JP7177754B2 - 半地下基礎構造物とその補強方法 - Google Patents

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Description

本発明は半地下基礎構造物とその補強方法に関し、特に深礎杭の補強方法に関する。
耐震性の向上などの目的で、施工された土木構造物の基礎を補強することがある。基礎の補強方法として、基礎のフーチングを増し打ちすることが知られている(特許文献1、2)。
特開2012-237093公報 特開平9-316892号公報
特許文献1、2に記載された工法は基礎自体の増し打ちやそれに伴う基礎周囲の掘削が必要である。本発明は、より簡便な半地下基礎構造物の補強方法を提供することを目的とする。
本発明は、頂部が地上に露出するとともに側面の一部が地上に露出した半地下基礎構造物の補強方法に関する。半地下基礎構造物の補強方法は、頂部で保持されるとともに地上に露出した側面と対向する補強体であって、補強体の周方向に延びる第1の貫通孔を備える補強体を設けることと、岩盤に支持され、第1の貫通孔を通る第1のアンカーを設けることと、第1のアンカーを緊張させることと、を有する。
本発明によればより簡便な半地下基礎構造物の補強方法を提供することができる。
第1の実施形態に係る深礎杭の補強方法を示す概念図である。 補強体の斜視図である。 第2の実施形態に係る深礎杭の補強方法を示す概念図である。 第3の実施形態に係る深礎杭の補強方法を示す概念図である。 第4の実施形態に係る深礎杭の補強方法を示す概念図である。 第5の実施形態に係る深礎杭の補強方法を示す概念図である。
以下、図面を参照して本発明の半地下基礎構造物の補強方法の実施形態について説明する。本発明が対象とする半地下基礎構造物は、一部が地上に露出した土木構造物である限り限定されないが、典型的には、地上設置される上部構造物を支持する基礎構造物である。本実施形態では、基礎構造物は地中深くまで施工される深礎杭であり、上部構造物は橋脚であるが、これらは基礎構造物と上部構造物の一例にすぎない。例えば、上部構造物は建物などの建築物であってもよい。本発明は既設の半地下基礎構造物を対象とするが、施工開始後に補強が必要となった半地下基礎構造物に適用することも可能である。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る深礎杭1の補強方法を示す概念図であり、図1(a)は深礎杭1と補強体3と第1のアンカー4を示す側方図、図1(b)は、図1(a)のA-A線に沿った断面図、図1(c)は、図1(a)のB-B線に沿った断面図である。図2は補強体3の斜視図である。深礎杭1は斜面に設置され、その上部が地上に露出している。深礎杭1は円筒形の構造物であり、橋脚2を支持する頂部11はほぼ円形である。深礎杭1の頂部11は地上に露出しており、深礎杭1の少なくとも斜面下方を向く側面10は地上に露出している。深礎杭1は補強体3と第1のアンカー4によって耐震補強される。深礎杭1に掛かる土圧は斜面の下側よりも上側のほうが大きいため、深礎杭1は斜面の下側方向に転倒する向きのモーメント(以下、下向きモーメントM1という)を受ける。このため、深礎杭1は地震力などが作用すると斜面の下側に傾きやすくなる。斜面の下側で表層崩壊などが生じると(破線参照)、斜面下側の土圧が減少するため、下向きモーメントM1がさらに増加し、深礎杭1はさらに斜面の下側に傾きやすくなる。本実施形態では、深礎杭1に保持された補強体3と、補強体3を介して深礎杭1に斜面の上側方向に転倒する向きのモーメント(以下、上向きモーメントM2という)を掛ける第1のアンカー4と、が設けられる。
補強体3は斜面の下側、すなわち深礎杭1の斜面下側を向く側面10に設けられている。補強体3は深礎杭1の周囲の地表面の最も低い位置を中心として、深礎杭1の周囲に180°に渡って設けられている。補強体3は弧状の壁体3Aとフランジ部3Bとを有している。壁体3Aは側面10に沿う内側面16を備え、頂部11の上方まで延びている。フランジ部3Bは壁体3Aから内側に突き出し、深礎杭1の頂部11に保持されている。フランジ部3Bは壁体3Aの全周に渡って設けられる。フランジ部3Bは補強体3の自重の支持のために設けられるので、強度上問題がなければ、壁体3Aに沿った周方向に間歇的に設けてもよい。補強体3は周方向に延びる第1の貫通孔12を有し、第1の貫通孔12には第1のアンカー4が挿入されている。第1の貫通孔12(第1のアンカー4)は鉛直方向の互いに異なる2つのレベルに設けられているが、その数は限定されない。
