JP3755220B2 - アクティブフィルタ装置およびその制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はアクティブフィルタ装置およびその制御方法に関し、さらに詳細にいえば、変圧器を介して電源系統に接続されてなる直列形アクティブフィルタを制御する装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インバータ回路の入力段で、空気調和装置などの家電製品で、図6に示すコンデンサ入力形の整流回路が一般的に用いられている。図6においては、系統インピーダンスを含む三相交流電源の各相に対して、それぞれ交流リアクトルを介して三相全波整流回路の各相を接続し、三相全波整流回路の出力端子間に平滑コンデンサを接続し、この平滑コンデンサと並列に負荷を接続している。
【0003】
この構成の装置において、三相交流電源のu相の電圧波形は図7に示すように正弦波状であり、三相交流電源のu相と他の相との線間電圧Vuv,Vuwも図7に示すように正弦波状であるが、線間電圧Vuv,Vuwが平滑コンデンサの端子間電圧Vdcよりも大きい期間にのみ三相全波整流回路の該当するダイオードがオンになる。したがって、u相の交流電源電流Isuは図8に示すように、半周期中において大きな谷部を有するパルス状の歪み波形になり、波高値が高くなるとともに、力率が低くなる。もちろん、5次、7次、11次などの高調波成分がかなり多い。そして、現在では、家電製品にインバータ回路が広く普及しいるので、交流電源電流の高調波成分を低減することが強く要望されるようになってきている。
【0004】
このように交流電源電流の高調波成分を低減する方法として、アクティブフィルタが着目されている。ここで、アクティブフィルタは、電源系統との接続方法によって並列形のものと、直列形のものとに大別される。
並列形のアクティブフィルタは、図10に示すように、三相交流電源の各相の出力端子と交流リアクトルとの間に並列的に接続されてなるものであり、三相全波整流回路の各相に対応させて1対ずつのパワートランジスタを直列接続しているとともに、これらパワートランジスタの直列接続回路をコンデンサの端子間に互いに並列接続し、各直列接続回路におけるパワートランジスタどうしの接続点交流リアクトルを介して三相交流電源の各相の出力端子に接続している。
【0005】
この構成のアクティブフィルタを採用した場合には、交流電源系統電圧が直接アクティブフィルタを構成するパワートランジスタに印加され、また、出力電流の波高値も大きいため装置容量が大きくなるのみならず、空気調和装置などのように家電製品で広く使われるコンデンサ入力形整流回路の適用した場合には、整流回路前段にアクティブフィルタによる補償電流が流れ込まないようにする必要がある。すなわち、アクティブフィルタの出力電流をICu、交流電源の系統インピーダンスをZSu、全波整流回路の前段の交流リアクトルのインピーダンスをZLuとすれば、電源側へ流れる補償電流ICuSは、
ICuS={ZLu/(ZSu+ZLu)}ICu
で与えられるため、十分な電源高調波低減の効果を得るべくICuS=ICuとするためには、系統インピーダンスZSuに対して十分に大きなインピーダンスLuを有する交流リアクトルを用いる必要がある。また、図11の1相分の等価回路に示すように、アクティブフィルタは電流源として制御するので、電圧形の主回路構成を採用する場合には、その出力にも交流リアクトルZCuを設けることが必要である。
【0006】
なお、図12に高調波分布を、図13に構成各部の波形を示している。
これに対して、直列形のアクティブフィルタは、図1に示すように、変圧器を介して電源系統に直列に接続されている。このアクティブフィルタは、基本波に比べて小さな電圧高調波のみを制御すればよく、アクティブフィルタ動作時の出力電流波高値も並列形アクティブフィルタの出力電流波高値と比べて小さい。
【0007】
また、直列形のアクティブフィルタは、図14に1相分の等価回路を示すように、電圧源として動作させるので、電圧形主回路のアクティブフィルタのみで構成でき、別途交流リアクトルを設ける必要がない。
なお、図15に高調波分布を、図16に構成各部の波形を示している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、直列形のアクティブフィルタは、交流リアクトルの追加が不要であり、しかもパワートランジスタなどの素子の容量を小さくすることができるが、変圧器が必要であるから、低コスト化が望まれる空気調和装置にそのまま適用することは困難であると考えられていた。
【0009】
また、三相大電力用として用いられる直列形アクティブフィルタにおいては、不平衡の補償を高調波補償と併せて行うため、基本波の逆相成分も補償対象に含まれ、変圧器の帯域を電源周波数から設定しなければならず、さらに、これに伴いアクティブフィルタの容量が増大するという問題がある。
【0010】
【発明の目的】
この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、直列形アクティブフィルタにおいて必須である変圧器の小形化を達成するとともに、制御を簡単化することができるアクティブフィルタ装置およびその制御方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1のアクティブフィルタ装置は、 変圧器を介して電源系統に接続されてなる直列形アクティブフィルタを制御する装置であって、補償すべき高調波波形を保持する高調波波形保持手段と、高調波波形保持手段に保持されている高調波に基づいてアクティブフィルタをパルス幅変調するパルス幅変調手段とを含み、電源の基本波を除く高調波に対応させて、変圧器の帯域を設定するために、高調波補償帯域を5次以上に設定するように直列形アクティブフィルタを制御するものである。
【0014】
請求項2のアクティブフィルタ装置は、 電源として3相電源を採用し、何れか1相もしくは1線間の電圧を検出する電圧検出手段をさらに含み、高調波波形保持手段は検出電圧の基本波位相に同期して該当する高調波波形を出力するものであり、さらに、検出電圧の基本波振幅に基づいて高調波波形の振幅を設定してパルス幅変調手段に供給する高調波波形振幅設定手段をさらに含んでいるものである。
