JP7177862B2 - 位置決定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動運転を行う車両等のための位置決定装置に関する。
車両の自動運転では、車両の特定の方向または全方向をセンサで監視し、またドライバーの状態や車両の走行状態を監視し、それらの監視結果に応じて適切な経路や適切な速度での車両の自動運転を制御する。このような自動運転では、自動運転を制御する車両の制御装置(あるいは自動運転システムとも呼ぶ。)がたとえば画像から道路の区画線を認識し、航法衛星を用いた位置情報と併せて道路上でより精細な自己位置を認識できるものがある。
このようにして認識した自己位置に加えて、基準位置からの移動方向および移動量を積分して自己位置を推定する技術もある。そしてこれらの相異なる方法で取得した自己位置を統合し、その結果を自己位置として用いる技術が提案されている(特許文献1)。
特開2020-56701号公報
しかしながら、この区画線を認識して自己位置を推定する技術では、道路の区画線の認識結果に起因して、認識された道路の幅方向の位置にずれが生じることがある。たとえば、下り坂などでは車線の両側に破線を描くことで減速を促す表示がされることがある。このような場合、減速表示の破線を区画線として認識してしまうと、区画線と減速表示との間隔だけ、本来の位置から道路の幅方向に認識した自己位置がずれることになる。道路の幅方向の位置ずれは、たとえばずれ量によっては区画線を踏んだ、或いは隣接車線に侵入したとの判断に繋がる。そしてこの判断はたとえば自動運転による介入、たとえばステアリングへの介入や自動運転レベルの遷移(例えば低下)など、本来不要な動作や制御をもたらすことがある。この幅方向の位置ずれは、例えば車線の一方の側の区画線のみに頼って幅方向の位置を決める状況で生じやすく、その様な状況は特に低速域で発生しやすい。
本発明は上記実施形態に鑑みて成されたもので、低速域であっても高精度に自己位置を決定できる位置決定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は以下の構成を有する。
すなわち、本発明の一側面によれば、自車両の前方の画像を撮影する撮影手段と、
自車両の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記画像に含まれた車線の位置と、取得した自車両の位置情報と、地図情報とに基づいて、前記自車両の第1の位置を推定する第1の位置推定手段と、
最後に決定した自己位置と前記自車両の移動量とに基づいて、前記自車両の第2の位置を推定する第2の位置推定手段と、
前記第1の位置と前記第2の位置とを合成して自己位置を決定する自己位置決定手段と
を有し、
前記自己位置決定手段は、時系列に入力される前記第1の位置および前記第2の位置のうち、前記第1の位置を低域通過フィルタでフィルタリングし、前記第2の位置を高域通過フィルタでフィルタリングして前記第1の位置と前記第2の位置とを合成する相補フィルタを含み、
前記自己位置決定手段は、前記自車両の速度が低下するほど前記相補フィルタの時定数を大きくしてカットオフ周波数を下げることで前記第2の位置に重みをもたせる
ことを特徴とする位置決定装置が提供される。
本発明によれば、低速域であっても高精度に自己位置を決定することができる。
図1は実施形態の自動運転車両の車両システムの構成を示した図である。 図2は車両制御システム(制御ユニット)の機能ブロック図である。 図3は自己位置認識部の構成を示すブロック図である。 図4は自己位置認識部が有する相補フィルタの時定数を速度との関係の一例を示す図である。 図5は自己位置認識部が有する相補フィルタの時定数による特性の変化の一例を示す図である。 図6は、本発明を適用して得られる位置の時間的な遷移の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
[第一実施形態]
●自動運転の概要
まず自動運転についてその一例の概略を説明する。自動運転では一般的に、ドライバーは走行前に、車両に搭載されたナビゲーションシステムから目的地を設定し、サーバやナビゲーションシステムによって目的地までの経路を決定しておく。車両が発進されると、車両の有するECUなどで構成される車両制御装置(或いは運転制御装置)は、その経路に沿って車両を目的地まで運転する。その間に、経路や道路状況などの外部環境、ドライバー(或いは運転者と呼ぶこともある。)の状態などに応じて適時に適切な行動を決定し、その行動のためにたとえば駆動制御、操舵制御、制動制御などを行って車両を走行させる。これらの制御をまとめて走行制御とよぶこともある。
