JP7186594B2 - プロピレン系重合体の製造方法 - Google Patents
プロピレン系重合体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7186594B2 JP7186594B2 JP2018229098A JP2018229098A JP7186594B2 JP 7186594 B2 JP7186594 B2 JP 7186594B2 JP 2018229098 A JP2018229098 A JP 2018229098A JP 2018229098 A JP2018229098 A JP 2018229098A JP 7186594 B2 JP7186594 B2 JP 7186594B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- propylene
- titanium
- group
- catalyst
- carbon atoms
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
Description
特に、ポリプロピレンなどの高立体規則性ポリオレフィンを製造する際には、通常、内部ドナー(内部電子供与体)を含む固体状チタン触媒成分と、有機アルミニウム化合物と、外部ドナー(外部電子供与体)とからなる触媒が用いられている。例えば、内部ドナーとしてカルボン酸エステル類を含む塩化マグネシウム担持型固体状チタン触媒と、有機アルミニウム化合物とともに、外部ドナーとして有機ケイ素化合物とからなるオレフィン重合用触媒が知られている(例えば、特許文献1および2参照)。
[1]
オレフィン重合用触媒の存在下でプロピレンを重合させることによりプロピレン系重合体を製造する方法であって、
前記オレフィン重合用触媒が、
(i)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含み、かつ、下記要件(k1)~(k4)を満たす固体状チタン触媒成分と、
(ii)下記式(II)で表わされる有機ケイ素化合物成分と、
(iii)周期律表の1族、2族または13族に属する元素を含む有機金属化合物成分と
を含む触媒〔A〕、
または、
前記触媒〔A〕にプロピレンが予備重合された予備重合触媒(p)と、
前記有機ケイ素化合物成分(ii)と、
前記有機金属化合物成分(iii)と
を含む触媒〔B〕
であることを特徴とするプロピレン系重合体の製造方法:
(k1)チタン含有量が2.5重量%以下である;
(k2)電子供与体の含有量が8~30重量%である;
(k3)電子供与体/チタン(重量比)が5以上である;
(k4)室温でのヘキサン洗浄によってチタンが実質的に脱離されることがない。
R1 nSi(OR2)2(NR3R4)2-n ・・・(II)
[式(II)中、R1は炭素数1~20の炭化水素基を示し、R2は炭素数1~4の炭化水素基を示し、R3は炭素数1~12の炭化水素基または水素原子を示し、R4は炭素数1~12の炭化水素基を示し、R3とR4とは互いに結合して炭素数3~20の2価の炭化水素基を形成していても良く、nは0または1である。]
前記固体状チタン触媒成分(i)が、
(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含み、かつ室温でのヘキサン洗浄によってチタンが脱離することがない固体状チタン、
(b)芳香族炭化水素、
(c)液状チタン、および
(d)電子供与体
を接触させる工程を含む方法により製造される前記[1]に記載の製造方法。
前記式(II)において、R1が炭素数1~20の分岐状または直鎖状のアルキル基である前記[1]または[2]に記載の製造方法。
前記式(II)において、R3とR4とが互いに結合して炭素数3~20の2価の炭化水素基を構成している前記[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
前記電子供与体が下記式(IV)で表わされる化合物である前記[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法。
[オレフィン重合用触媒]
本発明で用いることができるオレフィン重合用触媒は、
(i)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含み、かつ、下記要件(k1)~(k4)を満たす固体状チタン触媒成分と、
(ii)下記式(II)で表わされる有機ケイ素化合物成分と、
(iii)周期律表の1族、2族または13族に属する元素を含む有機金属化合物成分と
を含む触媒〔A〕、または、
前記触媒〔A〕にプロピレンが予備重合された予備重合触媒(p)と、
前記有機ケイ素化合物成分(ii)と、
前記有機金属化合物成分(iii)と
を含む触媒〔B〕
である。
(k2)電子供与体の含有量が8~30重量%である。
(k3)電子供与体/チタン(重量比)が5以上である。
(k4)室温でのヘキサン洗浄によってチタンが実質的に脱離されることがない。
式(II)中、R1は炭素数1~20の炭化水素基を示し、R2は炭素数1~4の炭化水素基を示し、R3は炭素数1~12の炭化水素基または水素原子を示し、R4は炭素数1~12の炭化水素基を示し、R3とR4とは互いに結合して炭素数3~20の2価の炭化水素基を形成していても良く、nは0または1である。
<固体状チタン触媒成分(i)>
前記固体状チタン触媒成分(i)は、
(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含み、かつ室温でのヘキサン洗浄によってチタンが脱離することがない固体状チタン、
(b)芳香族炭化水素、
(c)液状チタン、および
(d)電子供与体
を接触させる工程を含む方法により調製することができる。
前記固体状チタン(a)は、マグネシウム化合物、チタン化合物および電子供与体(内部ドナー)などを種々の方法により接触させることにより、公知の固体状チタン触媒成分の調製法(例えば特開平4-096911号公報、特開昭58-83006号公報、特開平8-143580号公報等参照)により製造することができる。
Ti(OR5)gX4-g ・・・(III)
式(III)中、R5は炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、0≦g≦4である。
前記電子供与体(内部ドナー)としては、例えば、下記式(IV)で表わされる化合物(以下「化合物(IV)」ともいう。)が挙げられる。
前記固体状チタン(a)は、前記マグネシウム化合物と、前記チタン化合物と、前記電子供与体との接触により調製することができる。この際、固体状態のマグネシウム化合物を炭化水素溶媒に懸濁して用いることが好ましい。また、これら各成分を接触させる際に、液状形態のチタン化合物を1回用いて固形物(1)を生成させてもよく、得られた固形物(1)にさらに液状形態のチタン化合物を接触させて固形物(2)を生成させてもよい。さらに、この固形物(1)または(2)を必要に応じて炭化水素溶媒で洗浄してから固体状チタン(a)を調製することが好ましい。
