JP7171248B2 - 液状栄養素補給組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、液状の栄養素補給組成物に関する。
ビタミンおよび微量ミネラルは、正常な生命機能を維持するために、生体内でバランス良く生理的な最適濃度範囲に維持・調節されている。また、ビタミン様物質は、体内で合成することができ、ビタミンの働きに類似した作用を人体に及ぼす化合物である。しかし、そのバランスが欠乏や過剰により破綻し、恒常性が失われると、特定元素の過剰蓄積や欠乏が誘発され、それぞれ特有の疾病が誘発される。
通常、ビタミン、微量ミネラルおよびビタミン様物質は、バランス良い食生活では欠乏症をきたすことはない。しかし、偏食、経管栄養、静脈栄養、慢性下痢などで適切に栄養が摂取あるいは投与されない場合、摂取不足になり欠乏症が発症しやすい。例えば、微量ミネラルであるセレンやビタミン様物質であるカルニチンなどが含まれていない経管栄養剤や高カロリー輸液剤がある(特許文献1、特許文献2)。これらを使用する場合、何らかの方法で、適切にセレンやカルニチンなどを補充しないと、それらの欠乏症になるおそれがある。また、セレンやカルニチン以外の欠乏症になるおそれも考えられる。
このような欠乏症に対しては、ビタミン、微量ミネラル、ビタミン様物質を補充する必要であるが、これらを予め含んだ経管栄養剤など製造し、販売しようとする場合、設計から製造まで大幅な変更が必要となる。
また、経管栄養剤などとは別に、必要なビタミン、微量ミネラルおよびビタミン様物質が配合された栄養素補給組成物を用意して補充する方法もあるが、投与しやすくするため液状にすると、製剤的に分散性が良く、かつ風味が良好なものを製造するのは困難であった。
特開2013-199491 特開平02-083327
そこで、本発明は、ビタミン、微量ミネラルおよびビタミン様物質の欠乏症に備えて、これらを補充するため、ビタミン、微量ミネラルおよびビタミン様物質が配合されつつ、経口摂取可能な液状でありながら、予め殺菌された状態で、製剤的に分散性が良く、風味が良好な液状の栄養素補給組成物を得ることにある。
上記課題は、以下の本発明により解決される。
(1) ビタミン、微量ミネラル、カルニチン、イノシトール及びコリンの少なくとも一つからなるビタミン様物質が配合された経口摂取用の液状栄養素補給組成物であって、前記液状栄養素補給組成物は、ゼリー強度が20~80g/cmである寒天を0.05~0.20質量%(w/v)、増粘多糖類を0.1~0.3質量%(w/v)を含み、粘度が1135mPa・s、熱量が0.05~0.9kcal/mL、pHが3.0~4.5、浸透圧が250~350mOsm/kgであり、前記増粘多糖類が、カラギーナン、ジェランガム、またはグァーガムであり、さらに、前記液状栄養素補給組成物は、前記液状栄養素補給組成物100mLに対して、前記ビタミンを0.01~2000mg、前記微量ミネラルを0.1μg~55mg、前記ビタミン様物質を10mg~1000mgを含む経口摂取用の液状栄養素補給組成物。
)本発明は、前記液状栄養素補給組成物100mLに対して、前記微量ミネラルとしてセレンを0.1~500μg含む上記(1)に記載の液状栄養素補給組成物である。
)本発明は、前記液状栄養素補給組成物100mLに対して、前記ビタミン様物質としてカルニチンを10~1000mg含む上記(1)または(2)に記載の液状栄養素補給組成物である。
)本発明は、前記液状栄養素補給組成物100mLに対して、前記ビタミン様物質としてイノシトールを10~1000mg含む上記(1)~()のいずれかに記載の液状栄養素補給組成物である。
)本発明は、前記液状栄養素補給組成物100mLに対して、前記ビタミン様物質としてコリンを10~1000mg含む上記(1)~()のいずれかに記載の液状栄養素補給組成物である。
)本発明は、前記液状栄養素補給組成物100mLに対して、前記ビタミンを0.01~2000mg含み、かつ、前記ビタミンとして、ビタミンB1を0.01~40mg、ビタミンB2を0.01~20mg、ナイアシンを0.1~300mgNE、ビタミンB6を0.01~60mg、ビタミンB12を0.01~100μg、葉酸を1~1000μg、パントテン酸を0.1~55mg、ビオチンを0.1~500μg、ビタミンC(アスコルビン酸)を1~2000mg含む上記(1)~(5)のいずれかに記載の液状栄養素補給組成物である。
(7)本発明は、前記液状栄養素補給組成物100mLに対して、前記微量ミネラルを0.1μg~55mgを含み、かつ、前記微量ミネラルとして、鉄を0.1~55mg、亜鉛を0.1~50mg、銅を0.01~20mg、マンガンを0.01~15mg、ヨウ素を0.1~3500μg、クロムを0.1~50μg、モリブデンを0.1~350μg含む上記(1)~(6)のいずれかに記載の液状栄養素補給組成物である。
)予め殺菌されてなるものである上記(1)~()のいずれかに記載の液状栄養素補給組成物である。
