JP7142547B2 - 集水設備 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば海底や湖底、河川底等の地盤中に構築される集水用トンネル等の集水設備に関する。
従来、例えばシールドトンネルではシールド掘削機で地盤を掘削しながらセグメントを組み立ててトンネルを構築している。このトンネルはトンネルを包囲する地盤の荷重に耐えて地山を支保し、地下水の流入を阻止する止水構造物である。これに対し、トンネルの止水性を有するセグメント本体の外周面に透水層を設置し、透水層に透水した水をセグメント本体に設けた取水管を通してトンネル内に導く集水用トンネルが提案されている。集水用トンネルで集水された水は、電力設備の冷却用水等の適宜の用途に利用できる。
例えば、特許文献1に記載された地下集水設備用トンネルでは、鉄筋コンクリート製のセグメント本体の外周面に凹部が形成され、凹部内に透水層として多孔性のポーラスコンクリートが設置されている。ポーラスコンクリートを設置した凹部の周囲には止水部となるセグメント本体が額縁状に隆起している。ポーラスコンクリートに浸透する地下水はセグメント本体に形成された取水管を通して集水トンネル内に誘導されて集水される。ポーラスコンクリートの表面は目詰まりを防ぐための保護シートで覆われている。
また、特許文献2に記載された地下水の集水方法においても、鉄筋コンクリート製のセグメント本体の外周面に複数に分割された窪みが形成され、この窪み内にポーラスコンクリート等の透水材料が充填されている。窪みの底面にはセグメント本体の内周面に貫通する透水用の孔が穿設され、着脱可能な蓋が取り付けられている。
特開平11-303155号公報 特開2001-248396号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載された集水用トンネルでは、各セグメントの透水層ごとに透水用の孔と開閉用の蓋を設けて集水用トンネルの内周面に透水を導く構造を採用しなければならなかった。そのため、セグメントの構造が複雑になる上にコスト高になり、透水用の孔の蓋を開閉操作する作業も煩雑であった。しかも、セグメントの外周面には透水層を収納するための凹部や窪みを形成する構造を有するため個々の透水層の面積が小さく集水量が限定されてしまい、取水効率が良くないという問題もあった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、セグメントの外周面に対する透水層の面積を大きくとることができる上に、集水効率が高くて構造の簡単な集水設備を提供することを目的とする。
即ち、本発明に係る集水セグメントは、略円弧版状の集水セグメントにおいて、内周側に形成された止水性及び耐力性を備えたセグメント本体と、セグメント本体の外周側に積層されていて周方向の一端部または両端部に露出している透水性を有する透水層と、を備えていて、透水層に流入した水は周方向の一端部または両端部から流出可能とされていることを特徴とする。
本発明による集水セグメントによれば、セグメント本体の外周側に積層された透水層に透水した地下水等の水を、下方等の他の集水セグメントの透水層に流して集めることができるため、集水セグメント毎に取水管を設ける必要がなく、しかも外周面に広く透水層を形成できるため集水効率が向上する。
また、セグメント本体は、周方向の一端部または両端部に延びる凹部が形成され、凹部に透水層が設けられていることが好ましい。
集水セグメントの凹部に設けられた透水層に浸透した水は凹部にガイドされて他の集水セグメントの透水層に流すことができるため集水効率がよい。
本発明による集水設備は、上述した複数の集水セグメントを少なくとも周方向に接続して管体に形成してなる集水設備において、複数の集水セグメントの透水層は周方向に連続して接続されており、集水セグメントには透水層とセグメント本体の内面を連通している取水管が形成され、集水セグメントの透水層に流入した水が取水管からセグメント本体の内面に流出することを特徴とする。
