JP7174900B2 - 発電装置、及び入力装置 - Google Patents

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Description

本開示は、一般に発電装置、及び入力装置に関し、より詳細には、操作子の移動に伴う可動子の運動エネルギーを電気エネルギーに変換することで発電する発電装置、及び入力装置に関する。
従来、ばね部材の復元力を利用して移動する可動部材を備えた発電装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載の発電装置は、操作子(押しボタン)と、可動部材(スライダ)と、2つのばね部材(第一ばね及び第二ばね)と、2つの永久磁石(第一の永久磁石及び第二の永久磁石)と、発電部と、を備えている。操作子が操作されていない状態では、可動部材は、永久磁石の吸着力によって安定した停止状態を保っている。この状態で操作子が操作されると、一方のばね部材(第一ばね)の復元力によって、永久磁石による吸着が解除され、可動部材が右方向へ移動する。また、操作子の操作が解除されると、他方のばね部材(第二ばね)の復元力によって、永久磁石による吸着が解除され、可動部材が左方向へ移動する。
特許文献1に記載の発電装置では、可動部材が移動するときに、発電部のコア(第一ヨーク部材)に通る磁束の向きが変化し、コアの外周に設置されているコイルに起電力が生じる。
国際公開第2014/061225号
本開示の一態様に係る発電装置は、固定部材と、前記固定部材に保持され、前記固定部材に対して第1位置と第2位置との間で第1の方向に沿って移動可能な可動部材と、前記可動部材が前記第1位置にある場合に第1操作位置に位置し、前記可動部材が前記第2位置にある場合に第2操作位置に位置するように、前記第1操作位置と前記第2操作位置との間を移動する操作子と、前記可動部材を前記第1位置及び前記第2位置の各々に保持する吸着力を発生する磁石と、前記可動部材に連動する可動子を有し、前記可動子の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する発電部と、前記可動部材に保持され、前記操作子からの力を前記可動部材に伝達するばね部材と、前記固定部材に保持されるスライド部材と、を備える。前記可動部材は、前記第1の方向に互いに離間する第1保持部及び第2保持部を有し、前記可動部材は、前記第1保持部と前記第2保持部との間に前記ばね部材を保持し、前記操作子は、第1押圧部と第2押圧部を有し、前記操作子が前記第1操作位置にある状態において、前記第1押圧部と前記第2保持部とによって前記ばね部材が挟まれ、前記操作子が前記第2操作位置にある状態において、前記第2押圧部と前記第1保持部とによって前記ばね部材が挟まれ、前記可動部材が前記第1位置にある状態で、前記第1押圧部が前記第2保持部に近づく向きに前記操作子が移動すると、前記第1押圧部及び前記第2保持部にて前記ばね部材が圧縮されて、前記ばね部材は、前記可動部材を前記第1位置から前記第2位置に移動させる復元力を発生し、前記可動部材が前記第2位置にある状態で、前記第2押圧部が前記第1保持部に近づく向きに前記操作子が移動すると、前記第2押圧部及び前記第1保持部にて前記ばね部材が圧縮されて、前記ばね部材は、前記可動部材を前記第2位置から前記第1位置に移動させる復元力を発生する。前記スライド部材は、前記操作子が前記第1操作位置にある場合に第1スライド位置に位置し、前記操作子が前記第2操作位置にある場合に第2スライド位置に位置し、前記第1スライド位置と前記第2スライド位置との間を前記第1の方向に沿って移動可能である。前記スライド部材が前記第1スライド位置と前記第2スライド位置との間を移動するときに、前記スライド部材は前記操作子を押圧し、前記操作子は、前記スライド部材に連動するように構成されている。
本開示の一態様に係る入力装置は、上述した発電装置と、前記発電部に電気的に接続され、前記操作子に連動して前記発電部で発生する前記電気エネルギーを用いて信号を出力する信号処理回路と、を備える。
本開示は、構造の簡略化、及び小型化を図ることができる、という利点がある。
図1Aは、本開示の一実施形態に係る発電装置を備えた入力装置について、可動部材が第1位置にある状態を示す平面図である。 図1Bは、図1AのX1-X1線断面図である。 図2Aは、同上の入力装置について、可動部材が第2位置にある状態を示す平面図である。 図2Bは、図2AのX1-X1線断面図である。 図3は、同上の入力装置の斜視図である。 図4は、同上の入力装置の分解斜視図である。 図5Aは、同上の発電装置について、可動部材から操作子及びばね部材を外した状態を示す要部の分解斜視図である。 図5Bは、同上の発電装置について、可動部材から操作子を外した状態を示す要部の分解斜視図である。 図6は、同上の発電装置について、可動部材、操作子及びばね部材を示す要部の斜視図である。 図7Aは、同上の発電装置の可動部材が第1位置から第2位置に移動する際の動作説明図である。 図7Bは、同上の発電装置の可動部材が第1位置から第2位置に移動する際の動作説明図である。 図7Cは、同上の発電装置の可動部材が第1位置から第2位置に移動する際の動作説明図である。 図8Aは、同上の発電装置の可動部材が第2位置から第1位置に移動する際の動作説明図である。 図8Bは、同上の発電装置の可動部材が第2位置から第1位置に移動する際の動作説明図である。 図8Cは、同上の発電装置の可動部材が第2位置から第1位置に移動する際の動作説明図である。 図9Aは、同上の入力装置について、スライド部材が第1スライド位置にある状態を示す平面図である。 図9Bは、図9AのX1-X1線断面図である。 図10Aは、同上の入力装置について、スライド部材が第2スライド位置にある状態を示す平面図である。 図10Bは、図10AのX1-X1線断面図である。
実施形態の説明に先立って、発電装置の開発に対する市場の要求について説明する。近年、石油を主とした化石燃料を原料とする発電設備の増加により、将来の化石燃料の枯渇が大きな課題となっている。そこで、化石燃料を使用しない自立型の発電装置の開発が望まれている。自立型の発電装置としては、例えば水力、太陽光、風力、及び地熱などによる発電方式が知られているが、これらの発電装置では、大規模の設備が必要である。
一方、操作子の操作(移動)に伴う可動子の運動エネルギーを電気エネルギーに変換することで発電するスイッチ型の発電装置は、大規模の設備が不要であり、水力、太陽光、風力、及び地熱などによる発電方式に比べて小型化できる。そのため、スイッチ型の発電装置は、比較的小型の電子機器などへも搭載できる可能性を有している。ただし、この種の発電装置は、可動部材の移動速度によって発電量が変化する可能性がある。そこで、この種の発電装置では、ばね部材の復元力を利用して可動部材を移動させることで、操作子の移動速度に関わらず可動部材を比較的高速に移動させる、いわゆる速動機構が適用されることがある。速動機構を適用した発電装置では、操作子の操作(移動)に伴ってばね部材が変形してばね部材に蓄積されるエネルギーにより可動部材を移動させるので、可動部材を比較的高速に移動させることができ、安定した発電量が得られる。
ここで上述したような従来の発電装置について説明する。上述したような従来の発電装置においては、一方向(右方向)への可動部材の移動用と、他方向(左方向)への可動部材の移動用とで、別々のばね部材(第一ばね及び第二ばね)が必要である。そのため、ばね部材の部品点数が多くなり、発電装置の構造の簡略化、及び発電装置の小型化の妨げになる可能性がある。
以下に説明する実施形態では、速動機構を適用しながらも、構造の簡略化、及び小型化を図ることができるスイッチ型の発電装置を例示する。
(実施形態)
(1)概要
本実施形態に係る発電装置1は、図9A及び図9Bに示すように、装置本体1Aと、スライド部材81と、を備えている。スライド部材81については後に説明することとして、まず装置本体1Aの概要について説明する。
装置本体1Aは、図1A及び図1Bに示すように、固定部材2と、可動部材3と、操作子4と、永久磁石5と、発電部6と、ばね部材7と、を備えている。
可動部材3は、固定部材2に対して、第1の方向(図1Aの例では左右方向)に沿って移動可能に構成されている。可動部材3は、第1位置(図1Bに示す位置)と、第2位置(図2Bに示す位置)との間で移動する。ここでは、第1位置に位置する可動部材3は、第2位置に位置する可動部材3より固定部材2に対して右側に位置する。操作子4は、固定部材2に対して、移動可能に構成されている。操作子4は、可動部材3が第1位置にある場合に第1操作位置に位置し、可動部材3が第2位置にある場合に第2操作位置に位置するように、第1操作位置と第2操作位置との間を移動する。ただし、操作子4は、可動部材3とは別に移動する。つまり、可動部材3及び操作子4は、いずれも固定部材2に対して移動可能であるが、可動部材3と操作子4とは、互いに独立した別部材であって個別に移動可能である。
永久磁石5は、可動部材3を第1位置及び第2位置の各々に保持する吸着力を発生する。発電部6は、可動部材3に連動する可動子61を有し、可動子61の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する。ばね部材7は、可動部材3に保持され、操作子4からの力を可動部材3に伝達する。
可動部材3は、第1保持部31及び第2保持部32(図5A参照)を有している。第1保持部31と第2保持部32は互いに第1の方向(ここでは左右方向)に離間している。ここでは、第1保持部31は、第2保持部32より右側に位置している。第1保持部31と第2保持部32は、ばね部材7を挟んでおり、可動部材3はばね部材7を保持している。
操作子4は、第1押圧部41及び第2押圧部42を有している。第1押圧部41及び第2押圧部42は互いに第1方向(ここでは左右方向)に離間している。ここでは、第1押圧部41は第2押圧部42より右側に位置している。