このようにして得られた固体状チタン(a)は、室温でのヘキサン洗浄によってチタンが脱離することがない。
前記固体状チタン(a)との接触に用いられる芳香族炭化水素(b)としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、これらのハロゲン含有炭化水素などが挙げられる。これらの中では、キシレン(特にパラキシレン)が好ましい。前記固体状チタン(a)を、このような芳香族炭化水素(b)と接触させることにより、低立体規則性成分を副生する、いわゆる「剰余チタン化合物」を低減することができる。
前記固体状チタン(a)との接触に用いられる液状チタン(c)としては、該固体状チタン(a)を調製する際に用いたチタン化合物と同様のものを挙げることができる。それらの中でも、テトラハロゲン化チタンが好ましく、特に四塩化チタンが好ましい。
前記固体状チタン(a)との接触に用いられる電子供与体(d)の例としては、上述した電子供与体(内部ドナー)で例示したものと同じものを挙げることができる。それらの中でも、前記固体状チタン(a)の調製に使用した電子供与体と同じものを用いることが好ましい。
固体状チタン(a)、芳香族炭化水素(b)、液状チタン(c)および電子供与体(d)の接触は、通常110~160℃、好ましくは115℃~150℃の温度で、1分間~10時間、好ましくは10分間~5時間行われる。
固体状チタン(a)、芳香族炭化水素(b)、液状チタン(c)および電子供与体(d)は、不活性ガス雰囲気下、攪拌下に接触させることが好ましい。例えば、充分に窒素置換された攪拌機付きガラス製フラスコ中で、固体状チタン(a)、芳香族炭化水素(b)、液状チタン(c)および電子供与体(d)のスラリーを、上記温度で、攪拌機を100~1000rpm、好ましくは200~800rpmの回転数で、上記の時間、攪拌して、固体状チタン(a)、芳香族炭化水素(b)、液状チタン(c)および電子供与体(d)を接触させることが望ましい。
このような固体状チタン(a)と芳香族炭化水素(b)との接触により、固体状チタン(a)よりもチタン含有量が減少された固体状チタン触媒成分(i)が得られる。具体的には、チタン含有量が固体状チタン(a)よりも25重量%以上、好ましくは30~95重量%より好ましくは40~90重量%少ない固体状チタン触媒成分(i)が得られる。
(k3)電子供与体/チタン(重量比)は5以上、好ましくは7.5~35、より好ましくは8~30、特に好ましくは8.5~25である。
本発明に係る製造方法において、有機ケイ素化合物成分(ii)は、上記固体状チタン触媒成分(i)に対する外部ドナー(外部電子供与体)として機能する。
R1 nSi(OR2)2(NR3R4)2-n ・・・(II)
式(II)中、R1は炭素数1~20の炭化水素基を示し、R2は炭素数1~4の炭化水素基を示し、R3は炭素数1~12の炭化水素基または水素原子を示し、R4は炭素数1~12の炭化水素基を示し、R3とR4とは互いに結合して炭素数3~20の2価の炭化水素基を形成していても良く、nは0または1である。
ただ、実用的な側面、例えば、得られるプロピレン系重合体における立体規制性の高さとコストとのバランスなど、を重視したときには、R1が上記炭素数1~20の分岐状または直鎖状のアルキル基であることも、本発明の好ましい態様の1つといえる。ここで、後述する本願実施例で確認されるように、R1として上記炭素数1~20の分岐状または直鎖状のアルキル基を採用する場合、そのようなアルキル基が1級のアルキル基の場合でも、2級のアルキル基の場合と同等に、立体規則性が実用上十分に高いプロピレン系重合体を与えることができる。上記炭素数1~20の分岐状または直鎖状のアルキル基の中では、エチル基、i-プロピル基、n-プロピル基、i-ブチル基が好ましい。
前記固体状チタン触媒成分(i)と前記有機ケイ素化合物成分(ii)とを組み合わせて用いることにより、高いレベルの高立体規則性を有するプロピレン系重合体を得ることができる。
本発明のオレフィン重合用触媒を構成する有機金属化合物成分(iii)は、周期律表の1族、2族または13族に属する金属を含む有機金属化合物であり、例えば、有機アルミニウム化合物、第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化合物、第2族金属の有機金属化合物などが挙げられる。なお、有機金属化合物成分(iii)は、2種以上を併用してもよい。
前記有機アルミニウム化合物は、例えば下記式で示される。
Ra nAlX3-n
式中、Raは炭素原子数1~12の炭化水素基であり、Xはハロゲンまたは水素であり、nは1~3である。
Ra nAlY3-n
式中、Raは上記と同様であり、Yは-ORb基、-OSiRc 3基、-OAlRd 2基、-NRe 2基、-SiRf 3基または-N(Rg)AlRh 2基であり、nは1~2であり、Rb、Rc、RdおよびRhはメチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基などであり、Reは水素、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェニル基、トリメチルシリル基などであり、RfおよびRgはメチル基、エチル基などである。
・ Ra nAl(ORb)3-n で表される化合物、例えばジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムメトキシドなど。
・Ra nAl(OAlRd 2)3-nEt2AlOAlEt2、(iso-Bu) 2AlOAl(iso-Bu) 2 など。
上記のような有機アルミニウム化合物のうちでも、Ra 3Alで表される有機アルミニウム化合物が好ましく用いられる。
前記オレフィン重合用触媒は、前記固体状チタン触媒成分(i)と、前記有機ケイ素化合物成分(ii)と、前記有機金属化合物成分(iii)とを接触させる工程を含む方法により製造することができる。
本発明では、上記のような各成分から予備重合触媒(p)が形成されていてもよい。予備重合触媒(p)は、上述した各成分(i)、(ii)、(iii)および必要に応じて用いられる他の成分の存在下に、プロピレンを予備重合させることにより形成される。このような予備重合触媒(p)は、通常、有機ケイ素化合物(ii)および有機金属化合物(iii)とともにオレフィン重合用触媒を形成するが、予備重合触媒(p)のみをオレフィン重合用触媒として用いることができる場合もある。
本発明のプロピレン系重合体の製造方法では、上述したオレフィン重合用触媒の存在下でプロピレンを重合させる。すなわち、本発明のプロピレン系重合体の製造方法は、上述したオレフィン重合用触媒の存在下でプロピレンを重合させる工程を含んでいる。
有機金属化合物(iii)は、該化合物(iii)中の金属原子が重合系中のチタン原子1モルに対し、通常約1~2000モル、好ましくは約2~500モルとなるような量で用いられる。
