向と反対方向に移動する。従来の光プラグのようにスライド部材とボールが面で接触する場合、ボール上のテーパとの接触点は常に一定の位置になり、スライド部材とボールの移動量とは常に比例関係にあるが、本発明のようにロックスリーブ30とボール50とが面ではなく接触部38で接触する場合には、ボール50上のロックスリーブ30との接触点は、ボール50の表面を移動して、ロックスリーブ30とボール50の移動量がサインカーブ(0~π/2rad)に比例して変化することとなる。したがって、ロックスリーブ30の移動量はボール50の移動量に対してその移動の途中から急激に少なくなる。したがって、従来の光プラグにおいて光コネクタを光プラグから抜くためにスライド部材を軸方向に移動させる必要がある距離に比べて、ロックスリーブ30を軸方向に移動させる必要のある距離を短くすることができる。また、第1の面71はボール50と接触せず、光コネクタをロックする力は、第1の面71が軸方向に対してなす角度αに依存しないため、第1の面71の軸方向の長さを任意に設計することができる。これにより、第1の面71の軸方向の長さを短くして、ロックスリーブ30とソケット部10の筒状部12とが互いに接触する部分を長くすることができ、ロックスリーブ30とソケット部10の筒状部12との光軸に対する同心度を高めることができる。
加工対象物を加工するための高パワーレーザ光用の光プラグとして上述した光プラグ1を用いる場合には、加工対象物からの反射光が光プラグ1に入射する可能性があるため、例えば水冷ブロックを組み込んで光プラグ1を冷却することが好ましい。図16は、このような水冷ブロック120を組み込んだ光プラグ101を示す斜視図である。図16に示すように、ソケット部10のフランジ部11と筒状部12との間に水冷ブロック120が配置されている。この水冷ブロック120の内部には周方向に沿って冷却流路(図示せず)が形成されている。水冷ブロック120には、この冷却流路に冷却媒体(例えば水)を導入する導入ポート121と、冷却流路から冷却媒体を排出する排出ポート122とが設けられている。
上述した実施形態では、ロックスリーブ30の作動ピンを1つとし、これに対応してスライドリングにロック溝を1つ形成した例を説明したが、バランス良くロックスリーブ30の軸方向の移動及び回転を行えるように、作動ピン及びロック溝の個数は複数個とすることが好ましい。
上述した実施形態では、スライドリング40に規制孔41を形成し、ソケット部10に規制ピン13に取り付けた例を説明したが、軸方向に延びる規制孔をソケット部10に形成するとともに、半径方向内側に突出してソケット部10の規制孔に係合可能な規制ピンをスライドリング40に取り付けるか、スライドリング40と一体的に形成してもよい。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
1 光プラグ
10 ソケット部
11 フランジ部
12 筒状部
13 規制ピン
15 ボール孔
20 コイルバネ
30 ロックスリーブ
31 第1の円筒部
32 第2の円筒部
33 作動ピン
35 第1の円筒面
36 第2の円筒面(第1の面)
37 接続面(第2の面)
38 接触部
40 スライドリング
41 規制孔
42 ロック溝
50 ボール
61 第1の溝部
62 第2の溝部
63 第3の溝部
64 第4の溝部
71 第1の面
72 第2の面
90 外筒スリーブ
101 光プラグ
120 水冷ブロック
121 導入ポート
122 排出ポート
500 光コネクタ
510 ボール溝
512 テーパ面
520 Oリング

Claims (10)

  1. フランジ部と、前記フランジ部からコネクタ引抜方向に沿って延びる筒状部とを有するソケット部と、
    前記ソケット部の前記筒状部の半径方向外側で前記筒状部に対して所定の範囲で軸方向に移動可能に構成され、前記筒状部の周方向には移動が規制されるスライドリングと、
    前記スライドリングを前記コネクタ引抜方向に付勢する付勢部材と、
    前記ソケット部の前記筒状部の半径方向外側に配置されるロックスリーブと、
    前記ロックスリーブの半径方向内側に位置し、前記ソケット部の前記筒状部に形成されたボール孔に受け入れられるボールと
    を備え、
    前記スライドリングには、軸方向に延びる第1の溝部を含むロック溝が形成され、
    前記ロックスリーブは、前記スライドリングの前記ロック溝に係合可能な作動ピンを有し、
    前記ロックスリーブの前記作動ピンが前記ロック溝の前記第1の溝部に位置しているときには、前記スライドリングは前記付勢部材の付勢力を受けるとともに、前記ボールは前記ロックスリーブと前記ソケット部の前記筒状部との間で前記筒状部の半径方向に移動可能となる、
    光プラグ。
  2. 前記ロック溝は、前記第1の溝部から前記スライドリングの周方向に対して前記コネクタ引抜方向に斜めに延びる第2の溝部をさらに含み、
    前記ロックスリーブの前記作動ピンが前記ロック溝の前記第2の溝部に位置しているときには、前記ロックスリーブは、前記ソケット部の前記筒状部の前記ボール孔に受け入れられた前記ボールに接触し、前記スライドリング及び前記ロックスリーブは前記付勢部材の付勢力を受ける、
    請求項1に記載の光プラグ。

  3. 前記ロック溝は、前記第2の溝部の前記コネクタ引抜方向側の端部から前記スライドリングの周方向に延びる第3の溝部をさらに含む、請求項2に記載の光プラグ。
  4. 前記ロック溝は、前記第3の溝部から前記コネクタ引抜方向とは逆向きのコネクタ挿入方向に延びる第4の溝部をさらに含む、請求項3に記載の光プラグ。
  5. 前記スライドリング及び前記ソケット部の一方には、軸方向に延びる規制孔が形成され、
    前記スライドリング及び前記ソケット部の他方には、前記規制孔に係合可能な規制ピンが形成される、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の光プラグ。
  6. 前記規制孔の軸方向の長さは、前記ボールが前記筒状部の半径方向外側に移動して光コネクタが引抜可能となる位置まで前記ロックスリーブが移動しないように前記スライドリングの軸方向の移動を規制できるような長さである、請求項5に記載の光プラグ。
  7. 前記ロックスリーブは、
    前記軸方向に沿った断面において前記コネクタ引抜方向に対して第1の角度で延びる第1の面と、
    前記軸方向に沿った断面において前記コネクタ引抜方向に対して第2の角度で前記第1の面から前記コネクタ引抜方向に延びる第2の面と
    を含み、
    前記ロックスリーブの前記第1の面と前記第2の面との境界部には、前記ボールに接触可能な接触部が形成され、
    前記第1の角度は、前記軸方向に沿った断面において、前記ボールが前記ロックスリーブの前記接触部に接触する部分の接線が前記コネクタ引抜方向に対してなす接線角度よりも小さく、
    前記第2の角度は、前記接線角度よりも大きい、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の光プラグ。
  8. 前記第1の角度は0度である、請求項7に記載の光プラグ。
  9. 前記第2の角度は90度である、請求項7又は8に記載の光プラグ。
  10. 前記接触部と前記ボールとは互いに曲面で接触するように構成される、請求項7から9のいずれか一項に記載の光プラグ。
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