JP7145365B2 - 殺菌又は病害虫防除システム及び殺菌又は病害虫防除方法 - Google Patents

殺菌又は病害虫防除システム及び殺菌又は病害虫防除方法 Download PDF

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Description

本発明は、殺菌又は殺虫効果を有するガスに青果物を暴露させることにより、青果物の殺菌又は病害虫防除を行う殺菌又は病害虫防除システム及び殺菌又は病害虫防除方法に関するものである。
青果物は例えば、柑橘類、葡萄、メロン、イチゴ、イチジク、桃、柿、梨、ビワなどの果実類、トマト、ナス、キュウリなどの野菜類である。
殺菌対象とするのは例えば、ミドリカビ、白カビなど腐敗をもたらす微生物、大腸菌、ノロウイルスなど食中毒をもたらす微生物などである。
防除対象とするのは例えば、カメムシ、アブラムシ、カイガラムシ等の病害虫である。
青果物は、収穫後、微生物の繁殖や病害虫により品質が低下する。そこで、青果物の流通において品質を保持するために、出荷する青果物に対する殺菌又は病害虫防除処理が一般的に行われている。
青果物に対する殺菌処理の方法としては、例えば光殺菌、プラズマ殺菌又はガス殺菌などが用いられる。光殺菌では、青果物に対して赤外線や紫外線を照射することにより殺菌が行われる。プラズマ殺菌では、プラズマを発生させて青果物に直接照射することにより殺菌が行われる(例えば、下記特許文献1参照)。また、貯蔵庫など対象青果物が静止状態で置かれる場合には、殺菌又は殺虫効果を有するガスを貯蔵空間内に満たして殺菌又は病害虫防除を行う燻蒸法が利用されている。
特開2015-217028号公報
光殺菌では、熱による青果物の損傷が避けられないという問題がある。また、青果物に光を照射する際に影となる部分については殺菌ができないため、青果物において殺菌される領域にムラが生じやすいという問題もある。プラズマ殺菌においても同様に、熱による青果物の損傷や、プラズマが当たらない部分が殺菌できないという問題がある。
一方、ガスによる燻蒸法では、熱による青果物の損傷が生じにくく、青果物において殺菌される領域にムラも生じにくい。しかしながら、ガス濃度が高過ぎると青果物を損傷してしまうことがあり、逆にガス濃度が低いと暴露時間を長くしなければ殺菌又は病害虫防除効果が上がらない。このため、専ら貯蔵庫等のガス充填空間内に青果物が収納され十分な暴露時間の元でガス濃度を一定に保つことが容易な場合に限り利用されている。集荷場の搬送路上で動いている青果物に対しては暴露時間が短時間に限定され、より高いガス濃度が必要となり青果物を損傷してしまう恐れがある。さらに青果物の種類によって特性が大きく異なるため、同一の処理条件で複数種類の青果物を処理すると、十分な殺菌又は病害虫防除効果が得られなかったり青果物の損傷が生じてしまったりする恐れがある。
また、貯蔵庫等による燻蒸法では、青果物の出し入れ時にガスの充填と放出を繰り返す周期的運転となるため、スループットが低くガスの消費コストが高くつくことも本質的な問題点となっている。
さらに、同じ種類であっても青果物の個体差が大きく、また流通においては温度又は湿度など環境要因によって品質変化が左右されるため、同一条件で処理しても得られる殺菌又は病害虫防除効果が異なったり青果物の損傷を生じてしまったりする恐れもある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、青果物に対し、殺菌又は病害虫防除効果を有する殺菌又は病害虫防除ガスを用いて、青果物の損傷を生じないガス濃度又は暴露時間で十分な殺菌又は病害虫防除効果を得ることができる殺菌又は病害虫防除システム及び殺菌又は病害虫防除方法を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る殺菌又は病害虫防除システムは、ガス充填空間内で殺菌又は病害虫防除効果を有する殺菌又は病害虫防除ガスに青果物を暴露させることにより、青果物に対する殺菌又は病害虫防除を行うための殺菌又は病害虫防除システムであって、記憶部と、選択指定受付部と、決定処理部と、制御処理部とを備える。前記記憶部は、前記殺菌又は病害虫防除ガスのガス濃度と殺菌又は病害虫防除ガスに対する青果物の暴露時間との組合せを殺菌又は病害虫防除条件として青果物の種類ごとに記憶する。選択指定受付部は、対象とする青果物の種類の選択、及び、暴露時間又はガス濃度の指定を受け付ける。前記決定処理部は、前記選択指定受付部により選択が受け付けられた青果物の種類に対応する殺菌又は病害虫防除条件を前記記憶部から読み出し、前記選択指定受付部により指定が受け付けられた暴露時間に対応するガス濃度、又は、前記選択指定受付部により指定が受け付けられたガス濃度に対応する暴露時間を決定する。前記制御処理部は、前記殺菌又は病害虫防除ガスを発生させ、前記ガス充填空間内を前記決定処理部により決定されたガス濃度で維持、又は、前記決定処理部により決定された暴露時間だけ青果物を前記殺菌又は病害虫防除ガスに暴露するように制御を行う。