本発明では、重合は、通常、約20~150℃、好ましくは約50~100℃の温度で、また常圧~100kg/cm2、好ましくは約2~50kg/cm2の圧力下で行われる。
また、本発明では、プロピレンの単独重合体を製造してもよく、またプロピレン以外のオレフィンを併用してランダム共重合体またはブロック共重合体などを製造してもよい。
上記「プロピレン系重合体の製造方法」で上述した本発明の製造方法により、プロピレン系重合体を得ることができる。
(1)メソ平均連鎖長が500~10万である;
(2)メルトフローレート(MFR)(ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重下)が0.5~1000g/10分である;
(3)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が4.2~20である;
(4)23℃におけるn-デカン可溶成分量が0.01~2重量%である。
<要件(1)>
本発明のプロピレン系重合体は、メソ平均連鎖長が500~10万、好ましくは700~5万、より好ましくは1000~10000である。メソ平均連鎖長が前記範囲内であると、プロピレン系重合体の立体規則性が充分に高くなり、プロピレン系重合体の耐熱性、および曲げ弾性率等の機械的性質が向上する。メソ平均連鎖長は、後述する実施例に記載の方法により求めることができる。
本発明のプロピレン系重合体は、MFR(ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重下)が0.5~1000g/10分、好ましくは1.0~800g/10分、より好ましくは1.5~500g/10分である。MFRが前記範囲内であると、プロピレン系重合体の成形性と機械強度とのバランスが優れる。なお、本発明のプロピレン系重合体は、好ましくは50~1000g/10分、より好ましくは100~1000g/10分、特に好ましくは100~500g/10分の高MFR領域においても、これまでにないレベルの高立体規則性を有する。
本発明のプロピレン系重合体は、GPCにより測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が4.2~20、好ましくは4.5~15、より好ましくは4.8~10である。Mw/Mnが前記範囲内であると、プロピレン系重合体の成形性の観点から好ましい。
本発明のプロピレン系重合体の第2の態様は、23℃におけるn-デカン可溶成分量が0.01~2重量%、好ましくは0.1~1.8重量%、より好ましくは0.2~1.5重量%である。デカン可溶成分量が前記範囲内であると、高結晶性成分が充分に確保され、低立体規則性成分の副生が抑制される。
(5)昇温溶出分別測定法(TREF)により122℃以上の温度で溶出する成分の割合をA重量%とし、前記要件(2)のメルトフローレートをBg/10分とした場合、下記式(I)を満たす;
100≧A≧20×EXP(-0.01×B)・・・(I)
(6)TREFにより122℃以上の温度で溶出する成分の割合が0.1~100重量%である;
(7)13C-NMRにより求められるメソペンタッド分率(mmmm)が99.0~100%である。
本発明のプロピレン系重合体は、TREFにより122℃以上の温度で溶出する成分の割合をA重量%とし、前記要件(2)のメルトフローレートをBg/10分とした場合、下記式(I)を満たす。
上記式(I)を満たすプロピレン系重合体は、MFRが一定以上であっても、一定の耐熱性および高剛性を示す立体規則性を有する点で好ましい。
本発明のプロピレン系重合体は、TREFにより122℃以上の温度で溶出する成分の割合Aが、好ましくは0.1~100重量%、より好ましくは0.2~80重量%、特に好ましくは0.3~50重量%である。前記溶出成分の割合が前記範囲内であると、プロピレン系重合体の立体規則性が充分に高くなり、プロピレン系重合体の耐熱性、および曲げ弾性率等の機械的性質が向上する。
本発明のプロピレン系重合体は、13C-NMRにより求められるメソペンタッド分率(mmmm)が、好ましくは99.0~100%、より好ましくは99.1~99.99%、特に好ましくは99.2~99.95%である。メソペンタッド分率が前記範囲内であると、プロピレン系重合体の立体規則性が充分に高くなる傾向にある。
本発明の製造方法で得られるプロピレン系重合体は、プロピレン系樹脂組成物の形態で用いることができる。このプロピレン系樹脂組成物は、上述した本発明のプロピレン系重合体(以下「プロピレン系重合体(A)」ともいう。)を含むプロピレン系樹脂組成物である。本発明のプロピレン系樹脂組成物を構成する前記プロピレン系重合体(A)以外の成分としては、特に限定されず、用途に応じて公知の成分を配合することができる。
プロピレン単独重合体部とプロピレン・α-オレフィン共重合体部とからなるプロピレン系ブロック共重合体(C)20~80質量%、
エチレンに由来する構成単位50~95モル%と、炭素数3~20のα-オレフィンに由来する構成単位5~50モル%とを含有するエチレン・α-オレフィン共重合体(D)1~50質量%、および
無機充填材(E)0~70質量%
を含み(ただし、成分(C)、(D)および(E)の合計を100質量%とする。)、
前記プロピレン系ブロック共重合体(C)が、前記プロピレン単独重合体部として、前記プロピレン系重合体(A)60~99質量%、および、前記プロピレン・α-オレフィン共重合体部として、プロピレンに由来する構成単位55~90モル%と、プロピレン以外の炭素数2~20のα-オレフィンに由来する構成単位10~45モル%とを含有するプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)1~40質量%を含む(ただし、成分(A)と(B)の合計を100質量%とする。)、
プロピレン系樹脂組成物(以下「第1の組成物」ともいう。);
前記プロピレン系重合体(A)100質量部、および
核剤(F)0.01~10質量部
を含むプロピレン系樹脂組成物(以下「第2の組成物」ともいう。);ならびに、
前記プロピレン系重合体(A)および前記プロピレン系ブロック共重合体(C)からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分70~99.5質量%と、
無機繊維(G)0.5~30質量%と
を含む(ただし、成分(A)、(C)および(G)の合計を100質量%とする。)プロピレン系樹脂組成物(以下「第3の組成物」ともいう。)
などが挙げられる。以下、各組成物について説明する。
本発明の第1の組成物は、前記プロピレン系ブロック共重合体(C)、前記エチレン・α-オレフィン共重合体(D)を含み、必要に応じて無機充填材(E)をさらに含む樹脂組成物であり、前記プロピレン系ブロック共重合体(C)は、前記プロピレン系重合体(A)と前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)とを含む。このような本発明の第1の組成物は、成形時の流動性に優れるとともに、曲げ弾性率および耐衝撃性に優れた成形体を形成することができる。
