JP7176195B2 - 酸素架橋型トリアリールアミン化合物及びその前駆体ならびに発光材料 - Google Patents
酸素架橋型トリアリールアミン化合物及びその前駆体ならびに発光材料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7176195B2 JP7176195B2 JP2018023489A JP2018023489A JP7176195B2 JP 7176195 B2 JP7176195 B2 JP 7176195B2 JP 2018023489 A JP2018023489 A JP 2018023489A JP 2018023489 A JP2018023489 A JP 2018023489A JP 7176195 B2 JP7176195 B2 JP 7176195B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- ring
- carbon atoms
- independently
- mmol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
- Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
Description
特許文献1、2は、カルバゾールやジアリールアミン、或いは架橋型のトリアリールアミンのように正孔輸送能に優れた骨格と、トリアジンやピリミジンのように電子輸送能に優れた骨格と、をともに有する化合物を開示している。
本発明者等がバイポーラー性についてさらに検討を重ねたところ、以下の知見が得られた。
電子と正孔とをバランス良く輸送することができない発光層を使用した有機EL素子では、発光に寄与しない余剰な正孔若しくは電子が発生することとなり、発光効率が低下してしまう。
A環、B環およびC環は、それぞれ独立して、
炭素数6~18のアリール環、または、
炭素数3~13のヘテロアリール環であり;
該アリール環または該ヘテロアリール環は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、9-フェニルカルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオニル基、および、式(2)で表される置換基Z、からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい;
ただし、式(1)で表される前記化合物は、少なくとも1つの前記置換基Zを有する;
Lは、それぞれ独立して、
フェニレン基、ビフェニルジイル基、ナフタレンジイル基、フルオレンジイル基、スピロビフルオレンジイル基、ジベンゾチオフェンジイル基、ジベンゾフランジイル基、および、9-フェニルカルバゾールジイル基、からなる群から選択される2価の基、または、
単結合を表し;
該2価の基は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、炭素数6~25のアリール基、および、炭素数3~20のヘテロアリール基、からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい;
Hyは、それぞれ独立して、炭素原子、水素原子、酸素原子、硫黄原子、および、窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1つの原子、ならびに、多重結合を形成する窒素原子で構成される炭素数3~12の含窒素ヘテロ芳香族基を表し;
該含窒素ヘテロ芳香族基は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、炭素数6~25のアリール基、および、炭素数3~20のヘテロアリール基、からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい。
A環、B環およびC環は、それぞれ独立して、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、トリフェニレン環、アントラセン環、および、クリセン環からなる群から選択される1つの環であり、
該環は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、9-フェニルカルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオニル基、および、前記置換基Z、からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい、上記第1の態様に記載の化合物である。
A環、B環およびC環は、それぞれ独立して、ベンゼン環およびナフタレン環から選択される1つの環であり、
該環は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、9-フェニルカルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオニル基、および、前記置換基Z、からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい、上記第1または上記第2の態様に記載の化合物である。
式(1-1)~(1-26)のいずれか1つで表される化合物である、上記第1の態様に記載の化合物である:
Rは、それぞれ独立して、水素原子、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、9-フェニルカルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、または、ジベンゾチオニル基を表す;
Zは、式(2)と同義である。
Lが、それぞれ独立して、
単結合、または、
式(L-1)~(L-11)のいずれか1つで表される基である、上記第1~第4の態様のいずれか1つに記載の化合物である:
