JP7162054B2 - 非接触給電システム - Google Patents

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    • H02J50/10Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power using inductive coupling
    • H02J50/12Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power using inductive coupling of the resonant type

Description

本明細書は、非接触で交流電力を給電する非接触給電システムに関する。
非接触送電装置から非接触受電装置へ非接触で給電する非接触給電システムが実用化されている。非接触給電の方式を大別すると、電磁誘導方式、静電結合方式、および電磁界共鳴方式の3方式が有る。いずれの方式においても、非接触で交流電力が給電される。この種の非接触給電システムの一例が特許文献1に開示されている。特許文献1の非接触給電装置は、送電側に交流電源回路および送電素子を備え、受電側に受電素子および受電回路を備える。
国際公開第2017/141378号
ところで、特許文献1の装置構成において、受電素子が受電した交流電力は、受電回路により直流電力に変換され、直流電圧の大きさが調整されて電気負荷に供給される。一般的に、受電回路は、スイッチング素子を用いて構成される。ここで、受電素子に発生する受電電圧は、電気負荷の消費電力に応じて変動する。特に、電気負荷の消費電力が小さい場合に、受電電圧が大きくなる。このとき、受電回路のスイッチング素子または他の回路要素がショートモードで故障すると、大きな受電電圧が電気負荷まで到達する。この結果、電気負荷が過電圧故障することになって、故障範囲が拡大する。
さらに、非接触受電装置の筐体に電位上昇が発生して、安全性が低下するおそれも生じる。この種の安全性については、UL規格(米国)やCE規格(欧州)などに規定されている。すなわち、故障などで筐体に過渡的に発生する電位上昇を所定電圧値以下とする旨が規定されている。従来技術の非接触受電装置は、これらの規格に適合するための対策が施されていない。
本明細書では、非接触受電装置の受電回路にショートモードの故障が発生しても、故障範囲の拡大を防止できる非接触給電システムを提供することを解決すべき課題とする。
本明細書は、非接触で交流電力を受電する受電素子、前記受電素子が受電した前記交流電力を直流電力に変換して出力する交流/直流変換回路、ならびに、前記交流/直流変換回路に接続される入力側回路、および電気負荷に接続される出力側回路を含み、前記入力側回路と前記出力側回路の間が絶縁された状態で前記交流/直流変換回路から前記直流電力を受け取って前記電気負荷に給電する直流絶縁回路、を備える非接触受電装置と、前記非接触受電装置が接地される受電側筐体と、非接触で前記交流電力を前記受電素子に送電する非接触送電装置と、前記非接触送電装置が接地され、かつ大地に接地された送電側筐体と、前記受電側筐体を前記送電側筐体に電気的に係合させる係合部と、を備える非接触給電システムを開示する。
本明細書で開示する非接触給電システムは、非接触受電装置に直流絶縁回路を備えるので、受電素子と電気負荷の間が電気的に絶縁される。このため、交流/直流変換回路や直流絶縁回路にショートモードの故障が発生しても、受電素子で受電された大きな受電電圧や変換された直流電圧がそのまま電気負荷に到達することは無い。したがって、電気負荷は故障せず、故障範囲の拡大が防止される。
第1実施形態の非接触給電システムを適用する部品装着システムの概略構成を示す平面図である。 部品装着システムを構成する部品装着機およびローダの概略構成を示す側面図である。 第1実施形態の非接触給電システムの電気的な構成を示す回路図である。 直流絶縁回路の第一直流変圧機能、および第二直流変圧機能を模式的に説明する波形図である。 第2実施形態の非接触給電システムの電気的な構成を示す回路図である。
1.非接触給電システム1の適用箇所(部品装着システム9)の例示
