JP7168401B2 - 乗員保護装置 - Google Patents

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本発明は、乗員保護装置に関する。
衝突等から乗員を保護するため、自動車などの車両では、エアバッグ装置が用いられている。
このようなエアバッグ装置として、乗員の前側から後ろ向きに展開するフロントエアバッグがある。このフロントエアバッグは、例えば、車両が前方から衝突する場合に展開され、前方衝突の際に前に移動しようとする乗員を受け止めて支え、保護するものである。
また、車両の側方からの衝突に備えるため、サイドエアバッグやカーテンエアバッグの装着も増加してきている。このようなカーテンエアバッグにおいては、乗員の頭部への衝撃を吸収するため、車両が横転している数秒間という長時間にわたっての内圧保持が必要となり、エアバッグの気密性を高め、膨張持続時間を長くすることが求められた。このような要求に対して、接着剤を用いた接合部の強度および気密性に優れたエアバッグが提案されている(特許文献1参照)。
また、エアバッグ内圧を目標値に設定しやすいエアバッグ装置として、接着剤を利用したものも提案されている。このエアバッグ装置は、ベントホールと重なる開口を有したシートを、ベントホールの周縁部に結合し、シートの開口を挟んだ一半側と他半側とを結合し、エアバッグ内圧が所定値以上になったときに結合を解除するように構成している。そして、この結合を接着剤により行うようにしている(特許文献2参照)。
特開2010-047182号公報 特開2007-022306号公報
しかしながら、車両への衝突は、前方や側方からに限られず、斜めからの衝突等、あらゆる方向から様々な衝突形態が考えられ、衝突形態ごとに対応するエアバッグを用意すると、コストがかかるとともに、対処しきれなくなってしまう虞がある。
例えば、上記のように、衝突形態に応じて複雑な乗員挙動が発生するため、エアバッグが最も衝突エネルギーを吸収できる部分から、乗員が逸れて接触してしまい、十分な乗員保護を行うことができないという虞がある。
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、衝突形態の違いにより発生する複雑な乗員挙動に左右されることなく、乗員を確実に拘束し、保護機能を高めるとともに、エアバッグによる乗員拘束の後、すなわち、車両に対する衝突の衝撃の収束後に、素早く脱出を可能とすることができる乗員保護装置を提供することを課題とする。
本発明に係る車両の乗員保護装置は、所定の作動信号によりガスを発生させるインフレータと、折り畳まれた状態から前記インフレータによりガスが導入されることにより展開するエアバッグ袋体と、を備え、前記エアバッグ袋体は、所定部位に接着剤が塗布され、展開時に所定の被接着位置に接着されることにより、乗員を拘束し、展開後に所定の動作で前記拘束が解かれる、ことを特徴とする。
また、前記エアバッグ袋体は、前記展開後、前記拘束の方向とは異なる所定の方向への動作により、前記拘束が解除される、ようにしてもよい。
さらに、前記エアバッグ袋体は、前記展開後、所定の第1の動作および第2の動作により、前記拘束が解除される、ようにしてもよい。
さらに、前記エアバッグ袋体の一方を保持する保持部を有し、前記保持部は、前記展開後に破壊が容易となり、破壊されることにより前記拘束が解除される、ようにしてもよい。
さらに、前記エアバッグ袋体による拘束を解除する解除機構と、を備え、前記エアバッグ袋体は、前記展開時に収納部の一部を破断して展開し、前記解除機構は、前記収納部の破断部近傍の内部に前記拘束を解除させる操作部を有する、ようにしてもよい。
本発明によれば、車両の衝突時に、乗員を確実に拘束し、保護機能を高めるとともに、衝撃の収束後に、素早く脱出を可能とすることができる乗員保護装置を提供することができる。
本発明の実施の形態における乗員保護装置を備えた車両の概略を示す断面図である。 本実施の形態の乗員保護装置において、エアバッグ袋体が展開した際の上面図および正面図である。 本実施の形態の乗員保護装置において、エアバッグ袋体が展開した際のそれぞれの上面図および正面図である。 エアバッグ保持部の上面図および正面図である。 エアバッグ袋体の取り外し方法を示す上面図および正面図である。 エアバッグ袋体が乗員の片方向のみから展開する乗員保護装置を備えた車両の概略を示す断面図である。 異なる方向への動作により拘束を開放するエアバッグ保持部の上面図および正面図である。 エアバッグ袋体の取り外し方法を示す上面図および正面図である。 複数の動作により拘束を開放するエアバッグ保持部の上面図および側面図である。 拘束開放時のエアバッグ袋体を示す上面図および側面図である。 救助を容易にしたエアバッグ保持部の上面図および正面図である。 救助時のエアバッグ袋体を示す上面図および正面図である。 拘束解除機構を設けた乗員保護装置の上面図および正面図である。 拘束解除機構により拘束を解放したエアバッグ袋体を示す上面図および正面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態における乗員保護装置を備えた車両の概略を示す断面図である。また、図2は、本実施の形態の乗員保護装置が作動し、エアバッグ袋体が展開した際の図である。なお、図2(a)は、エアバッグ袋体が展開した際の上面図であり、図2(b)は、エアバッグ袋体が展開した際の正面図である。
