JP7161532B2 - フライアッシュの回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フライアッシュの回収方法に関するものであり、より詳細には、未燃カーボン含量が低減された改質フライアッシュを効率よく回収する方法に関する。
フライアッシュをセメント混合材又はコンクリート混合材(以下、あわせて混合材と記す)として使用する場合、一般にフライアッシュに含まれる未燃カーボンが少ないものが好適とされる。
しかし、一般に石炭火力発電所から発生したフライアッシュの未燃カーボン含有量は様々であり、多いもので15質量%存在し、混合材として好適なものは一部に限られるのが現状である。
未燃カーボンの少ないフライアッシュを得るためには、例えば特許文献1~3に示すようにフライアッシュを焼成し未燃カーボンを燃焼除去する方法がある。
しかしながら、フライアッシュを焼成して未燃カーボンを除去する方法においては、原料となるフライアッシュの未燃カーボン含有量に応じて運転条件を変更しなければならないという問題がある。例えば、特許文献3には外熱式ロータリーキルンを用い、原料の供給量や燃焼用ガスの供給量を適宜変更しながら安定運転を維持する方法が記載されている。
具体的には、未燃カーボン含有量の多いフライアッシュと少ないフライアッシュとでは、未燃カーボンが十分に燃焼するための適切な焼成条件(例えば、原料供給量、酸素供給量、加熱温度、加熱時間など)が異なる。例えば、未燃カーボン含有量の多い場合には、原料供給量を少なく、酸素供給量を多く、加熱時間を長くする等のことが必要になる。一方で、未燃カーボン含有量の少ないフライアッシュを、多いものと同じ条件で加熱することは経済的な不利益が大きい。そのため、全ての原料を同じ条件で処理することは困難であり、多様な未燃カーボン含有量の原料を取り扱う場合には運転条件を度々変更せざるを得ない。
しかし、運転条件を変更すると言っても、未燃カーボンを燃焼除去するための加熱温度は、著しく高温であり(例えば700℃以上)、その変更は容易ではない。例えば、原料の切り替わりのタイミングは炉内の熱バランスが崩れやすく、温度が上がり過ぎたり、下がり過ぎたりすることが多く、また、一時的に酸素の供給量が不足して未燃カーボンが十分に低減されないといった問題も生じる。さらには、原料の切り替わり頻度が高いと、原料の切り替わりに制御が追い付かず、結果的に混合材として好適な製品がほとんど得られないといった事態が生じる可能性もある。
特開2008-126117号公報 特開平11-060299号公報 特開2017-029942号公報
従って、本発明の目的は、フライアッシュ原粉に含まれる未燃カーボン含量を、一定の焼成条件で低減することができ、焼成条件の変更等による負担が軽減され、安定して未燃カーボン含量が低減された改質フライアッシュを回収することが可能なフライアッシュの回収方法を提供することにある。
本発明者らはフライアッシュ原粉に含まれる未燃カーボン含量を低減する方法について検討した結果、フライアッシュ原粉を篩にかけることにより未燃カーボン含有量を低減できること、及びこの未燃カーボン含有量は、篩の目開きの調整により制御できる点に着目し、様々な未燃カーボン含有量の原料フライアッシュも篩の目開きを制御することによって、一定の未燃カーボン含有量に制御できることに想到し、本発明を完成するに到った。
本発明によれば、未燃カーボンを含むフライアッシュ原粉を焼成することにより未燃カーボンを燃焼除去する焼成工程を含むフライアッシュの回収方法において、
前記フライアッシュ原粉について未燃カーボン含量を測定する工程と、該フライアッシュ原粉を篩分級することにより、未燃カーボン含量が低減された篩下分であるフライアッシュ微粉を得る篩分級工程とを含み、
前記篩分級工程において使用される篩の目開きは、フライアッシュ原粉が有する未燃カーボン含量に応じて設定され、該未燃カーボン含量が多い場合には、目開きの小さな篩が使用され、該未燃カーボン含量が少ない場合には、目開きの大きな篩が使用され、