本発明によれば、周方向に接続された複数の集水セグメントの透水層に浸透した地下水等の水を透水層に沿って下方に流れ落とし、適宜位置の集水セグメントの取水管からセグメント本体の内面に流出することで集水することができる。そのため、取水管を集水セグメント毎に設置する必要がなく、複数の透水層を通して水を集めて集水設備内に効率的に集水することができる。
本発明による集水設備は、内周側に形成された止水性及び耐力性を備えたセグメント本体と、セグメント本体の外周側に積層された透水性を有する透水層と、を備えた第一トンネルと、第一トンネルの下部に一部重ねて連結されていて止水性及び耐力性を備えた第二トンネルと、透水層と第二トンネルを連結していて透水層内の水を第二トンネル内に流出する取水管と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、第一トンネルの外周側に設けられた透水層に浸透した地下水等の水を透水層に沿って下方に流れ落とし、取水管を通して第二トンネル内に集水することができる。
また、第一トンネルと第二トンネルの連結部を仕切る床版部が設置されていることが好ましい。
第一トンネルと第二トンネルの連結部に床版部を設置することで、第一トンネルと第二トンネルを作業空間と集水部とに分けることができ、床版部を通行して点検したり各集水セグメントの透水層を洗浄したりできる。
本発明による集水設備は、止水性及び耐力性を備えた断面略リング状のセグメント本体と、セグメント本体の外周側に積層された透水性を有する透水層と、セグメント本体の内部を空間と集水部に仕切る床版部と、透水層とセグメント本体の内面との間に配設されていて透水層の水を集水部に流出する取水管と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、セグメント本体の外周側に積層された透水層に浸透した水をセグメント本体の空間部分の外周面に沿って透水層を流れ落として取水管を通して床版部の下側の集水部に流出して集水できる。
また、床版部には通水可能な貫通孔が形成されていることが好ましい。
集水設備における集水部の水位が上昇した場合でも、床版部の貫通孔を通して作業に使用する空間内に流入させることができるため、集水の容量を増大できる。
本発明による集水セグメントによれば、セグメント本体の外周面の周囲が凹部で仕切られていないため、透水性の透水層の設置面積と集水面積を大きくでき、しかも、透水層に集水された水は集水セグメント間で流出させることができるため、集水効率が高い。
また、本発明による集水設備によれば、周方向に配列された複数の集水セグメントの透水層間を透水が流れて下方に集水できるため、適宜の集水セグメントに設けた取水管を通して内部に集水できる。
そのため、集水設備の外周面に対する透水層の面積を大きくとることができる上に集水設備内に集水するための取水管が少なくて済むため構造が簡単で低コストである上に、集水効率が高い。
本発明の第一実施形態による集水用トンネルを示すもので、(a)は要部断面図、(b)は同図(a)のP部拡大図である。 第一実施形態による集水セグメントを示すもので、(a)は要部斜視図、(b)はA-A線断面図である。 第二実施形態による集水セグメントを示すもので、(a)は要部斜視図、(b)は側面図である。 第三実施形態による集水セグメントを示すもので、(a)は要部斜視図、(b)は側面図である。 第四実施形態による集水用トンネルの断面図である。 第四実施形態による集水用トンネルの変形例の断面図を示すもので、(a)は第一変形例、(b)は第二変形例である。 第五実施形態による集水用トンネルの断面図である。 図7に示す床版部の平面図である。 洗浄水を噴射した集水用トンネルの側面図である。 (a)、(b)は集水セグメントの変形例を示す図である。
以下、本発明の実施形態による集水セグメント及び集水用トンネルについて添付図面に基づいて説明する。
図1及び図2は本発明の第一実施形態による集水用トンネル及びこれに用いる集水セグメントを示すものである。
図1は本実施形態による集水用トンネル1のセグメントリング2を示すものであり、セグメントリング2は複数、例えば5ピースの集水セグメント3をリング状に接続して構成されている。本実施形態における5ピースの集水セグメント3からなるセグメントリング2において、便宜的に、最も高さの低い底部位置のセグメントを集水セグメント3Aとし、キーセグメントを集水セグメント3Bとする。