本発明の第1の組成物は、前記プロピレン系重合体(A)と前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)とを混合してプロピレン系ブロック共重合体(C)を形成した後、前記エチレン・α-オレフィン共重合体(D)および必要に応じて前記無機充填材(E)を混合することにより、調製することができる。
前記プロピレン系ブロック共重合体(C)は、プロピレン単独重合体部として前記プロピレン系重合体(A)を60~99質量%、好ましくは70~97質量%、より好ましくは75~95質量%の範囲で含み、前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)を1~40質量%、好ましくは3~30質量%、より好ましくは5~25質量%の範囲で含む(ただし、成分(A)と(B)の合計を100質量%とする。)。
前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、プロピレンと、プロピレン以外の炭素数2~20のα-オレフィンとの共重合体であり、プロピレンに由来する構成単位を55~90モル%、好ましくは60~85モル%の範囲内で含有し、前記α-オレフィンに由来する構成単位を10~45モル%、好ましくは15~40モル%の範囲内で含有する(ただし、プロピレンに由来する構成単位とα-オレフィンに由来する構成単位の合計を100モル%とする。)。
前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記エチレン・α-オレフィン共重合体(D)は、エチレンと炭素数3~20のα-オレフィンとのランダム共重合体であり、エチレンに由来する構成単位を50~95モル%、好ましくは55~90モル%の範囲内で含有し、前記α-オレフィンに由来する構成単位を5~50モル%、好ましくは10~45モル%の範囲内で含有する。前記エチレン・α-オレフィン共重合体(D)を前記プロピレン系ブロック共重合体(C)に配合することにより、耐衝撃性をさらに向上させることができる。
前記エチレン・α-オレフィン共重合体(D)は、1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記無機充填材(E)としては、例えば、タルク、クレー、マイカ、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、リン酸アンモニウム塩、珪酸塩類、炭酸塩類、カーボンブラック、硫酸マグネシウム繊維、ガラス繊維、炭素繊維等が挙げられる。これらは、1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。本発明の第1の組成物では、無機充填材(E)としてタルクを用いることが好ましい。
本発明の第2の組成物は、前記プロピレン系重合体(A)および核剤(F)を含む樹脂組成物であり、剛性、耐熱性および曲げ弾性率に優れた成形体を形成することができる。
本発明の第2の組成物は、前記プロピレン系重合体(A)および前記プロピレン系ブロック共重合体(C)からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分と、無機繊維(G)とを含む樹脂組成物であり、剛性、耐熱性および曲げ弾性率のバランスに優れた成形体を形成することができる。
硫酸マグネシウム繊維を用いた場合、その平均繊維長は、5~50μmであることが好ましく、10~30μmであることがより好ましい。また、硫酸マグネシウム繊維の平均繊維径は、0.3~2μmであることが好ましく、0.5~1μmであることがより好ましい。市販品としては、「モスハイジ」(宇部マテリアルズ(株)製、商品名)などが挙げられる。
本発明のプロピレン系樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、上述した成分(A)~(G)以外の、樹脂、ゴム、充填剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、顔料、染料、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、酸化防止剤、結晶核剤などの他の成分を配合することができる。本発明のプロピレン系樹脂組成物における前記他の成分の配合量は、本発明の目的を損なわない範囲であれば、特に限定されるものではない。
本発明のプロピレン系樹脂組成物は、上述した各成分を配合することにより製造することができる。各成分は、任意の順番で逐次配合してもよく、同時に混合してもよい。また、一部の成分を混合した後に他の成分を混合するような多段階の混合方法を採用してもよい。ただし、本発明の第1の組成物については、上述したように、前記プロピレン系重合体(A)と前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)とを混合してプロピレン系ブロック共重合体(C)を形成した後、前記エチレン・α-オレフィン共重合体(D)ならびに必要に応じて前記無機充填材(E)および他の成分を混合することにより製造される。また、本発明の第3の組成物において、前記プロピレン系ブロック共重合体(C)を用いる場合も同様に、予め前記プロピレン系ブロック共重合体(C)を形成した後、他の成分を混合することにより製造される。
本発明の成形体は、上述した本発明のプロピレン系重合体または本発明のプロピレン系樹脂組成物を用いて形成される。本発明のプロピレン系重合体は、これまでにないレベルの高立体規則性を有するとともに、高剛性および高耐熱性を有することから、本発明の成形体は、温度変化による寸法変化が小さく寸法安定性に優れている。そのため、本発明の成形体は、例えば自動車用部品、家電部品、食品容器、医療容器など様々な分野に好適に用いることができる。前記自動車用部品としては、例えば、バンパーやインストルメンタルパネル等の自動車内外装部材、ルーフ、ドアパネル、フェンダー等の外板材などが挙げられる。特に、本発明の第1の組成物は自動車用バンパー、インストルメントパネル、フェンダーとして好適であり、本発明の第2の組成物は自動車内装部材(例えば、ドアパネル、ピラー等)として好適であり、本発明の第3の組成物は自動車機能部材(例えば、エンジンファン、ファンシェラウド等)として好適であるが、これらに限定されるものではない。
1.測定条件
装置:ブルカー・バイオスピン製AVANCE III cryo-500型核磁気共鳴装置
測定核:13C(125MHz)
測定モード:シングルパルスプロトンブロードバンドデカップリング
パルス幅:45°(5.00マイクロ秒)
繰り返し時間:5.5秒
積算回数:256回
測定溶媒:o-ジクロロベンゼン/重ベンゼン(80/20体積%)混合溶媒
試料濃度:50mg/0.6mL
測定温度:120℃
ケミカルシフト基準:21.59ppm(メソpentad methyl peak shifts)
