JP7156378B2 - ステータ冷却構造 - Google Patents

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Description

本開示は、ステータ冷却構造に関する。
回転電機の径方向でステータコアとステータホルダとの間に、伝熱体(冷却油)を封入し又は循環させる間隙部を形成し、かつ、ハウジング内に冷却水路を形成する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2010-273423号公報
しかしながら、上記のような従来技術では、ステータコアを効率的に冷却することが難しい。冷却油は、一般的にオイルクーラで冷却水(例えばLLC:Long Life Coolantを含む水)と熱交換して放熱される。従って、冷却水の方が冷却油よりも温度が低い。このため、上記のような従来技術のように、冷却水とステータコアとの間に冷却油が介在すると、ステータコアを効率的に冷却することが難しい。
そこで、1つの側面では、本発明は、ステータコアを効率的に冷却することを目的とする。
本開示の一局面によれば、回転電機の軸方向に沿った円筒状の形態であり、回転電機のステータコアを支持し、冷却水路及び油路を形成する支持部材を備え、
径方向内側から前記ステータコア、前記冷却水路、及び前記油路の順に隣接して配置する、ステータ冷却構造が提供される。
本開示によれば、ステータコアを効率的に冷却することが可能となる。
車両駆動装置の一例を概略的に示す図である。 車両駆動装置の潤滑・冷却システムの構成の一例を概略的に示す図である。 モータの一部の外観を示す斜視図である。 図3と同じ方向に視た保持環の斜視図である。 X方向X2側(図4参照)から視た保持環の斜視図である。 X方向X1側(図4参照)から視た保持環の斜視図である。 図3に示すモータの一部の断面図である。 図7のP1部の拡大図である。 ケース水路の説明図である。 入口水路及び出口水路の説明図である。 蛇行水路の説明図である。 蛇行水路の展開状態を模式的に示す図である。 冷却水入口部と入口水路の関係を示す断面図である。 図10の矢印M2で示す方向に視たモータの一部の断面図である。 保持環の上側を示す斜視図である。 油滴下部の油滴下穴を通る断面図である。 油滴下部の油滴下穴を通る断面図である。 油滴下部の油滴下穴を通る断面図である。 変形例の説明図である。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。ここでは、まず、ステータ冷却構造が適用可能な車両駆動装置及び潤滑・冷却システム(ステータ冷却構造を含む潤滑・冷却システム)の説明を行ってから、ステータ冷却構造に係る熱交換兼水冷部を説明する。
<車両駆動装置>
図1は、ステータ冷却構造が適用可能な車両駆動装置1の一例を概略的に示す図である。なお、図1には、駆動輪WL,WRが併せて示されている。
車両駆動装置1は、車両に搭載される。車両駆動装置1は、モータ10(回転電機の一例)と、減速機構12と、モータ10の出力軸116に減速機構12を介して連結される差動装置14とを含む。モータ10は、車両の駆動力を発生させる。モータ10は、ロータ10aと、ステータ10bとを備え、ステータ10bは、ステータコア112と、ステータ10bに装着されるコイル(図示せず)により形成されるコイルエンド110とを含む。なお、ステータコア112は、例えば積層鋼板により形成されてよい。差動装置14には、左右の駆動輪WL,WRが連結される。差動装置14は、リングギア140、ピニオンギア141、及びサイドギア142を含む。また、差動装置14は、内部にギア(ピニオンギア141、サイドギア142等)を収容するデフケース(図示せず)を備える。なお、減速機構12の構成は、図示した簡易な構成に限られず、遊星歯車機構を含んでもよい。車両駆動装置1の各構成要素(モータ10、減速機構12、差動装置14等)は、例えば、単一の車両駆動装置ユニットとしてハウジング(図示せず)内に組み込まれてよいし、複数の別のハウジング(図示せず)内に組み込まれてもよい。
車両駆動装置1は、モータ10、減速機構12、及び差動装置14を油を用いて潤滑及び/又は冷却するための潤滑・冷却システム3を備える。以下では、「潤滑・冷却」とは、潤滑及び冷却の少なくともいずれかを意味する。
なお、後に説明する一実施例によるステータ冷却構造402(図2参照)は、一例として、図1に示す車両駆動装置1のモータ10に適用されるが、後述のステータ冷却構造402は、車両駆動装置1以外の構成の車両駆動装置に含まれるモータにも適用可能である。すなわち、後述のステータ冷却構造402は、モータ10のようなモータを含む任意の構成の車両駆動装置に適用可能である。また、モータに代えて、発電機(回転電機の他の一例)を備える構成にも適用可能である。
<潤滑・冷却システム>
図2は、車両駆動装置1の潤滑・冷却システム3の構成の一例を概略的に示す図である。
潤滑・冷却システム3は、タンク30と、各油路31~36と、電動式オイルポンプ40と、機械式オイルポンプ42と、熱交換兼水冷部50と、ウォーターポンプ90と、ラジエータ92と、冷却水路94、95とを含む。
タンク30は、車両駆動装置1のハウジング内の最下部(鉛直方向の最も下側の空間)により形成される。タンク30は、例えばオイルパンにより形成される。タンク30には、差動装置14が配置され、差動装置14がタンク30内の油に浸かる。差動装置14は、タンク30の下面に対して、あらかじめ規定された所定高さに設けられる。所定高さは、タンク30の油面の高さが、あらかじめ規定された所定高さ以上あるときに、差動装置14の回転(デフケースの回転)に伴い、タンク30内の油がデフケース内に入り、所望の態様での差動装置14の潤滑・冷却が実現されるように決定される。タンク30の下面には、ストレーナ30aが設けられる。
油路31は、タンク30と電動式オイルポンプ40の吸入側との間に設けられる。電動式オイルポンプ40の作動時、タンク30内の油はストレーナ30a及び油路31を介して電動式オイルポンプ40の吸入口へと吸入される。
油路32は、タンク30と機械式オイルポンプ42の吸入側との間に設けられる。機械式オイルポンプ42の作動時、タンク30内の油はストレーナ30a及び油路32を介して機械式オイルポンプ42の吸入口へと吸入される。なお、図2に示す例では、油路32は、油路31と共通部分を有しているが、かかる共通部分が無く、油路31とは独立に形成されてもよい。
油路33は、電動式オイルポンプ40の吐出側と熱交換兼水冷部50の入口側との間に設けられる。油路33は、電動式オイルポンプ40から吐出された油を熱交換兼水冷部50に導く。従って、電動式オイルポンプ40から吐出された油は、熱交換兼水冷部50により冷却されてから油路36に供給される。
油路34は、機械式オイルポンプ42の吐出側とタンク30との間に設けられる。油路34は、機械式オイルポンプ42から吐出された油をタンク30に導く。油路34は、減速機構のシャフトのような、部材に形成される油路や、単なる空間を含んでよい。単なる空間としては、車両駆動装置1のハウジング内の空間である。油路34から油は、潤滑の対象となる部材(潤滑部位22)での潤滑に供される。潤滑部位22は、例えばモータ10のベアリング等である。
油路35は、熱交換兼水冷部50を通る態様で油路33と油路36との間に接続される。油路35内の油は、後述するが、冷却水路95を通る液体の冷媒(冷却水)により冷却される。油路35の詳細は後述する。
油路36は、熱交換兼水冷部50の出口側とタンク30の間に設けられる。油路36は、熱交換兼水冷部50からの油をタンク30に導く。油路36は、減速機構のシャフトに形成される油路のような、部材に形成される油路や、管により形成される油路等であってもよいが、例えば車両駆動装置1又はモータ10のハウジング(例えば図3のケース70)内の空間を含む。この場合、熱交換兼水冷部50からの油は、重力により滴下され、冷却の対象となる部材(冷却部位23)に供給された後、重力によりタンク30へと導かれる。冷却部位23は、例えばモータ10のステータ10bのコイルエンド110(図1参照)を含む。
電動式オイルポンプ40は、モータ等の専用の駆動源(図示せず)によって駆動される。電動式オイルポンプ40は、作動時にタンク30内の油を油路33へと吐出する。すなわち、電動式オイルポンプ40は、作動時に、タンク30内の油を油路31を介して吸入し、油路33に吐出する。油路33に吐出された油は、熱交換兼水冷部50を介して油路36へと導かれる。なお、電動式オイルポンプ40は、車輪の回転と独立して作動するものであり、電気で作動するタイプのオイルポンプである。なお、電動式オイルポンプ40は、タンク30、油路31、油路33、及び油路36とともに、油路35を通って油を循環させる油循環部400を形成するが、変形例では、油循環部400は、他の要素を含んでもよい。
機械式オイルポンプ42は、作動時に、タンク30内の油を油路32を介して吸入し、油路34に吐出する。機械式オイルポンプ42は、車輪の正回転(前進方向の回転)に伴い作動する。機械式オイルポンプ42は、車輪の正回転に伴って回転する任意の回転部材に対して設けられてよい。例えば、機械式オイルポンプ42は、減速機構12(図1参照)のカウンタ軸に設けられ、減速機構12のカウンタ軸の正回転により作動する。