(車両1の構成)
図1に示すように、車両1の床面2(アンダーボディのフロアパネルが設けられた部分)には、座席シート10が配備されている。また、床面2の車幅方向外側(車外側)には、車体内側壁を構成する左右のセンターピラーが対向して配備され、センターピラーの上端はルーフサイドレール4に、下端はサイドシル5に一体結合されている。センターピラーの前方には、フロントドア6が配備され、フロントドア6の上部には、フロントドアウィンドウ7が設けられている。また、ルーフサイドレール4の上部には、ルーフ8がほぼ水平に設けられている。
そして、各座席シート10には、それぞれ乗員保護装置30が設けられている。また、右の座席シート10の乗員保護装置30と、左の座席シート10の乗員保護装置30とは、左右対称に設けられている。
なお、以下では、右の座席シート10(図1において左側)に設けられた乗員保護装置30を例に説明する。
座席シート10は、乗員Pの臀部から大腿部を支えるシートクッション11(座部)と、リクライニング可能に設けられたシートバッグ12(背もたれ部)と、乗員Pの頭部を支えるヘッドレスト13(ヘッド部)と、を備えている。
(乗員保護装置30の構成)
乗員保護装置30は、車両1の衝突検知および衝突予測を行う衝突検知装置による検知信号に基づいて、エアバッグ展開制御ユニット(ACU)や、車両制御装置(ECU)等によって制御されるものである。
また、乗員保護装置30は、インフレータ50と、エアバッグ袋体100と、を備えている。
(インフレータ50)
インフレータ50は、衝突検知装置による車両1の衝突検知または衝突予測に基づく作動信号により、火薬に点火し、燃焼による化学反応でガスを発生させるものである。また、インフレータ50に発生されたガスは、エアバッグ袋体100に圧入される。
なお、インフレータ50は、後述する第1インフレータ51aと、第2インフレータ51bと、を有している。
(エアバッグ袋体100)
エアバッグ袋体100は、インフレータ50によってガスが圧入される袋体であって、非作動時は小さく折り畳まれている。また、エアバッグ袋体100は、作動時には、折り畳まれた状態からインフレータ50によりガスが導入され、乗員Pの着座位置の周りを取り囲むように展開される。例えば、エアバッグ袋体100は、展開時に乗員P側となる生地が短く、乗員Pから離れた側の生地が長くなっていることにより、乗員Pを取り囲むように展開する。
さらに、エアバッグ袋体100は、乗員Pに面する側の乗員側基布面と、乗員側基布面と略対向する非乗員側基布面と、乗員側基布面と非乗員側基布面それぞれにおいてガスが圧入される側の基端部側と、生地の先端側となる先端部側と、を有し、乗員側基布面の基端部側と先端部側を、エアバッグ袋体100の外側において、一部同士を、長さを調節したテザーで縫着することにより、乗員Pを取り囲むように展開させることができる。
また、エアバッグ袋体100は、内部において、乗員側基布面と非乗員側基布面との間に幅規制用のテザーを設ける。そして、エアバッグ袋体100は、乗員側基布面の基端部側と、非乗員側基布面の先端部側と、をテザーで縫着する構成Aとともに、構成Aよりも先端部側において、構成Aと同様に、乗員側基布面の基端部側と、非乗員側基布面の先端部側と、をテザーで縫着する構成Bと、を有する。さらにテザーは、テザーを縫着しない場合のエアバッグ袋体100の展開形態時の、非乗員側基布面の、テザーの基端部側縫着部と対向する基点から、テザーの先端部側縫着部までの長さよりも短くする。これにより、エアバッグ袋体100は、乗員Pを取り囲むように展開させることができる。
その場合、乗員側基布面の長さは、非乗員側基布面よりも短くしても良い。また、構成Aのみで屈曲しても良く、構成A、Bを更に増やすことで、多段的に屈曲しても良い。
なお、エアバッグ袋体100は、後述する第1エアバッグ袋体101と、第2エアバッグ袋体102と、を有している。
また、乗員保護装置30は、非作動時には、第1収納ケース41aおよび第2収納ケース41bに収納されている。
第1収納ケース41aは、車両1の進行方向で座席シート10の左側(図1中では乗員Pの右側)に設けられ、第2収納ケース41bは、車両1の進行方向で座席シート10の右側(図1中では乗員Pの左側)に設けられている。第1収納ケース41aには、第1インフレータ51aおよび第1エアバッグ袋体101が収納されている。また、第2収納ケース41bには、第2インフレータ51bおよび第2エアバッグ袋体102が収納されている。
