JP7157429B2 - バリア部材、容器、および容器の製造方法 - Google Patents

バリア部材、容器、および容器の製造方法 Download PDF

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Description

本発明はバリア部材およびこれを用いた容器、ならびに当該容器の製造方法に関する。
従来、コーキング材や接着剤等を収容する容器として、開口部を有する天蓋部を筒状の胴体部の端に設けたものが利用されている。このような容器では、収容物の品質保持等を図るため、内側にバリア部材として機能するメンブラン(天蓋部の開口部を塞ぐ膜状体)が設けられることが多い。例えば特許文献1~3には、プランジャーによって収容物を押出し可能に形成されたカートリッジにおいて、メンブランを設けたものが開示されている。
メンブランを設けることにより、未開封状態においては開口部を密封して収容物の品質を良好に保持し得る一方、使用時にはメンブランを破ることにより開口部を開放させ、収容物を放出させることが可能となる。特にコーキング材や接着剤等は、水分や空気に触れると硬化したり品質が劣化したり易く、メンブランを用いて開口部を完全に封止して、バリア性(ガスや水分等の浸入を防ぐ性質)を確保することは非常に重要である。
特許第4665951号公報 特許第4919563号公報 特表2015-500776号公報
メンブランを用いて容器のバリア性を確保するためには、メンブランで覆われる領域を十分にとることが有効である。しかしながら、従来の容器ではメンブランで覆われる領域は天蓋部の内壁に留まった形態となっており、比較的高いバリア性が要求されるような場合には、このような形態ではバリア性が不十分となる虞がある。
本発明は上述した問題点に鑑み、容器においてより高いバリア性を得ることが容易となるバリア部材およびこれを用いた容器、ならびに容器の製造方法の提供を目的とする。
本発明に係るバリア部材は、開口部を有する天蓋部を筒状の胴体部の前側に設けた容器本体の内部に、前記開口部を塞ぐように設けられるバリア部材であって、前記天蓋部の内壁を覆う天蓋対応部と、前記天蓋対応部の外周から後方寄りへ延出し、前記胴体部の内壁の前端近傍を覆う延出部と、を有する構成とする。
本構成によれば、容器においてより高いバリア性を得ることが容易となる。なおここでの前後方向は、筒状である胴体部の軸方向に一致するように便宜的に定めたものに過ぎず、胴体部から見て天蓋部の設けられる側を前側とする。
また、平坦な膜状体の外周近傍部分が後方へ折り曲がってなる上記構成のバリア部材において、前記延出部は前記外周近傍部分により形成され、前記天蓋対応部は前記外周近傍部分の内側の部分により形成されている構成としてもよい。本構成によれば、膜状体を用いてバリア部材を容易に形成することが可能となる。
また本発明に係る容器は、上記構成のバリア部材および前記容器本体を有し、前記天蓋対応部および前記延出部は、前記容器本体への固着がなされている構成とする。また、流動物を収容する上記構成の容器において、前記容器本体の後側を塞ぐようにプランジャーが可動に設けられ、前記バリア部材が破られて前記開口部が開放された後、前記プランジャーによる押出しによって前記流動物が前記開口を介して放出される構成としてもよい。
また本発明に係る製造方法は、加熱による融着によって、前記固着を実現させる製造方法とする。
また上記製造方法としてより具体的には、前記天蓋部の内壁に一または複数個の凸部が設けられており、前記バリア部材を前記凸部へ押し当てた状態において、前記加熱を行う製造方法としてもよい。本方法によれば、当該凸部の部分において特に確実かつ十分な融着を実現することが可能となる。
また上記製造方法としてより具体的には、前記凸部は、前記開口部を囲む輪状に形成された製造方法としてもよい。本方法によれば、少なくとも当該凸部の部分において確実な融着を実現することにより、容器本体を確実に密封することが出来る。また上記製造方法としてより具体的には、樹脂により前記天蓋部と前記胴体部を一体成形して、前記容器本体を形成する製造方法としてもよい。
