JP7162035B2 - オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン類重合用触媒、オレフィン類重合用触媒の製造方法及びオレフィン類重合体の製造方法 - Google Patents
オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン類重合用触媒、オレフィン類重合用触媒の製造方法及びオレフィン類重合体の製造方法 Download PDFInfo
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Description
(1)ジアルコキシマグネシウムと、四価のチタンハロゲン化合物と、内部電子供与性化合物とを、脂環式炭化水素化合物を含む不活性有機溶媒中で相互に接触させてオレフィン類重合用固体触媒成分を得ることを特徴とするオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、
(2)前記不活性有機溶媒が、さらに脂環式炭化水素化合物以外の脂肪族炭化水素化合物を含むことを特徴とする上記(1)項に記載のオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、
(3)(I)上記(1)項又は(2)項に記載の製造方法により得られるオレフィン類重合用固体触媒成分及び
(II)下記一般式(1)
R1 pAlQ3-p (1)
(式中、R1は、炭素数1~6のアルキル基であり、Qは、水素原子又はハロゲン原子であり、pは、0<p≦3の実数であり、R1が複数存在する場合、各R1は、互いに同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合、各Qは、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
で表される一種以上の有機アルミニウム化合物
を含むことを特徴とするオレフィン類重合用触媒、
(4)(I)上記(1)項又は(2)項に記載の製造方法により得られるオレフィン類重合用固体触媒成分、
(II)下記一般式(1)
R1 pAlQ3-p (1)
(式中、R1は、炭素数1~6のアルキル基であり、Qは、水素原子又はハロゲン原子であり、pは、0<p≦3の実数であり、R1が複数存在する場合、各R1は、互いに同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合、各Qは、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
で表される一種以上の有機アルミニウム化合物及び
(III)外部電子供与性化合物
を含むことを特徴とする上記(3)項に記載にオレフィン類重合用触媒、
(5)(I)上記(1)項又は(2)項に記載の製造方法により得られるオレフィン類重合用固体触媒成分及び
(II)下記一般式(1)
R1 pAlQ3-p (1)
(式中、R1は、炭素数1~6のアルキル基であり、Qは、水素原子又はハロゲン原子であり、pは、0<p≦3の実数であり、R1が複数存在する場合、各R1は、互いに同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合、各Qは、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
で表される一種以上の有機アルミニウム化合物
を相互に接触させてオレフィン類重合用触媒を得ることを特徴とするオレフィン類重合用触媒の製造方法、
(6)上記(3)項又は(4)項に記載のオレフィン重合用触媒又は上記(5)項に記載の製造方法で得られるオレフィン類重合用触媒を用いてオレフィン類の重合を行うことを特徴とするオレフィン類重合体の製造方法
を提供するものである。
本発明に係るオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法は、ジアルコキシマグネシウムと、四価のチタンハロゲン化合物と、内部電子供与性化合物とを、脂環式炭化水素化合物を含む不活性有機溶媒中で相互に接触させてオレフィン類重合用固体触媒成分を得ることを特徴とするものである。
本発明において、上記式「ln(D90/D10)」で表される粒度分布が上記所定値以下にあるジアルコキシマグネシウムは、「粒度分布の狭いもの」を意味する。
ここで、D90は、レーザー光散乱回折法粒度測定機を用いて測定したときの、体積積算粒度分布における積算粒度で90%の粒径を意味するものである。また、D10は、レーザー光散乱回折法粒度測定機を用いて測定したときの、体積積算粒度分布における積算粒度で10%の粒径を意味するものである。
Ti(OR2)iX4-i (2)
