JP7176180B2 - 付加硬化性液状シリコーンゴム組成物 - Google Patents

付加硬化性液状シリコーンゴム組成物 Download PDF

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本発明は、硬度上昇を抑えつつ、高強度化、特に引裂強度の高いシリコーンゴムを与えることが可能な付加硬化性液状シリコーンゴム組成物に関する。
シリコーンゴムは、耐熱性、耐寒性、安全性、外観の良さ(透明性)、肌触りの良さ、更には耐久性の良さから、哺乳瓶用乳首や食品用等のヘルスケア材料、車載用のホースやガスケット材料、建築部材、繊維のコーティング材料等、幅広い分野で使用されている。
通常シリコーンゴムは強度が低く、これまでに高強度化、特に、引裂強さを向上させる多くの課題がある。しかし、従来の高強度化の方法では、シリコーンゴム組成物に対し、アルケニル基を多く有するポリオルガノシロキサンレジンを添加したり(特許文献1:特開2010-13295号公報、特許文献2:特開2015-52027号公報、特許文献3:特開2015-52026号公報)、ビニル量の多いポリオルガノシロキサンを添加したりする方法(特許文献4:特開平7-331079号公報、特許文献5:特開2011-46826号公報)が提案されているが、いずれも高ビニル価の添加剤を使用しているため、添加前の組成物に比べ、硬化後のゴムの硬さが大きく上昇してしまい、狙いの硬さに調整する事や低硬度ゴムを製造する事が困難であった。
特開2010-13295号公報 特開2015-52027号公報 特開2015-52026号公報 特開平7-331079号公報 特開2011-46826号公報
本発明は、上記事情を改善するためになされたもので、硬度上昇を抑えつつ、高強度化、特に引裂強度の高いシリコーンゴムを与えることが可能な付加硬化性液状シリコーンゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、後述する(A)~(E)各成分の特定量を必須成分とした付加硬化性液状シリコーンゴム組成物において、特に(A)成分の1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を有し、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖され、主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなる平均重合度が150~1,500の直鎖状構造を有する、25℃で液状のオルガノポリシロキサンと(B)成分の特定の置換基を有し、特定数のアルケニル基を有するかご型シルセスキオキサンとを組み合わせて用いる事により、高硬度化せずに引裂強度の高いシリコーンゴムが得られることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記に示す付加硬化性液状シリコーンゴム組成物を提供する。
〔1〕
(A)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を有し、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖され、主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなる平均重合度が150~1,500の直鎖状構造を有する、25℃で液状のアルケニル基含有オルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記一般式(I)
Figure 0007176180000001
(上記式(I)中、R1は互いに同一又は異種の、炭素数2~6のアルケニル基又は上記式(II)で示されるオルガノポリシロキサン残基であり、R2は互いに同一又は異種の炭素数1~6のアルキル基であり、上記式(II)中、R2は前記と同じであり、Xは酸素原子又は炭素数2~6のアルキレン基であり、nは30~200の整数である。*はSiとの結合点を示す。)
で示され、分子中の全R1の内、2~7個がアルケニル基であるかご型構造を有するシルセスキオキサン:(A)成分100質量部に対し、1~100質量部、
(C)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、0.1~40質量部、
(D)BET法による比表面積が50m2/g以上であるヒュームドシリカ:(A)成分100質量部に対し、0~100質量部、
(E)付加反応触媒:(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、白金族金属(質量換算)として0.1~1,000ppm
を含有することを特徴とする付加硬化性液状シリコーンゴム組成物。
〔2〕
(B)成分中のR1において、分子中の全R1の内、3~6個がビニル基であることを特徴とする〔1〕記載の付加硬化性液状シリコーンゴム組成物。
〔3〕
(D)成分の含有量が、(A)成分100質量部に対し、10~100質量部であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の付加硬化性液状シリコーンゴム組成物。
本発明によれば、上記(A)~(E)成分の特定量の組み合わせにより、高硬度化せずに引裂強度の高いシリコーンゴムを与えることが可能な付加硬化性液状シリコーンゴム組成物を提供することができる。
〔付加硬化性液状シリコーンゴム組成物〕
本発明の付加硬化性液状シリコーンゴム組成物は、以下の(A)~(E)成分を含有してなるものであって、室温(25℃)で液状のものである。以下、各成分について詳細に説明する。