このような構成によれば、青果物の種類ごとに記憶部に記憶されている殺菌又は病害虫防除条件を用いることにより、選択された青果物の種類に応じて最適なガス濃度又は暴露時間を決定し、決定されたガス濃度で殺菌又は病害虫防除効果のあるガスを発生させて濃度を維持、又は、決定された暴露時間だけ青果物を殺菌又は病害虫防除ガスに暴露して、青果物の損傷を生じることなく目的とする殺菌又は病害虫防除効果が得られる。
(2)前記殺菌又は病害虫防除システムは、青果物を搬送する搬送機構をさらに備えていてもよい。この場合、前記制御処理部は、前記搬送機構による青果物の搬送中に、前記ガス充填空間内を前記決定処理部により決定されたガス濃度で維持、又は、前記決定処理部により決定された暴露時間だけ青果物を前記殺菌又は病害虫防除ガスに暴露するように制御を行う。
このような構成によれば、青果物を搬送しながら、搬送される青果物の種類に応じて青果物の損傷を生じることなく、殺菌又は病害虫防除を行うことができる。また、起動時に一旦ガスを充填すればその後は青果物を連続的に処理することができるため、従来の貯蔵庫等に収納された青果物を対象とするガス燻蒸法と比べて、スループットが高く、ガスの消費コストも低く抑えることができる。
(3)前記殺菌又は病害虫防除システムは、前記選択指定受付部において暴露時間の指定の代わりに前記搬送機構による青果物の搬送速度が指定された場合に、当該搬送速度に基づいて前記暴露時間を算出する暴露時間算出処理部をさらに備えていてもよい。また、指定された搬送速度に対して、できるだけ長い暴露時間を確保するためにシステム内部の搬送速度を低くする暴露時間伸長機構を備えていてもよい。
このような構成によれば、前記選択指定受付部においては暴露時間の代わりに搬送速度を指定入力することで、青果物の搬送速度に基づいて暴露時間を算出し、その暴露時間に基づいて最適なガス濃度を容易に決定することができる。また、システム内部の搬送速度を低くする暴露時間伸長機構を備えることにより、青果物の搬送方向に対するシステムの長さを伸ばすことなくより長い暴露時間を確保できるため、設置空間に対する制約があってもシステム外の搬送速度を維持して高いスループットを保つことができる。
(4)前記記憶部には、前記殺菌又は病害虫防除ガスのガス濃度と前記殺菌又は病害虫防除ガスに対する青果物の暴露時間との組合せに応じて得られる殺菌又は病害虫防除効果を表す指標値が、前記殺菌又は病害虫防除条件として青果物の種類ごとに記憶されていてもよい。この場合、前記決定処理部は、前記指標値を所定の閾値と比較することにより殺菌に必要な前記ガス濃度又は前記暴露時間を決定してもよく、あるいは、選択指定受付部において閾値を指定し、指定された閾値と前記指標値を比較することにより殺菌に必要な前記ガス濃度を決定してもよい。
このような構成によれば、殺菌又は病害虫防除条件として記憶部に記憶されている指標値を閾値と比較することにより、暴露時間に基づいて最適なガス濃度を容易に決定し、又は、ガス濃度に基づいて最適な暴露時間を容易に決定することができる。
さらに、選択指定受付部において適宜、殺菌又は病害虫防除効果の閾値を指定すれば、殺菌又は病害虫防除効果を調節することができる。すなわち青果物の場合、同じ種類であっても個体差が大きくまたその流通においては温度、湿度など環境要因によって品質変化が左右されるため必ずしも狙い通りの効果が得られない場合もあるが、一旦殺菌又は病害虫防除処理を行った結果に応じて、後続の殺菌又は病害虫防除処理において閾値を上下させることによりその効果を調整することができる。
(5)前記殺菌又は病害虫防除ガスは、例えばオゾン、臭化メチル、二酸化炭素、ヨウ化メチル、リン化水素、さらにそれらの混合ガスなどである。これらのガスの殺菌又は病害虫防除効果は広く知られている。
(6)用いるガスがオゾンのように空気より比重の大きい気体であれば、ガス充填空間に対する前記殺菌又は病害虫防除ガスの供給口は、青果物の上方に設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、空気よりも重い殺菌又は病害虫防除ガスが、青果物に対して上方から供給されてガスの散逸を抑えられるため、より良好に青果物に対する殺菌又は病害虫防除効果を保つことができる。用いるガスがオゾンの場合、例えば波長250~260nmの紫外線を照射してオゾンを分解する機構を備えていてもよい。このような構成によれば、オゾンを速やかに分解して活性酸素を発生させることで殺菌又は病害虫防除効果を高めると同時に残留オゾン濃度を低くして安全性を高める効果が得られる。