(式中、R2は、炭素数1~4のアルキル基を示し、Xは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を示し、iは、0~3の整数である。)で表されるチタンテトラハライドもしくはアルコキシチタンハライド群から選択される一種の化合物であることが好ましい。
上記脂環式炭化水素化合物としては、脂環式飽和炭化水素や脂環式不飽和炭化水素から選ばれる一種以上から選ばれる、炭素数5~20であるものが好ましい。
上記脂環式炭化水素化合物として、具体的には、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、メチルシクロヘキサン、1,2-ジメチルシクロヘキサン、1,3-ジメチルシクロヘキサン、1,4-ジメチルシクロヘキサン、1,2,3-トリメチルシクロヘキサン、1,2,4-トリメチルシクロヘキサン、1,2,5-トリメチルシクロヘキサン、1,3,4-トリメチルシクロヘキサン、1,3,5-トリメチルシクロヘキサン、テトラメチルシクロヘキサン、ペンタメチルシクロヘキサン、ヘキサメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、プロピルシクロヘキサン、ブチルシクロヘキサン、ペンチルシクロヘキサン、へキシルシクロヘキサン、1,2-ジエチルシクロヘキサン、デカリン、メチルシクロヘキセン、ジシクロペンタジエン、ジシクロペンタン等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
脂環式炭化水素化合物以外の(脂環式炭化水素化合物を除く)脂肪族炭化水素化合物としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、イソオクタン、等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
上記懸濁液に四価のチタンハロゲン化合物を接触させる前、又は接触させた後に、内部電子供与性化合物から選ばれる一種以上を、-20~130℃で接触させる。さらに必要に応じてポリシロキサンを接触させて反応処理を行う。
上記調製方法においては、内部電子供与性化合物を接触させる前、又は後に、低温で熟成反応を行うことが望ましい。
本発明に係る製造方法において、得られるオレフィン類重合用固体触媒成分を構成するチタン原子、マグネシウム原子、ハロゲン原子及び電子供与性化合物の含有量は、本発明の効果を発揮し得る範囲において特に既定されない。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒は、
(I)本発明に係る製造方法により得られるオレフィン類重合用固体触媒成分及び
(II)下記一般式(1)
R1 pAlQ3-p (1)
(式中、R1は、炭素数1~6のアルキル基であり、Qは、水素原子又はハロゲン原子であり、pは、0<p≦3の実数であり、R1が複数存在する場合、各R1は、互いに同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合、各Qは、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
で表される一種以上の有機アルミニウム化合物
を含むことを特徴とするものである。
R1が複数存在する場合、各R1は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
R3 rSi(NR4R5)s(OR6)4-(r+s)(3)
(式中、rは、0≦r≦4の整数であり、sは、0≦s≦4の整数であり、r+sは、0≦r+s≦4の整数である。R3、R4及びR5は、水素原子、炭素数1~12の直鎖状アルキル基、炭素数3~12の分岐鎖状アルキル基、ビニル基、アリル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、フェニル基及びアラルキル基から選ばれる一種である。R3、R4及びR5は、ヘテロ原子を含有していてもよい。R3、R4及びR5は、互いに同一であっても異なっていてもよい。R4とR5は、結合して環形状を成していてもよい。R6は、炭素数1~4のアルキル基、ビニル基、アリル基、炭素数3~12のシクロアルキル基、炭素数6~12のフェニル基及びアラルキル基から選ばれる一種である。R6は、ヘテロ原子を含有してもよい。)で表される化合物が挙げられる。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒を構成する各成分の好適な含有量としては、後述する本発明に係るオレフィン類重合用触媒の製造方法で述べる各成分の好適な接触量に対応する量を挙げることができる。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒の製造方法は、
(I)本発明に係る製造方法により得られるオレフィン類重合用固体触媒成分及び
(II)下記一般式(1)
R1 pAlQ3-p (1)