まず、非接触給電システム1の適用箇所の一例である部品装着システム9の構成について説明する。図1は、第1実施形態の非接触給電システム1を適用する部品装着システム9の概略構成を示す平面図である。図1の紙面左右方向が、基板Kを搬送するX軸方向であり、紙面上下方向がY軸方向である。部品装着システム9は、部品装着ライン91、ローダ94、および管理コンピュータ99などで構成される。部品装着ライン91は、複数の部品装着機92がX軸方向に列設されて構成される。基板Kは、最も左側に配置された部品装着機92へ搬入され、順次右方向へ搬送されていき、最も右側に配置された部品装着機92から搬出される。なお、部品装着機92は、前後二列で基板Kを搬送するデュアルレーンタイプとされており、特にこのタイプに限定されない。図2は、部品装着システム9を構成する部品装着機92およびローダ94の概略構成を示す側面図ある。
部品装着機92は、基板搬送装置、フィーダ台93、および部品移載装置を備える。基板搬送装置は、基板KをX軸方向に搬送し、かつ装着作業実施位置に位置決めする。フィーダ台93は、部品装着機92の前側に設けられており、側面視でL字状の台である。フィーダ台93の上面に、複数のテープフィーダ97がX軸方向に並んで設けられる。部品移載装置は、吸着ノズルを用いて部品をテープフィーダ97から吸着し、基板K上の装着ポイントに装着する。
テープフィーダ97は、所定ピッチで部品を収容するキャリアテープを繰り出して、部品を供給する。テープフィーダ97は、図2に示されるように、本体971、テープリール972、位置決めピン973、コネクタ974、およびバーコード975を備える。テープリール972は、キャリアテープを巻回保持している。テープリール972は、本体971の中央付近に回転可能に支持される。
上下一対の位置決めピン973は、本体971の後側の上部寄りに離隔して設けられる。コネクタ974は、上下一対の位置決めピン973の間に配設される。コネクタ974は、電源供給用の接続ピン、および通信用の接続ピンを有する。バーコード975は、本体971の上面に付設される。バーコード975は、テープフィーダ97の個体を特定し、さらには、キャリアテープに収容されている部品の種類を特定するものである。
テープフィーダ97は、図2の矢印Jに示されるように、交換可能とされている。テープフィーダ97がフィーダ台93にセットされるとき、上下一対の位置決めピン973は、フィーダ台93の位置決め孔933に嵌入する。これにより、テープフィーダ97の取り付け位置が、適正に位置決めされる。また、コネクタ974は、フィーダ台93の受け側のコネクタ934に嵌合する。これにより、電源供給路および通信路が自動的に接続される。テープフィーダ97を自動で交換するために、ローダ94が設けられる。
図2に示されるように、部品装着機92の前面の概ね中間高さに、上部ガイドレール921が配設される。上部ガイドレール921は、X軸方向に延び、下向きに開口する断面U字状のレールである。部品装着機92の前面の上部ガイドレール921よりも上側の位置に、非接触送電コイル26が配設される。非接触送電コイル26は、X軸方向に延在する1個のコイルでもよいし、X軸方向に列設される複数個のコイルでもよい。非接触送電コイル26は、送電素子に相当し、非接触給電システム1の構成要素となる。
部品装着機92の前面の下部寄りに、下部ガイドレール922が配設される。下部ガイドレール922は、X軸方向に延び、上向きに開口する断面U字状のレールである。部品装着機92の前面の下部ガイドレール922よりも下側の位置に、ラックギヤ923が配設される。ラックギヤ923は、X軸方向に延び、その前面に複数の縦溝が刻まれている。隣接する部品装着機92の上部ガイドレール921、下部ガイドレール922、およびラックギヤ923は、相互に連結されて使用される。そのため、複数の部品装着機92は、同一構造にユニット化されており、列設台数の増減が可能となっている。
ローダ94は、下段の走行台95、および上段のフィーダ収納ユニット96からなる。走行台95は、上部ローラ951、下部ローラ952、ピニオンギヤ953、走行用モータ954、非接触受電コイル41、およびローダ制御装置955を備える。上部ローラ951は、部品装着機92の上部ガイドレール921に転動可能に係合する。下部ローラ952は、下部ガイドレール922に転動可能に係合する。ピニオンギヤ953は、ラックギヤ923に噛み合う。走行用モータ954は、ピニオンギヤ953を回転駆動する。これにより、図1の矢印Mに示されるように、ローダ94の全体がX軸方向に走行する。
非接触受電コイル41は、部品装着機92の非接触送電コイル26と所定の間隔を保って対向する。非接触受電コイル41は、受電素子に相当し、非接触給電システム1の構成要素となる。ローダ制御装置955は、走行用モータ954および後述のフィーダ移載機構961を制御する。ローダ制御装置955は、光無線通信路956を用いて、管理コンピュータ99に光通信接続される。
