JP7162313B1 - 発電システム - Google Patents

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Abstract

低コストで発電することが可能となる、発電システムを提供することを目的とする。波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電装置であって、浮遊する筐体1であって、当該筐体1の内部に波を取り込むための正面側開口部16を正面側に有する筐体1と、筐体1に収容されたフロートと、正面側開口部16を介して筐体1の内部に取り込まれた波によってフロートが受ける波力に基づいて、循環流体を所定の高さ位置へ向けて送出する送出装置と、所定の高さ位置まで上げられた循環流体の位置エネルギーを利用して発電する発電部と、を備え、所定波高以上の波を受けた場合に筐体1の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による筐体1の揺れを抑制するための抑制手段、を備える。

Description

本発明は、発電システムに関する。
従来、所定の高さ位置まで汲み上げた水を利用して発電を行う発電装置が提案されている。このような発電装置は、発電運転時には発電機として駆動され、揚水運転時には電動機として駆動される発電電動機と、この発電電動機の駆動軸により連結されたポンプ水車と、を備えている。そして、この発電装置は、電力消費量が多い昼間に上池から下池に流れる水がポンプ水車を回転させることによって電動機を駆動させて発電を行い、また電力消費量が少ない夜間に外部から電力供給を受けて発電電動機を駆動させてポンプ水車を回転させることによって下池の水を上池に揚水する。
特開2003-166461号公報
しかしながら、上記従来の発電装置においては、上述したように、揚水運転が外部から供給された電力を受けて行われていたので、この電力に要する費用が増大する可能性があり、発電の低コスト化が要望されていた。
本発明は上記事実に鑑みなされたもので、低コストで発電することが可能になる、発電システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の発電システムは、波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、所定波高以上の波を受けた場合に前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段と、を備え、前記抑制手段は、前記システム側収容手段の正面側に設けられている第1外側傾斜部を含み、前記第1外側傾斜部は、所定波高以上の波を受けた場合に当該波が乗り上げるように傾斜している。
請求項2に記載の発電システムは、波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、所定波高以上の波を受けた場合に前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段と、を備え、前記抑制手段は、前記システム側収容手段の側面側に設けられている外側流路を含み、前記外側流路は、前記システム側収容手段における正面側と背面側との間において延在しており、所定波高以上の波を受けた場合に当該波が乗り上げるように構成されている。
請求項3に記載の発電システムは、請求項2に記載の発電システムにおいて、前記抑制手段は、前記システム側収容手段の正面側に設けられている第2外側傾斜部を含み、前記第2外側傾斜部は、前記外側流路に連続しており、所定波高以上の波を受けた場合に当該波を前記外側流路へ誘導するように構成されている。
請求項4に記載の発電システムは、波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、前記所定の高さ位置に設けられている上部貯留手段であって、前記送出手段によって送出された前記流体を貯留する前記上部貯留手段と、前記上部貯留手段を収容する貯留手段側収容手段と、を備え、前記貯留手段側収容手段は、前記システム側収容手段の内部において当該システム側収容手段に吊り下げられている。
請求項5に記載の発電システムは、波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、前記システム側収容手段が潜った後に浮上する場合に、前記システム側収容手段を当該システム側収容手段の正面側へ誘導する誘導手段と、を備える。
請求項6に記載の発電システムは、波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、前記システム側収容手段の内部において前記取込開口部から前記浮遊体側へ向けて延在している第1内側傾斜部であって、前記取込開口部から離れるに従って上方に位置するように傾斜している前記第1内側傾斜部と、前記システム側収容手段の内部において前記第1内側傾斜部の両側に設けられている第2内側傾斜部であって、前記第1内側傾斜部よりも急な傾斜となっている前記第2内側傾斜部と、を備える。
請求項7に記載の発電システムは、波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波に関する排水時間を調整するための排水調整手段であって、前記システム側収容手段の内部に設けられている前記排水調整手段と、を備える。
請求項8に記載の発電システムは、波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、所定波高以上の波を受けた場合に当該波の力を利用して前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段と、を備え、前記システム側収容手段は、波による前記システム側収容手段の揺れを吸収する制震構造となっており、前記システム側収容手段は、高さ方向において分割された複数の部分を相互に積層して構成されており、前記複数の部分各々は、前記高さ方向と直交する水平方向において相互に独立して揺れるように構成されている。
請求項9に記載の発電システムは、波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、所定波高以上の波を受けた場合に当該波の力を利用して前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段と、波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制用延在物と、を備え、前記抑制用延在物は、水面近傍で水上において当該水面に沿って前記システム側収容手段から延在している。
請求項10に記載の発電システムは、波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、所定波高以上の波を受けた場合に当該波の力を利用して前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段と、前記システム側収容手段の内部において前記取込開口部から前記浮遊体側へ向けて延在している第1内側傾斜部であって、前記取込開口部から離れるに従って上方に位置するように傾斜している前記第1内側傾斜部と、前記システム側収容手段の内部において、前記第1内側傾斜部よりも前記浮遊体側に設けられている底部であって、前記第1内側傾斜部とは異なる傾斜角度を有する前記底部と、を備える。
請求項11に記載の発電システムは、請求項10に記載の発電システムにおいて、前記底部に設けられる緩衝材、を備え、前記緩衝材は、前記浮遊体の下側に設けられている。
請求項12に記載の発電システムは、波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、所定波高以上の波を受けた場合に当該波の力を利用して前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段と、前記システム側収容手段を所定位置に停留させるための停留手段と、を備え、前記停留手段は、海底よりも上方に設けられており、当該海底に載置されていない。
請求項13に記載の発電システムは、波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、所定波高以上の波を受けた場合に当該波の力を利用して前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段と、波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制用浮遊体と、を備え、前記抑制用浮遊体は、前記システム側収容手段から離れた位置で浮遊しており、前記システム側収容手段及び前記抑制用浮遊体は、水上の連結部材を介して相互に連結されており、前記抑制用浮遊体は、前記システム側収容手段の正面側に設けられている外側傾斜部を備え、前記抑制用浮遊体の前記外側傾斜部は、所定波高以上の波を受けた場合に当該波が乗り上げるように傾斜しており、前記抑制用浮遊体は、所定波高以上の波を前記抑制用浮遊体の正面側から受けた場合に、前記抑制用浮遊体の前記外側傾斜部に乗り上げる当該波の力を利用して、前記抑制用浮遊体の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記抑制用浮遊体の揺れを抑制し、前記システム側収容手段の正面側及び前記抑制用浮遊体の正面側の両方は、相互に同じ方向である。
請求項14に記載の発電システムは、波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、所定波高以上の波を受けた場合に当該波の力を利用して前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段と、前記取込開口部に設けられている取込板であって、波を当てて前記システム側収容手段の内部に当該波を取り込むための前記取込板と、を備え、前記取込板は、前記取込開口部における水平方向の両端部の相互間に設けられており、前記取込板は、前記取込開口部よりも前記システム側収容手段の奥に設けられており、前記取込板は、前記システム側収容手段の正面側及び背面側に向かって延在している。
請求項15に記載の発電システムは、請求項8から14の何れか一項に記載の発電システムにおいて、前記発電システムは、海に浮かんでおり、前記取込開口部における上端部は、海面よりも上側に設けられており、前記取込開口部における下端部は、海面よりも下側に設けられている。
請求項1に記載の発電システムによれば、浮遊体が受ける波力に基づいて流体を所定の高さ位置へ向けて送出し、所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電することにより、例えば、低コストで発電することが可能となる。
また、抑制手段を備えることにより、例えば、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
また、第1外側傾斜部を含むことにより、例えば、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
請求項2に記載の発電システムによれば、浮遊体が受ける波力に基づいて流体を所定の高さ位置へ向けて送出し、所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電することにより、例えば、低コストで発電することが可能となる。
また、抑制手段を備えることにより、例えば、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
また、外側流路を含むことにより、例えば、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
請求項3に記載の発電システムによれば、第2外側傾斜部が高波を受けた場合に当該波を外側流路へ誘導することにより、例えば、外側流路上に波を誘導することができるので、システム側収容手段の少なくとも一部を水中に確実に潜らせることができ、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
請求項4に記載の発電システムによれば、浮遊体が受ける波力に基づいて流体を所定の高さ位置へ向けて送出し、所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電することにより、例えば、低コストで発電することが可能となる。
また、貯留手段側収容手段は、システム側収容手段の内部において当該システム側収容手段に吊り下げられていることにより、例えば、高波によるシステム側収容手段が揺れの大きさが貯留手段側収容手段に直接伝達されることを防止することができるので、貯留手段側収容手段の揺れの大きさを軽減することが可能となる。
請求項5に記載の発電システムによれば、浮遊体が受ける波力に基づいて流体を所定の高さ位置へ向けて送出し、所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電することにより、例えば、低コストで発電することが可能となる。
また、システム側収容手段が潜った後に浮上する場合に、システム側収容手段を当該システム側収容手段の正面側へ誘導することにより、例えば、発電システムが正面側から高波を受ける場合であっても、当該高波によって発電システムが遠方に押し流されてしまうことを防止できる。
請求項6に記載の発電システムによれば、浮遊体が受ける波力に基づいて流体を所定の高さ位置へ向けて送出し、所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電することにより、例えば、低コストで発電することが可能となる。
また、第1内側傾斜部を備えることにより、例えば、システム側収容手段の内部の水深が取込開口部から離れるに従って浅くなるので、システム側収容手段の内部での波高を高めることができ、波力を高めて適切に発電を行うことが可能となる。
また、第2内側傾斜部を備えることにより、例えば、システム側収容手段の内部での波の反射量を抑えることができるので、波の利用効率を向上させて、発電効率を向上させることが可能となる。