(式中、R1は、炭素数1~6のアルキル基であり、Qは、水素原子又はハロゲン原子であり、pは、0<p≦3の実数であり、R1が複数存在する場合、各R1は、互いに同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合、各Qは、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
で表される一種以上の有機アルミニウム化合物
を相互に接触させる
ことを特徴とするものである。
本発明に係る製造方法においては、上記接触処理により、目的とするオレフィン類重合用触媒を調製することができる。
本発明に係るオレフィン類重合体の製造方法は、本発明に係るオレフィン重合用触媒又は本発明に係る製造方法により得られたオレフィン類重合用触媒の存在下にオレフィン類の重合を行うことを特徴とするものである。
以下の実施例及び比較例において、オレフィン類重合用固体触媒成分中のチタンの含有量は、JIS 8311-1997「チタン鉱石中のチタン定量方法」(酸化還元滴定)に準じて測定した。
以下の実施例及び比較例において、オレフィン類重合用固体触媒成分中の内部電子供与性化合物の含有量は、ガスクロマトグラフィー((株)島津製作所製、GC-14B)を用いて下記測定条件にて測定した。
また、オレフィン類重合用固体触媒成分中の内部電子供与性化合物の含有割合(質量%)は、内部電子供与性化合物の含有量を測定したときに、該内部電子供与性化合物の標準溶液に基づいて測定した検量線により求めた。
[測定条件]
・カラム:パックドカラム(φ2.6×2.1m, Silicone SE-30 10%,Chromosorb WAW DMCS 80/100、ジーエルサイエンス(株)社製)
・検出器:FID(Flame Ionization Detector,水素炎イオン化型検出器)
・キャリアガス:ヘリウム、流量40mL/分
・測定温度:気化室280℃、カラム225℃、検出器280℃、又は気化室265℃、カラム180℃、検出器265℃
以下の実施例及び比較例において、デジタル画像解析式粒子径分布測定装置((株)堀場製作所製カムサイザー)を用い、以下の測定条件において、オレフィン類重合用固体触媒成分及びオレフィン類重合体の体積基準積算粒度分布の自動測定を行ない、体積基準積算粒度で10%の粒子径(D10)、体積基準積算粒度で50%の粒子径(D50)及び体積基準積算粒度で90%の粒子径(D90)を求めた。
[測定条件]
・ファネル位置:6mm
・カメラのカバーエリア:ベーシックカメラ3%未満、ズームカメラ10%未満
・目標カバーエリア:0.5%
・フィーダ幅:40mm
・フィーダコントロールレベル:57、40秒
・測定開始レベル:47
・最大コントロールレベル:80
・コントロールの基準:20
・画像レート:50%(1:2)
・粒子径定義:粒子1粒ごとにn回測定したマーチン径の最小値
・SPHT(球形性)フィッティング:1
・クラス上限値:対数目盛32μm~4000μmの範囲で50点を選択
粒度分布指数(SPAN)=(D90-D10)/D50 (α)
以下の実施例及び比較例において、オレフィン類重合用固体触媒成分1g当たりのプロピレン重合活性(PP重合活性)は、下記式(β)により算出した。
PP重合活性(g-pp/g-触媒)=得られた重合体の質量(g)/固体触媒成分の質量(g)(β)
以下の実施例及び比較例において、オレフィン類重合体の嵩密度(BD)は、JIS K-6721:1997に従って測定した。
以下の実施例及び比較例において、オレフィン類重合体の溶融流れ性を示すメルトフローレート(MFR)は、ASTM D 1238、JIS K 7210に準じて測定した。
以下の実施例及び比較例において、攪拌機を具備したフラスコの内部雰囲気を窒素ガスで置換した後、上記フラスコに、4.0gのオレフィン類重合体(ポリプロピレン)と、200mLのp-キシレンを装入し、外部温度をキシレンの沸点以上(約150℃)とすることにより、フラスコ内部のp-キシレンの温度を沸点下(137~138℃)に維持しつつ、2時間かけて重合体を溶解した。その後、1時間かけて液温を23℃まで冷却し、不溶解成分と溶解成分とを濾過分別した。上記溶解成分の溶液を採取し、加熱減圧乾燥によりp-キシレンを留去し、得られた残留物をキシレン可溶分(XS)とし、その質量を重合体(ポリプロピレン)に対する相対値(質量%)で求めた。
<オレフィン類重合用固体触媒成分の調製>
攪拌機を具備した容量500mLのフラスコの内部雰囲気を窒素ガスで置換した後、上記フラスコに、ジエトキシマグネシウム10g及びシクロヘキサン30mLを装入して懸濁状態とし、懸濁液aを得た。
次いで、攪拌機を具備した容量500mLの丸底フラスコの内部雰囲気を窒素ガスで置換した後、上記丸底フラスコに、シクロヘキサン20mL及び四塩化チタン25mLを注入し、更に、上記懸濁液aと接触させることで懸濁液bを得た。
