「ヘテロアルキル」という用語は、単独で又は別の用語と組み合わせて、別段の記載がない限り、記述された数の炭素原子、並びにO、N、Si及びSからなる群から選択される1~3個のヘテロ原子からなる安定した直鎖若しくは分枝鎖、又は環状炭化水素ラジカル、又はそれらの組み合わせを意味し、ここで、窒素及び硫黄原子は場合により酸化されてもよく、窒素ヘテロ原子は場合により四級化されてもよい。ヘテロ原子O、N及びSは、ヘテロアルキル基の任意の内部位置に配置されうる。ヘテロ原子Siは、アルキル基が分子の他の部分に結合する位置を含む、ヘテロアルキル基の任意の位置に配置されうる。例としては、-CH2-CH2-O-CH3、-CH2-CH2-NH-CH3、-CH2-CH2-N(CH3)-CH3、-CH2-S-CH2-CH3、-CH2-CH2,-S(O)-CH3、-CH2-CH2-S(O)2-CH3、-CH=CH-O-CH3、-Si(CH3)3、-CH2-CH=N-OCH3、及び-CH=CH-N(CH3)-CH3が挙げられる。例えば-CH2-NH-OCH3及び-CH2-O-Si(CH3)3など、最大2個のヘテロ原子が連続しうる。同様に、「ヘテロアルケニル」及び「ヘテロアルキニル」という用語は、単独で又は別の用語と組み合わせて、別段の記載がない限り、記述された数の炭素を含有し、O、N、Si、及びSからなる群より選択される1~3個のヘテロ原子を有するアルケニル基又はアルキニル基をそれぞれ意味し、ここで、窒素及び硫黄原子は場合により酸化されてもよく、窒素ヘテロ原子は場合により四級化されてもよい。ヘテロ原子O、N及びSは、ヘテロアルキル基の任意の内部位置に配置されうる。
「アルコキシ」、「アルキルアミノ」、「アルキルチオ」(又はチオアルコキシ)という用語は、それらの従来の意味で使用され、それぞれ酸素原子、アミノ基、又は硫黄原子を介して分子の他の部分に結合するアルキル基を指す。さらに、ジアルキルアミノ基の場合、アルキル部分は同じであることも異なっていることもでき、結合して、それぞれが結合している窒素原子と3~7員環を形成することもできる。したがって、NRaRbとして表される基は、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリニル、アゼチジニルなどを含むことを意味する。
「ヒドロキシアルキル」という用語は、その従来の意味で使用され、少なくとも1つのヒドロキシル基で置換された分枝又は直鎖アルキル基を指す。ヒドロキシル基は、アルキル基のどの位置にあってもよい。例えば、「C1-4ヒドロキシルアルキル」という用語は、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシイソプロピルなどを含むことを意味する。
「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、単独で又は別の置換基の一部として、別段の記載がない限り、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素原子を意味する。さらに、「ハロアルキル」などの用語は、モノハロアルキル及びポリハロアルキルを含むことを意味する。例えば、「C1-4ハロアルキル」という用語は、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、4-クロロブチル、3-ブロモプロピルなどを含むことを意味する。
「アリール」という用語は、別段の記載がない限り、単環又は互いに縮合若しくは共有結合している複数の環(最大3つの環)でありうる多不飽和、典型的には芳香族炭化水素基を意味する。「ヘテロアリール」という用語は、N、O、及びSから選択される1~5個のヘテロ原子を含有するアリール基(又は環)を指し、窒素及び硫黄原子は場合により酸化され、窒素原子は場合により四級化される。ヘテロアリール基は、ヘテロ原子を通して分子の他の部分に結合することができる。アリール基の非限定的な例としては、フェニル、ナフチル及びビフェニルが挙げられ、ヘテロアリール基の非限定的な例としては、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミンジニル、トリアジニル、キノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、ベンゾトリアジニル、プリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、イソベンゾフリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾトリアジニル、チエノピリジニル、チエノピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、ピロロピリジル、イミダゾピリジン、ベンゾチアキソリル(benzothiaxolyl)、ベンゾフランイル、ベンゾチエンイル、インドリル、キノリル、イソキノリル、イソチオクロメン、ピラゾリル、インダゾリル、プテリジニル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、チアゾリル、フリル、チエニルなどが挙げられる。上記のアリール及びヘテロアリール環系のそれぞれの置換基は、下記の許容される置換基の群から選択される。
「医薬的に許容される塩」という用語は、本明細書に記載の化合物に見られる特定の置換基に応じて、比較的非毒性の酸又は塩基で調製される活性化合物の塩を含むことを意味する。本発明の化合物が比較的酸性の官能基を含有する場合、そのような化合物の中性形態を、無溶媒又は適切な不活性溶媒中で充分な量の所望の塩基と接触させることによって塩基付加塩を得ることができる。医薬的に許容される無機塩基に由来する塩の例としては、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン(manganic)、マンガン(manganous)、カリウム、ナトリウム、亜鉛のものなどが挙げられる。医薬的に許容される有機塩基に由来する塩としては、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペラジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどの置換アミン、環状アミン、天然アミンなどを含む第一級、第二級、及び第三級アミンの塩が挙げられる。本発明の化合物が比較的塩基性の官能基を含油する場合、そのような化合物の中性形態を、無溶媒又は適切な不活性溶媒中で充分な量の所望の酸と接触させることによって酸付加塩を得ることができる。医薬的に許容される酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、一水素炭酸、リン酸、一水素リン酸、二水素リン酸、硫酸、一水素硫酸、ヨウ化水素酸、又は、亜リン酸のような無機酸に由来するもの、並びに酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸のような比較的非毒性の有機酸に由来する塩が挙げられる。また、アルギン酸塩などのアミノ酸の塩、及びグルクロン酸又はガラクツリン酸などのような有機酸の塩も挙げられる(例えば、Berge,S.M.,et al,“Pharmaceutical Salts”,Journal of Pharmaceutical Science,1977,66,1-19を参照されたい)。本発明のある種の化合物は、化合物を塩基付加塩又は酸付加塩のいずれかに変換することを可能にする塩基性及び酸性官能基の両方を含有する。
化合物の中性型は、塩を塩基又は酸と接触させ、従来の方法で親化合物を単離することによって再生することができる。化合物の親型(parent form)は、極性溶媒への溶解性などのある種の物理的特性においてさまざまな塩形態とは異なるが、その他の点では塩は本発明の目的のための化合物の親型(parent form)と同等である。
塩形態にくわえて、本発明はプロドラッグ形態の化合物を提供する。本明細書に記載の化合物のプロドラッグは、生理学的条件下で化学変化を容易に受けて本発明の化合物を形成する化合物である。さらに、プロドラッグは、生体外(ex vivo)環境で化学的又は生化学的方法により本発明の化合物に変換することができる。例えば、プロドラッグは、適切な酵素又は化学試薬とともに経皮パッチリザーバー(patch reservoir)に入れると、ゆっくりと本発明の化合物に変換することができる。
本発明のある種の化合物は、非溶媒和形態並びに水和形態を含む溶媒和形態で存在することができる。一般に、溶媒和形態は非溶媒和形態と同等であり、本発明の範囲内に包含されることが意図されている。本発明のある種の化合物は、複数の結晶形態又は非晶質形態で存在することができる。一般に、すべての物理的形態は、本発明によって企図される使用に対して同等であり、本発明の範囲内にあることが意図されている。
本発明のある種の化合物は、不斉炭素原子(光学中心)又は二重結合を有する。ラセミ体、ジアステレオマー、幾何異性体、位置異性体、及び個々の異性体(例えば別個の鏡像異性体)はすべて、本発明の範囲内に包含されることが意図されている。本発明の化合物はまた、そのような化合物を構成する原子の1又は複数で不自然な割合の原子同位体を含有しうる。例えば、化合物は、例えばトリチウム(3H)、ヨウ素-125(125I)又は炭素-14(14C)などの放射性同位体で放射性標識することができる。本発明の化合物の同位体変形はすべて、放射性であるかどうかにかかわらず、本発明の範囲内に包含されることが意図されている。
本明細書で使用される場合、「組成物」という用語は、指定量の指定成分を含む生成物、及び指定量の指定成分の組み合わせから直接的又は間接的に得られる生成物を包含することが意図されている。「医薬的に許容される」とは、担体、希釈剤、又は賦形剤が製剤の他の成分と相溶性でなければならず、そのレシピエントに有害であってはならないことを意味する。
本発明の化合物の投与のための医薬組成物は、単位剤形で好都合に提供でき、薬学及び薬物送達の分野で周知のいずれかの方法によって調製することができる。すべての方法は、有効成分を、1又は複数の副成分を構成する担体と結合させるステップが含んでいる。一般に、医薬組成物は、有効成分を液体担体又は微粉化した固体担体又はその両方と均一かつ密接に結合させること、及び必要に応じて製品を所望の製剤に成形することによって調製される。医薬組成物には、疾患の過程又は状態に望ましい効果をもたらすのに充分な量の活性のある対象化合物が含まれる。
有効成分を含有する医薬組成物は、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性又は油性懸濁液、分散性粉末又は顆粒、乳剤及び米国特許出願公開第2002/0012680号明細書に記載されているような自己乳化剤(self emulsifications)、硬カプセル又は軟カプセル、シロップ、エリキシル、溶液、口腔内パッチ、経口ゲル、チューインガム、チュアブル錠、発泡性粉末、並びに発泡性錠剤などの経口使用に適した形態であることができる。経口使用を目的とする組成物は、医薬組成物製造の技術分野で既知の任意の方法に従って調製でき、そのような組成物は、医薬として洗練されて味のよい(pharmaceutically elegant and palatable)製剤をもたらすために、甘味料、香料、着色剤、酸化防止剤からなる群より選択される1又は複数の薬剤を含有することができる。錠剤は、錠剤の製造に適した非毒性の医薬的に許容される賦形剤と混合した有効成分を含む。これらの賦形剤は、例えば、セルロースや、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、グルコース、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、リン酸カルシウム、リン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;造粒剤及び崩壊剤、例えばコーンスターチ又はアルギン酸;結合剤、例えばPVP、セルロース、PEG、デンプン、ゼラチン、又はアカシア;及び潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、又はタルクである。錠剤はコーティングされていなくてもよく、又は消化管での崩壊及び吸収を遅らせ、それにより長期間にわたって持続作用をもたらす既知の技術によって腸溶コーティング若しくはその他のコーティングが施されていてもよい。例えば、グリセリルモノステアレート又はグリセリルジステアレートなどの時間遅延材料を使用してもよい。それらはまた、米国特許第4,256,108号明細書、同第4,166,452号明細書、同第4,265,874号明細書に記載の技術によってコーティングされて制御放出用の浸透性治療錠剤(osmotic therapeutic tablets)を形成することができる。
経口用製剤はまた、有効成分が不活性固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、若しくはカオリンと混合された硬ゼラチンカプセルとして、又は有効成分が水若しくは油性溶媒、例えば落花生油、流動パラフィン、若しくはオリーブ油と混合された軟ゼラチンカプセルとしても提供することができる。さらに、乳剤は油などの非水混和性成分を用いて調製し、モノジグリセリド、PEGエステルなどの界面活性剤で安定化することができる。
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤と混合した活性物質を含有する。そのような賦形剤は、懸濁剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、及びアカシアゴムであり、分散剤又は湿潤剤は、天然のホスファチド、例えばレシチン、又はアルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物、例えばポリオキシエチレンステアレート、又はエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、又はポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートなどのエチレンオキシドと、脂肪酸とヘキシトールに由来する部分エステルとの縮合生成物、又はエチレンオキシドと、脂肪酸とヘキシトール無水物に由来する部分エステルとの縮合生成物、例えばポリエチレンソルビタンモノオレエートであることができる。水性懸濁液はまた、1又は複数の保存剤、例えば、エチル又はn-プロピル、p-ヒドロキシベンゾエート、1又は複数の着色剤、1又は複数の香料、及びスクロースやサッカリンなどの1又は複数の甘味剤を含有しうる。
油性懸濁剤は、有効成分を、植物油、例えば落花生油、オリーブ油、ゴマ油、若しくはココナッツ油、又は流動パラフィンなどの鉱油に懸濁することによって製剤化することができる。油性懸濁剤は、増粘剤、例えば蜜蝋、固形パラフィン、又はセチルアルコールを含有しうる。上記のものなどの甘味剤及び香料を加えて、味のよい経口調整物を形成することができる。これらの組成物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤を添加することによって保存することができる。
水の添加による水性懸濁液の調製に適した分散性粉末及び顆粒では、分散剤又は湿潤剤、懸濁剤、及び1又は複数の保存剤と混ざって、有効成分がもたらされる。適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤は、すでに上で言及したものによって例示されている。追加の賦形剤、例えば甘味剤、香料、及び着色剤が存在してもよい。
本発明の医薬組成物は、水中油型乳剤の形態であってもよい。油相は、植物油、例えばオリーブ油又は落花生油、又は鉱油、例えば流動パラフィン又はこれらの混合物でありうる。適切な乳化剤は、天然ゴム、例えばアカシアゴム又はトラガカントゴム、天然のホスファチド、例えば大豆、レシチン、及び脂肪酸とヘキシトール無水物に由来するエステル又は部分エステル、例えばソルビタンモノオレエート、並びに前記部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートでありうる。乳剤はまた、甘味剤及び香料を含有してもよい。
シロップ剤とエリキシル剤は、甘味剤、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、又はショ糖で製剤化することができる。そのような製剤はまた、粘滑剤、保存剤、並びに香料及び着色剤も含んでもよい。経口液剤は、例えばシクロデキストリン、PEG、及び界面活性剤と組み合わせて調製することができる。
医薬組成物は、無菌の注射可能な水性又は油性懸濁剤の形態でありうる。この懸濁液は、上で言及されてきた適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を使用して、既知の技術に従って製剤化されうる。無菌の注射可能な調製物は、非毒性の非経口的に許容される希釈剤又は溶媒、例えば1,3-ブタンジオールの溶液中の無菌の注射可能な溶液又は懸濁液でありうる。使用可能な許容される溶媒(vehicles)及び溶媒(solvents)には、水、リンゲル液、及び等張性塩化ナトリウム溶液がある。くわえて、無菌の固定油が溶媒又は懸濁媒として従来から使用されている。この目的のために、合成モノ又はジグリセリドを含む無刺激固定油を使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は注射剤の調製に使用される。
本発明の化合物はまた、薬物の直腸投与用の坐剤の形態で投与することもできる。これらの組成物は、薬物を、常温では固体であるが直腸温度では液体であり、したがって直腸で溶けて薬物を放出することになる適切な非刺激性賦形剤と混合することによって調製することができる。そのような材料としては、カカオバターとポリエチレングリコールが挙げられる。くわえて、化合物は、溶液又は軟膏による眼内送達によって投与することができる。さらに、主題化合物の経皮送達は、イオン導入パッチなどによって達成することができる。局所使用には、本発明の化合物を含有するクリーム、軟膏、ゼリー、溶液、又は懸濁剤などが使用される。本明細書で使用される場合、局所適用は、洗口液及びうがい薬の使用も含むことを意味する。
本発明の化合物はまた、標的化可能な薬物担体として適切なポリマーである担体と結合させることもできる。そのようなポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシ-プロピル-メタクリルアミド-フェノール、ポリヒドロキシエチル-アスパルトアミド-フェノール、又はパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキシド-ポリリジンが含まれうる。さらに、本発明の化合物は、薬物の制御放出を達成するのに有用な生分解性ポリマーの類である担体、例えばポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸とポリグリコール酸のコポリマー、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、及びヒドロゲルの架橋又は両親媒性ブロックコポリマーに結合することができる。ポリマー及び半透性ポリマーマトリックスは、バルブ、ステント、チューブ、プロステーシスなどの成形品に形成されてもよい。本発明の一実施形態では、本発明の化合物は、ステント又はステントグラフトデバイスとして形成されるポリマー又は半透性ポリマーマトリックスに結合される。
本開示の医薬組成物は、1又は複数の追加の治療剤とともに製剤化することができる。1又は複数の追加の治療剤としては、コルチコステロイド、ステロイド、免疫抑制剤、又はCD20阻害剤を挙げることができる。いくつかの実施形態では、1又は複数の追加の治療剤としては、オビヌツズマブ、リツキシマブ、オクレリズマブ、シクロホスファミド、プレドニゾン、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン酢酸エステル、コルチゾン酢酸エステル、チクソコルトールピバル酸エステル、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンアルコール、モメタゾン、アムシノニド、ブデソニド、デソニド、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド、ハルシノニド、ベタメタゾン、ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム、デキサメタゾン、デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム、フルオコルトロン、ヒドロコルチゾン-17-吉草酸エステル、ハロメタゾン、ジプロピオン酸アルクロメタゾン、ベクロメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、プレドニカルバート、クロベタゾン-17-酪酸エステル、クロベタゾール-17-プロピオン酸エステル、カプロン酸フルオコルトロン、ピバル酸フルオコルトロン、酢酸フルプレドニデン、ヒドロコルチゾン-17-酪酸エステル、ヒドロコルチゾン-17-アセポン酸エステル、ヒドロコルチゾン-17-ブテプラート、シクレソニド、及びプレドニカルバートが挙げられる。併用療法のさらなる考察は、本願の「使用方法」の項に記載されている。
好ましくは、受容体と接触するC5a受容体モジュレーターの量は、例えば本明細書に記載の放射性リガンド結合アッセイ、カルシウム動員アッセイ、又は走化性アッセイを使用して測定した場合、インビトロにおいてC5aのC5a受容体への結合を阻害するのに十分であるべきである。
本発明の一実施形態では、本発明のC5aモジュレーターは、例えば、(インビトロ又は生体内のいずれかで)本発明の1又は複数の化合物をC5a受容体と、モジュレーターの受容体への結合に適した条件下で接触させることによって、C5a受容体のシグナル伝達活性を調節、好ましくは阻害するために使用される。受容体は、溶液は若しくは懸濁液中、培養若しくは単離細胞調製物中、又は患者内に存在しうる。シグナル伝達活性の調節は、カルシウムイオンカルシウム動員に対する効果を検出すること、又はC5a受容体を介する化学走性に対する効果を検出することによって評価することができる。一般に、C5aモジュレーターの有効量は、カルシウム動員アッセイでインビトロのC5a受容体シグナル伝達活性を調節する、又は遊走アッセイでC5a受容体を介する細胞走化性を調節するのに充分な量である。
本発明の化合物を使用して、インビトロ走化性アッセイにおいてC5a受容体を介する細胞走化性、好ましくは白血球(例えば好中球)走化性を阻害する場合、そのような方法は、白血球(特に霊長類白血球、とりわけヒト白血球)を1又は複数の本発明の化合物と接触させることを含む。好ましくは、濃度は、インビトロ走化性アッセイで白血球の走化性を阻害するのに十分であり、その結果対照アッセイで観察される走化性のレベルは、上記のように、本発明の化合物が加えられたアッセイで観察されるレベルよりも著しく高い。
別の実施形態では、本発明の化合物はさらに、C5a受容体調節に反応する病気に罹患している患者を治療するために使用することができる。本明細書で使用される場合、「治療する」又は「治療」という用語は、疾患修飾性治療と対症療法の両方を包含し、どちらも予防的(すなわち、症状の発症前に、予防、遅延、又は症状の重症度を軽減するため)又は治療的(すなわち、症状の発症後に、症状の重症度及び/又は期間を減らすため)でありうる。本明細書で使用される場合、C5a受容体活性の調節がC5a受容体の不適切な活性の減少をもたらす場合、病気は「C5a受容体調節に反応する」とみなされる。本明細書で使用される場合、「患者」という用語は、本明細書に記載の投薬を受けている霊長類(特にヒト)、飼いならされたコンパニオンアニマル(domesticated companion animals)(犬、猫、馬など)及び家畜(牛、豚、羊など)を含む。
炎症性障害及び関連する病気--例えば、好中球減少、敗血症、敗血症性ショック、アルツハイマー病、多発性硬化症、好中球増加、脳卒中、炎症性腸疾患(IBD)、重度の火傷に伴う炎症、肺損傷、虚血再灌流障害、変形性関節症、急性(成人)急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、慢性肺閉塞性障害(COPD)、全身性炎症反応症候群(SIRS)、アトピー性皮膚炎、乾癬、慢性蕁麻疹及び多臓器不全症候群(MODS)、溶血性尿毒症症候群、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)。さらに、インスリン依存性糖尿病(糖尿病性網膜症を含む)、ループス腎症、ヘイマン腎炎、膜性腎炎及び他の形態の糸球体腎炎、接触過敏反応、並びに例えば血液の体外循環の間に(例えば血液透析の間若しくは人工心肺を介して、例えば冠状動脈バイパス移植や心臓弁置換などの血管手術に関連して)、又は他の人工血管若しくは容器表面(例えば心室補助装置、人工の機械の心臓(artificial heart machines)、輸血チューブ、血液保存バッグ、血漿交換、血小板アフェレシスなど)との接触に関連して生じるような、補体活性化を引き起こしうる血液の人工表面の接触に起因する炎症に関連する病的続発症も含まれる。また、固形臓器移植を含む移植に起因するものなどの虚血/再灌流障害、及び虚血再灌流障害や、虚血性大腸炎、心虚血などの症候群も含まれる。本発明の化合物は、加齢黄斑変性の治療にも有用でありうる(Hageman et al,P.N.A.S.102:7227-7232,2005)。
心血管及び脳血管障害--例えば、心筋梗塞、冠動脈血栓症、血管閉塞、術後血管再閉塞、アテローム性動脈硬化症、外傷性中枢神経系損傷、及び虚血性心疾患。一実施形態において、本発明の化合物の有効量は、心筋梗塞又は血栓症のリスクがある患者(すなわち、限定されないが、肥満、喫煙、高血圧、高コレステロール血症、心筋梗塞又は血栓症の既往歴又は遺伝的病歴などの心筋梗塞又は血栓症について認識されている危険因子を1又は複数有する患者)に、心筋梗塞又は血栓症のリスクを減らすために投与することができる。
腫瘍性疾患又は障害--例えば、黒色腫、肺がん、リンパ腫、肉腫、癌腫、線維肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、血管肉腫、リンパ管肉腫、滑膜腫、中皮腫、髄膜腫、白血病、リンパ腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、扁平上皮癌腫、基底細胞癌腫、腺癌、乳頭癌、嚢胞腺癌、気管支癌、腎細胞癌、肝細胞癌、移行上皮癌、絨毛癌、セミノーマ、胚性癌、ウィルムス腫瘍、多形性腺腫、肝細胞乳頭腫、尿細管腺腫、嚢胞腺腫、乳頭腫、腺腫、平滑筋腫、横紋筋腫、血管腫、リンパ管腫、骨腫、軟骨腫、脂肪腫及び線維腫。
血管炎の疾患--血管炎疾患は血管の炎症を特徴とする。白血球の浸潤は血管壁の破壊につながり、補体経路は白血球の遊走の開始及び炎症部位に現れる結果として生じる損傷において大きな役割を果たすと考えられている(Vasculitis,Second Edition,Edited by Ball and Bridges,Oxford University Press,pp 47-53,2008)。本発明で提供される化合物は、白血球破砕性血管炎、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎、免疫血管炎ウェゲナー肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎、チャーグ・ストラウス症候群、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病、結節性多発性炎、急速進行性糸球体腎炎(RPGN)、クリオグロブリン血症、巨細胞性動脈炎(GCA)、ベーチェット病、高安動脈炎(TAK)の治療に使用することができる。
HIV感染症とエイズ--本明細書で提供されるC5a受容体モジュレーターは、HIV感染の抑制、エイズの進行の遅延、又は症状若しくはHIV感染及びエイズの重症度の軽減に使用することができる。
神経変性障害及び関連疾患--さらなる態様の範囲内で、本明細書で提供されるC5aアンタゴニストは、心肺バイパス手術及び関連手順に関連するアルツハイマー病、多発性硬化症、及び認知機能低下の治療に使用することができる。
本発明の一実施形態では、本発明の化合物は、敗血症(及び関連障害)、COPD、関節リウマチ、ループス腎炎、及び多発性硬化症からなる群より選択される疾患の治療に使用することができる。
一般に、本明細書で提供される治療法は、患者に本明細書で提供される1又は複数の化合物の有効量を投与することを含む。適した患者には、本明細書で特定される障害又は疾患に罹患している又は罹患しやすい(すなわち予防的治療)患者が含まれる。本明細書に記載の治療に向いた典型的な患者としては、哺乳動物、特に霊長類、特にヒトが挙げられる。他の適した患者としては、イヌ、ネコ、ウマなどの飼いならされたコンパニオンアニマル、又はウシ、ブタ、ヒツジなどの家畜動物が挙げられる。
一般に、本明細書で提供される治療法は、患者に本明細書で提供される1又は複数の化合物の有効量を投与することを含む。好ましい実施形態では、本発明の化合物は、患者(例えばヒト)に経口的又は局所的に投与されることが好ましい。有効量は、C5a受容体活性を調節するのに充分な量及び/又は患者によって示される症状を軽減若しくは緩和するのに充分な量でありうる。好ましくは、投与量は、インビトロで白血球(例えば好中球)走化性を検出可能な程度に阻害するのに十分に高い化合物(又は化合物がプロドラッグの場合、その活性代謝物)の血漿濃度を得るのに十分である。治療レジメンは、使用される化合物と治療される特定の病気によって異なりうる。ほとんどの障害の治療の場合、1日4回又はそれより少ない投与の頻度が好ましい。一般に、1日2回の投与レジメンがより好ましく、1日1回の投与が特に好ましい。しかし、特定の患者の具体的な投与量レベル及び治療レジメンは、使用される特定の化合物の活性、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食事、投与時間、投与経路、排泄率、薬物の組み合わせ(すなわち患者に投与されている他の薬物)、及び治療を受けている特定の疾患の重症度、並びに処方医の判断を含むさまざまな要因に依存することになることが理解されるであろう。一般に、効果的な治療を提供するのに充分な最小投与量の使用が好ましい。患者は一般に、治療又は予防される病気に適した医学的又は獣医学的基準を用いて、治療有効性についてモニターされる。
1日あたり体重1キログラムにつき約0.1mg~約140mg程度の投与量レベルは、病原性C5a活性を伴う病気の治療又は予防に有用である(1日あたりヒト患者1人につき約0.5mg~約7g)。単一の剤形を製造するために担体材料と組み合わせることができる有効成分の量は、治療される宿主及び特定の投与様式に応じて変わることになる。一般に、投与単位形態は約1mg~約500mgの有効成分を含むことになる。経口投与、経皮投与、静脈内投与、又は皮下投与された化合物については、5ng(ナノグラム)/ml~10μg(マイクログラム)/ml血清の血清濃度を達成するのに充分な量の化合物が投与されることが好ましく、より好ましくは20ng~1μg/ml血清の血清濃度を達成するのに充分な化合物が投与され、最も好ましくは50ng/ml~200ng/ml血清の血清濃度を達成するのに充分な化合物が投与されるべきである。滑膜への直接注射(関節炎の治療)の場合、約1マイクロモルの局所濃度を達成するのに充分な化合物が投与されるべきである。
投与の頻度も、使用される化合物と治療される特定の疾患に応じ異なりうる。しかし、ほとんどの障害の治療には、1日4回、1日3回、又はそれよりも少ない投与レジメンが好ましく、1日1回又は1日2回の投与レジメンが特に好ましい。ただし、特定の患者の具体的な投与量レベルは、使用される特有の化合物の活性、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食事、投与時間、投与経路、排泄率、薬物の組み合わせ(すなわち患者に投与されている他の薬物)、治療を受けている特定の疾患の重症度、及び処方医の判断を含む他の要因に依存することになる。
個別に投与されるか、又は同じ医薬組成物で投与される、本発明の化合物又は組成物と組み合わせることができる1又は複数の追加の治療剤の例としては、限定されないが、以下が挙げられる。(a)VLA-4アンタゴニスト;(b)ステロイドとコルチコステロイド、例えば、ベクロメタゾン、ベタメタゾン(ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム、吉草酸ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾンを含む)、プレドニゾン、プレニソロン、メチルプレドニゾロン、モメタゾン、デキサメタゾン(デキサメタゾンリン酸エステルナトリウムを含む)、フルチカゾン、コルチゾン(コルチゾン酢酸エステルを含む)ヒドロコルチゾン(ヒドロコルチゾン酢酸エステル、ヒドロコルチゾン-17-吉草酸エステル、ヒドロコルチゾン-17-酪酸エステル、ヒドロコルチゾン-17-アセポン酸エステル、ヒドロコルチゾン-17-ブテプラートを含む)、ブデソニド、デソニド、フルオシノニド(フルオシノロンアセトニドを含む)、トリアムシノロン(トリアムシノロンアセトニド及びトリアムシノロンアルコールを含む)、チクソコルトール(チクソコルトールピバル酸エステルを含む)フルオコルトロン(カプロン酸フルオコルトロン及びピバル酸フルオコルトロンを含む)、アムシノニド、ハルシノニド、ハロメタゾン、酢酸フルプレドニデン、サルメテロール、サルメテロール、サルブタモール、シクレソニド、フォルメテロール、アルクロメタゾン(ジプロピオン酸アルクロメタゾンを含む)、プレドニカルバート、クロベタゾン(クロベタゾン-17-ブトレートを含む)、クロベタゾール(クロベタゾール-17-プロピオン酸エステルを含む);(c)免疫抑制剤、例えば、シクロスポリン(シクロスポリンA、Sandimmune(登録商標)、Neoral(登録商標))、タクロリムス(FK-506、Prograf(登録商標))、ラパマイシン(シロリムス、Rapamune(登録商標))と他のFK-506タイプ免疫抑制剤、及びミコフェノール酸エステル(mycophenolate)、例えばミコフェノール酸モフェチル(セルセプト8);(d)抗ヒスタミン薬(H1-ヒスタミンアンタゴニスト)、例えば、ブロモフェニラミン、クロルフェニラミン、デキスクロイフェニラミン、トリプロリジン、クレマスチン、ジフェンヒドラミン、ジフェニルピラリン、トリペレナミン、ヒドロキシジン、メトジラジン、プロメタジン、トリメプラジン、アザタジン、シプロヘプタジン、アンタゾリン、フェニラミンピリラミン、アステミゾール、テルフェナジン、ロラタジン、セチリジン、フェキソフェナジン、デスカルボエトキシロラタジンなど;(e)非ステロイド性抗喘息薬(例えば、テルブタリン、メタプロテレノール、フェノテロール、イソエタリン、アルブテロール、ビトルテロール、及びピルブテロール)、テオフィリン、クロモリンナトリウム、アトロピン、臭化イプラトロピウム、ロイコトリエンアンタゴニスト(例えば、ザフムルカスト、モンテルカスト、プランルカスト、イラルカスト、ポビルカスト、及びSKB-106,203)、ロイコトリエン生合成阻害剤(ジロートン、BAY-1005);(f)非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、例えば、プロピオン酸誘導体(例えば、アルミノプロフェン、ベノキサプロフェン、ブクロクス酸、カルプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドプロフェン、ケトプロフェン、ミロプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピルプロフェン、プラノプロフェン、スプロフェン、チアプロフェン酸、及びチオキサプロフェン)、酢酸誘導体(例えば、インドメタシン、アセメタシン、アルクロフェナク、クリダナク、ジクロフェナク、フェンクロフェナク、フェンクロジン酸、フェンチアザック、フロフェナク、イブフェナク、イソキセパック、オックスピナック、スリンダク、チオピナック、トルメチン、ジドメタシン、及びゾメピラク)、フェナム酸誘導体(例えば、フルフェナム酸、メクロフェナム酸、メフェナム酸、ニフルム酸、及びトルフェナム酸)、ビフェニルカルボン酸誘導体(例えば、ジフルニサル及びフルフェニサル)、オキシカム(例えば、イソキシカム、ピロキシカム、スドキシカム、及びテノキシカン)、サリチレート(例えば、アセチルサリチル酸及びスルファサラジン)、並びにピラゾロン(例えば、アパゾン、ベズピペリロン、フェプラゾン、モフェブタゾン、オキシフェンブタゾン、及びフェニルブタゾン);(g)セレコキシブ(Celebrex(登録商標))やロフェコキシブ(Vioxx(登録商標))などのシクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害剤;(h)ホスホジエステラーゼIV型(PDE IV)の阻害剤;(i)オーラノフィンやオーロチオグルコースなどの金化合物;(j)エタネルセプト(エンブレル10);(k)シクロホスファミド;(l)オルソクローン(OKT3)や、ダクリズマブ(Zenapax(登録商標))、バシリキシマブ(Simulect(登録商標))、インフリキシマブ(Remicade(登録商標))などの抗体療法;(m)オビヌツズマブや、リツキシマブ、オクレリズマブなどのCD20を標的とする抗体療法;(n)化学療法剤、例えば、アントラサイクリン(例えば、ダウノルビシン(ダウノマイシン;ルビドマイシン)、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、及びバルルビシン)、ミトキサントロン、並びにピキサントロン;白金をベースとする薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、サトラプラチン、ピコプラチン、ネダプラチン、トリプラチン、及びリポプラチン);4-ヒドロキシタモキシフェン(アフィモキシフェン)やN-デスメチル-4-ヒドロキシタモキシフェン(endoxifen)などのタモキシフェンとその代謝物;パクリタキセル(タキソール)やドセタキセルなどのタキサン;アルキル化剤(例えば、メクロレタミン(HN2)や、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファラン(L-サルコリシン)、クロランブシルなどのナイトロジェンマスタード);エチレンイミンとメチルメラミン(例えば、ヘキサメチルメラミン、チオテパ、ブスルファンなどのスルホン酸アルキル、カルムスチン(BCNU)や、ロムスチン(CCNLJ)、セムスチン(メチル-CCN-U)、ストレプトゾシン(streptozoein)(ストレプトゾトシン)などのニトロソ尿素、及びデカルバジン(DTIC;ジメチルトリアゼノイミダゾールカルボキサミドなどのトリアゼン));代謝拮抗剤(例えば、メトトレキサート(アメトプテリン)などの葉酸アナログ、フルオロウラシル(5-フルオロウラシル;5-FU)や、フロクスウリジン(フルオロデオキシウリジン;FUdR)、シタラビン(シトシンアラビノシド)などのピリミジンアナログ、及びメルカプトプリン(6-メルカプトプリン;6-MP)、チオグアニン(6-チオグアニン;6-TG)、ペントスタチン(2’-デオキシコフォニシン)などのプリンアナログと関連阻害剤);(o)ケモカイン受容体の他のアンタゴニスト、特にCXCR2、CXCR3、CCR2、CCR3、CCR4、CCR7、CX3CR1、及びCXCR6。
治療される疾患又は障害は、どの追加の治療剤又は複数の治療剤が、本発明の化合物と組み合わせて最も適切に投与されるかを決定することになり、そのような決定は当業者によってなされうる。
本発明の化合物の第2の活性成分に対する重量比は変えることができ、各成分の有効投与量に依存することになる。一般に、それぞれの有効投与量が使用されることになる。したがって、例えば、本発明の化合物をNSAIDと組み合わせる場合、本発明の化合物のNSAIDに対する重量比は一般に約1000:1~約1:1000、好ましくは約200:1~約1:200の範囲をとることになる。一般に、本発明の化合物と他の有効成分との組み合わせも前述の範囲内であることになるが、いずれの場合にも、各有効成分の有効投与量が使用されるべきである。
本明細書で提供される化合物はまた、さまざまな周知の細胞分離方法で使用することができる。例えば、モジュレーターを、インビトロでC5a受容体を固定することによって単離する(例えば受容体発現細胞を単離する)ための親和性リガンドとして使用するために、組織培養プレート又は他の支持体の内面に結合することができる。1つの好ましい用途では、フルオレセインなどの蛍光マーカーに結合したモジュレーターを細胞と接触させ、次いで細胞を蛍光活性化細胞選別(FACS)によって分析(又は単離)する。
以下の例は説明のために提供され、特許請求される発明を限定するものではない。
以下で使用する試薬及び溶媒は、Aldrich Chemical Co.(米国ウィスコンシン州ミルウォーキー)などの商業的な供給元から入手することができる。1H-NMRスペクトルは、Varian Mercury 400MHz NMR分光計で記録した。TMSと相対的に重要なピークが形成され、多重度(s、シングレット;d、ダブレット;t、トリプレット;q、カルテット;m、マルチプレット)及びプロトン数の順で表に示される。質量分析の結果は、電荷に対する質量の比率として報告され、その後に(括弧内で)各イオンの相対存在量が続く。実施例では、最も一般的な原子同位体を含有するM+H(又は前述のようにM-H)イオンの単一のm/e値が報告されている。同位体パターンは、すべての場合において予想される式に対応する。エレクトロスプレーイオン化(ESI)質量分析は、HP1100 HPLCを試料送達に使用して、ヒューレット・パッカードMSDエレクトロスプレー質量分析計で行った。ふつうは分析物をメタノールに0.1mg/mLで溶かし、1マイクロリットルを送達溶媒とともに質量分析計に注入し、100~1500ダルトンでスキャンした。化合物はすべて、送達溶媒として1%ギ酸を含むアセトニトリル/水を使用してポジティブESIモードで分析することができた。また、以下に示す化合物は、送達系としてアセトニトリル/水中の2mM NH4OAcを使用してネガティブESIモードでも分析することができた。
以下の略称が、実施例及び本発明の明細書全体を通して使用される。
EtOH:エタノール
EtONa:ナトリウムエトキシド
THF:テトラヒドロフラン
TLC:薄層クロマトグラフィー
MeOH:メタノール
本発明の範囲内の化合物は、当業者に公知のさまざまな反応を用いて、以下に記載するように合成することができる。また、当業者であれば、代替方法を用いて本発明の標的化合物を合成できること、及び本文書の本文内に記載の方法が網羅的ではないが、対象の化合物に広く適用可能で実用的な経路を提供することを認識するであろう。
本特許で請求されある種の分子は、さまざまなエナンチオマー及びジアステレオマーの形で存在する可能性があり、これらの化合物のすべてのそのような変形が特許請求される。
本書で重要な化合物を合成するために使用される実験手順の詳細な記載は、それら化合物を特定する物理データ及びそれら化合物に関連する構造描写によって記載される分子をもたらす。
また当業者であれば、有機化学の標準的なワークアップ手順の間に、酸及び塩基が頻繁に使用されることがわかるであろう。本特許に記載の実験手順の間に、親化合物の塩が必要な固有の酸性度又は塩基性度を有する場合、それらの塩が生成されることがある。
tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートの合成
注意:ジアゾニウムの形成は潜在的に危険であり、取り扱いに注意し、適切な個人用保護具を着用されたい!
ステップa:90mLの濃塩酸を入れた250mLフラスコに、2,6-ジエチルアニリン(10g、67mmol)を磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を30分間撹拌し、内部温度が-5℃に達するまで氷塩浴で冷却した。内部温度を5℃未満に維持しながら、上記混合物に亜硝酸ナトリウム(5.5g、80mmol)の水溶液(60mL)をゆっくりと加えた。
それとは別に、塩化スズ(II)二水和物(31.6g、140mmol)を、濃塩酸(60mL)を入れた500mLの三ツ口丸底フラスコに機械的に攪拌しながら加えた。次いで、得られた溶液を氷浴で冷やした。
次いで、ジアゾニウムスラリーを、冷却した塩化スズ溶液の入った500mLフラスコに激しく攪拌しながら濾過した。90分後、反応混合物を500mL三角フラスコに移し、フラスコを水(20mL)及びクロロホルム(8mL)で洗い流した。合わせた混合物を一晩室温で撹拌した。液体層全体をデカントして、湿った固体を得た。そのようにして回収された材料を真空下で1日乾燥させ、次いで、オーバーヘッドメカニカルスターラー備えた500mLの三ツ口丸底フラスコに移し、エーテル(180mL)とともに撹拌した。得られた混合物を氷浴で冷やし、内部温度を12℃未満に維持しながら、上記混合物にNaOH溶液(10N、30mL)をゆっくりと加えた。添加後、混合物を氷上に2時間静置した。エーテル層を500mLフラスコにデカントし、塩化水素ガスの流れを攪拌しながらエーテル溶液に通気した。得られた沈殿物を濾過によって集め、(2,6-ジエチルフェニル)ヒドラジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C10H17N2[M+H]+のm/z計算値165.1、実測値165.1
ステップb:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(8mL、46.0mmol)を、(2,6-ジエチルフェニル)ヒドラジン塩酸塩(8g、39.9mmol)と、tert-ブチル3-シアノ-4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(5g、22.3mmol)と、EtOH(60mL)の混合物に、250mL丸底フラスコ内で磁気攪拌下にて加えた。得られた混合物を還流下で3時間撹拌した。氷酢酸(12mL、208mmol)を加え、得られた混合物を還流下でさらに2分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をEtOAcに溶かし、NaOH溶液(2N)、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~55%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-アミノ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C21H31 N4O2[M+H]+のm/z計算値371.2、実測値371.2
注意:ジアゾニウムの形成は潜在的に危険であり、取り扱いに注意し、適切な個人用保護具を着用されたい!
