JP7178694B2 - 折畳み三輪車 - Google Patents
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Description
そして、折畳み後は、前輪と後輪が近接し、これら前後輪の上方側にサドル及びメインフレームが直立状に位置するが、その折畳み構造が複雑なのに加え、全体の体積が大きく感じられる場合があり、改善が求められている。
前後方向へわたる車体フレーム部と、前記車体フレーム部の前端側に交差状に接続されて上下に延設された前フレーム部と、前記前フレーム部の下端側に回転自在に支持された前輪と、前記前フレーム部の上端側に接続されて車幅方向へ延設されたハンドル部と、前記車体フレーム部の後端側で下方へ延設された後フレーム部と、前記後フレーム部の下端側に接続されて車幅方向へ延設された後輪軸部と、前記後輪軸部の両端側で回転自在な後輪と、前記車体フレーム部に支持されたサドルとを備えた三輪車であって、前記車体フレーム部には、前側部位を後側部位に対し折り曲げるように回動させて収納位置にする第一の折曲機構が設けられ、前記第一の折曲機構は、前記収納位置にて、前記前輪を前記車体フレーム部と前記後フレーム部の内角側の空間に入り込ませ、前記第一の折曲機構を覆う可撓性の被覆部材を備え、前記被覆部材は、前記前側部位の回動の前後で、前記第一の折曲機構を覆うように撓み変形することを特徴とする三輪車。
第1の特徴は、前後方向へわたる車体フレーム部と、前記車体フレーム部の前端側に交差状に接続されて上下に延設された前フレーム部と、前記前フレーム部の下端側に回転自在に支持された前輪と、前記前フレーム部の上端側に接続されて車幅方向へ延設されたハンドル部と、前記車体フレーム部の後端側で下方へ延設された後フレーム部と、前記後フレーム部の下端側に接続されて車幅方向へ延設された後輪軸部と、前記後輪軸部の両端側で回転自在な後輪と、前記車体フレーム部に支持されたサドルとを備えた三輪車であって、前記車体フレーム部には、前側部位を後側部位に対し折り曲げるように回動させて収納位置にする第一の折曲機構が設けられ、前記第一の折曲機構は、前記収納位置にて、前記前輪を前記車体フレーム部と前記後フレーム部の内角側の空間に入り込ませる(図5及び図9参照)。
なお、この構成によれば、上記した第一の特徴を一部含まない独立した発明とした場合でも、誤操作の少ない良好な折畳み操作性を得ることが可能である。
なお、この構成によれば、上記した第一~第三の特徴を一部含まない独立した発明とした場合も、省スペースな収納性を得ることが可能である。
なお、この構成によれば、上記した第一~第四の特徴を一部含まない独立した発明とした場合も、ハンドル部側において省スペースな収納性を得ることが可能である。
次に、上記特徴を有する具体的な実施態様について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一または相当する構成要素について同一符号を付することで、重複する説明を省略する。
この車体フレーム部10の後端側には、後フレーム部50が一体に接続されている。なお、他例としては、後フレーム部50を車体フレーム部10とは別体の部材とすることも可能である。
また、前記収納位置とは、前輪30を水平状フレーム部11と後フレーム部50の内角側の空間S1に入り込むまで、前側部位11aが後側部位11bに対し下方へ回動した位置を意味する。
この支持部材a2の両側の側壁には、第一の枢支部a1が貫通状に支持され、第一の枢支部a1よりも前側に、切欠状のガイド部a21を有する。このガイド部a21は、第一の枢支部a1を中心にした円弧状の切欠であり、下方側を開口している(図4参照)。また、支持部材a2の天壁の前端側には、付勢部材a6(図示例によれば、引張コイルバネ)の前端部を係止するための係止部a22が上方向きに突出している。
なお、このスライド部材a3は、図示例によれば、組み立て性等を考慮して複数の部材から構成しているが、同様の機能が得られるようにすれば、単数の部材から構成することも可能である。
また、スライド部材a3の後端側には、突片部と孔部とからなる止着部a33が設けられる。この止着部a33には、可撓性長尺部材17が止着される。
この可撓性長尺部材17の後端側は、サドル80の後端側に遊挿され外部に露出しており、操作部17aとして機能する。図中、符号17bは、操作部17aがサドル80内に引き込まれないようにする突状の係止部である。