請求項7に記載の発電システムによれば、浮遊体が受ける波力に基づいて流体を所定の高さ位置へ向けて送出し、所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電することにより、例えば、低コストで発電することが可能となる。
また、排水調整手段を備えることにより、例えば、流体を所定の高さ位置へ向けて十分に送出するために十分な時間だけ、システム側収容手段の内部に水(一例としては海水)を留めることができるので、流体を所定の高さ位置まで適切に上げることができ、適切に発電を行うことが可能となる。
請求項8に記載の発電システムによれば、浮遊体が受ける波力に基づいて流体を所定の高さ位置へ向けて送出し、所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電することにより、例えば、低コストで発電することが可能となる。
また、抑制手段を備えることにより、例えば、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
また、システム側収容手段は制震構造となっていることにより、例えば、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
請求項9に記載の発電システムによれば、浮遊体が受ける波力に基づいて流体を所定の高さ位置へ向けて送出し、所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電することにより、例えば、低コストで発電することが可能となる。
また、抑制手段を備えることにより、例えば、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
また、抑制用延在物を備えることにより、例えば、発電システムの全長を比較的長くすることができるので、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
請求項10に記載の発電システムによれば、浮遊体が受ける波力に基づいて流体を所定の高さ位置へ向けて送出し、所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電することにより、例えば、低コストで発電することが可能となる。
また、抑制手段を備えることにより、例えば、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
また、第1内側傾斜部を備えることにより、例えば、システム側収容手段の内部の水深が取込開口部から離れるに従って浅くなるので、システム側収容手段の内部での波高を高めることができ、波力を高めて適切に発電を行うことが可能となる。
請求項12に記載の発電システムによれば、浮遊体が受ける波力に基づいて流体を所定の高さ位置へ向けて送出し、所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電することにより、例えば、低コストで発電することが可能となる。
また、抑制手段を備えることにより、例えば、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
また、システム側収容手段を所定位置に停留させるための停留手段を備えることにより、例えば、発電システムが遠方に押し流されてしまうことを防止できる。
請求項13に記載の発電システムによれば、浮遊体が受ける波力に基づいて流体を所定の高さ位置へ向けて送出し、所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電することにより、例えば、低コストで発電することが可能となる。
また、抑制手段を備えることにより、例えば、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
また、システム側収容手段及び抑制用浮遊体は、相互に連結されていることにより、例えば、発電システムの全長を比較的長くすることができるので、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
請求項14に記載の発電システムによれば、浮遊体が受ける波力に基づいて流体を所定の高さ位置へ向けて送出し、所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電することにより、例えば、低コストで発電することが可能となる。
また、抑制手段を備えることにより、例えば、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
発電装置の斜視図である。 発電装置の側面図である。 発電装置の正面図である。 発電装置の正面図である。 発電装置の正面図である。 発電装置の内部を示す断面図である。 図6の一部の拡大図である。 発電装置の内部を示す平面図である。 循環流体の循環について説明するための図である。 循環流体の循環について説明するための図である。 循環流体の循環について説明するための図である。 循環流体の循環について説明するための図である。 循環流体の循環について説明するための図である。 発電装置の内部を示す断面図である。 発電装置の内部を示す断面図である。 発電装置の内部を示す断面図である。 発電装置の内部を示す断面図である。 フロートの様々な形状を示す図である。 送出装置を示す図である。 他の発電装置の内部を示す断面図である。 副送出装置を示す図である。 循環流体の循環について説明するための図である。 循環流体の循環について説明するための図である。 発電装置の内部を示す断面図である。 発電装置の内部を示す断面図である。 発電装置の内部を示す断面図である。 発電装置の内部を示す断面図である。 発電装置の内部を示す断面図である。 発電装置の側面図である。 発電装置の内部の一部を示す断面図である。 筐体の斜視図である。 筐体の内部を示す平面図である。 発電装置の内部を示す断面図である。 発電装置の内部を示す断面図である。 筐体の図である。 筐体の斜視図である。 筐体の斜視図である。 筐体の斜視図である。 筐体の斜視図である。 浮かべられた状態の筐体の側面図である。 浮かべられた状態の筐体等の側面図である。 浮かべられた状態の筐体等の側面図である。 浮かべられた状態の筐体等の側面図である。 浮かべられた状態の筐体等の側面図である。 フロートの様々な形状を示す図である。 発電装置の内部の一部を示す断面図である。 筐体の正面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る発電システムの実施の形態を詳細に説明する。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、発電システムに関する。本発明に係る発電システムは、波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電するシステムであり、例えば、流体を循環させて発電する循環型揚水発電システムである。
「流体」とは、流動性を有するものである。この「流体」は、例えば、水、油等の液体と、高分子ゲル等の半固体ないし固体とを含む概念であるが、実施の形態では、鎖状高分子を含む混合水からなる流体であるものとして説明する。より詳細には、実施の形態では、「流体」がひも状ミセル水溶液である場合について説明する。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
最初に、実施の形態に係る発電装置の構成について説明する。図1は、発電装置の斜視図であり、図2は、発電装置の側面図であり、図3~図5は、発電装置の正面図であり、図6は、発電装置の内部を示す断面図であり、図7は、図6の一部の拡大図であり、図8は、発電装置の内部を示す平面図である。
なお、各図では、X-Y-Z軸は相互に直交していることとし、Z軸が、垂直方向を示しており、+Z方向を上側又は上方(平面)と称し、-Z方向を下側又は下方(底面)と称して説明する。また、X軸が、水平方向(前後方向)を示しており、+X方向を正面又は正面側と称し、-X方向を背面又は背面側と称して説明する。また、Y軸が、水平方向(左右方向又は側面方向)を示しており、+Y方向を右側面と称し、-Y方向を左側面と称して説明する。
また、図4及び図6においては、海に浮かべられた状態の発電装置100が図示されており、海面又は水面が図示されている。なお、各図において、海面又は水面の図示は、適宜省略されている。なお、筐体1内に入り込んでいる海水の表面を水面と称する。また、図5においては、正面側開口部16を介して見える発電装置100の内部構造も一部図示されており、他の図では内部構造は適宜不図示となっている。図6及び図7は、説明の便宜上の図示となっている。また、各断面図において、循環流体Fはハッチングで図示されている。また、図8においては、筐体1の外形が一点鎖線で図示されており、また、図7の貯留槽側収容部2等の図示は省略されており、フロート27の外形等が図示されている。また、各図では、発電装置100の各構成を説明するために、説明対象以外の一部の要素は適宜不図示となっている。
図1の発電装置100は、波力によって所定の高さ位置まで上げられた循環流体F(図7)の位置エネルギーを利用して発電する発電システムである。なお、発電装置100の形状は、特記する場合を除いて、発電装置100の中心を通るXZ平面を基準にして、左右対称となって左右同じ形状及びサイズとなっていることとし、以下の説明では、適宜一方側のみに符号を付して説明する。
図1の発電装置100は、海に浮かべられて用いられる発電を行う装置であり、例えば、発電装置100の正面側(正面側開口部16が設けられている側)を沖の方向(つまり、波が押し寄せる方向)に向けて、発電装置100の正面側に対して波が来る状態を維持して浮かべられて用いられる。
発電装置100は、例えば、図1の筐体1、図7の貯留槽側収容部2、上部貯留槽21、下部貯留槽22、発電部23、送出装置24、第1配管251、第2配管252、第3配管253、第1配管側逆止弁261、第2配管側逆止弁262、及びフロート27を備える。
なお、循環流体Fとは、前述流体であり、具体的には、発電装置100において循環されて発電機23での発電のために用いられる流体であり、例えば、鎖状高分子を含む混合水からなる液体(詳細には、ひも状ミセル水溶液)である。
(構成‐筐体)
図1~図6の筐体1は、発電装置100の構成要素を収容するシステム側収容手段であり、具体的には、海に浮かべられる(つまり、海に浮遊する)ものであり、例えば、図6の中空部10を有する箱形状のものである。筐体1の材質は任意であり、金属製としてもよいし、樹脂製としてもよいし、これらの組み合わせとしてもよいし、他の任意の材料であることとしてもよい。また、筐体1は海に浮かべられるので、公知の浮き等の浮力を増大させるための構成要素を任意に位置に設けたり、あるいは、浮力を増大させる材料によって形成したりしてもよい。
筐体1は、例えば、図1の筐体側正面部11、筐体側側面部12、筐体側背面部13、外側流路14、正面側傾斜部15、正面側開口部16、図5及び図8の内部正面側傾斜部17、内部側面側傾斜部18、及び内部底部19を備える。
(構成‐筐体‐筐体側正面部)
図1の筐体側正面部11は、抑制手段であって、第1外側傾斜部であり、例えば、筐体1における正面側(+X方向)を形成し、内外を区画する区画壁である。「抑制手段」とは、所定波高以上の波を受けた場合に筐体1の少なくとも一部を水中(つまり、海中)に潜らせることにより、当該波による筐体1の揺れを抑制するための手段である。
筐体側正面部11は、例えば、図2に示すように、上側(+Z方向)に向かうにつれて背面側(-X方向)に向かうように湾曲して傾斜しており、つまり、所定波高以上(一例としては、図4の正面側開口部16の上端部よりも高い位置に届く程度の波高であり、2m~3m以上等)の波を受けた場合に当該波が乗り上げるように傾斜している。
なお、ここでは、筐体側正面部11が湾曲して傾斜している場合について説明したが、例えば、湾曲しておらず真っ直ぐな状態で傾斜していることとしてもよい(筐体側側面部12も同様)。また、「波が乗り上げる」とは、例えば、波の力によって海水が乗り上げることを含む概念と解釈してもよい。
(構成‐筐体‐筐体側側面部)
図1の筐体側側面部12は、抑制手段であって、第1外側傾斜部であり、例えば、筐体1における両側面側(+Y方向、-Y方向)を形成し、内外を区画する区画壁である。両側の筐体側側面部12各々は、例えば、図4に示すように、上側(+Z方向)に向かうにつれて相互に近づくように湾曲して傾斜しており、つまり、所定波高以上(一例としては、図4の流路側壁部141上端部(+Z方向)よりも高い位置に到達する程度の波高であり、2m~3m以上等)の波を受けた場合に当該波が乗り上げるように傾斜している。
(構成‐筐体‐筐体側背面部)
図1の筐体側背面部13は、例えば、筐体1における背面側(-方向)を形成し、内外を区画する区画壁である。この筐体側背面部13の形状は任意であり、例えば、筐体側正面部11と同様に傾斜した形状としてもよし、あるいは、その他の形状としてもよいが、本実施の形態では、僅かに傾斜している形状として構成されている場合が図示されている。
(構成‐筐体‐外側流路)
図1の外側流路14は、抑制手段である。外側流路14は、例えば、図4に示すように、筐体1の両側面に設けられており、また、図2に示すように、筐体1における正面側(+X方向)と背面側(-X方向)との間において延在しており、所定波高以上(一例としては、流路底部142又は流路側壁部141上端部(+Z方向)の高さよりも高い波高であり、2m~3m以上等)の波を受けた場合に当該波が乗り上げるように構成されている。外側流路14は、例えば、図2~図4に示すように、所定高さの流路側壁部141、流路底部142、及び筐体側側面部12の一部によって取り囲まれている流路である。
(構成‐筐体‐正面側傾斜部)
図1の正面側傾斜部15は、抑制手段であって、第2外側傾斜部であり、例えば、図1~図4に示すように、筐体1の正面側(+X方向)に設けられており、また、外側流路14に連続しており、所定波高以上の波を受けた場合に当該波を外側流路14へ誘導するように構成されている。なお、正面側傾斜部15は、筐体側正面部11における正面側(+X方向)面と同一面上に連続して形成してもよいし、あるいは、当該正面側の面に対して段差を設けて当該正面側の面とは他の面として形成してもよい。なお、「波を誘導する」とは、例えば、波によって供給される海水を誘導すること、及び波自体を誘導することを含む概念であるものと解釈してもよい。
