JP7154779B2 - 脱線防止ガード取付装置 - Google Patents
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そこで、上記2つのボルトのうち、装置本体10の外側端部をレール21の底部フランジに固定するためのボルト14の脱落を防止できるようにした脱線防止ガード取付装置に関する発明が提案されている(特許文献1参照。)。
本発明の他の目的は、装置本体をレールの基部に固定するためのボルトが緩んだとしても落下してしまうのを防止することができる脱線防止ガード取付装置を提供することにある。
レールの底面に接するほぼ水平なレール連結部および該レール連結部と一体に形成されたほぼ垂直な起立壁部を有する装置本体と、
前記レール連結部に取付けられてレールの底部を挟み込んで連結するための押えブロックと、
前記起立壁部に取付けられてガードの一部を挟み込んで固定するための把持ブロックと、を備えた脱線防止ガード取付装置であって、
前記起立壁部の上部には前記把持ブロックの一部を収納可能な凹部が設けられ、
前記把持ブロックには、前記凹部に収納された状態で前記ガードの側面に形成されている溝に係合する突状部が形成され、
前記把持ブロックまたは前記起立壁部の前記突状部よりも下方位置には、先端が突出する係止手段が設けられ、
前記起立壁部または前記把持ブロックの前記係止手段の先端に対向する部位には、前記係止手段の先端が係合可能な係合部が形成され、
前記把持ブロックまたは前記起立壁部には前記係止手段の本体部が挿入される設置穴が形成され、
前記係止手段は内部に圧縮バネおよび該圧縮バネによって付勢されるピンを先端に有するプランジャであり、前記設置穴には前記プランジャが挿入され、
前記設置穴の前記プランジャの後端側の開口は閉塞部材によって閉塞されているようにした。
前記設置穴の前記開口には、前記キャップの前記雄ネジが螺合可能な雌ネジが形成され、前記キャップは前記雄ネジが内側に位置するようにして前記設置穴に挿入されているように構成する。
かかる構成によれば、閉塞部材として厚み方向の一部に雄ネジが形成された円板状のキャップを使用しているので、ネジを回しきって設置穴内部にキャップ全体を移動させることで、レールの振動によってネジが緩んでキャップや内部のプランジャが脱落するのを確実に防止することができる。
かかる構成によれば、皿バネによってキャップを抑えることができるため、設置穴内部でキャップががたつくのを防止し、それによりキャップの雄ネジが設置穴内側の雌ネジに再螺合してネジが緩み、キャップや内部のプランジャが脱落するのを防止することできる。
前記プランジャの先端が係合される係合部は、前記起立壁部に貫通孔として形成されているようにする。
このような構成によれば、プランジャの先端が係合される係合部が、起立壁部に貫通孔として形成されているので、把持ブロックを外したいような場合に、貫通孔の反対側から工具を差し入れてプランジャの先端を押圧することで把持ブロックの取り外しを容易に行うことができる。
前記起立壁部の前記段差部と対向する部位には、前記段差部と係合可能なガイド溝が形成されているようにする。
かかる構成によれば、段差部をガイド溝に沿って移動させることで、容易かつ正確に把持ブロックを起立壁部の凹部内に組み込むことができる。
図1(A)に示すように、本実施形態の脱線防止ガード取付装置の装置本体10は、ほぼ水平なレール連結部11とほぼ垂直な起立壁部12とを有し側面視L字形をなしており、例えばSS400などの剛性の高い金属を加工して形成されている。そして、装置本体10の上記レール連結部11には、レールの底面に接するとともにレール底部のフランジ端部と係合する凹部11Aを有するレール接合面11Bが形成されている。
また、押えブロック13には、縦方向すなわち傾斜面13Bと平行な方向に長い長穴13Cが設けられており、図1(A)に示すように、ボルト14を上記ボルト挿通穴11Eおよび長穴13Cに下方より挿入してから、座金15を介して緩み防止機能を有するナット16を螺合して締め付けることによって、図5(A)に示すように、押えブロック13とレール連結部11との間にレール底部のフランジ端部を挟み込んで、装置本体10をレール底部に結合できるように構成されている。ボルト14としては、例えば頭部が四角形をなすTボルトを使用することができる。
そして、この凹部12C内にガード22の脚部22Aを、ガイド支持片12Aとの間に挟み込んで固定するための把持ブロック17(図4参照)が手前側から挿入可能に構成されている。
なお、貫通孔12Dの代わりに、ガイド支持片12Aの把持ブロック17が接する面の貫通孔12Dの形成位置に、プランジャ18の先端が係合可能な凹みを形成するようにしても良い。ただし、凹みではなく上記のような貫通孔を形成することで、把持ブロック17を外してガードを交換したりする際に、貫通孔12Dの外側からドライバのような工具を差し入れてプランジャ18の先端を押し込んだ状態で、把持ブロック17に対して横方向の力を加えることで把持ブロック17を外すことができる。
従来の脱線防止ガード取付装置(図6参照)の装置本体の曲り部は、図3(A)に示すように、断面が下向きのコの字をなすように薄肉部を形成することで軽量化されていたが、本実施形態の脱線防止ガード取付装置の装置本体10の曲り部は、図3(B)に示すように、断面がI形をなすように薄肉部10Aを形成することで軽量化されている。
図3(B)のような断面形状にすることで、ガード22から起立壁部12にかかる曲げ応力に対する断面係数を、図3(A)の形状よりも大きくすることができ、それによって本体が変形しにくいようになっている。
把持ブロック17は、装置本体10と同様に剛性の高い金属を加工して台形状をなすように形成され、台形の斜めの面が上部に位置しかつレール側を向くような姿勢にて、下側半分が上記凹部12Cに挿入される。そして、凹部12Cから上方へ突出する部位とガイド支持片12Aの内側の垂直な支持面12aとの間にガード22を挟み込んで固定できるように構成されている。また、把持ブロック17の下端部には外側に膨らんだ段差部17eが形成されているとともに、起立壁部12の凹部12Cを形成する壁面には段差部17eに対応する位置にガイド溝12eが形成されており、このガイド溝12eに段差部17eを係合させることで、ガイド溝12eに沿って把持ブロック17を移動させることができるようになっている。
そして、収納凹部17b内には複数枚(図では6枚)の皿バネ19が収納されるとともに、収納凹部17bの内周面の開口側半分および貫通穴17cの内周面全体には雌ネジ部がそれぞれ設けられており、収納凹部17bの内周面の雌ネジ部には円板状のキャップ20が螺合可能に構成されている。皿バネ19の向きは、すべて同一の向きとするのではなく、例えば中間の2枚を逆向きとする配置が考えられる。
11 レール連結部
12 起立壁部
12A ガイド支持片
12B ブロック支持片
12C 凹部
12D 貫通孔(係合部)
13 押えブロック
17 把持ブロック
17c 貫通穴(設置穴)
18 プランジャ(係止手段)
19 皿バネ
20 キャップ
21 レール
22 ガード
Claims (5)
- レールの底面に接するほぼ水平なレール連結部および該レール連結部と一体に形成されたほぼ垂直な起立壁部を有する装置本体と、
前記レール連結部に取付けられてレールの底部を挟み込んで連結するための押えブロックと、
前記起立壁部に取付けられてガードの一部を挟み込んで固定するための把持ブロックと、を備えた脱線防止ガード取付装置であって、
前記起立壁部の上部には前記把持ブロックの一部を収納可能な凹部が設けられ、
前記把持ブロックには、前記凹部に収納された状態で前記ガードの側面に形成されている溝に係合する突状部が形成され、
前記把持ブロックまたは前記起立壁部の前記突状部よりも下方位置には、先端が突出する係止手段が設けられ、
前記起立壁部または前記把持ブロックの前記係止手段の先端に対向する部位には、前記係止手段の先端が係合可能な係合部が形成され、
前記把持ブロックまたは前記起立壁部には前記係止手段の本体部が挿入される設置穴が形成され、
前記係止手段は内部に圧縮バネおよび該圧縮バネによって付勢されるピンを先端に有するプランジャであり、前記設置穴には前記プランジャが挿入され、
前記設置穴の前記プランジャの後端側の開口は閉塞部材によって閉塞されていることを特徴とする脱線防止ガード取付装置。 - 前記閉塞部材は円板状なすキャップであり、前記キャップはその厚み方向の一部に雄ネジが形成され、
前記設置穴の前記開口には、前記キャップの前記雄ネジが螺合可能な雌ネジが形成され、前記キャップは前記雄ネジが内側に位置するようにして前記設置穴に挿入されていることを特徴とする請求項1に記載の脱線防止ガード取付装置。 - 前記設置穴の前記プランジャの背部と前記キャップとの間には皿バネが介挿されていることを特徴とする請求項2に記載の脱線防止ガード取付装置。
- 前記プランジャは前記把持ブロックに設けられ、
前記プランジャの先端が係合される係合部は、前記起立壁部に貫通孔として形成されていることを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の脱線防止ガード取付装置。 - 前記把持ブロックの下部には前記突状部と平行に段差部が形成され、
前記起立壁部の前記段差部と対向する部位には、前記段差部と係合可能なガイド溝が形成されていることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の脱線防止ガード取付装置。
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