前記篩下分であるフライアッシュ微粉を、前記焼成工程を介して回収することを特徴とするフライアッシュの回収方法が提供される。
本発明のフライアッシュの回収方法においては、次の手段を好適に採用することができる。
(1)前記篩分級工程で使用される篩は、前記フライアッシュ原粉の未燃カーボン含量に応じて、20~90μmの範囲の目開きを有するものに設定されること。
(2)前記フライアッシュ原粉に含まれる未燃カーボン含量について、閾値Aを設定しておき、
前記閾値Aよりも大きな未燃カーボン含量を有するフライアッシュ原粉については、篩分級を行い、得られた篩下分の微粉について、前記焼成工程を介して回収する工程を含み、
前記閾値A以下の未燃カーボン含量を有するフライアッシュ原粉についても前記焼成工程を介して回収する工程を含むこと。
(3)前記閾値Aが2~6質量%の範囲に設定されていること。
(4)前記フライアッシュ原粉に含まれる未燃カーボン含量について、前記閾値Aよりも小さい閾値Aをさらに設定し、該閾値A以下の未燃カーボン含量を有するフライアッシュ原粉については、焼成を行わず、そのまま回収する工程を含み、該閾値Aよりも大きく且つ前記閾値A以下の未燃カーボン含量を有するフライアッシュ原粉については、前記焼成工程を介して回収すること。
(5)前記閾値Aが前記閾値Aよりも小さいことを条件として、該閾値Aが5質量%以下の範囲設定されていること。
(6)前記篩分級により得られる篩上分である粗粉については、焼成工程を介することなく、そのまま回収すること。
本発明によれば、多様な未燃カーボン含有量のフライアッシュを原料として取り扱う場合であっても、これを事前に篩にかけることにより未燃カーボン量を均質化することができ、よって未燃カーボン量の低減化のための焼成に際して、その運転条件を変更する必要がなく、効率よく、未燃カーボン量が低減された改質フライアッシュを回収することが可能となる。
本発明のフライアッシュの回収方法において採用される基本フローを示す図。 本発明のフライアッシュの回収方法において使用される好適なフローを示す図。 本発明のフライアッシュの回収方法において使用される他のフローを示す図。
<フライアッシュ原粉>
本発明において、回収するフライアッシュ(フライアッシュ原粉)は、石炭火力発電所などの石炭を燃焼する設備において発生する一般的なフライアッシュを指す。また、石炭と併せて、石炭以外の燃料や可燃系廃棄物が混焼され発生したフライアッシュも含む。
このようなフライアッシュには、炭素分の燃え残りとされる未燃カーボンが含有されており、含有量は一般に1~15質量%である。この未燃カーボン含量が多いと、フライアッシュを混合材として使用した場合に問題を生じる。具体的には、未燃カーボン含量が多いと、モルタルやコンクリートの表面に未燃カーボンが浮き出し、黒色部が発生するといった問題が生じる可能性が高い。さらに、化学混和剤などの薬剤が未燃カーボンに吸着すると言った問題も生じる可能性がある。
即ち、モルタルやコンクリートの混合材等として使用されるフライアッシュでは、未燃カーボン含量が少ないことが要求され、例えば、JISII種のフライアッシュは強熱減量が5質量%以下とされている。しかるに、石炭燃焼設備等から発生するフライアッシュ原粉は、未燃カーボン含量が一定ではなく、且つ最大で15質量%程度の量で未燃カーボンを含んでいるものもある。従って、未燃カーボン含量の少ないフライアッシュを得るために、未燃カーボン含量の低減化が行われる。
このような低減化は、既に述べたように、焼成(即ち、高温加熱)により行われるのであるが、未燃カーボン含量によって最適焼成条件が異なっている。このため、従来は、フライアッシュ原粉に含まれる未燃カーボン量に応じて焼成条件、即ち、加熱炉の運転条件を変えていたのであるが、このような運転条件の変更は容易ではない。このため、本発明では、焼成条件を変更することなく、効率よく、未燃カーボン含量が低減された改質フライアッシュを回収するため、以下に述べるようなフローでフライアッシュ原粉を処理してフライアッシュの回収が行われる。