【0015】
請求項3のアクティブフィルタ装置は、電源系統として、インバータ回路を介して空気調和装置に高調波補償用電圧を供給するものを採用している。
【0016】
請求項4のアクティブフィルタ装置の制御方法は、変圧器を介して電源系統に接続されてなる直列形アクティブフィルタを制御するに当って、補償すべき高調波波形を保持しておき、保持されている高調波に基づいてアクティブフィルタをパルス幅変調し、しかも、電源の基本波を除く高調波に対応させて、変圧器の帯域を設定するために、高調波補償帯域を5次以上に設定するように直列形アクティブフィルタを制御する方法である。
請求項5のアクティブフィルタ装置の制御方法は、 3相電源の何れか1相もしくは1線間の電圧を検出し、検出電圧の基本波位相に同期して該当する高調波波形を出力するとともに、検出電圧の基本波振幅に基づいて高調波波形の振幅を設定してパルス幅変調のために供給する方法である。
【0017】
請求項6のアクティブフィルタ装置は、直列形アクティブフィルタを、電源系統と負荷との間に接続される整流回路を基準として交流側に挿入してあり、補償帯域を電源の5次調波、7次調波の一方に対応させて 変圧器を介して電源系統に接続されてなる直列形アクティブフィルタを制御するものである。
請求項7のアクティブフィルタ装置は、5次調波、または7次調波の補償電圧の振幅を、線間電圧のピーク点を含む所定範囲を平坦化すべく設定するものである。
【0018】
請求項8のアクティブフィルタ装置は、直列形アクティブフィルタを、電源系統と負荷との間に接続される整流回路を基準として直流側に挿入してあり、補償帯域を電源の6次調波に対応させて、変圧器を介して電源系統に接続されてなる直列形アクティブフィルタを制御するものである。
請求項9のアクティブフィルタ装置は、6次調波の補償電圧の振幅と位相を、整流回路の整流後の電圧リプルを平坦化すべく設定するものである。
【0019】
請求項10のアクティブフィルタ装置の制御方法は、補償帯域を電源の5次調波、7次調波の一方に対応させて、変圧器を介して電源系統に接続されてなる直列形アクティブフィルタを制御する方法である。
請求項11のアクティブフィルタ装置の制御方法は、5次調波、または7次調波の補償電圧の振幅を、線間電圧のピーク点を含む所定範囲を平坦化すべく設定する方法である。
【0020】
請求項12のアクティブフィルタ装置の制御方法は、直列形アクティブフィルタを、電源系統と負荷との間に接続される整流回路を基準として直流側に挿入し、補償帯域を電源の6次調波に対応させて直列形アクティブフィルタを制御する方法である。
請求項13のアクティブフィルタ装置の制御装置は、6次調波の補償電圧の振幅と位相を、整流回路の整流後の電圧リプルを平坦化すべく設定する方法である。
【0023】
【作用】
請求項1のアクティブフィルタ装置であれば、変圧器を介して電源系統に接続されてなる直列形アクティブフィルタを制御するに当って、補償すべき高調波波形を保持する高調波波形保持手段と、高調波波形保持手段に保持されている高調波に基づいてアクティブフィルタをパルス幅変調するパルス幅変調手段とを含み、電源の基本波を除く高調波に対応させて、変圧器の帯域を設定するために、高調波補償帯域を5次以上に設定するように直列形アクティブフィルタを制御するのであるから、アクティブフィルタの制御を簡単化することができ、ひいては安価なマイコン、検出器などでアクティブフィルタの制御を達成できるので、アクティブフィルタ装置全体としてコストダウンを達成することができ、しかも変圧器鉄心の断面積を増加させることなく変圧器鉄心の磁束密度を小さくすることができ、ひいては変圧器を小形化してアクティブフィルタ装置全体としての小形化およびコストダウンを達成することができる。
【0024】
請求項2のアクティブフィルタ装置であれば、電源として3相電源を採用し、何れか1相もしくは1線間の電圧を検出する電圧検出手段をさらに含み、高調波波形保持手段は検出電圧の基本波位相に同期して該当する高調波波形を出力するものであり、さらに、検出電圧の基本波振幅に基づいて高調波波形の振幅を設定してパルス幅変調手段に供給する高調波波形振幅設定手段をさらに含んでいるのであるから、電圧検出手段の数を減少させることができ、アクティブフィルタ装置全体として一層の簡素化およびコストダウンを達成することができる。
【0025】
請求項3のアクティブフィルタ装置であれば、電源系統として、インバータ回路を介して空気調和装置に高調波補償用電圧を供給するものを採用しているので、入力高調波分布に影響を及ぼす負荷変動が遅く、瞬時値に基づく高速な制御を適用しなくても補償性能の低下の懸念がないので、安価なマイコンなどを用いて装置を構成することができ、アクティブフィルタ装置全体としてのコストダウンを達成することができる。
【0028】
請求項4のアクティブフィルタ装置の制御方法であれば、変圧器を介して電源系統に接続されてなる直列形アクティブフィルタを制御するに当って、補償すべき高調波波形を保持しておき、保持されている高調波に基づいてアクティブフィルタをパルス幅変調し、しかも、電源の基本波を除く高調波に対応させて、変圧器の帯域を設定するために、高調波補償帯域を5次以上に設定するように直列形アクティブフィルタを制御するのであるから、アクティブフィルタの制御を簡単化することができ、ひいては安価なマイコン、検出器などでアクティブフィルタの制御を達成できるので、アクティブフィルタ装置全体としてコストダウンを達成することができ、しかも変圧器鉄心の断面積を増加させることなく変圧器鉄心の磁束密度を小さくすることができ、ひいては変圧器を小形化してアクティブフィルタ装置全体としての小形化およびコストダウンを達成することができる。
請求項5のアクティブフィルタ装置の制御方法であれば、3相電源の何れか1相もしくは1線間の電圧を検出し、検出電圧の基本波位相に同期して該当する高調波波形を出力するとともに、検出電圧の基本波振幅に基づいて高調波波形の振幅を設定してパルス幅変調のために供給するのであるから、電圧検出手段の数を減少させることができ、アクティブフィルタ装置全体として一層の簡素化およびコストダウンを達成することができる。