(7)本発明に係る殺菌又は病害虫防除方法は、ガス充填空間内で殺菌又は病害虫防除効果を有する殺菌又は病害虫防除ガスに青果物を暴露させることにより、青果物に対する殺菌又は病害虫防除を行うための殺菌又は病害虫防除方法であって、選択指定ステップと、決定ステップと、制御ステップとを含む。前記選択指定ステップでは、青果物の種類の選択、及び、暴露時間又はガス濃度の指定を行う。前記決定ステップでは、前記殺菌又は病害虫防除ガスのガス濃度と前記殺菌又は病害虫防除ガスに対する青果物の暴露時間との組合せを殺菌又は病害虫防除条件として青果物の種類ごとに記憶する記憶部から、前記選択指定ステップにより選択された青果物の種類に対応する殺菌又は病害虫防除条件を読み出し、前記選択指定ステップにより指定された暴露時間に対応するガス濃度、又は、前記選択指定ステップにより指定が受け付けられたガス濃度に対応する暴露時間を決定する。前記制御ステップでは、前記殺菌又は病害虫防除ガスを発生させ、前記ガス充填空間内を前記決定ステップにより決定されたガス濃度で維持、又は、前記決定ステップにより決定された暴露時間だけ青果物を前記殺菌又は病害虫防除ガスに暴露するように制御を行う。
本発明によれば、記憶部に記憶されている殺菌又は病害虫防除条件を用いることにより、最適なガス濃度又は暴露時間を決定して殺菌又は病害虫防除効果を有するガスを発生させ、ガス充填空間内でそのガス濃度を維持、又は、決定された暴露時間だけ青果物を殺菌又は病害虫防除ガスに暴露することで、青果物の損傷なく殺菌又は病害虫防除を行うことができる。また、上記において記憶部に青果物の種類ごとに殺菌又は病害虫防除条件を記憶しておき選択指定受付部で青果物の種類を指定し目的とする青果物に対する殺菌又は病害虫防除条件を用いることで、一台の装置で複数種の青果物に対して適切な殺菌又は病害虫防除効果を得ることができる。
また、搬送機構を備えた場合には、起動時に一旦ガスを充填すればその後は青果物を連続的に処理することができるため、貯蔵庫や燻蒸容器による燻蒸法と比べてスループットが高く、ガスの消費コストも低く抑えることができる。さらに、指定された搬送速度に対して、できるだけ長い暴露時間を確保するためにシステム内部の搬送速度を低くする暴露時間伸長機構を備えることにより、設置空間に対する制約があってもシステム外の搬送速度を維持して高いスループットを保つことができる。
さらに、記憶部において殺菌又は病害虫防除条件ごとに得られる殺菌又は病害虫防除効果の指標値を記憶しておき、選択指定受付部で目標とする指標値を入力指定することにより、殺菌又は病害虫防除効果を調節することで、既に得られた結果を利用して青果物の個体差や環境要因による変動に対応することができる。
本発明の一実施形態に係る殺菌又は病害虫防除システムの構成例を示した概略図である。 殺菌又は病害虫防除システムの電気的構成の一例を示したブロック図である。 記憶部に記憶されている殺菌又は病害虫防除条件の一例を示した図である。 暴露時間の算出方法について説明するための図であり、殺菌又は病害虫防除システムにおける青果物の搬送速度が前工程及び後工程と同一である場合を示している。 暴露時間の算出方法について説明するための図であり、暴露時間を伸長するために殺菌又は病害虫防除システムにおける青果物の搬送速度を前工程及び後工程よりも遅くした場合を示している。 殺菌又は病害虫防除システムの動作を示したフローチャートである。
1.殺菌又は病害虫防除システムの構成例
図1は、殺菌又は病害虫防除効果を有するガスとしてオゾンを用いた、本発明の一実施形態に係る殺菌又は病害虫防除システムの構成例を示した概略図である。本実施形態に係る殺菌又は病害虫防除システムは、青果物Wを殺菌するためのものであり、搬送機構1により青果物Wを搬送しながら殺菌又は病害虫防除する。この殺菌又は病害虫防除システムは、搬送機構1の他に、殺菌又は病害虫防除室2、オゾン発生器3及びオゾン濃度センサ4などを備えている。
搬送機構1は、例えば搬送ベルト11を備えている。搬送ベルト11は、回転軸(図示せず)に掛け回された無端状のベルトであり、この回転軸が回転することにより搬送ベルト11も回転する。したがって、殺菌又は病害虫防除の対象となる青果物Wを搬送ベルト11上に載置することにより、搬送ベルト11の回転に伴って青果物Wを移動させることができる。
殺菌又は病害虫防除室2には、ハウジング21が備えられており、このハウジング21内にガス充填空間22が形成されている。ハウジング21の側面には、ガス充填空間22に対する青果物Wの入口23及び出口24が形成されている。搬送ベルト11は、入口23及び出口24を介してハウジング21内を通過するように配置されている。したがって、搬送ベルト11を用いて青果物Wを移動させることにより、ガス充填空間22内で青果物Wを搬送しながら殺菌又は病害虫防除を行うことができる。
ガス充填空間22の入口23及び出口24には、それぞれ開閉部25が設けられている。この開閉部25は、ガス充填空間22の気密性を向上させるためのものであり、外力が加わっていない状態では入口23及び出口24をそれぞれ閉状態に維持する。一方、入口23から青果物Wがガス充填空間22に入るときには、入口23の開閉部25に青果物Wが接触することにより開閉部25が開状態となり、青果物Wが入口23を通過した後、開閉部25が再度閉状態に戻る。同様に、ガス充填空間22から出口24を介して青果物Wが出るときには、出口24の開閉部25に青果物Wが接触することにより開閉部25が開状態となり、青果物Wが出口24を通過した後、開閉部25が再度閉状態に戻る。
オゾン発生器3は、オゾンガスを発生してガス充填空間22に供給する。すなわち、本実施形態では、ガス充填空間22内がオゾンガスで満たされ、その雰囲気中に青果物Wが搬送されることにより青果物Wがオゾンガスに暴露される。
ハウジング21の上面には、供給口26が形成されており、オゾン発生器3で発生したオゾンガスは、供給口26から下方に向かってガス充填空間22内に供給される。このように、本実施形態では、ガス充填空間22に対するオゾンガスの供給口26が、搬送機構1により搬送される青果物Wの上方に設けられている。
オゾン発生器3には、CPU(Central Processing Unit)31、電圧印加部32及び放電電極33などが備えられている。電圧印加部32は、CPUからの制御信号に基づいて放電電極33に電圧を印加し、放電によってオゾンガスを発生させる。放電電極33では、印加される電圧やデューティ比等に応じた量のオゾンガスが発生し、そのオゾンが供給口26からガス充填空間22内に供給される。
ハウジング21内には、ガス充填空間22におけるオゾンガスの濃度を検出するためのオゾン濃度センサ4が設けられている。オゾン発生器3では、オゾン濃度センサ4によるオゾンガスの濃度の検出結果に基づいて、ガス充填空間22内のオゾンの濃度が設定値となるようにオゾンガスを発生させる。
2.殺菌又は病害虫防除システムの電気的構成
図2は、殺菌又は病害虫防除効果を有するガスとしてオゾンを用いた、殺菌又は病害虫防除システムの電気的構成の一例を示したブロック図である。殺菌又は病害虫防除システムには、上述の搬送機構1、オゾン発生器3及びオゾン濃度センサ4の他に、制御部5、操作部6及び記憶部7などが備えられている。
制御部5は、CPUを含む構成であり、CPUがプログラムを実行することにより、選択指定受付部51、ガス濃度決定処理部52、ガス濃度制御部53、搬送制御部54及び暴露時間算出処理部55などとして機能する。操作部6は、例えばキーボード及びマウスにより構成されており、ユーザが入力操作を行うことができる。記憶部7は、例えばハードディスク及びRAM(Random Access Memory)により構成されている。
青果物Wの殺菌又は病害虫防除を行う際、ユーザは、操作部6を操作することにより青果物Wの種類を選択する。このとき、青果物Wの種類を選択するための画面が表示部(図示せず)に表示されることにより、その表示をユーザが見ながら選択操作を行うことができるようになっていてもよい。選択指定受付部51は、このようにして青果物Wの種類が選択された場合に、その選択を受け付ける処理を行う。
また、本図のように搬送制御部54を備える構成の場合は、選択指定受付部51でユーザが搬送速度を指定入力し、搬送速度から暴露時間を算定する。搬送制御部54を備えない場合は、ユーザが暴露時間を指定入力し、その指定値を受け付ける処理を行う。
記憶部7には、青果物Wの種類に対応付けて殺菌又は病害虫防除条件が記憶されている。殺菌又は病害虫防除条件は、青果物Wの殺菌又は病害虫防除を行う際の条件であり、青果物Wの種類ごとに異なる条件が記憶部7に記憶されている。殺菌又は病害虫防除条件は、オゾンガスのガス濃度と、オゾンガスに対する青果物Wの暴露時間との関係を表している。本実施形態では、ガス濃度と暴露時間との関係が指標値で表されている。すなわち、記憶部7には、ガス濃度と暴露時間との関係を表す指標値が、殺菌又は病害虫防除条件として青果物Wの種類ごとに記憶されている。
図3は、記憶部7に殺菌又は病害虫防除条件として、ガス濃度Cと暴露時間Tの組合せに応じて得られる殺菌又は病害虫防除効果を表す指標値が記憶される場合の一例を示した図である。青果物Wの殺菌又は病害虫防除を行う際、適切な効果を得るためには、オゾンガスのガス濃度Cが低いほど、オゾンガスに対する暴露時間Tを長くする必要がある。オゾンを用いる場合、ガス濃度Cは0.1ppm~500ppmの範囲としておくとよい。また、ガス濃度Cが高すぎる場合には、暴露時間Tに関わらず青果物Wが損傷してしまうため、ガス濃度Cには上限がある。
各指標値は、青果物Wの種類ごとに、理論的又は実験的に予め算出され、記憶部7に記憶される。
