JP7160307B2 - 開閉弁およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、開閉弁およびその製造方法に関し、例えば、空気調和機に用いられ、閉弁状態において少量の冷媒を流動させる絞り弁として機能する除湿弁に適した開閉弁およびその製造方法に関する。
従来、除湿運転を行う空気調和機では、室内熱交換機を2つの熱交換器で構成し、これら両熱交換器の間に絞り弁としての除湿弁を設けている。このような除湿弁として、開弁状態と閉弁状態とを切り換え、閉弁状態において絞り弁として機能する開閉弁が用いられる。空気調和機では、通常運転時に除湿弁を開弁状態にして両熱交換器を一体として機能させる。一方、除湿運転時には、除湿弁を閉弁状態にして絞り弁とし、上流側の熱交換器を凝縮器として機能させ、下流側の熱交換器を蒸発器として機能させる。
空気調和機に使用される除湿弁としては、閉弁状態においてブリード流量と言われる少量の冷媒を流動させるためのブリード溝を弁座に設けたものが知られている。除湿弁として、通電閉形(ノーマルオープンタイプ)の直動式の電磁弁が用いられることが多い。
従来の開閉弁の一例としての電磁弁が特許文献1に開示されている。特許文献1の電磁弁は、電磁ソレノイド装置の非通電時には、プランジャばねのばね力によりプランジャが押し上げられ、プランジャに固定された弁体が弁座から離れた開弁状態になる。また、電磁ソレノイド装置の通電時には、プランジャばねのばね力に抗してプランジャが磁気力により下方に移動され、弁体が弁座に接した閉弁状態になる。
特開2013-221652号公報
上述した電磁弁は、弁体がプランジャに固定されているので、閉弁状態において弁体が磁気力により弁座に押し付けられる。そのため、比較的大きい力で弁体が弁座に繰り返し押し付けられるので、経年使用により弁座や弁体の摩耗が生じるおそれがある。そして、このような電磁弁を除湿弁として採用した場合に弁座や弁体の摩耗が生じると、弁座に設けられたブリード溝の開口深さが小さくなり、ブリード流量が低下してしまう。弁体にブリード溝が設けられた構成でも同様である。これにより、空気調和機の吹き出し温度が低下して、再熱除湿能力が悪化するおそれがある。
そこで、本発明は、経年使用によるブリード流量の低下を抑制できる開閉弁およびその製造方法を提供することを目的とする。
閉弁は、弁室と前記弁室に開口する弁ポートとを有する弁本体と、前記弁ポートにはめ込まれ、前記弁本体に外側面を密着して固定された環状の弁座シート部材と、前記弁座シート部材に設けられた弁座に対向して配置された弁体部を有する弁体と、前記弁体部が前記弁座に接離するように前記弁体を移動させる駆動部と、を有し、前記弁座シート部材の外側面および前記弁本体における前記外側面が密着する面の少なくとも一方に、前記弁体部が前記弁座に接した閉弁状態において前記弁室から前記弁ポートに通じるブリード溝が設けられていることを特徴とする。
上記開閉弁によれば、弁本体の弁ポートにはめ込まれ、弁本体に外側面を密着して固定された環状の弁座シート部材を有している。そして、弁座シート部材の外側面および弁本体における弁座シート部材の外側面が密着する面の少なくとも一方に、弁体部が弁座に接した閉弁状態において弁室から弁ポートに通じるブリード溝が設けられている。このようにしたことから、ブリード溝が互いに接する弁体部および弁座のいずれにも露出することなく設けられているので、経年使用により弁体部や弁座の摩耗が生じた場合でも、ブリード溝が変形して深さが小さくなることを防ぐことができる。そのため、経年使用によるブリード流量の低下を抑制できる。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る開閉弁は、弁室と前記弁室に開口する弁ポートと前記弁ポートを囲む弁座とを有する弁本体と、前記弁座に先端部が対向するように配置された弁体と、前記弁体の先端部に内側面を密着して固定された環状の弁体部シート部材と、前記弁体部シート部材に設けられた弁体部が前記弁座に接離するように前記弁体を移動させる駆動部と、を有し、前記弁体部シート部材の内側面および前記弁体における前記内側面が密着する面の少なくとも一方に、前記弁体部が前記弁座に接した閉弁状態において前記弁室から前記弁ポートに通じるブリード溝が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、弁体の先端部に内側面を密着して固定された環状の弁体部シート部材を有している。そして、弁体部シート部材の内側面および弁体における弁体部シート部材の内側面が密着する面の少なくとも一方に、弁体部が弁座に接した閉弁状態において弁室から弁ポートに通じるブリード溝が設けられている。このようにしたことから、ブリード溝が互いに接する弁体部および弁座のいずれにも露出することなく設けられているので、経年使用により弁体部や弁座の摩耗が生じた場合でも、ブリード溝が変形して深さが小さくなることを防ぐことができる。そのため、経年使用によるブリード流量の低下を抑制できる。
