JP7159969B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7159969B2
JP7159969B2 JP2019087659A JP2019087659A JP7159969B2 JP 7159969 B2 JP7159969 B2 JP 7159969B2 JP 2019087659 A JP2019087659 A JP 2019087659A JP 2019087659 A JP2019087659 A JP 2019087659A JP 7159969 B2 JP7159969 B2 JP 7159969B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amount
value
internal combustion
combustion engine
water temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019087659A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020183719A (ja
Inventor
大吾 安藤
仁 水野
憲示 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2019087659A priority Critical patent/JP7159969B2/ja
Priority to CN202010363971.8A priority patent/CN111911328B/zh
Publication of JP2020183719A publication Critical patent/JP2020183719A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7159969B2 publication Critical patent/JP7159969B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P5/00Advancing or retarding ignition; Control therefor
    • F02P5/04Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions
    • F02P5/145Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions using electrical means
    • F02P5/15Digital data processing
    • F02P5/152Digital data processing dependent on pinking
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P5/00Advancing or retarding ignition; Control therefor
    • F02P5/04Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions
    • F02P5/05Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions using mechanical means
    • F02P5/14Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions using mechanical means dependent on specific conditions other than engine speed or engine fluid pressure, e.g. temperature
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関するものである。
内燃機関の点火時期を遅角補正することによりノッキングの発生を抑制する技術が知られている(例えば特許文献1など)。
特開2009-228571号公報
ところで、内燃機関の冷却水温が高いときや、内燃機関の吸入空気量が増加するときの変化率が大きいときにはノッキングが起きやすい。そこで、水温センサで検出される内燃機関の冷却水温が規定の水温閾値以上である場合や、空気量センサで検出される内燃機関の吸入空気量についてその変化率が規定の変化率閾値以上である場合には、ノッキング制御にて算出される点火時期の遅角量を増大補正する遅角量増大処理を実行することにより、ノッキングの発生をより適切に抑えることが考えられる。
ここで、規定の条件が成立すると自動停止及び自動始動が実行される内燃機関において上述した遅角量増大処理を実行するようにしても、自動始動を開始したときにはノッキングが発生するおそれがある。
上記課題を解決するための内燃機関の制御装置は、内燃機関の自動停止及び自動始動を実行する間欠運転制御と、前記内燃機関の点火時期を調整してノッキングの発生を抑制するノッキング制御とを実施する。なお、前記内燃機関は、機関の冷却水を循環させるポンプを有する冷却装置を備えており、且つ、前記内燃機関の前記自動停止中には前記冷却装置における冷却水の循環が停止される。そして、上記の制御装置は、水温センサで検出される前記内燃機関の冷却水温が規定の水温閾値以上である場合には、前記ノッキング制御にて算出される点火時期の遅角量を前記冷却水温に基づき算出される遅角補正量にて増大補正する遅角量増大処理を実行するとともに、前記遅角量増大処理は、前記自動始動を開始してから規定の期間が経過するまでの間に算出される前記遅角補正量を、前記自動始動を開始してから前記規定の期間が経過した後に算出される前記遅角補正量よりも多くする処理を実行する。
同構成によれば、冷却水温の検出値が規定の水温閾値以上であり、ノッキングが発生しやすい状況では、ノッキング制御にて算出される点火時期の遅角量が、水温センサで検出される冷却水温に基づいて算出される遅角補正量にて増大補正されることにより、ノッキングの発生は抑えられる。
ここで、自動停止中には冷却水の循環が停止するため、内燃機関内の実際の冷却水の温度が水温センサには検出されにくい。そのため、自動始動を開始してからしばらくの間は、内燃機関内の実際の冷却水の温度と水温センサで検出される温度との間に乖離が生じやすい。このように自動始動を開始してからしばらくの間は、内燃機関内の実際の冷却水の温度が水温センサの検出値には反映されにくく、内燃機関内の実際の冷却水の温度に対するセンサ検出値の精度が低下する。そのため、上記遅角量増大処理を実行して上記遅角補正量として適切な値を算出することができず、ノッキングが発生するおそれがある。
この点、同構成では、自動始動を開始してから規定の期間が経過するまでは、つまり自動始動開始後のノッキングが発生しやすい状況では、そうではない状況と比べて上記遅角補正量が多くされる。従って、自動始動を開始したときのノッキングの発生を抑えることができる。
上記制御装置において、前記遅角量増大処理は、前記内燃機関の燃焼室に堆積しているデポジットの量を取得する処理を実行するとともに、取得した前記デポジットの量が多いほど前記遅角補正量を多くする処理を実行してもよい。
同構成によれば、燃焼室に堆積しているデポジットの量が多く、ノッキングが発生しやすいときほど、上記遅角補正量は多くされるため、デポジット量が異なってもノッキングの発生を適切に抑えることができるようになる。
上記制御装置において、前記自動始動前における前記内燃機関の運転停止時間が長いほど、前記自動始動開始後において前記ポンプから吐出される冷却水の流量を多くする流量増大処理を実行してもよい。
同構成によれば、内燃機関の運転停止時間が長く、内燃機関内の実際の冷却水の温度と水温センサで検出される温度との乖離が大きくなっているときほど、上記ポンプから吐出される冷却水の流量が多くなり、実際の冷却水の温度と水温センサで検出される温度との乖離は早期に改善される。従って、自動始動開始後のノッキングが発生しやすい期間を短くすることができる。
一実施形態における内燃機関の制御装置を備えるハイブリッド車両の構成を示す模式図。 同実施形態の内燃機関が備える冷却装置の構成を示す模式図。 ノッキング学習値とデポジット量との関係を示すグラフ。 同実施形態の制御装置が実行する処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態の制御装置が実行する水温閾値設定処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態の制御装置が実行する変化率閾値設定処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態の制御装置が実行する遅角量増大処理の手順を示すフローチャート。 冷却水温及び吸気温及びデポジット量と遅角補正量との対応関係を示すグラフ。 同実施形態の制御装置が実行する流量増大処理の手順を示すフローチャート。 運転停止時間と流量補正値との関係を示すグラフ。