(A)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン
まず、(A)成分である25℃で液状のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、本発明の組成物の主剤(ベースポリマー)であって、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を有し、平均重合度が1,500以下のオルガノポリシロキサンである。好ましくは、該アルケニル基を分子鎖末端に含有する。本発明の組成物において、25℃で液状の(即ち、自己流動性のある)アルケニル基含有オルガノポリシロキサンとしては、このオルガノポリシロキサン((A)成分)のみからなるものである。
ここで、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンとしては、下記平均組成式(IV)で示される、25℃で液状のものを用いることができる。
3 aSiO(4-a)/2 (IV)
(式中、R3は互いに同一又は異種の炭素数1~10、好ましくは1~8の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは1.5~2.8、好ましくは1.8~2.5、より好ましくは1.95~2.05の範囲の正数である。)
ここで、上記R3で示されるケイ素原子に結合した炭素数1~10、好ましくは1~8の非置換又は置換の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられるが、全R3の90モル%以上がメチル基であることが好ましい。
また、R3のうち少なくとも2個はアルケニル基(炭素数2~8のものが好ましく、更に好ましくは2~6であり、特に好ましくはビニル基である。)であることが必要である。
なお、アルケニル基の含有量は、オルガノポリシロキサン中1.0×10-6mol/g~3.0×10-3mol/g、特に1.0×10-5mol/g~2.0×10-3mol/gとすることが好ましい。アルケニル基の量が、この範囲内であれば、硬度が適切な範囲内となり、優れたゴム物性を有する硬化物を得ることができる。
このオルガノポリシロキサンの構造は、基本的には、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖され、主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなる直鎖状構造を有するが、部分的には、モノオルガノシルセスキオキサン単位を有する分岐状構造や環状構造などであってもよい。
このアルケニル基は、分子鎖末端のケイ素原子に結合していても、分子鎖途中(分子鎖非末端)のケイ素原子に結合していてもよいが、本発明の(A)成分においては、分子鎖末端のケイ素原子(即ち、トリオルガノシロキシ基中のケイ素原子)に結合したアルケニル基を分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以上含有することが好ましく、分子鎖途中のケイ素原子(即ち、ジオルガノシロキサン単位又はモノオルガノシルセスキオキサン単位中のケイ素原子)に結合したアルケニル基は含有していても、していなくてもよいが、分子鎖末端にアルケニル基が1個しかない場合は、少なくとも1個のアルケニル基が分子鎖途中に必要なのは言うまでもない。分子鎖末端のケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも1個、好ましくは2個以上含有することで、低硬度でかつ高引裂強度のゴム硬化物が得られる。
このオルガノポリシロキサンの平均重合度は、1,500以下であることが必要であり、通常100~1,500、好ましくは150~1,100である。100未満では、十分なゴム感が得られない場合があり、1,500より高いと粘度が高くなり、成形が困難になってしまう。
なお、本発明中で言及する平均重合度とは、数平均重合度のことを指し、下記条件で測定したゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレンを標準物質とした平均重合度を指すこととする。
[測定条件]
展開溶媒:トルエン
流量:1mL/min
検出器:示差屈折率検出器(RI)
カラム:KF-805L×2(Shodex社製)
カラム温度:25℃
試料注入量:30μL(濃度0.2質量%のトルエン溶液)
このような(A)成分のオルガノポリシロキサンとして、具体的には、分子鎖両末端ジオルガノアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン、分子鎖両末端オルガノジアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン、分子鎖両末端トリアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン、分子鎖両末端トリオルガノシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・オルガノアルケニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジオルガノアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・オルガノアルケニルシロキサン共重合体、分子鎖の片末端がジオルガノアルケニルシロキシ基封鎖で他方の片末端がトリオルガノシロキシ基封鎖であるジオルガノシロキサン・オルガノアルケニルシロキサン共重合体などが挙げられるが、好ましくは、分子鎖両末端ジオルガノアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン、分子鎖両末端トリオルガノシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・オルガノアルケニルシロキサン共重合体及び/又は分子鎖両末端ジオルガノアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・オルガノアルケニルシロキサン共重合体である。なお、上記各シロキサン中の「オルガノ基」とは、式(II)中のR3のうち、アルケニル基を除く非置換又は置換の1価炭化水素基と同様のものを意味するものである。