亜硝酸イソペンチル(4mL、28.6mmol)を室温で、tert-ブチル3-アミノ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(3g、8.1mmol)と、CuBr(4g、27.9mmol)と、MeCN(50mL)の混合物に、250mL丸底フラスコ内で磁気攪拌下にてゆっくりと加えた。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、EtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、飽和NH4Cl溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の2~25%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C21H29BrN3O2[M+H]+のm/z計算値434.1、実測値434.2
7-クロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドールの合成
ステップa:THF中の臭化ビニルマグネシウムの溶液(1M、60mL、60mmol)を、無水THF中の4-ブロモ-1-クロロ-2-ニトロベンゼン(4.7g、19.9mmol)の溶液(50mL)に、N
2下にて-60℃で激しく攪拌しながら素早く加えた。反応混合物を同じ温度で撹拌し、1.5時間かけて-30℃まで温めた。反応を飽和NH
4Cl溶液でクエンチし、混合物を1時間かけて室温まで温めた。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の2~20%EtOAc)で精製して、4-ブロモ-7-クロロ-1H-インドールを得た。MS:(ES)C
8H
6BrClN[M+H]
+のm/z計算値229.9、実測値229.9
ステップb:p-ジオキサン(12mL)中の、4-ブロモ-7-クロロ-1H-インドール(1.7g、7.4mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(3.4g、13.4mmol)と、KOAc(3g、30.6mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(800mg、0.97mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、100℃で3時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%EtOAc)で精製して、7-クロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドールを得た。MS:(ES)C15H20BFNO2[M+H]+のm/z計算値276.1、実測値276.1
2,3-ジフルオロ-5-(1-メチルエチル)ピリジンの合成
ジオキサン(150mL)と水(40mL)の混合物中の、5-ブロモ-2,3-ジフルオロピリジン(9.0g、46mmol)と、4,4,5,5-テトラメチル-2-(1-メチルエテニル)-1,3,2-ジオキサボロラン(11g、65mmol)と、炭酸ナトリウム(15g、140mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(2.0g、2.4mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、1時間還流した。ジオキサンを真空下で除去し、残渣をジクロロメタンと水に溶かした。有機相を分離し、セライトに通して濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5%EtOAc)で精製して、2,3-ジフルオロ-5-(1-メチルエテニル)ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.04(t,J=1.9Hz,1H),7.58-7.65(m,1H),5.39(s,1H),5.22(s,1H),2.14(s,3H)
EtOAc(100mL)に溶かした上記2,3-ジフルオロ-5-(1-メチルエテニル)ピリジン(5.9g、38mmol)に、10%Pd/C(デグサタイプE101NE/W、420mg)を加えた。混合物を1気圧の水素下で17時間撹拌した。反応が完了したら、混合物をセライトに通して濾過し、溶媒を真空下で除去して、2,3-ジフルオロ-5-(1-メチルエチル)ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.82(t,J=1.7Hz,1H),7.38-7.45(m,1H),2.91-3.10(m,1H),1.27(d,J=7.2Hz,6H)
tert-ブチル4-ブロモ-6-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-カルボキシレートの合成
ステップa:メチル4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンゾエート(5.5g、21.9mmol)と、濃H
2SO
4(25mL)と、HNO
3(25mL)の混合物を、室温で0.5時間撹拌した。次いでそれを氷上に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、ロータリーエバポレーター上で減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフ(0~40%EtOAc/ヘキサン)で精製して、メチル4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-3-ニトロベンゾエートを得た。MS:(ES)C
8H
4BrF
2NO
4[M+H]
+のm/z計算値295.1、実測値295.1
ステップb:メチル4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-3-ニトロベンゾエート(6.0g、20.2mmol)とNH3/ジオキサン(0.5M、200mL、100mmol)の混合物を、60℃で1時間攪拌した。次いで、混合物にNH3/MeOH(1.0M、100mL、100mmol)を加え、同じ温度でさらに15分間加熱を続けた。次いでそれを室温まで冷やし、水に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、ロータリーエバポレーター上で減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフ(0~100%EtOAc/ヘキサン)で精製して、メチル2-アミノ‐4-ブロモ-6-フルオロ-3-ニトロベンゾエートを得た。MS:(ES)C8H6BrFN2O4[M+H]+のm/z計算値292.0、実測値292.0
ステップc:メチル2-アミノ‐4-ブロモ-6-フルオロ-3-ニトロベンゾエート(3.6g、12.2mmol)と、Fe(25g、447mmol)と、NH4Cl(30g、560mmol)と、オルトギ酸トリメチル(50mL)と、ギ酸(70mL)と、IPA(120mL)と、濃H2SO4(25mL)と、HNO3(25mL)の混合物を、80℃で5時間攪拌した。次いでそれを室温まで冷やし、20%MeOH/DCMで希釈し、セライトに通して濾過した。濾液を集め、ロータリーエバポレーター上で減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフ(0~100%EtOAc/ヘキサン)で精製して、メチル4-ブロモ-6-フルオロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-7-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C9H6BrFN2O2[M+H]+のm/z計算値272.2、実測値272.2
ステップd:THF(7mL)中のメチル4-ブロモ-6-フルオロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-7-カルボキシレート(0.64g、2.35mmol)とLiAlH4(3.3mL、1M/エーテル、3.3mmol)混合物を、0℃で1時間攪拌した。次いでそれをNH4OH水溶液に注ぎ、IPA/CHCl3で抽出した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、ロータリーエバポレーター上で減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフ(0~30%MeOH/EtOAc)で精製して、(4-ブロモ-6-フルオロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-7-イル)メタノールを得た。MS:(ES)C8H6BrFN2O[M+H]+のm/z計算値243.9、実測値243.9
DCM(25mL)中の、(4-ブロモ-6-フルオロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-7-イル)メタノール(0.48g、1.96mmol)と、(BOC)2O(2.0g、9.2mmol)と、DMAP(0.36g、3mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。次いでそれをNaHCO3水溶液に注ぎ、DCMで抽出した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、ロータリーエバポレーター上で減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフ(0~60%EtOAc/ヘキサン)で精製して、tert-ブチル4-ブロモ-6-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C13H14BrFN2O3[M+H]+のm/z計算値344.0、実測値344.0
tert-ブチル4-ブロモ-7-クロロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-1-カルボキシレートの合成
ステップa:70mLのTFA中の2-ブロモ-5-クロロピリジン(25g、0.13mol)の溶液に、H
2O
2の35%(重量/重量)水溶液を滴下した。溶液を70℃で16時間加熱し、次いで飽和亜硫酸ナトリウム溶液でクエンチした。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の70%EtOAc)で精製して、2-ブロモ-5-クロロピリジン1-オキシドを得た。MS:(ES)C
5H
3BrClNO[M+H]
+のm/z計算値207.9、実測値207.9
ステップb:100mLのH2SO4中の2-ブロモ-5-クロロピリジン1-オキシドの溶液に0℃で、46mLのHNO3を滴下した。溶液を65℃で16時間加熱した。次いで250mLのH2Oでクエンチした。混合物を室温で一晩撹拌し、沈殿物を濾過し、集めた。固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでさらに精製して、2-ブロモ-5-クロロ-4-ニトロピリジン1-オキシド2-ブロモ-5-クロロピリジン1-オキシドを得た。MS:(ES)C5H2BrClN2O3[M+H]+のm/z計算値252.9、実測値252.9
ステップc:3mLのDCM中のPBr3(1.32mL、14.3mmol)の溶液に、2-ブロモ-5-クロロ-4-ニトロピリジン1-オキシド2-ブロモ-5-クロロピリジン1-オキシド(1.5g、6.0mmol)を少しずつ加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。次いで0℃まで冷やし、氷水でゆっくりとクエンチした。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の10%酢酸エチル)で精製して、2-ブロモ-5-クロロ-4-ニトロピリジンを得た。
ステップd:26mLのTHF中の2-ブロモ-5-クロロ-4-ニトロピリジン(1.6g、6.6mmol)の溶液に-78℃で、THF中の1.0Mビニルマグネシウムブロミドの溶液(23.2mL、23.2mmol)を滴下した。溶液を-78℃で30分間撹拌し、次いで1N HClの溶液でゆっくりとクエンチした。水層と有機層を分離し、水層を酢酸エチルで洗浄した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の40%酢酸エチル)で精製して、4-ブロモ-7-クロロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジンを得た。MS:(ES)C7H4BrClN2[M+H]+のm/z計算値230.9、実測値230.9
ステップe:2.6mLのアセトニトリル中の4-ブロモ-7-クロロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン(0.3g、1.3mmol)の溶液に、二炭酸ジ-tert-ブチル(0.6mL、2.6mmol)と、それに続くDMAP(0.16g、1.3mmol)を加えた。溶液を室温で15分間撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の10%酢酸エチル)で精製して、tert-ブチル4-ブロモ-7-クロロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-1-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C12H12BrClN2O2[M+H]+のm/z計算値331.0、実測値331.0
実施例1
3-(6-クロロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:ヨードメタン(1.5mL、24mmol)を、DMF(40mL)中の、4-ブロモ-2‐クロロ-6-ニトロフェノール(3.2g、12.7mmol)とK
2CO
3(3g、21.7mmol)の懸濁液に、250mL丸底フラスコ内で磁気攪拌下にて加えた。得られた混合物を45℃で4時間撹拌し、EtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の2~25%EtOAc)で精製して、5-ブロモ-1-クロロ-2-メトキシ-3-ニトロベンゼンを得た。MS:(ES)C
7H
6BrClNO
3[M+H]
+のm/z計算値265.9、実測値265.9
THF中の臭化ビニルマグネシウムの溶液(1M、40mL、40mmol)を、無水THF中の5-ブロモ-1-クロロ-2-メトキシ-3-ニトロベンゼン(3.2g、12mmol)の溶液(40mL)に、N2下にて-60℃で激しく攪拌しながら素早く加えた。反応混合物を1.5時間かけて-30℃まで温めた。反応を飽和NH4Cl溶液でクエンチし、混合物を1時間かけて室温まで温めた。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の2~20%EtOAc)で精製して、4-ブロモ-6-クロロ-7-メトキシ-1H-インドールを得た。MS:(ES)C9H8BrClNO[M+H]+のm/z計算値259.9、実測値259.9
ステップb:DMSO(10mL)中の、4-ブロモ-6-クロロ-7-メトキシ-1H-インドール(1.2g、4.6mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(2.4g、9.5mmol)と、KOAc(2.3g、23.4mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(600mg、0.73mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、120℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%EtOAc)で精製して、6-クロロ-7-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドールを得た。MS:(ES)C15H20BClNO3[M+H]+のm/z計算値308.1、実測値308.1
ステップc:p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(600mg、1.4mmol)と、6-クロロ-7-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(550mg、1.8mmol)と、K2CO3(500mg、3.6mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(300mg、0.37mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-(6-クロロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C30H36ClN4O3[M+H]+のm/z計算値535.2.1、実測値535.2
上記tert-ブチル3-(6-クロロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートをジクロロメタン(5mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)を入れた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、3-(6-クロロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C25H29ClN4O[M+H]+のm/z計算値435.2、実測値435.2
ステップd:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.2mL、1.15mmol)を、MeCN(10mL)中の、3-(6-クロロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(100mg、0.21mmol)と、2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(45mg、0.25mmol)と、Li2CO3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を75℃で30分間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の40%EtOAc)で精製し、続いてMeOH中で粉砕して、3-(6-クロロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.48(s,2H),8.46(s,1H),7.06-7.27(m,4H),6.62(d,J=1.0Hz,1H),6.42-6.49(m,1H),4.83(s,2H),4.36(t,J=5.7Hz,2H),4.00(s,3H),3.03(t,J=5.7Hz,2H),2.10-2.40(m,4H),0.80-1.08(m,6H)。MS:(ES)C30H29ClF3N6O[M+H]+のm/z計算値581.2、実測値581.2
実施例2
2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:THF中の臭化ビニルマグネシウムの溶液(1M、70mL、70mmol)を、無水THF中の5-ブロモ-1-フルオロ-2-メチル-3-ニトロベンゼン(5.0g、21.3mmol)の溶液(40mL)に、N
2下にて-60℃で激しく撹拌しながら素早く加えた。反応混合物を1.5時間かけて-30℃まで温めた。反応を飽和NH
4Cl溶液でクエンチし、混合物を1時間かけて室温まで温めた。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の2~20%EtOAc)で精製して、4-ブロモ-6-フルオロ-7-メチル-1H-インドールを得た。MS:(ES)C
9H
8BrFN[M+H]
+のm/z計算値227.9、実測値227.9
ステップb:p-ジオキサン(12mL)中の、4-ブロモ-6-フルオロ-7-メチル-1H-インドール(1.0g、4.4mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(2.0g、7.9mmol)と、KOAc(2g、20.4mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(600mg、0.73mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、100℃で3時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%EtOAc)で精製して、6-フルオロ-7-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドールを得た。MS:(ES)C15H20BFNO2[M+H]+のm/z計算値276.1、実測値276.1
ステップc:p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(500mg、1.2mmol)と、6-フルオロ-7-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(260mg、0.94mmol)と、K2CO3(500mg、3.6mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(100mg、0.12mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%EtOAc)で精製して、tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C30H36FN4O2[M+H]+のm/z計算値503.2、実測値503.2
上記tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートをジクロロメタン(5mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)を入れた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C25H28FN4[M+H]+のm/z計算値403.2、実測値403.2
ステップd:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.2mL、1.15mmol)を、DMSO(5mL)中の、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(50mg、0.11mmol)と、2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(45mg、0.25mmol)と、Li2CO3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を75℃で30分間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の40%EtOAc)で精製し、続いてMeOH中で粉砕して、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.48(s,2H),8.17(s,1H),7.18-7.29(m,2H),7.05(d,J=7.8Hz,2H),6.37-6.49(m,2H),4.84(s,2H),4.35(t,J=5.9Hz,2H),3.04(t,J=5.9Hz,2H),2.34(d,J=1.5Hz,3H),2.10-2.33(m,4H),0.80-1.08(m,6H)。MS:(ES)C30H29F4N6[M+H]+のm/z計算値549.2、実測値549.2
実施例3
2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:THF中の臭化ビニルマグネシウムの溶液(1M、60mL、60mmol)を、無水THF中の5-ブロモ-1-クロロ-2-メチル-3-ニトロベンゼン(5.0g、20mmol)の溶液(100mL)に、N
2下にて-40℃で激しく撹拌しながら素早く加えた。反応混合物を同じ温度で1.5時間撹拌した。反応を飽和NH
4Cl溶液でクエンチし、混合物を1時間かけて室温まで温めた。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(4~6%メチルtert-ブチルエーテル/ヘキサン)で精製して、4-ブロモ-6-クロロ-7-メチル-1H-インドールを得た。MS:(ES)C
9H
8BrClN[M+H]
+のm/z計算値243.9、実測値243.9
ステップb:p-ジオキサン(12mL)中の、4-ブロモ-6-クロロ-7-メチル-1H-インドール(1.0g、4.1mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(2.0g、7.9mmol)と、KOAc(2g、20.4mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(600mg、0.73mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、100℃で3時間攪拌した。
反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%EtOAc)で精製して、6-クロロ-7-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドールを得た。MS:(ES)C15H20BClNO2[M+H]+のm/z計算値292.1、実測値292.1
ステップc:p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(380mg、0.87mmol)と、6-クロロ-7-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(250mg、0.86mmol)と、K2CO3(290mg、2.1mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(160mg、0.19mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-(6-クロロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C30H36ClN4O2[M+H]+のm/z計算値519.2、実測値519.2
上記tert-ブチル3-(6-クロロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートをジクロロメタン(5mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)を入れた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、3-(6-クロロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C25H28FN4[M+H]+のm/z計算値419.2、実測値419.2
ステップd:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.58mmol)を、DMSO(5mL)中の、3-(6-クロロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(46mg、0.10mmol)と、2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(45mg、0.25mmol)と、Li2CO3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を75℃で2時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の40%EtOAc)で精製し、続いてMeOH中で粉砕して、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.49(s,2H),8.21(s,1H),7.06-7.36(m,4H),6.69(s,1H),6.47(d,J=3.1Hz,1H),4.84(s,2H),4.37(t,J=5.9Hz,2H),3.04(t,J=5.9Hz,2H),2.34(s,3H),2.10-2.33(m,4H),0.80-1.08(m,6H)。MS:(ES)C30H29ClF3N6[M+H]+のm/z計算値565.2、実測値565.2
実施例4
3-(6-クロロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.58mmol)を、MeCN(5mL)中の、3-(6-クロロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(46mg、0.10mmol)と、2,3-ジフルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(20mg、0.11mmol)と、Li
2CO
3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を75℃で2時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の40%EtOAc)で精製し、続いてMeOH中で粉砕して、3-(6-クロロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.16-8.21(m,2H),7.03-7.40(m,5H),6.67(d,J=0.6Hz,1H),6.48(dd,J=2.1,3.3Hz,1H),4.63(br s,2H),4.07(t,J=5.8Hz,2H),3.11(t,J=5.8Hz,2H),2.45(s,3H),2.10-2.33(m,4H),0.80-1.08(m,6H)。MS:(ES)C
31H
29ClF
4N
5[M+H]
+のm/z計算値582.2、実測値582.2
実施例5
2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-5-(5-イソプロピルピリミジン-2-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:ジオキサン(15mL)中の、4-ブロモ-7-フルオロ-1H-インドール(1.00g、4.67mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.31g、5.14mmol)と、KOAc(1.15g、11.7mmol)の懸濁液に、Pd(dppf)Cl
2.CH
2Cl
2(416mg、0.51mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、100℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷やし、EtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~30%EtOAc)で精製して、7-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドールを得た。MS:(ES)C
14H
18BFNO
2[M+H]
+のm/z計算値262.1、実測値262.1
ステップb:p-ジオキサン(12mL)と水(3mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(490mg、1.13mmol)と、7-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(350mg、1.34mmol)と、K2CO3(830mg、6.78mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(200mg、0.32mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷やし、EtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~40%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-(7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C29H35FN4O2[M+H]+のm/z計算値489.3、実測値489.3
上記tert-ブチル3-(7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(0.350g、0.71mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)を入れた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を真空下で蒸発させて、3-(7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C24H26FN4[M+H]+のm/z計算値389.2、実測値389.2
ステップc:トリエチルアミン(0.13mL、0.93mmol)を、DMSO(1.5mL)中の、3-(7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(0.040g、0.094mmol)と、2‐クロロ-5-イソプロピルピリミジン(70mg、0.44mmol)と、Li2CO3(0.143g、1.76mmol)の懸濁液に加えた。得られた混合物を110℃で3時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~40%EtOAc)で精製して、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-5-(5-イソプロピルピリミジン-2-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.86(br s,1H),8.49(s,2H),7.20(t,J=7.6Hz,1H),7.15(t,J=2.6Hz,1H),7.02(d,J=6.8Hz,2H),6.64(m,1H),6.51(m,2H),4.75(s,2H),4.30(br s,2H),3.03(t,J=5.8Hz,2H),2.76(セプテット,J=7.0Hz,1H),2.10-2.40(2 br,4H),1.21(d,J=7.2Hz,6H),0.98(br s,6H)。MS:(ES)C31H34FN6[M+H]+のm/z計算値509.3、実測値509.3
実施例6
5-[3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]-2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
p-ジオキサン(3.2mL)と水(0.6mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-[3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(60mg、0.12mmol)と、7-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(60mg、0.24mmol)と、K
2CO
3(180mg、1.30mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(80mg、0.098mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、N
2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷やし、EtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0~100%DCM/ヘキサン、続いてヘキサン中の0~40%EtOAc)、続いて分取クロマトグラフィーで精製して、5-[3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]-2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ11.31(br s,1H),8.36(d,J=1.2Hz,1H),7.97(d,J=2.0Hz,1H),7.39(m,1H),7.27(t,J=7.6Hz,1H),7.11(br s,2H),6.64(m,1H),6.52(m,1H),6.45(t,J=3.2Hz,1H),4.47(br s,2H),3.98(t,J=5.6Hz,2H),3.15(t,J=5.6Hz,2H),2.31(br s,4H),1.01(br s,6H)。MS:(ES)C
30H
27ClF
4N
5[M+H]
+のm/z計算値568.2、実測値568.2
実施例7
5-(3,5-ジクロロ-2-ピリジル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:DMSO(3mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(100mg、0.27mmol)と、3,5-ジクロロ-2-フルオロ-ピリジン(150mg、0.90mmol)と、Li
2CO
3(200mg、2.7mmol)と、NEt
3(0.20mL、1.42mmol)の混合物を、100℃で3時間攪拌した。次いでそれを室温に冷やし、EtOAcと水で希釈した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、ロータリーエバポレーター上で減圧下にて濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~30%EtOAc)で精製して、3-ブロモ-5-(3,5-ジクロロ-2-ピリジル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
ステップb:p-ジオキサン(3mL)と水(0.6mL)中の、3-ブロモ-5-(3,5-ジクロロ-2-ピリジル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(60mg、0.12mmol)と、7-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(63mg、0.24mmol)と、K2CO3(140mg、1.0mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(60mg、0.073mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷やし、EtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0~100%DCM/ヘキサン、続いてヘキサン中の0~35%EtOAc)、続いて分取クロマトグラフィーで精製して、5-(3,5-ジクロロ-2-ピリジル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CD3OD-CDCl3)δ11.03(br s,1H),8.02(d,J=2.4Hz,1H),7.68(d,J=2.0Hz,1H),7.30(t,J=2.6Hz,1H),7.21(t,J=7.6Hz,1H),7.06(br s,2H),6.59(m,1H),6.47(t,J=8.0,1H),6.44(m,1H),4.29(br s,2H),3.78(t,J=5.6,2H),3.09(t,J=5.6,2H),2.10-2.42(2 br s,4H),0.399(br s,6H)。MS:(ES)C29H27Cl2FN5[M+H]+のm/z計算値534.2、実測値534.2
実施例8
2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-5-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(400mg、0.92mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、6mL)を入れた。得られた混合物を室温で1.5時間撹拌した。溶媒を真空下で蒸発させて、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。
ステップb:CH3CN(3mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(100mg、0.27mmol)と、2,3-ジフルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(100mg、0.54mmol)と、K2CO3(150mg、1.08mmol)の混合物を、80℃で2時間攪拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~30%EtOAc)で精製して、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。MS:(ES)C22H22BrF4N4[M+H]+のm/z計算値497.1、実測値497.1
ステップc:p-ジオキサン(3mL)と水(0.6mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(60mg、0.12mmol)と、7-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(45mg、0.17mmol)と、K2CO3(120mg、0.86mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(120mg、0.15mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で1時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷やし、EtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~100%DCM、続いてヘキサン中の0~50%EtOAc)で精製して、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-5-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.70(br s,1H),8.19(s,1H),7.39(dd,J=2,13Hz,1H),7.20(m,2H),7.03(d,J=7.2Hz,2H),6.67(m,1H),6.52(m,2H),4.64(br s,2H),4.07(t,J=5.6Hz,2H),3.12(t,J=5.6Hz,2H),2.1-2.4(2 br s,4H),0.98(br s,6H)。MS:(ES)C30H27F5N5[M+H]+のm/z計算値552.2、実測値552.2
実施例9
2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:p-ジオキサン(10mL)中の、4-ブロモ-7-メトキシ-1H-インドール(800mg、3.5mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.6g、6.3mmol)と、KOAc(1.6g、16.3mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(800mg、0.97mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、100℃で3時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~25%EtOAc)で精製して、7-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドールを得た。MS:(ES)C
15H
21BNO
3[M+H]
+のm/z計算値274.2、実測値274.2
ステップb:p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(300mg、0.72mmol)と、7-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(200mg、0.73mmol)と、K2CO3(300mg、2.2mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(100mg、0.12mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%EtOAc)で精製して、tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C30H37N4O3[M+H]+のm/z計算値501.2、実測値501.2
上記tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートをジクロロメタン(5mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)を入れた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C25H29N4O[M+H]+のm/z計算値401.2、実測値401.2
ステップc:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.58mmol)を、DMSO(10mL)中の、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(50mg、0.11mmol)と、2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(50mg、0.27mmol)と、Li2CO3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を75℃で1時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の40%EtOAc)で精製し、続いてMeOH中で粉砕して、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.45(s,2H),8.18(dt,J=1.0,2.0Hz,2H),7.37(dd,J=2.0,13.2Hz,1H),7.03-7.30(m,4H),6.54(dd,J=0.8,8.0Hz,1H),6.37-6.49(m,2H),4.65(s,2H),4.07(t,J=5.8Hz,2H),3.88(s,3H),3.11(t,J=5.8Hz,2H),2.10-2.35(br m,4H),0.85-1.03(br m,6H)。MS:(ES)C30H30F3N6O[M+H]+のm/z計算値547.2、実測値547.2
実施例10
2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-(7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.58mmol)を、MeCN(5mL)中の、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(50mg、0.11mmol)と、2,3-ジフルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(60mg、0.33mmol)と、Li
