JP7156079B2 - 昇圧コンバータ装置 - Google Patents

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本発明は、昇圧コンバータ装置に関し、詳しくは、2つの昇圧コンバータと2つの制御装置とを備える昇圧コンバータ装置に関する。
従来、この種の昇圧コンバータ装置としては、第1上アームと第1下アームとリアクトルとを有し、電池に接続された低電圧側電力ラインの電力を昇圧して負荷に接続された高電圧側電力ラインに供給する第1昇圧コンバータと、第2上アームと第2下アームとリアクトルとを有し、低電圧側電力ラインの電力を昇圧して高電圧側電力ラインに供給する第2昇圧コンバータと、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004-187468号公報
上述の昇圧コンバータ装置において、第1制御装置および第2制御装置を設けて、第1制御装置が、第1昇圧コンバータの第1上下アームのPWM信号を生成して第1上下アームを制御すると共に第2昇圧コンバータの第2上下アームのうちの何れかのPWM信号を生成して第2制御装置に送信し、第2制御装置が、第1制御装置からのPWM信号に基づいて第2上下アームのPWM信号を生成して第2上下アームを制御することが考えられている。この場合、第1制御装置から第2制御装置に送信されるPWM信号にノイズが重畳すると、第2制御装置による第2昇圧コンバータの制御性が低下し、高電圧側電力ラインの電圧変動が大きくなる可能性がある。
本発明の昇圧コンバータ装置は、高電圧側電力ラインの電圧変動が大きくなるのを抑制することを主目的とする。
本発明の昇圧コンバータ装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の昇圧コンバータ装置は、
第1上アームと第1下アームとリアクトルとを有し、蓄電装置に接続された低電圧側電力ラインの電力を昇圧して負荷に接続された高電圧側電力ラインに供給する第1昇圧コンバータと、
第2上アームと第2下アームとリアクトルとを有し、前記低電圧側電力ラインの電力を昇圧して前記高電圧側電力ラインに供給する第2昇圧コンバータと、
第1制御装置および第2制御装置と、
を備える昇圧コンバータ装置であって、
前記第1制御装置は、
前記高電圧側電力ラインの電圧および電圧指令に基づく電圧フィードバック制御を用いて前記第1上アームおよび前記第1下アームのPWM信号を生成して前記第1上アームおよび前記第1下アームを制御すると共に、
前記モータの回転数に基づくフィードフォワード制御を用いて前記第2上アームおよび前記第2下アームのうちの何れかのPWM信号を生成して前記第2制御装置に送信し、
前記第2制御装置は、
前記第1制御装置から受信した前記第2上アームおよび前記第2下アームのうちの何れかのPWM信号である受信PWM信号にノイズが重畳していないときには、前記受信PWM信号のデューティに基づいて前記第2上アームおよび前記第2下アームのPWM信号を生成して前記第2上アームおよび前記第2下アームを制御し、
前記受信PWM信号にノイズが重畳したときには、前回に前記第2上アームおよび前記第2下アームのPWM信号の生成に用いたデューティに基づいて前記第2上アームおよび前記第2下アームのPWM信号を生成して前記第2上アームおよび前記第2下アームを制御する、
ことを要旨とする。
この本発明の昇圧コンバータ装置では、第1制御装置および第2制御装置を備える。第1制御装置は、高電圧側電力ラインの電圧および電圧指令に基づく電圧フィードバック制御を用いて第1上アームおよび第1下アームのPWM信号を生成して第1上アームおよび第1下アームを制御すると共に、モータの回転数に基づくフィードフォワード制御を用いて第2上アームおよび第2下アームのうちの何れかのPWM信号を生成して第2制御装置に送信する。第2制御装置は、第1制御装置から受信した第2上アームおよび第2下アームのうちの何れかのPWM信号である受信PWM信号にノイズが重畳していないときには、受信PWM信号のデューティに基づいて第2上アームおよび第2下アームのPWM信号を生成して第2上アームおよび第2下アームを制御し、受信PWM信号にノイズが重畳したときには、前回に第2上アームおよび第2下アームのPWM信号の生成に用いたデューティに基づいて第2上アームおよび第2下アームのPWM信号を生成して第2上アームおよび第2下アームを制御する。こうした制御により、受信PWM信号にノイズが重畳したときに、第2上アームおよび第2下アームのPWM信号の生成に用いるデューティが乱れる(急変する)のを抑制し、第2制御装置による第2昇圧コンバータの制御性が低下するのを抑制することができる。そして、このことと第1昇圧コンバータを電圧フィードバック制御を用いて制御することとにより、受信PWM信号にノイズが重畳したときに、高電圧側電力ラインの電圧変動が大きくなるのを抑制することができる。