自動運転には、自動化率(もしくはドライバーに要求するタスクの量)によっていくつかの制御状態(自動運転制御状態のレベルあるいは単に状態とも呼ぶ)がある。一般に自動運転制御状態のレベルが高く、したがって自動化レベルが高いほどドライバーが要求されるタスク(すなわち負荷)が軽減される。たとえば本例における最上位の制御状態(第2制御状態であり、レベル3とも呼ばれる。)では、ドライバー(運転者)は運転以外のことに注意を向けていてもよい。これはたとえば高速道路上の渋滞で前走車に追従する場合など、あまり複雑でない環境で行われるが、本実施形態では、障害物が少ない高速道路の巡航走行においても適用される。また、その下位の第1制御状態(レベル2とも呼ばれる。)では、ドライバーはハンドルを持たずともよいが、周囲の状況などに注意を払う必要がある。この第1制御状態も、高速道路などを巡航走行する場合などに適用してよい。なお運転者が周囲に注意していることはドライバー状態検知カメラ41a(図1参照)により、ハンドルを持っていることは静電容量式のハンドル把持センサ(不図示)により検知できる。ドライバー状態検知カメラ41aでは、たとえばドライバーの瞳を認識して見ている方向を判定してよいが、簡易的には顔を認識し、顔の向いている方向をドライバーが見ている方向であると推定してもよい。
さらにその下位の制御状態(レベル1などと呼ぶこともある)では、ドライバーはハンドル操作やスロットル操作を行わなくともよいが、車両からドライバーへの運転制御の引き渡し(テークオーバーや運転交代とも呼ぶ。)に備えてハンドルを持ち、走行環境に注意を払う必要がある。さらにその下位制御状態(レベル0などと呼ぶこともある)は手動運転であるが、自動化した運転支援を含む。このような自動運転のレベルは、車両が検知した自車両の状態や外界の状況に応じて切り替えられる。たとえば、決定した自車両の位置(自己位置と呼ぶ。)に基づいて、車両が車線の区画線を踏んでいると判定した場合には、自動運転のレベルをレベル3からレベル2に引き下げたり、あるいはレベル2からレベル1に引き下げたりされることがある。
●車両制御装置の構成
図1は、本発明の一実施形態に係る車両制御装置のブロック図であり、車両1を制御する。図1において、車両1はその概略が平面図と側面図とで示されている。車両1は一例としてセダンタイプの四輪の乗用車である。
図1の制御装置は、制御ユニット2を含む。制御ユニット2は車内ネットワークにより通信可能に接続された複数のECU20~29を含む。各ECUは、CPUに代表されるプロセッサ、半導体メモリ等の記憶デバイス、外部デバイスとのインタフェース等を含む。記憶デバイスにはプロセッサが実行するプログラムやプロセッサが処理に使用するデータ等が格納される。各ECUはプロセッサ、記憶デバイスおよびインタフェース等を複数備えていてもよい。
以下、各ECU20~29が担当する機能等について説明する。なお、ECUの数や、担当する機能については、車両1の適宜設計可能であり、本実施形態よりも細分化したり、あるいは、統合したりすることが可能である。
ECU20は、車両1の自動運転に関わる制御を実行する。自動運転においては、車両1の操舵と、加減速の少なくともいずれか一方を自動制御する。後述する制御例では、操舵と加減速の双方を自動制御する。
ECU21は、ステアリング装置3を制御するステアリングECUである。ステアリング装置3は、ステアリングホイール(ハンドルとも呼ぶ)31に対する運転者の運転操作(操舵操作)に応じて前輪を操舵する機構を含む。また、ステアリング装置3は電動パワーステアリング装置であり、操舵操作をアシストしたり、あるいは、前輪を自動操舵するための駆動力を発揮するモータや、操舵角を検知する舵角センサ等を含む。車両1の運転状態が自動運転の場合、ECU21は、ECU20からの指示に対応してステアリング装置3を自動制御し、車両1の進行方向を制御する。
ECU22および23は、車両の周囲状況を検知する検知ユニット41~43の制御および検知結果の情報処理を行う。周囲状況のことは周囲状態や外部環境などとも呼び、それらを検知して得られる情報は周囲状況情報や周囲状態情報あるいは外部環境情報などと呼ぶ。またこれら周囲状態のための検知ユニットおよびその制御を行うECUをまとめて周辺監視装置または周辺監視部などとも呼ぶ。検知ユニット41は、車両1の前方を撮影するカメラであり(以下、カメラ41と表記する場合がある。)、本実施形態の場合、車両1の室内に2つ設けられている。カメラ41が撮影した画像の解析により、物標の輪郭抽出や、道路上の車線の区画線(白線等)を抽出可能である。検知ユニット41aは、ドライバーの状態を検知するためのカメラであり(以下、ドライバー状態検知カメラ41aと表記する場合がある。)、ドライバーの表情をとらえられるように設置されており、不図示ではあるが、その画像データの処理を行うECUに接続されている。またドライバー状態を検知するためのセンサとして、不図示のハンドル把持センサがある。これによりドライバーがハンドルを握っているか否かを検知できる。ドライバー状態検知カメラ41aとハンドル把持センサ210Iとを含めてドライバー状態検知部とも呼ぶ。
