JP7168873B2 - 高調波低減装置 - Google Patents

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Description

電力変換装置に搭載される高調波低減装置に関する。
電力変換装置で発生する高調波電流を抑制する手段として、例えば、特許文献1(WO2017-115431)に開示されているようなアクティブフィルタ回路が広く知られている。アクティブフィルタ回路は、スイッチング回路が内蔵されたパワーモジュールによって高周波電流を抑制する補償電流を生成する。
アクティブフィルタ回路は、全ての電力変換装置に搭載されるものではなく、例えば、空調機の場合、所定馬力以上の空調機にオプションとして搭載されるので、後付け可能なように、電力変換装置のDC-AC変換部であるインバータ回路が実装された基板とは別の基板となっている。
それゆえ、所定馬力以上の複数機種に1種類のアクティブフィルタ回路基板で対応することができるように、定格電流の大きいパワーモジュールが搭載されている。
省スペース化、コスト低減の観点からは、アクティブフィルタ回路およびインバータ回路が一基板に実装され、機種ごとに馬力に適した定格電流を有するアクティブフィルタ回路のパワーモジュールが搭載されることが望ましい。
しかしながら、アクティブフィルタ回路のパワーモジュールは、電源の電圧低下時や停電復帰時の突入電流、運転中の電源周波数変動による突入電流を受けるので、機種ごとに馬力に適した定格電流を有するパワーモジュールを採用した場合、従来の定格電流の大きいパワーモジュールに比べて、突入電流に対する余裕が小さくなる。
それゆえ、アクティブフィルタ回路のパワーモジュールにおける突入電流に対する耐力の確保という課題が存在する。
第1観点の高調波低減装置は、交流電源と交流電源の交流電力を直流電力に整流する整流回路との間に並列接続され、高調波電流を抑制するアクティブフィルタ回路を備えた高調波低減装置である。アクティブフィルタ回路は、第1パワーモジュールを有している。第1パワーモジュールは、高調波電流を抑制するための補償電流を生成する複数のスイッチング素子およびスイッチング素子を制御する制御回路を1つのパッケージに内蔵している。第1パワーモジュールの制御電圧は16.0V以上である。
アクティブフィルタ回路は、交流電源と整流回路との間に並列接続されており、電源の電圧低下・停電からの復帰時の投入電流、運転中の電源周波数変動による突入電流を第1パワーモジュールが受けるので、第1パワーモジュールには突入電流に対する耐力が要求される。
この高調波低減装置では、第1パワーモジュールの制御電圧を、一般的な15Vよりも高い16.0V以上とすることによって、スイッチング素子の突入電流耐力を高くしてスイッチング素子の破壊耐力を高めることができる。
第2観点の高調波低減装置は、第1観点の高調波低減装置であって、第1パワーモジュールの制御電圧が16.5Vである。
第3観点の高調波低減装置は、第1観点または第2観点の高調波低減装置であって、インバータ回路をさらに備えている。インバータ回路は、第2パワーモジュールを有している。第2パワーモジュールは、直流電力を所定の周波数の交流電力へ変換する複数のスイッチング素子およびスイッチング素子を制御する制御回路を1つのパッケージに内蔵している。第2パワーモジュールの制御電圧は第1パワーモジュールの制御電圧よりも小さい。
インバータ回路は、交流電源側からみて整流回路の下流に接続されているので、電源の電圧低下・停電からの復帰時の投入電流、運転中の電源周波数変動による突入電流を第2パワーモジュールが直接受けることはなく、第2パワーモジュールには第1パワーモジュールほどの突入電流耐力は要求されない。
それゆえ、第2パワーモジュールの制御電圧は第1パワーモジュールの制御電圧よりも小さくすることができる。
第4観点の高調波低減装置は、第3観点の高調波低減装置であって、第2パワーモジュールの制御電圧は15.5V以下である。