可動部材3が第1位置にある状態(図1Aに示す状態)では、第1押圧部41と第2保持部32とによってばね部材7が挟まれる。可動部材3が第2位置にある状態(図2Aに示す状態)では、第2押圧部42と第1保持部31とによってばね部材7が挟まれる。ばね部材7は、可動部材3が第1位置にある状態で、第1押圧部41が第2保持部32に近づく向きに操作子4が移動すると、第1押圧部41及び第2保持部32にて圧縮されて、可動部材3を第2位置に移動させる復元力を発生するように構成されている。また、ばね部材7は、可動部材3が第2位置にある状態で、第2押圧部42が第1保持部31に近づく向きに操作子4が移動すると、第2押圧部42及び第1保持部31にて圧縮されて、可動部材3を第1位置に移動させる復元力を発生するように構成されている。
本開示において「所定方向」は、可動部材3が移動する方向である。本実施形態では一例として、可動部材3は、第1位置と第2位置との間で直進移動する。そのため、第1位置と第2位置とを結ぶ直線方向が「所定方向」となる。
なお、本開示では「所定方向」を「第1の方向」と表す場合がある。上述した構成の装置本体1Aの動作について簡単に説明する。可動部材3が第1位置にある状態では、永久磁石5の吸着力によって可動部材3は第1位置に保持されている。この状態で、例えば操作子4が操作されて操作子4が移動すると、第1押圧部41が第2保持部32に近づく向きに変位し、第1押圧部41と第2保持部32とに挟まれているばね部材7が圧縮される。このとき、ばね部材7が変形することによってばね部材7にはエネルギーが蓄積され、ばね部材7は復元力を発生する。第1押圧部41の変位量が徐々に大きくなって、ばね部材7の復元力が永久磁石5の吸着力を超えると、永久磁石5による可動部材3の保持状態が解除され、ばね部材7の復元力により、可動部材3が第1位置から第2位置に移動する。
反対に、可動部材3が第2位置にある状態では、永久磁石5の吸着力によって可動部材3が第2位置に保持されている。この状態で、例えば操作子4が操作されて操作子4が移動すると、第2押圧部42が第1保持部31に近づく向きに変位し、第2押圧部42と第1保持部31とに挟まれているばね部材7が圧縮される。このとき、ばね部材7が変形することによってばね部材7にはエネルギーが蓄積され、ばね部材7は復元力を発生する。第2押圧部42の変位量が徐々に大きくなって、ばね部材7の復元力が永久磁石5の吸着力を超えると、永久磁石5による可動部材3の保持状態が解除され、ばね部材7の復元力により、可動部材3が第2位置から第1位置に移動する。
したがって、本実施形態に係る装置本体1Aでは、操作子4の操作(移動)に伴って、可動部材3が第1位置と第2位置との間を移動するので、発電部6において、可動部材3に連動する可動子61の運動エネルギーが電気エネルギーに変換される。そして、装置本体1Aは速動機構を適用しており、可動部材3はばね部材7の復元力を利用して移動するため、操作子4の移動速度に関わらず可動部材3は比較的高速に移動する。これにより、装置本体1Aでは、比較的、可動部材3の移動速度が安定するため、安定した発電量が得られる。
本実施形態に係る装置本体1Aは、図1A及び図1Bに示すように入力装置10に適用可能である。すなわち、本実施形態の入力装置10は、装置本体1Aと、信号処理回路11と、を備えている。信号処理回路11は、装置本体1Aの発電部6に電気的に接続され、操作子4に連動して発電部6で発生する電気エネルギーを用いて信号を出力する。これにより、入力装置10は、操作子4の操作(移動)に伴って発電部6で発電された電力によって、信号処理回路11を動作させることができる。したがって、入力装置10は、別途、電池、バッテリ、又は商用電源などからの電力供給が不要となる。
ところで、可動部材3と固定部材2との間に生じる摩擦力を考慮すると、厳密には、ばね部材7の復元力が、上記摩擦力と永久磁石5の吸着力との和を超えたときに、可動部材3が移動する。ただし、本実施形態では、可動部材3と固定部材2との間の摩擦力は無視できる程度に小さいことと仮定して説明する。
(2)詳細
以下、本実施形態の発電装置1及びこれを備えた入力装置10の詳細について、図面を参照して説明する。ここでも、スライド部材81については後に説明することとして、まず装置本体1Aについて説明する。ただし、以下に説明する構成は、本開示の一例に過ぎず、本開示は下記の実施形態に限定されない。したがって、この実施形態以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
本実施形態では、操作子4は、所定方向に離間した第1ボタン401及び第2ボタン402を有する。第1ボタン401及び第2ボタン402の各々は、操作方向に沿って押し込み可能である。ここでいう「操作方向」は、可動部材3の移動方向である「所定方向」に交差する方向である。以下では特に断りがない限り、「所定方向」を左右方向、「操作方向」を上下方向として説明する。さらに、可動部材3が第1位置(図1B参照)から第2位置(図2B参照)に移動するときの可動部材3の移動の向きを左方、第1ボタン401及び第2ボタン402の各々を押し込む向きを下方として説明する。つまり、図1B等において、「上」、「下」、「左」、「右」の矢印で示す通りに上下左右の各方向を規定する。また、以下では、図1Bの紙面に直交する方向を前後方向とし、手前側を前方として説明する。つまり、図1A等において「前」、「後」の矢印で示す通りに前後の各方向を規定する。ただし、これらの方向は装置本体1Aの使用方向を規定する趣旨ではない。また、図面中の各方向を示す矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。
また、本実施形態では、「所定方向」と「操作方向」とは互いに直交することとして説明する。ここでいう「直交」は、厳密に90度で交わる状態だけでなく、ある程度の誤差の範囲内で略直交する状態も含む意味である(以下、同様の意味で「直交」を用いる)。
(2.1)入力装置
まず、装置本体1Aを備えた入力装置10について、図1A~図4を参照しながら説明する。図1Bは、図1AのX1-X1線断面図である。図2Bは、図2AのX1-X1線断面図である。
入力装置10は、装置本体1Aを含む発電装置1(図9A参照)と、信号処理回路11と、を一体に有している。本実施形態では、装置本体1Aの固定部材2は左右方向に細長い直方体状であって、内部に装置本体1Aの構成要素を収納可能な筐体を構成する。入力装置10は、固定部材2に接合される上カバー23を更に備えている。
固定部材2は、合成樹脂製である。固定部材2は、第1ケース21と、第2ケース22と、を有している。第1ケース21は、下面に開口部を有する箱状に形成されている。第2ケース22は、矩形板状であって、第1ケース21の開口部を塞ぐように第1ケース21に接合される。このように、第1ケース21と第2ケース22とは、上下方向に組み合わされて接合されることにより、固定部材2を構成する。第1ケース21の左右方向の両端面からは、固定部材2を取付対象物に取り付けるための一対の取付片212がそれぞれ突出している。
第1ケース21と第2ケース22との接合は、例えば、レーザ溶着によって実現される。これにより、入力装置10では、第1ケース21と第2ケース22との接合箇所から、第1ケース21と第2ケース22とで囲まれた空間内に、水などが浸入することを抑制できる。また、入力装置10は、発電装置1(装置本体1Aを含む)を備えているため、電池又はバッテリなどが不要である。すなわち、入力装置10には、電池又はバッテリを収納するための空間が不要であり、固定部材2には、該空間へのアクセスを可能とする開閉可能な蓋も不要である。
第1ケース21の上面には、左右方向に並ぶ一対の貫通孔213が形成されている。一対の貫通孔213の各々は、前後方向に長い長円状に開口し、かつ第1ケース21を上下方向に貫通する孔である。一対の貫通孔213は、装置本体1Aの操作子4を第1ケース21の上面から露出させるための孔である。
操作子4は、左右方向に離間した第1ボタン401及び第2ボタン402を有している。なお、操作子4は、シーソーのように動くため、厳密には、操作子4は、上面から見て、左右方向に離間した第1ボタン401及び第2ボタン402を有している。操作子4が固定部材2に対して移動可能に保持された状態では、第1ボタン401は一対の貫通孔213のうち右側の貫通孔213から突出し、第2ボタン402は一対の貫通孔213のうち左側の貫通孔213から突出する。操作子4は、第1操作位置(図1A及び図1Bに示す位置)と第2操作位置(図2A及び図2Bに示す位置)との間で回転可能な状態で固定部材2に保持されている。本実施形態では、操作子4は合成樹脂製であって、第1ボタン401と第2ボタン402とは一体に形成されている。
操作子4が第1操作位置にある状態では、第1ボタン401が第2ボタン402よりも相対的に上方に位置するように、操作子4は第1ケース21の上面に対して右上がりに傾いている。この状態で、第1ボタン401が下方に押されると、操作子4は回転軸C1(図6参照)を中心にして回転し、第2操作位置に移動する。このとき、第1ボタン401は下方に移動し、第2ボタン402は上方に移動する。一方、操作子4が第2操作位置にある状態では、第2ボタン402が第1ボタン401よりも相対的に上方に位置するように、操作子4は第1ケース21の上面に対して左上がりに傾いている。この状態で、第2ボタン402が下方に押されると、操作子4は回転軸C1を中心にして回転し、第1操作位置に移動する。このとき、第2ボタン402は下方に移動し、第1ボタン401は上方に移動する。要するに、操作子4は、回転軸C1を中心に双方向に回転することにより、第1操作位置と第2操作位置との間でシーソー動作する。
