JP7145831B2 - 易開封性袋 - Google Patents
易開封性袋 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7145831B2 JP7145831B2 JP2019173205A JP2019173205A JP7145831B2 JP 7145831 B2 JP7145831 B2 JP 7145831B2 JP 2019173205 A JP2019173205 A JP 2019173205A JP 2019173205 A JP2019173205 A JP 2019173205A JP 7145831 B2 JP7145831 B2 JP 7145831B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- bag
- opening guide
- easy
- opening
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/80—Packaging reuse or recycling, e.g. of multilayer packaging
Landscapes
- Bag Frames (AREA)
- Packages (AREA)
Description
易開封性袋は、その内面にチャック部材を具備するものが多い。該袋は、チャック部材が閉じられていると、二枚の積層フィルムが開封ライン付近において密着する為、各フィルムを一枚ずつ摘まむことが難しく、開口し難い。
特許文献1は、一方のフィルムにおける開封誘導線(第1引裂き誘導弱め線)と他方のフィルムにおける開封誘導線(第2引裂き誘導弱め線)とが、交互に配列された易開封性袋(易開封性包装袋)を提案する。該袋は、開封時に上方向、下方向、斜め方向のいずれの方向に袋が引裂かれたとしても、一方のフィルムの開封ライン(引裂きの縁部)と他方のフィルムの開封ラインとの間で段差(ズレ)が形成される。
しかしながら特許文献1、2に開示された易開封性袋は、いずれも、開封ラインが開封誘導線から外れてしまい、所望の段差が形成されないことがあった。
図5は従来の易開封性袋1’の一部分を拡大した正面図である。該易開封性袋1’の手前側の積層フィルム21に形成された開封誘導線31(実線)は、中央に進むにしたがって低くなる曲線状で、奥側の積層フィルムに形成された開封誘導線32(破線)は直線状である。該袋1’を開封開始手段6から開封する際に、手前側の積層フィルム21に形成される代表的な開封ライン71を、図5に一点破線で示す。袋上部を手前側(低い開封誘導線が形成されたフィルム側)に引いて開封した時の開封ライン71を図5(A)に、奥側(高い開封誘導線が形成されたフィルム側)に引いて開封した時の開封ライン71を図5(B)に示す。
図5(A)では、低い開封誘導線31が形成されているフィルム側に、袋上部を引裂いているため、開封ライン71は歪まず、開封誘導線31と一致する。一方、図5(B)では、袋が高い開封誘導線32が形成されているフィルム側に引裂かれているため、奥側の積層フィルムが邪魔になり、手前側の積層フィルム21に形成される開封ライン71は、開封誘導線31よりも上方へ歪んでしまう。
また、前記引裂力T1(N)が3N以上、更には8以上13以下であることを特徴とする前記易開封性袋が提供される。
更に本発明によると、前記積層フィルムは、少なくとも外層、バリア層、内層を順に備えており、 前記バリア層よりも内層側に延伸フィルムからなる層を具備せず、 前記バリア層よりも内層側にある層には開封誘導線が形成されていないこと特徴とする前記易開封性袋が提供される。
また、前記二枚の積層フィルムは、その内面にチャック部材を具備することを特徴とする前記易開封性袋が提供される。
また、外層用フィルムとバリア層用フィルムと内層用フィルムとを貼り合わせて積層フィルムを得る積層フィルム製造工程と、 前記積層フィルムを用いて袋を製造する製袋工程と、 前記積層フィルムに外層側からレーザー光を照射して開封誘導線を形成する開封誘導線形成工程と、を備える前記易開封性袋の製造方法であって、 前記積層フィルム製造工程において、前記外層用フィルムと前記バリア層用フィルムとは接着剤を介してドライラミネート法により積層されており、前記バリア層用フィルムと前記内層用フィルムとは、フィルム間に溶融状態の溶融接着用樹脂を押し出すサンドイッチラミネート法により積層されていることを特徴とする易開封性袋の製造方法が提供される。
特に、開封誘導線部分の引裂力T1が3Nを超える場合、勢いよく開封されることが抑制され、特に、引裂力T1が8N~13Nの場合、適度なスピードで、尚且つ、スムーズに開封することができるため、上記効果はより確実なものとなる。