図2において、集水セグメント3は、例えば鉄筋コンクリート(RC)製で略円弧版状に形成された内面側のセグメント本体5と、セグメント本体5の外周面に一体形成された多孔質のポーラスコンクリートからなる透水性の高いポーラス層6とで構成されている。なお、ポーラス層6は砂や砂利等の多孔質材料を硬化したもの等でもよい。
本明細書において、集水用トンネル1の軸方向は集水セグメント3の幅方向であり、セグメントリング2の周方向が集水セグメント3の周方向を意味する。
各集水セグメント3において、セグメント本体5は密実性が高く耐力性(耐荷性)と止水性の高い通常のRCコンクリートであり、平面視略四角形をなす略円弧版板状に形成されている。ポーラス層6は多孔性で透水性が高く単位細骨材量を極端に減らした多孔質のコンクリートからなり、セグメント本体5の外周面全体に亘って積層された薄層で構成されている。そのため、集水セグメント3はセグメント本体5とポーラス層6とが二層で構成され、ポーラス層6は対向する両側の継手面7と主桁面8とにそれぞれ露出している。
このように構成された集水セグメント3は、例えば継手面7同士が図示しない締結ボルトやプッシュグリップ等の継手を介して連結されており、本実施形態によるセグメントリング2は、5ピースの集水セグメント3が継手面7同士で連結されて構成されている。そのため、隣り合う2ピースの集水セグメント3において、一方のポーラス層6に透水された水は他方のポーラス層6に流通可能である。
そして、セグメントリング2における底部の集水セグメント3Aには、ポーラス層6の底面からセグメント本体5の内面5aに貫通する水抜き孔として取水管10が間隔を開けて複数個、例えば2個埋設されている。本実施形態では、底部の集水セグメント3Aの最も高さの低い最底部を挟む両側に取水管10がそれぞれ配設されている。メンテナンス時等に、最底部の部分を保安員等が通行可能とされている。
図1(b)に示す取水管10には、例えば内面5a側に逆止弁11が設置され、その内側に取水管10の開口10aを開閉する蓋部12が設置されている。また、図2(b)に示すように、セグメント本体5の中央部には内面5aとポーラス層6を連通する把持孔14と蓋部15が形成されている。ポーラス層6の洗浄時に、集水用トンネル1の内部から把持孔14を通してポーラス層6に洗浄水を噴射させて、ポーラス層6の洗浄作業を行うことができる。
集水用トンネル1は、例えばシールド工法によって集水セグメント3を周方向と軸線方向に順次施工することで構築され、水路を構成する。集水用トンネル1は、集水セグメント3の内側のセグメント本体5からなる管体によって通常のシールド施工用セグメントと同程度の耐力(耐荷)性と止水性を備えており、外側のポーラス層6によって透水性と流通性を確保している。集水用トンネル1のセグメントリング2において、リング状に配列された複数の集水セグメント3によってポーラス層6も周方向に連続して配列されている。
また、集水用トンネル1の外周側のポーラス層6の外周面には、地山との間に透水性の裏込め材からなる透水性裏込め層(図示略)が形成され、ポーラス層6が目詰まりすることを防いでいる。透水性裏込め層として砂や微細骨材や軽量骨材等を配合して構成でき、或いは織布等の透水性を有する保護シートを配設してもよい。透水性裏込め層については以下に説明する他の実施形態等では説明を省略する。
本第一実施形態による集水用トンネル1及び集水セグメント3は上述した構成を有しているため、集水用トンネル1のセグメントリング2の周縁部の地山から流れ込む地下水等の水は周縁部の集水セグメント3のポーラス層6に浸透する。上方の集水セグメント3のポーラス層6内の水は重力によって下側の集水セグメント3のポーラス層6を経由して下方に流れ、底部の集水セグメント3Aのポーラス層6内に滞留される。
そして、底部の集水セグメント3Aのポーラス層6では、保安員等が取水管10の蓋部12を開放すると水圧によって底部のポーラス層6内から集水用トンネル1内に水が流出する。その際、集水用トンネル1内に水が集水され、その水面が取水管10の開口10aより高くても、取水管10には逆止弁11が設置されているため逆流することを阻止できる。集水用トンネル1内に集水されている水は下流側に流れる等して他の用途に利用できる。
