以下、本発明の実施の形態に係る横引き検出装置及びクレーンについて図面を参照して詳細に説明する。なお、図中、同一又は同等の部分には同一の符号を付す。また、本明細書において、横方向とは、ブーム又はジブの側方の側、すなわち、ブーム又はジブが伸長する方向を前としたときの、左右方向のことである。
(実施の形態1)
実施の形態1に係る横引き検出装置は、クレーン作業の安全性を高める安全装置として、移動式クレーンに装備される装置である。クレーンでは、ブーム又はジブの横方向にある吊荷を横方向に引きずる、横引きをすると、その横引きの負荷によってブーム又はジブが破損することがある。この横引き検出装置は、横引きによるブーム又はジブの破損を未然に防止するため、移動式クレーンに装備されている。この横引き検出装置は、テンションロッドの張力に基づいてジブの横引きを検出し、ジブの横引きをオペレータに報知する。
まず、図1-図3を参照して、横引き検出装置が装備される移動式クレーンの構成と検出対象の横引きについて説明する。続いて、図4及び図5を参照して、横引き検出装置の構成について説明する。次に、図6及び図7を参照して横引き検出装置の動作について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る横引き検出装置1Aが装備される移動式クレーン100の側面図である。図2は、移動式クレーン100が備えるジブ140及びテンションロッド141R、141Lの斜視図である。図3は、移動式クレーン100の上面図である。なお、図3では、理解を容易にするため、テンションロッド141R、141Lが省略されている。
図1に示すように、移動式クレーン100は、走行体110に支持された旋回体120と、旋回体120に設けられたブーム130と、ブーム130に連結され、先端にフック151が垂下されたジブ140と、フック151が接続されたワイヤロープ152を巻き上げるウインチ150と、を備えている。
なお、フック151は補巻フック、ウインチ150は補巻ウインチと呼ばれる。移動式クレーン100は、フック151、ウインチ150のほかに、主巻フックと主巻ウインチを備える。主巻フックと主巻ウインチは、主巻フックがブーム130の先端から垂下することを除いて、フック151とウインチ150とほぼ同じ構成である。このため、それらの説明を省略する。
旋回体120は、走行体110に対して旋回可能に設けられている。そして、旋回体120の上側には、移動式クレーン100を操作するオペレータが搭乗するキャビン121が設けられている。また、キャビン121と並んでブーム130が配置されている。
ブーム130は、長手方向に伸縮可能であると共に、旋回体120に対して起伏可能に設けられている。そして、ブーム130の先端には、ジブ140が設けられている。
ジブ140は、長手方向に伸縮可能であると共に、ブーム130の長手方向に対して任意の角度に傾斜可能に設けられている。傾斜したジブ140を支えるため、ブーム130の先端側とジブ140の先端側との間には、テンションロッド141R、141Lが架設されている。
詳細には、図2に示すように、ブーム130の先端には、ジブリンク142Aが設けられている。ジブリンク142Aは、支持体144と、その支持体144の右端部と左端部とに離れて設けられたロッド部143R、143Lと、を有している。テンションロッド141R、141Lの一方の端部は、連結部材145R、145Lによって、ジブリンク142Aのロッド部143R、143Lに接続されている。また、テンションロッド141R、141Lのもう一方の端部は、ジブ140の右側部と左側部に接続されている。これにより、テンションロッド141Rは、ジブ140を左右均等に支持している。
図1に戻って、ウインチ150は、旋回体120に設けられている。ウインチ150は、ワイヤロープ152を巻き上げ又は巻き下げする。これにより、フック151を昇降させる。
移動式クレーン100では、吊荷200を吊り上げるとき、クレーン作業の安全性を確保するために、フック151を吊荷200の重心の真上に移動させる必要がある。そこで、オペレータは、旋回体120の旋回、ブーム130の伸縮及び起伏、ジブ140の伸縮及び傾斜の各操作をして、フック151を吊荷200の重心の鉛直線VL上に移動させる。そして、ウインチ150の巻き上げ操作により、その状態のフック151を上昇させて吊荷200を吊り上げる。
しかし、キャビン121が吊荷200から離れている場合や、ジブ140の先端が高い位置にある場合、オペレータが吊荷200とフック151の位置関係を正確に把握することが難しい。このため、フック151を吊荷200の重心の鉛直線VL上に正確に移動させることが難しい。その結果、図3に示すように、吊荷200がジブ140の横方向に位置してしまい、その結果、吊荷200を横引きしてしまうことがある。