指標値は、例えば下記式(1)により算出される。この場合、殺菌により菌数を1/100に減少させたい場合には、図3にハッチングで示すように、指標値の閾値を「2」に設定し、指標値が2以上となるようなガス濃度C及び暴露時間Tの組み合わせを選択すればよい。
指標値=-log10(殺菌後菌数/殺菌前菌数) ・・・(1)
再び図2を参照して、ガス濃度決定処理部52は、選択指定受付部51により選択が受け付けられた青果物Wの種類に対応する殺菌又は病害虫防除条件を記憶部7から読み出し、暴露時間Tに基づいて殺菌又は病害虫防除に必要なガス濃度Cを決定する。暴露時間Tは、搬送機構1による青果物Wの搬送速度に応じて一定の値に定まるため、その暴露時間Tに対応するガス濃度Cを設定された指標値の閾値に基づいて決定することができる。
例えば、指標値の閾値が「2.0」に設定されている場合には、その閾値が記憶部7に記憶されている指標値と比較されることにより、搬送速度から決定される暴露時間Tに対応するガス濃度Cのうち、指標値が「2.0」以上となるガス濃度Cの最小値がガス濃度決定処理部52により決定される。
ガス濃度決定処理部52においては、対象青果物Wの損傷リスクや消費電力を抑えるためには、ガス濃度Cはできるだけ小さい値を選定するようにしておくとよい。逆に、損傷リスクや消費電力よりも殺菌又は病害虫防除効果を重視するのであればガス濃度Cは損傷を生じない最大のガス濃度Cを選定するようにしておくとよい。
あらかじめ定められた指標値の閾値を用いる代わりに、選択指定受付部51においてユーザが指標値の閾値を入力指定し、受け付けられた指標値の閾値を用いてガス濃度決定処理部52においてガス濃度を決定してもよい。
このようにすれば、一旦実施した殺菌又は病害虫防除処理の結果に応じて、次の殺菌又は病害虫防除処理の強弱を調節することができる。
ガス濃度制御部53は、オゾン発生器3から発生させるオゾンガスの量を制御する。具体的には、オゾン濃度センサ4により検出されるガス濃度に基づいて、ガス充填空間22内をガス濃度決定処理部52により決定されたガス濃度で維持するように、オゾン発生器3に対する制御が行われる。
搬送制御部54は、搬送機構1を制御することにより、設定された搬送速度で青果物Wを搬送させる。搬送速度は、予め設定されていてもよいし、操作部6の操作により選択指定受付部51に設定されてもよい。
暴露時間算出処理部55は、搬送機構1による青果物Wの搬送速度に基づいて、暴露時間Tを算出する。すなわち、ガス充填空間22内における搬送路(搬送ベルト11)の長さをシステム長Lとした場合に、下記式(2)により搬送速度Aにおける暴露時間Tを算出することができる。
T=L/A ・・・(2)
ガス濃度決定処理部52は、暴露時間算出処理部55により算出された暴露時間Tに基づいて、殺菌又は病害虫防除に必要なガス濃度を決定する。ガス濃度制御部53は、設定された搬送速度Aで搬送機構1により青果物Wが搬送されているときに、ガス充填空間22内をガス濃度決定処理部52により決定されたガス濃度Cで維持するように制御を行う。これにより、搬送速度Aに応じた暴露時間Tの間、適切なガス濃度Cで青果物Wを殺菌又は病害虫防除することができる。
3.暴露時間の伸長
図4及び図5は、暴露時間Tを伸長する方法について説明するための図である。図4は、殺菌又は病害虫防除システムにおける青果物Wの搬送路の数を前工程及び後工程と同一である場合を示している。一方、図5は、殺菌又は病害虫防除システムにおける青果物Wの搬送速度を前工程及び後工程より小さくし、できるだけ暴露時間Tを伸長した場合を示している。
図4及び図5に示すように、殺菌又は病害虫防除システムにより青果物Wに対する殺菌を行う場合、殺菌又は病害虫防除システムの前工程として選果等が行われたり、後工程として梱包等が行われたりする場合がある。この場合、図4のように、各工程において青果物Wを搬送するライン数が同一であれば、各工程における青果物Wの搬送速度Aも同一となる。図5のように、殺菌又は病害虫防除システム内の搬送ラインの数を増やして、青果物Wの搬送速度Bを、他の工程における青果物Wの搬送速度Aより小さくすれば暴露時間Tを伸長することができる。
図4に示すように、前工程、殺菌又は病害虫防除システム及び後工程におけるライン数が同一である場合には、各工程における青果物Wの搬送速度は同一となる。このとき、図4のように、各工程において1つのライン上を搬送速度Aで青果物Wが搬送される場合には、上述の式(2)を用いて、システム長Lにおける暴露時間Tを算出することができる。
これに対して、図5に示すように、殺菌又は病害虫防除システムにおけるライン数が、前工程や後工程のライン数より多い場合には、殺菌又は病害虫防除システムにおける青果物Wの搬送速度が他の工程における搬送速度より小さな速度になる。この場合、殺菌又は病害虫防除システムにおける青果物Wの搬送速度Bは、前工程における搬送速度Aを用いて表される下記式(3)で表せる。
B=A×(前工程におけるライン数/殺菌又は病害虫防除システムにおけるライン数)
・・・(3)
このとき、殺菌又は病害虫防除システムのシステム長Lを用いて、下記式(4)により暴露時間Tを算出することができる。したがって、図5のように、前工程及び後工程におけるライン数に対して、殺菌又は病害虫防除システムにおけるライン数が3倍である場合には、上記式(3)によりB=A/3となり、下記式(4)により算出される暴露時間Tは3倍になる。
T=L/B ・・・(4)
ただし、図5のように殺菌又は病害虫防除システムのシステム幅Wを広げてライン数を増加させることができるだけでなく、高さ方向にライン(搬送路)を伸長することも可能である。また、複数のラインが明確に分離された構成に限らず、例えばL×Wの面積を有する二次元領域内で青果物Wが密に並べられた状態で搬送されるような構成であってもよい。いずれにしろシステム内の搬送速度を下げて暴露時間Tを伸長することで、より小さなガス濃度Cで目的とする殺菌又は病害虫防除効果を上げることができる。
4.殺菌又は病害虫防除システムの動作
図6は、搬送機構を備えた殺菌又は病害虫防除システムの動作を示したフローチャートである。青果物Wの殺菌又は病害虫防除を行う際には、まず、ユーザが操作部6を操作することにより青果物Wの種類が選択される(ステップS101:選択指定ステップ)。また、搬送機構1による青果物Wの搬送速度が設定される(ステップS102:搬送速度設定ステップ)。ただし、青果物Wの種類、搬送速度とも、予め設定されていてもよい。
その後、設定された搬送速度に基づいて暴露時間が算出され(ステップS103:暴露時間算出ステップ)、その算出された暴露時間に基づいて、記憶部7に青果物Wの種類ごとに記憶されている殺菌又は病害虫防除条件を用いて殺菌に必要なガス濃度が算出される(ステップS104:決定ステップ)。そして、決定されたガス濃度で維持するように、オゾン発生器3に対する制御が開始される(ステップS105:制御ステップ)。
青果物Wの搬送は、ガス充填空間22におけるガス濃度が安定してから開始される(ステップS106でYes、ステップS107)。すなわち、ガス充填空間22におけるガス濃度が設定値で維持されてから青果物Wの搬送を開始し、ガス充填空間22内で青果物Wを搬送しながら殺菌又は病害虫防除を行う(搬送ステップ)。青果物Wの搬送中にガス充填空間22におけるガス濃度が設定値で維持される。
その後、殺菌対象となる青果物Wの殺菌又は病害虫防除が全て終了すると(ステップS108でYes)、オゾン発生器3からガス充填空間22へのオゾンガスの供給が停止されるとともに(ステップS109)、搬送機構1による青果物Wの搬送が停止される(ステップS110)。
5.作用効果
(1)本実施形態では、青果物Wの種類ごとに記憶部7に記憶されている殺菌又は病害虫防除条件を用いることにより、選択された青果物Wの種類に応じて最適なガス濃度を決定し、そのガス濃度で殺菌又は病害虫防除効果のあるガスを発生させて濃度を維持して、青果物Wの損傷を生じることなく目的とする殺菌又は病害虫防除効果が得られる。
(2)特に、本実施形態では、青果物Wを搬送しながら、搬送される青果物Wの種類に応じて青果物Wの損傷を生じることなく、殺菌又は病害虫防除を行うことができる。また、起動時に一旦ガスを充填すればその後は青果物Wを連続的に処理することができるため、従来の貯蔵庫等に収納された青果物Wを対象とするガス燻蒸法と比べて、スループットが高く、ガスの消費コストも低く抑えることができる。
(3)また、本実施形態では、選択指定受付部51においては暴露時間の代わりに搬送速度を指定入力することで、青果物Wの搬送速度に基づいて暴露時間を算出し、その暴露時間に基づいて最適なガス濃度を容易に決定することができる。
(4)さらに、本実施形態では、殺菌又は病害虫防除条件として記憶部7に記憶されている指標値を閾値と比較することにより、暴露時間に基づいて最適なガス濃度を容易に決定することができる。
(5)本実施形態では、殺菌又は病害虫防除ガスとしてオゾンガスを用いることにより、青果物Wを損傷させることなく良好に殺菌又は病害虫防除することができる。
(6)特に、本実施形態では、ガス充填空間22に対する殺菌又は病害虫防除ガスの供給口26が青果物Wの上方に設けられていることにより、空気よりも重いオゾンガスが、青果物Wに対して上方から供給されてオゾンガスの散逸を抑えられる。そのため、より良好に青果物Wに対する殺菌又は病害虫防除効果を保つことができる。
6.変形例
以上の実施形態では、ガス充填空間22内において、水平方向に沿って一直線上に青果物Wが搬送されるような構成について説明した。しかし、このような構成に限らず、ガス充填空間22内において青果物Wが上下方向にも移動するような構成であってもよい。この場合、搬送ベルト11がガス充填空間22内において水平方向にのみ延びるような構成ではなく、一部傾斜するような構成であってもよい。
例えば、ガス充填空間22の上部に入口23及び出口24が設けられ、入口23と出口24との間で、青果物Wがガス充填空間22の下部まで一旦搬送されるような構成であってもよい。すなわち、青果物Wが、入口23を介してガス充填空間22の上部に入り、その後にガス充填空間22の下部まで一旦搬送された後、再びガス充填空間22の上部に戻って、出口24から出るような構成であってもよい。本実施形態のように、空気よりも重いオゾンガスを殺菌又は病害虫防除ガスとして使用する場合には、このようにガス充填空間22の上部に入口23及び出口24を設けることにより、ガス充填空間22から殺菌又は病害虫防除ガスを漏れにくくすることができる。
ただし、殺菌又は病害虫防除ガスは、オゾンガスに限らず、空気よりも重い別のガスであってもよい。また、殺菌又は病害虫防除ガスは、空気よりも重いガスに限られるものではなく、空気と同じ重さのガス、又は、空気よりも軽いガスであってもよい。空気よりも軽いガスを殺菌又は病害虫防除ガスとして用いる場合には、ガス充填空間22に対する殺菌又は病害虫防除ガスの供給口が、青果物Wの上方ではなく、下方に設けられている方がガスの散逸が抑制されて所定濃度の維持が容易になるため、望ましい。
以上の実施形態では、搬送機構1により青果物Wを搬送しながら殺菌又は病害虫防除を行う構成について説明した。しかし、このような構成に限らず、搬送機構を備えることなく、青果物Wを保管庫に保管しながら殺菌又は微生物防除を行う構成などであってもよい。この場合、オゾンガスに対する青果物Wの暴露時間は、搬送機構1による青果物Wの搬送速度に基づいて算出されるような構成ではなく、ユーザが操作部6を介して暴露時間を入力し選択指定受付部51にて受け付ける構成としてもよい。あるいは、保管庫における青果物Wの保管期間に基づいて暴露時間を決定して記憶部7に記憶しておき、ユーザが操作部6を介して青果物Wの種類を入力し選択指定受付部51にてこれを受け付け、記憶部7から該当する暴露時間を読み出して使用する構成としてもよい。
本実施形態では、選択指定受付部51が暴露時間の指定を受け付ける構成について説明したが、暴露時間の代わりにガス濃度の指定を受け付けるような構成であってもよい。また、ガス濃度決定処理部52は、ガス濃度又は暴露時間を決定する決定処理部の一例であり、本実施形態のように選択指定受付部51により指定が受け付けられた暴露時間に対応するガス濃度を決定するような構成に限らず、選択指定受付部51により指定が受け付けられたガス濃度に対応する暴露時間を決定するような構成であってもよい。
ガス濃度制御部53は、ガス充填空間22内を決定処理部により決定されたガス濃度で維持、又は、決定処理部により決定された暴露時間だけ青果物Wを殺菌又は病害虫防除ガスに暴露するように制御を行う制御処理部の一例である。すなわち、本実施形態のように暴露時間に基づいてガス濃度が決定され、そのガス濃度で維持するように制御を行うような構成に限らず、ガス濃度に基づいて暴露時間が決定され、その暴露時間だけ青果物Wを殺菌又は病害虫防除ガスに暴露するように制御を行うような構成であってもよい。
1 搬送機構
2 殺菌又は病害虫防除室
3 オゾン発生器
4 オゾン濃度センサ
5 制御部
6 操作部
7 記憶部
11 搬送ベルト
21 ハウジング
22 ガス充填空間
23 入口
24 出口
25 開閉部
26 供給口
51 選択指定受付部
52 ガス濃度決定処理部
53 ガス濃度制御部
54 搬送制御部
55 暴露時間算出処理部

Claims (12)

  1. ガス充填空間内で殺菌又は病害虫防除効果を有する殺菌又は病害虫防除ガスに青果物を暴露させることにより、青果物に対する殺菌又は病害虫防除を行うための殺菌又は病害虫防除システムであって、
    前記殺菌又は病害虫防除ガスのガス濃度と前記殺菌又は病害虫防除ガスに対する青果物の暴露時間との組合せを殺菌又は病害虫防除条件として青果物の種類ごとに記憶する記憶部と、
    青果物の種類の選択、及び、暴露時間又はガス濃度の指定を受け付ける選択指定受付部と、
    前記選択指定受付部により選択が受け付けられた青果物の種類に対応する殺菌又は病害虫防除条件を前記記憶部から読み出し、前記選択指定受付部により指定が受け付けられた暴露時間に対応するガス濃度、又は、前記選択指定受付部により指定が受け付けられたガス濃度に対応する暴露時間を決定する決定処理部と、
    前記殺菌又は病害虫防除ガスを発生させ、前記ガス充填空間内を前記決定処理部により決定されたガス濃度で維持、又は、前記決定処理部により決定された暴露時間だけ青果物を前記殺菌又は病害虫防除ガスに暴露するように制御を行う制御処理部とを備え
    前記記憶部には、前記殺菌又は病害虫防除ガスのガス濃度と前記殺菌又は病害虫防除ガスに対する青果物の暴露時間との組合せによって得られる殺菌又は病害虫防除効果の指標値が前記殺菌又は病害虫防除条件として青果物の種類ごとに記憶されており、
    前記決定処理部は、前記指標値を所定の閾値と比較することにより殺菌に必要な前記ガス濃度又は前記暴露時間を決定することを特徴とする殺菌又は病害虫防除システム。
  2. 前記ガス充填空間内で青果物を搬送しながら殺菌する搬送機構をさらに備え、
    前記制御処理部は、前記搬送機構による青果物の搬送中に、前記ガス充填空間内を前記決定処理部により決定されたガス濃度で維持、又は、前記決定処理部により決定された暴露時間だけ青果物を前記殺菌又は病害虫防除ガスに暴露するように制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の殺菌又は病害虫防除システム。
  3. 前記選択指定受付部において暴露時間の指定の代わりに前記搬送機構による青果物の搬送速度が指定された場合に、当該搬送速度に基づいて前記暴露時間を算出する暴露時間算出処理部をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の殺菌又は病害虫防除システム。
  4. 前記選択指定受付部において、前記殺菌又は病害虫防除効果の指標値に対する閾値の指定を受け付けることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の殺菌又は病害虫防除システム。
  5. 前記殺菌又は病害虫防除ガスが、オゾンガスであることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の殺菌又は病害虫防除システム。
  6. 前記ガス充填空間に対する前記殺菌又は病害虫防除ガスの供給口が、青果物の上方に設けられていることを特徴とする請求項に記載の殺菌又は病害虫防除システム。
  7. ガス充填空間内で殺菌又は病害虫防除効果を有する殺菌又は病害虫防除ガスに青果物を暴露させることにより、青果物に対する殺菌又は病害虫防除を行うための殺菌又は病害虫防除方法であって、
    青果物の種類の選択、及び、暴露時間又はガス濃度の指定を行う選択指定ステップと、
    前記殺菌又は病害虫防除ガスのガス濃度と前記殺菌又は病害虫防除ガスに対する青果物の暴露時間との組合せを殺菌又は病害虫防除条件として青果物の種類ごとに記憶する記憶部から、前記選択指定ステップにより選択された青果物の種類に対応する殺菌又は病害虫防除条件を読み出し、前記選択指定ステップにより指定された暴露時間に対応するガス濃度、又は、前記選択指定ステップにより指定が受け付けられたガス濃度に対応する暴露時間を決定する決定ステップと、
    前記殺菌又は病害虫防除ガスを発生させ、前記ガス充填空間内を前記決定ステップにより決定されたガス濃度で維持、又は、前記決定ステップにより決定された暴露時間だけ青果物を前記殺菌又は病害虫防除ガスに暴露するように制御を行う制御ステップとを含み、
    前記記憶部には、前記殺菌又は病害虫防除ガスのガス濃度と前記殺菌又は病害虫防除ガスに対する青果物の暴露時間との組合せによって得られる殺菌又は病害虫防除効果の指標値が前記殺菌又は病害虫防除条件として青果物の種類ごとに記憶されており、
    前記決定ステップでは、前記指標値を所定の閾値と比較することにより殺菌に必要な前記ガス濃度又は前記暴露時間を決定することを特徴とする殺菌又は病害虫防除方法。
  8. 前記ガス充填空間内で青果物を搬送しながら殺菌する搬送ステップをさらに含み、
    前記制御ステップでは、前記搬送ステップによる青果物の搬送中に、前記ガス充填空間内を前記決定ステップにより決定されたガス濃度で維持、又は、前記決定ステップにより決定された暴露時間だけ青果物を前記殺菌又は病害虫防除ガスに暴露するように制御を行うことを特徴とする請求項に記載の殺菌又は病害虫防除方法。
  9. 前記選択指定ステップにおいて暴露時間の指定の代わりに前記搬送ステップによる青果物の搬送速度が指定された場合に、当該搬送速度に基づいて前記暴露時間を算出する暴露時間算出ステップをさらに含むことを特徴とする請求項に記載の殺菌又は病害虫防除方法。
  10. 前記選択指定ステップにおいて、前記殺菌又は病害虫防除効果の指標値に対する閾値の指定を受け付けることを特徴とする請求項7~9のいずれか一項に記載の殺菌又は病害虫防除方法。
  11. 前記殺菌又は病害虫防除ガスが、オゾンガスであることを特徴とする請求項10のいずれか一項に記載の殺菌又は病害虫防除方法。
  12. 前記ガス充填空間に対する前記殺菌又は病害虫防除ガスの供給口が、青果物の上方に設けられていることを特徴とする請求項11に記載の殺菌又は病害虫防除方法。
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