第1のアンカー4は上方からみて、補強体3の両側の側方端面から斜面上側方向、すなわち斜面下側を向く側面10と反対方向に延びている。第1のアンカー4は第1の部分4Aと第2の部分4Bとに分割されている。第1の部分4Aと第2の部分4BはPC鋼材(PCケーブル)からなるが、アラミド繊維や炭素繊維などからなるケーブルであってもよい。第1の部分4Aの一部と第2の部分4Bの一部はそれぞれ第1の貫通孔12に約90°の周長に渡って挿入され、端部同士が定着具6で相互に固定されている。第1の部分4Aの残部と第2の部分4Bの残部は地盤に掘削された案内孔14に挿入され、第1の部分4Aと第2の部分4Bの端部はグラウト15で岩盤に固定されている。定着具6は第1の部分4Aと第2の部分4Bを互いに固定し、第1の部分4Aと第2の部分4Bを一体化させる。また、定着具6は第1の部分4Aと第2の部分4Bを緊張させ、これによって第1のアンカー4全体に引張力を加える。この緊張力ないし引張力によって、補強体3に周方向のプレストレスが導入され、深礎杭1に上向きモーメントM2が掛けられる。定着具6の種類は特に限定されないが、一例として特許第3439403号記載の定着具を用いることができる。この定着具はPC鋼材の端部を保持する2つのスリーブを一体化したもので、コンクリートに埋め込まれることによってPC鋼材の引張力をコンクリートに伝達することができるようにされている。
上述のように、補強体3は深礎杭1の周囲に180°に渡って設けられているため、第1の部分4Aと第2の部分4Bは互いに平行に配置される。このため、第1の部分4Aと第2の部分4Bの引張力のすべてが上向きモーメントM2の発生に寄与する。第1の部分4Aと第2の部分4Bは180°以外の角度をなしていてもよく、その場合、補強体3はこれに応じた角度範囲に設置される。
第1の部分4Aと第2の部分4Bは、第1の貫通孔12の内部と地盤内を水平に、または水平方向に対し20度以下の下向きの傾斜角度θで、岩盤の支持部(グラウト15)に向けて延びている。第1の部分4Aと第2の部分4Bは地盤内では直線状に延びている。換言すれば、第1のアンカー4は水平面、または水平面から20度以下の下向きの傾斜角度θで広がる一つの平面内を延びている。第1のアンカー4の下向きの傾斜角度θが大きいと補強体3に掛かる鉛直力が大きくなり、補強体3から深礎杭1への鉛直荷重の伝達が難しくなることがある。
補強体3は周方向に複数のPCa(プレキャスト)セグメント31に分割されている。各PCaセグメント31は第1の貫通孔12の他、周方向に延びる第2の貫通孔13を有している。第2の貫通孔13にはPCaセグメント31に周方向のプレストレスを導入するための第2のアンカー5が挿通される。第2のアンカー5はPC鋼材(PCケーブル)からなるが、アラミド繊維や炭素繊維などからなるケーブルであってもよい。第2の貫通孔13(第2のアンカー5)は補強体3の上端付近と下端付近に設けられている。第2の貫通孔13(第2のアンカー5)の数と設置レベルは特に限定されないが、分割施工される補強体3の一体性を確保するため、第2の貫通孔13(第2のアンカー5)は、互いに異なる複数の鉛直方向位置に設けることが好ましい。
深礎杭1の補強工事は、補強体3の設置工程と、第1のアンカー4の設置工程とを有している。補強体3の設置は以下の手順で行う。まず、複数のPCaセグメント31を深礎杭1の頂部11の所定の位置に個別に搭載し、深礎杭1にボルトなどで仮固定する。フランジ部3Bが深礎杭1の頂部11に搭載され、PCaセグメント31の自重が深礎杭1で支持される。従って、仮固定は簡易なもので十分である。複数のPCaセグメント31を個別に搭載するため、補強体3を仮置きする用地が少なくて済み、揚重機の容量も少なくて済む。しかし、用地や揚重機の容量に余裕がある場合、近傍のヤードで複数のPCaセグメント31を一体化し、補強体3を一括搭載することも可能である。補強体3が小規模である場合、補強体3を一体で製作することもできる。この場合、第2の貫通孔13と第2のアンカー5は不要である。補強体3は、現場でコンクリートを打設して製作してもよい。補強体3はコンクリートに限らず例えば鉄板で形成してもよい。