ここで、横引きとは、図3に示すジブ140の基準線BLよりも横方向にある吊荷200を地切りしないで、その吊荷200を横方向に引きずることをいう。ジブ140の先端よりも前方F又は後方Bにある吊荷200を吊り上げることを斜め吊りというが、本明細書では、吊荷200がジブ140の基準線BLよりも横方向にある場合、斜め吊りであっても横引きというものとする。
吊荷200を横引きすると、ジブ140に横方向の負荷がかかる。その負荷が大きい場合、ジブ140又はブーム130が破損してしまう。そこで、横引きによるジブ140又はブーム130の破損を未然に防止するため、移動式クレーン100には、横引き検出装置1Aが装備されている。続いて、図4及び図5を参照して、横引き検出装置1Aの構成について説明する。
図4は、横引き検出装置1Aのブロック図である。図5は、横引き検出装置1Aが備える荷重センサ20R、20Lが設けられた連結部材145R、145Lの断面図である。
横引き検出装置1Aは、図4に示すように、ジブ140の状態の情報を入力するための入力部10と、テンションロッド141R、141Lの引っ張り荷重を測定する荷重センサ20R、20Lと、装置情報を記憶する記憶部30と、荷重センサ20R、20Lの出力からジブ140の引っ張り力を検出して横引きの有無を判定する制御部40と、制御部40の出力に基づいてジブ140の状態の情報を報知する報知部50と、を備えている。
入力部10は、図示しない負荷状態登録キーを備える。負荷状態登録キーは、荷重センサ20R、20Lの初期値を決定するため、吊荷がないことをオペレータが確認したときに押操作するボタンである。入力部10は、負荷状態登録キーが押操作されたときに、負荷状態登録信号を制御部40に出力する。
荷重センサ20R、20Lは、図2に示すように、テンションロッド141R、141Lとジブリンク142Aとを連結する連結部材145R、145Lに設けられている。詳細には、連結部材145R、145Lは、図5に示すように、ロッド146の両端それぞれに連結板147、148が固定された形状を有する。連結板147と148には、ジブリンク142Aのロッド部143R、143Lとテンションロッド141R、141Lが接続される。荷重センサ20R、20Lは、連結部材145R、145Lのロッド146の軸方向中央に配置されている。また、荷重センサ20R、20Lは、引っ張り力による油圧又は空圧の変化を検出する、図示しないロードセルを有する。荷重センサ20R、20Lは、連結部材145R、145Lのロッド146がその軸方向に引っ張られたときに、ロッド146に加えられる引っ張り力を計測する。これにより、荷重センサ20R、20Lは、テンションロッド141R、141Lに加えられる引っ張り力を計測する。
なお、荷重センサ20R、20Lは、引っ張り力を荷重として計測する。このため、本明細書では、引っ張り力を引っ張り荷重、その値を荷重値ともいう。
図4に戻って、荷重センサ20R、20Lは、入力部10が負荷状態登録信号を出力したときに、テンションロッド141R、141Lの引っ張り力を計測して、それらの引っ張り力を荷重センサ20R、20Lの初期値とする。そして、荷重センサ20R、20Lは、それらの初期値を記憶部30に記憶させる。また、荷重センサ20R、20Lは、定期的にテンションロッド141R、141Lの引っ張り力を計測して、計測する毎に、計測した引っ張り力を制御部40に出力する。
記憶部30は、上記の初期値と、ジブ140が耐えうる引っ張り力の許容値と、横引き検出処理プログラムと、を記憶する。記憶された横引き検出処理プログラムをCPU(Central Processing Unit)が実行することにより、制御部40が実現される。
制御部40は、テンションロッド141R、141Lの引っ張り力からジブ140の引っ張り力を検出する検出部41と、検出部41が検出した引っ張り力に基づいて、横引きの有無を判定する判定部42と、を有する。
検出部41は、記憶部30から初期値となる引っ張り力を読み出す。検出部41は、荷重センサ20R、20Lが計測したテンションロッド141R、141Lの引っ張り力から、読み出した引っ張り力を減じて、実際に加えられているテンションロッド141R、141Lの引っ張り力を求める。検出部41は、求めた実際のテンションロッド141R、141Lの引っ張り力から、ジブ140の右側、左側のいずれの側が引っ張れているのか、すなわち、ジブ140が引っ張られる方向を求める。また、検出部41は、求めた実際のテンションロッド141R、141Lの引っ張り力から、ジブ140の引っ張り力を求める。検出部41は、求めたジブ140の引っ張り力とその方向を判定部42に出力する。
判定部42は、記憶部30から許容値を読み出し、検出部41が出力したジブ140の引っ張り力が、読み出した許容値を超えるか否かを判定する。判定部42は、許容値を超える場合、横引きが有ると判定し、許容値を超えない場合、横引きが無いと判定する。判定部42は、横引きが有ると判定した場合、横引信号を報知部50に出力する。