【0029】
請求項6のアクティブフィルタ装置であれば、直列形アクティブフィルタを、電源系統と負荷との間に接続される整流回路を基準として交流側に挿入してあり、変圧器を介して電源系統に接続されてなる直列形アクティブフィルタを制御するに当って、補償帯域を電源の5次調波、7次調波の一方に対応させて変圧器の帯域を設定すべく直列形アクティブフィルタを制御するのであるから、変圧器鉄心の断面積を増加させることなく変圧器鉄心の磁束密度を小さくすることができ、ひいては変圧器を小形化してアクティブフィルタ装置全体としての小形化およびコストダウンを達成することができ、しかも直列形アクティブフィルタを構成するスイッチング素子の容量を小さくすることができる。
【0030】
請求項7のアクティブフィルタ装置であれば、5次調波、または7次調波の補償電圧の振幅を、線間電圧のピーク点を含む所定範囲を平坦化すべく設定するのであるから、請求項6の作用に加え、直列形アクティブフィルタにより補償すべき電圧の振幅を小さくすることができ、ひいては直列形アクティブフィルタを構成するスイッチング素子の容量を一層小さくすることができる。
【0031】
請求項8のアクティブフィルタ装置であれば、直列形アクティブフィルタを、電源系統と負荷との間に接続される整流回路を基準として直流側に挿入してあり、変圧器を介して電源系統に接続されてなる直列形アクティブフィルタを制御するに当って、補償帯域を電源の6次調波に対応させて変圧器の帯域を設定すべく直列形アクティブフィルタを制御するのであるから、変圧器鉄心の断面積を増加させることなく変圧器鉄心の磁束密度を小さくすることができ、ひいては変圧器を小形化してアクティブフィルタ装置全体としての小形化およびコストダウンを達成することができ、しかも直列形アクティブフィルタを構成するスイッチング素子の容量を小さくすることができる。
【0032】
請求項9のアクティブフィルタ装置の制御方法であれば、6次調波の補償電圧の振幅と位相を、整流回路の整流後の電圧リプルを平坦化すべく設定するのであるから、請求項10の作用に加え、直列形アクティブフィルタにより補償すべき電圧の振幅を小さくすることができ、ひいては直列形アクティブフィルタを構成するスイッチング素子容量を一層小さくすることができる。
【0033】
請求項10のアクティブフィルタ装置の制御方法であれば、直列形アクティブフィルタを、電源系統と負荷との間に接続される整流回路を基準として交流側に挿入し、補償帯域を電源の5次調波、7次調波の一方に対応させて、変圧器を介して電源系統に接続されてなる直列形アクティブフィルタを制御するのであるから、変圧器鉄心の断面積を増加させることなく変圧器鉄心の磁束密度を小さくすることができ、ひいては変圧器を小形化してアクティブフィルタ装置全体としての小形化およびコストダウンを達成することができ、しかも直列形アクティブフィルタを構成するスイッチング素子の容量を小さくすることができる。
【0034】
請求項11のアクティブフィルタ装置の制御方法であれば、5次調波、または7次調波の補償電圧の振幅を、線間電圧のピーク点を含む所定範囲を平坦化すべく設定するのであるから、請求項10の作用に加え、直列形アクティブフィルタにより補償すべき電圧の振幅を小さくすることができ、ひいては直列形アクティブフィルタを構成するスイッチング素子の容量を一層小さくすることができる。
【0035】
請求項12のアクティブフィルタ装置の制御方法であれば、直列形アクティブフィルタを、電源系統と負荷との間に接続される整流回路を基準として直流側に挿入してあり、変圧器を介して電源系統に接続されてなる直列形アクティブフィルタを制御するに当って、補償帯域を電源の6次調波に対応させて変圧器の帯域を設定すべく直列形アクティブフィルタを制御するのであるから、変圧器鉄心の断面積を増加させることなく変圧器鉄心の磁束密度を小さくすることができ、ひいては変圧器を小形化してアクティブフィルタ装置全体としての小形化およびコストダウンを達成することができ、しかも直列形アクティブフィルタを構成するスイッチング素子の容量を小さくすることができる。
【0036】
請求項13のアクティブフィルタ装置の制御方法であれば、6次調波の補償電圧の振幅と位相を、整流回路の整流後の電圧リプルを平坦化すべく設定するのであるから、請求項12の作用に加え、直列形アクティブフィルタにより補償すべき電圧の振幅を小さくすることができ、ひいては直列形アクティブフィルタを構成するスイッチング素子容量を一層小さくすることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面によってこの発明の実施の態様を詳細に説明する。
図1はこの発明のアクティブフィルタ装置を組み込んだシステムの全体構成を概略的に示す電気回路図であり、図2はアクティブフィルタ装置を制御するための装置をも示すブロック図である。
【0038】
図1のシステムは、三相交流電源1の各端子を三相全波整流回路2の各相に接続しているとともに、三相全波整流回路2の出力端子間に平滑コンデンサ3を接続し、平滑コンデンサ3と並列に負荷4を接続している。そして、前記各相に対応する1対ずつのパワートランジスタの直列接続回路をコンデンサの端子間に互いに並列接続してなるアクティブフィルタ主回路5を、変圧器6を介して前記三相交流電源の各端子に接続している。具体的には、各直列接続回路のパワートランジスタどうしの接続点を変圧器6を介して三相交流電源の対応する端子に接続している。
【0039】