以下、内燃機関の制御装置を具体化した一実施形態について、図1~図10を参照して説明する。
図1に示すように、車両500は、内燃機関10及び電動機を原動機として備えるハイブリッド車両であり、電動機としては、第1電動機である第1モータジェネレータ(以下、第1MGと記載する)71と、第2電動機である第2モータジェネレータ(以下、第2MGと記載する)72とを備えている。
車両500は、遊星ギヤ機構40を備えている。遊星ギヤ機構40は、内燃機関10の出力を第1MG71の出力軸である回転子と駆動輪62に接続された駆動軸60とに分配する機構であり、サンギヤ41と、サンギヤ41と同軸配置されているリングギヤ42とを有している。サンギヤ41とリングギヤ42との間には、サンギヤ41及びリングギヤ42の双方と噛み合う複数のピニオンギヤが配置されており、各ピニオンギヤはキャリア44にて支持されている。
キャリア44には内燃機関10のクランクシャフト34が接続されており、サンギヤ41には、第1MG71の回転子が接続されている。また、リングギヤ42には駆動軸60が接続されており、この駆動軸60はデファレンシャルギヤ61を介して駆動輪62に接続されている。第1MG71は機関出力を利用して発電を行う発電機として機能するとともに、内燃機関10の始動時には始動用スタータ(電動機)として機能する。
第2MG72の回転子は、減速機構50を介して駆動軸60に接続されている。第2MG72は、駆動輪62の駆動力を発生する電動機として機能するとともに、車両500の減速時には回生ブレーキによる発電を行う発電機として機能する。
第1MG71及び第2MG72は、PCU(Power Control Unit)200を介してバッテリ78との間で電力の授受を行う。PCU200は、バッテリ78から入力された直流電圧を昇圧して出力する昇圧コンバータや、昇圧コンバータで昇圧された直流電圧を交流電圧に変換して各MG71、72に出力するインバータなどを備えている。
内燃機関10は、吸気バルブ15によって開閉される吸気ポート12と、排気バルブ25によって開閉される排気ポート22とを備えている。吸気ポート12には、サージタンク13を備える吸気通路11が接続されており、この吸気通路11においてサージタンク13よりも上流の部位には、吸入空気量を調整するスロットルバルブ14が設けられている。このスロットルバルブ14の開度は、電動モータによって調整される。排気ポート22には、排気通路21が接続されている。
内燃機関10の燃焼室30には、吸気通路11と吸気ポート12とを通じて空気が吸入されるとともに、燃料噴射弁31から吸気ポート12内に噴射された燃料が燃焼室30に供給される。こうして燃焼室30に供給された空気及び燃料で構成される混合気に対して点火プラグ32による点火が行われると、混合気が燃焼してピストン33が往復移動し、内燃機関10の出力軸であるクランクシャフト34が回転する。燃焼後の混合気は排気として燃焼室30から排気ポート22を介して排気通路21に排出される。
図2に、内燃機関10の冷却装置300を示す。この図2に示すように、内燃機関10のシリンダブロック10Sやシリンダヘッド10Hには、冷却水が流れるウォータジャケット10Wが設けられている。なお、シリンダヘッド10Hに設けられたウォータジャケット10Wによって吸気ポート12の壁面や燃焼室30の頂面の壁面が冷却される。
シリンダヘッド10Hに設けられたウォータジャケット10Wの出口19Bには、内燃機関10のウォータジャケット10Wを通過した冷却水を分流する分岐部350が接続されている。また、出口19Bの近傍には、冷却水の温度である冷却水温THWを検出する水温センサ82が設けられている。
シリンダブロック10Sに設けられたウォータジャケット10Wの入口19Aと分岐部350とは、第1配管310で接続されている。この第1配管310には、冷却水の流れ方向においてその上流から順に、外気との熱交換を通じて冷却水を冷却するラジエータ311、サーモスタット312、電動式のウォータポンプ(以下、ポンプと記載)313が設けられている。サーモスタット312が開弁している場合、ウォータジャケット10Wを通過した冷却水は、分岐部350、ラジエータ311、サーモスタット312、及びポンプ313を経由してウォータジャケット10Wに戻るようになっている。また、サーモスタット312が閉弁している場合、第1配管310内の冷却水循環は停止する。
また、分岐部350とポンプ313とは、第2配管320で接続されている。この第2配管320には、冷却水と熱交換を行う熱交換器321(例えば車室に送風される空気を温めるヒータコアなど)が設けられている。ウォータジャケット10Wを通過した冷却水は、分岐部350、熱交換器321、及びポンプ313を経由してウォータジャケット10Wに戻るようになっており、ポンプ313の駆動中は、サーモスタット312の開閉状態によらず、第2配管320内の冷却水は循環するようになっている。
図1に示すように、内燃機関10の制御や、PCU200を介した第1MG71及び第2MG72の各制御などは、車両500に搭載された制御装置100によって実行される。
制御装置100は、中央処理装置(以下、CPUという)110や、制御用のプログラムやデータが記憶されたメモリ120を備えている。そして、メモリ120に記憶されたプログラムをCPU110が実行することにより各種制御を実行する。なお、図示はしないが、制御装置100は、内燃機関10の制御ユニットやPCU200の制御ユニットなど、複数の制御ユニットで構成されている。
制御装置100には、クランクシャフト34の回転角を検出するクランク角センサ80、内燃機関10の吸入空気量GAを検出する空気量センサであって上記スロットルバルブ14よりも上流の吸気通路11に設けられたエアフロメータ81、上記水温センサ82が接続されている。また、制御装置100には、燃焼室30に吸入される吸気の温度である吸気温THAを検出する吸気温センサ83、燃焼室30でのノッキングの発生を検出するノッキングセンサ84、車両500の車速SPを検出する車速センサ85、アクセルペダルの操作量であるアクセル操作量ACCPを検出するアクセルポジジョンセンサ86も接続されている。そして、それら各種センサからの出力信号が制御装置100に入力される。なお、制御装置100は、クランク角センサ80の出力信号Scrに基づいて機関回転速度NEを算出するとともに、ノッキングセンサ84の出力信号KNに基づいてノッキング発生の有無を判定する。また、制御装置100は、バッテリ78の充電率(以下、SOCという)も算出する。
制御装置100は、上記各種センサの検出信号に基づいて機関運転状態などを把握し、その把握した機関運転状態に応じて燃料噴射弁31の燃料噴射制御、点火プラグ32の点火時期制御、スロットルバルブ14の開度制御、ポンプ313の吐出流量制御等といった各種の機関制御を実施する。
制御装置100は、冷却水の温度が規定の目標値となるようにポンプ313の目標流量Ftを算出し、当該ポンプ313から吐出される冷却水の流量が目標流量Ftと一致するように同ポンプ313の駆動を制御する。なお、制御装置100は、後述の自動停止中にはポンプ313の駆動を停止する。
また、制御装置100は、内燃機関10の点火時期を調整してノッキングの発生を抑制するノッキング制御を実施する。なお、本実施形態では点火時期を、点火対象となる気筒の圧縮上死点に対するクランク角の進角量として表すようにしている。以下、本実施形態で実施されるノッキング制御についてその一例を説明する。
このノッキング制御において制御装置100は、次式(1)~次式(3)に基づき、最終点火時期AFINを算出して、その算出された最終点火時期AFINを実際の点火時期として設定する。この最終点火時期AFINは、ノッキングの発生を抑えつつ可能な限り進角側の点火時期となるように算出される値である。
AFIN=ABASE-AKNK …(1)
AFIN:最終点火時期
AKNK:遅角量