また、ポーラス層6の多孔部が詰まる等した場合には、集水用トンネル1の内部から各集水セグメント3に設けた把持孔14を通して洗浄水を高圧でポーラス層6内に噴射させることで、詰まりの原因物質を除去して洗浄できる。洗浄水の噴射圧力を高くすることで、把持孔14の周囲のポーラス層6の洗浄をでき、洗浄水が下方に流れることで下方の集水セグメント3のポーラス層6も洗浄できる。
上述したように、本第一実施形態による集水用トンネル1及び集水セグメント3によれば、上方の集水セグメント3の外周側のポーラス層6は下方の他の集水セグメント3のポーラス層6に継手面7及び主桁面8で連結されて連通している。そのため、複数の集水セグメント3のポーラス層6を透水して、水が上側から下側に流れ落ちて最底部の集水セグメント3Aのポーラス層6から取水管10を通して集水用トンネル1の内部に集水できて集水効率が高い。
しかも、本実施形態による集水用トンネル1及び集水セグメント3は、最底部の集水セグメント3Aに取水管10を設ければよく、取水管10が少なくて済むため構造が簡単で低コストである。また、集水セグメント3のポーラス層6が詰まる等した場合には、集水セグメント3の中央部に設けた把持孔14を通して内面5a側からポーラス層6に向けて洗浄水を高圧で噴射して洗浄することができる。
以上、本発明の第一実施形態による集水セグメント3及び集水用トンネル1について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜の変更や置換等が可能であり、これらはいずれも本発明に含まれる。以下に、本発明の他の実施形態や変形例等について説明するが、上述した実施形態と同一または同様な部分、部材には同一の符号を用いて説明を省略する。
図3は本発明の第二実施形態による集水セグメント18を示すものである。
本第二実施形態による集水セグメント18では、鉄筋コンクリート製のセグメント本体5が所定の厚みを有しており、セグメント本体5の外周面は周方向の中央部が一方の継手面7から他方の継手面7に向けて凹部19が貫通して形成されている。この凹部19内にポーラスコンクリートが充填されたポーラス層6が設けられ、ポーラス層6は対向する継手面7まで延びて端面に露出している。
そのため、集水セグメント18を周方向に連結してセグメントリング2を構築し、軸方向に連結して集水用トンネル1を構築した場合、セグメントリング2の外周面に設けたポーラス層6に地下水等の水が透水し、上方から最底部の集水セグメント18に向けて凹部19にガイドされて流れ落ちる。
本実施形態では、各集水セグメント18のポーラス層6に透水された水は周方向下方に流れ落ちるが、軸方向の他の集水セグメント18には流れないため、集水用トンネル1の軸方向には水が拡散しない。
上述のように、本第二実施形態による集水セグメント18及び集水用トンネル1によれば、各集水セグメント18の凹部19がガイドとなり、各セグメントリング2毎に透水された水を軸方向に拡散させることなく周方向下方に流して最底部の集水セグメント18に集水できる。
また、洗浄水を、集水セグメント18の把持孔14を通してセグメント本体5の内面5a側からポーラス層6に吐出して洗浄する場合でも、洗浄水が凹部19の側壁にぶつかり、隣接するセグメントリング2に拡散させることなく各集水セグメント18毎に効率よく洗浄できる。
図4は本発明の第三実施形態による集水セグメント21を示すものである。
本第三実施形態による集水セグメント21では、鉄筋コンクリート製のセグメント本体5が所定の厚みを有しており、セグメント本体5の外周面は一方の主桁面8側で隆起しており、他方側の主桁面8では凹んだ形状をなす片落ち式の凹部22が形成されている。そのため、この凹部22は両方の継手面7と一方の主桁面8が高さの低い凹部形状とされている。この凹部22内にポーラスコンクリートが充填されたポーラス層6が設けられ、ポーラス層6は対向する継手面7と一方の主桁面8まで延びて端面に露出している。
本第三実施形態による集水セグメント21においても、第二実施形態の集水セグメント18と同様の作用効果を奏することができる。