2CO
3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を80℃で2時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の40%EtOAc)で精製し、続いてMeOH中で粉砕して、2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-(7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.46(d,J=11.4Hz,2H),7.16-7.31(m,4H),7.02(d,J=7.7Hz,1H),6.40-6.55(m,3H),4.85(s,2H),4.36(t,J=5.9Hz,2H),3.89(s,3H),3.03(t,J=5.9Hz,2H),2.10-2.35(br m,4H),0.85-1.03(br m,6H)。MS:(ES)C
31H
30F
4N
5O[M+H]
+のm/z計算値564.2、実測値564.2
実施例11
3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(1.5g、3.6mmol)、をジクロロメタン(10mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)を入れた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C
16H
21BrN
3[M+H]
+のm/z計算値334.1、実測値334.1
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.2mL、1.15mmol)を、MeCN(10mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(750mg、2.02mmol)と、2,3-ジフルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(800mg、4.37mmol)と、K2CO3(800mg、5.79mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を85℃で2時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の2~15%EtOAc)で精製して、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。MS:(ES)C22H22BrF4N4[M+H]+のm/z計算値497.1、実測値497.1
ステップb:p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(50mg、0.1mmol)と、7-クロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(50mg、0.18mmol)と、K2CO3(180mg、1.3mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(40mg、0.05mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%EtOAc)で精製して、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.46(s,1H),8.18(s,1H),7.04-7.43(m,5H),6.97(d,J=7.9Hz,1H),6.52-6.59(m,2H),4.63(s,2H),4.07(t,J=5.8Hz,2H),3.11(t,J=5.8Hz,2H),2.10-2.40(m,4H),0.80-1.08(m,6H)。MS:(ES)C30H27ClF4N5[M+H]+のm/z計算値568.2、実測値568.2
実施例12
2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-(5-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:THF中の臭化ビニルマグネシウムの溶液(1M、66mL、66mmol)を、無水THF中の1-ブロモ-2-フルオロ-4-メチル-5-ニトロベンゼン(5.0g、21.4mmol)の溶液(50mL)に、N
2下にて-60℃で激しく攪拌しながら素早く加えた。反応混合物を同じ温度で撹拌し、1.5時間かけて-35℃まで温めた。反応を飽和NH
4Cl溶液でクエンチし、混合物を1時間かけて室温まで温めた。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の2~20%EtOAc)で精製して、4-ブロモ-5-フルオロ-7-メチル-1H-インドールを得た。MS:(ES)C
9H
8BrFN[M+H]
+のm/z計算値227.9、実測値227.9
ステップb:p-ジオキサン(10mL)中の、4-ブロモ-5-フルオロ-7-メチル-1H-インドール(1.6g、7.0mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(3.2g、12.6mmol)と、KOAc(3g、30.6mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(800mg、0.97mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、95℃で5時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~30%EtOAc)で精製して、5-フルオロ-7-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドールを得た。MS:(ES)C15H20BFNO2[M+H]+のm/z計算値276.2、実測値276.2
ステップc:p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(80mg、0.16mmol)と、5-フルオロ-7-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(80mg、0.29mmol)と、K2CO3(180mg、1.3mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(40mg、0.05mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%EtOAc)と、それに続くHPLC(MeCN/H2O、含1%TFA)で精製して、2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-(5-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.13-8.20(m,2H),7.38(dd,J=2.0Hz,13.0,1H),7.10-7.29(m,3H),6.84-6.91(m,1H),6.60(dd,J=0.9,10.8Hz,1H),6.39(dd,J=2.1 3.2Hz,1H),4.75(d,J=15.7Hz,1H),4.45(d,J=15.7Hz,1H),4.02-4.09(m,2H),3.12(t,J=5.8,2H),2.41-2.54(m,2H),2.43(s,3H),1.96-2.21(m,2H),1.22(t,J=7.5Hz,3H),0.75(t,J=7.5Hz,3H)。MS:(ES)C31H29F5N5[M+H]+のm/z計算値566.2、実測値566.2
実施例13
3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(500mg、1.2mmol)と、7-クロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(400mg、1.44mmol)と、K
2CO
3(500mg、3.6mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(200mg、0.24mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、N
2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~35%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C
29H
34ClN
4O
2[M+H]
+のm/z計算値505.2、実測値505.2
上記tert-ブチル3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートをジクロロメタン(5mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)を入れた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C25H28FN4[M+H]+のm/z計算値403.2、実測値403.2
ステップb:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.2mL、1.15mmol)を、MeCN(5mL)中の、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(50mg、0.11mmol)と、2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(50mg、0.31mmol)と、Li2CO3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を85℃で5時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の40%EtOAc)で精製し、続いてMeOH中で粉砕して、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.29-8.37(m,2H),7.70(ddt,J=0.6,2.6,9.1Hz,1H),7.46(d,J=3.2Hz,1H),7.27(t,J=7.7Hz,1H),7.11(br,2H),6.84-6.93(m,2H),6.51-6.55(m,2H),4.65(s,2H),4.19(t,J=5.8Hz,2H),3.01(t,J=5.8Hz,2H),2.10-2.33(br,m,4H),0.80-1.08(br,m,6H)。MS:(ES)C30H28ClF3N5[M+H]+m/z計算値550.2、実測値550.2
実施例14
3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.58mmol)を、DMSO(5mL)中の、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(25mg、0.06mmol)と、2‐クロロ-3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(40mg、0.20mmol)と、Li
2CO
3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を155℃で6時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をHPLC(MeCN/H
2O、含0.1%TFA)で精製して、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.48(s,1H),8.31(dt,J=0.9,1.7Hz,1H),7.57(tt,J=0.8,1.7Hz,1H),7.19-7.29(m,2H),7.04(d,J=7.7Hz,2H),6.95(dd,J=0.7,7.7Hz,1H),6.51-6.57(m,2H),4.32(s,2H),3.66(t,J=5.8Hz,2H),3.14(t,J=5.8Hz,2H),2.40(s,3H),2.10-2.38(br,m,4H),0.88-1.08(br,m,6H)。MS:(ES)C
31H
30ClF
3N
5[M+H]
+のm/z計算値564.2、実測値564.2
実施例15
3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.58mmol)を、DMSO(5mL)中の、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(25mg、0.06mmol)と、2‐クロロ-5-(トリフルオロメトキシ)ピリジン(30mg、0.15mmol)と、Li
2CO
3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を155℃で4時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をHPLC(MeCN/H
2O、含1%TFA)で精製して、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.49(s,1H),8.09(dd,J=1.0,2.9Hz,1H),7.02-7.34(m,5H),6.98(dd,J=8.0Hz,1H),6.54-6.66(m,3H),4.50(s,2H),4.11(t,J=5.8Hz,2H),3.05(t,J=5.8Hz,2H),2.14-2.32(br,m,4H),0.88-1.08(br,m,6H)。MS:(ES)C
30H
28ClF
3N
5O[M+H]
+のm/z計算値566.2、実測値566.2
実施例16
3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-5-(3-クロロ-5-フルオロピリジン-2-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.58mmol)を、DMSO(5mL)中の、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(45mg、0.10mmol)と、3-クロロ-2,5-ジフルオロピリジン(60mg、0.40mmol)と、K
2CO
3(100mg、0.72mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を120℃で6時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をHPLC(MeCN/H
2O、含0.1%TFA)で精製して、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-5-(3-クロロ-5-フルオロピリジン-2-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.42(s,1H),8.00(dd,J=0.5,2.7Hz,1H),7.45(dd,J=2.7,7.5Hz,1H),7.19-7.30(m,2H),7.03(br,2H),6.95(d,J=7.9Hz,1H),6.52-6.60(m,2H),4.26(s,2H),3.72(t,J=5.8Hz,2H),3.15(t,J=5.8Hz,2H),2.17-2.35(br,m,4H),0.88-1.08(br,m,6H)。MS:(ES)C
29H
27Cl
2FN
5[M+H]
+のm/z計算値534.2、実測値534.2
実施例17
3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-5-(5-シクロプロピル-3-フルオロ-2-ピリジル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:トルエン(22mL)中と水(2mL)の、5-ブロモ-2,3-ジフルオロピリジン(1.70g、8.76mmol)と、シクロプロピルボロン酸(1.10g、12.8mmol)と、Cs
2CO
3(12.0g、36.9mmol)と、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(250mg、0.30mmol)の混合物を、105℃でN
2雰囲気下にて1.5時間撹拌した。次いでそれを室温に冷やし、EtOAcで希釈し、NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0~100%DCM/ヘキサン)で精製して、5-シクロプロピル-2,3-ジフルオロ-ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.63(d,J=2.0Hz,1H),7.02(m,1H),1.77(m,1H),0.91(m,2H),0.54(m,2H)
ステップb:DMSO(2mL)中の、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(40mg、0.090mmol)と、NEt3(0.15mL、1.07mmol)と、5-シクロプロピル-2,3-ジフルオロ-ピリジン(120mg、0.77mmol)と、Li2CO3(120mg、1.62mmol)の混合物を、120℃で一晩撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~40%EtOAc)で精製して、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-5-(5-シクロプロピル-3-フルオロ-2-ピリジル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.44(br s,1H),7.66(s,1H),7.07(m,2H),6.89(m,2H),6.78(m,2H),6.42(m,2H),4.26(br s,2H),3.69(t,J=5.8Hz,2H),2.96(t,J=5.8Hz,2H),2.00-2.30(m,4H),1.66(m,1H),0.86(br s,6H),0.78(m,2H),0.45(m,2H)。MS:(ES)C32H32ClFN5[M+H]+のm/z計算値540.2、実測値540.2
実施例18
2-[2-[3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]ピリミジン-5-イル]プロパン‐2‐オルの合成
ステップa:CH
3CN(2mL)中の、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(75mg、0.17mmol)と、メチル2-クロロピリミジン-5-カルボキシレート(60mg、0.34mmol)と、NEt
3(0.12mL、0.85mmol)の混合物を、80℃で15分間撹拌した。次いでそれを室温に冷やし、EtOAcで希釈し、NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~60%EtOAc)で精製して、メチル2-[3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]ピリミジン-5-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C
30H
30ClN
6O
2[M+H]
+のm/z計算値541.2、実測値541.2
ステップb:THF(2mL)中の、メチル2-[3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]ピリミジン-5-カルボキシレート(35mg、0.064mmol)の溶液に、0℃でCH3Li(0.25mL、0.40mmol、エーテル中の1.6M)を加えた。得られた混合物を、同じ温度で20分間撹拌し、飽和NH4Clでクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~100%EtOAc)で精製して、2-[2-[3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]ピリミジン-5-イル]プロパン‐2‐オルを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.41(br s,1H),8.30(m,2H),7.13(m,2H),7.06(t,J=7.6Hz,1H),6.88(m,2H),6.80(d,J=8.4Hz,1H),6.40(m,2H),4.63(br s,2H),4.16(br s,2H),2.88(t,J=5.8,2H),2.1(m,4H),1.41(m,6H),0.85(br s,6H)。MS:(ES)C31H34ClN6O[M+H]+のm/z計算値541.2、実測値541.2
実施例19
2-[3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]ピリミジン-5-カルボキサミドの合成
ステップa:MeOH(1.2mL)とTHF(1.2mL)と水(0.6mL)の中の、メチル2-[3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]ピリミジン-5-カルボキシレート(40mg、0.074mmol)(実施例9の中間体)とLiOH・H
2O(100mg、2.5mmol)の混合物を、45℃で1時間攪拌した。次いでそれを室温に冷やし、1M HCl水溶液で酸性化し、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、2-[3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]ピリミジン-5-カルボン酸を得た。
ステップb:DMF(5mL)中の、2-[3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]ピリミジン-5-カルボン酸(35mg、0.66mmol)とHATU(100mg、0.26mmol)の混合物に、ジオキサン中のアンモニア(0.5M、1mL、0.5mmol)を加えた。15分間攪拌した後、反応混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~100%EtOAc)で精製して、2-[3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]ピリミジン-5-カルボキサミドを得た。1H NMR(400MHz,CD3OD-CDCl3)δ8.74(br s,1H),7.93(s,1H),7.47(m,1H),7.34(d,J=3.2Hz,1H),7.21(d,J=7.6Hz,1H),7.02(d,J=6.0Hz,2H),6.90(d,J=7.6Hz,1H),6.48(d,J=7.6Hz,1H),6.45(d,J=3.6Hz,1H),4.81(br s,2H),4.49(br s,4H),4.35(br s,2H),2.10-2.40(m,4H),0.91(br s,6H)。MS:(ES)C29H29ClN7O[M+H]+のm/z計算値526.2、実測値526.2
実施例20
2-[3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-5-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸の合成
DMSO(1.5mL)中の、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(25mg、0.056mmol)と、2‐クロロ-5-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸(60mg、0.34mmol)と、Li
2CO
3(120mg、1.6mmol)と、NEt
3(0.12mL、0.86mmol)の混合物を、120℃で3時間攪拌した。次いでそれを室温に冷やし、EtOAcで希釈し、10%HCl水溶液で抽出した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、ロータリーエバポレーター上で減圧下にて濃縮し、分取クロマトグラフィーで精製して、2-[3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-5-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸を得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ11.27(br s,1H),8.43(br s,1H),7.52(s,1H),7.35(t,J=7.6Hz,1H),7.18(d,J=3.6Hz,2H),6.98(d,J=7.6Hz,1H),6.66(d,J=3.2Hz,1H),6.60(d,J=7.6Hz,1H),4.90(m,2H),4.39(t,J=5.6Hz,2H),3.06(t,J=5.6Hz,6H),2.38(m,7H),1.06(br s,6H)。MS:(ES)C
30H
30ClN
6O
2[M+H]
+のm/z計算値541.2、実測値541.2
実施例21
[2-[3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-5-メチル-ピリミジン-4-イル]メタノールの合成
ステップa:MeOH(5mL)中の、2-[3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-5-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸(12mg、0.022mmol)と濃H
2SO
4(0.40mL)の混合物を、1時間還流した。次いでそれを室温に冷やし、飽和NaHCO
3で塩基性にし(basicified)、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、ロータリーエバポレーター上で減圧下にて濃縮して、メチル2-[3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-5-メチル-ピリミジン-4-カルボキシレートを得た。
ステップb:上記メチル2-[3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-5-メチル-ピリミジン-4-カルボキシレート(10mg、0.020mmol)をTHF(2mL)に溶かし、THF(1M、0.07mL、0.14mmol)中のLiAlH4を0℃で入れた。得られた混合物を0℃で20分間撹拌した。次いでそれをMeOHでクエンチし、EtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~80%EtOAc)で精製して、[2-[3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-5-メチル-ピリミジン-4-イル]メタノールを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.38(br s,1H),7.91(s,1H),7.33(br s,1H),7.07(t,J=7.6Hz,1H),6.90(br s,2H),6.81(d,J=7.6Hz,1H),6.44(br s,1H),6.40(d,J=7.6Hz,1H),4.68(br s,2H),4.42(d,J=4.2Hz,2H),4.20(t,J=4.4Hz,1H),4.15(s,2H),2.89(t,J=5.6Hz,2H),2.00-2.30(2 br s,4H),1.87(s,3H),0.85(6H)。MS:(ES)C30H32ClN6O[M+H]+のm/z計算値527.2、実測値527.2
実施例22
3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-N-フェニル-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキサミドの合成
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.58mmol)を、THF(5mL)中の、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(45mg、0.10mmol)とイソシアン酸フェニル(0.1mL、0.92mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を50℃で1時間撹拌し、MeOHでクエンチした。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO
3水溶液、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の40%EtOAc)と、それに続くHPLC(MeCN/H
2O、含1%TFA)で精製して、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-N-フェニル-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキサミドを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.52(s,1H),7.21-7.40(m,5H),6.98-7.10(m,4H),6.50-6.61(m,2H),6.35(s,1H),4.50(s,2H),3.98(t,J=5.9Hz,2H),3.05(t,J=5.9Hz,2H),2.17-2.35(br,m,4H),0.88-1.08(br,m,6H)。MS:(ES)C
31H
31ClN
5O[M+H]
+のm/z計算値524.2、実測値524.2
実施例23
(4-(2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-1H-インドール-7-イル)メタノールの合成
ステップa:p-ジオキサン(8mL)中の、メチル4-ブロモ-1H-インドール-7-カルボキシレート(300mg、1.18mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(330mg、1.30mmolと)、KOAc(290mg、2.96mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(100mg、0.12mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、100℃で1時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~30%EtOAc)で精製して、メチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-7-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C
16H
21BNO
4[M+H]
+のm/z計算値302.2、実測値302.2
ステップb:p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(100mg、0.20mmol)と、メチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-7-カルボキシレート(100mg、0.33mmol)と、K2CO3(180mg、1.3mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(50mg、0.06mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で3時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~35%EtOAc)で精製して、メチル4-(2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-1H-インドール-7-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C32H30F4N5O2[M+H]+のm/z計算値592.2、実測値592.2
ステップc:無水THF(6mL)中のメチル4-(2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-1H-インドール-7-カルボキシレート(25mg、0.04mmol)の溶液に、氷浴下で、THF中のLiAlH4の溶液(2M、0.3mL、0.6mmol)を加えた。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、次いでMeOHでクエンチした。反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をHPLC(MeCN/H2O、含0.1%TFA)で精製して、(4-(2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-1H-インドール-7-イル)メタノールを得た。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ8.20(dt,J=1.0,1.9Hz,1H),7.63(dd,J=2.1,13.5Hz,1H),7.38(d,J=3.2Hz,1H),7.24(t,J=7.7Hz,1H),7.08(s,2H),6.89(d,J=7.4Hz,1H),6.57(d,J=7.4Hz,1H),6.45(dd,J=0.6,3.2Hz,1H),4.83-4.89(m,4H),4.63(s,2H),4.11(t,J=5.7Hz,2H),3.06(t,J=5.7Hz,2H),2.11-2.46(m,4H),0.85-1.08(m,6H)。MS:(ES)C31H30F4N5O[M+H]+のm/z計算値564.2、実測値564.2
実施例24
4-(2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-1H-インドール-7-カルボキサミドの合成
ステップa:MeOH(5mL)と水(1mL)中の、メチル4-(2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-1H-インドール-7-カルボキシレート(25mg、0.04mmol)の溶液に、LiOH一水和物(monhydrate)(100mg、2.38mmol)を加えた。反応混合物を60℃で2時間攪拌し、1N HClでクエンチした。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、4-(2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-1H-インドール-7-カルボン酸を得た。MS:(ES)C
31H
28F
4N
5O
2[M+H]
+のm/z計算値578.2、実測値578.2
ステップb:DMF(5mL)中の、上記4-(2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-1H-インドール-7-カルボン酸の溶液に、HATU(50mg、0.13mmol)、DIEA(0.2mL、1.15mmol)を入れ、続いてジオキサン中のアンモニア(0.5M、1mL、0.5mmol)を入れた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をHPLC(MeCN/H2O、含1%TFA)で精製して、4-(2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-1H-インドール-7-カルボキサミドを得た。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ8.21(d,J=2.1Hz,1H),7.64(dd,J=2.0,13.5Hz,1H),7.49(d,J=3.2Hz,1H),7.40(d,J=7.8Hz,1H),7.26(t,J=7.7Hz,1H),7.11(br,2H),6.62(d,J=7.8Hz,1H),6.53(d,J=3.2Hz,1H),4.67(s,2H),4.13(t,J=5.8Hz,2H),3.25-3.34(br s,3H)3.07(t,J=5.8Hz,2H),2.11-2.44(m,4H),0.87-1.08(m,6H)。MS:(ES)C31H29F4N6O[M+H]+のm/z計算値577.2、実測値577.2
実施例25
4-(2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-1H-インドール-7-カルボキサミドの合成
ステップa:THF(5mL)中のメチル4-(2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-1H-インドール-7-カルボキシレート(25mg、0.04mmol)の溶液に、氷浴下で、THF中のメチルリチウム溶液(3M、0.2mL、0.6mmol)を加えた。反応混合物を0℃で15分間撹拌し、MeOHでクエンチした。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の45%EtOAc)と、それに続くHPLC(MeCN/H
2O、含1%TFA)で精製して、4-(2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-1H-インドール-7-カルボキサミドを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ9.54(s,1H),8.18(dt,J=1.0,2.1Hz,1H),7.38(dd,J=2.0,13.2Hz,1H),7.03-7.39(m,5H),6.75(d,J=7.6Hz,1H),6.46-6.55(m,2H),4.65(br s,2H),4.07(t,J=5.8Hz,2H),3.11(t,J=5.8Hz,2H),2.14-2.32(br m,4H),1.67(s,6H),1.57(br s,1H),0.88-1.28(br m,6H)。MS:(ES)C
33H
34F
4N
5O[M+H]
+のm/z計算値592.2、実測値592.2
実施例26
2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-5-[5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:THF中のビニルマグネシウムブロミド溶液(1M、70mL、70mmol)を、無水THF中の4-ブロモ-2-フルオロ-6-ニトロアニソール(5.0g、20mmol)の溶液(70mL)に、N
2下にて-50℃で加えた。反応混合物を同じ温度で撹拌し、1.5時間かけて-30℃まで温めた。反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液でクエンチし、1時間かけて室温まで温めた。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~100%EtOAc)で精製して、4-ブロモ-6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドールを得た。MS:(ES)C
9H
8BrFNO[M+H]
+のm/z計算値243.9、実測値243.9
ステップb:ジオキサン(16mL)中の、4-ブロモ-6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール(900mg、3.68mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.21g、4.8mmol)と、KOAc(1.08g、11mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(400mg、0.49mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~100%EtOAc)で精製して、6-フルオロ-7-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドールを得た。MS:(ES)C15H20BFNO3[M+H]+のm/z計算値292.1、実測値292.1
ステップc:p-ジオキサン(8mL)と水(1.2mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(380mg、0.87mmol)と、6-フルオロ-7-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(230mg、0.79mmol)と、K2CO3(445mg、3.22mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(150mg、0.18mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2.5時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~70%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-(6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C30H36FN4O3[M+H]+のm/z計算値519.2、実測値519.2
上記tert-ブチル3-(6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(290mg、0.56mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)を入れた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、3-(6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C25H28FN4O[M+H]+のm/z計算値419.2、実測値419.2
ステップd:トリエチルアミン(0.42mL、3mmol)を、MeCN(8mL)中の、3-(6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(350mg、0.77mmol)と2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(183mg、1.0mmol)の懸濁液に加えた。得られた混合物を80℃で45分間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~60%EtOAc)で精製して、3-(6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.47(2 br s,3H),7.20-7.27(m,2H),7.05(d,J=7.6Hz,2H),6.61(s,1H),6.40-6.50(m,2H),4.83(br s,2H),4.36(t,J=5.8Hz,2H),4.06(d,J=2.4Hz,2H),3.03(t,J=5.8Hz,2H),2.26(m,4H),1.00(m,6H)。MS:(ES)C30H29F4N6O[M+H]+のm/z計算値565.2、実測値565.2
実施例27
[4-[2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-[5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル]-5-フルオロ-1H-インドール-7-イル]メタノールの合成
ステップa:THF中のビニルマグネシウムブロミド溶液(1M、341mL、341mmol)を、無水THF中の4-ブロモ-5-フルオロ-2-ニトロ安息香酸(15.0g、56.8mmol)の溶液(200mL)に、N
2下にて-50℃で加えた。反応混合物を同じ温度で撹拌し、1.5時間かけて-40℃まで温めた。反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液でクエンチし、1時間かけて室温まで温めた。反応混合物を1N HCl水溶液で酸性化し、EtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、粗残渣を得た。
上記粗残渣を、MeOH(250mL)中のH2SO4(25mL)の混合物中で還流しながら5時間撹拌した。次いでそれを室温に冷やし、減圧下で濃縮した。得られた残渣をEtOAcとブラインで希釈した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~50%EtOAc)で精製して、メチル4-ブロモ-5-フルオロ-1H-インドール-7-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C10H8BrFNO2[M+H]+のm/z計算値271.9、実測値271.9
ステップb:DMSO(19mL)中の、メチル4-ブロモ-5-フルオロ-1H-インドール-7-カルボキシレート(0.900g、3.3mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.51g、5.94mmol)と、KOAc(1.62g、16.5mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(400mg、0.49mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、115℃で1.5時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0~100%CH2Cl2/ヘキサン)で精製して、メチル5-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-7-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C16H20BFNO4[M+H]+のm/z計算値320.1、実測値320.1
ステップc:p-ジオキサン(14mL)と水(2.5mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(1.00g、2.31mmol)と、メチル5-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-7-カルボキシレート(740mg、2.31mmol)と、K2CO3(1.28g、9.24mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(400mg、0.49mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2.5時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~70%EtOAc)で精製して、tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(5-フルオロ-7-メトキシカルボニル-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C31H36FN4O4[M+H]+のm/z計算値547.2、実測値547.2