前記ブリード溝が、前記弁室側から前記弁ポート側に向かうにしたがって断面積が小さくなるように形成されていることが好ましい。このようにすることで、流体がブリード溝を流れる際に生じる流動音を効果的に抑制することができる。
閉弁の製造方法は、弁室と前記弁室に開口する弁ポートとを有する弁本体と、前記弁ポートにはめ込まれ、前記弁本体に外側面を密着して固定された環状の弁座シート部材と、前記弁座シート部材に設けられた弁座に対向して配置された弁体部を有する弁体と、前記弁体部が前記弁座に接離するように前記弁体を移動させる駆動部と、を有する開閉弁の製造方法であって、前記弁座シート部材の外側面および前記弁本体における前記外側面が密着する面の少なくとも一方に、前記弁体部が前記弁座に接した閉弁状態において前記弁室から前記弁ポートに通じるブリード溝を設けたのち、前記弁座シート部材を前記弁ポートにはめ込み、前記弁本体に前記外側面を密着させて固定することを特徴とする。
上記開閉弁の製造方法によれば、弁座シート部材の外側面および弁本体における弁座シート部材の外側面が密着する面の少なくとも一方に、弁体部が弁座に接した閉弁状態において弁室から弁ポートに通じるブリード溝を設ける。そのあと、弁座シート部材を弁ポートにはめ込み、弁本体に弁座シート部材の外側面を密着させて固定する。このようにしたことから、例えば、弁本体に少量(ブリード流量)の流体を流動させる微細な貫通孔を設ける構成に比べて、弁座シート部材または弁本体の表面に微細な溝を設ける構成の方が、容易かつ精度良く加工することができる。そのため、経年使用によるブリード流量の低下を抑制できる開閉弁を容易に製造することができる。
上記目的を達成するために、本発明の他の一態様に係る開閉弁の製造方法は、弁室と前記弁室に開口する弁ポートと前記弁ポートを囲む弁座とを有する弁本体と、前記弁座に先端部が対向するように配置された弁体と、前記弁体の先端部に内側面を密着して固定された環状の弁体部シート部材と、前記弁体部シート部材に設けられた弁体部が前記弁座に接離するように前記弁体を移動させる駆動部と、を有する開閉弁の製造方法であって、前記弁体部シート部材の内側面および前記弁体における前記内側面が密着する面の少なくとも一方に、前記弁体部が前記弁座に接した閉弁状態において前記弁室から前記弁ポートに通じるブリード溝を設けたのち、前記弁体部シート部材を前記弁体の先端部に前記内側面を密着させて固定することを特徴とする開閉弁の製造方法。
本発明によれば、弁体部シート部材の内側面および弁体における弁体部シート部材の内側面が密着する面の少なくとも一方に、弁体部が弁座に接した閉弁状態において弁室から弁ポートに通じるブリード溝を設ける。そのあと、弁体部シート部材を弁体の先端部にその内側面を密着させて固定する。このようにしたことから、例えば、弁本体に少量(ブリード流量)の流体を流動させる微細な貫通孔を設ける構成に比べて、弁座シート部材または弁本体の表面に微細な溝を設ける構成の方が、容易かつ精度良く加工することができる。そのため、経年使用によるブリード流量の低下を抑制できる開閉弁を容易に製造することができる。
本発明によれば、経年使用によるブリード流量の低下を効果的に抑制できる。
本発明の第1実施例に係る開閉弁の縦断面図である。 図1の開閉弁の弁座近傍の拡大断面図である。 図1の開閉弁が有する弁座シート部材を示す図である。 本発明の第2実施例に係る開閉弁の縦断面図である。 図4の開閉弁の弁座近傍の拡大断面図である。 図4の開閉弁が有する弁体部シート部材を示す図である。
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例に係る開閉弁の構成について、図1~図3を参照して説明する。なお、本明細書において、開閉弁とは、閉弁状態において少量の冷媒が流動する弁装置を含む。