(A)成分は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(B)かご型構造を有するシルセスキオキサン
(B)成分は、下記一般式(I)
Figure 0007176180000002
(上記式(I)中、R1は互いに同一又は異種の、炭素数2~6のアルケニル基又は上記式(II)で示されるオルガノポリシロキサン残基であり、R2は互いに同一又は異種の炭素数1~6のアルキル基であり、上記式(II)中、R2は前記と同じであり、Xは酸素原子又は炭素数2~6のアルキレン基であり、nは1~200の整数である。*はSiとの結合点を示す。)
で示され、分子中の全R1の内、2~7個がアルケニル基であるかご型構造を有するシルセスキオキサンであり、シリコーンゴムの補強材として使用される成分である。
上記式(I)中、R1は互いに同一又は異種の、炭素数2~6のアルケニル基又は上記式(II)で示されるオルガノポリシロキサン残基である。R2は互いに同一又は異種の炭素数1~6のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。中でも全R2の90モル%以上はメチル基であることが好ましい。R1は炭素数2~6のアルケニル基を含み、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基などが挙げられ、中でもビニル基、アリル基が好ましく、R1として存在する1分子中のアルケニル基の数は2~7個であり、好ましくは3~6個である。2より少ないと硬化後のゴムの補強効果が十分に得られず、また、7より多いと(A)成分に不溶となり、ゴムの強度低下、外観不良の原因となってしまう。
上記式(II)中、R2は上記式(I)において示されたものと同じであり、Xは酸素原子、又は炭素数2~6のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基、トリメチレン基であり、nは1~200の整数であり、好ましくは3~150である。
また、(B)成分のアルケニル基の含有量は、(B)成分中2.0×10-5mol/g~3.0×10-3mol/g、特に1.0×10-5mol/g~1.5×10-3mol/gとすることが好ましい。アルケニル基の量がこの範囲内であれば、硬度が適切な範囲内となり、優れたゴム物性を有する硬化物を得ることができる。
(B)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対し、1~100質量部であり、好ましくは1~80質量部、より好ましくは1~50質量部である。1質量部よりも少なくても、100質量部より多くても十分な補強効果が得られない場合がある。
なお、(B)成分の合成方法としては、例えば、前記式(I)で示されるシルセスキオキサンにおいて、R1が全て炭素数2~6のアルケニル基であるようなシルセスキオキサンと下記式(II’)
Figure 0007176180000003
(式中、R2、nは前記と同じである。)
で示される片末端ヒドロシリル基含有オルガノポリシロキサンとのヒドロシリル化反応によって合成できる。また、R1が全て炭素数2~6のアルケニル基であるようなシルセスキオキサンは市販のものを使ってもよいし、例えば、特開2009-269820号公報や特開2010-280816号公報に記載の方法で合成したものを使ってもよい。
(C)オルガノハイドロジェンポリシロキサン
(C)成分は、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子(Si-H基)を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、分子中のSi-H基が前記(A)成分及び(B)成分中のアルケニル基とヒドロシリル化付加反応により架橋し、組成物を硬化させるための硬化剤として作用するものである。
(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、下記平均組成式(III)で示され、1分子中に少なくとも2個以上、好ましくは3個以上、より好ましくは3~100個、更に好ましくは3~80個のケイ素原子結合水素原子(Si-H基)を有するものが好適に用いられる。
4 bcSiO(4-b-c)/2 (III)
式(III)中、R4は互いに同一又は異種の炭素数1~10、好ましくは1~8の非置換又は置換の1価炭化水素基である。R4の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、ナフチル基等のアリール基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等を挙げることができるが、脂肪族不飽和基を有さないものが好ましい。
また、bは0.7~2.1、好ましくは0.8~2.0であり、cは0.001~1.0、好ましくは0.01~1.0であり、かつ、b+cは0.8~3.0、好ましくは1.0~2.5を満足する正数であり、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、環状、分岐状、三次元網目状のいずれの構造であってもよい。なお、ケイ素原子に結合する水素原子は分子鎖末端、分子鎖の途中のいずれに位置していてもよく、両方に位置するものであってもよい。