ステップd:上記tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(5-フルオロ-7-メトキシカルボニル-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(1.00g、1.83mmol)をTHF(35mL)に溶かし、エーテル中のLiAlH4の溶液(1M、2.7mL)を0℃で入れた。得られた混合物を0℃で40分間撹拌した。次いでそれを水でクエンチし、IPA/CHCl3(1:3)で希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~90%EtOAc)で精製して、tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-[5-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-インドール-4-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C30H36FN4O3[M+H]+のm/z計算値519.2、実測値519.2
上記tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(5-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-インドール-4-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(650mg、1.25mmol)をジクロロメタン(13mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、35mL)を入れた。得られた混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、[4-[2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル]-5-フルオロ-1H-インドール-7-イル]メタノール塩酸塩を得た。MS:(ES)C25H28FN4O[M+H]+のm/z計算値419.2、実測値419.2
ステップe:トリエチルアミン(1.50mL、10.7mmol)を、MeCN(70mL)中の、[4-[2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル]-5-フルオロ-1H-インドール-7-イル]メタノール塩酸塩(600mg、1.32mmol)と2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(350mg、1.9mmol)の懸濁液に加えた。得られた混合物を80℃で30分間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~90%EtOAc)で精製して、[4-[2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-[5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル]-5-フルオロ-1H-インドール-7-イル]メタノールを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.05(br s,1H),8.47(br s,2H),7.27(m,1H),7.16(m,2H),6.86(d,J=7.26Hz,1H),6.56(d,J=10.0Hz,1H),6.37(t,J=2.6Hz,1H),4.88(m,3H),4.68(d,J=16.4Hz,1H),4.43(m,1H),4.29(m,1H),3.04(t,J=6.0Hz,2H),2.38-2.58(m,3H),2.17(セクテット,J=7.3Hz,1H),1.94(セクテット,J=7.3Hz,1H),1.21(t,J=7.4Hz,3H),0.75(t,J=7.4Hz,3H)。MS:(ES)C30H29F4N6O[M+H]+のm/z計算値565.2、実測値565.2
実施例28
[4-[5-(5-シクロプロピルピリミジン-2-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル]-5-フルオロ-1H-インドール-7-イル]メタノールの合成
DMSO(1.5mL)中の、[4-[2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル]-5-フルオロ-1H-インドール-7-イル]メタノール塩酸塩(35mg、0.077mmol)(実施例2の中間体)と、NEt
3(0.12mL、0.86mmol)、2‐クロロ-5-シクロプロピル-ピリミジン(40mg、0.025mmol)と、Li
2CO
3(120mg、1.62mmol)の混合物を、120℃で6時間攪拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~85%EtOAc)で精製して、[4-[5-(5-シクロプロピルピリミジン-2-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル]-5-フルオロ-1H-インドール-7-イル]メタノールを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.96(br s,1H),8.10(s,2H),7.22(t,J=2.8Hz,1H),7.14(m,2H),6.86(dd,J=1.2,7.2Hz,1H),6.49(d,J=10.0Hz,1H),6.37(t,J=2.6,1H),4.68-4.76(m,2H),4.58-4.70(m,2H),4.44(m,1H),4.12(クインテット,J=6.4Hz,1H),3.10(br s,1H),3.02(d,J=5.8Hz,2H),2.51(セクテット,J=7.5Hz,1H),2.44(セクテット,J=7.6Hz,1H),2.08(m,1H),1.95(セクテット,J=7.5Hz,1H),1.68(m,1H),1.21(t,J=7.6Hz,3H),0.87(m,2H),0.76(t,J=7.5Hz,3H),0.55(m,2H)。MS:(ES)C
32H
34FN
6O[M+H]
+のm/z計算値537.2、実測値537.2
実施例29
[4-[2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-[5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル]-6-フルオロ-1H-インドール-7-イル]メタノールの合成
ステップa:ピリジン(100mL)と水(75mL)中の、4-ブロモ-2-フルオロ-6-ニトロトルエン(5.50g、23.5mmol)とKMnO
4(40g、253mmol)の混合物を、100℃で5時間攪拌した。次いでそれを室温に冷やし、MeOHで希釈し、セライトで濾過した。濾液を1M HCl水溶液で酸性化した。混合物をEtOAcで抽出した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM中の0~100%EtOAc)で精製して、4-ブロモ-2-フルオロ-6-ニトロ-安息香酸を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.89(br s,1H),8.14(t,J=1.6Hz,1H),7.70(dd,J=1.6,8.0Hz,1H)
ステップb:THF中のビニルマグネシウムブロミド溶液(1M、32.4mL、32.4mmol)を、無水THF中の4-ブロモ-2-フルオロ-6-ニトロ-安息香酸(1.43g、5.4mmol)の溶液(30mL)に、N2下にて-40℃で加えた。反応混合物を同じ温度で撹拌し、1時間かけて-30℃まで温めた。反応混合物を飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、1時間かけて室温まで温めた。反応混合物を1N HCl水溶液で酸性化し、EtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、粗酸(crude acid)残基を得た。
上記酸を、MeOH(100mL)中の濃H2SO4(5mL)の混合物中で還流しながら6時間撹拌した。次いで混合物を室温に冷やし、減圧下で濃縮した。得られた残渣をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で塩基性化した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0~100%DCM/ヘキサン)で精製して、メチル4-ブロモ-6-フルオロ-1H-インドール-7-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C10H8BrFNO2[M+H]+のm/z計算値271.9、実測値271.9
ステップc:ジオキサン(9mL)中の、メチル4-ブロモ-6-フルオロ-1H-インドール-7-カルボキシレート(380mg、1.4mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(461mg、1.8mmol)と、KOAc(412mg、4.2mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(160mg、0.20mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、115℃で1.5時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトで濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0~100%CH2Cl2/ヘキサンと、それに続くDCM中の0~20%EtOAc)で精製して、メチル6-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-7-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C16H20BFNO4[M+H]+のm/z計算値320.1、実測値320.1
ステップd:p-ジオキサン(7mL)と水(1.4mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(295mg、0.68mmol)と、メチル6-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-7-カルボキシレート(220mg、0.68mmol)と、K2CO3(400mg、2.9mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(160mg、0.20mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2.5時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~50%EtOAc)で精製して、tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メトキシカルボニル-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C31H36FN4O4[M+H]+のm/z計算値547.2、実測値547.2
ステップe:上記tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メトキシカルボニル-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(300mg、0.54mmol)をTHF(4mL)に溶かし、エーテル中のLiAlH4(2M、0.548mL、1.1mmol)を0℃で入れた。得られた混合物を0℃で10分間撹拌した。次いでそれをメタノールでクエンチし、EtOAcとブラインで希釈した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~100%EtOAc)で精製して、tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-[6-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-インドール-4-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C30H36FN4O3[M+H]+のm/z計算値519.2、実測値519.2
上記tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-[6-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-インドール-4-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(195mg、0.37mmol)をジクロロメタン(1.3mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)を入れた。得られた混合物を室温で1.5時間撹拌した。溶媒を真空下で蒸発させて、[4-[2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル]-6-フルオロ-1H-インドール-7-イル]メタノール塩酸塩を得た。MS:(ES)C25H28FN4O[M+H]+のm/z計算値419.2、実測値419.2
ステップf:トリエチルアミン(0.12mL、0.85mmol)を、MeCN(1.5mL)中の、[4-[2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル]-6-フルオロ-1H-インドール-7-イル]メタノール塩酸塩(25mg、0.055mmol)と2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(60mg、0.32mmol)の懸濁液に加えた。得られた混合物を85℃で30分間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~85%EtOAc)で精製して、[4-[2-(2,6-ジエチルフェニル)-6-[5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル]-5-フルオロ-1H-インドール-7-イル]メタノールを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.17(br s,1H),8.48(br s,2H),7.27(m,1H),7.22(t,J=7.6Hz,1H),7.04(d,J=7.6Hz,2H),6.44(t,J=2.6Hz,1H),6.37(d,J=11.6Hz,1H),5.05(d,J=5.6Hz,2H),4.84(br s,2H),4.36(br s,2H),3.03(t,J=5.8Hz,2H),2.10-2.40(m,4H),2.15(t,J=5.4Hz,1H),1.01(m,6H)。MS:(ES)C30H29F4N6O[M+H]+のm/z計算値565.2、実測値565.2
実施例30
2-[2-[2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-[6-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-インドール-4-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]ピリミジン-5-イル]プロパン‐2‐オルの合成
ステップa:CH
3CN(2mL)中の、[4-[2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル]-6-フルオロ-1H-インドール-7-イル]メタノール塩酸塩(38mg、0.083mmol)(実施例10の中間体)と、メチル2-クロロピリミジン-5-カルボキシレート(70mg、0.40mmol)と、NEt
3(0.12mL、0.85mmol)の混合物を、80℃で20分間撹拌した。次いでそれを室温に冷やし、EtOAcで希釈し、NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~80%EtOAc)で精製して、メチル2-[2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-[6-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-インドール-4-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]ピリミジン-5-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C
31H
32FN
6O
3[M+H]
+のm/z計算値555.2、実測値555.2
ステップb:THF(2mL)中の、メチル2-[2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-[6-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-インドール-4-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]ピリミジン-5-カルボキシレート(38mg、0.068mmol)の溶液に、0℃でCH3Li(0.35mL、0.56mmol、1.6M、エーテル中の)を加えた。得られた混合物を、同じ温度で20分間撹拌し、飽和NH4Clでクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~100%EtOAc)で精製して、2-[2-[2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-[6-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-インドール-4-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]ピリミジン-5-イル]プロパン‐2‐オルを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.91(br s,1H),8.20(br s,2H),6.95-7.10(m,2H),6.80(br s,2H),6.23(br s,1H),6.14(d,J=11.2Hz,1H),4.67(s,2H),4.54(s,2H),4.09(br s,1H),3.91(m,1H),2.80(br s,2H),2.71(br s,1H),1.90-2.20(br m,4H),1.83(br s,6H),1.61(br s,6H)。MS:(ES)C32H36FN6O2[M+H]+のm/z計算値555.3、実測値555.3
実施例31
3-(7-クロロ-6-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-[5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:Tert-亜硝酸ブチル(5.03mL、42.4mmol)を、CH
3CN(100mL)中の4-ブロモ-2-フルオロ-6-ニトロアニリン(5.00g、21.2mmol)とCuCl
2(8.55g、63.6mmol)の溶液に、室温で滴下して加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、水でクエンチした。混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~30%EtOAc)で精製して、5-ブロモ-2‐クロロ-1-フルオロ-3-ニトロ-ベンゼンを得た。
ステップb:THF中のビニルマグネシウムブロミド溶液(1M、56mL、56mmol)を、無水THF中の5-ブロモ-2‐クロロ-1-フルオロ-3-ニトロ-ベンゼン(4.10g、16mmol)の溶液(100mL)に、N2下にて-40℃で加えた。反応混合物を1時間かけて-30℃まで温めた。反応混合物を飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、1時間かけて室温まで温めた。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0~100%DCM/ヘキサン)で精製して、4-ブロモ-7-クロロ-6-フルオロ-1H-インドールを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.29(t,J=2.8Hz,1H),7.20(d,J=8.8Hz,1H),6.60(t,J=2.6Hz,1H)
ステップc:ジオキサン(15mL)中の、4-ブロモ-7-クロロ-6-フルオロ-1H-インドール(800mg、3.2mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(981mg、3.86mmol)と、KOAc(942mg、9.6mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(300mg、0.37mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、100℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷やし、EtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0~100%DCM/ヘキサン)で精製して、7-クロロ-6-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドールを得た。MS:(ES)C14H17BClFNO2[M+H]+のm/z計算値296.1、実測値296.1
ステップd:p-ジオキサン(6mL)と水(0.7mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(293mg、0.67mmol)と、7-クロロ-6-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(200mg、0.67mmol)と、K2CO3(370mg、2.67mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(150mg、0.18mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷やし、EtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~50%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-(7-クロロ-6-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C29H33ClFN4O2[M+H]+のm/z計算値523.2、実測値523.2
上記tert-ブチル3-(7-クロロ-6-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(226mg、0.56mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、7mL)を入れた。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で蒸発させて、3-(7-クロロ-6-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C24H25ClFN4[M+H]+のm/z計算値423.2、実測値423.2
ステップe:トリエチルアミン(0.49mL、3.48mmol)を、MeCN(9mL)中の、3-(7-クロロ-6-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(400mg、0.87mmol)と2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(192mg、1.05mmol)の懸濁液に加えた。得られた混合物を80℃で1時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~45%EtOAc)で精製して、3-(7-クロロ-6-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-[5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.54(br s,1H),8.49(br s,2H),7.30(d,J=2.8Hz,1H),7.26(d,J=7.0Hz,1H),7.06(d,J=7.2Hz,2H),6.50(m,2H),4.84(br s,2H),4.36(t,J=5.6Hz,2H),3.04(t,J=5.6Hz,2H),2.25(m,4H),1.01(br s,6H)。MS:(ES)C29H26ClF4N6[M+H]+のm/z計算値569.2、実測値569.2
実施例32
2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(5-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-5-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:DMF(60mL)中の、4-ブロモ-5-フルオロ-2-ニトロフェノール(4.70g、19.9mmol)と、CH
3I(3.72mL、59.7mmol)と、K
2CO
3(8.25g、59.7mmol)の混合物を、45℃で45分間撹拌した。次いでそれを室温に冷やし、エーテルで希釈し、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0~100%CH
2Cl
2/ヘキサン)で精製して、1-ブロモ-2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-ベンゼンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.16(d,J=7.6Hz,1H),6.88(d,J=9.6Hz,1H),3.96(s,3H)
ステップb:THF中のビニルマグネシウムブロミド溶液(1M、60mL、60mmol)を、無水THF中の1-ブロモ-2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-ベンゼン(4.55g、18.2mmol)の溶液(180mL)に、N2下にて-50℃で加えた。反応混合物を同じ温度で撹拌し、3時間かけて-30℃まで温めた。反応混合物を飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、1時間かけて室温まで温めた。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~100%DCM)で精製して、4-ブロモ-5-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドールを得た。MS:(ES)C9H8BrFNO[M+H]+のm/z計算値243.9、実測値243.9
ステップc:ジオキサン(5mL)中の、4-ブロモ-5-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール(0.200g、0.82mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(0.271g、1.06mmol)と、KOAc(0.241g、2.46mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(0.130g、0.16mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、100℃で10時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷やし、EtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~100%DCM)で精製して、5-フルオロ-7-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドールを得た。MS:(ES)C15H20BFNO3[M+H]+のm/z計算値292.1、実測値292.1
ステップd:p-ジオキサン(2mL)と水(0.3mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(0.060g、0.137mmol)と、5-フルオロ-7-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(0.040g、0.137mmol)と、K2CO3(0.076g、0.50mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(0.070g、0.086mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷やし、EtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~100%EtOAc)で精製して、tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(5-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C30H36FN4O3[M+H]+のm/z計算値519.2、実測値519.2
上記tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(5-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(0.019g、0.036mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、2mL)を入れた。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で蒸発させて、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(5-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C25H28FN4O[M+H]+のm/z計算値419.2、実測値419.2
ステップe:トリエチルアミン(0.12mL、0.86mmol)を、MeCN(1.5mL)中の、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(5-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(0.019g、0.034mmol)と2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(0.030g、0.16mmol)の懸濁液に加えた。得られた混合物を80℃で0.5時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~50%EtOAc)で精製して、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(5-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-5-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.46(2 br s,3H),7.12-7.22(m,3H),6.89(d,J=6.0Hz,1H),6.33(t,J=2.8Hz,1H),6.28(d,J=11.6Hz,1H),4.90(d,J=16Hz,1H),4.70(d,J=16Hz,1H),4.43(クインテット,J=6.2Hz,1H),4.29(クインテット,J=6.3Hz,1H),3.87(s,3H),3.04(t,J=6.0Hz,2H),2.51(セクテット,J=7.4Hz,1H),2.43(セクテット,J=7.6Hz,1H),2.17(セクテット,J=7.5Hz,1H),1.97(セクテット,J=7.5Hz,1H),1.21(t,J=7.6Hz,3H),0.75(t,J=7.6Hz,3H)。MS:(ES)C30H29ClF4N6O[M+H]+のm/z計算値565.2、実測値565.2
実施例33
2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(5-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-5-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
トリエチルアミン(0.12mL、0.86mmol)を、MeCN(1.5mL)中の、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(5-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(13mg、0.023mmol)と2,3-ジフルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(50mg、0.29mmol)の懸濁液に加えた。得られた混合物を80℃で0.5時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~45%EtOAc)で精製して、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(5-フルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-5-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.44(br s,1H),8.17(d,J=0.8Hz,1H),7.38(dd,J=13.2Hz,1.6,1H),7.12-7.22(m,3H),6.88(d,J=7.6Hz,1H),6.34(t,J=2.6Hz,1H),6.27(d,J=11.6Hz,1H),4.73(d,J=16Hz,1H),4.46(d,J=16Hz,1H),4.06(m,2H),3.87(s,3H),3.11(t,J=5.6Hz,2H),2.52(セクテット,J=7.6Hz,1H),2.43(セクテット,J=7.5Hz,1H),2.17(セクテット,J=7.6Hz,1H),1.96(セクテット,J=7.5Hz,1H),1.24(t,J=7.6Hz,3H),0.75(t,J=7.6Hz,3H)。MS:(ES)C
31H
29F
5N
5O[M+H]
+のm/z計算値582.2、実測値582.2
実施例34
3-(7-クロロ-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(500mg、1.2mmol)と、7-クロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール(350mg、1.26mmol)と、K
2CO
3(300mg、2.2mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(200mg、0.24mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、N
2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~30%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-(7-クロロ-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C
28H
33ClN
5O
2[M+H]
+のm/z計算値506.2、実測値506.2
上記tert-ブチル3-(7-クロロ-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートをジクロロメタン(5mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)を入れた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、3-(7-クロロ-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C
23H
25ClN
5[M+H]
+のm/z計算値406.2、実測値406.2
ステップb:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.2mL、1.15mmol)を、DMSO(10mL)中の、3-(7-クロロ-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(50mg、0.11mmol)と、2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(20mg、0.11mmol)と、Li2CO3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を65℃で1時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の45%EtOAc)で精製し、続いてMeOH中で粉砕して、3-(7-クロロ-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ10.43(s,1H),8.58(s,2H),8.15(s,1H),7.24-7.28(m,2H),7.11(d,J=7.7Hz,2H),6.69(d,J=7.7Hz,1H),4.95(s,2H),4.44(t,J=6.0Hz,2H),3.12(t,J=6.0Hz,2H),2.21-2.39(m,4H),1.02-1.09(m,6H)。MS:(ES)C28H26ClF3N7[M+H]+のm/z計算値552.2、実測値552.2
実施例35
3-(7-クロロ-1H-インダゾール-4-イル)-5-(5-シクロプロピルピリミジン-2-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.58mmol)を、DMSO(5mL)中の、3-(7-クロロ-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(50mg、0.11mmol)と、2‐クロロ-5-シクロプロピルピリミジン(40mg、0.26mmol)と、Li
2CO
3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を120℃で2時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の45%EtOAc)で精製して、3-(7-クロロ-1H-インダゾール-4-イル)-5-(5-シクロプロピルピリミジン-2-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ10.41(s,1H),8.10-8.17(m,2H),8.13(s,1H),7.12-7.21(m,2H),7.04(d,J=7.7Hz,2H),6.61(d,J=7.7Hz,1H),4.79(s,2H),4.28(t,J=5.9Hz,2H),3.02(t,J=5.9Hz,2H),2.10-2.36(m,4H),1.71(m,1H),1.00(t,J=4.0Hz,6H),0.88(m,2H),0.59(m,2H)。MS:(ES)C
30H
31ClN
7[M+H]
+のm/z計算値524.2、実測値524.2
実施例36
2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インダゾール-4-イル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:THF中のリチウムジイソプロピルアミン溶液を(1M、25mL、25mmol)を、無水THF中の5-ブロモ-1,3-ジフルオロ-2-メトキシベンゼン(4.5g、20.2mmol)の溶液(50mL)にN
2下でゆっくりと加え、-78℃で激しく撹拌した。反応混合物を-60℃で1時間撹拌し、続いてDMF(5mL)を素早く加えた。反応混合物を同じ温度で撹拌し、1時間かけて-50℃まで温めた。反応物を、氷(200g)、濃塩酸(20mL)とMTBE(100mL)の混合物に注ぎ、混合物を撹拌し、2時間かけて室温まで温めた。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、6-ブロモ-2,4-ジフルオロ-3-メトキシベンズアルデヒドを得た。MS:(ES)C
8H
6BrF
2O
2[M+H]
+のm/z計算値250.9、実測値250.9
DME(7mL)中の上記6-ブロモ-2,4-ジフルオロ-3-メトキシベンズアルデヒド(1.5g、6.0mmol)の溶液に、ヒドラジン一水和物(7mL)を加えた。得られた混合物を90℃で3時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~40%EtOAc)で精製して、4-ブロモ-6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インダゾールを得た。MS:(ES)C8H7BrFN2O[M+H]+のm/z計算値244.9、実測値244.9
ステップb:DMSO(12mL)中の、4-ブロモ-6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インダゾール(500mg、2.04mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.0g、3.9mmol)と、KOAc(1g、10.2mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(500mg、0.61mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、120℃で1.5時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~25%EtOAc)で精製して、6-フルオロ-7-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾールを得た。MS:(ES)C14H19BFN2O3[M+H]+のm/z計算値293.1、実測値293.2
ステップc:p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(500mg、1.2mmol)と、6-フルオロ-7-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール(400mg、1.37mmol)と、K2CO3(600mg、4.4mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(200mg、0.24mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%EtOAc)で精製して、tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インダゾール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C29H35FN5O3[M+H]+のm/z計算値520.3、実測値520.3
上記tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インダゾール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートをジクロロメタン(5mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)を入れた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インダゾール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C24H27FN5O[M+H]+のm/z計算値420.2、実測値420.2
ステップd:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.2mL、1.15mmol)を、DMSO(10mL)中の、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インダゾール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(50mg、0.11mmol)と、2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(20mg、0.11mmol)と、Li2CO3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を65℃で1時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の50%EtOAc)で精製し、続いてMeOH中で粉砕して、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ10.27(s,1H),8.51(s,2H),7.96(d,J=0.6Hz,1H),7.26(m,1H),7.07(d,J=7.7Hz,1H),6.43-6.51(m,1H),4.88(s,2H),4.37(t,J=5.9Hz,2H),4.13(dd,J=0.6,3.0Hz,3H),3.04(t,J=5.9Hz,2H),2.14-2.33(m,4H),1.02(t,J=7.5Hz,6H)。MS:(ES)C29H28F4N7O[M+H]+のm/z計算値566.2、実測値566.2
実施例37
2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-(6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インダゾール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.58mmol)を、DMSO(10mL)中の、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インダゾール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(30mg、0.07mmol)と、2,3-ジフルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(15mg、0.08mmol)と、Li