また、第1ケース21の上面における一対の貫通孔213の周辺には、十分な可撓性を有する防水ゴムが固定されていてもよい。防水ゴムには、第1ボタン401及び第2ボタン402を通すための孔が形成される。防水ゴムは、一対の貫通孔213の各々の周縁と第1ボタン401及び第2ボタン402との隙間を埋めることができる。これにより、一対の貫通孔213からの水などの浸入が抑制可能である。
信号処理回路11は、第1ケース21の上面に形成された収納凹所211に収納される。収納凹所211は、第1ケース21の上面において、一対の貫通孔213の左方に形成されている。第1ケース21の上面には、収納凹所211の開口面を塞ぐように上カバー23が接合される。これにより、信号処理回路11は、収納凹所211の底面と上カバー23との間に収納される。上カバー23は、合成樹脂製である。第1ケース21と上カバー23との接合は、例えば、レーザ溶着によって実現される。これにより、入力装置10では、第1ケース21と上カバー23との接合箇所から、収納凹所211内に、水などが浸入することを抑制できる。
信号処理回路11は、プリント基板111と、アンテナ112と、プリント基板111に実装される種々の電子部品と、を有している。プリント基板111に実装される電子部品は、例えば、電源回路、制御回路、メモリ、及び送信回路などを構成する。アンテナ112は、プリント基板111の上面に実装されている。プリント基板111の下面には、発電部6、及び後述のグランド配線113(図4参照)を電気的に接続するための接続パッドが設けられている。収納凹所211の底面のうち、後述する発電部6のコイル63(図4参照)に対応する位置には、第1ケース21を上下方向に貫通する第1接続孔214が形成されている。この第1接続孔214(図4参照)を通して、信号処理回路11に対し発電部6が電気的に接続される。また、収納凹所211の底面のうち、グランド配線113に対応する位置には、第1ケース21を上下方向に貫通する第2接続孔215が形成されている。この第2接続孔215(図4参照)を通して、信号処理回路11に対しグランド配線113が電気的に接続される。
信号処理回路11は、発電部6で発生した電力を電源として用いて動作する。さらに、信号処理回路11は、発電部6で発生する電力を電気信号として用い、この電気信号に応じて検知情報を生成する。信号処理回路11は、生成した検知情報を、電波を伝送媒体とする無線通信によって、アンテナ112から受信装置に送信する。信号処理回路11の通信方式は、例えばWiFi(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)、特定小電力無線などである。特定小電力無線は、免許及び登録を必要としない小電力無線であって、例えば日本国においては、420MHz帯又は920MHz帯の電波を使用する小電力無線である。
詳しくは「(2.2)発電装置」の欄で説明するが、装置本体1Aでは、固定部材2に対する操作子4の移動に伴って可動部材3が移動し、発電部6で電力が発生する。可動部材3が第1位置から第2位置に移動するときと、可動部材3が第2位置から第1位置に移動するときとでは、発電部6から出力される電気信号が異なる(例えば極性が異なる)。信号処理回路11は、発電部6から出力される電気信号に基づいて、可動部材3の移動の向きに応じた検知情報を生成し、受信装置に送信する。
したがって、本実施形態に係る入力装置10では、操作子4が操作された際に、発電部6で発生する電力を受けて信号処理回路11が動作し、操作子4の操作(移動)に応じた検知情報を受信装置に送信する。このとき、受信装置に送信される検知情報は、可動部材3の移動の向きによって変化する。すなわち、操作子4は、発電部6に発電させるための操作部と、信号処理回路11に検知情報を送信させるための操作部とを兼ねている。これにより、信号処理回路11に検知情報を送信させるための操作部が、装置本体1Aの発電用の操作子4とは別途に設けられる構成に比べて、部品点数が少なく抑えられる。
入力装置10は、一例として、クレセント錠の施錠/解錠を検知するクレセントセンサとして用いられる。この場合、入力装置10は、クレセント錠によって操作子4が間接的に操作されるように、取付対象物である窓枠に取り付けられる。入力装置10では、クレセント錠が施錠状態にあるか解錠状態にあるかによって、操作子4の操作状態が変化する。したがって、入力装置10からの検知情報を受信する受信装置においては、クレセント錠が施錠状態にあるか解錠状態にあるかを監視することが可能である。
ところで、入力装置10の信号処理回路11はコンデンサ114を備えていることが好ましい。これにより、入力装置10は、発電部6で発電される電荷をコンデンサ114に蓄えることができ、信号処理回路11の最低動作電圧以上の電圧を、信号処理回路11に安定して印加することができる。
(2.2)発電装置
次に、発電装置1における装置本体1Aの構成について、図1A~図4を参照しながら説明する。
装置本体1Aは、上述したように左右方向に細長い直方体状の固定部材2を備えている。固定部材2を構成する第1ケース21と第2ケース22とに囲まれた空間には、装置本体1Aの構成要素である可動部材3、操作子4、永久磁石5、発電部6、及びばね部材7が収納されている。
可動部材3は、左右方向に沿って直進移動可能な状態で固定部材2に保持されている。可動部材3は、第1位置(図1Bに示す位置)と、第2位置(図2Bに示す位置)との間で移動する。本実施形態では、可動部材3が第1位置から第2位置に移動するときの可動部材3の移動の向きを左方と定義しているので、第2位置は第1位置から左方にずれた位置となり、第1位置は第2位置から右方にずれた位置となる。つまり、可動部材3の可動範囲における右端位置が第1位置、左端位置が第2位置である。そのため、左右方向において、「第1位置側」というのは「右側」を意味し、「第2位置側」というのは「左側」を意味する。
具体的には、可動部材3は、第1ケース21と第2ケース22とに囲まれた空間内に収納されている。可動部材3は、ばね部材7を保持する第1ブロック301と、後述する発電部6の可動子61を保持する第2ブロック302と、を有している。第1ブロック301及び第2ブロック302は、第1ブロック301が右側となるように、左右方向に並べて配置されている。本実施形態では、可動部材3は合成樹脂製であって、第1ブロック301と第2ブロック302とは一体に形成されている。
可動部材3は、第1ケース21と第2ケース22との間に挟まれることにより、固定部材2に対する移動が規制される。さらに、第2ケース22の上面には、左右方向に沿って延びる一対のガイド溝221(図4参照)が形成されている。可動部材3の下面には、ガイド溝221に挿入される突起が形成されている。可動部材3の突起が一対のガイド溝221に挿入されることによって、固定部材2に対する可動部材3の前後方向への移動が規制される。これにより、可動部材3は、固定部材2に対して左右方向にのみ移動可能となる。
また、第2ケース22の上面には、操作子4を支持するための一対の支持壁222(図4参照)が形成されている。一対の支持壁222は、前後方向に対向しており、第1ブロック301の前後方向の両側にそれぞれ配置されている。さらに、第2ケース22の上面には、後述する発電部6のコア62を支持するための一対のリブ223(図4参照)が形成されている。一対の支持壁222は、前後方向に対向しており、第1ブロック301を挟む位置に配置されている。一対のリブ223は、前後方向に対向しており、第2ブロック302の前後方向の両側にそれぞれ配置されている。
図4に示すように、第1ブロック301は、第1開口部33を有し、平面視で左右方向に長い矩形枠状となる。第1開口部33には、ばね部材7が収納される。第1ブロック301の上面における第1開口部33の右方には、第1凹所34が形成されている。第1ブロック301の上面における第1開口部33の左方には、第2凹所35が形成されている。第1ブロック301における第1開口部33と第1凹所34との間には、第1保持部31が設けられている。第1ブロック301における第1開口部33と第2凹所35との間には、第2保持部32が設けられている。つまり、可動部材3は、左右方向に離間し、右側(第1位置側)に位置する第1保持部31、及び左側(第2位置側)に位置する第2保持部32を有している。第1ブロック301は、第1保持部31と第2保持部32との間にばね部材7を挟むようにして、第1開口部33内にばね部材7を保持する。
第2ブロック302は、第2開口部36を有し、平面視で左右方向に長い矩形枠状となる。第2開口部36には、後述する発電部6のコイル63が収納される。第2ブロック302の上面における第2開口部36の左右方向の両側には、後述する発電部6の可動子61が固定される。
ばね部材7は、操作子4からの力を可動部材3に伝達するための部材であって、上述したように可動部材3の第1ブロック301に保持されている。つまり、操作子4が移動すると、ばね部材7は操作子4からの力を受けて変形し(圧縮され)、これによりばね部材7には弾性エネルギーが蓄えられる。ばね部材7は、このように操作子4からの力を受けて蓄えたエネルギー(弾性エネルギー)を、可動部材3に向けて解放することにより、操作子4からの力を可動部材3に伝達する。
ばね部材7は、弾性を有する板材、例えば、ステンレス(SUS)などの金属板にて構成されている。つまり、本実施形態では、ばね部材7は板ばねである。ばね部材7は、左右方向の両端部にそれぞれ第1端部71及び第2端部72を有している。第1端部71はばね部材7の右端部、第2端部72はばね部材7の左端部である。ばね部材7は、第1端部71と第2端部72との間に、ばね部材7の厚み方向(上下方向)に凸となるように湾曲した湾曲部73を、更に有している。ここでは、湾曲部73は、正面視で下方に向けて凸となるように湾曲した形状である。湾曲部73は、所定の曲率で円弧状に湾曲していることが好ましい。さらに、本実施形態では、第1端部71及び第2端部72は、それぞれ正面視が左右方向の両側に向けて凸となる湾曲状を成すように、下方に向けてカール曲げ加工されている。これにより、ばね部材7は、正面視が略「Ω」字状となる。