この係脱突起a5は、支持部材a2及びスライド部材a3の二つのガイド部a21,a31に係合し(図6(a)参照)、スライド部材a3が後方へスライドし(図6(a)参照)、さらに前側部位11aが第一の枢支部a1を支点にして下方へ回動した際には、支持部材a2のガイド部a21から下方へ離脱する(図6(c)参照)。
詳細に説明すれば、この被覆部材15は、図3に示すように、基部15aと、基部15aから上側へ延設された長尺帯状の上側片部15bと、基部15aから下側へ延設された長尺帯状の下側片部15cとを備え、例えば、撓み変形可能な合成樹脂材料から構成される。
この基部15aは、前側部位11aと一体的に、上記通常使用位置か(図6(a)参照)ら上記収納位置(図6(b)参照)へ回動する。
この下カバー16の前端側には、車体フレーム部10の前側部位11aの回動を可能にする切欠部16aが設けられる。
切欠部16aの内側で、第一の折曲機構Aを外部に露出しようとする隙間や空間等は、外部から手が挿入されることのないように、上述した被覆部材15によって覆われる。
詳細に説明すれば、この前フレーム部20は、車体フレーム部10の前端部に略T字状に接続された円筒状の基筒部23と、基筒部23の下側でハンドル操作に伴う回転をする二股状のフォーク部21と、基筒部23の上側でハンドル操作に伴う回転をする回転支持部材24と、回転支持部材24を径方向に貫通する軸状の第二の枢支部c1と、回転支持部材24の上側でハンドル部40と一体的に回転する円筒状の回転筒部25とを具備する。
この回転支持部材24は、回転筒部25を、回転支持ブラケット25aを介して回転可能に支持している。
回転支持ブラケット25aは、第二の枢支部c1を挿通して回転筒部25の下端側の外周面に一体に固定された外観視略球状の部材である。この回転支持ブラケット25aは、回転支持部材24に対する回転筒部25の回動の際に形成される隙間を小さくし、このような隙間に手や物等が挟まれるのを防ぐ。
さらに、この回転支持ブラケット25aは、回転支持部材24側の係止部(図示せず)に係止されて回転筒部25の折畳み回転量を規制したり、回転支持部材24に摺接して回転筒部25の回転を滑らかにしたりする機能も有する。
このスライド部材26の周壁には、その下端側の両側部に上下方向へわたる貫通状の長孔26a(図8参照)が設けられ、上端側の前面部にも上下方向へわたる長孔d1(図7参照)が設けられる。
そして、この第二の枢支部c1は、回転筒部25及びスライド部材26を回動可能に支持し、スライド部材26を上下スライド可能に支持し、ハンドル操作に伴う回転筒部25の回転を回転支持部材24へ伝達する。
この被嵌脱部材28は、下端側をフォーク部21に対し一体的に接続するとともに、上端側をピン28aによって回転支持部材24に接続している。
したがって、ハンドル操作に伴って回転支持部材24が回転すると、ピン28aを介して被嵌脱部材28も一体的に回転し、さらにフォーク部21も一体的に回転する。このため、フォーク部21に支持された前輪30の進行方向が変化する。
雄ネジ部d21は、スライド部材26を貫通して、その先端部を回転筒部25の内周面に近接又は接触している。
スライド部材26の周壁には、雄ネジ部d21を螺合して挿通するナット状部材26bが一体的に固定される。
言い換えれば、後フレーム部50は、後輪軸部60の中央側から上方へ突出しながら前方へ傾き、着座部81の後側着座領域81bの下方側で車体フレーム部10に連結されている。
この後フレーム部50と車体フレーム部10の水平状フレーム部11との成す角度αは、本実施の形態の好ましい一例によれば、100~110度の範囲内に設定されている(図2参照)。この構成によれば、車体フレーム部10の後端側に加わる荷重を、後フレーム部50によって効果的に支えることができる上、後フレーム部50と車体フレーム部10の内角側の空間S1に、折り畳まれた前輪30を効果的に収納することができる。
なお、図中、符号51は、例えば、施錠用チェーンの装着や、牽引用ロープの接続、小物入れの装着等、多用途に用いられるU字状の係止部である。
左右の後輪70,70は、図示例によれば、前輪30よりも小径に形成される。
なお、このサドル80は、単一の一体の部材から構成してもよいし、硬質部材と、該硬質部材を覆う軟質のクッション部材等の複数の部材から構成してもよい。
この非着座部82には、着座部81よりも上方へ突出する側面視略山形状の隆起部82aが設けられる。この隆起部82aの頂部は、後輪軸部60の中心よりも前側に位置する。着座部81は、この頂部よりも更に前側に位置することになる。