すべてのPCaセグメント31を深礎杭1の所定の位置に搭載した後、第2の貫通孔13に第2のアンカー5を挿通する。第2のアンカー5の一端を定着具7で固定し、他端をジャッキで緊張させて定着具8で固定することでPCaセグメント31に周方向のプレストレスを導入する。これによってPCaセグメント31同士が密着し、一体化される。この際、第2のアンカー5を仮緊張させた後に仮固定用のボルトを外し、その後第2のアンカー5を本緊張させることが好ましい。これによって、ボルトの破損や深礎杭1へのダメージを防止することができる。以上によって、補強体3が深礎杭1の地上に露出した頂部11で保持されるともに、地上に露出した側面10にその周方向に渡って対向することとなる。補強体3を深礎杭1に密着して接合させるため、補強体3の壁体3Aと深礎杭1の側面10との間、及び補強体3のフランジ部3Bと深礎杭1の頂部11との間に樹脂からなる接合材9を設けることが好ましい。あるいは補強体3の壁体3Aと深礎杭1の側面10との間、及び補強体3のフランジ部3Bと深礎杭1の頂部11との間にあらかじめ空隙を設けておき、空隙に接合材9としてモルタルを注入してもよい。接合材9は補強体3を深礎杭1に強固に固定するとともに、第1のアンカー4の引張力を深礎杭1の側面10に均一に伝達する。
次に、第1のアンカー4を設置する。まず地盤に、第1の部分4Aが挿入される第1の案内孔14Aと、第2の部分4Bが挿入される第2の案内孔14Bとを掘削する。第1の案内孔14Aと第2の案内孔14Bは岩盤まで達している。次に、第1の部分4Aと第2の部分4Bを第1の貫通孔12に挿入する。PCaセグメント31の定着具6が設けられる部位は予め切欠きとしておく。これによって、第1の貫通孔12はその周方向の中央部付近で二分割され、中央部付近には第1の貫通孔12の2つの開口が形成されている。第1の部分4Aを中央部付近の一方の開口から第1の貫通孔12の一方の半部に挿入し、この一方の半部の反対側の開口を経由して第1の案内孔14Aに挿入する。同様に、第2の部分4Bを中央部付近の他方の開口から第1の貫通孔12の他方の半部に挿入し、この他方の半部の反対側の開口を経由して第2の案内孔14Bに挿入する。次に、第1の案内孔14Aと第2の案内孔14Bにグラウトを注入し、第1の部分4Aと第2の部分4Bの端部を、グラウトを介して岩盤に定着させる。グラウト15の定着長さは第1のアンカー4の必要引張力、岩盤の強度などによって決定する。第1のアンカー4の第1の部分4Aは、第1の貫通孔12の周方向の中央付近から第1の貫通孔12の両側端部の一方の開口を通り岩盤まで延び、第2の部分4Bは、第1の貫通孔12の中央付近から第1の貫通孔12の両側端部の他方の開口を通り岩盤まで延びる。
第1の部分4Aと第2の部分4Bは第1の貫通孔12の周方向の中央付近で、定着具6によって一体化される。その際、第1の部分4Aと第2の部分4Bが緊張させられ引張力が加えられる。第1の部分4Aの端部と第2の部分4Bの端部は補強体3の周方向中心付近で連結され、緊張させられるが、適切に引張力を掛けることができれば他の位置で連結し緊張させてもよい。すなわち、第1の貫通孔12を周方向に二分割する位置は周方向中央部付近である必要はない。PCaセグメント31の定着具6が設けられる部位は切欠きとなっているため、外部から定着具6や緊張用のジャッキの操作が可能である。一連の作業が終わった後、切欠きがモルタル等で埋め戻され、定着具6はPCaセグメント31と一体化される。第1の部分4Aと第2の部分4Bは同時に緊張させることが好ましい。別々のタイミングで緊張させると深礎杭1に軸方向中心軸周りのモーメントが掛かり、深礎杭1が回転する可能性がある。ただし、鉛直方向位置の異なる第1のアンカー4は異なるタイミングで緊張させてもかまわない。
本実施形態によれば、既存の深礎杭1を拡幅したり打ち増ししたりする必要がない。また、第1のアンカー4は補強体3に設けられるため、深礎杭1に穿孔する必要もない。補強体3は深礎杭1の地上部に取り付けられるため、第1のアンカー4の案内孔14を除き地盤の掘削も不要である。さらに、補強体3は複数のPCaセグメント31に分割されるため、補強体3の取り付けも短時間で済み、しかも現場に広いスペースや大容量の揚重機が不要である。特に、斜面に設置される深礎杭1は山岳部にあることが多く、スペースの確保が容易でないことが多いため、このメリットは重要である。
(第2の実施形態)
図3は第2の実施形態に係る深礎杭1の補強方法を示す概念図であり、図3(a)は深礎杭1と補強体3と第1のアンカー4を示す側方図、図3(b)は、図3(a)のA-A線に沿った断面図、図3(c)は、図3(a)のB-B線に沿った断面図である。ここでは第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。本実施形態では、深礎杭1は直方体の基礎構造物である。第1の実施形態と同様、補強体3は側面10に沿う内側面16を有するとともに頂部11の上方まで延びる壁体3Aと、壁体3Aから内側に突き出し頂部11に保持されるフランジ部3Bと、を有する。壁体3Aの内側面16は、深礎杭1の側面に合わせ矩形形状とされている。壁体3Aと深礎杭1の側面10との間、及びフランジ部3Bと深礎杭1の頂部11との間には第1の実施形態と同様、樹脂やモルタルなどの接合材9が設けられている。フランジ部3Bは壁体3Aの全周には設けられておらず、深礎杭1のコーナー部と対向する位置に設けられている。本実施形態でも第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第3の実施形態)
図4は第3の実施形態に係る深礎杭1の補強方法を示す概念図であり、図4(a)は深礎杭1と補強体3と第1のアンカー4を示す側方図、図4(b)は、図4(a)のA-A線に沿った断面図、図4(c)は、図4(a)のB-B線に沿った断面図である。ここでは第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。本実施形態では、深礎杭1は直方体の基礎構造物である。補強体3は、側面10と対向する弧状の壁体3Aと、壁体3Aから内側に突き出し頂部11に保持されるフランジ部3Bと、壁体3Aを深礎杭1に接続するフレーム部材3Cと、を有している。壁体3A及びフランジ部3Bは第1の実施形態の壁体3A及びフランジ部3Bと同様の構成である。フレーム部材3Cは鋼材で製作される。第2の実施形態では壁体3Aの重量が大きくなる傾向があるが、本実施形態によれば補強体3を軽量化することができる。
(第4の実施形態)
図5は第4の実施形態に係る深礎杭1の補強方法を示す概念図であり、図5(a)は深礎杭1と補強体3と第1のアンカー4を示す側方図、図5(b)は、深礎杭1と補強体3と第1のアンカー4を示す平面図である。ここでは第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。本実施形態では、深礎杭1は平坦地に設置されている。第1のアンカー4は第1~第4の実施形態の第1のアンカー4と同じである。平坦地であるため、深礎杭1が特定の方向に傾きやすくなることはない。このため、本実施形態では3つの第1のアンカー4が深礎杭1を中心に概ね放射状に設けられている。補強体3は深礎杭1の側面10の全周に渡って設けられ、第2の貫通孔13は補強体3の全周を延びている。第2のアンカー5は補強体3の全周を延びており、定着具6と同様の構成の定着具(図示せず)を用いて緊張させることができる。
3つの第1のアンカー4は深礎杭1から互いに120°の角度差で延びている。第1のアンカー4の数は限定されないが、直交する2方向での耐震性が向上するよう、少なくとも3つの第1のアンカー4を設けることが好ましい。第1のアンカー4は補強体3の中心に関し回転対称の関係で設けられることが好ましい。3つの第1のアンカー4は同時に緊張させることが好ましい。第1の貫通孔12は補強体3の全周に設けられ、補強体3のすべての周方向位置で2本の第1のアンカー4が通過する。第1の貫通孔12は2本の第1のアンカー4が通る共通の貫通孔とすることが好ましい。その場合、1つの共通貫通孔に、3つの第1のアンカー4の両端部が挿入される計6つの開口が60°ピッチで設けられる。第1のアンカー4毎に専用の第1の貫通孔12を設けることもできる。
(第5の実施形態)
図6は第5の実施形態に係る深礎杭1の補強方法を示す概念図であり、図6(a)は深礎杭1と補強体3と第1のアンカー4を示す側方図、図6(b)は、図6(a)のA-A線に沿った断面図、図6(c)は、図6(a)のB-B線に沿った断面図である。ここでは第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。本実施形態では、第1のアンカー4の第1の部分4Aと第2の部分4Bは岩盤内で一体化されている。すなわち、第1のアンカー4は1本のPC鋼材からなり、第1の貫通孔12の所定の位置から第1の貫通孔12を通り、斜面の上側の岩盤内の案内孔17と第1の貫通孔12の他方の開口を通って所定の位置まで延び、両端が所定の位置で連結され緊張させられる。本実施形態では、第1のアンカー4の引張力は案内孔17の壁面で直接支持される。このため、第1のアンカー4のモルタルでの定着が不要である。