操作子4は、「(2.1)入力装置」の欄で説明したように、第1操作位置と第2操作位置との間で、回転軸C1(図6参照)を中心にして回転可能な状態で、固定部材2に保持されている。そして、第1ボタン401が押されると操作子4は正面視で時計回りに回転し、第2ボタン402が押されると操作子4は正面視で反時計回りに回転する。操作子4は、平面視で矩形板状のレバー本体403と、円柱状に形成された一対の軸部43と、を更に有している。第1ボタン401及び第2ボタン402は、レバー本体403の上面における左右方向の両端部からそれぞれ上方に突出している。一対の軸部43は、レバー本体403の左右方向の中央部において、レバー本体403の前後方向の両端面からそれぞれ突出している。操作子4は、一対の軸部43が第2ケース22の一対の支持壁222上に載せ置かれた状態で、第1ケース21にて上方から挟まれるようにして、固定部材2に対して回転可能に保持される。前後方向への一対の軸部43の移動は、第1ケース21の内周面に形成されている一対の軸受部によって規制される。
ここにおいて、操作子4は、左右方向に離間し、右側(第1位置側)に位置する第1押圧部41、及び左側(第2位置側)に位置する第2押圧部42を、更に有している。第1押圧部41及び第2押圧部42は、レバー本体403の下面における左右方向の両端部からそれぞれ下方に突出している。操作子4と可動部材3との関係では、第1押圧部41は第1ブロック301の第1凹所34に対応する位置に配置され、第2押圧部42は第1ブロック301の第2凹所35に対応する位置に配置される。操作子4とばね部材7との関係では、第1押圧部41及び第2押圧部42は、左右方向においてばね部材7の両側に配置される。
このような構成により、可動部材3が第1位置にある状態では、ばね部材7は、第1押圧部41と第2保持部32との間に挟まれる。可動部材3が第2位置にある状態では、ばね部材7は、第2押圧部42と第1保持部31との間に挟まれる。そのため、操作子4が第1操作位置から第2操作位置に移動するとき、第1押圧部41が第2保持部32に近づき、かつ第2押圧部42が第1保持部31から離れる向きに移動する。このとき、ばね部材7は第1押圧部41及び第2保持部32にて圧縮される。また、操作子4が第2操作位置から第1操作位置に移動するとき、第2押圧部42が第1保持部31に近づき、かつ第1押圧部41が第2保持部32から離れる向きに移動する。このとき、ばね部材7は第2押圧部42及び第1保持部31にて圧縮される。
したがって、操作子4が移動すると、操作子4からの力がばね部材7を介して可動部材3に伝達され、可動部材3が移動することになる。操作子4が第1操作位置から第2操作位置に移動すると、可動部材3は第1位置から第2位置に移動する。操作子4が第2操作位置から第1操作位置に移動すると、可動部材3は第2位置から第1位置に移動する。可動部材3(特に第1ブロック301)、ばね部材7、及び操作子4の詳細な構成については「(2.3)速動機構」の欄で説明する。
発電部6は、可動部材3に連動する可動子61を有し、可動子61の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する。発電部6は、可動子61の他、コア62と、コア62に装着されたコイル63と、を有している(図4参照)。本実施形態では、発電部6は、コイルボビン64及び一対の接続端子65を更に有している(図4参照)。
コイルボビン64は合成樹脂製であって、コイルボビン64に巻き付けられた導線によってコイル63が構成されている。コア62は、例えば珪素鋼板などの磁性材料にて構成されている。コア62は、コイルボビン64を前後方向に貫通した状態で、コイルボビン64及びコイル63と一体化されている。一対の接続端子65は、導電性を有する金属板からなる。一対の接続端子65は、コイルボビン64に保持されており、コイル63を構成する導線の両端に対してそれぞれ電気的に接続されている。一対の接続端子65は、第1ケース21の第1接続孔214を通して、信号処理回路11に電気的に接続される。
コア62は、固定部材2に対して固定される。ここでは、コア62は、前後方向の両端部が第2ケース22の一対のリブ223上に載せ置かれた状態で、第1ケース21にて上方から押さえ付けられるようにして、固定部材2に固定される。前後方向へのコア62の移動は、第1ケース21の内周面に形成されている一対の規制リブによって規制される。
可動子61は、コア62に対して左右方向の両側に位置する第1可動片611及び第2可動片612を有している。ここでは、第1可動片611は、前後方向において一対の第1ヨーク611a,611bに分割されている。第2可動片612は、前後方向において一対の第2ヨーク612a,612bに分割されている。一対の第1ヨーク611a,611b及び一対の第2ヨーク612a,612bは、いずれも、例えば珪素鋼板などの磁性材料にて構成されている。
第1可動片611は、第2ブロック302の上面における第2開口部36の左側に固定される。第2可動片612は、第2ブロック302の上面における第2開口部36の右側に固定される。第1可動片611及び第2可動片612は、例えば、第2ブロック302の上面から突出した結合部を用いてスナップフィット構造により、第2ブロック302に対して固定される。
このように第1可動片611及び第2可動片612は可動部材3に保持されており、これにより可動子61が可動部材3に連動する。可動部材3が移動することで、固定部材2に固定されているコア62に対して可動子61が相対的に移動する。ここで、可動部材3とコイル63との関係では、可動部材3の第2開口部36内をコイル63が相対的に移動することになるため、可動部材3とコイル63との干渉は回避される。可動子61が移動すると、コア62の前後方向の両端部に対して、第1可動片611及び第2可動片612の各々が接離する。
具体的には、可動部材3が第1位置にある状態、つまり図1A及び図1Bに示す状態では、コア62に対して第1可動片611が接触する。このとき、コア62の前端部に対して第1ヨーク611aが接触し、コア62の後端部に対しては第1ヨーク611bが接触する。この状態で、コア62と第2可動片612とは離間する。一方、可動部材3が第2位置にある状態、つまり図2A及び図2Bに示す状態では、コア62に対して第2可動片612が接触する。このとき、コア62の前端部に対して第2ヨーク612aが接触し、コア62の後端部に対しては第2ヨーク612bが接触する。この状態で、コア62と第1可動片611とは離間する。
また、永久磁石5は、第1磁石51と、第2磁石52と、を有している。第1磁石51は第1可動片611に固定され、第2磁石52は第2可動片612に固定される。第1磁石51及び第2磁石52は、いずれも矩形板状に形成されている。第1磁石51は、一対の第1ヨーク611a,611b間に挟まれた状態で、第1可動片611に固定されている。同様に、第2磁石52は、一対の第2ヨーク612a,612b間に挟まれた状態で、第2可動片612に固定されている。第1磁石51は、前面がN極、後面がS極となるように磁極性が設定されている。そのため、第1ヨーク611aはN極に着磁され、第1ヨーク611bはS極に着磁される。一方、第2磁石52は、前面がS極、後面がN極となるように磁極性が設定されている。そのため、第2ヨーク612aはS極に着磁され、第2ヨーク612bはN極に着磁される。
上述のように構成される発電部6は、可動子61の移動に伴って、コア62を通る磁束の向きが変化することにより、コイル63から電力を発生する。すなわち、可動部材3が第1位置にある状態では、コア62に第1可動片611が接触するので、第1ヨーク611a、コア62、及び第1ヨーク611bにより、第1磁石51の生じる磁束を通す磁路が形成される。これにより、コア62を通る磁束の向きは後ろ向き(前端部から後端部に向かう向き)になる。一方、可動部材3が第1位置から第2位置に移動すると、可動部材3に連動して可動子61も移動する。そして、可動部材3が第2位置にある状態では、コア62に第2可動片612が接触するので、第2ヨーク612b、コア62、及び第2ヨーク612aにより、第2磁石52の生じる磁束を通す磁路が形成される。これにより、コア62を通る磁束の向きは前向き(後端部から前端部に向かう向き)になる。要するに、発電部6は、可動部材3の移動に伴ってコイル63中の磁場が変化することにより、コイル63に誘導電流が流れる、電磁誘導によって発電を行う。
また、本実施形態では、永久磁石5は、上述のようにコア62を通る磁束の向きを変化させる機能だけでなく、可動部材3を第1位置及び第2位置の各々に保持する吸着力を発生する機能を有している。つまり、可動部材3が第1位置にある状態では、コア62に第1可動片611が接触するので、第1磁石51の生じる磁束によってコア62に第1可動片611が吸着され、可動部材3が第1位置に保持される。一方、可動部材3が第2位置にある状態では、コア62に第2可動片612が接触するので、第2磁石52の生じる磁束によって、コア62に第2可動片612が吸着され、可動部材3が第2位置に保持される。このように、発電部6にて発電するための永久磁石5は、可動部材3を第1位置及び第2位置の各々に保持するための永久磁石として兼用される。
また、本実施形態では、装置本体1Aは、グランド配線113を更に備えている。グランド配線113は、導電性を有する金属板からなる。グランド配線113は、第1ケース21と第2ケース22との間の空間内において、可動部材3と干渉しないように、第1ケース21の内周面に沿って第1ブロック301の周囲に配置される。グランド配線113は、第1ケース21の第2接続孔215を通して、信号処理回路11の回路グランド(基準電位点)に電気的に接続される。
(2.3)速動機構