報知部50は、振動板を振動させて音を発するブザーを有する。報知部50は、判定部42の横引信号を所得すると、ブザーを動作させ、音を発生させる。これにより、報知部50は、オペレータに吊荷200を横引きしていることを報知する。
一方、移動式クレーン100は、図示しない、旋回体120の基準位置からの旋回量を検出する旋回角度検出器、ブーム130の起伏角度を検出するブーム角度検出器、ブーム130の長さを検出するブーム長さ検出器、ブーム130を起伏させる起伏シリンダの圧力を検出する起伏シリンダ圧力検出器、ジブ140のブーム130に対するオフセット角度を検出するジブオフセット角度検出器等の各種の検出器を備えている。また、移動式クレーン100は、図4に示すように、安全装置として装備された過負荷防止装置2と、ブーム130、ジブ140等の各部の状態を登録する操作部3と、操作部3から登録した各部の状態を表示する表示部4と、を備えている。過負荷防止装置2は、上記の検出器が検出した検出データと、操作部3から登録された各部の状態と、に基づいて、旋回体120の支点回りのモーメントを求める制御部5を有する。
過負荷防止装置2の制御部5は、上記のモーメントを求め、求めたモーメントが限界モーメントを超えているかを判定する。制御部5は、限界モーメントを超えていると判定した場合、表示部4に過負荷であることを示すエラーコードを表示させる。また、旋回体120、ブーム130、ジブ140等の動作を阻止又は停止させる。
なお、制御部5は、記憶部30に記憶された過負荷防止処理プログラムをCPUが実行することにより実現されている。また、本明細書では、制御部5が旋回体120、ブーム130、ジブ140等の動作を停止させるため、制御部5を動作停止部ともいう。
上述した横引き検出装置1Aの判定部42は、横引信号を報知部50のほか、過負荷防止装置2の制御部5にも出力する。また、判定部42は、検出部41から所得した引っ張り力の方向を方向信号として制御部5に出力する。
過負荷防止装置2の制御部5は、横引信号を所得すると、横引きがされていることを示すエラーコードを表示部4に表示させる。また、制御部5は、方向信号が示す方向への旋回体120の旋回を禁止又は制限する。また、ウインチ150の巻き上げ、ブーム130の起立と伸長、ジブ140の起立と伸長を阻止又は制限する。これにより、制御部5は、吊荷200の横引きを停止させる。その結果、横引きによるブーム130又はジブ140の破損が未然に防止される。
次に、図6及び図7を参照して、横引き検出装置1Aの動作について説明する。以下の説明では、移動式クレーン100がクレーン作業を行う場所に停車され、アウトリガーが正常に張出されているものとする。また、走行体110が水平にされているものとする。
図6は、横引き検出装置1Aの横引き検出処理のフローチャートである。図7は、吊荷200が横引きされているときのテンションロッド141R、141Lに加わる引っ張り力を示すグラフの図である。なお、図7は、吊荷200の荷重のうち5%に相当する荷重をジブ140の先端に徐々に加えて、ジブ140を横引したときの、テンションロッド141R、141Lの引っ張り力を示している。また、図7に示す「右」はテンションロッド141Rに加わる引っ張り力、「左」はテンションロッド141Lに加わる引っ張り力を示している。
横引き検出処理は、キャビン121にあるPTO(Power Take Off)スイッチがオンにされることにより、スタートされる。詳細には、CPUは、PTOスイッチのオン信号を受信すると、記憶部30に記憶された横引き検出プログラムと過負荷防止処理プログラムの実行を開始し、図6に示す横引き検出処理をスタートさせる。
PTOスイッチがオンにされると、オペレータが旋回体120、ブーム130、ジブ140等のクレーン各部を操作可能な状態となる。また、荷重センサ20R、20Lの計測が開始される。荷重センサ20R、20Lは、テンションロッド141R、141Lの引っ張り力を定期的に計測し、計測する毎に計測結果を制御部40に出力する。
まず、オペレータは、吊荷200を吊り上げる準備として、クレーン各部を操作することにより、ブーム130を起立させると共に伸長させる。また、ジブ140を、ブーム130に対して所望の角度に傾斜させると共に伸長させる。そして、オペレータは、フック151に吊荷200が掛けられていない、負荷のない状態を基準状態として登録するため、入力部10の負荷状態登録キーを押操作する。
負荷状態登録キーが押操作されると、入力部10から制御部40に負荷状態登録信号が出力される。制御部40は、図6に示すように、負荷状態登録信号を受信すると(ステップS1のYes)、荷重センサ20R、20Lにテンションロッド141R、141Lの引っ張り力を計測させる。そして、制御部40は、荷重センサ20R、20Lから計測された引っ張り力を取得し、それらの引っ張り力から初期値を決める(ステップS2)。ここで、初期値は、取得した引っ張り力とする。続いて、制御部40は、決定した初期値を記憶部30に記憶させる。
