JP7168029B1 - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】操縦安定性およびウェット性能に優れると共に、良好な低転がり抵抗性の温度依存性を小さくするようにしたタイヤ用ゴム組成物を提供する。【解決手段】末端変性スチレンブタジエンゴムを55質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に、シリカを60~130質量部、熱可塑性樹脂を10~50質量部配合し、前記シリカの質量に対しシランカップリング剤を2~20質量%配合したタイヤ用ゴム組成物であって、前記末端変性スチレンブタジエンゴムのビニル含有量が9~45モル%、ガラス転移温度が-45℃以下であり、その末端にポリオルガノシロキサン構造またはアミノシラン構造を有することを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、操縦安定性およびウェット性能に優れ、広い温度範囲で良好な低転がり抵抗性が得られるタイヤ用ゴム組成物に関する。
サマータイヤには、操縦安定性、ウェット性能、低転がり抵抗性、および耐摩耗性を高いレベルで兼備することが求められる。ウェット性能や低転がり抵抗性を改良するタイヤ用ゴム組成物として、変性スチレンブタジエンゴムにシリカや各種樹脂成分を配合することが提案されている(例えば特許文献1,2を参照)。
しかし、近年、低転がり抵抗性を広い温度範囲で優れたものにすることが求められており、上述した特許文献1,2等に記載された発明では、転がり抵抗性の温度依存性を小さくし、低転がり抵抗性を広い温度範囲で得るには必ずしも十分ではなかった。
特許第5376008号公報 特許第6641300号公報
本発明の目的は、操縦安定性およびウェット性能に優れると共に、良好な低転がり抵抗性の温度依存性を小さくするようにしたタイヤ用ゴム組成物を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のタイヤ用ゴム組成物は、末端変性スチレンブタジエンゴムを55質量%以上、天然ゴムを10~25質量%含むジエン系ゴム100質量部に、シリカを60~130質量部、熱可塑性樹脂を10~50質量部配合し、前記シリカの質量に対しシランカップリング剤を2~20質量%配合したタイヤ用ゴム組成物であって、前記末端変性スチレンブタジエンゴムのビニル含有量が9~45モル%、ガラス転移温度が-45℃以下であり、その末端にポリオルガノシロキサン構造またはアミノシラン構造を有し、前記熱可塑性樹脂が、テルペン系樹脂および/または石油系樹脂であることを特徴とする。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、特定の末端変性スチレンブタジエンゴムを含むジエン系ゴムに、シリカ、熱可塑性樹脂およびシランカップリング剤を配合するようにしたので、操縦安定性およびウェット性能に優れ、広い温度範囲で良好な低転がり抵抗性を得ることができる。
前記末端変性スチレンブタジエンゴムの末端は、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシランから選ばれるアミノシランに由来するアミノシラン構造を有するとよい。また、前記熱可塑性樹脂がテルペン系樹脂を含み、前記熱可塑性樹脂中に占める前記テルペン系樹脂の質量比が1/3以上であるとよい。
さらに、前記シランカップリング剤が、下記式(1)の平均組成式で表されるとよい。
(A)(B)(C)(D)(R1)SiO(4-2a-b-c-d-e)/2 ・・・(1)
(式(1)中、Aはスルフィド基を含有する2価の有機基、Bは炭素数5~10の1価の炭化水素基、Cは加水分解性基、Dはメルカプト基を含有する有機基を表し、R1は炭素数1~4の1価の炭化水素基を表し、a~eは、0≦a<1、0<b<1、0<c<3、0<d<1、0≦e<2、0<2a+b+c+d+e<4の関係式を満たす。)
タイヤ用ゴム組成物からなるトレッド部を有するタイヤは、特にサマータイヤとして好適であり、操縦安定性、耐摩耗性およびウェット性能に優れると共に、良好な低転がり抵抗性の温度依存性を小さくすることができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量%中、特定の末端変性スチレンブタジエンゴム55質量%以上含む。特定の末端変性スチレンブタジエンゴムを含むことにより、シリカの分散性を良好にし、耐摩耗性および低転がり抵抗性を確保すると共に、良好な低転がり抵抗性の温度依存性を小さくする。末端変性スチレンブタジエンゴムは、ジエン系ゴム100質量%中55質量%以上、好ましくは55~80質量%、より好ましくは60~75質量%であるとよい。末端変性スチレンブタジエンゴムが55質量%未満であると、シリカの分散性を良好にする作用が十分に得られず、低転がり抵抗性の温度依存性を小さくすることができない。