更に本発明の易開封性袋が、その内面にチャック部材を具備すると、袋を開封後、再封することができる。本発明の易開封性袋は、開封ラインに段差が形成されるため、チャック部材により袋の開封ライン付近において二枚の積層フィルムが密着していても、当該段差を用いて容易に開口することができる。通常チャック部材を備える袋は、一度に使い切る物品ではなく、少しずつ長期にわたって使用する物品を収納することが多いが、本発明の易開封性袋は開封ラインが開封誘導線に沿い、美麗であるため、開封後の袋が長期に渡って存在しても、雑な印象を与え難い。
図1は本発明の一実施形態である易開封性袋1の正面図(A)と背面図(B)である。
図1に示す易開封性袋1は、一方の積層フィルム21と他方の積層フィルム22と底用フィルム23とからなる。一方の積層フィルム21と他方の積層フィルム22とは重なり合い、対向する一対の側縁4a、4bにおいてヒートシールされている。また袋の底部分において、一方の積層フィルム21と他方の積層フィルム22との間に半折された底用フィルム23が挟み込まれ、船底状にシールされており、自立袋となっている。
本発明の易開封袋は、図1に示す形状に限定されるものではなく、一方の積層フィルム21と他方の積層フィルム22とが重なり合い、周縁においてシールされた袋であればよく、例えば一方の積層フィルム21と他方の積層フィルム22とが四辺すべてにおいてシールされた四方シール袋であってもよい。また一方の積層フィルムと他方の積層フィルムとが、少なくとも一辺において連続した三方シール袋、一方の積層フィルムと他方の積層フィルムとの間に半折された側面用フィルムを備えるガセット袋等であってもよい。また、一枚のフィルムを折りたたみ、適宜シールして自立袋を製造することもできる。
測定に用いる試験片は、易開封性袋の開封方向と垂直な方向の側辺のシール部分を含むように、袋を切り出して作成する。この時、側辺のシール部分が試験片の一方の短辺となるようにする。シール部分である短辺にスリットを入れ、引裂力を測定する。
尚、開封誘導線部分の引裂力T1は、一方の積層フィルムに形成された開封誘導線と、他方の積層フィルムに形成された開封誘導線とが、試験片の短辺(シール部分)において一致している場合は、該開封誘導線上にスリットを入れて測定する。二枚の積層フィルムの開封誘導線が試験片の短辺(シール部分)においてずれている場合は、一方の積層フィルムの開封誘導線と他方のフィルムの開封誘導線のほぼ中央にスリットを入れて測定する。試験片を200mm/minで引裂くと、引裂ラインが両方の積層フィルムの開封誘導線上に乗り、測定される荷重が安定するようになる。この安定した値の平均値を引裂力T1とする。尚、開封誘導線が、図1(B)のような、角のある形状であると、該角の部分(β、γ)で引裂力T1が極端に大きくなることがある。このような極端に大きな値が観測された場合は、当該値を除いて、引裂力T1を算出することとする。
しかしながら表側フィルムの開封誘導線が低いと、開封後に袋を正面から見たときに、裏側フィルムの内面側(裏面)が見え、袋正面の美観が損なわれる。袋の正面はいわば商品の「顔」であるが、裏側フィルムの内面側が見えると、該内面側は印刷や着色が施されていないため、美しさが低減する。
開封開始手段6は、切込(I字状のノッチ)、V字状の切欠き、U字状の切欠き、亀甲状の切欠き、多数の傷痕等とすることができるが、フィルムを線状に切断しただけの切込であることが望ましい。V字状の切欠き、U字状の切欠き、亀甲状の切欠き等は、フィルムの切欠かれた部分を取り除く必要があり、当該作業が煩雑である。また切欠かれた部分が袋内に紛れ込む恐れもある。多数の傷痕を設けることも、易開封性袋の製造工程を煩雑にする。
本発明に用いられる積層フィルムは、上述した引裂特性を示すものであれば特に限定なく用いることができる。該積層フィルムは、例えば使用する接着剤として柔らかいものを採用すれば得られるが、接着剤の硬さは硬化時の雰囲条件に影響されやすく、変動しやすい。
そこで本発明では、少なくとも外層、バリア層、内層を順に備えた積層フィルムであって、バリア層よりも内層側にある層は、いずれも延伸フィルムからなる層に相当せず、バリア層よりも内層側にある層には開封誘導線が形成されていない積層フィルムを、本発明の易開封性袋をなす積層フィルムとして提案する。
また、理由は定かではないが、バリア層よりも内側に延伸フィルムを採用すると、開封誘導線部分の引裂力T1も小さくなる傾向にある。引裂力T1が小さいと、前述した通り開封ラインは開封誘導線から外れ易くなる。