図3は、本実施の形態の乗員保護装置が作動し、エアバッグ袋体が展開した際のそれぞれの図である。なお、図3(a)は、第1エアバッグ袋体101が展開した際の上面図であり、図3(b)は、第1エアバッグ袋体101が展開した際の正面図である。また、図3(c)は、第2エアバッグ袋体102が展開した際の上面図であり、図3(d)は、第2エアバッグ袋体102が展開した際の正面図である。
(第1インフレータ51a)
第1インフレータ51aは、衝突検知装置による検知に基づく作動信号により、ガスを発生させるものであり、発生させたガスを、第1エアバッグ袋体101に供給し、第1エアバッグ袋体101を膨張展開させるものである。
(第2インフレータ51b)
第2インフレータ51bは、第1インフレータ51aと同様に、衝突検知装置による検知に基づく作動信号により、ガスを発生させるものであり、発生させたガスを、第2エアバッグ袋体102に供給し、第2エアバッグ袋体102を膨張展開させるものである。
(第1エアバッグ袋体101)
第1エアバッグ袋体101は、第1インフレータ51aによってガスが圧入され、膨張展開される袋体であって、一端(固定側)が、第1収納ケース41aに支持され、作動時には他端(展開側)が乗員Pの着座位置の周りを取り囲むように展開される。
なお、第1エアバッグ袋体101の保持機構の詳細については、後述する。
また、第1エアバッグ袋体101は、展開側の先端部の近傍で、乗員P側(車両1の後方側)の面に、接着剤塗布領域101aが設けられ、接着剤が塗布されている。すなわち、第1エアバッグ袋体101は、接着剤が所定部位に塗布されており、展開時に被接着位置に接着されるようになっている。
この接着剤は、常温では接着力がなく、あるいは、接着力が弱く、高温になると、より高い接着力を発揮するものとなっている。
(第2エアバッグ袋体102)
第2エアバッグ袋体102は、第2インフレータ51bによってガスが圧入され、膨張展開される袋体であって、一端(固定側)が、第2収納ケース41bに支持され、作動時には他端(展開側)が乗員Pの着座位置の周りを取り囲むように展開される。
なお、第2エアバッグ袋体102の保持機構の詳細については、第1エアバッグ袋体101と同様に、後述する。
また、第2エアバッグ袋体102は、展開側の先端部の近傍で、乗員Pとの反対側(車両1の前方側)の面に、接着剤塗布領域102aが設けられ、接着剤が塗布されている。すなわち、第2エアバッグ袋体102も、第1エアバッグ袋体101と同様に、接着剤が所定部位に塗布されており、展開時に被接着位置に接着されるようになっている。
この接着剤は、第1エアバッグ袋体101の接着剤と同様に、常温では接着力がなく、あるいは、接着力が弱く、高温になると、より高い接着力を発揮するものとなっている。
また、第1エアバッグ袋体101に塗布した接着剤と、第2エアバッグ袋体102に塗布した接着剤と、を別の特性のものとしてもよい。例えば、第1エアバッグ袋体101に塗布する接着剤は、より高温で接着力を発揮するものとし、第2エアバッグ袋体102に塗布する接着剤は、第1エアバッグ袋体101に塗布する接着剤よりも低温で接着力を発揮するものとしてもよい。
なお、第1インフレータ51aよりも第2インフレータ51bを若干早く作動させることにより、第1エアバッグ袋体101よりも第2エアバッグ袋体102の方が早く展開して、第1エアバッグ袋体101と第2エアバッグ袋体102とが所望の位置で確実に接着できるようにしている。
また、本実施の形態では、第1エアバッグ袋体101と第2エアバッグ袋体102の双方に、接着剤塗布領域を設けて接着剤を塗布するようにしているが、これに限らず、第1エアバッグ袋体101または第2エアバッグ袋体102の一方に、接着剤塗布領域を設け、他方には接着剤塗布領域を設けずに接着剤を塗布しないようにしてもよい。また、この場合、接着剤を塗布しない方のエアバッグ袋体100の接着剤塗布領域に相当する領域を、接着剤が塗布された他方の接着剤塗布領域と接着しやすい材質や形態とすることにより、より接着を確実なものとすることができる。
(乗員保護装置30の動作)
このような乗員保護装置30において、衝突検知装置が車両1の衝突検知または衝突予測を行うと、まず、第2インフレータ51bに対して作動信号を送信し、第2インフレータ51bを作動させ、次に、第1インフレータ51aに対して作動信号を送信し、第1インフレータ51aを作動させる。
第2インフレータ51bは、衝突検知装置による衝突検知または衝突予測により作動信号が送られてくると、ガスを発生させ、第2エアバッグ袋体102にガスを供給する。
第2エアバッグ袋体102は、第2インフレータ51bからガスが供給されると、膨張展開し、第2収納ケース41bから飛び出す。第2収納ケース41bから飛び出した第2エアバッグ袋体102は、乗員Pを右側から取り囲むように展開し、乗員Pの正面まで拡がる。