重合体の立体規則性の指標の1つであり、そのミクロタクティシティーを調べたメソペンタッド分率(mmmm, %)は、上記1の測定条件により得られた13C-NMRスペクトルのピーク強度比より算出した。
S1 = (mmmm, mmmrを含むピーク)-(n-プロピル末端)-(n-ブチル末端)- mrrm * 2
S2 = S1 + mmmr + mmrr + mrrm + rrrr
= S1 + 5 * mrrm + rrrr
mmmm, mmmrを含むピーク:21.2~22.0ppmのピーク面積
mmmr = mrrm * 2
mmrr = mrrm * 2
mrrm:19.5~19.7ppmのピーク面積
rrrr:20.0~20.2ppmのピーク面積
n-プロピル末端:(A1 + A3)/2
A1:14.2ppmのピーク面積
A3:39.4ppmのピーク面積
n-ブチル末端:36.7ppmのピーク面積
メソ平均連鎖長Ln(m)は下記式に基づいて算出した。
Ln(m)=3+5X/(1-X)
X=mmmm(ノイズ除去法)(%)/100
分子量分布の指標であるMw/Mn値は、下記条件で測定したクロマトグラムを公知の方法によって解析することによって得た。
装置:Waters製ゲル浸透クロマトグラフAllianceGPC2000型
カラム:東ソー製TSKgel GMH6-HT x2 + TSKgel GMH6-HTL x2
移動相:o-ジクロロベンゼン(0.025%BHT含有)
流速:1.0ml/min
温度:140℃
カラム校正:東ソー製単分散ポリスチレン
試料濃度:0.15%(w/v)
注入量:0.4ミリリットル
<メルトフローレート(MFR)>
ASTM D1238Eに準拠し、測定温度は230℃とした。
ガラス製の測定容器にプロピレン系重合体約6グラム(この重量を、下式においてb(グラム)と表した)、デカン500ml、およびデカンに可溶な耐熱安定剤を少量装入し、窒素雰囲気下、スターラーで攪拌しながら2時間で150℃に昇温してプロピレン重合体を溶解させ、150℃で2時間保持した後、8時間掛けて23℃まで徐冷した。得られたプロピレン重合体の析出物を含む液を、磐田ガラス社製25G-4規格のグラスフィルターにて減圧濾過した。濾液の100mlを採取し、これを減圧乾燥してデカン可溶成分の一部を得た。この重量を、下式においてa(グラム)と表した。この操作の後、デカン可溶成分量を下記式によって決定した。
デカン可溶成分含有率(重量%)=100×(500×a)/(100×b)
セイコ-インスツルメンツ社製DSC測定装置(DSC220C)を用い、測定用アルミパンに約5mgの試料をつめて、50℃/分で230℃まで昇温し、230℃で5分間保持した後、10℃/分で-100℃まで降温し、次いで、5分間保持した後、10℃/分で200℃まで昇温した。この最後の昇温時の吸熱曲線より融点(Tm)を求めた。
ISO 178に準拠して、以下の条件で曲げ弾性率(MPa)を測定した。
温度:23℃
試験片:10mm(幅)×4mm(厚さ)×80mm(長さ)
曲げ速度:2mm/分
スパン間:64mm
<シャルピー衝撃試験>
JIS K7111に従って、下記の条件でノッチ付きシャルピー衝撃強さを測定した。
《試験条件》
温度:-30℃および23℃
試験片:10mm(幅)×80mm(長さ)×4mm(厚さ)
ノッチは機械加工である。
<固体状チタン(a-1)の調製>
内容積2リットルの高速撹拌装置(特殊機化工業製)を充分窒素置換した後、該装置に精製灯油700ml、塩化マグネシウム10g、エタノール24.2gおよびソルビタンジステアレート(花王アトラス(株)製「エマゾール320」)3gを装入した。この系を撹拌下で昇温し、120℃および800rpmの条件で30分間撹拌した。高速撹拌下、内径5mmのテフロン(登録商標)製チューブを用いて、予め-10℃に冷却された精製灯油1リットルを張り込んである2リットルのガラスフラスコ(攪拌機付)に移液した。得られた固体を濾過し、精製n-ヘキサンで充分洗浄することにより、塩化マグネシウム1モルに対してエタノールが2.8モル配位した固体状付加物を得た。
充分に窒素置換された200mlのガラス製反応器に、得られた固体状チタン(a-1)6.8g、パラキシレン113ml、デカン11ml、四塩化チタン2.5ml(23ミリモル)及びジイソブチルフタレ-ト0.34ml(1.2ミリモル)を入れた。反応器内の温度を130℃に昇温し、その温度で1時間攪拌して接触処理した後、熱ろ過により固体部を採取した。この固体部を101mlのパラキシレンに再懸濁させ、さらに四塩化チタン1.7ml(15ミリモル)及びジイソブチルフタレート0.22ml(0.8ミリモル)を添加した。
窒素置換された200mlのガラス製反応器に、ヘキサン50ml、トリエチルアルミニウム5.0ミリモル、イソプロピルピロリジノジメトキシシラン0.75ミリモル、および上記固体状チタン触媒成分(i-1)をチタン原子換算で0.25ミリモル装入した後、系内の温度を20℃に保ちながら、1.47リットル/時間の量でプロピレンを1時間供給した。この操作により、固体状チタン触媒成分(i-1)1g当り3gのプロピレンが予備重合された予備重合触媒(p-1)を得た。
内容積2リットルのオートクレーブに、プロピレン500gと水素4.5リットルとを装入し、系内の温度を60℃に昇温した。その後、トリエチルアルミニウムを0.5ミリモル、イソプロピルピロリジノジメトキシシランを0.1ミリモルおよび上記で得られた予備重合触媒(p-1)をチタン原子換算で0.002ミリモル添加することにより重合を開始した。系内の温度を70℃に保ちながら1時間重合を行った。次いで、エタノールを添加することにより重合を停止し、未反応のプロピレンをパージしてポリプロピレン(A-1)199gを得た。得られたポリプロピレン(A-1)の物性を評価した結果を表1に示す。
<予備重合触媒(p-2)の調製>
イソプロピルピロリジノジメトキシシランに代えてシクロブチル(ジエチルアミノ)ジメトキシシランを使用したことを除いては、実施例1の「予備重合触媒(p-1)の調製」と同様に行い、固体状チタン触媒成分(i-1)1g当り3gのプロピレンが予備重合された予備重合触媒(p-2)を得た。
予備重合触媒(p-1)に代えて上記予備重合触媒(p-2)を用い、イソプロピルピロリジノジメトキシシランに代えてシクロブチル(ジエチルアミノ)ジメトキシシランを使用するとともに、水素の装入量を4.5リットルから4.0リットルに変更したことを除いては、実施例1の「本重合」と同様に行い、ポリプロピレン(A-2)220gを得た。得られたポリプロピレン(A-2)の物性を評価した結果を表1に示す。
<予備重合触媒(p-3)の調製>
イソプロピルピロリジノジメトキシシランに代えてエチル(ジエチルアミノ)ジメトキシシランを使用したことを除いては、実施例1の「予備重合触媒(p-1)の調製」と同様に行い、固体状チタン触媒成分(i-1)1g当り3gのプロピレンが予備重合された予備重合触媒(p-3)を得た。