末端変性スチレンブタジエンゴムは、その末端にポリオルガノシロキサン構造またはアミノシラン構造を有する。ポリオルガノシロキサン構造またはアミノシラン構造を有することにより、シリカの分散性を良好にし、ウェット性能および低転がり抵抗性を優れたものにすることができる。
ポリオルガノシロキサン構造は、下記式(2)により表されるポリオルガノシロキサンに由来する構造であるとよい。下記式(2)中、R~Rは、炭素数1~6のアルキル基、または炭素数6~12のアリール基であり、これらは互いに同一であっても相違していてもよい。XおよびXは、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~12のアリール基、炭素数1~5のアルコキシ基、および、エポキシ基を含有する炭素数4~12の基からなる群より選ばれるいずれかの基であり、これらは互いに同一であっても相違していてもよい。Xは、炭素数1~5のアルコキシ基、またはエポキシ基を含有する炭素数4~12の基であり、複数あるX2 は互いに同一であっても相違していてもよい。Xは、2~20のアルキレングリコールの繰返し単位を含有する基であり、Xが複数あるときは、それらは互いに同一であっても相違していてもよい。mは3~200の整数、nは0~200の整数、kは0~200の整数である。
Figure 0007168029000001
(2)
炭素数1~6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、およびシクロヘキシル基などが挙げられる。炭素数6~12のアリール基としては、例えば、フェニル基、およびメチルフェニル基などが挙げられる。これらのなかでも、ポリオルガノシロキサン自体の製造容易性の観点から、メチル基が好ましい。炭素数1~5のアルコキシル基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、およびブトキシ基などが挙げられる。これらの中でも、反応性の観点から、メトキシ基が好ましい。
アミノシラン構造は、特に制限されるものではないが、例えばN-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、等のアミノシランに由来する構造であるとよい。
末端変性スチレンブタジエンゴムは、そのビニル含有量が9~45モル%である。ビニル含有量が9モル%未満であると、シリカの分散性を良好にする作用が十分に得られず、低転がり抵抗性の温度依存性を小さくすることができない。またビニル含有量が45モル%を超えると、耐摩耗性が悪化する。ビニル含有量は、好ましくは20~45モル%、より好ましくは25~45モル%、さらに好ましくは28~42モル%であるとよい。末端変性スチレンブタジエンゴムのビニル含有量は、H-NMRにより測定することができる。
末端変性スチレンブタジエンゴムのスチレン含有量は、特に限定されるものではないが、好ましくは5~30質量%、より好ましくは8~25質量%であるとよい。スチレン含有量をこのような範囲内にすることにより、低転がり抵抗性にすることができ好ましい。末端変性スチレンブタジエンゴムのスチレン含有量は、H-NMRにより測定することができる。
末端変性スチレンブタジエンゴムは、そのガラス転移温度が-45℃以下である。ガラス転移温度を-45℃より高いと、低転がり抵抗性の温度依存性を小さくすることができない。ガラス転移温度は、好ましくは-45℃~-65℃、より好ましくは-45℃~-60℃であるとよい。末端変性スチレンブタジエンゴムのガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により20℃/分の昇温速度条件により得られたサーモグラムから転移域の中点の温度として測定することができる。
タイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴムとして、天然ゴムを含有することができる。天然ゴムを含むことにより、低転がり抵抗性の温度依存性を小さくすることができる。天然ゴムは、ジエン系ゴム100質量%中、好ましくは10~30質量%、より好ましくは15~25質量%であるとよい。天然ゴムとして、タイヤ用ゴム組成物に通常使用されるものを用いるとよい。
タイヤ用ゴム組成物は、末端変性スチレンブタジエンゴムおよび天然ゴム以外の他のジエン系ゴムを含むことができる。他のジエン系ゴムとして、例えば上述した特定の末端変性スチレンブタジエンゴムを除く変性スチレンブタジエンゴム、未変性のスチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、等を例示することができる。これら他のジエン系ゴムは、単独又は任意のブレンドとして使用することができる。他のジエン系ゴムの含有量は、ジエン系ゴム100質量%中、好ましくは0~20質量%、より好ましくは0~15質量%であるとよい。
タイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に、シリカを60~130質量部配合する。シリカを配合することにより、ウェット性能および低転がり抵抗性を優れたものにすることができる。シリカが60質量部未満であるとウェット性能が不足する。シリカが130質量部を超えると低転がり抵抗性が却って悪化する。シリカは好ましくは70~130質量部配合するとよい。シリカとして、タイヤ用ゴム組成物に通常使用されるものを用いるとよく、例えば湿式法シリカ、乾式法シリカあるいは、カーボンブラック表面にシリカを担持させたカーボン-シリカ(デュアル・フェイズ・フィラー)、シランカップリング剤又はポリシロキサンなどシリカとゴムの両方に反応性或いは相溶性のある化合物で表面処理したシリカなどを使用することができる。これらの中でも、含水ケイ酸を主成分とする湿式法シリカが好ましい。
また、シリカとともにシランカップリング剤を配合することによりシリカの分散性を向上し、ウェット性能および低転がり抵抗性がさらに改善されるので好ましい。シランカップリング剤は、シリカの質量に対し2~20質量%、好ましくは5~15質量%配合するとよい。シランカップリング剤の配合量がシリカ質量の2質量%未満の場合、シリカの分散性を向上する効果が十分に得られない。また、シランカップリング剤が20質量%を超えると、ジエン系ゴム成分がゲル化し易くなる傾向があるため、所望の効果を得ることができなくなる。
シランカップリング剤としては、特に制限されるものではないが、硫黄含有シランカップリング剤が好ましく、例えばビス-(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、3-メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリエトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、及びエボニック社製のVP Si363等、特開2006-249069号公報に例示されているメルカプトシラン化合物等、3-トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2-トリエトキシシリルエチル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ビス(3-ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3-オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3-プロピオニルチオプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピルメチルジメトキシシランなどを例示することができる。
また、シランカップリング剤として、下記式(1)の平均組成式で表されるシランカップリング剤がより好ましい。
(A)(B)(C)(D)(R1)SiO(4-2a-b-c-d-e)/2 ・・・(1)
(式(1)中、Aはスルフィド基を含有する2価の有機基、Bは炭素数5~10の1価の炭化水素基、Cは加水分解性基、Dはメルカプト基を含有する有機基を表し、R1は炭素数1~4の1価の炭化水素基を表し、a~eは、0≦a<1、0<b<1、0<c<3、0<d<1、0≦e<2、0<2a+b+c+d+e<4の関係式を満たす。)
上記式(1)で表されるシランカップリング剤は、ポリシロキサン骨格を有することが好ましい。ポリシロキサン骨格は直鎖状、分岐状、3次元構造のいずれか又はこれらの組み合わせとすることができる。
上記式(1)において、炭化水素基のBは、炭素数5~10の1価の炭化水素基、好ましくは炭素数6~10、より好ましくは炭素数8~10の1価の炭化水素基である。例えば、ヘキシル基、オクチル基、デシル基などが挙げられる。これによりメルカプト基を保護しムーニースコーチ時間を長くし加工性(耐スコーチ性)により優れ、低転がり抵抗性をより優れたものにすることができる。炭化水素基Bの添え字bは0より大であり、好ましくは0.10≦b≦0.89であるとよい。
また、上記式(1)中、有機基のAはスルフィド基を含有する2価の有機基(以下、「スルフィド基含有有機基」ともいう。)を表す。スルフィド基含有有機基を有することにより、低発熱性、加工性(特にムーニースコーチ時間の維持・長期化)をより優れたものにする。このため、スルフィド基含有有機基Aの添え字aは、0より大であるとよく、より好ましくは0<a≦0.50であるとよい。スルフィド基含有有機基Aは、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子のようなヘテロ原子を有してもよい。