次に、可動部材3(特に第1ブロック301)、ばね部材7、及び操作子4の詳細な構成について、図5A~図6を参照して説明する。図6では、操作子4を想像線(2点鎖線)で示している。また、図6では、操作子4の回転軸C1を1点鎖線で示しているが、回転軸C1は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。
可動部材3は、図5A及び図5Bに示すように、第1開口部33を挟んで左右方向に対向するように配置された第1保持部31及び第2保持部32にて、ばね部材7を保持する。ここで、可動部材3(第1ブロック301)は、平面視においてばね部材7の四隅に接触し、ばね部材7を保持するように構成されている。具体的には、第1保持部31は、左右方向に直交する幅方向に離間した一対の第1保持片311を有し、一対の第1保持片311にて、ばね部材7の第1端部71に右方から接触する。同様に、第2保持部32は、幅方向に離間した一対の第2保持片321を有し、一対の第2保持片321にて、ばね部材7の第2端部72に左方から接触する。ここでいう「幅方向」は、所定方向(左右方向)と操作方向(上下方向)との両方に直交する方向であって、本実施形態では前後方向である。
さらに、第1保持部31は、一対の第1保持片311の左側面、つまり第2保持部32との対向面の上端部から、左方にそれぞれ突出する一対の第1突起312を有している。一対の第1突起312は、正面視で略三角形状であって、ばね部材7の第1端部71に上方から接触する。同様に、第2保持部32は、一対の第2保持片321の右側面、つまり第1保持部31との対向面の上端部から、右方にそれぞれ突出する一対の第2突起322を有している。一対の第2突起322は、正面視で略三角形状であって、ばね部材7の第2端部72に上方から接触する。
さらに、第1保持部31は、一対の第1保持片311の間に、第1凹所34の底面から上方に突出する第1支持台313を有している。第1支持台313は、前後方向において、一対の第1保持片311から離間しており、ばね部材7の第1端部71に下方から接触する。同様に、第2保持部32は、一対の第2保持片321の間に、第2凹所35の底面から上方に突出する第2支持台323を有している。第2支持台323は、前後方向において、一対の第2保持片321から離間しており、ばね部材7の第2端部72に下方から接触する。
上述した構成によれば、ばね部材7の第1端部71に対しては、第1保持部31が右方、上方及び下方から接触することで、第1端部71の右方、上方及び下方への移動が規制される。また、ばね部材7の第2端部72に対しては、第2保持部32が左方、上方及び下方から接触することで、第2端部72の左方、上方及び下方への移動が規制される。とくに、ばね部材7の左右方向への移動に関しては、一対の第1保持片311及び一対の第2保持片321が、平面視におけるばね部材7の四隅に接触することにより、規制される。
ここにおいて、ばね部材7は、第1端部71が一対の第1突起312及び第1支持台313間に挟まれ、かつ第2端部72が一対の第2突起322及び第2支持台323間に挟まれることで、脱落しないよう可動部材3に保持されている。そのため、ばね部材7のかかり代(一対の第1突起312及び第1支持台313間への第1端部71の挿入量、一対の第2突起322及び第2支持台323間への第2端部72の挿入量)は、例えば0.5~1.0mm程度に設定されることが好ましい。
また、操作子4におけるレバー本体403の前後方向の寸法は、一対の第1保持片311間の寸法、及び一対の第2保持片321間の寸法に比べて小さく設定されている。これにより、第1押圧部41は、前後方向において一対の第1保持片311の間に位置する。また、第2押圧部42は、前後方向において一対の第2保持片321の間に位置する。
このような位置関係により、図6に示すように、操作子4は、一対の第1保持片311の間を通して、第1押圧部41にて、ばね部材7の第1端部71に右方から接触可能となる。同様に、操作子4は、一対の第2保持片321の間を通して、第2押圧部42にて、ばね部材7の第2端部72に左方から接触可能となる。つまり、操作子4は、第1押圧部41にてばね部材7の第1端部71の前後方向の中央部に接触し、又は第2押圧部42にてばね部材7の第2端部72の前後方向の中央部に接触することで、ばね部材7を圧縮する。言い換えれば、操作子4は、ばね部材7の前後方向の中央部に接触することにより、ばね部材7を圧縮する。また、第1押圧部41及び第2押圧部42の下面には、それぞれ第1支持台313及び第2支持台323との干渉を回避するための切欠きが形成されていることが好ましい。
また、第1押圧部41は、上下方向への移動に伴って左右方向における第2保持部32との距離が変化するように、左右方向において第2保持部32と対向する位置に、上下方向に対して傾斜した第1傾斜面411を有している。言い換えれば、第1押圧部41における、ばね部材7の第1端部71との接触面である左端面は、左下方に向けて傾斜した第1傾斜面411からなる。さらに、第2押圧部42は、上下方向への移動に伴って左右方向における第1保持部31との距離が変化するように、左右方向において第1保持部31と対向する位置に、上下方向に対して傾斜した第2傾斜面421を有している。言い換えれば、第2押圧部42における、ばね部材7の第2端部72との接触面である右端面は、右下方に向けて傾斜した第2傾斜面421からなる。ここでは、第1押圧部41及び第2押圧部42は、いずれも正面視で略三角形状である。
上述した構成によれば、操作子4が第1操作位置から第2操作位置に移動する際、第1押圧部41が下方に移動することで、第1傾斜面411により、左右方向における第1押圧部41と第2保持部32との間隔が狭くなる。つまり、第1押圧部41が第2保持部32に近づくことになり、下向きの力が第1傾斜面411で左向きの力に変換されて、ばね部材7が圧縮される。その一方で、操作子4が第1操作位置から第2操作位置に移動する際、第2押圧部42が上方に移動することで、第2傾斜面421により、左右方向における第2押圧部42と第1保持部31との間隔が広くなる。つまり、第2押圧部42が第1保持部31から離れることになる。よって、ばね部材7が圧縮された状態では、ばね部材7の第2端部72から第2押圧部42が離れた位置にあるので、ばね部材7の弾性エネルギーの開放時に、第2押圧部42がばね部材7の第2端部72の移動の妨げとなることを回避できる。
操作子4が第2操作位置から第1操作位置に移動する際も同様に、第2押圧部42が下方に移動することで、第2傾斜面421により、左右方向における第2押圧部42と第1保持部31と間隔が狭くなる。つまり、第2押圧部42が第1保持部31に近づくことになり、下向きの力が第2傾斜面421で右向きの力に変換されて、ばね部材7が圧縮される。その一方で、操作子4が第2操作位置から第1操作位置に移動する際、第1押圧部41が上方に移動することで、第1傾斜面411により、左右方向における第1押圧部41と第2保持部32との間隔が広くなる。よって、ばね部材7が圧縮された状態では、ばね部材7の第1端部71から第1押圧部41が離れた位置にあるので、ばね部材7の弾性エネルギーの開放時に、第1押圧部41がばね部材7の第1端部71の移動の妨げとなることを回避できる。
このように、第1傾斜面411及び第2傾斜面421は、操作子4に加わる力の向きを変換してばね部材7を圧縮するだけでなく、ばね部材7の弾性エネルギーの開放時には、ばね部材7と操作子4との衝突を回避するための「逃げ」として機能する。
速動機構を構成する、第1保持部31、第2保持部32、ばね部材7、及び操作子4については、面対称な形状であることが好ましい。ここで、面対称の基準面は、操作子4の回転軸C1を含み、かつ左右方向に直交する平面である。
(2.4)動作
以下、本実施形態の装置本体1A及び入力装置10の動作について、図7A~図8Cを参照して説明する。可動部材3(特に第1ブロック301)、ばね部材7、及び操作子4の動作を中心に説明するため、図7A~図8Cでは、図1Bに示した図1AのX1-X1線断面図の一部のみを拡大した図を示す。また、図7A~図8Cでは、力の向きを矢印(F1~F4)で示しているが、これらの矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。また、図7A~図8Cでは、操作子4の回転軸C1を示しているが、回転軸C1は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。
まず、操作子4が第1操作位置から第2操作位置に移動して、可動部材3が第1位置から第2位置に移動するときの装置本体1Aの動作について、図7A~図7Cを参照して説明する。
可動部材3が第1位置にある場合において、操作子4が操作されていない状態、つまり装置本体1Aの外部から操作子4に力が加わっていない状態では、図7Aに示すように、操作子4は第1操作位置に位置する。この状態では、ばね部材7は、左右方向において第1押圧部41と第2保持部32との間に挟まれている。ばね部材7の第1端部71には第1押圧部41が対向し、ばね部材7の第2端部72には第2保持部32が対向する。ただし、第1端部71と第1押圧部41との間、及び第2端部72と第2保持部32との間の少なくとも一方には、隙間が空いていてもよい。
この状態で、第1ボタン401に下向きの力F1が作用する(第1ボタン401が押される)と、図7Bに示すように、操作子4は回転軸C1を中心に、正面視で時計回りに回転する。つまり、第1押圧部41は下方に移動するため、第1傾斜面411によって下向きの力が左向きの力に変換されて、ばね部材7の第1端部71を左方に変位させる。このとき、可動部材3は、永久磁石5(ここでは第1磁石51)の生じる吸着力によって、第1位置に保持されているため、第2保持部32は移動しない。したがって、左右方向においては、第1押圧部41が第2保持部32に近づくことになり、ばね部材7の第1端部71及び第2端部72間の間隔が狭くなって、湾曲部73が曲率半径を小さくするように変形する。そのため、ばね部材7は圧縮されることにより、ばね部材7に弾性エネルギーが蓄積され、ばね部材7には復元力が発生する。