図1は、本発明の第1実施例に係る開閉弁の縦断面図である。図2は、図1の開閉弁の弁座近傍の拡大断面図である。図1は開弁状態を示し、図2は閉弁状態を示す。図3は、図1の開閉弁が有する弁座シート部材を示す図であり、図3(a)は下方から見た図であり、図3(b)は、図3(a)のA-A線に沿う断面図である。なお、本明細書において、「上下左右」は各図において各部材の相対的な位置関係を示すために用いており、絶対的な位置関係を示すものではない。
第1実施例の開閉弁1は、例えば、空気調和機の除湿運転時の冷媒を絞る除湿弁(ドライ弁)として使用される。開閉弁1は、磁気力により弁体を駆動する電磁弁である。開閉弁1は、これ以外にも、モーターの回転力により弁体を駆動する電動弁などであってもよい。
図1、図2に示すように、開閉弁1は、弁本体10と、吸引子13と、弁座シート部材20と、プランジャ30と、弁体40と、電磁式アクチュエータ50と、を有している。
弁本体10は、キャン11と、弁ポート部材12と、を有している。
キャン11は、逆有底円筒状の小径部11aとその下部に連なる大径部11bとを有する段付き状に形成されている。
弁ポート部材12は、下端にフランジ部を有する円筒状に形成されている。キャン11と弁ポート部材12とは、例えば、ステンレスなどの金属製であり、弁ポート部材12がキャン11の大径部11bに下からはめ込まれて、当該大径部11bにフランジ部が溶接等により接合して固定される。
弁ポート部材12は、内周面12aの上端近傍に逆円錐状のテーパ面12bが設けられている。弁ポート部材12は、内周面12a、テーパ面12bおよび上端面12cが順に連なっている。
吸引子13は、円筒状に形成されており、キャン11の小径部11aの下部に固定されている。吸引子13は、磁界により磁化される固定鉄心である。
弁本体10は、弁室14と、弁室14に開口する弁ポート15と、を有している。弁室14は、キャン11の大径部11b、弁ポート部材12および吸引子13によって画定される。弁ポート15は、弁ポート部材12によって画定される。
キャン11の大径部11bには、側方に延びる第1導管16が接続されている。弁ポート部材12の下部には、下方に延びる第2導管17が接続されている。第1導管16は弁室14に通じており、第2導管17は弁ポート15に通じている。
弁座シート部材20は、例えば、ステンレスなどの金属製であり、円環状に形成されている。弁座シート部材20は、図3に示すように、円筒部21と、円筒部21の上端に連なり、上方に向かうにしたがって径が大きくなるテーパ部22と、テーパ部22の上端に連なるフランジ部23と、を一体に有している。
弁座シート部材20は、円筒部21の外周面24a、テーパ部22の外側の逆円錐状のテーパ面24bおよびフランジ部23の下面24c(これらをまとめて弁座シート部材20の外側面24という)に、複数のブリード溝25が設けられている。外側面24は、弁座シート部材20の外側にあり、弁ポート部材12(すなわち本体部10)の面と対向して当該面に密着して重なる面である。ブリード溝25は、円筒部21の外周面24aの下端からテーパ部22のテーパ面24bの上端まで上方に向かって延び、そして、フランジ部23の下面24cの内縁から外縁まで径方向に延びている。
本実施例において、複数のブリード溝25は、所定深さおよび所定幅の断面V字状に形成されており、周方向に60度間隔で6つ設けられている。また、複数のブリード溝25は、弁室14側から弁ポート15側に向かうにしたがって断面積(延在方向に直交する断面積)が徐々に小さくなるように形成されている。つまり、閉弁状態のときに冷媒が流れる流路(ブリード流路)が徐々に細くなる。または、ブリード溝25の断面積が段々と小さくなるように形成されていてもよい。このようにすることで、冷媒がブリード溝25を流れる際に生じる流動音を効果的に抑制することができる。
弁座シート部材20は、例えば、切削加工により外側面24に複数のブリード溝25を設けたのち、弁ポート15に上方からはめ込まれ、圧入またはレーザ溶接などにより接合固定される。このとき、弁座シート部材20は、外側面24である円筒部21の外周面24a、テーパ部22のテーパ面24bおよびフランジ部23の下面24cを、それぞれ弁ポート部材12の内周面12a、テーパ面12bおよび上端面12cに隙間なく密着して重ねられる。これにより、複数のブリード溝25は、弁ポート部材12と弁座シート部材20との間において弁室14側から弁ポート15側に通じる、所定のブリード流量の冷媒を流動させる流路を構成する。