Hyが、それぞれ独立して、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、カルボリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、ベンゾキノキサリニル基、ベンゾキナゾリニル基、ベンゾチエノピリミジニル基、および、ベンゾフロピリミジニル基からなる群から選択される1つの基であり、
該基は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、炭素数6~25のアリール基、および、炭素数3~20のヘテロアリール基、からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい、上記第1~第5の態様のいずれか1つに記載の化合物である。
Hyが、それぞれ独立して、式(Hy-1)~(Hy-9)のいずれか1つで表される基である、上記第1~第6の態様のいずれか1つに記載の化合物である:
上記第1~第7の態様のいずれか1つに記載の化合物を含む発光材料である。
式(1-a)で表される塩素化合物である:
A環、B環およびC環は、それぞれ独立して、
炭素数6~18のアリール環、または、
炭素数3~13のヘテロアリール環であり;
該アリール環または該ヘテロアリール環は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、9-フェニルカルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオニル基、および、塩素原子、からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい;
ただし、式(1-a)で表される前記化合物は、少なくとも1つの塩素原子を有する。
A環、B環およびC環は、それぞれ独立して、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、トリフェニレン環、アントラセン環、および、クリセン環からなる群から選択される1つの環であり、
該環は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、9-フェニルカルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオニル基、および、塩素原子からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい、上記第9の態様に記載の塩素化合物である。
A環、B環およびC環は、それぞれ独立して、ベンゼン環およびナフタレン環から選択される1つの環であり、
該環は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、9-フェニルカルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオニル基、および、塩素原子からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい、上記第9または上記第10の態様に記載の塩素化合物である。
式(1-a1)~(1-a23)のいずれか1つで表される塩素化合物である、上記第9の態様に記載の塩素化合物である:
以下、本発明の一態様にかかる酸素架橋型トリアリールアミン化合物及びその前駆体(以下、塩素化合物とも称する)ならびに発光材料に関して詳細に説明する。
酸素架橋型トリアリールアミン化合物は、式(1)で表される化合物である:
A環、B環およびC環は、それぞれ独立して、
炭素数6~18のアリール環、または、
炭素数3~13のヘテロアリール環であり;
該アリール環または該ヘテロアリール環は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、9-フェニルカルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオニル基、および、式(2)で表される置換基Z、からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい;
ただし、式(1)で表される前記化合物は、少なくとも1つの前記置換基Zを有する;
Lは、それぞれ独立して、
フェニレン基、ビフェニルジイル基、ナフタレンジイル基、フルオレンジイル基、スピロビフルオレンジイル基、ジベンゾチオフェンジイル基、ジベンゾフランジイル基、および、9-フェニルカルバゾールジイル基、からなる群から選択される2価の基、または、
単結合を表し;
該2価の基は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、炭素数6~25のアリール基、および、炭素数3~20のヘテロアリール基、からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい;
Hyは、それぞれ独立して、炭素原子、水素原子、酸素原子、硫黄原子、および、窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1つの原子、ならびに、多重結合を形成する窒素原子で構成される炭素数3~12の含窒素ヘテロ芳香族基を表し;
該含窒素ヘテロ芳香族基は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、炭素数6~25のアリール基、および、炭素数3~20のヘテロアリール基、からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい。
前記置換基X2中の炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基は、前記置換基X1中の、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基と同義である。
工程(2) 工程(1)で得られた2級アミンと、オルト位にアルコキシ基を有するハロゲン化アリールと、を更に反応させ、3級アミンを得る。