この状態で、第1ボタン401に下向きの力F1が継続的に作用すると、図7Cに示すように、操作子4は回転軸C1を中心に、正面視で時計回りに更に回転する。このとき、第1押圧部41は更に下方に移動するため、第1傾斜面411によって下向きの力が左向きの力に変換されて、ばね部材7の第1端部71を更に左方に変位させる。第1端部71の変位量が大きくなると、ばね部材7の変形量も大きくなるので、ばね部材7に蓄積される弾性エネルギーが徐々に大きくなる。そして、ばね部材7の復元力が永久磁石5(ここでは第1磁石51)の吸着力を超えると、永久磁石5による可動部材3の保持状態が解除され、ばね部材7の弾性エネルギーが解放される。このとき、ばね部材7の第2端部72が第2保持部32を押すことにより、ばね部材7の復元力F2が可動部材3を左方に勢いよく移動させる。その結果、可動部材3は、可動範囲の終端位置である第2位置(図2Bに示す位置)まで、比較的高速に移動する。可動部材3が第1位置から第2位置に移動すると、可動部材3に保持されている可動子61の運動エネルギーが電気エネルギーに変換され、発電部6にて電力が発生する。
次に、操作子4が第2操作位置から第1操作位置に移動して、可動部材3が第2位置から第1位置に移動するときの装置本体1Aの動作について、図8A~図8Cを参照して説明する。
可動部材3が第2位置にある場合において、操作子4が操作されていない状態、つまり装置本体1Aの外部から操作子4に力が加わっていない状態では、図8Aに示すように、操作子4は第2操作位置に位置する。この状態では、ばね部材7は、左右方向において第2押圧部42と第1保持部31との間に挟まれている。ばね部材7の第2端部72には第2押圧部42が対向し、ばね部材7の第1端部71には第1保持部31が対向する。ただし、第2端部72と第2押圧部42との間、及び第1端部71と第1保持部31との間の少なくとも一方には、隙間が空いていてもよい。
この状態で、第2ボタン402に下向きの力F3が作用する(第2ボタン402が押される)と、図8Bに示すように、操作子4は回転軸C1を中心に、正面視で反時計回りに回転する。つまり、第2押圧部42は下方に移動するため、第2傾斜面421によって下向きの力が右向きの力に変換されて、ばね部材7の第2端部72を右方に変位させる。このとき、可動部材3は、永久磁石5(ここでは第2磁石52)の生じる吸着力によって、第2位置に保持されているため、第1保持部31は移動しない。したがって、左右方向においては、第2押圧部42が第1保持部31に近づくことになり、ばね部材7の第1端部71及び第2端部72間の間隔が狭くなって、湾曲部73が曲率半径を小さくするように変形する。そのため、ばね部材7は圧縮されることにより、ばね部材7に弾性エネルギーが蓄積され、ばね部材7には復元力が発生する。
この状態で、第2ボタン402に下向きの力F3が継続的に作用すると、図8Cに示すように、操作子4は回転軸C1を中心に、正面視で反時計回りに更に回転する。このとき、第2押圧部42は更に下方に移動するため、第2傾斜面421によって下向きの力が右向きの力に変換されて、ばね部材7の第2端部72を更に右方に変位させる。第2端部72の変位量が大きくなると、ばね部材7の変形量も大きくなるので、ばね部材7に蓄積される弾性エネルギーが徐々に大きくなる。そして、ばね部材7の復元力が永久磁石5(ここでは第2磁石52)の吸着力を超えると、永久磁石5による可動部材3の保持状態が解除され、ばね部材7の弾性エネルギーが解放される。このとき、ばね部材7の第1端部71が第1保持部31を押すことにより、ばね部材7の復元力F4が可動部材3を右方に勢いよく移動させる。その結果、可動部材3は、可動範囲の終端位置である第1位置(図1Bに示す位置)まで、比較的高速に移動する。可動部材3が第2位置から第1位置に移動すると、可動部材3に保持されている可動子61の運動エネルギーが電気エネルギーに変換され、発電部6にて電力が発生する。
ここで、ばね部材7の第1端部71及び第2端部72間の間隔がどの程度狭まったときに、永久磁石5による可動部材3の保持状態が解除されるかは、例えば、ばね部材7のばね係数及び永久磁石5の吸着力の大きさ等によって、任意に設定可能である。一例として、上述したようにばね部材7のかかり代が0.5~1.0mm程度の場合には、第1端部71及び第2端部72間の間隔が例えば0.3mm程度狭まったときに、ばね部材7の復元力が永久磁石5の吸着力を超えるように設定されることが好ましい。
以上説明したように、本実施形態の装置本体1A及び入力装置10では、操作子4の操作(移動)に伴い、可動部材3が第1位置から第2位置へ移動し、又は可動部材3が第2位置から第1位置へ移動する。つまり、可動部材3は、第1位置と第2位置との間を、左右方向に沿って直線的に往復移動する。そして、可動部材3が第1位置から第2位置へ移動する場合、及び第2位置から第1位置へ移動する場合のいずれにおいても、ばね部材7の復元力によって可動部材3が比較的高速に移動する。そのため、可動部材3が第1位置から第2位置に移動する「往路」と、可動部材3が第2位置から第1位置へ移動する「復路」との両方において、発電部6は同じように発電することができる。
(2.5)発電装置の全体構成
次に、本実施形態に係る発電装置1及び入力装置10の全体構成について、図9A~図10Bを参照しながら説明する。図9Bは、図9AのX1-X1線断面図である。図10Bは、図10AのX1-X1線断面図である。ここでは、図9A~図10Bに示すように、上記実施形態と同様に、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」の矢印で示す通りに各方向を規定する。これらの方向は入力装置10の使用方向を規定する趣旨ではない。
本実施形態に係る発電装置1は、上述した装置本体1Aと、スライド部材81と、を備えている。本実施形態では、発電装置1は、スライド部材81を収納するハウジング82を更に備えている。入力装置10は、この発電装置1と、信号処理回路11と、を備えている。言い換えれば、入力装置10は、装置本体1Aと、スライド部材81と、ハウジング82と、信号処理回路11と、を備えている。
ハウジング82は、下面に開口部を有する箱状に形成されている。ハウジング82は、発電装置1の上カバー23ごと、装置本体1Aの上面を覆うように装置本体1Aに固定されている。ハウジング82と装置本体1Aの上面との間に形成された空間に、スライド部材81の少なくとも一部(押部材83)が収納されている。ハウジング82には、ハウジング82を上下方向に貫通する操作孔821が形成されている。
ハウジング82は、固定部材2の構成要素に含まれている。つまり、固定部材2は、第1ケース21と、第2ケース22と、ハウジング82と、を有している。第1ケース21とハウジング82との接合は、例えば、レーザ溶着によって実現される。
スライド部材81は、第1スライド位置と第2スライド位置との間を左右方向に沿って直進移動可能な状態で、固定部材2に保持されている。スライド部材81は、操作子4が第1操作位置にある場合に第1スライド位置に位置し、操作子4が第2操作位置にある場合に第2スライド位置に位置する。ただし、スライド部材81は、可動部材3及び操作子4とは別に移動する。つまり、可動部材3、操作子4及びスライド部材81は、いずれも固定部材2に対して移動可能であるが、可動部材3と操作子4とスライド部材81とは、互いに独立した別部材であって個別に移動可能である。ここでは、第1スライド位置は、図9A及び図9Bに示すように、スライド部材81の可動範囲の左端位置である。第2スライド位置は、図10A及び図10Bに示すように、スライド部材81の可動範囲の右端位置である。本実施形態では、固定部材2に含まれる第1ケース21及びハウジング82にて、スライド部材81が保持されている。
スライド部材81は、押部材83と、操作突起84と、を有している。押部材83は、左右方向に沿って直進移動可能な状態で固定部材2に保持されている。操作突起84は、押部材83の上面の一部から上方に突出している。操作突起84は、ハウジング82の操作孔821を通して、ハウジング82の上面から上方に突出する。操作突起84の先端面(上面)には、一例として、前後方向に沿う溝が左右方向に複数本並んで形成されている。
押部材83は、操作子4の第1ボタン401及び第2ボタン402を押すための部材であって、第1ケース21の上面のうち、一対の貫通孔213(図3参照)が形成された部位に対向するように配置されている。本実施形態では、操作突起84が操作されてスライド部材81が第1スライド位置(図9B参照)から第2スライド位置(図10B参照)に移動する際には、押部材83は右方に直進移動する。このとき、押部材83が第1ボタン401を押すことにより、操作子4が回転し、操作子4が第1操作位置から第2操作位置に移動する。そのため、第1押圧部41が第2保持部32に近づく向きに変位し、ばね部材7の復元力により、可動部材3が第1位置から第2位置に移動する(図7A~図7C参照)。反対に、操作突起84が操作されてスライド部材81が第2スライド位置(図10B参照)から第1スライド位置(図9B参照)に移動する際には、押部材83は左方に直進移動する。このとき、押部材83が第2ボタン402を押すことにより、操作子4が回転し、操作子4が第2操作位置から第1操作位置に移動する。そのため、第2押圧部42が第1保持部31に近づく向きに変位し、ばね部材7の復元力により、可動部材3が第2位置から第1位置に移動する(図8A~図8C参照)。
このように、スライド部材81が第1スライド位置と第2スライド位置との間を移動するときに、操作子4がスライド部材81に押されて、操作子4がスライド部材81に連動するように、発電装置1が構成されている。