本実施例では、複数のブリード溝25が弁座シート部材20に設けられているが、複数のブリード溝25が弁ポート部材12の内周面12a、テーパ面12bおよび上端面12cに設けられた構成を採用してもよい。ブリード溝25が弁ポート部材12と弁座シート部材20との両方の面に設けられた構成を採用してもよい。すなわち、弁座シート部材20の外側面24および弁本体10における外側面24が密着する面の少なくとも一方に、弁室14から弁ポート15に通じるブリード溝25が設けられていればよい。また、複数のブリード溝25の深さ、幅、断面形状、数および配置などは開閉弁の構成や用途等に応じて任意に設定される。複数のブリード溝25は、弁室14側から弁ポート15側まで一定の断面積となるように形成されていてもよい。
弁座シート部材20は、テーパ部22の内側に逆円錐状のテーパ面である弁座26を有している。すなわち、弁座26は、ブリード溝25が設けられる外側面24と反対側の内側の面に弁室14に向けて設けられている。
プランジャ30は、円筒状に形成されており、キャン11の小径部11aの上部に吸引子13と対向して上下方向に移動可能に収容されている。プランジャ30は、吸引子13との間に圧縮コイルばねであるプランジャばね31を挟んでいる。プランジャ30は、プランジャばね31により上方に向けて押されている。すなわち、プランジャばね31は、プランジャ30を吸引子13から離す方向に押している。キャン11の天井部11cは、プランジャ30の上方移動限界(上端位置)を定めるストッパとなる。
弁体40は、例えば、ステンレスなどの金属製であり、先端部である下部大径部41と、中間胴部42と、上部小径部43と、を一体に有している。
下部大径部41は、下端部の外側に逆円錐状のテーパ面である弁体部44を有している。弁体部44は、弁座シート部材20の弁座26に上下方向に対向して配置される。弁体40が上方に移動すると、弁体部44が弁座シート部材20の弁座26から離れる。これにより、弁ポート15が弁室14に対して開いて、開弁状態となる。また、弁体40が下方に移動すると、弁体部44が弁座シート部材20の弁座26に接する(すなわち着座する)。これにより、弁ポート15が弁室14に対して閉じ、閉弁状態となる。
中間胴部42は、吸引子13の貫通孔13aおよびプランジャ30の通し孔30aに上下方向に移動可能に挿入されている。上部小径部43は、プランジャ30の内側に配置されており、中間胴部42より大径の円筒状の嵌合部材32が嵌められている。嵌合部材32は、上部小径部43のかしめ部43aにより固定されている。嵌合部材32は、プランジャ30の内側に弁体40とともに上下方向に移動可能に収容されている。
嵌合部材32は、キャン11の天井部11cとの間に圧縮コイルばねである閉弁ばね33を挟んでいる。嵌合部材32は、閉弁ばね33により下方に向けて押されている。すなわち、閉弁ばね33は、嵌合部材32に固定された弁体40を弁座シート部材20に近づける方向に押している。閉弁ばね33のばね力(復元力)は、プランジャばね31のばね力より小さくなるように設定されている。嵌合部材32が閉弁ばね33に押されることにより、嵌合部材32の下面がプランジャ30における通し孔30aの周りの部分に押し付けられている。
電磁式アクチュエータ50は、ハウジング51と、ハウジングに収容されたボビン52と、ボビン52に巻回された電線で構成されたコイル53と、を有している。電磁式アクチュエータ50は、略円筒状に形成されており、キャン11の小径部11aが内側に嵌められている。ハウジング51の上部には、半球状凸部を有する板ばね状のストッパ54が固定されている。このストッパ54の半球状凸部をキャン11の小径部11aに複数箇所(例えば4カ所)設けられた半球状の凹部のいずれかに嵌め合わせることで、キャン11に対して電磁式アクチュエータ50が位置決め固定される。
電磁式アクチュエータ50は、吸引子13、プランジャ30,プランジャばね31および閉弁ばね33と協働して駆動部として機能し、コイル53に通電することにより弁体部44が弁座26に接する(着座する)ように弁体40を下方に移動させる。また、コイル53に通電しないことにより弁体部44が弁座26から離れるように弁体40を上方に移動させる。電磁式アクチュエータ50は、弁体部44が弁座26に対して接離するように弁体40を移動させる。