検知ユニット42は、ライダ(LiDAR:Light Detection and Ranging、或いはLaser Imaging Detection and Ranging)であり(以下、ライダ42と表記する場合がある)、車両1の周囲の物標を検知したり、物標との距離を測距する。本実施形態の場合、ライダ42は5つ設けられており、車両1の前部の各隅部に1つずつ、後部中央に1つ、後部各側方に1つずつ設けられている。検知ユニット43は、ミリ波レーダであり(以下、レーダ43と表記する場合がある)、車両1の周囲の物標を検知したり、物標との距離を測距する。本実施形態の場合、レーダ43は5つ設けられており、車両1の前部中央に1つ、前部各隅部に1つずつ、後部各隅部に一つずつ設けられている。
ECU22は、一方のカメラ41と、各ライダ42の制御および検知結果の情報処理を行う。ECU23は、他方のカメラ41と、各レーダ43の制御および検知結果の情報処理を行う。車両の周囲状況を検知する装置を二組備えたことで、検知結果の信頼性を向上でき、また、カメラ、ライダ、レーダといった種類の異なる検知ユニットを備えたことで、車両の周辺環境(周辺状態とも呼ぶ。)の解析を多面的に行うことができる。
ECU24は、ジャイロセンサ5、GPSセンサ24b、通信装置24cの制御および検知結果あるいは通信結果の情報処理を行う。ジャイロセンサ5は車両1の回転運動を検知する。ジャイロセンサ5の検知結果や、車輪速等により車両1の進路を判定することができる。GPSセンサ24bは、車両1の現在位置を検知する。すなわちGPSセンサ24bは自車両の位置情報取得部として機能する。通信装置24cは、地図情報や交通情報を提供するサーバと無線通信を行い、これらの情報を取得する。ECU24は、記憶デバイスに構築された地図情報のデータベース24aにアクセス可能であり、ECU24は現在地から目的地へのルート探索等を行う。ECU24により、図2に示した自車位置認識部140を実現してもよい。
ECU25は、車車間通信用の通信装置25aを備える。通信装置25aは、周辺の他車両と無線通信を行い、車両間での情報交換を行う。
ECU26は、パワープラント(すなわち走行駆動力出力装置)6を制御する。パワープラント6は車両1の駆動輪を回転させる駆動力を出力する機構であり、例えば、エンジンと変速機とを含む。ECU26は、例えば、アクセルペダル7Aに設けた操作検知センサ(すなわちアクセル開度センサ)7aにより検知した運転者の運転操作(アクセル操作あるいは加速操作)に対応してエンジンの出力を制御したり、車速センサ7cが検知した車速等の情報に基づいて変速機の変速段を切り替える。車両1の運転状態が自動運転の場合、ECU26は、ECU20からの指示に対応してパワープラント6を自動制御し、車両1の加減速を制御する。なお、ジャイロセンサ5により検知される各方向の加速度や角軸周りの角加速度、車速センサ7cで検知される車速などは車両の走行状態を示す情報であり、これらのセンサをまとめて走行状態監視部とも呼ぶ。さらにアクセルペダル7Aの操作検知センサ7aや後述するブレーキペダル7Bの操作検知センサ(すなわちブレーキ踏力センサ)7bを走行状態監視部に含めてもよいが、本例ではこれらは、他のデバイスに対する操作状態を検知する検不図示の知部とともに、操作状態検知部と呼ぶことにする。
ECU27は、方向指示器8を含む灯火器(ヘッドライト、テールライト等)を制御する。図1の例の場合、方向指示器8は車両1の前部、ドアミラーおよび後部に設けられている。
ECU28は、入出力装置9の制御を行う。入出力装置9は運転者に対する情報の出力と、運転者からの情報の入力の受け付けを行う。音声出力装置91は運転者に対して音声により情報を報知する。表示装置92は運転者に対して画像の表示により情報を報知する。表示装置92は例えば運転席表面に配置され、インストルメントパネル等を構成する。なお、ここでは、音声と表示を例示したが振動や光により情報を報知してもよい。入力装置93は運転者が操作可能な位置に配置され、車両1に対する指示を行うスイッチ群であるが、音声入力装置も含まれてもよい。
ECU29は、ブレーキ装置10やパーキングブレーキ(不図示)を制御する。ブレーキ装置10は例えばディスクブレーキ装置であり、車両1の各車輪に設けられ、車輪の回転に抵抗を加えることで車両1を減速あるいは停止させる。ECU29は、例えば、ブレーキペダル7Bに設けた操作検知センサ7bにより検知した運転者の運転操作(ブレーキ操作)に対応してブレーキ装置10の作動を制御する。車両1の運転状態が自動運転の場合、ECU29は、ECU20からの指示に対応してブレーキ装置10を自動制御し、車両1の減速および停止を制御する。ブレーキ装置10やパーキングブレーキは車両1の停止状態を維持するために作動することもできる。また、パワープラント6の変速機がパーキングロック機構を備える場合、これを車両1の停止状態を維持するために作動することもできる。
●車両制御システム