式(1)において、ベース点火時期ABASEは、MBT点火時期AMBT及び第1ノック限界点火時期AKNOK1に基づき算出される。具体的には、MBT点火時期AMBT及び第1ノック限界点火時期AKNOK1のうちでより遅角側の値がベース点火時期ABASEとして設定される。MBT点火時期AMBTは、現状の機関運転条件において最大トルクを得ることのできる点火時期である最大トルク点火時期のことである。第1ノック限界点火時期AKNOK1は、ノック限界の高い高オクタン価燃料の使用時に、想定される最良の条件下でノッキングを許容できるレベル以内に収めることのできる点火時期の進角限界時期である。MBT点火時期AMBT及び第1ノック限界点火時期AKNOK1は、現状の機関回転速度NEや機関負荷率KLなどに基づいて算出設定される。
式(1)における遅角量AKNKは、次式(2)から求められる値であり、この遅角量AKNKの値が大きくなるほど、最終点火時期AFINは遅角側の時期となり、ノッキングは発生しにくくなる。
AKNK=AKMAX-AGKNK+AKCS …(2)
AKNK:遅角量
AKMAX:最大遅角量
AGKNK:ノッキング学習値
AKCS:フィードバック補正値
式(2)において、フィードバック補正値AKCSは、ノッキングの発生の有無に応じて最終点火時期AFINを速やかに補正するための値であり、上記ノッキングセンサ84により検出されるノッキングの発生状況に応じてその値が設定される。具体的には、検出されたノッキングのレベルが所定の判定値未満で、ノッキングが十分許容できるレベル以下に収まっていると判断されたときには、フィードバック補正値AKCSの値は徐々に減少される。また、検出されたノッキングのレベルが上記判定値以上であるときには、フィードバック補正値AKCSの値は所定値だけ増大される。なお、フィードバック補正値AKCSの値が負の場合には遅角量AKNKの値が小さくなることにより、上記式(1)から求められる最終点火時期AFINは進角側の時期へと補正される。一方、フィードバック補正値AKCSの値が正の場合には、遅角量AKNKの値が大きくなることにより、上記式(1)から求められる最終点火時期AFINは遅角側の時期へと補正される。
また、式(2)において、ノッキング学習値AGKNKは、上記フィードバック補正値AKCSの絶対値がある程度大きくなると更新される値であって、フィードバック補正値AKCSの絶対値が過度に大きくなることを抑えるための値である。すなわち、このノッキング学習値AGKNKは、フィードバック補正値AKCSの絶対値が所定値Aよりも大きい状態(|AKCS|>A)が所定時間以上継続したときに、そのフィードバック補正値AKCSの絶対値を縮小するように更新される。
より詳細には、フィードバック補正値AKCSが正の値であって絶対値が所定値Aよりも大きい状態(AKCS>A)が継続したとき、つまりノッキングが発生しやすい状態のときには、正の値である所定値Bがノッキング学習値AGKNKの値から減算されるとともにフィードバック補正値AKCSの値からも同じく所定値Bが減算される。これにより減算後のフィードバック補正値AKCSの絶対値は所定値A以下の値になる。また、ノッキング学習値AGKNK及びフィードバック補正値AKCSは共に同じ値(所定値B)で更新されるため、フィードバック補正値AKCSから所定値Bを減算しても、最終点火時期AFINの値は減算前の値から変化することなく同じ値に維持される。
一方、フィードバック補正値AKCSが負の値であって絶対値が所定値Aよりも大きい状態(AKCS<-A)が継続したとき、つまりノッキングが発生しにくい状態のときには、ノッキング学習値AGKNKの値及びフィードバック補正値AKCSの値にはそれぞれ上記所定値Bが加算される。これにより加算後のフィードバック補正値AKCSの絶対値は所定値A以下の値になる。また、ノッキング学習値AGKNK及びフィードバック補正値AKCSは共に同じ値(所定値B)で更新されるため、フィードバック補正値AKCSに所定値Bを加算しても、最終点火時期AFINの値は加算前の値から変化することなく同じ値に維持される。
また、式(2)における最大遅角量AKMAXは、次式(3)から求められる。
AKMAX=ABASE-AKMF …(3)
AKMAX:最大遅角量
ABASE:ベース点火時期
AKMF:最遅角点火時期
式(3)において、最遅角点火時期AKMFは、ノック限界の低い低オクタン価燃料の使用時に、想定される最悪の条件下でもノッキングを許容できるレベル以内に収めることのできる点火時期の進角限界時期である。この最遅角点火時期AKMFは、現状の機関回転速度NEや機関負荷率KLなどに基づいて設定される。
また、制御装置100は、燃焼室30に付着しているデポジットの量であるデポジット量DPを算出する。こうしたデポジット量DPの算出は適宜行うことができる。例えば本実施形態では、以下のようにしてデポジット量DPを算出する。
図3に示すように、燃焼室30のデポジット量DPが多くなるにつれてノッキングは発生しやすくなるため、上記態様にて更新される上記ノッキング学習値AGKNKの値は小さくなっていく。そこで、制御装置100は、ノッキング学習値AGKNKの値が小さいほどデポジット量DPの値が大きくなるように、ノッキング学習値AGKNKの値に基づいてデポジット量DPを算出する処理を実行する。
また、制御装置100は、アクセル操作量ACCP及び車速SPなどに基づいて車両500の駆動力の要求値である車両要求出力を算出する。さらに、制御装置100は、車両要求出力やSOC等に基づき、内燃機関10の出力トルクの要求値である機関要求トルクTEと、第1MG71の力行トルクまたは回生トルクの要求値である第1MG要求トルクTM1と、第2MG72の力行トルクまたは回生トルクの要求値である第2MG要求トルクTM2とをそれぞれ演算する。そして、制御装置100は、機関要求トルクTEに応じて内燃機関10の出力制御を行うとともに、第1MG要求トルクTM1及び第2モMG要求トルクTM2に応じて第1MG71及び第2MG72のトルク制御を行うことにより、車両500の走行に必要なトルク制御を行う。
また、制御装置100は、機関要求トルクTEが「0」であって内燃機関10の運転を停止することが可能な条件が成立する場合には、内燃機関10の運転を自動停止する。そして、機関要求トルクTEが「0」を超えることにより、運転を停止している内燃機関10の始動条件が成立する場合には、制御装置100は、運転を停止している内燃機関10の自動始動を実施する。このように制御装置100は、内燃機関10の自動停止及び自動始動を実行する間欠運転制御を実施する。
ところで、内燃機関10の冷却水温が高いときや、内燃機関10の吸入空気量が増加するときの変化率が大きいときにはノッキングが起きやすくなる。そこで、制御装置100は、図4に示す処理を実行することにより、そうしたノッキングの発生を抑えるようにしている。なお、同図に示す一連の処理は、制御装置100のメモリ120に記憶されたプログラムをCPU110が所定周期毎に実行することにより実現される。また、以下では、先頭に「S」が付与された数字によって、ステップ番号を表現する。
図4に示す処理を開始すると、制御装置100は、水温閾値THWref及び変化率閾値GARrefを取得する(S100)。これら水温閾値THWref及び変化率閾値GARrefは後述の水温閾値設定処理や変化率閾値設定処理によって算出される値であり、水温センサ82で検出される冷却水温THWが上記水温閾値THWref以上である場合には、現在の冷却水の温度状態はノッキングが発生しやすい状態であると判定される。また、エアフロメータ81で検出される吸入空気量GAが増加するときの変化率である吸気変化率GARが上記変化率閾値GARref以上である場合には、現在の吸気状態はノッキングが発生しやすい状態であると判定される。
次に、制御装置100は、現在の冷却水温THWが取得した水温閾値THWref以上であるか否かを判定する(S110)。そして、冷却水温THWが水温閾値THWref以上であると判定する場合には(S110:YES)、ノッキングが発生しやすい状態であるため、制御装置100はS130の処理を実行する。このS130の処理では、上記ノッキング制御にて算出される遅角量AKNKを、冷却水温THWなどに基づき算出される遅角補正量にて増大補正する遅角量増大処理が実行されることにより、ノッキングが発生しやすい状況でもノッキングの発生が抑えられる。そして、制御装置100は、本処理を一旦終了する。
上記S110にて、冷却水温THWが水温閾値THWref未満であると判定する場合には(S110:NO)、制御装置100は、現在の吸気変化率GARが取得した変化率閾値GARref以上であるか否かを判定する(S120)。この吸気変化率GARは、吸入空気量GAの単位時間当たりの変化量であり、吸入空気量GAが増加するときにはその値が正の値になる一方、吸入空気量GAが減少するときにはその値が負の値になる。また、変化率閾値GARrefには正の値が設定される。