予備重合触媒(p-1)に代えて上記予備重合触媒(p-3)を用い、イソプロピルピロリジノジメトキシシランに代えてエチル(ジエチルアミノ)ジメトキシシランを使用するとともに、水素の装入量を4.5リットルから3.5リットルに変更したことを除いては、実施例1の「本重合」と同様に行い、ポリプロピレン(A-3)217gを得た。得られたポリプロピレン(A-3)の物性を評価した結果を表1に示す。
<予備重合触媒(p-c1)の調製>
イソプロピルピロリジノジメトキシシランに代えてシクロヘキシルメチルジメトキシシランを使用したことを除いては、実施例1の「予備重合触媒(p-1)の調製」と同様に行い、固体状チタン触媒成分(i-1)1g当り3gのプロピレンが予備重合された予備重合触媒(p-c1)を得た。
予備重合触媒(p-1)に代えて上記予備重合触媒(p-c1)を用い、イソプロピルピロリジノジメトキシシランに代えてシクロヘキシルメチルジメトキシシランを使用したことを除いては、実施例1の「本重合」と同様に行い、ポリプロピレン(a-1)230gを得た。得られたポリプロピレン(a-1)の物性を評価した結果を表1に示す。
本重合において、水素の装入量を4.5リットルから11.0リットルに変更するとともに、重合を行う際の系内の温度を70℃から60℃に変更し、トリエチルアルミニウムの添加量を0.5ミリモルから1.0ミリモルに、イソプロピルピロリジノジメトキシシランの添加量を0.1ミリモルから0.2ミリモルに、予備重合触媒(p-1)の添加量をチタン原子換算で0.002ミリモルから0.004ミリモルに変更したことを除いては、実施例1と同様に行い、ポリプロピレン(A-4)295gを得た。得られたポリプロピレン(A-4)の物性を評価した結果を表1に示す。
本重合において、水素の装入量を4.0リットルから9.0リットルに変更したことを除いては、実施例2と同様に行い、ポリプロピレン(A-5)234gを得た。得られたポリプロピレン(A-5)の物性を評価した結果を表1に示す。
本重合において、水素の装入量を4.0リットルから10.5リットルに変更するとともに、トリエチルアルミニウムの添加量を0.5ミリモルから1.0ミリモルに、シクロブチル(ジエチルアミノ)ジメトキシシランの添加量を0.1ミリモルから1.0ミリモルに、予備重合触媒(p-2)の添加量をチタン原子換算で0.002ミリモルから0.004ミリモルに変更したことを除いては、実施例2と同様に行い、ポリプロピレン(A-6)295gを得た。得られたポリプロピレン(A-6)の物性を評価した結果を表1に示す。
本重合において、水素の装入量を3.5リットルから8.5リットルに変更したことを除いては、実施例3と同様に行い、ポリプロピレン(A-7)207gを得た。得られたポリプロピレン(A-7)の物性を評価した結果を表1に示す。
本重合において、水素の装入量を3.5リットルから11.0リットルに変更するとともに、トリエチルアルミニウムの添加量を0.5ミリモルから1.0ミリモルに、エチル(ジエチルアミノ)ジメトキシシランの添加量を0.1ミリモルから1.0ミリモルに変更したことを除いては、実施例3と同様に行い、ポリプロピレン(A-8)186gを得た。得られたポリプロピレン(A-8)の物性を評価した結果を表1に示す。
ii-1:イソプロピルピロリジノジメトキシシラン
ii-2:シクロブチル(ジエチルアミノ)ジメトキシシラン
ii-3:エチル(ジエチルアミノ)ジメトキシシラン
cii-1:シクロヘキシルメチルジメトキシシラン
cii-2:ジエチルアミノトリエトキシシラン
<予備重合触媒(p-4)の調製>
上記固体状チタン触媒成分(i-1)90g、トリエチルアルミニウム82.1ml、イソプロピルピロリジノジメトキシシラン19.2ml、ヘプタン14.3Lを内容量20Lの攪拌機付きオートクレーブに挿入し、内温15~20℃に保ちプロピレンを1000g挿入し、120分間攪拌しながら反応させた。重合終了後、固体成分を沈降させ、上澄み液の除去およびヘプタンによる洗浄を2回行った。以上の操作により予備重合触媒(p-4)が得られた。
なお、予備重合触媒(p-4)の調製に用いられたトリエチルアルミニウムとイソプロピルピロリジノジメトキシシランと上記固体状チタン触媒成分(i-1)中のチタン原子とのモル比は、20/3/1であった。
内容量500Lの攪拌機付きベッセル重合器にプロピレンを300L装入し、この液位を保ちながら、プロピレンを100kg/時間、上記で得られた予備重合触媒(p-4)触媒のスラリーを固体触媒成分として0.970g/時間、トリエチルアルミニウム10.9ml/時間、外部ドナーとしてイソプロピルピロリジノジメトキシシラン3.40ml/時間を連続的に供給し、温度は70℃で重合した。また重合槽内の気相部の水素濃度が6.90mol%となるよう水素を連続的に供給した。得られたスラリーは、失活後、プロピレンを蒸発させてパウダー状のポリプロピレン(A-9)を得た。
得られたポリプロピレン(A-9)の物性を評価した結果を表2に示す。
なお、本重合で用いられたトリエチルアルミニウムとイソプロピルピロリジノジメトキシシランと上記予備重合触媒(p-4)中のチタン原子とのモル比は、250/50/1であった。
本重合において、イソプロピルピロリジノジメトキシシランの供給量を3.40ml/時間から6.80ml/時間に変更したことを除いては、実施例9と同様に行い、ポリプロピレン(A-10)を得た。得られたポリプロピレン(A-10)の物性を評価した結果を表2に示す。
本重合において、重合を行う際の系内の温度を70℃から60℃に変更したことを除いては、実施例9と同様に行い、ポリプロピレン(A-11)を得た。得られたポリプロピレン(A-11)の物性を評価した結果を表2に示す。
<予備重合触媒(p-5)の調製>
上記固体状チタン触媒成分(i-1)160g、トリエチルアルミニウム146ml、エチル(ジエチルアミノ)ジメトキシシラン39.1ml、ヘプタン14.3Lを内容量20Lの攪拌機付きオートクレーブに挿入し、内温15~20℃に保ちプロピレンを1000g挿入し、120分間攪拌しながら反応させた。重合終了後、固体成分を沈降させ、上澄み液の除去およびヘプタンによる洗浄を2回行った。以上の操作により予備重合触媒(p-5)が得られた。
なお、予備重合触媒(p-5)の調製に用いられたトリエチルアルミニウムとエチル(ジエチルアミノ)ジメトキシシランと上記固体状チタン触媒成分(i-1)中のチタン原子とのモル比は、20/3/1であった。
内容量500Lの攪拌機付きベッセル重合器にプロピレンを300L装入し、この液位を保ちながら、プロピレンを100kg/時間、上記で得られた予備重合触媒(p-5)触媒のスラリーを固体触媒成分として1.50g/時間、トリエチルアルミニウム17.1ml/時間、外部ドナーとしてエチル(ジエチルアミノ)ジメトキシシラン6.12ml/時間を連続的に供給し、温度は64℃で重合した。また重合槽内の気相部の水素濃度が4.0mol%となるよう水素を連続的に供給した。得られたスラリーは、失活後、プロピレンを蒸発させてパウダー状のポリプロピレン(A-12)を得た。
得られたポリプロピレン(A-12)の物性を評価した結果を表2に示す。