本発明によれば、通常の経腸栄養または静脈栄養で摂取または投与される栄養剤に不足している微量栄養素を、経口摂取によって補充することが可能であり、製剤的に分散性が良く、かつ風味が良好なの液状栄養素補給組成物を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「部」または「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」または「質量%」を表す。
本発明は、ビタミン、微量ミネラル、ビタミン様物質を配合する組成物であって、ゼリー強度が20~80g/cmである寒天を0.05~0.20質量%、増粘多糖類を0.1~0.5%を含み、熱量が0.05~1.0kcal/mL、pHが3.0~5.0、粘度が10~30mPa・s、浸透圧が200~400mOsm/kgである液状栄養素補給組成物である。
本発明の寒天としては、ゼリー強度が20~80g/cmの規定を満たすものであれば、特に制限されず、従来公知のものを使用することができる。寒天のゼリー強度が20g/cm未満であると、液状栄養素補給組成物の固形分が分散されずに沈澱し、喉越しが悪くなるおそれがある。また、寒天のゼリー強度が70g/cmを超えると、液状栄養素補給組成物の粘度が上昇してしまい、投与や摂取がしにくくなってしまうおそれがある。
なお、ゼリー強度は、日本寒天製造水産組合が採用した方法に準じて測定される。この方法の寒天のゼリー強度は、ゼリー強度測定器(日寒水式、富士理化工業株式会社)を用いて、1.5%溶液を20℃で15時間放置後凝固させた寒天の1cm当たりの20秒間耐える最大重量である。
本発明の寒天の配合量は、液状栄養素補給組成物の全量に対して0.05~0.20%であり、好ましくは0.7~1.3%、より好ましくは0.9~1.0%である。寒天の配合量が0.05%未満であると、栄養素補給組成物の固形分が分散されずに沈澱し、喉越しが悪くなるおそれがあり、寒天の配合量が0.20%を超えると、液状栄養素補給組成物の粘度が上昇してしまい、投与や摂取がしにくくなるおそれがある。
本発明の増粘多糖類としては、従来、栄養組成物で利用されてきている公知の各種のもののいずれも使用できる。具体的には、ペクチン、カラギーナン、ジェランガム、グアーガム、アルギン酸、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、キチン、キトサン、難消化性デキストリン、イヌリン、サイリウム種皮、グアーガム分解物、コンニャクマンナン、グルコマンナン、ポリデキストロース、カラギーナン、小麦ふすま、レジスタントスターチ、フコイダン、タマリンドシードガム、プルラン、ジェランガム、アラビアガム等があげられる。これらの増粘多糖類は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の増粘多糖類の配合量は、栄養素補給組成物の全量に対して、0.1~0.5%である。増粘多糖類の配合量が0.1%未満であると、液状栄養素補給組成物の固形分が十分に分散されず、摂取した場合に喉ごしが悪くなるおそれがある。また、増粘多糖類の配合量が0.5%を超えると、液状栄養素補給組成物の粘度が上昇してしまい、投与や摂取がしにくくなるおそれがある。
本発明の液状栄養素補給組成物の粘度は、11~35mPa・sであり、好ましくは15~25mPa・sである。粘度が低いと、液状栄養素補給組成物を保存した場合、沈澱が生じるおそれがある。また、粘度が高いと、栄養素補給組成物を摂取した場合、喉ごしが劣り、風味が悪くなるおそれがある。後述する実施例2(粘度が11mPa・s)は、表3に示すように、安定性は◎であり、分散性は良好で、沈殿物を生じず、安定であった。また、後述する実施例3(粘度が35mPa・s)は、表3に示すように、風味◎であり、良好であった。
本発明の液状栄養素補給組成物の粘度は、第9版 食品添加物公定書「B.一般試験法、30.粘度測定法 第2法 回転粘度計法」に記載された方法に準じて測定される。例えば、B型回転粘度計DV‐II+Pro(Brookfield社)、RB80L(東機産業株式会社)などを用いて測定した値をいう。
本発明の液状養素補給組成物の熱量は、0.05~1.0kcal/mLであり、好ましくは0.6~0.9kcal/mLである。熱量が0.05kcal/mL未満であると、栄養素補給組成物の水分が多くなり、患者に投与される栄養素が少なくなって栄養不足になるおそれがある。また、熱量が1.0kcal/gを超えると、液状栄養素補給組成物の熱量が多くなり、予め経管栄養剤や高カロリー輸液剤などで予定されていた熱量より過剰な熱量投与になるおそれがある。なお、熱量は、糖質、脂質、たんぱく質、および増粘多糖類等の添加量を適宜設定することで調節することができる。なお、本明細書において、「熱量」とは、Atwaterのエネルギー換算係数を参考にして算出された値である。具体的には、熱量=(4kcal×糖質含量)+(9kcal×脂質含量)+(4kcal×たんぱく質含量)+(2kcal×食物繊維含量(増粘多糖類を含む))として計算し、試料mL当たりのkcalとして示す。