(構成‐筐体‐正面側開口部)
図1の正面側開口部16は、筐体1の内部に波を取り込むための取込開口部であり、例えば、筐体側正面部11に設けられている開口であり、また、中空部10(図6)に連通している開口である。正面側開口部16は、例えば、図4に示すように、正面視で略矩形となっている。正面側開口部16は、例えば、筐体1が海に浮かべられた状態において、波が立っていない場合の海面から正面側開口部16の上端部(+Z方向)までの距離D1(図4)が所定距離となるように形成されている。
距離D1の具体的な距離は任意であるが、例えば、発電装置100の図7のフロート27の上下動と取り込まれる波の波高との関係を確認するための実験又はシミュレーション等を行って、発電のためのフロート27を適切に上下動させる波高の波が取り込まれるように設定してもよく、一例としては、50cm~100cm程度に設定してもよい。なお、「波を取り込む」とは、例えば、波によって供給される海水を取り込むこと、及び波自体を取り込むことを含む概念であるものと解釈してもよい。
(構成‐筐体‐内部正面側傾斜部)
図5、図6及び図8の内部正面側傾斜部17は、筐体1の内部において正面側開口部16からフロート27へ向けて延在している第1内側傾斜部であって、正面側開口部16から離れるに従って上方(+Z方向)に位置するように傾斜している第1内側傾斜部である。
この内部正面側傾斜部17を設けることによって、中空部10において、正面側開口部16からフロート27(図6)に向かうにつれて水深が徐々に浅くなる。よって、外部から正面側開口部16を介して筐体1の中空部10に取り込まれた波の波高は、フロート27に向かうにつれて徐々に高くなり、フロート27に対して、当該フロート27の上下動を適切に行える波高の波が供給されることになる。
(構成‐筐体‐内部側面側傾斜部)
図5及び図8の内部側面側傾斜部18は、筐体1の内部において内部正面側傾斜部17の両側に設けられている第2内側傾斜部であって、内部側面側傾斜部18よりも急な傾斜となっている第2内側傾斜部である。内部側面側傾斜部18は、例えば、内壁部18Aよりも緩やかな傾斜になっている。なお、内壁部18Aは、左右方向(Y方向)を基準にして、各内部側面側傾斜部18における内部正面側傾斜部17の反対側に設けられている垂直に立設している壁である。
この内部側面側傾斜部18を設けることにより、外部から正面側開口部16を介して筐体1の中空部10に取り込まれた波が内壁部18Aに直接当って反射することを防止することができ、当該波を筐体1の奥(つまり、フロート27側)まで供給することが可能となる。
(構成‐筐体‐内部底部)
図5、図6及び図8の内部底部19は、筐体1の中空部10における底であり、例えば、平坦になっている。
(構成‐貯留層側収容部)
図6及び図7の貯留槽側収容部2は、上部貯留槽21及び下部貯留槽22等を収容する貯留手段側収容手段であり、例えば、図6に示すように、筐体1の内部において当該筐体1の上部(+Z側)に、吊下部20を介して筐体1に対して揺動可能に吊り下げられた状態で設けられている。この貯留槽側収容部2は、筐体1に吊り下げられているので、波を受けて筐体1が揺れた場合であっても、当該筐体1とは独立して揺れることになるので、筐体1の揺れの大きさが直接伝達されることを防止することができ、貯留槽側収容部2の揺れ(詳細には、収容されている上部貯留槽21及び下部貯留槽22等の揺れ)の大きさを軽減することが可能となる。
なお、貯留槽側収容部2の取付手法は吊り下げる手法に限らず、例えば、筐体1の上部に対して任意の手法(溶接、又は、固定用の金具を用いる手法等)で固定して設けてもよい。
貯留槽側収容部2は、例えば、概略的には中空部を有する箱形状であって、収容する対象物(上部貯留槽21及び下部貯留槽22等)を上側(+Z方向)及び側方側から覆う形状となっており、下側(-Z方向)が開いている形状となっている。
(構成‐上部貯留槽)
図7の上部貯留槽21は、循環流体Fを貯留する貯留手段であり、具体的には、所定の高さ位置に設けられている上部貯留手段であって、送出装置24によって送出された循環流体Fを貯留する上部貯留手段である。上部貯留槽21が設けられる位置は、発電部23よりも高い位置である限りにおいて任意であり、例えば、発電部23での発電に関する各種実験又はシミュレーション等を行って定めてもよい。上部貯留槽21は、例えば、貯留槽側収容部2側に固定されて設けられている。
(構成‐下部貯留槽)
図7の下部貯留槽22は、循環流体Fを貯留する貯留手段であり、具体的には、上部貯留槽21よりも下方に設けられている下部貯留手段であって、上部貯留槽21から供給された循環流体Fを貯留する下部貯留手段である。下部貯留槽22が設けられる位置は、発電部23及び上部貯留槽21よりも低い位置である限りにおいて任意であり、例えば、発電に関する各種実験又はシミュレーション等を行って定めてもよい。下部貯留槽22は、例えば、貯留槽側収容部2側に固定されて設けられている。
(構成‐発電部)
図7の発電部23は、所定の高さ位置まで上げられた循環流体Fの位置エネルギーを利用して発電する発電手段であり、具体的には、上部貯留槽21から下部貯留槽22に供給される循環流体Fを利用して発電する発電手段である。発電部23は、例えば、第3配管253を自重で流動する(下降する)循環流体Fのエネルギーを利用して発電する装置であり、公知の発電機を用いて構成することができる。発電部23は、例えば、第3配管253の所定位置に設けられている。
(構成‐送出装置)
図7の送出装置24は、フロート27が受ける波力に基づいて、循環流体Fを所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段であって、フロート27の中空部27Aに収容されている送出手段である。送出装置24は、例えば、フロート27が波力に基づいて上方に移動する場合に循環流体Fを所定の高さ位置へ送出する第1送出手段である。送出装置24は、例えば、第1配管251を介して循環流体Fを上昇させて上部貯留槽21に供給し、また、第2配管252を介して循環流体Fが供給されるものである。送出装置24は、例えば、蛇腹管241、及びラッパ管242を備える。
(構成‐送出装置‐蛇腹管)
図7の蛇腹管241は、内部に循環流体Fが貯留される蛇腹管であって、波力に基づくフロート27の上下動に応じて内部の容積(つまり、蛇腹管241の中空部の容積)が増減する蛇腹管である。蛇腹管241は、ラッパ管242の中空部に連通している中空部を有しており、循環流体Fは送出装置24内において蛇腹管241の中空部及びラッパ管242の中空部の相互間で移動可能となっている。
蛇腹管241の上端部(+Z方向)はラッパ管242の下端(-Z方向)に固定されて接続されており、また、蛇腹管241の下端部(-Z方向)は、フロート27における底に固定されている。そして、フロート27が上側(+Z方向)に移動した場合、蛇腹管241はフロート27に押されることにより縮んで、当該蛇腹管241の容積は減少する。一方、フロート27が下側(-Z方向)に移動した場合、蛇腹管241はフロート27に引っ張られることにより広がり、当該蛇腹管241の容積は増大する。
(構成‐送出装置‐ラッパ管)
図7のラッパ管242は、蛇腹管241に連通している送出流路であって、蛇腹管241の容積の増減に基づいて循環流体Fを送出する送出流路である。ラッパ管242は、例えば、第1配管251及び第2配管252が接続されている。ラッパ管242は、例えば、高さ方向(Z軸方向)において流路径が同一となる部分(図面下側部分)と、上側(+Z方向)に向かうにつれて流路径が縮小する部分とを有している。ラッパ管242は、例えば、貯留槽側収容部2側に固定されて設けられており、金属製又は樹脂製としてもよい。
(構成‐第1配管)
図7の第1配管251は、送出装置24によって送出された循環流体Fを所定の高さ位置に供給する第1供給流路である。第1配管251は、例えば、貯留槽側収容部2側に固定されて設けられている(第2配管252及び第3配管253も同様である)。第1配管251の下端部は、送出装置24に接続されており、また、第1配管251の上端部251Aは、上部貯留槽21側に設けられている。
上端部251Aは、所定の高さ位置(つまり、上部貯留槽21)に供給される循環流体Fと第1配管251との間の摩擦抵抗を軽減し、且つ循環流体Fを当該所定の高さ位置に供給する場合の循環流体Fの泡立ちを抑制するように構成されている。上端部251Aは、例えば、ガイド板251B及び開放部251Cを備える。
ガイド板251Bは、循環流体Fの泡立ちを抑制するためのものであり、循環流体Fを上部貯留槽21の底部側へと案内する部分である。循環流体Fは、このガイド板251B上を緩やかに流されて上部貯留槽21に供給されることにより、泡立ちが抑制される。
開放部251Cは、循環流体Fと第1配管251との間の摩擦抵抗を軽減するための部分であり、ガイド板251Bの上側(+Z方向)における開けられて部分である。開放部251Cを設けることにより、循環流体Fと上端部251Aとの相互間の接触面積を低減することができるので、摩擦抵抗が軽減される。
(構成‐第2配管)
図7の第2配管252は、所定の高さ位置の循環流体Fを送出装置24に戻す第2供給流路であり、具体的には、上部貯留槽21の循環流体Fを下部貯留槽22を介して送出装置24に戻す流路である。第2配管252の下端部は、送出装置24に接続されており、また、第2配管252の上端部は、下部貯留槽22の底に接続されている。
第2配管252は、例えば、第1配管251の両側に合計2個設けられている。第2配管252の流路径は任意であるが、例えば、循環流体Fを適切に循環させる観点からは、第2配管252の流路径の合計が、第1配管251の流路径の合計よりも大きいことが好ましい。本実施の形態では、1個の送出装置24に対して、1個の第1配管251及び2個の第2配管252が設けられているが、2個の第2配管252の流路径の合計が、1個の第1配管251の流路径よりも大きくなるように構成されていることとする。
(構成‐第3配管)
図7の第3配管253は、循環流体Fを発電部23に供給するための流路である。第3配管253の下端部は、下部貯留槽22側に設けられており、また、第3配管253の上端部は、上部貯留槽21の底に接続されている。
(構成‐逆止弁)
図7の第1配管側逆止弁261は、循環流体Fを図7の矢印が示す方向(送出装置24から上部貯留槽21に向かう方向)へ流動させ、逆流を防止するためのものである。第2配管側逆止弁262は、循環流体Fを図7の矢印が示す方向(下部貯留槽22から送出装置24に向かう方向)へ流動させ、逆流を防止するためのものである。
(構成‐フロート)
図6及び図7のフロート27は、筐体1の内部で正面側開口部16を介して中空部10に取り込まれた海水に浮かんでいる(浮遊している)浮遊体であり、具体的には、正面側開口部16を介して中空部10に取り込まれた波の力(波力)に基づいて上下動するものである。フロート27は、送出装置24等が収容されている中空部27Aを有している。
フロート27は、例えば、上側(+Z方向)が開いている箱形状となっており、例えば、図8に示すように、平面視において外形が矩形形状のものであり、また、図7の第1部分271及び第2部分272を備える。
図7の第1部分271は、フロート27が貯留槽側収容部2に対して上側(+Z方向)又は下側(-Z方向)に向かって移動(つまり、上下動)可能となるように、貯留槽側収容部2の下端部(-Z方向)に接続されている。この接続手法は任意であるが、例えば、図7に示すように、第1部分271の上端部(+Z方向)を貯留槽側収容部2の下端部よりも僅かに大径となるように構成した上で、対向する各端部の相互間の摩擦力を低減させるための部材(例えば、球形の滑り部材等)を介在させて接続する手法を適用してもよい。なお、フロート27が貯留槽側収容部2に対して上下動するように構成すればよく、第1部分271は貯留槽側収容部2に接続しなくもてよい。
図7の第2部分272は、第1部分271の下部(-Z方向)から突出している部分である。水平方向を基準にして、第2部分272の断面積は、第1部分271の断面積よりも小さくなっている。この第2部分272を設けることにより、フロート27の下部(-Z方向)は、下方(-Z方向)に向かうにつれて水平方向の断面積が小さくなるように突出することになる。
そして、第2部分272を設けることにより、フロート27の浮力を段階的に増減させることが可能となる。例えば、図7の水面が、波によって、第2部分272に対応する位置から、第1部分271に対応する位置に上昇した場合、フロート27における水面下に設けられている体積が短時間で大幅に増大し、フロート27が海水から受ける浮力が短時間で大幅に増大する(つまり、段階的に増大する)ことになる。一方、反対に、例えば、図7の水面が、波によって、第1部分271に対応する位置から、第2部分272に対応する位置に下降した場合、フロート27における水面下に設けられている体積が短時間で大幅に減少し、フロート27が海水から受ける浮力が短時間で大幅に減少する(つまり、段階的に減少する)ことになる。このような浮力の大幅な増減を利用して、フロート27を適切に上下動させて、送出装置24から上部貯留槽21に対して循環流体Fを確実に供給することが可能となる。
(循環)
次に、発電装置100内での循環流体Fの循環について説明する。図9~図13は、循環流体Fの循環について説明するための図である。
まず、図9に示すように、筐体1の正面側(+X方向)に波が打ち寄せて来た場合、正面側開口部16を介して筐体1の中空部10内に波が取り込まれて、図10に示すように筐体1内の水面が上昇する。例えば、水面がフロート27の第1部分271(図7)付近まで比較的短時間で上昇し、フロート27が海水から受ける浮力が増大して、当該フロート27が当該浮力で上側(+Z方向)に移動する。