熱交換兼水冷部50は、熱交換機能と、ステータコア水冷機能とを併せ持つ。具体的には、熱交換兼水冷部50は、油路35内の油と冷却水路95内の冷却水との間の熱交換を実現する熱交換機能を有するとともに、モータ10のステータ10bのステータコア112を冷却水により直接的に冷却する機能(ステータコア水冷機能)を有する。冷却水は、例えば不凍液やLLC(Long Life Coolant)を含む水である。
なお、熱交換兼水冷部50は、オイルクーラとしても機能するが、オイルクーラの機能以外の機能として、モータ10のステータコア112を冷却する機能を有する点で、オイルクーラと同じではない。潤滑・冷却システム3は、熱交換兼水冷部50を備えることで、熱交換兼水冷部50とは別のオイルクーラを不要とすることができる。本実施例では、熱交換兼水冷部50は、モータ10に適用される。熱交換兼水冷部50の詳細は、後述する。
ウォーターポンプ90は、冷却水路94、95に冷却水を循環させるポンプである。なお、ウォーターポンプ90は、ラジエータ92及び冷却水路94とともに、冷却水路95を通って冷却水を循環させる冷却水循環部401を形成するが、変形例では、冷却水循環部401は、他の要素を含んでもよい。また、冷却水循環部401は、上述した油循環部400及び熱交換兼水冷部50とともに、ステータ冷却構造402を形成するが、変形例では、ステータ冷却構造402は、他の要素を含んでもよい。
ラジエータ92は、冷却水路94、95を通る冷却水から熱を奪い、冷却水を冷却する。ラジエータ92は、空気(例えば車両の走行時に通過する空気)と冷却水との間で熱交換を実現するものであってよい。
冷却水路94は、ウォーターポンプ90から吐出された冷却水を熱交換兼水冷部50の冷却水路95に導き、熱交換兼水冷部50の冷却水路95からの冷却水をラジエータ92を介してウォーターポンプ90に戻す。なお、ラジエータ92は、ウォーターポンプ90と熱交換兼水冷部50との間に設けられてもよい。
冷却水路95は、熱交換兼水冷部50内に形成される。冷却水は、冷却水路95を通る際に、上述した熱交換兼水冷部50の熱交換機能とステータコア水冷機能を実現可能である。冷却水路95の詳細は後述する。
なお、図2に示す例では、電動式オイルポンプ40及び機械式オイルポンプ42が設けられるが、電動式オイルポンプ40及び機械式オイルポンプ42のいずれか一方が省略されてもよい。この場合、潤滑部位22及び冷却部位23は、区別されることなく、電動式オイルポンプ40及び機械式オイルポンプ42の他方(省略されない方)からの油により潤滑及び冷却されてよい。
また、図2に示す例において、油路33は、分岐して油路34に接続されてもよい。この場合、電動式オイルポンプ40からの油は、潤滑部位22にも供給される。あるいは、油路36は、分岐して油路34に接続されてもよい。この場合、熱交換兼水冷部50からの油は、潤滑部位22にも供給される。あるいは、油路34は、分岐して油路33に接続されてもよい。また、油路34は、潤滑部位22の後流側で、油路36における冷却部位23の後流側に接続されて一体化されてもよい。
また、図2に示す例では、冷却水路94は、熱交換兼水冷部50だけに接続されるが、冷却の対象となる部材、例えばモータ10を駆動するためのインバータ(図示せず)や、モータ10を駆動する高圧系バッテリ(図示せず)等を通るように形成されてもよい。
<熱交換兼水冷部>
次に、図3以降を参照して、モータ10に適用される一実施例による熱交換兼水冷部50について説明する。なお、図3以降では、図面の明瞭性を維持する観点から、複数存在する要素については、一部の要素についてのみ符号が付されている場合がある。
図3は、モータ10の一部の外観を示す斜視図であり、図4は、図3と同じ方向に視た保持環60(冷却水路形成部材の一例)の斜視図である。図5は、X方向X2側(図4参照)から視た保持環60の斜視図であり、図6は、保持環60の内側の説明図であり、X方向X1側(図4参照)から視た保持環60の斜視図である。図7は、図3に示すモータ10の一部の断面図である。図8は、図7のP1部の拡大図である。図3には、モータ10のロータ等の図示が省略されている。
以下では、径方向は、特に言及しない限り、モータ10の中心軸I(=ステータコア112の中心軸)を基準とする。なお、モータ10の軸方向は、X方向に対応する。また、以下の説明では、上下方向は、中心軸Iが水平方向に略平行になるように搭載されたモータ10の搭載状態での上下方向を表す。なお、図7の断面は、中心軸Iを通る平面による断面である。
熱交換兼水冷部50は、保持環60と、ケース70とを含む。熱交換兼水冷部50は、径方向で保持環60とケース70との間に、油路35(図2参照)を形成する。以下、「油路35」を「ケース油路35」と称し、ケース油路35の構造については後述する。また、熱交換兼水冷部50は、保持環60の内部に冷却水路95(図2参照)を備える。冷却水路95の構造については後述する。
保持環60は、図4~図6に示すように、円筒状の形態である。保持環60は、金属等の熱伝導性の良好な材料により形成される。保持環60は、後述のように冷却水路95(図2参照)を形成する中空部(空洞)を有する構造である。かかる中空部を有する保持環60は、複数のパーツを結合させて製造されてもよいし、鋳造により形成されてもよい。
保持環60は、図4~図6に示すように、環状の底面部62(第2部位の一例)と、底面部62の外周縁からX方向に延在する円筒部64(第1部位の一例)とを含む。底面部62及び円筒部64は、一体の連続した部位を形成してよい。
保持環60は、底面部62に、ロータ(図示せず)が貫通する穴62aを有する。穴62aは、底面部62の中心(中心軸Iが通る中心)を中心として、例えば円形の形態で形成される。
保持環60は、図5及び図7に示すように、底面部62に、貫通穴62bを更に有する。貫通穴62bは、保持環60をケース70にボルト固定するために用いられる。貫通穴62bは、ボルトBT(図7参照)の軸部が通る径で形成される。貫通穴62bは、周方向に沿って複数設けられる。この際、貫通穴62bは、周方向に沿って等間隔に形成される。貫通穴62bは、好ましくは、図7に示すように、X方向に視てステータコア112に重ならないような径方向の範囲内に位置する。これにより、保持環60にステータコア112を組み付けた状態で、保持環60をケース70に組み付ける際の作業性が良好となる。すなわち、ステータコア112の外周側に、ボルトBTの締結のための作業スペースが形成されるので、作業性が良好となる。
保持環60は、図5に示すように、底面部62に、貫通穴の形態の油出口穴62cを更に有する。油出口穴62cは、モータ10の下部(油溜め空間)に溜まる油の出口穴であり、タンク30(図2参照)に接続される。油出口穴62cは、好ましくは、図6に示すように、中心軸Iよりも下側、かつ、X方向に視てステータコア112に重なるような径方向の範囲内に位置する。この場合、貫通穴62bの形成に対する制約にならない位置に油出口穴62cを配置できる。なお、油出口穴62cは、油溜め空間に溜まる油の最も高い位置を決めるが、油の当該最も高い位置がロータ10aの最も低い位置よりも低くなるように設定される。すなわち、油出口穴62cは、ステータコア112の内外径差程度の高さに下端が位置するように形成されてよい。
保持環60は、図5に示すように、底面部62のX方向X2側に、冷却水入口部62d及び冷却水出口部62eを更に有する。冷却水入口部62d及び冷却水出口部62eは、底面部62に形成される入口水路951及び出口水路952(ともに後述)に対して、底面部62のX方向X2側から連通する。
冷却水入口部62d及び冷却水出口部62eは、例えば、図5に示すように、略同一の径方向の位置でかつ周方向に隣り合う態様で設けられる。本実施例では、一例として、冷却水入口部62d及び冷却水出口部62eは、後述の凹溝641に対して周方向の両側に位置するように設けられる。この場合、凹溝641が冷却水入口部62dに近接するので、凹溝641にX方向に導入される油(後述)を、冷却水入口部62dに導入される冷却水により効率的に冷却できる。
保持環60は、図6に示すように、底面部62のX方向X1側に、入口水路951及び出口水路952(ともに後述)を内部に形成する膨らみ部62f、62gを有する。膨らみ部62f及び62gは、X方向で、冷却水入口部62d及び冷却水出口部62eのそれぞれの反対側に設けられる。
保持環60は、円筒部64のX方向X1側の端部640を除いて、円筒部64の径方向外側の表面(外周面)の全体が、ケース油路35(図2参照)の径方向内側の境界面35bを形成する。なお、円筒部64の端部640は、図8に示すように、ケース油路35の径方向の必要な寸法を確保するために、ケース油路35(図2参照)の径方向内側の境界面35bよりも外径が大きい。