図2においては、三相交流電源1に対して、直列形アクティブフィルタ主回路5、整流回路2を介して、インバータ主回路4aおよびこれに接続された負荷4bからなる回路構成に対して、アクティブフィルタ制御装置7が付加されている。なお、インバータ主回路4aおよび負荷4bが図1の負荷4を構成している。アクティブフィルタ制御装置7は、三相交流電源1の相電圧を検出する相電圧検出部7aと、検出された相電圧のゼロクロスを検出するゼロクロス検出部7bと、検出された相電圧に基づいて基本波電圧の実効値を演算する基本波電圧実効値演算部7cと、検出されたゼロクロスに基づいて位相ロックループ処理などを行って同期信号を出力する同期部7dと、高調波を補償すべく補償波形を保持する補償波形保持部7eと、補償波形保持部7eから出力される補償波形および基本波電圧の実効値を入力として、補償波形の各調波の振幅を決定し、実際に適用される補償波形として出力する補償波形発生部(高調波波形振幅設定手段)7fと、補償波形発生部7fから出力される補償波形を入力としてパルス幅変調を行って直列形アクティブフィルタ主回路5の各パワートランジスタに対するON/OFF信号を出力するPWM部7gとを有している。
【0040】
前記の構成の直列型アクティブフィルタ装置の作用は次のとおりである。
先ず、変圧器6に印加される電圧をV、周波数をf、巻数をNとすると、数1の関係があることが知られている。
【0041】
【数1】
【0042】
ここで、φmは変圧器鉄心に発生する磁束の大きさである。また、磁束の通る断面積をSとすれば、変圧器鉄心の磁束密度Bmは、数2となる。
【0043】
【数2】
【0044】
通常、鉄心の飽和磁束密度は1T程度であり、これを越えないように変圧器の各仕様が決定される。
ここで、数1および数2に着目すると、周波数fを高めて変圧器鉄心に発生する磁束φmを小さくすれば変圧器鉄心の断面積Sを大きくすることなく変圧器鉄心の磁束密度Bmを小さくすることができることが分かる。この発明は、この点に着目し、アクティブフィルタの高調波補償帯域を5次以上に制約することにより、変圧器の小形化を達成することができるとともに、直列形アクティブフィルタ全体としてのコストダウンを達成することができる。なお、ここで、高調波補償帯域を5次以上に制約するのは、平衡負荷であれば偶数次高調波が発生せず、しかも、3相回路では3n次高調波(ここで、nは自然数)が発生しないことに着目し、高調波補償に実質的に影響を及ぼすことなく、周波数fを高めるためである。
【0045】
また、相電圧検出部7aに代えて、線間電圧検出部を採用してもよいことはもちろんである。
【0046】
図2に示すアクティブフィルタ制御装置7は、インバータ入力の補償する電圧高調波(例えば、5次、7次、11次)の波形を保持しておき、入力電圧波形の検出値のフーリエ演算により基本波振幅を求め、保持している電圧高調波の波形と基本波振幅とにより補償波形を得て電源との同期をとり、これをパルス幅変調してアクティブフィルタ主回路5の各パワートランジスタをON/OFF制御するものである。
【0047】
また、このような処理を行えば、電源の瞬時波形に基づく複雑な演算処理を行う必要がなく、高価な検出器、高速処理可能なコンピュータなどを不要にできるので、アクティブフィルタ制御装置7全体としてコストダウンを達成することができる。さらに、アクティブフィルタ出力波形として高調波のみを保持しておくので、基本波電圧が出力されて変圧器に印加されることがなく、前述のような小型かつ安価な変圧器を採用することができる。
【0048】
さらにまた、出力波形と電源とを同期させるようにし、保持されている補償波形に基づいた電圧出力を可能にしているので、フーリエ演算の周期(振幅演算の頻度)を例えば1秒程度と長くすることができ、低速、かつ安価なマイコンを用いて必要な制御を達成することができる。
さらに詳細に説明する。
【0049】
アクティブフィルタを設けていない場合(図6参照)には、電源電圧が波高値に近い値をとる期間、すなわち平滑コンデンサの端子間電圧Vdcよりも電源電圧が高くなる期間にのみ全波整流回路のダイオードが導通し、電流は、図8に示すようにパルス状の歪波形になる。この結果、電源高調波成分が大きくなる。
この不都合を解消するために、例えば、図3に示すu相について、図4中(b)に実線で示す電圧VDu+Vnを印加すれば(なお、破線は三相交流電源のu相電圧)、図4中(a)に示すように、u相のダイオードの導通期間を長く確保することができる。ここで、Vnは、平滑コンデンサに疑似的に設けた中間タップC0からみた電源中性点の電圧である。
【0050】
他の相(v相、w相)の逆バイアスを補償する電圧VDv+Vn、VDw+Vnについては、それぞれ120°、−120°位相を進めればよい。また、VDu+VDv+VDw=0の条件を適用することにより、図4中(c)に示す電圧Vnを得、図4中(b)に示す電圧VDu+Vnと図4中(c)に示す電圧Vnとに基づいて図4中(d)に示すようにVDuを得ることができる。
【0051】
これをフーリエ変換することにより、数3を得る。
【0052】
【数3】
【0053】
ただし、θは電源電圧位相である。
数3において、基本波成分は電源電圧VSu(正確には、電源電圧から負荷電流に基づく電源系統のインピーダンス降下を差し引いたもの)、高調波成分はアクティブフィルタで直列に補償すべき電圧VCu{図4中(e)参照}にそれぞれ対応している。
【0054】
したがって、図2の補償波形保持部7eには、図4中(e)に示す電圧VCuの波形を保持しておけばよいことになる。
また、数3から、基本波の電源電圧実効値VSと平滑コンデンサの端子間電圧Vdcとの関係は、Vdc=(π/21/2)VSとなる。したがって、この関係を用いて補償波形の各調波の振幅を決定することができる。
【0055】
図5は直列形アクティブフィルタ装置を用いたシステムのシミュレーション結果を示す波形図であり、図5中(c’)に示す補償電圧波形VCuを採用することにより、図5中(a’)(b’)に示すように、受電端電圧VTuおよび電流ISuをほぼ正弦波状にすることができ、アクティブフィルタ装置を用いない場合を示す図5中(a)(b)に比べて高調波成分を大幅に低減することができる。
【0056】
図17のシステムは、三相全波整流回路2と平滑コンデンサ3との間に直流リアクトル(パッシブフィルタ)8を接続した点において図1のシステムと異なるだけであり、他の構成部分は図1のシステムと同様である。
また、アクティブフィルタ装置を制御するための装置の構成は図2の装置と同様である。
【0057】
したがって、このシステムを採用した場合には、直流リアクトル8を挿入することにより、電源電流をより矩形波状(定電流動作)に近づけることができるほか、前記システムと同様の作用を達成することができる。