2CO
3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を65℃で2時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の40%EtOAc)で精製し、続いてMeOH中で粉砕して、2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-(6-フルオロ-7-メトキシ-1H-インダゾール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ10.30(s,1H),8.22(dd,J=1.2,2.3Hz,1H),8.00(s,1H),7.41(dd,J=2.0,13.2Hz,1H),7.18-7.30(m,1H),7.07(d,J=7.7Hz,2H),6.46(d,J=13.1Hz,1H),4.67(s,2H),4.13(s,3H),4.08(t,J=5.9Hz,2H),3.10(t,J=5.9Hz,2H),2.13-2.36(m,4H),1.02(t,J=8.0Hz,6H)。MS:(ES)C
30H
28F
5N
6O[M+H]
+のm/z計算値583.2、実測値583.2
実施例38
3-(7-メトキシ-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:DMSO(8mL)中の、4-ブロモ-7-メトキシ-1H-インダゾール(500mg、2.2mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.2g、2.7mmol)と、KOAc(690mg、7.0mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(400mg、0.49mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、120℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~40%EtOAc)で精製して、7-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾールを得た。MS:(ES)C
14H
20BN
2O
3[M+H]
+のm/z計算値275.2、実測値275.2
ステップb:p-ジオキサン(6mL)と水(1.5mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,5-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(250mg、0.56mmol)と、7-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール(310mg、1.1mmol)、K2CO3(260mg、1.9mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(200mg、0.25mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で3時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~80%MTBE)で精製して、tert-ブチル3-(7-メトキシ-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C29H36N5O3[M+H]+のm/z計算値502.3、実測値502.3
上記tert-ブチル3-(7-メトキシ-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-(4H)-カルボキシレートをジクロロメタン(15mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、3mL)で処理した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、3-(7-メトキシ-1H-インダゾール-4-イル)-2(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C24H28N5O[M+H]+のm/z計算値402.2、実測値402.2
ステップc:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.040mL、0.23mmol)を、DMSO(1mL)中の、3-(7-メトキシ-1H-インダゾール-4-イル)-2(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(52mg、0.11mmol)と、2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(25mg、0.14mmol)と、Li2CO3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を室温で9時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の4~40%EtOAc)で精製して、3-(7-メトキシ-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ8.70(br s,2H),7.95(s,1H),7.25(t,J=8.0Hz,1H),7.09(d,J=8.0Hz,2H),6.69(d,J=8.0Hz,1H),6.49(d,J=8.0Hz,1H),4.79(s,2H),4.31(t,J=5.6Hz,2H),3.88(s,3H),2.89(t,J=5.6Hz,2H),2.0-2.3(m,4H),0.8-1.0(m,6H)。MS:(ES)C29H29F3N7O[M+H]+のm/z計算値548.2、実測値548.2
実施例39
2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6,7-ジフルオロ-1H-インドール-4-イル)-5-[5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:THF中のビニルマグネシウムブロミド溶液(1M、65.8mL、65.8mmol)を、無水THF中の5-ブロモ-1,2-ジフルオロ-3-ニトロ-ベンゼン(4.90g、20.58mmol)の溶液(70mL)に、N
2下にて-55℃で加えた。反応混合物を同じ温度で撹拌し、1.5時間かけて-45℃まで温めた。反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液でクエンチし、1時間かけて室温まで温めた。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~30%EtOAc)で精製して、4-ブロモ-6,7-ジフルオロ-1H-インドールを得た。MS:(ES)C
8H
5BrF
2N[M+H]
+のm/z計算値231.9、実測値231.9
ステップb:ジオキサン(12mL)中の、4-ブロモ-6,7-ジフルオロ-1H-インドール(0.500g、2.15mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(0.657g、2.6mmol)と、KOAc(0.633g、6.45mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(0.200g、0.24mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、100℃で1.5時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0~80%DCM/ヘキサン)で精製して、6,7-ジフルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドールを得た。MS:(ES)C14H17BF2NO2[M+H]+のm/z計算値280.1、実測値280.1
ステップc:p-ジオキサン(10mL)と水(1.2mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(0.356g、0.82mmol)と、6,7-ジフルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(0.230g、0.82mmol)と、K2CO3(0.350g、2.53mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(0.150g、0.18mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~60%EtOAc)で精製して、tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6,7-ジフルオロ-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C29H33F2N4O2[M+H]+のm/z計算値507.2、実測値507.2
上記tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6,7-ジフルオロ-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(0.255g、0.60mmol)をジクロロメタン(1.5mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、4mL)を入れた。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で蒸発させて、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6,7-ジフルオロ-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C25H27FN4O[M+H]+のm/z計算値407.2、実測値407.2
ステップd:トリエチルアミン(0.12mL、0.86mmol)を、MeCN(1.5mL)中の、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6,7-ジフルオロ-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(0.025g、0.056mmol)と2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(60mg、0.33mmol)の懸濁液に加えた。得られた混合物を80℃で45分間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~45%EtOAc)で精製して、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(6,7-ジフルオロ-1H-インドール-4-イル)-5-[5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.60(br s,1H),8.50(br s,2H),7.20-7.25(m,2H),7.06(d,J=7.2Hz,2H),6.47(m,2H),4.83(br s,2H),4.36(t,J=5.4Hz,2H),3.04(t,J=5.4Hz,2H),2.02-2.40(br s,4H),1.00(br s,6H)。MS:(ES)C29H26F5N6[M+H]+のm/z計算値553.2、実測値553.2
実施例40
3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-[5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:THF中のビニルマグネシウムブロミド溶液(1M、37.7mL、37.7mmol)を、無水THF中の1-ブロモ-4-クロロ-2-フルオロ-5-ニトロ-ベンゼン(3.00g、11.8mmol)の溶液(40mL)に、N
2下にて-60℃で加えた。反応混合物を同じ温度で撹拌し、1.5時間かけて-40℃まで温めた。反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液でクエンチし、1時間かけて室温まで温めた。反応混合物をエーテルで希釈し、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~40%EtOAc)で精製して、4-ブロモ-7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドールを得た。MS:(ES)C
8H
5BrClFN[M+H]
+のm/z計算値247.9、実測値247.9
ステップb:ジオキサン(8mL)中の、4-ブロモ-7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール(300mg、1.2mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.44g、0.368mmol)と、KOAc(356mg、3.6mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(120mg、0.15mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、100℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温まで冷やし、EtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~100%DCM)で精製して、7-クロロ-5-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドールを得た。MS:(ES)C14H17BClFNO2[M+H]+のm/z計算値296.1、実測値296.1
ステップc:p-ジオキサン(6mL)と水(0.7mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(169mg、0.39mmol)と、7-クロロ-5-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(115mg、0.39mmol)と、K2CO3(230mg、1.66mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(120mg、0.15mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷やし、EtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~50%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C29H33ClFN4O2[M+H]+のm/z計算値523.2、実測値523.2
上記tert-ブチル3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(90mg、0.17mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、4mL)を入れた。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で蒸発させて、3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C24H25ClFN4[M+H]+のm/z計算値423.2、実測値423.2
ステップd:トリエチルアミン(0.12mL、0.86mmol)を、MeCN(1.3mL)中の、3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(23mg、0.05mmol)と2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(50mg、0.27mmol)の懸濁液に加えた。得られた混合物を85℃で45分間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~50%EtOAc)で精製して、3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-[5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.53(br s,1H),8.49(br s,2H),7.30(d,J=3.0Hz,1H),7.20(t,J=7.6Hz,1H),7.14(d,J=6.4Hz,1H),6.90(d,J=7.2Hz,1H),6.86(d,J=9.6Hz,1H),6.43(t,J=2.8Hz,1H),4.91(d,J=16Hz,1H),4.68(d,J=16Hz,1H),4.40(m,1H),4.34(m,1H),3.05(t,J=5.8,2H),2.50(m,1H),2.40(m,1H),2.15(セクテット,J=7.5Hz,1H),1.93(セクテット,J=7.5Hz,1H),1.21(t,J=7.6Hz,3H),0.76(t,J=7.4Hz,3H)。MS:(ES)C29H26ClF4N6[M+H]+のm/z計算値569.2、実測値569.2
実施例41
3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(1-メチルエチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:ジオキサン(150mL)と水(45mL)の混合物中の、5-ブロモ-2-フルオロピリジン(10g、57mmol)と、4,4,5,5-テトラメチル-2-(1-メチルエテニル)-1,3,2-ジオキサボロラン(16g、93mmol)と、炭酸ナトリウム(18g、17mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(2.0g、2.4mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、1.5時間還流した。ジオキサンを真空下で除去し、残渣をエーテルと水に溶かした。有機相を分離し、ブラインで洗浄した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製して、2-フルオロ-5-(1-メチルエテニル)ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.28(d,J=2.3Hz,1H),7.82-7.88(m,1H),6.89(dd,J=3.0,8.8Hz,1H),5.36(s,1H),5.16(s,1H),2.15(s,3H)
EtOAc(100mL)に溶かした上記2-フルオロ-5-(1-メチルエテニル)ピリジン(7.3g、53mmol)に、10%Pd/C(デグサタイプ E101 NE/W、700mg)を加え、混合物を1気圧の水素下で4時間撹拌した。完了次第、混合物をセライトに通して濾過し、溶媒を真空下で除去して、2-フルオロ-5-(1-メチルエチル)ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.05(s,1H),7.59-7.66(dd,J=3.0,8.4Hz,1H),2.88-3.00(m,1H),1.26(d,J=6.8Hz,6H)
ステップb:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.050mL、0.23mmol)を、DMSO(0.5mL)中の、3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(58mg、0.13mmol)と、2-フルオロ-5-(1-メチルエチル)ピリジン(240mg、1.7mmol)と、Li2CO3(28mg、0.38mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を140℃の温度で4日間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~100%MTBE)と、それに続くHPLC(0.1%TFA含有MeCN/H2O)で精製して、3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(1-メチルエチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ7.92(d,J=2.5Hz,1H),7.45-7.52(m,2H),7.18-7.28(m,2H),6.94(d,J=7.2Hz,1H),6.86(d,J=10Hz,1H),6.82(d,J=9.2Hz,1H),6.42(d,J=3.1Hz,1H),4.58(d,J=16Hz,1H),4.27(d,J-16Hz,1H),4.03(t,J=6.0Hz,2H),3.01(t,J=6.0Hz,2H),2.76-2.87(m,1H),1.86-2.5(m,4H),1.18-1.26(m,9H),0.72(t,J=7.6Hz,3H))。MS:(ES)C32H34ClFN5[M+H]+のm/z計算値542.2、実測値542.2
実施例42
3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(1-メチルエチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.050mL、0.29mmol)を、DMSO(0.5mL)中の、3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(77mg、0.17mmol)と、2,3-ジフルオロ-5-(1-メチルエチル)ピリジン(200mg、1.3mmol)と、Li
2CO
3(42mg、0.30mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を140℃の温度で6時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の4~60%MTBE)で精製して、3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(1-メチルエチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ7.89(s,1H),7.54(d,J=3.2Hz,1H),7.43(d,J=14Hz,1H),7.27-7.37(m,2H),7.03(d,J=6.8Hz,1H),6.93(d,J=10Hz,1H),6.56(d,J=3.0Hz,1H),4.63(d,J=16Hz,1H),4.23(d,J=16Hz,1H),3.83-4.05(m,2H),3.12(t,J=6.0Hz,2H),1.96-2.5(m,4H),1.25-1.37(m,9H),0.81(t,J=7.2Hz,3H)。MS:(ES)C
32H
33ClF
2N
5[M+H]
+のm/z計算値560.2、実測値560.2
実施例43
3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-5-(5-シクロプロピルピリミジン-2-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.58mmol)を、DMSO(5mL)中の、3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(30mg、0.07mmol)と、2‐クロロ-5-シクロプロピルピリミジン(20mg、0.13mmol)と、Li
2CO
3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を100℃で2時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の45%EtOAc)で精製し、続いてMeOH中で粉砕して、3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-5-(5-シクロプロピルピリミジン-2-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.44(d,J=2.7Hz,1H),8.12(s,2H),7.12-7.32(m,5H),6.87(dd,J=8.5,15.4Hz,1H),6.47(t,J=2.5Hz,1H),4.76(d,J=15.9Hz,1H),4.61(d,J=15.9Hz,1H),4.38(m,1H),4.18(m,1H),3.03(t,J=5.9Hz,2H),1.91-2.54(br,m,4H),1.66(m,1H),1.23(t,J=7.5Hz,3H),0.89(m,2H),0.76(t,J=7.5Hz,3H),0.58(m,2H)。MS:(ES)C
31H
31ClFN
6[M+H]
+のm/z計算値541.2、実測値541.2
実施例44
(2-(3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-イル)ピリミジン-5-イル)(ピロリジン-1-イル)メタノンの合成
ステップa:塩化オキサリル(1mL、11.8mmol)を、ジクロロメタン(10mL)中の2-クロロピリミジン-5-カルボン酸(500mg、3.2mmol)の混合物と、それに続くDMF(0.1mL)に加えた。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。減圧下で溶媒を除去した後、残渣をジクロロメタン(5mL)に溶かした。上記酸塩化物溶液を、ジクロロメタン(20mL)中の、ピロリジン(1mL)とDIEA(1mL、5.8mmol)の溶液に、-40℃でゆっくりと加えた。得られた混合物を-40℃で1時間撹拌し、クエン酸水溶液でクエンチした。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、(2‐クロロピリミジン-5-イル)(ピロリジン-1-イル)メタノンを得た。MS:(ES)C
9H
11ClN
3O[M+H]
+のm/z計算値212.1、実測値212.1
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.58mmol)を、DMSO(5mL)中の、3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(45mg、0.11mmol)と、(2‐クロロピリミジン-5-イル)(ピロリジン-1-イル)メタノン(80mg、0.38mmol)と、Li2CO3(30mg、0.41mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を85℃で2時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の75%EtOAc)で精製し、続いてMeOH中で粉砕して、(2-(3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-イル)ピリミジン-5-イル)(ピロリジン-1-イル)メタノンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.56(2,2H),,2H),8.54(s,1H),7.13-7.32(m,3H),6.84-6.90(m,2H),6.44(dd,J=2.2,3.2Hz,1H),4.87(d,J=16.0Hz,1H),4.68(d,J=16.0Hz,1H),4.24-4.47(m,2H),3.48-3.63(m,6H),3.05(t,J=6.0,2H),2.40-2.51(m,2H),1.92-2.17(m,4H),1.23(t,J=8.0Hz,3H),0.76(t,J=8.0Hz,3H)。MS:(ES)C33H34ClFN7O[M+H]+のm/z計算値598.2、実測値598.2
実施例45
3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-[5-(ピロリジン-1-イルメチル)ピリミジン-2-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
THF(2mL)中の[2-[3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]ピリミジン-5-イル]-ピロリジン-1-イル-メタノン(0.025g、0.042mmol)の混合物に、エーテル中のLiAlH
4の溶液(2M、0.15mL、0.30mmol)を加えた。得られた混合物を室温で30分間撹拌した。次いでそれを水でクエンチし、EtOAcで希釈した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM中の0~30%MeOH)で精製して、3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-[5-(ピロリジン-1-イルメチル)ピリミジン-2-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.51(br s,1H),8.28(s,2H),7.30(t,J=5.6Hz,1H),7.19(t,J=7.6Hz,1H),7.15(m,1H),6.87(d,J=7.6Hz,1H),6.84(d,J=10Hz,1H),6.46(dd,J=2.8,2.8Hz,1H),4.80(d,J=16Hz,1H),),4.62(d,J=15.6Hz,1H),4.39(m,1H),4.22(m,1H),3.50(br s,2H),),3.03(t,J=5.8Hz,2H),2.36-2.60(m,6H),2.15(セクテット,J=7.6Hz,1H),1.92(セクテット,J=7.6Hz,1H),1.81(br s,4H),1.22(t,J=7.6Hz,3H),0.74(t,J=7.6Hz,3H)。MS:(ES)C
33H
36ClFN
7[M+H]
+のm/z計算値584.2、実測値584.2
実施例46
3-(7-メチル-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(1-メチルエチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.06mL、0.35mmol)を、DMSO(0.25mL)中の、3-(7-メチル-1H-インドール-4-イル)-2(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(51mg、0.12mmol)と、2-フルオロ-5-(1-メチルエチル)ピリジン(100mg、0.73mmol)と、Li
2CO
3(24mg、0.32mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を140℃の温度で23時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~70%MTBE)で精製して、3-(7-メチル-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(1-メチルエチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ7.91(s,1H),7.45(d,J=8.4Hz,1H),7.34(d,J=2.9Hz,1H),7.08(br s,2H),6.74(d,J=9.2Hz,1H),6.68(d,J=7.6Hz,1H),6.48(d,J=7.2Hz,1H),6.40(d,J=3.1Hz,1H),4.43(s,2H),4.03(t,J=5.6Hz,2H),2.99(t,J=5.6Hz,2H),2.75-2.85(m,1H),2.45(s,3H),2.06-2.40(br s,4H),1.17-1.24(m,6H),0.79-1.13(br s,6H)。MS:(ES)C
33H
38N
5[M+H]
+のm/z計算値504.3、実測値504.3
実施例47
3-(7-メチル-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(1-メチルエチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.050mL、0.29mmol)を、DMSO(0.50mL)中の、3-(7-メチル-1H-インドール-4-イル)-2(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(49mg、0.12mmol)と、2,3-ジフルオロ-5-(1-メチルエチル)ピリジン(100mg、0.64mmol)と、Li
2CO
3(34mg、0.46mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を130℃の温度で23時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~70%MTBE)で精製して、3-(7-メチル-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(1-メチルエチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ7.91(s,1H),7.30-7.35(m,2H),7.24(t,J=7.6Hz,1H),7.09(br s,2H),6.67(d,J=7.6Hz,1H),6.48(d,J=7.6Hz,1H),6.43(d,J=3.1Hz,1H),4.38(br s,2H),3.84(t,J=5.6Hz,2H),3.03(t,J=5.6Hz,2H),2.83-2.92(m,1H),2.44(s,3H),2.33(br s,4H),1.22(d,J=7.2Hz,6H),0.99(br s,6H)。MS:(ES)C
33H
37N
5[M+H]
+のm/z計算値522.3、実測値522.3
実施例48
3-(7-クロロ-3-メチル-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:THF中の1-プロペニルマグネシウムブロミド溶液(0.5M、50mL、25mmol)を、無水THF中の5-ブロモ-2‐クロロニトロベンゼン(2.0g、8.5mmol)の溶液(100mL)に、N
2下にて-60℃で激しく撹拌しながら素早く加えた。反応混合物を-40~-50℃で35分間撹拌し、次いで飽和NH
4Cl溶液と100mLの水でクエンチし、室温まで温めた。有機相を分離し、水相をエーテルで抽出した。合わせた(combrined)有機相をブラインで洗浄し、溶媒を減圧下で除去した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の2~4%MTBE)で精製して、4-ブロモ-7-クロロ-3-メチル-1H-インドールを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.16(br s,1H),7.17(d,J=8.4Hz,1H),7.04(s,1H),6.99(d,J=8.4Hz,1H),2.54(s,3H)
ステップb:ジオキサン(4mL)中の、4-ブロモ-7-クロロ-3-メチル-1H-インドール(420mg、1.7mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(650mg、2.6mmol)と、KOAc(500mg、5.1mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(250mg、0.31mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、100℃で3時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~4%MTBE)で精製して、7-クロロ-3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドールを得た。MS:(ES)C15H20BClNO2[M+H]+のm/z計算値292.1、実測値292.1
ステップc:p-ジオキサン(3mL)と水(1mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(51mg、0.10mmol)と、7-クロロ-3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(52mg、0.18mmol)と、K2CO3(43mg、0.31mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(31mg、0.038mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で1時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の12%EtOAc)で精製し、続いてメタノール中で粉砕して、3-(7-クロロ-3-メチル-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ11.45(s,1H),8.27(s,1H),7.95(d,J=14Hz,1H),7.31(s,1H),7.20-7.28(m,2H),6.97(d,J=8.0Hz,1H),6.93(d,J=6.0Hz,1H),6.38(d,J=8.0Hz,1H),4.49(d,J=16Hz,1H),4.18(d,J=16Hz,1H),3.85-4.04(m,2H),2.90-3.16(m,2H),2.11-2.45(m,3H),2.01(s,3H),1.89-2.00(m,1H),1.20(t,J=7.6Hz,3H),0.71(t,J=7.6Hz,3H)。MS:(ES)C31H29ClF4N5[M+H]+のm/z計算値582.2、実測値582.2
実施例49
3-(7-フルオロ-3-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:DMF(5mL)中の、4-ブロモ-7-フルオロ-1H-インドール(1.0g、4.7mmol)の溶液に、N-クロロスクシンイミド(690mg、5.2mmol)を加え、混合物を2時間撹拌した。反応が完了したら、混合物をEtOAcと水に希釈して、有機相を分離して、EtOAcを減圧下で除去した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の4~20%MTBE)で精製して、4-ブロモ-3-クロロ-7-フルオロ-1H-インドールを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.34(br s,1H),7.27(d,J=2.9Hz,1H),7.22(dd,J=4.4,8.4Hz,1H),6.81(dd,J=8.4Hz,10,1H)
ステップb:ジオキサン(15mL)中の、4-ブロモ-3-クロロ-7-フルオロ-1H-インドール(810mg、3.3mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(920mg、3.6mmol)と、KOAc(980mg、10mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(820mg、1.0mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、100℃で1時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の2~20%EtOAc)で精製して、3-クロロ-7-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドールを得た。1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ12.00(s,1H),7.63(d,J=2.7Hz,1H),7.24(dd,J=5.2,8.0Hz,1H),7.01(dd,J=8.0,12Hz,1H),1.33(s,12H)
ステップc:p-ジオキサン(3mL)と水(1mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(52mg、0.10mmol)と、3-クロロ-7-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(50mg、0.16mmol)と、K2CO3(51mg、0.37mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(39mg、0.048mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で1時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の4~60%EtOAc)で精製し、続いてメタノール中で粉砕して、3-(3-クロロ-7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ8.19(s,1H),7.62(dd,J=2.0,13Hz,1H),7.44(s,1H),7.22-7.29(m,2H),6.96(dd,J=2.6,6.8Hz,1H),6.75(dd,J=8.8,11Hz,1H),6.56(dd,J=4.8,8.8Hz,1H),4.75(d,J=15Hz,1H),4.37(d,J=15Hz,1H),3.97-4.15(m,2H),3.01-3.10(m,2H),2.29-2.54(m,3H),2.01-2.15(m,1H),1.30(t,J=7.2,3H),0.77(t,J=7.2Hz,3H)。MS:(ES)C30H26ClF5N5[M+H]+のm/z計算値586.2、実測値586.2
実施例50
3-(3-クロロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:DMF(5mL)中の、4-ブロモ-7-メチル-1H-インドール(750mg、3.6mmol)の溶液に、N-クロロスクシンイミド(500mg、3.7mmol)を加え、混合物を3時間撹拌した。反応が完了したら、混合物をEtOAcと水に希釈して、有機相を分離して、EtOAcを減圧下で除去した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の4~20%MTBE)で精製して、4-ブロモ-3-クロロ-7-メチル-1H-インドールを得た。
1H NMR(400MHz,d
6-DMSO)δ11.68(s,1H),7.62(d,J=2.8Hz,1H),7.16(d,J=8.0Hz,1H),6.86(d,J=8.0Hz,1H),2.41(s,3H)
ステップb:ジオキサン(7mL)中の、4-ブロモ-3-クロロ-7-メチル-1H-インドール(700mg、2.9mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(870mg、3.4mmol)と、KOAc(1.1g、11mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(350mg、0.42mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、100℃で14時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の4~30%MTBE)で精製して、3-クロロ-7-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドールを得た。1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ11.38(s,1H),7.51(d,J=2.6Hz,1H),7.17(d,J=7.2Hz,1H),6.95(d,J=7.2Hz,1H),2.46(s,3H),1.33(s,12H)
ステップc:p-ジオキサン(3mL)と水(1mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(56mg、0.11mmol)と、3-クロロ-7-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(60mg、0.21mmol)と、K2CO3(51mg、0.37mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(53mg、0.064mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で3.5時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の4~14%EtOAc)と、それに続くHPLC(0.1%TFA含有MeCN/H2O)で精製して、3-(3-クロロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ8.19(s,1H),7.61(d,J=14Hz,1H),7.35(s,1H),7.22-7.26(m,2H),6.94(dd,J=3.4,6.4Hz,1H),6.77(d,J=7.2Hz,1H),6.51(d,J=7.2Hz,1H),4.76(d,J=16Hz,1H),4.34(d,J=16Hz,1H),3.94-4.14(m,2H),2.98-3.10(m,2H),2.33-2.55(m,3H),2.43(s,3H),2.03-2.16(m,1H),1.30(t,J=8.0Hz,3H),0.77(t,J=8.0Hz,3H)。MS:(ES)C31H29ClF4N5[M+H]+のm/z計算値582.2、実測値582.2
実施例51
3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(6mL、34.5mmol)を、(2,6-ジメチルフェニル)ヒドラジン塩酸塩(5g、28.9mmol)、tert-ブチル3-シアノ-4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(5g、22.3mmol)とEtOH(60mL)の混合物に、250mL丸底フラスコ内で磁気攪拌下にて加えた。得られた混合物を還流下で3時間撹拌した。氷酢酸(6mL、104mmol)を加え、得られた混合物を還流下でさらに2時間撹拌した。減圧下で溶媒を除去した後、残渣をEtOAcに溶かし、NaOH水溶液(2N)、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~55%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-アミノ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C
19H
27N
4O
2[M+H]
+のm/z計算値343.2、実測値343.2
注意:ジアゾニウムの形成は潜在的に危険であり、取り扱いに注意し、適切な個人用保護具を着用されたい!