図2に本実施形態における制御ユニット2の機能的な構成を示す。制御ユニット2は車両制御システムとも呼び、ECU20をはじめとする各ECUがプログラムを実行することなどによって図2に示す各機能ブロックを実現する。図2において、車両1には、カメラ41、ライダ42、レーダ43などを含む検知デバイスDDと、ナビゲーション装置50と、通信装置24b,24c,25aと、ジャイロセンサ5やハンドル把持センサ、ドライバー状態検知カメラ41aなどを含む車両センサ60とが含まれる。さらに車両1には、アクセルペダル7Aと、アクセル開度センサ7aと、ブレーキペダル7Bと、ブレーキ踏量センサ7bと、表示装置92と、スピーカ91と、自動運転切替スイッチを含むスイッチ93とが含まれる。さらに車両1には、車両制御システム2と、走行駆動力出力装置6と、ステアリング装置3と、ブレーキ装置220とが搭載される。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。
ナビゲーション装置50は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機や地図情報(ナビ地図)、ユーザインターフェースとして機能するタッチパネル式表示装置、スピーカ、マイク等を有する。ナビゲーション装置50は、GNSS受信機によって自車両1の位置を特定し、その位置からユーザによって指定された目的地までの経路を導出する。ナビゲーション装置50により導出された経路は、車両制御システム2の目標車線決定部110に提供される。なお、自車両1の位置を特定するための構成は、ナビゲーション装置50とは独立して設けられてもよい。
通信装置24b,24c,25aは、例えば、セルラー網やWi-Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などを利用した無線通信を行う。これらの通信装置を介して、車両制御システムは、たとえば、現在走行中の走行路に関する情報、たとえば制限速度(上限速度や加減速怒涛を含む)の情報などを取得することができる。
車両センサ60は、車速を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、自車両1の向きを検出する方位センサ等を含む。これらの全部または一部はジャイロセンサ5により実現される。また、不図示のハンドル把持センサやドライバー状態検知カメラ41aを車両センサ60に含めてもよい。
アクセルペダル7Aは、ドライバーによる加速指示(或いは戻し操作による減速指示)を受け付けるための操作子である。アクセル開度センサ7aは、アクセルペダル7Aの踏み込み量を検出し、踏み込み量を示すアクセル開度信号を車両制御システム2に出力する。なお、車両制御システム2に出力するのに代えて、走行駆動力出力装置6、ステアリング装置3、またはブレーキ装置220に直接出力することがあってもよい。以下に説明する他の運転操作系の構成についても同様である。
ブレーキペダル7Bは、ドライバーによる減速指示を受け付けるための操作子である。ブレーキ踏量センサ7bは、ブレーキペダル7Bの踏み込み量(或いは踏み込み力)を検出し、検出結果を示すブレーキ信号を車両制御システム2に出力する。
表示装置92は、例えば、インストルメントパネルの各部、助手席や後部座席に対向する任意の箇所などに取り付けられる、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electroluminescence)表示装置などである。また、表示装置92は、フロントウインドシールドやその他のウインドウに画像を投影するHUD(Head Up Display)であってもよい。スピーカ91は、音声を出力する。
走行駆動力出力装置6は、車両が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置6は、例えば、エンジン、変速機、およびエンジンを制御するエンジンECU(Electronic Control Unit)を備える。なお、走行駆動力出力装置6は、電気モータや、内燃機関と電気モータとを組み合わせたハイブリッド機関であってもよい。
ブレーキ装置220は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、制動制御部とを備える電動サーボブレーキ装置である。電動サーボブレーキ装置の制動制御部は、走行制御部160から入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。また、ブレーキ装置220は、走行駆動力出力装置6に含まれ得る走行用モータによる回生ブレーキを含んでもよい。
また車両制御システム2は、例えば、目標車線決定部110と、自動運転制御部120と、走行制御部160と、HMI(human machine interface)制御部170と、記憶部180とを備える。自動運転制御部120は、例えば、自動運転状態制御部130と、自車位置認識部140と、外界認識部142と、行動計画生成部144と、軌道生成部146と、切替制御部150とを備える。目標車線決定部110、自動運転制御部120の各部、および走行制御部160、HMI制御部170のうち一部または全部は、プロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらのうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
