JP7158158B2 - コーヒー飲料 - Google Patents
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2-メチルフラン、グアイアコール及びプロパナールと、を含むコーヒー飲料であって、
前記コーヒー飲料中において、前記2-メチルフランの含量(A)、前記グアイアコールの含量(B)及び前記プロパナールの含量(C)が以下の式(I)を満たす、コーヒー飲料。
1.0≦(A+B)/C≦2.0 ・・・式(I)
本発明のコーヒー飲料は、コーヒーオイルと、2-メチルフラン、グアイアコール及びプロパナールと、を含むコーヒー飲料である。該コーヒー飲料中において、2-メチルフランの含量(A)、グアイアコールの含量(B)及びプロパナールの含量(C)は、以下の式(I)を満たす。
1.0≦(A+B)/C≦2.0 ・・・式(I)
コーヒーオイルはコーヒー豆由来の精油である。本発明においては、任意の方法で得られたコーヒーオイルを使用することができる。例えば、焙煎コーヒー豆から任意の方法(水蒸気蒸留法、圧搾法、超臨界流体抽出法等)で抽出されたものを用いてもよい。
本発明の香味成分は、コーヒー豆からの抽出物に含まれる香気成分である。
本発明のコーヒー飲料は、上記成分を含み、かつ、コーヒー飲料中における、2-メチルフランの含量(A)、グアイアコールの含量(B)及びプロパナールの含量(C)の関係が下記式(I)を満たす。
1.0≦(A+B)/C≦2.0 ・・・式(I)
本発明のコーヒー飲料に配合されるコーヒー豆抽出物は、特に限定されないが、通常、コーヒー豆から抽出又は溶出された、コーヒー豆抽出液若しくはその濃縮物(コーヒーエキス)、又はインスタントコーヒーが用いられる。これらは組み合わせて用いてもよい。
本発明のコーヒー飲料においては、クロロゲン酸の含量に対するカフェインの含量の比率(カフェイン/クロロゲン酸比)を、1.0以上20以下に調整してもよい。
本発明のコーヒー飲料には、本発明の効果を阻害しない範囲で、飲料等に通常配合される成分が含まれていてもよい。配合される成分の種類や量は、得ようとする効果や、剤型に応じて適宜設定できる。このような成分としては、溶媒(水、湯等)、牛乳、抗酸化剤(L-アスコルビン酸ナトリウム、ビタミンC等)、pH調整剤(重曹等)、砂糖、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)等が挙げられる。上記のうち、コーヒー飲料の嗜好性を高めやすいだけではなく、コーヒーオイル及び本発明の香味成分とともに配合されることでコーヒー風味の良さや強さを損なわずに後味の悪さを抑制しやすいという観点から、本発明のコーヒー飲料には牛乳が含まれることが好ましい。
本発明のコーヒー飲料の製造においては、従来のコーヒー飲料と同様の手法を採用できる。例えば、公知の装置等を用いた、コーヒー豆の焙煎工程、コーヒー豆からの抽出工程等を含む方法によって製造することができる。
以下の方法でコーヒー豆抽出物を調製し、該抽出物を適宜調整してコーヒー飲料を得た。
コーヒー豆(ブラジルNo.2)を焙煎し、焙煎度の異なる3種のコーヒー豆を準備した。これらのコーヒー豆500gを溶媒(湯)で抽出し、3種のコーヒー豆抽出物(コーヒー豆抽出物1~3)を各3Lずつ得た。さらに、これらのコーヒー豆抽出物に、それぞれ、コーヒーオイル(深煎りブラジルNo.2から圧搾したオイル)を添加し、3種類のコーヒーオイル含有コーヒー豆抽出物も得た。
上記の各コーヒー豆抽出物(コーヒーオイル未添加)及び/又は各コーヒーオイル含有コーヒー豆抽出物を適宜混合し、コーヒーオイル及び香気成分の最終濃度が表2に示される値となるように、コーヒー飲料(ミルク入りコーヒー飲料)を調整した。また、参考として、コーヒー豆抽出物1~3(コーヒーオイル未添加)のいずれかを用いたコーヒー飲料も作製した(表3)。
なお、コーヒー飲料の作製に用いた原料は以下のとおりである。
各コーヒー豆抽出物(コーヒーオイル未添加)及び/又は各コーヒーオイル含有コーヒー豆抽出物:330ml
牛乳:120ml
砂糖:18g
乳化剤:1.5g
重曹:1.3g
アセスルファムK:0.1g
スクラロース:0.01g
得られた各コーヒー飲料等について以下の方法で成分分析及び官能評価を行った。その結果を表2及び3に示す。
以下の条件に基づき、固相マイクロ抽出(SPME)、及び、ガスクロマトグラフィー/質量分析(GC/MS)を行い、各コーヒー豆抽出物(コーヒーオイル未添加)及び各コーヒー飲料中の香気成分の含量を測定した。なお、定量は、市販試薬を内部標準として添加した標準添加法に基づき行った。
GC:7890A(Agilent Technologies)
MSD:5975C(Agilent Technologies)
Agilent J&C DB-WAX 30m×0.25mmI.D.×0.25μm(極性)
SUPELCO 50/30μm DVB/CAR/PDMS Stableflex 23Ga(Gray)
(1)Inlet
モード:スプリットレス
ヒーター:240℃
圧力:122kPa
トータルフロー:55.215ml/min
セプタムパージ流量:3ml/min
ガスセーバー:20ml/min
モード:コンスタントプレッシャー
カラム仕様:Agilent J&C DB-WAX 30m×0.25mmI.D.×0.25μm(極性)
昇温プログラムを表1に示す。
初期:40℃、5min→(5℃/min)→240℃、5min→ポストラン:240℃、3min(ランタイム:50min)
設定値:40℃
最高値:250℃
平衡時間:0.5min
AUX3温度:250℃(MSDトランスファライン)
溶媒待ち時間:0.00min
モード:SCAN Ion
(1)システム設定
Run time:48.00min
GC Cool Down Time:5.00min
Incubation Temp:50℃
Incubation Time:10.00min
Extraction Time:5.00min
Desorption Time:300sec
Bakeout at:NdlHeatr
Bakeout Temp:200℃
Pre Bakeout Time:15.00min
Post Bakeout Time:0.00min
各コーヒー飲料を、専門パネル(6名)による官能評価に供した。具体的には、各コーヒー豆抽出物及び各コーヒー飲料について、コーヒー風味の強さ及び良さ、後味の良さ、並びに、おいしさを点数化し、その平均値を算出した。なお、数値が高いほど、風味が強く、風味や後味が良く、おいしさが良好であることを意味する(最低点:1.0点、最高点:7.0点)。
Claims (2)
- コーヒーオイル(ただし、エマルション化されたコーヒーオイルを除く。)と、
2-メチルフラン、グアイアコール及びプロパナールと、
牛乳と、
を含むコーヒー飲料であって、
前記コーヒー飲料中において、前記2-メチルフランの含量(A)、前記グアイアコールの含量(B)及び前記プロパナールの含量(C)が以下の式(I)を満たす、コーヒー飲料。
1.0≦(A+B)/C≦2.0 ・・・式(I) - 前記コーヒー飲料中において、クロロゲン酸の含量に対するカフェインの含量の比率が1.0以上20以下である、請求項1に記載のコーヒー飲料。
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