次いで、上記懸濁液bに、2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン(IIDMP)1.92mL(7.7ミリモル)及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート(EEECA)0.94mL(5.8ミリモル)を添加し、懸濁液cを得た。
次いで、上記懸濁液cを90℃まで昇温し、温度90℃を保持した状態で撹拌しながら3時間反応させて反応液aを得た。反応終了後、撹拌を停止し、上記反応液aから上澄み液をデカンテーションにより抜き出し、上記丸底フラスコ中に反応生成物(残渣)を得た。
次いで、上記反応生成物をシクロヘキサン75mLで4回洗浄し、新たにシクロヘキサン40mL及び四塩化チタン20mLを添加して懸濁液dを得た。
次いで、上記懸濁液dを90℃まで昇温し、温度90℃を保持した状態で撹拌しながら15分反応させて反応液bを得た。この操作をさらに3回行って最終反応液を得た後、40℃のヘプタン75mLで6回洗浄してから固液を分離し、粉末状のオレフィン重合用固体触媒成分を得た。
得られたオレフィン重合用固体触媒成分中のチタン含有量、2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン(IIDMP)含有量及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート(EEECA)含有量を測定した結果を表1に示す。また、上記オレフィン重合用固体触媒成分のD10、D50、D90及び粒度分布指数(SPAN)を測定した結果を表1に示す。
攪拌機を具備した容量2.0Lのオートクレーブの内部雰囲気を窒素ガスで置換した後、上記オートクレーブに、n-ヘプタン7.5mL、トリエチルアルミニウム1.32ミリモル及びシクロヘキシルメチルジメトキシシラン0.13ミリモルを装入した。
次いで、上記オートクレーブに、上記オレフィン重合用固体触媒成分をチタン原子換算で0.0026ミリモル相当量装入し、オレフィン類重合用触媒を形成した。
得られたオレフィン類重合用触媒が入った上記オートクレーブに、水素ガス1.5L及び液化プロピレン1.4Lを装入し、20℃で5分間の予備重合を行った後に70℃まで昇温し、1時間の本重合を行い、オレフィン類重合体(ポリプロピレン)を得た。このとき、固体触媒成分1g当たりのプロピレン重合活性(PP重合活性)を算出した。また、得られたオレフィン類重合体について、嵩密度(BD)、溶融流れ性(MFR)、キシレン可溶分(XS)、体積基準積算粒度で50%の粒子径(D50)及び粒度分布指数(SPAN)を測定した。結果を表2に示す。
実施例1の<オレフィン類重合用固体触媒成分の調製>において、「シクロヘキサン」を「エチルシクロヘキサン」に変更した以外は実施例1と同様にしてオレフィン類重合用固体触媒成分を得た。
得られたオレフィン重合用固体触媒成分中のチタン含有量、2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン含有量及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート含有量を測定した結果を表1に示す。また、上記オレフィン重合用固体触媒成分のD10、D50、D90及び粒度分布指数(SPAN)を測定した結果を表1に示す。
また、実施例1の<オレフィン類重合用触媒の調製>において、オレフィン類重合用固体触媒成分を本実施例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合用触媒を形成した。
また、実施例1の<オレフィン類重合体の形成>においてオレフィン類重合用触媒を本実施例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合体(ポリプロピレン)を得た。この際の固体触媒成分1g当たりのプロピレン重合活性(PP重合活性)を算出した。また、得られたオレフィン類重合体について、嵩密度(BD)、溶融流れ性(MFR)、キシレン可溶分(XS)、粒子径(D50)及び粒度分布指数(SPAN)を測定した。結果を表2に示す。
実施例1の<オレフィン類重合用固体触媒成分の調製>において、「シクロヘキサン」を「デカリン」に変更した以外は実施例1と同様にしてオレフィン類重合用固体触媒成分を得た。
得られたオレフィン重合用固体触媒成分中のチタン含有量、2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン含有量及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート含有量を測定した結果を表1に示す。また、上記オレフィン重合用固体触媒成分のD10、D50、D90及び粒度分布指数(SPAN)を測定した結果を表1に示す。