続いて、第1インフレータ51aは、衝突検知装置による衝突検知または衝突予測により作動信号が送られてくると、ガスを発生させ、第1エアバッグ袋体101にガスを供給する。
第1エアバッグ袋体101は、第1インフレータ51aからガスが供給されると、膨張展開し、第1収納ケース41aから飛び出す。第1収納ケース41aから飛び出した第1エアバッグ袋体101は、乗員Pを左側から取り囲むように展開し、乗員Pの正面まで拡がる。
そして、第2エアバッグ袋体102の接着剤塗布領域102aに塗布された接着剤が、第2インフレータ51bに入力されたガスの熱によって溶解し、第2エアバッグ袋体102の接着剤塗布領域102aが、第1エアバッグ袋体101の車両1の後方側の面に接着する。また、第1エアバッグ袋体101の接着剤塗布領域101aに塗布された接着剤も、第1インフレータ51aに入力されたガスの熱によって溶解し、第1エアバッグ袋体101の接着剤塗布領域101aが、第2エアバッグ袋体102の車両1の前方側の面に接着する。
以上のように、本実施の形態における乗員保護装置30は、インフレータ50のガスの熱によって接着剤が接着機能を発揮し、第1エアバッグ袋体101と第2エアバッグ袋体102とが接着するので、乗員Pを座席シート10に確実に保持し、あらゆる方向からの衝突形態に対応することができ、車両1の衝突時に、乗員Pを確実に拘束し、保護機能を高めることができる。
なお、本実施の形態における乗員保護装置30においては、第1エアバッグ袋体101の乗員P側と、第2エアバッグ袋体102の乗員Pと逆側と、に接着剤を塗布する構成としたが、これに限らず、第1エアバッグ袋体101の乗員Pと逆側と、第2エアバッグ袋体102の乗員P側と、に接着剤を塗布する構成としてもよい。この場合、第1エアバッグ袋体101を先に展開させ、第2エアバッグ袋体102を後に展開させるようにするとよい。
また、第1エアバッグ袋体101および第2エアバッグ袋体102の双方ともに、乗員P側と、乗員Pと逆側と、に接着剤を塗布する構成としてもよい。この場合、第1エアバッグ袋体101と第2エアバッグ袋体102のどちらを先に展開させてもよいし、同時に展開させるようにしてもよい。
(エアバッグ袋体の保持機構)
次に、第1エアバッグ袋体101および第2エアバッグ袋体102の保持機構について、説明する。
図4は、エアバッグ保持部の上面図および正面図である。また、図5は、エアバッグ袋体の取り外し方法を示す上面図および正面図である。
(第1エアバッグ保持部201)
第1エアバッグ保持部201は、第1エアバッグ袋体101を第1収納ケース41aに保持するものである。図4に示すように、第1エアバッグ保持部201は、第1エアバッグ袋体101の第1インフレータ51aに接続される側の一端(固定側)を、第1収納ケース41aに保持している。
具体的には、第1エアバッグ保持部201は、ダルマ穴を有し、第1エアバッグ袋体101の一端をこのダルマ穴を通して、通した先にダルマ穴の小径部よりも大きな留め金を設けて保持している。ここで、ダルマ穴とは、1つのねじ穴において径の異なる部分を有するものである。
第1エアバッグ保持部201は、大径部を上部に、小径部を下部にして、ダルマ穴が設けられている。したがって、第1エアバッグ袋体101は、ダルマ穴の下部側では、留め金によって保持されるが、ダルマ穴の上部側では、ダルマ穴の大径よりも小さな留め金は、ダルマ穴を通過できるため、第1収納ケース41aから取り外しが可能となっている。
(第2エアバッグ保持部202)
第2エアバッグ保持部202は、第2エアバッグ袋体102を第2収納ケース41bに保持するものである。図4に示すように、第2エアバッグ保持部202は、第2エアバッグ袋体102の第2インフレータ51bに接続される側の一端(固定側)を、第2収納ケース41bに保持している。
具体的には、第2エアバッグ保持部202は、第1エアバッグ保持部201と同様に、ダルマ穴を有し、第2エアバッグ袋体102の一端をこのダルマ穴を通して、通した先にダルマ穴の小径部よりも大きな留め金を設けて保持している。
第2エアバッグ保持部202は、大径部を上部に、小径部を下部にして、ダルマ穴が設けられている。したがって、第2エアバッグ袋体102は、ダルマ穴の下部側では、留め金によって保持されるが、ダルマ穴の上部側では、ダルマ穴の大径よりも小さな留め金は、ダルマ穴を通過できるため、第2収納ケース41bから取り外しが可能となっている。
なお、本実施の形態では、第1エアバッグ袋体101および第2エアバッグ袋体102の双方に、取り外し可能な第1エアバッグ保持部201および第2エアバッグ保持部202を設けるようにしているが、これに限らず、第1エアバッグ袋体101または第2エアバッグ袋体102の一方だけに、第1エアバッグ保持部201または第2エアバッグ保持部202を設けるようにしてもよい、