(C)成分のケイ素原子に結合した水素原子(Si-H基)の含有量は、オルガノハイドロジェンポリシロキサン中、5.0×10-4~1.7×10-2mol/g、特に1.0×10-3~1.7×10-2mol/gであることが好ましい。この範囲内であれば、安定な物性を有するゴム硬化物を得ることができる。
このような(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとして、具体的には、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体や、これら例示化合物においてメチル基の一部又は全部を他のアルキル基などで置換したものなどが挙げられる。
(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、0.1~40質量部であり、好ましくは0.3~20質量部である。また、(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子に結合した水素原子(Si-H基)と、(A)成分及び(B)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基の総量とのモル比(Si-H基/アルケニル基)が、1.0~3.0、特に1.1~2.5となる量であることが好ましい。この比が1.0以上であれば、十分な架橋密度を有するゴム硬化物となるため、表面がべたつくこともなく、3.0以下であれば、熱時で硬度が大きく上昇することもなく、硬化時に発泡するおそれもない。
(D)ヒュームドシリカ
(D)成分のヒュームドシリカは、得られるシリコーンゴムに十分な強度を与えるために必要なものである。ヒュームドシリカのBET法による比表面積は、50m2/g以上である必要があり、通常、50~400m2/g、好ましくは90~380m2/gであり、50m2/gより小さいと十分な強度が得られないばかりか、成型物の透明性も低下してしまう。また、400m2/g以下であれば、配合が容易であり、変色するようなこともない。
(D)成分のヒュームドシリカの配合量は、(A)成分100質量部に対し、0~100質量部であり、10~100質量部が好ましく、より好ましくは10~60質量部である。配合量が100質量部より多いと粘度が高くなるため、成形が困難となってしまう。
上記(D)成分のヒュームドシリカは、通常表面に疎水性処理を施したものを用いることが好ましい。表面処理をしない場合、シリコーンオイルへの分散性が悪く、シリカの凝集体が生成したり、配合が困難となったりする場合がある。シリカの表面処理は、粉体の状態で直接処理されたものでも、(A)成分との混合時にシリカ表面処理剤とともに加熱混合することにより表面処理されたものであってもよい。
通常の処理法として、一般的周知の技術により処理でき、例えば、常圧で密閉された機械混練装置又は流動層に上記未処理のシリカ微粉末とシリカ表面処理剤を入れ、必要に応じて不活性ガス存在下において室温あるいは熱処理にて混合処理する。場合により、触媒を使用して処理を促進してもよい。混練後、乾燥することにより処理シリカ微粉末を製造し得る。
シリカ表面処理剤は、上述したように(D)成分であるヒュームドシリカの表面を疎水性処理するために用いることができるものであり、シリカ表面処理剤として、具体的には、へキサメチルジシラザン、ジビニルテトラメチルジシラザン等のシラザン類、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン及びクロロプロピルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、ポリメチルシロキサン、オルガノハイドロジェンポリシロキサン等の有機ケイ素化合物が挙げられる。処理剤としては、特にシラン系カップリング剤又はシラザン類が好ましい。
なお、シリカ表面処理剤の使用量は、(D)成分100質量部に対し、5~75質量部であることが好ましく、5~60質量部であることがより好ましい。
(E)付加反応触媒
(E)成分の付加反応触媒としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒などが挙げられる。
なお、この付加反応触媒の配合量は、触媒量とすることができ、通常、(A)及び(B)成分の合計100質量に対し、白金族金属(質量換算)として0.1~1,000ppm、特に1~500ppm程度である。
その他の成分
本発明の付加硬化性液状シリコーンゴム組成物に、発明の効果を損なわない限り、その他の成分として、必要に応じて、沈降シリカ、石英粉、珪藻土、炭酸カルシウムのような充填剤や、カーボンブラック、導電性亜鉛華、金属粉等の導電剤、窒素含有化合物やアセチレン化合物、リン化合物、ニトリル化合物、カルボキシレート、錫化合物、水銀化合物、硫黄化合物等のヒドロシリル化反応制御剤、酸化鉄、酸化セリウムのような耐熱剤、ジメチルシリコーンオイル等の内部離型剤、接着性付与剤、及びチクソ性付与剤等を配合することは任意である。
〔調製方法〕
こうして、上述した(A)~(E)成分及び必要に応じて配合されるその他成分の各所定量を、2本ロール、ニーダー、プラネタリーミキサー等の混練機で混練することにより、容易に付加硬化性液状シリコーンゴム組成物を調製することができる。
〔成形・硬化方法〕
付加硬化性シリコーンゴム組成物の成形・硬化方法としては、常法を採用し得るが、成形法として射出成形、トランスファー成形、注入成形、圧縮成形等から目的にあった最適な手段を選択することが可能である。硬化条件としては、40~230℃で3秒~160分間程度の加熱処理(一次加硫)条件を採用し得る。また、必要に応じて任意に40~230℃で10分~24時間程度の二次加硫(ポストキュア)を行ってもよい。