ステップb:亜硝酸イソペンチル(96%、4mL、28.6mmol)を室温で、tert-ブチル3-アミノ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(3g、8.8mmol)と、CuBr(4g、27.9mmol)と、MeCN(50mL)の混合物に、250mL丸底フラスコ内で磁気攪拌下にてゆっくりと加えた。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、EtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、飽和NH4Cl溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の2~25%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C19H25BrN3O2[M+H]+のm/z計算値406.1、実測値406.1
ステップc:tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(1.5g、3.7mmol)、をジクロロメタン(10mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)を入れた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、3-ブロモ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C14H17BrN3[M+H]+のm/z計算値306.1、実測値306.1
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.2mL、1.15mmol)を、MeCN(10mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(1g、2.9mmol)と、2,3-ジフルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(1.1g、6mmol)と、K2CO3(1.38g、10mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を85℃で2時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の2~15%EtOAc)で精製して、3-ブロモ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。MS:(ES)C20H17BrF4N4[M+H]+のm/z計算値469.1、実測値469.1
ステップd:p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(50mg、0.11mmol)と、7-クロロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(50mg、0.18mmol)と、K2CO3(180mg、1.3mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(40mg、0.05mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%EtOAc)で精製して、3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ8.22(d,J=1.3Hz,1H),7.64(dd,J=2.0,13.5Hz,1H),7.44(d,J=3.2Hz,1H),7.15(t,J=7.6Hz,2H),7.04(br s,2H),6.94(d,J=7.9Hz,1H),6.52-6.57(m,2H),4.65(s,2H),4.11(t,J=5.8Hz,2H),3.29(s,1H),3.06(t,J=5.8Hz,2H),1.96(br m,6H)。MS:(ES)C28H23ClF4N5[M+H]+のm/z計算値540.2、実測値540.2
実施例52
3-(3-クロロ-7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(100mg、0.22mmol)と、7-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(100mg、0.38mmol)と、K
2CO
3(200mg、1.45mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(50mg、0.06mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、N
2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の40%EtOAc)と、それに続くHPLC(MeCN/H
2O、含0.1%TFA)で精製して、2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.52(s,1H),8.19(dt,J=1.1,1.9Hz,1H),7.39(dd,J=2.0,13.2Hz,1H),7.26(d,J=4.8Hz,1H),7.08(t,J=7.5Hz,1H),6.96(br,2H),6.70(dd,J=8.1,10.7Hz,1H),6.50-6.59(m,2H),4.64(s,2H),4.07(t,J=5.8Hz,2H),3.12(t,J=5.8Hz,2H),1.96(br m,6H)。MS:(ES)C
28H
23F
5N
5[M+H]
+のm/z計算値524.2、実測値524.2
ステップb:N-クロロスクシンイミド(33mg、0.25mmol)を、DMF(5mL)中の2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(30mg、0.06mmol)の溶液に加えた。得られた混合物を60℃で6時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の40%EtOAc)と、それに続くHPLC(MeCN/H2O、含0.1%TFA)で精製して、3-(3-クロロ-7-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.56(s,1H),8.16(dt,J=1.0,2.0Hz,1H),7.18-7.41(m,2H),7.03-7.13(m,2H),6.70-6.86(m,2H),6.58(ddd,J=0.7,4.6,8.2Hz,1H),),4.71(d,J=15.5Hz,1H),4.48(d,J=15.5Hz,1H),3.84-4.21(m,2H),3.06-3.21(m,2H),2.22(d,J=0.7Hz,3H),1.87(d,J=0.7Hz,3H)。MS:(ES)C28H22ClF5N5[M+H]+のm/z計算値558.1、実測値558.2
実施例53
2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(440mg、1.08mmol)と、6-フルオロ-7-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(260mg、0.94mmol)と、K
2CO
3(500mg、3.6mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(200mg、0.24mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、N
2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%EtOAc)で精製して、tert-ブチル2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C
28H
32FN
4O
2[M+H]
+のm/z計算値475.2、実測値475.2
上記tert-ブチル2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートをジクロロメタン(5mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)を入れた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C23H24FN4[M+H]+のm/z計算値375.2、実測値375.2
ステップb:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.2mL、1.15mmol)を、DMSO(5mL)中の、2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(50mg、0.12mmol)と、2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(45mg、0.25mmol)と、Li2CO3(30mg、0.41mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を75℃で30分間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の40%EtOAc)と、それに続くHPLC(MeCN/H2O、含0.1%TFA)で精製して、2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(6-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.54(s,2H),8.25(s,1H),7.04-7.18(m,3H),6.46-6.53(m,1H),4.91(s,2H),4.42(br,2H),3.11(t,J=5.8Hz,2H),2.42(d,J=1.7Hz,3H),1.92-2.13(br m,6H)。MS:(ES)C28H25F4N6[M+H]+のm/z計算値521.2、実測値521.2
実施例54
3-(5-フルオロ-7-メチル-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:p-ジオキサン(8mL)と水(2mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,5-ジメチルフェニル)-6と,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(430mg、1.0mmol)と、5-フルオロ-7-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール(220mg、0.80mmol)と、K
2CO
3(420mg、3.0mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(250mg、0.30mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、N
2下にて100℃で15時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、Na
2SO
4で乾燥させ、セライトに通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~60%MTBE)で精製して、tert-ブチル3-(5-フルオロ-7-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C
28H
32FN
4O
2[M+H]
+のm/z計算値475.3、実測値475.3
上記tert-ブチル3-(5-フルオロ-7-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-(4H)-カルボキシレートをジクロロメタン(50mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、4mL)で処理した。得られた混合物を室温で1日撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、3-(5-フルオロ-7-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2(2,6-ジメチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C23H24FN4[M+H]+のm/z計算値375.2、実測値375.2
ステップb:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.040mL、0.23mmol)をアセトニトリル(1mL)中の、3-(5-フルオロ-7-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2(2,6-ジメチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(48mg、0.12mmol)と、2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(25mg、0.14mmol)と、Li2CO3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を80℃で4時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の4~100%MTBE)で精製し、続いてヘキサン中でMTBEとともに粉砕して、3-(5-フルオロ-7-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ8.57(br s,2H),7.38(d,J=3.0Hz,1H),7.10(d,J=4.8Hz,2H),6.84(t,J=4.8Hz,1H),6.58(d,J=11Hz,1H),6.33(d,J=3.0Hz,1H),4.3-4.5(m,2H),3.00(t,J=5.4Hz,2H),2.48(s,3H),2.18(s,3H),1.70(s,3H)。MS:(ES)C28H25F4N6[M+H]+のm/z計算値521.2、実測値521.2
実施例55
3-(5-フルオロ-7-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.040mL、0.23mmol)をアセトニトリル(1mL)中の、3-(5-フルオロ-7-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2(2,6-ジメチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(48mg、0.12mmol)と2,3-ジフルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(94mg、0.51mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を80℃で4時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~60%MTBE)で精製し、続いてヘキサン中でMTBEとともに粉砕して、3-(5-フルオロ-7-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-5-(2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ8.21(s,1H),7.63(dd,J=1.9,13Hz,1H),7.10(d,J=4.8Hz,2H),6.84(t,J=4.8Hz,1H),6.57(d,J=12Hz,1H),6.32(d,J=2.9Hz,1H),4.78(d,J=16Hz,1H),4.40(d,J=16Hz,1H),4.10(t,J=5.6Hz,2H),3.07(t,J=5.6Hz,2H),2.47(s,3H),2.18(s,3H),1.70(s,3H)。MS:(ES)C
29H
25F
5N
5[M+H]
+のm/z計算値538.2、実測値538.2
実施例56
3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(1-メチルエチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:p-ジオキサン(10mL)と水(2mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,5-ジメチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(500mg、1.2mmol)と、7-クロロ-5-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール(470mg、1.6mmol)と、K
2CO
3(500mg、3.6mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(300mg、0.37mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、N
2下にて100℃で2.5時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。有機相を分離し、溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~60%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C
27H
29ClFN
4O
2[M+H]
+のm/z計算値495.2、実測値495.2
上記tert-ブチル3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-(4H)-カルボキシレートをジクロロメタン(50mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)で処理した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2(2,6-ジメチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C22H21ClFN4[M+H]+のm/z計算値395.1、実測値395.1
ステップb:N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.04mL、0.23mmol)を、DMSO(1mL)中の、3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2(2,6-ジメチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(48mg、0.12mmol)と、2,3-ジフルオロ-5-(1-メチルエチル)ピリジン(50mg、0.32mmol)と、Li2CO3(20mg、0.27mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を140℃の温度で14時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の4~100%MTBE)と、それに続くHPLC(0.1%TFA含有MeCN/H2O)で精製して、3-(7-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-5-(3-フルオロ-5-(1-メチルエチル)ピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ7.19(s,1H),7.54(d,J=3.0Hz,1H),7.42(dd,J=1.8,14Hz,1H),7.21(d,J=4.8Hz,2H),6.9-7.0(m,2H),6.57(d,J=3.3Hz,1H),4.64(d,J=16Hz,1H),4.23(d,J=16Hz,1H),3.8-4.1(m,2H),3.13(t,J=6.0Hz,2H),2.9-3.0(m,1H),2.28(s,3H),1.78(s,3H),1.31(d,J=7.2Hz,6H)。MS:(ES)C30H29ClF2N5[M+H]+のm/z計算値532.2、実測値532.2
実施例57
5-(3,5-ジクロロ-2-ピリジル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成(Syntheisis)
ステップa:tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(1.5g、3.7mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)を入れた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、3-ブロモ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C
14H
17BrN
3[M+H]
+のm/z計算値306.1、実測値306.1
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.2mL、1.15mmol)を、MeCN(10mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(1g、2.9mmol)と、3,5-ジクロロ-2-フルオロピリジン(1.1g、6.6mmol)と、K2CO3(1.38g、10mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を90℃で2時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の2~25%EtOAc)で精製して、3-ブロモ-5-(3,5-ジクロロピリジン-2-イル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。MS:(ES)C19H18BrCl2N4[M+H]+のm/z計算値451.0、実測値451.1
ステップb:ジオキサン(5mL)と水(2mL)中の、3-ブロモ-5-(3,5-ジクロロピリジン-2-イル)-2-(2,6-ジメチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(80mg、0.18mmol)と、インドール-4-ボロン酸(26mg、0.18mmol)と、炭酸ナトリウム(47mg、0.44mmol)の脱気した溶液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(13mg、0.018mmol)を加えた。混合物を窒素でパージし、80℃まで加熱した。18時間後、混合物を室温まで冷やし、EtOAc(20mL)で希釈した。有機層を水(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗材料(crude material)をシリカゲルのプラグに通し、EtOAcで洗い流した。濾液を濃縮し、逆相HPLC(MeCN/H2O、含0.1%TFA)で精製して、標題化合物を得た。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ8.13(ddd,J=15.9,2.3,0.6Hz,1H),7.86(dd,J=2.3,0.6Hz,1H),7.46(d,J=8.2Hz,1H),7.27(t,J=7.7Hz,2H),7.13(br s,1H),7.01-6.94(m,2H),6.69(d,J=7.3Hz,2H),4.53(s,2H),3.88(t,J=5.7Hz,2H),3.21(t,J=5.7Hz,2H),2.06(br s,6H)。MS:(ES)C27H23Cl2N5[M+H]+のm/z計算値488.14,実測値488.5
実施例58
[4-[2-(2,6-ジメチルフェニル)-5-[5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル]-5-フルオロ-1H-インドール-7-イル]メタノールの合成
ステップa:p-ジオキサン(3mL)と水(0.5mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(90mg、0.22mmol)と、メチル5-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-7-カルボキシレート(70mg、0.22mmol)(実施例2の中間体)と、K
2CO
3(150mg、1.1mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(70mg、0.085mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、N
2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~80%EtOAc)で精製して、tert-ブチル2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(5-フルオロ-7-メトキシカルボニル-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C
29H
32FN
4O
4[M+H]
+のm/z計算値519.2、実測値519.2
ステップb:上記tert-ブチル2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(5-フルオロ-7-メトキシカルボニル-1H-インドール-4-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(38mg、0.073mmol)をTHF(3mL)に溶かし、エーテル中のLiAlH4の溶液(2M、0.15mL、0.30mmol)を0℃で入れた。得られた混合物を0℃で20分間撹拌した。次いでそれをメタノールでクエンチし、EtOAcとブラインで希釈した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~100%EtOAc)で精製して、tert-ブチル2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-[5-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-インドール-4-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C28H32FN4O3[M+H]+のm/z計算値491.2、実測値491.2
ステップc:上記tert-ブチル2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-[5-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-インドール-4-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(21mg、0.042mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、3mL)を入れた。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で蒸発させて、[4-[2-(2,6-ジメチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル]-5-フルオロ-1H-インドール-7-イル]メタノール塩酸塩を得た。MS:(ES)C23H24FN4O[M+H]+のm/z計算値391.2、実測値391.2
ステップd:トリエチルアミン(0.12mL、0.85mmol)を、MeCN(2mL)中の、[4-[2-(2,6-ジメチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル]-5-フルオロ-1H-インドール-7-イル]メタノール塩酸塩(20mg、0.044mmol)と2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(60mg、0.32mmol)の懸濁液に加えた。得られた混合物を85℃で30分間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~90%EtOAc)で精製して、[4-[2-(2,6-ジメチルフェニル)-6-[5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル]-5-フルオロ-1H-インドール-7-イル]メタノールを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.46(br s,2H),7.50(s,1H),7.31(d,J=2.8Hz,1H),7.03(m,2H),6.76(m,1H),6.72(d,J=11Hz,1H),6.32(d,J=3.2Hz,1H),4.84(m,2H),4.64(d,J=16Hz,1H),4.43(m,1H),4.25(m,1H),3.55-3.76(m,2H),3.00(t,J=5.6Hz,2H),2.16(s,3H),1.69(s,3H)。MS:(ES)C28H25F4N6O[M+H]+のm/z計算値537.2、実測値537.2
実施例59
tert-ブチル3-(6、7-ジヒドロ-3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートの合成
ステップa:アセトン(500mL)中の、3-メチル-2-ニトロ-フェノール(50g、326mmol)、1-ヨード-2-メチル-プロパン(184g、1mol)とCs
2CO
3(326g、1mol)の混合物を、還流しながら一晩撹拌した。次いでそれを室温まで冷やし、セライトに通して濾過した。濾液を集め、減圧下で濃縮した。得られた固体をEtOAcに再び溶かし、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、ロータリーエバポレーター上で減圧下にて濃縮して、1-イソブトキシ-3-メチル-2-ニトロ-ベンゼンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.26(t,J=8.0Hz,1H),6.82(m,2H),3.78(d,J=6.8Hz,2H),2.94(s,3H),2.07(m,1H),0.98(d,J=6.4Hz,6H)
ステップb:1-イソブトキシ-3-メチル-2-ニトロ-ベンゼン(130.4g、623mmol)、10%Pd/C(25g、50%湿潤(wet))とEtOH(750mL)が入った圧力容器を、水素雰囲気下にて45プサイで3時間撹拌した(agitated)。次いでそれをセライトに通して濾過した。濾液を集め、減圧下で濃縮して、2-イソブトキシ-6-メチル-アニリンを得た。C11H18NO[M+H]+180.2、実測値180.2
注意:ジアゾニウムの形成は潜在的に危険であり、取り扱いに注意し、適切な個人用保護具を着用されたい!
ステップc:100mLの濃HClに-10℃で、イソブトキシ-6-メチルアニリン(26.4g、147mmol)を小分けにして加えて、攪拌可能な懸濁液を得た。同じ温度で30分間攪拌した後、水(25mL)中のNaNO2(12.2g、176mmol)の溶液を20分以内で滴下して、ジアゾニウム塩を得た。
上記ジアゾニウム塩に、濃HCl(120mL)中のSnCl2.2H2O(83g、368mmol)を小分けにして加えた。次いで得られた混合物を-10℃で10分間撹拌し、続いて室温で1時間攪拌した。次いで、混合物をDCM(400mL)と水に希釈した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、ロータリーエバポレーター上で減圧下にて濃縮して、(2-イソブトキシ-6-メチル-フェニル)ヒドラジン塩酸塩を得た。C11H19N2O [M+H]+195.1、実測値195.1
ステップd:EtOH(60mL)中の(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)ヒドラジン塩酸塩(8g、39.9mmol)と氷酢酸(12mL、208mmol)の撹拌した懸濁液に、tert-ブチル3-シアノ-4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(5g、22.3mmol)を室温で加えた。得られた混合物を還流下で16時間撹拌した。減圧下で溶媒を除去した後、残渣をEtOAcに溶かし、NaOH水溶液(2N)、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~55%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-アミノ-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C22H33N4O3[M+H]+のm/z計算値401.2、実測値401.2
注意:ジアゾニウムの形成は潜在的に危険であり、取り扱いに注意し、適切な個人用保護具を着用されたい!
亜硝酸イソアミル(96%、4mL、28.6mmol)を室温で、tert-ブチル-3-アミノ-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(3g、8.1mmol)と、CuBr(4g、27.9mmol)と、MeCN(50mL)の混合物に、250mL丸底フラスコ内で磁気攪拌下にてゆっくりと加えた。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、EtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、飽和NH4Cl溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の2~25%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C22H31BrN3O3[M+H]+のm/z計算値464.1、実測値464.2
ステップe:p-ジオキサン(4mL)と水(1mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(125mg、0.32mmol)と、1H-インドール-5-イル-5-ボロン酸(74mg、0.48mmol)と、Na2CO3(85mg、0.81mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(26mg、0.032mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて95℃で6時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%~40%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-(6、7-ジヒドロ-3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ7.40(s,1H),7.20-7.26(m,3H),6.92(d,J=9.7Hz,1H),6.85(d,J=8.2Hz,1H),6.78(d,J=7.8Hz,1H),6.34(d,J=3.1Hz,1H),4.54-4.65(m,2H),3.80-3.95(m,2H),3.67-3.70(m,2H),2.85(t,J=5.6Hz,2H),1.96(s,3H),1.80-1.90(m,1H),1.47(s,9H),0.86(dd,J=3.5,6.6Hz,6H)。MS:(ES)C30H37N4O3[M+H]+のm/z計算値501.28、実測値501.2
実施例60
tert-ブチル-3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキサミドの合成
ステップa:上記tert-ブチル-6,7-ジヒドロ-3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6メチル-フェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートをジクロロメタン(5mL)に溶かし、TFA(4N、5mL)を加えた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を水とNaHCO
3水溶液で希釈し、ジクロロメタン(2×50mL)で抽出し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、真空下で乾燥し、4,5,6,7-テトラヒドロ-3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。MS:(ES)C
25H
29ClN
4O[M+H]
+のm/z計算値401.2、実測値401.3
ステップb:無水THF(1.5mL)中の、4,5,6,7-テトラヒドロ-3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(30mg、0.074mmol)の撹拌した溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(24mg、0.185mmol)とtert-ソシアン酸ブチル(10mg、0.089mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌した。完了後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取HPLC(20~100%H2O/ACN)で精製し、凍結乾燥して、N-tert-ブチル-6,7-ジヒドロ-3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキサミドを得た。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ7.44(d,J=1.5Hz,1H),7.21-7.26(m,3H),6.94(dd,J=1.5,8.6Hz,2H),6.85(d,J=8.2Hz,1H),6.78(d,J=7.6Hz,1H),6.35(dd,J=3.2,10.8Hz,1H),4.54(dd,J=15.2,29.2Hz,2H),3.70-3.76(m,2H),3.64-3.70(m,2H),2.85(t,J=5.6Hz,2H),1.96(s,3H),1.80-1.90(m,1H),1.32(s,9H),0.86(dd,J=3.5,6.6Hz,6H)。MS:(ES)C30H38N5O2[M+H]+のm/z計算値500.29、実測値500.2
実施例61
tert-ブチル3-(6、7-ジヒドロ-3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートの合成
ステップa:EtOH(50mL)中の1-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)ヒドラジン塩酸塩(3.77g、20.0mmol)と氷酢酸(10mL、208mmol)の撹拌した懸濁液に、tert-ブチル3-シアノ-4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(4.5g、22.0mmol)を室温で加えた。得られた混合物を還流下で16時間撹拌した。減圧下で溶媒を除去した後、残渣をEtOAcに溶かし、NaOH水溶液(2N)、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~55%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-アミノ-2-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C
19H
27N
4O
3[M+H]
+のm/z計算値359.2、実測値359.2
注意:ジアゾニウムの形成は潜在的に危険であり、取り扱いに注意し、適切な個人用保護具を着用されたい!