工程(3) アルコキシ基のアルキルを常法により切断した後、求核置換反応によりクロル基等のカップリング反応性基を有する酸素架橋型トリアリールアミン化合物を得る。
工程(4) カップリング反応性基を有する酸素架橋型トリアリールアミン化合物と、置換基Zのボロン酸化合物またはボロン酸エステル化合物と、の鈴木カップリング反応より、式(1)で表される酸素架橋型トリアリールアミン化合物を得ることができる。
上記の工程(3)から得られる塩素化合物は、式(1-a)で表される:
A環、B環およびC環は、それぞれ独立して、
炭素数6~18のアリール環、または、
炭素数3~13のヘテロアリール環であり;
該アリール環または該ヘテロアリール環は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、9-フェニルカルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオニル基、および、塩素原子、からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい;
ただし、式(1-a)で表される前記化合物は、少なくとも1つの塩素原子を有する。
本発明の一態様にかかる発光材料は、上記した化合物(酸素架橋型トリアリールアミン化合物)を含む。
式(1)で表される酸素架橋型トリアリールアミン化合物は、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)の各層で使用することができるが、発光ホスト材料または発光ドーパント材料として好ましく使用することができる。式(1)で表される酸素架橋型トリアリールアミン化合物は、バイポーラー性を有し、正孔と電子とを安定に輸送することが可能であること、さらに、発光特性にも優れることから、発光層の材料として使用した際に、有機EL素子の高効率化と長寿命化とを実現することができる。
有機EL素子は典型的には基板に被せられ、陽極又は陰極は基板と接触することができる。基板と接触する電極は便宜上、下側電極と呼ばれる。一般的には、下側電極は陽極であるが、本開示の一態様にかかる有機EL素子においては、そのような形態に限定されるものではない。
エレクトロルミネッセンス発光を、陽極を通して確認する場合、陽極は当該発光を通すか又は実質的に通すもので形成される。
電子輸送層に含まれる電子輸送性材料としては、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、土類金属錯体等が挙げられる。アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、土類金属錯体としては、例えば、8-ヒドロキシキノリナートリチウム(Liq)、ビス(8-ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8-ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8-ヒドロキシキノリナート)マンガン、トリス(8-ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8-ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2-メチル-8-キノリナート)クロロガリウム、ビス(2-メチル-8-キノリナート)(o-クレゾラート)ガリウム、ビス(2-メチル-8-キノリナート)-1-ナフトラートアルミニウム、ビス(2-メチル-8-キノリナート)-2-ナフトラートガリウム等が挙げられる。
電子注入層として望ましい化合物としては、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、アントロン等が挙げられる。また、上記した金属錯体やアルカリ金属酸化物、アルカリ土類酸化物、希土類酸化物、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類ハロゲン化物、希土類ハロゲン化物、SiO2、AlO、SiN、SiON、AlON、GeO、LiO、LiON、TiO、TiON、TaO、TaON、TaN、Cなどの各種酸化物、窒化物、酸化窒化物のような無機化合物等も使用できる。
酸素架橋型トリアリールアミン化合物を含む少なくとも1つの発光層を有する有機EL素子は、発光層への電子注入及び正孔注入の両方が容易となり、発光層内での電子と正孔との再結合効率が向上する。従って、本開示の一態様によれば、輝度及び効率が高く、寿命に優れる有機EL素子を提供することが可能となる。
また、塩素化合物については、従来公知の酸素架橋型トリアリールアミンハロゲン化合物に比べて反応選択性が高く不純物の生成が少ないという効果を奏するものであり、極めて高い純度が要求される有機EL素子用材料の製造中間体として工業的に重要である。
FDMS測定は、日立製作所製 M-80Bを用いて行った。
FDMS(m/z); 307(M+)
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm);7.29-7.34(m,2H),6.88-7.01(m,3H),6.75-6.88(m,3H),6.50(m,2H)
FDMS(m/z); 554(M+)
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm);8.29(s,1H),8.21(d,1H),7.96(d,1H),7.76(s,1H),7.20-7.58(m,12H),6.68-7.08(m,4H),6.80(t,1H),6.55(d,2H)
FDMS(m/z); 357(M+)
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm);7.60-7.68(m,3H),7.53(m,1H),7.28-7.40(m,3H),6.77-6.95(m,3H),6.03(d,1H),6.52(d,1H)
FDMS(m/z); 604(M+)