本開示の一実施形態に係る電力変換装置の構成を示す回路図である。 部品が実装されているプリント配線板の斜視図である。 図2に示すヒートシンクを正面視右端を中心に右方向に180°反転させた状態の平面図である。 アクティブフィルタモジュールの突入電流耐力実験の結果を示す表である。
(1)電力変換装置10の概要
図1は、本開示の一実施形態に係る高調波低減装置を搭載した電力変換装置10の構成を示す回路図である。図1において、電力変換装置10は、整流回路20と、インバータ回路40と、アクティブフィルタ回路60と、スイッチング電源80と、1つのプリント配線板70とを備えている。
整流回路20は、交流電源100の交流電力を直流電力に整流する。交流電源100は、三相交流を出力する。
インバータ回路40は、整流回路20から出力された直流電力を所定の周波数の交流電力へ変換して、モータMに供給する。モータMは、三相交流モータであり、例えば、空気調和機の冷媒回路に設けられた圧縮機を駆動する。
アクティブフィルタ回路60は、高調波低減装置として、交流電源100と整流回路20との間に並列接続されている。アクティブフィルタ回路60は、電流検出部33によって検出されたインバータ回路40に流れる電流値に基づいて、インバータ回路40で発生する高調波電流と逆位相の高調波電流を補償することによって、インバータ回路40から電源ラインへ流出する高調波電流を低減する。
(2)詳細構成
(2-1)整流回路20
整流部21は、6つのダイオードD0a,D0b,D1a,D1b,D2a,D2bによってブリッジ状に構成されている。具体的には、ダイオードD0aとD0b、D1aとD1b、D2aとD2bは、それぞれ互いに直列に接続されている。
ダイオードD0a,D1a,D2aの各カソード端子は、共に平滑コンデンサ22のプラス側端子に接続されており、整流回路20の正側出力端子として機能する。
ダイオードD0b,D1b,D2bの各アノード端子は、共に平滑コンデンサ22のマイナス側端子に接続されており、整流回路20の負側出力端子として機能する。
ダイオードD0aおよびダイオードD0bの接続点は、三相交流電源100の一つの極(U相)に接続されている。ダイオードD1aおよびダイオードD1bの接続点は、三相交流電源100の他の一つの極(V相)に接続されている。ダイオードD2aおよびダイオードD2bの接続点は、三相交流電源100の残り1つの極(W相)に接続されている。
整流回路20は、三相交流電源100から出力される交流電力を整流して直流電力を生成し、これを平滑コンデンサ22へ供給する。
(2-2)インバータ回路40
インバータ回路40は、リアクトル24と、平滑コンデンサ22と、インバータモジュール30、電圧検出部32と、電流検出部33と、インバータマイコン35とを有している。
(2-2-1)リアクトル24
リアクトル24は、その一端が整流回路20の正側出力端子に接続され、その他端が平滑コンデンサ22の正側入力端子に接続されている。
(2-2-2)平滑コンデンサ22
平滑コンデンサ22は、一端が整流回路20の正側出力端子に接続され、他端が整流回路20の負側出力端子に接続されている。平滑コンデンサ22は、整流回路20によって整流された電圧を平滑する。
平滑コンデンサ22による平滑後の電圧は、平滑コンデンサ22の出力側に接続されるインバータ回路40へ供給される。
コンデンサの種類としては、電解コンデンサやフィルムコンデンサ、タンタルコンデンサ等が挙げられるが、本実施形態においては、平滑コンデンサ22としてフィルムコンデンサが採用される。
リアクトル24と平滑コンデンサ22とは、LCフィルタを構成している。リアクトル24のインダクタンスおよび平滑コンデンサ23のキャパシタンスは、このLCフィルタが、インバータ回路40の制御信号の生成に用いられるキャリアの周波数と同じ周波数の電流成分を減衰させるように、設定されている。このため、キャリアの周波数と同じ周波数の電流成分が交流電源100に流出することが抑制される。
(2-2-3)インバータモジュール30
インバータモジュール30は、スイッチング回路25および制御回路26が内蔵され、1つのパッケージになっている。
スイッチング回路25は、直流電力を所定の周波数の交流電力へ変換する複数のスイッチング素子から成る。制御回路26は、スイッチング素子を制御する。