次に、上述した開閉弁1の動作の一例について説明する。
開閉弁1のコイル53に通電していない状態(非通電時)において、プランジャ30は、プランジャばね31のばね力(詳細には、プランジャばね31と閉弁ばね33とのばね力の差)により押し上げられて、天井部11cに接する上端位置にある。そして、プランジャ30とともに嵌合部材32も押し上げられ、嵌合部材32に固定された弁体40が上方に移動する。これにより、非通電時は、図1に示すように弁体部44が弁座26から離れた開弁状態となる。開弁状態では、冷媒が弁室14を介して第1導管16と第2導管17との間を自由に流動することができる。図1において、第1導管16から第2導管17に向かう冷媒の流れを矢印で模式的に示している。また、開弁状態では、閉弁ばね33のばね力により、弁体40の上部小径部43に取り付けられた嵌合部材32の下面は、プランジャ30の通し孔30aの周りの部分に押し付けられている。
開閉弁1のコイル53に通電している状態(通電時)において、コイル53が生じる磁界により吸引子13およびプランジャ30が磁化されて、プランジャ30は、プランジャばね31のばね力に抗して下方にある吸引子13に引き寄せられる。このとき、閉弁ばね33のばね力により嵌合部材32が押し下げられて、嵌合部材32に固定された弁体40が下方に移動する。これにより、通電時は、図2に示すように弁体部44が弁座26に着座した閉弁状態となる。閉弁状態では、第1導管16と第2導管17との間の冷媒の流動が制限される。
閉弁状態では、閉弁ばね33のばね力により弁体部44が弁座26に押し付けられた状態となる。弁体部44が弁座26に着座すると、弁体40の下方への移動が規制されるが、プランジャ30はプランジャばね31のばね力に抗して下方にさらに移動して吸引子13に突き当たる。このように、弁体部44を弁座26に押し付ける力は、閉弁ばね33のばね力のみとなる。なお、本実施例において、弁体40がプランジャ30に対して移動可能な構成であるが、嵌合部材32を設けずに弁体40をプランジャ30にかしめなどにより固定した構成を採用してもよい。
開閉弁1は、閉弁状態において、弁室14から弁ポート15に通じる複数のブリード溝25を所定のブリード流量の冷媒が流れるように構成されている。そして、開閉弁1において開弁状態と閉弁状態とを繰り返すことにより弁座26や弁体部44の摩耗が生じるおそれがあるが、ブリード溝25が弁ポート部材12と弁座シート部材20との間に設けられているので、ブリード溝25が弁座26や弁体部44の摩耗の影響を受けることがない。
以上より、本実施例の開閉弁1によれば、弁本体10の弁ポート15にはめ込まれ、弁本体10の弁ポート部材12に外側面24を密着して固定された環状の弁座シート部材20を有している。そして、弁座シート部材20の外側面24に、閉弁状態において弁室14から弁ポート15に通じる複数のブリード溝25が設けられている。このようにしたことから、ブリード溝25が互いに接する弁体部44および弁座26のいずれにも露出することなく設けられているので、経年使用により弁座26の摩耗が生じた場合でも、ブリード溝25が変形して深さが小さくなることを防ぐことができる。そのため、経年使用によるブリード流量の低下を抑制できる。
また、開閉弁1の製造方法では、弁座シート部材20の外側面24に、閉弁状態において弁室14から弁ポート15に通じる複数のブリード溝25を設ける。そのあと、弁座シート部材20を弁ポート15にはめ込み、弁本体10に弁座シート部材20の外側面24を密着させて固定する。このようにしたことから、例えば、弁本体10に所定のブリード流量の冷媒を流動させる微細な貫通孔を設ける構成に比べて、弁座シート部材20の表面である外側面24に微細な溝を設ける構成の方が、容易かつ精度良く加工することができる。そのため、経年使用によるブリード流量の低下を抑制できる開閉弁1を容易に製造することができる。
(第2実施例)
以下、本発明の第2実施例に係る開閉弁の構成について、図4~図6を参照して説明する。
図4は、本発明の第2実施例に係る開閉弁の縦断面図である。図5は、図4の開閉弁の弁座近傍の拡大断面図である。図4は開弁状態を示し、図5は閉弁状態を示す。図6は、図2の開閉弁が有する弁本体シート部材を示す図であり、図6(a)は上方から見た図であり、図6(b)は、図3(a)のB-B線に沿う断面図である。