このように、第1エアバッグ保持部201および第2エアバッグ保持部202が設けられた第1エアバッグ袋体101および第2エアバッグ袋体102は、エアバッグの展開後、すなわち、衝突による衝撃の収束後に、第1エアバッグ袋体101または第2エアバッグ袋体102、あるいは双方を、上方に引き上げることによって、第1収納ケース41aまたは第2収納ケース41b、あるいは双方から、取り外すことができる。
したがって、車両1の衝突時には、乗員Pを確実に拘束し、保護機能を高めるとともに、衝撃の収束後には、素早く乗員Pを脱出させることができる。
(片方向エアバッグ)
また、上記実施の形態における乗員保護装置30においては、乗員Pの左右に第1エアバッグ袋体101および第2エアバッグ袋体102を設ける構成としたが、これに限らず、エアバッグ袋体を、一方向のみに設ける構成としてもよい。
具体的には、図6に示すように、座席シート10の左側(図6中では乗員Pの右側)にのみ乗員保護装置31を設け、ここに、インフレータと、エアバッグ袋体110と、を備える。
インフレータは、衝突検知装置による検知に基づく作動信号により、エアバッグ袋体110にガスを供給する。
エアバッグ袋体110は、非作動時には小さく折り畳まれており、先端部近傍に、接着剤塗布領域が設けられ、接着剤が塗布されている。そして、エアバッグ袋体110は、インフレータによりガスが供給されると、乗員Pの着座位置の周りを取り囲むように展開され、接着剤がインフレータのガスの熱で溶解し、接着剤塗布領域がフロントドア6に接着する。なお、本実施の形態の場合には、エアバッグ袋体110を、座席シート10の左側(図6中右側)に設けられた収納ケースに保持するエアバッグ保持部を備えている。
これにより、乗員保護装置31は、インフレータのガスの熱によって接着剤が接着機能を発揮し、エアバッグ袋体110が、乗員Pを座席シート10に確実に保持し、保護機能を高めることができる。また、エアバッグ袋体110は、エアバッグの展開後、すなわち、衝突による衝撃の収束後に、上方に引き上げることによって、収納ケースから取り外すことができる。
したがって、車両1の衝突時には、乗員Pを確実に拘束し、保護機能を高めるとともに、衝撃の収束後には、素早く乗員Pを脱出させることができる。
(他の方向による拘束の解除)
次に、上記実施の形態とは異なる方向へ動作によりエアバッグを解除する例について、説明する。
図7は、上記実施の形態とは異なる方向へ動作により拘束を開放するエアバッグ保持部の上面図および正面図である。また、図8は、エアバッグ袋体の取り外し方法を示す上面図および正面図である。
(第1エアバッグ保持部221)
第1エアバッグ保持部221は、第1エアバッグ袋体121を第1収納ケース42aに保持するものである。図7に示すように、第1エアバッグ保持部221は、第1エアバッグ袋体121の第1インフレータ(図示無し)に接続される側の一端(固定側)を、第1収納ケース42aに保持している。
具体的には、第1エアバッグ保持部221は、上記第1エアバッグ保持部201とは異なる方向のダルマ穴を有し、第1エアバッグ袋体121の一端をこのダルマ穴を通して、通した先にダルマ穴の小径部よりも大きな留め金を設けて保持している。
ここで、第1エアバッグ保持部221は、大径部を車両1の後方側(以下、単に後方側という)に、小径部を車両1の前方側(以下、単に前方側という)にして、ダルマ穴が設けられている。そして、第1エアバッグ保持部221は、第1エアバッグ袋体121を上方からダルマ穴を通過させ、ダルマ穴の下方で、ダルマ穴の小径より大きく大径より小さな留め金によって保持している。したがって、第1エアバッグ袋体121は、ダルマ穴の前方側では、留め金によって保持されるが、ダルマ穴の後方側では、ダルマ穴を通過できるため、第1収納ケース42aから取り外しが可能となっている。
(第2エアバッグ保持部222)
第2エアバッグ保持部222は、第2エアバッグ袋体122を第2収納ケース42bに保持するものである。図7に示すように、第2エアバッグ保持部222は、第2エアバッグ袋体122の第2インフレータ(図示無し)に接続される側の一端(固定側)を、第2収納ケース42bに保持している。なお、第2エアバッグ保持部222は、第1エアバッグ保持部221に対して、ダルマ穴の前後方向が逆となっている。
具体的には、第2エアバッグ保持部222は、大径部を前方側に、小径部を後方側にして、ダルマ穴が設けられている。そして、第2エアバッグ保持部222は、第2エアバッグ袋体122を上方からダルマ穴を通過させ、ダルマ穴の下方で、ダルマ穴の小径より大きく大径より小さな留め金によって保持している。したがって、第2エアバッグ袋体122は、ダルマ穴の後方側では、留め金によって保持されるが、ダルマ穴の前方側では、ダルマ穴を通過できるため、第2収納ケース42bから取り外しが可能となっている。
(エアバッグ接続ワイヤー223)
エアバッグ接続ワイヤー223は、第1エアバッグ袋体121と第2エアバッグ袋体122とを接続するものである。