また、実施例1の<オレフィン類重合用触媒の調製>において、オレフィン類重合用固体触媒成分を本実施例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合用触媒を形成した。
また、実施例1の<オレフィン類重合体の形成>において、オレフィン類重合用触媒を本実施例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合体(ポリプロピレン)を得た。この際の固体触媒成分1g当たりのプロピレン重合活性(PP重合活性)を算出した。また、得られたオレフィン類重合体について、嵩密度(BD)、溶融流れ性(MFR)、キシレン可溶分(XS)、粒子径(D50)及び粒度分布指数(SPAN)を測定した。結果を表2に示す。
実施例1の<オレフィン類重合用固体触媒成分の調製>において、「シクロヘキサン」を「ヘプタン」に変更した以外は実施例1と同様にしてオレフィン類重合用固体触媒成分を得た。
得られたオレフィン重合用固体触媒成分中のチタン含有量、2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン含有量及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート含有量を測定した結果を表1に示した。また、上記オレフィン重合用固体触媒成分のD10、D50、D90及び粒度分布指数(SPAN)を測定した結果を表1に示す。
また、実施例1の<オレフィン類重合用触媒の調製>において、オレフィン類重合用固体触媒成分を本比較例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合用触媒を形成した。
また、実施例1の<オレフィン類重合体の形成>において、オレフィン類重合用触媒を本比較例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合体(ポリプロピレン)を得た。この際の固体触媒成分1g当たりのプロピレン重合活性(PP重合活性)を算出した。また、得られたオレフィン類重合体について、嵩密度(BD)、溶融流れ性(MFR)、キシレン可溶分(XS)、粒子径(D50)及び粒度分布指数(SPAN)を測定した。結果を表2に示す。
実施例1の<オレフィン類重合用固体触媒成分の調製>において、「シクロヘキサン」を「トルエン」に変更した以外は実施例1と同様にしてオレフィン類重合用固体触媒成分を得た。
得られたオレフィン重合用固体触媒成分中のチタン含有量、2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン含有量及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート含有量を測定した結果を表1に示す。また、上記オレフィン重合用固体触媒成分のD10、D50、D90及び粒度分布指数(SPAN)を測定した結果を表1に示す。
また、実施例1の<オレフィン類重合用触媒の調製>において、オレフィン類重合用固体触媒成分を本比較例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合用触媒を形成した。
また、実施例1の<オレフィン類重合体の形成>において、オレフィン類重合用触媒を本比較例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合体(ポリプロピレン)を得た。この際の固体触媒成分1g当たりのプロピレン重合活性(PP重合活性)を算出した。また、得られたオレフィン類重合体について、嵩密度(BD)、溶融流れ性(MFR)、キシレン可溶分(XS)、粒子径(D50)及び粒度分布指数(SPAN)を測定した。結果を表2に示す。
実施例1の<オレフィン類重合用固体触媒成分の調製>において、「シクロヘキサン」を「ヘプタンとシクロヘキサンの混合溶媒(ヘプタン/シクロヘキサンで表される体積比が75/25であるもの)」に変更し、「90℃」を「107℃」に変更し、「2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン1.92mL(7.7ミリモル)及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート0.94mL(5.8ミリモル)」を「2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン1.72mL(6.9ミリモル)及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート0.88mL(5.5ミリモル)」に変更した以外は実施例1と同様にしてオレフィン類重合用固体触媒成分を得た。
