JP7178472B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、冷蔵庫に関する。
冷蔵庫における貯蔵室の扉に扉収容ケース(扉収容部)を設けることが知られている。扉収容ケースは種々の収容物を収容できるように、扉収容ケースの上下方向の配置位置を容易に変更できることが好ましい。
扉収容ケースを上下移動させる構成の場合、上下に配置された扉収容ケースどうしの間隔が狭まるため、移動操作中にユーザーの指や手を挟む可能性がある。そこで、扉収容ケース同士の間にユーザーが指を挟むことがないように、上下の扉収納ケースの間隔を規制する構造が考えられる。このような構成であっても、扉収容ケースに対して、収容物を収容する際、あるいは取り出す際に使いやすいことが好ましい。
特開2002-243357号公報 特開2010-185628号公報
本発明が解決しようとする課題は、上下方向に配置された扉収容部同士の間隔を規制して移動操作中にユーザーの指や手を挟むことを抑制できるとともに、デザイン性の高い扉収容部を備える冷蔵庫を提供することである。
実施形態の冷蔵庫は、貯蔵室を含む冷蔵庫本体と、貯蔵室を開閉可能に閉じる扉と、扉の内側において上下方向に配置される複数の扉収容部と、を持つ。扉収容部は、前記扉に設けられた案内部に沿って上下方向に移動可能であり、扉に対して係止する係止部材と、係止部材の扉に対する係止を解除する係止解除機構と、上下方向に配置された他の扉収容部に向かって突出し、他の扉収容部との間隔を規制する間隔規制部と、他の前記扉収容部に設けられ前記間隔規制部を受ける受け部と、を持つ。
一実施形態の冷蔵庫を示す図であってフレンチ式扉を開けた状態を示す正面図。 一実施形態における左側の冷蔵室扉を示す斜視図。 一実施形態における左側の冷蔵室扉の内面部材の構成を示す斜視図。 一実施形態における扉収容ケースの構成を示す分解斜視図。 一実施形態における扉収容ケースの構成を示す斜視図。 一実施形態における昇降台本体を+Z方向側から見たときの構成を示す底面図。 一実施形態における昇降台本体を-X方向側から見たときの側面図。 一実施形態における昇降台本体を+X方向側から見たときの側面図。 一実施形態における扉収容ケースの昇降台本体の底面側の構成を示す斜視図。 一実施形態における係止解除機構及び下カバーの構成を示す斜視図。 一実施形態における昇降台本体の底面側の構成を示す斜視図。 一実施形態における上段扉収容ケース及び中段扉収容ケースの間隔が、間隔規制ストッパによって規制された様子を示す側面図。 昇降台本体(間隔規制ストッパ)の変形例を示す側面図。
以下、実施形態の冷蔵庫を、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。例えば、互いに面対称な形状を有する部材同士には同一符号を付している場合がある。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。
本明細書では、特に断らない限り、冷蔵庫の正面に立つユーザーから冷蔵庫を見た方向を基準に、上下左右を定義している。また、冷蔵庫から見て冷蔵庫の正面に立つユーザーに近い側を「前」、遠い側を「後ろ」と定義している。本明細書において「横幅方向」とは、上記定義における左右方向を意味する。本明細書において「奥行方向」とは、上記定義における前後方向を意味する。「上下方向」とは、冷蔵庫の高さ方向を意味している。
図中に矢線で示した、+X方向は右方向、-X方向は左方向、+Y方向は後方向、-Y方向は前方向、+Z方向は上方向、-Z方向は下方向である。
実施形態の冷蔵庫の扉に含まれる部品に関する説明では、特に断らない限り、扉が閉じられている状態の配置に基づいて説明する。例えば、回転式扉について説明する場合、特に断らない限りは、開いた状態であっても上述の±X方向及び±Y方向が扉に固定されている方向であるとして説明する。
[冷蔵庫]
図1は、一実施形態の冷蔵庫1を示す図であって扉を開けた状態を示す正面図である。以下、図1に示す一実施形態の冷蔵庫1の全体構成について説明する。ただし、冷蔵庫1は、以下に説明する構成の全てを有する必要はなく、いくつかの構成が適宜省略されてもよい。
冷蔵庫1は、例えば、筐体10、一対の冷蔵室扉(扉)12,13、及び複数の扉11を備える。冷蔵庫1は、2つの冷蔵室扉12,13を有するフレンチドアタイプの冷蔵庫である。
筐体10は、例えば、内箱と、外箱と、断熱材と、を含む。
内箱は、例えば、合成樹脂製であり、複数箇所において前側から後側に向かって凹んだ形状を有している。内箱の各凹所は、複数の冷蔵室(貯蔵室)27を形成している。図1に示す例では、複数の冷蔵室27は、冷蔵室27A、野菜室27B、上冷凍室27C、下冷凍室27D及び製氷室27Eを含む。冷蔵室27A、野菜室27B、上冷凍室27C及び下冷凍室27Dは、上側から下側に向かってこの順に配置されている。製氷室27Eは、上冷凍室27Cの左横に位置する。
筐体10は、各冷蔵室27の前方側に、各冷蔵室27に対して食材の出し入れを可能にする開口を有する。
外箱は、筐体10の前方側を除く他の三方の外面部を形成する直方体状である。外箱は、例えば、金属または金属と樹脂との複合材料で形成される。
断熱材は、例えば発泡ウレタンのような発泡断熱材であり、内箱と外箱との間に充填されている。これにより、筐体10は断熱性を有する。
筐体10において、内箱と、外箱と、の間には、筐体10とともに冷蔵庫本体を形成する種々の部材が配置されている。冷蔵庫本体を形成する部材としては、例えば、冷気を形成する冷却ユニット、冷気を各冷蔵室27と冷却ユニットのとの間に循環させる流路を形成する流路形成部材、流路を通して冷気を各冷蔵室27に送る冷却ファン、及び冷却ユニット及び冷却ファンの動作を制御する制御基板などが挙げられる。
冷蔵室27Aの室内の温度は、野菜室27Bよりも低温かつ上冷凍室27C及び下冷凍室27Dよりも高温に維持される。冷蔵室27Aの内部には、例えば、室内を仕切る棚、チルド室容器などが配置されている。冷蔵室27Aの全面は、左右に開く冷蔵室扉12,13によって開閉可能に覆われている。
左右の冷蔵室扉12,13は、図1に示すように、冷蔵室27Aを開閉するために設けられた扉である。左右の冷蔵室扉12,13は、互いの幅寸法が異なっており、冷蔵庫1の正面から見て左側の冷蔵室扉(第1の冷蔵室扉)12の幅rの方が、右側の冷蔵室扉13の幅rよりも狭い(r<r)。
冷蔵室扉12は、例えば、左側の上下端にそれぞれ設けられた一対のヒンジ32によって、筐体10の-X方向の左側端部に連結されている。冷蔵室扉13は、例えば、+X方向の右側の上下端にそれぞれ設けられた一対のヒンジ33によって、筐体10の+X方向の右側端部に連結されている。これら一対の冷蔵室扉12,13は、上下方向(Z方向)に延びるヒンジ32,33の各回転軸線O,Oを中心として水平面内で回動可能であり、左右両側に向かってそれぞれ回転して開く回転式の両開き扉である。冷蔵室扉12は、ヒンジ32の各回転軸線Oを中心として左側に向かって回転して開き、冷蔵室扉13は、ヒンジ33の各回転軸線Oを中心として右側に向かって回転して開く。
ユーザーは、各冷蔵室扉12,13の下端側に設けられた各溝部8に手を掛けて手前に引くことにより、冷蔵室扉12,13を左右に開くことができる。
複数の扉11は、野菜室27B、上冷凍室27C、下冷凍室27D及び製氷室27Eを開閉するために設けられた扉である。野菜室扉11B、上冷凍室扉11C、下冷凍室扉11D及び製氷室扉11Eは、野菜室27B、上冷凍室27C、下冷凍室27D及び製氷室27Eのそれぞれの前面を覆っている。
野菜室27Bの室内の温度は、冷蔵室27Aよりも高温に維持される。野菜室27Bの内部には、例えば、野菜などの貯蔵物を収容する野菜室容器と、野菜室容器を奥行方向(Y方向)に移動するためのガイドレールと、が設けられている。
野菜室27Bの前面は、引き出し式の野菜室扉11Bによって開閉可能に覆われている。
野菜室扉11Bの内部には断熱材が配置されている。野菜室扉11Bの内面側の外縁部には、野菜室27Bの前面の開口を形成する内箱の前面に当接するガスケットが設けられている。
野菜室扉11Bが閉じられると、野菜室27Bの開口は断熱的に閉止される。
野菜室扉11Bの内面側に野菜室容器が連結されている。野菜室扉11Bは、野菜室容器が載置されるガイドレールに沿って、野菜室容器とともに、奥行方向に移動可能である。
上冷凍室27C、下冷凍室27D及び製氷室27Eの室内の温度は、貯蔵物を冷凍可能な温度にそれぞれ維持される。上冷凍室27C、下冷凍室27D及び製氷室27Eの内部には、例えば、小冷凍室、冷凍貯蔵する貯蔵物を収容する冷凍室容器、及び冷凍室容器を奥行方向に移動するためのガイドレール、などが設けられている。
上冷凍室27C、下冷凍室27D及び製氷室27Eの前面は、引き出し式の上冷凍室扉11C、下冷凍室扉11D及び製氷室扉11Eによって開閉可能に覆われている。
上冷凍室扉11C、下冷凍室扉11D及び製氷室扉11Eの内部には、断熱材が配置されている。上冷凍室扉11C、下冷凍室扉11D及び製氷室扉11Eの内面側の外縁部には、上冷凍室27C、下冷凍室27D及び製氷室27Eの前面の開口を形成する内箱の前面に当接するガスケットがそれぞれ設けられている。
上冷凍室扉11C、下冷凍室扉11D及び製氷室扉11Eが閉じられると、上冷凍室27C、下冷凍室27D及び製氷室27Eの各開口は断熱的に閉止される。
上冷凍室扉11C、下冷凍室扉11D及び製氷室扉11Eの内面側に冷凍室容器が連結されている。上冷凍室扉11C及び下冷凍室扉11Dは、冷凍室容器が載置されるガイドレールに沿って、冷凍室容器とともに奥行方向に移動可能である。
上述した各冷蔵室27及び各扉11の構成は、一例であり、上述の例には限定されない。
図1に示す左右の冷蔵室扉12,13は、閉じられた状態で冷蔵庫1の正面から見たときにユーザーに対向する表面と、冷蔵室27A側の内面と、を有する。
冷蔵室扉12の内面側には、3つの扉収容ケース(扉収容部)56A,56B,56Cが上下方向に並べて設けられている。冷蔵室扉13の内面側には、3つの扉収容ケース(扉収容部)54A,56B,56Cが上下方向に並べて設けられている。
本実施形態の冷蔵室扉12に設けられる各扉収容ケース56A~56Cは、各ヒンジ32の回転軸線Oを中心にして冷蔵室扉12を回転させて開閉させる際に、冷蔵室扉12の回転軌跡による周囲との干渉を避けるために一部が切り欠かれており、横幅方向(X方向)において非対称な形状とされている。
各扉収容ケース56A~56Cは、横幅方向の一方側であって扉回転時にユーザーと向き合う側に、それぞれ切り欠き部3を有する。切り欠き部3は、例えば、扉収容ケース56A~56Cを上方(+Z方向)から見たとき、矩形状の一つの角部を切り欠いて形成される。冷蔵室扉12を閉じた状態のとき、冷蔵室扉12における各扉収容ケース56の切り欠き部3は、冷蔵室扉13における各扉収容ケース54A~54Cと横幅方向で対向する。
本実施形態では、左側の冷蔵室扉12側だけに切り欠き部3を有する扉収容ケース56A~56Cが設置されているが、右側の冷蔵室扉13側にも切り欠き部3を有する扉収容ケース54A~54Cを設置してもよい。
右側の冷蔵室扉13の内側には、上から順に、上段扉収容ケース54A、中段扉収容ケース54B及び下段扉収容ケース54Cが設けられている。これら3つの扉収容ケース54A,54B,54Cは、上下方向に互いに所定の間隔をあけて配置され、冷蔵室扉13の内面に対して取り外し可能に取り付けられていてもよいし、固定されていてもよい。
左側の冷蔵室扉12の内側には、冷蔵室扉12の最も下側に位置する下段扉収容ケース56Cと、下段扉収容ケース56Cの上方に位置する中段扉収容ケース56Bと、中段扉収容ケース56Bの上方であるとともに冷蔵室扉12の最も上側に位置する上段扉収容ケース56Aと、が設けられている。これら3つの扉収容ケース56A,56B,56Cは、上下方向に互いに所定の間隔をあけて配置されている。
これらのうち、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bは、冷蔵室扉12の内面に対して取り外し可能であるとともに上下方向に移動可能に取り付けられている。下段扉収容ケース56Cは、冷蔵室扉12の上記内面に対して取り外し可能に取り付けられていてもよいし、固定されていてもよい。