(2-2-3-1)スイッチング回路25
スイッチング回路25は、モータMのU相、V相およびW相の駆動コイルLu,Lv,Lwそれぞれに対応する3つの上下アームが互いに並列に、且つ平滑コンデンサ22の出力側に接続されている。
図1において、スイッチング回路25は、複数のIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ、以下、単にトランジスタという)Q3a,Q3b,Q4a,Q4b,Q5a,Q5bおよび複数の還流用のダイオードD3a,D3b,D4a,D4b,D5a,D5bを含む。
トランジスタQ3aとQ3b、Q4aとQ4b、Q5aとQ5bは、それぞれ互いに直列に接続されることによって各上下アームを構成しており、それによって形成された接続点NU,NV,NWそれぞれから対応する相の駆動コイルLu,Lv,Lwに向かって出力線が延びている。
各ダイオードD3a~D5bは、各トランジスタQ3a~Q5bに、トランジスタのコレクタ端子とダイオードのカソード端子が、また、トランジスタのエミッタ端子とダイオードのアノード端子が接続されるよう、並列接続されている。このそれぞれ並列接続されたトランジスタとダイオードにより、スイッチング素子が構成される。
スイッチング回路25は、平滑コンデンサ22からの直流電圧が印加され、かつ制御回路26により指示されたタイミングで各トランジスタQ3a~Q5bがオンおよびオフを行うことによって、モータMを駆動する駆動電圧を生成する。この駆動電圧は、各トランジスタQ3aとQ3b、Q4aとQ4b、Q5aとQ5bの各接続点NU,NV,NWからモータMの駆動コイルLu,Lv,Lwに出力される。
(2-2-3-2)制御回路26
制御回路26は、インバータマイコン35からの指令電圧に基づき、スイッチング回路25の各トランジスタQ3a~Q5bのオンおよびオフの状態を変化させる。
具体的には、制御回路26は、任意のデューティ比を有するパルス状の駆動電圧がスイッチング25からモータMに出力されるように、ゲート制御電圧Gu,Gx,Gv,Gy,Gw,Gzを生成する。デューティ比は、インバータマイコン35によって決定される。
生成されたゲート制御電圧Gu,Gx,Gv,Gy,Gw,Gzは、それぞれのトランジスタQ3a~Q5bのゲート端子に印加される。
(2-2-4)電圧検出部32
電圧検出部32は、平滑コンデンサ22の出力側に接続されており、平滑コンデンサ22の両端電圧を検出する。電圧検出部32は、例えば、互いに直列に接続された2つの抵抗が平滑コンデンサ22に並列接続され、平滑コンデンサ22の両端電圧が分圧されるように構成される。それら2つの抵抗同士の接続点の電圧値は、インバータマイコン35に入力される。
(2-2-5)電流検出部33
電流検出部33は、平滑コンデンサ22およびスイッチング回路25の間であって、かつ平滑コンデンサ22の負側出力端子側に接続されている。電流検出部33は、モータMの起動後、モータMに流れるモータ電流を三相分の電流の合計値として検出する。
電流検出部33は、例えば、シャント抵抗および該抵抗の両端の電圧を増幅させるオペアンプを用いた増幅回路で構成されてもよい。電流検出部33によって検出されたモータ電流は、インバータマイコン35に入力される。
(2-2-6)インバータマイコン35
インバータマイコン35は、電圧検出部32、電流検出部33、および制御回路26と接続されている。本実施形態では、インバータマイコン35は、モータMをロータ位置センサレス方式にて駆動させている。なお、ロータ位置センサレス方式に限定されるものではなく、センサ方式で行なってもよい。
また、インバータマイコン35は、電圧検出部32の検出値を監視し、電圧検出部32の検出値が所定の閾値を超えたとき、トランジスタQ3a~Q5bをオフにする保護制御も行っている。
(2-3)アクティブフィルタ回路60
アクティブフィルタ回路60は、アクティブフィルタモジュール50と、第1コンデンサ52と、キャリアフィルタ53と、連繋リアクトル54と、アクティブフィルタマイコン55と、電圧検出部56と、電流検出部57と、U相電流検出部58uと、W相電流検出部58wとを有している。