なかでも、スルフィド基含有有機基Aは、下記式(3)で表される基であることが好ましい。
*-(CH-Sx-(CH-* ・・・(3)
(上記式(3)中、nは1~10の整数、xは1~6の整数を表し、*は結合位置を示す。)
上記一般式(3)で表されるスルフィド基含有有機基Aの具体例としては、例えば、*-CH-S-CH-*、*-C-S-C-*、*-C-S-C-*、*-C-S-C-*、*-CH-S-CH-*、*-C-S-C-*、*-C-S-C-*、*-C-S-C-*などが挙げられる。
上記一般式(1)の平均組成式で表されるポリシロキサンからなるシランカップリング剤は、加水分解性基Cを有することによって、シリカとの親和性及び/又は反応性を優れたものにする。一般式(1)における加水分解性基Cの添え字cは、低発熱性、加工性(耐スコーチ性)がより優れ、シリカの分散性がより優れるというる理由から、1.2≦c≦2.0であるとよい。加水分解性基Cの具体例としては、例えば、アルコキシ基、フェノキシ基、カルボキシル基、アルケニルオキシ基などが挙げられる。加水分解性基Cとしては、シリカの分散性を良好にし、また加工性(耐スコーチ性)をより優れたものにする観点から、下記一般式(4)で表される基であることが好ましい。
*-OR ・・・(4)
上記一般式(4)中、*は、結合位置を示す。またRは炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数6~10のアラルキル基(アリールアルキル基)または炭素数2~10のアルケニル基を表し、なかでも、炭素数1~5のアルキル基であることが好ましい。
上記炭素数1~20のアルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基などが挙げられる。上記炭素数6~10のアリール基の具体例としては、例えば、フェニル基、トリル基などが挙げられる。上記炭素数6~10のアラルキル基の具体例としては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基などが挙げられる。上記炭素数2~10のアルケニル基の具体例としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、ペンテニル基などが挙げられる。
上記一般式(1)の平均組成式で表されるポリシロキサンからなるシランカップリング剤は、メルカプト基を含有する有機基Dを有することによって、ジエン系ゴムと相互作用及び/又は反応することができ、低発熱性を優れたものにする。メルカプト基を含有する有機基Dの添え字dは、0.1≦d≦0.8であるとよい。メルカプト基を含有する有機基Dとしては、シリカの分散性を良好にし、また加工性(耐スコーチ性)をより優れたものにする観点から、下記一般式(5)で表される基であることが好ましい。
*-(CH-SH ・・・(5)
上記一般式(5)中、mは1~10の整数を表し、なかでも、1~5の整数であることが好ましい。また式中、*は、結合位置を示す。
上記一般式(5)で表される基の具体例としては、*-CHSH、*-CSH、*-CSH、*-CSH、*-C10SH、*-C12SH、*-C14SH、*-C16SH、*-C18SH、*-C1020SHが挙げられる。
上記一般式(1)において、Rは炭素数1~4の1価の炭化水素基を表す。炭化水素基Rとしては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられる。
タイヤ用ゴム組成物は、シリカ以外の他の無機充填剤を配合することにより、ゴム組成物の強度を高くし、タイヤ耐久性を確保することができる。他の無機充填剤として、例えばカーボンブラック、クレイ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、マイカ、タルク、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機フィラーや、セルロース、レシチン、リグニン、デンドリマー等の有機フィラーを例示することができる。
なかでもカーボンブラックを配合することにより、ゴム組成物の強度を優れたものにすることができる。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、グラファイトなどのカーボンブラックを配合してもよい。これらの中でも、ファーネスブラックが好ましく、その具体例としては、SAF、ISAF、ISAF-HS、ISAF-LS、IISAF-HS、HAF、HAF-HS、HAF-LS、FEFなどが挙げられる。これらのカーボンブラックは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらのカーボンブラックを種々の酸化合物等で化学修飾を施した表面処理カーボンブラックも用いることができる。