1 半地下基礎構造物(深礎杭)
3 補強体
3A 壁体
3B フランジ部
3C フレーム部材
4 第1のアンカー
4A 第1の部分
4B 第2の部分
5 第2のアンカー
9 接合材
10 側面
11頂部
12 第1の貫通孔
13 第2の貫通孔
31 PCaセグメント

Claims (14)

  1. 頂部が地上に露出するとともに側面の一部が地上に露出した半地下基礎構造物の補強方法であって、
    前記頂部で保持されるとともに地上に露出した前記側面と対向する補強体であって、前記補強体の周方向に延びる第1の貫通孔を備える補強体を設けることと、
    岩盤に支持され、前記第1の貫通孔を通る第1のアンカーを設けることと、
    前記第1のアンカーを緊張させることと、を有する半地下基礎構造物の補強方法。
  2. 前記半地下基礎構造物は斜面に設置され、斜面下方を向く側面の少なくとも一部が露出しており、前記補強体は前記露出した側面に設けられ、前記第1のアンカーは前記露出した側面と反対側に延びる、請求項1に記載の半地下基礎構造物の補強方法。
  3. 前記第1のアンカーは、前記第1の貫通孔の所定の位置から前記第1の貫通孔の一方の開口を通り岩盤まで延びる第1の部分と、前記所定の位置から前記第1の貫通孔の他方の開口を通り岩盤まで延びる第2の部分と、を有し、前記第1の部分と前記第2の部分は岩盤に固定された後、前記所定の位置で緊張させられる、請求項2に記載の半地下基礎構造物の補強方法。
  4. 前記第1のアンカーは、前記第1の貫通孔の所定の位置から前記第1の貫通孔を通り、岩盤内の案内孔と前記第1の貫通孔の他方の開口を通って前記所定の位置まで延び、両端が前記所定の位置で緊張させられる、請求項2に記載の半地下基礎構造物の補強方法。
  5. 前記半地下基礎構造物は平坦地に設置され、前記補強体は前記半地下基礎構造物の前記側面の全周に渡って設けられ、複数の前記第1のアンカーが前記半地下基礎構造物から互いに異なる方向に延びる、請求項1に記載の半地下基礎構造物の補強方法。
  6. 前記複数の第1のアンカーが前記半地下基礎構造物の中心に関し回転対称の関係で設けられる、請求項5に記載の半地下基礎構造物の補強方法。
  7. 前記補強体は周方向に分割された複数のPCaセグメントを有し、各PCaセグメントは周方向に延びる第2の貫通孔を有し、
    前記複数のPCaセグメントの前記第2の貫通孔を通り、前記複数のPCaセグメントに周方向のプレストレスを導入する第2のアンカーが設けられる、請求項1から6のいずれか1項に記載の半地下基礎構造物の補強方法。
  8. 前記第1のアンカーと前記第2のアンカーの少なくともいずれかは、前記補強体の互いに異なる鉛直方向位置に設けられる、請求項7に記載の半地下基礎構造物の補強方法。
  9. 前記第1のアンカーは水平に、または水平方向に対し20度以下の下向きの角度で、岩盤の支持部に向けて延びている、請求項1から8のいずれか1項に記載の半地下基礎構造物の補強方法。
  10. 前記補強体と前記半地下基礎構造物との間にモルタルまたは樹脂からなる接合材が設けられる、請求項1から9のいずれか1項に記載の半地下基礎構造物の補強方法。
  11. 前記半地下基礎構造物は円筒形または直方体の形状を有し、前記補強体は、前記半地下基礎構造物の前記側面に沿う内側面を有するとともに前記頂部の上方まで延びる壁体と、前記壁体から内側に突き出し前記頂部に保持されるフランジ部と、を有する、請求項1から10のいずれか1項に記載の半地下基礎構造物の補強方法。
  12. 前記半地下基礎構造物は直方体の形状を有し、前記補強体は、前記側面と対向する弧状の壁体と、前記壁体を前記半地下基礎構造物に接続するフレーム部材と、を有する、請求項1から10のいずれか1項に記載の半地下基礎構造物の補強方法。
  13. 前記半地下基礎構造物は橋脚を支持する深礎杭である、請求項11または12に記載の半地下基礎構造物の補強方法。
  14. 頂部が地上に露出するとともに側面の一部が地上に露出した半地下基礎構造物であって、
    前記頂部で保持されるともに地上に露出した前記側面と対向する補強体であって、前記補強体の周方向に延びる第1の貫通孔を備える補強体と、
    岩盤に支持され、前記第1の貫通孔を通り、緊張させられた第1のアンカーと、を有する半地下基礎構造物。
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