三輪車1を折り畳んで収納する場合は、図5に示すように、保護者等が一方の手で操作部17aを引きながら、他方の手で前フレーム部20側を下方へ折り込むようにすれば、第一の折曲機構Aによって、第一の枢支部a1よりも前側の部分(前側部位11a、前フレーム部20及びハンドル部40及び前輪30等)が回動して、前輪30が、サドル80と後フレーム部50がなす内角側の空間S1に入り込む。
このため、通常使用状態では、水平状フレーム部11の前側部位11aが、後側部位11bに対し直線状に保持される。
そして、図6(c)に示すように、前側部位11aに下方への力が加わると、前側部位11aは、第一の枢支部a1を支点にして下方へ回動する。
次に、回転操作部材d2を引き上げるようにして、回転筒部25内のスライド部材26を上方へスライドさせ、スライド部材26の下端側を、被嵌脱部材28から上方へ外す(図8(b)参照)
後方への前記回動は、回転筒部25側の部材と回転支持部材24側の部材との係止構造により規制されるようになっている。このため、ハンドル部40とサドル80の前端との間には、手等を挟まないようにする逃げ空間S3(図9参照)が確保される。
特に、本実施態様では、車体フレーム部10前側部位11aを元の状態に戻す際に、前側部位11aの逆方向(図6によれば時計方向)への回動量が、係脱突起a5とガイド部a21の係合により規制されて、この規制位置にて、傾斜フレーム部12とサドル80の前端との間に、手等を挟まないようにする逃げ空間S4(図1参照)が確保されるようにしている。
このため、三輪車1を折り畳み操作する保護者等が、第一の折曲機構Aに触れてしまうのを防ぐことができる。
10:車体フレーム部
11:水平状フレーム部
12:傾斜フレーム部
15:被覆部材
17a:操作部
20:前フレーム部
30:前輪
40:ハンドル部
50:後フレーム部
60:後輪軸部
70:後輪
80:サドル
81:着座部
81a:前側着座領域
81b:後側着座領域
82:非着座部
82a:隆起部
A:第一の折曲機構
C:第二の折曲機構
D:ロック機構
X:被載置面
S1:空間(収納空間)
S2~S4:逃げ空間
Claims (6)
- 前後方向へわたる車体フレーム部と、前記車体フレーム部の前端側に交差状に接続されて上下に延設された前フレーム部と、前記前フレーム部の下端側に回転自在に支持された前輪と、前記前フレーム部の上端側に接続されて車幅方向へ延設されたハンドル部と、前記車体フレーム部の後端側で下方へ延設された後フレーム部と、前記後フレーム部の下端側に接続されて車幅方向へ延設された後輪軸部と、前記後輪軸部の両端側で回転自在な後輪と、前記車体フレーム部に支持されたサドルとを備えた三輪車であって、
前記車体フレーム部には、前側部位を後側部位に対し折り曲げるように回動させて収納位置にする第一の折曲機構が設けられ、
前記第一の折曲機構は、前記収納位置にて、前記前輪を前記車体フレーム部と前記後フレーム部の内角側の空間に入り込ませ、
前記第一の折曲機構を覆う可撓性の被覆部材を備え、
前記被覆部材は、前記前側部位の回動の前後で、前記第一の折曲機構を覆うように撓み変形することを特徴とする三輪車。 - 前記第一の折曲機構は、前記前側部位を通常使用位置で係止状態にし、この係止状態を操作部の操作によって解除して、前記前側部位を前記収納位置に回動させるように構成され、
前記操作部は、前記サドルの着座部よりも後側に設けられていることを特徴とする請求項1記載の三輪車。 - 前記車体フレーム部を間に挟むようにして、前記サドルの下面に対して止着された下カバーが設けられ、
前記下カバーは、前記第一の折り曲げ機構及び前記被覆部材を下方側から覆っていることを特徴とする請求項1又は2記載の三輪車。 - 左右の前記後輪と前記サドルの後端とが被載置面に三点で接触して自立するように、前記サドルの後端位置を設定したことを特徴とする請求項1~3何れか1項記載の三輪車。
- 前記前フレーム部における前記車体フレーム部との接続箇所よりも上側には、ハンドル部側を折り曲げるように後方へ回動させる第二の折曲機構が設けられていることを特徴とする請求項1~4何れか1項記載の三輪車。
- ハンドル部側の後方への回動をロックし、このロック状態を所定の操作により解除するロック機構を備えていることを特徴とする請求項5記載の三輪車。
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