記憶部180には、例えば、車線の中央の情報あるいは車線の境界の情報等を含んでいる高精度地図情報182、目標車線情報184、行動計画情報186などの情報が格納される。目標車線決定部110は、ナビゲーション装置50から提供された経路を複数のブロックに分割し(例えば、車両進行方向に関して100[m]毎に分割し)、高精度地図情報182を参照してブロックごとに目標車線を決定する。目標車線決定部110は、例えば、左から何番目の車線を走行するといった決定を行う。目標車線決定部110は、例えば、経路において分岐箇所や合流箇所などが存在する場合、自車両1が、分岐先に進行するための合理的な走行経路を走行できるように、目標車線を決定する。目標車線決定部110により決定された目標車線は、目標車線情報184として記憶部180に記憶される。高精度地図情報182は、走行中の位置周辺の地図であればよく、車両の移動にともなって通信装置24c等よって新たな位置の地図情報を取得すればよい。走行中の位置周辺の地図をローカルマップとも呼ぶ。
自動運転状態制御部130は、自動運転制御部120が実施する自動運転の制御状態(自動運転状態とも呼ぶ。)を決定する。本実施形態における自動運転制御状態には、最初に説明したように、第1および第2の制御状態が含まれる。なお、以下はあくまで一例であり、自動運転の制御状態の数は任意に決定されてよい。
自動運転制御部120の自車位置認識部140は、記憶部180に格納された高精度地図情報182と、ライダ42、レーダ43、カメラ41、ナビゲーション装置50、または車両センサ60から入力される情報とに基づいて、自車両1が走行している車線(走行車線)、および、走行車線に対する自車両1の相対位置を認識する。走行車線に対する相対位置は、具体的には、たとえば車線の幅方向の中央を基準とした位置である。後述する図3~図5を参照して説明するように、GPSなどの全地球測位システム(GNSS)信号と地図情報とカメラ画像とに基づいて第1の位置(地図マッチング自己位置とも呼ぶ。)を推定する。一方、基準となる位置、たとえば最後に決定された自己位置に、車両センサ60から入力される車速などの信号から推定した自車の移動量を加算した第2の位置(オドメトリ自己位置あるいはデッドレコ自己位置とも呼ぶ。)を推定する。これら第1の位置と第2の位置とを相補フィルタを通して合成し、自己位置が決定される。
走行制御部160は、軌道生成部146によって生成された軌道を、予定の時刻通りに自車両1が通過するように、走行駆動力出力装置6、ステアリング装置3、およびブレーキ装置220を制御する。HMI制御部170は、表示装置92に映像及び画像を表示させたり、スピーカ91に音声を出力させたりする。走行制御部160はたとえば、行動計画情報186に沿った自動運転のためにステアリング舵角(システム舵角)を決定し、それをステアリング装置3に入力して、操舵制御をおこなわせる。なお、走行中の車線がカーブすることなどは、例えば高精度地図情報182や、この後述べる外界認識部142により認識できる。
外界認識部142は、カメラ41、ライダ42、レーダ43等から入力される情報に基づいて、周辺車両等の物標の位置、および速度、加速度等の状態を認識する。また、外界認識部142は、周辺車両に加えて、ガードレールや電柱、駐車車両、歩行者その他の物体の位置を認識してもよい。さらに本実施形態では、撮影した画像に含まれる道路わきの交通標識を認識する。認識した道路標識は自動運転制御のために参照される。本例ではとくに、電光掲示方式の速度標識を認識し、そこに表示された制限速度を特定する。行動計画生成部144は、その制限速度を超えないように行動計画を作成し、走行制御部160はそれに即して走行を制御する。
行動計画生成部144は、自動運転のスタート地点、および/または自動運転の目的地を設定する。自動運転のスタート地点は、自車両1の現在位置であってもよいし、自動運転を指示する操作がなされた地点でもよい。行動計画生成部144は、そのスタート地点と自動運転の目的地との間の区間において、行動計画を生成する。なお、これに限らず、行動計画生成部144は、任意の区間について行動計画を生成してもよい。
行動計画は、例えば、順次実行される複数のイベントで構成される。イベントには、例えば、自車両1を減速させる減速イベントや、自車両1を加速させる加速イベント、走行車線を逸脱しないように自車両1を走行させるレーンキープイベント、走行車線を変更させる車線変更イベント、自車両1に前走車両を追い越させる追い越しイベント、分岐ポイントにおいて所望の車線に変更させたり、現在の走行車線を逸脱しないように自車両1を走行させたりする分岐イベント、本線に合流するための合流車線において自車両1を加減速させ、走行車線を変更させる合流イベント、自動運転の終了予定地点で自動運転制御状態から手動運転制御状態に移行させたりするハンドオーバイベント等が含まれる。行動計画生成部144は、目標車線決定部110により決定された目標車線が切り替わる箇所において、車線変更イベント、分岐イベント、または合流イベントを設定する。行動計画生成部144によって生成された行動計画を示す情報は、行動計画情報186として記憶部180に格納される。