図7に示すように、エアバッグ接続ワイヤー223は、一方が、第1エアバッグ袋体121の第1エアバッグ保持部221側の一端に、ダルマ穴よりも上方で接続されている。また、エアバッグ接続ワイヤー223は、座席シート10の後方を通って、他端が、第2エアバッグ袋体122の第2エアバッグ保持部222側の一端に、ダルマ穴よりも上方で接続されている。そして、エアバッグ接続ワイヤー223の長さは、第1エアバッグ保持部221側のダルマ穴の中心から、第2エアバッグ保持部222側のダルマ穴の中心まで程度の長さとなっている。
これにより、乗員保護装置が作動し、第1エアバッグ袋体121と第2エアバッグ袋体122とが接着された際には、衝突の衝撃により、乗員Pが前方に移動しても、第1エアバッグ袋体121と第2エアバッグ袋体122との双方が前方に引っ張られ、エアバッグ接続ワイヤー223の接続によって、留め金部がダルマ穴の中心部程度の位置で止められる。このため、第2エアバッグ袋体122が、第2エアバッグ保持部222から抜けることなく、乗員Pを確実に拘束することができる。
一方、図8に示すように、第1エアバッグ袋体121と第2エアバッグ袋体122とエアバッグ接続ワイヤー223とを一体的に、反時計回りに回転させると、第2エアバッグ袋体122の留め金の位置を、第2エアバッグ保持部222のダルマ穴の前方の大径部の位置まで移動させることができる。また、このとき、第1エアバッグ袋体121の留め金の位置も、第1エアバッグ保持部221のダルマ穴の後方の大径部の位置まで移動させることができる。
これにより、第1エアバッグ袋体121および第2エアバッグ袋体122を、ダルマ穴から上方に抜き出すことができる。したがって、衝突の衝撃の収束後に、乗員Pが自ら乗員保護装置の拘束を解除することができる。
すなわち、車両1の衝突時には、乗員Pを確実に拘束し、保護機能を高めるとともに、衝撃の収束後には、素早く乗員Pを脱出させることができる。
(複数動作による拘束の解除)
次に、複数の動作によりエアバッグを解除する例について、説明する。
図9は、複数の動作により拘束を開放するエアバッグ保持部の上面図および側面図である。また、図10は、拘束開放時のエアバッグ袋体を示す上面図および側面図である。
(第1エアバッグ保持部231)
第1エアバッグ保持部231は、第1エアバッグ袋体131を第1収納ケース43aに保持するものである。図9に示すように、第1エアバッグ保持部231は、第1エアバッグ袋体131の第1インフレータ(図示無し)に接続される側の一端(固定側)を、第1収納ケース43aに保持している。
具体的には、第1エアバッグ保持部231は、小径部の一部が曲がったダルマ穴を有し、第1エアバッグ袋体131の一端をこのダルマ穴を通して、通した先にダルマ穴の小径部よりも大きな留め金を設けて保持している。
ここで、第1エアバッグ保持部231は、大径部を上方に、小径部を大径部から後方下方側に斜めに延ばし、途中から略垂直下方側に延ばした形状のダルマ穴が設けられている。そして、第1エアバッグ保持部231は、第1エアバッグ袋体131を座席シート10の外側からダルマ穴を通過させ、座席シート内側で、ダルマ穴の小径より大きく大径より小さな留め金によって保持している。したがって、第1エアバッグ袋体131は、ダルマ穴の下方など小径部では、留め金によって保持されるが、ダルマ穴の上方の大径部では、ダルマ穴を通過できるため、第1収納ケース43aから取り外しが可能となっている。
(第2エアバッグ保持部232)
第2エアバッグ保持部232は、第2エアバッグ袋体132を第2収納ケース43bに保持するものである。図9に示すように、第2エアバッグ保持部232は、第2エアバッグ袋体132の第2インフレータ(図示無し)に接続される側の一端(固定側)を、第2収納ケース43bに保持している。なお、第2エアバッグ保持部232は、第1エアバッグ保持部231と左右が逆の同様のものとなっている。
したがって、第2エアバッグ袋体132も、ダルマ穴の下方など小径部では、留め金によって保持されるが、ダルマ穴の上方の大径部では、ダルマ穴を通過できるため、第2収納ケース43bから取り外しが可能となっている。
また、第1エアバッグ袋体131および第2エアバッグ袋体132は、乗員保護装置の作動時には、ダルマ穴の最下方の位置で展開するようになっている。
なお、本実施の形態においては、第1エアバッグ保持部231および第2エアバッグ保持部232の双方を備える構成としてが、これに限らず、一方のみを備える構成であってもよい。
上記構成により、乗員保護装置が作動し、第1エアバッグ袋体131と第2エアバッグ袋体132とが接着された際には、衝突の衝撃により、乗員Pが前方に移動しても、ダルマ穴を第1エアバッグ袋体131および第2エアバッグ袋体132に設けられた留め金によって、ダルマ穴の最下方の位置で止められる。このため、第1エアバッグ袋体131および第2エアバッグ袋体132が、第1エアバッグ保持部231および第2エアバッグ保持部232に保持され、乗員Pを確実に拘束することができる。