この場合、フロート27が貯留槽側収容部2に対して近づくことになり、図7の送出装置24のラッパ管242は貯留槽側収容部2に固定されているので、高さ方向(Z軸方向)におけるフロート27の底とラッパ管242との間の距離が縮まり、蛇腹管241がフロート27に押されて縮むことなる。そして、蛇腹管241の容積が減少し、蛇腹管241内の循環流体Fがラッパ管242側に押し出されることになり、図11に示すように循環流体Fが送出装置24から第1配管251を介して上部貯留槽21に押し出されて供給される。
そして、上部貯留槽21に貯留されている循環流体Fは、当該循環流体Fの自重で第3配管253を介して下部貯留槽22に下降して供給される。
この後、図11の筐体1の中空部10の海水の一部は、正面側開口部16を介して筐体1の外部に排水されることになり、図12に示すように、筐体1内の水面が下降する。例えば、水面がフロート27の第2部分272(図7)付近まで比較的短時間で下降し、フロート27が海水から受ける浮力が減少して、図13に示すように、当該フロート27が自重で下側(-Z方向)に移動する。
この場合、フロート27が貯留槽側収容部2から遠ざかるなり、図7の送出装置24のラッパ管242は貯留槽側収容部2側に固定されているので、高さ方向(Z軸方向)におけるフロート27の底とラッパ管242との間の距離が広がり、蛇腹管241の下端部がフロート27の底に固定されているので、蛇腹管241がフロート27に引っ張られて広がることなる。そして、蛇腹管241の容積が増大し、ラッパ管242内の循環流体Fが蛇腹管241に取り込まれることになるので、循環流体Fが下部貯留槽22から第2配管252を介して送出装置24に引き込まれて供給されることになる。
このように、波力に基づくフロート27の上下動により、循環流体Fを上部貯留槽21に上げて循環させることが可能になる。
(発電)
次に、発電装置100での発電について説明する。図7の上部貯留槽21から下部貯留槽22に第3配管253を介して供給されて流動する循環流体Fを利用して、発電部23で発電を行う。特に、発電部23で発電している際中も循環流体Fが波力によって上部貯留槽21に貯留されることになるので、例えば、上部貯留槽21に循環流体Fが貯留されている状態を維持して、発電部23で常時発電することができるので、発電量を向上させることが可能となる。また、波力を用いて循環流体Fを上部貯留槽21へ上げていることにより、当該循環流体Fをあげるための装置を動作させるための電力が不要となり、当該電力のコスト(費用)を省略できるので、低コストで発電することが可能となる。この発電した電力の利用手法は任意であり、例えば、発電装置100に対して配電用の電線を接続して、当該電線を介して配電することにより利用してもよい。
(高波)
次に、発電装置100が台風等の影響で高波を受ける場合について説明する。
例えば、図1の発電装置100において、高波(例えば、所定波高以上の波であり、一例としては、2m~3m以上等の波高の波)が正面側(+X方向)から押し寄せた場合、当該高波が筐体側正面部11に乗り上げ、あるいは、当該波が正面側傾斜部15を介して外側流路14に乗りあげる。この場合、この乗り上げる波(詳細には、波の力、あるいは、波による海水の重さ等)によって、発電装置100の筐体1は、一時的に、一部又は全部が海中に潜らされる(つまり、海中に沈む)ことになる。よって、筐体1の一部又は全部は、高波から受ける波力を海中で避ける(又は、軽減させる)ことができるので、筐体1が高波から受ける波力が減少し、筐体1の揺れが抑制されることになる。なお、ここでは、発電装置100は一定時間沈んだ後に、浮かび上がることになる。
なお、この場合、図1に示すように、正面側開口部16の高さ方向(Z軸方向)の幅が所定幅に定められているので、筐体1の中空部10には、循環流体Fを循環させるのに適した波高の波が取り込まれるので、循環流体Fの循環が適切に継続されることになる。
また、例えば、図1の発電装置100において、高波が側面側(+Y方向、-Y方向)から押し寄せた場合、当該高波が筐体側側面部12に乗り上げ、あるいは、当該波が流路側壁部141を越えて外側流路14に乗りあげる。この場合、前述の場合と同様にして、筐体1の揺れが抑制されることになる。
(強風)
次に、発電装置100が台風等の影響で強風を受ける場合について説明する。
例えば、図6の発電装置100の筐体1が、強風の影響で揺れる場合があり、この場合、貯留槽側収容部2が吊下部20を介して吊り下げられているので、貯留槽側収容部2の揺れの度合いが軽減し、貯留槽側収容部2に収容されている上部貯留槽21及び下部貯留槽22等の揺れの度合いが軽減することになる。
(本実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、フロート27が受ける波力に基づいて循環流体Fを所定の高さ位置である上部貯留槽21へ向けて送出し、所定の高さ位置である上部貯留槽21まで上げられた循環流体Fの位置エネルギーを利用して発電することにより、例えば、低コストで発電することが可能となる。
また、フロート27の下部が下方に向かうにつれて水平方向の断面積が小さくなるように突出していることにより、例えば、波を受けてフロート27に対する水面の位置が変化する場合に、浮力を段階的に増減させることができ、循環流体Fを所定の高さ位置まで確実に上げることができるので、適切に発電を行うことが可能となる。
また、第1配管251の上端部251Aは、所定の高さ位置に供給される循環流体Fと第1配管251との間の摩擦抵抗を軽減し、且つ循環流体Fを所定の高さ位置に供給する場合の循環流体Fの泡立ちを抑制するように構成されていることにより、例えば、循環流体Fを所定の高さ位置まで適切に上げることができるので、適切に発電を行うことが可能となる。
また、上部貯留槽21から下部貯留槽22に供給される循環流体Fを利用して発電することにより、例えば、適切に発電を行うことが可能となる。
また、第2配管252の合計の流路径は第1配管251の合計の流路径よりも大きいことにより、例えば、送出装置24側に循環流体Fを確実に取り込むことができるので、循環流体Fを所定の高さ位置まで確実に上げることができ、適切に発電を行うことが可能となる。
また、蛇腹管241の容積の増減に基づいて循環流体Fを送出することにより、例えば、循環流体Fを所定の高さ位置まで確実に上げることができるので、適切に発電を行うことが可能となる。
また、循環流体Fは鎖状高分子を含む混合水から成る流体であるので、例えば、循環流体Fを所定の高さ位置まで効率的に上げることができるので、発電効率を向上させることが可能となる。
また、抑制手段(筐体側正面部11、筐体側側面部12、外側流路14、正面側傾斜部15)を備えることにより、例えば、高波による筐体1の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
また、正面側傾斜部15が高波を受けた場合に当該波を外側流路14へ誘導することにより、例えば、外側流路14上に波を誘導することができるので、筐体1の少なくとも一部を水中に確実に潜らせることができ、高波による筐体1の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
また、貯留槽側収容部2は、筐体1の内部において当該筐体1に吊り下げられていることにより、例えば、高波による筐体1が揺れの大きさが貯留槽側収容部2に直接伝達されることを防止することができるので、貯留槽側収容部2の揺れの大きさを軽減することが可能となる。
また、内部正面側傾斜部17を備えることにより、例えば、筐体1の内部の水深が正面側開口部16から離れるに従って浅くなるので、筐体1の内部での波高を高めることができ、波力を高めて適切に発電を行うことが可能となる。
また、内部側面側傾斜部18を備えることにより、例えば、筐体1の内部での波の反射量を抑えることができるので、波の利用効率を向上させて、発電効率を向上させることが可能となる。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の詳細に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。また、明示的に記載されている課題以外の、本願の記載事項から導かれる課題を、本願の課題であるものと解釈してもよい。
(分散や統合について)
また、上述した構成は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。
(排水調整手段について)
図14~図15は、発電装置の内部を示す断面図である。上記実施の形態の発電装置100に対して、排水調整手段を設けてもよい。「排水調整手段」とは、システム側収容手段の内部に取り込まれた波に関する排水時間を調整するための手段であって、システム側収容手段の内部に設けられている手段である。
例えば、図14に示すように、内部底部19上に排水調整部31、及び設置台32を設けてもよい。
排水調整部31は、排水調整手段であり、例えば、矩形形状の弾性を有するゴム板等を用いて構成することができる。排水調整部31の幅は任意であるが、例えば、図8の左右方向(Y軸方向)において、両側の内壁部18Aの間の距離よりも僅かに短い幅に設定してもよいし、内部正面側傾斜部17の幅と同じ幅に設定してもよし、あるいは、内部正面側傾斜部17の幅よりも狭い幅に設定してもよい。
図14の排水調整部31は、例えば、正面側(+X方向)の端部が設置台32に固定されており、図14に示すように、設置台32の上面に沿って配置されるように付勢されている。つまり、排水調整部31におおける設置台32に固定されている側とは反対側の端部(以下、「非固定側端部」)が、背面側(-X方向)に向けられるように付勢されている。
図14の設置台32は、排水調整部31を設置するための台である。
そして、筐体1に波が打ち寄せて中空部10内の海水量が増大して、この後に当該中空部10の海水が正面側開口部16を介して排水される場合、図15に示すように、背面側(-X方向)から正面側(+X方向)へ向かって海水が流れることになるが、当該海水の流れによって、「非固定側端部」が上側(+Z方向)に向けられるように、排水調整部31がめくりあげられる。そして、めくりあげられた排水調整部31によって中空部10内の海水(詳細には、排水調整部31よりも背面側(-X方向)の海水)の排水が遅延することになるので、図7のフロート27が下側(-Z方向)に移動する時間を遅延させることができ、送出装置24から上部貯留槽21側へ循環流体Fを確実に供給することが可能となる。
このように構成して、排水調整部31を備えることにより、例えば、循環流体Fを所定の高さ位置へ向けて十分に送出するために十分な時間だけ、筐体1の内部に海水を留めることができるので、循環流体Fを所定の高さ位置まで適切に上げることができ、適切に発電を行うことが可能となる。
(緩衝材について)
図16は、発電装置の内部を示す断面図である。上記実施の形態の発電装置100に対して、緩衝材33を設けてもよい。緩衝材33は、フロート27への衝撃を和らげるための部材である。緩衝材33をフロート27の下側(-Z方向)に設けることにより、フロート27が大目に下側(-Z方向)に移動した場合に、内部底部19に直接当たることを防止できる。
(フロートついて)
図17は、発電装置の内部を示す断面図であり、図18は、フロートの様々な形状を示す図である。上記実施の形態の発電装置100のフロート27の代わりに、図18のフロート2711を用いてもよい。フロート2711は、特記する場合を除いて、フロート27と同様である。フロート2711における正面部2711A(つまり、フロート2711における正面側の一部)は、図17に示すように、正面側開口部16側に向かって傾斜している。このように構成することにより、正面側開口部16から取り込まれる波に関して、正面部2711Aでの反射量を抑えることができるので、フロート2711を適切に上下動させることが可能となる。
このように構成することにより、フロート2711における正面側開口部16側の一部である正面部2711Aが正面側開口部16側に向かって傾斜していることにより、例えば、フロート2711による波の反射量を抑えることができるので、波の利用効率を向上させて、発電効率を向上させることが可能となる。
なお、フロート2711の正面部2711Aとしては、図17に示すように、側面視において、直線状に真っ直ぐ伸びた形状としてもよいし、あるいは、曲線状に湾曲した形状としてもよい。なお、湾曲した形状とする場合、特に、フロート2711から正面側開口部16側に向かうにつれて上側(+Z方向)に向かうように構成してもよい。
また、実施の形態のフロート27の形状として、図18の(a)~(d)に示す形状、あるいは、その他の形状を採用してもよい。なお、これら各図は、フロートを正面側(つまり、正面側開口部16側)から見た場合の外形を図示している。
(送出装置ついて)
図19は、送出装置を示す図である。図19において、(a)は、送出装置24Aの側面図であって、便宜上、ラッパ管242Aの内部の各逆止弁が図示されており、(b)は背面図である。実施の形態の発電装置100において、送出装置24の代わりに、送出装置24Aを用いてもよい。送出装置24Aは、1個のラッパ管242Aに対して、複数の蛇腹管241Aが設けられているものである。
(他の発電装置ついて)
図20は、他の発電装置の内部を示す断面図であり、図21は、副送出装置を示す図であり、図22~図23は、循環流体の循環について説明するための図である。上記実施の形態の発電装置100の図7の構成要素を図20の構成要素に置き換えて、他の発電装置を構成してもよい。なお、他の発電装置は、特記する場合を除いて、発電装置100と同様に構成されていることとする。他の発電装置は、概略的には、フロート48が上側(+Z方向)に移動する場合及び下側(-Z方向)に移動する場合の両方の場合において、送出装置から上部貯留槽41へ循環流体Fを供給するように構成されている。
他の発電装置は、図20の貯留槽側収容部4、上部貯留槽41、下部貯留槽42、発電部43、主送出装置44、副送出装置45、主側第1配管461A(第1供給流路)、副側第1配管461B(第1供給流路)、主側第2配管462A(第2供給流路)、副側第2配管462B(第2供給流路)、第3配管463、逆止弁47を備える。なお、副送出装置45については、主送出装置44の両側に合計2セット設けられているが、一方のみに符号を付して説明する。