このように、本実施形態の冷蔵室扉12では、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bの上下方向の配置位置をそれぞれの移動範囲において多段階に変更できる。上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bの移動ピッチ及び移動範囲とは、それぞれ移動された際の相対的な配置位置が、収容物の高さに応じて適正化できるように設定する。
フレンチ式扉の冷蔵庫の場合、冷蔵室扉12,13の横幅寸法が異なるため、それぞれに設置される扉収容ケース56A~56Cと、扉収容ケース54A~54Cの横幅寸法も異なる。幅の狭い冷蔵室扉12側に設置される扉収容ケース56の方が、幅の広い冷蔵室扉13側に設置される扉収容ケース54A~54Cよりもサイズが小さいため、収容できる収容物の数や重さも扉収容ケース54A~54Cに比べて少なく重くなりにくい。このため、本実施形態では、幅の狭い冷蔵室扉12側に設置される扉収容ケース56A~56Cを上下移動可能な構造としている。
[冷蔵室扉]
次に、冷蔵室扉12,13の詳細構成について説明する。
図1に示すように、左側の冷蔵室扉12は、例えば、外郭部材50Aと、ガスケット55Aと、を備えている。外郭部材50Aは、箱状に形成されている。本明細書でいう「箱状」とは、扁平な箱状も含む。外郭部材50Aは、例えば、枠体51A、表面板52A及び内面部材53Aを有する。
冷蔵室扉13は、例えば、外郭部材50Bと、ガスケット55Bと、を備えている。外郭部材50Aは、箱状に形成されている。外郭部材50Bは、例えば、枠体51B、表面板52B及び内面部材53Bを有する。
以下の説明では、左側の冷蔵室扉12を中心に述べる。
図2は、一実施形態における左側の冷蔵室扉12を示す斜視図である。
図2に示すように、冷蔵室扉12は、例えば、外郭部材50Aと、ガスケット55A(図3)と、を備えている。外郭部材50Aは、箱状に形成されている。本明細書でいう「箱状」とは、扁平な箱状も含む。外郭部材50Aは、例えば、枠体51A、表面板52A及び内面部材53Aを有する。
枠体51Aは、図2に示すように、所定の幅寸法で矩形の枠状にそれぞれ形成されている。
枠体51Aは、上辺部材51a、下辺部材51b、側辺部材51c,51dを含む。冷蔵室扉12が閉じられた状態において、上辺部材51aは、横幅方向及び奥行方向に沿う板状であり、冷蔵室扉12の上面を形成している。また、下辺部材51bは、横幅方向及び奥行方向に沿う板状であり、冷蔵室扉12の下面を形成している。さらに、側辺部材51c,51dは、上下方向及び奥行方向に沿う板状であり、冷蔵室扉12の左右両側の側面をそれぞれ形成している。これら上辺部材51a、下辺部材51b、側辺部材51c,51dが互いに組み合わされることで、矩形の枠体51Aが形成されている。枠体51Aは、例えば合成樹脂製である。
図2に示すように、冷蔵室扉12の下辺部材51bには、上方(+Z方向)へ向かって凹む凹状の溝部8が形成されている。溝部8は、冷蔵室扉12を閉じた状態で冷蔵室扉13に近い側に形成されている。溝部8は、冷蔵室扉12を開くときにユーザーが手を掛ける箇所である。
なお、冷蔵室扉13にもその下辺部材51bに上方へ向かって凹む凹状の溝部8が形成されている。溝部8は、冷蔵室扉13を閉じた状態で冷蔵室扉12に近い側に形成されている。
表面板52Aは、枠体51Aの前方側の開口を閉塞するように取り付けられ、冷蔵室扉12の前端部にそれぞれ位置する。表面板52Aは、枠体51Aに沿う矩形状の板部材であり、冷蔵室扉12の前面をそれぞれ形成している。表面板52Aは、例えば、ガラス板である。ただし、表面板52Aは、ガラス板に限定されず、合成樹脂や他の素材で形成されてもよい。
表面板52Aは平板でもよいし、湾曲板でもよい。以下では、表面板52Aが平板の例で説明する。
内面部材53Aは、表面板52Aとは反対側から枠体51Aに取り付けられ、冷蔵室扉12の内面側にそれぞれ位置する。内面部材53Aの外形は、枠体51Aに沿う矩形状の板部材である。内面部材53Aは、例えば合成樹脂製である。
内面部材53Aは、冷蔵室扉12が筐体10に対して閉じられた状態で、上記冷蔵室27A側を向く平面状の内面53aと、内面53aの幅方向両側の外周縁から冷蔵室27A側へ向かって突出した一対のリブ61と、を有する。
リブ61は、主として、冷蔵室27A内の冷気が冷蔵室扉12と筐体10との間の隙間から逃げることを抑制するために設けられている。
なお、本明細書において「リブ」とは、説明の便宜上の名称であり、内面部材53Aから後方に突出した部分を広く意味し、特定の形状や作用のものに限定されない。
特に図示しないが、内面部材53Aと表面板52Aとの間と、リブ61における凸形状の内側と、には、発泡断熱材が充填されている。
ガスケット55Aは、冷蔵室扉12が閉じられたとき、冷蔵室27A内の冷気が冷蔵室扉12と上記筐体10との間から外部に漏れないように、冷蔵室27Aを封止するために設けられている。
ガスケット55Aは、枠体51Aの外周を取り囲む環状をなして内面部材53Aに取り付けられている。ガスケット55Aの取り付け方は特に限定されない。例えば、ガスケット55Aは、ガスケット55Aに設けられた取付用の凸部と、内面部材53Aに設けられた取付用の凹部との凹凸嵌合によって取り付けられてもよい。
[内面部材の構成]
ここで、内面部材53Aの詳細構成について説明する。
図3は、左側の冷蔵室扉12の内面部材53Aの詳細構成を示す斜視図である。
図3に示すように、冷蔵室扉12の内面部材53Aに設けられたリブ61は、例えば、枠体51Aの外形よりも一回り小さな環状のリブ群を含んでいる。本明細書でいう「環状」とは、全周が完全に連続している場合に限定されず、切り欠きなどが設けられて一部が途切れている場合も含む。
リブ61における環状のリブ群としては、上辺部材51aに沿って横幅方向に延びた上方リブ61F、下辺部材51bに沿って横幅方向に延びた下方リブ61G、幅方向一方側の側辺部材51cに沿って上下方向に延びた側方リブ61C、及び幅方向他方側の側辺部材51dに沿って上下方向に延びた側方リブ61Dが挙げられる。上方リブ61F及び下方リブ61Gの横幅方向の長さは互いに等しい。側方リブ61C、61Dの上下方向の長さは互いに等しい。
側方リブ61C,61D及び下方リブ61Gは、上方リブ61Fよりも冷蔵室27A側へ向かって大きく突出している。例えば、側方リブ61C,61D及び下方リブ61Gの突出量は、上方リブ61Fの突出量の半分以上である。
一対の側方リブ61C,61Dは、図3に示すように、内面53aのX方向における幅方向両側の端部から冷蔵室27A側(後方)へ向かって+Y方向にそれぞれ突出している。一対の側方リブ61C,61Dは、上方リブ61Fから下方リブ61Gの位置まで上下方向に延びている。
側方リブ61Dは、上下方向において突出量が部分的に異なっており、+Y方向における突出高さが異なる第1先端部61aと第2先端部61bと、これらの間に形成される段部61cと、によってリブ先端側が形成されている。
図3に示すように、側方リブ61C,61Dのうち、横幅方向において互いに対向する各側面S1,S2は、内面部材53Aの内面53aに対して略垂直をなす平面である。側方リブ61Cの側面S1は、-X方向を向く面であり、他方の側方リブ61Dに対向する。側方リブ61Dの側面S2は、+X方向を向く面であり、一方の側方リブ61Cに対向する。
側面S1,S2は、各々の下端側に傾斜面Saをそれぞれ有している。側面S1,S2に設けられた各傾斜面Saは、下方へ行くにしたがって傾斜面Sa同士が互いに近づく方向へ傾斜しており、側方リブ61C,61Dの下端側の厚みが増している。
側方リブ61C,61Dの側面S1,S2には、段部53cと、レール部(案内部)64と、係止突起65と、がそれぞれ設けられている。段部53c及びレール部64は上下方向に延在し、係止突起65は上記段部53c及びレール部64とは間をあけてこれらよりも下方に位置する。
一方の側方リブ61Cに設けられた段部53cは、側面S1から他方の側方リブ61Dへ向かって-X方向へ突出し、上下方向に延びている。他方の側方リブ61Dに設けられた段部53cは、側面S2から一方の側方リブ61Cへ向かって+X方向へ突出し、上下方向に延びている。側方リブ61C,61Dに設けられた各段部53cの±X方向を向く端面53cxは、側面S1,S2と略平行である。また、各段部53cの及び+Y方向を向く端面53cyは、内面53aと略平行である。
各段部53cの側面S1,S2からのX方向の突出高さは特に限定されない。例えば、各段部53cの側面S1,S2からのX方向の突出高さは、後述するレール部64のX方向の突出高さを少し超えてもよい。この場合、段部53cにおけるX方向の端面は、後述する上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56BのX方向の側面に近づき、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bの横幅方向のガイド面として機能することができる。
図3に示すように、レール部64は、段部53cの端面53cyとの間にY方向に隙間を空けて、端面53cyと平行に上下に延びている。レール部64の上端と上方リブ61Fの下面61g(図2)との間には、隙間G1が形成されている。
段部53cは、段部53cの上端は、上方リブ61Fの下面61gに接続している。段部53cの下端は、後述するレール部64の下端位置と等しい。
各側方リブ61C,61Dにそれぞれ設けられるレール部64は、互いに等しい構成をなす。側方リブ61Cに設けられるレール部64は、図3に示すように、側方リブ61Cの側面S1から-X方向に垂直に突出し、全体として上下方向に細長く線状に延びる突起である。側方リブ61Dに設けられるレール部64は、図3に示すように、側方リブ61Dの側面S2から+X方向に垂直に突出し、全体として上下方向に細長く線状に延びる突起である。
横幅方向両側の一対のレール部64は、後述する上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bを上下方向へ移動させる際に、奥行方向(Y方向)の位置を規制した状態で上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bを上下方向に案内する。
図3に示すように、レール部64は、奥行方向で段部53cの端面53cyとの間に隙間を空けて、端面53cyと平行に延びている。各レール部64の上端は、側方リブ61C,61Dの上端にどちらも達しておらず、側方リブ61C,61Dの上端から下方へ離れた所に位置する。
レール部64の下端は、段部53cと略同じ位置まで延びている。
レール部64は、第1レール部64aと、第2レール部64bと、を有する。
第1レール部64aは、後述する上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bの上下方向の移動をガイドするとともに、これら上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bの上下方向の移動位置を多段階に規制する。
第1レール部64aは、第1ガイド64c、第2ガイド64d、複数の係止板64e、上端板64g、下端板64k及び複数の傾斜リブ64faを有する。
第1ガイド64cは、レール部64における-Y方向の側面を形成する。第1ガイド64cは、各側面S1,S2からX方向に突出し、上下方向に延びる平板状である。第1ガイド64cは、第2レール部64bまで延びている。
第2ガイド64dは、レール部64における+Y方向の側面を形成する。第2ガイド64dは、側面Sから-X方向に突出し、上下方向に延びる平板状である。第2ガイド64dは、第1ガイド64cに平行である。第2ガイド64dは、第1ガイド64cと同様、第2レール部64bまで延びている。