なお、負荷状態登録信号が受信されない場合(ステップS1のNo)、制御部40は、待機する。
次に、負荷状態登録キーが押操作した後、オペレータは、吊荷200の吊り上げ作業を行う。詳細には、オペレータは、吊荷200の上方にフック151を移動させる。その後、作業者がフック151に吊荷200を掛ける。オペレータは、吊荷200が掛けられた後、ウインチ150の巻き上げの操作を行って、吊荷200を吊り上げる。
一方、上述したように、PTOスイッチがオンにされた後、荷重センサ20R、20Lは、定期的にテンションロッド141R、141Lの引っ張り力を計測している。制御部40は、図6に示すように、初期値を決めた後、荷重センサ20R、20Lから、その後に続く次回以降の引っ張り力を取得する。また、制御部40は、記憶部30から初期値を取得する。そして、取得した次回以降の引っ張り力から初期値を減算して、初期値からの変動値を求める(ステップS3)。これにより、実際にテンションロッド141R、141Lに加わっている引っ張り力を求める。
次に、制御部40は、求めた変動値、すなわち、実際のテンションロッド141R、141Lの引っ張り力から、ジブ140に加わる引っ張り力を求める(ステップS4)。図7に示すように、吊荷200が横引きされると、テンションロッド141Rと141Lの引っ張り力に差が生じる。このとき、ジブ140には横方向の引っ張り力が加わっている。予め実験をすることにより、テンションロッド141R、141Lの引っ張り力の差とジブ140の横方向への引っ張り力との関係を示す近似式を求め、その近似式の関数と関数パラメータを記憶部30に記憶させておく。制御部40は、実際のテンションロッド141R、141Lの引っ張り力の差分を求める。また、記憶部30から上記の関数と関数パラメータを読み出す。そして、制御部40は、求めた差分を読み出した関数及び関数パラメータに当てはめて、ジブ140の横方向への引っ張り力を求める。また、制御部40は、荷重センサ20R、20Lの変動値のいずれの変動値が大きいかを判定して、ジブ140が引っ張られている方向を求める。
続いて、制御部40は、ジブ140の許容引っ張り力である許容値を記憶部30から読み出す。そして、制御部40は、図6に示すように、求めたジブ140の引っ張り力が読み出した許容値を超えているか否かを判定する(ステップS5)。許容値を超えていると判定した場合(ステップS5のYes)、制御部40は、吊荷200を横引きしていると判定して、横引きしていることを示す横引信号を報知部50と過負荷防止装置2に出力する(ステップS6)。このとき、制御部40は、荷重センサ20R、20Lの変動値のいずれの変動値が大きいかを示す方向信号を報知部50と過負荷防止装置2に出力する。そして、横引信号を出力後、フローをステップS3に戻す。
横引信号が出力されると、報知部50は、ブザーを動作させて音を発生させる。このとき、報知部50は、方向信号に基づいた音を発生させる。例えば、方向信号がジブ140の引っ張られている方向を右であると示す場合、連続音を発生させる。また、方向信号がジブ140の引っ張られている方向を左であると示す場合、断続音を発生させる。これにより、報知部50は、吊荷200を横引きしていることと、その横引きされている方向をオペレータに報知する。
また、横引信号が出力されると、過負荷防止装置2は、表示部4に横引きがされていることを示すエラーコードを表示させる。さらに、過負荷防止装置2は、方向信号が示す方向への旋回体120の旋回、ウインチ150の巻き上げ、ブーム130の起立と伸長、ジブ140の起立と伸長を禁止又は制限する。これにより、過負荷防止装置2は、横引きが継続されて行われることを防止する。その結果、横引きによるブーム130又はジブ140の破損が未然に防止される。
一方、制御部40は、ジブ140の引っ張り力が許容値を超えていないと判断した場合(ステップS5のNo)、フローをステップS3に戻す。これにより、制御部40は、荷重センサ20R、20Lから次回引っ張り力を取得する。その結果、制御部40は、吊荷200を横引きしているかを引き続き監視する。なお、ステップS3からS5の段階で、負荷状態登録キーが押操作された場合、フローは強制的にステップS1に戻される。
以上の横引き検出処理は、PTOスイッチがオンされている限り継続される。PTOスイッチがオフされると、横引き検出処理は終了する。
以上のように、実施の形態1に係る横引き検出装置1Aでは、制御部40がテンションロッド141R、141Lの引っ張り力から、ジブ140の引っ張り力を求め、求めた引っ張り力が許容値を超える場合に、吊荷200を横引きしていると判定する。そして、報知部50が吊荷200の横引きをオペレータに報知する。これにより、オペレータが横引きの有無を容易に認知できる。オペレータがクレーン作業を停止することにより、横引きによるブーム130又はジブ140の破損が未然に防止される。
また、横引き検出装置1Aでは、過負荷防止装置2が、ジブ140の引っ張り力が許容値を超える場合に、旋回体120の旋回、ウインチ150の巻き上げ等のクレーン操作を禁止又は制限する。このため、横引きが検出されても、その横引きは継続されて行われない。その結果、横引きによるブーム130又はジブ140の破損が未然に防止される。
横引き検出装置1Aでは、横引きの有無を検出するため、荷重センサ20R、20Lでテンションロッド141R、141Lの引っ張り力を計測するだけである。このため、荷重センサ20R、20Lをテンションロッド141R、141Lに設置するだけで、移動式クレーン100に容易に装備することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1に係る横引き検出装置1Aでは、荷重センサ20R、20Lを用いてテンションロッド141R、141Lの引っ張り力を計測し、計測されたテンションロッド141R、141Lの引っ張り力からジブ140の引っ張り力を求めている。これに対して、実施の形態2に係る横引き検出装置1Bは、テンションロッド141R、141Lの引っ張り力によって回動するジブリンク142Bを設け、そのジブリンク142Bの回動量からジブ140の引っ張り力を求めている。以下、図8-図11を参照して、実施の形態2に係る横引き検出装置1Bの構成を説明する。実施の形態2では、実施の形態1と異なる構成について説明する。
図8は、実施の形態2に係る横引き検出装置1Bが装備される移動式クレーン100のジブリンク142B及びジブ140の斜視図である。図9は、ジブリンク142Bの上面図である。図10は、回動したジブリンク142Bの上面図である。図11は、横引き検出装置1Bのブロック図である。
図8に示すように、実施の形態2では、移動式クレーン100が、ブーム130とテンションロッド141R、141Lを連結するジブリンク142Bを備えている。
ジブリンク142Bは、図9に示すように、ブーム130が連結される第1連結部1441と、テンションロッド141R、141Lが連結される第2連結部1442と、第1連結部1441に第2連結部1442を回動可能に接続するピン1443と、を有する。なお、本明細書では、ジブリンク142Bを回動部材ともいう。
第1連結部1441は、板状に形成されている。また、その板面を上又は下に向けている。第1連結部1441の右端面と左端面には、ロッド部1431Rと1431Lが設けられている。ロッド部1431R、1431Lは、互いに平行で、後方B、すなわち、ブーム130側に延在している。図示しないが、ロッド部1431R、1431Lは、ブーム130に接続される。
また、第2連結部1442は、板状に形成され、板面を上又は下に向けている。第2連結部1442には、第1連結部1441と同様に、右端面と左端面に、互いに平行に配置されたロッド部1432R、1432Lを有している。ロッド部1432R、1432Lは、第1連結部1441のロッド部1431R、1431Lとは反対に、前方F、すなわち、テンションロッド141R、141L側に延在している。図示しないが、ロッド部1432R、1432Lは、テンションロッド141R、141Lに接続される。
ピン1443は、第1連結部1441と第2連結部1442をピン結合している。詳細には、第1連結部1441と第2連結部1442の板面は、上下方向に重ねられている。そして、第1連結部1441と第2連結部1442には、上下方向に両者を貫通する、図示しない貫通孔が形成されている。ピン1443は、それらの貫通孔に緩挿されている。これにより、ピン1443は、第1連結部1441に対して第2連結部1442が回動可能にピン結合している。
ジブリンク142Bでは、ジブ140が横方向に引っ張られると、図10に示すように、第2連結部1442がピン1443を中心に回動する。詳細に説明すると、吊荷200を横引きすると、吊荷200がジブ140の先端から垂下していることから、ジブ140が横方向に引っ張られる。これにより、テンションロッド141R、141Lも横方向に引っ張られる。その結果、ジブリンク142Bの第2連結部1442は、テンションロッド141R、141Lによって横方向に引っ張られる。これに対して、ブーム130は、ジブ140の末端側にあるため、横方向に引っ張られにくい。このため、ジブリンク142Bの第1連結部1441も横方向に引っ張られにくい。その結果、ジブリンク142Bでは、吊荷200が横引きされると、第2連結部1442が、第1連結部1441に対して相対的に回動する。
横引き検出装置1Bでは、上記の第2連結部1442の回動量θ、すなわち、回動角度を計測して、その回動角度から、ジブ140の引っ張り力を検出する。横引き検出装置1Bは、図11に示すように、実施の形態1で説明した入力部10、記憶部30及び報知部50のほかに、第2連結部1442の回動角度を計測する回動検出センサ60と、負荷を計測する起伏シリンダ圧力検出器70と、回動検出センサ60が計測した回動角度及び起伏シリンダ圧力検出器70が計測した負荷からジブ140の引っ張り力を検出して横引きの有無を判定する制御部80と、を備えている。