また、第1エアバッグ袋体131および第2エアバッグ袋体132に対して、前後や下方はもちろん、上方に力がかかっても、留め金が小径部に当たるため、保持することができる。
一方、図10に示すように、第1エアバッグ袋体131および第2エアバッグ袋体132を、上方に移動させた(第1の動作)後、上方前方に移動させる(第2の動作)と、留め金の位置をダルマ穴の大径部の位置まで移動させることができる。
これにより、第1エアバッグ袋体131および第2エアバッグ袋体132を、ダルマ穴から抜き出すことができる。したがって、衝突の衝撃の収束後に、乗員Pが自ら乗員保護装置の拘束を解除することができる。
すなわち、車両1の衝突時には、乗員Pを確実に拘束し、保護機能を高めるとともに、衝撃の収束後には、素早く乗員Pを脱出させることができる。
(救助を容易にした乗員保護装置)
次に、救助員による救助を容易にした乗員保護装置の例について、説明する。
図11は、救助を容易にしたエアバッグ保持部の上面図および正面図である。また、図12は、救助時のエアバッグ袋体を示す上面図および正面図である。
(第1エアバッグ保持部241)
第1エアバッグ保持部241は、第1エアバッグ袋体141を第1収納ケース44aに保持するものである。図11に示すように、第1エアバッグ保持部241は、第1エアバッグ袋体141の第1インフレータ(図示無し)に接続される側の一端(固定側)を、第1収納ケース44aに保持している。
(第2エアバッグ保持部242)
第2エアバッグ保持部242は、第2エアバッグ袋体142を第2収納ケース44b内の第2インフレータ(図示無し)と接続させるものである。また、第2エアバッグ保持部242は、乗員保護装置の作動とともに、第2収納ケース44bから飛び出し、破壊や切断が容易となるものである。
なお、本実施の形態においては、破壊が容易なエアバッグ保持部を、座席シート10の右側にのみ(第2エアバッグ保持部242)設けているが、これに限らず、座席シート10の左側にのみ(第1エアバッグ保持部241として)設けるようにしてもよいし、左右両方に設けるようにしてもよい。
上記構成により、乗員保護装置が作動し、第2エアバッグ袋体142が展開すると、第2エアバッグ保持部242が第2収納ケース44bから突出する。この状態では、第2エアバッグ袋体142は、第2インフレータと接続されており、第1エアバッグ袋体141としっかり接続されているので、乗員Pを確実に拘束することができる。
一方、図12に示すように、第2エアバッグ袋体142の展開時には、第2エアバッグ保持部242は、第2収納ケース44bから出てきており、破壊および切断が容易となっている。このため、救助者は、この第2エアバッグ保持部242を、破壊または切断することにより、乗員Pを、第1エアバッグ袋体141および第2エアバッグ袋体142による座席シート10への拘束から容易に解放することができる。
したがって、車両1の衝突時には、乗員Pを確実に拘束し、保護機能を高めるとともに、衝撃の収束後には、素早く乗員Pを脱出させることができる。
(拘束解除機構を設けた乗員保護装置)
次に、拘束解除機構を設けた乗員保護装置の例について、説明する。
図13は、拘束解除機構を設けた乗員保護装置の上面図および正面図である。また、図14は、拘束解除機構により拘束を解放したエアバッグ袋体を示す上面図および正面図である。
(第1収納ケース45a)
第1収納ケース45aは、座席シート10の左側に設けられ、図示しない第1インフレータと、第1エアバッグ袋体151が収納されている。すなわち、第1収納ケース45aは、第1エアバッグ袋体151の収納部となっている。また、第1収納ケース45aは、一部が破断しやすい破断部となっており、乗員保護装置の作動時には、破断部が破断して、第1エアバッグ袋体151が突出し、展開できるようになっている。
(第1インフレータ)
第1インフレータは、衝突検知装置による検知に基づく作動信号により、ガスを発生させるものであり、発生させたガスを、第1エアバッグ袋体151に供給し、第1エアバッグ袋体151を膨張展開させるものである。
(第1エアバッグ袋体151)
第1エアバッグ袋体151は、一端(固定側)が第1インフレータに接続されており、第1インフレータによってガスが圧入され、膨張展開される袋体であって、作動時には他端(展開側)が乗員Pの着座位置の周りを取り囲むように展開される。
また、第1エアバッグ袋体151は、展開側の先端部の近傍に、接着剤が塗布された接着剤塗布領域が設けられ、展開時に後述する第2エアバッグ袋体152と接着されるようになっている。
(第2収納ケース45b)
第2収納ケース45bは、座席シート10の右側に設けられ、図示しない第2インフレータと、第2エアバッグ袋体152と、拘束解除機構60と、が収納されている。すなわち、第2収納ケース45bは、第2エアバッグ袋体152の収納部となっている。また、第2収納ケース45bは、一部が破断しやすい破断部となっており、乗員保護装置の作動時には、破断部が破断して、第2エアバッグ袋体152が突出し、展開できるようになっている。