(2-3-1)アクティブフィルタモジュール50
アクティブフィルタモジュール50は、スイッチング回路45および制御回路46が内蔵され、1つのパッケージになっている。
(2-3-1-1)スイッチング回路45
スイッチング回路45は、高調波電流を抑制するための補償電流を生成する複数のスイッチング素子から成る。
スイッチング回路45は、制御回路46によってスイッチング動作が制御され、交流電源100とスイッチング回路45との間に流れる電流を制御することによって、インバータ回路40から電源ラインへ流出する高調波電流を打ち消す。
スイッチング回路45の構成は、インバータモジュール30のスイッチング回路25の構成と同じであるので、構成部品であるトランジスタおよびダイオードには、インバータモジュール30のスイッチング回路25のトランジスタおよびダイオードと同じ符号を付して、説明を省略する。
(2-3-1-2)制御回路46
制御回路46は、スイッチング素子を制御する。制御回路46の構成も、インバータモジュール30の制御回路26の構成と同じであるので、インバータモジュール30の制御回路26と同じ符号を付して、説明を省略する。
(2-3-2)第1コンデンサ52
第1コンデンサ52は、スイッチング回路45の出力電力を平滑するコンデンサである。
(2-3-3)キャリアフィルタ53
キャリアフィルタ53は、スイッチング回路45のスイッチングに伴うノイズを除去する。具体的には、キャリアフィルタ53は、スイッチング回路45のスイッチングによって生じる補償電流の高域成分を除去する。
(2-3-4)連繋リアクトル54
連繋リアクトル54は、スイッチング回路45と電源ラインとを連系する。
(2-3-5)アクティブフィルタマイコン55
アクティブフィルタマイコン55は、電圧検出部56、電流検出部57、U相電流検出部58u、W相電流検出部58w、および制御回路46と接続されている。
また、アクティブフィルタマイコン55は、電圧検出部56、電流検出部57、U相電流検出部58u、およびW相電流検出部58wの各検出値に基づいて、スイッチング回路45の各スイッチング素子のオン/オフを切り換えるための指令電圧を制御回路46へ送る。
(2-3-6)電圧検出部56
電圧検出部56は、第1コンデンサ52の出力側に接続されており、第1コンデンサ52の両端電圧を検出する。電圧検出部56は、例えば、互いに直列に接続された2つの抵抗が第1コンデンサ52に並列接続され、第1コンデンサ52の両端電圧が分圧されるように構成される。それら2つの抵抗同士の接続点の電圧値は、アクティブフィルタマイコン55に入力される。
(2-3-7)電流検出部57
電流検出部57は、第1コンデンサ52およびスイッチング回路45の間であって、かつ第1コンデンサ52の負側出力端子側に接続されている。電流検出部57は、スイッチング回路45の母線電流を検出する。
電流検出部57は、例えば、シャント抵抗および該抵抗の両端の電圧を増幅させるオペアンプを用いた増幅回路で構成されてもよい。電流検出部57によって検出された電流は、アクティブフィルタマイコン55に入力される。
(2-3-8)U相電流検出部58uおよびW相電流検出部58w
U相電流検出部58uは、U相に流れる補償電流を検出する。W相電流検出部58wは、W相に流れる補償電流を検出する。
(2-4)スイッチング電源80
スイッチング電源80は、整流回路20の出力側に接続されており、インバータマイコン35およびインバータモジュール30の制御回路26に電力を供給する。また、スイッチング電源80は、アクティブフィルタマイコン55およびアクティブフィルタモジュール50の制御回路46にも電力を供給する。
スイッチング電源80の接続位置は、整流回路20の出力側に限定されるものではなく、例えば、限流回路90よりも交流電源100側であってもよい。
(2-5)限流回路90
限流回路90は、限流抵抗91、限流リレー92およびメインリレー93を有している。限流回路90は、平滑コンデンサ22に流れる電流を制限するだけでなく、アクティブフィルタ回路60の第1コンデンサ52に流れる電流を制限する限流回路として兼用される。それゆえ、アクティブフィルタ回路60が個別に限流回路を有する必要がないので、電力変換装置10の小型化、軽量化、低コスト化が図られる。