●自車位置認識部の構成
図3に自車位置認識部140のブロック図を示す。地図マッチング自己位置推定部301は、GNSS信号から特定したベース自己位置と、詳細地図情報と、カメラ41で撮影したカメラ画像とに基づいて、第1の位置(地図マッチング自己位置)を推定する。ベース自己位置には誤差が含まれており、地図マッチング自己位置推定部301は、たとえばベース位置情報で特定される位置の地図情報とカメラ画像とを照合することでその誤差を補正する。カメラ画像からは走行している車線の区画線を認識し、道路の幅方向の位置については、認識した区画線の位置に基づいて推定してよい。
オドメトリ自己位置推定部302は前回決定した自己位置(前回ローカルマップ自己位置)と自車の移動量とを入力として第2の位置(オドメトリ自己位置)を推定する。自車移動量は、たとえば車速センサ7cにより検知した車速と、方位センサ或いは舵角センサにより検知された進行方向とにより特定される速度ベクトルを、前回の自己位置を決定した時期から現在まで積分することで特定されてよい。この自車移動量を、基準位置である前回ローカルマップ自己位置に加算することで、オドメトリ自己位置を推定する。
相補フィルタ303は、地図マッチング自己位置を低域通過フィルタの入力とし、オドメトリ自己位置を高域通過フィルタの入力として、それらを合成した新たなローカルマップ自己位置を出力する。合成の際には、2つのフィルタの重複する周波数帯域については、所定の係数を乗じて、相補フィルタとして全周波数帯域について一様な利得となるよう調整してもよい。すなわち、相補フィルタ303は自己位置決定部として機能する。さらに相補フィルタ303は時定数を設定可能に構成されている。決定されたローカルマップ自己位置は、さらに新しいローカルマップ自己位置が出力されるまでラッチ305に保持される。保持されたローカルマップ自己位置はオドメトリ自己位置推定部302にフィードバックされ、次の位置決定のための基準位置として用いられる。
時定数決定部304は、車速をパラメータとして相補フィルタ303の時定数を決定してそれを相補フィルタ303に設定する。なお位置は例えば経緯度と車両の方向(方位角)とを含む。そのため、経度、緯度、方位角それぞれについてフィルタリングされる。経度と緯度とは同じ特性の相補フィルタを用いてよく、方位角についてはそれらと異なる特性の相補フィルタを用いてもよい。
●車速と時定数
図4に時定数決定部304により出力される車速と時定数との関係の一例を示す。図4(A)は経緯度の相補フィルタの時定数を、図4(B)は方位角の相補フィルタの時定数を示している。このように、経緯度と方位角とについてはそれぞれ別の時定数を設定できる。例えば図4(A)では、車速が第1の閾値V1以下であれば、時定数決定部304は時定数として最大値である第1の値CG1を出力する。車速がV2を経て第2の閾値V3までは、車速に応じて線形に減少する時定数CG2、CG3が出力され、第2の閾値V3を超える車速では、最低値である第2の値CG3が出力される。これは図4(B)の方位角についても同様であるが、最大値がCD1、最低値がCD3となる点で図4(B)と相違している。なお車速の閾値V1、V3については図4(A)と図4(B)とで同じとしているが、異なる値としてもよい。
図5に相補フィルタ303の特性図の一例を示す。図5は、相補フィルタ303に含まれた経緯度用および方位角用の相補フィルタの一般的な特性を示している。これらのフィルタは、具体的な数値などは相違していても、特性は共通している。閾値となる車速V1,V3については、V1はたとえば0.5km/h、V3はたとえば2km/hといった程度の値であってよい。V1は0よりも大きい値であることが望ましい。
●相補フィルタの特性
図5(A)は、車速がV1以下、すなわち車速が所定速度以下であり時定数がCG1またはCD1の場合の相補フィルタ303の特性を示す。その場合のカットオフ周波数F1は、時定数の最大値CG1またはCD1に対応した周波数である。この場合には低域通過フィルタの特性501、高域通過フィルタの特性502ともカットオフ周波数が最低となり、相補フィルタ303の出力は、より低周波領域まで高域通過フィルタ側、すなわちオドメトリ自己位置が支配的な成分となる。すなわち、オドメトリ自己位置により重み付けした位置が、ローカルマップ自己位置として出力される。地図マッチング自己位置を全周波数成分にわたって遮断し、オドメトリ自己位置そのものをローカルマップ自己位置として出力するような特性としてもよい。