第1ガイド64c及び第2ガイド64dの先端は、奥行方向に直交する同一平面上に位置している。
レール部64における複数の係止板64eは、第1ガイド64cと第2ガイド64dとの間で、奥行方向(Y方向)に延び、側面S1,S2から垂直に突出する板状である。複数の係止板64eは、第1ガイド64c及び第2ガイド64dの下端から第1レール部64aの上端まで、上下方向に互いに離間して設けられている。各係止板64eの上下方向におけるピッチは、一定でなくてもよいが、図3に示す例では一定である。
図3に示す例では、各係止板64eは、17個配置されている。
各係止板64eの突出方向の先端は、各係止板64eの幅方向両側に位置する第1ガイド64c及び第2ガイド64dの先端と同一平面上に位置している。
上端板64gは、第1ガイド64cと第2ガイド64dとの間で、奥行方向(Y方向)に延び、側面Sから垂直に突出する板状である。上端板64gは、複数の係止板64eよりも上方に位置し、各係止板64e同士のピッチと略等しいピッチで、最上位の係止板64eから上方へ離れている。
下端板64kは、第1ガイド64cと第2ガイド64dとの間で、奥行方向(Y方向)に延び、側面S1,S2から垂直に突出する板状である。下端板64kは、最下位の係止板64eよりも下方に位置し、各係止板64e同士のピッチよりも広い間隔で最下位の係止板64eから下方へ離れている。
複数の傾斜リブ64faは、下端板64kを除く各係止板64eの下面側と、上端板64gの下面側に設けられている。傾斜リブ64faは、各係止板64eの下面及び上端板64gの下面にそれぞれ一対ずつ設けられており、互いに奥行方向に間隔をあけて配置されている。さらに、各傾斜リブ64faは、第1ガイド64c及び第2ガイド64dに対しても、奥行方向に間隔をあけて配置されている。
傾斜リブ64faは、第1ガイド64c及び第2ガイド64dに平行する板状である。各傾斜リブ64faをY方向からみた形状は、各係止板64e及び上端板64gのX方向における各突出側の先端から下方に進むにつれて側面S1,S2に向かって漸次傾斜する三角形状である。
各傾斜リブ64faの下端は、上記ピッチの中間に位置する。
本実施形態では、同一の下面に設けられた傾斜リブ64faの個数は、2個であるが、同一の下面に設けられる傾斜リブ64faの奥行方向における個数は、1以上であれば特に限定されない。
このような構成により、第1レール部64aの内側には、下側から上側に向かって、複数の凸部64mがほぼ等しい間隔で上下方向に並んでいる。複数の凸部は、傾斜リブ64faによる傾斜面64jと、係止板64eの先端面と、係止板64eの上面で形成され水平方向に延びる係止面64iと、によって形成されている。側面S1,S2からX方向に突出する各凸部64mの間には、相対的な凹部64nが形成されている。このため、第1レール部64aの内側には、傾斜面64jが下側を向いた鋸歯状の凹凸構造が形成されている。
このようなレール部64の凹凸構造に、後述する第1係止部70が係止する。すなわち、第1係止部70は、複数の係止板64eにおける各係止面64i側に係止する。
複数の傾斜リブ64faの傾斜面64jは、上方へ行くほど扉中央側へ突出する傾きとなっている。扉収容ケース56A,56Bが上昇する際に、後述の第1係止部70が傾斜リブ64faの傾斜面64jに沿って移動するとともに水平方向に押圧されて引っ込む。 係止板64eの係止面64iは、後述する係止部材73が係止可能であれば、平面でもよいし、湾曲面でもよい。係止面64iにおいて係止部材73が係止する部位の接触形態は、係止部材73を係止できれば、面接触、線接触、及び点接触のいずれでもよい。
傾斜リブ64faの傾斜面は、後述する係止部材73が摺動可能であれば、平面でもよいし、湾曲面でもよい。複数の傾斜面において係止部材73が摺動する部位の接触形態は、係止部材73が摺動できれば、面接触、線接触、及び点接触のいずれでもよい。
第2レール部64bは、第1レール部64aの上に存在し、第1レール部64aにおける第1ガイド64c及び第2ガイド64dの各上端部と、これら上端部の間に位置する中間リブ64hと、を有する。
中間リブ64hは、第1ガイド64c及び第2ガイド64dと平行な平板状である。中間リブ64hの上下方向の長さは、上端板64gから第1ガイド64c及び第2ガイド64dの上端までの長さに等しい。中間リブ64hの下端は、上端板64gの上面に接続されている。中間リブ64hの突出高さは、第1ガイド64c及び第2ガイド64dの突出高さに等しい。
中間リブ64hの本数は1以上であれば特に限定されない。図3に示す例では、中間リブ64hは1本である。
各側方リブ61C,61Dの側面S1,S2から、横幅方向で対向する他方の側方リブへ向かってX方向に突出し、上下方向に延びる線状の突起を形成している。第2レール部64bにおける突出側の先端面は、横幅方向に直交する平面と同一平面上にある。
各側方リブ61C,61Dには、レール部64と、段部53cの端面53cyとの間に、上下方向に延びるストッパ挿入溝(規制部挿入溝)g1、g2がそれぞれ形成されている。
冷蔵室扉12の回転軸線O側に位置する側方リブ61Dに形成されたストッパ挿入溝g1は、レール部64の上下方向に沿って溝幅が一定である。一方、側方リブ61C側に形成されたストッパ挿入溝g2は、突起物Pがあることによって、溝幅が部分的に狭くなっている。ストッパ挿入溝g2は、奥行方向において、突起物Pとレール部64との間が最も狭くなる部分g21を有する。
レール部64の下端部と、段部53cとの間には、下降位置規制部53dが設けられている。下降位置規制部53dは、中段扉収容ケース56Bの下降位置を規制するために設けられている。
下降位置規制部53dの形状は、ストッパ挿入溝g1内に突出することによって中段扉収容ケース56Bの下降位置を規制できれば特に限定されない。図3に示す例では、下降位置規制部53dは、レール部64の第1ガイド64cと段部53cの端面53cyとを繋いでおり、ストッパ挿入溝g1を下方から閉止する。
下降位置規制部53dの上下方向の配置位置は、中段扉収容ケース56Bの最下降位置に応じた適宜位置である。
下降位置規制部53dの下面側には、一対の傾斜リブ64fbが設けられている。これら一対の傾斜リブ64fbは、上述した傾斜リブ64faよりも一回り大きく、下降位置規制部53dの補強も兼ねている。
係止突起65は、図2に示した下段扉収容ケース56Cを固定あるいは着脱可能に係止するために設けられている。係止突起65の形状は、下段扉収容ケース56Cを着脱可能に係止できれば特に限定されない。
図3に示す例では、各側方リブ61C,61Dの下端側に設けられた各係止突起65は、X方向から見た形状が上下方向に長い略矩形状である。係止突起65は、奥行方向においてレール部64と同程度の幅を有し、レール部64の真下において、レール部64から下方に離れた位置に配置されている。レール部64の下端と係止突起65の上端との間には、隙間G2が形成されている。
図3に示すように、側方リブ61Cに設けられた係止突起65は、側面S1の下端側に形成されており、-X方向に突出している。側方リブ61Dに設けられた係止突起65は、側面S2の下端側に形成されており、+X方向に突出している。
各係止突起65の突出側の先端面は、上下方向に平行である。
下方リブ61Gは、側方リブ61C,61Dの下端側同士を接続する。下方リブ61Gは、冷蔵室27A側へ向かうにつれて下方に向かって傾斜する上面61fを有する。
<扉収容ケース>
次に、扉収容ケースの構成について説明する。
図1及び図2に示すように、冷蔵室扉12に設置される3つの扉収容ケース56のうち、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bは、側方リブ61C、61Dの間で、互いに対向する一対のレール部64に沿って上下方向にそれぞれ移動可能である。
上段扉収容ケース56A、及び中段扉収容ケース56Bの幅、奥行き、及び深さは、互いに異なっていてもよいが、本実施形態では、上段扉収容ケース56A、56Bは互いに同形である。
下段扉収容ケース56Cは、中段扉収容ケース56Bの真下であって、側方リブ61C、61Dに挟まれた空間に装着可能である。
下段扉収容ケース56Cは、図3に示す一対の係止突起65に係止することで、下方リブ61G上に着脱可能に配置できる。ただし、装着時の下段扉収容ケース56Cの配置位置は、上下方向において固定されている。
(上段扉収容ケース及び中段扉収容ケース)
ここでは、上段扉収容ケース56Aの例で説明する。上段扉収容ケース56Aの説明は、配置場所の違いを除いて中段扉収容ケース56Bにも該当する。
図4は、扉収容ケース56A,56Bの構成を示す分解図である。図5は、扉収容ケース56A,56Bの構成を示す斜視図である。図6は、昇降台本体を+Z方向側から見たときの構成を示す底面図である。
図4に示すように、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bは、全体として上方に開口する箱型の容器である。上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bは、ケース本体57と、昇降台67と、をそれぞれ有する。上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bは、横幅方向において非対称な形状である。
ケース本体57は、冷蔵室27A内に貯蔵される貯蔵物を収容する。ケース本体57は、図4に示すように、上方に開口する箱型の容器であり、図5に示す昇降台67上に着脱可能に載置されている。
昇降台67は、ケース本体57を着脱可能に支持し、ケース本体57を支持した状態で側方リブ61C、61Dの間で各レール部64に沿って上下方向に移動可能である。昇降台67は、各レール部64における複数の係止板64eのいずれかに係止することによって、上下方向の位置が固定される。
(ケース本体)
図4に示すように、ケース本体57は、底面部57aと、底面部57aの前端に位置する前側壁部57bと、底面部57aの後端に位置する後側壁部57cと、底面部57aの+X方向側の側縁に位置する切り欠き壁部57kと、第2壁部57m及び第2壁部57dRと、底面部57aの-X方向側の側縁に位置する第1壁部57f及び第1壁部57dLと、一対の第2平板部57eR,57eLと、を有する。
底面部57aは、水平に配置された平板状である。横幅方向(X方向)における底面部57aの幅は、奥行方向(Y方向)における略中央よりも-Y方向側では、+Y方向側よりも狭い。
後側壁部57cは、ケース本体57の奥行方向で前側壁部57bとは反対側に位置する。後側壁部57cは、底面部57aにおける-Y方向の外縁端から+Z方向に延びている。前側壁部57bは、底面部57aにおける+Y方向の外縁部から+Z方向及び-Z方向に延びている。
第1壁部57dLは、底面部57aにおける-X方向の外縁端であって、底面部57aにおける-Y方向側の狭幅の部位から+Z方向に延びている。第1壁部57dLは、底面部57aに対して垂直に起立し、奥行方向(Y方向)に平行する平板状である。
第1壁部57fは、底面部57aにおける-X方向の外縁端であって、底面部57aにおける+Y方向側の広幅の部位から+Z方向及び-Z方向にそれぞれ延びている。第1壁部57fの-Y方向側は、第1平板部57eLを介して第1壁部57dLと接続されている。
第1壁部57dLは、底面部57aに対して垂直に起立し、奥行方向(Y方向)に平行する平板状である。第1壁部57fは、底面部57aに対して垂直に起立し、奥行方向(Y方向)に沿う平板状であって、横幅方向の内側へ僅かに傾斜する。
第1平板部57eLは、底面部57aの縮幅によって横幅方向(X方向)に形成された端縁から+Z方向に延びており、底面部57aに対して垂直に起立する。第1平板部57eLは、横幅方向に平行する平板状である。第1平板部57eLは、横幅方向で位置が異なる第1壁部57f及び第1壁部57dLどうしを接続する。
第2壁部57dRは、底面部57aにおける+X方向の外縁部であって、底面部57aにおける-Y方向側の狭幅の部位から+Z方向に延びている。
第2壁部57mは、底面部57aにおける+X方向の外縁端であって、底面部57aにおける+Y方向側の広幅の部位から+Z方向及び-Z方向にそれぞれ延びている。第2壁部57mは、第2平板部57eRを介して第2壁部57dRと接続されている。第2壁部57mは、奥行方向(Y方向)に沿う平板状であって、横幅方向の内側へ僅かに傾斜する。
第2平板部57eRは、底面部57aの縮幅によって横幅方向(X方向)に形成された端縁から+Z方向に延びており、底面部57aに対して垂直に起立する。第1平板部57eLは、横幅方向に平行する平板状である。第2平板部57eRは、横幅方向で位置が異なる第2壁部57m及び第2壁部57dRどうしを接続する。
切り欠き壁部57kは、底面部57aにおける+X方向の外縁部であって、+Y方向側の傾斜縁から+Z方向及び-Z方向にそれぞれ延びている。切り欠き壁部57kは、第2壁部57mの+Y方向側に位置し、当該第2壁部57mと接続されている。切り欠き壁部57kは、幅方向(X方向)及び奥行方向(Y方向)のそれぞれに対して傾斜する平板状であって、奥行方向に対する第2壁部57mの傾斜角度よりも大きい。
具体的に、切り欠き壁部57kは、上面視(+Z方向視)において、第2壁部57mから+Y方向へ向かうにしたがって前側壁部57b側へ向かって-X方向へ傾斜しており、第2壁部57mと前側壁部57bとを斜めに接続している。切り欠き壁部57kと前側壁部57bとの接続位置は、横幅方向において第2壁部57dRの位置よりも-X方向に位置する。
ケース本体57は、上述したように、第1壁部57f、第2壁部57m、切り欠き壁部57k及び前側壁部57bのうち、底面部57aよりも+Z方向に延びる部位57wと、底面部57aよりも-Z方向に延びる部位57sとを有し、そのうち、-Z方向に延びる部位57sは、後述する昇降台67の底板部58Bを外側から覆う程度の長さである。
第2平板部57eRは、底面部57aの縮幅によって横幅方向(X方向)に形成された端縁から+Z方向に延びている。第2平板部57eRは、底面部57aに対して垂直に起立し、横幅方向に平行する平板状である。第2平板部57eRは、横幅方向で位置が異なる第2壁部57dR及び第2壁部57mどうしを接続する。
このようにして、ケース本体57の外周壁が構成されている。
ケース本体57は、上端側において部分的にフランジを有する構成とされている。
第2壁部57dR及び第2平板部57eRの上端には、横幅方向においてケース本体57の外側(+X方向)に延びるフランジ部57gRが形成されている。
フランジ部57gRの下面側には、第2壁部57dRから外側(+X方向)に突出するとともに、フランジ部57gRから下方(-Z方向)に延びる係止突起57jが形成されている。係止突起57jは、昇降台67への装着時にケース本体57を奥行方向において位置決めするために用いられる。
第1壁部57dL及び第1平板部57eLの上端には、横幅方向においてケース本体57の外側(-X方向)へと延びるフランジ部57gLが形成されている。
フランジ部57gLの下面側には、第1壁部57dLから外側(+X方向)に突出するとともに、フランジ部57gRから下方(-Z方向)に延びる係止突起57jが形成されている。
本実施形態では、ケース本体57の横幅方向に設けられた一対の係止突起57jは、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bの装着時において、図3に示したレール部64と横幅方向で対向する位置に形成されている。ただし、各係止突起57jの突出高さは、これら一対の係止突起57jの横幅方向(X方向)の距離が、側方リブ61C、61Dに設けられた各レール部64どうし間の横幅方向の間隔よりも僅かに狭くなる高さである。このため、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bの装着時及び上下方向の移動時において、横幅方向に一対のレール部64に対して各係止突起57jが接触するおそれはない。
後側壁部57cの上端には、ケース本体57の外側(-Y方向)へと延びるフランジ部57gLが形成されている。フランジ部57gLの高さ及び厚さは、フランジ部57gRと同様である。
フランジ部57h上には、横幅方向に延びる突条57iが上方(+Z方向)へ向かって突出している。
ケース本体57は、例えば、合成樹脂製である。ケース本体57は透明材料で形成されてもよいし、半透明材料または不透明材料で形成されてもよい。ケース本体57が透明材料または半透明材料で形成される場合、ケース本体57の内部が外側から見えるのでより好ましい。ケース本体57は一部が透明材料、その他が半透明材料または不透明材料で形成されてもよい。半透明材料または不透明材料で形成される部位は、後述する昇降台67を上方または外側から覆う部位であってもよい。この場合、昇降台67が上方または外側から見えにくくなるので、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bの美観が向上する。
また、ケース本体57は、透明材料の成形品の表面に不透明または半透明の着色層、絵柄などが形成されてもよい。この場合、不透明または半透明の着色層、絵柄が形成された部位が外部から見えにくくなり、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bの美観が向上する。
(昇降台)
図7は、昇降台本体58を-X方向側から見たときの側面図である。図8は、昇降台本体を+X方向側から見たときの側面図である。図4~図6を適宜参照して説明する。
図4に示すように、昇降台67は、ケース本体57を除く、上段扉収容ケース56Aあるいは中段扉収容ケース56Bのすべての構成部材を有する。
昇降台67は、例えば、昇降台本体58と、係止解除機構80と、下カバー60と、第1係止部70とを備える。上面視(+Z方向)における昇降台67の形状は、ケース本体57と同様に、横幅方向(X方向)において非対称である。
「昇降台本体」
図4、図7及び図8に示すように、昇降台本体58は、底面部58aと、底面部58aの外周縁から+Z方向及び-Z方向へ延びる周壁部58Aと、底面部58aの外周縁から-Z方向へ延びる底板部58Bと、備える。
底面部58aは、昇降台本体58の底部を構成する。底面部58aは、水平に配置され、上面にケース本体57の底面部57aを重ね合わせることができる大きさ及び形状を有する平板である。底面部58aの外形は、ケース本体57の底面部57aにおける外形と略同形状をなし、横幅方向(X方向)における底面部58aの幅は、奥行方向(Y方向)における略中央よりも-Y方向側では、+Y方向側よりも狭い。図6に示すように、-Z方向から見た下面視における底面部58aの外形は、横幅方向(X方向)において非対称な形状である。
周壁部58Aは、昇降台本体58の周壁を構成する。周壁部58Aは、底面部58aの外周縁から+Z方向及び-Z方向へ延びる後側壁部58cと、第2壁部58dRと、第1壁部58dLと、一対の平板部58eL,58eRと、を有する。
後側壁部58cは、底面部58aの後方(-Y方向)であって、底面部58aにおける-Y方向側の外周端から+Z方向に延びている。後側壁部58cは、昇降台67の側板部を構成する。後側壁部58cの横幅方向両側には、各端部から前方(+Y方向)へ向かって延びる第1壁部58dL,第2壁部58dRが接続されている。
第1壁部58dLは、底面部58aにおける-X方向の外周端であって、底面部58aにおける-Y方向側の狭幅の部位から+Z方向に延びている。第1壁部58dLは、底面部58aに対して垂直に起立し、奥行方向(Y方向)に平行する平板状である。
第1平板部58eLは、第1壁部58dLの+Y方向側に接続され、横幅方向に平行する平板状である。第1平板部58eLは、底面部58aの縮幅によって横幅方向に形成された端縁から+Z方向に延びており、底面部57aに対して垂直に起立する。
第2壁部58dRは、底面部58aにおける+X方向の外周端であって、底面部58aにおける-Y方向側の狭幅の部位から+Z方向に延びている。第2壁部58dRは、底面部58aに対して垂直に起立し、奥行方向(Y方向)に平行する平板状である。
第2平板部58eRは、第2壁部58dRの-Y方向側に接続され、横幅方向に平行する平板状である。第2平板部58eRは、底面部58aの縮幅によって横幅方向に形成された端縁から+Z方向に延びており、底面部57aに対して垂直に起立する。
第1壁部58dL及び第2壁部58dRの上端部には、上側に開口する凹溝58jがそれぞれ形成されている。これら一対の凹溝58jには、ケース本体57の横幅方向の両側に設けられた一対の係止突起57jが上方から進入可能であり、各係止突起57jを前後方向において嵌合させる。
昇降台本体58の周壁を構成する、後側壁部58c、第1壁部58dL、第1平板部58eL、第2壁部58dR及び第2平板部58eRの底面部58aからの+Z方向の高さは、ケース本体57の底面部57aの下面から、ケース本体57のフランジ部57gRの下面までの高さに等しい。
周壁部58Aは、底面部58aよりも+Z方向に延びる部分58hと、底面部58aよりも-Z方向に延びる部分58iと、を有する。
後側壁部58cは、底面部58aにおける-Y方向の端縁から+Z方向に延びる。後側壁部58cの+Z方向の高さは、第2壁部58dR及び第1壁部58dLと同様であり、ケース本体57の底面部57aの下面からフランジ部57gRの下面までの高さに等しい。
底板部58Bは、底面部58aの外周縁から-Z方向へ延びる前端板部58bと、第1板部58fと、第2板部58mと、切り欠き板部58xと、を有する。
前端板部58bは、底面部58aにおける+Y方向の端縁から下方(-Z方向)に延びる。第1板部58fは、底面部58aにおける-X方向の外縁端であって、底面部58aにおける+Y方向側の広幅の部位から-Z方向に延びている。第2板部58mは、底面部58aにおける+X方向の外縁端であって、底面部58aにおける+Y方向側の広幅の部位から-Z方向に延びている。
切り欠き板部58xは、底面部58aの外周端のうち、前端板部58bと第2板部58mとの間の端縁から-Z方向に延びる。切り欠き板部58xは、+Y方向へ行くにしたがって-X方向側へ傾斜しており、第2板部58mと前端板部58bとを斜めに接続する。切り欠き板部58xは、ケース本体57の上記切り欠き壁部57kに平行する。
昇降台本体58の底板部58Bを構成する、前端板部58b、第1板部58f、第2板部58m及び切り欠き板部58xの-Z方向の長さは、ケース本体57の装着時に、ケース本体57の、第1壁部57f、第2壁部57m、切り欠き壁部57k及び前側壁部57bのうち、底面部57aよりも-Z方向に延びる部位57sの内側に隠れる長さである。すなわち、前方(+Y方向)から見たときに、ケース本体57の下端側から昇降台本体58の底板部58Bが見えない構成とされている。
このような構成をなす昇降台本体58は、ケース本体57の外周端のうち、前端板部58b、第1板部58f、第2板部58m及び切り欠き板部58xに対向する外縁部分には、+Z方向に延びる側板部は形成されていない。すなわち、ケース本体57を装着させて水平方向から見た際に、昇降台本体58には、ケース本体57における前側壁部57b、切り欠き壁部57k、第1壁部57f及び第2壁部57mと重なる側板部は形成されていない。
このため、ケース本体57のうち、少なくとも前側壁部57b、切り欠き壁部57k及び各第1壁部57fが透明材料または半透明材料で形成されている場合には、これら前側壁部57b、切り欠き壁部57k及び各第1壁部57fを通して水平方向からケース本体57の内側に収容された収容物を見ることができる。
本実施形態の昇降台本体58には、図4及び図5に示すように、横幅方向の両側に、一対の係止突起58ER,58ELと、一対のガイド部58Fが形成されている。
図7に示すように、第1壁部58dLには、係止突起58EL及びガイド部58Fが形成されており、第1壁部58dLから-X方向に向かう外側に突出し、上下方向(Z方向)に延びている。
また、図8に示すように、第2壁部58dRには、係止突起58ER及びガイド部58Fが形成されており、第2壁部58dRから+X方向に向かう外側に突出し、上下方向(Z方向)に延びている。