本発明の液状栄養素補給組成物の浸透圧は、200~400mOsm/kgであり、好ましくは250~350mOsm/kgである。浸透圧が200mOsm/kg未満であると、栄養素補給組成物を摂取した場合、栄養素が吸収されなくなるおそれがある。また、浸透圧が400mOsm/kg30mPa・sを超えると、液状栄養素補給組成物を摂取した場合、下痢を生じるおそれがあり、また風味が悪くなるおそれもある。
本発明の液状栄養素補給組成物の浸透圧は、第十四改正日本薬局方「一般試験法、30.浸透圧測定法」に記載された方法に準じて測定される。例えば、浸透圧測定装置3900(ADVANCE社)などを用いて測定した値をいう。
本発明に係る液状栄養素補給組成物のpHは、3.0~5.0であり、好ましくは3.5~4.5である。pHが3.0未満であれると、酸味が強くなりすぎるおそれがある。また、pHが5.0を超えると、アミン臭が際立つことがあるため、風味が悪くなり好ましくない。なお、本発明の液状栄養素補給組成物のpHは、pH調整剤や酸味料等の添加量を適宜設定することで調節することができる。また、本発明の液状栄養素補給組成物のpHは、第9版食品添加物公定書「B.一般試験法、31.pH測定法」に記載された方法に準じて測定された値である。
本発明に係る液状栄養素補給組成物に配合するビタミンは、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ビタミンC、などが挙げられ、これらできる限り複数を組み合わせて配合するのが好ましい。ビタミンとしては、ビタミン誘導体(例えば、塩酸塩やカルシウム塩等の塩)を使用してもよい。また、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKを配合しても良い。
本発明のビタミンの配合量は、本発明の液状栄養素補給組成物100mLあたり、ビタミンB1は、0.01~40mg、好ましくは0.1~10mg、ビタミンB2は、0.01~20mg、好ましくは0.05~10mg、ナイアシンは、0.1~300mgNE、好ましくは0.5~60mgNE、ビタミンB6は、0.01~60mg、好ましくは0.1~30mg、ビタミンB12は、0.01~100μg、好ましくは0.2~60μg、葉酸は、1~1000μg、好ましくは10~200μg、パントテン酸は、0.1~55mg、好ましくは0.2~30mg、ビオチンは、0.1~500μg、好ましくは1~100μg、ビタミンCは、1~2000mg、好ましくは5~1000mgである。
本発明の微量ミネラルとしては、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロムおよびモリブデンなどが挙げられ、これら複数をできる限り組み合わせて配合するのが好ましい。これらの微量ミネラルは、無機電解質成分として配合されていても良いし、有機電解質成分として配合されていてもよい。無機電解質成分としては、例えば、塩化物、硫酸化物、炭酸化物、リン酸化物などのアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩類が挙げられる。有機電解質成分としては、有機酸、例えばクエン酸、乳酸、アミノ酸(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸など)、リンゴ酸またはグルコン酸などが挙げられる。また、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデンは、高濃度の微量ミネラル化合物を含有する培地内で培養して得られる微量ミネラル蓄積性を有する微生物由来の微量ミネラル含有微生物菌体を用いても良い。さらに、海藻等に由来する微量ミネラル混合物を用いることもできる。
本発明の微量ミネラルの配合量は、液状栄養素補給組成物100mLあたり、鉄は、0.1~55mg、好ましくは1~10mg、亜鉛は、0.1~50mg、好ましくは1~15mg、銅は、0.01~50mg、好ましくは0.06~6mg、マンガンは、0.01~15mg、好ましくは0.1~4mg、ヨウ素は、0.1~3500μg、好ましくは1~150μg、セレンは、0.1~500μg、好ましくは1~100μg、クロムは、0.1~50μg、モリブデンは、0.1~350μgである。
本発明のビタミン様物質は、体内においてビタミンと似た重要な働きをするが、体内で合成でき、欠乏症が起こらないため、ビタミンと区別されている物質のことである。具体的には、カルニチン、イノシトール、コリンなどが挙げられ、これら1種類、あるいは複数を組み合わせて配合するのが好ましい。
本発明のビタミン様物質の配合量は、液状栄養素補給組成物100mLあたり、カルニチンは、10~1000mg、好ましくは20~1000mg、イノシトールは、10~1000mg、好ましくは20~1000mg、コリンは、10~1000mg、好ましくは20~1000mgの範囲が適当である。