(第2インフレータ)
第2インフレータは、衝突検知装置による検知に基づく作動信号により、ガスを発生させるものであり、発生させたガスを、第2エアバッグ袋体152に供給し、第2エアバッグ袋体152を膨張展開させるものである。
(第2エアバッグ袋体152)
第2エアバッグ袋体152は、一端(固定側)が第2インフレータに接続されており、第2インフレータによってガスが圧入され、膨張展開される袋体であって、作動時には他端(展開側)が乗員Pの着座位置の周りを取り囲むように展開される。
また、第2エアバッグ袋体152は、展開側の先端部の近傍に、接着剤が塗布された接着剤塗布領域が設けられ、展開時に第1エアバッグ袋体151と接着されるようになっている。
(拘束解除機構60)
拘束解除機構60は、第1エアバッグ袋体151および第2エアバッグ袋体152による拘束を解除するものである。
具体的には、拘束解除機構60は、第2エアバッグ袋体152の一部を切断し、拘束を解除するものである。また、拘束解除機構60は、第2収納ケース45bの破断部近傍の内部に、拘束解除機構60を動作させる操作部60aが設けられている。
拘束解除機構60は、この操作部60aが操作されることにより、第2エアバッグ袋体152の一端を切断するようになっている。
なお、本実施の形態においては、拘束解除機構60を、第2収納ケース45bにのみ設けるようにしているが、これに限らず、第1収納ケース45aにのみ設けるようにしてもよいし、第1収納ケース45aおよび第2収納ケース45bの双方に設けるようにしてもよい。
上記構成により、乗員保護装置が作動し、第2エアバッグ袋体152が展開すると、第2収納ケース45bの破断部を突き破って第2収納ケース45bから突出する。この状態では、第2エアバッグ袋体152は、第2インフレータと接続されており、第1エアバッグ袋体151としっかり接続されているので、乗員Pを確実に拘束することができる。
一方、第2収納ケース45bの破断部は破断されているので、第2収納ケース45bの内部に有る、破断部近傍の拘束解除機構60の操作部60aが操作可能となる。
そこで、この拘束解除機構60の操作部60aを操作することにより、図14に示すように、第2エアバッグ袋体152の一端を切断し、第2収納ケース45b側と、第2エアバッグ袋体152の他端側、すなわち、第1エアバッグ袋体151と接着されている側とが、分離される。
これにより、衝突の衝撃の収束後に、乗員Pを、第1エアバッグ袋体151および第2エアバッグ袋体152による座席シート10への拘束から容易に解放することができる。
したがって、車両1の衝突時には、乗員Pを確実に拘束し、保護機能を高めるとともに、衝撃の収束後には、素早く乗員Pを脱出させることができる。
以上のように、本実施の形態における乗員保護装置は、インフレータのガスの熱によって接着剤が接着機能を発揮し、第1エアバッグ袋体と第2エアバッグ袋体とが接着するので、乗員Pを座席シート10に確実に保持し、あらゆる方向からの衝突形態に対応することができ、車両1の衝突時に、乗員Pを確実に拘束し、保護機能を高めることができるとともに、衝撃の収束後には、素早く脱出を可能とすることができる。
1 車両、2 床面、4 ルーフサイドレール、5 サイドシル、6 フロントドア、7 フロントドアウィンドウ、8 ルーフ、10 座席シート、11 シートクッション、12 シートバッグ、13 ヘッドレスト、30、31 乗員保護装置、41a、42a、43a、44a、45a 第1収納ケース、41b、42b、43b、44b、45b 第2収納ケース、50 インフレータ、51a 第1インフレータ、51b 第2インフレータ、60 拘束解除機構、60a 操作部、100、110 エアバッグ袋体、101、121、131、141、151 第1エアバッグ袋体、102、122、132、142、152 第2エアバッグ袋体、101a、102a 接着剤塗布領域、201、221、231、241 第1エアバッグ保持部、202、222、232、242 第2エアバッグ保持部、223 エアバッグ接続ワイヤー

Claims (2)

  1. 所定の作動信号によりガスを発生させるインフレータと、
    折り畳まれた状態から前記インフレータによりガスが導入されることにより展開するエアバッグ袋体と、
    を備え、
    前記エアバッグ袋体は、所定部位に接着剤が塗布され、展開時に所定の被接着位置に接着されることにより、乗員を拘束し、展開後に所定の第1の動作および第2の動作により前記拘束が解かれる、
    ことを特徴とする車両の乗員保護装置。
  2. 前記第1の動作は、前記エアバッグ袋体の上方への移動であり、
    前記第2の動作は、前記エアバッグ袋体の上方前方への移動である、請求項1記載の乗員保護装置。
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