図1に示す積層フィルム2(21、22)の模式的断面を図2に示す。図2(A)は開封誘導線部分3の模式的断面図で、図2(B)は非開封誘導線部分の模式的断面図である。該積層フィルム2は、袋の外側から順に、外層2A、ドライラミネート用接着剤からなる層2E、バリア層2B、溶融接着用樹脂層2C、内層2Dである。
尚、積層フィルム2の外層2A、バリア層2B、内層2Dには、上述した外層、バリア層、内層と同様の樹脂を適宜採用することができる。
次に本発明の易開封性袋の製造方法を実施形態に基づいて説明するが、本発明の製造方法は以下に限定されるものではない。
本発明の製造方法は、外層用フィルムとバリア層用フィルムと内層用フィルムとを貼り合わせて積層フィルムを得る(1)積層フィルム製造工程と、該積層フィルムを用いて袋を製造する(2)製袋工程と、積層フィルムに外層側からレーザー光を照射して開封誘導線を形成する(3)開封誘導線形成工程と、を備える。
本発明の易開封性袋の製造方法は、積層フィルム製造工程において、(i)外層用フィルムとバリア層用フィルムとが、接着剤を介してドライラミネート法により積層されており、更にバリア層用フィルムと内層用フィルムも、接着剤を介してドライラミネート法により積層されている、もしくは(ii)外層用フィルムとバリア層用フィルムとが、接着剤を介してドライラミネート法により積層されており、バリア層用フィルムと内層用フィルムとは、フィルム間に溶融状態の溶融接着用樹脂を押し出すサンドイッチラミネート法により積層されていることを特徴とする。
図3(A)は、ドライラミネート法を説明する為の図である。図3(A)に示す製造方法では、外層用フィルム2A’とバリア層用フィルム2B’がドライラミネート法により積層される。詳しくは、図3(A)に示すように、外層用フィルム2A’の片面に接着剤2E’が塗布された後、該フィルム2A’は乾燥装置DRに搬送され、接着剤2E’の溶剤が蒸発させられる。次いで、接着剤2E’面にバリア層用フィルム2B’が積層され、加圧ロールRにて熱圧着されて、外層/バリア層の二層フィルム2’が製造される。ドライラミネート法の採用によりバリア層よりも外側の層の厚さを薄く抑えることができ、レーザー光により、確実にバリア層よりも外側の層を切断することができる。尚、ドライラミネート用接着剤層の厚さは、2~7μm程度、特に3~5μm程度であることが望ましい。
次いで、外層/バリア層の二層フィルム2’のバリア層に、内層用フィルムをドライラミネート法により積層する。当該積層も、図3(A)に示す製造装置を用いて行うことができる。例えば、図3(A)に示す外層用フィルム2A’に変えて、外層/バリア層の二層フィルム2’を、バリア層用フィルム2B’に変えて内層用フィルムを繰り出せばよい。二層フィルム2’のバリア層にドライラミネート用接着剤を塗布し、乾燥装置DRにて接着剤の溶剤を蒸発させたのち、内層用フィルムと積層することにより、本発明の積層フィルムを得ることができる。
次いで(ii)外層用フィルムとバリア層用フィルムとが、接着剤を介してドライラミネート法により積層されており、バリア層用フィルムと内層用フィルムとは、フィルム間に溶融状態の溶融接着用樹脂を押し出すサンドイッチラミネート法により積層されていることを特徴とする積層フィルムの製造方法(ii)について説明する。
初めに、製造方法(i)と同様に、外層用フィルムとバリア層用フィルムとをドライラミネート法により積層し、外層/バリア層の二層フィルム2’を製造する。次いで、図3(B)に示すように、一方の巻出し機より二層フィルム2’を繰り出し、他方の巻出し機より内層用フィルム2D’を繰り出し、必要に応じてアンカーコート剤ACを塗布した後、二つのフィルム間に溶融状態の溶融接着用樹脂2C’を押出し、冷却ロールCRにて溶融接着用樹脂2C’を冷却して積層フィルム2を得る。
該積層フィルムは、バリア層の内側にせん断に強い溶融接着用樹脂層を備えるため、開封誘導線部分と非開封誘導線部分の引裂力の差が大きくなる。
次いで、得られた積層フィルムを製袋する。積層フィルムを用いて袋を製袋する方法は、従来公知の方法を採用することができる。例えば、図1に示すような、自立袋タイプの易開封性袋1は、一方の積層フィルム21の内面と、他方の積層フィルム22の内面にチャック部材を取り付けた後、これらのフィルムを重ね合わせ、袋の底部分に底用フィルム23を挟み、対向する一対の側縁4a、4bをヒートシールするとともに、底部分を船底状にシールすることにより製造することができる。尚、図1に示す易開封性袋は、上部がヒートシールされていない。上部より内容物を充てんした後、該上部をヒートシールするとよい。