第2実施例の開閉弁2も、第1実施例の開閉弁1と同様に、例えば、空気調和機の除湿運転時の冷媒を絞る除湿弁(ドライ弁)として使用される。この開閉弁2は、弁座シート部材20に代えて弁体部シート部材60を有している以外は、第1実施例の開閉弁1と同じ構成である。開閉弁2において、開閉弁1と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図4、図5に示すように、開閉弁2は、弁本体10と、プランジャ30と、弁体40と、駆動部としての電磁式アクチュエータ50と、弁体部シート部材60と、を有している。
弁体部シート部材60は、例えば、ステンレスなどの金属製であり、円環状に形成されている。弁体部シート部材60は、図6に示すように、円筒部61と、円筒部61の下端に連なり、下方に向かうにしたがって径が小さくなるテーパ部62と、を一体に有している。
弁体部シート部材60は、円筒部61の内周面64aおよびテーパ部62の内側の逆円錐状のテーパ面64b(これらをまとめて弁体部シート部材60の内側面64という)に、複数のブリード溝65が設けられている。内側面64は、弁体部シート部材60の内側にあり、下部大径部41(すなわち弁体40)の面と対向して当該面に密着して重なる面である。ブリード溝65は、円筒部61の内周面64aの上端からテーパ部62のテーパ面64bの下端まで下方に向かって延びている。
本実施例において、複数のブリード溝65は、所定深さおよび所定幅の断面U字状に形成されており、周方向に90度間隔で4つ設けられている。また、複数のブリード溝65は、弁室14側から弁ポート15側に向かうにしたがって断面積(延在方向に直交する断面積)が徐々に小さくなるように形成されている。つまり、閉弁状態のときに冷媒が流れる流路(ブリード流路)が徐々に細くなる。または、ブリード溝65の断面積が段々と小さくなるように形成されていてもよい。このようにすることで、冷媒がブリード溝65を流れる際に生じる流動音を効果的に抑制することができる。
弁体部シート部材60は、例えば、切削加工により内側面64に複数のブリード溝65を設けたのち、弁体40の下部大径部41(すなわち弁体40の先端部)に下方から被せて、圧入またはレーザ溶接などにより接合固定される。このとき、弁体部シート部材60は、円筒部61の内周面64aおよびテーパ部62のテーパ面64bが、それぞれ下部大径部41の外周面41aおよびこの外周面41aの下端に連なる逆円錐状のテーパ面41bに隙間なく密着して重ねられる。これにより、複数のブリード溝65は、弁体40と弁体部シート部材60との間において弁室14側から弁ポート15側に通じる、所定のブリード流量の冷媒を流動させる流路を構成する。
本実施例では、複数のブリード溝65が弁体部シート部材60に設けられているが、複数のブリード溝65が弁体40の下部大径部41の外周面41aおよびテーパ面41bに設けられた構成を採用してもよい。ブリード溝65が弁体部シート部材60と弁体40との両方の面に設けられた構成を採用してもよい。すなわち、弁体部シート部材60の内側面64および弁体40における弁体部シート部材60の内側面64が密着する面の少なくとも一方に、閉弁状態において弁室14から弁ポート15に通じるブリード溝が設けられていればよい。また、複数のブリード溝65の深さ、幅、断面形状、数および配置などは開閉弁の構成や用途等に応じて任意に設定される。複数のブリード溝65は、弁室14側から弁ポート15側まで一定の断面積となるように形成されていてもよい。
弁体部シート部材60は、テーパ部62の外側に逆円錐状のテーパ面である弁体部66を有している。弁体部66は、弁ポート部材12のテーパ面12bに対向して配置されている。第2実施例において、テーパ面12bは、弁ポート15を囲む弁座(以下、「弁座18」という)となる。
開閉弁2では、弁体部シート部材60の弁体部66が弁ポート部材12の弁座18から離れると開弁状態となり、弁体部66が弁座18に着座すると閉弁状態となる。
開閉弁2は、閉弁状態において、弁室14から弁ポート15に通じる複数のブリード溝65を所定のブリード流量の冷媒が流れるように構成されている。そして、開閉弁2において開弁状態と閉弁状態とを繰り返すことにより弁座18や弁体部66の摩耗が生じるおそれがあるが、ブリード溝65が弁体40と弁体部シート部材60との間に設けられているので、ブリード溝65が弁座18や弁体部66の摩耗の影響を受けることがない。