亜硝酸イソアミル(3.2g、27.8mmol)を室温で、tert-ブチル-3-アミノ-2-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(5.0g、13.9mmol)と、CH2I2(14.9g、55.7mmol)と、MeCN(60mL)の混合物に、250mL丸底フラスコ内で磁気攪拌下にてゆっくりと加えた。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、EtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、飽和NH4Cl溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の2~25%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-ヨード-2-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C19H25IN3O3[M+H]+のm/z計算値469.1、実測値469.3
ステップb:p-ジオキサン(4mL)と水(1mL)中の、tert-ブチル3-ヨード-2-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(250mg、0.53mmol)と、1H-インドール-5-イル-5-ボロン酸(128mg、1.8mmol)と、Na2CO3(139mg、3.6mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(300mg、0.37mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~40%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-(6、7-ジヒドロ-3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ7.35-7.40(m,1H),7.26(d,J=2.0Hz,1H),7.24(bs,1H),7.21-7.30(m,1H),6.90(d,J=8.4Hz,1H),6.87(d,J=8.4Hz,1H),6.71(d,J=8.4Hz,1H),6.35(dd,J=0.8,2.8Hz,1H),4.54(dd,J=15.2,21.6Hz,2H),3.80-3.90(m,1H),3.70-3.78(m,1H),3.69(s,3H),2.82(t,J=6.0Hz,2H),1.91(s,3H),1.40-1.50(m,9H)。MS:(ES)C27H31 N4O3[M+H]+のm/z計算値459.23、実測値459.2
実施例62
5-(5-tert-ブチル-2-メチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:無水THF(4mL)中の、tert-ブチル3-(6、7-ジヒドロ-3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(250mg、0.544mmol)の撹拌した溶液に0℃で、K
2CO
3(150mg、1.08mmol)とトリメチルアセチルクロライド(163mg、1.36mmol)を加えた。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応が完了した後、残基をEtOAc/H
2Oに溶かし、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~20%EtOAc)で精製して、tert-ブチル6,7-ジヒドロ-2-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)-3-(1-(ピバロイル)-1H-インドール-5-イル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(220mg)を得た。MS:(ES)C
32H
39N
4O
4[M+H]
+のm/z計算値542.2、実測値542.2
ステップb:ジクロロメタン(5mL)中の、tert-ブチル6,7-ジヒドロ-2-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)-3-(1-(ピバロイル)-1H-インドール-5-イル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(220mg、0.405mmol)の溶液に、TFA(115mg、1.01mmol)を加えた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を水とNaHCO3水溶液で希釈し、ジクロロメタン(2×50mL)で抽出し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、真空下で乾燥し、1-(5-(4,5,6,7-テトラヒドロ-2-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-1H-インドール-1-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン(125mg)を得た。MS:(ES)C27H31N4O2[M+H]+のm/z計算値443.24、実測値443.2
ステップc:p-ジオキサン(6mL)中の、混合(mixed)1-(5-(4,5,6,7-テトラヒドロ-2-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-1H-インドール-1-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン(120mg、0.270mmol)、4-tert-ブチル-2-ブロモ-1-メチルベンゼン(93mg、0.406mmol)と、NaOtBu(52mg、2.2mmol)と、X-Phos(27mg、2.2mmol)に、Pd(OAc)2(6mg、0.027mmol)を加えた。反応混合物を5分間脱気(N2)し、N2下にて105℃で6時間攪拌した。完了次第、混合物を室温まで冷やし、EtOAc(10mL)で希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~30%EtOAc)と、それに続く分取HPLCで精製して、5-(5-tert-ブチル-2-メチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(12mg)を得た。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ7.42-7.48(m,2H),7.20-7.35(m,5H),6.92-6.97(m,2H),6.81(d,J=8.0Hz,1H),6.35(d,J=3.2Hz,1H),4.60(d,J=13.6Hz,1H),4.44(d,J=13.6Hz,1H),3.75-3.85(m,2H),3.72(s,3H),3.10-3.18(m,2H),2.41(s,3H),1.96(s,3H),1.26(s,9H)。MS:(ES)C33H37N4O[M+H]+のm/z計算値505.2、実測値505.2
実施例63
5-(3,5-ジクロロピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:ジクロロメタン(10mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(1.2g、3.6mmolの溶液に、TFA(1.47g、12.93mmol)を加えた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。完了次第、混合物を水とNaHCO
3水溶液で希釈し、ジクロロメタンで抽出し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、真空下で乾燥して、3-ブロモ-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(1.0g)を得た。MS:(ES)C
16H
22BrN
3[M+H]
+のm/z計算値364.28、実測値364.2
ステップb:DMSO(5mL)中の3-ブロモ-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(1.0g、2.58mmol)の混合物に、3,5-ジクロロ-5-フルオロピリジン(680mg、4.37mmol)とLi2CO3(610mg、12.3mmol)を室温で加えた。得られた混合物を100℃で4時間撹拌した。反応が完了した後、それを室温まで冷やし、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%EtOAc)で精製して、3-ブロモ-5-(3,5-ジクロロピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(0.8g)を得た。MS:(ES)C22H24BrCl2N4O[M+H]+のm/z計算値509.04、実測値509.2
ステップc:p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、3-ブロモ-5-(3,5-ジクロロピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(600mg、1.4mmol)と、1H-インドール-5-イル-5-ボロン酸(550mg、1.8mmol)と、Na2CO3(500mg、3.6mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(300mg、0.37mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%EtOAc)で精製して、5-(3,5-ジクロロピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ8.08(d,J=2.4Hz,1H),7.80(d,J=2.4Hz,1H),7.35(d,J=8.0Hz,1H),7.29(bs,1H),7.20(t,J=8.4Hz,1H),6.92(t,J=7.2Hz,1H),6.79-6.88(m,2H),6.68-6.85(m,1H),6.39(d,J=3.1Hz,1H),4.40-4.55(m,1H),4.20-4.40(m,1H),3.82(t,J=6.0Hz,2H),3.60-3.75(m,2H),3.09-3.13(m,2H),1.99(m,4H),0.80-0.90(m,6H)。MS:(ES)C30H30Cl2N5O[M+H]+のm/z計算値546.17、実測値546.5
実施例64
5-(3,5-ジクロロピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-3-(1H-インドール-6-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、3-ブロモ-5-(3,5-ジクロロピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(600mg、1.4mmol)と、1H-インドール-6-イル-6-ボロン酸(550mg、1.8mmol)と、Na
2CO
3(500mg、3.6mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(300mg、0.37mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、N
2下にて95℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~20%EtOAc)で精製して、5-(3,5-ジクロロピリジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-3-(1H-インドール-6-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ8.14(d,J=2.2Hz,1H),7.81(d,J=2.3Hz,1H),7.45(d,J=1.6Hz,1H),7.22-7.28(m,4H),6.96(dd,J=1.6,8.6Hz,1H),6.87(d,J=8.0Hz,1H),6.81(d,J=7.6Hz,1H),4.50(dd,J=10.9,18.6Hz,2H),3.78(t,J=4.2Hz,2H),3.66(d,J=6.4Hz,2H),3.06(t,J=6.0Hz,2H),1.99(s,3H),1.83-1.90(m,1H),0.85(dd,J=3.5,6.7Hz,6H)。MS:(ES)C
30H
30Cl
2N
5O[M+H]
+のm/z計算値546.17、実測値546.1
実施例65
3-クロロ-5-[3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチル-フェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-1,2,4-チアジアゾールの合成
ステップa:THF(4mL)中の、3-ブロモ-2-(2-イソブトキシ-6-メチル-フェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン(363mg、1.0mmol)とEt
3N(153μL、1.1mmol)の溶液に、THF(2mL)中の3,5-ジクロロ-1,2,4-チアジアゾール(171mg、1.1mmol)を室温で加えた。30分後、反応混合物をCH
2Cl
2(20mL)で希釈し、水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の50%EtOAc)で精製して、5-[3-ブロモ-2-(2-イソブトキシ-6-メチル-フェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-3-クロロ-1,2,4-チアジアゾールを得た。MS:(ES)C
19H
22BrClN
5OS[M+H]
+のm/z計算値482.8、実測値482.8
ステップb:1,4-ジオキサン(8mL)と水(2mL)中の5-[3-ブロモ-2-(2-イソブトキシ-6-メチル-フェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-3-クロロ-1,2,4-チアジアゾール(471mg、0.977mmol)の溶液に、1H-インドール-5-イルボロン酸(157mg、0.977mmol)、Na2CO3(155mg、1.465mmol)を加え、得られた反応混合物を窒素ガスで1分間脱気した。次いで、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(80mg、0.0977mmol)を加え、反応混合物を窒素ガスでさらに1分間脱気し、50℃で一晩撹拌した。反応混合物をセライトの小さいパッドに通して濾過し、CH2Cl2(15mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の75%EtOAc)で精製して、3-クロロ-5-[3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチル-フェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-1,2,4-チアジアゾールを得た。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.45(d,J=1.6Hz,1H),7.32-7.20(m,3H),6.97(dd,J=8.4,1.7Hz,1H),6.83(dd,J=8.0,24.5Hz,2H),6.41-6.35(m,1H),4.77(d,J=14.8Hz,1H),4.68(s,1H),4.03-3.97(m,2H),3.71-3.59(m,2H),3.02(t,J=6.0Hz,2H),1.97(s,3H),1.88(dt,J=6.5,13.2Hz,1H),1.28(s,1H),0.85(dd,J=3.0,6.7Hz,6H)。MS:(ES)C27H28ClN6OS[M+H]+のm/z計算値519.2,実測値519.1
実施例66
5-[3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチル-フェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-3-イソプロピル-1,2,4-チアジアゾールの合成
ステップa:1,4-ジオキサン(3mL)と水(0.5mL)中の、3-クロロ-5-[3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチル-フェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-1,2,4-チアジアゾール(100mg、0.193mmol)の溶液に、2-イソプロペニル-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(54μL、0.977mmol)とNa
2CO
3(155mg、1.465mmol)を加えた。得られた反応混合物を窒素ガス1分間脱気した。次いでジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(80mg、0.0977mmol)を加え、混合物を窒素ガスでさらに1分間脱気し、50℃で一晩撹拌した。反応混合物をセライトの小さいパッドに通して濾過し、CH
2Cl
2(15mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の75%EtOAc)で精製し、5-[3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチル-フェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-3-イソプロペニル-1,2,4-チアジアゾールを得た。MS:(ES)C
30H
33N
6OS[M+H]
+のm/z計算値525.2、実測値525.2
ステップb:EtOAc(5mL)中の、5-[3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチル-フェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-3-イソプロペニル-1,2,4-チアジアゾール(50mg、0.095mmol)の溶液に、10%Pd/C(20mg)を加えた。得られた懸濁液を、H2ガス(40プサイ)下においてパー振盪装置(Parr shaker)上で室温にて3時間撹拌した(agitated)。反応混合物をセライトの小さなパッドに通して濾過し、EtOAc(15mL)で洗浄し、真空下で濃縮した。得られた残渣をHPLC(0.1%TFA含有CH3CN/H2O)で精製して、5-[3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチル-フェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル]-3-イソプロピル-1,2,4-チアジアゾールを得た。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.46(dd,J=1.6,0.7Hz,1H),7.32-7.19(m,3H),6.97(dd,J=8.5,1.7Hz,1H),6.89-6.76(m,2H),6.38(dd,J=0.9,3.2Hz,1H),4.76(d,J=15.2Hz,1H),4.67(d,J=15.0Hz,1H),4.00(t,J=5.9Hz,2H),3.71-3.59(m,2H),3.00(td,J=2.8,6.4,6.9Hz,3H),1.97(s,3H),1.88(dt,J=6.5,13.2Hz,1H),1.27(d,J=6.9Hz,6H),0.84(dd,J=1.7,6.5Hz,6H)。MS:(ES)C30H35N6OS[M+H]+のm/z計算値527.3,実測値527.2
実施例67
tert-ブチル2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(1H-インドール-5-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートの合成
ステップa:CH
3CN(30mL)中の、tert-ブチル3-アミノ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(485mg、1.41mmol)とCuBr
2(1.50g、6.7mmol)の混合物に、亜硝酸イソペンチル(0.60mL、4.46mmol)を滴下して加えた。1時間攪拌した後、混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~35%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C
19H
25BrFN
3O
2[M+H]
+のm/z計算値406.1、実測値406.1
ステップb:トルエン(1.5mL)と水(0.2mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジメチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(35mg、0.086mmol)と、インドール-5-ボロン酸(42mg、0.26mmol)と、K2CO3(36mg、0.26mmol)の懸濁液に、Pd(PPh3)4(30mg、0.026mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて110℃で3時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷やし、EtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~45%EtOAc)で精製して、tert-ブチル2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(1H-インドール-5-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.27(br s,1H),7.39(s,1H),7.18(m,2H),7.12(dd,J=7.6,7.6Hz,1H),7.00(d,J=7.6Hz,2H),6.85(dd,J=1.6,8.0Hz,1H),6.44(br s,1H),4.66(br s,2H),3.82(br s,2H),2.89(t,J=5.8Hz,2H),1.99(s,6H),1.50(s,9H)。MS:(ES)C27H31 N4O2[M+H]+のm/z計算値443.2、実測値443.2
実施例68
2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(1H-インドール-5-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩の合成
ステップa:tert-ブチル2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(1H-インドール-5-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(81mg、0.18mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、2mL)を入れた。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で蒸発させて、2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(1H-インドール-5-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。
ステップb:DCM(1mL)中の、2-(2,6-ジメチルフェニル)-3-(1H-インドール-5-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(25mg、0.066mmol)と、2,2-ジメチルプロパナール(100mg、1.16mmol)と、NaBH(OAc)3(100mg、0.47mmol)と、NEt3(0.015mL、0.11mmol)と、酢酸(0.06mL、1mmol)の混合物を、35℃で2時間攪拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残基を逆相分取クロマトグラフィーで精製して、2-(2,6-ジメチルフェニル)-5-(2,2-ジメチルプロピル)-3-(1H-インドール-5-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.35(br s,1H),7.35(s,1H),7.19(d,J=8.4,1H),7.14(m,1H),7.10(d,J=7.6Hz,1H),6.99(d,J=7.6Hz,2H),6.83(dd,J=1.6,8.8Hz,1H),6.46(m,1H),3.76(br s,2H),2.93(m,4H),2.33(br s,2H),1.98(br s,6H),0.92(br s,9H)。MS:(ES)C27H33N4[M+H]+のm/z計算値413.2、実測値413.2
実施例69
2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(1H-インドール-5-イル)-5-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:p-ジオキサン(10mL)と水(2mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(500mg、1.08mmol)と、1H-インドール-5-イルボロン酸(900mg、5.59mmol)と、K
2CO
3(2.0g、14.5mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(200mg、0.24mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、N
2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~30%EtOAc)で精製して、tert-ブチル3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C
30H
37N
4O
3[M+H]
+のm/z計算値501.2、実測値501.2
上記tert-ブチル3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートをジクロロメタン(5mL)に溶かし、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)を入れた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C25H29N4O[M+H]+のm/z計算値401.2、実測値401.2
ステップb:NaBH(OAc)3(75mg、0.36mmol)を、ジクロメタン(dicholomethane)(10mL)中の、3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(30mg、0.07mmol)、2-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(75mg、0.42mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.2mL、1.15mmol)の混合物に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を35℃で1時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHでクエンチした。溶媒を減圧下で除去し、残渣をHPLC(MeCN/H2O、含0.1%TFA)で精製して、3-(7-クロロ-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.17(s,1H),7.94(d,J=7.8Hz,1H),7.62(d,J=7.8Hz,1H),7.51(t,J=7.6Hz,1H),7.43(d,J=1.5Hz,1H),7.08-7.35(m,4H),6.95(dt,J=1.3,8.4Hz,1H),6.44-6.77(m,3H),3.92(s,2H),3.81(d,J=13.5Hz,1H),3.71(d,J=13.5Hz,1H),3.57(m,2H),2.82-2.91(m,4H),2.04(s,3H),1.92(m,1H),0.83-0.88(m,6H)。MS:(ES)C33H34F3N4O[M+H]+のm/z計算値559.3、実測値559.3
実施例70
3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-5-(2-フェニルプロパン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:アセトン(5mL)中の、3-(7-クロロ-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(50mg、0.11mmol)の懸濁液に、磁気攪拌下で、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.58mmol)と、それに続くアセトンシアノヒドリン(1mL、10.95mmol)を加えた。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~75%EtOAc)で精製して、2-(3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-イル)-2-メチルプロパンニトリルを得た。MS:(ES)C
29H
34N
5O[M+H]
+のm/z計算値468.3、実測値468.2
ステップb:上記2-(3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-イル)-2-メチルプロパンニトリル(25mg、0.05mmol)をTHF(5mL)に溶かし、THF(1M、1mL、1mmol)中の臭化フェニルマグネシウムの溶液を入れた。得られた混合物を室温で一晩撹拌し、NH4Cl水溶液でクエンチした。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の45%EtOAc)と、それに続くHPLC(MeCN/H2O、含0.1%TFA)で精製して、3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-5-(2-フェニルプロパン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.13(s,1H),7.61-7.68(m,2H),7.47(d,J=0.9Hz,1H),7.07-7.37(m,5H),7.00(dd,J=1.7,8.5Hz,1H),6.63-6.76(m,2H),6.48(t,J=2.7Hz,1H),3.91(d,J=13.0Hz,1H),3.82(d,J=13.0Hz,1H),3.52-3.64(m,2H),2.62-2.80(m,4H),2.04(s,3H),1.93(dq,J=6.8Hz,13.6,1H),1.45(d,J=3.5Hz,6H),0.86(dd,J=3.5,6.8Hz,6H)。MS:(ES)C34H39N4O[M+H]+のm/z計算値519.3、実測値519.3
実施例71
3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-5-(1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)エチル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:ジクロロメタン(5mL)中のtert-ブチル3-ブロモ-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(1g、2.16mmol)の懸濁液に、ジオキサン中のHClの溶液(4N、5mL)を加えた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の1%NH
4OH含有2~10%MeOH)で精製して、3-ブロモ-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。MS:(ES)C
17H
23BrN
3O[M+H]
+のm/z計算値364.1、実測値364.3
上記3-ブロモ-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(100mg、0.27mmol)をDMF(5mL)に溶かし、K2CO3(300mg、2.17mmol)と1-(1-ブロモエチル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン(100mg、0.40mmol)を入れた。反応混合物をN2下にて50℃で14時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~35%EtOAc)で精製して、3-ブロモ-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-5-(1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)エチル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。MS:(ES)C26H30BrF3N3O[M+H]+のm/z計算値536.1、実測値536.4
p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、3-ブロモ-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-5-(1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)エチル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(50mg、0.09mmol)と、1H-インドール-5-イルボロン酸(150mg、0.93mmol)と、K2CO3(300mg、2.17mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(35mg、0.04mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の50%EtOAc)と、それに続くHPLC(MeCN/H2O、含1%TFA)で精製して、3-(1H-インドール-5-イル)-2-(2-イソブトキシ-6-メチルフェニル)-5-(1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)エチル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを、回転異性体の混合物として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.84(m,1H),8.20-8.45(m,1H)7.40-7.75(m,3H)7.14-7.35(m,5H),6.44-6.77(m,3H),4.45-5.04(m,4H),3.25-3.92(m,5H),2.17(s,3H),1.85(m,1H),1.28(s,3H),0.83-0.88(m,6H)。MS:(ES)C34H36F3N4O[M+H]+のm/z計算値573.3、実測値573.3
実施例72
2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(1H-インドール-5-イル)-5-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:p-ジオキサン(8mL)と水(1mL)中の、tert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレート(500mg、1.2mmol)と、1H-インドール-5-イルボロン酸(650mg、4.04mmol)と、K
2CO
3(1.2g、8.8mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(200mg、0.24mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N
2)し、N
2下にて100℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5~30%EtOAc)で精製して、tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(1H-インドール-5-イル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C
29H
35N
4O
2[M+H]
+のm/z計算値471.2、実測値471.2
上記tert-ブチル2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(1H-インドール-5-イル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボキシレートをジクロロメタン(5mL)に溶かし、ジオキサン中のHClの溶液(4N、5mL)を入れた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を真空下で蒸発させて、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(1H-インドール-5-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を得た。MS:(ES)C24H27N4[M+H]+のm/z計算値371.2、実測値371.2
ステップb:NaBH(OAc)3(150mg、0.71mmol)を、ジクロメタン(dicholomethane)(10mL)中の、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(1H-インドール-5-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(50mg、0.12mmol)と、2-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(100mg、0.57mmol)と、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.2mL、1.15mmol)の混合物に、磁気攪拌下で加えた。得られた混合物を35℃で1時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHでクエンチした。溶媒を減圧下で除去し、残渣をHPLC(MeCN/H2O、含0.1%TFA)で精製して、3-(7-クロロ-1H-インダゾール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.20(s,1H),7.91-7.98(m,1H),7.62(dd,J=1.2,7.6Hz,1H),7.52(t,J=7.6Hz,1H),7.14-7.38(m,5H),7.08(d,J=7.6Hz,2H),6.83(dd,J=1.7,8.5Hz,1H),6.44(m,1H),3.94(s,2H),3.79(s,2H),2.84-2.95(m,4H),2.21-2.39(m,4H),1.04(dt,J=0.7,7.6Hz,6H)。MS:(ES)C32H32F3N4[M+H]+のm/z計算値529.3、実測値529.3
実施例73
2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(1H-インドール-5-イル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:CH
3CN(10mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩(700mg、1.89mmol)と、2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(420mg、2.30mmol)と、TEA(1mL、7.11mmol)の混合物を、80℃で1時間攪拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0~40%EtOAc)で精製して、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。MS:(ES)C