こうした本発明の昇圧コンバータ装置において、前記第2制御装置は、前記受信PWM信号のデューティと、前回に前記第2上アームおよび前記第2下アームのPWM信号の生成に用いたデューティと、の差分を許容値と比較することにより前記受信PWM信号にノイズが重畳したか否かを判定するものとしてもよい。こうすれば、受信PWM信号にノイズが重畳したか否かをより適切に判定することができる。
本発明の一実施例としての昇圧コンバータ装置を搭載する電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。 第1,第2ECU50,60により第1,第2昇圧コンバータ38,40を制御する際の制御ブロックの一例を示す制御ブロック図である。 ノイズ判定部61により実行されるノイズ判定処理の一例を示すフローチャートである。 第2上PWM出力部54とノイズ判定部61と第2上下PWM出力部62との様子の一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての昇圧コンバータ装置を搭載する電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例の電気自動車20は、図示するように、モータ32と、インバータ34と、蓄電装置としてのバッテリ36と、第1,第2昇圧コンバータ38,40と、コンデンサ43,45と、第1,第2電子制御ユニット(以下、「第1,第2ECU」という)50,60とを備える。実施例の「昇圧コンバータ装置」としては、第1,第2昇圧コンバータ38,40と、第1,第2ECU50,60とが該当する。
モータ32は、例えば同期発電電動機として構成されており、回転子が駆動輪22a,22bにデファレンシャルギヤ24を介して連結された駆動軸26に接続されている。インバータ34は、モータ32に接続されていると共に高電圧側電力ライン42に接続されている。モータ32は、第1ECU50によってインバータ34の図示しない複数のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、回転駆動される。バッテリ36は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、低電圧側電力ライン44に接続されている。
第1昇圧コンバータ38は、高電圧側電力ライン42と低電圧側電力ライン44とに接続されており、2つのスイッチング素子としてのトランジスタT11,T12と、2つのダイオードD11,D12と、リアクトルL1とを有する周知の昇降圧コンバータとして構成されている。トランジスタT11は、高電圧側電力ライン42の正極側母線に接続されている。トランジスタT12は、トランジスタT11と、高電圧側電力ライン42および低電圧側電力ライン44の負極側母線と、に接続されている。ダイオードD11,D12は、トランジスタT11,T12のそれぞれに並列に接続されている。リアクトルL1は、トランジスタT11,T12同士の接続点と、低電圧側電力ライン44の正極側母線と、に接続されている。第1昇圧コンバータ38は、第1ECU50によってトランジスタT11,T12のオン時間の割合が調節されることにより、低電圧側電力ライン44の電力を昇圧して高電圧側電力ライン42に供給したり、高電圧側電力ライン42の電力を降圧して低電圧側電力ライン44に供給したりする。
第2昇圧コンバータ40は、第1昇圧コンバータ38に対して並列に高電圧側電力ライン42と低電圧側電力ライン44とに接続されており、2つのスイッチング素子としてのトランジスタT21,T22と、2つのダイオードD21,D22と、リアクトルL2とを有する周知の昇降圧コンバータとして構成されている。この第2昇圧コンバータ40は、第2ECU60によってトランジスタT21,T22のオン時間の割合が調節されることにより、低電圧側電力ライン44の電力を昇圧して高電圧側電力ライン42に供給したり、高電圧側電力ライン42の電力を降圧して低電圧側電力ライン44に供給したりする。