また、本発明において、以下のとおり、糖質(増粘多糖類を除く)、たんぱく質及び脂質を配合しても良い。
本発明に使用できる糖質(増粘多糖類を除く)は、従来、栄養組成物で利用されている公知の多糖類、糖アルコール、糖類等のいずれも使用できる。例えば、グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)、ガラクトース等の単糖類、スクロース(ショ糖)、ラクトース(乳糖)、マルトース(麦芽糖)、イソマルトース、トレハロース等の二糖類、デンプン(アミロース、アミロペクチン)、デキストリン等の多糖類や水飴、還元水飴、はちみつ、異性化糖、転化糖、消化性オリゴ糖、粉飴、糖アルコール(マルチトール、ソルビトール、イソマルツロース、イソマルツロース還元物、キシリトール、ラクチトールなど)、砂糖結合水飴(カップリングシュガー)などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
本発明に係る液状栄養素補給組成物中の糖質の配合量は、上述した熱量の範囲内で使用することができる。
本発明に使用できるたんぱく質(アミノ酸、ペプチド含む)は、従来、栄養組成物で利用されている公知の各種のもの(アミノ酸、ペプチド、植物性たんぱく質、動物性たんぱく質)のいずれも使用できる。
アミノ酸としては、バリン、ロイシン、イソロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、ヒスチジン等の必須アミノ酸;およびグリシン、アラニン、セリン、システイン、アスパラギン、グルタミン、プロリン、チロシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン等の非必須アミノ酸が挙げられる。これらの他、4-ヒドロキシプロリン、5-ヒドロキシリジン、γ-カルボキシグルタミン酸、O-ホスホセリン、O-ホスホチロシン、N-アセチルセリン、Nω-メチルアルギニン、ピログルタミン酸、M-ホルミルメチオニン等の修飾アミノ酸;オルニチン、シトルリン、γ-アミノ酪酸(GABA)、チロキシン、S-アデニルメチオニン等の特殊アミノ酸も包含されうる。また、前記アミノ酸は、それぞれ立体異性体(エナンチオマー、ジアステレオマー)であっても、位置異性体であってもよく、これらの混合物であってもよい。さらに、前記アミノ酸は、無機酸塩(塩酸塩等)、有機酸塩(酢酸塩等)、生体内で加水分解可能なエステル体(メチルエステル等)、水和物等の形態であってもよい。
ペプチドとしては、上記アミノ酸の2残基以上がペプチド結合(アミド結合)を介して重合したものが挙げられる。ペプチドは、ジペプチド、トリペプチド、オリゴペプチド(アミノ酸が約10個程度のもの)、ポリペプチド(アミノ酸が数十~数百個のもの)のいずれであってもよい。
植物性たんぱく質としては、米、とうもろこし、小麦等の穀類、大豆等の豆類等に含まれるたんぱく質が挙げられる。
動物性たんぱく質としては、卵、肉類、魚介類、牛乳等に含まれるたんぱく質が挙げられる。これらのうち、牛乳(乳清)を原料とするホエイたんぱく質、カゼインたんぱく質、大豆たんぱく質を用いることが好ましい。たんぱく質としては市販のホエイプロテインコンセントレート(WPC)、ホエイプロテインアイソレート(WPI)、加水分解ホエイペプチド(WPH)、大豆たんぱく等のたんぱく質素材を用いてもよい。
上述のたんぱく質、アミノ酸またはペプチドは、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明に係る液状栄養素補給組成物中のアミノ酸、ペプチド、またはたんぱく質の配合量は、上述した熱量の範囲内で使用することができる。
本発明に使用できる脂質は、従来、栄養組成物で利用されてきている公知の各種のもののいずれも使用できる。
例えば、アマニ油、エゴマ油、オリーブ油、ごま油、米油、サフラワー油、シソ油、大豆油、とうもろこし油、ナタネ油、胚芽油、パーム油、パーム核油、ひまわり油、綿実油、やし油、落花生油等の植物性油脂、魚油、乳脂等の動物性油脂、シゾキトリウム等の微細藻、モルティエレラ等の糸状菌、酵母等に由来する微生物油、中鎖脂肪酸、高度不飽和脂肪酸(例えば、アラキドン酸、DHA、EPA)等の脂肪酸などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。また、その他にジアシルグリセロールなどの加工製剤も添加することができる。
本発明に係る液状栄養素補給組成物中の配合量は、上述した熱量の範囲内で使用することができる。
本発明に係る液状栄養素補給組成物は、本発明の目的効果が達成される限りにおいて、さらに食品添加物などのその他の公知の成分を含んでいてもよい。
食品添加物は、食品の加工もしくは保存の目的で、食品に添加、混和、湿潤その他の方法によって使用するものである。食品添加物としては、栄養強化の目的以外にも、例えば、酸化防止剤、着色料、甘味料、pH調整剤、酸味剤、香料、シクロデキストリン等が挙げられる。