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm);8.31(s,1H),8.21(d,1H),7.95(m,2H),7.79(s,1H),7.48-7.70(m,6H),7.28-7.43(m,10H),7.08(d,1H),6.83(t,1H),6.63(d,1H),6.59(d,1H)
厚さ200nmのITO透明電極(陽極)を積層したガラス基板をアセトンおよび純水による超音波洗浄、イソプロピルアルコールによる沸騰洗浄を行った。さらに紫外線オゾン洗浄を行ない、真空蒸着装置へ設置後、1×10-4Paになるまで真空ポンプにて排気した。まず、ITO透明電極上に4,4’-ビス[N-(9-フェニルカルバゾール-3-イル)-N-フェニル]ビフェニルを蒸着速度0.3nm/秒で蒸着し、65nmの正孔注入層とした。引続き、4,4’-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニル]ビフェニル(NPD)を蒸着速度0.3nm/秒で10nm蒸着し正孔輸送層とした。続いて、発光ドーパント材料としてビス-(1-フェニルイソキノリル)イリジウム(III)アセチルアセトナート((piq)2Ir(acac))、ホスト材料として化合物(1-3-1)を重量比が8:92になるように蒸着速度0.25nm/秒で共蒸着し、40nmの発光層とした。次に、9,10-ジ(ナフタレン-2-イル)-2-[4-(1-フェニル-1H-ベンズイミダゾール-2-イル)フェニル]アントラセンとリチウムキノリノールを重量比が50:50になるように蒸着速度0.15nm/秒で共蒸着し、30nmの電子輸送層とした。さらに銀とマグネシウムを重量比が1:10になるように蒸着速度0.5nm/秒で80nm共蒸着し、陰極を形成した。窒素雰囲気下、封止用のガラス板をUV硬化樹脂で接着し、評価用の有機EL素子とした。このように作製した素子に20mA/cm2の電流を印加し、駆動電圧、電流効率及び輝度20%減時間を測定した。結果を表1に示す。
化合物(1-3-1)を4,4’-ビス(カルバゾール-9-イル)ビフェニル(CBP)、比較化合物(a)又は比較化合物(b)に変更した以外は実施例5と同様な有機EL素子を作製した。20mA/cm2の電流を印加した際の駆動電圧、電流効率および輝度20%減時間を表1に示す。
FDMS(m/z); 554(M+)
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm);8.31(s,1H),8.21(d,1H),7.97(d,1H),7.54(m,4H),7.30-7.40(m,8H),6.84-7.06(m,7H),6.65(d,1H)
FDMS(m/z); 478(M+)
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm);8.73(s,1H),8.26(d,1H),8.11(t,2H),7.87(m,3H),7.59(m,5H),6.90-7.08(m,4H),6.77(t,1H),6.53(d,2H)
FDMS(m/z); 505(M+)
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm);8.82(s,1H),8.73(d,4H),8.34(d,1H),7.59(m,7H),6.90-7.10(m,4H),6.80(t,1H),6.55(d,2H)
FDMS(m/z); 581(M+)
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm);8.81(m,6H),7.53-7.76(m,10H),7.45(d,1H),6.90-7.05(m,4H),6.79(t,1H),6.54(d,2H)
FDMS(m/z); 307(M+)
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm);7.28(d,1H),7.22(d,1H),6.90-6.98(m,4H),6.86(t,1H),6.79(t,1H),6.61(d,1H),6.53(d,1H)
FDMS(m/z); 554(M+)
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm);8.35(s,1H),8.24(d,1H),8.00(d,1H),7.54(m,5H),7.32-7.42(m,8H),7.11(m,2H),6.96(m,3H),6.4-6.54(m,2H)
窒素気流下、200mLの三口フラスコに、European Journal of Chemistry 3 (2) (2012) 252‐257に記載の合成法で得た6-クロロ-2,4-ジフェニルキナゾリン 6.0g(18.9mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン 6.3g(24.6mmol)、酢酸パラジウム 43mg(0.19mmol)、X-phos 180mg(0.38mmol)、酢酸カリウム 5.6g(56.8mmol)、及びテトラヒドロフラン 70mLを添加して還流温度で3時間半攪拌した。室温まで冷却後、吸引濾過にて無機塩を濾別し、濾液を減圧下に濃縮した。残渣をトルエンに溶解させ、活性炭ショートパスカラムを通過させた後、溶媒を減圧下に濃縮した。残渣にヘキサンを加えることで再沈殿させ、吸引濾過にて6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2,4-ジフェニルキナゾリンの白色固体を5.0g(12.2mmol)単離した(収率65%)
FDMS(m/z); 554(M+)
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm);8.73(d,2H),8.33(s,1H),8.25(d,1H),8.09(d,1H),7.95(m,2H),7.50-7.62(m,6H),7.30-7.40(m,2H),6.90-7.10(m,5H),6.72(t,1H),6.52(d,1H),6.26(d,1H)
素子評価に用いた化合物の構造式およびその略称を以下に示す。