フィーダ収納ユニット96は、複数のテープフィーダ97を収納する。フィーダ収納ユニット96は、フィーダ移載機構961およびバーコードリーダ962を備える。フィーダ移載機構961は、テープフィーダ97をフィーダ台93にセットしたり、フィーダ台93からテープフィーダ97を回収したりする。バーコードリーダ962は、収納されたテープフィーダ97のバーコード975を読み取る。
管理コンピュータ99は、CPUや各種のメモリを有して、ソフトウェアで動作する。管理コンピュータ99は、通信線98を用いて、各部品装着機92と双方向通信可能に接続されている。管理コンピュータ99は、記憶している生産ジョブデータにしたがい、部品装着ライン91における部品の装着作業を制御する。また、前述した光無線通信路956を経由して、管理コンピュータ99とローダ制御装置955の間で、ローダ94の位置制御やテープフィーダ97の交換に関する指令および応答が授受される。
2.第1実施形態の非接触給電システム1
第1実施形態の非接触給電システム1の説明に移る。非接触給電システム1は、各部品装着機92からローダ94の電気負荷Lへ非接触で給電する。電気負荷Lは、走行用モータ954やローダ制御装置955、フィーダ移載機構961などである。図3は、第1実施形態の非接触給電システム1の電気的な構成を示す回路図である。非接触給電システム1は、各部品装着機92に設けられた非接触送電装置2、および、ローダ94に設けられた非接触受電装置3を備える。
非接触送電装置2の電源として、部品装着機92に直流電源21が設けられている。直流電源21は、商用周波数の交流電圧を整流する電源装置でもよいし、バッテリでもよい。非接触送電装置2の送電回路は、高圧側スイッチング素子22、低圧側スイッチング素子23、スイッチング制御部24、送電側共振コンデンサ25、および送電素子に相当する非接触送電コイル26で構成される。高圧側スイッチング素子22および低圧側スイッチング素子23として、IGBT素子(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ素子)を例示でき、これに限定されない。
高圧側スイッチング素子22の高圧端子221は、直流電源21の正側端子に211に接続される。高圧側スイッチング素子22の低圧端子222は、低圧側スイッチング素子23の高圧端子231、および送電側共振コンデンサ25の一端251に接続される。低圧側スイッチング素子23の低圧端子232は、直流電源21の負側端子212、および非接触送電コイル26の他端262に接続される。高圧側スイッチング素子22のゲート端子223、および低圧側スイッチング素子23のゲート端子233は、スイッチング制御部24に接続される。
また、送電側共振コンデンサ25の他端252と、非接触送電コイル26の一端261とが接続される。つまり、送電側共振コンデンサ25および非接触送電コイル26は、直列接続される。直流電源21の負側端子212は、部品装着機92の筐体929に接地される。さらに、筐体929は、大地Eに接地されており、電位上昇が防止される。これらの接地により、部品装着機92の電気的な故障に対する安全が確保される。
送電側共振コンデンサ25の静電容量値、および、非接触送電コイル26のインダクタンス値は、所望する送電側共振周波数が得られるように、適正に設定される。スイッチング制御部24は、送電側共振周波数に基づきゲート信号を生成して出力し、高圧側スイッチング素子22および低圧側スイッチング素子23を開閉制御する。これにより、交流の送電電圧VSが非接触送電コイル26に加えられる。
一方、非接触受電装置3の受電回路は、受電素子に相当する非接触受電コイル41、受電側共振コンデンサ42、交流/直流変換回路5、および直流絶縁回路6で構成される。非接触受電コイル41に対して、受電側共振コンデンサ42は並列接続される。非接触受電コイル41のインダクタンス値、および受電側共振コンデンサ42の静電容量値は、所望する受電側共振周波数が得られるように、適正に設定される。
ローダ94がX軸方向のいずれの位置にあっても、少なくとも1個の非接触送電コイル26が非接触受電コイル41に対向する。したがって、非接触送電コイル26からの電磁誘導作用により、交流の受電電圧VRが非接触受電コイル41に発生する。換言すると、非接触受電コイル41は、非接触で交流電力を受電する。受電電圧VRは、交流/直流変換回路5の全波整流回路51に入力される。