酸化防止剤は、液状栄養素補給組成物の酸化による変質を防止する機能を有する。酸化防止剤としては、特に制限されないが、エリソルビン酸およびそのナトリウム塩等が挙げられる。これらの酸化防止剤は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
着色料は、液状栄養素補給組成物を着色する機能を有する。着色料としては、特に制限されないが、食用タール色素(食用赤色2号、3号、40号、102号、104号、105号、および106号、食用青色1号および2号、食用黄色4号および5号、食用緑色3号等)、β-カロテン、水溶性アナトー、クロロフィル誘導体(クロロフィルa、クロルフィルb、銅クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム、鉄クロロフィリンナトリウム等)、リボフラビン、三二酸化鉄、二酸化チタン、ベニバナ黄色素、コチニール色素、クチナシ黄色素、ウコン色素、赤キャベツ色素、ビートレッド、ブドウ果皮色素、パプリカ色素、カラメル等が挙げられる。これらの着色料は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
甘味料は、液状栄養素補給組成物に甘味を付与する機能を有する。甘味料としては、特に制限されないが、例えば、アスパルテーム、アセスルファムカリウム等が挙げられる。これらの甘味料は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
pH調整剤は、液状栄養素補給組成物のpHを調整する機能を有する。pH調整剤としては、特に制限されないが、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、アジピン酸、水酸化ナトリウム等が挙げられる。これらのpH調整剤は単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
酸味料は、液状栄養素補給組成物への酸味の付与、食品の酸化の防止、およびpHの調整等の機能を有する。酸味料としては、特に制限されないが、酢酸、クエン酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、リン酸等が用いられうる。これらの酸味料は単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
香料は、液状栄養素補給組成物を着香・嬌臭する機能を有する。香料としては、特に制限されないが、アセトフェノン、α-アミルシンナムアルデヒド、アニスアルデヒド、ベンズアルデヒド、酢酸ベンジル、ベンジルアルコール、シンナムアルデヒド、ケイ皮酸、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、デカナール、デカノール、アセト酢酸エチル、ケイ皮酸エチル、デカン酸エチル、エチルバニリン、オイゲノール、ゲラニオール、酢酸イソアミル、酪酸イソアミル、フェニル酢酸イソアミル、dl-メントール、l-メントール、サリチル酸メチル、ピペロナール、プロピオン酸、テルピネオール、バニリン、d-ボルネオール等が挙げられる。これらの香料は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明に係る液状栄養素補給組成物は、公知の方法によって製造することができる。例えば、加温した水に、上述した物質、成分を添加し、撹拌することにより製造することができる。
本発明の液状栄養素補給組成物は殺菌されることが好ましい。殺菌の方法としては、特に制限されないが、超高温短時間(UHT)殺菌、熱水殺菌、バッチ式殺菌、およびこれらの組み合わせが挙げられる。前記殺菌は、短時間で行うことが好ましい。短時間で殺菌を行うことにより、栄養素補給組成物に含まれる成分の劣化を抑制することができる。
本発明の液状栄養素補給組成物を充填する容器としては、特に限定されず、公知の容器が用いられうる。当該容器としては、テトラパック、カート缶、ガラス容器、金属缶、アルミパウチ、プラスチック容器等が挙げられる。これらのうち、プラスチック容器を用いることが好ましい。
前記プラスチック容器の原料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、エチレン-酢酸 ビニル共重合体(EVA)、エチレン-α-オレフィン共重合体、ポリフルオロカーボン、ポリイミド等を用いることが好ましい。
また、前記容器はさらに遮光されていてもよい。当該遮光によって、例えば、栄養素補給組成物に配合されうるビタミンA、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンK等の光による劣化が抑制されうる。