陽極をその表面に備えた基板として、2mm幅の酸化インジウム-スズ(ITO)膜(膜厚110nm)がストライプ状にパターンされたITO透明電極付きガラス基板を用意した。ついで、この基板をイソプロピルアルコールで洗浄した後、オゾン紫外線洗浄にて表面処理を行った。
洗浄後の表面処理が施された基板上に、真空蒸着法で各層の真空蒸着を行い、各層を積層形成した。
まず、真空蒸着槽内に前記ガラス基板を導入し、1.0×10-4Paまで減圧した。そして、以下の順で、各層の成膜条件に従ってそれぞれの層を作製した。
まず、ITO透明電極上にHILを0.15nm/秒の速度で55nm成膜し、正孔注入層を作製した。引続き、HATを0.05nm/秒の速度で5nm成膜し、電荷発生層を作製した。HAT層の上にHTL-1を0.15nm/秒の速度で15nm成膜し、第一正孔輸送層を作製した。更にその上に、HTL-2を0.15nm/秒の速度で50nm成膜し、第二正孔輸送層を作製した。続いて、発光ドーパント材料としてビス-(1-フェニルイソキノリル)イリジウム(III)アセチルアセトナート((piq)2Ir(acac))、ホスト材料として化合物(1-2-1)を重量比が5:95になるように蒸着速度0.18nm/秒で共蒸着し、35nmの発光層とした。次に、ETLおよびLiqを50:50(質量比)の割合で30nm成膜し、電子輸送層を作製した。成膜速度は0.15nm/秒であった。最後に、基板上のITOストライプと直行するようにメタルマスクを配し、陰極を成膜した。陰極は、銀/マグネシウム(質量比1/10)と銀とを、この順番で、それぞれ80nmと20nmとで成膜し、2層構造とした。銀/マグネシウムの成膜速度は0.5nm/秒、銀の成膜速度は成膜速度0.2nm/秒であった。
実施例14において、化合物(1-2-1)の代わりに化合物(1-3-42)を用いた以外は、実施例14と同じ方法で有機電界発光素子を作製し、評価した。得られた測定結果を表2に示す。
実施例14において、化合物(1-2-1)の代わりに化合物(1-5-1)を用いた以外は、実施例14と同じ方法で有機電界発光素子を作製し、評価した。得られた測定結果を表2に示す。
実施例14において、化合物(1-2-1)の代わりに化合物(1-5-39)を用いた以外は、実施例14と同じ方法で有機電界発光素子を作製し、評価した。得られた測定結果を表2に示す。
実施例14において、化合物(1-2-1)の代わりに比較化合物(c)を用いた以外は、実施例14と同じ方法で有機電界発光素子を作製し、評価した。得られた測定結果を表2に示す。
Claims (8)
- 式(1)で表される化合物:
A環、B環およびC環は、それぞれ独立して、
炭素数6~18のアリール環であり;
該アリール環は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、9-フェニルカルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオニル基、および、式(2)で表される置換基Z、からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい;
ただし、式(1)で表される前記化合物は、少なくとも1つの前記置換基Zを有する;
Lは、それぞれ独立して、
フェニレン基、ビフェニルジイル基、ナフタレンジイル基、フルオレンジイル基、スピロビフルオレンジイル基、ジベンゾチオフェンジイル基、ジベンゾフランジイル基、および、9-フェニルカルバゾールジイル基、からなる群から選択される2価の基、または、
単結合を表し;
該2価の基は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、炭素数6~25のアリール基、および、炭素数3~20のヘテロアリール基、からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい;
Hyは、それぞれ独立して、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、カルボリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、ベンゾキノキサリニル基、ベンゾキナゾリニル基、ベンゾチエノピリミジニル基、ベンゾフロピリミジニル基、フェナジニル基、ベンゾチアゾリル基、またはベンゾイミダゾリル基を表し;
上記Hyで表される基は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、炭素数6~25のアリール基、および、ベンゾチエニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾイミダゾリル基、インダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、2,1,3-ベンゾチアジアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、2,1,3-ベンゾオキサジアゾリル基、カルバゾリル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい。 - A環、B環およびC環は、それぞれ独立して、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、トリフェニレン環、アントラセン環、および、クリセン環からなる群から選択される1つの環であり、
該環は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、9-フェニルカルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオニル基、および、前記置換基Z、からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい、請求項1に記載の化合物。 - A環、B環およびC環は、それぞれ独立して、ベンゼン環およびナフタレン環から選択される1つの環であり、