以上より、本実施例の開閉弁2によれば、弁体40の先端部である下部大径部41に内側面64を密着して固定された環状の弁体部シート部材60を有している。そして、弁体部シート部材60の内側面64に、閉弁状態において弁室14から弁ポート15に通じる複数のブリード溝65が設けられている。このようにしたことから、ブリード溝65が互いに接する弁体部66および弁座18のいずれにも露出することなく設けられているので、経年使用により弁体部や弁座の摩耗が生じた場合でも、ブリード溝65が変形して深さが小さくなることを防ぐことができる。そのため、経年使用によるブリード流量の低下を抑制できる。
また、開閉弁2の製造方法では、弁体部シート部材60の内側面64に、閉弁状態において弁室14から弁ポート15に通じる複数のブリード溝65を設ける。そのあと、弁体部シート部材60を弁体40の先端部である下部大径部41にその内側面64を密着させて固定する。このようにしたことから、例えば、弁本体10に所定のブリード流量の冷媒を流動させる微細な貫通孔を設ける構成に比べて、弁座シート部材または弁本体の表面に微細な溝を設ける構成の方が、容易かつ精度良く加工することができる。そのため、経年使用によるブリード流量の低下を抑制できる開閉弁を容易に製造することができる。
上記に本発明の実施例を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。前述の実施例に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、実施例の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の趣旨に反しない限り、本発明の範囲に含まれる。
1…開閉弁、10…弁本体、11…キャン、11a…小径部、11b…大径部、11c…天井部、12…弁ポート部材、12a…内周面、12b…テーパ面、12c…上端面、13…吸引子、13a…貫通孔、14…弁室、15…弁ポート、16…第1導管、17…第2導管、18…弁座、20…弁座シート部材、21…円筒部、22…テーパ部、23…フランジ部、24…外側面、24a…外周面、24b…テーパ面、24c…下面、25…ブリード溝、26…弁座、30…プランジャ、30a…通し孔、31…プランジャばね、32…嵌合部材、33…閉弁ばね、40…弁体、41…下部大径部、41a…外周面、41b…テーパ面、42…中間胴部、43…上部小径部、43a…かしめ部、44…弁体部、50…電磁式アクチュエータ、51…ハウジング、52…ボビン、53…コイル、54…ストッパ、60…弁体部シート部材、61…円筒部、62…テーパ部、64…内側面、64a…内周面、64b…テーパ面、65…ブリード溝、66…弁体部

Claims (3)

  1. 弁室と前記弁室に開口する弁ポートと前記弁ポートを囲む弁座とを有する弁本体と、
    前記弁座に先端部が対向するように配置された弁体と、
    前記弁体の先端部に内側面を密着して固定された環状の弁体部シート部材と、
    前記弁体部シート部材に設けられた弁体部が前記弁座に接離するように前記弁体を移動させる駆動部と、を有し、
    前記弁体部シート部材の内側面および前記弁体における前記内側面が密着する面の少なくとも一方に、前記弁体部が前記弁座に接した閉弁状態において前記弁室から前記弁ポートに通じるブリード溝が設けられていることを特徴とする開閉弁。
  2. 前記ブリード溝が、前記弁室側から前記弁ポート側に向かうにしたがって断面積が小さくなるように形成されている、請求項1に記載の開閉弁。
  3. 弁室と前記弁室に開口する弁ポートと前記弁ポートを囲む弁座とを有する弁本体と、前記弁座に先端部が対向するように配置された弁体と、前記弁体の先端部に内側面を密着して固定された環状の弁体部シート部材と、前記弁体部シート部材に設けられた弁体部が前記弁座に接離するように前記弁体を移動させる駆動部と、を有する開閉弁の製造方法であって、
    前記弁体部シート部材の内側面および前記弁体における前記内側面が密着する面の少なくとも一方に、前記弁体部が前記弁座に接した閉弁状態において前記弁室から前記弁ポートに通じるブリード溝を設けたのち、前記弁体部シート部材を前記弁体の先端部に前記内側面を密着させて固定することを特徴とする開閉弁の製造方法。
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