交流/直流変換回路5は、全波整流回路51、平滑コイル52、および平滑コンデンサ53で構成される。全波整流回路51は、4個のダイオードがブリッジ接続された回路である。全波整流回路51の出力側の一端は、平滑コイル52の一端に接続される。全波整流回路51の出力側の他端は、平滑コンデンサ53の他端に接続される。さらに、平滑コイル52の他端は、平滑コンデンサ53の一端に接続される。
全波整流回路51は、交流の受電電圧VRを直流の脈動電圧に整流する。脈動電圧とは、方向が一定で、大きさが周期的に変化する電圧である。平滑コイル52および平滑コンデンサ53は、脈動電圧を平滑して、直流電圧VDとする。直流電圧VDは、直流絶縁回路6の入力側回路61に入力される。
直流絶縁回路6は、入力側回路61および出力側回路65で構成される。入力側回路61は、変圧器7の一次巻線71、および、一次巻線71に直列接続されたスイッチング素子62からなる。スイッチング素子62には、スイッチング制御部63が付設されている。スイッチング制御部63は、固定または可変の繰り返し周波数でスイッチング素子62を開閉制御する。さらに、スイッチング制御部63は、スイッチング素子62が導通しているオン時間の比率を表すデューティ比を可変に制御する。これにより、一次巻線71には、繰り返し周波数で周期的に変化する一次脈動電圧V1が発生する。
出力側回路65は、変圧器7の二次巻線72、ダイオード66、および平滑コンデンサ67で構成される。変圧器7の変圧機能により、一次脈動電圧V1が変圧され、二次脈動電圧V2となって二次巻線72に発生する。二次巻線72の一端は、ダイオード66を経由して、平滑コンデンサ67の一端および電気負荷Lの一端に接続される。ダイオード66は、二次巻線72から平滑コンデンサ67に向かう電流を許容し、逆方向の電流を阻止する。さらに、二次巻線72の他端は、平滑コンデンサ67の他端および電気負荷Lの他端に接続される。ダイオード66および平滑コンデンサ67は、平滑素子の一例である。
変圧器7は、直流偏磁の影響を受けないように磁気回路が形成される。変圧器7の一次巻線71と二次巻線72の間は、電気的に絶縁されている。したがって、入力側回路61と出力側回路65の間も、電気的に絶縁される。これによれば、仮に、大きな故障電圧が入力側回路61に侵入しても、故障電圧がそのまま出力側回路65に移行して電気負荷Lに到達することは無い。
例えば、スイッチング素子62がショートモードで故障した場合に(短絡故障)、大きな受電電圧VRに対応する大きな直流電圧VDが一次巻線71に侵入する。それでも、変圧器7の作用で、二次巻線72に発生する電圧は、直流電圧VDよりも大きく低減される。これに対比し、受電回路が途中で絶縁されていない従来の回路構成では、大きな故障電圧がそのまま電気負荷Lまで到達する。この結果、電気負荷Lが過電圧故障することになって、故障範囲が拡大する。
また、直流絶縁回路6は、第一直流変圧機能、および第二直流変圧機能を有する。図4は、直流絶縁回路6の第一直流変圧機能、および第二直流変圧機能を模式的に説明する波形図である。図4の横軸は、共通の時間tを表し、上側の波形は、一次脈動電圧V1を表し、下側の波形は、二次脈動電圧V2を表す。
まず、第一直流変圧機能について説明する。図4に示されるように、一次脈動電圧V1は、デューティ比に対応した矩形波形となり、その波高値は直流電圧VDに一致する。これに対して、二次脈動電圧V2も、一次脈動電圧V1と同形の矩形波形となる。ただし、二次脈動電圧V2の波高値は、一次巻線71と二次巻線72との巻数比から定まる固定変圧比にしたがう。
一次巻線71の巻数N1、二次巻線72の巻数N2として数式で示すと、V2=V1×(N2/N1)となる。第1実施形態において、(N2/N1)は1未満であり、変圧器7は降圧機能を有する。なお、(N2/N1)が1を超え、変圧器7が昇圧機能を有してもよい。このように、第一直流変圧機能は、固定変圧比で表される変圧機能である。
ダイオード66および平滑コンデンサ67は、二次脈動電圧V2を平滑して直流の負荷電圧VL(図4の一点鎖線参照)を生成する。負荷電圧VLは、電気負荷Lに供給される。ここで、第二直流変圧機能について説明する。前述したように、スイッチング制御部63は、スイッチング素子62のデューティ比を可変に制御する。例えば、デューティ比が小さく制御されたとき、一次脈動電圧V1および二次脈動電圧V2は、図4に破線のハッチングで例示されるように、オン時間が短縮された矩形波形となる。