保持環60は、図5及び図8に示すように、円筒部64の端部640の外周面に、径方向内側に凹むシール溝640aを有する。シール溝640aは、周方向に全周にわたり延在する。円筒部64の端部640の外周面は、周方向の全周にわたり、ケース70の内周面と径方向で当接する。シール溝640aには、Oリングのようなシール材(図示せず)が装着される。これにより、円筒部64のX方向X1側においてケース70と保持環60との間(ケース油路35)が油密に保たれる。
保持環60は、径方向でステータコア112に円筒部64が接する態様でステータコア112を径方向内側に保持する。すなわち、保持環60は、ステータコア112の外周面に円筒部64の内周面が接する態様でステータコア112を保持する。例えば、保持環60は、ステータコア112に焼き嵌め等により一体化される。保持環60は、ステータコア112と一体化された状態で、ケース70にボルト固定される。このようにして、保持環60は、ステータコア112を含むステータ10bをケース70に対して支持する。
保持環60は、好ましくは、ステータコア112の外周面の略全体に円筒部64の内周面が接する態様でステータコア112を保持する。この場合、保持環60内の冷却水路95を通る冷却水によりステータコア112の全体を効率的に冷却できる。本実施例では、一例として、保持環60は、図7に示すように、ステータコア112のX方向の全長にわたり延在し、ステータコア112の外周面の略全体に円筒部64の内周面が接する。なお、ステータコア112の外周面の“略全体”とは、ステータコア112の溶接溝(図示せず)のような箇所(ステータコア112の外周面と円筒部64の内周面とが径方向で離間しうる箇所)を許容する概念である。
また、保持環60は、図7に示すように、X方向X2側では、円筒部64がX方向でコイルエンド110を越えて延在する。他方、本実施例では、一例として、保持環60は、図7に示すように、X方向X1側では、円筒部64がX方向でコイルエンド110の端部(X1側の端部)の手前まで延在する。ただし、変形例では、保持環60は、X方向X1側においても、円筒部64がX方向でコイルエンド110の端部(X1側の端部)まで又は当該端部を越えて延在してもよい。
保持環60は、図7に示すように、X方向X2側では、底面部62がステータコア112のX方向X2側の端面にX方向で対向する。この際、本実施例では、一例として、保持環60は、底面部62がステータ10bのX方向X2側の端部(コイルエンド110のX方向X2側の端面)に対してX方向で離間しつつ対向する。この際、離間する距離は、コイルエンド110と保持環60との間の必要な絶縁距離に対応してよい。
保持環60は、図4に示すように、円筒部64の外周面に、径方向内側に凹む凹溝641、642、643を有する。凹溝641、642、643は、ケース油路35(図2参照)の一部を形成する凹状油路351、352、353(後述)として機能するともに、後述する蛇行水路950(図11参照)の周方向の仕切り壁(側壁)として機能する。
凹溝641は、X方向X2側がX方向に開口し、X方向X1側がX方向に閉塞する態様で、X方向に直線状に延在する。凹溝641は、X方向X1側が円筒部64の端部640まで延在する。凹溝641は、凹溝642、643よりも下側に位置するように形成される(後出の図11も参照)。すなわち、モータ10の搭載状態で、凹溝641は、保持環60の最下部領域内に位置する。保持環60の最下部領域は、保持環60の最も低い位置及びその近傍の領域を表す。最下部領域は、例えば最も低い位置に対応する周方向位置を中心として周方向で60度程度の範囲であってよい。凹溝641は、後述するが、X方向X2側で、ケース油路35の油入口部35a(ケース油路35への油のインレット)を形成する。凹溝641は、例えば略等断面でX方向に延在する。なお、凹溝641は、油入口部35aとしての断面積を確保するために、X方向の所定位置からX方向X2側に向かうにつれて断面形状がわずかに増加されてもよい。
凹溝642は、X方向X2側がX方向に開口し、X方向X1側がX方向に閉塞する態様で、X方向に直線状に延在する。凹溝642は、X方向X1側が円筒部64の端部640よりも所定距離L1(図4参照)だけ手前まで延在する。凹溝642は、例えば略等断面でX方向に延在する。所定距離L1は、後述する蛇行水路950(図11参照)の流路幅を定める値であり、蛇行水路950(図11参照)内の冷却水の流れ(図5の矢印R2、R3参照)による熱交換能力を高める観点から決められてよい。
凹溝643は、X方向X1側及びX2側がX方向に閉塞する態様で、X方向に直線状に延在する。凹溝643は、X方向X1側が円筒部64の端部640まで延在する。凹溝643は、X方向X2側が円筒部64の端部(X2側の端部)よりも所定距離L2(図4参照)だけ手前まで延在する。凹溝643は、例えば略等断面でX方向に延在する。所定距離L2は、所定距離L1と同一であってよい。
凹溝642及び凹溝643は、図4に示すように、周方向で交互に形成される。すなわち、凹溝642及び凹溝643は、最下部領域内の凹溝641を中心として、凹溝641の周方向の外側に、凹溝642が形成され、当該凹溝642のそれぞれの周方向の外側に、凹溝643が形成され、当該凹溝643のそれぞれの周方向の外側に、凹溝642が形成され、といった具合に、周方向の全体にわたり形成される。ただし、後述するが、天頂部領域内に形成された凹溝642及び凹溝643は、コイルエンド110に油を滴下するための油滴下部356、358と一体化する。
凹溝641、642、643は、円筒部64の周方向に沿って所定の角度間隔(本例では30度間隔)で形成される。本実施例では、一例として、凹溝642は、最下部領域の凹溝641に対して30度だけずれて60度間隔で形成され、凹溝643は、最下部領域の凹溝641に対して60度だけずれて60度間隔で形成される。
ケース70は、例えば、アルミのような金属により形成される。なお、ケース70は、2つ以上のパーツを結合して形成されてもよい。ケース70は、保持環60を径方向内側に支持する。すなわち、ケース70は、保持環60の円筒部64の径方向外側を覆うように設けられ、保持環60を支持する。保持環60の支持態様は、任意であるが、好ましくは、ケース70は、図7に示すように、保持環60の底面部62の貫通穴62bを通るボルトBT(固定部材の一例)により保持環60を支持する。すなわち、保持環60は、ケース70にボルトBTにより固定される。これにより、例えば、保持環60が径方向外側に突出した取り付け部(ケースにボルト固定されるための部位)を備える場合に比べて、モータ10の小径化を図ることが容易となる。
ケース70は、径方向で保持環60との間にケース油路35(図2及び図8参照)を形成する。ケース70は、内周面(径方向内側の表面)が保持環60の円筒部64の外周面と径方向で対向する。ケース70の内周面は、例えば凹凸の無い表面であり、ケース油路35(図2及び図8参照)の径方向外側の境界面35cを形成する。
次に、図9~図13を参照して、保持環60が形成する冷却水路95(図2参照)について詳説する。
冷却水路95は、ケース水路942、944に接続される。具体的には、冷却水路95は、上流側の端部がケース水路942に接続され、下流側の端部がケース水路944に接続される。
図9は、ケース70におけるケース水路942、944の説明図であり、モータ10のX方向X2側の端部を、中心軸Iに垂直な平面で切断した際の断面図である。図9には、ケース油路35の油入口部35aまでの入口油路330が併せて示されている。入口油路330は、油路33(図2参照)を形成する。また、図9には、油出口穴62cに接続される出口油路360が併せて示されている。出口油路360は、油路36(図2参照)を形成する。また、図9には、ベアリング等の潤滑用の油が供給される油路754が併せて示されている。
ケース水路942、944は、ケース70に形成され、ケース70の外周面からボルトBT用のボルト穴70bの手前まで径方向内側に向けて延在する。ケース水路942、944は、径方向内側の端部付近からX方向X1側へとX方向に延在する(ケース水路942について図13参照)。ケース水路942は、ウォーターポンプ90の吐出側に接続される流路であり、ケース水路944は、ウォーターポンプ90の吸引側に接続される流路である。ケース水路942、944は、X方向X1側の端部で、入口水路951及び出口水路952にそれぞれ接続される。
冷却水路95は、蛇行水路950(第1冷却水路の一例)と、入口水路951(第2冷却水路の一例)と、出口水路952とを含む。
図10は、入口水路951及び出口水路952の説明図であり、モータ10のX方向X2側の端部(図9の示す断面よりもX1側)を、中心軸Iに垂直な平面で切断した際の断面図である。図10には、油出口穴62cの位置を示すために油出口穴62cが一点鎖線で示されるとともに、参考として、油溜め空間に溜まる油の最も高い位置(レベル)がラインLv1で示されている。
入口水路951及び出口水路952は、保持環60の底面部62内の中空部(空洞)により形成される。入口水路951及び出口水路952は、冷却水入口部62d及び冷却水出口部62e(図5参照)のそれぞれに対応して設けられる。入口水路951及び出口水路952は、それぞれ、径方向かつ周方向に延在する。すなわち、入口水路951は、冷却水入口部62dとX方向に連続する態様で、保持環60の底面部62において径方向かつ周方向に延在する。出口水路952は、冷却水出口部62eとX方向に連続する態様で、保持環60の底面部62において径方向かつ周方向に延在する。入口水路951及び出口水路952は、それぞれ、底面部62の径方向外側の縁部付近まで延在し、蛇行水路950(後述)へと連続する。