そして、吸気変化率GARが変化率閾値GARref以上であると判定する場合(S120:YES)、つまり吸入空気量GAが増加する際の吸気変化率GARが上記変化率閾値GARrefである場合には、ノッキングが発生しやすい状態であるため、制御装置100は上記S130の処理を実行する。つまり上記遅角量増大処理を実行することにより、ノッキングが発生しやすい状況でもノッキングの発生が抑えられる。そして、制御装置100は、本処理を一旦終了する。
また、上記S120にて吸気変化率GARが変化率閾値GARref未満であると判定する場合には(S120:NO)、現在の冷却水の温度状態や吸気状態はともにノッキングが起きにくい状態であると判断できるため、制御装置100は、上記遅角量増大処理を実行することなく、本処理を一旦終了する。
こうした図4に示す一連の処理が実行されることにより、内燃機関10の冷却水温THWが高いときや、吸気変化率GARが大きいときでも、ノッキングの発生は適切に抑えられる。
ここで、内燃機関10の自動停止中には冷却水の循環が停止するため、内燃機関10内の実際の冷却水の温度が水温センサ82には検出されにくい。そのため、自動始動を開始してからしばらくの間は、内燃機関10内の実際の冷却水の温度と水温センサ82で検出される温度との間に乖離が生じやすい(以下、こうした温度の乖離を水温乖離という)。このように自動始動を開始してからしばらくの間は、内燃機関10内の実際の冷却水の温度が水温センサ82の検出値には反映されにくく、内燃機関10内の実際の冷却水の温度に対するセンサ検出値の精度が低下する。そのため、上記遅角量増大処理を実行しても、水温センサ82の検出値である冷却水温THWに基づき設定される上記遅角補正量は、内燃機関10内の実際の冷却水の温度に対応した適切な値にはならず、ノッキングが発生するおそれがある。
また、そのようにして内燃機関10内の実際の冷却水の温度に対する水温センサ82の検出値の精度が低下すると、水温センサ82で検出される冷却水温THWと上記水温閾値THWrefとを比較しても、ノッキングが発生しやすい状況であることを適切に判定することができず、その結果、上記遅角量増大処理が実行されないことによりノッキングが発生するおそれがある。
また、自動停止中には内燃機関10の吸気通路11内や吸気ポート12内が大気圧に戻るため、自動始動を開始してからしばらくの間は、燃焼室30に吸入される空気の過渡変化率が大きくなり、エアフロメータ81による吸入空気量の検出には応答遅れ等が起きやすい。また、自動始動を開始した直後には、スロットルバルブ14よりも下流の吸気通路11内や吸気ポート12内に残留していた空気が燃焼室30に吸入されてから、スロットルバルブ14よりも上流の吸気通路11内には空気の流動が起きる。こうした理由により、自動始動を開始してからしばらくの間は、スロットルバルブ14よりも上流の吸気通路11に設けられるエアフロメータ81の検出値と燃焼室30に吸入される実際の吸入空気量との間に乖離が生じやすい(以下、こうした吸入空気量の乖離を空気量乖離という)。このように自動始動を開始してからしばらくの間は、燃焼室30に吸入される実際の吸入空気量がエアフロメータ81の検出値には反映されにくく、燃焼室30に吸入される実際の吸入空気量に対するセンサ検出値の精度が低下する。そのため、エアフロメータ81の検出値である吸入空気量GAから求められる上記吸気変化率GARと上記変化率閾値GARrefとを比較しても、ノッキングが発生しやすい状況であることを適切に判定することができず、その結果、上記遅角量増大処理が実行されないことによりノッキングが発生するおそれがある。
そこで、本実施形態では、以下に説明する各処理を実行して、上記水温閾値THWref及び上記変化率閾値GARrefを適切に切り替えるとともに、上記遅角量増大処理における上記遅角補正量の算出を適切に行うことにより、自動始動を開始したときのノッキングの発生を抑えるようにしている。
以下、そうした各処理について、図5~図8を参照して説明する。
図5に、上記水温閾値THWrefを設定するために制御装置100が実施する処理の手順を示す。なお、図5に示す一連の処理は、制御装置100のメモリ120に記憶されたプログラムをCPU110が所定周期毎に実行することにより実現される。
この水温閾値設定処理を開始すると、制御装置100は、自動始動を開始してから規定の期間が経過したか否かを判定する(S200)。このS200において制御装置100は、自動始動を開始してからの上記水温乖離が、内燃機関10内の実際の冷却水の温度に対する水温センサ82の検出精度の低下を抑える上で許容できる範囲内の値となるまでに要する期間が経過すると、自動始動を開始してから規定の期間が経過したと判定する。なお、そうした規定の期間は予めの試験等を通じて適切な時間を設定することができる。また、自動始動の開始後における水温センサ82の検出値の変化率が規定値以下で安定したことをもって規定の期間が経過したと判定することも可能である。
そして、自動始動を開始してから規定の期間が経過したと判定する場合(S200:YES)、制御装置100は、現在算出されているデポジット量DPを取得して、その取得したデポジット量DPに基づいて第1補正係数Kw1を算出する(S210)。この第1補正係数Kw1の値は、「0」よりも大きく且つ「1」以下の範囲内の値であり(0<Kw1≦1)、デポジット量DPが多いほど第1補正係数Kw1は小さい値となるようにデポジット量DPに基づいて可変設定される。
次に、制御装置100は、第1水温閾値THWrefaに第1補正係数Kw1を乗算した値を水温閾値THWrefに設定する(S220)。第1水温閾値THWrefaは、デポジット量DPが「0」であり、且つ上記水温乖離が許容できる範囲内の値となっている状況下でノッキングの発生しやすさを判定するのに適した水温閾値THWrefであり、予めの試験等を通じて適切な値が設定されている。
こうしてS220にて、自動始動を開始してから規定の期間が経過した後に適した水温閾値THWrefを設定すると、制御装置100は、遅角量設定フラグFRを「0」に設定して(S230)、本処理を一旦終了する。なお、遅角量設定フラグFRは、後述する遅角量増大処理にて参照するフラグであり、その値が「0」に設定されている場合には、上記S200の処理あるいは後述のS300の処理にて、自動始動を開始してから規定の期間が経過したと判定されていることを示す。また、遅角量設定フラグFRの値が「1」に設定されている場合には、上記S200の処理あるいは後述のS300の処理にて、自動始動を開始してから規定の期間が経過していないと判定されていることを示す。
上記S200にて、自動始動を開始してから規定の期間が経過していないと判定する場合(S200:NO)、つまり自動始動開始後の上記水温乖離が許容できる範囲外の値となっている場合には、制御装置100は、S240の処理を実行する。このS240において、制御装置100は、現在算出されているデポジット量DPを取得して、その取得したデポジット量DPに基づいて第2補正係数Kw2を算出する。この第2補正係数Kw2の値も、「0」よりも大きく且つ「1」以下の範囲内の値であり(0<Kw2≦1)、デポジット量DPが多いほど第2補正係数Kw2は小さい値となるようにデポジット量DPに基づいて可変設定される。
次に、制御装置100は、第2水温閾値THWrefbに第2補正係数Kw2を乗算した値を水温閾値THWrefに設定する(S250)。第2水温閾値THWrefbは、デポジット量DPが「0」であり、且つ上記水温乖離が許容できる範囲外の値となっている状況下でノッキングの発生しやすさを判定するのに適した水温閾値THWrefであり、予めの試験等を通じて適切な値が設定されている。
なお、自動始動を開始してから上記規定の期間が経過するまでの間における上記水温乖離について、内燃機関10内の実際の冷却水の温度が水温センサ82で検出される温度よりも高い場合には、上記水温乖離が許容できる範囲内の値となっている場合と比べて、水温閾値THWrefを低い温度にすることにより、ノッキングの発生しやすさを適切に検出することができる。逆に、自動始動を開始してから上記規定の期間が経過するまでの間における上記水温乖離について、内燃機関10内の実際の冷却水の温度が水温センサ82で検出される温度よりも低い場合には、上記水温乖離が許容できる範囲内の値となっている場合と比べて、水温閾値THWrefを高い温度に設定することにより、ノッキングの発生しやすさを適切に検出することができる。
従って、自動始動を開始してから上記規定の期間が経過するまでの間における上記水温乖離について、内燃機関10内の実際の冷却水の温度が水温センサ82で検出される温度よりも高い場合には、第2水温閾値THWrefbとして、上記第1水温閾値THWrefaよりも低い温度を設定する。逆に、自動始動を開始してから上記規定の期間が経過するまでの間における上記水温乖離について、内燃機関10内の実際の冷却水の温度が水温センサ82で検出される温度よりも低い場合には、第2水温閾値THWrefbとして、上記第1水温閾値THWrefaよりも高い温度を設定する。
こうしてS250にて、自動始動を開始してから上記規定の期間が経過するまでの間に適した水温閾値THWrefを設定すると、制御装置100は、遅角量設定フラグFRを「1」に設定して(S260)、本処理を一旦終了する。
図6に、上記変化率閾値GARrefを設定するために制御装置100が実施する処理の手順を示す。なお、図6に示す一連の処理も、制御装置100のメモリ120に記憶されたプログラムをCPU110が所定周期毎に実行することにより実現される。
この変化率閾値設定処理を開始すると、制御装置100は、自動始動を開始してから規定の期間が経過したか否かを判定する(S300)。このS300において制御装置100は、自動始動を開始してからの上記空気量乖離が、燃焼室30に吸入される実際の吸入空気量に対するエアフロメータ81の検出精度の低下を抑える上で許容できる範囲内の値となるまでに要する期間が経過すると、自動始動を開始してから規定の期間が経過したと判定する。なお、そうした規定の期間は予めの試験等を通じて適切な時間を設定することができる。また、自動始動の開始後におけるエアフロメータ81の検出値から求められる上記吸気変化率GARが規定値以下で安定したことをもって規定の期間が経過したと判定することも可能である。
そして、自動始動を開始してから規定の期間が経過したと判定する場合(S300:YES)、制御装置100は、現在算出されているデポジット量DPを取得して、その取得したデポジット量DPに基づいて第1補正係数Kr1を算出する(S310)。この第1補正係数Kr1の値は、「0」よりも大きく且つ「1」以下の範囲内の値であり(0<Kr1≦1)、デポジット量DPが多いほど第1補正係数Kr1は小さい値となるようにデポジット量DPに基づいて可変設定される。
次に、制御装置100は、第1変化率閾値GARrefaに第1補正係数Kr1を乗算した値を変化率閾値GARrefに設定する(S320)。第1変化率閾値GARrefaは、デポジット量DPが「0」であり、且つ上記空気量乖離が許容できる範囲内の値となっている状況下でノッキングの発生しやすさを判定するのに適した変化率閾値GARrefであり、予めの試験等を通じて適切な値が設定されている。
こうしてS320にて、自動始動を開始してから規定の期間が経過した後に適した変化率閾値GARrefを設定すると、制御装置100は、上述した遅角量設定フラグFRを「0」に設定して(S330)、本処理を一旦終了する。
上記S300にて、自動始動を開始してから規定の期間が経過していないと判定する場合(S300:NO)、つまり自動始動開始後の上記空気量乖離が許容できる範囲外の値となっている場合には、制御装置100は、S340の処理を実行する。このS340において、制御装置100は、現在算出されているデポジット量DPを取得して、その取得したデポジット量DPに基づいて第2補正係数Kr2を算出する。この第2補正係数Kr2の値も、「0」よりも大きく且つ「1」以下の範囲内の値であり(0<Kr2≦1)、デポジット量DPが多いほど第2補正係数Kr2は小さい値となるようにデポジット量DPに基づいて可変設定される。
次に、制御装置100は、第2変化率閾値GARrefbに第2補正係数Kr2を乗算した値を変化率閾値GARrefに設定する(S350)。第2変化率閾値GARrefbは、デポジット量DPが「0」であり、且つ上記空気量乖離が許容できる範囲外の値となっている状況下でノッキングの発生しやすさを判定するのに適した変化率閾値GARrefであり、予めの試験等を通じて適切な値が設定されている。
なお、自動始動を開始してから上記規定の期間が経過するまでの間における上記空気量乖離について、燃焼室30に吸入される実際の吸入空気量がエアフロメータ81の検出値よりも多い場合には、上記空気量乖離が許容できる範囲内の値となっている場合と比べて、変化率閾値GARrefを小さい値にすることにより、ノッキングの発生しやすさを適切に検出することができる。逆に、自動始動を開始してから上記規定の期間が経過するまでの間における上記空気量乖離について、燃焼室30に吸入される実際の吸入空気量がエアフロメータ81の検出値よりも少ない場合には、上記空気量乖離が許容できる範囲内の値となっている場合と比べて、変化率閾値GARrefを大きい値にすることにより、ノッキングの発生しやすさを適切に検出することができる。
従って、自動始動を開始してから上記規定の期間が経過するまでの間における上記空気量乖離について、燃焼室30に吸入される実際の吸入空気量がエアフロメータ81の検出値よりも多い場合には、第2変化率閾値GARrefbとして、上記第1変化率閾値GARrefaよりも小さい値を設定する。逆に、自動始動を開始してから上記規定の期間が経過するまでの間における上記空気量乖離について、燃焼室30に吸入される実際の吸入空気量がエアフロメータ81の検出値よりも少ない場合には、第2変化率閾値GARrefbとして、上記第1変化率閾値GARrefaよりも大きい値を設定する。
こうしてS350にて、自動始動を開始してから上記規定の期間が経過するまでの間に適した変化率閾値GARrefを設定すると、制御装置100は、上述した遅角量設定フラグFRを「1」に設定して(S360)、本処理を一旦終了する。
図7に、上記遅角量増大処理を実行するために制御装置100が実施する処理の手順を示す。なお、図7に示す一連の処理も、制御装置100のメモリ120に記憶されたプログラムをCPU110が所定周期毎に実行することにより実現される。
この処理を開始すると、制御装置100は、上述した遅角量設定フラグFRが「0」であるか否かを判定する(S400)。そして、遅角量設定フラグFRが「0」であると判定する場合(S400:YES)、つまり自動始動を開始してから上記規定の期間が経過しており、上記水温乖離や空気量乖離に起因するノッキングは起きにくい状態となっている場合には、制御装置100はS410の処理を実行する。
このS410において、制御装置100は、冷却水温THW及び吸気温THA及び算出されているデポジット量DPの各現状値に基づき、上記遅角量AKNKを増大補正するための第1遅角補正量RHaを算出する。
この第1遅角補正量RHaは、上記遅角量AKNKを増大補正する値であり、上記水温乖離や上記空気量乖離が上記許容できる範囲内の値となっている状況下で上記遅角量増大処理を実行する際に設定される値である。
図8に示すように、第1遅角補正量RHaは、冷却水温THWが高いほど大きい値となるように設定される。これは、冷却水温THWが高いほどノッキングが起きやすいため、冷却水温に起因するノッキングの発生を抑えるには遅角量AKNKを補正する遅角補正量を大きくする必要があるためである。また、第1遅角補正量RHaは、吸気温THAが高いほど大きい値となるように設定される。これは、吸気温THAが高いほどノッキングが起きやすいため、吸気温に起因するノッキングの発生を抑えるには遅角量AKNKを補正する遅角補正量を大きくする必要があるためである。そして、第1遅角補正量RHaは、デポジット量DPが多いほど大きい値となるように設定される。これは、デポジット量DPが多いほどノッキングが起きやすいため、デポジットに起因するノッキングの発生を抑えるには遅角量AKNKを補正する遅角補正量を大きくする必要があるためである。
こうして第1遅角補正量RHaを算出すると、制御装置100は、上記ノッキング制御にて算出されている遅角量AKNKに第1遅角補正量RHaを加算することにより、遅角量AKNKを増大補正する(S420)。そして、本処理を一旦終了する。
他方、上記S400にて、遅角量設定フラグFRが「0」ではないと判定する場合(S400:NO)、つまり遅角量設定フラグFRが「1」であり、自動始動を開始してからまだ上記規定の期間が経過しておらず、上記水温乖離や空気量乖離に起因するノッキングが起きやすい状態となっている場合には、制御装置100はS430の処理を実行する。
このS430において、制御装置100は、冷却水温THW及び吸気温THA及び算出されているデポジット量DPの各現状値に基づき、上記遅角量AKNKを増大補正するための第2遅角補正量RHbを算出する。
この第2遅角補正量RHbも、上記遅角量AKNKを増大補正する値であり、上記水温乖離や上記空気量乖離が上記許容できる範囲外の値となっている状況下で上記遅角量増大処理を実行する際に設定される値である。