こうして得られる本発明の付加硬化性液状シリコーンゴム組成物は、硬化後に高硬度とならずに高引裂強度を有するシリコーンゴムを与えるものであり、哺乳瓶用乳首、マスク材料等として好適に用いられる。
以下、合成例、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、下記例で部は質量部を示す。また、平均重合度は、数平均重合度を示す。
[合成例1]
温度計、還流管、滴下ロート及び機械撹拌装置を備えた500mlのセパラブルフラスコに、下記式(V)
Figure 0007176180000004
で示される化合物10.0g(0.0082mol)、トルエン10.0g及び白金の1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液(白金濃度:0.5質量%)0.064gを入れ、80℃に加熱した。次いで、下記式(VI)
Figure 0007176180000005
で示される化合物72.5g(0.031mol)を15分かけて滴下し、80℃で1時間撹拌した。その後、減圧下でトルエンを留去し、下記式(VII)
Figure 0007176180000006

で示される化合物B1(1分子当たりの平均ビニル基数:4.3個、ビニル基量0.000440mol/g)を79.7g得た。
[合成例2]
温度計、還流管、滴下ロート及び機械撹拌装置を備えた500mlのセパラブルフラスコに、合成例1の式(V)で示される化合物9.0g(0.0074mol)、トルエン30.0g及び白金の1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液(白金濃度:0.5質量%)0.057gを入れ、80℃に加熱した。次いで、下記式(VIII)
Figure 0007176180000007
で示される化合物120.0g(0.026mol)を20分かけて滴下し、80℃で3時間撹拌した。その後、減圧下でトルエンを留去し、下記式(IX)
Figure 0007176180000008

で示される化合物B2(1分子当たりの平均ビニル基数:4.5個、ビニル基量0.000256mol/g)を124.8g得た。
[実施例1]
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が750であるジメチルポリシロキサン(A1)60部、BET法による比表面積が300m2/gであるヒュームドシリカ(D1)(日本アエロジル社製、アエロジル300)40部、ヘキサメチルジシラザン8部、水2.0部を25℃で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。
このシリコーンゴムベース100部に、上記ジメチルポリシロキサン(A1)30部、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が450であるジメチルポリシロキサン(A2)15部、合成例1のビニル基を有するかご型シルセスキオキサン(B1)5部を入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され側鎖にSi-H基を平均35個有するメチルハイドロジェン・ジメチルポリシロキサン(C1)(平均重合度100、Si-H基量0.0055mol/g)を2.0部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム混合物を得た。
なお、この混合物において、総Si-H基量と総ビニル基量のモル比(Si-H基/ビニル基)は1.8である。
このシリコーンゴム混合物中に、(E)成分として1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体のジメチルシロキサン溶液(Pt濃度1質量%)0.10部((A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、白金族金属(質量換算)として956.5ppmに相当)を混合してシリコーンゴム組成物とした。該組成物を120℃/10分のプレスキュア後、オーブン内で150℃/1時間のポストキュアを行って得られた硬化物について、JIS K 6253-3:2012に基づき、デュロメータタイプAにおける硬さ、JIS K 6251:2010に基づき、引張強さ及び切断時伸び、JIS K 6252-1:2015に基づき、クレセント形及びトラウザ形試験片で引裂強さを測定した結果を表1に示した。
[実施例2]
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が750であるジメチルポリシロキサン(A1)60部、BET法による比表面積が300m2/gであるヒュームドシリカ(D1)(日本アエロジル社製、アエロジル300)40部、ヘキサメチルジシラザン8部、水2.0部を25℃で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。
このシリコーンゴムベース100部に、上記ジメチルポリシロキサン(A1)30部、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が450であるジメチルポリシロキサン(A2)15部、合成例2のビニル基を有するかご型シルセスキオキサン(B2)5部を入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され側鎖にSi-H基を平均35個有するメチルハイドロジェン・ジメチルポリシロキサン(C1)(平均重合度100、Si-H基量0.0055mol/g)を1.7部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム混合物を得た。