上述の容器は市販されているものを用いてもよく、例えば、ソフトパウチ(株式会社フジシール)、ボトルドパウチ(凸版印刷株式会社)、スパウチ(大日本印刷株式会社)、チアーパック(株式会社細川洋行)等が用いられうる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
以下に調合方法を記す。なお、各原料の配合量は、表1に示す通りである。
6000Lのタンクに水1000Lを計量し、85℃に加温した。次いで、寒天(ゼリー強度:30g/cm、配合量:0.09%、w/v)、増粘多糖類(ペクチン、配合量:0.05%、w/v、ローカストビーンガム、配合量:0.15%、w/v、合計:0.2w/v)、スクラロースを加え、十分に溶解させた後に、クエン酸、クエン酸三ナトリウムを添加した。さらに、アップル濃縮果汁、クエン酸鉄、グルコン酸亜鉛、グルコン酸銅、マンガン酵母、セレン酵母、クロム酵母、昆布エキスを混合した。25℃に冷却後、水溶性ビタミンミックス(表2に示す。)、アスコルビン酸、および香料を添加して撹拌した。全量が4000Lとなるまで水を添加し、均一な状態となるまで溶解分散させた。得られた溶液は、均質化およびUHT殺菌し、1個当たり125mLとなるようにテトラ容器に無菌充填を行った。前記容器殺菌処理の後、冷却することで、液状栄養素補給組成物を製造した。
なお、熱量については、(4kcal×糖質含量)+(9kcal×脂質含量)+(4kcal×たんぱく質含量)+(2kcal×食物繊維含量(増粘多糖類を含む))として計算し、試料g当たりのkcalとして下記の表3~9に示した。
Figure 0007171248000001

Figure 0007171248000002

得られた液状栄養素補給組成物について、pH、粘度および浸透圧を測定し、さらに安定性および風味を評価したところ、熱量は0.16kcal/mL、pHは3.40、粘度は22mPa・s、浸透圧は270mOsm/kg、安定性は◎、風味は◎であった。これらの結果を下記の表3に示す。なお、各種の評価方法は以下の通りである。
(1)pH:pHメーター(メーカー:株式会社堀場製作所、型式:F-21)にて測定した。
(2)粘度:栄養素補給組成物を20℃で、B型回転粘度計(製造元:BROOKFIELD社、型式:DV‐II+Pro、測定条件:ローターNo.61、回転速度60rpm、測定時間1分)を用いて測定した。
(3)浸透圧:浸透圧計(ADVANCED社、型式:3900)を用いて測定した。
(4)風味:パネラー(男性9名、女性3名、平均年齢38歳))を対象に、実施例1からビタミン様物質であるカルニチンを配合せずに製造した液状栄養補給組成物を基準として、各実施例・比較例で製造した液状栄養素補給組成物との嗜好性を以下の判定基準で比較し、「可」の判定が10名以上の場合を「◎」、「可」の判定が9~5名の場合を「〇」、「可」の判定が4名以下の場合を「×」とした。
可:カルニチンを配合せずに製造した液状栄養素補給組成物と比較して、それと同等以上に風味は良好で、摂取可能であった。
不可:カルニチンを配合せずに製造した液状栄養素補給組成物と比較して、それより風味は不良で、摂取不可であった。
(5)安定性:製造後2週間放置して、液状栄養素補給組成物の安定性を以下の基準で目視にて判定した:
◎:分散性は良好で、沈殿物を生じず、安定であった。
○:分散性はやや劣り、一部沈殿物を生じていたが、安定であった。
×:分散性は不良で、沈殿物を生じ、不安定であった。
(実施例2)
実施例1において、寒天のゼリー強度を20g/cm、寒天の配合量を0.05%、増粘多糖類の配合量をペクチン0.025%、ローカストビーンガム0.075%(合計:0.1%)に変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは3.42、粘度は11mPa・s、浸透圧は265mOsm/kg、安定性は◎、風味は◎であった。これらの結果を下記の表3に示す。
(実施例3)
実施例1において、寒天のゼリー強度を80g/cm、寒天の配合量を0.2%、増粘多糖類の配合量をペクチン0.075%、ローカストビーンガム0.225%(合計:0.3%)に変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは3.42、粘度は35mPa・s、浸透圧は281mOsm/kg、安定性は◎、風味は◎であった。これらの結果を下記の表3に示す。
(実施例4)
実施例1において、寒天のゼリー強度を20g/cm、寒天の配合量を0.05%、増粘多糖類の配合量をペクチン0.075%、ローカストビーンガム0.225%(合計:0.3%)に変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは3.40、粘度は18mPa・s、浸透圧は272mOsm/kg、安定性は◎、風味は◎であった。これらの結果を下記の表4に示す。
(実施例5)