(他の発電装置ついて‐貯留槽側収容部、各貯留槽、発電部、第3配管)
図20の貯留槽側収容部4、上部貯留槽41、下部貯留槽42、発電部43、第3配管463、及びフロート48は、実施の形態の同一名称の構成と同様である。
(他の発電装置ついて‐主送出装置)
図20の主送出装置44は、フロート48が受ける波力に基づいて、循環流体Fを所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段であって、フロート48の中空部に収容されている送出手段である。主送出装置44は、例えば、フロート48が波力に基づいて上方に移動する場合に循環流体Fを所定の高さ位置へ送出する第1送出手段である。
主送出装置44は、例えば、蛇腹管441、及びラッパ管242を備えており、実施の形態の送出装置24と同様に構成されている。
(他の発電装置ついて‐副送出装置)
図20の副送出装置45は、フロート48が受ける波力に基づいて、循環流体Fを所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段であって、フロート48の中空部に収容されている送出手段である。副送出装置45は、例えば、フロート48が波力に基づいて下方に移動する場合に循環流体Fを所定の高さ位置へ送出する第2送出手段である。副送出装置45は、例えば、副側第1配管461Bを介して循環流体Fを上昇させて上部貯留槽41に供給し、また、副側第2配管462Bを介して循環流体Fが供給されるものである。副送出装置45は、例えば、蛇腹管451、及び接続部材452を備える。
(他の発電装置ついて‐副送出装置‐蛇腹管)
図20の蛇腹管451は、循環流体が貯留される蛇腹管であって、波力に基づくフロート48の上下動に応じて容積(つまり、蛇腹管241の中空部の容積)が増減する蛇腹管である。
蛇腹管451の上端部(+Z方向)は、図21の接続部材452の上部452Aに固定されており、また、蛇腹管451の下端部(-Z方向)は、図21の連通部460に接続されて固定されている。
連通部460は、蛇腹管451の内部(つまり、中空部)、副側第1配管461B、及び副側第2配管462Bに対して連通している部分であり、貯留槽側収容部4側に固定されている部分である。すなわち、循環流体Fは、連通部460を介して、蛇腹管451の内部、副側第1配管461B、及び副側第2配管462Bの相互間を移動可能となる。なお、この連通部460は、副送出装置45の構成要素であるものと解釈してもよい。
(他の発電装置ついて‐副送出装置‐接続部材)
図20の接続部材452は、蛇腹管451の上端部(+Z方向)をフロート48に接続する部材であり、図21(b)に示すように、L字形状となっている部材である。接続部材452の下端部(-Z方向)は、フロート48の底に固定されている。そして、蛇腹管451が接続部材452を介して接続されているので、フロート48が上側(+Z方向)に移動した場合、蛇腹管451は接続部材452の上部452Aに引っ張られることにより広がり、当該蛇腹管451の容積は増大する。一方、フロート48が下側(-Z方向)に移動した場合、蛇腹管451は接続部材452の上部452Aに押されることにより縮んで当該蛇腹管451の容積は増大する。
(他の発電装置ついて‐第1配管)
図20の主側第1配管461Aは、図7の第1配管251と同様に構成されている。図20の副側第1配管461Bは、副送出装置45によって送出された循環流体Fを所定の高さ位置に供給する第1供給流路であり、例えば、貯留槽側収容部4側に固定されて設けられている。副側第1配管461Bの下端部は、連通部460を介して副送出装置45の蛇腹管451に接続されており、また、副側第1配管461Bの上端部は、上部貯留槽21側に設けられている。
(他の発電装置ついて‐第2配管)
図20の主側第2配管462Aは、図7の第2配管252と同様に構成されている。図20の副側第2配管462Bは、所定の高さ位置の循環流体Fを副送出装置45に戻す第2供給流路であり、具体的には、上部貯留槽41の循環流体Fを下部貯留槽42を介して副送出装置45に戻す流路である。副側第2配管462Bの下端部は、連通部460を介して副送出装置45の蛇腹管451に接続されており、また、副側第2配管462Bの上端部は、下部貯留槽42の底に接続されている。副側第2配管462Bの流路径は、例えば、副側第1配管461Bの流路径よりも大きくなるように構成してもよい。
(構成‐逆止弁)
図20の逆止弁47は、循環流体Fを図20の矢印が示す方向(下部貯留槽42から副送出装置45に向かう方向、及び副送出装置45から上部貯留槽41に向かう方向)へ流動させ、逆流を防止するためのものである。
(循環)
次に、他の発電装置内での循環流体Fの循環について説明する。
まず、図22に示すようにフロート48が上側(+Z方向)に移動した場合、実施の形態で説明した場合と同様にして、循環流体Fが主送出装置44から主側第1配管461Aを介して上部貯留槽41に供給される。そして、上部貯留槽41に貯留されている循環流体Fは、当該循環流体Fの自重で第3配管463を介して下部貯留槽42に供給される。なお、この循環流体Fのエネルギーを利用して、発電部43は発電する。
この場合、フロート48が貯留槽側収容部4に対して近づくことになり、高さ方向(Z軸方向)において、図21の接続部材452の上部452Aと連通部460との間の距離が広がり、蛇腹管451が接続部材452の上部452Aによって引っ張られて広がることになる。そして、蛇腹管451の容積が増大し、連通部460内の循環流体Fが蛇腹管451に取り込まれることになるので、循環流体Fが下部貯留槽42から副側第2配管462Bを介して副送出装置45に供給されることになる。
次に、図23に示すようにフロート48が下側(-Z方向)に移動した場合、実施の形態で説明した場合と同様にして、環流体Fは下部貯留槽42から主側第2配管462Aを介して主送出装置44に供給される。
この場合、フロート48が貯留槽側収容部4から遠ざかることになり、高さ方向(Z軸方向)において、図21の接続部材452の上部452Aと連通部460との間の距離が縮まり、蛇腹管451が接続部材452の上部452Aによって押されて縮まることになる。そして、蛇腹管451の容積が減少し、蛇腹管451内の循環流体Fが連通部460側に押し出されることになり、循環流体Fが副送出装置45から副側第1配管461Bを介して上部貯留槽41に供給される。
このように構成して、主送出装置44及び副送出装置45を備えることにより、例えば、フロート48が上方に移動する場合及び下方に移動する場合の両方の場合において、循環流体Fを所定の高さ位置へ送出することができるので、波の利用効率を向上させて、発電効率を向上させることが可能となる。
(海水貯留部について)
図24~図27は、発電装置の内部を示す断面図である。上記実施の形態の発電装置100の筐体1の代わりに、図24の筐体511を用いてもよい。筐体511は、正面側開口部512、海水貯留部513、排水開口部514、及び内部正面側傾斜部515を備える。
正面側開口部512は、実施の形態の同一名称の構成と同様である。海水貯留部513は、筐体511内において海水を貯留する部分である。排水開口部514は、海水貯留部513に貯留された海水の少なくとも一部を筐体511の外部に排水するための複数の開口部である。内部正面側傾斜部515は、筐体511の内部において正面側開口部512からフロート27へ向けて延在している第1内側傾斜部であって、正面側開口部512から離れるに従って上方(+Z方向)に位置するように傾斜している第1内側傾斜部である。
まず、図25に示すように、筐体511の正面側(+X方向)に波が打ち寄せて来た場合、正面側開口部512を介して筐体511の中空部内に波が取り込まれて、筐体511内の水面が上昇する。この場合、図26に示すように、フロート27が浮力で上側(+Z方向)に移動する。
この後、海水貯留部513の一部の海水が排水開口部514を介して排水されて、図27に示すように、筐体511内の水面が下降する。この場合、フロート27が自重で下側(-Z方向)に移動する。
(維持手段について)
図28は、発電装置の内部を示す断面図である。上記実施の形態の発電装置100に対して、維持手段を設けてもよい。「維持手段」とは、上部貯留手段における流体の貯留量を所定範囲内の貯留量に維持する手段である。
例えば、図28に示すように、第1維持部521、及び第2維持部522を設けてもよい。
第1維持部521は、維持手段であり、具体的には、上部貯留槽21内の循環流体Fを下限貯留量以上に維持する第1維持手段であり、例えば、下限貯留量に達した場合に、第3配管253における上部貯留槽21側の端部を閉塞するものである。第1維持部521の構成は任意であるが、例えば、浮き521A、栓521B、及び重り521Cを備えて構成してもよい。
このように第1維持部521を設けることにより、第3配管253内を常に循環流体Fを充填した状態にすることができるので、空気が発電部23に供給されて当該発電部23の不具合が引き起こされることを防止できる。
第2維持部522は、維持手段であり、具体的には、上部貯留槽21内の循環流体Fを上限貯留量以下に維持する第2維持手段であり、例えば、上限貯留量を超える場合に、上部貯留槽21における上限貯留量を超える分の循環流体Fを下部貯留槽22へ供給するものである。第2維持部522の構成は任意であるが、例えば、上端部(+Z方向)及び下端部(-Z方向)が開口した配管等を用いて構成してもよい。なお、図28では、第2維持部522の下端部(-Z方向)が下部貯留槽22内の循環流体Fの水中に設けられている場合が図示されているが、当該下端部が当該水面よりも上側(+Z方向)に設けられるように構成してもよい。
このように構成することにより、循環流体Fの貯留量を所定範囲内の貯留量に維持することにより、例えば、発電システムを適切に運用することが可能となる。
(誘導手段について)
図29は、発電装置の側面図である。上記実施の形態の発電装置100に対して、誘導手段を設けてもよい。「誘導手段」とは、システム側収容手段が潜った後に浮上する場合に、システム側収容手段を当該システム側収容手段の正面側へ誘導する手段である。
例えば、図29の(a)に示すように、図1の筐体1の両側面(+Y方向、-Y方向)に対して、3個ずつ合計6個の浮き531を設けてもよい。浮き531は、誘導手段であり、例えば、側面視で楕円形となっており、楕円の長辺が斜め方向に沿うように傾けて設けられている。
筐体1の正面側(+X方向)に対して高波が押し寄せた場合、実施の形態で説明したように、筐体1は海面に潜ることになり、この場合、高波の波力に基づいて、海中で背面側(-X方向)に移動することが想定される。このような場合に、浮き531が斜めに向けられた状態で設けられているので、筐体1が海中から浮上する際に、正面側(+Z方向)に誘導される(つまり、移動する)ことになり、高波によって発電装置が遠方に押し流されてしまうことを防止できる。
また、例えば、図29の(a)の浮き531の代わりに、筐体1に対して、(b)及び(c)に示すフィン532、533(誘導手段)を設けてもよいし、これら各図の誘導手段を任意に組み合わせて設けてもよい。なお、筐体1に設ける誘導手段の個数及び設置位置を任意に変更してもよい。
(送出装置等の複数セットについて)
図30は、発電装置の内部の一部を示す断面図である。上記実施の形態の発電装置100の筐体1の代わりに、比較的大きなサイズの図30の筐体1Aを用いて、当該筐体1Aに対して、図7の構成要素を複数セット(例えば、3セット等)設けてもよい。
(取込板について)
図31は、筐体の斜視図であり、図32は、筐体の内部を示す平面図である。上記実施の形態の発電装置100の筐体1の代わりに、図31の筐体541を用いてもよい。
筐体541は、例えば、図32に示すように正面側(+X方向)が平面視において円弧状となっており、一例としては、正面側開口部542、及び取込板543を備える。
正面側開口部542は、実施の形態の同一名称の構成と同様である。図31及び図32の取込板543は、正面側開口部542に設けられている取込板であって、波を当てて筐体541の内部に当該波を取り込むための板部材である。取込板543は、例えば、左右方向(Y軸方向)を基準とした正面側開口部542の中心付近においてX軸方向に沿って設けられている。取込板543の高さ方向(Z軸方向)の長さは、正面側開口部542における高さ方向の長さと同じ又は僅かに短い長さに設定してもよい。
このように構成することにより、例えば、図32の各矢印A11~A13が示す方向から波が押し寄せて来た場合に、より多くの波を筐体541の内部に取り込むことが可能となる。具体的には、取込板543が存在しない場合、矢印A11及び矢印A12の間の波(つまり、正面側開口部542の左右方向(Y軸方向)における両側の端部544の間の供給される波)を取り込むことが可能となる。一方で、取込板543を設けた場合、矢印A11及び矢印A13の間の波(つまり、正面側開口部542の左右方向(Y軸方向)における一方側の端部544及び取込板543の間の供給される波)を取り込むことが可能となり、すなわち、矢印A12及び矢印A13の間に対応する分だけ多くの波を取り込むことが可能となる。
このように構成することにより、波を当てて筐体541の内部に当該波を取り込むための取込板543を備えることにより、例えば、筐体541の内部に波を十分に取り込むことができるので、適切に発電を行うことが可能となる。
(筐体について)
図33~図34は、発電装置の内部を示す断面図であり、図35は、筐体の図であり、図36~図39は、筐体の斜視図である。上記実施の形態の発電装置100の筐体1の代わりに、各図の筐体を用いてもよい。各筐体について、特徴的な部分のみ以下説明し、説明を省略する部分については、筐体1と同様に構成されていることとする。
図33の筐体551は、突出部552を備える。突出部552は、図7の構成要素を収容する部分であり、例えば、上側(+Z方向)に向かって突出している部分である。
図34の筐体561は、波による筐体561の揺れを吸収する制震構造となっている筐体である。具体的には、筐体561の突出部562に関して、高さ方向(Z軸方向)に分割された複数の部分を相互に積層して構成することにより、積層された各部分が水平方向において相互に独立して揺れるように構成する。図34では、接続部分563が各部分の境界であることとし、この境界の上下の部分が水平方向において相互に独立して揺れるように構成する。そして、この各部分の各揺れを吸収するための制震ダンパを用いて各部分を接続する。このようにして、制震構造を実現してもよい。なお、建物の制震構造に用いられる任意の技術を用いて、この筐体561の制震構造を実現してもよい。すなわち、積層構造とせずに、制震装置を筐体561に設けることにより制震構造を実現してもよい。なお、前述したように、積層する構造とする場合、図7の貯留槽側収容部2を省略した上で、上部貯留槽21(図7参照)を、図34の突出部562における複数に分割されている部分の内の1個に固定し、下部貯留槽22(図7参照)を、突出部562における複数に分割されている部分の内の他の1個(つまり、上部貯留槽21が固定されている部分以外の部分)に固定してもよい。
図35において、(a)及び(b)の筐体571、572は、一般的な船舶の船底の形状に対応する形状を採用した筐体であり、(c)の筐体573は、いわゆる流線形に対応する形状を採用した筐体である。
図36~図37の筐体574、575は、比較的高さが低い本体部分と、当該本体部分から突出する突出部574A、575Aを採用した筐体である。なお、突出部574A、575Aは、図7の構成要素を収容する部分である。
図38の筐体576は、図36の筐体574において、図38の壁部576Aを設けた筐体である。壁部576Aは、例えば、筐体576の本体部(壁部576Aが設けられている部分)の上面(+Z方向)に対して、高波により乗り上げられた海水の流路を形成するための部材である。このように壁部576Aを設けることにより、高波が当該流路に乗り上げて、筐体576が海中に沈み高波による筐体576の揺れを抑制することが可能となる。
図39の筐体577は、図36の筐体574において、高さ方向(Z軸方向)を基準として突出部574Aの中央付近にて図39の空洞577Zを設けて、当該空洞577Zを介しての第1部分577A及び第2部分577Bに分けた筐体である。第1部分577Aは、図7の上部貯留槽21を収容する部分である。第2部分577Bは、図7の下部貯留槽22等を収容する部分である。そして、複数の柱材577Cを用いて第1部分577Aを支持してもよい。そして、図39に示すように、第1配管251及び第2配管252を露出させてもよい。このように構成することにより、強風が筐体577に吹き付けられた場合、空洞577Zを介して強風の一部が吹き抜けるので、強風による筐体577の揺れを軽減することが可能となる。
(停留手段について)
図40は、浮かべられた状態の筐体の側面図である。なお、図40では、筐体1の詳細形状(外側流路14に関する要素等)の図示は省略されている(後述の図41~図44も同様である)。上記実施の形態の発電装置100の筐体1に対して、停留手段を設けてもよい。「停留手段」とは、システム側収容手段を所定位置に停留させるための手段である。
例えば、筐体1に対して、図40の(a)の停留部611を設けてもよい。停留部611は、停留手段であり、例えば、筐体1からロープ又はチェーン等の任意の線状体を用いて吊り下げられているものであり、一定の広がりを有する形状(例えば、3m~5m程度の径を有する円形等)の平板部材等を用いて構成することができる。この停留部611によって筐体1の移動時の海水による抵抗が増大するので、筐体1を停留させることが可能となる。
なお、停留部611の設置位置は任意であり、例えば、図40の(a)に示すように、海底に届かいない位置に設けてもよいし、あるいは、海底に載置して設けてもよい。
例えば、筐体1に対して、図40の(b)の停留部612、613を設けてもよい。停留部612は、停留手段であり、例えば、基本的には前述の停留部611と同様であり、形状が一部異なるものである。停留部613は、停留手段であり、例えば、重りである。なお、筐体1に対して、これらの各図の停留部611~613を任意に組み合わせて設けてもよいし、あるいは、設ける個数を任意に変更してもよい。なお、この停留部611~613は、筐体1が動く場合の抵抗となるために、筐体1の揺れを防止する機能も発揮することになる。
(抑制用浮遊体について)
図41~図43は、浮かべられた状態の筐体等の側面図である。上記実施の形態の発電装置100の筐体1に対して、抑制用浮遊体を連結して用いてもよい。「抑制用浮遊体」とは、波によるシステム側収容手段の揺れを抑制するためのものであり、抑制用浮遊体は、システム側収容手段から離れた位置で浮遊しており、例えば、システム側収容手段に対して水上又は水中を介して連結されるものである。
例えば、図41の浮遊物体622を用いてもよい。浮遊物体622は、抑制用浮遊体であり、例えば、海面に浮かぶ任意のものであり、例えば、筐体1よりもサイズが小さい当該筐体1と同様な外形(なお、正面側開口部は設けられていないこととする)の浮遊するもの、あるいは、その他の形状の浮遊するものを用いてもよい。
そして、浮遊物体622と筐体1とを海中に設けられている連結部材623を用いて相互に連結する。なお、連結部材623としては、例えば、浮遊物体622、筐体1、及び連結部材623を含むひとまとまりの浮遊する物として構成する観点から、木材又は金属製の部材等の比較的剛性の高い部材を用いることが好ましい。なお、波による揺れを抑制する観点から、浮遊物体622から筐体1にいたる全長が、波の波長(例えば、60m程度等)の半分の長さ(例えば、30m程度等)以上の長さになるように構成することが好ましい。
このように構成した場合、浮遊物体622、筐体1、及び連結部材623がひとつのまとまりとして浮遊することになるので、波による筐体1の揺れを抑制することが可能となる。また、連結部材623が海中に設けられているので、連結部材623を海上側から見え難くし、景観を維持することが可能となる。
なお、浮遊物体622及び連結部材623も実施の形態の発電装置100の構成(つまり、発電システムの構成要素)であるものと解釈してもよい(後述の停留部621、浮遊物体631、及び連結部材632も同様である)。
また、図1の筐体1に対して、停留部621を任意で設けてもよい。停留部621は、前述の停留手段であり、例えば、海底に載置される重りである。停留部621は、例えば、ロープ又はチェーン等の任意の線状体624を用いて筐体1に固定してもよい。
停留部621については、浮遊物体622にも接続して固定してもよい。あるいは、図42に示すように、停留部621については、筐体1及び浮遊物体622の両方に接続して固定してもよい。例えば、線状体624として比較的長いものを用いて、停留部621に設けられているリング形状の接続部621Aに線状体624を通して、当該線状体624の両端を筐体1及び浮遊物体622に接続して固定してもよい。なお、線状体624は、接続部621Aのリングの孔に挿通され、筐体1側又は浮遊物体622側に移動可能となっていることとする。
このように構成することにより、例えば、高波で筐体1が比較的高い位置に持ち上げられる場合、線状体624を介して浮遊物体622が引っ張られることにより、筐体1及び浮遊物体622が相互に同期して揺れることになるので、揺れを打ち消し合って、当該揺れの度合いを抑えることが可能となる。
例えば、図43の浮遊物体631を用いてもよい。浮遊物体631は、抑制用浮遊体であり、例えば、図41の浮遊物体622の構成と同様である。
そして、浮遊物体631と筐体1とを海上に設けられている連結部材632を用いて相互に連結する。なお、連結部材632は、例えば、図41の連結部材623の構成と同様である。
このように構成した場合、浮遊物体631、筐体1、及び連結部材632がひとつのまとまりとして浮遊することになるので、波による筐体1の揺れを抑制することが可能となる。また、連結部材632が海上に設けられているので、連結部材632自体のメンテナンスが容易になり、また、連結部材632を足場として利用することができるので、筐体1及び浮遊物体631の相互間の作業員による行き来が容易となり、発電システムのメンテナンス性を向上させることが可能となる。
(抑制用延在物について)
図44は、浮かべられた状態の筐体等の側面図である。上記実施の形態の発電装置100の筐体1に対して、抑制用延在物を設けてもよい。「抑制用延在物」とは、波によるシステム側収容手段の揺れを抑制するためのものであり、水面近傍で当該水面に沿ってシステム側収容手段から延在しているものである。
例えば、筐体1に対して、図44の抑制物体641を設けてもよい。抑制物体641は、抑制用延在物であり、例えば、筐体1の外面(正面、側面、又は背面)から海面(つまり、水面に沿って)延在している平板形状のものであり、例えば、平板形状のものである。この抑制物体641の幅(図44の紙面表側から裏側に向かう方向の幅)は、筐体1の左右方向(図1のY軸方向)の幅と同等又は若干狭い程度の幅としてもよい。波による揺れを抑制する観点から、抑制物体641の長さ(X軸方向)は、筐体1及び抑制物体641の合計の長さが、波の波長(例えば、60m程度等)の半分の長さ(例えば、30m程度等)以上になるように構成することが好ましい。
また、抑制物体641の形状は平板形状のものに限らず、図44の紙面表側から裏側に向かう方向において、棒状のものを複数個並べて構成してもよい。また、抑制物体641については、自重に対して海中に沈んだ際の浮力が比較的大きくなる材料によって形成してもよい。
このように構成した場合、高波によって抑制物体641の少なくとも一部が沈んだ場合、抑制物体641及び筐体1がひとまとまりとして浮遊することになるので、波による筐体1の揺れを抑制することが可能となる。
(形状について)
また、各要素の機能を発揮し得る限りにおいて、各要素の形状を任意に変更してもよい。例えば、図7の貯留槽側収容部2及びフロート27の外形を、平面視において円形となる形状としてもよいし、あるいは、多角形となる形状としてもよい。
(他の特徴について)
また、筐体1の正面側開口部16に対して、魚、ゴミ等の対象物が入り込むのを防止するための進入防止手段を設けてもよい。進入防止手段としては、例えば、網等を用いてもよい。
また、図7の各貯留槽に対して、循環流体Fがこぼれるのを防止するために蓋を設けてもよい。また、図7の第3配管253の下端部(-Z方向)については、図示されているように、下部貯留槽22の循環流体F中に設けられるように構成してもよいし、あるいは、循環流体Fの水面よりも上側(+Z方向)に設けられるように構成してもよい。
(用語の解釈について)
また、発電装置100、他の発電装置、発電装置100又は他の発電装置に関連する特徴を有する構成を「発電システム」と解釈してもよい。
(適用例)
また、発電システムの利用場所は、波が生じる場所である限りにおいて任意であり、例えば、自然に波が生じる海、又は湖、あるいは、人工の波が生じる人口池、あるいは、プール等で発電システムを利用してもよい。
(他の特徴)
また、例えば、図7の上部貯留槽21及び下部貯留槽22の間に第3配管253及び発電部23を複数セット設けてもよい。
また、例えば、図7の第2配管252の個数は任意であり、例えば、送出装置24に対して1個のみ設けてもよいし、あるいは、3個以上設けてもよい。
また、図7の上部貯留槽21及び下部貯留槽22のサイズを大きくした上で、貯留槽側収容部2を省略し、当該上部貯留槽21及び下部貯留槽22を筐体1に対して直接固定してもよい。なお、この場合、1個のフロート27に対して1個以上(例えば、2個等)の送出装置24を設けた組み合わせ(以下、「フロート及び送出装置のセット」と称する)を、筐体1内に複数個設けてもよい。例えば、この「フロート及び送出装置のセット」を設ける具体的な手法は任意でるが、例えば、正面側(+X方向)から背面側(-X方向)に向かって複数個並べてもよいし、あるいは、側面方向(Y軸方向)に沿って複数個並べてもよいし、これらを組み合わせて、並べてもよい。すなわち、例えば、正面側(+X方向)から背面側(-X方向)に向かって4個並べて、且つ、側面方向(Y軸方向)に沿って2個並べることにより、4(個)×2(個)=8(個)の「フロート及び送出装置のセット」を1個の筐体1に設けてもよい。なお、ここでの筐体1の形状及びサイズは、「フロート及び送出装置のセット」の個数に応じて任意に定めてもよい。
(特徴の組み合わせ及び省略について)
また、実施の形態で説明した各特徴又は変形例で説明した各特徴に関して、任意に選択して組み合わせたり、あるいは、省略したりしてもよい。例えば、図1の筐体1において、外側流路14を省略してもよい。また、図5及び図8の内部正面側傾斜部17又は内部側面側傾斜部18を省略してもよい。また、例えば、図7の貯留槽側収容部2を省略して、上部貯留槽21等を筐体1の内部に直接設けてもよい。また、例えば、図7の下部貯留槽22を省略して、上部貯留槽21の循環流体Fが送出装置24に対して直接供給されるように構成してもよい。
(フロートの形状のバリエーションついて)
図45は、フロートの様々な形状を示す図である。なお、図45の(a)~(f)については、フロートの形状のバリエーションが図示されており、具体的には、フロートを側面から見た状態の形状が図示されている。すなわち、図45のフロートを発電装置の筐体の内部に設置した場合、図45の図面左方向又は図面右方向の何れかの方向に正面側開口部が設けられることになる。図6のフロート27等を、図45の形状のフロートとして構成してもよい。
(複数のフロートの設置について)
図46は、発電装置の内部の一部を示す断面図である。上記実施の形態の発電装置100の筐体1の代わりに、比較的大きなサイズの図46の筐体1Bを用いて、当該筐体1Bに対して、複数のフロートを設けてもよい。図46においては、図面右側に筐体1Bの正面側開口部(不図示)が設けられていることとする(すなわち、図46の図面右側が正面側であることとする)。また、図46では不図示であるが、筐体1Bには、図6の内部正面側傾斜部17と同様な構成の内部正面側傾斜部が設けられていることとする。そして、波力を受けて発電のために適切に上下動することを確認する実験又はシミュレーションを行った結果に基づいて、各フロートの形状を決定し、例えば、図46のフロート701~705を、正面側から背面側に向けて並べて設けてもよい。
なお、図46では送出装置等の構成は不図示となっているが、実際には、例えば、図7に図示されている発電に必要な構成要素(図7のフロート27以外の構成要素であり、送出装置24等)も設けられていることとする。
(筐体の一部が傾斜していることによる効果について)
図47は、筐体の正面図である。上記実施の形態の発電装置100の筐体1の代わりに、図47の筐体1Cを採用してもよい。この筐体1Cは、第1部分11C及び第2部分12Cを備えている。第1部分11Cは、側面が傾斜していることにより、例えば、上側(+Z方向)に移動するにつれて、水平方向における断面積が小さくなる部分である。第2部分12Cは、第1部分11Cの上部に設けられている部分であり、例えば、各高さ位置での断面積が同じになっている部分である。
このような筐体1Cにおいて、高波によって海面が、図47の線711の位置から線712の位置まで上がった場合、浮力の増加量が比較的小さくなり、且つ、当該浮力の増加速度が比較的遅くなるので、当該浮力による筐体1Cの揺れを抑制することが可能となる。すなわち、例えば、筐体1Cの第1部分11Cが傾斜しておらず、第2部分12Cのように、各高さ位置での断面積が同じになっている場合に比べて、図47の筐体1Cの第1部分11Cは、海面の上昇に対する海中に位置する部分の体積を低減させることができるので、浮力の増加量が比較的小さくなり、且つ、当該浮力の増加速度が比較的遅くなり、結果的に、当該浮力による筐体1Cの揺れを抑制することが可能となる。
なお、ここで説明した発明の効果については、実施の形態又は変形例で説明した各筐体の内の、図47の第1部分11Cと同様な特徴を有する筐体においても、奏することができる。
(付記)
付記1の発電システムは、波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、を備える。
付記2の発電システムは、付記1に記載の発電システムにおいて、所定波高以上の波を受けた場合に前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段、を備える。
付記3の発電システムは、付記2に記載の発電システムにおいて、前記抑制手段は、前記システム側収容手段の正面側に設けられている第1外側傾斜部を含み、前記第1外側傾斜部は、所定波高以上の波を受けた場合に当該波が乗り上げるように傾斜している。
付記4の発電システムは、付記2又は3に記載の発電システムにおいて、前記抑制手段は、前記システム側収容手段の側面側に設けられている外側流路を含み、前記外側流路は、前記システム側収容手段における正面側と背面側との間において延在しており、所定波高以上の波を受けた場合に当該波が乗り上げるように構成されている
付記5の発電システムは、付記4に記載の発電システムにおいて、前記抑制手段は、前記システム側収容手段の正面側に設けられている第2外側傾斜部を含み、前記第2外側傾斜部は、前記外側流路に連続しており、所定波高以上の波を受けた場合に当該波を前記外側流路へ誘導するように構成されている。
付記6の発電システムは、付記1から5の何れか一項に記載の発電システムにおいて、前記システム側収容手段は、波による前記システム側収容手段の揺れを吸収する制震構造となっている。
付記7の発電システムは、付記1から6の何れか一項に記載の発電システムにおいて、波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制用浮遊体を備え、前記抑制用浮遊体は、前記システム側収容手段から離れた位置で浮遊しており、前記システム側収容手段及び前記抑制用浮遊体は、水上又は水中を介して相互に連結されている。
付記8の発電システムは、付記1から7の何れか一項に記載の発電システムにおいて、波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制用延在物を備え、前記抑制用延在物は、水面近傍で当該水面に沿って前記システム側収容手段から延在している。
付記9の発電システムは、付記1から8の何れか一項に記載の発電システムにおいて、前記所定の高さ位置に設けられている上部貯留手段であって、前記送出手段によって送出された前記流体を貯留する前記上部貯留手段と、前記上部貯留手段を収容する貯留手段側収容手段と、を備え、前記貯留手段側収容手段は、前記システム側収容手段の内部において当該システム側収容手段に吊り下げられている。
付記10の発電システムは、付記1から9の何れか一項に記載の発電システムにおいて、前記システム側収容手段が潜った後に浮上する場合に、前記システム側収容手段を当該システム側収容手段の正面側へ誘導する誘導手段、を備える。
付記11の発電システムは、付記1から10の何れか一項に記載の発電システムにおいて、前記システム側収容手段の内部において前記取込開口部から前記浮遊体側へ向けて延在している第1内側傾斜部であって、前記取込開口部から離れるに従って上方に位置するように傾斜している前記第1内側傾斜部、を備える
付記12の発電システムは、付記11に記載の発電システムにおいて、前記システム側収容手段の内部において前記第1内側傾斜部の両側に設けられている第2内側傾斜部であって、前記第1内側傾斜部よりも急な傾斜となっている前記第2内側傾斜部、を備える。
付記13の発電システムは、付記1から12の何れか一項に記載の発電システムにおいて、前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波に関する排水時間を調整するための排水調整手段であって、前記システム側収容手段の内部に設けられている前記排水調整手段、を備える。
付記14の発電システムは、付記1から13の何れか一項に記載の発電システムにおいて、前記取込開口部に設けられている取込板であって、波を当てて前記システム側収容手段の内部に当該波を取り込むための前記取込板、を備える。
付記15の発電システムは、付記1から14の何れか一項に記載の発電システムにおいて、前記システム側収容手段を所定位置に停留させるための停留手段、を備える。
付記16の発電システムは、付記1から15の何れか一項に記載の発電システムにおいて、前記流体は、鎖状高分子を含む混合水から成る流体であり、前記発電システムは、海に浮かんでいる。
(付記の効果)
付記1に記載の発電システムによれば、浮遊体が受ける波力に基づいて流体を所定の高さ位置へ向けて送出し、所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電することにより、例えば、低コストで発電することが可能となる。
付記2に記載の発電システムによれば、抑制手段を備えることにより、例えば、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
付記3に記載の発電システムによれば、第1外側傾斜部を含むことにより、例えば、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
付記4に記載の発電システムによれば、外側流路を含むことにより、例えば、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
付記5に記載の発電システムによれば、第2外側傾斜部が高波を受けた場合に当該波を外側流路へ誘導することにより、例えば、外側流路上に波を誘導することができるので、システム側収容手段の少なくとも一部を水中に確実に潜らせることができ、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
付記6に記載の発電システムによれば、システム側収容手段は制震構造となっていることにより、例えば、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
付記7に記載の発電システムによれば、システム側収容手段及び抑制用浮遊体は、水上又は水中を介して相互に連結されていることにより、例えば、発電システムの全長を比較的長くすることができるので、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
付記8に記載の発電システムによれば、抑制用延在物を備えることにより、例えば、発電システムの全長を比較的長くすることができるので、高波によるシステム側収容手段の揺れを抑制して、適切に発電を行うことが可能となる。
付記9に記載の発電システムによれば、貯留手段側収容手段は、システム側収容手段の内部において当該システム側収容手段に吊り下げられていることにより、例えば、高波によるシステム側収容手段が揺れの大きさが貯留手段側収容手段に直接伝達されることを防止することができるので、貯留手段側収容手段の揺れの大きさを軽減することが可能となる。
付記10に記載の発電システムによれば、システム側収容手段が潜った後に浮上する場合に、システム側収容手段を当該システム側収容手段の正面側へ誘導することにより、例えば、発電システムが正面側から高波を受ける場合であっても、当該高波によって発電システムが遠方に押し流されてしまうことを防止できる。
付記11に記載の発電システムによれば、第1内側傾斜部を備えることにより、例えば、システム側収容手段の内部の水深が取込開口部から離れるに従って浅くなるので、システム側収容手段の内部での波高を高めることができ、波力を高めて適切に発電を行うことが可能となる。
付記12に記載の発電システムによれば、第2内側傾斜部を備えることにより、例えば、システム側収容手段の内部での波の反射量を抑えることができるので、波の利用効率を向上させて、発電効率を向上させることが可能となる。
付記13に記載の発電システムによれば、排水調整手段を備えることにより、例えば、流体を所定の高さ位置へ向けて十分に送出するために十分な時間だけ、システム側収容手段の内部に水(一例としては海水)を留めることができるので、流体を所定の高さ位置まで適切に上げることができ、適切に発電を行うことが可能となる。
付記14に記載の発電システムによれば、波を当ててシステム側収容手段の内部に当該波を取り込むための取込板を備えることにより、例えば、システム側収容手段の内部に波を十分に取り込むことができるので、適切に発電を行うことが可能となる。
付記15に記載の発電システムによれば、システム側収容手段を所定位置に停留させるための停留手段を備えることにより、例えば、発電システムが遠方に押し流されてしまうことを防止できる。
付記16に記載の発電システムによれば、流体は鎖状高分子を含む混合水から成る流体であるので、例えば、流体を所定の高さ位置まで効率的に上げることができるので、発電効率を向上させることが可能となる。
1 筐体
1A 筐体
1B 筐体
1C 筐体
2 貯留槽側収容部
4 貯留槽側収容部
10 中空部
11 筐体側正面部
11C 第1部分
12 筐体側側面部
12C 第2部分
13 筐体側背面部
14 外側流路
15 正面側傾斜部
16 正面側開口部
17 内部正面側傾斜部
18 内部側面側傾斜部
18A 内壁部
19 内部底部
20 吊下部
21 上部貯留槽
22 下部貯留槽
23 発電部
24 送出装置
24A 送出装置
27 フロート
31 排水調整部
32 設置台
33 緩衝材
41 上部貯留槽
42 下部貯留槽
43 発電部
44 主送出装置
45 副送出装置
47 逆止弁
48 フロート
100 発電装置
141 流路側壁部
142 流路底部
241 蛇腹管
242 ラッパ管
251 第1配管
251A 上端部
251B ガイド板
251C 開放部
252 第2配管
253 第3配管
261 第1配管側逆止弁
262 第2配管側逆止弁
27A 中空部
271 第1部分
272 第2部分
241A 蛇腹管
242A ラッパ管
441 蛇腹管
442 ラッパ管
451 蛇腹管
452 接続部材
452A 上部
460 連通部
461A 主側第1配管
462A 主側第2配管
461B 副側第1配管
462B 副側第2配管
463 第3配管
511 筐体
512 正面側開口部
513 海水貯留部
514 排水開口部
515 内部正面側傾斜部
521 第1維持部
521A 浮き
521B 栓
521C 重り
522 第2維持部
531 浮き
532 フィン
533 フィン
541 筐体
542 正面側開口部
543 取込板
544 端部
551 筐体
552 突出部
561 筐体
562 突出部
563 接続部
571 筐体
572 筐体
573 筐体
574 筐体
574A 突出部
575 筐体
574A 突出部
576 筐体
576A 壁部
577 筐体
577A 第1部分
577B 第2部分
577C 柱材
577Z 空洞
611 停留部
612 停留部
613 停留部
621 停留部
622 浮遊物体
623 連結部材
624 線状体
621A 接続部
631 浮遊物体
632 連結部材
641 抑制物体
701 フロート
702 フロート
703 フロート
704 フロート
705 フロート
711 線
712 線
2711 フロート
2711A 正面部
A11 矢印
A12 矢印
A13 矢印
D1 距離
F 循環流体

Claims (15)

  1. 波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、
    浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、
    前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、
    前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、
    前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、
    所定波高以上の波を受けた場合に前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段と、を備え、
    前記抑制手段は、前記システム側収容手段の正面側に設けられている第1外側傾斜部を含み、
    前記第1外側傾斜部は、所定波高以上の波を受けた場合に当該波が乗り上げるように傾斜している、
    発電システム。
  2. 波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、
    浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、
    前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、
    前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、
    前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、
    所定波高以上の波を受けた場合に前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段と、を備え、
    前記抑制手段は、前記システム側収容手段の側面側に設けられている外側流路を含み、
    前記外側流路は、前記システム側収容手段における正面側と背面側との間において延在しており、所定波高以上の波を受けた場合に当該波が乗り上げるように構成されている、
    発電システム。
  3. 前記抑制手段は、前記システム側収容手段の正面側に設けられている第2外側傾斜部を含み、
    前記第2外側傾斜部は、前記外側流路に連続しており、所定波高以上の波を受けた場合に当該波を前記外側流路へ誘導するように構成されている、
    請求項2に記載の発電システム。
  4. 波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、
    浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、
    前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、
    前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、
    前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、
    前記所定の高さ位置に設けられている上部貯留手段であって、前記送出手段によって送出された前記流体を貯留する前記上部貯留手段と、
    前記上部貯留手段を収容する貯留手段側収容手段と、を備え、
    前記貯留手段側収容手段は、前記システム側収容手段の内部において当該システム側収容手段に吊り下げられている、
    発電システム。
  5. 波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、
    浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、
    前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、
    前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、
    前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、
    前記システム側収容手段が潜った後に浮上する場合に、前記システム側収容手段を当該システム側収容手段の正面側へ誘導する誘導手段と、
    を備える発電システム。
  6. 波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、
    浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、
    前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、
    前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、
    前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、
    前記システム側収容手段の内部において前記取込開口部から前記浮遊体側へ向けて延在している第1内側傾斜部であって、前記取込開口部から離れるに従って上方に位置するように傾斜している前記第1内側傾斜部と、
    前記システム側収容手段の内部において前記第1内側傾斜部の両側に設けられている第2内側傾斜部であって、前記第1内側傾斜部よりも急な傾斜となっている前記第2内側傾斜部と、
    を備える発電システム。
  7. 波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、
    浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、
    前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、
    前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、
    前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、
    前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波に関する排水時間を調整するための排水調整手段であって、前記システム側収容手段の内部に設けられている前記排水調整手段と、
    を備える発電システム。
  8. 波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、
    浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、
    前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、
    前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、
    前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、
    所定波高以上の波を受けた場合に当該波の力を利用して前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段と、を備え、
    前記システム側収容手段は、波による前記システム側収容手段の揺れを吸収する制震構造となっており、
    前記システム側収容手段は、高さ方向において分割された複数の部分を相互に積層して構成されており、
    前記複数の部分各々は、前記高さ方向と直交する水平方向において相互に独立して揺れるように構成されている、
    発電システム。
  9. 波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、
    浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、
    前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、
    前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、
    前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、
    所定波高以上の波を受けた場合に当該波の力を利用して前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段と
    波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制用延在物と、を備え、
    前記抑制用延在物は、水面近傍で水上において当該水面に沿って前記システム側収容手段から延在している、
    発電システム。
  10. 波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、
    浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、
    前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、
    前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、
    前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、
    所定波高以上の波を受けた場合に当該波の力を利用して前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段と、
    前記システム側収容手段の内部において前記取込開口部から前記浮遊体側へ向けて延在している第1内側傾斜部であって、前記取込開口部から離れるに従って上方に位置するように傾斜している前記第1内側傾斜部と、
    前記システム側収容手段の内部において、前記第1内側傾斜部よりも前記浮遊体側に設けられている底部であって、前記第1内側傾斜部とは異なる傾斜角度を有する前記底部と、を備える、
    発電システム。
  11. 前記底部に設けられる緩衝材、を備え、
    前記緩衝材は、前記浮遊体の下側に設けられている、
    請求項10に記載の発電システム。
  12. 波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、
    浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、
    前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、
    前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、
    前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、
    所定波高以上の波を受けた場合に当該波の力を利用して前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段と、
    前記システム側収容手段を所定位置に停留させるための停留手段と、を備え、
    前記停留手段は、海底よりも上方に設けられており、当該海底に載置されていない、
    発電システム。
  13. 波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、
    浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、
    前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、
    前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、
    前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、
    所定波高以上の波を受けた場合に当該波の力を利用して前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段と、
    波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制用浮遊体と、を備え、
    前記抑制用浮遊体は、前記システム側収容手段から離れた位置で浮遊しており、
    前記システム側収容手段及び前記抑制用浮遊体は、水上の連結部材を介して相互に連結されており、
    前記抑制用浮遊体は、前記システム側収容手段の正面側に設けられている外側傾斜部を備え、
    前記抑制用浮遊体の前記外側傾斜部は、所定波高以上の波を受けた場合に当該波が乗り上げるように傾斜しており、
    前記抑制用浮遊体は、所定波高以上の波を前記抑制用浮遊体の正面側から受けた場合に、前記抑制用浮遊体の前記外側傾斜部に乗り上げる当該波の力を利用して、前記抑制用浮遊体の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記抑制用浮遊体の揺れを抑制し、
    前記システム側収容手段の正面側及び前記抑制用浮遊体の正面側の両方は、相互に同じ方向である、
    発電システム。
  14. 波力によって所定の高さ位置まで上げられた流体の位置エネルギーを利用して発電する発電システムであって、
    浮遊するシステム側収容手段であって、当該システム側収容手段の内部に波を取り込むための取込開口部を正面側に有する前記システム側収容手段と、
    前記システム側収容手段に収容された浮遊体と、
    前記取込開口部を介して前記システム側収容手段の内部に取り込まれた波によって前記浮遊体が受ける波力に基づいて、前記流体を前記所定の高さ位置へ向けて送出する送出手段と、
    前記所定の高さ位置まで上げられた前記流体の位置エネルギーを利用して発電する発電手段と、
    所定波高以上の波を受けた場合に当該波の力を利用して前記システム側収容手段の少なくとも一部を水中に潜らせることにより、当該波による前記システム側収容手段の揺れを抑制するための抑制手段と、
    前記取込開口部に設けられている取込板であって、波を当てて前記システム側収容手段の内部に当該波を取り込むための前記取込板と、を備え、
    前記取込板は、前記取込開口部における水平方向の両端部の相互間に設けられており、
    前記取込板は、前記取込開口部よりも前記システム側収容手段の奥に設けられており、
    前記取込板は、前記システム側収容手段の正面側及び背面側に向かって延在している、
    発電システム。
  15. 前記発電システムは、海に浮かんでおり、
    前記取込開口部における上端部は、海面よりも上側に設けられており、前記取込開口部における下端部は、海面よりも下側に設けられている、
    請求項8から14の何れか一項に記載の発電システム。
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