図7に示すように、第1壁部58dLに設けられた係止突起58EL及びガイド部58Fは、側方リブ61D側のレール部64を奥行方向の両側から挟んだ状態で、当該レール部64に沿って昇降台本体58が上下方向へ移動できるように、奥行方向に間をあけて配置されている。
また、図8に示すように、第2壁部58dRに設けられた係止突起58ER及びガイド部58Fは、側方リブ61C側のレール部64を奥行方向の両側から挟んだ状態で、当該レール部64に沿って昇降台本体58が上下方向へ移動できるように、奥行方向に間をあけて配置されている。
第1壁部58dLにおける係止突起58EL及びガイド部58Fの間隔と、第2壁部58dRにおける係止突起58ER及びガイド部58Fの間隔は、互いに等しく、上記レール部64の奥行方向の幅に相当する。
第1壁部58dLにおける係止突起58ELは、側方リブ61D側のレール部64の奥側(-Y方向側)に形成されたストッパ挿入溝g1(図3)内に挿入され、当該ストッパ挿入溝g1内を上下方向に移動可能である。
第2壁部58dRにおける係止突起58ERは、側方リブ61C側のレール部64の奥側(-Y方向側)に形成されたストッパ挿入溝g2(図3)内に挿入され、当該ストッパ挿入溝g2内を上下方向に移動可能である。
これら一対の係止突起58EL,58ERのX方向の高さは、ストッパ挿入溝g1,g2のX方向の深さに等しい、あるいはストッパ挿入溝g1,g2の深さよりも僅かに小さい高さであることが好ましい。これにより、ストッパ挿入溝g1,g2内に係止突起58EL,58ERが全て挿入される。
本実施形態では、側方リブ61C側のストッパ挿入溝g2の溝幅が上下方向で部分的に異なっている。そのため、ストッパ挿入溝g2内に挿入される係止突起58ERの奥行方向の幅W2(図8)は、ストッパ挿入溝g1内に挿入される係止突起58ELの奥行方向の幅W1(図7)よりも狭く、ストッパ挿入溝g2において最小幅となる部分g21に挿入可能な幅である。
第1壁部58dLの係止突起58ELは、中空の角柱形状をなし、長さ方向に交差する断面形状において、1辺側(-X側)が開放されている。具体的に、係止突起58ELは、第1壁部58dLに対して垂直をなして上下方向に延びるとともに奥行方向に間隔をあけて配置された一対の板状部58Aaと、これら一対の板状部58Aaに対して垂直をなす複数の補強リブ58Bbと、一対の板状部58Aaに平行しこれらの間に配置された複数の補強リブ58Bcと、を有する。係止突起58ELのうち、+Y側に位置する板状部58Aaは、側方リブ61D側のレール部64の第1ガイド64cに対向する。
係止突起58ELには、レール部64の第1ガイド64cに対向する板状部58Aaの+Y方向側の表面に、当該表面から+Y方向へ突出するとともに表面の横幅方向に延びる複数の突条58rが形成されている。これら複数の突条58rは、レール部64(第1ガイド64c)との接触面積を低減するために設けられる。複数の突条58rのそれぞれにおいて、横幅方向に直交する断面は、例えば、+Y方向に凸の半円状である。
Z方向に延びる係止突起58ELの上端面58aLから下端面58bLまでの上下方向長さh2は、昇降台本体58の周壁部58AのZ方向の高さHよりも大きい。係止突起58ELの上端面58aLは周壁部58Aの上辺よりも+Z方向へ僅かに突出し、下端面58bLは周壁部58Aの下辺よりも-Z方向に大きく突出している。
係止突起58ELの上端面58aL及び下端面58bLは、Z方向から見てそれぞれ矩形状をなし、長さ方向に対して垂直をなす平面である。
第2壁部58dRの係止突起58ERは、第1壁部58dLの係止突起58ELよりも奥行方向の幅が小さく、長さ方向に交差する断面形状において、-X側及び-Y側が開放それぞれされている。具体的に、係止突起58ERは、第2壁部58dRに対して垂直をなすとともに上下方向に延びる板状部58Aaと、板状部58Aaよりも奥側(-Y方向)に位置し、当該板状部58Aaとは間隔をおいて配置された突条部58Adと、これら板状部58Aa及び突条部58Adに対して垂直をなす複数の補強リブ58Bbと、板状部58Aa及び突条部58Adに平行し、これらの間に配置された複数の補強リブ58Bcと、を有する。係止突起58ERのうち、+Y側に位置する板状部58Aaは、側方リブ61C側のレール部64の第1ガイド64cに対向する。
突条部58Adは、図5に示すように、板状部58Aaよりも第2壁部58dRに対する+X方向への突出量が小さい。係止突起58ERの上端面58aR及び下端面58bRは、長さ方向に対して垂直をなす面であって、Z方向から見てそれぞれが台形状をなす。
係止突起58ERにおいても、レール部64の第1ガイド64cに対向する板状部58Aaの+Y方向側の表面に、当該表面から+Y方向へ突出するとともに表面の横幅方向に延びる複数の突条58rが形成されている。
Z方向における係止突起58ERの上端面58aRから下端面58bRまでの上下方向長さh2は、上記係止突起58ELの上下方向長さh2に等しく、昇降台本体58の周壁部58AのZ方向の高さHよりも大きい。係止突起58ELの上端面58aLは周壁部58Aの上辺よりも+Z方向へ僅かに突出し、下端面58bLは周壁部58Aの下端よりも-Z方向に大きく突出している。Z方向に交差する水平面内において、係止突起58ERの上端面58aRは、上記係止突起58ELの上端面58aLと一致し、係止突起58ERの下端面58bRは、上記係止突起58ELの上端面58aRと一致している。
これら係止突起58EL,58ERのうち、周壁部58Aよりも-Z方向へ突出した部分は、中段扉収容ケース56Bとの上下方向の間隔を規制する後述の間隔規制ストッパ(間隔規制部)58Acとしてそれぞれ機能する。各間隔規制ストッパ58Acの下方(-Z方向)への延出長さh1は、大人の指の太さ以上の長さであることが好ましい。本実施形態における間隔規制ストッパ58Acの延出長さh1は、例えば、25mm~30mmの範囲内とされている。
本実施形態では、図7及び図8に示すように、係止突起58EL,58ERの上下方向長さh2は、図12に示すように、上昇された上段扉収容ケース56Aの突条57iと上方リブ61Fの下面61gとが当接する位置からレール部64の上端までの間の隙間G1の上下方向の距離(以下、隙間距離L)よりも大きい。
一対のガイド部58Fは、上下方向に延びるとともに奥行方向に間隔をあけて配置された一対の板状部58Baと、これら一対の板状部58Baを繋いで補強する複数の補強リブ58Bbと、を有する。ガイド部58Fのうち、-Y側に位置する板状部58Baは、レール部64の第2ガイド64dに対向する。
第2ガイド64dに対向する板状部58Baの表面には、当該表面から-Y方向へ突出するとともに表面の横幅方向に延びる複数の突条58rが形成されている。これら複数の突条58rは、レール部64(第2ガイド64d)との接触面積を低減するために設けられる。複数の突条58rのそれぞれにおいて、横幅方向に直交する断面は、例えば、+Y方向に凸の半円状である。
このような昇降台67にケース本体57が載置される際、昇降台本体58の第2壁部58dR、第1壁部58dLの間には、ケース本体57の第2壁部57dR、第1壁部57dLが挿入される。ケース本体57の第2壁部57dR、第1壁部57dL及び後側壁部57cは、昇降台本体58の周壁部58Aに対向する。
ケース本体57は、昇降台本体58の第2壁部58dRと第1壁部58dLとの間の底面部58a上に載置されることで、昇降台本体58に対して横幅方向に位置決めされる。 ケース本体57における一対の係止突起57jは、昇降台本体58側の一対の凹溝58jに嵌合する。ケース本体57の各係止突起57jが、昇降台本体58側の各凹溝58jに嵌合することで、ケース本体57は、昇降台本体58に対して奥行方向に位置決めされる。
ケース本体57が昇降台本体58に取り付けられた状態では、上段扉収容ケース56Aにおける各平板部57eR,57eLよりも-Y方向側と、昇降台67における各平板部58eR,58eLよりも-Y方向側は、図3に示す側方リブ61C,61Dの間に挿入される。このため、上段扉収容ケース56Aにおいて、各平板部57eR,57eLよりも+Y方向側は、側方リブ61C,61Dよりも+Y方向に突出している。
ここで、昇降台本体58における間隔規制ストッパについて詳しく説明する。
図4及び図5に示すように、本実施形態の上段扉収容ケース56Aは、中段扉収容ケース56Bとの上下方向における間隔を規制する一対の間隔規制ストッパ58Acを有している。なお、上段扉収容ケース56Aと同様の構成をなす、中段扉収容ケース56Bの昇降台本体58も間隔規制ストッパ58Acを有する。
上述したように、一対の間隔規制ストッパ58Acは、昇降台本体58の横幅方向における両側に設けられた一対の係止突起58ER,ELの一部からなる。上段扉収容ケース56Aにおける一対の間隔規制ストッパ58Acは、真下に位置する中段扉収容ケース56Bに向かって突出しており、中段扉収容ケース56Bに対して上方側から当接可能である。
具体的には、上段扉収容ケース56Aが下降した際、上段扉収容ケース56Aの各間隔規制ストッパ58Acが、中段扉収容ケース56Bにおける各係止突起58ER,ELの上端面58aL,58aRにそれぞれ当接する。中段扉収容ケース56Bにおける係止突起58ER,ELの上端面58aL,58aRは、上段扉収容ケース56Aにおける間隔規制ストッパ58Acの間隔規制ストッパ58Acが当接可能な「ストッパ受け面(受け部)」となっている。以下、係止突起58ER,ELの上端面58aR,58aLをストッパ受け面58aR,58aLと呼ぶことがある。
一対の係止突起58EL,58ERは、各レール部64の奥側(-Y方向側)にそれぞれ形成されたストッパ挿入溝g1,g2(図3)に対してそれぞれ挿入される。これにより、上段扉収容ケース56Aを+Y方向から見たとき、一対の係止突起58ER,ELは、ストッパ挿入溝g1,g2内に隠れて使用者からは見えにくい構造となっている。
また、ストッパ挿入溝g1は、奥行方向において、係止突起ELの奥行方向の幅よりもわずかに大きい幅で形成されているため、係止突起ELがストッパ挿入溝g1に対して奥行方向に略隙間なく挿入される。これにより、係止突起ELがストッパ挿入溝g1のY方向を向く内壁に当接し、ケース本体57内に収容された収容物の重さによって、上段扉収容ケース56Aの冷蔵室27(+Y方向)側が下方(-Z方向)側へ傾くのを規制することができる。
係止突起58ER,ELにおける各間隔規制ストッパ58Acの上下方向の長さ、即ち、周壁部58Aに対して、上端面58aL,58aR側及び下端面58bL,58bR側の突出高さは、適宜変更が可能である。本実施形態では、係止突起58ER,ELの上端面58aL,58aR側よりも下端面58bR,58bR側の方が、昇降台本体58の周壁部58Aから下方に向けて大きく突出させて間隔規制ストッパ58Acとして機能させているが、上端面58aL,58aR側を周壁部58Aから大きく突出させることによって、間隔規制ストッパ58Acとして機能させる構成としてもよい。上段扉収容ケース56Aと中段扉収容ケース56Bとの間に指を挟むことがないようにこれらの上下方向の間隔を規制できればよいので、昇降台本体58の上方側、下方側あるいは両方に間隔規制ストッパ58Acが設けられていてもよい。
係止突起58ER,EL(間隔規制ストッパ58Ac)の形状は、上述した形状に限らず適宜変更が可能である。外形も角柱形状に限られず、円柱形状であってもよいし、その他様々な形状を採用できる。
本実施形態では、間隔規制ストッパ58Acを含む昇降台67を、射出成形により形成する。このため、間隔規制ストッパ58Acを別部品として昇降台本体58に取り付ける必要はなく、昇降台本体58に対して間隔規制ストッパ58Acを一体に成形することができるので、部品点数の削減、及び工数の削減が可能となる。
「係止解除機構」
図10は、係止解除機構80及び下カバーの構成を示す斜視図である。図11は、昇降台本体58の下面側の構成を示す斜視図であって、-Z方向側から見た図である。
図10及び図11に示すように、昇降台67の底板部には、係止解除機構80が設けられている。