図5(C)は、車速がV3超、すなわち時定数がCG3またはCD3の場合の相補フィルタ303の特性を示す。その場合のカットオフ周波数F3は、時定数の最小値CG3またはCD3に対応した周波数である。この場合には低域通過フィルタの特性521、高域通過フィルタの特性522ともカットオフ周波数が最高となり、相補フィルタ303の出力は、より高周波領域まで低域通過フィルタ側、すなわち地図マッチング自己位置が支配的な成分となる。すなわち、地図マッチング自己位置により重み付けした位置が、ローカルマップ自己位置として出力される。オドメトリ自己位置を全周波数成分にわたって遮断し、地図マッチング自己位置そのものをローカルマップ自己位置として出力するような特性としてもよい。
図5(B)は、車速がV1とV3との中間のV2の場合における相補フィルタ303の特性を示す。カットオフ周波数F2は周波数F1とF3との中間の値となる。中間領域においては、車速が上がり時定数が小さくなるにつれ連続的に、または段階的に相補フィルタ303のカットオフ周波数が高くなる。それに応じて、相補フィルタ303から出力されるローカルマップ自己位置は、より地図マッチング自己位置が支配的な成分となっていく。
このような時定数の設定に応じた相補フィルタ303の特性の変化は、たとえば以下のようにして実現できる。デジタルフィルタの場合であれば、時系列に入力される経緯度や方位角の値を所定時間分保存し、それを離散コサイン変換などで周波数領域へと変換する。その変換後の値に、フィルタマトリクスを用いた周波数成分ごとの重み付けをし、逆変換して元の空間領域へと戻す。ここで図5に示したような特性のフィルタマトリクスを時定数に紐づけて予め用意しておき、入力された時定数に紐づけられたフィルタマトリクスを用いてフィルタ処理を行う。用意できるフィルタマトリクスの数は有限であるので、入力された時定数に近似した時定数に紐づけられたフィルタマトリクスを用いてよい。あるいは、入力された時定数を挟む予め用意された2つの時定数に関連付けられたフィルタマトリクスを選択し、それらのフィルタマトリクスを線形補間して生成したフィルタマトリクスを用いてもよい。
あるいは、入力される経緯度や方位角の値をアナログ値に変換し、アナログ構成の相補フィルタを用いてフィルタ処理してもよい。その場合にも、時定数に応じた特性の相補フィルタをあらかじめ用意しておき、時定数に応じて切り替えてフィルタ処理してよい。
いずれにしても、時定数に応じた特性のフィルタをあらかじめ用意しておき、時定数に応じてそれらを切り替えて使用することで、車速に応じた特性の相補フィルタを使用することができる。
●制御の例
図6に図3乃至図5に示した車両の位置決定の一例を示す。最下段が車速の時間的な変化を示す。中断は車速に応じた相補フィルタ303の時定数の変化を示す。この時定数は1つのフィルタを例として示している。上段は、車速に応じて時定数を設定する適応的な相補フィルタ303を通したローカルマップ自己位置と、時定数がたとえばCG1或いはCD1など車速の第2の閾値V3に対応する値に固定された相補フィルタを通したローカルマップ自己位置の例を示す。適応的な相補フィルタ303を用いた値は丸印で、固定的な相補フィルタを用いた値はドットと線で示されている。なおこのローカルマップ自己位置は、走行車線の幅方向の中心線に対する相対位置で示されている。
車速が第2の閾値V3を超えていると時定数は例えばCG1で一定である。その場合、いずれの相補フィルタを用いたローカルマップ自己位置も同じ位置を示している。車速が第2の閾値V3以下、すなわち極低速になると、時定数は速度に応じて増大され、車速V1で最大値となる。このとき適応的な相補フィルタ303はその特性が変わって、高域通過フィルタ側すなわちオドメトリ自己位置がより低周波成分まで支配的となる。その結果、相補フィルタ303からの出力では、カメラ画像からの区画線の誤認識などに起因した位置のばらつきが抑制され、停止している間の位置も安定的に同じ位置を示す。
一方、時定数が固定的な相補フィルタからの出力には、カメラ画像からの区画線の誤認識などに起因した位置のばらつきがそのまま反映され、停止中であっても自車位置が安定せず、経時的にばらついた値が出力されている。車両が走行を開始して車速が第2の閾値V3を超えると、再び両方の相補フィルタの特性が一致して安定的に同じ位置を示すようになる。
以上説明したように、本実施形態によれば、車両の走行速度に応じて特性を変える相補フィルタを用いて地図マッチング自己位置とオドメトリ自己位置とを合成する。特に、地図マッチング自己位置を低域通過フィルタの、オドメトリ自己位置を高域通過フィルタの入力とし、車速が低下するほどカットオフ周波数を高くしている。これにより、低速域ではオドメトリ自己位置を主たる成分とする自己位置を得ることができ、自己位置を高精度で安定させることができる。このため、決定した自己位置の誤差に起因する自動運転の介入、たとえば自動運転レベルの遷移を防止できる。
[他の実施形態]
上記実施形態では、地図マッチング自己位置とオドメトリ自己位置とを相補フィルタを用いて合成していたが、スイッチを用いていずれか一方を選択的に出力する構成としてもよい。たとえば図4に示した第1の閾値V1を超える車速では地図マッチング自己位置を、第1の閾値V1以下の車速ではオドメトリ自己位置をローカルマップ自己位置として出力する構成としてもよい。このように構成することで、上述した実施形態の効果に加えて、より簡素な構成となり、応答性も向上させることができる。