図8に示すように、第2遅角補正量RHbも、上記第1遅角補正量RHaと同様に、冷却水温THWが高いほど、あるいは吸気温THAが高いほど、あるいはデポジット量DPが多いほど、大きい値となるように設定される。ただし、同一の冷却水温THWであっても第2遅角補正量RHbの方が上記第1遅角補正量RHaよりも大きい値となるように設定される。同様に、同一の吸気温THAであっても第2遅角補正量RHbの方が上記第1遅角補正量RHaよりも大きい値となるように設定される。そして、同一のデポジット量DPであっても第2遅角補正量RHbの方が上記第1遅角補正量RHaよりも大きい値となるように設定される。従って、第2遅角補正量RHbで補正された後の遅角量AKNKは、第1遅角補正量RHaで補正された後の遅角量AKNKよりも値が大きくなる。
こうして第2遅角補正量RHbを算出すると、制御装置100は、上記ノッキング制御にて算出されている遅角量AKNKに第2遅角補正量RHbを加算することにより、遅角量AKNKを増大補正する(S440)。そして、本処理を一旦終了する。
また、制御装置100は、ポンプ313から吐出される冷却水の流量を多くする流量増大処理を実行する。
図9に、上記流量増大処理を実行するために制御装置100が実施する処理の手順を示す。なお、図9に示す一連の処理は、自動始動が開始されると実行される処理であり、制御装置100のメモリ120に記憶されたプログラムをCPU110が実行することにより実現される。
本処理を開始すると、制御装置100は、今回の自動始動前における内燃機関10の運転停止時間TSを取得し、その取得した運転停止時間TSに基づいて流量補正値FHを算出する(S500)。この流量補正値FHは、上述したポンプ313の目標流量Ftを増大補正する値である。
図10に示すように、流量補正値FHは、運転停止時間TSが長いほど大きい値となるように設定される。
こうして流量補正値FHを算出すると、制御装置100は、目標流量Ftに流量補正値FHを加算することにより目標流量Ftを増大補正する(S510)。このようにして目標流量Ftが増大補正されると、ポンプ313から吐出される冷却水の流量は増大補正前よりも多くなる。
次に、制御装置100は、自動始動を開始してから規定の期間が経過したか否かを判定する(S520)。本実施形態では、このS520の処理と上記S200の処理とが同一になっているが、S520における規定の期間とS200における規定の期間とを異ならせてもよい。
制御装置100は、自動始動を開始してから規定の期間が経過したと判定するまでS520の処理を繰り返し実行する。
そして、S520にて、自動始動を開始してから規定の期間が経過したと判定する場合(S520)、制御装置100は、流量補正値FHをリセットすることによりその値を「0」にする(S530)。このようにして流量補正値FHがリセットされると、目標流量Ftの増大補正が中止される。そして、制御装置100は、本処理を終了する。
以下、本実施形態の作用及び効果を説明する。
(1)図7に示した上記遅角量増大処理では、S400にて否定判定される場合、第1遅角補正量RHaよりも値の大きい第2遅角補正量RHbが設定される(S430)。従って、自動始動を開始してから規定の期間が経過するまでは、つまり自動始動開始後のノッキングが発生しやすい状況では、そうではない状況と比べて上記遅角量AKNKを増大補正する遅角補正量が多くされる。従って、自動始動を開始したときのノッキングの発生を抑えることができる。
(2)図8に示したように、上記第1遅角補正量RHaや上記第2遅角補正量RHbはデポジット量DPが多いほど大きい値に設定される。そのため、デポジット量が異なってもノッキングの発生を適切に抑えることができるようになる。
(3)同様に、上記第1遅角補正量RHaや上記第2遅角補正量RHbは冷却水温THWが高いほど、あるいは吸気温THAが高いほど大きい値に設定される。そのため、冷却水温THWや吸気温THAが異なってもノッキングの発生を適切に抑えることができるようになる。
(4)図5に示した水温閾値設定処理では、S200にて肯定判定される場合、第1水温閾値THWrefaを補正した値が水温閾値THWrefに設定される(S220)。一方、S200にて否定判定される場合には、第1水温閾値THWrefaとは異なる第2水温閾値THWrefbを補正した値が水温閾値THWrefに設定される(S250)。
このように自動始動を開始してから規定の期間が経過するまでの間に設定される水温閾値THWref、つまり自動始動開始後のノッキングが発生しやすい状況で設定される水温閾値THWrefは第2水温閾値THWrefbに基づいた値となる。その一方で、自動始動を開始してから規定の期間が経過した後に設定される水温閾値THWrefは第1水温閾値THWrefaに基づいた値となり、上記規定の期間が経過する前と後では水温閾値THWrefが異なる値にされる。従って、自動始動開始後のノッキングが発生しやすい状況では、そうではない状況と比べてより肯定判定されやすい水温閾値THWrefに変更することが可能であり、これにより遅角量増大処理は適切に実行されるようになる。従って、これによっても自動始動を開始したときのノッキングの発生を抑えることができる。
(5)図5に示した水温閾値設定処理では、デポジット量DPが多いほど第1補正係数Kw1や第2補正係数Kw2は小さい値となるように設定される(S210、S240)。そのため、燃焼室30に堆積しているデポジットの量が多く、ノッキングが発生しやすい状態であるほど、S220の処理やS250の処理で設定される水温閾値THWrefは低い値になる。従って、より低い冷却水温THWでも遅角量増大処理は実行されるようになり、これによりデポジット量が多くノッキングが発生しやすい場合でも、ノッキングの発生を適切に抑えることができるようになる。
(6)図9に示した流量増大処理では、自動始動を開始してから規定の期間が経過して上記流量補正値FHがリセットされるまで、上記流量補正値FHによる目標流量Ftの増大補正が実施される。その流量補正値FHには、図10に示したように内燃機関10の運転停止時間TSが長いほど大きい値が設定される。そのため、運転停止時間TSが長く、内燃機関10内の実際の冷却水の温度と水温センサ82で検出される温度との乖離が大きくなっているときほど、ポンプ313から吐出される冷却水の流量は多くなり、実際の冷却水の温度と水温センサ82で検出される温度との乖離が早期に改善される。従って、自動始動開始後のノッキングが発生しやすい期間を短くすることができる。
(7)図6に示した変化率閾値設定処理では、S300にて肯定判定される場合、第1変化率閾値GARrefaを補正した値が変化率閾値GARrefに設定される(S320)。一方、S300にて否定判定される場合には、第1変化率閾値GARrefaとは異なる第2変化率閾値GARrefbを補正した値が変化率閾値GARrefに設定される(S350)。
このように自動始動を開始してから規定の期間が経過するまでの間に設定される変化率閾値GARref、つまり自動始動開始後のノッキングが発生しやすい状況で設定される変化率閾値GARrefは第2変化率閾値GARrefbに基づいた値となる。その一方で、自動始動を開始してから規定の期間が経過した後に設定される変化率閾値GARrefは第1変化率閾値GARrefaに基づいた値となり、上記規定の期間が経過する前と後では変化率閾値GARrefが異なる値にされる。従って、自動始動開始後のノッキングが発生しやすい状況では、そうではない状況と比べてより肯定判定されやすい変化率閾値GARrefに変更することが可能であり、これにより遅角量増大処理は適切に実行されるようになる。従って、これによっても自動始動を開始したときのノッキングの発生を抑えることができる。
(8)図6に示した変化率閾値設定処理では、デポジット量DPが多いほど第1補正係数Kr1や第2補正係数Kr2は小さい値となるように設定される(S310、S340)。そのため、燃焼室30に堆積しているデポジットの量が多く、ノッキングが発生しやすい状態であるほど、S320の処理やS350の処理で設定される変化率閾値GARrefは小さい値になる。従って、より小さい吸気変化率GARでも遅角量増大処理は実行されるようになり、これによりデポジット量が多くノッキングが発生しやすい場合でも、ノッキングの発生を適切に抑えることができるようになる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、自動始動を開始してから規定の期間が経過する前と後とで水温閾値THWrefを異なる値に設定するとともに、変化率閾値GARrefについても異なる値を設定するようにした。また、遅角量増大処理にて設定される遅角補正量も、当該規定の期間が経過する前と後とで異なる値にした。