また、図17に示すシステムにおいて、アクティブフィルタの高調波補償帯域を5次のみに限定した場合における、直列形アクティブフィルタ主回路5によって三相交流電源のu相電圧Vsuに対して印加される電圧(補償電圧)Vcu’、u相電圧Vlu、線間電圧Vuv,Vuwおよび三相交流電源のu相電流Isuは図18に示すとおりである。すなわち、例えば、u相について、直列形アクティブフィルタ主回路5によって三相交流電源のu相電圧Vsuに対して図18中(a)に示す電圧(補償電圧)Vcu’を印加すれば、図18中(a)に示すu相電圧Vluが三相全波整流回路2のu相に供給され、線間電圧Vuv,Vuwは、図18中(b)に示すように、もともとのピーク点を含む所定の領域が平坦化され、この結果、図18中(c)に示すように、u相のダイオードの導通期間を長く確保することができる。また、この場合に、ダイオード平滑後の出力リプルが、直列形アクティブフィルタを用いない場合と比較して小さくなり、ダイオードオン時に直流リアクトル8にかかる電圧Vuv−Vdc、Vuw−Vdcをオン期間中ほぼ一定できわめて小さくできる。このため、入力電流波形Isuは矩形波状になり、整流回路に比べ波高値を低減できる。
【0058】
他の相(v相、w相)の補償電圧については、それぞれ120°、−120°位相を進めればよい。
また、アクティブフィルタの高調波補償帯域を7次のみに限定した場合における、直列形アクティブフィルタ主回路5によって三相交流電源のu相電圧Vsuに対して印加される電圧(補償電圧)Vcu’、u相電圧Vlu、線間電圧Vuv,Vuwおよび三相交流電源のu相電流Isuは図19に示すとおりである。
【0059】
図19と図18とを対比すれば、アクティブフィルタの高調波補償帯域を7次のみに限定した場合にも、アクティブフィルタの高調波補償帯域を5次のみに限定した場合と同様の作用を達成できることが分かる。
図20は直列形アクティブフィルタ装置を用いたシステムのシミュレーション結果としての全波整流電圧波形を示す波形図であり、基本波のみの場合、5次調波を印加した場合、7次調波を印加した場合、および11次調波を印加した場合を、それぞれ図20中(a)(b)(c)(d)に示している。そして、全波整流電圧の波高値付近を平坦化(平滑化)するように、補償電圧としての各調波の位相と振幅Vcを決定した。具体的には、三相200V入力時において、基本波のみの場合、5次調波を印加した場合、7次調波を印加した場合、および11次調波を印加した場合の振幅Vcは、実効値でそれぞれ0Vrms,8.1Vrms,7.5Vrms,3.5Vrmsであった。
【0060】
そして、図24中(a)に示すように、三相交流電源1と三相全波整流回路2との間にアクティブフィルタ5を電圧源として接続してなる回路構成を採用し、前記のように設定された振幅Vcを採用してシミュレーションを行った結果、図25から図28に示すシミュレーション結果が得られた。また、それぞれの場合における交流電源電流IsuのFFT解析結果を図30に示す。なお、図25から図29のそれぞれにおいて、(a)がu相の交流電源電流Isuを示し、(b)が平滑コンデンサ3の端子間電圧Vdcを示している。図30において、基本波のみの場合、5次調波を印加した場合、7次調波を印加した場合、および11次調波を印加した場合を、それぞれa,b,c,dで示している。また、負荷として三相交流電源1からの入力電力が2.5kW、入力電圧が200Vのものを採用した。
【0061】
これらのシミュレーション結果から明らかなように、電源電流の波高値が平坦化(平滑化)され、ダイオードオン期間では電源電流は定電流動作、すなわち半周期の2/3のパルス幅を持つ方形波に近づく。もちろん、直流電圧(平滑コンデンサ3の端子間電圧)のリプルも大幅に低減される。
また、これらのシミュレーション結果から明らかなように、補償波形として5次調波または7次調波を採用することにより、良好な高調波低減を達成できることが分かる。また、5次調波を印加した場合には、電源電流の5次調波成分のみならず7次調波成分も低減され、7次調波を印加した場合には、電源電流の7次調波成分のみならず5次調波成分も低減されている。総合歪み率についても、コンデンサ入力形整流回路を採用した場合には約50%であったのに対し、5次調波を印加した場合には約28%、7次調波を印加した場合には約31%に、それぞれ低減された。
【0062】
入力電圧をv(実効値をV)、入力電流をi(実効値をI)とすれば、力率cosφは数4で表される。
【0063】
【数4】
【0064】
入力電力、入力電圧が上述のように定められているのであるから、力率cosφは入力電流の実効値Iに基づいて定まる。すなわち、総合歪み率が低いほど入力電流の実効値Iが低くなり、力率cosφが改善される。5次調波を印加した場合には力率が0.957であり、7次調波を印加した場合には力率が0.953であった。
【0065】
また、図20のような平滑効果を得るために必要な電圧振幅は、系統線間電圧の約4%足らずでよいことが分かった。したがって、スイッチング素子の容量を大幅に低減でき、またトランスの大きさについても、電力が小さくてすむため小型化できる。
図21のシステムは、直列形アクティブフィルタ主回路5によって三相全波整流回路2と直流リアクトル8との間(直流側)において補償電圧を印加すべくトランス6を設けている点が図17のシステムと大きく異なる。もちろん、直流側において補償電圧を印加するのであるから、直列形アクティブフィルタ主回路5は、1つのコンデンサと単相フルブリッジ接続されたスイッチング素子とで構成すればよく、構成を簡単化できる。また、トランス6も1相分でよく、構成を簡単化できる。ただし、直列形アクティブフィルタ主回路5として、図22に示すように、1つのコンデンサと互いに直列接続された2つのコンデンサとを互いに並列接続し、これらと並列に、互いに直列接続された2つのスイッチング素子を設け、互いに直列接続された2つのコンデンサどうしの接続点と、互いに直列接続された2つのスイッチング素子どうしの接続点とから補償電圧を出力する構成を採用してもよい。
【0066】