回動検出センサ60は、図示しないが、ジブリンク142Bの第1連結部1441に設けられている。回動検出センサ60は、実施の形態1で説明した入力部10が負荷状態登録信号を出力したときに、第1連結部1441に対する第2連結部1442の回動角度を0°に設定する。すなわち、このときの回動角度を初期値0°とする。そして、回動検出センサ60は、その状態から第2連結部1442が回動したときの回動角度と回動方向を計測する。回動検出センサ60は、入力部10から負荷状態登録信号が出力されたときから定期的に回動角度と回動方向を計測する。回動検出センサ60は、計測毎に計測した回動角度と回動方向を制御部80に出力する。
一方、起伏シリンダ圧力検出器70は、ブーム130を起伏させる、図示しない起伏シリンダの圧力を定期的に計測する。起伏シリンダ圧力検出器70は、計測した圧力からブーム130の負荷を求め、負荷を求める毎に求めた負荷を制御部80に出力する。
制御部80は、回動検出センサ60が計測した回動角度及び起伏シリンダ圧力検出器70が計測した負荷からジブ140の引っ張り力を検出する検出部81と、検出された引っ張り力から横引きの有無を判定する判定部82と、を有する。
なお、判定部82は、実施の形態1で説明した判定部42と同じ構成である。このため、以下の説明では、判定部82の構成の説明を省略する。
検出部81は、回動検出センサ60が計測した回動角度及び回動方向と、起伏シリンダ圧力検出器70が求めた負荷を取得する。一方、記憶部30には、ブーム130からジブリンク142Bのピン1443中心までの距離、ピン1443中心からテンションロッド141R、141Lの先端までの距離、及び、ジブ140先端の、テンションロッド141R、141Lとの接続箇所からブーム130までの距離が予め記憶されている。検出部81は、これらの距離を記憶部30から読み出し、読み出された距離と、回動検出センサ60の回動角度及び回動方向から、ジブ140が横方向に引っ張られることにより、ジブ140がブーム130に対して横方向に傾いたときの、その傾きの角度を求める。そして、求めた傾きの角度から、ジブ140が引っ張れていないときからジブ140が横方向に引っ張られて傾いたときへの、ジブ140の重心の移動ベクトルを求める。
ここで、吊荷200が前後方向に引っ張られないと仮定し、ジブ140にかかる力は、下方向のベクトルと横方向のベクトルの2つのベクトルだけで表されるベクトルであると仮定する。その場合、起伏シリンダ圧力検出器70の計測負荷は、その2つのベクトルだけで表されるベクトルの大きさを示すことになる。検出部81は、起伏シリンダ圧力検出器70の計測負荷がその2つのベクトルだけで表されるベクトルの大きさであると仮定して、求めた移動ベクトルと、起伏シリンダ圧力検出器70が計測した負荷から、ジブ140が横方向に引っ張られる引っ張り力を求める。そして、検出部81は、求めたジブ140の引っ張り力を判定部82に出力する。また、検出部81は、移動ベクトルの方向からジブ140が引っ張られる方向を求め、求めた方向を判定部82に出力する。
判定部82では、上述したように、検出部81が検出したジブ140の引っ張り力から横引きの有無を判定して、横引きをしていると判定した場合に、横引信号を報知部50と過負荷防止装置2の制御部5に出力する。これにより、オペレータに吊荷200を横引きしていることを報知する。また、吊荷200の横引きを停止させる。その結果、実施の形態1と同様に、横引きによるブーム130とジブ140の破損が未然に防止される。
横引き検出装置1Bの動作は、図6に示すステップS2で、回動検出センサ60の回動角度を初期値0°にすること、ステップS3で、回動検出センサ60から回動角度を取得し、かつ起伏シリンダ圧力検出器70から負荷を所得すること、ステップS4で、回動検出センサ60が計測した回動角度と、起伏シリンダ圧力検出器70が計測した負荷と、に基づいてジブ140の引っ張り力の求めること、を除いて、実施の形態1と同様である。このため、実施の形態2では、横引き検出装置1Bの動作の説明を省略する。
以上のように、実施の形態2に係る横引き検出装置1Bでは、回動検出センサ60が計測した回動角度から、ジブ140の引っ張り力を求める。横引き検出装置1Bでは、回動検出センサ60でジブリンク142Bの回動角度を計測するだけで、ジブ140の引っ張り力を直接計測する必要がない。このため、ジブリンク142Bに回動検出センサ60を設置するだけで、横引き検出装置1Bを移動式クレーン100に容易に装備することができる。
(実施の形態3)
実施の形態1に係る横引き検出装置1Aでは、荷重センサ20R、20Lでテンションロッド141R、141Lの引っ張り力を計測することにより、ジブ140の引っ張り力を求めている。実施の形態2に係る横引き検出装置1Bでは、回動検出センサ60でジブリンク142Bの回動角度を計測することにより、ジブ140の引っ張り力を求めている。これに対して、実施の形態3に係る横引き検出装置1Cでは、歪みゲージでジブ140の歪みを計測することにより、ジブ140の引っ張り力を求める。以下、図12及び図13を参照して、実施の形態3に係る横引き検出装置1Cの構成を説明する。実施の形態3では、実施の形態1、2と異なる構成について説明する。
図12は、実施の形態3に係る横引き検出装置1Cのブロック図である。図13は、実施の形態3に係る横引き検出装置1Cが装備される移動式クレーン100のジブ140及び歪みゲージ65R、65Lの斜視図である。
横引き検出装置1Cは、図12に示すように、実施の形態1で説明した入力部10、記憶部30及び報知部50のほかに、ジブ140の右側と左側の、歪み量を計測する歪みゲージ65R、65Lと、歪みゲージ65R、65Lが計測した歪み量からジブの引っ張り力を検出して横引きの有無を判定する制御部90と、を備えている。
歪みゲージ65R、65Lは、図13に示すように、ジブ140の右側面側と左側面側とに設けられている。詳細には、ジブ140の末端側には、ブーム130に取り付けるため、左右へ分岐した二股状のフット部149が設けられている。歪みゲージ65R、65Lは、図示しないが、センサとして機能する金属箔と、金属箔を挟み込む薄膜状の絶縁体と、を有する。歪みゲージ65R、65Lは、その絶縁体が二股状のフット部149の右側部と左側部とに貼り付けられることにより、そのフット部149の右側部と左側部とに設置されている。
また、歪みゲージ65R、65Lは、実施の形態1で説明した入力部10が負荷状態登録信号を出力したときに、フット部149の右側と左側の歪み量を計測して、それら歪み量を初期値として記憶部30に記憶させる。また、歪みゲージ65R、65Lは、歪み量を定期的に計測して、計測する毎に、計測した歪み量を制御部90に出力する。
制御部90は、歪みゲージ65R、65Lが計測した歪み量からジブ140の引っ張り力を検出する検出部91と、検出部91が検出したジブ140の引っ張り力に基づいて、横引きの有無を判定する判定部92と、を有する。
なお、判定部92の構成は、実施の形態1で説明した判定部42と同じであるため、以下の説明では、判定部92の構成の説明を省略する。
検出部91は、記憶部30から上記の初期値を読み出し、読み出した初期値と、歪みゲージ65R、65Lが計測した歪み量と、に基づいて、フット部149の右側と左側の実際の歪み量を求める。記憶部30には、ジブ140の長さ、幅、高さ等の形状データが予め記憶されている。検出部91は、この形状データを読み出し、読み出した形状データと、求めた実際の歪み量と、に基づいて、ジブ140の引っ張り力とジブ140が引っ張られる方向を求める、そして、検出部91は、求めたジブ140の引っ張り力と方向を判定部92に出力する。
判定部92は、検出部91が検出したジブ140の引っ張り力から横引きの有無を判定し、横引きがされていると判定した場合に、横引信号を報知部50と過負荷防止装置2の制御部5とに出力する。その結果、実施の形態1、2と同様に、横引きによるブーム130とジブ140の破損が未然に防止される。
横引き検出装置1Cの動作は、図6に示すステップS2で、歪みゲージ65R、65Lから歪み量を取得して、取得した歪み量を初期値とすること、ステップS3で、歪みゲージ65R、65Lから次回以降の歪み量を取得し、取得した歪み量と初期値から実際の歪み量を求めること、ステップS4で、記憶部30から読み出した形状データと、求めた実際の歪み量と、に基づいて、ジブ140の引っ張り力の求めること、を除いて、実施の形態1と同様である。このため、横引き検出装置1Cの動作の説明を省略する。
以上のように、実施の形態3に係る横引き検出装置1Cでは、歪みゲージ65R、65Lが計測した歪み量だけで、ジブ140の引っ張り力を求める。そして、歪みゲージ65R、65Lは、ジブ140に貼り付けるだけで設置できる。このため、移動式クレーン100に横引き検出装置1Cを容易に装備することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。例えば、実施の形態1-3では、横引き検出装置1A-1Cが過負荷防止装置2に接続されている。しかし、過負荷防止装置2に接続されている否かは任意である。例えば、横引き検出装置1A-1Cそれ自体が、旋回体120、ブーム130、ジブ140等の動作を阻止又は停止させる動作停止部を備えてもよい。この場合、動作停止部は、判定部42、82、92が横引きをしていると判定したときに、過負荷防止装置2を介さずに、移動式クレーン100の各動作を直接、停止又は阻止させてもよい。
また、実施の形態1-3では、ジブ140の引っ張り力が許容値を超える場合に、判定部42、82、92が横引きをしている判定し、その場合に、報知部50に報知させると共に、過負荷防止装置2に移動式クレーン100の各動作を停止又は阻止させている。しかし、実施の形態1-3での許容値は、複数個設定されてもよい。そして、ジブ140の引っ張り力が各許容値を超えるか否かに応じて、報知部50に報知させる手段、例えば、音の鳴り方、音の高さ等を変えてもよい。このような形態であれば、ジブ140の引っ張り力がどの許容値を超えたかによって報知手段が変わるため、オペレータは、その報知手段から横引きの程度を知ることができる。