この他、上記規定の期間が経過する前と後とで水温閾値THWref及び変化率閾値GARrefを異ならせる処理を省略して、遅角量増大処理にて設定される遅角補正量を上記規定の期間が経過する前と後とで異なる値に設定する処理のみを実行してもよい。この場合には、例えば水温閾値THWrefについては図5に示したS210及びS220の各処理を通じて設定するとともに、変化率閾値GARrefについては図6に示したS310及びS320の各処理を通じて設定してもよい。こうした変更例でも、上記(4)及び上記(7)以外の作用効果が得られる。
・上記実施形態では、自動始動を開始してから規定の期間が経過する前と後とで水温閾値THWrefを異なる値に設定するとともに、変化率閾値GARrefについても異なる値を設定するようにした。この他、自動始動を開始してから規定の期間が経過する前と後とで異なる閾値を水温閾値THWrefのみとしてもよく、変化率閾値GARrefについては図6に示したS310及びS320の各処理を通じて設定してもよい。この場合でも上記(7)以外の作用効果が得られる。また、自動始動を開始してから規定の期間が経過する前と後とで異なる閾値を変化率閾値GARrefのみとしてもよく、水温閾値THWrefについては図5に示したS210及びS220の各処理を通じて設定してもよい。この場合でも上記(4)以外の作用効果が得られる。
・図4に示した処理では、遅角量増大処理を実行する条件として、「冷却水温THWが水温閾値THWref以上であること」、あるいは「吸気変化率GARが変化率閾値GARref以上であること」、という条件が設定されていたが、それら各条件のうちのいずれか一方を省略してもよい。
なお、「冷却水温THWが水温閾値THWref以上であること」という条件を省略する場合には、図5に示した水温閾値設定処理も省略する。また、「吸気変化率GARが変化率閾値GARref以上であること」という条件を省略する場合には、図6に示した変化率閾値設定処理も省略する。
・また、燃焼室30に吸入される空気の温度が高い場合にもノッキングは起きやすいため、上記吸気温THAが規定の吸気温閾値以上であること、という条件を追加して、この条件が満たされる場合にも上記遅角量増大処理を実行してもよい。
・図5に示した水温閾値設定処理では、デポジット量DPに応じた水温閾値の補正を行うために、デポジット量DPに基づいた補正係数の算出を行うようにしたが、他の方法でデポジット量DPに応じた水温閾値の補正を行ってもよい。例えば、デポジット量DPが多いほど、第1水温閾値THWrefaの値や第2水温閾値THWrefbの値が小さくなるように、デポジット量DPに基づいて第1水温閾値THWrefaの値や第2水温閾値THWrefbの値を可変設定する。そして、その設定された第1水温閾値THWrefaの値や第2水温閾値THWrefbの値を水温閾値THWrefに設定してもよい。
・また、上記水温閾値設定処理において、デポジット量DPに応じた水温閾値の補正を省略してもよい。
・図6に示した変化率閾値設定処理では、デポジット量DPに応じた変化率閾値の補正を行うために、デポジット量DPに基づいた補正係数の算出を行うようにしたが、他の方法でデポジット量DPに応じた変化率閾値の補正を行ってもよい。例えば、デポジット量DPが多いほど、第1変化率閾値GARrefaの値や第2変化率閾値GARrefbの値が小さくなるように、デポジット量DPに基づいて第1変化率閾値GARrefaの値や第2変化率閾値GARrefbの値を可変設定する。そして、その設定された第1変化率閾値GARrefaの値や第2変化率閾値GARrefbの値を変化率閾値GARrefに設定してもよい。
・また、上記変化率閾値設定処理において、デポジット量DPに応じた変化率閾値の補正を省略してもよい。
・図7に示した遅角量増大処理では、第1遅角補正量RHaや第2遅角補正量RHbを冷却水温THW及び吸気温THA及びデポジット量に基づいて算出したが、少なくとも冷却水温THWに基づいて算出するようにしてもよい。
・図7に示した上記遅角量増大処理では、S400にて否定判定される場合、遅角量AKNKを増大補正する値として、第1遅角補正量RHaよりも値の大きい第2遅角補正量RHbを設定した。この他、図7に示したS400及びS430及びS440の各処理と、図5に示したS230及びS260の各処理と、図6に示したS330及びS360の各処理を省略することにより、遅角量増大処理を実行するときに設定される遅角補正量が常に第1遅角補正量RHaとなるようにしてもよい。この場合でも、上記(1)以外の作用効果を得ることができる。
・図9に示した流量増大処理では、目標流量Ftを増大補正することによりポンプ313から吐出される冷却水の流量を増大させた。この他、ポンプ313がクランクシャフト34によって回転駆動される機械式のウォータポンプである場合には、機関回転速度を増大させることにより冷却水の流量を増大させてもよい。
・図9に示した流量増大処理の実行を省略してもよい。
・デポジット量DPをノッキング学習値AGKNKに基づいて算出したが、他の方法で算出してもよい。
・燃料噴射弁31は、内燃機関10の気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射式の燃料噴射弁でもよい。
・車両500はハイブリッド車両に限られるものではなく、自動停止及び自動始動を実行する間欠運転制御が実施される内燃機関のみを原動機として備える車両でもよい。
・制御装置100はCPU110とメモリ120とを備えており、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。例えば、上記各実施形態において実行されるソフトウェア処理の少なくとも一部を処理する専用のハードウェア回路(たとえばASIC等)を備えてもよい。すなわち、制御装置100は、以下の(a)~(c)のいずれかの構成であればよい。(a)上記処理の全てをプログラムに従って実行する処理装置と、プログラムを記憶するメモリ等のプログラム格納装置とを備える。(b)上記処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置及びプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備える。(c)上記処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備える。ここで、処理装置及びプログラム格納装置を備えたソフトウェア処理回路や、専用のハードウェア回路は複数であってもよい。すなわち、上記処理は、1または複数のソフトウェア処理回路及び1または複数の専用のハードウェア回路の少なくとも一方を備えた処理回路によって実行されればよい。
10…内燃機関、10H…シリンダヘッド、10S…シリンダブロック、10W…ウォータジャケット、11…吸気通路、12…吸気ポート、13…サージタンク、14…スロットルバルブ、15…吸気バルブ、19A…入口、19B…出口、21…排気通路、22…排気ポート、25…排気バルブ、30…燃焼室、31…燃料噴射弁、32…点火プラグ、33…ピストン、34…クランクシャフト、40…遊星ギヤ機構、41…サンギヤ、42…リングギヤ、44…キャリア、50…減速機構、60…駆動軸、61…デファレンシャルギヤ、62…駆動輪、71…第1モータジェネレータ、72…第2モータジェネレータ、78…バッテリ、80…クランク角センサ、81…エアフロメータ、82…水温センサ、83…吸気温センサ、84…ノッキングセンサ、85…車速センサ、86…アクセルポジジョンセンサ、100…制御装置、110…中央処理装置(CPU)、120…メモリ、200…PCU、300…冷却装置、310…第1配管、311…ラジエータ、312…サーモスタット、313…ウォータポンプ(ポンプ)、320…第2配管、321…熱交換器、350…分岐部、500…車両。

Claims (3)

  1. 内燃機関の自動停止及び自動始動を実行する間欠運転制御と、前記内燃機関の点火時期を調整してノッキングの発生を抑制するノッキング制御とを実施する制御装置であって、
    前記内燃機関は、機関の冷却水を循環させるポンプを有する冷却装置を備えており、且つ、前記内燃機関の前記自動停止中には前記冷却装置における冷却水の循環が停止され、
    水温センサで検出される前記内燃機関の冷却水温が規定の水温閾値以上である場合には、前記ノッキング制御にて算出される点火時期の遅角量を前記冷却水温に基づき算出される遅角補正量にて増大補正する遅角量増大処理を実行するとともに、
    前記遅角量増大処理は、前記自動始動を開始してから規定の期間が経過するまでの間に算出される前記遅角補正量を、前記自動始動を開始してから前記規定の期間が経過した後に算出される前記遅角補正量よりも多くする処理を実行する
    内燃機関の制御装置。
  2. 前記遅角量増大処理は、前記内燃機関の燃焼室に堆積しているデポジットの量を取得する処理を実行するとともに、取得した前記デポジットの量が多いほど前記遅角補正量を多くする処理を実行する
    請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 記自動始動前における前記内燃機関の運転停止時間が長いほど、前記自動始動開始後において前記ポンプから吐出される冷却水の流量を多くする流量増大処理を実行する
    請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
JP2019087659A 2019-05-07 2019-05-07 内燃機関の制御装置 Active JP7159969B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019087659A JP7159969B2 (ja) 2019-05-07 2019-05-07 内燃機関の制御装置
CN202010363971.8A CN111911328B (zh) 2019-05-07 2020-04-30 内燃机的控制装置及控制方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019087659A JP7159969B2 (ja) 2019-05-07 2019-05-07 内燃機関の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020183719A JP2020183719A (ja) 2020-11-12
JP7159969B2 true JP7159969B2 (ja) 2022-10-25

Family

ID=73044957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019087659A Active JP7159969B2 (ja) 2019-05-07 2019-05-07 内燃機関の制御装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7159969B2 (ja)
CN (1) CN111911328B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114961980B (zh) * 2022-06-20 2023-11-17 中国第一汽车股份有限公司 一种发动机进气温度分缸控制方法及系统
CN116447060B (zh) * 2023-04-28 2024-04-19 东风汽车集团股份有限公司 一种发动机的控制方法及控制系统

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001207943A (ja) 2000-01-25 2001-08-03 Honda Motor Co Ltd エンジンの自動停止始動制御装置
JP2008121497A (ja) 2006-11-10 2008-05-29 Toyota Motor Corp 内燃機関装置およびこれを備える動力出力装置並びにこれを搭載する車両、内燃機関装置の制御方法
JP2017031961A (ja) 2015-08-06 2017-02-09 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59138753A (ja) * 1983-01-28 1984-08-09 Toyota Motor Corp エンジンの燃料噴射制御方法
JPS62223439A (ja) * 1986-03-22 1987-10-01 Nissan Motor Co Ltd 沸騰冷却式内燃機関のノツキング制御装置
JP3401911B2 (ja) * 1994-05-20 2003-04-28 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の過渡ノック抑制制御装置
JP2004143969A (ja) * 2002-10-22 2004-05-20 Denso Corp 内燃機関の冷却制御装置
US8096283B2 (en) * 2010-07-29 2012-01-17 Ford Global Technologies, Llc Method and system for controlling fuel usage
US9200561B2 (en) * 2012-11-12 2015-12-01 Mcalister Technologies, Llc Chemical fuel conditioning and activation
US9581114B2 (en) * 2014-07-17 2017-02-28 Ford Global Technologies, Llc Systems and methods for dedicated EGR cylinder exhaust gas temperature control

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001207943A (ja) 2000-01-25 2001-08-03 Honda Motor Co Ltd エンジンの自動停止始動制御装置
JP2008121497A (ja) 2006-11-10 2008-05-29 Toyota Motor Corp 内燃機関装置およびこれを備える動力出力装置並びにこれを搭載する車両、内燃機関装置の制御方法
JP2017031961A (ja) 2015-08-06 2017-02-09 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN111911328B (zh) 2022-03-18
CN111911328A (zh) 2020-11-10
JP2020183719A (ja) 2020-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5632882B2 (ja) ハイブリッド車両の触媒暖機制御装置
CN103867315B (zh) 控制发动机在水泵开启或关闭时的扭矩输出的系统和方法
JP6149841B2 (ja) ハイブリッド自動車
JP7159969B2 (ja) 内燃機関の制御装置
RU2699150C2 (ru) Способ регулирования расхода воздуха в двигателе (варианты)
CN109895762B (zh) 具有发动机启动功能的动力传动系
JP4516455B2 (ja) 内燃機関の冷却装置
JP6730655B2 (ja) ハイブリッド車の制御装置
JP2009215887A (ja) エンジン回転停止制御装置
JP2010195306A (ja) ハイブリッド車およびその制御方法
CN110966070A (zh) 催化剂温度算出装置、内燃机的控制装置、催化剂温度算出方法以及存储介质
JP2016133085A (ja) 火花点火式内燃機関の制御装置
CN111828188B (zh) 内燃机的控制装置
JP2010180823A (ja) エンジン制御装置
JP2007326464A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2010220358A (ja) エンジン回転停止制御装置
JP2016211392A (ja) 車両制御装置
JP2004027998A (ja) ハイブリッド車両
WO2022163410A1 (ja) 駆動制御装置及び駆動制御方法
JP7110718B2 (ja) 内燃機関の始動制御装置
JP5742529B2 (ja) 内燃機関の排気再循環装置
JP2021194942A (ja) 内燃機関の制御装置
JP5821711B2 (ja) 車両の制御装置
JP7156248B2 (ja) エンジン制御装置
JP5400672B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210729

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220817

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220913

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220926

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7159969

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151