また、アクティブフィルタ装置を制御するための装置の構成は、単相分のみでよくなる点が異なるだけであり、基本的には図2の装置と同様である。
また、図21のシステムにおいては、アクティブフィルタの高調波補償帯域を6次のみに限定している。
このシステムを採用した場合における各相の線間電圧、補償電圧、直流電圧、補償後の電圧、および三相交流電源のu相電流Isuは図23に示すとおりである。すなわち、例えば、直列形アクティブフィルタ主回路5によって出力される電圧Vc{図23中(b)参照}をトランス6を介して全波整流出力電圧に印加すれば、直流リアクトル8の前段の電圧Vrecは図23中(a)に示すとおりになり、この結果、図23中(c)に示すように、電源電流を矩形状態に近づけ、整流回路に比べ波高値を低減できる。
【0067】
この場合には、ダイオードオン時に直流リアクトル8にかかる電圧Vrec−Vdcをオン期間中の最大振幅をアクティブフィルタを用いない場合に比べ、きわめて小さくできる。
したがって、図17のシステムと同様の効果を奏する。
また、図20中(e)は高調波補償帯域を6次に限定した場合のダイオード平滑電圧波形を示す図であり、図20中(e)のような平滑効果を得るために必要な電圧振幅は、系統線間電圧の約7%足らずでよいことが分かった。したがって、スイッチング素子の容量を大幅に低減でき、またトランスの大きさについても、電力が小さくてすむため小型化できる。
【0068】
図20中(e)は直列形アクティブフィルタ装置を用いたシステムのシミュレーション結果としての全波整流電圧波形を示す波形図であり、6次調波を印加した場合を示している。そして、全波整流電圧の波高値付近を平坦化(平滑化)するように、補償電圧としての位相と振幅Vcを決定した。具体的には、三相200V入力時において、6次調波を印加した場合の振幅Vcは、実効値で18Vrmsであった。
【0069】
そして、図24中(b)に示すように、三相全波整流回路2と直流リアクトル8との間にアクティブフィルタを電圧源として接続してなる回路構成を採用し、前記のように設定された振幅Vcを採用してシミュレーションを行った結果、図29に示すシミュレーション結果が得られた。また、交流電源電流IsuのFFT解析結果を図30中に示す。なお、図29において、(a)がu相の交流電源電流Isuを示し、(b)が平滑コンデンサ3の端子間電圧Vdcを示している。また、負荷として三相交流電源1からの入力電力が2.5kW、入力電圧が200Vのものを採用した。
【0070】
これらのシミュレーション結果から明らかなように、電源電流の波高値が平坦化(平滑化)され、ダイオードオン期間では電源電流は定電流動作、すなわち半周期の2/3のパルス幅を持つ方形波に近づく。もちろん、直流電圧(平滑コンデンサ3の端子間電圧)のリプルも大幅に低減される。
また、これらのシミュレーション結果から明らかなように、補償波形として6次調波を採用することにより、良好な高調波低減を達成できることが分かる。また、総合歪み率についても、コンデンサ入力形整流回路を採用した場合には約50%であったのに対し、6次調波を印加した場合には約30%に低減された。
【0071】
さらに、6次調波を印加した場合には力率が0.956であった。
これらのシステムを用いると、高調波が低減されるとともに、電源力率についても、
電源力率=有効電力/皮相電力
(ここで、
皮相電力=入力電圧の全実効値×入力電流の全実効値
全実効値=各高調波実効値の2乗和の平方根)
で得られるため、入力電流実効値が小さくなることにより、電源電流の高速フーリエ変換解析結果を示す図30に示すように改善できる。なお、図30において横軸が高調波の次数を示し、各次数において、左から順に、整流回路のみの場合、5次調波印加時、7次調波印加時、11次調波印加時、6次調波印加時を示している 。
【0072】
また、図17のように直列形アクティブフィルタ主回路を交流側に接続した場合には、試作の結果、トランス6を介して、直列形アクティブフィルタ主回路側へ基本波電力の流入が起こり、直列形アクティブフィルタ主回路に接続されたコンデンサ電圧が上昇し、以下のことが発生することが分かった。
(1)アクティブフィルタより5次調波を出力する場合は、コンデンサ電圧が補償効果が得られない高い電圧となる。
(2)アクティブフィルタより7次調波を出力する場合は、コンデンサ電圧が補償効果が得られる最適電圧近傍になる。また、図1のシステムを採用し、補償帯域を5〜37次に設定し、電源電流波形を正弦波にする場合にも、試作の結果、コンデンサ電圧が補償効果が得られる最適電圧近傍になることが分かった。
【0073】
このため、(1)の場合には、流入電力を消費する程度の放電抵抗をコンデンサ両端に設ける必要が生じる。また、(1)の問題に対処する方策として、コンデンサ電圧を上昇させる余剰電力をアクティブコンバータ回路を追加することによって電源側に回生することも可能である。
なお、図21のように直列形アクティブフィルタ主回路を直流側に接続するシステムでは、上記のようなことが起こらなかったので、アクティブフィルタ回路のコンデンサ電圧を確保するための整流回路を別途設ける必要があった。
【0074】
また、従来のコンデンサ入力形整流回路の平滑コンデンサの静電容量を低減した場合には、図31中(a)〜(c)において各静電容量に対応する最も左の棒グラフに示すように、電源電流の歪み率が増加するとともに、直流電圧リプルが大きくなるという問題がある。
この点を考慮して、図1および図2に示すシステムを用いて交流側に適切な補償電圧(37次調波まで補償する補償電圧)を印加することにより、ダイオードブリッジ前段の電圧波形を矩形波状にすることが好ましく、直流電圧リプルを小さくできるので、平滑コンデンサの静電容量を1/10程度に低減した場合に、直流電圧リプルを十分に小さくでき、平滑コンデンサの静電容量の低減に伴ってシステム全体のコストダウンを達成することができる。また、図31において各静電容量に対応する最も右の棒グラフに示すように、電源電流歪み率はアクティブフィルタの作用により小さくすることができる。さらに、単一次数調波のみを補償した場合には、図31において各静電容量に対応する左から2番目の棒グラフ(5次調波のみを補償する補償電圧を印加した場合)、各静電容量に対応する左から3番目の棒グラフ(6次調波のみを補償する補償電圧を印加した場合)に示すように、37次調波まで補償する補償電圧を印加した場合と比較して電源電流の歪み率は高くなるが、平滑コンデンサの静電容量を低減することによる変化は殆どなく、トランスを小型化でき、直流電圧リプルも十分に小さいため、より一層のコストダウンを達成することができる。