より詳細には、押部材83の右端面は、右下方に向けて傾斜した第1テーパ面832からなる。押部材83の左端面は、左下方に向けて傾斜した第2テーパ面831からなる。言い換えれば、押部材83において操作子4(第1ボタン401及び第2ボタン402)との接触面となる押部材83の下面は、左右方向の中央部に平坦領域を有し、その両側に第1テーパ面832及び第2テーパ面831を有している。これにより、押部材83は、右方に直進移動する際には、第1テーパ面832にて第1ボタン401を徐々に下方に押し込むことができる。押部材83は、左方に直進移動する際には、第2テーパ面831にて第2ボタン402を徐々に下方に押し込むことができる。
また、第1ケース21の上面における、一対の貫通孔213(図3参照)の前後方向の両側には、押部材83の前後方向への移動を規制する一対のガイド壁216が設けられている。また、ハウジング82及び第1ケース21には、押部材83を上下方向の両側から挟み込むことにより、押部材83の上下方向への移動を規制する規制構造が設けられている。一対のガイド壁216及び規制構造により、押部材83の移動方向が規制され、押部材83は左右方向にのみ移動可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係る発電装置1及び入力装置10は、スライド部材81が第1スライド位置と第2スライド位置との間を移動するときに、操作子4がスライド部材81に押されて、操作子4がスライド部材81に連動する。この構成によれば、スライド部材81によって操作子4が間接的に操作され、スライド部材81の位置(第1スライド位置/第2スライド位置)によって、操作子4の操作状態が変化する。その結果、入力装置10は、スライド部材81が操作される度に、操作子4に連動して発電部6で発生する電気エネルギーを用いて、スライド部材81の位置に応じた検知情報を、信号処理回路11から、例えば受信装置に送信することができる。
本実施形態では、スライド部材81が第1スライド位置から第2スライド位置に移動する際に、第1押圧部41が第2保持部32に近づく向きに操作子4が移動するが、この例に限らない。すなわち、スライド部材81が第2スライド位置から第1スライド位置に移動する際に、第1押圧部41が第2保持部32に近づく向きに操作子4が移動する構成であってもよい。
(3)効果
以上説明した本実施形態に係る発電装置1によれば、第1位置から第2位置への可動部材3の移動と、第2位置から第1位置への可動部材3の移動とに、同一のばね部材7の復元力が用いられる。つまり、第1位置から第2位置への可動部材3の移動と、第2位置から第1位置への可動部材3の移動とのいずれにおいても、ばね部材7の復元力によって可動部材3が比較的高速に移動するため、発電部6にて安定した発電量が得られる。そのため、第1位置と第2位置との間で可動部材3が双方向に移動する場合において、比較的安定した発電量を得ながらも、ばね部材7を単一の部材にて実現可能であるから、ばね部材7の部品点数を少なく抑えることができる。したがって、発電装置1の構造の簡略化、及び発電装置1の小型化を図ることができる。
さらに、第1位置から第2位置への可動部材3の移動と、第2位置から第1位置への可動部材3の移動とに、同一のばね部材7の復元力が用いられるから、可動部材3の双方向の移動時における、発電部6での発電量のばらつきが小さく抑えられる。つまり、第1位置から第2位置への可動部材3の移動と、第2位置から第1位置への可動部材3の移動とで、動作が略対称となる。したがって、第1位置から第2位置への可動部材3の移動時と、第2位置から第1位置への可動部材3の移動時とで、可動部材3の移動速度及びストロークが略均一となり、発電部6の発電量のばらつきを抑制できる。
また、本実施形態のように、ばね部材7は、所定方向(左右方向)の両端部にそれぞれ第1端部71及び第2端部72を有する板ばねであることが好ましい。この場合に、ばね部材7は、第1端部71と第2端部72との間に、ばね部材7の厚み方向に凸となるように湾曲した湾曲部73を、更に有することが好ましい。この構成によれば、ばね部材7として、可動部材3の移動方向である所定方向において対称な形状の板ばねを採用することができる。したがって、第1位置から第2位置への可動部材3の移動時と、第2位置から第1位置への可動部材3の移動時とにおける、ばね部材7の復元力のばらつきを抑制できる。この構成は発電装置1に必須の構成ではなく、例えば、ばね部材7は湾曲部73に代えて所定角度で折り曲げられた屈曲部を有していてもよい。
また、本実施形態のように、第1保持部31は、所定方向(左右方向)に直交する幅方向(前後方向)に離間した一対の第1保持片311を有し、一対の第1保持片311にてばね部材7に接触するように構成されることが好ましい。この場合、第2保持部32は、幅方向に離間した一対の第2保持片321を有し、一対の第2保持片321にてばね部材7に接触するように構成されることが好ましい。この場合、第1押圧部41は、幅方向において一対の第1保持片311の間に位置し、第2押圧部42は、幅方向において一対の第2保持片321の間に位置することが好ましい。この構成によれば、操作子4は、一対の第1保持片311の間を通して、第1押圧部41にて、ばね部材7を押すことができる。同様に、操作子4は、一対の第2保持片321の間を通して、第2押圧部42にて、ばね部材7を押すことができる。したがって、第1押圧部41又は第2押圧部42がばね部材7を圧縮する際、ばね部材7が幅方向に傾きにくく、ばね部材7を所定方向に沿って真っ直ぐに押すことができる。その結果、ばね部材7の生じる復元力が安定しやすくなる。ただし、この構成は発電装置1に必須の構成ではなく、例えば、ばね部材7の幅方向の一端部を、第1押圧部41又は第2押圧部42が押すように構成されていてもよい。
また、本実施形態のように、可動部材3は、所定方向(左右方向)に沿って直進移動可能な状態で固定部材2に保持されていることが好ましい。この構成によれば、可動部材3が直進移動するので、発電装置1の所定方向以外の方向での寸法を極力小さく抑えることができる。例えば、本実施形態のように、クレセントセンサとして入力装置10が用いられる場合、取付対象物である窓枠の幅に収まる程度の、細長い形状の発電装置1を実現できる。ただし、この構成は発電装置1に必須の構成ではなく、可動部材3は、例えばシーソー構造のように、回転を伴って移動する構成であってもよい。
また、本実施形態のように、操作子4は、第1操作位置と第2操作位置との間で回転可能な状態で固定部材2に保持されていることが好ましい。この場合、操作子4は、第1操作位置から第2操作位置に移動するとき、第1押圧部41が第2保持部32に近づき、かつ第2押圧部42が第1保持部31から離れる向きに移動するように構成されることが好ましい。この場合、操作子4は、第2操作位置から第1操作位置に移動するとき、第2押圧部42が第1保持部31に近づき、かつ第1押圧部41が第2保持部32から離れる向きに移動するように構成されることが好ましい。この構成によれば、操作子4は、第1操作位置と第2操作位置との間でシーソー動作するので、例えば、第1押圧部41が下方に移動すれば第2押圧部42は上方に移動する。したがって、第1押圧部41及び第2押圧部42のうち、ばね部材7を押さない方の押圧部を、可動部材3の進行経路から退避させることができ、第1押圧部41又は第2押圧部42によって可動部材3の移動が阻害されることを回避できる。その結果、可動部材3の移動が阻害されることによる発電部6での発電量の低下が抑制される。ただし、この構成は発電装置1に必須の構成ではなく、操作子4はシーソー構造でなくてもよい。
この場合において、本実施形態のように、操作子4は、第1押圧部41及び第2押圧部42を所定方向(左右方向)に交差する操作方向(上下方向)に移動させるように、固定部材2に対して移動可能に構成されることが好ましい。この場合、第1押圧部41は、操作方向への移動に伴って所定方向における第2保持部32との距離が変化するように、所定方向において第2保持部32と対向する位置に、操作方向に対して傾斜した第1傾斜面411を有することが好ましい。第2押圧部42は、操作方向への移動に伴って所定方向における第1保持部31との距離が変化するように、所定方向において第1保持部31と対向する位置に、操作方向に対して傾斜した第2傾斜面421を有することが好ましい。この構成によれば、第1傾斜面411及び第2傾斜面421が、操作子4に加わる力の向きを変換してばね部材7を圧縮するだけでなく、ばね部材7の弾性エネルギーの開放時には、ばね部材7と操作子4との衝突を回避するための「逃げ」として機能する。したがって、可動部材3の移動が阻害されることによる発電部6での発電量の低下が、より抑制される。ただし、この構成は発電装置1に必須の構成ではなく、第1押圧部41及び第2押圧部42には傾斜面が無くてもよく、例えば、ばね部材7における第1押圧部41及び第2押圧部42との接触面が傾斜面であってもよい。
また、本実施形態のように、発電部6は、コア62と、コア62に装着されたコイル63と、を更に有することが好ましい。この場合、発電部6は、可動子61の移動に伴って、コア62を通る磁束の向きが変化することにより、コイル63から電力を発生するように構成されることが好ましい。この構成によれば、可動部材3を第1位置及び第2位置の各々に保持する吸着力を発生するための永久磁石5を、発電部6での発電に兼用することができる。ただし、この構成は発電装置1に必須の構成ではなく、発電部6は、電磁誘導に限らず、例えば、圧電素子又は磁歪素子を用いて、運動エネルギーを電気エネルギーに変換する構成であってもよい。さらに、吸着力を発生するための永久磁石5とは別に、発電部6での発電用の永久磁石が設けられていてもよい。