これにより、二次脈動電圧V2の実効値が減少する。したがって、この二次脈動電圧V2を平滑して得られる負荷電圧VLs(図4の破線参照)は、デューティ比が小さくないときの負荷電圧VLよりも小さくなる。デューティ比は、ゼロを超えかつ1未満の任意の値に制御可能であるので、負荷電圧VLは、可変に降圧される。このように、第二直流変圧機能は、デューティ比に依存する可変変圧比で表される降圧機能である。別の見方をすると、受電電圧VRに変動が生じても、スイッチング素子62のデューティ比を可変に制御することで、負荷電圧VLを安定化させることができる。
なお、電気負荷Lの低圧側端子は、ローダ94の筐体949に接地される。そして、ローダ94の筐体949と部品装着機92の筐体929の間には、上部ローラ951と上部ガイドレール921との係合、および、下部ローラ952と下部ガイドレール922との係合が介在する。これらの部材は、金属製ではあるが、確実な接地経路にはならない。このため、ローダ94の内部で電気的な故障が発生した場合に、筐体949の電位上昇が発生し得る。
例えば、電気負荷Lの高圧側端子に接続される電線が筐体949に接触する故障(図3の折れ線矢印X参照)と、スイッチング素子62のショートモードの故障が重畳する場合を想定する。この場合でも、直流絶縁回路6の変圧器7の作用で、二次巻線72に発生する電圧が低減されるので、筐体949の電位上昇も抑制される。したがって、ローダ94に電気的な故障が発生しても、安全が確保される。この結果、第1実施形態の非接触給電システム1は、安全性を規定したUL規格やCE規格などの各種規格に適合する。
第1実施形態で説明した非接触受電装置3は、直流絶縁回路6を備えるので、非接触受電コイル41と電気負荷Lの間が電気的に絶縁される。このため、交流/直流変換回路5や直流絶縁回路6にショートモードの故障が発生しても、非接触受電コイル41で受電された大きな受電電圧VRや変換された直流電圧VDがそのまま電気負荷Lに到達することは無い。したがって、電気負荷Lは故障せず、故障範囲の拡大が防止される。
3.第2実施形態の非接触給電システム1A
次に、第2実施形態の非接触給電システム1Aについて、第1実施形態と異なる点を主に説明する。図5は、第2実施形態の非接触給電システム1Aの電気的な構成を示す回路図である。第2実施形態において、ローダ94の電気負荷Lは、電圧値の異なる第1負荷電圧VL1および第2負荷電圧VL2を必要とする。例えば、複数の電気負荷Lの一部が第1負荷電圧VL1で動作し、電気負荷Lの残りが第2負荷電圧VL2で動作する。また例えば、1つの電気負荷Lが駆動電源に第1負荷電圧VL1を用い、制御電源に第2負荷電圧VL2を用いる。
上記した電気負荷Lに対応するため、第2実施形態では、非接触受電装置3Aの直流絶縁回路6Aの出力側回路65A以降の回路構成が変形される。詳述すると、変圧器7Aは、一次巻線71および二次巻線72に加えて、三次巻線73を有する。一次巻線71と二次巻線72の巻数比は、第1負荷電圧VL1に適合するように適正に設定される。一次巻線71と三次巻線73の巻数比は、第2負荷電圧VL2に適合するように適正に設定される。
入力側回路61において、第1実施形態と同様に、一次巻線71とスイッチング素子62が直列接続される。一方、出力側回路65Aは、並列接続された二回路からなる。第1の出力側回路において、二次巻線72の一端は、二次側ダイオード662を経由して、二次側平滑コンデンサ672の一端および電気負荷Lに接続される。二次側ダイオード662は、二次巻線72から二次側平滑コンデンサ672に向かう電流を許容し、逆方向の電流を阻止する。さらに、二次巻線72の他端は、二次側平滑コンデンサ672の他端および電気負荷Lに接続される。二次側平滑コンデンサ672の他端は、ローダ94の筐体949に接地される。
また、第2の出力側回路において、三次巻線73の一端は、三次側ダイオード663を経由して、三次側平滑コンデンサ673の一端および電気負荷Lに接続される。三次側ダイオード663は、三次巻線73から三次側平滑コンデンサ673に向かう電流を許容し、逆方向の電流を阻止する。さらに、三次巻線73の他端は、三次側平滑コンデンサ673の他端および電気負荷Lに接続される。三次側平滑コンデンサ673の他端は、ローダ94の筐体949に接地される。
変圧器7Aの一次巻線71と二次巻線72の間、および一次巻線71と三次巻線73の間は、電気的に絶縁されている。したがって、仮に、大きな故障電圧が入力側回路61に侵入しても、故障電圧がそのまま出力側回路65Aに移行して電気負荷Lに到達することは無い。したがって、電気負荷Lは故障せず、故障範囲の拡大が防止される。
4.実施形態の応用および変形