入口水路951及び出口水路952は、好ましくは、X方向に視て、油溜め空間と少なくとも部分的に重なるように形成され、より好ましくは、図10に示すように、X方向に視て、油溜め空間に略全体が重なるように形成される。例えば、入口水路951及び出口水路952は、X方向に視て、ステータコア112の中心軸Iよりも下側に位置しかつステータコア112に重なる。この場合、油溜め空間に溜まる油と、入口水路951及び出口水路952内の冷却水との間の熱交換が効率的に実現され、油溜め空間に溜まる油を効率的に冷却できる。なお、油溜め空間は、上述のように、保持環60が形成する径方向内側の空間のうちの、最も高い位置(図10のラインLv1参照)が油出口穴62cにより規定される下部空間である。特に、入口水路951は、X方向に視て、油溜め空間と重なるように形成されることが好ましい。これは、入口水路951内の冷却水は、出口水路952内の冷却水よりも低温であり、出口水路952内の冷却水よりも熱交換能力が高いためである。以下、入口水路951及び出口水路952を、X方向に視て、油溜め空間と少なくとも部分的に重なるように形成することを、「X方向視での油溜め空間とのオーバーラップ配置」とも称する。
なお、底面部62における冷却水入口部62dの位置(図5参照)、すなわち入口水路951と冷却水入口部62dとの間の接続位置は、好ましくは、X方向に視て、油溜め空間に重なるように設定される。同様に、底面部62における冷却水出口部62eの位置、すなわち出口水路952と冷却水出口部62eとの間の接続位置は、好ましくは、X方向に視て、油溜め空間に重なるように設定される。冷却水入口部62d及び冷却水出口部62eは、上述のように、ボルトBTが挿通される貫通穴62bよりも径方向でステータコア112の中心軸Iから遠い位置に設けられる。この場合、底面部62において、貫通穴62bや冷却水入口部62d、冷却水出口部62e、油出口穴62cを、ボルトBTの締結のための作業性を確保する観点と、X方向視での油溜め空間とのオーバーラップ配置を実現する観点と、最も高い位置がロータ10aよりも低い油溜め空間を形成する観点の3つの観点から適切に、配置できる。また、底面部62を効率的に利用して、貫通穴62bや冷却水入口部62d、冷却水出口部62e、油出口穴62cを形成できる。例えば、冷却水入口部62d、冷却水出口部62e、及び油出口穴62cの3者間の関係では、冷却水入口部62d及び冷却水出口部62eは、X方向に視て油溜め空間と重なるように配置され、油出口穴62cは、図5に示すように、油溜め空間の最も高い位置を適切に規制するように、冷却水出口部62eよりも上側かつ冷却水出口部62eに周方向で隣り合う態様で設けられる。なお、変形例では、油出口穴62cは、冷却水入口部62dよりも上側かつ冷却水入口部62dに周方向で隣り合う態様で設けられてもよい。
図11は、蛇行水路950の説明図であり、モータ10のX方向X2側の端部(図10の示す断面よりもX1側)を、中心軸Iに垂直な平面で切断した際の断面図である。図12は、蛇行水路950の展開状態を模式的に示す図である。すなわち、図12は、保持環60の円筒状を平面状に展開したときの、蛇行水路950の状態を模式的に示す図である。
蛇行水路950は、保持環60の円筒部64内の中空部(空洞)により形成される。すなわち、蛇行水路950は、保持環60の壁面部650により画成された空間により形成される。壁面部650は、ステータコア112に接する内径側壁面部位651(第1壁面部位の一例)と、ケース油路35に接する外径側壁面部位652(第2壁面部位の一例)と、X方向X1側の端部の端部壁面部位653(図8及び図18参照)と、X方向X2側の端部の端部壁面部位654(図17参照)と、周方向の壁面部656とを含む。なお、壁面部656は、後述する凹状油路351、352、353の側壁部も形成する。
蛇行水路950は、保持環60の円筒部64に、X方向に行き来する態様で形成される。すなわち、蛇行水路950は、保持環60のX方向X2側からX方向X1側まで延在し、次いで、折り返してX方向X1側からX方向X2側まで延在し、次いで、折り返してX方向X2側からX方向X1側まで延在し、といった具合に、蛇行しながら周方向に進む態様で形成される。この際、蛇行水路950は、当該蛇行水路950を流れる冷却水がステータコア112の全体から熱を奪えるように、ステータコア112のX方向の全体にわたって行き来するように形成される。なお、本実施例では、一例として、蛇行水路950は、後述の油滴下部356、358の形成範囲を除いて、保持環60のX方向の全体にわたって行き来するように形成される。換言すると、保持環60のX方向の長さは、蛇行水路950のX方向の形成範囲に応じて決まる。
より具体的には、蛇行水路950は、図12に示すように、X方向に延在する複数の第1流路部9501と、周方向に延在する第2流路部9502とを含む。蛇行水路950は、複数の第1流路部9501(図12に示す例では12本の第1流路部9501)が第2流路部9502を介して接続する態様で形成される。この際、第2流路部9502は、周方向に沿ってX1側とX2側とで交互に配置されることで、“蛇行”が実現される。すなわち、一の第2流路部9502と、その両側(周方向の両側)に接続される2つの第1流路部9501とは、U字状の流路を形成し、当該U字状の流路の向きは、一の第2流路部9502が周方向で1つずつ変化するごとに、X方向で反転する。
複数の第1流路部9501のうちの、他よりも上側の2つの第1流路部9501-6、9501-7は、X方向で、保持環60のX方向X2側の最端部よりも長さL3だけ手前の位置まで延在する。保持環60のX方向X2側の端部における長さL3の範囲は、後述する油滴下部356の形成範囲に対応する。他方、複数の第1流路部9501のうちの、第1流路部9501-6、9501-7以外の第1流路部9501は、X方向で、保持環60のX方向X2側の最端部の直前位置(例えば空洞を形成できる最大位置)まで延在する。これにより、冷却水と油との間の熱交換が実現可能な領域の最大化を図ることができる。
同様に、複数の第1流路部9501のうちの、他よりも上側の4つの第1流路部9501-5~9501-8は、X方向で、保持環60のX方向X1側の最端部(端部640を除く部位のうちの最端部、以下同じ)よりも長さL4だけ手前の位置まで延在する。保持環60のX方向X1側の端部における長さL4の範囲は、後述する油滴下部358の形成範囲に対応する。他方、複数の第1流路部9501のうちの、第1流路部9501-5~9501-8以外の第1流路部9501は、X方向で、保持環60のX方向X1側の最端部の直前位置(例えば空洞を形成できる最大位置)まで延在する。これにより、冷却水と油との間の熱交換が実現可能な領域の最大化を図ることができる。
複数の第1流路部9501のうちの、他よりも下側の2つの第1流路部9501-1、9501-12(図11も参照)は、それぞれ、冷却水入口部62dに最も近い第1流路部9501と、冷却水出口部62eに最も近い第1流路部9501とに対応する。すなわち、周方向で第1流路部9501-1と第1流路部9501-12の間に、凹溝641(及びそれに伴い後述の凹状油路351)が位置する。これにより、上述した入口水路951及び出口水路952のX方向視での油溜め空間とのオーバーラップ配置が容易となる。なお、第1流路部9501-1及び第1流路部9501-12は、他の第1流路部9501とは異なり、一端側(本例ではX方向X1側の端部)でしか第2流路部9502に接続されない。
なお、本実施例では、蛇行水路950におけるU字状の流路は、比較的小さい角RのU字状(矩形状U字)で形成されているが、第2流路部9502が湾曲状になるような比較的大きい角RのU字状で形成されてもよい。また、変形例では、第1流路部9501は、X方向に対してわずかに傾斜する向きに延在する態様で形成されてもよい。
次に、前出の図5~図8と、図13を参照して、冷却水路95内の冷却水の流れを概説する。
図13は、冷却水入口部62dと入口水路951の関係を示す断面図である。図13は、図10の矢印M1で示す方向に視たモータ10の一部の断面図であって、中心軸Iを通る平面で図3のモータ10の一部を切断した際の断面図である。図13には、ケース70に形成されるケース水路942が示されている。ケース水路942は、冷却水入口部62dを介して入口水路951の一端に接続される。入口水路951の他端は、蛇行水路950に接続される。なお、図示しないが、冷却水出口部62e及び出口水路952側についても同様である。
図5、図6、及び図13には、一点鎖線の矢印R0~R5で冷却水路95内の冷却水の流れが模式的に示されている。
冷却水は、図5及び図13に示すように、冷却水入口部62dから保持環60内に導入されると(図5及び図13の矢印R0参照)、入口水路951内を径方向外側に流れ(図6及び図13の矢印R1参照)、保持環60の角部(底面部62と円筒部64とが形成する角部)で90度(X方向に向けて)流れの向きを変えて、円筒部64内の蛇行水路950に導入される。次いで、円筒部64の蛇行水路950に導入される冷却水は、X方向に行き来しながら、凹溝641から離れる向きで周方向に流れる(図5及び図13の矢印R2参照)。その後、冷却水は、周方向で半周を超えると、X方向に行き来しながら、凹溝641に近づく向きで周方向に流れる(図5の矢印R3参照)。次いで、保持環60の角部(底面部62と円筒部64とが形成する角部)で90度(径方向に平行な方向に向けて)流れの向きを変えて、底面部62内の出口水路952に導入される。次いで、底面部62に導入される冷却水は、径方向内側に流れ(図6の矢印R4参照)、冷却水出口部62eからケース70のケース水路944(図9参照)へと流れる(図5の矢印R5参照)。
このようにして、冷却水は、冷却水路95の蛇行水路950を蛇行しながら境界面35bを介して油から熱を効率的に奪うことができる。また、冷却水は、冷却水路95の蛇行水路950を蛇行しながら、ステータコア112から熱を奪うことができる。すなわち、ステータコア112の外周面に接する保持環60内を冷却水が流れることで、ステータコア112から熱を効率的に奪うことができる。また、冷却水は、入口水路951を流れることで、油溜め空間内の油から熱を効率的に奪うことができる。また、出口水路952を流れる冷却水も、油溜め空間内の油よりは低温であるので、油溜め空間内の油から熱を奪うことができる。
次に、前出の図11及び図14以降を参照して、ケース油路35について詳説する。
図14は、図10の矢印M2で示す方向に視たモータ10の一部の断面図であって、中心軸Iを通る平面で図3のモータ10の一部を切断した際の断面図である。
ケース油路35は、上流側の端部が入口油路330に接続される。入口油路330は、図9及び図14に示すように、ケース70の内部に形成される。入口油路330は、ケース70におけるX方向で保持環60とオーバーラップしない領域に形成される。
ケース油路35は、凹状油路351、352、353(図11参照)と、円筒形油路354(図11参照)と、油滴下部356、358(図15以降を参照して後述)とを含む。
凹状油路351、352、353は、図11及び後出の図15に示すように、それぞれ、凹溝641、642、643により形成される。凹溝641、642、643は、上述したとおりである。凹状油路351、352、353は、径方向で円筒形油路354に連続する。凹状油路351、352、353は、断面形状(X方向に視た断面形状)が一定であってもよいし、X方向の位置に応じて断面形状が変化してもよい。
凹状油路351のX方向X2側の最端部は、油入口部35aを形成し、入口油路330に接続される。なお、凹状油路351は、図14に示すように、入口油路330とX方向で直線的に連続する。凹状油路351は、油入口部35aを介して入口油路330から導入される(X方向X1側に向けて導入される)油を、保持環60のX方向X1側まで効率的に行き渡らせる機能(以下、「軸方向の油拡散機能」とも称する)を有する。すなわち、油入口部35aを介して入口油路330から導入される油は、凹状油路351内を直線状にX方向X1側に向けて流れることで、保持環60のX方向X1側の端部まで到達しやすくなる。かかる軸方向の油拡散機能を高める観点から、凹状油路351は、X方向X1側において、保持環60の端部640(図7参照)まで延在する。
なお、油入口部35aは、凹状油路351のX方向X2側の最端部により形成されるので、保持環60の底面部62と円筒部64とが形成する角部に位置することになる。なお、油入口部35aは、凹状油路351のX方向X2側の最端部により形成されるので、周方向で冷却水入口部62d及び冷却水出口部62eの間に位置することになる(図5参照)。
ここで、凹状油路351、352、353は、蛇行水路950に周方向に隣り合う。具体的には、蛇行水路950における周方向に隣り合う第1流路部9501同士は、図11に示すように、凹溝641、642、643により仕切られる。従って、第1流路部9501は、周方向で凹状油路351、352、353に隣り合う。この場合、ケース油路35は、凹状油路351、352、353の周方向両側で、蛇行水路950(第1流路部9501)と隣り合うので、凹状油路351、352、353の周方向両側で、冷却水と油との熱交換が良好に実現される。これにより、蛇行水路950に径方向で対向しない凹状油路351、352、353においても、油が蛇行水路950内の冷却水との間で熱交換されるので、全体としての熱交換能力を高めることができる。
なお、変形例では、凹状油路351、352、353のうちのいずれかが又はすべてが省略されてもよい。すなわち、凹溝641、642、643のうちのいずれかが又はすべてが中実とされてもよい。例えば、凹溝641、642、643のうちの、凹溝642、643が中実とされてもよい。この場合も、ケース油路35は、X方向に視て、境界面35bと境界面35cとの間に円筒形油路354を含むため、境界面35bを介した冷却水と油との熱交換が良好に実現される。ただし、凹溝641が中実とされる場合は、上述した凹状油路351による軸方向の油拡散機能が低下する点でも不利となる。
円筒形油路354は、径方向で保持環60とケース70との間の形成される油路(すなわち径方向で境界面35bと境界面35cとの間に形成される円筒状の油路)のうちの、凹状油路351、352、353及び油滴下部356、358を除く部分に対応する。従って、円筒形油路354は、保持環60の外周面の略全体(端部640を除く全体)にわたり形成される。円筒形油路354は、径方向の寸法が一定になるように形成されてよい。
円筒形油路354は、全体のうちの、凹状油路351、352、353及び油滴下部356、358と径方向で連続する部分を除く部位が、蛇行水路950に径方向で対向する。すなわち、凹状油路351、352、353、及び油滴下部356、358と径方向で連続する部分内の油を除いて、円筒形油路354内の油と、蛇行水路950内の冷却水との間には、径方向で保持環60の外径側壁面部位652が介在するだけである。従って、円筒形油路354内の油の大部分は、蛇行水路950内の冷却水との間で直接的な態様(保持環60の外径側壁面部位652が介在するだけの態様)で熱交換を行うことができる。
図15~図18は、油滴下部356、358の説明図であり、図15は、保持環60の上側を示す斜視図であり、図16は、油滴下部356の油滴下穴3561を通る平面であって中心軸Iに垂直な平面で切断した際の断面図であり、図17は、油滴下部356の油滴下穴3561を通る平面であって中心軸Iを含む平面で切断した際の断面図である。図18は、油滴下部358の油滴下穴3581を通る平面であって中心軸Iを含む平面で切断した際の断面図である。
油滴下部356、358は、保持環60の天頂部領域内であって、径方向でコイルエンド110に対向する位置に形成される。なお、保持環60の天頂部領域とは、保持環60の最も高い位置及びその周辺領域を表す。例えば、天頂部領域は、例えば最も高い位置に対応する周方向位置を中心として周方向で60度程度の範囲であってよい。油滴下部356は、X方向X2側のコイルエンド110に対して設けられ、油滴下部358は、X方向X1側のコイルエンド110に対して設けられる。油滴下部356、358は、径方向で円筒形油路354に連続する。
油滴下部356、358は、凹溝641、642、643と同様、径方向内側に凹む形態であり、凹溝642、643とそれぞれ連続する。すなわち、油滴下部356は、保持環60のX方向X2側の端部で、周方向で隣り合う2本の凹溝642と一体化する態様で、周方向に延在する。また、油滴下部358は、保持環60のX方向X1側の端部で、周方向で隣り合う3本の凹溝643と一体化する態様で、周方向に延在する。
保持環60における油滴下部356、358が形成される範囲には、蛇行水路950は形成されない。すなわち、図15に示すように、保持環60における油滴下部356、358が形成される周方向の範囲では、蛇行水路950は、油滴下部356、358を超えない範囲で形成される。
油滴下部356には、径方向に貫通する油滴下穴3561が形成される。油滴下穴3561の個数は、任意であるが、本実施例では、一例として、油滴下穴3561は、3つ形成される。すなわち、油滴下穴3561は、図15に示すように、周方向に等間隔で3つ形成される。油滴下穴3561は、油滴下部356におけるX1側の端部側に形成される。換言すると、油滴下部356は、蛇行水路950の形成範囲に対する制約となるため、蛇行水路950の形成範囲の最大化を図るために、X方向で最小の範囲に形成される。
油滴下部358には、径方向に貫通する油滴下穴3581が形成される。油滴下穴3581の個数は、任意であるが、本実施例では、一例として、油滴下穴3581は、3つ形成される。すなわち、油滴下穴3581は、図15に示すように、周方向に等間隔で3つ形成される。
なお、油滴下部356のX方向の長さL3(図12も参照)は、油滴下部358のX方向の長さL4(図12も参照)よりも有意に長い。長さL3及び長さL4は、保持環60に対するステータコア112のX方向の位置関係に応じて決まり、具体的には、油滴下部356、358は、X2側のコイルエンド110及びX1側のコイルエンド110に径方向で対向する油滴下穴3561及び油滴下穴3581をそれぞれ形成できるように、設けられる。
次に、前出の図5、図14、及び図16~図18を参照して、ケース油路35内の油の流れを概説する。
図5、図14、及び図16~図18には、矢印R20~R26でケース油路35内の油の流れが模式的に示されている。
油は、図14に示すように、入口油路330から供給され(図14の矢印R20参照)、油入口部35aから、保持環60とケース70との間の凹状油路351に導入される。油入口部35aから凹状油路351に導入された油は、凹状油路351を通って直線状に流れる(図5及び図14のR21参照)とともに、径方向外側の円筒形油路354内に導入される(図14のR22参照)。円筒形油路354内に導入された油は、周方向かつ上側に流れ(図5及び図16のR23参照)、天頂部領域内の油滴下部356、358に至る(図16のR24参照)。
ここで、本実施例では、径方向で保持環60とケース70との間のケース油路35(円筒状の油路)は、周方向の所定範囲において、X方向の全長にわたり径方向の寸法が略一定である。具体的には、ケース油路35は、周方向で、凹状油路351、352、353、及び油滴下部356、358の形成範囲を除く範囲(所定範囲)において、X方向の全長にわたり径方向の寸法が略一定である。この場合、X方向の全長にわたり径方向の寸法が有意に変化する場合に比べて、油の周方向の流れ(図5及び図16のR23参照)が均一化される。これにより、天頂部領域内の油滴下部356、358に至る油を冷却水により均一に冷却できる。
また、本実施例では、油入口部35aから油が導入される凹状油路351は、上述のように、複数の第1流路部9501のうちの、入口水路951に直接接続される第1流路部9501(図12の第1流路部9501-1)に隣り合う。これにより、ケース油路35に導入される油を、凹状油路351内で最も低温な冷却水で冷却した上で、ケース油路35内に行き渡らせることができる。この結果、ケース油路35内の油の冷却能力を効率的に高めることができる。
なお、図12を参照して上述したように、第1流路部9501-1及び第1流路部9501-12は、他の第1流路部9501とは異なり、一端側(本例ではX方向X1側の端部)でしか第2流路部9502に接続されない。従って、第1流路部9501-1に隣り合う凹状油路351は、第2流路部9502による制約を受けることなく、X方向X1側の端部まで延在する態様で形成できる。このようにして、凹状油路351が第1流路部9501-1に隣り合う場合は、ケース油路35内に行き渡らせる油を効率的に冷却でき、かつ、上述した軸方向の油拡散機能の最大化を図ることができる。
油滴下部356に至った油は、油滴下穴3561から滴下され(図16及び図17のR25参照)、直下のコイルエンド110を冷却する。同様に、油滴下部358に至った油は、油滴下穴3581から滴下され(図18のR26参照)、直下のコイルエンド110を冷却する。このようにコイルエンド110の冷却に供された油は、コイルエンド110を伝いながら重力で下方へと流れ、モータ10の下部(油溜め空間)に溜まる。油溜め空間に溜まる油は、油出口穴62cから出口油路360(図9参照)を介してモータ10の外部へと排出される。なお、油溜め空間に溜まる油は、ステータ10bのうちの当該油に浸かる部分(コイルエンド110の一部を含む)を冷却する機能も有する。
このようにして、油は、冷却水路95の蛇行水路950を形成する保持環60の外周面を通って(図5及び図16のR23参照)、油滴下部356、358に至る。油は、保持環60の外周面を通る際に、冷却水により冷却される。従って、油滴下部356、358に至る油の冷却能力は高い。かかる冷却能力の高い油がコイルエンド110の冷却に供されるので、コイルエンド110を効率的に冷却できる。すなわち、保持環60の外周面に接する態様で油が流れることで、油が冷却水により効率的に冷却され、冷却された油により効率的にコイルエンド110を冷却できる。
以上説明した本実施例によるステータ冷却構造402によれば、とりわけ、以下のような効果が奏される。
本実施例によるステータ冷却構造402によれば、蛇行水路950を形成する保持環60が、ステータコア112に接するので、冷却水とステータコア112との間には、保持環60の内径側壁面部位651だけが存在するだけである。ここで、冷却水は、上述のようにラジエータ92で外気(例えば車両の走行時に通過する空気)と熱交換されて冷却され、油は、熱交換兼水冷部50により冷却水と熱交換されて冷却されるものであるので、冷却水の方が油よりも低温である。従って、冷却水とステータコア112との間に、例えば油等の他の媒体や部材が介在する場合に比べて、冷却水によりステータコア112を効率的に冷却できる。
また、本実施例によるステータ冷却構造402によれば、保持環60が蛇行水路950を形成するので、ステータコア112の広範囲に対して、蛇行水路950を流れる冷却水により熱を奪うことができる。特に、本実施例によるステータ冷却構造402によれば、上述のように、蛇行水路950は、ステータコア112のX方向の全体にわたって行き来するように形成されるので、ステータコア112の全体から熱を奪うことができる。
また、本実施例によるステータ冷却構造402によれば、保持環60の外周面がケース油路35の境界面35bとして機能する。すなわち、蛇行水路950を形成する保持環60がケース油路35を形成するので、径方向で冷却水と油との間には、保持環60の外径側壁面部位652だけが存在するだけである。従って、冷却水と油との間に、例えば他の部材が介在する場合に比べて、冷却水により油を効率的に冷却できる。従って、ステータ冷却構造402によれば、出力の比較的高いモータ10においても、オイルクーラを不要とすることができる。
また、本実施例によるステータ冷却構造402によれば、保持環60が蛇行水路950を形成するので、ケース油路35の円筒形油路354のうちの、油と蛇行水路950を流れる冷却水との間で熱交換できる範囲を、効率的に広げることができる。特に、本実施例によるステータ冷却構造402によれば、上述のように、蛇行水路950は、ケース70の内周面のうちの、油滴下部356、358に対向する領域を除く全体にわたって、行き来するように形成されるので、ケース油路35の円筒形油路354のうちの、油と蛇行水路950を流れる冷却水との間で熱交換できる範囲について、最大化を図ることができる。
また、蛇行水路950を形成することで、冷却水の流れる方向を規制でき、例えば、冷却水入口部62dから冷却水出口部62eまで直線状に冷却水が流れる場合に比べて、淀み等がなく有意な流速が発生する範囲(熱交換が実質的に実現される範囲)が大きくなる。また、蛇行水路950の場合、乱流によるランダムな流れが発生しやすく、その分だけ冷却水内での熱拡散が生じやすくなる。この結果、上述した熱交換兼水冷部50の熱交換機能及びステータコア水冷機能を高めることができる。
また、本実施例によるステータ冷却構造402によれば、保持環60における径方向に延在する底面部62にも、冷却水路(すなわち入口水路951及び出口水路952)が形成されるので、底面部62に冷却水路が形成されない場合に比べて、モータ10の油溜め空間に溜まる油を効率的に冷却できる。すなわち、入口水路951及び出口水路952のX方向視での油溜め空間とのオーバーラップ配置によって、入口水路951及び出口水路952内の冷却水により油溜め空間に溜まる油を効率的に冷却できる。特に、入口水路951には比較的低温の冷却水が流れるので、入口水路951が底面部62に形成されることで、モータ10の油溜め空間に溜まる油を効率的に冷却できる。
また、本実施例によるステータ冷却構造402によれば、保持環60の底面部62に、冷却水入口部62d及び冷却水出口部62eが形成されるので、保持環60の円筒部64に冷却水入口部及び/又は冷却水出口部が形成される場合に比べて、入口水路951及び出口水路952による冷却能力を高めることができる。例えば、保持環60の円筒部64に冷却水入口部を設ける場合は、入口水路951内の冷却水は滞留しやすくなるので、冷却能力が悪くなる傾向があるためである。また、保持環60の底面部62に、冷却水入口部62d及び冷却水出口部62eを形成することで、保持環60の円筒部64に冷却水入口部及び/又は冷却水出口部が形成される場合に比べて、径方向の体格の最小化を図ることも可能である。
また、本実施例によるステータ冷却構造402によれば、油入口部35aが設けられる凹状油路351が周方向で蛇行水路950に隣り合うので、ケース油路35に導入される油を、凹状油路351内で、蛇行水路950内の冷却水により冷却(熱交換)できる。すなわち、周方向での熱交換を利用して、ケース油路35に導入される油を、早い段階から冷却できる。
特に、凹状油路351が隣接する第1流路部9501は、複数の第1流路部9501のうちの、冷却水入口部62dに最も近い第1流路部9501-1である。冷却水入口部62dに最も近い第1流路部9501-1内の冷却水は、他の第1流路部9501内の冷却水に比べて低温である。従って、凹状油路351内の油は、複数の第1流路部9501のうちの、最も冷却能力の高い第1流路部9501-1内の冷却水(すなわち冷却水入口部62dから導入される新鮮な冷却水)との間で熱交換することができる。
また、本実施例によるステータ冷却構造402によれば、油入口部35aが設けられる凹状油路351が他の凹状油路352、353よりも下側に(すなわち最下部に)位置する。ここで、凹状油路351内に導入された油は、上述のように、凹状油路351内をX方向に直線状に流れるとともに、周方向で凹状油路351の両側のそれぞれから、周方向かつ上側へと流れ、周方向で両側から油滴下部356、358へと至り、コイルエンド110に滴下されることでコイルエンド110の冷却に供される。従って、周方向で凹状油路351の両側のそれぞれからの油が上側の油滴下部356、358まで到達するまでの時間が略同じとなるので、その間の冷却時間(冷却水との間の熱交換の時間)が略同じとなる。このようにして、周方向で凹状油路351の両側のそれぞれから油滴下部356、358まで均等に周方向に油を流すことができる。この結果、油入口部35aから導入されて油滴下部356、358に至る油の冷却能力の均等化を図ることができる。
なお、本実施例において、ケース油路35内の油は、モータ10の動作中は常に循環されてもよいし、あるいは、モータ10の動作中の一部の期間だけ循環されてもよい。例えば、ケース油路35内の油は、上述したように主にコイルエンド110の冷却に使用されるので、コイルエンド110の発熱が比較的大きくなる期間だけ循環されてもよい。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
例えば、上述した実施例では、冷却水入口部62d及び冷却水出口部62eが保持環60の底面部62に形成されているが、これに限られない。例えば、冷却水入口部62d及び冷却水出口部62eのうちの、冷却水入口部62dのみが、保持環60の底面部62に形成されてもよい。この場合、冷却水出口部62eは、蛇行水路950の第1流路部9501-12のX方向X2側の端部に径方向で接続する態様で、保持環60の円筒部64に形成されてよく、出口水路952は省略されてもよい。また、同様に、他の変形例では、保持環60の円筒部64に、冷却水入口部62d及び冷却水出口部62eが形成され、入口水路951及び出口水路952についても省略されてもよい。
また、冷却水入口部62d及び冷却水出口部62eは、保持環60の底面部62に、周方向に隣り合う態様で設けられるが、これに限られない。例えば、冷却水入口部62d及び冷却水出口部62eは、保持環60の底面部62に、周方向で例えば40度以上オフセットして設けられてもよい。また、冷却水入口部62d及び冷却水出口部62eは、保持環60の底面部62に、周方向かつ径方向にオフセットして設けられてもよい。
また、上述した実施例では、好ましい実施例として、保持環60の円筒部64に蛇行水路950が形成されているが、これに限られない。例えば、図19に示す変形例による保持環60Aのように、保持環60Aの円筒部64Aに、円筒状の冷却水路を形成してもよい。この場合、保持環60Aは、上述した実施例による保持環60に対して、凹溝642、643が形成されず、凹溝642、643による仕切り壁が存在しない構成である。この場合でも、円筒状の冷却水路を形成する保持環60Aが、ステータコア112に接するので、上述した実施例と同様の効果が得られる。ただし、本変形例では、円筒状の冷却水路では、冷却水の流れの自由度が高いため、流速が生じない範囲が増加する点で、上述した実施例よりも不利となる。この点、本変形例においても、冷却水の流れを規制する仕切り壁(凹溝642、643のような仕切り壁)が、例えば周方向等に延在する態様で形成されてもよい。
また、上述した実施例では、好ましい実施例として、油入口部35aを形成する凹状油路351は、蛇行水路950を形成する複数の第1流路部9501のうちの、最も低温の冷却水が通る第1流路部9501-1(すなわち入口水路951に直接接続される第1流路部9501-1)に隣り合うが、これに限られない。例えば、油入口部35aを形成する凹状油路351は、周方向で第1流路部9501-1に隣り合わずに、周方向で他の第1流路部9501に隣り合ってもよい。この場合、凹状油路351が第1流路部9501-1に隣り合う場合の効果(すなわち、ケース油路35内に行き渡らせる油を効率的に冷却でき、かつ、上述した軸方向の油拡散機能の最大化を図ることができる、という効果)が得られなくなるが、依然として上述した実施例の他の効果が奏される。
また、径方向で保持環60とケース70との間のケース油路35(円筒状の油路)は、周方向の所定範囲(凹状油路351、352、353、及び油滴下部356、358の形成範囲を除く範囲)において、X方向の全長にわたり径方向の寸法が略一定であるが、これに限られない。例えば、ケース油路35は、凹状油路351、352、353、及び油滴下部356、358の形成範囲を除く範囲においても、凹凸や段差等を有してもよい。
また、上述した実施例では、凹状油路351及び第1流路部9501-1、9501-12は、最下部領域に配置されるが、これに限られない。凹状油路351及び第1流路部9501-1、9501-12は、凹状油路351よりも下側に凹状油路352又は凹状油路353が形成される態様で、設けられてもよい。
また、上述した実施例では、凹状油路351は、略等断面(X方向に視た断面)でX方向に延在し、X方向X2側の最端部が油入口部35aを形成するので、油入口部35aは、底面部62と円筒部64とが形成する角部に形成されることになるが、これに限られない。例えば、凹状油路351は、X方向X2側の端部で径方向内側に屈曲し、油入口部35aが底面部62に形成されてもよい。
また、上述した実施例では、ケース油路35は、蛇行水路950に径方向で対向する円筒形油路354を有するが、これに限られない。例えば、ケース油路35は、円筒形油路354を有さず、蛇行水路と並設される蛇行油路の形態であってもよい。この場合、蛇行油路は、蛇行水路に周方向で隣接する態様で設けられてよい。また、この場合、蛇行油路は、蛇行水路に対して交差しない態様で形成されてもよいし、交差する態様で形成されてもよい。交差する態様の場合、交差領域では、蛇行油路及び蛇行水路は、径方向の厚みが低減されることで、交差領域での厚みの増加が抑制されてもよい。
<付記>
なお、以上の実施例に関し、更に以下を開示する。なお、以下で記載する効果のうちの、一の形態に対する追加的な各形態に係る効果は、当該追加的な各形態に起因した付加的な効果である。
一の形態は、回転電機(10)の軸方向(X)に沿った円筒状の形態であり、回転電機のステータコア(112)を支持し、冷却水が通る冷却水路(95)及び油が通る油路(35)を形成する支持部材(60、60A、70)を備え、
径方向内側から前記ステータコア、前記冷却水路、及び前記油路の順に隣接して配置される、ステータ冷却構造(402)である。
本形態によれば、冷却水路(95)がステータコア(112)に隣接するので、ステータコア(112)を冷却水(冷却水路(95)を通る冷却水)により直接的に冷却できる。これにより、ステータコア(112)と冷却水との間に他の媒体(例えば油)が介在する場合に比べて、ステータコア(112)を効率的に冷却できる。また、冷却水路(95)が油路(35)に隣接するので、油路(35)内の油を冷却水路(95)内の冷却水により直接的に冷却できる。これにより、油路(35)内の油と冷却水路(95)を通る冷却水との間の熱交換の効率を高めることができる。
また、本形態においては、好ましくは、前記油路を通って油を循環させる油循環部(400)を更に含み、
前記油循環部により循環される油は、回転電機の特定部位に供給される。
この場合、油路(35)を通って油を循環させながら油路(35)内で油を冷却水路(95)内の冷却水により冷却(熱交換)できる。すなわち、冷却水路(95)内の冷却水と油路(35)内の油との間で熱交換が、油を循環させながら実現される。従って、油路(35)内の油を用いて回転電機(10)の特定部位(例えばコイルエンド等)を冷却できる。
また、本形態においては、好ましくは、前記冷却水路を通って冷却水を循環させる冷却水循環部(401)を更に含み、
前記冷却水循環部は、冷却水から熱を奪う熱交換部(92)を含み、
前記油循環部は、オイルクーラを含まない。
これは、上記のように、油を循環させながら油路(35)内で油を冷却水路(95)内の冷却水により冷却(熱交換)できるためである。この場合、オイルクーラを無くしてコストの低減等を図りつつ、必要な油の冷却性能を確保できる。
また、本形態においては、好ましくは、前記支持部材(60、60A、70)は、天頂部領域に回転電機(10)のコイルエンド(110)に油を滴下させる油滴下穴(3561、3581)を有し、
前記油路(35)は、前記油滴下穴(3561、3581)に連通し、
前記油路に油を導入するための油入口部(35a)が、前記支持部材の最下部領域に設けられる。
この場合、冷却水路(95)内の冷却水により最下部領域から油路(35)内の油を冷却することが可能となる。また、支持部材(60、60A、70)を利用して形成した油滴下穴(3561、3581)から油を滴下してコイルエンド(110)を冷却できる。また、滴下する油は、最下部領域の油入口部(35a)から導入された油路(35)内の油であり、冷却水路(95)により冷却された油であるので、コイルエンド(110)を効率的に冷却できる。
また、本形態においては、好ましくは、前記支持部材(60、60A、70)は、前記ステータコア(112)の外周面が前記支持部材(60、60A、70)の内周面に面接触する態様で前記ステータコア(112)を支持し、
前記支持部材(60、60A、70)は、前記冷却水路(95)と前記油路(35)との間に境界面(35b)を有し、
前記ステータコア(112)と前記冷却水とが前記内周面を介して熱交換可能であるとともに、前記冷却水と前記油とが前記境界面(35b)を介して熱交換可能である。
この場合、境界面(35b)を介して油路(35)内の油を冷却水路(95)内の冷却水により効果的に冷却できるとともに、支持部材(60、60A、70)の内周面を介してステータコア(112)を冷却水路(95)内の冷却水により効果的に冷却できる。
また、本形態においては、好ましくは、前記冷却水路及び前記油路は、前記ステータコアの軸方向の延在範囲において周方向に延在する。
この場合、冷却水路(95)がステータコア(112)に隣接する態様で周方向に延在する。これにより、冷却水路(95)によりステータコア(112)を周方向にわたり効果的に冷却しつつ、油路(35)内の油を周方向にわたり冷却水路(95)により効果的に冷却できる。
径方向内側から順にステータコア(112)、冷却水路(95)、及び油路(35)が隣接し、
前記冷却水路及び前記油路は、ともに、前記ステータコアの軸方向の延在範囲において周方向に延在する、ステータ冷却構造(402)である。
本形態によれば、冷却水路(95)がステータコア(112)に隣接するので、ステータコア(112)を冷却水(冷却水路(95)を通る冷却水)により直接的に冷却できる。これにより、ステータコア(112)と冷却水との間に他の媒体(例えば油)が介在する場合に比べて、ステータコア(112)を効率的に冷却できる。また、冷却水路(95)が油路(35)に隣接するので、油路(35)内の油を冷却水路(95)内の冷却水により直接的に冷却できる。これにより、油路(35)内の油と冷却水路(95)を通る冷却水との間の熱交換の効率を高めることができる。また、冷却水路(95)及び油路(35)が、ステータコア(112)の軸方向の延在範囲において周方向に延在するので、冷却水路(95)によりステータコア(112)を周方向にわたり効果的に冷却しつつ、油路(35)内の油を周方向にわたり冷却水路(95)により効果的に冷却できる。
また、本形態においては、前記支持部材(60、60A、70)は、前記ステータコア(112)の外周面の略全体に接することとしてもよい。
この場合、ステータコア(112)の外周面の略全体を冷却水路(95)内の冷却水により冷却可能となる。これにより、ステータコア(112)に対する冷却水による冷却能力の均一化を図ることができる。
また、本形態においては、前記油路(35)は、前記支持部材(60、60A、70)の全周にわたり形成されてもよい。
この場合、支持部材(60、60A、70)の全周にわたり、油路(35)内の油と冷却水路(95)を流れる冷却水との間の熱交換が可能となる。
また、本形態においては、前記油路(35)は、円筒状の形態であり、あらかじめ定められた周方向の範囲において、前記軸方向(X)の全長にわたり前記径方向の寸法が略一定であってもよい。
この場合、円筒状の油路(35:351~354、356、358)を周方向に流れる油の分布であって、軸方向に沿った分布を均一化できる。これにより、周方向に流れる油と冷却水との熱交換量を、軸方向に沿って均一化できる。
また、本形態においては、前記支持部材(60、60A、70)は、前記ステータコア(112)の外周面に接する第1部位(64、64A)と、前記ステータコア(112)における前記軸方向(X)の端面に対向する第2部位(62)とを含み、
前記冷却水路(95)は、前記第1部位(64、64A)に形成される第1冷却水路(95)と、前記第2部位(62)に形成される第2冷却水路(95)とを含んでよい。
この場合、第1冷却水路(95)に加えて、第2冷却水路(95)により油を冷却できる。特に第2冷却水路(95)は、径方向に延在するので、第2冷却水路(95)の配置によっては、油溜め空間に溜まる油を冷却することも可能となる。
また、本形態においては、前記第1冷却水路(95)は、冷却水が前記軸方向(X)に行き来しつつ回転電機(10)の周方向に流れる態様で、形成されてもよい。
この場合、冷却水が蛇行する態様で流れるので、蛇行せずに円筒状の流路を流れる場合に比べて、有意な流速が発生する領域が増え、冷却水による冷却能力(及び熱交換能力)を高めることができる。
また、本形態においては、前記支持部材(60、60A、70)は、前記第2部位(62)に、前記第2冷却水路(95)に接続される冷却水入口部(62d)を有してもよい。
この場合、径方向に延在する第2冷却水路(95)に、冷却水入口部(62d)から新鮮な冷却水(回転電機(10)の他の部位を冷却していない冷却水)を導入できる。これにより、第2冷却水路(95)の配置によっては、油溜め空間に溜まる油を、新鮮な冷却水により冷却することも可能となる。この結果、油溜め空間に溜まる油に浸かるコイルエンドの部分等を冷却できる。
また、本形態においては、前記第2冷却水路(95)は、前記軸方向(X)に視て前記ステータコア(112)の中心よりも下側に位置しかつ前記軸方向(X)に視て前記ステータコア(112)に重なることとしてもよい。
この場合、第2冷却水路(95)内の冷却水で油溜め空間に溜まる油を冷却できるような第2冷却水路(95)の配置を実現できる。
1 車両駆動装置
3 潤滑・冷却システム
10 モータ
10a ロータ
10b ステータ
12 減速機構
14 差動装置
22 潤滑部位
23 冷却部位
30 タンク
30a ストレーナ
31 油路
32 油路
33 油路
34 油路
35 ケース油路(油路)
35a 油入口部
35b 境界面
35c 境界面
36 油路
40 電動式オイルポンプ
42 機械式オイルポンプ
50 熱交換兼水冷部
60、60A 保持環
62 底面部
62a 穴
62b 貫通穴
62c 油出口穴
62d 冷却水入口部
62e 冷却水出口部
62f 膨らみ部
62g 膨らみ部
64、64A 円筒部
70 ケース
90 ウォーターポンプ
92 ラジエータ
94 冷却水路
95 冷却水路
110 コイルエンド
112 ステータコア
140 リングギア
141 ピニオンギア
142 サイドギア
330 入口油路
351 凹状油路
352 凹状油路
353 凹状油路
354 円筒形油路
356 油滴下部
358 油滴下部
360 出口油路
400 油循環部
401 冷却水循環部
402 ステータ冷却構造
640 端部
640a シール溝
641 凹溝
642 凹溝
643 凹溝
650 壁面部
651 内径側壁面部位
652 外径側壁面部位
653 端部壁面部位
654 端部壁面部位
656 壁面部
942 ケース水路
944 ケース水路
950 蛇行水路
951 入口水路
952 出口水路
3561 油滴下穴
3581 油滴下穴
9501 第1流路部
9502 第2流路部
BT ボルト
I 中心軸

Claims (6)

  1. 回転電機の軸方向に沿った円筒状の形態であり、回転電機のステータコアを支持し、冷却水が通る冷却水路及び油が通る油路を形成する支持部材を備え、
    径方向内側から前記ステータコア、前記冷却水路、及び前記油路の順に隣接して配置され、
    前記冷却水路及び前記油路は、前記ステータコアの軸方向の延在範囲において周方向に延在する、ステータ冷却構造。
  2. 前記油路を通って前記油を循環させる油循環部を更に含み、
    前記油循環部により循環される前記油は、回転電機の特定部位に供給される、請求項に記載のステータ冷却構造。
  3. 前記冷却水路を通って前記冷却水を循環させる冷却水循環部を更に含み、
    前記冷却水循環部は、前記冷却水から熱を奪う熱交換部を含み、
    前記油循環部は、オイルクーラを含まない、請求項に記載のステータ冷却構造。
  4. 前記支持部材は、天頂部領域に回転電機のコイルエンドに前記油を滴下させる油滴下穴を有し、
    前記油路は、前記油滴下穴に連通し、
    前記油路に前記油を導入するための油入口部が、前記支持部材の最下部領域に設けられる、請求項1~3のうちのいずれか1項に記載のステータ冷却構造。
  5. 径方向内側から順にステータコア、冷却水路、及び油路が隣接し、
    前記冷却水路及び前記油路は、ともに、前記ステータコアの軸方向の延在範囲において周方向に延在する、ステータ冷却構造。
  6. 前記冷却水路及び前記油路は、周方向全周にわたり形成される、請求項1~5のうちのいずれか1項に記載のステータ冷却構造
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