該工程は、易開封性袋の積層フィルムに、外層側からレーザー光を照射して開封誘導線を形成する工程である。当該工程において用いられるレーザーはCO2レーザーが一般的であるが、これに限定されるものではない。バリア層よりも外側の層にのみ、開封誘導線が形成されるよう、レーザー光の出力、照射速度を調整すると良い。また本発明は、開封誘導線に沿って引裂くことにより測定される引裂力T1が、3N以上、特に8~13Nであることが望まれるが、該値もレーザー光線の出力や照射速度により調整することができる。
尚、(3)開封誘導線形成工程は、(2)製袋工程の後に行われることが一般的であるが、(1)積層フィルム製造工程の後、先に(3)開封誘導線形成工程を行い、その(2)製袋工程を行ってもよい。
[参考例1]
外層用フィルムとして厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PET(12)と略称する)を、バリア層用フィルムとして厚さ9μmのアルミニウム箔(以下、AL(9)と略称する)を、内層用フィルムとして厚さ60μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(以下、LL(60)と略称する)を用い、溶融接着用樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(密度920kg/m3、MFR7g/10min(190℃、2.16kg))(以下、SL(20)と略称する)を用いた。
初めに、AL(9)にPET(12)をドライラミネート法にて貼合し、PET(12)/AL(9)の二層フィルムを製造する。尚、接着剤層の厚さは3μmとした。次いで、該二層フィルムのAL(9)面にアンカーコート剤を塗布し、該二層フィルムのアンカーコート剤の面と、LL(60)とを対向させ、その間に溶融状態のSL(20)を押出し、サンドイッチラミネート法にて20μmの溶融接着用樹脂層を形成し、PET(12)/AL(9)/SL(20)/LL(60)の積層フィルムAを得た。
更に、四方シールされた袋に開封誘導線を形成し、易開封性袋を製造する。開封誘導線は(株)キーエンス製のレーザマーカML-Z9620を用いて、レーザー出力70%、照射速度1600mm/sにて、一方の積層フィルムと他方の積層フィルムのそれぞれに、二本ずつ長辺に平行な直線状とした。二本の開封誘導線の間隔は1.5mmとし、一方の積層フィルムの開封誘導線と、他方の積層フィルムの開封誘導線は、袋の平面視において重ならず、交互に出現するようにした。
外層フィルムとして厚さ16μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PET(16)と略称する)を、バリア層用フィルムとして厚さ7μmのアルミニウム箔(以下、AL(7)と略称する)を、内層用フィルムとしてLL(60)を採用した。初めに参考例1と同様にして、PET(16)/AL(7)の二層フィルムを製造し、次いで、ドライラミネート法にてLL(60)を積層し、PET(16)/AL(7)/LL(60)の積層フィルムBを得た。尚、接着剤層の厚さは3μmとした。
得られた積層フィルムBを用いて、参考例1と同様にして四方シールされた易開封性袋を得た。
初めに、PET(12)と厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルム(以下、ON1(15)と略称する)を、ドライラミネート法にて貼合し、これを外層用フィルムとする。
次いで、バリア層用フィルムとしてAL(9)を、内層用フィルムとしてLL(60)を採用し、実施例2と同様にして、PET(12)/ON1(15)/AL(9)/LL(60)の積層フィルムCを得た。尚、各接着剤層の厚さは3μmとした。
得られた積層フィルムCを用いて、参考例1と同様にして四方シールされた易開封性袋を製造した。尚、ON1の延伸方向と開封方向はおおむね一致するように製袋した。
外層用フィルムとしてPET(12)を、バリア層用フィルムとしてAL(9)を、内層用フィルムとしてLL(60)を用い、バリア層と内層との間に積層するフィルムとして厚さ15μmの一軸延伸ナイロンフィルム(以下、ON2(15)と略称する)を用いた。
参考例1と同様にして、PET(12)/AL(9)の二層フィルムを製造する。次いで、該フィルムのAL(9)面に、ON2(15)をドライラミネート法にて貼合し、更に該ON2(15)面にLL(60)をドライラミネート法にて貼合し、PET(12)/AL(9)/ON2(15)/LL(60)の積層フィルムDを得た。
得られた積層フィルムDを用いて、参考例1と同様にして四方シールされた易開封性袋を製造した。尚、ON2の延伸方向と開封方向はおおむね一致するように製袋した。
