JP7165988B2 - 延縄漁用枝縄巻取機 - Google Patents

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Description

本発明は、延縄漁用枝縄巻取機に関し、さらに詳しくは、船舶の作業甲板上の揚縄作業に用いられる延縄漁用枝縄巻取機に関する。
鮪延縄漁において船舶上で行われる揚縄作業では、全長100~150kmほどの幹縄から取り外した30~50mほどの長さの枝縄を、作業甲板に設置された枝縄巻取機の枝縄巻取ドラムで巻き取っている(特許文献1-4などを参照)。多くの枝縄巻取機は、例えば下部ケースに搭載されたモータの始動/停止を上部ケースに設けられた押釦で行うことができるようになっている。
特開平1-133877号公報 特開平2-200136号公報 特許平3-139234号公報 特許平4-349838号公報
しかしながら、枝縄の先端部には錘と釣針が取り付けられるので、枝縄の全部を枝縄巻取ドラムに巻き取ろうとした場合、その先端部の錘と釣針が作業者に向かって飛んで来る虞があり危険である。その為、作業者は、枝縄の先端側5~10mほどの範囲については安全を確認しつつ手動(手巻き)で巻取作業を行う必要があった。この手巻きによる巻取作業は少なくとも15秒程度の時間を要し、手巻きに不慣れな作業者は多くの時間が掛かるので揚縄作業が長時間化する傾向にあった。
そこで、本発明は、枝縄などの揚縄作業の安全性と作業効率との双方を高めることのできる延縄漁用枝縄巻取機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、モータによって回転する枝縄巻取ドラムに枝縄を巻き付けることにより前記枝縄を巻き取る延縄漁業用枝縄巻取装置であって、前記枝縄巻取ドラムに巻き取られた前記枝縄の巻き取り量を検知する検知手段と、前記枝縄巻取ドラムの回転速度を変化させる変速手段と、前記検知手段によって検知された検知結果に基づいて前記変速手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記検知手段の出力に基づき前記枝縄の先端側の所定長さを巻き取り始めたタイミングを検知すると、前記変速手段を制御して前記回転速度を相対的に高い速度から相対的に低い所定速度へと切り替え、前記検知手段の出力に基づき前記枝縄の巻き取りが完了したタイミングを検知すると、前記変速手段を制御して前記回転速度を前記所定速度から速度ゼロへと切り替えることを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の延縄漁業用枝縄巻取装置において、前記検知手段は、前記枝縄巻取ドラムが回転した回数を検知するカウンタであり、前記制御手段は、運転ハンドルの操作によって回転を開始した前記枝縄巻取ドラムの初動からの回転回数を積算し、所定の回数に達した場合に、前記回転速度を前記所定速度に切り替えることを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の延縄漁業用枝縄巻取装置において、前記検知手段は、経過時間を検知するタイマーであり、前記制御手段は、運転ハンドルの操作によって回転を開始した前記枝縄巻取ドラムの初動からの経過時間を計測し、所定の時間が経過した場合に、前記回転速度を前記所定速度に切り替えることを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の延縄漁業用枝縄巻取装置において、積算された前記枝縄巻取ドラムの回転回数又は計測された経過時間をリセットするリセットスイッチを備えていることを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の延縄漁業用枝縄巻取装置において、前記検知手段は、前記枝縄の所定位置に取り付けられたマーカを検知するセンサであり、前記制御手段は、運転ハンドルの操作によって回転を開始した前記枝縄巻取ドラムの初動後に前記マーカを前記センサが検知した場合に、前記回転速度を前記所定速度に切り替えることを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の延縄漁業用枝縄巻取装置において、前記制御手段は、前記回転速度の低速への切り替え動作を複数回繰り返す、または、前記回転速度の低速への切り替え動作をした後に前記枝縄巻取ドラムを停止する制御を行うことを特徴とすることを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の延縄漁業用枝縄巻取装置において、前記変速手段は、電源と前記モータとの間に介設されたモータ駆動用インバータ、または、前記モータと前記枝縄巻取ドラムとの間に介設された機械的変速装置であることを特徴とする。