<基本フロー>
本発明の回収方法の基本フローを示す図1を参照して、本発明では、上記のようなフライアッシュ原粉について、未燃カーボン含量の測定が行われる。即ち、未燃カーボン含量によって、最適な焼成条件が異なっているため、一定の焼成条件で焼成を行うために、先ず、その未燃カーボン含量を把握しておくわけである。
未燃カーボン含量の測定方法は、それ自体公知であり、例えば、これに限定されるものではないが、以下の手段を採用することができる。
(A)フライアッシュ原粉を燃焼させて発生したCO・COガスを赤外線検出する方法;
(B)フライアッシュ原粉について強熱減量を測定し、該強熱原料から未燃カーボン含有量を推定する方法;
(C)メチレンブルー吸着量を測定し、この吸着量に基づいて算出する方法;
(D)密かさ比重試験により算出する方法;
(E)マイクロ波を照射して未燃カーボン含有量を推定する方法;
未燃カーボン含量が測定された後、このフライアッシュ原粉は、篩分級に供されるが、この篩分級は、フライアッシュ原粉を、未燃カーボン含量が少ないものと多いものとに分けるために行われるものである。
例えば、フライアッシュを篩分級して篩下分(微粉)と篩上分(粗粉)とに分けたとき、フライアッシュ原粉の未燃カーボン含量、用いた篩の目開き及び篩下分の未燃カーボン含量について測定した結果を、下記の表1に示した。
Figure 0007161532000001
この表1の測定結果から理解されるように、微粉(篩下)の未燃カーボン含量は、篩にかける前に比べて低下しており、未燃カーボン粒子の多くは粗粉側(篩上分)へ分配されていることが理解される。即ち、篩として目開きの小さなものを使用すれば、未燃カーボン含量が低減化され、常に未燃カーボン含量が常に一定値以下のフライアッシュを回収できるが、目開きが小さければ小さいほど、微粉の収率低下、処理能力の低下、網の耐久性の低下などの影響が大きくなる。
従って、本発明では、フライアッシュ原粉の未燃カーボン含量に応じて、篩分級に使用される篩の目開きを設定して篩分級が行われ、未燃カーボン含量が多い場合には、小さな目開きの篩を使用し、未燃カーボン含量が少ない場合には、相対的に大きな目開きの篩を用いて篩分級が行われる。これにより、未燃カーボン含量が常に一定値以下の篩下分(微粉)を効率よく得ることができ、このような微粉について焼成を行うことにより、焼成条件を変更することなく、未燃カーボン量が大きく低減された改質フライアッシュを回収することができる。これが、本発明の基本的原理である。
本発明において、篩分級の方法は特に限定されず、公知の技術が利用可能である。例えば、振動を利用して篩い分けるタイプ、超音波を利用して篩い分けるタイプ、原料を気流に同伴させて篩網を通過させながら篩い分けるタイプなどが工業的に採用されており、本発明では、これら何れの方法による篩分級を採用することができる。
また、本発明において、フライアッシュ原粉に含まれる未燃カーボン量は1~15質量%程度の範囲内で変動することを考慮すると、常に一定の焼成条件で焼成を行うという目的を達成するためには、篩の目開きは、20~90μmの範囲にあればよい。
さらに、フライアッシュ原粉の未燃カーボン含有量に応じてきめ細かに目開きを変更させてもよいが、通常は、目開きが上記範囲内にある2種乃至3種の篩を用いれば、本発明の目的は十分に達成できる。
例えば、篩下分の未燃カーボン含有量を6質量%以下の篩下分(微粉)を得ようとする場合を例に取ると、篩にかけるフライアッシュ原粉の未燃カーボン含有量に応じて、以下の範囲の目開きを有する篩を好適に用いることができる。
原粉の未燃カーボン含量 篩の目開き
9質量%以下 75~90μm
6~11質量% 45~75μm
11質量%を超えるもの 20~45μm
上記のような篩分級により得られた篩下分、即ち微粉は、未燃カーボン含量が一定の値以下にあり、図1に示されているように、かかる微粉について焼成が行われ、かかる焼成により、未燃カーボンが燃焼除去され、さらに未燃カーボン量が低減される。