なお、本重合で用いられたトリエチルアルミニウムとエチル(ジエチルアミノ)ジメトキシシランと上記予備重合触媒(p-5)中のチタン原子とのモル比は、250/50/1であった。
本重合において、水素濃度が7.0mol%となるよう水素の供給量を変更したことを除いては、実施例12と同様に行い、ポリプロピレン(A-13)を得た。得られたポリプロピレン(A-13)の物性を評価した結果を表2に示す。
本重合において、水素濃度が16.2mol%となるよう水素の供給量を変更したことを除いては、実施例12と同様に行い、ポリプロピレン(A-14)を得た。得られたポリプロピレン(A-14)の物性を評価した結果を表2に示す。
<予備重合触媒(p-c2)の調製>
エチル(ジエチルアミノ)ジメトキシシランに代えてジエチルアミノトリエトキシシランを使用したことを除いては、実施例12の「予備重合触媒(p-5)の調製」と同様に行い、予備重合触媒(p-c2)を得た。
なお、予備重合触媒(p-c2)の調製に用いられたトリエチルアルミニウムとジエチルアミノトリエトキシシランと上記固体状チタン触媒成分(i-1)中のチタン原子とのモル比は、20/3/1であった。
予備重合触媒(p-5)に代えて上記予備重合触媒(p-c2)を用い、エチル(ジエチルアミノ)ジメトキシシランに代えてジエチルアミノトリエトキシシランを使用し、且つ、水素濃度が1.9mol%となるよう水素の供給量を変更したことを除いては、実施例12の「本重合」と同様に行い、ポリプロピレン(a-2)を得た。得られたポリプロピレン(a-2)の物性を評価した結果を表2に示す。
上述した実施例または比較例で得られたポリプロピレンのみを、二軸押出機にて下記の条件で溶融混練してペレットを作製した。得られたペレットを用いて、射出成形機にて下記の条件で射出成形し、試験片を作製した。得られた射出成形体(試験片)の物性を表3に示す。
同方向二軸混練機:品番 KZW-15、(株)テクノベル 社製
混練温度:190℃
スクリュー回転数:500rpm
フィーダー回転数:40rpm
2.射出成形条件
射出成形機:EC40(商品名、東芝機械(株)製)
シリンダー温度:190℃
金型温度:40℃
射出時間-保圧時間:13秒
冷却時間:15秒
上述した実施例または比較例で得られたポリプロピレンと無機充填材(E)とを下記表4に示す組成となるように混合した後、得られる混合物を二軸押出機にて溶融混練してペレットを作製した。得られたペレットを用いて、射出成形機にて射出成形し、試験片を作製した。
E-1:タルク(商品名:JM209、浅田製粉(株)製)
[プロピレン系ブロック共重合体と無機充填材とを含むペレットの作製および物性の評価]
まず、上述した実施例または比較例で得られたポリプロピレンとプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)とを、表5に示す量で混合した後、二軸押出機にて下記の条件で溶融混練することにより、プロピレン系ブロック共重合体を調製した。次いで、得られたプロピレン系ブロック共重合体に、エチレン・α-オレフィン共重合体(D)および無機充填材(E)を表5に示す量で配合し、二軸押出機にて下記の条件で溶融混練してペレット状のプロピレン系樹脂組成物を作製した。得られたペレットを用いて、射出成形機にて下記の条件で射出成形し、試験片を作製した。得られた射出成形体(試験片)の物性を表5に示す。
同方向二軸混練機:品番 KZW-15、(株)テクノベル 社製
混練温度:190℃
スクリュー回転数:500rpm
フィーダー回転数:40rpm
<射出成形条件>
射出成形機:EC40(商品名、東芝機械(株)製)
シリンダー温度:190℃
金型温度:40℃
射出時間-保圧時間:13秒
冷却時間:15秒
B-1:プロピレン・エチレン共重合体(商品名:タフマーS4020、三井化学(株)製)
D-1:エチレン・ブテン共重合体(商品名:タフマーA1050S、三井化学(株)製)
E-1:タルク(商品名:JM209、浅田製粉(株)製)
Claims (4)
- オレフィン重合用触媒の存在下でプロピレンを重合させることによりプロピレン系重合体を製造する方法であって、
前記オレフィン重合用触媒が、
(i)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含み、かつ、下記要件(k1)~(k4)を満たす固体状チタン触媒成分と、
(ii)下記式(II)で表わされる有機ケイ素化合物成分と、
(iii)周期律表の1族、2族または13族に属する元素を含む有機金属化合物成分と
を含み、且つ、
前記固体状チタン触媒成分(i)が、
(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含み、かつ室温でのヘキサン洗浄によってチタンが脱離することがない固体状チタン、
(b)芳香族炭化水素、
(c)液状チタン、および
(d)電子供与体
を接触させる工程を含む方法により製造される触媒〔A〕、
または、
前記触媒〔A〕にプロピレンが予備重合された予備重合触媒(p)と、
前記有機ケイ素化合物成分(ii)と、
前記有機金属化合物成分(iii)と
を含む触媒〔B〕
であることを特徴とするプロピレン系重合体の製造方法:
(k1)チタン含有量が2.5重量%以下である;
(k2)電子供与体の含有量が8~30重量%である;
(k3)電子供与体/チタン(重量比)が5以上である;
(k4)室温でのヘキサン洗浄によってチタンが実質的に脱離されることがない。
R1 nSi(OR2)2(NR3R4)2-n ・・・(II)
[式(II)中、R1は炭素数1~20の炭化水素基を示し、R2は炭素数1~4の炭化水素基を示し、R3は炭素数1~12の炭化水素基または水素原子を示し、R4は炭素数1~12の炭化水素基を示し、R3とR4とは互いに結合して炭素数3~20の2価の炭化水素基を形成していても良く、nは0または1である。] - 前記式(II)において、R1が炭素数1~20の分岐状または直鎖状のアルキル基である請求項1に記載の製造方法。
- 前記式(II)において、R3とR4とが互いに結合して炭素数3~20の2価の炭化水素基を構成している請求項1または2に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2018229098A JP7186594B2 (ja) | 2018-12-06 | 2018-12-06 | プロピレン系重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2018229098A JP7186594B2 (ja) | 2018-12-06 | 2018-12-06 | プロピレン系重合体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2020090621A JP2020090621A (ja) | 2020-06-11 |
| JP7186594B2 true JP7186594B2 (ja) | 2022-12-09 |
Family