該環は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、9-フェニルカルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオニル基、および、前記置換基Z、からなる群から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい、請求項1または2に記載の化合物。 - Hyが、それぞれ独立して、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、カルボリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、ベンゾキノキサリニル基、ベンゾキナゾリニル基、ベンゾチエノピリミジニル基、および、ベンゾフロピリミジニル基からなる群から選択される1つの基であり、
上記Hyで表される基は、重水素原子、炭素数1~18の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、炭素数6~25のアリール基、および、ベンゾチエニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾイミダゾリル基、インダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、2,1,3-ベンゾチアジアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、2,1,3-ベンゾオキサジアゾリル基、カルバゾリル基、ジベンゾチエニル基から選択される少なくとも1つで置換されていてもよい、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化合物。 - 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の化合物を含む発光材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2018/005028 WO2018155275A1 (ja) | 2017-02-21 | 2018-02-14 | 酸素架橋型トリアリールアミン化合物及びその前駆体ならびに発光材料 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017030382 | 2017-02-21 | ||
JP2017030382 | 2017-02-21 | ||
JP2017203571 | 2017-10-20 | ||
JP2017203571 | 2017-10-20 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019069932A JP2019069932A (ja) | 2019-05-09 |
JP7176195B2 true JP7176195B2 (ja) | 2022-11-22 |
Family
ID=66441030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018023489A Active JP7176195B2 (ja) | 2017-02-21 | 2018-02-13 | 酸素架橋型トリアリールアミン化合物及びその前駆体ならびに発光材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7176195B2 (ja) |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012118164A1 (ja) | 2011-03-03 | 2012-09-07 | 国立大学法人九州大学 | 新規化合物、電荷輸送材料および有機デバイス |
JP2013521238A (ja) | 2010-03-02 | 2013-06-10 | メルク パテント ゲーエムベーハー | 電子デバイス用化合物 |
JP2016076584A (ja) | 2014-10-06 | 2016-05-12 | 三星ディスプレイ株式會社Samsung Display Co.,Ltd. | 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 |
JP2016196610A (ja) | 2015-04-06 | 2016-11-24 | 住友化学株式会社 | 高分子化合物およびそれを用いた発光素子 |
WO2016194717A1 (ja) | 2015-06-05 | 2016-12-08 | ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 | 固体撮像素子、光電変換膜、電子ブロック層、撮像装置、および電子機器 |
JP2017119652A (ja) | 2015-12-28 | 2017-07-06 | 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. | ビカルバゾール化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、および有機エレクトロルミネッセンス素子 |
WO2018095839A1 (de) | 2016-11-22 | 2018-05-31 | Merck Patent Gmbh | Verbrückte triarylamine für elektronische vorrichtungen |
-
2018
- 2018-02-13 JP JP2018023489A patent/JP7176195B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013521238A (ja) | 2010-03-02 | 2013-06-10 | メルク パテント ゲーエムベーハー | 電子デバイス用化合物 |