この場合において、本実施形態のように、可動子61は、コア62に対して所定方向(左右方向)の両側に位置する第1可動片611及び第2可動片612を有することが好ましい。第1可動片611は、可動部材3が第1位置にある状態で、コア62に接触するように構成される。第2可動片612は、可動部材3が第2位置にある状態で、コア62に接触するように構成される。この場合、永久磁石5は、第1可動片611に固定された第1磁石51と、第2可動片612に固定された第2磁石52とを有することが好ましい。この構成によれば、第1可動片611及び第2可動片612の間でコア62が相対的に移動するだけの比較的簡単な構成で、コア62を通る磁束の向きを変化させて発電することが可能になる。ただし、この構成は発電装置1に必須の構成ではなく、発電部6は、例えば、単一の永久磁石5のみで、コア62を通る磁束の向きを変化させる構成であってもよい。
また、本実施形態のように、入力装置10は、発電装置1と、発電部6に電気的に接続され、操作子4に連動して発電部6で発生する電気エネルギーを用いて信号を出力する信号処理回路11と、を備えることが好ましい。この構成によれば、入力装置10の構造の簡略化、及び入力装置10の小型化を図ることができる。さらに、入力装置10においては、信号処理回路11を駆動するための電池などの低容量化、又は省略を図ることができる。
(4)変形例
以下、上記実施形態の変形例を列挙する。
操作子4は、所定方向に離間した第1押圧部41及び第2押圧部42を有していればよく、第1押圧部41と第2押圧部42とは一体に限らず、別体であってもよい。すなわち、第1押圧部41と第2押圧部42とは一部材で一体に構成されていてもよいし、第1押圧部41と第2押圧部42とは別部材からなり、個別に移動可能であってもよい。
また、入力装置10は、上述したクレセントセンサのように機械部品(クレセント錠)の位置検出に用いられる構成に限らず、例えば、機器の操作用のスイッチとして人に操作される構成であってもよい。この場合に、発電装置1は、操作子4が直接的に人に操作される構成であってもよいし、操作ハンドル等を介して、操作子4が間接的に人に操作される構成であってもよい。
また、入力装置10において、信号処理回路11に検知情報を送信させるためのスイッチが、発電部6とは別に設けられていてもよい。この場合、信号処理回路11は、発電部6で発生する電力を電源として用い、スイッチのオン/オフに応じて検知信号を生成する。この場合において、スイッチは、操作子4に連動してオン/オフしてもよいし、発電装置1の操作子4とは別に、スイッチを操作するための操作部が設けられてもよい。
また、信号処理回路11と受信装置との間の通信方式は、電波を伝送媒体とする無線通信に限らず、例えば、赤外線などの光を媒体とする光無線通信、又は有線通信であってもよい。
また、発電装置1は、第1位置から第2位置への可動部材3の移動と、第2位置から第1位置への可動部材3の移動とに、ばね部材7で生じる同一の復元力が用いられればよく、ばね部材7が単一の部材であることは、発電装置1に必須の構成ではない。例えば、操作子4と可動部材3との間に、複数のばね部材7が直列的、又は並列的に設けられてもよい。このような場合でも、第1位置から第2位置への可動部材3の移動と、第2位置から第1位置への可動部材3の移動とに、同一の、複数のばね部材7の復元力が用いられる。
また、ばね部材7は、上記実施形態で例示した構成に限らず、例えば、第1端部71及び第2端部72がカール曲げ加工されていなくてもよい。さらに、ばね部材7は、そもそも板ばねに限らず、例えば圧縮コイルばね、又はトーションばねなどであってもよい。
また、発電部6において、可動子61側にコア62及びコイル63が設けられ、固定子(つまり固定部材2に対して固定される部材)側に永久磁石5が設けられていてもよい。この構成でも、コア62に対して永久磁石5が相対的に移動するので、可動子61の移動により、コア62を通る磁束の向きを変化させることが可能である。
また、操作子4は、固定部材2の上面から露出する構成に限らず、固定部材2の側面、又は下面から露出してもよい。固定部材2の側面に操作子4が設けられる場合において、操作子4は、所定方向に沿って第1操作位置と第2操作位置との間を直進移動してもよい。つまり、操作子4は、シーソー構造に限らず、例えば、直動型の押ボタン構造、又はスライド構造などでもよい。
また、発電部6の可動子61は可動部材3に連動すればよく、可動子61は可動部材3に固定される構成に限らない。例えば、可動子61は、可動部材3の一部であってもよいし、リンクを介して可動部材3に繋がっていてもよい。
また、発電装置1は、可動部材3が第1位置から第2位置へ移動する際と、可動部材3が第2位置から第1位置へ移動する際との一方でのみ、発電部6で発電を行うように構成されてもよい。
また、操作子4は、上記実施形態のように、2つのボタン(第1ボタン401及び第2ボタン402)を有する構成に限らず、3つ以上のボタンを有していてもよい。又は、操作子4は、ボタンを1つだけ有していてもよい。
発電装置1は、入力装置10に用いられる構成に限らず、発電装置1単体で、又は入力装置10以外の器具及び設備などに組み込まれて、用いられてもよい。
また、入力装置10においては、上記実施形態のように、信号処理回路11が上カバー23内に収納される構成に限らず、信号処理回路11の一部又は全てが、上カバー23外に設けられていてもよい。信号処理回路11は、電源回路、制御回路、メモリ、及び通信回路などに限らず、例えば、センサ、AD変換器、DA変換器、及び受信回路などを構成する電子部品を含んでいてもよい。
1 発電装置
1A 装置本体
2 固定部材
3 可動部材
4 操作子
5 永久磁石
6 発電部
7 ばね部材
10 入力装置
11 信号処理回路
21,22 ケース
23 上カバー
31 第1保持部
32 第2保持部
33 第1開口部
34 第1凹所
35 第2凹所
36 第2開口部
41 第1押圧部
42 第2押圧部
43 軸部
51 磁石
52 磁石
61 可動子
62 コア
63 コイル
64 コイルボビン
65 接続端子
71 端部
72 端部
73 湾曲部
81 スライド部材
82 ハウジング
83 押部材
84 操作突起
111 プリント基板
112 アンテナ
113 グランド配線
114 コンデンサ
211 収納凹所
212 取付片
213 貫通孔
214 接続孔
215 接続孔
216 ガイド壁
221 ガイド溝
222 支持壁
223 リブ
301 第1ブロック
302 第2ブロック
311 保持片
312 突起
313 支持台
321 保持片
322 突起
323 支持台
401 ボタン
402 ボタン
403 レバー本体
411 傾斜面
421 傾斜面
611 可動片
611a,611b,612a,612b ヨーク
612 可動片
821 操作孔
831,832 テーパ面
C1 回転軸
F1 力
F2 復元力
F3 力
F4 復元力

Claims (4)

  1. 固定部材と、
    前記固定部材に保持され、前記固定部材に対して第1位置と第2位置との間で第1の方向に沿って移動可能な可動部材と、
    前記可動部材が前記第1位置にある場合に第1操作位置に位置し、前記可動部材が前記第2位置にある場合に第2操作位置に位置するように、前記第1操作位置と前記第2操作位置との間を移動する操作子と、
    前記可動部材を前記第1位置及び前記第2位置の各々に保持する吸着力を発生する磁石と、
    前記可動部材に連動する可動子を有し、前記可動子の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する発電部と、
    前記可動部材に保持され、前記操作子からの力を前記可動部材に伝達するばね部材と、
    前記固定部材に保持されるスライド部材と、
    を備え、
    前記可動部材は、前記第1の方向に互いに離間する第1保持部及び第2保持部を有し、
    前記可動部材は、前記第1保持部と前記第2保持部との間に前記ばね部材を保持し、
    前記操作子は、第1押圧部と第2押圧部を有し、
    前記操作子が前記第1操作位置にある状態において、前記第1押圧部と前記第2保持部とによって前記ばね部材が挟まれ、
    前記操作子が前記第2操作位置にある状態において、前記第2押圧部と前記第1保持部とによって前記ばね部材が挟まれ、
    前記可動部材が前記第1位置にある状態で、前記第1押圧部が前記第2保持部に近づく向きに前記操作子が移動すると、前記第1押圧部及び前記第2保持部にて前記ばね部材が圧縮されて、前記ばね部材は、前記可動部材を前記第1位置から前記第2位置に移動させる復元力を発生し、
    前記可動部材が前記第2位置にある状態で、前記第2押圧部が前記第1保持部に近づく向きに前記操作子が移動すると、前記第2押圧部及び前記第1保持部にて前記ばね部材が圧縮されて、前記ばね部材は、前記可動部材を前記第2位置から前記第1位置に移動させる復元力を発生し、
    前記スライド部材は、前記操作子が前記第1操作位置にある場合に第1スライド位置に位置し、前記操作子が前記第2操作位置にある場合に第2スライド位置に位置し、前記第1スライド位置と前記第2スライド位置との間を前記第1の方向に沿って移動可能であり、
    前記スライド部材が前記第1スライド位置と前記第2スライド位置との間を移動するときに、前記スライド部材は前記操作子を押圧し、
    前記操作子は、前記スライド部材に連動するように構成されている、
    発電装置。
  2. 前記ばね部材は、金属板で構成される板ばねであり、円弧状に湾曲した湾曲部を有する、
    請求項1に記載の発電装置。
  3. 請求項1または2に記載の発電装置と、
    前記発電部に電気的に接続され、前記操作子に連動して前記発電部で発生する前記電気エネルギーを用いて信号を出力する信号処理回路と、を備える、
    入力装置。
  4. 前記信号処理回路がコンデンサを有し、
    前記コンデンサは、前記発電部で発電する電荷を蓄えることが可能である、
    請求項3記載の入力装置。
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