【0076】
【発明の効果】
請求項1の発明は、アクティブフィルタの制御を簡単化することができ、ひいては安価なマイコン、検出器などでアクティブフィルタの制御を達成できるので、アクティブフィルタ装置全体としてコストダウンを達成することができ、しかも変圧器鉄心の断面積を増加させることなく変圧器鉄心の磁束密度を小さくすることができ、ひいては変圧器を小形化してアクティブフィルタ装置全体としての小形化およびコストダウンを達成することができるという特有の効果を奏する。
【0077】
請求項2の発明は、電圧検出手段の数を減少させることができ、アクティブフィルタ装置全体として一層の簡素化およびコストダウンを達成することができるという特有の効果を奏する。
請求項3の発明は、入力高調波分布に影響を及ぼす負荷変動が遅く、瞬時値に基づく高速な制御を適用しなくても補償性能の低下の懸念がないので、安価なマイコンなどを用いて装置を構成することができ、アクティブフィルタ装置全体としてのコストダウンを達成することができるという特有の効果を奏する。
【0079】
請求項4の発明は、アクティブフィルタの制御を簡単化することができ、ひいては安価なマイコン、検出器などでアクティブフィルタの制御を達成できるので、アクティブフィルタ装置全体としてコストダウンを達成することができ、しかも変圧器鉄心の断面積を増加させることなく変圧器鉄心の磁束密度を小さくすることができ、ひいては変圧器を小形化してアクティブフィルタ装置全体としての小形化およびコストダウンを達成することができるという特有の効果を奏する。
請求項5の発明は、電圧検出手段の数を減少させることができ、アクティブフィルタ装置全体として一層の簡素化およびコストダウンを達成することができるという特有の効果を奏する。
【0080】
請求項6の発明は、変圧器鉄心の断面積を増加させることなく変圧器鉄心の磁束密度を小さくすることができ、ひいては変圧器を小形化してアクティブフィルタ装置全体としての小形化およびコストダウンを達成することができ、しかも直列形アクティブフィルタを構成するスイッチング素子の容量を小さくすることができるという特有の効果を奏する。
【0081】
請求項7の発明は、請求項6の効果に加え、直列形アクティブフィルタにより補償すべき電圧の振幅を小さくすることができ、ひいては直列形アクティブフィルタを構成するスイッチング素子の容量を一層小さくすることができるという特有の効果を奏する。
請求項8の発明は、変圧器鉄心の断面積を増加させることなく変圧器鉄心の磁束密度を小さくすることができ、ひいては変圧器を小形化してアクティブフィルタ装置全体としての小形化およびコストダウンを達成することができ、しかも直列形アクティブフィルタを構成するスイッチング素子の容量を小さくすることができるという特有の効果を奏する。
【0082】
請求項9の発明は、請求項8の効果に加え、直列形アクティブフィルタにより補償すべき電圧の振幅を小さくすることができ、ひいては直列形アクティブフィルタを構成するスイッチング素子容量を一層小さくすることができるという特有の効果を奏する。
請求項10の発明は、変圧器鉄心の断面積を増加させることなく変圧器鉄心の磁束密度を小さくすることができ、ひいては変圧器を小形化してアクティブフィルタ装置全体としての小形化およびコストダウンを達成することができ、しかも直列形アクティブフィルタを構成するスイッチング素子の容量を小さくすることができるという特有の効果を奏する。
【0083】
請求項11の発明は、請求項10の効果に加え、直列形アクティブフィルタにより補償すべき電圧の振幅を小さくすることができ、ひいては直列形アクティブフィルタを構成するスイッチング素子の容量を一層小さくすることができるという特有の効果を奏する。
請求項12の発明は、変圧器鉄心の断面積を増加させることなく変圧器鉄心の磁束密度を小さくすることができ、ひいては変圧器を小形化してアクティブフィルタ装置全体としての小形化およびコストダウンを達成することができ、しかも直列形アクティブフィルタを構成するスイッチング素子の容量を小さくすることができるという特有の効果を奏する。
【0084】
請求項13の発明は、請求項12の効果に加え、直列形アクティブフィルタにより補償すべき電圧の振幅を小さくすることができ、ひいては直列形アクティブフィルタを構成するスイッチング素子容量を一層小さくすることができるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のアクティブフィルタ装置を組み込んだシステムの全体構成を概略的に示す電気回路図である。
【図2】アクティブフィルタ装置を制御するための装置をも示すブロック図である。
【図3】1相分の交流電源、直列形アクティブフィルタ、整流回路および平滑コンデンサの関係を示す等価的な電気回路図である。
【図4】図3の電気回路の各部の波形およびダイオードの導通期間を示す図である。
【図5】三相全波整流回路並びに、これに直列形アクティブフィルタ装置を用いたシステムのシミュレーション結果を示す波形図である。
【図6】コンデンサ入力形の整流回路を示す電気回路図である。
【図7】三相交流電源のu相の電圧波形を示す図である。
【図8】三相交流電源のu相の交流電源電流を示す図である。
【図9】交流電源電流の高調波分布を示す図である。
【図10】並列形のアクティブフィルタを用いたシステムの構成を示す電気回路図である。
【図11】図10のシステムの1相分の等価回路を示す図である。
【図12】整流回路前段に流れる電流ILuの高調波分布を示す図である。
【図13】並列形のアクティブフィルタを用いたシステムの構成各部の波形を示す図である。
【図14】図1のシステムの1相分の等価回路を示す図である。
【図15】高調波分布を示す図である。