本発明に係る延縄漁業用枝縄巻取装置は、枝縄の巻き取り量を検知し、その検知結果に基づいて枝縄巻取ドラムの回転速度を制御するので、例えば枝縄の基端側(幹縄側)の巻き取り中は枝縄巻取ドラムの回転速度を高速に設定し、枝縄の先端側の巻き取り中は枝縄巻取ドラムの回転速度を低速に設定し、枝縄の先端部が巻き取られた時点で枝縄巻取ドラムの回転を停止させるという制御も可能である。よって、本発明に係る延縄漁業用枝縄巻取装置によれば、作業者の習熟度にかかわらず安全かつ高速に枝縄を巻き取ることが可能という効果がある。
図1は、本発明に係る延縄漁業用枝縄巻取装置の好ましい一実施形態(第1実施形態)の概略図である。 図2は、第1実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置のフローチャートである。 図3は、第2実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置の概略図である。 図4は、第2実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置のフローチャートである。 図5は、第3実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置の概略図である。 図6は、第3実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置のフローチャートである。 図7は、第4実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置の概略図である。
以下、本発明に係る延縄漁業用枝縄巻取装置の好ましい幾つかの実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
1.第1実施形態
1-1.第1実施形態の構成
初めに、第1実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置の構成について説明する。
図1は、第1実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置の概略図である。図1の左側に示すのは延縄漁業用枝縄巻取装置の正面図、図1の右側に示すのは延縄漁業用枝縄巻取装置の側面図で
図1に示されるとおり、第1実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置1は、モータ13によって回転する枝縄巻取ドラム12に枝縄を巻き付けることにより枝縄を巻き取るものである。そのために延縄漁業用枝縄巻取装置1は、箱型の機台11上に、円錐台形状の枝縄巻取ドラム12と、螺旋条体17を周囲に配した回転可能な案内装置15とが各々の回転軸19,16を鉛直方向に向けた姿勢で並べて配置している。この案内装置15は、チェーンホイール20などの連結機構を介して枝縄巻取ドラム12に連結されており、枝縄巻取ドラム12と同期して回転可能である。この案内装置15は、回転する螺旋条体17によって巻き取り中の枝縄を垂直方向に振るので、枝縄巻取ドラム12における枝縄の巻き取り位置を整えることができる(後述する図5の符号800を参照)。
また、図1に示されるとおり、延縄漁業用枝縄巻取装置1は、枝縄巻取ドラム12に巻き取られた枝縄の巻き取り量を検知するカウンタ40(検知手段の一例)と、枝縄巻取ドラム12の回転速度を変化させるモータ駆動用インバータ10A(変速手段の一例)と、カウンタ40によって検知された検知結果に基づいてモータ駆動用インバータ10Aを制御する制御盤10(制御手段の一例)と、作業者が枝縄巻取ドラム12の初動タイミングを延縄漁業用枝縄巻取装置1へ入力するための運転ハンドル14と、積算された枝縄巻取ドラム12の回転回数をリセットするためのリセットスイッチ30を備えている。
を備えている。
カウンタ40は、枝縄巻取ドラム12が回転した回数を検知するために例えば枝縄巻取ドラム12の回転軸19などに取り付けられた光学式エンコーダなどである。
モータ駆動用インバータ10Aは、電源100と電磁モータなどのモータ13との間に介設され、モータ13の回転速度を変更する可変速装置である。例えば本実施形態ではモータ駆動用インバータ10Aは制御盤10に内蔵されている。なお、第1実施形態のモータ13の回転速度の切り替えはモータ駆動用インバータ10Aによって行われるので、モータ13としてはいわゆる電磁モータが用いられるものとする。また、モータ駆動用インバータ10Aの配置先は制御盤10の外部(外付け)とすることも可能である。
制御盤10は、延縄漁業用枝縄巻取装置1の各部を制御するコントロールユニットである。制御盤10は、カウンタ40から出力される信号に基づいて枝縄巻取ドラム12の回転回数を検知したり、運転ハンドル14から出力される信号に基づいて枝縄巻取ドラム12の回転を開始させるタイミングを検知したり、リセットスイッチ30から出力される信号に基づいて枝縄巻取ドラム12の回転回数をリセットするタイミングを検知したり、モータ駆動用インバータ10Aの設定を変更することによってモータ13及び枝縄巻取ドラム12の回転速度を切り替えたりする。そして、制御盤10は、運転ハンドル14の操作によって回転を開始した枝縄巻取ドラム12の初動からの回転回数を積算し、所定の回数に達した場合に、枝縄巻取ドラム12の回転速度を減速する。回転速度の制御は、例えば、「高速」と「低速」の2段階の切り替えの他、「中速」を加えた3段階など、適宜に設定することができ、さらに、「停止」を含めることもできる。以下、「高速」、「低速」、「停止」の3段階を想定する。「高速」で回転する枝縄巻取ドラム12の単位時間当たりの回転数は例えば180rpm、「低速」で回転する枝縄巻取ドラム12の単位時間当たりの回転数は例えば60rpmである。つまり「低速」は「高速」の1/3程度の回転数である。
1-2.第1実施形態のフロー
次に、第1実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置のフローについて説明する。図2は、第1実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置のフローチャートである。
初めに、制御盤10は、リセットスイッチ30が押下されたか否かを判別し(S1)、リセットスイッチ30が押下された場合には(S1:YES)、積算値(積算された回転回数)をゼロにリセットすると共に(S2)、枝縄巻取ドラム12の回転速度が「高速」となるようにモータ駆動用インバータ10Aの設定を行う(S3)。ここでいう「高速」は、枝縄の基端側(幹縄側)を素早く巻き取るのに適した速度のことである。また、初回のステップS1ではモータ駆動用インバータ10Aの回転速度をセットするだけで、モータ13の回転を実際に開始させるわけではない。
次いで、制御盤10は、運転ハンドル14が操作されたか否かを判別し(S4)、操作された場合には(S4:YES)、モータ駆動用インバータ10Aを介してモータ13の駆動を開始すると共に、枝縄巻取ドラム12の回転回数の積算を行う(S5)。
次に、制御盤10は、積算値(積算された回転回数)が所定の回転回数である第1の閾値Aに達したか否かを判別する(S6)。この第1の閾値Aは、枝縄の全長が約30~50mである場合に、先端側10mほど(5m~10m)を除いた部分、つまり、基端側40mほど(20m~45m)を巻き取るのに要する枝縄巻取ドラム12の回転回数のことである。そして、制御盤10は、積算値(積算された回転数)が第1の閾値Aに達した場合には(S6:YES)、枝縄巻取ドラム12の回転速度が「低速」となるようにモータ駆動用インバータ10Aの設定を行う(S7)。ここでいう「低速」は、残りの枝縄の先端側10mほど(5m~10m)を巻き取るのに適した速度のことである。
次いで、制御盤10は、運転ハンドル14の操作が解除されたか否かを判別し(S8)、解除された場合には(S8:YES)、モータ13を停止させてから(S10)、当初のステップ(S1)に戻る。なお、運転ハンドル14の操作が解除された場合(S8:YES)であっても、リセットスイッチ30が押下(S1:YES)されない限りは積算値(積算された回転回数)がリセット(S2)されることはない。すなわち、本実施形態では運転ハンドル14とリセットスイッチ30とが独立しているので、1本の枝縄の巻取作業中の自由なタイミングで作業者が運転ハンドル14を解除すれば、それまでの回転回数を維持したまま、枝縄の巻き取りを一時停止することが可能である。
次いで、制御盤10は、積算値(積算された回転回数)が第2の閾値Bに達したか否かを判別する(S9)。この第2の閾値Bは、枝縄の全長(30~50mほど)を巻き取るのに要する枝縄巻取ドラム12の回転回数のことである。そして、制御盤10は、積算値(積算された回転回数)が第2の閾値Bに達していない場合は(S9:NO)、当初のステップ(S1)に戻るが、第2の閾値Bに達した場合には(S9:YES)、モータ13を停止させてから(S10)、当初のステップ(S1)に戻る。
1-3.第1実施形態の効果
以上の第1実施形態によれば、作業者は、枝縄の基端側(幹縄側)を延縄漁業用枝縄巻取装置1に架けた状態でリセットスイッチ30を押下し、運転ハンドル14を左右何れかへ傾斜させる(運転ハンドル14の操作を行う)だけで、その枝縄の高速な巻き取りを即座に開始することができる。その後、枝縄の先端側10mほど(5m~10m)を除いた部分すなわち基端側40mほど(20m~45m)が枝縄巻取ドラム12に巻き取られた時点で、その巻き取りの速度は自動的に緩やかとなり、さらに枝縄の全部が枝縄巻取ドラム12に巻き取られた時点で、その巻き取りが自動停止するので、作業者が特に注意していなかったとしても枝縄先端に設けられた錘と釣針(図5の符号800A,800B)が作業者の方に飛んで来るという危険性は低く抑えられる。
また、仮に巻取作業の途中であったとしても、作業者が運転ハンドル14の傾斜を元に戻す(運転ハンドル14の操作を解除する)だけで、巻取作業を一時停止することができ、再び運転ハンドル14の傾斜させる(運転ハンドル14の操作を行う)だけで、巻取作業を再開することができる。また、このときリセットスイッチ30を押下しない限り一時停止前と同じ速度で巻取作業が再開されるので、一時停止時間を必要最小限に抑えることとが可能である。
2.第2実施形態
2-1.第2実施形態の構成
次に、第2実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置の構成について説明する。図3は、第2実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置の概略図である。図3の左側に示すのは延縄漁業用枝縄巻取装置の正面図、図3の右側に示すのは延縄漁業用枝縄巻取装置の側面図である。ここでは第1実施形態との相違点を主に説明し、共通の部分については説明を省略する。
図3に示されるとおり、第2実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置2は、第1実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置1において、カウンタ40によって枝縄巻取ドラム12の回転回数を検知する代わりに、制御盤10に搭載されたタイマー10Bによって経過時間を検知する。そして延縄漁業用枝縄巻取装置2の制御盤10は、運転ハンドル14の操作によって回転を開始した枝縄巻取ドラム12の初動からの経過時間を計測し、所定の時間が経過した場合に、回転速度を減速する。また、延縄漁業用枝縄巻取装置2のリセットスイッチ30は、計測された経過時間をリセットするために用いられる。
2-2.第2実施形態のフロー
次に、図4に基づいて第2実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置のフローについて説明する。ここでは第1実施形態との相違点を主に説明し、共通の部分については説明を省略する。
図4に示すとおり第2実施形態のフローは、第1実施形態のフローにおいてステップS2の代わりに以下のステップS2-2を実行し、ステップS6の代わりに以下のステップS6-2を実行し、ステップS9の代わりに以下のステップS9-2を実行するものである。
ステップS2-2:制御盤10は、現時点までに計測されていた経過時間をゼロにリセットする。
ステップS6-2:制御盤10は、経過時間が第1の閾値Aに達したか否かを判別する。この第1の閾値Aは、枝縄の全長から先端側10mほど(5m~10m)を除いた部分を巻き取るのに要する時間(所要時間)のことである。そして制御盤10は、経過時間が第1の閾値Aに達した場合(S6-2:YES)には枝縄巻取ドラム12を減速するステップ(S7)へ移行し、達していない場合(S6-2:NO)には枝縄巻取ドラム12を減速するステップ(S7)をスキップ(省略)する。
ステップS9-2:制御盤10は、経過時間が第2の閾値Bに達したか否かを判別する。この第2の閾値Bは、枝縄の全長を巻き取るのに要する時間(所要時間)のことである。そして制御盤10は、経過時間が第2の閾値Bに達した場合(S9-2:YES)にはモータ13を停止するステップ(S10)へ移行し、達していない場合は(S9-2:NO)にはモータ13を停止するステップ(S10)をスキップ(省略)する。
2-3.第2実施形態の効果
以上の第2実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