ID=71013295
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2018229098A Active JP7186594B2 (ja) | 2018-12-06 | 2018-12-06 | プロピレン系重合体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP7186594B2 (ja) |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006011334A1 (ja) | 2004-07-28 | 2006-02-02 | Mitsui Chemicals, Inc. | オレフィン重合用触媒及び該触媒を用いる重合方法 |
| CN104558312A (zh) | 2013-10-25 | 2015-04-29 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种烯烃聚合物的制备方法及其聚合物 |
| JP2018131536A (ja) | 2017-02-15 | 2018-08-23 | 三井化学株式会社 | オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3431971B2 (ja) * | 1993-12-21 | 2003-07-28 | 三井化学株式会社 | オレフィン重合用電子供与体、これを含むオレフィン重合触媒 |
| JPH0940714A (ja) * | 1995-07-28 | 1997-02-10 | Ube Ind Ltd | アミノアルコキシシラン |
-
2018
- 2018-12-06 JP JP2018229098A patent/JP7186594B2/ja active Active
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006011334A1 (ja) | 2004-07-28 | 2006-02-02 | Mitsui Chemicals, Inc. | オレフィン重合用触媒及び該触媒を用いる重合方法 |
| CN104558312A (zh) | 2013-10-25 | 2015-04-29 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种烯烃聚合物的制备方法及其聚合物 |
| JP2018131536A (ja) | 2017-02-15 | 2018-08-23 | 三井化学株式会社 | オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2020090621A (ja) | 2020-06-11 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6848059B2 (ja) | プロピレン系重合体、その製造方法、プロピレン系樹脂組成物および成形体 | |
| EP1028984B1 (en) | Process for preparing polypropylene | |
| CN1957034B (zh) | 耐冲击聚烯烃组合物 | |
| CA2153625C (en) | Polypropylene resin composition | |
| JP6566842B2 (ja) | ポリプロピレン系樹脂組成物 | |
| RU2647310C1 (ru) | Смола на основе олефина, способ ее получения и композиция на основе пропиленовой смолы | |
| JP5441778B2 (ja) | プロピレン系樹脂組成物およびこれらから得られる成形体 | |
| JP2001522903A5 (ja) | ||
| DE102011018779A1 (de) | Verfahren zur Herstellung einer festen Katalysatorkomponente für Olefinpolymerisation | |
| JP2002256024A (ja) | ポリブテン系樹脂、それからなる管材および管 | |
| WO2015147186A1 (ja) | オレフィン系樹脂およびその製造方法 | |
| JP6564289B2 (ja) | オレフィン系樹脂とその製造方法および組成物並びに成形体 | |
| DE102009060196A1 (de) | Verfahren zur Herstellung von Propylen-Blockcopolymer | |
| JP7284821B2 (ja) | プロピレン系重合体組成物および成形体 | |
| JP7207997B2 (ja) | プロピレン系重合体を含む延伸フィルム | |
| JP7186594B2 (ja) | プロピレン系重合体の製造方法 | |
| JP7500670B2 (ja) | プロピレン系樹脂組成物、成形体およびプロピレン重合体 | |
| JP6831218B2 (ja) | マスターバッチ組成物およびこれを含むポリプロピレン樹脂組成物 | |
| JP7195897B2 (ja) | プロピレン系樹脂組成物および成形体 | |
| JP6360698B2 (ja) | プロピレン系ブロック共重合体 | |
| JP7134743B2 (ja) | プロピレン系重合体、オレフィン重合用触媒および成形体 | |
| JP7291479B2 (ja) | 成形体 | |
| JP7241532B2 (ja) | コンデンサフィルムおよびその製造方法 | |
| JP2011195663A (ja) | プロピレン系樹脂組成物およびこれらから得られる成形体 | |
| JPH08109294A (ja) | ポリプロピレン樹脂組成物 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211101 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220808 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220816 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221012 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221101 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221129 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7186594 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |








