以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
(実施の形態)
[概要]
まず、実施の形態に係る宅配システムの構成について説明する。図1は、実施の形態に係る宅配システムの概要を示す図である。図2は、実施の形態に係る宅配システムの機能構成を示すブロック図である。
実施の形態に係る宅配システム10は、サーバ装置20によって宅配ボックス30の使用状態を管理するシステムである。宅配ボックス30は、複数の収容部32(複数の区画)を備える。図1の(a)に示されるように、例えば、荷物の配達員は、第一携帯端末40を操作することにより宅配ボックス30の使用許可を求める使用許可要求を第一携帯端末40からサーバ装置20に送信する。
サーバ装置20は、記憶部23に記憶された管理情報により、宅配ボックス30の使用状態を管理している。サーバ装置20は、使用許可要求を受信すると、管理情報を参照することにより、宅配ボックス30が備える複数の収容部32のうち使用可能な収容部32の番号と、当該収容部32の扉を解錠するための解錠トークンとを第一携帯端末40に送信する。解錠トークンは、第一携帯端末40の記憶部45に記憶される。図1の(b)に示されるように、配達員は、このような第一携帯端末40を上記収容部32の扉を解錠するための鍵として使用することができる。具体的には、第一携帯端末40はハンズフリーキーとして使用され、配達員は、第一携帯端末40を身に付けた上でボタン(操作受付部31の一部)を押下する簡単な操作により、収容部32の扉を解錠することができる。
図2に示されるように、宅配システム10は、サーバ装置20と、宅配ボックス30と、第一携帯端末40と、第二携帯端末50とを備える。以下、宅配システム10が備える各装置について引き続き図1及び図2を参照しながら詳細に説明する。
[サーバ装置]
まず、サーバ装置20について説明する。サーバ装置20は、宅配ボックス30の使用状態を管理する装置である。サーバ装置20は、サーバ通信部21と、情報処理部22と、記憶部23とを備える。
サーバ通信部21は、サーバ装置20が第一携帯端末40及び第二携帯端末50とインターネット80などの広域通信ネットワークを介した通信を行うための通信回路(言い換えれば、通信モジュール)である。サーバ通信部21は、受信部24(言い換えれば、受信回路)と、送信部25(言い換えれば、送信回路)とを有する。サーバ通信部21が行う通信の通信規格については特に限定されない。
情報処理部22は、宅配ボックス30の使用状態を管理するための情報処理を行う。情報処理部22は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。
記憶部23は、情報処理部22が宅配ボックス30の使用状態を管理するための情報処理に用いられる制御プログラム、及び、当該情報処理に用いられる各種情報などが記憶される記憶装置である。記憶部23は、例えば、半導体メモリによって実現される。
記憶部23には、例えば、宅配ボックス30の使用状態を示す管理情報が記憶される。図3は、管理情報の一例を示す図である。
図3に示されるように、管理情報においては、宅配ボックスのIDと、当該宅配ボックスの設置場所(例えば、宅配ボックスが設置されている集合住宅または戸建住宅の住所など)と、当該宅配ボックスが備える収容部の使用状態とが対応付けられている。使用状態には、例えば、「空き」、「予約」、及び、「使用中」の3つの状態が含まれる。「空き」は、収容部に荷物が入っておらず(つまり、使用されておらず)、かつ、使用予定も無いことを意味し、「予約」は、収容部に荷物が入っていないが使用予定があることを意味し、「使用中」は、収容部に荷物が入っている(つまり、使用されている)ことを意味する。
また、記憶部23には、顧客情報も記憶される。図4は、顧客情報の一例を示す図である。
図4に示されるように、顧客情報は、第二携帯端末のID、住所、氏名、電話番号、及び、メールアドレスなどを含む情報である。顧客情報は、例えば、宅配システム10の利用を希望する一般ユーザ(以下、荷受人とも記載される)があらかじめ第二携帯端末50を操作して登録処理を行うことにより記憶部23に記憶される。
また、記憶部23には、その他に、管理情報によって管理されている宅配ボックスの扉を解錠するための複数の解錠トークンなども記憶される。
[宅配ボックス]
次に、宅配ボックス30について説明する。宅配ボックス30は、宅配ボックス30が設置される施設(例えば、集合住宅または戸建住宅などの住宅)に荷受人が不在である場合に、配送事業者の配達員が荷物を預けるための装置である。宅配ボックス30は、言い換えれば、宅配ロッカーである。宅配ボックス30によれば、荷物の再配達の発生が抑制される。図1に示されるように、宅配ボックス30は、複数の収容部32を備える。また、宅配ボックス30は、1つの収容部32対して、操作受付部31と、錠前装置33と、検出部34と、制御部35と、無線通信部36と、記憶部37と、電池収容部38とを備える。図2では、説明の簡略化のためにこれらの構成要素が1組だけ図示されているが、宅配ボックス30は、これらの構成要素を収容部32の数に応じて複数組備える。
操作受付部31は、荷受人または配送事業者の配達員の操作を受け付けるユーザインターフェースである。操作受付部31は、例えば、配達員または荷受人の操作を受け付けるハードウェアボタンであるが、タッチパネルなどであってもよい。
収容部32は、荷物が収容される1つの区画を規定する構造体であり、言い換えれば、収納庫である。宅配ボックス30は、複数の収容部32を備えるが、少なくとも1つの収容部32を備えればよい。収容部32には配達員または荷受人によって開閉される扉が含まれる。
錠前装置33は、収容部32の扉を施錠及び解錠するための電気錠である。錠前装置33は、制御部35によって制御され、電池収容部38に収容される電池を電源として動作する。
検出部34は、収容部32の扉の開閉を検出するセンサである。検出部34は、例えば、磁気式のセンサ(つまり、マグネットセンサ)であるが、光学式のセンサであってもよい。
制御部35は、錠前装置33及び無線通信部36を制御する制御装置である。制御部35は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。制御部35は、例えば、検出部34によって収容部32の扉が閉じられたことが検出されたときに、錠前装置33を制御することにより収容部32の扉を施錠または解錠する。
無線通信部36は、宅配ボックス30が第一携帯端末40または第二携帯端末50と通信を行うための通信回路である。無線通信部36は、より具体的には、近距離無線通信を行い、無線通信部36が行う通信の通信規格は、例えば、Bluetooth(登録商標)、または、Wi-Fi(登録商標)などである。
宅配ボックス30は、直接サーバ装置20と通信を行わず、無線通信部36による近距離無線通信を用いて携帯端末を介してサーバ装置20と通信を行う。これにより、宅配ボックス30における通信に関する構成を簡素化することができる。
記憶部37は、制御部35が実行する制御プログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部37は、例えば、半導体メモリによって実現される。
電池収容部38は、電池が収容される電池ホルダであり、例えば、複数の収容部32のそれぞれに設けられる。宅配ボックス30は、電力系統から供給される交流電力ではなく、電池収容部38に収容される電池から供給される直流電力によって動作する。これにより、宅配ボックス30を設置する際に電気工事が不要となる。電池収容部38に収容される電池は、一次電池(言い換えれば、乾電池)であってもよいし、二次電池であってもよい。
[第一携帯端末、及び、第二携帯端末]
第一携帯端末40は、配達員によって操作される、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯型の情報端末である。第一携帯端末40は、操作受付部41と、端末制御部42と、第一通信部43と、第二通信部44と、記憶部45と、表示部46とを備える。
操作受付部41は、配達員の操作を受け付ける。操作受付部41は、例えば、タッチパネル、及び、ハードウェアボタンなどによって実現される。
端末制御部42は、操作受付部41によって受け付けられた操作に基づいて、第一携帯端末40に関する各種情報処理を行う。端末制御部42は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。
第一通信部43は、第一携帯端末40がサーバ装置20とインターネット80などの広域通信ネットワークを介した通信を行うための通信回路(言い換えれば、通信モジュール)である。第一通信部43は、例えば、移動通信システムを利用した無線通信を行う無線通信回路である。第一通信部43が行う通信の通信規格については特に限定されない。
第二通信部44は、第一携帯端末40が宅配ボックス30と通信を行うための通信回路である。第二通信部44は、より具体的には、近距離無線通信を行い、第二通信部44が行う通信の通信規格は、例えば、Bluetooth(登録商標)、または、Wi-Fi(登録商標)などである。
記憶部45は、端末制御部42によって実行される制御プログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部45は、例えば、半導体メモリによって実現される。
表示部46は、端末制御部42の制御に基づいて画像を表示する。表示部46は、具体的には、液晶パネルまたは有機ELパネルなどを表示デバイスとして含むディスプレイである。
第二携帯端末50は、荷受人によって操作される、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯型の情報端末である。第二携帯端末50は、操作受付部51と、端末制御部52と、第一通信部53と、第二通信部54と、記憶部55と、表示部56とを備える。第二携帯端末50は、配達員ではなく荷受人によって操作される点を除けば、第一携帯端末40と同様の構成であるため、詳細な説明が省略される。
[動作例1:宅配ボックスの予約動作]
次に、宅配システム10の動作例1について説明する。図5は、宅配システム10の動作例1のシーケンス図である。図5は、配達員が宅配ボックス30を予約するときの動作を示す。
まず、第一携帯端末40の操作受付部41は、配達員の宅配ボックス30の予約依頼操作を受け付ける(S11)。配達員は、例えば、操作受付部41を通じて荷受人の住所を入力する。なお、予約依頼操作は、例えば、端末制御部42によって宅配ボックス30を予約するための専用のアプリケーションプログラムが実行されているときに受け付けられる。
端末制御部42は、操作受付部41によって受け付けられた配達員の予約依頼操作に基づいて第一通信部43に宅配ボックス30の使用許可要求を送信させる。つまり、第一通信部43は、予約依頼操作に基づいて、使用許可要求をサーバ装置20に送信する(S12)。使用許可要求には、ステップS11において入力された荷受人の住所が宅配ボックス30の設置位置を示す位置情報として含まれる。
サーバ装置20の受信部24は、宅配ボックス30の使用許可要求を第一通信部43から受信する(S13)。情報処理部22は、受信された使用許可要求、及び、記憶部23に記憶された顧客情報に基づいて、荷受人の第二携帯端末50を特定する(S14)。
情報処理部22は、具体的には、記憶部23に記憶された顧客情報を参照することにより、使用許可要求に含まれる位置情報が示す住所と実質的に同一の住所に対応付けられた第二携帯端末のIDを第二携帯端末50のIDとして特定する。
また、情報処理部22は、受信された使用許可要求、及び、記憶部23に記憶された管理情報に基づいて、宅配ボックス30の使用可否を判定する(S15)。
情報処理部22は、具体的には、記憶部23に記憶された管理情報を参照し、使用許可要求に含まれる位置情報が示す位置と設置場所が実質的に同一(例えば、建物名及び部屋番号を除いて同一)である宅配ボックスIDを特定し、特定した宅配ボックスIDに対応付けられた使用状態を宅配ボックス30の使用状態とみなす。情報処理部22は、使用状態が「空き」となっている収容部32がある場合、宅配ボックス30が使用可能であると判定し、使用状態が「空き」となっている収容部32が無い場合、宅配ボックス30が使用不可能であると判定する。
情報処理部22は、宅配ボックス30が使用可能であると判定された場合に、使用状態が「空き」となっている収容部32の位置を示す収容部位置情報を送信部25に送信させる(S16)。
第一携帯端末40の第一通信部43によって収容部位置情報が受信されると(S17)、端末制御部42は、受信された収容部位置情報に基づいて表示部46に「空き」となっている収容部32の位置を示す画像を表示させる(S18)。図6は、このような画像の一例である。
図6のような画像が表示されているときに、操作受付部41は、配達員の宅配ボックス30の予約確定操作を受け付ける(S19)。端末制御部42は、操作受付部41によって受け付けられた配達員の予約確定操作に基づいて第一通信部43に宅配ボックス30の予約確定要求を送信させる(S20)。
サーバ装置20の受信部24によって宅配ボックス30の予約確定要求が受信されると(S21)、情報処理部22は、管理情報を更新する(S22)。情報処理部22は、具体的には、管理情報における、予約された収容部32の使用状態を「予約」に変更し、かつ、予約された収容部32に、使用許可要求または予約確定要求に含まれる第一携帯端末40のIDとステップS14で特定された第二携帯端末50のIDとを紐づける。また、情報処理部22は、予約された収容部32の扉を解錠するための解錠トークンを記憶部23から取得し、取得した解錠トークンを第一解錠トークンとして送信部25に送信させる。つまり、送信部25は、宅配ボックス30の扉を解錠するための第一解錠トークンを送信する(S23)。第一解錠トークンは、第一認証情報の一例であり、使用許可要求及び予約確定要求に応じてサーバ装置20から送信される。
第一携帯端末40の第一通信部43は、第一解錠トークンを受信し(S24)、端末制御部42は、受信された第一解錠トークンを記憶部45に記憶する(S25)。
[動作例2:宅配ボックスへ荷物を入れるときの動作]
次に、宅配システム10の動作例2について説明する。図7は、宅配システム10の動作例2のシーケンス図である。図7は、予約された収容部32に配達員が荷物を入れるときの動作を示す。
配達員は、第一解錠トークンが記憶部45に記憶された第一携帯端末40を所持した状態で、予約された収容部32の扉に設けられたハードウェアボタン(操作受付部31の一部)を押下する。すると、操作受付部31は、このような操作を解錠操作として受け付ける(S26)。解錠操作が受け付けられると、制御部35は、休止状態の無線通信部36を起動し、無線通信部36にビーコン信号を送信させる(S27)。
第一携帯端末40の第二通信部44は、ビーコン信号を受信すると(S28)、受信したビーコン信号への応答として解錠要求を送信する(S29)。解錠要求には、第一解錠トークンが含まれる。つまり、第二通信部44は、ステップS24において受信された第一解錠トークンを宅配ボックス30に送信する。
宅配ボックス30の無線通信部36は、第一解錠トークンを含む解錠要求を第二通信部44から受信する(S30)。制御部35は、認証処理を行い(S31)、第一解錠トークンが正しい解錠トークンであるか否かを判定する。例えば、制御部35は、記憶部37にあらかじめ記憶された判定基準情報を参照することにより、第一解錠トークンが正しい解錠トークンであるか否かを判定する。
制御部35は、ステップS30において受信された解錠要求に含まれる第一解錠トークンが正しい解錠トークンであると判定された場合に、錠前装置33を制御することにより予約された収容部32の扉を解錠する(S32)。
このように、ビーコン信号の到達範囲に第一解錠トークンが記憶部45に記憶された第一携帯端末40が位置していれば、配達員は、予約された収容部32の扉に設けられたハードウェアボタンを押すことで当該扉を解錠することができる。
また、宅配ボックス30の無線通信部36は通常は休止状態であり、配達員がハードウェアボタンを押すことで起動し、無線通信部36及び第一携帯端末40の間の通信が開始される。これにより、宅配ボックス30の低消費電力化を図ることができ、このような構成は、電池で駆動する宅配ボックス30(つまり、電池切れの可能性がある宅配ボックス30)においては特に有用である。
扉が解錠されると、配達員は収容部32に荷物を収容し、扉を閉める(S33)。検出部34は、扉が閉じられたことを検出する(S34)。制御部35は、扉が閉じられたことが検出されたときに錠前装置33を制御することにより扉を施錠し(S35)、収容部32に荷物が収容されたことを示す着荷情報を無線通信部36に送信させる。つまり、無線通信部36は、扉が閉じられたことが検出されたときに、着荷情報を第一携帯端末40に送信する(S36)。
第一携帯端末40の第二通信部44によって着荷情報が受信されると、端末制御部42は、受信された着荷情報を第一通信部43にサーバ装置20へ送信させる。つまり、第一携帯端末40は着荷情報を中継する(S37)。このとき着荷情報に第一携帯端末40のIDが含められる。
サーバ装置20の受信部24が着荷情報を受信すると(S38)、情報処理部22は、着荷情報に基づいて管理情報を更新する(S39)。情報処理部22は、具体的には、管理情報において、着荷情報に含まれる第一携帯端末40のIDに紐づけられた収容部32(つまり、第一携帯端末40によって予約された収容部32)を特定し、特定した収容部32の使用状態を「予約」から「使用中」に変更する。
次に、情報処理部22は、収容部32の扉を解錠するための解錠トークンを記憶部23から取得し、取得した解錠トークンを第二解錠トークンとして送信部25に送信させる。送信先の第二携帯端末は、管理情報において第一携帯端末40に対応付けられている第二携帯端末50である。つまり、送信部25は、着荷情報を受信部24が第一携帯端末40から受信した場合に、収容部32の扉を解錠するための第二解錠トークンを第二携帯端末50に送信する(S40)。
第二携帯端末50の第一通信部53は、第二解錠トークンを受信し(S41)、端末制御部52は、受信された第二解錠トークンを記憶部55に記憶する(S42)。
なお、図示されないが、ステップS41においては、例えば、電子メールまたはプッシュ通知などにより、荷受人へ荷物が届いていること、及び、荷物が収容されている収容部32の場所なども通知される。
[動作例3:宅配ボックスから荷物を取り出すときの動作]
次に、宅配システム10の動作例3について説明する。図8は、宅配システム10の動作例3のシーケンス図である。図8は、収容部32から荷受人が荷物を取りだすときの動作を示す。
荷受人は、第二解錠トークンが記憶部55に記憶された第二携帯端末50を所持した状態で、例えば、荷物が収容された収容部32の扉に設けられたハードウェアボタン(操作受付部31の一部)を押下する。すると、操作受付部31は、このような操作を解錠操作として受け付ける(S43)。解錠操作が受け付けられると、制御部35は、休止状態の無線通信部36を起動し、無線通信部36にビーコン信号を送信させる(S44)。
第二携帯端末50の第二通信部54は、ビーコン信号を受信すると(S45)、受信したビーコン信号への応答として解錠要求を送信する(S46)。解錠要求には、第二解錠トークンが含まれる。つまり、第二通信部54は、ステップS41において受信された第二解錠トークンを宅配ボックス30に送信する。
宅配ボックス30の無線通信部36は、第二解錠トークンを含む解錠要求を第二通信部54から受信する(S47)。制御部35は、認証処理を行い(S48)、第二解錠トークンが正しい解錠トークンであるか否かを判定する。例えば、制御部35は、記憶部37にあらかじめ記憶された判定基準情報を参照することにより、第二解錠トークンが正しい解錠トークンであるか否かを判定する。
制御部35は、ステップS41において受信された解錠要求に含まれる第二解錠トークンが正しい解錠トークンであると判定された場合に、錠前装置33を制御することにより荷物が収容された収容部32の扉を解錠する(S49)。
このように、ビーコン信号の到達範囲に第二解錠トークンが記憶部55に記憶された第二携帯端末50が位置していれば、荷受人は、荷物が収容された収容部32の扉に設けられたハードウェアボタンを押すことで当該扉を解錠することができる。
また、宅配ボックス30の無線通信部36は通常は休止状態であり、荷受人がハードウェアボタンを押すことで起動し、無線通信部36及び第二携帯端末50の間の通信が開始される。これにより、宅配ボックス30の低消費電力化を図ることができ、このような構成は、電池で駆動する宅配ボックス30においては特に有用である。
扉が解錠されると、荷受人は収容部32から荷物を取り出し、扉を閉める(S50)。検出部34は、扉が閉じられたことを検出する(S51)。制御部35は、扉が閉じられたことが検出されたときに錠前装置33を制御することにより扉を施錠し(S52)、収容部32に荷物が取り出されたことを示す荷受情報を無線通信部36に送信させる。つまり、無線通信部36は、扉が閉じられたことが検出されたときに、荷受情報を第二携帯端末50に送信する(S53)。
第二携帯端末50の第二通信部54によって荷受情報が受信されると、端末制御部42は、受信された荷受情報を第一通信部53にサーバ装置20へ送信させる。つまり、第二携帯端末50は荷受情報を中継する(S54)。このとき荷受情報に第二携帯端末50のIDが含められる。
サーバ装置20の受信部24が荷受情報を受信すると(S55)、情報処理部22は、荷受情報に基づいて、管理情報内の、当該荷受情報に含まれる第二携帯端末50のIDに紐づけられた収容部32(つまり、荷受人によって荷物が取り出された収容部32)の使用状態を「使用中」から「空き」に変更する。つまり、情報処理部22は、管理情報を更新する(S56)。
次に、情報処理部22は、荷受人によって荷物の受け取りが完了したことを配達人に通知するための受け取り完了通知を送信部25に送信させる(S57)。受け取り完了通知は、例えば、電子メールまたはプッシュ通知などである。受け取り完了通知は、例えば、第一携帯端末40の第一通信部43によって受信される(S58)。
なお、収容部32の扉が閉じられたことが検出されたときに、宅配ボックス30が着荷情報を送信するか荷受情報を送信するかは、例えば、解錠要求に含まれる識別子によって判断される。例えば、サーバ装置20は、第一解錠トークンに加えて第一識別子を第一携帯端末40に提供し、第一携帯端末40は解錠要求に第一解錠トークン及び第一識別子を含める。同様に、サーバ装置20は、第二解錠トークンに加えて第二識別子を第二携帯端末50に提供し、第二携帯端末50は解錠要求に第二解錠トークン及び第二識別子を含める。これにより、宅配ボックス30は、解錠要求に含まれる識別子に基づいて、着荷情報を送信するか荷受情報を送信するかを判断できる。
また、宅配ボックス30が荷物の有無を検出するセンサ(図示せず)を備えているような場合、宅配ボックス30は、このようなセンサの検出結果に基づいて、着荷情報を送信するか荷受情報を送信するかを判断できる。
また、着荷情報及び荷受情報は、宅配ボックス30から送信された時点では区別されず、サーバ装置20において区別されてもよい。サーバ装置20は、情報の送信元が第一携帯端末40である場合には当該情報を着荷情報として認識し、情報の送信元が第二携帯端末50である場合には当該情報を荷受情報として認識することができる。
[動作例4:重複入庫]
収容部32に一度荷物を入れて施錠した後に当該収容部32にスペースが残っているような場合、配達員はさらに追加で荷物を入れたい場合がある。しかしながら、第一携帯端末40において使用後の解錠トークンが無効化されるような場合、配達員はもう一度収容部32の扉を解錠することはできない。
このような場合、宅配システム10を利用する配達員は、荷受人に許可を得た上で、すでに荷物が入っている収容部32に荷物を追加で入れること(以下、重複入庫とも記載される)ができる。以下このような動作例4について説明する。図9は、宅配システム10の動作例4のシーケンス図である。図9の動作は、サーバ装置20が着荷情報を受信した後であって、かつ、荷受情報を受信する前に行われる。つまり、図7の処理が行われた後、図8の処理が行われる前に行われる。
まず、第一携帯端末40の操作受付部41は、配達員の宅配ボックス30の重複入庫要求操作を受け付ける(S59)。重複入庫要求操作は、例えば、端末制御部42によって専用のアプリケーションプログラムが実行されているときに受け付けられる。
端末制御部42は、操作受付部41によって受け付けられた配達員の予約操作に基づいて第一通信部43に宅配ボックス30の重複入庫要求を送信させる。つまり、第一通信部43は、重複入庫要求操作に基づいて、重複入庫要求をサーバ装置に送信する(S60)。
サーバ装置20の受信部24によって重複入庫要求が受信されると(S61)、情報処理部22は、荷受人に重複入庫の許可を求めるための許可依頼通知を送信部25に送信させる(S62)。情報処理部22は、管理情報において、重複入庫要求に含まれる第一携帯端末40のIDと対応付けられている第二携帯端末50のIDを特定することにより、許可依頼通知の送信先を特定することができる。許可依頼通知は、例えば、電子メールまたはプッシュ通知などである。
第二携帯端末50の第一通信部53によって許可依頼通知が受信されると(S63)、操作受付部51は、許可依頼通知に応じた荷受人の許可操作を受け付ける(S64)。許可操作は、荷受人の重複入庫を許可する意図に基づいて行われる操作である。端末制御部42は、操作受付部51によって受け付けられた許可操作に基づいて第一通信部53に許可情報を送信させる(S65)。なお、許可操作が受け付けられなかった場合には、許可情報は送信されない。
サーバ装置20の受信部24によって許可情報が受信されると(S66)、情報処理部22は、既に荷物が入っている収容部32の扉を解錠するための解錠トークンを記憶部23から取得し、取得した解錠トークンを第三解錠トークンとして送信部25に送信させる。つまり、送信部25は、宅配ボックス30の扉を解錠するための第三解錠トークンを送信する(S67)。第三解錠トークンは、第三認証情報の一例であり、許可情報に応じてサーバ装置20から送信される。
第一携帯端末40の第一通信部43は、第三解錠トークンを受信し(S68)、端末制御部42は、受信された第三解錠トークンを記憶部45に記憶する(S69)。ステップS68においては、例えば、電子メールまたはプッシュ通知などにより、重複入庫が許可されたことなども通知される。以降の処理は、図7のステップS26~ステップS42と実質的に同一である。
このような宅配システム10の動作例4によれば、配達員は、荷受人の許可を得て重複入庫を行うことができる。
[動作例5:荷受人への回収依頼]
配達される荷物が生鮮食料品などである場合、荷物が長期間受け取られないことは好ましくない。そこで、宅配システム10では、サーバ装置20は、荷物が長期間受け取られない場合に宅配ボックス30に収容された荷物の回収を促す回収指示通知を第二携帯端末50に送信することができる。以下このような動作例5について説明する。図10は、宅配システム10の動作例5のシーケンス図である。図10の動作は、サーバ装置20が着荷情報を受信した後であって、かつ、荷受情報を受信する前に行われる。つまり、図7の処理が行われた後、図8の処理が行われる前に行われる。
サーバ装置20の情報処理部22は、図7のステップS38において着荷情報が受信されてからの時間を計測する。計測には、例えば、リアルタイムクロック(図示せず)などが用いられる。情報処理部22は、所定時間が経過した後も荷受情報が受信部24によって受信されないと判定すると(S70)、宅配ボックス30に収容された荷物の回収を促す回収指示通知を送信部25に送信させる(S71)。送信部25によって送信された回収指示通知は、第二携帯端末50の第一通信部53によって受信される(S72)。回収指示通知は、例えば、電子メールまたはプッシュ通知などである。
このような回収指示通知に応じて荷受人が荷物を受け取る場合には、図8のステップS43~ステップS58と実質的に同一の処理が行われる。
このように、宅配システム10は、荷物が長期間受け取られない場合に、宅配ボックス30に収容された荷物の回収を促す回収指示通知を第二携帯端末50に送信することができる。
[動作例6:配達員への回収依頼]
宅配システム10においては、サーバ装置20は、荷物が長期間受け取られない場合に宅配ボックス30に収容された荷物の回収を促す回収指示通知を第一携帯端末40に送信してもよい。つまり、サーバ装置20は、荷物の回収を配達員に促してもよい。以下このような動作例6について説明する。図11は、宅配システム10の動作例6のシーケンス図である。図11の動作は、サーバ装置20が着荷情報を受信した後であって、かつ、荷受情報を受信する前に行われる。つまり、図7の処理が行われた後、図8の処理が行われる前に行われる。
サーバ装置20の情報処理部22は、図7のステップS38において着荷情報が受信されてからの時間を計測する。計測には、例えば、リアルタイムクロック(図示せず)などが用いられる。情報処理部22は、所定時間が経過した後も荷受情報が受信部24によって受信されないと判定すると(S73)、宅配ボックス30に収容された荷物の回収を促す回収指示通知、及び、第四解錠トークンを送信部25に送信させる(S74)。
送信部25によって送信された回収指示通知、及び、第四解錠トークンは、第一携帯端末40の第一通信部43によって受信される(S75)。回収指示通知は、例えば、電子メールまたはプッシュ通知などである。端末制御部42は、受信された第四解錠トークンを記憶部45に記憶する(S76)。
このような回収指示通知に応じて配達員が荷物を回収する場合には、図7のステップS26~ステップS39と実質的に同一の処理が行われ、さらに以下の処理が行われる。
サーバ装置20の情報処理部22は、回収指示通知を送信した後に着荷情報が受信されたと判定すると、解錠トークンに代えて、回収済み通知を送信部25に送信させる(S77)。第二携帯端末50の第一通信部53は、収容部32に収容されていた荷物が回収済みであることを示す回収済み通知を受信する(S78)。回収済み通知は、例えば、電子メールまたはプッシュ通知などである。
このように、宅配システム10は、荷物が長期間受け取られない場合に、宅配ボックス30に収容された荷物の回収を促す回収指示通知を第一携帯端末40に送信することができる。また、宅配システム10は、収容部32に収容されていた荷物が回収済みであることを示す回収済み通知を第二携帯端末50に送信することができる。
なお、動作例5と動作例6は組み合わされてもよい。例えば、回収指示通知は、第一携帯端末40及び第二携帯端末50に並行して送信されてもよい。
[変形例]
管理情報において、宅配ボックス30の使用状態が予約状態とされる期間(以下、予約期間とも記載される)は、例えば、一定期間に制限される。管理情報には、このような予約期間を示す予約期間情報が含まれてもよい。図12は、予約期間情報を含む管理情報の一例である。第一携帯端末40を用いて収容部32の予約を行った配達員は、予約期間の間は、宅配ボックス30に荷物を入れることができる。
また、このような予約期間は、配達員が属する配送事業者に応じて決定されてもよい。図13は、このように配送事業者に応じて予約期間を決定するための決定基準情報の一例を示す図である。決定基準情報は、記憶部23にあらかじめ記憶される。
図13に示されるように、決定基準情報においては、配送事業者を示す配送事業者IDと、予約期間とが対応付けられている。予約期間は、例えば、宅配システム10を用いたサービスを提供する事業者と配送事業者との契約によって定められる。
例えば、上記ステップS11の予約依頼操作に配送事業者を選択する操作が含まれれば、ステップS12で送信される使用許可要求に配送事業者IDを含めることができる。配送事業者を選択する操作は、ステップS19の予約確定操作に含まれてもよく、この場合、ステップS20で送信される予約確定要求に配送事業者IDを含めることができる。
このように、配送事業者IDが使用許可要求または予約確定要求に含まれれば、サーバ装置20の情報処理部22は、記憶部23に記憶された決定基準情報、及び、配送事業者IDに基づいて管理情報内の予約期間を決定することができる。つまり、情報処理部22は、配達員が属する配送事業者に基づいて予約期間の長さを決定することができる。
[効果等]
以上説明したように、宅配ボックス30は、荷物が収容される収容部32と、収容部32の扉を施錠及び解錠するための錠前装置33と、扉の開閉を検出する検出部34と、扉が閉じられたことが検出されたときに、錠前装置33を制御することにより扉を施錠する制御部35と、扉が閉じられたことが検出されたときに、収容部32に荷物が収容されたことを示す着荷情報、及び、収容部32に収容された荷物が受け取られたことを示す荷受情報のいずれかを携帯端末に送信する無線通信部36とを備える。ここでの携帯端末は、第一携帯端末40及び第二携帯端末50のいずれかである。
このような宅配ボックス30は、携帯端末によってサーバ装置20に着荷情報及び荷受情報が送信されることで、サーバ装置20による宅配ボックス30の使用状態の管理を実現することができる。
また、例えば、無線通信部36は、さらに、認証情報を含む解錠要求を携帯端末から受信し、制御部35は、さらに、受信された解錠要求に含まれる認証情報が正しい認証情報であると判定された場合に、錠前装置33を制御することにより扉を解錠する。認証情報は、例えば、解錠トークンであるが特に限定されない。
このような宅配ボックス30は、認証情報に基づいて扉を解錠するか否かを判定することができる。
また、例えば、宅配ボックス30は、さらに、携帯端末のユーザの操作を受け付ける操作受付部31を備える。操作受付部31によってユーザの操作が受け付けられることにより、解錠要求を受信するための、無線通信部36及び携帯端末の間の通信が開始される。ここでのユーザは、配達員及び荷受人のいずれかである。
このような宅配ボックス30は、操作受付部31によってユーザの操作が受け付けられるまでの間、無線通信部36を休止状態とすることができる。無線通信部36が休止状態とされれば、消費電力を抑制することができる。
また、例えば、宅配ボックス30は、さらに、電池収容部38を備える。錠前装置33は、電池収容部38に収容される電池を電源として動作する。
このような宅配ボックス30は、電池を電源として錠前装置33を動作させることができる。したがって、宅配ボックス30を設置する際の電気工事が不要となる。
また、例えば、宅配システム10は、宅配ボックス30が使用可能であるか否かを示す管理情報が記憶される記憶部23と、宅配ボックス30の使用許可要求を第一携帯端末40から受信する受信部24と、管理情報に基づいて宅配ボックス30が使用可能であると判定された場合に、宅配ボックス30の扉を解錠するための第一認証情報を第一携帯端末40に送信する送信部25と、第一認証情報が送信された後、宅配ボックス30に荷物が収容されたことを示す着荷情報を受信部24が第一携帯端末40から受信した場合に管理情報を更新する情報処理部22とを備える。
このような宅配システム10は、第一携帯端末40から受信される着荷情報に基づいて宅配ボックス30が使用可能であるか否かを示す管理情報を更新することができる。つまり、宅配ボックス30の使用状態を管理することができる。
また、例えば、送信部25は、着荷情報を受信部24が第一携帯端末40から受信した場合に、宅配ボックス30の扉を解錠するための第二認証情報を第一携帯端末40と異なる第二携帯端末50に送信する。情報処理部22は、第一認証情報が送信された後、宅配ボックス30の荷物が受け取られたことを示す荷受情報を受信部24が第二携帯端末50から受信した場合に管理情報を更新する。
このような宅配システム10は、第二携帯端末50から受信される荷受情報に基づいて宅配ボックス30が使用可能であるか否かを示す管理情報を更新することができる。つまり、宅配システム10は、宅配ボックス30の使用状態を管理することができる。
また、例えば、送信部25は、着荷情報が受信された後であって、かつ、宅配ボックス30の荷物が受け取られたことを示す荷受情報が受信される前に、受信部24が第二携帯端末50から重複入庫を許可することを示す許可情報を受信した場合に、宅配ボックス30の扉を解錠するための第三認証情報を第一携帯端末40に送信する。
このような宅配システム10によれば、第一携帯端末40のユーザである配達員は、荷第二携帯端末50のユーザである荷受人の許可を得て重複入庫を行うことができる。
また、例えば、送信部25は、着荷情報が受信された後、所定時間が経過しても宅配ボックス30の荷物が受け取られたことを示す荷受情報が受信部24によって受信されない場合に、宅配ボックス30に収容された荷物の回収を促す回収指示通知を第二携帯端末50に送信する。
このような宅配システム10は、荷物が長期間受け取られない場合に、宅配ボックス30に収容された荷物の回収を促す回収指示通知を第二携帯端末50に送信することができる。
また、例えば、送信部25は、着荷情報が受信された後、所定時間が経過しても宅配ボックス30の荷物が受け取られたことを示す荷受情報が受信部24によって受信されない場合に、宅配ボックス30の扉を解錠するための第四認証情報、及び、宅配ボックス30に収容された荷物の回収を促す回収指示通知を第一携帯端末40に送信する。
このような宅配システム10は、荷物が長期間受け取られない場合に、宅配ボックス30に収容された荷物の回収を促す回収指示通知を第一携帯端末40に送信することができる。
また、例えば、管理情報には、第一携帯端末40のユーザが荷物を入れることが可能な予約期間を示す予約期間情報が含まれる。情報処理部22は、ユーザが属する配送事業者に基づいて予約期間の長さを決定する。
このような宅配システム10は、配送事業者ごとに予約時間の長さを異ならせることができる。
また、第一携帯端末40及び第二携帯端末50のいずれかに相当する携帯端末は、サーバ装置20から送信される、宅配ボックス30の扉を解錠するための認証情報を受信する第一通信部と、受信された認証情報を宅配ボックス30に送信する第二通信部と、宅配ボックス30に荷物が収容されたことを示す着荷情報、及び、宅配ボックス30の荷物が受け取られたことを示す荷受情報のいずれかを第二通信部が宅配ボックス30から受信した場合に、受信された情報に対応する情報を第一通信部にサーバ装置20へ送信させる端末制御部とを備える。
このような携帯端末は、宅配ボックス30から受信した着荷情報及び荷受情報をサーバ装置20に中継することができる。
また、宅配ボックス30が備えるコンピュータなどによって実行される通信方法は、宅配ボックス30の収容部32の扉の開閉を検出し、扉が閉じられたことが検出されたときに、扉を施錠し、かつ、収容部32に荷物が収容されたことを示す着荷情報、及び、収容部32に収容された荷物が受け取られたことを示す荷受情報のいずれかを携帯端末に送信する。また、本発明は、このような通信方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。
このような通信方法及びプログラムは、携帯端末によってサーバ装置20に着荷情報及び荷受情報が送信されることで、サーバ装置20による宅配ボックス30の使用状態の管理を実現することができる。
また、宅配システム10などのコンピュータによって実行される情報処理方法は、宅配ボックス30の使用許可要求を第一携帯端末40から受信し、宅配ボックス30が使用可能であるか否かを示す管理情報に基づいて宅配ボックス30が使用可能であると判定された場合に、宅配ボックス30の扉を解錠するための第一認証情報を第一携帯端末40に送信し、第一認証情報が送信された後、宅配ボックス30に荷物が収容されたことを示す着荷情報が第一携帯端末40から受信された場合に管理情報を更新する。また、本発明は、このような情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。
このような情報処理方法及びプログラムは、第一携帯端末40から受信される着荷情報に基づいて宅配ボックス30が使用可能であるか否かを示す管理情報を更新することができる。つまり、宅配ボックス30の使用状態を管理することができる。
また、第一携帯端末40または第二携帯端末50のいずれかに相当する携帯端末などのコンピュータによって実行される通信方法は、サーバ装置20から送信される、宅配ボックス30の扉を解錠するための認証情報を受信し、受信された認証情報を宅配ボックス30に送信し、宅配ボックス30に荷物が収容されたことを示す着荷情報、及び、宅配ボックス30の荷物が受け取られたことを示す荷受情報のいずれかが宅配ボックス30から受信された場合に、受信された情報に対応する情報をサーバ装置20へ送信する。また、本発明は、このような通信方法をコンピュータに実行させるためのプログラム(例えば、携帯端末にインストールされるアプリケーションプログラム)として実現されてもよい。
このような通信方法及びプログラムは、サーバ装置20に着荷情報及び荷受情報に対応する情報を送信することでサーバ装置20による宅配ボックス30の使用状態の管理を実現することができる。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態においては、解錠トークンを用いた認証処理に代えて既存の他の技術を用いた認証処理が用いられてもよい。例えば、ワンタイムパスワードなどを用いた認証処理が行われてもよい。また、ユーザによってパスワードが入力されるような方式の認証処理が行われてもよい。
また、上記実施の形態において、携帯端末及び宅配ボックスの間の通信シーケンスに他の通信シーケンスが用いられてもよい。例えば、上記実施の形態では、宅配ボックスからビーコン信号が送信されたが、宅配ボックスに代えて携帯端末からビーコン信号が送信されてもよい。
例えば、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。例えば、サーバ装置によって行われる情報処理の一部が、携帯端末または宅配ボックスによって行われてもよい。
また、上記実施の形態における装置間の通信方法については特に限定されるものではない。上記実施の形態において2つの装置が通信を行う場合、2つの装置間には図示されない中継装置が介在してもよい。
また、上記実施の形態のシーケンス図等で説明された処理の順序は、一例である。複数の処理の順序は変更されてもよいし、複数の処理は並行して実行されてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。例えば、本発明は、上記実施の形態で説明されたプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
また、上記実施の形態において、宅配システムは、複数の装置によって実現されたが、単一の装置として実現されてもよい。例えば、宅配システムは、サーバ装置に相当する単一の装置として実現されてもよい。宅配システムが複数の装置によって実現される場合、宅配システムが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。