21H
22BrF
3N
5[M+H]
+のm/z計算値480.1、実測値480.1
ステップb:p-ジオキサン(6mL)と水(1mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(70mg、0.15mmol)と、1H-インドール-5-イルボロン酸(70mg、0.43mmol)と、K2CO3(240mg、1.72mmol)の懸濁液に、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(50mg、0.06mmol)を加えた。反応混合物を2分間脱気(N2)し、N2下にて100℃で1時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷やし、EtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取TLC(ヘキサン中の30%EtOAc)で精製し、続いてMeOH中で粉砕して、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(1H-インドール-5-イル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.50(s,2H),8.20(s,1H),7.43(s,1H),7.08-7.27(m,4H),6.90(dd,J=1.6,8.8Hz,2H),6.44-6.50(m,1H),5.08(s,2H),4.35(t,J=6.0Hz,2H),3.00(t,J=6.0Hz,2H),2.16-2.40(m,4H),1.04(t,J=7.2Hz,6H)。MS:(ES)C29H28F3N6[M+H]+のm/z計算値517.2、実測値517.3
実施例74
(4-(2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-6-フルオロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-7-イル)メタノールの合成
ステップa:ジオキサン(12mL)と水(0.7mL)中の、3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(1.00g、2.08mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.32g、5.2mmol)、K
2CO
3(1.15g、8.3mmol)と、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl
2複合体(0.25g、0.3mmol)の混合物を、100℃で窒素下にて7時間攪拌した。次いでそれを室温に冷やし、20%MeOH/DCMで希釈し、セライトに通して濾過した。濾液を集め、Na
2SO
4で乾燥させ、ロータリーエバポレーター上で減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフ(0~100%EtOAc/ヘキサン)で精製して、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを得た。MS:(ES)C
27H
33BF
3N
5O
2[M+H]
+のm/z計算値527.6、実測値527.6
ステップb:ジオキサン(5mL)と水(0.7mL)中の、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(0.400g、0.76mmol)と、tert-ブチル4-ブロモ-6-フルオロ-7-(ヒドロキシメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-カルボキシレート(0.345g、1mmol)、K2CO3(0.368g、2.66mmol)と、ジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(0.15g、0.18mmol)の混合物を、100℃で窒素下にて3.5時間攪拌した。次いでそれを室温に冷やし、20%MeOH/DCMで希釈し、Na2SO4/セライトのプラグに通して濾過した。濾液を集め、Na2SO4で乾燥させ、ロータリーエバポレーター上で減圧下にて濃縮した。得られた粗生成物を、TFA(1mL)とDCM(5mL)の混合物と1.5時間撹拌した。混合物をNH4OH水溶液で塩基性にし(basicified)、IPA/CHCl3で抽出し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフ(0~100%EtOAc/ヘキサン)と、それに続く逆相HPLCで精製して、(4-(2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)-6-フルオロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-7-イル)メタノールを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.53(br s,2H),7.06(s,1H),6.30(m,2H),6.10(m,2H),5.46(d,J=11.6,1H),4.00(m,4H),3.41(m,2H),2.05(m,2H),1.26(m,4H),0.01(br s,6H)。MS:(ES)C29H27F4N7O[M+H]+のm/z計算値565.2、実測値565.2
実施例75
3-(7-クロロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの合成
ステップa:56mLのTHF中のtert-ブチル3-ブロモ-2-(2,6-ジエチルフェニル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(6.2g、14.3mmol)の溶液に-78℃で、ヘキサン中のnBuLiの1.85M溶液(9.9mL、18.3mmol)を滴下した。-78℃で1時間攪拌した後、ホウ酸トリメチル(5mL、44.3mmol)を加え、溶液を室温まで温め、16時間攪拌したままにした。反応を1N HClでクエンチし、水層と有機層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の80%酢酸エチル)で精製して、(5-(tert-ブトキシカルボニル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)ボロン酸を得た。MS:(ES)C
21H
30BN
3O
4[M+H]
+のm/z計算値400.2、実測値400.5
ステップb:3.5mLのジオキサン中の(5-(tert-ブトキシカルボニル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)ボロン酸(0.42g、1.1mmol)とtert-ブチル4-ブロモ-7-クロロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-1-カルボキシレート(0.35g、1.1mmol)の溶液に、0.5mLのH2O中の炭酸カリウム(0.58g、4.2mmol)の溶液を加え、続いてジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(0.17g、0.2mmol)を加えた。混合物をN2で5分間脱気し、次いで100℃で16時間加熱した。内容物を濾過し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の40%酢酸エチル)で精製して、tert-ブチル3-(7-クロロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(0.18g、0.35mmol、34%)とtert-ブチル3-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-7-クロロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C29H33ClN4O2[M+H]+のm/z計算値506.2、実測値506.2、及びMS:(ES)C33H40ClN5O4[M+H]+のm/z計算値606.3、実測値606.2
ステップc:2mLのジオキサン中のtert-ブチル3-(7-クロロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(0.18g、0.35mmol)とtert-ブチル3-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-7-クロロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(0.79g、0.13mmol)の溶液に、ジオキサン中の4.0M HClの溶液(1mL、4mmol)を加えた。溶液を室温で16時間撹拌し、次いで50℃で2時間熱した。溶媒を真空下で除去し、残渣をさらに精製することなく先に進んだ。
粗材料(crude material)の3-(7-クロロ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩を2mLのアセトニトリルに再溶解した。溶液に、Et3N(0.27mL、1.9mmol)と、それに続く2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(0.11g、0.6mmol)を加えた。混合物を室温で(as room temperature)2時間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、得られた固体をメタノールでトリチュレーションして、3-(7-クロロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを生成した。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.69(s,1H),8.42(s,2H),8.06(s,1H),7.21(dd,J=2.7,2.7Hz,1H),7.12(dd,J=7.7,7.7Hz,1H),6.94(d,J=7.7Hz,2H),6.44(dd,J=3.3,2.0Hz,1H),4.85(s,2H),4.28(t,J=5.9Hz,2H),2.97(t,J=5.9Hz,2H),2.34-2.16(m,4H)0.95(t,J=7.5Hz,6H)。MS:(ES)C28H25ClF3N7[M+H]+のm/z計算値552.2、実測値552.5
実施例76
2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(3,6-ジフルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン
ステップa:4.9mLのアセトニトリル中の4-ブロモ-6-フルオロ-7-メトキシインドリン-2,3-ジオン(0.2g、0.73mmol)の溶液に0.5mLのジクロロメタン中のDAST(0.24mL、1.8mmol)の溶液を加えた。溶液を60℃で16時間加熱し、別のDAST(0.24mL、1.8mmol)を加え、75℃での加熱をさらに24分間続けた。混合物を水で洗浄し、次いで有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、4-ブロモ-3,3,6-トリフルオロ-7-メトキシインドリン-2-オンを得た。MS:(ES)C
9H
5BrF
3NO
2[M+H]
+のm/z計算値296.0、実測値296.2
ステップb:0.9mLのTHF中の4-ブロモ-3,3,6-トリフルオロ-7-メトキシインドリン-2-オン(0.05g、0.17mmol)の溶液に0℃で、NaBH4(0.03g、0.7mmol)と、それに続くBF3・OEt2(0.16mL、1.3mmol)を加えた。混合物を室温で(at room)16時間撹拌し、次いで75℃で24時間加熱した。反応を1N HClでクエンチし、次いでNaOHで中和した。有機層と水層を分離し、水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、4-ブロモ-3,6-ジフルオロ-7-メトキシ-1H-インドールを得た。
ステップc:1mLのアセトニトリル中の4-ブロモ-3,6-ジフルオロ-7-メトキシ-1H-インドール(0.03g、0.12mmol)の溶液に、二炭酸ジ-tert-ブチル(0.1mL、0.44mmol)と、それに続くDMAP(0.02g、13mmol)を加えた。溶液を室温で30分間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(100%ヘキサン)で精製して、tert-ブチル4-ブロモ-3,6-ジフルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-1-カルボキシレートを得た。
ステップd:0.3mLのジオキサン中の(5-(tert-ブトキシカルボニル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-イル)ボロン酸(0.03g、0.08mmol)とtert-ブチル4-ブロモ-3,6-ジフルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-1-カルボキシレート(0.03g、0.08mmol)の溶液に、0.05mLのH2O中の炭酸カリウム(0.03g、0.23mmol)の溶液を加え、続いてジクロロメタンとのPd(dppf)Cl2複合体(0.02g、0.02mmol)を加えた。混合物をN2で5分間脱気し、次いで100℃で2時間加熱した。内容物を濾過し、濾液を濃縮した。残基をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の40%酢酸エチル)で精製して、tert-ブチル3-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-3,6-ジフルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレートを得た。MS:(ES)C35H42F2N4O5[M+H]+のm/z計算値637.3、実測値637.6
ステップe:1mLのジオキサン中のtert-ブチル3-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-3,6-ジフルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-2-(2,6-ジエチルフェニル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボキシレート(0.027g、0.04mmol)の溶液に、ジオキサン中の4.0M HClの溶液(1mL、4mmol)を加えた。溶液を室温で1時間撹拌し、次いで50℃で16時間加熱した。溶媒を真空下で除去し、残渣をさらに精製することなく先に進んだ。
粗材料(crude material)の2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(3,6-ジフルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンを0.5mLのアセトニトリルに再溶解した。溶液に、Et3N(0.03mL、0.17mmol)と、それに続く2‐クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(0.009g、0.05mmol)を加えた。混合物を室温(as room temperature)で2時間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。残渣を分取(preparatory)HPLCで精製して、2-(2,6-ジエチルフェニル)-3-(3,6-ジフルオロ-7-メトキシ-1H-インドール-4-イル)-5-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン(12mg、0.02mmol、49%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.47(s,1H),7.94(s,1H),7.26-7.19(m,3H),7.02(d,J=2.1Hz,1H),6.91(d,J=7.1Hz,1H),6.40(d,J=13.3Hz,1H),4.89(d,J=15.8Hz,1H),4.80-4.65(m,1H),4.70(d,J=15.8Hz,1H),4.07(d,J=2.8,3H),4.04-3.89(m,1H),3.08-2.93(m,2H),2.61-2.50(m,2H),2.23-2.14(m,1H),1.99-1.89(m,1H),1.31(t,J=7.5Hz,3H),0.78(t,J=7.5Hz)。MS:(ES)C30H27F5N6O[M+H]+のm/z計算値583.2、実測値583.5
実施例77
以下の表1及び表2の化合物を、上記の方法を用いて調製した。記載化合物それぞれの特性データ(MS及びNMR)を示す。
実施例78
この実施例は、本発明の特定の化合物に関連する生体活性の評価を示す。
材料と方法
細胞
C5a受容体発現細胞
U937細胞
U937細胞は、C5aRを発現する単球細胞株で、ATCC(バージニア州)から入手可能である。これらの細胞は、2mM L-グルタミン、1.5g/L重炭酸ナトリウム、4.5g/Lグルコース、10mM HEPES、1mMピルビン酸ナトリウム、及び10%FBSを補ったRPMI-1640培地の懸濁液として培養した。細胞を5%CO2/95%空気、湿度100%、37℃で増殖させ、1:6で週2回継代培養し(細胞を1×105~2×106細胞/mLの密度範囲で培養)、1×106細胞/mLで採取した。アッセイの前に、細胞を0.5mMのサイクリックAMP(シグマ、オハイオ州)で一晩処理し、使用前に1回洗浄する。cAMPで処理したU937細胞を、C5aRリガンド結合及び機能アッセイに使用することができる。
単離ヒト好中球
場合により、化合物の活性をアッセイするのにヒト又はマウスの好中球を使用することができる。好中球は、密度分離と遠心分離を用いて新鮮なヒト血液から単離することができる。簡潔に言えば、全血を等量の3%デキストランとインキュベートし、45分間分離させる。分離後、1番上の層を15mlのフィコール(血液懸濁液30ml毎にフィコール15ml)の上に重ね、ブレーキを使わずに400×gで30分間遠心分離する。次いで、チューブの底のペレットを分離し、PharmLyse RBC Lysis Buffer(BDバイオサイエンス、サンノゼ、カリフォルニア州)に再懸濁した後、試料をブレーキ付きで、400×gで10分間再度遠心分離する。残りの細胞ペレットを必要に応じて再懸濁し、単離好中球から成る。
アッセイ
C5aRリガンド結合の阻害
C5aRを発現するcAMP処理U937細胞を遠心分離し、アッセイバッファー(20mM HEPES pH7.1、140mM NaCl、1mM CaCl2、5mM MgCl2、0.1%ウシ血清アルブミン)に3×106細胞/mLの濃度に再懸濁した。結合アッセイを次のようにセットアップした。0.1mLの細胞を、5mLの化合物が入ったアッセイプレートに加えて、スクリーニング(又は化合物IC50決定の投与量反応の一部)用に各化合物の最終濃度を~2~10μMにした。次に、アッセイバッファーで~50pMの最終濃度に希釈し、1ウェルあたり~30,000cpmを生じる0.1mLの125I標識C5a(パーキンエルマーライフサイエンス、マサチューセッツ州ボストンから入手)を加え、プレートを密封し、振盪台上で4℃にて約3時間インキュベートした。反応物を、真空セルハーベスター(パッカード・インスツルメンツ;コネチカット州メリデン)で、0.3%ポリエチレンイミン(PEI)溶液にあらかじめ浸したGF/Bガラスフィルター上に吸引した。シンチレーション液(40μl;Microscint 20、パッカード・インスツルメンツ)を各ウェルに加え、プレートを密封し、放射能をTopcountシンチレーションカウンター(パッカード・インスツルメンツ)で測定した。希釈液のみ(総カウント用)又は過剰なC5a(1μg/ mL、非特異的結合用)のいずれかが入った対照ウェルを用いて、化合物の総阻害率を計算した。GraphPad,Inc.(カリフォルニア州サンディエゴ)のコンピュータープログラムPrismを使用して、IC50値を計算した。IC50値は、放射性標識C5aの受容体への結合を50%減少させるのに必要な濃度である(リガンド結合及び他の機能アッセイのさらなる説明については、Dairaghi,et al.,J.Biol.Chem.274:21569-21574(1999)、Penfold,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA.96:9839-9844(1999)、及びDairaghi,et al,.J.Biol.Chem.272:28206-28209(1997)を参照されたい)。
カルシウム動員
場合により、細胞内のカルシウムの流れを阻害する能力について化合物をさらにアッセイすることができる。カルシウムの細胞内貯蔵の放出を検出するために、細胞(例えばcAMPで刺激したU937又は好中球)を細胞培地中の3μMのINDO-1AM色素(Molecular Probes;オレゴン州ユージーン)と室温で45分間インキュベートし、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄する。INDO-1AMを入れた後、細胞をフラックスバッファー(flux buffer)(ハンクス平衡塩類溶液(HBSS)と1%FBS)に再懸濁する。カルシウム動員は、Photon Technology International分光光度計(Photon Technology International;ニュージャージー州)を使用して、350nmで励起し、400nmと490nmでの蛍光発光を2つ同時に記録して測定する。相対的な細胞内カルシウムレベルは、400nm/490nmの発光比として表される。実験は、それぞれ2mLのフラックスバッファー(flux buffer)中に106個の細胞が入ったキュベットで、37℃で絶えず混合しながら行う。ケモカインリガンドは、1~100nMの範囲で使用することができる。放出比を経時的にプロットする(典型的には2~3分)。候補リガンドブロッキング化合物(最大10μM)を10秒で加え、続いてケモカイン(すなわちC5a;R&Dシステムズ;ミネソタ州ミネアポリス)を60秒で、対照ケモカイン(すなわちSDF-1α;R&Dシステムズ;ミネソタ州ミネアポリス)を150秒で加える。
走化性アッセイ
場合により、細胞の走化性を阻害する能力について化合物をさらにアッセイすることができる。走化性アッセイは、96ウェルの走化性チャンバー(Neuroprobe、メリーランド州ゲーサーズバーグ)で、5μmの細孔のポリカーボネート、ポリビニルピロリドン被覆フィルターを使用し、走化性バッファー(ハンクス平衡塩類溶液(HBSS)と1%FBS)を使用して行う。C5aRリガンド(すなわちC5a、R&Dシステムズ;ミネソタ州ミネアポリス)を使用して、C5aRによって媒介される遊走の、化合物によって媒介される阻害を評価する。他のケモカイン(すなわちSDF-1α;R&Dシステムズ;ミネソタ州ミネアポリス)を特異性対照として使用する。下部チャンバーに、29μlのケモカイン(すなわち0.03nMのC5a)とさまざまな量の化合物を入れ、上部チャンバーには、20μl中に100,000個のU937又は好中球細胞が入っている。チャンバーを37℃で1.5時間インキュベートし、下部チャンバー内の細胞数を、1ウェルあたり5つの高倍率視野における直接細胞カウントによって、又は核酸含量を測定する蛍光色素法であるCyQuantアッセイ(Molecular Probes)と顕微鏡観察によってのいずれかで定量する。
C5aRの阻害剤の同定
アッセイ
C5a受容体がリガンドに結合するのを阻止する小さい有機分子を評価するには、細胞表面にC5aRを発現する細胞(例えばcAMP刺激U937細胞又は単離ヒト好中球)に結合する放射性リガンド(すなわちC5a)を検出するアッセイを採用した。競合的であろうとなかろうと、結合を阻害した化合物については、阻害されていない対照と比較して、より少ない放射能カウントが観察される。
同数の細胞をプレートの各ウェルに加えた。次いで細胞を放射標識C5aとインキュベートした。細胞を洗浄することによって非結合リガンドを除去し、放射性カウントを定量することによって結合リガンドを決定した。いずれの有機化合物もなしでインキュベートした細胞は総カウントを示し、細胞を非標識リガンド及び標識リガンドとインキュベートすることによって非特異的結合を決定した。阻害率を次式から求めた。
%阻害=(1-[(試料cpm)-(非特異cpm)]/[(総cpm)-(非特異cpm)])×100
投与量反応曲線
C5aRに対する候補化合物の親和性を確認し、リガンド結合を阻害するその化合物の能力を確認するために、1×10-10~1×10-4Mの化合物濃度範囲で阻害活性を滴定した。アッセイでは、化合物の量を変化させ、一方で細胞数とリガンド濃度を一定に保った。
生体内有効性モデル
対象の化合物は、動物モデルでの化合物の有効性を決定することによって、C5aによって媒介される病気の治療における潜在的な有効性について評価することができる。下記のモデルにくわえて、対象の化合物を研究するための他の適切な動物モデルは、Mizuno,M.et al.,Expert Opin.Investig.Drugs(2005),14(7),807-821にあり、その文献は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
C5a誘発白血球減少症のモデル
ヒトC5aRノックインマウスモデルにおけるC5a誘発白血球減少症
動物モデルでの本発明の化合物の有効性を調べるために、標準的な技術を使用して組換えマウスを作製でき、マウスC5aRをコードする遺伝子配列を、ヒトC5aRをコードする配列に置き換えてhC5aR-KIマウスを作り出す。このマウスにおいて、hC5aの投与は、血液白血球と結合する血管壁上の接着分子の増加(upregulation)をもたらし、白血球が血流から隔離される。動物に20μg/kgのhC5aを投与し、1分後に、標準的な手法で白血球を末梢血で定量する。本発明の化合物のさまざまな投与量でのマウスの前処理は、hC5a誘発性白血球減少症をほぼ完全に阻止することができる。
C5a誘発白血球減少症のカニクイザルモデルモデル
非ヒト霊長類モデルでの本発明の化合物の有効性を調べるために、C5a誘発白血球減少症をカニクイザルモデルで分析する。このモデルにおいて、hC5aの投与は、血液白血球と結合する血管壁上の接着分子の増加(upregulation)をもたらし、白血球が血流から隔離される。動物に10μg/kgのhC5aを投与し、1分後に、白血球を末梢血で定量する。
ANCA誘発血管炎のマウスモデル
0日目に、hC5aR-KIマウスにミエロペルオキシダーゼに対する精製抗体を50mg/kgで静脈内注射する(Xiao et al,J.Clin.Invest.110:955-963(2002))。マウスに本発明の化合物又は溶媒の毎日の経口一日投与量を7日間さらに投与し、次いでマウスを犠牲にし、組織学的検査のために腎臓を採る。腎臓切片の分析は、溶媒投与動物と比較して、糸球体の半月体病変及び壊死病変の数及び重症度が有意に低下することを示しうる。
脈絡膜血管新生のマウスモデル
加齢黄斑変性(AMD)の治療での本発明の化合物の有効性を調べるには、hC5aR-KIマウスの眼のブルッフ膜をレーザー光凝固で破裂する(Nozika et al,PNAS 103:2328-2333(2006))。マウスを、溶媒又は本発明の化合物の毎日の経口又は適切な硝子体内投与量で1~2週間治療する。レーザーによって誘発された損傷と血管新生の修復は、組織学的検査と血管造影によって評価する。
関節リウマチモデル
破壊性の関節炎症のウサギモデル
細菌膜成分リポ多糖(LPS)の関節内注射に対するウサギの炎症反応の抑制に対する候補化合物の効果を調べるには、破壊性関節炎症のウサギモデルを使用する。この研究デザインは、関節炎で見られる破壊性の関節炎を模倣している。LPSの関節内注射は、サイトカインとケモカインの放出を特徴とする急性炎症反応を引き起こし、その多くは関節リウマチの関節で確認されている。これらの走化性メディエーターの上昇に応えて滑液及び滑膜で白血球の著しい増加が起こる。ケモカイン受容体の選択的アンタゴニストは、このモデルにおいて有効性を示している(Podolin,et al.,J. Immunol.169(11):6435-6444(2002)を参照されたい)。
ウサギのLPS研究は、基本的にPodolinら、同上(ibid.)、に記載のように行われ、雌ニュージーランドウサギ(約2キログラム)の片方の膝に、溶媒のみ(1%DMSOを含むリン酸緩衝生理食塩水)又は候補化合物(投与量1=50μM若しくは投与量2=100μM)を、LPS(10ng)とともに総量1.0mLで関節内投与する。LPS注射の16時間後、膝を洗浄し、細胞を数える。治療の有益な効果は、滑膜炎症の組織病理学的評価によって決定する。炎症スコアが組織病理学的評価に使用される:1-最小、2-軽度、3-中等度、4-中等度から顕著(marked)。
コラーゲン誘発関節炎のラットモデルでの化合物の評価
関節炎に誘発された臨床的な足首の腫れに対する候補化合物の効果を評価するには、17日間のII型コラーゲン関節炎発症試験を行う。ラットコラーゲン関節炎は、多数の抗関節炎薬の前臨床試験に広く使用されている多発性関節炎の実験モデルである(Trentham,et al.,J. Exp. Med.146(3):857-868(1977),Bendele,et al.,Toxicologic Pathol. 27:134-142(1999),Bendele,et al.,Arthritis Rheum.42:498-506(1999)を参照されたい)。このモデルの特徴は、強力で容易に測定可能な多関節炎症、パンヌス形成に関連した顕著な軟骨破壊、並びに軽度から中等度の骨吸収及び骨膜骨増殖の信頼できる発症及び進行である。
雌のルイスラット(約0.2キログラム)にイソフルランで麻酔をかけ、この17日間の試験の0日目と6日目に、尾の付け根と背部2箇所に2mg/mLのウシIIコラーゲンを含有するフロイント不完全アジュバントを注射する。候補化合物は、有効な投与量で0日目から17日目まで皮下投与する。足首関節の直径のノギス測定を行い、関節の腫れの軽減を有効性の尺度とする。
敗血症のラットモデル
敗血症様疾患に関連する全身性炎症反応の抑制に対する対象化合物の効果を調べるには、敗血症の盲腸結紮穿刺(CLP)ラットモデルを使用する。ラットCLP研究は、本質的にFujimura N,et al.(American Journal Respiratory Critical Care Medicine 2000;161:440-446)に記載のように行う。ここで簡潔に説明すると、体重200~250gの雌雄両方のウィスターアルビノラットを実験前に12時間絶食させる。動物を通常の12時間の明暗サイクルに保ち、実験の12時間前まで標準的なラットの餌を与える。次いで動物を4つの群、(i)2つの偽手術群と(ii)2つのCLP群に分ける。これらの2つの群(つまり(i)と(ii))をそれぞれ、溶媒対照群と試験化合物群に分ける。敗血症はCLP法によって誘発する。短時間の麻酔下で、最小限の切開を用いて正中線開腹術を行い、盲腸を回盲弁のすぐ下に3-0シルクで結紮し、腸の連続性を維持する。盲腸の対腸間膜(antimesinteric)表面に、1cm離れた2箇所で18ゲージの針で穴を開け、糞便が押し出されるまで盲腸を軽く絞る。その後、腸を腹部に戻し、切開部を閉じる。手術の終わりに、生理食塩水を3ml/100g体重で皮下投与して、すべてのラットを蘇生させる。術後、ラットに食物を与えないが、犠牲にするまで次の16時間、水は自由に摂取させる。偽手術群には開腹術を施し、盲腸は処置する(manipulated)が、結紮も穿孔もしない。治療の有益な効果は、組織及び臓器の組織病理学的採点法、並びに肝機能、腎機能、及び脂質過酸化のいくつかの重要な指標の測定によって測定する。肝機能を検査するには、アスパラギン酸アミノ基転移酵素(AST)及びアラニンアミノ基転移酵素(ALT)を測定する。腎機能を評価するのに、血中尿素窒素及びクレアチニン濃度を調べる。TNF-αやIL-1ベータなどの炎症誘発性サイトカインも、血清レベルについてELISAで分析する。
実験的ループス腎炎のマウスSLEモデル
対象の化合物が全身性エリテマトーデス(SLE)に及ぼす影響を調べるには、MRL/lprマウスSLEモデルを使用する。MRL/Mp-Tmfrsf6lpr/lpr系統(MRL/lpr)は、一般的に使用されるヒトSLEのマウスモデルである。このモデルで化合物の有効性を試験するために、雄のMRL/lprマウスを13週齢で、対照群とC5aRアンタゴニスト群に均等に分ける。次いで化合物又は溶媒を、次の6週間にわたって浸透圧ポンプを介して動物に投与し、被覆(coverage)を維持し、動物へのストレスの影響を最小限に抑える。血清と尿の試料を、疾患の発症と進行の6週間の間に隔週で採取する。これらのマウスの少数では、糸球体硬化症が発症し、腎不全で動物が死に至る。腎不全の指標として死亡を追跡することは、測定基準の1つであり、治療の成功は通常、試験群のなかでの突然死の発症を遅延させる結果をもたらすことになる。くわえて、腎疾患の存在と重大さを、血中尿素窒素(BUN)とアルブミン尿の測定によって継続的に監視することもできる。さらに、組織及び臓器を19週目に採取し、組織病理学及び免疫組織化学検査に供し、組織損傷及び細胞浸潤に基づいて点数付けした。
COPDのラットモデル
げっ歯類モデルでの煙誘発気道炎症は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)での化合物の有効性を評価するのに使用することができる。ケモカインの選択的アンタゴニストは、このモデルにおいて有効性を示している(Stevenson,et al.,Am.J.Physiol Lung Cell Mol Physiol.288 L514-L522,(2005)を参照されたい)。COPDの急性ラットモデルは、Stevensonらに記載のように行う。対象の化合物は、経口若しくはIV投与によって全身投与するか、又は噴霧化合物で局所的に投与する。雄のスプラーグ・ドーリーラット(350~400g)をPerspexチャンバーに入れ、ポンプを介して吸い込んだタバコの煙に曝す(30秒ごとに50mL、合間に新鮮な空気を入れる)。ラットを合計32分間曝露する。ラットは、最初の曝露の最大で7日後に犠牲にする。治療の有益な効果を、炎症細胞浸潤の減少、ケモカイン及びサイトカインレベルの減少によって評価する。
慢性モデルでは、マウス又はラットを最大12か月間、毎日タバコの煙に曝露する。化合物は1日1回の経口投与で全身投与されるか、又はもしかすると噴霧化合物を介して局所投与される。急性モデル(Stevensen et al.)で観察された炎症にくわえて、動物は、(平均肺胞径の増加によって示される)肺気腫などのヒトCOPDに見られるものと類似する他の病理及びを肺化学の変化も呈することがある(Martorana et al,Am.J.Respir.Crit Care Med.172(7):848-53.を参照されたい)。
多発性硬化症のマウスEAEモデル
実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)はヒト多発性硬化症のモデルである。モデルの変形が文献報告されており、この分野でよく知られている。典型的なプロトコルでは、C57BL/6(チャールズ・リバー・ラボラトリーズ)マウスをEAEモデルに使用する。マウスを、4mg/mlの結核菌(Mycobacterium tuberculosis)(シグマアルドリッチ)を含有する完全フロイントアジュバント(CFA)に乳化させた200μgのミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質(MOG)35-55(Peptide International)で皮下注射によって0日目に免疫する。さらに、0日目と2日目に、動物に200ngの百日咳毒素(カルビオケム)を静脈内投与する。臨床スコアは0~5の尺度に基づき、0、疾患の徴候なし;1、尾の弛緩;2、後肢の脱力;3、後肢麻痺;4、前肢の脱力又は麻痺;5、瀕死の状態(moribund)。評価対象化合物の投与は、0日目(予防)又は7日目(治療、疾患の組織学的証拠はあるが臨床症状を示す動物はほとんどいない)に開始し、それらの活性及び薬物動態特性に適切な濃度、例えば100mg/kgで1日1回又はそれより多く、皮下投与することができる。化合物の有効性は、重症度の比較(溶媒と比較した、化合物の存在下での最大平均臨床スコア)によって、又は脊髄から単離されるマクロファージ(F4/80陽性)の数の減少を測定することによって評価することができる。脊髄単核細胞は、不連続パーコール勾配によって単離することができる。細胞は、ラット抗マウスF4/80-PE又はラットIgG2b-PE(Caltag Laboratories)を使用して染色し、試料1つあたり10μlのポリビーズ(Polybeads)(Polysciences)を使用してFACS分析で定量することができる。
腎移植のマウスモデル
移植モデルはマウスで行うことができ、例えば、C57BL/6マウスからBALB/cマウスへの同種腎移植のモデルは、Faikah Gueler et al,JASN Express,Aug 27th,2008に記載されている。簡潔に言えば、マウスに麻酔をかけ、左ドナーの腎臓を大動脈のカフ及び腎静脈に小さな大静脈カフで付着させ、尿管を一塊切で除去する。レシピエントの左腎摘出術の後、血管カフを、自己腎血管より下の位置で、レシピエントの腹部大動脈及び大静脈にそれぞれ吻合する。尿管は膀胱に直接吻合する。冷虚血時間は60分、温虚血時間は30分である。右の生来の腎臓は、同種移植の時点か、又は長期生存研究用に移植後4日目に摘出することができる。拒絶反応の兆候について、マウスの全身の健康状態を監視する。動物の化合物治療は、手術前又は移植直後に、例えば1日1回の皮下注射によって開始することができる。マウスの腎機能と生存を調べる。血清クレアチニンレベルは、自動化された方法(Beckman Analyzer、クレーフェルト、ドイツ)で測定する。
虚血/再灌流のマウスモデル
虚血/再灌流障害のマウスモデルは、Xiufen Zheng et al,Am.J.Pathol,Vol 173:4,Oct,2008に記載のように行うことができる。簡潔に言えば、6~8週齢のCD1マウスに麻酔をかけ、手術中の温かさを維持するために加熱パッドの上に置く。腹部切開後、腎茎を鈍的剥離し、微小血管クランプを左腎茎に25~30分間置く。虚血後、クランプを右腎臓とともに外し、切開部を縫合し、動物を回復させる。腎臓の健康状態の指標としての血清クレアチニン及びBUNの分析用に採血する。代替的に、動物の生存を経時的に監視する。化合物は手術前及び/又は手術後に動物に投与でき、血清クレアチニン、BUN、又は動物の生存に対する効果を化合物の有効性の指標として用いる。
腫瘍増殖のマウスモデル
6~16週齢のC57BL/6マウスの右又は左後側腹部に1×105個のTC-1細胞(ATCC、バージニア州)を皮下注射する。細胞注入の約2週間後から、マウスを死亡させるのに必要な腫瘍サイズになるまで、2~4日ごとにノギスで腫瘍を測定する。犠牲時に、動物を完全な剖検に供し、脾臓と腫瘍を取り出す。切除した腫瘍を測定し、重量を量る。化合物は、腫瘍注射の前及び/又は後に投与され、腫瘍増殖の遅延又は抑制を用いて化合物の有効性を評価することができる。
以下の表3に、本明細書に記載の代表的な化合物の構造と活性を示す。本明細書に記載の走化性アッセイに関して、活性を次のように規定する(実施例78 B 3):+、500nM≦IC50;++、50nM≦IC50<500nM;+++、5nM≦IC50<50nM;及び++++、IC50<5nM。
本明細書では本発明の特定の実施形態を説明しているが、説明を読むと開示された実施形態の変形が当業者に明らかになりうる。当業者は必要に応じてそのような変形を使用しうることが予想されている。したがって、本発明が本明細書で具体的に記載されているものとは別の方法で実施されること、並びに本発明が適用法で許可される添付の特許請求の範囲に列挙される主題の修正及び等価物をすべて含むことが意図されている。さらにそのうえ、そのすべての可能な変形における上記要素の任意の組み合わせは、本明細書で別段の指示がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、本発明に包含される。
本明細書で引用したすべての刊行物、特許出願、アクセッション番号、及びその他の参考文献は、個々の刊行物又は特許出願が具体的かつ個別に参照により組み込まれることが示されている場合と同様に、参照により本明細書に組み込まれる。