タイヤ用ゴム組成物は、熱可塑性樹脂を配合することにより、その動的粘弾性の温度依存性を調節することができる。熱可塑性樹脂は、ジエン系ゴム100質量部に対し10~50質量部、好ましくは15~45質量部、より好ましくは20~40質量部配合する。熱可塑性樹脂が10質量部未満であると、ウェット性能が低下する。また熱可塑性樹脂が50質量部を超えると、操縦安定性が低下する。
熱可能性樹脂の種類としては、特に制限されるものではなく、例えば、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂などの天然樹脂、石油系樹脂、石炭系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂などの合成樹脂及びこれらの変性物が例示される。なかでもテルペン系樹脂及び/又は石油系樹脂が好ましく、特にテルペン系樹脂の変性物が好ましい。
テルペン系樹脂としては、例えばα-ピネン樹脂、β-ピネン樹脂、リモネン樹脂、水添リモネン樹脂、ジペンテン樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペンスチレン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水素添加テルペン樹脂等が好適に挙げられる。なかでも芳香族変性テルペン樹脂が好ましく、例えばα-ピネン、βピネン、ジペンテン、リモネンなどのテルペンとスチレン、フェノール、α-メチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族化合物とを重合させて得られる芳香族変性テルペン樹脂等が例示される。
石油系樹脂としては、芳香族系炭化水素樹脂あるいは飽和または不飽和脂肪族系炭化水素樹脂が挙げられ、例えばC5系石油樹脂(イソプレン、1,3ペンタジエン、シクロペンタジエン、メチルブテン、ペンテンなどの留分を重合した脂肪族系石油樹脂)、C9系石油樹脂(α-メチルスチレン、o-ビニルトルエン、m-ビニルトルエン、p-ビニルトルエンなどの留分を重合した芳香族系石油樹脂)、C5C9共重合石油樹脂などが例示される。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、熱可塑性樹脂としてテルペン系樹脂を含み、熱可塑性樹脂中に占めるテルペン系樹脂の質量比が好ましくは1/3以上であるとよい。テルペン系樹脂の質量比が1/3以上であると、ジエン系ゴムに対する相溶性を調整し、ウェット性能および低転がり抵抗性を良好にすると共に、低転がり抵抗性の温度依存性をより小さくすることができる。テルペン系樹脂の質量比は、より好ましくは1/3~1/1、さらに好ましくは1/2~1/1であるとよい。
タイヤ用ゴム組成物には、上記成分以外に、常法に従って、加硫又は架橋剤、加硫促進剤、老化防止剤、加工助剤、可塑剤、液状ポリマー、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などのタイヤトレッド用ゴム組成物に一般的に使用される各種配合剤を配合することができる。このような配合剤は一般的な方法で混練してゴム組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの配合剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。タイヤ用ゴム組成物は、公知のゴム用混練機械、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を使用して、上記各成分を混合することによって調製することができる。
タイヤ用ゴム組成物は、サマータイヤのトレッド部やサイド部を形成するのに好適であり、とりわけサマータイヤのトレッド部を形成するのに好適である。これにより得られたサマータイヤは、操縦安定性、耐摩耗性およびウェット性能に優れると共に、広範な温度での低転がり抵抗性を従来レベル以上に向上することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