【図16】直列形のアクティブフィルタを用いたシステムの構成各部の波形を示す図である。
【図17】この発明のアクティブフィルタ装置を交流側に組み込んだシステムの全体構成を概略的に示す電気回路図である。
【図18】5次調波印加時における図17の電気回路の各部の波形を示す図である。
【図19】7次調波印加時における図17の電気回路の各部の波形を示す図である。
【図20】全波整流電圧波形のシミュレーション結果を示す図である。
【図21】この発明のアクティブフィルタ装置を直流側に組み込んだシステムの全体構成を概略的に示す電気回路図である。
【図22】アクティブフィルタ装置の他の構成例を示す電気回路図である。
【図23】6次調波印加時における図21の電気回路の各部の波形を示す図である。
【図24】シミュレーション回路構成を示す図である。
【図25】コンデンサ入力形の整流回路のシミュレーション結果を示す図である。
【図26】5次調波を印加した場合のシミュレーション結果を示す図である。
【図27】7次調波を印加した場合のシミュレーション結果を示す図である。
【図28】11次調波を印加した場合のシミュレーション結果を示す図である。
【図29】6次調波を印加した場合のシミュレーション結果を示す図である。
【図30】電源電流のFFT解析結果、総合歪み率、力率を示す図である。
【図31】平滑コンデンサの静電容量による力率、電源電流の総合歪み率、直流電圧リプルの変化を示す図である。
【符号の説明】
1 三相交流電源 4a インバータ主回路
5 直流形アクティブフィルタ主回路 6 変圧器
7a 相電圧検出部 7e 補償波形保持部
7f 補償波形発生部 7g PWM部
1 三相交流電源 5 直流形アクティブフィルタ主回路
6 変圧器
Claims (13)
- 変圧器(6)を介して電源系統(1)に接続されてなる直列形アクティブフィルタ(5)を制御する装置であって、補償すべき高調波波形を保持する高調波波形保持手段(7e)と、高調波波形保持手段(7e)に保持されている高調波に基づいてアクティブフィルタ(5)をパルス幅変調するパルス幅変調手段(7g)とを含み、電源(1)の基本波を除く高調波に対応させて、変圧器(6)の帯域を設定するために、高調波補償帯域を5次以上に設定するように直列形アクティブフィルタ(5)を制御することを特徴とするアクティブフィルタ装置。
- 電源(1)は3相電源であり、何れか1相もしくは1線間の電圧を検出する電圧検出手段(7a)をさらに含み、高調波波形保持手段(7e)は検出電圧の基本波位相に同期して該当する高調波波形を出力するとともに、検出電圧の基本波振幅に基づいて高調波波形の振幅を設定してパルス幅変調手段(7g)に供給する高調波波形振幅設定手段(7f)をさらに含んでいる請求項1に記載のアクティブフィルタ装置。
- 電源系統(1)は、インバータ回路(4a)を介して空気調和装置に動作用電圧を供給するものである請求項1または請求項2に記載のアクティブフィルタ装置。
- 変圧器(6)を介して電源系統(1)に接続されてなる直列形アクティブフィルタ(5)を制御する方法であって、補償すべき高調波波形を保持しておき、保持されている高調波に基づいてアクティブフィルタ(5)をパルス幅変調し、しかも、電源(1)の基本波を除く高調波に対応させて、変圧器(6)の帯域を設定するために、高調波補償帯域を5次以上に設定するように直列形アクティブフィルタ(5)を制御することを特徴とするアクティブフィルタ装置の制御方法。
- 3相電源の何れか1相もしくは1線間の電圧を検出し、検出電圧の基本波位相に同期して該当する高調波波形を出力するとともに、検出電圧の基本波振幅に基づいて高調波波形の振幅を設定してパルス幅変調のために供給する請求項4に記載のアクティブフィルタ装置の制御方法。
- 変圧器(6)を介して電源系統(1)に接続されてなる直列形アクティブフィルタ(5)を制御する装置であって、直列形アクティブフィルタ(5)を、電源系統(1)と負荷との間に接続される整流回路(2)を基準として交流側に挿入してあり、補償帯域を電源(1)の5次調波、7次調波の一方に対応させて直列形アクティブフィルタ(5)を制御することを特徴とするアクティブフィルタ装置。
- 5次調波、または7次調波の補償電圧の振幅を、線間電圧のピーク点を含む所定範囲を平坦化すべく設定する請求項6に記載のアクティブフィルタ装置。
- 変圧器(6)を介して電源系統(1)に接続されてなる直列形アクティブフィルタ(5)を制御する装置であって、直列形アクティブフィルタ(5)を、電源系統(1)と負荷との間に接続される整流回路(2)を基準として直流側に挿入してあり、補償帯域を電源(1)の6次調波に対応させて直列形アクティブフィルタ(5)を制御することを特徴とするアクティブフィルタ装置。
- 6次調波の補償電圧の振幅と位相を、整流回路(2)の整流後の電圧リプルを平坦化すべく設定する請求項8に記載のアクティブフィルタ装置。
- 変圧器(6)を介して電源系統(1)に接続されてなる直列形アクティブフィルタ(5)を制御する方法であって、直列形アクティブフィルタ(5)を、電源系統(1)と負荷との間に接続される整流回路(2)を基準として交流側に挿入し、補償帯域を電源(1)の5次調波、7次調波の一方に対応させて直列形アクティブフィルタ(5)を制御することを特徴とするアクティブフィルタ装置の制御方法。
- 5次調波、または7次調波の補償電圧の振幅を、線間電圧のピーク点を含む所定範囲を平坦化すべく設定する請求項10に記載のアクティブフィルタ装置の制御方法。
- 変圧器(6)を介して電源系統(1)に接続されてなる直列形アクティブフィルタ(5)を制御する方法であって、直列形アクティブフィルタ(5)を、電源系統(1)と負荷との間に接続される整流回路(2)を基準として直流側に挿入し、補償帯域を電源(1)の6次調波に対応させて直列形アクティブフィルタ(5)を制御することを特徴とするアクティブフィルタ装置の制御方法。
- 6次調波の補償電圧の振幅と位相を、整流回路(2)の整流後の電圧リプルを平坦化すべく設定する請求項12に記載のアクティブフィルタ装置の制御方法。
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