(2-5-1)限流抵抗91
限流抵抗91は、交流電源100と整流回路20とを結ぶ三相の電源ラインのうちの1つの電源ライン上に接続されている。
限流抵抗91は、平滑コンデンサ22および第1コンデンサ52を徐々に充電するために設けられている。交流電源100の電圧は限流抵抗91を介して整流回路20に印加され、限流抵抗91の抵抗値と交流電源100の交流電圧に応じた電流が平滑コンデンサ22および第1コンデンサ52に流れて、平滑コンデンサ22および第1コンデンサ52を徐々に充電する。
(2-5-2)限流リレー92
限流リレー92は、限流抵抗91が接続されている電源ライン上に、限流抵抗91と直列に接続されている。
限流リレー92の接点間はノーマルオンの状態であり、モータMを起動させる際に、メインリレー93をバイパスするように限流抵抗91と整流回路20との間を導通状態にしている。限流リレー92は、平滑コンデンサ22が適度に充電されてからオフ動作する。
(2-5-3)メインリレー93
メインリレー93は、交流電源100と整流回路20とを結ぶ三相の電源ラインのうち、限流抵抗91および限流リレー92が接続されている電源ライン上であって、限流抵抗91および限流リレー92と並列に接続されている。さらに、メインリレー93は、限流抵抗91および限流リレー92が接続されていない電源ライン上にも接続されている。
交流電源100の電力がいきなり整流回路20に供給されると、過大な突入電流により平滑コンデンサ22などの部品が破壊される虞があるので、通常、メインリレー93が接点間をオフして、交流電源100と整流回路20とを結ぶ電源ラインを導通させていない。
メインリレー93は、平滑コンデンサ22が適度に充電され、限流リレー92がオフ動作してから、オン動作する。
(2-6)プリント配線板70
図2は、部品が実装されているプリント配線板70の斜視図である。図2において、プリント配線板70上には、インバータ回路40、アクティブフィルタ回路60およびスイッチング電源80が実装されている。これにより、各回路間を接続するハーネスが不要となり、電力変換装置10の小型化やコストダウンが図られる。
(2-7)ヒートシンク200
図2に示すように、インバータモジュール30には、高温になるスイッチング回路25からの放熱を促すためにヒートシンク200が設置されている。
図3は、図2に示すヒートシンク200を正面視右端を中心に右方向に180°反転させた状態の平面図である。図3において、ヒートシンク200には、インバータモジュール30だけでなく、アクティブフィルタモジュール50およびファン用パワーモジュール120が装着されている。
ヒートシンク200は、アクティブフィルタモジュール50およびファン用パワーモジュール120を冷却する冷却器として兼用されている。
1つのヒートシンク200でインバータモジュール30、アクティブフィルタモジュール50およびファン用パワーモジュール120を冷却することができるので、電力変換装置10の小型化、軽量化、低コスト化が図られる。
(3)アクティブフィルタモジュール50の制御電圧
図1に示すように、アクティブフィルタ回路60では、交流電源100の入力がアクティブフィルタモジュール50の接続点NU、NV、NWに接続されており、アクティブフィルタモジュール50のP、N端子間に第1コンデンサ52が接続されている。
その結果、電源の電圧低下・停電復帰時の突入電流、或いは、運転中の電源周波数変動による突入電流をアクティブフィルタモジュール50自身が受け止めることになり、アクティブフィルタモジュール50には突入電流に対する耐力が要求される。
従来、アクティブフィルタ回路はオプションとしてアクティブフィルタ回路専用基板に実装されていた。そのため、複数の馬力の機種に1種類のアクティブフィルタ専用基板で対応できるよう、アクティブフィルタモジュールは最高馬力の機種に合わせた、定格電流の大きいものが搭載されていた。それゆえ、アクティブフィルタモジュール自身の突入電流耐力が高く、アクティブフィルタモジュールの突入電流耐力を気にする必要がなかった。