係止解除機構80は、第1係止部70を、上述のレール部64の係止板64eに係止できない係止不能位置に移動させ、上段扉収容ケース56Aを上下方向に移動可能にする。 係止解除機構80は、図4に示すように、昇降台本体58と下カバー60との間に位置し、操作部材59と、一対の付勢部材77(図9)とを備える。
まず、昇降台本体58の底面部58aの下面側の構造について説明する。
底面部58aの下面には、第1ガイド部58n、係止部58p、第2ガイド部58t、吸振材ホルダ58M、及び固定用ボス58q、58sが、-Z方向に突出している。第1ガイド部58n、係止部58p、第2ガイド部58t、吸振材ホルダ58M、及び固定用ボス58q、58sの各突出量は、底面部58aの外周縁側における-Z方向の突出量(底板部58Bの高さ)よりも小さい。
第1ガイド部58nは、後述する操作部材59の奥行方向における移動を案内する壁状体である。第1ガイド部58nの形状は、操作部材59を奥行方向に案内できれば特に限定されない。
第1ガイド部58nは、奥行方向に延びる4つのガイド溝58kを有する。各ガイド溝58kは-Z方向に開口している。ガイド溝58kの個数は、1個以上であればよく、4個には限定されない。第1ガイド部58nは、横幅方向に間隔をあけて位置する。
係止部58pは、図10に示す付勢部材77の+Y方向の端部(第2端部77b)が係止する突起である。係止部58pは、付勢部材77の第2端部77bを+Y方向から挿入可能な凹所を有する。係止部58pの形状は、付勢部材77の第2端部77bを係止できれば特に限定されない。
図11に示す例では、係止部58pは、横幅方向で隣り合うガイド溝58k1とガイド溝58k2との間にそれぞれ配置されている。各係止部58pの奥行方向における位置は、各ガイド溝58kの+Y方向の端と略同じである。
第2ガイド部58tは、第1係止部70の横幅方向への移動をガイドする枠状の突起である。図11に示す例では、第2ガイド部58tは、奥行方向において第1係止部70を挟む2つの壁体58t1を有する。各壁体58t1は、昇降台本体58の第2壁部58dR及び第1壁部58dLの内面にそれぞれ接触している。
第2壁部58dR及び第1壁部58dLのうち、第2ガイド部58tの各壁体58t1どうしの間となる部分には、第1係止部70の係止部材73が配置されるガイド孔部58uが設けられている。第1係止部70の係止部材73は、ガイド孔部58u(図9、図11)から外側に突出しており、横幅方向に進退可能である。
このように、第2ガイド部58t及びガイド孔部58uは、底面部58aの横幅方向両側にそれぞれ形成されている。
吸振材ホルダ58Mは、図10に示す吸振材78を保持する。吸振材ホルダ58Mの形状は、吸振材78が保持できれば特に限定されない。図11に示す例では、吸振材ホルダ58Mは、横幅方向に平行する平板状の突起を有する。吸振材ホルダ58Mの突出方向(-Z方向)の端部には、+Z方向へ凹む保持溝58vが形成されている。保持溝58vは、吸振材78を挿着するための溝である。
吸振材ホルダ58Mの配置位置及び個数は特に限定されない。図10に示す例では、吸振材ホルダ58Mは、底面部58aの横幅方向における中心に位置する。吸振材ホルダ58Mの奥行方向における位置は、各ガイド溝58kの+Y方向の端と略同じである。
吸振材78は、操作部材59の移動時に、操作部材59から昇降台本体58に作用する衝撃による打撃音を低減するために設けられる。例えば、吸振材78は、衝撃吸収性を有するエラストマーで形成される。
図10に示す例では、吸振材78は、操作部材59からの衝撃力によって変形可能なヘッド部78aと、吸振材ホルダ58Mの保持溝58vに挿着される取付部78bと、を有する。取付部78bは、ヘッド部78aとの間に吸振材ホルダ58Mを挟持する。
図11に示す固定用ボス58q、58sは、図10に示す下カバー60を昇降台本体58にビス76で固定するために設けられている。固定用ボス58q、58sは、下カバー60の下面を、昇降台本体58の前端板部58bの下端の位置に合わせて固定できる高さを有する筒状突起である。固定用ボス58q、58sの中心部には、ビス76が螺合可能な固定穴が形成されている。
固定用ボス58qは、吸振材ホルダ58Mの-Y方向側において吸振材ホルダ58Mと対向する位置に設けられている。
固定用ボス58sは、各第2ガイド部58tの-Y方向側において各第2ガイド部58tと対向する位置にそれぞれ設けられている。
(操作部材)
操作部材59は、昇降台本体58と、後述する下カバー60との間において、奥行方向(Y方向)に移動可能に挟持される。
操作部材59は、操作部59a、一対の付勢部材ホルダ59b、一対のガイドリブ59c、及び一対の押圧部材59dと、を有する。
操作部59aは、図9に示すように、横幅方向に延びるフレーム状であり、昇降台本体58の前端板部58bと対向するように配置されている。操作部59aの下面側には、下方からユーザーの手先が入る溝部59hが開口している。
付勢部材ホルダ59bは、操作部材59を-Y方向に付勢する付勢部材77を保持する枠体である。付勢部材ホルダ59bは、操作部59aの移動方向(Y方向)に長さを有した矩形枠状を呈し、付勢部材77の-Y方向の端部を係止する係止部59iと、係止部59iから操作部59a側へ向かって延在するガイド軸59j(図10)とを有する。
付勢部材ホルダ59bに保持される付勢部材77は、例えば、圧縮コイルバネである。付勢部材77は上記ガイド軸59jに外挿され、その一端側が係止部59iに係止するとともに、他端側が昇降台本体58側の係止部58p(図11)に係止する。これにより、図9に示すように、付勢部材77は、操作部材59と昇降台本体58との間に配置され、昇降台本体58に対して操作部材59を-Y方向へ付勢する。
一対のガイドリブ59cは、それぞれが操作部59aの移動方向(Y方向)に沿って延びる突起である。各ガイドリブ59cは、横幅方向(X方向)に互いに間隔をあけて配置され、各付勢部材ホルダ59bのX方向の外側にそれぞれ位置する。
一対のガイドリブ59kは、一対のガイドリブ59cに平行するとともにこれらの間に配置され、それぞれが操作部59aの移動方向(Y方向)に沿って延びる突起である。一対のガイドリブ59kは、一対のガイドリブ59cどうしの間隔よりも狭い間隔をあけて配置され、各付勢部材ホルダ59bのX方向における内側にそれぞれ位置する。
これらガイドリブ59c,59kは、図11に示す昇降台本体58の裏面側に形成された一対のガイド溝58k内に挿入され、各ガイド溝58kに沿って奥行方向に移動可能である。
このようなガイドリブ59c,59kは、横幅方向に複数設けられるとともにこれらの間に位置する複数の板部59mを介して互いに接続されている。
以下では、図9に示すように、一対の付勢部材77の付勢力によって、操作部材59が最も-Y方向に移動した時の位置を係止位置と称する。図示はしないが、ユーザーの操作によって、操作部59aが最も+Y方向に移動した時の位置を係止解除位置と称する。
係止位置から係止解除位置までの奥行方向の移動距離(以下、移動距離)は、係止位置において、各ガイド溝58kに挿入されているガイドリブ59kの長さ(以下、挿入長さ)よりも短い。これにより、操作部材59が係止解除位置に移動しても、各ガイドリブ59kの全体が各ガイド溝58kから引き抜かれることはない。
図10に示すように、-X方向側のガイドリブ59cにおいては最も-X方向側に、押圧部材59dが設けられている。また、+X方向側のガイドリブ59cにおいては最も+X方向側に、押圧部材59dが設けられている。各押圧部材59dは、ガイドリブ59cと接続されている。
押圧部材59dは、操作部材59の奥行方向の移動量に応じて、後述する第1係止部70を操作部材59の移動方向に交差する方向へ移動させる。
押圧部材59dは、ガイドリブ59kに平行な平板部59gと、平板部59gから外側に突出した突起部59e、とを有する。
突起部59eは、+Z方向から見ると、突出方向に頂部59fを有する山形である。頂部59fは、平板部59gに平行な平面でもよいし、+Z方向から見て凸円弧状の湾曲面でもよい。図10に示す例では、+Z方向から見た突起部59eの外形は二等辺三角形状であり、頂部59fは凸円弧状の湾曲面である。
突起部59eの奥行方向の幅は、操作部材59の移動距離の約2倍である。
突起部59eは、図9に示す昇降台本体58の第2ガイド部58t内に位置する。
本実施形態の操作部材59は、操作部59a、付勢部材ホルダ59b、ガイドリブ59c、及び押圧部材59dが互いに一体に形成されている。このため、水平面内における操作部材59の蛇行、回転が抑制されるので、操作部材59は、奥行方向に沿って直動することができる。
「下カバー」
図9及び図10に示すように、下カバー60は、昇降台本体58に、操作部材59、各付勢部材77、吸振材78、及び各第1係止部70が装着された状態で、昇降台本体58の下面を覆って箱型形状をなす。下カバー60は、昇降台本体58とともに、昇降台67の底部の外形を形成する。下カバー60は、横幅方向において非対称な形状である。
底面部60aのY方向から見た外形は、+Y方向の端部に操作部59aが挿入可能な貫通溝60hを有する以外は、昇降台本体58の底面部58a(図11)と略同様である。
下カバー60は、図10に示すように、底面部60aと、底面部60aの外周縁から+Z方向に延びる周壁部60Bとを有する。周壁部60Bは、底面部60aの-Y方向の外縁に位置する後側板部60cと、後側板部60cの幅方向両側において底面部60aの-Y方向側の狭幅の部位に位置する第2板部60bR及び第1側板部60bLと、各第2板部60bR、60bLの+Y方向側の各端部からX方向の外側へそれぞれ向かう一対の平板部60gと、底面部60aの+Y方向側の広幅の部位に位置する第1板部60eL、第2板部60eRと、第1板部60eLの+Y方向側に位置する角部60sと、第2板部60eRの+Y方向側に位置する切り欠き板部60xと、を有する。切り欠き板部60xは、第2板部60eR側から+Y方向側へ行くにしたがって-X方向へと傾斜している。
底面部60aにおいて、昇降台本体58に固定するためのビス76を挿通する貫通孔を有したネジ止め用ボス60dが設けられている。図9に示すように、ネジ止め用ボス60dの裏面側は、ビス76のネジ頭が突出しないように、+Z方向に陥没している。
底面部60aは、貫通溝60hを除いて、昇降台67の底面を形成している。
第1板部60eL、第2板部60eR及び切り欠き板部60xは、底面部60aのうち、+Y方向側の広幅な部位の周縁に沿って設けられる。第2板部60bR,60bLは、底面部60aのうち、-Y方向側の狭幅な部位の周縁に沿って設けられる。
昇降台本体58に対して下カバー60が装着された際、下カバー60の周壁を構成する周壁部60Bは、昇降台本体58の周壁部58Aの内側に挿入される。
下カバー60は、下方から、昇降台本体58の下部にはめ込まれた状態で、ネジ止めされる。具体的には、下カバー60におけるネジ止め用ボス60dのそれぞれに挿入された複数のビス76が、昇降台本体58の固定用ボス58q、58sに螺合されることによって、下カバー60が昇降台本体58に固定される。
下カバー60の底面部60aは、一定の隙間を空けて底面部58aと平行に配置される。これにより、下カバー60の底面部60aと、昇降台本体58の底面部58aとに挟まれる部材の上下方向の変位を抑制できる。例えば、底面部60aは、操作部材59及び一対の付勢部材77の上下方向への振れを抑制できる。この結果、操作部材59の奥行方向の移動が円滑になる。
「第1係止部」
第1係止部70は、横幅方向における昇降台67の両端部にそれぞれ設けられている。 以下では、+X方向側に配置された第1係止部70の例で説明する。
図10に示すように、第1係止部70は、第1ホルダ71、係止部材73、付勢部材(不図示)、及び第2ホルダ75を備える。
第1ホルダ71は、+X方向に開口する直方体状の箱である。
係止部材73は、第1ホルダ71内に挿入される。
付勢部材は、第1係止部70において第1ホルダ71に挿入された係止部材73と、後述する第2ホルダ75との間に配置されており、係止部材73を+X方向に付勢する。付勢部材としては圧縮コイルバネを用いることができる。