3.第3実施形態
3-1.第3実施形態の構成
次に、第3実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置の構成について説明する。図5は、第3実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置の概略図である。図5では延縄漁業用枝縄巻取装置の正面図及び下方の図示は省略している。ここでは第1実施形態との相違点を主に説明し、共通の部分については説明を省略する。
図5に示されるとおり、第3実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置3は、第1実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置1において、カウンタ40及びリセットスイッチ30によって枝縄800の巻き取り量を検知する代わりに、枝縄800の所定位置に取り付けられた第1のマーカ300A,第2のマーカ300Bを検知するセンサ31によって枝縄800の巻き取り量を検知する。
第1のマーカ300Aは、枝縄800の先端側から10mほど(5m~10m)手前の位置に予め取り付けられたマーカであり、第2のマーカ300Bは、枝縄800の先端側(釣針800A及び錘800Bの手前)に予め取り付けられたマーカである。第1のマーカ300A,第2のマーカ300Bは、例えば十分な反射性を有した金属製のマーカである。
センサ31は、金属製の第1のマーカ300A,第2のマーカ300Bからの距離が所定範囲内(例えば数cm以内)に近接した場合にその旨の信号(検出信号)を出力する金属センサである。このセンサ31は、アーム32を介して機台11に固定されており、センサ31の位置及び姿勢は、案内装置15から枝縄巻取ドラム12に至る枝縄800の経路に正対するよう予め調整されている。
ここで第1のマーカ300A,第2のマーカ300Bの金属としての特性は互いに異なり、センサ31は、第1のマーカ300Aが近接した場合と第2のマーカ300Bが近接した場合とで異なる検出信号を出力するものとする。よって、延縄漁業用枝縄巻取装置3の制御盤10は、センサ31から出力される検出信号を監視することで、枝縄800の先端側10mほど(5m~10m)を巻き取り始めるタイミングと、枝縄800の先端部が巻き取り終わるタイミングとを区別して検知することができる。そこで延縄漁業用枝縄巻取装3の制御盤10は、運転ハンドル14の操作によって回転を開始した枝縄巻取ドラム12の初動後にマーカ300Aをセンサ31が検知した場合に回転速度を減速し、マーカ300Bをセンサ31が検知した場合にモータを停止させるという制御を行う。
3-2.第3実施形態のフロー
次に、図6に基づいて第3実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置のフローについて説明する。ここでは第1実施形態との相違点を主に説明し、共通の部分については説明を省略する。
図6に示すとおり、第3実施形態のフローは、第1実施形態のフローにおいてステップS1,S2を省略し、ステップS6の代わりにステップS6-3を実行し、ステップS9の代わりにステップS9-3を実行するものである。また、第3実施形態のステップS5では積算する処理は不要である。
ステップS6-3:制御盤10は、センサ31が第1のマーカ300Aを検知したか否かを判別し、検知した場合(S6-3:YES)には枝縄巻取ドラム12を減速するステップ(S7)へ移行し、検知していない場合(S6-3:NO)は枝縄巻取ドラム12を減速するステップ(S7)をスキップ(省略)する。
ステップS9-3:制御盤10は、センサ31が第2のマーカ300Bを検知したか否かを判別し、検知した場合(S9-3:YES)にはモータ13を停止するステップ(S10)へ移行し、検知していない場合(S9-3:NO)はモータ13を停止するステップ(S10)をスキップ(省略)する。
3-3.第3実施形態の効果
以上の第3実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができるだけでなく、作業者がリセットスイッチ30を押下する必要がないという利点もある。
3-4.第3実施形態の補足