表3に示す共通の添加剤処方を有し、表1,2に示す配合からなる21種類のタイヤ用ゴム組成物(標準例1,実施例1~12、比較例1~8)を調製するに当たり、それぞれ硫黄および加硫促進剤を除く成分を秤量し、1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練した後、そのマスターバッチをミキサー外に放出し室温冷却した。このマスターバッチを同バンバリーミキサーに供し、硫黄および加硫促進剤を加えて混合し、タイヤ用ゴム組成物を得た。なお、油展されたSBR-1およびSBR-2については、全体の配合量を上段に記載し、油展成分を除いたSBRの正味の配合量を、下段の括弧内に記載した。また、表3の添加剤処方は、表1,2に記載したジエン系ゴム100質量部に対する質量部で記載している。
上記で得られたタイヤ用ゴム組成物を、それぞれ所定形状の金型中で、160℃、20分間加硫して評価用試料を作製した。得られた評価用試料を使用し、23℃のゴム硬度、耐摩耗性および動的粘弾性(損失正接tanδ)を以下の方法で測定した。
23℃のゴム硬度(操縦安定性)
得られたタイヤ用ゴム組成物の評価用試料を用いて、JIS K6253に準拠して、デュロメータのタイプAにより温度23℃のゴム硬度を測定した。得られた結果は標準例1の値を100にする指数として「操縦安定性」の欄に記載した。この指数が99以上で大きいほど操縦安定性が優れることを意味する。
耐摩耗性
得られたタイヤ用ゴム組成物の評価用試料をJIS K6264に準拠し、ランボーン摩耗試験機(岩本製作所株式会社製)を使用して、荷重15.0kg(147.1N)、スリップ率25%の条件にて、摩耗量を測定した。得られた結果それぞれの逆数を算出し、標準例1の摩耗量の逆数を100にする指数として表1,2の「耐摩耗性」の欄に記載した。耐摩耗性の指数が102以上で大きいほど、耐摩耗性に優れていることを意味する。
動的粘弾性(損失正接tanδ)
得られたタイヤ用ゴム組成物の評価用試料の動的粘弾性を、岩本製作所(株)製の粘弾性スペクトロメーターを用い、伸張変形歪率10±2%、振動数20Hz、温度0℃、30℃および60℃の条件にて測定し、tanδ(0℃)、tanδ(30℃)およびtanδ(60℃)を求めた。また、[tanδ(30℃)-tanδ(60℃)]の値およびtanδ(60℃)の逆数を算出した。
得られたtanδ(0℃)の値は、標準例1の値を100にする指数として表1,2の「ウェット性能」の欄に記載した。この指数が99以上で大きいほどウェット性能が優れることを意味する。
得られたtanδ(60℃)の逆数の値は、標準例1の値を100にする指数として表1,2の「低転がり抵抗性」の欄に記載した。この指数が102以上で大きいほど転がり抵抗性が小さく優れることを意味する。
得られた[tanδ(30℃)-tanδ(60℃)]の値は、標準例1の値を100にする指数として表1,2の「低転がり抵抗の温度依存性」の欄に記載した。この指数が98以下で小さいほど低転がり抵抗の温度依存性が小さく、優れることを意味する。
Figure 0007168029000002
Figure 0007168029000003
表1,2において使用した原材料の種類を下記に示す。
・NR:天然ゴム、PT.NUSIRA社製 SIR20
・BR:ブタジエンゴム、日本ゼオン社製 Nipol BR1220
・SBR-1:未変性のスチレンブタジエンゴム、日本ゼオン社製NS522、ビニル含有量が42モル%、ガラス転移温度が-27℃、SBR100質量部にオイル成分37.5質量部を添加した油展品
・SBR-2:アミノシラン構造を有する末端変性のスチレンブタジエンゴム、旭化成社製タフデンF3420、ビニル含有量が41モル%、ガラス転移温度が-27℃、SBR100質量部にオイル成分25質量部を添加した油展品
・SBR-3:ポリオルガノシロキサン構造を有する末端変性のスチレンブタジエンゴム、日本ゼオン社製NS612、ビニル含有量が31モル%、ガラス転移温度が-60℃、非油展品
・SBR-4:未変性のスチレンブタジエンゴム、旭化成社製タフデン1000R、ビニル含有量が9モル%、ガラス転移温度が-73℃、非油展品
・SBR-5:アミノシラン構造を有する末端変性のスチレンブタジエンゴム、JSR社製HPR840、ビニル含有量が21モル%、ガラス転移温度が-60℃、非油展品
・SBR-6:ポリオルガノシロキサン構造を有する末端変性のスチレンブタジエンゴム、日本ゼオン社製NS616、ビニル含有量が67モル%、ガラス転移温度が-25℃、非油展品
・SBR-7:Nメチルピロリドン構造を有する末端変性のスチレンブタジエンゴム、ラボ重合品、ビニル含有量が31モル%、ガラス転移温度が-60℃、非油展品
・シリカ-1:Solvey社製 Zeosil 1165MP
・シリカ-2:Solvey社製 Zeosil 200MP
・カーボンブラック:キャボットジャパン社製 ショウブラック N234
・カップリング剤-1:シランカップリング剤、Evonik Degussa社製 Si69