第2ホルダ75は、第1ホルダ71の+X方向の端部に固定され、第1係止部70における+X方向の端部を構成する。
第2ホルダ75は、突起部75aと、連結部75fと、を有する。突起部75aの外形は、+Z方向から見ると、突出方向に頂部75bを有する山形である。頂部75bは、平面でもよいし、+Z方向から見て凸円弧状の湾曲面でもよい。
図10に示す例では、突起部75aの山形形状は、二等辺三角形状であり、頂部75bは凸円弧状の湾曲面である。
突起部75aの傾斜は、突起部59eの傾斜以上であれば特に限定されない。図10に示す例では、突起部75aの傾斜は、上述の突起部59eの傾斜と略等しい。
連結部75fは、奥行方向における突起部75aのY方向の両端部から、それぞれ+X方向に突出する片状である。
図9及び図10に示すように、組立状態の第1係止部70は、第1ホルダ71と第2ホルダ75とが連結されて形成される内部空間に、バネ(不図示)と、係止部材73と、が収容され、第1ホルダ71内から+X方向に係止部材73の一部が突出している(図10)。係止部材73の+X方向への突出量が最大となる位置を、第1係止部70の係止位置と称する。
係止位置にある第1係止部70の係止部材73は、昇降台本体58のガイド孔部58u(図10)を通じて昇降台本体58の外側に延出している。
本実施形態では、不図示のバネ及び係止部材73が略同軸上に直列に配置されており、第1ホルダ71から突出する係止部材73は、バネの内部に挿通されている。このため、係止部材73、第1ホルダ71、及びバネは、互いに略同軸上に配置されている。
ここで、第1係止部70及び操作部材59の動作について説明する。
上述したように、第1係止部70の係止位置では、横幅方向における第1ホルダ71及び第2ホルダ75の位置が固定されている。これに対して、係止部材73は、第1ホルダ71及び第2ホルダ75の内部においてバネに付勢されているが、+X方向には移動可能である。このため、係止部材73の+X方向の先端をバネの付勢力よりも大きな力で-X方向に押圧すると、係止部材73が-X方向に移動し、その先端がガイド孔部58uの内部に引っ込む状態とすることができる。
ユーザーによって、操作部材59が+Y方向へ引かれて係止解除位置に移動されると、図10に示す一対の押圧部材59dが、一対の付勢部材77による付勢力に抗して+Y方向に移動する。
各押圧部材59dが+Y方向に移動すると、付勢部材77によって押圧部材59dに向かって付勢された第1係止部70は、それぞれ押圧部材59dに向かって移動する。
押圧部材59dが、図9に示す第2ガイド部58tの開口から退避すると、各第1係止部70は、それぞれ平板部59gに向かって同時に移動し、頂部75bが平板部59gに当接する。これにより、本実施形態では、第1ホルダ71から突出した係止部材73も-X方向に平行移動することによって、ガイド孔部58uの内側に引っ込む。すなわち、係止部材73は、バネによって横幅方向外側に向かって付勢されている状態で、ガイド孔部58uの内側に待避する。
このようにして、操作部材59が係止解除位置に移動すると、第1係止部70が移動して各係止部材73の先端部が、ガイド孔部58uから飛び出さない状態が得られる。この状態では、各第1係止部70の係止部材73は、レール部64の係止板64eに係止できない(係止不能位置)。
ユーザーが操作部59aから手を離すと、操作部材59は、付勢部材77の付勢力によって-Y方向に移動するため、操作部材59及び各第1係止部70は、それぞれの係止位置に戻る。このとき、付勢部材77からの付勢力を受けて移動する操作部材59は、例えば、昇降台本体58の部材と衝突することなく、吸振材78に当たる。操作部材59の運動エネルギーは吸振材78に吸収されて、操作部材59が係止位置に停止する。このため、操作部材59の衝撃による打撃音が低減される。
吸振材78を通して昇降台本体58にはある程度の衝撃力は、昇降台本体58に伝わる。本実施形態では、昇降台本体58は、付勢部材77の伸縮及び操作部材59の打撃によって外力が作用する。固定用ボス58s、58qは、外力が作用する各係止部58p及び保持溝58vと、外力の方向において対向する位置に、設けられている。このため、固定用ボス58s、58qにて下カバー60がネジ止めされることで、外力に効率的に抗する補強構造が得られる。この結果、衝撃力等の外力がある程度、昇降台本体58に伝わっても、振動が抑制されるので、安定した操作感が得られる。
本実施形態では、係止部材73は、その係止位置においては、ガイド孔部58uの外側に突出しており、係止部材73に作用する外力によっては、ガイド孔部58uの内側に退避する。同様に、操作部材59が係止解除位置に移動すると、第1係止部70の全体が平行移動して係止不能位置に移動する。
次に、上段扉収容ケース56Aの冷蔵室扉12への装着時の係止構造について説明する。上段扉収容ケース56Aを例に挙げて述べるが、中段扉収容ケース56Bにおいても同様である。
図2に示すように、上段扉収容ケース56Aは、図3に示す一対のレール部64の上下方向にそれぞれ設けられた複数の係止板64eのうち、所定位置の係止板64eに対して上側から係止した状態で、レール部64における所定の位置に装着されている。
図6に示すように、上段扉収容ケース56Aの底面側に配置された操作部材59が係止位置にあるとき、昇降台本体58の幅方向両側に設けられた一対のガイド孔部58uを通じて、各係止部材73の本体部73aが、昇降台本体58のY方向外側にそれぞれ突出している。係止部材73の本体部73aは、レール部64における所定位置の係止板64eに上側から係止している。上段扉収容ケース56Aの重力によって、各係止部材73の先端側の下面が、レール部64における所定の係止板64eの係止面64iに押し付けられている。
昇降台本体58の横幅方向における-X方向側の係止突起58ELは、側方リブ61Dにおけるレール部64の-Y方向側にあるストッパ挿入溝g1内に挿入され、ガイド部58Fとともに、上記レール部64を奥行方向に挟んだ状態となる。
昇降台本体58の横幅方向における+X方向側の係止突起58ERは、側方リブ61Cにおけるレール部64の-Y方向側にあるストッパ挿入溝g2内に挿入され、ガイド部58Fとともに、上記レール部64を奥行方向に挟んだ状態となる。
上段扉収容ケース56Aの重心はレール部64よりも冷蔵室27側(+Y方向)にあるので、係止突起58ER,ELの+Y方向側の板状部58Aa上部側は、第2レール部64bを冷蔵室27(+Y方向)側に押圧し、-Y方向側の板状部58Aaの下部側は、53ct(図3)を内面53a(-Y方向)側に押圧している。
レール部64に装着した際の上段扉収容ケース56Aは、冷蔵室27側に引き抜き不能であり、-Z方向の下降が抑制されている。
本実施形態では、ユーザーが、以下に説明する各操作を行うことによって、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bをそれぞれ上下方向へ移動できる。
(上方移動:押し上げ操作)
上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bを上方へ移動させるためには、押し上げ操作を行う。
押し上げ操作は、ユーザーが、上段扉収容ケース56Aあるいは中段扉収容ケース56Bに上方に力を加えて、+Z方向に移動させる操作である。ユーザーは、上段扉収容ケース56Aあるいは中段扉収容ケース56Bのどこに力を加えてもよいが、昇降台67の下面に手を当てて上段扉収容ケース56Aあるいは中段扉収容ケース56Bを押し上げると、第1係止部70の係止位置の近くで上向きの力を加えることができるため、より円滑な操作が可能である。
昇降台67の下面を押し上げる場合、例えば、上段扉収容ケース56Aあるいは中段扉収容ケース56Bの上端部を把持して持ち上げる場合に比べて、力を入れやすくなり、背の低いユーザーでも上段扉収容ケース56Aあるいは中段扉収容ケース56Bを容易に上方へ移動させることができる。
本実施形態における係止構造には、上段扉収容ケース56Aあるいは中段扉収容ケース56Bを上方から係止する部材は存在しないので、ユーザーが上段扉収容ケース56Aあるいは中段扉収容ケース56Bに上向きの力を加えると、上段扉収容ケース56Aあるいは中段扉収容ケース56Bがレール部64に沿って上昇可能である。
係止部材73が、レール部64上の最も近い係止板64eの位置まで上昇すると、係止部材73と係止板64eとが当接し、係止板64eからの反作用の水平成分によって係止部材73が内側に押し込まれて、当接した係止板64eを乗り越えることができる。
係止部材73が、当接した係止板64eを越えてその上側に達すると、レール部64からの係止部材73を押し込む反作用がなくなるので、係止部材73が、昇降台本体58のガイド孔部58uから外側に突出する。このときユーザーが、手を離して押し上げ操作を停止すれば、係止部材73は、乗り越えた係止板64eに上方から係止する。
このような押し上げ操作により、ユーザーは、上段扉収容ケース56Aあるいは中段扉収容ケース56Bを上方に移動して、より上側の係止板64eに対して、上段扉収容ケース56A、中段扉収容ケース56Bを係止させることができる。これにより、水平方向において互いに対向する一対のレール部64における上下位置の等しい任意の係止板64eに対して、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bをそれぞれ係止させることができる。
押し上げ操作では、上段扉収容ケース56Aをより上側に係止することはできるが、上段扉収容ケース56Aを下降させることはできない。このため、例えば、上側の係止板64eの上方に達する前に手を外してしまった場合でも、係止部材73が、最も近い下側の係止板64e上に確実に係止される。したがって、押し上げ操作においては、上段扉収容ケース56Aが落下することを抑制できる。
(下方移動:係止解除操作)
係止解除操作は、レール部64に対する係止部材73による上下方向の係止を強制的に解除する操作である。
本操作では、ユーザーは、操作部材59を操作して操作部材59を係止解除位置に移動させる。例えば、ユーザーは、手で、操作部59aと、昇降台本体58の前端板部58bの下端と、を奥行方向に挟持することによって、操作部材59を+Y方向に移動させる。本実施形態では、操作部59aが前端板部58bに最も近づいたとき、操作部材59は係止解除位置に移動する。
係止解除位置では、一対の係止部材73が、昇降台本体58の内側に引っ込むので、一対のレール部64に対する各係止部材73の係止が同時に解除される。
ユーザーが、移動先において、操作部59aと、昇降台本体58の前端板部58bの下端との把持を解除すると、付勢部材77の付勢力によって、係止部材73が第2壁部58dRの外部に突出するので、最も近い下側の係止板64eの上側の凹部に係止部材73が突出する。この状態で手を離すことにより、移動先において最も近い下側の係止板64e上に係止部材73が係止する。
このような係止解除操作により、ユーザーは、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bを下方へ移動して、より下側の係止板64eに対して、上段扉収容ケース56A、中段扉収容ケース56Bを係止させることができる。これにより、水平方向において互いに対向する一対のレール部64における上下位置の等しい任意の係止板64eに対して、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bをそれぞれ係止させることができる。
このように、ユーザーは、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bの移動可能範囲内であれば、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bを、上下方向へ、それぞれ個別に自由に移動させることができる。