次に本発明の第四実施形態による集水用トンネル25について、図5により説明する。
図5に示す集水用トンネル25は、それぞれ断面略円形の上部トンネル26と下部トンネル27が一部重なって連結して形成された二連構造を有している。上部トンネル26は上述した第一実施形態から第三実施形態による集水セグメント3、18、21のいずれかを周方向及び軸方向に接続して構築してなる集水用トンネル部であり、本実施形態では例えば集水セグメント3で構築されている。
しかも、上部トンネル26は、その内側に複数のセグメント本体5が略リング状に構築されたセグメント本体層5A、外側に複数のポーラス層6が略リング状に構築されたポーラス層体6Aが構築されてなる二層構造を有している。
また、下部トンネル27は、ポーラス層6が設けられていない例えばRCコンクリートからなる通常のセグメント28を周方向及び軸方向に連結して構築してなる。
本実施形態では、例えば第一実施形態における集水用トンネル1の5ピースの集水セグメント3から最底部の集水セグメント3Aを切除して、断面略円形の下部トンネル27の上部を嵌合させた形状の構造を有している。そのため、上部トンネル26には、その底部として下部トンネル27の上端部のセグメント28が突状に湾曲して形成されており、保安員等が通行する床版部29とされている。
上部トンネル26は点検やポーラス層6の洗浄作業等を行うための通路として用いられ、床版部29は凸曲に形成されているため通行や作業等がしにくいが、下部トンネル27の一部のセグメント28としてシールド工法等で施工できるため、施工が容易である。
また、上部トンネル26において、各集水セグメント3の中央部にはセグメント本体5からポーラス層6に連通する把持孔14が形成されており、各ポーラス層6の洗浄時に洗浄水をセグメント本体5からポーラス層6に噴射して洗浄を行える。下部トンネル27には、上部トンネル26のポーラス層体6Aの各端部が当接する位置から、下部トンネル27の内面27aに取水管30がそれぞれ形成されている。そのため、上部トンネル26の外周面側の各ポーラス層6で透水させた地山の地下水等の透水はポーラス層体6Aを通って上方から下方に流れて、取水管30を介して下部トンネル27内に落下する。
集水用トンネル25の上部トンネル26は保安員等が点検やポーラス層体6Aの洗浄等の作業を行う作業空間であり、下部トンネル27は上部トンネル26のポーラス層体6Aを流れ落ちる水を取水管30を介して集水させる集水部を構成する。
上述したように、本第四実施形態による集水用トンネル25は、作業空間を構成すると共にセグメント本体層5Aの外周側に積層されたポーラス層体6Aで地山の水を浸透させて下方に流す上部トンネル26と、上部トンネル26のポーラス層体6Aに沿って流れ落ちた水を取水管30を介して集水させる集水部を構成する下部トンネル27とに分離して構成した。そのため、下部トンネル27に流れ落ちる水が増水したとしても上部トンネル26に流入することを阻止できるため、保安員等は安全に通行や洗浄作業等を行える。
また、上部トンネル26における複数の集水セグメント3のポーラス層6に透水した水を下方に流れ落として、取水管10を通して下部トンネル27に集水できるため、構造が簡単で集水効率が高い。
次に第四実施形態による集水用トンネル25の変形例について図6(a)、(b)により説明する。
図6(a)は第一変形例による集水用トンネル25Aを示すものである。この集水用トンネル25Aは、上部トンネル26と下部トンネル27の連結部に、上部トンネル26のRCセグメントからなるセグメント本体5が床版部29Aとして接続されている。なお、この床版部29Aにはポーラス層体6Aは積層されていない。セグメント本体5を床版部29Aとして保安員等が通行や洗浄等の各種作業を行える。
図6(b)は第二変形例による集水用トンネル25Bを示すものである。この集水用トンネル25Bでは、上部トンネル26と下部トンネル27の連結部に平板状の床版部31が接続されている。床版部31は平板状であるため、保安員等が通行や洗浄等の各種作業を作業空間で容易に行える。