なお、この混合物において、総Si-H基量と総ビニル基量のモル比(Si-H基/ビニル基)は1.8である。
このシリコーンゴム混合物中に、(E)成分として1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体のジメチルシロキサン溶液(Pt濃度1質量%)0.10部((A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、白金族金属(質量換算)として956.5ppmに相当)を混合してシリコーンゴム組成物とした。該組成物を120℃/10分のプレスキュア後、オーブン内で150℃/1時間のポストキュアを行って得られた硬化物について、JIS K 6253-3:2012に基づき、デュロメータタイプAにおける硬さ、JIS K 6251:2010に基づき、引張強さ及び切断時伸び、JIS K 6252-1:2015に基づき、クレセント形及びトラウザ形試験片で引裂強さを測定した結果を表1に示した。
[実施例3]
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が750であるジメチルポリシロキサン(A1)60部、BET法による比表面積が300m2/gであるヒュームドシリカ(D1)(日本アエロジル社製、アエロジル300)40部、ヘキサメチルジシラザン8部、水2.0部を25℃で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。
このシリコーンゴムベース100部に、上記ジメチルポリシロキサン(A1)30部、合成例2のビニル基を有するかご型シルセスキオキサン(B2)20部を入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され側鎖にSi-H基を平均35個有するメチルハイドロジェン・ジメチルポリシロキサン(C1)(平均重合度100、Si-H基量0.0055mol/g)を2.7部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム混合物を得た。
なお、この混合物において、総Si-H基量と総ビニル基量のモル比(Si-H基/ビニル基)は1.8である。
このシリコーンゴム混合物中に、(E)成分として1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体のジメチルシロキサン溶液(Pt濃度1質量%)0.10部((A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、白金族金属(質量換算)として956.5ppmに相当)を混合してシリコーンゴム組成物とした。該組成物を120℃/10分のプレスキュア後、オーブン内で150℃/1時間のポストキュアを行って得られた硬化物について、JIS K 6253-3:2012に基づき、デュロメータタイプAにおける硬さ、JIS K 6251:2010に基づき、引張強さ及び切断時伸び、JIS K 6252-1:2015に基づき、クレセント形及びトラウザ形試験片で引裂強さを測定した結果を表1に示した。
[比較例1]
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が750であるジメチルポリシロキサン(A1)60部、BET法による比表面積が300m2/gであるヒュームドシリカ(D1)(日本アエロジル社製、アエロジル300)40部、ヘキサメチルジシラザン8部、水2.0部を25℃で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。
このシリコーンゴムベース100部に、上記ジメチルポリシロキサン(A1)30部、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が450であるジメチルポリシロキサン(A2)20部を入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され側鎖にSi-H基を平均35個有するメチルハイドロジェン・ジメチルポリシロキサン(C1)(平均重合度100、Si-H基量0.0055mol/g)を1.4部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム混合物を得た。
なお、この混合物において、総Si-H基量と総ビニル基量のモル比(Si-H基/ビニル基)は1.8である。
このシリコーンゴム混合物中に、(E)成分として1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体のジメチルシロキサン溶液(Pt濃度1質量%)0.10部((A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、白金族金属(質量換算)として956.5ppmに相当)を混合してシリコーンゴム組成物とした。該組成物を120℃/10分のプレスキュア後、オーブン内で150℃/1時間のポストキュアを行って得られた硬化物について、JIS K 6253-3:2012に基づき、デュロメータタイプAにおける硬さ、JIS K 6251:2010に基づき、引張強さ及び切断時伸び、JIS K 6252-1:2015に基づき、クレセント形及びトラウザ形試験片で引裂強さを測定した結果を表1に示した。
[比較例2]