本実施形態の上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bによれば、押し上げ操作、係止解除操作のいずれでも、ユーザーは上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bの正面において、片手による簡単な操作で上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bを移動させることができる。
ここで、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bの移動可能範囲について説明する。
図12は、上下に並ぶ上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bの間隔が、間隔規制ストッパ58Acによって規制された様子を示す側面図である。
本実施形態における上段扉収容ケース56Aの上限位置は、レール部64の上端板64gによって規制される。上段扉収容ケース56Aは、レール部64の上端板64gの真下に位置する最上位の係止板64eに対して係止した位置が、上方へ移動できる上限となる。
上段扉収容ケース56Aの下限位置は、当該上段扉収容ケース56A側の一対の間隔規制ストッパ58Acによって規制される。すなわち、上段扉収容ケース56Aを下降させた際に、各間隔規制ストッパ58Acが、真下に位置する中段扉収容ケース56Bの係止突起58ER,ELにおける各上端面(ストッパ受け面58aR,58aL)に当接することによって、それより下方への移動が規制される。このため、上段扉収容ケース56Aの下限位置は、中段扉収容ケース56Bの位置によって変化する。
一方、本実施形態における中段扉収容ケース56Bの移動範囲は、例えば、上段扉収容ケース56Aの位置と、下降位置規制部53dとによって設定される。
中段扉収容ケース56Bの上限位置は、上段扉収容ケース56Aの位置によって変化する。すなわち、中段扉収容ケース56Bを上昇させた際に、当該中段扉収容ケース56Bの一対の係止突起58ER,ELの上端面(ストッパ受け面58aR,58aL)が、所定の位置にある上段扉収容ケース56Aの一対の係止突起58EL,ER(間隔規制ストッパ58Ac)の下端面58bL,58bRに当接することによって、それより上方への移動が規制される。
中段扉収容ケース56Bの最下位置は、係止突起58ER,ELの下端が下降位置規制部53dに上方から係止する位置である。中段扉収容ケース56Bにおける係止突起58ER,ELが、一対のレール部64の下端側に位置する各下降位置規制部53dに係止した最下位置にあるとき、中段扉収容ケース56Bと下段扉収容ケース56Cとの上下方向の間隔は、上段扉収容ケース56Aの間隔規制ストッパ58Acが中段扉収容ケース56Bに当接した状態であって、上段扉収容ケース56Aと中段扉収容ケース56Bとが最も接近した位置にあるときの間隔と同じか、それ以上の大きさとなる。
このようにして、中段扉収容ケース56Bは、下降位置規制部53dによってそれよりも下方への移動が規制される。
なお、中段扉収容ケース56Bにおいても、昇降台本体58の横幅方向両側に設けられた一対の係止突起58EL,ER(各間隔規制ストッパ58Ac)は、レール部64の-Y方向側にあるストッパ挿入溝g1,g2内に挿入されて隠れた状態となる。
また、本実施形態では、係止突起58EL,58ERの上下方向長さh2(図7及び図8)が、図12に示すように、上昇された上段扉収容ケース56Aの突条57iと上方リブ61Fの下面61gとが当接する位置からレール部64の上端までの間の隙間G1の上下方向の距離(以下、隙間距離L)よりも大きい。このため、ケース本体57が昇降台67に載置された上段扉収容ケース56Aは、隙間G1を+Y方向に通り抜けることができない。この構成により、押し上げ操作の際に勢いがついてしまった場合でも、上段扉収容ケース56Aがレール部64から外れることを防ぐことができる。
一方、ケース本体57を取り外した状態で昇降台67のみであれば、昇降台67を斜めに傾けるなどして隙間G1を通り抜けることができる。このため、上段扉収容ケース56Aを装着する際には、昇降台67だけを先に各レール部64に対して取り付けることで装着可能である。
このように、本実施形態の上段扉収容ケース56Aは、一対の間隔規制ストッパ58Acが中段扉収容ケース56Bのストッパ受け面58aR,58aLに当接することによって下方への移動が規制されるので、真下に位置する中段扉収容ケース56Bとの間隔が規制される。これにより、上段扉収容ケース56Aと中段扉収容ケース56Bとの間に所定の隙間Uが形成され、上段扉収容ケース56Aを下降させた際に、収容物の重さによって上段扉収容ケース56Aが中段扉収容ケース56Bに接近しすぎるのを防ぐことができる。これにより、上段扉収容ケース56Aと中段扉収容ケース56Bとの間にユーザーが手や指を挟むことを抑制できる。上段扉収容ケース56Aと中段扉収容ケース56Bとの間に形成される隙間Uの大きさは、上段扉収容ケース56Aにおける間隔規制ストッパ58Acの上下方向の延出長さh1(図9)を変えることにより適宜変更することができる。
実際に、隙間Uは、図7、図8及び図12に示すように、上段扉収容ケース56Aの係止突起58EL,ERにおける各間隔規制ストッパ58Acの延出長さh1(周壁部58Aの下端から係止突起EL,ERの下端面58bL,58bRまでの長さ)と、中段扉収容ケース56Bの係止突起58EL,ERにおける上端側の突出長さh0(周壁部58Aの上端から係止突起EL,ERにおける各間隔規制ストッパ58Acの上端面であってストッパ受け面58aR,58aLまでの長さ)と、を足した長さh4となる。
さらに、上段扉収容ケース56A及び中段扉収容ケース56Bにおける一対の係止突起58EL,ER(各間隔規制ストッパ58Ac)は、レール部64の-Y方向側にあるストッパ挿入溝g1,g2内にそれぞれ挿入されるため、+Y方向側から見たとき、各レール部64の奥に隠れた状態となる。このため、ユーザーから各間隔規制ストッパ58Acが見えにくいため、デザイン性が高められる。
また、上段扉収容ケース56A側の各間隔規制ストッパ58Acが、中段扉収容ケース56B内に収容された収容物を取り出す際あるいは収納する際の障害になることが抑制され、出し入れする収容物やユーザーの手などが各間隔規制ストッパ58Acに接触するのを避けることができる。
また、上段扉収容ケース56A側の各間隔規制ストッパ58Acが、中段扉収容ケース56Bの係止突起58EL,ERにおける上端面(ストッパ受け面58aR,58aL)に当接する構成となっている。このため、上段扉収容ケース56A側の各間隔規制ストッパ58Acが、中段扉収容ケース56Bのケース本体57や昇降台本体58の周壁部58Aの上端に直接当接することがないため、ケース本体57及び昇降台本体58に傷が付いたり、損傷したりするのを防ぐことができる。
さらに、ストッパ受け面58aR,58aLは、ケース本体57や昇降台本体58の周壁部58Aの上端よりも+Z方向へ突出しているため、間隔規制ストッパ58Acがストッパ受け面58aR,58aLに突き当たったときの衝撃が、ケース本体57や昇降台本体58の周壁部58Aに伝わりにくく、ケース本体57や昇降台本体58の周壁部58Aが損傷するのをより防ぐことが可能である。
また、一対の間隔規制ストッパ58Acによって、指はさみを抑制することと下限位置の規制の両方が可能になるため、それぞれの作用を得るために別々の突起物を設ける必要がなく、突起物を減らして、ユーザーが使用する際に障害になる部分をなくすことができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
上下に並ぶ各扉収容ケース56A,56Bどうしの間隔を所定の間隔に規制することができるとともに、レール部64の奥側(-Y方向側)に配置される構成であれば、間隔規制ストッパ58Acの数、形状等を適宜変更することが可能である。
図13は、昇降台本体(間隔規制ストッパ58Ac)の変形例を示す側面図である。 例えば、図13に示すように、中段扉収容ケース56Bにおける昇降台本体58の上下方向のそれぞれに突出する間隔規制ストッパ58Acを備えた構成としてもよい。
昇降台本体58における周壁部58Aの上端及び下端よりもZ方向外側へ突出するように係止突起58EL、ERを延在させ、周壁部58Aの上端よりも上方へ突出した部分を上方側の間隔規制ストッパ58Acとして機能させ、周壁部58Aの下端よりも下方へ突出した部分を下方側の間隔規制ストッパ58Acとして機能させることによって、上下に並ぶ扉収容ケース56A,56Bどうしの間隔を規制する構成としてもよい。
例えば、各間隔規制ストッパ58Acは、その上下方向における先端(上端あるいは下端)側に、他の扉収容ケースに当接した際の衝撃を緩和するための緩衝材を有していてもよい。ストッパ受け面58aR,58aL側に緩衝材が設けられていてもよいし、各間隔規制ストッパ58Acおよびストッパ受け面58aR,58aLの両方に緩衝材が設けられていてもよい。
また、例えば、間隔規制ストッパ58Acを、昇降台本体58にもうけるのではなく、下カバー60に設けてもよい。間隔規制ストッパ58Acを下カバー60に設けることによって、間隔規制ストッパ58Acが損傷した場合など、下カバー60を付け替えるだけでよいことから交換作業が容易でコストも削減できる。
また、例えば、間隔規制ストッパ58Acのさらなる強度を確保するため、中実形状としてもよい。
以上説明した一実施形態によれば、貯蔵室を含む冷蔵庫本体と、貯蔵室を開閉可能に閉じる扉と、扉の内側において上下方向に配置される複数の扉収容部と、を持つ。前記扉収容部は、前記扉に設けられた案内部に沿って上下方向に移動可能であり、扉に対して係止する係止部材と、係止部材の扉に対する係止を解除する係止解除機構と、上下方向に配置された他の扉収容部に向かって突出し、他の扉収容部との間隔を規制する間隔規制部と、他の前記扉収容部に設けられ前記間隔規制部を受ける受け部と、を持つ冷蔵庫を提供することができる。
1…冷蔵庫、5…冷蔵庫本体、11,12…冷蔵室扉(扉)、27…冷蔵室(貯蔵室)、53a…内面、53d…下降位置規制部、54A,54B,54C,56A,56B,56C…扉収容ケース(扉収容部)、57…ケース本体、58Ac…間隔規制ストッパ(間隔規制部)、58p,59i…係止部、61…リブ、64…レール部(案内部)、67…昇降台、73…係止部材、80…係止解除機構、58aL,58aR…上端面(受け部)、g1、g2:ストッパ挿入溝(規制部挿入溝)

Claims (5)

  1. 貯蔵室を含む冷蔵庫本体と、前記貯蔵室を開閉可能に閉じる扉と、前記扉の内側において上下方向に配置される複数の扉収容部と、を備える冷蔵庫において、
    前記扉収容部は、前記扉に設けられた案内部に沿って上下方向に移動可能であり、
    前記扉に対して係止する係止部材と、
    前記係止部材の前記扉に対する係止を解除する係止解除機構と、
    前記上下方向に配置された他の前記扉収容部に向かって突出し、他方の前記扉収容部との間隔を規制する間隔規制部と、
    他の前記扉収容部に設けられ前記間隔規制部を受ける受け部と、を有する、
    冷蔵庫。
  2. 前記受け部は、下方の前記扉収容部に設けられている、
    請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記受け部は、前記扉収容部の上辺よりも上方の前記扉収容部へ突出している、
    請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記間隔規制部及び前記受け部の少なくともいずれか一方に、他方と当接した際の衝撃を緩和するための緩衝材が設けられている、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  5. 前記間隔規制部は、前記案内部と平行に延びる規制部挿入溝に挿入され、前記規制部挿入溝の内壁に奥行き方向で当接している、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
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