このような焼成手段は、特に限定されずフライアッシュの未燃カーボンを焼成除去する公知の技術を適宜選択、使用が可能である。
例えば、焼成のための加熱炉としては、ロータリーキルン、旋回気流燃焼炉、流動層炉などを使用することができる。
また、焼成条件は、未燃カーボン含量がJISII種灰同等以上まで低減されるように、例えば未燃カーボン含量が、3質量%以下、特に2質量%以下となるように加熱温度、加熱時間、炉内での充填率が設定される。具体的には、加熱温度は700~1000℃、特に750~950℃に設定され、この加熱温度に応じて、加熱時間や充填率が設定される。未燃カーボン含量が多い程、加熱温度は高く、充填率は低く設定され、また加熱時間は長く設定される。未燃カーボンは炉内で発熱するため、焼成に供するフライアッシュの未燃カーボン含有量によって炉内温度は変動するが、本発明においては、篩分級によって、フライアッシュの未燃カーボン含有量が事前に低減されているため大きく発熱することがなく、容易に上記温度の範囲内で加熱処理することが可能である。
焼成処理により未燃カーボン含量が低減された改質フライアッシュは、通常、冷却されて回収される。冷却は、間接冷却、直接冷却のいずれでも良く、一般的には、200℃以下、好ましくは100℃以下まで冷却する。さらに最終的には、自然冷却等により室温程度まで冷却して使用されることになる。
このように、未燃カーボン含量が低減された改質フライアッシュは、セメント混合材又はコンクリート混合材などとして好適に使用される。
また、本発明において、篩分級により得られた篩上分、即ち、粗粉は、未燃カーボン含量がかなり多くなっている。このようなフライアッシュは、別途、未燃カーボン含量を減らすために、焼成を行うこともできるが、前述した微粉について行われる焼成とは、焼成条件を大きく異にする必要があるため、経済的でなく、そのまま、回収し、セメントクリンカー製造原料に供するのがより経済的で好ましい。
<好適なフロー>
上述した基本フローでは、フライアッシュ原粉の全てについて篩分級が行われるが、この篩分級を、一部のフライアッシュ原粉についてのみ行うことにより、篩分級に要する負担を軽減することが好適である。
既に述べたように、フライアッシュ原粉に含まれる未燃カーボン量は1~15質量%程度であり、未燃カーボン量の少ないフライアッシュ原粉もかなり存在する。そこで、図2に示されているように、未燃カーボン含量に一定の閾値Aを設定し、未燃カーボン含量Xが閾値Aを超えたフライアッシュ原粉について(即ち、A<X)、前述した篩分級を行い、未燃カーボン含量Xが閾値A以下のフライアッシュ原粉については(即ち、X≦A)、篩分級を行わず、そのまま焼成処理に供する。即ち、未燃カーボン含量Xが閾値Aを超えたフライアッシュ原粉では、篩下分(微粉)の未燃カーボン量が低減されており、閾値A以下のフライアッシュ原粉が示す未燃カーボン含量に近くなっている。従って、この微粉は、閾値A以下のフライアッシュ原粉と同等の焼成条件で焼成することができ、また、閾値A以下のフライアッシュ原粉と混合して焼成を行うこともできる。
かかる態様において、このような未燃カーボン含量Xについての閾値Aは、2~6質量%、特に4~6質量%の範囲に設定することが好適である。例えば、この閾値Aが小さいと、焼成により未燃カーボンを効率よく除去できるが、一方、篩分級に供するフライアッシュ原粉の量が増えるばかりか、用いる篩の目開きが小さくなる。従って、焼成による未燃カーボンの除去効率と篩分級の効率とのバランスから、閾値Aは上記の範囲内に設定されていることが好適である。
上記のような焼成によって得られた改質フライアッシュは、基本フローと同様、適宜冷却されて回収され、混合材として好適に使用される。
また、閾値Aを超えたフライアッシュ原粉での篩分級により得られる篩上分(粗粉)は、やはり基本フローと同様、そのまま回収し、セメントクリンカー製造原料に供することが好適である。