また、横引き検出装置1A-1Cは、各許容値を超えるか否かに応じて、報知部50に報知させるだけ、又は移動式クレーン100の各動作を停止又は阻止させるだけ等の各措置を行ってもよい。例えば、第1許容値と、第1許容値よりも大きい第2許容値と、が設定されている場合に、判定部42、82、92は、ジブ140の引っ張り力が第1許容値を超えているが第2許容値を超えていないと判定した場合に、報知部50に報知させ、ジブ140の引っ張り力が第2許容値を超えていると判定した場合に、報知部50の報知を止めて、移動式クレーン100の各動作を停止又は阻止させてもよい。
実施の形態1-3では、入力部10が負荷状態登録キーを備え、負荷状態登録キーが押操作されたときに、荷重センサ20R、20L、歪みゲージ65R、65L、回動検出センサ60の各センサの初期値を所得している。しかし、本発明では、負荷状態登録キーの有無とその負荷状態登録キーの押操作による初期値の所得は任意である。移動式クレーン100では、停車場所や環境によって、ジブ140が所望の長さに伸長され、かつ所望の角度に傾けられた状態で、吊荷200を吊り上げていないにもかかわらず、ジブ140が横方向にわずかに傾いてジブ140が横方向に引っ張られることがある。実施の形態1-3では、このジブ140の横方向への引っ張りを想定し、その引っ張りの影響を除外するために、負荷状態登録キーの押操作で初期値を所得している。このため、ジブ140の横方向の傾きが無視できる程度に小さい場合、負荷状態登録キーの押操作による初期値の所得は省略してもよい。
また、実施の形態1では、検出部41が、実際のテンションロッド141R、141Lの引っ張り力の差分を求め、その差分を記憶部30から読み出した関数及び関数パラメータに当てはめて、ジブ140の横方向への引っ張り力を求めている。しかし、本発明では、検出部41、81、91がジブ140又はブーム130を側方に引っ張る引っ張り力を検出すればよい。従って、検出部41が関数及び関数パラメータを用いるか否かは任意である。例えば、実施の形態1の検出部41は、実際のテンションロッド141R、141Lの引っ張り力の差分を、ジブ140の横方向への引っ張り力と取り扱ってもよい。この場合、判定部42の判定に用いる許容値は、引っ張り力の差分の許容値とすればよい。
実施の形態1では、荷重センサ20R、20Lが連結部材145R、145Lに配置されている。しかし、本発明では、荷重センサ20R、20Lを備える場合、荷重センサ20R、20Lは、一対のテンションロッド141R、141Lそれぞれに設けられ、それらの引っ張り荷重を検出する一対の荷重センサであるとよい。従って、荷重センサ20R、20Lの位置は、その限りにおいて、任意である。例えば、図2に示すテンションロッド141R、141Lのロッドそれ自体に設けられてもよいし、ジブリンク142Aのロッド部143R、143Lに設けられてもよい。
実施の形態2では、回動検出センサ60がジブリンク142Bの第2連結部1442の回動角度を計測している。しかし、本発明では、回動検出センサ60を備える場合、回動検出センサ60は、ジブリンク142Bの、ブーム130に対する回動量を計測する限り、その位置と測定方法は任意である。例えば、回動検出センサ60は、図10に示す、ジブリンク142Bの第1連結部1441の後端と第2連結部1442の後端との間のずれ量Gを測長するポテンショメータ又は近接センサを有してもよい。この場合、回動検出センサ60は、ポテンショメータ又は近接センサによって測長されたずれ量Gと、ピン1443から第2連結部1442の後端までの回動半径の大きさと、に基づいて回動角度を求めるとよい。
実施の形態3では、歪みゲージ65R、65Lがジブ140のフット部149の右側部と左側部に設けられている。しかし、本発明では、歪みゲージ65R、65Lを備える場合、歪みゲージ65R、65Lは、ジブ140又はブーム130の一方の側面の側と、その一方の側面と対向する他方の側面の側と、に設けられていればよい。例えば、歪みゲージ65R、65Lは、図13に示すジブ140の先端側の側面部P、ブーム130のブームヘッド側面部Q又は、ブーム130の先端側の側面部Rに設けられてもよい。この場合、一対とするため、左右の側面部P-Rそれぞれに歪みゲージ65R、65Lを設けるとよい。また、歪みゲージ65R、65Lの設置箇所は、横引きによる歪みが生じやすく、その方向が特定しやすいか、横引き以外の力によって歪むことがないか、等の諸条件から選定するとよい。
本発明は、ジブとブームを備えるクレーン全般に適用可能である。例えば、本発明は、クローラークレーン、ホイールクレーンに適用可能である。