得られたオレフィン重合用固体触媒成分中のチタン含有量、2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン含有量及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート含有量を測定した結果を表1に示す。また、上記オレフィン重合用固体触媒成分のD10、D50、D90及び粒度分布指数(SPAN)を測定した結果を表1に示す。
また、実施例1の<オレフィン類重合用触媒の調製>において、オレフィン類重合用固体触媒成分を本実施例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合用触媒を形成した。
また、実施例1の<オレフィン類重合体の形成>において、オレフィン類重合用触媒を本実施例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合体(ポリプロピレン)を得た。この際の固体触媒成分1g当たりのプロピレン重合活性(PP重合活性)を算出した。また、得られたオレフィン類重合体について、嵩密度(BD)、溶融流れ性(MFR)、キシレン可溶分(XS)、粒子径(D50)及び粒度分布指数(SPAN)を測定した。結果を表2に示す。
実施例4の<オレフィン類重合用固体触媒成分の調製>において、「ヘプタン/シクロヘキサンで表される体積比が75/25である混合溶媒」を「ヘプタン/デカリンで表される体積比が75/25である混合溶媒」に変更した以外は実施例4と同様にしてオレフィン類重合用固体触媒成分を得た。
得られたオレフィン重合用固体触媒成分中のチタン含有量、2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン含有量及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート含有量を測定した結果を表1に示す。また、上記オレフィン重合用固体触媒成分のD10、D50、D90及び粒度分布指数(SPAN)を測定した結果を表1に示す。
また、実施例1の<オレフィン類重合用触媒の調製>において、オレフィン類重合用固体触媒成分を本実施例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合用触媒を形成した。
また、実施例1の<オレフィン類重合体の形成>において、オレフィン類重合用触媒を本実施例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合体(ポリプロピレン)を得た。この際の固体触媒成分1g当たりのプロピレン重合活性(PP重合活性)を算出した。また、得られたオレフィン類重合体について、嵩密度(BD)、溶融流れ性(MFR)、キシレン可溶分(XS)、粒子径(D50)及び粒度分布指数(SPAN)を測定した。結果を表2に示す。
実施例4の<オレフィン類重合用固体触媒成分の調製>において、「ヘプタン/シクロヘキサンで表される体積比が75/25である混合溶媒」を「ヘプタン」に変更し、「2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン1.72mL(6.9ミリモル)及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート0.88mL(5.5ミリモル)」を「2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン1.48mL(5.9ミリモル)及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート0.82mL(5.1ミリモル)」に変更した以外は実施例4と同様にしてオレフィン類重合用固体触媒成分を得た。
得られたオレフィン重合用固体触媒成分中のチタン含有量、2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン含有量及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート含有量を測定した結果を表1に示す。また、上記オレフィン重合用固体触媒成分のD10、D50、D90及び粒度分布指数(SPAN)を測定した結果を表1に示す。
また、<オレフィン類重合用触媒の調製>において、オレフィン類重合用固体触媒成分を本比較例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合用触媒を形成した。
また、<オレフィン類重合体の形成>において、オレフィン類重合用触媒を本比較例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合体(ポリプロピレン)を得た。この際の固体触媒成分1g当たりのプロピレン重合活性(PP重合活性)を算出した。また、得られたオレフィン類重合体について、嵩密度(BD)、溶融流れ性(MFR)、キシレン可溶分(XS)、粒子径(D50)及び粒度分布指数(SPAN)を測定した。結果を表2に示す。