また上記製造方法としてより具体的には、前記バリア部材は導電層を有しており、前記加熱は、前記導電層に電流を流す電磁誘導加熱である製造方法としてもよい。本方法によれば、バリア部材の全体を満遍なく効率良く加熱し得るとともに、容器本体の変形や変質等を極力抑えることが可能となる。
本発明に係るバリア部材によれば、容器においてより高いバリア性を得ることが容易となる。また本発明に係る容器および容器の製造方法によれば、本発明に係るバリア部材の利点を享受することが可能となる。
本実施形態に係るカートリッジ型容器CTの構成図である。 カートリッジ型容器CTのサンプル例を示す説明図である。 本実施形態に係るメンブラン2のサンプル例を示す説明図である。 カートリッジ型容器CTの製造方法に関する説明図である。 本実施形態に係る容器本体1の後方視点による構成図である。 カートリッジ型容器CTの製造方法に関する説明図である。 カートリッジ型容器CTの製造方法に関する説明図である。
以下、本発明の実施形態について各図面を参照しながら説明する。なお本願では特に断りの無い限り、前後方向は筒状である胴体部の軸方向に一致し、胴体部から見て天蓋部の設けられる側を前側とする。
1.カートリッジ型容器の構成
図1は、本実施形態に係るカートリッジ型容器CTの概略的な構成図である。なお図1(後述する図4、図6、および図7も同様)は、円筒状に形成された胴体部11の中心軸を通る平面で切断した場合の、断面図として示されている。また図1では、後述する凸部12a1については表示を省略している。図2は、カートリッジ型容器CTのサンプルの一例を切断したものについて、メンブラン2周辺の様子を示している。これらの図に示すように、カートリッジ型容器CTは、容器本体1、メンブラン2(本発明に係るバリア部材の一形態)、プランジャー3、およびバリアフィルム4を用いて形成され、コーキング材や接着剤といった流動物(収容物)を収容する容器として利用される。
容器本体1は、開口部OPを有する天蓋部12を、円筒状である胴体部11の前側に設けた構成となっている。容器本体1において、天蓋部12と胴体部11は樹脂により一体成形されており、天蓋部12と胴体部11はシームレスに連接している。容器本体1を形成する樹脂としては、ポリエチレン等が好適である。また、例えば収容物を330ml程度収容する容器本体1のサイズは、全長が200mm程度、外径が50mm程度、および厚さが1mm程度に設定される。
天蓋部12は、容器本体1のうちの胴体部11を除く部分(図1に示す破線αより左側の部分)であり、前後方向を軸方向とする円板状部12aの中心部前側に、前方へ突出したノズル部12bを設けた構成となっている。円板状部12aおよびノズル部12bの前方視点による中心部には、前後方向に伸びた開口部OPが形成されており、メンブラン2が破れた状態においては容器本体1の内部を外部へ連通させる。開口部OPの径方向寸法は、胴体部11の内径よりも十分に小さくなっている。円板状部12aの後側の面は、前後方向を法線とする平面となっている。
メンブラン2は、容器本体1の内部に開口部OPを塞ぐように設けられる薄い膜状の部材であり、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルム、ポリプロピレン(PP)のフィルム、アルミニウム箔、およびポリエチレン(PE)のフィルム等を積層して形成される。なおメンブラン2においては、少なくとも外側の表面(容器本体1の内壁に対向する表面)はポリエチレンの層で覆われている。図3は、本実施形態に係るメンブラン2のサンプルの一例を示している。
図1~図3に示すように、メンブラン2は、天蓋部12の内壁を覆う天蓋対応部21と、天蓋対応部21の外周から後方寄りへ延出し、胴体部11の内壁の前端近傍を覆う延出部22と、を有する。天蓋対応部21の外縁形状や寸法は円板状部12aの後面に合うように設定されており、延出部22の延出長さは例えば5mm程度に設定される。なお延出部22の延出長さは、例えば30mm以下を目安として任意の長さに設定され得る。
またメンブラン2は、外縁が円形の平坦な膜状体(先述したアルミニウム箔とポリエチレンとの積層体)の外周近傍部分が後方へ折り曲がってなり、延出部22は当該外周近傍部分により形成され、天蓋対応部21は当該外周近傍部分の内側の部分により形成される。これにより上記の膜状体を用いて、図3に示すような略カップ状のメンブラン2を容易に形成することが可能である。
プランジャー3は、有底円筒形状に形成された部材であり、例えばポリエチレンの本体にアルミニウムのバリア層を設けて形成され、外径が胴体部11の内径と同等または僅かに大きく設定されている。プランジャー3は、有底側が前方を向くように胴体部11の後側の開口端に嵌め込まれる。プランジャー3と胴体部11の間には、摺動抵抗を下げてプランジャー3を滑らかに移動可能とするグリースが設けられている。このグリースは、プランジャー3と胴体部11との隙間におけるガスや水分等の出入りを防止する役目も果たすことにより、高バリア性の潤滑剤として機能する。
バリアフィルム4は、胴体部11の外側面を全体的に覆うように設けられており、例えば、アルミニウム箔をブラスチックフィルムで挟み込んだサンドイッチ構造の積層フィルムとして形成されている。メンブラン2およびバリアフィルム4は、上記のように薄い膜状でありながらもアルミニウム箔を積層しており、非常に高いバリア性を有している。少なくともバリアフィルム4は、胴体部11の後端部から延出部22の後端部寄りの位置と同一位置までを覆っている(すなわちプランジャー3の挿入箇所を除き、容器本体1内部がメンブラン2とバリアフィルム4の少なくとも一方によって完全に覆われた状態となっている)ことが望ましい。
カートリッジ型容器CTは、未開封状態においては、メンブラン2によって開口部OPを密封して収容物の品質を良好に保持し得る一方、使用時にはメンブラン2を破ることにより開口部OPを開放させ、収容物を放出させることが可能となる。なお使用時には、カートリッジ型容器CTを専用の器具(例えばハンドガン)にセットしておくことにより、使用者の簡易な操作でプランジャー3を前方へ移動させ、適量の収容物を容易に押し出すことが可能である。
また本実施形態のカートリッジ型容器CTは、天蓋対応部21および延出部22を有するメンブラン2が用いられている。そして天蓋対応部21は、天蓋部12の内壁(円板状部12aの後面)に融着されており、この部分を覆っている。また延出部22は、胴体部11の内壁の前端近傍に融着されており、この部分を覆っている。
このようにメンブラン2は、天蓋部12の内壁に留まらず、胴体部11と天蓋部12の境界に形成されるコーナー部13(図1に示す断面において、胴体部11と天蓋部12が略直角をなすように接する部分)を介して胴体部11の内壁の前端近傍に至る領域まで、容器本体1の内壁を連続的に覆って融着している。そのため本実施形態のカートリッジ型容器CTは、メンブラン2が天蓋部12の内壁だけを覆って融着していると仮定した場合に比べ、高いバリア性を得ることが可能となっている。なおこの点に関する検証結果(内容物保存試験の結果)については、改めて詳細に説明する。
また更に、メンブラン2が天蓋部12の内壁だけを覆って融着していると仮定した場合に比べ、本実施形態では延出部22での融着によってより広い融着面積を確保し得るとともに、応力集中等のため比較的バリア性が問題となり易いコーナー部13をもメンブラン2が覆うため、これらの観点からもバリア性において有利となる。仮にコーナー部13に丸み(R)等がついている場合には、メンブラン2がこの丸み全体を覆うようにすることが望ましい。
なお、天蓋部12を胴体部11へ回転融着(一方を他方へ高速回転させながら押し付けて行う融着)して容器本体1を形成したと仮定すると、その融着部分に相当するコーナー部13は肉厚で凹凸のある状態となり、コーナー部13を覆って適切にメンブラン2を設けることは容易ではない。しかし本実施形態では、容器本体1を一体成形により形成しているため、コーナー部13は肉厚で凹凸のある状態とはならず、コーナー部13を覆って適切にメンブラン2を設けることが容易となっている。
また本実施形態では、メンブラン2が天蓋部12から胴体部11の前端近傍に至る領域まで容器本体1の内壁を連続的に覆うことにより、バリア性の高いメンブラン2とバリアフィルム4の少なくとも一方が、後端を除く容器本体1の全ての箇所を内部または外部から覆う格好となる。このように本実施形態では、容器本体1の樹脂がむき出しとなる部分(内部と外部の何れからも覆われていない箇所)が無いため、バリア性の信頼性が高いものとなっている。
上述したとおり本実施形態に係るメンブラン2は、開口部OPを有する天蓋部12を筒状の胴体部11の前側に設けた容器本体1の内部に、開口部OPを塞ぐように設けられる。更にメンブラン2は、天蓋部12の内壁を覆う天蓋対応部21と、天蓋対応部21の外周から後方寄りへ延出し、胴体部11の内壁の前端近傍を覆う延出部22とを有する。そのため先述のとおり、メンブラン2を用いることにより、カートリッジ型容器CTにおいてより高いバリア性を得ることが容易となっている。
なお本実施形態に係るメンブランの効果等を検証するため、サンプルを用いた内容物保存試験を実施した。この点について以下に説明する。
<試験条件>
射出成形により成形した容器本体に、延出部の長さを変えたメンブランを融着させ、プランジャーを取付けるとともにバリアフィルムを外周面全体に設けることにより、本実施形態に係るカートリッジ型容器のサンプルを形成した。なお各部材の具体的な構成形態は次のとおりである。
(1)容器本体:全長216mm、外径50mm、厚さ1.15mmの高密度ポリエチレン製とした。
(2)メンブラン:PETフィルム(厚さ12μm)、PPフィルム(厚さ40μm)、アルミニウム箔(厚さ40μm)、およびPEフィルム(厚さ20μm)を積層して形成した。
(3)プランジャー:全長20mm、外径48mm、厚さ1mmの高密度ポリエチレン製の有底円筒状部材の底面の後部側(容器の外部に面する側)にPEフィルム(厚さ25μm)、アルミ箔(厚さ40μm)を積層して形成した。
(4)バリアフィルム:PETフィルム(厚さ12μm)、アルミニウム箔(厚さ9μm)、およびPEフィルム(厚さ25μm)を積層して形成した。
なお、メンブランについては、延出部の長さを0mm(つまり延出部を設けない形態)、3mm、7mm、および15mmとしたものをそれぞれ3個以上用意し、当該用意された各メンブランを用いて複数の容器を形成した。
上記のとおり形成された複数の容器に、内容物として異なる3種類のシーリング材をそれぞれ充填し、温度50℃、相対湿度90%の雰囲気中で保存し、1ヶ月後の内容物の状態を目視および触診観察を行った。なお、当該異なる3種類のシーリング材としては、湿気硬化型シリコーン系シーリング材(以下、「シリコーン系材」と略記する)、湿気硬化型変性シリコーン系シーリング材(以下、「変性シリコーン系材」と略記する)、および湿気硬化型ウレタン系シーリング材(以下、「ウレタン系材」と略記する)を適用した。
<試験結果>
表1に、上記の条件にて実施した内容物保存試験の結果の概要を示す。なお表1において、「○」は内容物の状態の変化が見られなかったことを示し、「△」は内容物の増粘が見られたことを示し、「×」は内容物の硬化が見られたことを示す。すなわち「△」および「×」は、内容物の状態に変化が生じたことを示している。
Figure 0007157429000001
表1に示すとおり、延出部の長さが0mmのメンブラン、すなわち延出部を設けていないメンブランが採用された場合には、内容物が変性シリコーン系材の場合にはコーナー部近傍に増粘が見られ、ウレタン系材の場合にはコーナー部近傍に硬化が見られた。一方、延出部の長さが3mm以上については、何れの内容物についても状態の変化は見られなかった。以上の結果から、本実施形態のようにメンブランに延出部を設けることによって容器のバリア性が向上し、内容物の状態の変化が有効に抑制されることが確認された。
2.カートリッジ型容器の製造方法
次に、カートリッジ型容器CTの製造方法について、図4~図7を参照しながら説明する。
容器本体1が樹脂の一体成形によって予め形成された後、容器本体1内部にメンブラン2を挿入する工程が行われる。図4は、このときの様子を概略的に示している。メンブラン2は、挿入ジグXの前端にセットされており、挿入ジグXが後方から容器本体1内部へ挿入されることによって、容器本体1内部へ送られることになる。挿入ジグXにセットされたメンブラン2の外径は、胴体部11の内径とほぼ同等か僅かに小さくなっている程度であり、メンブラン2は胴体部11の内壁に軽く擦れながら挿入される。なお、挿入ジグXおよびメンブラン2は加熱しておく必要は無く、常温のままで挿入されるため、当該挿入の際に容器本体1の内壁を熱で傷めてしまうことは無い。
また図5は、容器本体1の後方視点による構成図である。図4および図5に示すように円板状部12aの後面には、それぞれ開口部OPを囲む輪状に形成された3個の凸部12a1が形成されている。これらの凸部12a1は、何れも高さが1mm以下の僅かな凸部であり、それぞれ同じ高さとなっている。
容器本体1内部の奥までメンブラン2が挿入された後は、図6に示すように、挿入ジグXによってメンブラン2が円板状部12aへ押圧された状態に保持される。このときメンブラン2の前面(天蓋対応部21)は、円板状部12aの後面全体を覆っており、特に各凸部12a1の部分に強く当たることになる。またメンブラン2の側面(延出部22)は、胴体部11の前端近傍を覆っている。なお、天蓋対応部21と円板状部12aの間、および延出部22と胴体部11の間において、隙間は殆ど生じていない。
また、挿入ジグXによってメンブラン2が円板状部12aへ押圧された状態において、図7に示すように、メンブラン2のアルミニウム箔(導電層の一形態)へ電流を流すことによる高周波誘導加熱(電磁誘導加熱の一形態)が行われる。この高周波誘導加熱は、容器本体1の外部に配置された高周波電源を用いて実施可能である。また直接的にはメンブラン2のアルミニウム箔を熱源と非接触で自己発熱させるため、メンブラン2の全体を満遍なく効率良く加熱し得るとともに、熱による容器本体1の変形や変質等を極力抑えることが可能である。なお、メンブラン2を適切に加熱し得る限り、高周波以外による電磁誘導加熱が行われるようにしても構わない。電磁誘導加熱の手法によれば、高速加熱や温度制御が容易であるとともに、取扱い清潔である点等において優れている。
このようにしてメンブラン2のアルミニウム箔が加熱されると、メンブラン2表面のポリエチレンの層と容器本体1の内壁にその熱が伝わり、これら双方が融着する。なおこの際にメンブラン2の前面(天蓋対応部21)は、各凸部12a1へより強く当たっているため、この部分において特に確実かつ十分な融着が実現される。
また、各凸部12a1は開口部OPを囲む輪状に形成されているため、少なくともこれらの部分が天蓋対応部21へ十分に融着されていれば、容器本体1を確実に密封することが出来る。更に、天蓋対応部21と各凸部12a1部分の融着が進むにつれて、天蓋対応部21と円板状部12aの距離が縮まり、天蓋対応部21は円板状部12aの全体と融着する。
なお、円板状部12aの後面に設けられる凸部の個数や形状等は、上記のような形態には限られない。例えば当該凸部は、円板状部12aの後面全体にシボや凹凸を設けたような形態であっても構わない。また、円板状部12aの後面に凸部を設けないようにすることも可能である。
また図7に示す状態において、メンブラン2の側面(延出部22)と胴体部11の間に隙間は殆ど生じていないため、これら双方も融着することになる。なお、例えば挿入ジグXの前端付近を径方向へ拡張可能に構成しておき、延出部22を径方向外向きへ押圧できるようにしても良い。このようにすれば、図7に示す状態において延出部22をこのように押圧しておき、延出部22と胴体部11をより確実かつ十分に融着することができる。メンブラン2を容器本体1へ融着した後は、挿入ジグXを抜き取り、容器本体1へプランジャー3やバリアフィルム4等を取り付けてカートリッジ型容器CTが完成する。
なお、メンブランを容器本体へ固着する手法としては、生産性や品質等を考慮すれば上述した高周波誘導加熱により融着する手法が好ましいが、他の手法を採用することも可能である。以下、他の手法の一例について説明する。
まず当該手法の例として、レーザーを照射することによりメンブラン2を加熱して、メンブラン2を容器本体1へ融着する手法が挙げられる。この手法は高周波誘導加熱に比べると、メンブラン2の全体を満遍なく加熱するために比較的多くの時間や手間がかかったり、加熱の不十分な箇所が生じたりし易くなる可能性があるが、メンブラン2を容器本体1へ固着することは可能である。
また他の例として、超音波を当てて振動を発生させることにより、メンブラン2を容器本体1へ固着する手法が挙げられる。この手法は多少の屑が発生する可能性があるが、メンブラン2を容器本体1へ固着することは可能である。
また更に他の例として、加熱した熱板を容器本体1内へ挿入し、この熱を用いてメンブラン2を容器本体1へ融着する手法が挙げられる。但しこの手法を採用する場合は、熱くなった熱板を容器本体1へ挿入する際に、これが胴体部11の側壁へ直に接触しないようにすることが望ましい。例えば、熱板を胴体部11の内径より十分に小さくして側壁へ接触しないように挿入可能にするとともに、挿入後は延出部22を胴体部11へ押し当てることができるように、当該熱板を拡張可能な割り型としておくことが望ましい。なお、メンブラン2を容器本体1へ融着する手法として、メンブラン2を容器本体1に接触させた状態においてメンブラン2の加熱を行うことにより当該融着を実現する手法の他、予め加熱したメンブラン2を容器本体1へ押し当てることにより当該融着を実現する手法(例えば、熱板の先端に配置したメンブラン2を当該熱板ごと容器本体1へ押し当てる手法や、後述のようにメンブラン2の一部をインサート成形する場合に、残りの部分を予め加熱して容器本体1へ押し当てる手法など)も採用され得る。また、容器本体1へ接触させたメンブラン2に熱板を接近させ、熱板の輻射熱等を利用して、当該熱板とメンブラン2が非接触の状態でメンブラン2が加熱されるようにしても良い。
なおメンブランをインサート成形する場合は、当該成形に用いる金型の構造の都合上、本実施形態のようなカップ状のメンブランを一度で容器本体1へ張り付けることは困難である。そこで、メンブランの延出部22に相当する部分(リング状の部分)をインサート成形することにより容器本体1を形成しておき、その容器本体1へメンブランの天蓋対応部21に相当する部分(平面状の部分)を熱板等を用いて張り付けることが考えられ、この手法により本実施形態に準じたものが得られる。また、容器本体1の射出成型に用いる金型の構造上、メンブラン2における開口部OPに対応する部分(便宜的に「開口対応部」と称する)はインサート成形が困難であることに鑑み、メンブランのうちの開口対応部を除く部分(すなわち、天蓋対応部21の外周寄りの部分と延出部22からなる部分)をインサート成形することにより容器本体1を形成しておき、その容器本体1へ開口対応部を熱板等を用いて張り付けるようにしても良い。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の構成は上記実施形態に限られず、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本発明は、例えばコーキング材や接着剤を収容する容器などに利用可能である。
1 容器本体
11 胴体部
12 天蓋部
12a ノズル部
12b 凸部
13 コーナー部
2 メンブラン
21 天蓋対応部
22 延出部
3 プランジャー
4 バリアフィルム
CT カートリッジ型容器
X 挿入ジグ

Claims (6)

  1. 樹脂の一体成形品であり、筒状の胴体部の前側に、開口部を有する天蓋部を設けた容器本体と、前記胴体部の外側面に設けられたバリアフィルムとから成る容器であって、
    前記容器本体の天蓋部内壁に前記開口部を塞ぐようにバリア部材を設け、当該バリア部材は前記天蓋部の内壁を覆う天蓋対応部と、前記天蓋対応部の外周から後方寄りに延出する延出部とを備えており、
    当該延出部は、前記天蓋部内壁から前記胴体部内壁に至るコーナー部内壁のR部に沿って当該R部全体を覆うように接着される部分と当該内壁のR部に続く前記胴体部内壁の前端部近傍に接着される部分とからなり、前記バリアフィルムの前端は前記延出部の後端よりも少なくとも前方位置まで設けられている容器の製造方法であって、
    先端に前記バリア部材をセットした挿入ジグを後方から前記容器本体の内部に挿入し、加熱による融着によって、前記天蓋対応部および前記延出部の前記容器本体への接着を実現させる工程を含み、前記天蓋部の内壁に前記天蓋対応部を押し当てるとともに前記延出部を径方向外向きへ押圧した状態で、前記加熱を行う方法であり、
    前記挿入ジグは、前端付近が径方向へ拡張可能であり、前記天蓋部の内壁に前記天蓋対応部を押し当てるとともに前記延出部を径方向外向きへ押圧出来ることを特徴とする製造方法。
  2. 前記天蓋部の内壁には、前記開口部を囲む輪状に形成された一または複数個の凸部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記容器は、流動物を収容するものであって、当該容器本体の後側を塞ぐようにプランジャーが可動に設けられ、
    前記バリア部材が破られて前記開口部が開放された状態において、前記プランジャーによる押出しによって前記流動物が前記開口を介して放出される容器であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の製造方法。
  4. 樹脂の一体成形品であり、筒状の胴体部の前側に、開口部を有する天蓋部を設けた容器本体と、前記胴体部の外側面に設けられたバリアフィルムとから成る容器であって、
    前記容器本体の天蓋部内壁に前記開口部を塞ぐようにバリア部材を設け、当該バリア部材は前記天蓋部の内壁を覆う天蓋対応部と、前記天蓋対応部の外周から後方寄りに延出する延出部とを備えており、
    当該延出部は、前記天蓋部内壁から前記胴体部内壁に至るコーナー部内壁のR部に沿って当該R部全体を覆うように接着される部分と当該内壁のR部に続く前記胴体部内壁の前端部近傍に接着される部分とからなり、前記バリアフィルムの前端は前記延出部の後端よりも少なくとも前方位置まで設けられている容器の製造方法であって、
    先端に前記バリア部材をセットした挿入ジグを後方から前記容器本体の内部に挿入し、加熱による融着によって、前記天蓋対応部および前記延出部の前記容器本体への接着を実現させる工程を含み、前記天蓋部の内壁に前記天蓋対応部を押し当てるとともに前記延出部を径方向外向きへ押圧した状態で、前記加熱を行う方法であり、
    前記加熱は熱板の熱を用いた加熱であって、当該熱板は、拡張可能な割り型とされており、前記胴体部の内径より小さくされて当該胴体部の側壁へ接触しないように前記容器本体に挿入された後、前記延出部を前記胴体部へ押し当てることを特徴とする製造方法。
  5. 前記天蓋部の内壁には、前記開口部を囲む輪状に形成された一または複数個の凸部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記容器は、流動物を収容するものであって、当該容器本体の後側を塞ぐようにプランジャーが可動に設けられ、
    前記バリア部材が破られて前記開口部が開放された状態において、前記プランジャーによる押出しによって前記流動物が前記開口を介して放出される容器であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の製造方法。
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