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が750であるジメチルポリシロキサン(A1)60部、BET法による比表面積が300m2/gであるヒュームドシリカ(D1)(日本アエロジル社製、アエロジル300)40部、ヘキサメチルジシラザン8部、水2.0部を25℃で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。
このシリコーンゴムベース100部に、上記ジメチルポリシロキサン(A1)30部、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が450であるジメチルポリシロキサン(A2)15部、室温で固体の(CH33SiO1/2単位、CH2=CH(CH32SiO1/2単位及びSiO2単位からなる樹脂質共重合体[((CH33SiO1/2単位+CH2=CH(CH32SiO1/2単位)/SiO2単位=0.9(モル比)、ビニル基含有量=0.0008mol/g、Mn=3,700]5部を入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され側鎖にSi-H基を平均35個有するメチルハイドロジェン・ジメチルポリシロキサン(C1)(平均重合度100、Si-H基量0.0055mol/g)を2.6部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム混合物を得た。
なお、この混合物において、総Si-H基量と総ビニル基量のモル比(Si-H基/ビニル基)は1.8である。
このシリコーンゴム混合物中に、(E)成分として1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン白金錯体のジメチルシロキサン溶液(Pt濃度1質量%)0.10部((A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、白金族金属(質量換算)として1004.5ppmに相当)を混合してシリコーンゴム組成物とした。該組成物を120℃/10分のプレスキュア後、オーブン内で150℃/1時間のポストキュアを行って得られた硬化物について、JIS K 6253-3:2012に基づき、デュロメータタイプAにおける硬さ、JIS K 6251:2010に基づき、引張強さ及び切断時伸び、JIS K 6252-1:2015に基づき、クレセント形及びトラウザ形試験片で引裂強さを測定した結果を表1に示した。
[比較例3]
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が750であるジメチルポリシロキサン(A1)60部、BET法による比表面積が300m2/gであるヒュームドシリカ(D1)(日本アエロジル社製、アエロジル300)40部、ヘキサメチルジシラザン8部、水2.0部を25℃で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。
このシリコーンゴムベース100部に、上記ジメチルポリシロキサン(A1)30部、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が450であるジメチルポリシロキサン(A2)15部、合成例1の式(V)の化合物5部を入れ、30分撹拌を続けた。しかし、式(V)の化合物が不溶であり、白色固体として析出したため、これ以上の検討は断念した。
Figure 0007176180000009

Claims (3)

  1. (A)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を有し、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖され、主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなる平均重合度が150~1,500の直鎖状構造を有する、25℃で液状のアルケニル基含有オルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)下記一般式(I)
    Figure 0007176180000010
    (上記式(I)中、R1は互いに同一又は異種の、炭素数2~6のアルケニル基又は上記式(II)で示されるオルガノポリシロキサン残基であり、R2は互いに同一又は異種の炭素数1~6のアルキル基であり、上記式(II)中、R2は前記と同じであり、Xは酸素原子又は炭素数2~6のアルキレン基であり、nは30~200の整数である。*はSiとの結合点を示す。)
    で示され、分子中の全R1の内、2~7個がアルケニル基であるかご型構造を有するシルセスキオキサン:(A)成分100質量部に対し、1~100質量部、
    (C)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、0.1~40質量部、
    (D)BET法による比表面積が50m2/g以上であるヒュームドシリカ:(A)成分100質量部に対し、0~100質量部、
    (E)付加反応触媒:(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、白金族金属(質量換算)として0.1~1,000ppm
    を含有することを特徴とする付加硬化性液状シリコーンゴム組成物。
  2. (B)成分中のR1において、分子中の全R1の内、3~6個がビニル基であることを特徴とする請求項1記載の付加硬化性液状シリコーンゴム組成物。
  3. (D)成分の含有量が、(A)成分100質量部に対し、10~100質量部であることを特徴とする請求項1又は2記載の付加硬化性液状シリコーンゴム組成物。
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