コンデンサ43は、高電圧側電力ライン42の正極母線と負極母線とに取り付けられている。コンデンサ45は、低電圧側電力ライン44の正極母線と負極母線とに取り付けられている。
第1ECU50は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUに加えて、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。第1ECU50には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。第1ECU50に入力される信号としては、例えば、モータ32の回転子の回転位置を検出する回転位置センサ(例えばレゾルバ)32aからの回転位置θmや、モータ32のU相およびV相の電流を検出する電流センサからの電流Iu,Ivを挙げることができる。また、バッテリ36の端子間に取り付けられた電圧センサからの電圧Vbや、バッテリ36の出力端子に取り付けられた電流センサからの電流Ibも挙げることができる。さらに、コンデンサ43の端子間に取り付けられた電圧センサ43aからのコンデンサ43(高電圧側電力ライン42)の電圧VHや、コンデンサ45の端子間に取り付けられた電圧センサ45aからのコンデンサ45(低電圧側電力ライン44)の電圧VLも挙げることができる。加えて、イグニッションスイッチからのイグニッション信号や、シフトレバーの操作位置を検出するシフトポジションセンサからのシフトポジションSP、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサからのアクセル開度Accや、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサからのブレーキペダルポジションBP、車速センサからの車速Vも挙げることができる。
第1ECU50からは、インバータ34の複数のスイッチング素子へのスイッチング制御信号や、第1昇圧コンバータ38のトランジスタT11,T12へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。第1ECU50は、回転位置センサ32aからのモータ32の回転子の回転位置θmに基づいてモータ32の電気角θeや電気角速度ωe、回転数Nmを演算したり、電流センサからのバッテリ36の電流Ibの積算値に基づいてバッテリ36の蓄電割合SOCを演算したりしている。第1ECU50は、通信ポートを介して第2ECU60と通信可能に接続されている。
第2ECU50は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUに加えて、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。第2ECU60からは、第2昇圧コンバータ40のトランジスタT21,T22へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。上述したように、第2ECU60は、通信ポートを介して第1ECU50と通信可能に接続されている。
こうして構成された実施例の電気自動車20では、第1ECU50は、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸26に要求される要求トルクTd*を設定し、設定した要求トルクTd*が駆動軸26に出力されるようにモータ32のトルク指令Tm*を設定し、モータ32がトルク指令Tm*で駆動されるようにインバータ34の複数のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。また、第1,第2ECU50,60の協調制御により第1,第2昇圧コンバータ38,40のトランジスタT11,T12,T21,T22のスイッチング制御を行なう。
図2は、第1,第2ECU50,60により第1,第2昇圧コンバータ38,40を制御する際の制御ブロックの一例を示す制御ブロック図である。図示するように、第1ECU50は、第1昇圧出力演算部51と、第1上下PWM出力部52と、第2昇圧出力演算部53と、第2上PWM出力部54とを有する。また、第2ECU60は、ノイズ判定部61と、第2上下PWM出力部62とを有する。
第1昇圧出力演算部51は、モータ32をトルク指令Tm*で駆動できるように高電圧側電力ライン42の電圧指令VH*を設定し、電圧センサ43aからの高電圧側電力ライン42の電圧VHと電圧指令VH*との差分を打ち消すための電圧フィードバック制御を用いて第1昇圧コンバータ38のデューティ指令D1*を設定し、設定した第1昇圧コンバータ38のデューティ指令D1*を第1上下PWM出力部52に出力する。ここで、デューティ指令D1*は、1サイクル(トランジスタT11のオン時間とオフ時間との和)におけるトランジスタT11のオン時間の割合である。1サイクルは、実施例では、三角波の半周期、具体的には、三角波の極値間(山谷間、谷山間)の時間を意味する。
第1上下PWM出力部52は、第1昇圧出力演算部51からのデューティ指令D1*と三角波(搬送波)との比較によりトランジスタT11,T12のPWM信号を生成し、生成したトランジスタT11,T12のPWM信号を用いてトランジスタT11,T12のスイッチング制御を行なう。
第2昇圧出力演算部53は、モータ32の回転数Nmに基づいたフィードフォワード制御を用いて第2昇圧コンバータ40のデューティ指令D2*を設定し、この第2昇圧コンバータ40のデューティ指令D2*を第2上PWM出力部54に出力する。ここで、デューティ指令D2*は、1サイクル(トランジスタT21のオン時間とオフ時間との和)におけるトランジスタT21のオン時間の割合である。このデューティ指令D2*は、実施例では、モータ32の回転数Nmが大きいほど大きくなるように、且つ、現サイクルの値と前サイクルの値との差分(前者から後者を減じた値の絶対値)が許容値ΔD2lim以下となるように設定するものとした。許容値ΔD2limとしては、例えば、8%~12%程度が用いられる。
第2上PWM出力部54は、第2昇圧出力演算部53からのデューティ指令D2*と三角波との比較によりトランジスタT21のPWM信号を生成して第2ECU60に送信する。
ノイズ判定部61は、第2上PWM出力部54からのトランジスタT21のPWM信号に基づいて採用デューティ指令D2b*を設定して第2上下PWM出力部62に出力する。このノイズ判定部61の詳細については後述する。
第2上下PWM出力部62は、ノイズ判定部61からの採用デューティ指令D2b*と三角波との比較によりトランジスタT21,T22のPWM信号を生成し、生成したトランジスタT21,T22のPWM信号を用いてトランジスタT21,T22のスイッチング制御を行なう。
図3は、ノイズ判定部61により実行されるノイズ判定処理の一例を示すフローチャートである。図3のノイズ判定処理では、ノイズ判定部61は、最初に、第2上PWM出力部54からのトランジスタT21のPWM信号から受信デューティ指令D2a*を読み出す読出処理を行ない(ステップS100)、受信デューティ指令D2a*を読み出すことができたか否かを判定する(ステップS110)。このステップS110の処理は、現サイクルのトランジスタT21のPWM信号にノイズが重畳したか否かを判定する処理である。これは、第2上PWM出力部54からのトランジスタT21のPWM信号に大きなノイズが重畳すると、トランジスタT21のPWM信号が大きく乱れて受信デューティ指令D2a*を読み出せないことがあることに基づくものである。
ステップS110で受信デューティ指令D2a*を読み出すことができたと判定したときには、受信デューティ指令D2a*と前回に採用したデューティ指令である採用デューティ指令(前回D2b*)との差分(前者から後者を減じた値の絶対値)であるデューティ指令差分ΔD2を演算し(ステップS120)、演算したデューティ指令差分ΔD2を上述の許容値ΔD2limと比較する(ステップS130)。このステップS130の処理は、現サイクルのトランジスタT21のPWM信号にノイズが重畳したか否か、具体的には、ノイズの重畳により受信デューティ指令D2a*が前回の採用デューティ指令(前回D2b*)から急変したか否かを判定する処理である。
ステップS130でデューティ指令差分ΔD2が許容値ΔD2limと以下のときには、現サイクルのトランジスタT21のPWM信号にノイズは重畳していないと判断し、受信デューティ指令D2a*を採用デューティ指令D2b*に設定し(ステップS140)、設定した採用デューティ指令D2b*を第2上下PWM出力部62に出力して(ステップS160)、図3のノイズ判定処理を終了する。
ステップS130でデューティ指令差分ΔD2が許容値ΔD2limとよりも大きいときや、ステップS110で受信デューティ指令D2a*を読み出すことができなかったと判定したときには、現サイクルのトランジスタT21のPWM信号にノイズが重畳したと判断し、前回の採用デューティ指令(前回D2b*)を採用デューティ指令D2b*に設定し(ステップS150)、設定した採用デューティ指令D2b*を第2上下PWM出力部62に出力して(ステップS160)、図3のノイズ判定処理を終了する。
こうしたノイズ判定部61の処理により、第1ECU50(第2上PWM出力部54)から第2ECU60(ノイズ判定部61)に送信されるトランジスタT21のPWM信号にノイズが重畳したときに、そのノイズにより採用デューティ指令D2b*が乱れる(急変する)のを抑制することができる。この結果、第2上下PWM出力部62による第2昇圧コンバータ40の制御が乱れるのを抑制することができる。そして、このことと第1ECU50によって第1昇圧コンバータ38を電圧フィードバック制御を用いて制御することとにより、第1ECU50から第2ECU60に送信されるトランジスタT21のPWM信号にノイズが重畳したときに、高電圧側電力ライン42の電圧VHの変動が大きくなるのを抑制することができる。
図4は、第2上PWM出力部54とノイズ判定部61と第2上下PWM出力部62との様子の一例を示す説明図である。図4では、時刻t1~t3のサイクルでは、第2上PWM出力部54からのトランジスタT21のPWM信号にノイズが重畳せずに、時刻t3~t5のサイクルでは、第2上PWM出力部54からのトランジスタT21のPWM信号にノイズが重畳した場合について示す。
図示するように、ノイズ判定部61は、時刻t2,t3では、それぞれ、時刻t1~t2,t2~t3のサイクルの第2上PWM出力部54からのトランジスタT21のPWM信号の受信デューティ指令D2a*を25%,20%とし、デューティ指令差分ΔD2(=|D2a-前回D2b*|)が許容値ΔD2lim以下であり、受信デューティ指令D2a*を採用デューティ指令D2b*に設定して第2上下PWM出力部62に出力する。第2上下PWM出力部62は、時刻t2~t3,t3~t4のサイクルでは、それぞれ、採用デューティ指令D2b*に基づいてトランジスタT21,T22のPWM信号を生成してトランジスタT21,T22のスイッチング制御を行なう。
ノイズ判定部61は、時刻t4では、時刻t3~t4のサイクルの第2上PWM出力部54からのトランジスタT21のPWM信号の受信デューティ指令D2a*を5%とし、デューティ指令差分ΔD2が許容値ΔD2limよりも大きく、前回の採用デューティ指令(前回D2b*)を採用デューティ指令D2b*に設定して第2上下PWM出力部62に出力する。第2上下PWM出力部62は、時刻t4~t5のサイクルでは、採用デューティ指令D2b*に基づいてトランジスタT21,T22のPWM信号を生成してトランジスタT21,T22のスイッチング制御を行なう。
ノイズ判定部61は、時刻t5では、時刻t4~t5のサイクルの第2上PWM出力部54からのトランジスタT21のPWM信号の受信デューティ指令D2a*を判別不能とし、前回の採用デューティ指令(前回D2b*)を採用デューティ指令D2b*に設定して第2上下PWM出力部62に出力する。第2上下PWM出力部62は、時刻t5~t6のサイクルでは、採用デューティ指令D2b*に基づいてトランジスタT21,T22のPWM信号を生成してトランジスタT21,T22のスイッチング制御を行なう。
こうした制御により、第2上PWM出力部54からのトランジスタT21のPWM信号にノイズが重畳したときに、採用デューティ指令D2b*が乱れる(急変する)のを抑制し、第2上下PWM出力部62による第2昇圧コンバータ40の制御が乱れるのを抑制することができる。
以上説明した実施例の電気自動車20に搭載される昇圧コンバータ装置では、第1ECU50は、高電圧側電力ライン42の電圧VHおよび電圧指令VH*に基づく電圧フィードバック制御を用いてトランジスタT11,T12のPWM信号を生成してトランジスタT11,T12を制御すると共に、モータ32の回転数Nmに基づくフィードフォワード制御を用いてトランジスタT21のPWM信号を生成して第2ECU60に送信する。第2ECU60は、第1ECU50から受信したトランジスタT21のPWM信号である受信PWM信号にノイズが重畳していないときには、受信PWM信号の受信デューティ指令D2a*を採用デューティ指令D2b*に設定し、この採用デューティ指令D2b*に基づいてトランジスタT21,T22のPWM信号を生成してトランジスタT21,T22を制御する。また、第2ECU60は、受信PWM信号にノイズが重畳したときには、前回の採用デューティ指令(前回D2b*)を採用デューティ指令D2b*に設定し、この採用デューティ指令D2b*に基づいてトランジスタT21,T22のPWM信号を生成してトランジスタT21,T22を制御する。こうした制御により、受信PWM信号にノイズが重畳したときに、採用デューティ指令D2b*が乱れる(急変する)のを抑制し、第2ECU60による第2昇圧コンバータ40の制御性が低下するのを抑制することができる。そして、このことと第1昇圧コンバータ38を電圧フィードバック制御を用いて制御することとにより、受信PWM信号にノイズが重畳したときに、高電圧側電力ライン42の電圧変動が大きくなるのを抑制することができる。
実施例の電気自動車20に搭載される昇圧コンバータ装置では、第1ECU50は、トランジスタT21のPWM信号を生成して第2ECU60に送信する第2上PWM出力部54を有するものとした。しかし、第2上PWM出力部54に代えて、トランジスタT22のPWM信号を生成して第2ECU60に送信する第2下PWM出力部を有するものとしてもよい。
実施例の電気自動車20では、蓄電装置として、バッテリ36を用いるものとしたが、キャパシタを用いるものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、第1,第2昇圧コンバータ38,40が「第1,第2昇圧コンバータ」に相当し、第1,第2ECU50,60が「第1,第2制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、昇圧コンバータ装置の製造産業などに利用可能である。
20 電気自動車、22a,22b 駆動輪、24 デファレンシャルギヤ、26 駆動軸、32 モータ、32a 回転位置センサ、34 インバータ、36 バッテリ、38 第1昇圧コンバータ、40 第2昇圧コンバータ、42 高電圧側電力ライン、43 コンデンサ、43a 電圧センサ、44 低電圧側電力ライン、45 コンデンサ、45a 電圧センサ、50 第1ECU、51 第1昇圧出力演算部、52 第1上下PWM出力部、53 第2昇圧出力演算部、54 第2上PWM出力部、60 第2ECU、61 ノイズ判定部、62 第2上下PWM出力部、D11,D12,D21,D22 ダイオード、L1,L2 リアクトル、T11,T12,T21,T22 トランジスタ。

Claims (1)

  1. 第1上アームと第1下アームとリアクトルとを有し、蓄電装置に接続された低電圧側電力ラインの電力を昇圧して負荷に接続された高電圧側電力ラインに供給する第1昇圧コンバータと、
    第2上アームと第2下アームとリアクトルとを有し、前記低電圧側電力ラインの電力を昇圧して前記高電圧側電力ラインに供給する第2昇圧コンバータと、
    第1制御装置および第2制御装置と、
    を備える昇圧コンバータ装置であって、
    前記第1制御装置は、
    前記高電圧側電力ラインの電圧および電圧指令に基づく電圧フィードバック制御を用いて前記第1上アームおよび前記第1下アームのPWM信号を生成して前記第1上アームおよび前記第1下アームを制御すると共に、
    前記モータの回転数に基づくフィードフォワード制御を用いて前記第2上アームおよび前記第2下アームのうちの何れかのPWM信号を生成して前記第2制御装置に送信し、
    前記第2制御装置は、
    前記第1制御装置から受信した前記第2上アームおよび前記第2下アームのうちの何れかのPWM信号である受信PWM信号にノイズが重畳していないときには、前記受信PWM信号のデューティに基づいて前記第2上アームおよび前記第2下アームのPWM信号を生成して前記第2上アームおよび前記第2下アームを制御し、
    前記受信PWM信号にノイズが重畳したときには、前回に前記第2上アームおよび前記第2下アームのPWM信号の生成に用いたデューティに基づいて前記第2上アームおよび前記第2下アームのPWM信号を生成して前記第2上アームおよび前記第2下アームを制御する、
    昇圧コンバータ装置。
JP2019028174A 2019-02-20 2019-02-20 昇圧コンバータ装置 Active JP7156079B2 (ja)

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