実施例4の<オレフィン類重合用固体触媒成分の調製>において、「ヘプタン/シクロヘキサンで表される体積比が75/25である混合溶媒」をを「ヘプタン」に変更した以外は実施例4と同様にしてオレフィン類重合用固体触媒成分を得た。
得られたオレフィン重合用固体触媒成分中のチタン含有量、2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン含有量及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート含有量を測定した結果を表1に示す。また、上記オレフィン重合用固体触媒成分のD10、D50、D90及び粒度分布指数(SPAN)を測定した結果を表1に示す。
また、<オレフィン類重合用触媒の調製>において、オレフィン類重合用固体触媒成分を本比較例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合用触媒を形成した。
また、<オレフィン類重合体の形成>において、オレフィン類重合用触媒を本比較例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合体(ポリプロピレン)を得た。この際の固体触媒成分1g当たりのプロピレン重合活性(PP重合活性)を算出した。また、得られたオレフィン類重合体について、嵩密度(BD)、溶融流れ性(MFR)、キシレン可溶分(XS)、粒子径(D50)及び粒度分布指数(SPAN)を測定した。結果を表2に示す。
<オレフィン類重合用固体触媒成分の調製>
攪拌機を具備した容量500mLのフラスコの内部雰囲気を窒素ガスで置換した後、上記フラスコに、ジエトキシマグネシウム10g、シクロヘキサン45mL及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート0.45mL(2.8ミリモル)を装入して懸濁状態とし、懸濁液a′を得た。
次いで、上記懸濁液a′に、四塩化チタン30mLを注入し、この懸濁液a′の温度10℃を保持した状態で撹拌しながら1時間反応させて反応液a′を得た。反応終了後、撹拌を停止し、上記反応液a′に、2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン3.84mL(15.4ミリモル)及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート1.00mL(6.21ミリモル)を添加し、懸濁液b′を得た。
次いで、上記懸濁液b′を90℃まで昇温し、温度90℃を保持した状態で撹拌しながら3時間反応させて反応液b′を得た。反応終了後、撹拌を停止し、上記反応液b′から上澄み液をデカンテーションにより抜き出し、上記フラスコ中に反応生成物(残渣)を得た。
次いで、上記反応生成物をシクロヘキサン75mLで4回洗浄し、新たにシクロヘキサン30mL及び四塩化チタン30mLを添加して洗浄生成液を得た。
次いで、上記洗浄生成液を90℃まで昇温し、温度90℃を保持した状態で撹拌しながら15分反応させて反応液c′を得た。この操作をさらに4回行って最終反応液を得た後、40℃のヘプタン75mLで6回洗浄してから固液を分離し、粉末状のオレフィン重合用固体触媒成分を得た。
得られたオレフィン重合用固体触媒成分中のチタン含有量、2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン含有量及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート含有量を測定した結果を表1に示す。また、得られたオレフィン重合用固体触媒成分のD10、D50、D90及び粒度分布指数(SPAN)を測定した結果を表1に示す。
また、実施例1の<オレフィン類重合用触媒の調製>において、オレフィン類重合用固体触媒成分を本実施例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合用触媒を形成した。
また、実施例1の<オレフィン類重合体の形成>において、オレフィン類重合用触媒を本実施例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合体(ポリプロピレン)を得た。この際の固体触媒成分1g当たりのプロピレン重合活性(PP重合活性)を算出した。また、得られたオレフィン類重合体について、嵩密度(BD)、溶融流れ性(MFR)、キシレン可溶分(XS)、粒子径(D50)及び粒度分布指数(SPAN)を測定した。結果を表2に示す。
実施例6の<オレフィン類重合用固体触媒成分の調製>において、「シクロヘキサン」を「エチルシクロヘキサン」に変更し、懸濁液b'の加熱温度および反応液c'を得るための洗浄生成液の加熱温度をいずれも「100℃」に変更した以外は実施例6と同様にしてオレフィン類重合用固体触媒成分を得た。