今回、インバータ回路40とアクティブフィルタ回路60とを1つのプリント配線板70で一体化させ、小型化・低コスト化を図るため、適用機種の馬力に応じて、最適な定格電流のアクティブフィルタモジュール50を設定する必要がある。
その影響として、従来品との比較において、アクティブフィルタモジュール50自身の突入電流耐力が低くなり、突入電流によりアクティブフィルタモジュール50が故障する虞がある。
そこで、適用機種の馬力に応じて、最適な定格電流のアクティブフィルタモジュール50を用いた場合における突入電流耐力を調べる実験を行った。
実験は、プリント配線板70の周囲温度を-35℃、25℃、又は70℃に設定し、各周囲温度において、電源電圧を定格電圧の85%、定格電圧の100%の電圧、または定格電圧の115%の電圧に設定し、各電源電圧において電源周波数を50Hzから60Hzまたは60Hzから50Hzに切り換えて突入電流耐力を調べる、という内容である。
いずれの条件においても、アクティブフィルタモジュール50の制御電圧を15.0V、15.5V、16.0Vおよび16.5Vに設定して確認した。
図4は、アクティブフィルタモジュール50の突入電流耐力実験の結果を示す表である。図4において、アクティブフィルタモジュール50の一般的な制御電圧である15Vでは、電源周波数を50Hzから60Hzまたは60Hzから50Hzに切り換えた場合は、いずれの条件においても、アクティブフィルタモジュール50の補償電流に大きな突入電流が発生し、アクティブフィルタモジュール50の動作が停止するか、またはアクティブフィルタモジュール50自体が破損した。
次に、アクティブフィルタモジュール50の制御電圧が15.5Vの場合は、15Vの場合と同様に、アクティブフィルタモジュール50の動作が停止するか、またはアクティブフィルタモジュール50自体が破損した。
制御電圧が16.0Vおよび16.5Vの場合は、アクティブフィルタモジュール50の動作の停止や、アクティブフィルタモジュール50自体の破損は生じなかった。
アクティブフィルタモジュール50の制御電圧と電流耐力との関係は、制御電圧を一般的な15Vに設定すると、電流耐力は定格電流の約220%であり、制御電圧を16V以上に設定すると、電流耐力は定格電流の250%以上になる。アクティブフィルタモジュール50の制御電圧を上げれば、電流耐力は上がる傾向にある。
定格電流比250%の電流に対する耐力が確保することができれば、実使用上、問題はないので、本実施形態では余裕も考慮して、アクティブフィルタモジュール50の制御電圧を16.5Vに設定した。
以上の実験結果に基づき、本開示に係る実施形態では、アクティブフィルタモジュール50の制御電圧を一般的な15Vではなく、それよりも高い16.5Vに設定している。これにより、アクティブフィルタモジュール50自身の突入電流耐力を高くし、電源の電圧低下・停電復帰時の突入電流、或いは、運転中の電源周波数変動に起因して、アクティブフィルタモジュール50が壊れないようにしている。
ここで、あえて、アクティブフィルタモジュール50の制御電圧を高くすることのデメリットを挙げれば、アクティブフィルタモジュール50の短絡耐性時間が短くなることである。
それゆえ、アクティブフィルタモジュール50の制御電圧の上限値は22Vであるが、短絡耐性時間を考慮して18Vに留めることが好ましい。
但し、アクティブフィルタ回路60の場合、交流電源100の入力がアクティブフィルタモジュール50のNU、NV、NW端子に接続されている関係上、アクティブフィルタモジュール50のNU、NV、NW端子が短絡しても、損傷がアクティブフィルタ回路60だけにとどまる。それゆえ、インバータ回路40が損傷してモータMごと交換が必要となる事態に比べると被害が小さい。
そのため、アクティブフィルタ回路60においてアクティブフィルタモジュール50の短絡耐量が重要でない場合には、短絡耐性時間が短くなることを犠牲にして、アクティブフィルタモジュール50の制御電圧を20Vまで高めてもよい。
したがって、アクティブフィルタモジュール50の制御電圧は、16V~20Vが好ましい。