なお、第1および第2実施形態において、交流/直流変換回路5や直流絶縁回路(6、6A)の回路構成は、適宜変形可能である。また、第1実施形態で説明した第1直流変圧機能および第2直流変圧機能は、必須でない。例えば、変圧器7は、一次巻線71と二次巻線72の間が絶縁されていれば、固定変圧比が1であって第1直流変圧機能を有さずともよい。さらに、第1実施形態において、送電素子および受電素子はコイルとされているが、これに限定されない。つまり、第1実施形態の態様は、静電結合方式や電磁界共鳴方式の非接触給電システムにも応用できる。第1および第2実施形態は、その他にも様々な応用や変形が可能である。
第1および第2実施形態の非接触給電システム(1、1A)は、部品装着システム9に限定されず、他の製品の組立ラインや工作機械など、幅広い産業分野で利用可能である。
1、1A:非接触給電システム 2:非接触送電装置 26:非接触送電コイル 3、3A:非接触受電装置 41:非接触受電コイル 42:受電側共振コンデンサ 5:交流/直流変換回路 6、6A:直流絶縁回路 61:入力側回路 62:スイッチング素子 65、65A:出力側回路 66:ダイオード 67:平滑コンデンサ 7、7A:変圧器 71:一次巻線 72:二次巻線 73:三次巻線 9:部品装着システム 91:部品装着ライン 92:部品装着機 94:ローダ 99:管理コンピュータ L:電気負荷 VS:送電電圧 VR:受電電圧 VD:直流電圧 V1:一次脈動電圧 V2:二次脈動電圧 VL、VLs:負荷電圧 VL1:第1負荷電圧 VL2:第2負荷電圧

Claims (7)

  1. 非接触で交流電力を受電する受電素子、
    前記受電素子が受電した前記交流電力を直流電力に変換して出力する交流/直流変換回路、ならびに、
    前記交流/直流変換回路に接続される入力側回路、および電気負荷に接続される出力側回路を含み、前記入力側回路と前記出力側回路の間が絶縁された状態で前記交流/直流変換回路から前記直流電力を受け取って前記電気負荷に給電する直流絶縁回路、を備える非接触受電装置と、
    前記非接触受電装置が設けられる受電側筐体と、
    非接触で前記交流電力を前記受電素子に送電する非接触送電装置と、
    前記非接触送電装置が接地され、かつ大地に接地された送電側筐体と、
    前記送電側筐体に設けられた金属製のガイドレールと、
    前記受電側筐体に設けられて前記ガイドレールに転動可能に係合する金属製のローラと、を備え
    前記直流絶縁回路は、前記入力側回路が非接地とされ、前記出力側回路が前記受電側筐体に接地される、
    非接触給電システム。
  2. 複数の前記送電側筐体が列設され、
    前記ローラが前記ガイドレール上を転動することで、前記受電側筐体が複数の前記送電側筐体の列設方向へ移動する、
    請求項1に記載の部品装着システム用の非接触給電システム。
  3. 前記直流絶縁回路は、前記直流電力の直流電圧を変圧する直流変圧機能を有する、請求項1または2に記載の非接触給電システム。
  4. 前記直流絶縁回路の前記入力側回路は、変圧器の一次巻線、および、前記一次巻線に直列接続されて開閉動作することにより前記直流電力の直流電圧を一次脈動電圧に変成するスイッチング素子を含み、
    前記直流絶縁回路の前記出力側回路は、前記変圧器の前記一次巻線から絶縁された二次巻線、および、前記二次巻線から出力される二次脈動電圧を平滑して前記電気負荷に給電する平滑素子を含む、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の非接触給電システム。
  5. 前記直流絶縁回路は、
    前記変圧器の前記一次巻線と前記二次巻線との巻数比から定まる固定変圧比で前記直流電力の前記直流電圧を変圧する第一直流変圧機能、および、
    前記スイッチング素子のデューティ比の制御によって得られる可変変圧比で前記直流電力の前記直流電圧を変圧する第二直流変圧機能の少なくとも一方を有する、
    請求項4に記載の非接触給電システム。
  6. 前記直流絶縁回路は、一つの前記入力側回路、および複数の前記出力側回路を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の非接触給電システム。
  7. 前記直流絶縁回路は、複数の前記出力側回路のうちの少なくとも一回路において前記直流電力の直流電圧を変圧する直流変圧機能を有する、請求項6に記載の非接触給電システム。
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