・カップリング剤-2:一般式(1)の平均組成式で表されるポリシロキサンを含むシランカップリング剤、信越化学工業社製9511D、平均組成式(-C-S-C-)0.071(-C170.571(-OC1.50(-CSH)0.286SiO0.75で表されるポリシロキサン
・樹脂-1:芳香族変性テルペン樹脂、ヤスハラケミカル社製YSレジンTO-125
・樹脂-2:石油樹脂、日本ゼオン社製 クイントンA100
・オイル:シェルルブリカンツジャパン社製エキストラクト4号S
・硫黄:細井化学工業社製油処理硫黄
Figure 0007168029000004
表3において使用した原材料の種類を下記に示す。
・老化防止剤:Korea Kumho Petrochemical社製6PPD
・ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸
・酸化亜鉛:正同化学工業社製酸化亜鉛3種
・加硫促進剤-1:大内振興化学工業社製ノクセラーCZ-G
・加硫促進剤-2:住友化学社製ソクシノールD-G
表1,2から明らかなように実施例1~12のタイヤ用ゴム組成物は、操縦安定性、耐摩耗性、ウェット性能および低転がり抵抗性に優れると共に、良好な低転がり抵抗性の温度依存性を小さくすることが確認された。
比較例1のタイヤ用ゴム組成物は、末端変性スチレンブタジエンゴムの含有量が55質量%未満なので、耐摩耗性が低く、低転がり抵抗性の温度依存性を小さくすることができない。
比較例2のタイヤ用ゴム組成物は、シリカの配合量が130質量部を超えるので、転がり抵抗が却って大きくなる。
比較例3のタイヤ用ゴム組成物は、シリカの配合量が60質量部未満なので、ウェット性能が低下する。
比較例4のタイヤ用ゴム組成物は、ガラス転移温度が低い未変性のスチレンブタジエンゴム(SBR-4)を配合するが、特定の末端変性スチレンブタジエンゴムを配合しないため、ウェット性能および低転がり抵抗性を改良することができない。
比較例5タイヤ用ゴム組成物は、末端変性スチレンブタジエンゴム(SBR-6)のガラス転移温度が-45℃より高いので、耐摩耗性および低転がり抵抗性が劣る。
比較例6タイヤ用ゴム組成物は、末端変性スチレンブタジエンゴム(SBR-7)の変性基が、ポリオルガノシロキサン構造およびアミノシラン構造を有しないので、ウェット性能および低転がり抵抗性が劣る。
比較例7タイヤ用ゴム組成物は、熱可塑性樹脂を配合しないので、ウェット性能が劣る。
比較例8タイヤ用ゴム組成物は、熱可塑性樹脂が50質量部を超えるので、操縦安定性が劣る。

Claims (5)

  1. 末端変性スチレンブタジエンゴムを55質量%以上、天然ゴムを10~25質量%含むジエン系ゴム100質量部に、シリカを60~130質量部、熱可塑性樹脂を10~50質量部配合し、前記シリカの質量に対しシランカップリング剤を2~20質量%配合したタイヤ用ゴム組成物であって、前記末端変性スチレンブタジエンゴムのビニル含有量が9~45モル%、ガラス転移温度が-45℃以下であり、その末端にポリオルガノシロキサン構造またはアミノシラン構造を有し、前記熱可塑性樹脂が、テルペン系樹脂および/または石油系樹脂であることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記末端変性スチレンブタジエンゴムの末端に、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシランから選ばれるアミノシランに由来するアミノシラン構造を有する請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 前記熱可塑性樹脂がテルペン系樹脂を含み、前記熱可塑性樹脂中に占める前記テルペン系樹脂の質量比が1/3以上である請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 前記シランカップリング剤が、下記式(1)の平均組成式で表されることを特徴とするクレーム1~3いずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
    (A)a(B)b(C)c(D)d(R1)eSiO(4-2a-b-c-d-e)/2 ・・・(1)
    (式(1)中、Aはスルフィド基を含有する2価の有機基、Bは炭素数5~10の1価の炭化水素基、Cは加水分解性基、Dはメルカプト基を含有する有機基を表し、R1は炭素数1~4の1価の炭化水素基を表し、a~eは、0≦a<1、0<b<1、0<c<3、0<d<1、0≦e<2、0<2a+b+c+d+e<4の関係式を満たす。)
  5. 請求項1~4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物からなるトレッド部を有するタイヤ。
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