なお、本第四実施形態やその変形例による集水用トンネル25、25A、25Bは上部トンネル26を下部トンネル27より大径に形成してポーラス層体6Aによる集水力を大きく設定したが、これに代えて下部トンネル27を上部トンネル26と同一径、または、より大径に形成してもよい。この場合には、下部トンネル27の集水部における貯水量を増大できる。
次に、第五実施形態による集水用トンネル33を図7乃至図9に基づいて説明する。
本実施形態による集水用トンネル33は断面略リング状、例えば断面略卵型に形成されており、その上下方向中間部に設置した床版部34で仕切られている。床版部34の上部領域が作業空間を構成する上部トンネル35、下部領域が集水部を構成する下部トンネル36とされている。上部トンネル35の方が下部トンネル36より拡径された断面積の大きな空間を有している。そのため、下部トンネル36は断面積が小さいため、水量が小さくても水流を確保できる。
或いは、上述した構成に代えて、上部トンネル35の方が下部トンネル36より縮径された断面積の小さな空間を有するようにしてもよい。
断面略卵型の集水用トンネル33は、複数の集水セグメントを継手部で周方向及び軸方向に連結して構築した、全体で1つのトンネル空間を構成するものである。集水用トンネル33では、例えば第二実施形態に示す集水セグメント18を用いて周方向及び軸方向に連結して構築している。
集水用トンネル33は、内周側にRCコンクリート層からなるセグメント本体層5Aが断面略卵型に形成され、その外周側の凹部19内にポーラスコンクリートの層からなるポーラス層体6Aが全周に形成された二層構造で構築されている。
しかも、セグメント本体層5Aにおける床版部34の下側には、例えば左右の位置に取水管38が内面とポーラス層体6Aを連通して形成されている。この場合、取水管38には、第一実施形態で述べたものと同様な逆止弁11と取水管38の開口を開閉する蓋部が設けられている(図示略)。そのため、取水管38は下部トンネル36の任意の位置に設置でき、取水管38の設置高さは下部トンネル36内の水圧とポーラス層体6A内の水圧とを考慮して調整する。
上部トンネル35と下部トンネル36を仕切る床版部34は例えば平板状に形成され、図8に示すように、例えば3条の貫通孔34aが穿孔されている。下部トンネル36に貯留される水の水位が床版部34を超えた場合には、貫通孔34aを通って上部トンネル35にも水が貯留される。
そのため、例えばシールド工法等で構築された集水用トンネル33は、地山の地下水等の水がポーラス層体6Aに浸透し、ポーラス層体6A内を上方から下方に向けて流れ落ちて、下部トンネル36のポーラス層体6Aの領域に貯留される。そして、ポーラス層体6A内の水面の上昇により、水が取水管38から下部トンネル36内に流れ込んで集水される。
また、集水用トンネル33の外周面に設けたポーラス層体6Aが詰まる等した場合には、上部トンネル35内で床版部34に載った保安員等が各集水セグメント18の把持孔14を通して洗浄水をポーラス層6に吐出することで詰まりを除去することができる。図8に示す矢印はポーラス層体6Aに吐出する洗浄水の水流の一例を示すものであり、洗浄水は各ポーラス層6の周囲に飛散して洗浄した後、凹部19内に沿って下方に流れ落ちる。こうして、ポーラス層体6Aを洗浄できる。
上述のように、本第五実施形態による集水用トンネル33によれば、水が集水される下部トンネル36の水位が上昇した場合には、床版部34の貫通孔34aを介して上部トンネル35にも水を流入させることができるため、より大きな集水部を構築可能である。しかも、下部トンネル36は上部トンネル35よりも小径の断面積であるため、集水量が少なくても水路としての水流を確保できる。
なお、上述した第四実施形態において、床版部29、29A、31には貫通孔を設けない構成としたが、貫通孔を形成してもよい。これによって下部トンネル27に集水した水の水位が上昇した場合には、床版部29、29A、31の貫通孔を通って上部トンネル26内に上昇させることができる。
また、上述した第一実施形態から第三実施形態に示す略円弧版状の集水セグメント3、18、21では、セグメント本体5の上面に積層されるポーラス層6は周方向の両端部まで延びてそれぞれ継手面7に露出する構成を採用した。しかしながら、集水セグメント3、18、21はポーラス層6が一方の継手面7にのみ露出するように構成してもよい。例えば、図10(a)に示すように、集水用トンネル1、25、33の上端部等に設置する場合には、集水セグメント18は上側の継手面7側に露出せず下側の継手面7にのみ露出するように凹部41等が形成されてポーラスコンクリート等からなるポーラス層6が形成されていてもよい。この場合、集水セグメント18から下方に連結した他の集水セグメント3,18、21のポーラス層6に水が流れ落ちればよい。
また、これとは逆に、集水用トンネル1、25、33の下端部等に設置する集水セグメント18では、図10(b)に示すように、ポーラス層6は下側の継手面7に露出せず上側の継手面7にのみ露出するように凹部42等が形成されてポーラスコンクリートが充填されていてもよい。この場合、上側の集水セグメント3、18、21のポーラス層6からこの集水セグメント18のポーラス層6に水が流れ込めばよい。
また、上述した各実施形態では、耐荷性と止水性の高いセグメント本体5として鉄筋コンクリート製のセグメントを用いたが、本発明はこのようなセグメントに限定されるものではなく、鋼製セグメントや鋼材及び鉄筋コンクリートからなる合成セグメント等を採用してもよいことは言うまでもない。
また、本発明におけるポーラス層6、ポーラス層体6Aは透水層に含まれる。集水用トンネル1、25、25A、25B、33は集水設備に含まれる。上部トンネル26、35は第一トンネルに含まれ、下部トンネル27、36は第二トンネルに含まれる。
1、25、25A、25B、33 集水用トンネル
2 セグメントリング
3、3A、3B、18,21 集水セグメント
5 セグメント本体
5A セグメント本体層
6 ポーラス層
6A ポーラス層体
7 継手面
8 主桁面
10、30,38 取水管
14 把持孔
19、22、41、42 凹部
26、35 上部トンネル
27、36 下部トンネル
28 セグメント
29、29A、31、34 床版部
34a 貫通孔

Claims (6)

  1. 内周側に形成された止水性及び耐力性を備えたセグメント本体と前記セグメント本体の外周側に積層されていて周方向の一端部または両端部に露出している透水性を有する透水層とを備えていて、前記透水層に流入した水は周方向の一端部または両端部から流出可能とされている複数の集水セグメントを少なくとも周方向に接続して管体に形成してなる集水設備において、
    前記複数の集水セグメントの前記透水層は周方向に連続して接続されており、最低部の前記集水セグメントのみに前記透水層と前記セグメント本体の内面を連通している取水管が形成され、
    最低部の前記集水セグメントの前記透水層に流入した水が前記取水管から前記セグメント本体の内面に流出することを特徴とする集水設備。
  2. 前記セグメント本体は、周方向の一端部または両端部に延びる凹部が形成され、前記凹部に前記透水層が設けられている請求項1に記載された集水設備
  3. 内周側に形成された止水性及び耐力性を備えたセグメント本体と、前記セグメント本体の外周側に積層された透水性を有する透水層と、を備えた第一トンネルと、
    前記第一トンネルの下部に一部重ねて連結されていて止水性及び耐力性を備えた第二トンネルと、
    前記透水層と前記第二トンネルを連結していて前記透水層内の水を前記第二トンネル内に流出する取水管と、
    を備えたことを特徴とする集水設備。
  4. 前記第一トンネルと前記第二トンネルの連結部を仕切る床版部が設置されている請求項3に記載された集水設備。
  5. 止水性及び耐力性を備えた断面略リング状のセグメント本体と、
    前記セグメント本体の外周側に積層された透水性を有する透水層と、
    前記セグメント本体の内部を空間と集水部に仕切る床版部と、
    前記透水層と前記セグメント本体の内面との間に配設されていて前記透水層の水を前記集水部に流出する取水管と、
    を備えたことを特徴とする集水設備。
  6. 前記床版部には通水可能な貫通孔が形成されている請求項4または5に記載された集水設備。
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