外層用フィルムとしてPET(12)を、バリア層用フィルムとしてAL(9)を、内層用フィルムとして厚さ50μmの直鎖状低密度ポリエチレン(以下、LL(50)と略称する)を用い、バリア層の内層側に貼り合わせるフィルムとしてPET(12)を用い、また溶融接着用樹脂として参考例1と同じ直鎖状低密度ポリエチレンを用いる。尚、比較例2では溶融接着用樹脂層を15μm(以下、SL(15)と略称する)とする。
参考例1と同様にして、PET(12)/AL(9)の二層フィルムを製造する。次いで、該フィルムのAL(9)面に、PET(12)をドライラミネート法にて貼合し、該PET(12)にアンカーコート剤を塗布し、該アンカーコート面とLL(50)とを対向させ、その間に溶融状態のSL(15)を押出し、サンドイッチラミネート法にてPET(12)/AL(9)/PET(12)の三層フィルムとLL(50)を貼合し、PET(12)/AL(9)/PET(12)/SL(15)/LL(50)の積層フィルムEを得た。
得られた積層フィルムEを用いて、参考例1と同様にして四方シールされた易開封性袋を得た。
参考例1、実施例2、実施例3、比較例1、比較例2の易開封性袋について、以下の方法にて引裂力を測定する。
易開封性袋の開封方向に垂直な側辺のシール部分が短辺となるように試験片を作成し、シール部分側の短辺にスリットを設け、該スリット部分からJIS K 7128-1に準拠し、200mm/minにて易開封性袋を引裂く。引裂に要した力を引張試験機(オートグラフ 島津製作所製)にて測定する。
開封誘導線がない部分を開封方向(開封誘導線と略平行な方向)に引裂く際に測定される強度をT0、開封誘導線に沿って引裂く際に測定される強度をT1とする。結果を表1に記す。
一方、比較例1、比較例2に用いられた積層フィルムは、バリア層の内層側の層が延伸フィルムであり、引裂力T0と引裂力T1の差はほとんど見られなかった。
上述した積層フィルムA、積層フィルムB、積層フィルムC、積層フィルムD、積層フィルムEを用いて、図4に示す易開封性袋(一方の積層フィルム21に二本の直線状の引裂誘導線が形成され、他方の積層フィルム22に中央に行くに従い深く窪む二本の引裂誘導線が形成された袋)を作成し、それぞれ参考例4、実施例5、実施例6、比較例3、比較例4とする。
<手切れ性評価>
参考例4、実施例5、実施例6、比較例3、比較例4の易開封性袋、各10袋を、開封開始手段6から開封する。このとき袋の上部を、開封誘導線が高い位置に設けられた一方の積層フィルム21側に引っ張って、開封する。開封開始ラインが、開封誘導線と一致したものの数を表2に記す。
一方、引裂力の差の小さい積層フィルムD、積層フィルムEを用いた易開封性袋は、開封ラインが開封誘導線から外れることが多かった。
2 積層フィルム
21 一方の積層フィルム
22 他方の積層フィルム
23 底用フィルム
31 一方の積層フィルムに形成された開封誘導線
32 他方の積層フィルムに形成された開封誘導線
4a 側縁
4b 側縁
5 チャック部材
6 開封開始手段
71 手前側の積層フィルムに形成される開封ライン
Claims (6)
- 開封誘導線を備える二枚の積層フィルムが重なり合い、周縁においてシールされた袋であって、一方の積層フィルムの開封誘導線と他方の積層フィルムの開封誘導線とは、袋の平面視において一致しない易開封性袋において、
前記積層フィルムは、延伸フィルムからなる外層、アルミニウム箔からなるバリア層、延伸されていないフィルムからなる内層を順に備え、
前記開封誘導線は、前記袋の一方の側縁から他方の側縁に亘って繋がった直線状及び/又は曲線状であり、
JIS K 7128-1に準拠し、開封誘導線が形成されていない部分を開封方向に引裂くことにより測定される引裂力をT0(N)、前記開封誘導線に沿って引裂くことにより測定される引裂力をT1(N)とするとき、
T0-T1≧1.0
であり、且つ、
引裂力T1(N)が9.5≦T1≦12.4であることを特徴とする易開封性袋。 - 前記積層フィルムは、前記バリア層よりも内層側に延伸フィルムからなる層を具備せず、
前記バリア層よりも外側の層にのみ開封誘導線が形成され、前記バリア層よりも内層側にある層には開封誘導線が形成されていないことを特徴とする請求項1記載の易開封性袋。 - 前記積層フィルムが、延伸フィルムからなる外層、ドライラミネート用接着剤層、アルミニウム箔からなるバリア層、ドライラミネート用接着剤層、延伸されていないフィルムからなる内層を順に備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の易開封性袋。