WO2012118164A1 (ja) | 2011-03-03 | 2012-09-07 | 国立大学法人九州大学 | 新規化合物、電荷輸送材料および有機デバイス |
JP2016076584A (ja) | 2014-10-06 | 2016-05-12 | 三星ディスプレイ株式會社Samsung Display Co.,Ltd. | 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 |
JP2016196610A (ja) | 2015-04-06 | 2016-11-24 | 住友化学株式会社 | 高分子化合物およびそれを用いた発光素子 |
WO2016194717A1 (ja) | 2015-06-05 | 2016-12-08 | ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 | 固体撮像素子、光電変換膜、電子ブロック層、撮像装置、および電子機器 |
JP2017119652A (ja) | 2015-12-28 | 2017-07-06 | 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. | ビカルバゾール化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、および有機エレクトロルミネッセンス素子 |
WO2018095839A1 (de) | 2016-11-22 | 2018-05-31 | Merck Patent Gmbh | Verbrückte triarylamine für elektronische vorrichtungen |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019069932A (ja) | 2019-05-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7135536B2 (ja) | 縮合環化合物 | |
WO2018155275A1 (ja) | 酸素架橋型トリアリールアミン化合物及びその前駆体ならびに発光材料 | |
JP7040583B2 (ja) | キノキサリン化合物及びその用途 | |
JP2017141216A (ja) | 環状アジン化合物、及びその用途 | |
JP7135428B2 (ja) | 縮合環化合物 | |
JP6672774B2 (ja) | 新規カルバゾール化合物及びその用途 | |
TWI741047B (zh) | 有機電致發光元件 | |
WO2014181878A1 (ja) | アリールアミン化合物及びその用途 | |
JP7009877B2 (ja) | 新規なカルバゾール化合物及びその用途 | |
KR102424458B1 (ko) | 2-아미노카바졸 화합물 및 그의 용도 | |
JP7363045B2 (ja) | トリフェニレン化合物及びその用途 | |
JP2018070537A (ja) | トリアジン化合物、その製造方法、製造中間体、及び用途 | |
JP2020094034A (ja) | トリアジン化合物、有機電界発光素子用材料、及び有機電界発光素子 | |
JP7310132B2 (ja) | 縮合環化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子用材料 | |
JP7234532B2 (ja) | ジベンゾ[g,p]クリセン化合物 | |
JP7176195B2 (ja) | 酸素架橋型トリアリールアミン化合物及びその前駆体ならびに発光材料 | |
JP7285663B2 (ja) | 2’-アリールビフェニリル基を有するトリアジン化合物 | |
JP7443668B2 (ja) | 縮合環化合物、その製法、及びその製造中間体 | |
JP7143670B2 (ja) | トリフェニレン化合物及びその用途 | |
CN114206875A (zh) | 化合物及包含其的有机发光器件 | |
JP6848424B2 (ja) | カルバゾール化合物及びその用途 | |
CN116621842A (zh) | 化合物及包含其的有机发光器件 | |
WO2022211123A1 (ja) | 横電流抑制材料、カルバゾール化合物、正孔注入層、および有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
WO2023022233A1 (ja) | 縮合環化合物、撮像素子用光電変換素子用電荷輸送材料および撮像素子用光電変換素子 | |
JP7219913B2 (ja) | ベンゾオキサジノフェノキサジン化合物、有機電界発光素子用材料および有機電界発光素子用正孔輸送材料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210112 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211228 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20220218 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220421 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220719 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220817 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221011 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221024 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7176195 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |