JP7147567B2 - (メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、(メタ)アクリル酸又はそのエステル(以下「(メタ)アクリル酸類」と称す場合がある。)の製造方法に関する。本発明は、詳しくは、減圧装置による減圧下、(メタ)アクリル酸類を含むプロセス液を蒸留ガスとし、この蒸留ガスを縦型多管式熱交換器により凝縮液とする工程を含む(メタ)アクリル酸類の製造方法において、該縦型多管式熱交換器の減圧系における重合物の生成及び堆積を防止して、長期間安定的に(メタ)アクリル酸類の連続生産を行う方法に関する。
なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸はアクリル酸とメタクリル酸との総称であり、そのいずれか一方でもよく双方でもよい。また、(メタ)アクリル酸類は、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルのいずれか一方のみでもよく双方を含むものであってもよい。
(メタ)アクリル酸類は非常に重合し易い化合物であり、特に、高温条件下では重合が促進される。(メタ)アクリル酸類の製造工程内でこれらが重合すると、重合により生成した固形物により装置及び配管設備が閉塞し、閉塞が著しい場合には運転を継続することが不可能となる。また、装置及び配管設備の閉塞による運転停止に至らずとも、例えば、閉塞によって、通常運転時における装置及び配管設備の清掃頻度や定期保全時における清掃の負荷の増大など、多くの問題が発生する。
そこで、(メタ)アクリル酸類を蒸留する際には、その重合を防止するために、重合禁止剤の添加が行われている。しかし、重合禁止剤の多くは(メタ)アクリル酸類に比べて蒸気圧が低く、揮発した(メタ)アクリル酸類のガス中には、添加した重合禁止剤は殆ど含まれないことが多い。重合禁止剤が含まれていなくても、ガスの状態では(メタ)アクリル酸類の密度が低いために重合反応は実質的に起こらないと考えられるが、一旦該ガスが凝縮して凝縮液となると、該凝縮液は高い重合性を有し、装置の閉塞などを引き起こす。この状態を最も生じやすい装置が、加熱蒸留装置からの留出ガスを冷却凝縮するコンデンサである。このため、従来、コンデンサにおける(メタ)アクリル酸類の重合を防止するために、様々な検討がなされている。
例えば、特許文献1には、易重合性化合物の蒸留ガスを冷却凝縮するコンデンサとして用いる縦型多管式熱交換器の凝縮面に、重合禁止剤を含む液を噴霧する方法が提案されている。
また、特許文献2では、易重合性化合物の蒸留精製において、易重合性化合物の蒸気を縦型多管式熱交換器で冷却して凝縮液とする際に、得られた凝縮液の一部を縦型多管式熱交換器のガス導入側に循環させ、上側管板上に均一に噴霧して凝縮管(伝熱管)の内面を、管内を流下する凝縮液で濡らすことにより、過熱状態の蒸留ガスが直接凝縮管に接触して重合物が生成するのを防止する方法が提案されている。この特許文献2には、循環させる凝縮液に重合禁止剤を加えてもよいことが記載されている。
縦型多管式熱交換器は、後述の通り、管状胴体と、該管状胴体の上端側と下端側とにそれぞれ配置された上側管板及び下側管板と、該上側管板と該下側管板との間に架設された複数の伝熱管と、該上側管板の上側及び該下側管板の下側にそれぞれ配置された蓋部とを有する。該下側管板と該下側管板の下側の蓋部とで形成された取出室が、減圧装置により吸引配管を介して吸引されることで減圧状態とすることができる。そして、上側管板と該上側管板の上側の蓋部とで形成された受入室に導入された蒸留ガスが、伝熱管内を通過する間に冷却されて凝縮液となって、取出室の底部から排出されるように構成されている。特許文献1及び2のように、重合禁止剤含有液を噴霧する場合、重合禁止剤含有液は、蒸留ガスが導入される受入室内に噴霧される。
特開2000-344688号公報 特公昭63-11921号公報
(メタ)アクリル酸類の蒸留ガスの冷却凝縮を行う従来の縦型多管式熱交換器では、以下の問題があり、この問題は、重合禁止剤含有液を縦型多管式熱交換器の受入室に噴霧しても解決し得なかった。
即ち、伝熱管内を通過して取出室内に達した凝縮液のミスト(以下「凝縮ミスト」と称す。)や未凝縮ガスの一部が減圧装置からの吸引で吸引配管内に流入し、更には、減圧装置内に持ち込まれる。吸引配管や減圧装置等の縦型多管式熱交換器の減圧系に持ち込まれた(メタ)アクリル酸類は、この減圧系内で重合物を生成して以下の問題を引き起こす。
(1) 重合物により吸引配管や減圧装置等の減圧系を閉塞させて、減圧装置による減圧を阻害する。或いは、減圧のためのエネルギー量を増加させる。
(2) 自動圧力制御弁(PCV)で圧力制御を行っている場合、このPCV内に重合物が生成することで、圧力制御が困難となる。
(3) 減圧系に(メタ)アクリル酸類が持ち込まれることで(メタ)アクリル酸類の回収率(生産効率)が低下する。
(4) 減圧系の吸引ガスの一部はホットウェルタンクで回収された後、中和槽で処理されて系外へ排出されるかプロセスへリサイクルされるが、例えば、(メタ)アクリル酸の製造においては、このホットウェルタンク内に酸が混入することで、中和に要するアルカリ剤量が多くなる。リサイクルの場合は、中和に要するアルカリ剤を用いることなく(メタ)アクリル酸が回収できる。
(5) 重合物による減圧系の運転阻害を防止するための清掃頻度が多くなる。
本発明は上記従来の問題点を解決し、減圧装置による減圧下、(メタ)アクリル酸類を含むプロセス液を蒸留ガスとし、この蒸留ガスを縦型多管式熱交換器により凝縮液とする工程を含む(メタ)アクリル酸類の製造方法において、縦型多管式熱交換器の減圧系における重合物の生成及び堆積を防止して、長期間安定的に(メタ)アクリル酸類の連続生産を行える(メタ)アクリル酸類の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、(メタ)アクリル酸類等の蒸留ガスを凝縮させる縦型多管式熱交換器として、取出室にバッフル板を設けた特定の構成のものを用い、縦型多管式熱交換器の受入室内に噴霧する重合禁止剤含有液の液滴の粒径と、吸引配管の接合口近傍の蓋部内壁とバッフル板との間のガス流速を適切な値に設定することで、上記課題を解決できることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] 減圧装置による減圧下、(メタ)アクリル酸又はそのエステルを含むプロセス液を蒸留ガスとし、該蒸留ガスを縦型多管式熱交換器により凝縮液とする工程を有する(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法において、
前記縦型多管式熱交換器は、
管状胴体と、
該管状胴体の上端側と下端側とにそれぞれ配置された上側管板及び下側管板と、
該上側管板と該下側管板との間に架設された複数の伝熱管と、
該上側管板の上側に設けられた上側蓋部と、
該下側管板の下側に設けられた下側蓋部と、
該上側管板と上側蓋部とで囲まれた受入室と、
該下側管板と下側蓋部とで囲まれた取出室と、
該下側蓋部に設けられた、該縦型多管式熱交換器と該減圧装置とをつなぐ吸引配管が接合される接合口と、
前記取出室内に、該接合口に対峙して設けられた縦板部を有するバッフル板と
を備えており、
前記受入室に該蒸留ガス及び重合禁止剤含有液が導入され、該蒸留ガスが該伝熱管内を通過する間に冷却されて凝縮液が生じ、該凝縮液と未凝縮の蒸留ガスとが前記取出室に流入し、
前記バッフル板の前記縦板部の面積は、前記接合口の開口面積よりも大きく、
該縦板部の上辺と前記下側蓋部内壁とをつなぐように天板部が設けられており、
前記取出室内の未凝縮の蒸留ガスは、該バッフル板と該下側蓋部の内壁とで囲まれる中継スペースに流入し、該中継スペースから前記接合口を介して前記吸引配管へ流出し、
該重合禁止剤含有液を噴霧ノズルにより液滴として該受入室内に噴霧し、
該噴霧ノズルとして、該噴霧ノズルから該重合禁止剤含有液を前記受入室内に噴霧する場合と同一条件で水を該噴霧ノズルから噴霧したときに、噴霧された水滴のザウター平均粒径が570~1500μmとなるものを使用し、
該取出室内から該中継スペースへ流入する前記未凝縮の蒸留ガスの平均ガス流速を15.0m/s以下とする、(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
[2] 前記縦板部は、前記接合口と略平行に設けられ、前記バッフル板には、
前記縦板部の一方の側辺と前記下側蓋部内壁とをつないでおり、前記天板部の一方の側辺に接合された第1の側板部と、
前記縦板部の他方の側辺と前記下側蓋部内壁とをつないでおり、前記天板部の他方の側辺に接合された第2の側板部と、
が設けられ、
前記バッフル板は、その下面側から前記未凝縮の蒸留ガスが前記中継スペースに流入するよう構成されている[1]に記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
[3] 前記縦板部に対し前記接合口を前記下側蓋部内壁と垂直方向に投影したときの投影像の外周と該縦板部の外周との最短距離が50mm以上である[2]に記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
[4] 前記第1の側板部及び前記第2の側板部の少なくとも一方に小開口が設けられており、該小開口からも前記未凝縮の蒸留ガスが前記中継スペースに流入する[2]又は[3]に記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
[5] 前記縦板部の下辺から垂設され、前記接合口の下側の下側蓋部に向って接近するように傾斜して延出した延出片が設けられている[1]~[4]のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
[6] 前記バッフル板は、その下面部分と双方の側面部分とから前記未凝縮の蒸留ガスが前記中継スペースに流入するよう構成されている[1]~[5]のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
[7] 前記下側蓋部は略鉛直面を有し、前記接合口は該略鉛直面に設けられている[1]~[6]のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
[8] 前記減圧装置がスチームエジェクタである[1]~[7]のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
[9] 前記接合口に向けて前記吸引配管に下向きの傾斜部が設けられている[1]~[8]のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
[10] 前記吸引配管の外面を断熱材により保温する[1]~[9]のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
[11] 前記吸引配管の外面をスチームトレース又は電気トレースにより加熱する[1]~[10]のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
本発明によれば、減圧装置による減圧下に(メタ)アクリル酸類を含むプロセス液を蒸留ガスとし、該蒸留ガスを縦型多管式熱交換器により凝縮液とする工程を含む(メタ)アクリル酸類の製造方法において、縦型多管式熱交換器の減圧系における重合物の生成及び堆積を防止して、以下の作用効果のもとに長期間安定的に(メタ)アクリル酸類の連続生産を行うことができる。
(1) 重合物による減圧系の閉塞が防止されるため、吸引配管を経て減圧装置により効率的に減圧度を高めることができると共に、減圧のためのエネルギー量も抑えることができる。
(2) 自動圧力制御弁(PCV)による圧力制御を円滑に行える。
(3) 減圧系への(メタ)アクリル酸類の持ち込みを防止して、(メタ)アクリル酸類の回収率(生産効率)を高めることができる。
(4) ホットウェルタンクの回収液の中和に要するアルカリ剤量を低減できる。
(5) 清掃頻度を少なくして、清掃のための運転停止期間や手間を削減することができる。
本発明の(メタ)アクリル酸類の製造方法の実施の形態の一例を示す模式的系統図である。 本発明で用いる縦型多管式熱交換器とその減圧系を示す模式的な系統図である。 図2の縦型多管式熱交換器のバッフル板の一形態を示す斜視図である。 バッフル板の一形態の斜視図である。 バッフル板の一形態の分解斜視図である。 バッフル板の一形態の斜視図である。 バッフル板の一形態の分解斜視図である。 図6のバッフル板の右側面図である。 図6のバッフル板の左側面図である。 図6のバッフル板の底面図である。 図6のバッフル板の寸法説明図である。
以下、本発明の(メタ)アクリル酸類の製造方法の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明するが、本発明は、何ら以下の説明の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々変更して実施することができる。
なお、以下において、アクリル酸の蒸留ガスを凝縮させる態様について説明するが、本発明は、アクリル酸に限らず、(メタ)アクリル酸類の蒸留ガスの凝縮に広く適用することができる。
また、以下において、縦型多管式熱交換器の各部の寸法の数値は、汎用の商業設備に用いられる縦型多管式熱交換器としての一例であり、本発明に係る縦型多管式熱交換器の各部の寸法は何ら以下に記載するものに限定されるものではない。
また、本発明において、「略平行」とは平行に対して±10°傾斜する範囲を包含することを意味し、「略鉛直面」とは鉛直面に対して±10°傾斜する範囲を包含することを意味する。
さらに、本発明において、「上」とは重力向きとは反対の向きを意味し、「下」とは重力向きを意味する。
本発明は、減圧装置による減圧下、(メタ)アクリル酸又はそのエステルを含むプロセス液を蒸留ガスとし、該蒸留ガスを縦型多管式熱交換器により凝縮液とする工程を有する(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法である。
図1は、本発明の(メタ)アクリル酸類の製造方法の実施の形態の一例を示す模式的系統図である。図2は、本発明で用いる縦型多管式熱交換器とその減圧系を示す模式的な系統図である。図3は、図2の縦型多管式熱交換器のバッフル板の一形態を示す斜視図である。
なお、図1では、蒸留塔1からの高温の粗アクリル酸の蒸留ガスをそのまま縦型多管式熱交換器20に導入して凝縮を行う場合を例示しているが、本発明はこのようなものに何ら限定されない。例えば、蒸留塔1からの高温の蒸留ガスを縦型多管式熱交換器20の前段に設けた熱交換器(コンデンサ)により部分凝縮させた後の比較的低温の未凝縮ガスを、更に縦型多管式熱交換器20で凝縮する態様にも適用することができる。
図1は、アクリル酸の製造プロセスにおいて、アクリル酸の反応工程、精製工程を経て得られた粗アクリル酸を蒸留塔1に供給し、アクリル酸及び高沸点不純物に蒸留分離する高純度アクリル酸蒸留工程を示す。図1において、蒸留塔1は、内挿物として、濃縮部に規則充填物2、回収上部に不規則充填物3、その下に無堰多孔板よりなる棚段4を有する。供給ライン5より抽出溶媒を含む粗アクリル酸溶液が蒸留塔1に供給される。塔頂ガスライン6より分離されたアクリル酸蒸気は縦型多管式熱交換器20により冷却凝縮され、還流槽7に回収される。回収されたアクリル酸の一部は還流ライン8により蒸留塔1の塔頂部に循環され、別の一部はスプレー液として縦型多管式熱交換器20の上部に循環され、残部は残部ライン9より高純度アクリル酸製品タンク(図示せず)に送られる。蒸留塔1の塔底液は循環ライン10を経てリボイラ11により加熱された後、蒸留塔1に循環される。高沸点化合物を含む塔底液の一部は抜き出しライン12から回収される。
蒸留塔1及び塔頂ガスライン6の外周部は、抜き出された蒸留ガスが途中で凝縮しないように、電気ヒーター又は蒸気配管(スチームトレース)により加熱され、更に断熱材による保温がなされている。また仮に凝縮液が生じた場合でも該凝縮液が内部に滞留しないよう、塔頂ガスライン6には蒸留塔1側に向けて下向きの傾斜がつけられている。
なお、縦型多管式熱交換器20に供給される粗アクリル酸の蒸留ガスの温度は通常50~110℃程度である。ただし、前述の通り、縦型多管式熱交換器20の前段で別途設けた熱交換器(コンデンサ)により部分凝縮させる場合、縦型多管式熱交換器20に供給される未凝縮ガスの温度は15~50℃程度となる。
縦型多管式熱交換器20は管状胴体21とその両端にある上側蓋部22a、下側蓋部22bを有し、該管状胴体21内部に複数の伝熱管23を有する。
より具体的には、図2に示すように、縦型多管式熱交換器20は、軸芯方向が鉛直方向となるように設置された管状胴体21と、この管状胴体21の上端側と下端側のそれぞれに、板面が水平方向となるように配置された上側管板24a及び下側管板24bと、この上側管板24aと下側管板24bとの間に、各々の管端部が上側管板24a及び下側管板24bに取り付けられ、鉛直方向に架設された複数の伝熱管23と、上側管板24aの上側及び下側管板24bの下側にそれぞれ配置されたドーム型の上側蓋部22a、下側蓋部22bとを有し、上側管板24aと上側蓋部22aとの間の空間に受入室25が、下側管板24bと下側蓋部22bとの間の空間に取出室26がそれぞれ形成されている。
下側蓋部22bの側壁部には、図2に示すように吸引配管31の接合口31Aが設けられている。該接合口31Aに、減圧装置であるスチームエジェクタ30に連結された吸引配管31が接続され、取出室26内がスチーム配管32からのスチームによる吸引で減圧されるように構成されている。スチームエジェクタ30で吸引されたガスは、凝縮器33で冷却され、ベントガスは排出配管34から系外へ排出される。
一方、凝縮器33で冷却されて液化した凝縮液は配管35よりホットウェルタンク36に回収、貯留された後、図示しない中和槽に送給され、中和処理された後系外へ排出される。吸引配管31には、圧力調節弁37を経て配管38より空気が導入されることで、スチームエジェクタ30による減圧度が調整される。なお、圧力調節弁37による圧力調整は、図2のように配管38から空気を吸引する場合と、スチームエジェクタ30出口のガスをリサイクルする場合とがある。
縦型多管式熱交換器20の取出室26内には、吸引配管31の接合口31Aに対峙する縦板部27Aを有したバッフル板27が設けられている。
管状胴体21の上側管板24aと下側管板24bとの間の側壁の下部には、冷却媒体(冷却水)の流入口21bが設けられ、上部にはその流出口21aが設けられている。スチームエジェクタ30による吸引、減圧で、縦型多管式熱交換器20の上側蓋部22aの上部に設けられた流入口22Aから受入室25に導入されたアクリル酸を主成分とする蒸留ガスは、伝熱管23内を流下する間に、伝熱管23の外側を流れる冷却媒体により冷却されて凝縮液が生じる。凝縮液は、下側管板24bと下側蓋部22bとの間の空間に形成された取出室26を経て、下側蓋部22bの下部に設けられた流出口22Bから、図1に示す還流槽7に回収される。そして、前述の通り、一部は蒸留塔1の塔頂部に循環され、別の一部は循環ライン17により縦型多管式熱交換器20の受入室25側に循環され、残部は残部ライン9より高純度アクリル酸製品タンク(図示せず)に送られる。この循環ライン17には、重合禁止剤を含んだ溶液が、重合禁止剤供給ライン18を経て供給されて、重合禁止剤を含む高純度アクリル酸の循環液(以下、「重合禁止剤含有液」という。)が縦型多管式熱交換器20の受入室25内に供給される。
重合禁止剤含有液の受入室25への供給形態には特に制限はないが、この重合禁止剤含有液が、受入室25に導入された蒸留ガスと十分に接触するように供給されることが好ましい。たとえば、重合禁止剤含有液と蒸留ガスとの接触面積がなるべく大きくなるように、また、重合禁止剤含有液が上側管板24a全面に行き渡るように、重合禁止剤含有液は、上側蓋部22aから受入室25の中央部分に挿入された噴霧ノズル28から、受入室25内に満遍なく霧状に噴霧されることが好ましい。
伝熱管23内を流下する間に凝縮しなかった未凝縮の蒸留ガスは、取出室26に流入し、後述の中継スペース27Tに流入し、中継スペース27Tから前記接合口31Aを介して吸引配管31へ流出する。
図3は、図2の縦型多管式熱交換器20の取出室26に設けられたバッフル板27の一形態を示す斜視図である。このバッフル板27は、縦板部27A及び天板部27Bを有し、第1の側板部27C及び第2の側板部27Dを有することが好ましい。
縦板部27Aは、吸引配管31の、下側蓋部22bに対する接合口31A(即ち、吸引配管31の下側蓋部22bへの開口部)に対峙して、接合口31Aに対して所定の間隔をあけて板面が略平行となるように設けられていることが好ましい。
天板部27Bは、基端側が下側蓋部22b内壁に結合され、先端側が縦板部27Aの上端に結合されるように設けられている。
第1の側板部27Cは、一方の側縁辺部が縦板部27Aの一方の側縁辺部に結合され、他方の側縁辺部が下側蓋部22b内壁に結合され、上辺縁部が天板部27Bの一方の側縁辺部に結合されるように設けられている。
第2の側板部27Dは、一方の側縁辺部が縦板部27Aの他方の側縁辺部に結合され、他方の側縁辺部が下側蓋部22b内壁に結合され、上辺縁部が天板部27Bの他方の側縁辺部に結合されるように設けられている。
バッフル板27と下側蓋部22b内壁とで、下面が開放された中継スペース27T(図4、図7)が形成されている。本実施の形態において、天板部27Bは、基端側から先端側へ向けて下向きに傾向する傾斜板となっている。
本発明において、縦板部27Aの板面の面積は接合口31Aの開口面積(吸引配管31の開口面積に相当する。)より大きい。また、縦板部27Aに対して、下側蓋部22b内壁と垂直方向に接合口31Aを投影したときに、縦板部27Aに形成された接合口31Aの投影像の外周(図3において一点鎖線で示す円31B)と縦板部27Aの板面の外周との最短距離(以下、この距離を単に「寸法差L」と称す場合がある。)が50mm以上であることが好ましい。即ち、図3におけるL,L,L,Lのいずれもが50mm以上であることが好ましい。
この寸法差Lが50mm未満では、バッフル板27により吸引配管31内への凝縮ミストや未凝縮ガスの流入を十分に防止し得ず、重合系内で重合物を生成させるおそれがある。
寸法差Lは、重合系での重合物の生成を防止する観点からは大きいことが好ましく、特に55mm以上であることが好ましい。一方、寸法差Lが過度に大きくてもガス流速低下によりガスの凝縮が発生する可能性があり、また、縦型多管式熱交換器20の取出室26の空間の大きさによる制約から、寸法差Lは通常100mm以下、特に95mm以下であることが好ましい。
なお、図3に示すバッフル板27は天板部27Bが傾斜板とされているが、この天板部27Bは水平方向に設けられたものであってもよい。ただし、図3のように、天板部27Bと縦板部27Aがなす角が100~130°程度の下り勾配となる傾斜板とすることで、この天板部27B上の凝縮ミストを取出室26の流出口22B側へ円滑に流下させることができ、好ましい。
本発明において、吸引配管31の接合口31Aは、略鉛直方向に設けられていることが、液の滞留を防止する観点から好ましい。このために、縦型多管式熱交換器20の下側蓋部22bの側壁部分には略鉛直面となっている部分があり、この略鉛直の側壁部に接合口31Aが設けられることが好ましい。
図3では、バッフル板27の縦板部27Aが方形である例を示したが、バッフル板の縦板部は、寸法差Lが50mm以上であればよく、方形に限らず、円形、その他の形状であってもよい。
天板部27Bについては、縦板部27Aと幅方向の寸法が等しいものが好ましい。通常、バッフル板27の縦板部27A、天板部27B、第1の側板部27C及び第2の側板部27Dは、ステンレススチール(SUS304、SUS304L、SUS316、SUS316L等)より構成される板材を加工し、縦型多管式熱交換器20の下側蓋部22bの側壁部に、溶接等により取り付けられる。
バッフル板27を設けることによる減圧系への凝縮ミストや未凝縮ガスの流入をより確実に防止する観点から、バッフル板27の開口部面積(図3におけるバッフル板27の下面部分の面積)は、接合口31Aの面積(吸引配管31の開口面積)に対して2~3倍程度で、縦板部27Aにおける前述の接合口31Aの投影像が縦板部27Aの板面の中心部に形成されるような位置に設けられることが好ましい。
また、バッフル板27の縦板部27Aと接合口31Aとの間隔(図2における間隔W)は、後述のバッフル板内ガス流速を得ることができるような間隔であればよく、バッフル板27の縦板部27Aの大きさや縦型多管式熱交換器20の内径等によっても異なるが、通常接合口31Aの直径(吸引配管31の口径であり、通常100~500mm程度である。)と同等である。
上記のように構成された縦型多管式熱交換器を用いて、縦型多管式熱交換器の受入室内に、重合禁止剤含有液を、噴霧ノズルにより、所定範囲の粒径を有した液滴として噴霧する。
本発明では、噴霧ノズルから重合禁止剤含有液を前記受入室内に噴霧する場合と同一条件で水を該噴霧ノズルから噴霧したときに、噴霧された水滴のザウター平均粒径が570~1500μmとなる噴射ノズルを使用する(同一条件であるから、当然ながら噴霧ノズル径、噴霧角度、ノズルへの供給圧及び供給量は同一である。)。なお、この水を用いて測定された水滴の平均粒径は、該噴霧ノズルからの重合禁止剤含有液の噴霧液滴の平均粒径とほぼ同一であるので、この水を用いて測定される噴霧水滴の平均粒径を、以下、重合禁止剤含有液の噴霧液滴の粒径という。
重合禁止剤含有液の噴霧液滴の粒径が570μm未満では、この液滴、或いは液滴と共に凝縮ミストや未凝縮ガスが吸引配管の接合口から吸引配管内に流入し易い。
即ち、本発明者らは、本発明の課題解決のために検討を重ねた結果、ミスト状に噴霧された重合禁止剤含有液の液滴は、上側管板から伝熱管内を流下する過程で液状となるが、その後、下部管板から排出される際には、再び噴霧されたときの液滴と同程度の粒径の液滴となって取出室に到ることを見出した。また、本発明者らは、取出室内の重合禁止剤含有液の液滴の粒径が小さいと、この液滴、及びこの液滴に同伴して凝縮ミストや未凝縮ガスが接合口から吸引配管内に流入し易いことを見出した。
このような観点から、重合禁止剤含有液の噴霧液滴の粒径は大きい程好ましいが、液滴の粒径を過度に大きくすることは困難であるため、液滴の粒径は600~1,500μm、特に700~1,000μm程度であることが好ましい。
重合禁止剤含有液をこのような粒径の液滴として噴霧するには、このような液滴粒径となるように噴霧することができる性能を有する市販のスプレーノズルを選択して使用すればよい。
また、本発明では、中継スペース27Tに取出室26から流入するガスの平均ガス流速(以下、「ガス流速」と称す場合がある。)が15.0m/s以下となるようにすることを必須の要件とする。
該平均ガス流速は、ガス流量を開口面積で除することにより算出される。ガス流量は、スチームエジェクタ等の減圧能力、リボイラ等に供給している空気量、取出室内圧力、温度におけるアクリル酸等の蒸気圧より計算される蒸気量、及び減圧下での多管式熱交換器等への外気もれこみ量より算出することができる。
このガス流速が15.0m/sを超えると、凝縮ミストや未凝縮ガスが接合口から吸引配管内に流入し易くなる。凝縮ミストや未凝縮ガスの吸引配管内への流入をより確実に防止するために、このガス流速は14.0m/s以下、特に13.5m/s以下であることが好ましい。ただし、このガス流速が小さすぎる場合、縦型多管式熱交換器内を十分な減圧条件とすることができない場合があるため、ガス流速の下限は通常3m/s以上とすることが好ましい。
このバッフル板27の場合、ガス流速とは、接合口31Aから流出するガス流量(N-m/s)Vを、バッフル板27の下部の開口部の面積A(m)で除算した値V/A(m/s)である。
ガス流速を上記好適範囲とするには、ガス流量に応じてバッフル板27の下部の開口部の大きさを決定すればよい。
上記実施の形態では、バッフル板27は上面、前面(接合口31Aの前方の面。以下、同様)及び左右の両側面が閉じ、下部が開放した無底箱形となっているが、本発明では、他の形状のバッフル板を用いてもよい。その一例を図4,5及び図6~11に示す。
図4,5のバッフル板27’は、縦板部27Aと天板部27Bとを有しており、左側面、右側面及び下部は開放している。なお、縦板部27A及び天板部27Bは、フレーム27fに取り付けられている。下側蓋部22b内のガスは、バッフル板27’の左側面、右側面及び下部の開放部から中継スペース27T内を経て接合口31Aから流出する。
この場合のバッフル板27’への流入部の開口面積は、バッフル板27’の左側面の開放部の面積と、右側面の開放部の面積と、下部の開放部の面積との合計となる。
図6~11は、バッフル板27”を示している。なお、図6は、バッフル板27”の斜視図である。図7はバッフル板27”の分解斜視図である。図8はバッフル板27”の右側面図である。図9はバッフル板27”の左側面図である。図10はバッフル板27”の底面図である。図11は、バッフル板27”の寸法説明図である。
このバッフル板27”は、縦板部27Aと、天板部27Bと、第1の側板部27C,第2の側板部27Dと、第1の側板部27C,第2の側板部27Dの少なくとも一方の前部に上下方向に設けられた小開口27m,小開口27nと、縦板部27Aの下辺から垂設され、接合口31Aの下側の下側蓋部22b内壁に向って傾斜して延出した延出片27Eとを有する。
下側蓋部22b内のガスは、バッフル板27”の下部及び小開口27m,小開口27nから中継スペース27T内を経て接合口31Aへ流れる。
この場合のバッフル板27”への流入部の開口面積は、図8,11に示される面積A、Aと、図9に示される面積A,Aと、図10に示される面積Aとの合計である。A,Aは小開口27m,小開口27nの開口面積である。
面積Aは、図11に示される通り、上辺a、下辺b、高さcを有した台形の面積である。下辺bは第1の側板部27Cを水平面P上にまで延長したときの水平面Pとの交線である。
このバッフル板27”は左右対称形状であり、面積Aは面積Aと等しい。
面積Aは、延出片27Eの下辺e、第1の側板部27C,第2の側板部27Dの後端同士を結ぶ線分f及び該下辺eと線分fとの距離hを有した台形の面積である。
なお、本発明において、スチームエジェクタ等の減圧装置による減圧度は、還流槽7の圧力で1kPaA~80kPaA程度であることが好ましい。
また、減圧装置としては、スチームエジェクタの他、真空ポンプ等を用いることもできるが、長期連続運転の観点からスチームエジェクタが好ましい。
本発明によれば、前述のバッフル板構成、重合禁止剤含有液の噴霧液滴粒径、及びバッフル板内ガス流速を本発明の範囲内とすることで、吸引配管への凝縮ミストや未凝縮ガスの流入を十分に防止することができる。なお、何らかの条件変動で凝縮ミストや未凝縮ガスが吸引配管に流入して凝縮液となった場合、吸引配管内の凝縮液を縦型多管式熱交換器の取出室側へ流下させて戻すことができるように、吸引配管に、接合口に向けて下り勾配(下向き)となる傾斜部を設けてもよい。
また、吸引配管内での重合物の生成及び堆積を防止するために、吸引配管の外面を断熱材で保温したりスチームトレースや電気トレースにより加温することも好ましい。
図1のように、縦型多管式熱交換器の下部から抜き出された凝縮液のうち、縦型多管式熱交換器の受入室側へ循環される高純度アクリル酸循環液の液量は、高純度アクリル酸循環液を循環することによる重合防止効果と、生産効率の観点から、縦型多管式熱交換器下部から抜き出される凝縮液の3~70質量%程度とすることが好ましい。なお、この凝縮液の温度は通常20~60℃程度である。
ただし、本発明において、縦型多管式熱交換器の受入室に導入する重合禁止剤含有液は、熱交換器下部からの凝縮液の一部を循環させたものでなくてもよく、他系統からの高純度アクリル酸含有液に重合禁止剤を添加したものであってもよい。
重合禁止剤としては、従来、(メタ)アクリル酸類の製造に用いられている重合禁止剤をいずれも用いることができ、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のフェノール類、フェノチアジン、ジフェニルアミン等のアミン類、ジブチルジチオカルバミン酸銅、酢酸マンガン等の重金属塩、ニトロソ化合物、ニトロ化合物、テトラメチルピペリジノオキシル誘導体等のアミノキシル類などの1種又は2種以上を用いることができる。
重合禁止剤含有液中の重合禁止剤の濃度は、重合禁止剤を添加することによる重合抑制効果を十分に得た上で、後工程での析出等の問題を防止する観点から、10~2,000ppm程度とすることが好ましい。
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明は何ら以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
プロピレンを原料として、接触気相酸化反応を行う反応工程、精製工程を経て得られた粗アクリル酸を図1に示す蒸留塔1に供給し、連続的にアクリル酸の蒸留を行った。蒸留塔1の塔頂圧力は2.4kPaA、還流比は1.2とし、塔頂より留出するアクリル酸蒸気を、図2に示す構成の縦型多管式熱交換器20に供給した。
縦型多管式熱交換器20としては、内径1インチのSUS304製伝熱管225本を有するものを用いた。冷却水の供給温度は15~19℃、凝縮した高純度アクリル酸の温度は30~33℃であった。該凝縮液の約5~10質量%を受入室25側に循環した。この循環液には、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル濃度が200ppm程度となるよう、ハイドロキノンモノメチルエーテルのアクリル酸溶液を添加した。循環ラインの先端には噴霧ノズル28を設け、循環液が上側管板24aの全面に行き渡るようにした。
縦型多管式熱交換器20の取出室26内は、図2に示すように、スチームエジェクタ30により吸引配管31で吸引することで、還流槽7の減圧度が2.4kPaAとなるようにした。
下側蓋部22bの吸引配管31の接合口31A部分の側壁部は鉛直方向に設けられ、この接合口31に対峙して図3に示す形状のバッフル板27を設けた。吸引配管31の口径は150mmであり、バッフル板27下部の開口面積は39,000mmである。
バッフル板27はSUS304製であり、その仕様は以下の通りである。
天板部:260mm×173mm、120°の傾斜板
縦板部:260mm×260mm、鉛直板
縦板部と接合口との間隔W:150mm
側板部:上辺173mm、縦板部側側辺260mm、底辺150mm、蓋部内壁側側辺約347mmの台形
寸法差L:55mm
寸法差L:55mm
寸法差L:55mm
寸法差L:55mm
噴霧ノズル28としては新倉工業製ノズルを用い、粒径950μmの重合禁止剤含有液の液滴を噴霧した。
バッフル板内ガス流速は13.3m/sであった。
このようにして蒸留を行ったところ、運転開始から120日経過後も縦型多管式熱交換器20の減圧系には重合物の生成等の問題はなく、安定に運転を継続することができた。
[比較例1]
実施例1において、寸法差L~L、バッフル板内ガス流速、噴霧液滴粒径を以下の通り変更したこと以外は同様に蒸留を行ったところ、安定に運転を継続できる日数は10日であった。
寸法差L:40mm
寸法差L:40mm
寸法差L:40mm
寸法差L:40mm
バッフル板内ガス流速:15.4m/s
噴霧液滴粒径:550μm
[比較例2]
実施例1において、重合禁止剤含有液の噴霧液滴の粒径を550μmとしたこと以外は同様に蒸留を行ったところ、安定に運転を継続できる日数は30日であった。
1 蒸留塔
2 規則充填物
3 不規則充填物
4 棚段
5 供給ライン
6 塔頂ガスライン
7 還流槽
8 還流ライン
9 残部ライン
10 循環ライン
11 リボイラ
12 抜き出しライン
17 循環ライン
18 重合禁止剤供給ライン
20 縦型多管式熱交換器
21 管状胴体
22A 流入口
22B 流出口
21a 流出口
21b 流入口
22a 上側蓋部
22b 下側蓋部
23 伝熱管
24a 上側管板
24b 下側管板
25 受入室
26 取出室
27,27’,27” バッフル板
27A 縦板部
27B 天板部
27C 第1の側板部
27D 第2の側板部
27E 延出片
27T 中継スペース
27f フレーム
27m,27n 小開口
28 噴霧ノズル
30 スチームエジェクタ
31 吸引配管
31A 接合口
31B 円
32 スチーム配管
33 凝縮器
34 排出配管
35 配管
36 ホットウェルタンク
37 圧力調節弁
38 配管
P 水平面

Claims (11)

  1. 減圧装置による減圧下、(メタ)アクリル酸又はそのエステルを含むプロセス液を蒸留ガスとし、該蒸留ガスを縦型多管式熱交換器により凝縮液とする工程を有する(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法において、
    前記縦型多管式熱交換器は、
    管状胴体と、
    該管状胴体の上端側と下端側とにそれぞれ配置された上側管板及び下側管板と、
    該上側管板と該下側管板との間に架設された複数の伝熱管と、
    該上側管板の上側に設けられた上側蓋部と、
    該下側管板の下側に設けられた下側蓋部と、
    該上側管板と上側蓋部とで囲まれた受入室と、
    該下側管板と下側蓋部とで囲まれた取出室と、
    該下側蓋部に設けられた、該縦型多管式熱交換器と該減圧装置とをつなぐ吸引配管が接合される接合口と、
    前記取出室内に、該接合口に対峙して設けられた縦板部を有するバッフル板と
    を備えており、
    前記受入室に該蒸留ガス及び重合禁止剤含有液が導入され、該蒸留ガスが該伝熱管内を通過する間に冷却されて凝縮液が生じ、該凝縮液と未凝縮の蒸留ガスとが前記取出室に流入し、
    前記バッフル板の前記縦板部の面積は、前記接合口の開口面積よりも大きく、
    該縦板部の上辺と前記下側蓋部内壁とをつなぐように天板部が設けられており、
    前記取出室内の未凝縮の蒸留ガスは、該バッフル板と該下側蓋部の内壁とで囲まれる中継スペースに流入し、該中継スペースから前記接合口を介して前記吸引配管へ流出し、
    該重合禁止剤含有液を噴霧ノズルにより液滴として該受入室内に噴霧し、
    該噴霧ノズルとして、該噴霧ノズルから該重合禁止剤含有液を前記受入室内に噴霧する場合と同一条件で水を該噴霧ノズルから噴霧したときに、噴霧された水滴のザウター平均粒径が570~1500μmとなるものを使用し、
    該取出室内から該中継スペースへ流入する前記未凝縮の蒸留ガスの平均ガス流速を15.0m/s以下とする、(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
  2. 前記縦板部は、前記接合口と略平行に設けられ、前記バッフル板には、
    前記縦板部の一方の側辺と前記下側蓋部内壁とをつないでおり、前記天板部の一方の側辺に接合された第1の側板部と、
    前記縦板部の他方の側辺と前記下側蓋部内壁とをつないでおり、前記天板部の他方の側辺に接合された第2の側板部と、が設けられ、
    前記バッフル板は、その下面側から前記未凝縮の蒸留ガスが前記中継スペースに流入するよう構成されている請求項1に記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
  3. 前記縦板部に対し前記接合口を前記下側蓋部内壁と垂直方向に投影したときの投影像の外周と、該縦板部の外周との最短距離が50mm以上である請求項2に記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
  4. 前記第1の側板部及び前記第2の側板部の少なくとも一方に小開口が設けられており、該小開口からも前記未凝縮の蒸留ガスが前記中継スペースに流入する請求項2又は3に記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
  5. 前記縦板部の下辺から垂設され、前記接合口の下側の下側蓋部に向って接近するように傾斜して延出した延出片が設けられている請求項1~4のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
  6. 前記バッフル板は、その下面部分と双方の側面部分とから前記未凝縮の蒸留ガスが前記中継スペースに流入するよう構成されている請求項1~5のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
  7. 前記下側蓋部は略鉛直面を有し、前記接合口は該略鉛直面に設けられている請求項1~6のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
  8. 前記減圧装置がスチームエジェクタである請求項1~7のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
  9. 前記接合口に向けて前記吸引配管に下向きの傾斜部が設けられている請求項1~8のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
  10. 前記吸引配管の外面を断熱材により保温する請求項1~9のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
  11. 前記吸引配管の外面をスチームトレース又は電気トレースにより加温する請求項1~10のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル酸又はそのエステルの製造方法。
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