なお、上述した第3実施形態では、第1のマーカ300A及び第2のマーカ300Bの特性を互いに異なるものとし、両者を区別して検出したが、第1のマーカ300A及び第2のマーカ300Bの特性を同一にすることもできる。但し、その場合には両者をセンサ31が区別できないため、第1実施形態又は第2実施形態と同様に延縄漁業用枝縄巻取装置3にリセットスイッチ30を設け、作業者が第1実施形態又は第2実施形態と同様のタイミングでリセットスイッチ30を押下するように構成するとよい。その場合、制御盤10は、リセットスイッチ30の押下後に最初に検出されたマーカを第1のマーカ300Aと判断し、次に検出されたマーカを第2のマーカ300Bと判断することができる。或いは、リセットスイッチを設けずに、電源がオンされた後に最初に検出されたマーカを第1のマーカ300Aと判断し、次に検出されたマーカを第2のマーカ300Bと判断することとしてもよい。
4.第4実施形態
4-1.第4実施形態の構成
次に、第4実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置の構成について説明する。第4実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置は、第1実施形態から第3実施形態の何れかの延縄漁業用枝縄巻取装置を変形したものである。図7は、第4実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置の概略図である。図7では延縄漁業用枝縄巻取装置の正面図の図示は省略した。ここでは第1実施形態から第3実施形態の何れかとの相違点を主に説明し、共通の部分については説明を省略する。
図7に示されるとおり、第4実施形態に係る延縄漁業用枝縄巻取装置4は、第1実施形態から第3実施形態の何れかの延縄漁業用枝縄巻取装置において、モータ駆動用インバータ10Aの代わりに、モータ13と枝縄巻取ドラム12の回転軸19との間に介設された変速ギアボックス400(機械的変速装置の一例)を利用したものである。この変速ギアボックス400は電動式であり、制御盤10からの入力される制御信号に応じて、少なくともモータ13の回転数を高速のまま枝縄巻取ドラム12の回転軸19へ伝達する高速モードと、モータ13の回転数を減速して枝縄巻取ドラム12の回転軸19へ伝達する低速モードとの間でモードを切り替えることが可能である。よって、延縄漁業用枝縄巻取装置4の制御盤10は、変速ギアボックス400を介して変速ギアボックス400のモードを切り替えることで、枝縄巻取ドラム12の回転速度を、前述した「高速」と「低速」との間で切り替えることができる。なお、回転速度の切り替えを変速ギアボックス400で行う第4実施形態のモータ13としては、電磁モータ以外のモータ、例えば油圧モータなどを用いることもできる。また、機械的変速装置の方式としてはギア式の他にベルト式(プーリー)を採用することもできる。
4-2.第4実施形態のフロー
第4実施形態におけるフローは、第1実施形態から第3実施形態の何れかのフローと同じである(枝縄巻取ドラム12の回転速度の切り替え方が機械的に行われる点以外は第1実施形態から第3実施形態の何れかのフローと同じである)。
4-3.第4実施形態の効果
以上の第4実施形態によれば、第1の実施形態から第3実施形態の何れかと同様の効果を得ることができる。
4-4.第4実施形態の補足
なお、第4実施形態の延縄漁業用枝縄巻取装置4は、モータ13と枝縄巻取ドラム12の回転軸19との間に変速ギアボックス400が介設されるので、枝縄巻取ドラム12の回転を停止するために、制御盤10は、モータ13を駆動したままモータ13から回転軸19へ回転が伝達されないモードに変速ギアボックス400を設定することで、モータ13を停止したのと同様の効果を得てもよい。
5.実施形態の効果
上述した何れかの実施形態の延縄漁業用枝縄巻取装置は、枝縄800の基端側(幹縄側)の巻き取り中は枝縄巻取ドラム12の回転速度を高速に設定し、枝縄800の先端側10mほど(5m~10m)の巻き取り中は枝縄巻取ドラム12の回転速度を低速に設定し、枝縄800の先端部が巻き取られた時点で枝縄巻取ドラム12の回転を停止させるという制御を行う。よって、上述した何れかの実施形態の延縄漁業用枝縄巻取装置によれば、作業者の習熟度にかかわらず安全かつ高速に枝縄800を巻き取ることが可能である。
例えば、従来は手巻作業で行っていた枝縄800の先端側10mほど(5m~10m)の巻取作業が自動化されるので、約15秒間かかっていた作業時間を約10秒程度にまで短縮することができる。この場合、1本当たりの短縮時間は5秒である。よって、1回の揚縄で3000本の枝縄を巻き取る場合には3000本×5秒=15000秒(=250分)も作業時間を短縮することが可能となる。
6.変形例