<他のフロー>
上述した図2に示された態様では、未燃カーボン含量Xについて一つの閾値Aを設定しているが、本発明では、閾値Aよりも小さな範囲に、さらにもう一つの閾値Aを設定することができる。閾値Aに加えて閾値A(A<A)を設定した場合のフローは図3に示されている。この態様では、図3に示されているように、未燃カーボン含量Xに応じて、次のようにして回収操作が行われる。
X≦Aのとき;
焼成することなく、そのままフライアッシュ原粉を回収する。
<X≦Aのとき;
フライアッシュ原粉について、図2におけるX≦Aのフライアッシュ原粉と同様、焼成を行って回収される。
<Xのとき;
図2のフローと同様、篩分級を行い、篩下分の微粉について焼成を行って回収し、篩上分の粗粉については、焼成を行うことなく、そのまま回収する。
即ち、JISII種のフライアッシュは強熱減量が5質量%以下と規定されているように、未燃カーボン含量が一定値以下のフライアッシュは、未燃カーボン含量を低減させることなく、そのまま、混合材の用途に適用しても差し支えない。従って、この態様では、フライアッシュ原粉の処理パターンが増えるものの、閾値Aよりも小さな範囲に閾値Aを設定して焼成を行わないパターンを増やすことにより、熱エネルギーの消費を低減させることができるという利点がある。
従って、上記の態様において、閾値Aよりも小さな領域に設定される閾値Aの範囲は、JISII種の規定を考慮して、5質量%以下、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下とするのがよい。
上記のようにして焼成することなく回収された未燃カーボン含量が閾値A以下のフライアッシュは、そのまま混合材として使用することもできるし、焼成により未燃カーボン含量が低減された改質フライアッシュと混合して、混合材等の用途に供することもできる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
尚、以下の参考例及び実施例において、未燃カーボン含量は、JIS A 6201記載の強熱減量試験方法に準拠して測定した。
<参考例>
国内の石炭火力発電所にて発生した未燃カーボン含有量が3.4質量%のフライアッシュ原粉Aを用意した。
このフライアッシュ原粉Aを、外熱式ロータリーキルンを用いて、充填率10%、温度780℃、加熱時間15分に設定して加熱処理(焼成)を行った。加熱後の未燃カーボン含有量は1.3質量%まで低下させることができた。
一方、未燃カーボン含有量が11.7質量%のフライアッシュ原粉Bを用意した。
このフライアッシュ原粉Bを、上記と同様、温度780℃で焼成した。但し、未燃カーボン含有量が多いため、充填率は8%に下げ、加熱時間は20分まで長くしたが、加熱後の未燃カーボン含有量は、4.1質量%までにしかならなかった。
そこでさらに充填率を4%まで低下させて加熱を行ったところ、加熱後の未燃カーボン含有量は、1.6質量%まで低下した。
これらの結果から、未燃カーボン含有量が多いフライアッシュは、充填率を低くしたり、加熱時間を長くしたりしなければ(即ち、加熱条件を変化させなければ)、加熱前の未燃カーボン含有量が少ないものと同等となるまで、加熱により該未燃カーボン含有量を低減させることはできないことが判る。
なお、フライアッシュAも充填率4%、加熱時間20分で焼成すれば、当然に、未燃カーボン含有量は1.3質量%未満となることが予測されるが、このような加熱条件では、処理可能量が減り、効率が悪くなる。
<実施例>
続いて、フライアッシュの篩分けによる未燃カーボン含有量の低減効果について以下に示す。
国内の石炭火力発電所にて発生したフライアッシュ原粉(サンプルNo.1~32)を用意し、目開き90μm、75μm、45μmの篩にかけ、篩下分の微粉を回収した。
各サンプルのフライアッシュ原粉、及び篩下分の微粉について、未燃カーボン含量は、前述した表1に示した。