得られたオレフィン重合用固体触媒成分中のチタン含有量、2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン含有量及び(2-エトキシエチル)エチルカーボネート含有量を測定した結果を表1に示す。また、得られたオレフィン重合用固体触媒成分のD10、D50、D90及び粒度分布指数(SPAN)を測定した結果を表1に示す。
また、実施例1の<オレフィン類重合用触媒の調製>において、オレフィン類重合用固体触媒成分を本実施例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合用触媒を形成した。
また、実施例1の<オレフィン類重合体の形成>において、オレフィン類重合用触媒を本実施例で得られたものに変更した以外は、実施例1と同様にしてオレフィン類重合体(ポリプロピレン)を得た。この際の固体触媒成分1g当たりのプロピレン重合活性(PP重合活性)を算出した。また、得られたオレフィン類重合体について、嵩密度(BD)、溶融流れ性(MFR)、キシレン可溶分(XS)、粒子径(D50)及び粒度分布指数(SPAN)を測定した。結果を表2に示す。
また、表1及び表2より、実施例2~実施例7においても、ジアルコキシマグネシウムと、四価のチタンハロゲン化合物と、内部電子供与性化合物とを、脂環式炭化水素化合物を含む不活性有機溶媒中で相互に接触させて得られたオレフィン類重合用固体触媒成分を用いていることにより、加工性や結晶性等の諸特性のバランスに優れた重合体を高い重合活性の下で調製し得ることが分かる。
Claims (6)
- ジアルコキシマグネシウムと、四価のチタンハロゲン化合物と、内部電子供与性化合物とを、脂環式炭化水素化合物を含む不活性有機溶媒中で相互に接触させてオレフィン類重合用固体触媒成分を得ることを特徴とするオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法。
- 前記不活性有機溶媒が、さらに脂環式炭化水素化合物以外の脂肪族炭化水素化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載のオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法。
- (I)請求項1又は請求項2に記載の製造方法により得られるオレフィン類重合用固体触媒成分及び
(II)下記一般式(1)
R1 pAlQ3-p (1)
(式中、R1は、炭素数1~6のアルキル基であり、Qは、水素原子又はハロゲン原子であり、pは、0<p≦3の実数であり、R1が複数存在する場合、各R1は、互いに同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合、各Qは、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
で表される一種以上の有機アルミニウム化合物
を含むことを特徴とするオレフィン類重合用触媒。 - (I)請求項1又は請求項2に記載の製造方法により得られるオレフィン類重合用固体触媒成分、
(II)下記一般式(1)
R1 pAlQ3-p (1)
(式中、R1は、炭素数1~6のアルキル基であり、Qは、水素原子又はハロゲン原子であり、pは、0<p≦3の実数であり、R1が複数存在する場合、各R1は、互いに同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合、各Qは、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
で表される一種以上の有機アルミニウム化合物及び
(III)外部電子供与性化合物
を含むことを特徴とする請求項3に記載にオレフィン類重合用触媒。 - (I)請求項1又は請求項2に記載の製造方法により得られるオレフィン類重合用固体触媒成分及び
(II)下記一般式(1)
R1 pAlQ3-p (1)
(式中、R1は、炭素数1~6のアルキル基であり、Qは、水素原子又はハロゲン原子であり、pは、0<p≦3の実数であり、R1が複数存在する場合、各R1は、互いに同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合、各Qは、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
で表される一種以上の有機アルミニウム化合物
を相互に接触させてオレフィン類重合用触媒を得ることを特徴とするオレフィン類重合用触媒の製造方法。 - 請求項3又は請求項4に記載のオレフィン重合用触媒又は請求項5に記載の製造方法で得られるオレフィン類重合用触媒を用いてオレフィン類の重合を行うことを特徴とするオレフィン類重合体の製造方法。
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