なお、上述した何れかの実施形態の延縄漁業用枝縄巻取装置は、枝縄巻取ドラム12の減速動作をした後に枝縄巻取ドラム12を停止する制御を行うことで枝縄巻取ドラム12の減速動作を2回繰り返したが、当該繰り返しの回数は3回以上であってもよい。すなわち、上述した何れかの実施形態の延縄漁業用枝縄巻取装置は、枝縄巻取ドラム12の回転速度を「高速」と「低速」と「停止」の3段階としたが、「高速」と「中速」と「低速」と「停止」の4段階としてもよいし、5段階以上としてもよい。
以上のように、本発明について好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱或いは変更しない範囲内で種々変形が可能である。
1 延縄漁業用枝縄巻取装置
2 延縄漁業用枝縄巻取装置
3 延縄漁業用枝縄巻取装置
4 延縄漁業用枝縄巻取装置
10 制御盤
10A モータ駆動用インバータ
10B タイマー
11 機台
12 枝縄巻取ドラム
13 モータ
14 運転ハンドル
15 案内装置
16 回転軸
17 螺旋条体
19 回転軸
20 チェーンホイール
30 リセットスイッチ
31 センサ
32 アーム
40 カウンタ
100 電源
300A 第1のマーカ
300B 第2のマーカ
400 変速ギアボックス
800 枝縄
800A 釣針
800B 錘

Claims (7)

  1. モータによって回転する枝縄巻取ドラムに枝縄を巻き付けることにより前記枝縄を巻き取る延縄漁業用枝縄巻取装置であって、
    前記枝縄巻取ドラムに巻き取られた前記枝縄の巻き取り量を検知する検知手段と、
    前記枝縄巻取ドラムの回転速度を変化させる変速手段と、
    前記検知手段によって検知された検知結果に基づいて前記変速手段を制御する制御手段と、
    を備え
    前記制御手段は、前記検知手段の出力に基づき前記枝縄の先端側の所定長さを巻き取り始めたタイミングを検知すると、前記変速手段を制御して前記回転速度を相対的に高い速度から相対的に低い所定速度へと切り替え、前記検知手段の出力に基づき前記枝縄の巻き取りが完了したタイミングを検知すると、前記変速手段を制御して前記回転速度を前記所定速度から速度ゼロへと切り替えることを特徴とする延縄漁業用枝縄巻取装置。
  2. 請求項1に記載の延縄漁業用枝縄巻取装置において、
    前記検知手段は、
    前記枝縄巻取ドラムが回転した回数を検知するカウンタであり、
    前記制御手段は、
    運転ハンドルの操作によって回転を開始した前記枝縄巻取ドラムの初動からの回転回数を積算し、所定の回数に達した場合に、前記回転速度を前記所定速度に切り替えることを特徴とする延縄漁業用枝縄巻取装置。
  3. 請求項1に記載の延縄漁業用枝縄巻取装置において、
    前記検知手段は、
    経過時間を検知するタイマーであり、
    前記制御手段は、
    運転ハンドルの操作によって回転を開始した前記モータの初動からの経過時間を計測し、所定の時間が経過した場合に、前記回転速度を前記所定速度に切り替えることを特徴とする延縄漁業用枝縄巻取装置。
  4. 請求項2又は3に記載の延縄漁業用枝縄巻取装置において、
    積算された前記枝縄巻取ドラムの回転回数又は計測された経過時間をリセットするリセットスイッチを備えていることを特徴とする延縄漁業用枝縄巻取装置。
  5. 請求項1に記載の延縄漁業用枝縄巻取装置において、
    前記検知手段は、
    前記枝縄の所定位置に取り付けられたマーカを検知するセンサであり、
    前記制御手段は、
    運転ハンドルの操作によって回転を開始した前記枝縄巻取ドラムの初動後に前記マーカを前記センサが検知した場合に、前記回転速度を前記所定速度に切り替えることを特徴とする延縄漁業用枝縄巻取装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の延縄漁業用枝縄巻取装置において、
    前記制御手段は、
    前記回転速度の低速への切り替え動作を複数回繰り返す、または、前記回転速度の低速への切り替え動作をした後に前記枝縄巻取ドラムを停止する制御を行うことを特徴とする延縄漁業用枝縄巻取装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の延縄漁業用枝縄巻取装置において、
    前記変速手段は、
    電源と前記モータとの間に介設されたモータ駆動用インバータ、または、前記モータと前記枝縄巻取ドラムとの間に介設された機械的変速装置であることを特徴とする延縄漁業用枝縄巻取装置。
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