表1の結果から、フライアッシュ原粉を篩にかけることで得られる微粉は未燃カーボン含有量が低下していることがわかる。また目開きが小さいほど、未燃カーボン含有量がより低下していることがわかる。
目開き90μmの篩を用いると、未燃カーボン含有量が9質量%程度であれば、篩下の未燃カーボン含有量を6質量%以下にできる可能性がある。中には未燃カーボン含有量が9質量%以下であっても、微粉の未燃カーボン含有量を6質量%以下とすることができないものもあった。
目開き75μmの篩を用いた場合、未燃カーボン含有量が9質量%以下のフライアッシュであれば、篩下の未燃カーボン含有量を全て6質量%以下とすることできた。
また、目開き45μmの篩を用いた場合では、実験に供したフライアッシュ原粉は全て、微粉の未燃カーボン含有量を6質量%以下とすることができた。
即ち、仮に未燃カーボン含有量を6質量%以下に設定し、目開きが90μm、75μm及び45μmの三種の篩を用いて行うとすれば、未燃カーボン含有量が8質量%以下の場合には目開き90μmの篩を用い、未燃カーボン含有量が7質量%を超え9質量%以下の場合には目開き75μmの篩を用い、9質量%を超える場合には、目開き45μmの篩を用いれば、安定して未燃カーボン含有量が6質量%以下のフライアッシュを回収できることがわかる。なお、篩を二種しか用いない場合には、目開きが75μmのものと45μmのものとの2つを用いることで、6質量%以下という目標を達成可能である。

Claims (7)

  1. 未燃カーボンを含むフライアッシュ原粉を焼成することにより未燃カーボンを燃焼除去する焼成工程を含むフライアッシュの回収方法において、
    前記フライアッシュ原粉について未燃カーボン含量を測定する工程と、該フライアッシュ原粉を篩分級することにより、未燃カーボン含量が低減された篩下分であるフライアッシュ微粉を得る篩分級工程とを含み、
    前記篩分級工程において使用される篩の目開きは、フライアッシュ原粉が有する未燃カーボン含量に応じて設定され、該未燃カーボン含量が多い場合には、目開きの小さな篩が使用され、該未燃カーボン含量が少ない場合には、目開きの大きな篩が使用され、
    前記篩下分であるフライアッシュ微粉を、前記焼成工程を介して回収することを特徴とするフライアッシュの回収方法。
  2. 前記篩分級工程で使用される篩は、前記フライアッシュ原粉の未燃カーボン含量に応じて、20~90μmの範囲の目開きを有するものに設定される請求項1に記載のフライアッシュの回収方法。
  3. 前記フライアッシュ原粉に含まれる未燃カーボン含量について、閾値Aを設定しておき、
    前記閾値Aよりも大きな未燃カーボン含量を有するフライアッシュ原粉については、篩分級を行い、得られた篩下分の微粉について、前記焼成工程を介して回収する工程を含み、
    前記閾値A以下の未燃カーボン含量を有するフライアッシュ原粉についても前記焼成工程を介して回収する工程を含む請求項1に記載のフライアッシュの回収方法。
  4. 前記閾値Aが2~6質量%の範囲に設定されている請求項3に記載のフライアッシュの回収方法。
  5. 前記フライアッシュ原粉に含まれる未燃カーボン含量について、前記閾値Aよりも小さい閾値Aをさらに設定し、該閾値A以下の未燃カーボン含量を有するフライアッシュ原粉については、焼成を行わず、そのまま回収する工程を含み、該閾値Aよりも大きく且つ前記閾値A以下の未燃カーボン含量を有するフライアッシュ原粉については、前記焼成工程を介して回収する請求項3に記載のフライアッシュの回収方法。
  6. 前記閾値Aが前記閾値Aよりも小さいことを条件として、該閾値Aが5質量%以下の範囲設定されている請求項5に記載のフライアッシュの回収方法。
  7. 前記篩分級により得られる篩上分である粗粉については、焼成工程を介することなく、そのまま回収する請求項1に記載のフライアッシュの回収方法。
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