(4)インバータモジュール30の制御電圧
例えば、モータMが、容量可変型圧縮機のモータである場合、図1に示すように、インバータモジュール30の接続点NU,NV,NWそれぞれから対応する相の駆動コイルLu,Lv,Lwに向かって出力線が延びている。
それゆえ、インバータモジュール30が短絡した場合、インバータ回路40のみならず、圧縮機までも損傷する。したがって、インバータモジュール30が短絡した場合でも、圧縮機が壊れないようにしておくため、インバータモジュール30の短絡耐用は必要である。
そこで、本開示の電力変換装置10では、インバータモジュール30の制御電圧は、短絡耐性時間がアクティブフィルタモジュール50よりも長くなるように、14.5Vに設定されることが好ましい。
また、インバータ回路40は、交流電源側からみて整流回路20の下流に接続されているので、電源の電圧低下・停電からの復帰時の投入電流、運転中の電源周波数変動による突入電流をインバータモジュール30が直接受けることはない。したがって、インバータモジュール30にはアクティブフィルタモジュール50ほどの突入電流耐力は要求されない。よって、インバータモジュール30の制御電圧の下限値は13Vであってもよい。
(5)特徴
(5-1)
アクティブフィルタ回路60では、アクティブフィルタモジュール50の制御電圧を、一般的な15Vよりも高い16.0V以上とすることによって、スイッチング素子の突入電流耐力を高くしてスイッチング素子の破壊耐力を高めることができる。
(5-2)
本開示に係る実施形態では、アクティブフィルタモジュール50の制御電圧は16.5Vに設定されている。
(5-3)
インバータモジュール30自身が突入電流を直接受け止めることはないので、突入電流耐力は、アクティブフィルタモジュール50に要求される突入電流耐力よりも小さい。それゆえ、インバータモジュール30の制御電圧はアクティブフィルタモジュール50の制御電圧よりも小さくすることができる。
(5-4)
本開示に係る実施形態では、インバータモジュール30の制御電圧は15.5V以下で下限値は13Vである。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
10 電力変換装置
20 整流回路
22 平滑コンデンサ
30 インバータモジュール(第2パワーモジュール)
40 インバータ回路
50 アクティブフィルタモジュール(第1パワーモジュール)
52 第1コンデンサ
60 アクティブフィルタ回路(高周波低減装置)
70 プリント配線板
100 交流電源
WO2017-115431

Claims (4)

  1. 交流電源(100)と前記交流電源(100)の交流電力を直流電力に整流する整流回路(20)との間に並列接続され、高調波電流を抑制するアクティブフィルタ回路(60)を備えた高調波低減装置であって、
    アクティブフィルタ回路(60)は、高調波電流を抑制するための補償電流を生成する複数のスイッチング素子および前記スイッチング素子を制御する制御回路が1つのパッケージに内蔵されている第1パワーモジュール(50)を有し、
    前記第1パワーモジュール(50)の制御電圧は16.0V以上である、
    高調波低減装置。
  2. 前記第1パワーモジュール(50)の制御電圧は16.5Vである、
    請求項1に記載の高調波低減装置。
  3. インバータ回路(40)をさらに備え、
    前記インバータ回路(40)は、前記直流電力を所定の周波数の交流電力へ変換する複数のスイッチング素子および前記スイッチング素子を制御する制御回路が1つのパッケージに内蔵されている第2パワーモジュール(30)を有し、
    前記第2パワーモジュール(30)の制御電圧は前記第1パワーモジュール(50)の制御電圧よりも小さい、
    請求項1または請求項2に記載の高調波低減装置。
  4. 前記第2パワーモジュール(30)の制御電圧は15.5V以下である、
    請求項3に記載の高調波低減装置。
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