●実施形態のまとめ
以上説明した本実施形態をまとめると以下のとおりである。
(1)本発明の第1の態様によれば、自車両の前方の画像を撮影する撮影手段と、
自車両の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記画像に含まれた車線の位置と、取得した自車両の位置情報と、地図情報とに基づいて、前記自車両の第1の位置を推定する第1の位置推定手段と、
最後に決定した自己位置と前記自車両の移動量とに基づいて、前記自車両の第2の位置を推定する第2の位置推定手段と、
前記第1の位置と前記第2の位置とを合成して自己位置を決定する自己位置決定手段と
を有し、
前記自己位置決定手段は、前記自車両が所定速度以下で走行している場合に、前記第2の位置に重みをもたせて前記第1の位置と前記第2の位置とを合成することを特徴とする位置決定装置が提供される。
これにより、低速域であっても高精度に自己位置を決定することができる。
(2)本発明の第2の態様によれば、(1)の位置決定装置であって、前記自己位置決定手段は、前記自車両の速度が低下するほど前記第2の位置の重みを重くすることを特徴とする位置決定装置が提供される。
これにより、速度が低下するほど自車両の移動量に基づいた第2の位置に重み付けでき、第1の位置の誤差の影響を防止できる。
(3)本発明の第3の態様によれば、(1)または(2)に記載の位置決定装置であって、前記自己位置決定手段は、前記自車両が停止する前に前記第2の位置のみの情報から自己位置を決定することを特徴とする位置決定装置が提供される。
これにより、特に停車前の極低速度においては自車両の移動量に基づいた第2の位置のみを用いて位置決めでき、第1の位置の誤差の影響を排除できる。
(4)本発明の第4の態様によれば、(1)乃至(3)のいずれかに記載の位置決定装置であって、前記自己位置決定手段は、前記第1の位置を低域通過フィルタでフィルタリングし、前記第2の位置を高域通過フィルタでフィルタリングして前記第1の位置と前記第2の位置とを合成する相補フィルタを含む
ことを特徴とする位置決定装置が提供される。
これにより、周波数成分に応じた第1の位置と第2の位置の重み付けが可能である。
(5)本発明の第5の態様によれば、(4)に記載の車両制御装であって、
前記自己位置決定手段は、前記自車両の速度に応じて、前記相補フィルタの時定数を変えることで前記第2の位置に重みをもたせることを特徴とする位置決定装置が提供される。
これにより、速度に応じて時定数を変えた相補フィルタを用いることで、フィルタの特性を連続的に変えつつ第1の位置と第2の位置に重み付けすることができる。
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
2 制御ユニット、130 自動運転状態制御部、160 走行制御部

Claims (3)

  1. 自車両の前方の画像を撮影する撮影手段と、
    自車両の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
    前記画像に含まれた車線の位置と、取得した自車両の位置情報と、地図情報とに基づいて、前記自車両の第1の位置を推定する第1の位置推定手段と、
    最後に決定した自己位置と前記自車両の移動量とに基づいて、前記自車両の第2の位置を推定する第2の位置推定手段と、
    前記第1の位置と前記第2の位置とを合成して自己位置を決定する自己位置決定手段と
    を有し、
    前記自己位置決定手段は、時系列に入力される前記第1の位置および前記第2の位置のうち、前記第1の位置を低域通過フィルタでフィルタリングし、前記第2の位置を高域通過フィルタでフィルタリングして前記第1の位置と前記第2の位置とを合成する相補フィルタを含み、
    前記自己位置決定手段は、前記自車両の速度が低下するほど前記相補フィルタの時定数を大きくしてカットオフ周波数を下げることで前記第2の位置に重みをもたせる
    ことを特徴とする位置決定装置。
  2. 請求項に記載の位置決定装置であって、
    前記自己位置決定手段は、前記自車両の速度が所定値以下となった場合には、複数の時定数のうち最大の時定数を前記相補フィルタに設定して前記第2の位置のみの情報から自己位置を決定する
    ことを特徴とする位置決定装置。
  3. 請求項1または2に記載の位置決定装置と、
    目的地までの設定された経路に沿って、前記位置決定装置により決定された位置に基づいて自動運転を制御する自動運転制御手段とを有する車両であって、
    前記自動運転制御手段は、決定した前記自己位置に基づいて、前記車両が車線の区画線を踏んでいると判定した場合には、自動運転のレベルを引き下げる
    ことを特徴とする車両。
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