実施例1において、寒天のゼリー強度を80g/cm、寒天の配合量を0.2%、増粘多糖類の配合量をペクチン0.025%、ローカストビーンガム0.075%(合計:0.1%)に変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/100mL、pHは3.41、粘度は31mPa・s、浸透圧は275mOsm/kg、安定性は◎、風味は◎であった。これらの結果を下記の表4に示す。
(実施例6)
実施例1において、寒天のゼリー強度を20g/cm、寒天の配合量を0.2%、増粘多糖類の配合量をペクチン0.025%、ローカストビーンガム0.075%(合計:0.1%)に変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは3.43、粘度は15mPa・s、浸透圧は272mOsm/kg、安定性は◎、風味は◎であった。これらの結果を下記の表4に示す。
(実施例7)
実施例1において、寒天のゼリー強度を80g/cm、寒天の配合量を0.05%、増粘多糖類の配合量をペクチン0.075%、ローカストビーンガム0.225%(合計:0.3%)に変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは3.42、粘度は28mPa・s、浸透圧は277mOsm/kg、安定性は◎、風味は◎であった。これらの結果を下記の表5に示す。
(実施例8)
実施例1において、寒天のゼリー強度を80g/cm、寒天の配合量を0.05%、増粘多糖類の配合量をペクチン0.025%、ローカストビーンガム0.075%(合計:0.1%)に変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは3.41、粘度は24mPa・s、浸透圧は271mOsm/kg、安定性は◎、風味は◎であった。これらの結果を下記の表5に示す。
(実施例9)
実施例1において、寒天のゼリー強度を20g/cm、寒天の配合量を0.2%、増粘多糖類の配合量をペクチン0.075%、ローカストビーンガム0.225%(合計:0.3%)に変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは3.42、粘度は15mPa・s、浸透圧は276mOsm/kg、安定性は◎、風味は◎であった。これらの結果を下記の表5に示す。
(実施例10)
実施例1において、増粘多糖類の種類をローカストビーンガムからカラギーナンに変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは3.40、粘度は21mPa・s、浸透圧は272mOsm/kg、安定性は◎、風味は◎であった。これらの結果を下記の表6に示す。
(実施例11)
実施例1において、増粘多糖類の種類をローカストビーンガムからグァーガムに変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは3.40、粘度は28mPa・s、浸透圧は269mOsm/kg、安定性は◎、風味は◎であった。これらの結果を下記の表6に示す。
(実施例12)
実施例1において、ビタミン様物質をイノシトールに変更したこと以外は、実施例1と同様に栄養素補給組成物を製造した。
得られた栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは3.40、粘度は21mPa・s、浸透圧は271mOsm/kg、安定性は◎、風味は◎であった。これらの結果を下記の表6に示す。
(実施例13)
実施例1において、ビタミン様物質をコリンに変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは3.41、粘度は23mPa・s、浸透圧は270mOsm/kg、安定性は◎、風味は◎であった。これらの結果を下記の表7に示す。
(実施例14)
実施例1において、ビタミン様物質の濃度を40mg/100mLに変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは4.19、粘度は22mPa・s、浸透圧は303mOsm/kg、安定性は◎、風味は◎であった。これらの結果を下記の表7に示す。
(実施例15)
実施例1において、ビタミン様物質の濃度を800mg/100mLに変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは4.24、粘度は23mPa・s、浸透圧は324mOsm/kg、安定性は◎、風味は◎であった。これらの結果を下記の表7に示す。
(比較例1)
実施例1において、寒天の配合量を0%に変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは3.40、浸透圧は268mOsm/kgであったが、粘度は7mPa・sであったが、風味は×、安定性は×であった。これらの結果を下記の表8に示す。
(比較例2)
実施例1において、寒天のゼリー強度を100g/cmに変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは3.45、浸透圧は272mOsm/kg、安定性は◎であったが、粘度は40mPa・s、風味は×であった。これらの結果を下記の表8に示す。
(比較例3)
実施例1において、増粘多糖類の配合量を0%に変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは3.42、浸透圧は287mOsm/kg、粘度は5mPa・sであったが、風味は×、安定性は×であった。これらの結果を下記の表8に示す。
(比較例4)
実施例1において、増粘多糖類の配合量をペクチン0.1%(w/v)、ローカストビーンガム0.3%(w/v)(合計:0.4%、w/v)に変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは3.42、浸透圧は281mOsm/kg、安定性は◎であったが、粘度は31mPa・s、風味は×であった。これらの結果を下記の表9に示す。
(比較例5)
実施例1において、ビタミン様物質の配合量を1200mg/100mLに変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは4.51、粘度は23mPa・s、安定性は◎、風味は〇であったが、浸透圧は374mOsm/kgであった。これらの結果を下記の表9に示す。
(比較例6)
実施例1において、ビタミン様物質をイノシトール、ビタミン様物質の配合量を1200mg/100mLに変更したこと以外は、実施例1と同様に液状栄養素補給組成物を製造した。
得られた液状栄養素補給組成物の熱量は0.16kcal/mL、pHは4.49、粘度は22mPa・s、安定性は◎、風味は〇であったが、浸透
圧は376mOsm/kgであった。これらの結果を下記の表9に示す。
Figure 0007171248000003
Figure 0007171248000004
Figure 0007171248000005
Figure 0007171248000006
Figure 0007171248000007
Figure 0007171248000008
Figure 0007171248000009

Claims (8)

  1. ビタミン、微量ミネラル、カルニチン、イノシトール及びコリンの少なくとも一つからなるビタミン様物質が配合された経口摂取用の液状栄養素補給組成物であって、
    前記液状栄養素補給組成物は、ゼリー強度が20~80g/cmである寒天を0.05~0.20質量%(w/v)、増粘多糖類を0.1~0.3質量%(w/v)を含み、粘度が1135mPa・s、熱量が0.05~0.9kcal/mL、pHが3.0~4.5、浸透圧が250~350mOsm/kgであり、前記増粘多糖類が、カラギーナン、ジェランガム、またはグァーガムであり、さらに、
    前記液状栄養素補給組成物は、前記液状栄養素補給組成物100mLに対して、前記ビタミンを0.01~2000mg、前記微量ミネラルを0.1μg~55mg、前記ビタミン様物質を10mg~1000mgを含むことを特徴とする経口摂取用の液状栄養素補給組成物。
  2. 前記液状栄養素補給組成物100mLに対して、前記微量ミネラルとしてセレンを0.1~500μg含む請求項1に記載の液状栄養素補給組成物。
  3. 前記液状栄養素補給組成物100mLに対して、前記ビタミン様物質としてカルニチンを10~1000mg含む請求項1または2に記載の液状栄養素補給組成物。
  4. 前記液状栄養素補給組成物100mLに対して、前記ビタミン様物質としてイノシトールを10~1000mg含む請求項1~3のいずれかに記載の液状栄養素補給組成物。
  5. 前記液状栄養素補給組成物100mLに対して、前記ビタミン様物質としてコリンを10~1000mg含む請求項1~4のいずれかに記載の液状栄養素補給組成物。
  6. 前記液状栄養素補給組成物100mLに対して、前記ビタミンを0.01~2000mg含み、かつ、前記ビタミンとして、ビタミンB1を0.01~40mg、ビタミンB2を0.01~20mg、ナイアシンを0.1~300mgNE、ビタミンB6を0.01~60mg、ビタミンB12を0.01~100μg、葉酸を1~1000μg、パントテン酸を0.1~55mg、ビオチンを0.1~500μg、ビタミンCを1~2000mg含む請求項1~5のいずれかに記載の液状栄養素補給組成物。
  7. 前記液状栄養素補給組成物100mLに対し、前記微量ミネラルを0.1μg~55mgを含み、かつ、前記微量ミネラルとして、鉄を0.1~55mg、亜鉛を0.1~50mg、銅を0.01~20mg、マンガンを0.01~15mg、ヨウ素を0.1~3500μg、クロムを0.1~50μg含む請求項1~6のいずれかに記載の液状栄養素補給組成物。
  8. 予め殺菌されてなるものである請求項1~のいずれかに記載の液状栄養素補給組成物。
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