- 前記外層が、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、又は、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムと二軸延伸ナイロンフィルムが接着剤層を介して貼合された外層用フィルムであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の易開封性袋。
- 前記内層が、ポリオレフィンフィルムであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の易開封性袋。
- 前記内層が、直鎖状低密度ポリエチレンフィルムであることを特徴とする請求項5に記載の易開封性袋。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019037955 | 2019-03-01 | ||
JP2019037955 | 2019-03-01 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020142862A JP2020142862A (ja) | 2020-09-10 |
JP7145831B2 true JP7145831B2 (ja) | 2022-10-03 |
Family
ID=72353395
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019173205A Active JP7145831B2 (ja) | 2019-03-01 | 2019-09-24 | 易開封性袋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7145831B2 (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001507318A (ja) | 1996-12-31 | 2001-06-05 | ユニサビ | レーザでプレカットしたパックの製造方法 |
JP2005289396A (ja) | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Dainippon Printing Co Ltd | 包装袋 |
JP2012012103A (ja) | 2010-07-05 | 2012-01-19 | Toppan Printing Co Ltd | 包装袋 |
JP2017043386A (ja) | 2015-08-27 | 2017-03-02 | 小林製薬株式会社 | 包装容器 |
JP2018070197A (ja) | 2016-10-26 | 2018-05-10 | 株式会社生産日本社 | 合成樹脂系袋 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2755980B2 (ja) * | 1989-02-08 | 1998-05-25 | 大成ラミック株式会社 | 易開封性包装袋 |
-
2019
- 2019-09-24 JP JP2019173205A patent/JP7145831B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001507318A (ja) | 1996-12-31 | 2001-06-05 | ユニサビ | レーザでプレカットしたパックの製造方法 |
JP2005289396A (ja) | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Dainippon Printing Co Ltd | 包装袋 |
JP2012012103A (ja) | 2010-07-05 | 2012-01-19 | Toppan Printing Co Ltd | 包装袋 |
JP2017043386A (ja) | 2015-08-27 | 2017-03-02 | 小林製薬株式会社 | 包装容器 |
JP2018070197A (ja) | 2016-10-26 | 2018-05-10 | 株式会社生産日本社 | 合成樹脂系袋 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020142862A (ja) | 2020-09-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4526884B2 (ja) | チャックテープ付き袋 | |
RU2376227C2 (ru) | Стоячий пакет с оптимизированными характеристиками разрыва при вскрытии и способ его изготовления | |
US8714821B2 (en) | Cutting tape and packaging bag with cutting tape | |
US20140185965A1 (en) | Reclosable flexible film packaging and methods of manufacture | |
JP5651850B1 (ja) | カットテープ付きチャックテープ、及びカットテープ付きチャックテープを具備した包装袋 | |
JP2006199334A (ja) | 再封可能な袋 | |
JP6346504B2 (ja) | 包装袋 | |
JP5636659B2 (ja) | 易開封性包装袋 | |
US20130209003A1 (en) | Bag packaging | |
JP4962081B2 (ja) | 易開封性ガセット袋 | |
JP6154335B2 (ja) | 包装袋 | |
TWI742121B (zh) | 帶及袋體 | |
JP5651851B1 (ja) | カットテープ付きチャックテープ、及びカットテープ付きチャックテープを具備した包装袋 | |
JP7145831B2 (ja) | 易開封性袋 | |
JP2009154929A (ja) | 包装袋、その製造装置、および包装袋の製造方法 | |
JP2014113263A (ja) | ジッパーテープ、ジッパーテープ付包材およびジッパーテープ付被装着物 | |
JP2016113209A (ja) | 包装袋 | |
JP2017030761A (ja) | ピロー包装体 | |
JP2012091857A (ja) | 包装袋 | |
JP2007091266A (ja) | 易開封性包装袋 | |
JP6878039B2 (ja) | ガゼット袋 | |
JP2017019527A (ja) | 包装材及び包装体 | |
JP2014015244A (ja) | 再封可能な袋体と該袋体を備えた物品 | |
JP6524664B2 (ja) | 包装袋 | |
US20240327091A1 (en) | Container, method for manufacturing container, device for manufacturing container, seal bar, and film assembly |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20191224 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210330 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210525 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211102 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211227 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20220510 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220802 |
|
C60 | Trial request (containing other claim documents, opposition documents) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60 Effective date: 20220802 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20220812 |
|
C21 | Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21 Effective date: 20220818 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220913 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220920 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7145831 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |