JP7140282B2 - 質量分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、質量分析装置に関する。
液体の試料に含まれる成分を分析する装置の一例として、質量分析装置が知られている(例えば、下記特許文献1及び2参照)。質量分析装置には、イオン源及び質量分析部が備えられている。イオン源では、イオン化室内において試料中の成分がイオン化される。イオン化された試料中の成分は、質量分析部において質量電荷比に応じて分離され、分離された各成分が検出される。
例えば特許文献1に開示された質量分析装置においては、イオン源に2つのプローブが設けられている。一方のプローブは、分析対象試料を帯電した微小液滴としてイオン化室内に噴霧させるメインプローブである。他方のプローブは、質量較正用の標準試料を帯電した微小液滴としてイオン化室内に噴霧させるサブプローブである。
特許文献2には、液体クロマトグラフ質量分析装置に用いられるイオン化プローブの一例として、移動相の流量をnL/minレベルからμL/minレベルに抑えたナノESI及びマイクロESIについて開示されている。
国際公開第WO2017/056173号 国際公開第WO2019/053847号
特許文献1のように2つのプローブを備えた構成の場合には、サブプローブから噴霧された標準試料が、メインプローブに付着する可能性がある。メインプローブにおける分析対象試料の導入路に標準試料が付着した場合には、検出感度の低下又は不安定化につながる可能性があるため、導入路への標準試料の付着を防止することが好ましい。
特に、特許文献2のように低流量で分析対象試料をイオン化するような構成の場合には、メインプローブにおける分析対象試料の導入路が極めて小径である。そのため、標準試料をイオン化するサブプローブと併用した場合には、メインプローブの小径の導入路に標準試料が付着する可能性があり、目詰まりの原因にもなり得る。
上記のような課題は、分析対象試料及び標準試料を噴霧する場合に限らず、第1試料を噴霧する第1噴霧部と、第2試料を噴霧する第2噴霧部とを備える質量分析装置において、同様に生じ得る課題である。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、第1試料を噴霧する第1噴霧部と、第2試料を噴霧する第2噴霧部とを備える構成において、第2噴霧部から噴霧された第2試料が第1噴霧部に付着するのを防止することができる質量分析装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、質量分析装置が、第1噴霧部と、第2噴霧部と、判定部と、ガス供給部と、制御部とを備える。前記第1噴霧部は、第1空間内に、第1試料を噴霧する。前記第2噴霧部は、前記第1空間内、又は、前記第1空間に連通する第2空間内に、第2試料を噴霧する。前記判定部は、前記第2噴霧部からの前記第2試料の噴霧の有無を判定する。前記ガス供給部は、前記第1空間内に前記噴霧された第2試料又は当該第2試料に由来するイオンが前記第1噴霧部に到達するのを防止するガスを供給する。前記制御部は、前記ガス供給部からのガスの供給を制御する。前記制御部は、前記判定部により前記第2噴霧部から前記第2試料の噴霧が有ると判定された場合に、前記ガス供給部から前記第1空間内へのガスの供給を開始させる。
本発明の第1の態様によれば、第2噴霧部から第2試料が噴霧されているときに、ガス供給部から第1空間内に供給されるガスにより、第2噴霧部から噴霧された第2試料が第1噴霧部に付着するのを防止することができる。
質量分析装置の一実施形態を示した概略図である。 メインプローブの構成例を示した概略断面図である。 図1の質量分析装置における電気的構成の一例を示したブロック図である。 制御部による制御の実施例について説明するためのタイミングチャートである。 制御部による制御の変形例について説明するためのタイミングチャートである。
1.質量分析装置の全体構成
図1は、質量分析装置の一実施形態を示した概略図である。本実施形態における質量分析装置は、液体クロマトグラフィーにより分離された分析対象試料中の成分に対して質量分析を行う液体クロマトグラフ質量分析装置である。この質量分析装置は、液体クロマトグラフ部1及び質量分析部2を備えている。
液体クロマトグラフ部1は、カラム(図示せず)を備えている。分析中は、例えばアセトニトリル又はメタノールなどの有機溶媒を含む移動相がカラムに導入される。カラムに導入される移動相には、所定量の試料が注入される。試料が注入された移動相は、分析対象試料としてカラムに導入され、カラムを通過する過程で分析対象試料中の各成分が分離される。カラムで分離された分析対象試料中の各成分は、質量分析部2に順次供給される。
質量分析部2は、例えばQ-TOF型(Quadrupole Time-of-Flight:四重極飛行時間型)の質量分析計により構成されている。質量分析部2には、イオン化室20、第1中間室21、第2中間室22、第3中間室23及び分析室24などが内部に形成されている。イオン化室20内は、略大気圧となっている。第1中間室21、第2中間室22、第3中間室23及び分析室24は、それぞれ真空ポンプ(図示せず)の駆動により真空状態とされる。イオン化室20、第1中間室21、第2中間室22、第3中間室23及び分析室24は、互いに連通しており、この順序に従って段階的に真空度が高くなるように構成されている。
イオン化室20には、メインプローブ201及びサブプローブ202が設けられている。各プローブ201,202は、例えばESI法(Electrospray ionization:エレクトロスプレーイオン化法)により液体試料を噴霧する。各プローブ201,202では、試料に対して電荷が付与されることにより、試料が帯電され、試料中の各成分由来のイオンが生成される。このように、イオン化室20は、各プローブ201,202から帯電された試料が噴霧される第1空間を構成している。なお、各プローブ201,202は、ESI法に限らず、例えばAPCI法(Atmospheric Pressure Chemical Ionization:大気圧化学イオン化法)により液体試料を噴霧及びイオン化させるものであってもよい。
メインプローブ201は、第1試料としての分析対象試料を帯電させながらイオン化室20内に噴霧する第1噴霧部を構成している。サブプローブ202は、第2試料としての質量較正用の標準試料を帯電させながらイオン化室20内に噴霧する第2噴霧部を構成している。質量較正用の標準試料は、質量電荷比が既知の試料であり、分析前又は分析中にイオン化室20内に噴霧される。
本実施形態では、メインプローブ201は、上方から下方に向かって分析対象試料を噴霧する。一方、サブプローブ202は、下方から斜め上方に向かって標準試料を噴霧する。ただし、各プローブ201,202から噴霧される試料の方向は、上記のような方向に限られるものではない。例えば、各プローブ201,202から噴霧される試料の方向は、互いに平行であってもよいし、互いに交差していてもよい。また、各プローブ201,202は、互いに対向する方向に試料を噴霧してもよい。
第1中間室21は、細管からなる加熱キャピラリ203を介して、イオン化室20に連通している。また、第2中間室22は、小孔からなるスキマー212を介して、第1中間室21に連通している。第1中間室21及び第2中間室22には、それぞれイオンを収束させつつ後段へ送るためのイオンガイド211,221が設けられている。
第3中間室23には、例えば四重極マスフィルタ231及びコリジョンセル232などが設けられている。コリジョンセル232の内部には、例えばアルゴンガス又は窒素ガスなどの不活性ガスからなるCID(Collision Induced Dissociation:衝突誘起解離)ガスが、連続的又は間欠的に供給される。コリジョンセル232内には、多重極イオンガイド233が設けられている。
第2中間室22から第3中間室23に流入するイオンは、四重極マスフィルタ231により質量電荷比に応じて分離され、特定の質量電荷比を有するイオンのみが四重極マスフィルタ231を通過する。四重極マスフィルタ231を通過したイオンは、プリカーサイオンとしてコリジョンセル232内に導入され、CIDガスと接触して開裂されることにより、プロダクトイオンが生成される。生成されたプロダクトイオンは、多重極イオンガイド233により一時的に保持され、所定のタイミングでコリジョンセル232から放出される。
第3中間室23及び分析室24には、これらの室内を跨るようにトランスファー電極部240が設けられている。トランスファー電極部240は、第3中間室23に設けられた1つ又は複数の第1電極234と、分析室24に設けられた1つ又は複数の第2電極241とを含む。第1電極234及び第2電極241は、それぞれ環状に形成され、同軸上に並べて配置されている。コリジョンセル232から放出されたイオン(プロダクトイオン)は、トランスファー電極部240において複数の電極234,241の内側を通過することにより収束される。
分析室24には、上記第2電極241の他、直交加速部242、加速電極部243、リフレクトロン244、検出器245及びフライトチューブ246などが設けられている。フライトチューブ246は、例えば両端部が開放された中空状の部材であり、その内部にリフレクトロン244が配置されている。
直交加速部242には、トランスファー電極部240からイオンが入射する。直交加速部242は、互いに間隔を隔てて対向する1対の電極242A,242Bを備えている。1対の電極242A,242Bは、トランスファー電極部240からのイオンの入射方向に対して平行に延びており、これらの電極間には直交加速領域242Cが形成されている。
一方の電極242Bは、複数の開口を有するグリッド電極により構成されている。直交加速領域242Cに入射するイオンは、当該イオンの入射方向に対して直交方向に加速され、電極242Bの開口を通過して、加速電極部243へと導かれる。直交加速部242から射出されるイオンは、加速電極部243によりさらに加速され、フライトチューブ246内に導入される。
フライトチューブ246内に設けられたリフレクトロン244は、1つ又は複数の第1電極244Aと、1つ又は複数の第2電極244Bとを含む。第1電極244A及び第2電極244Bは、それぞれ環状に形成され、フライトチューブ246の軸線に沿って同軸上に並べて配置されている。第1電極244A及び第2電極244Bには、それぞれ異なる電圧が印加される。
フライトチューブ246内に導入されたイオンは、フライトチューブ246内に形成された飛行空間内に導かれ、当該飛行空間内を飛行した後に検出器245に入射する。具体的には、フライトチューブ246内に導入されたイオンは、第1電極244Aの内側に形成された第1領域244Cで減速された後、第2電極244Bの内側に形成された第2領域244Dで反射されることにより、U字状に折り返されて検出器245に入射する。
イオンが直交加速部242から射出された時点から、検出器245に入射するまでの飛行時間は、イオンの質量電荷比に依存する。したがって、直交加速部242から射出される各イオンの飛行時間に基づいて、各イオンの質量電荷比を算出し、マススペクトルを得ることができる。
2.メインプローブの構成
図2は、メインプローブ201の構成例を示した概略断面図である。メインプローブ201は、キャピラリ3、第1ガス供給管4及び第2ガス供給管5などを備えている。これらのキャピラリ3、第1ガス供給管4及び第2ガス供給管5は、同軸上に配置されている。
キャピラリ3は、分析対象試料を導入するための導入路31が内部に形成された管状部材である。導入路31の内径は微小であり、μL/minレベルの流量(マイクロ流量)、又は、nL/minレベルの流量(ナノ流量)の低流量で、キャピラリ3の先端からイオン化室20内に分析対象試料が導入される。導入路31の内径は、例えば10~100μmであるが、これに限られるものではない。また、導入路31内における分析対象試料の流量は、例えば50μL/min以下の値に設定されるが、これに限られるものではない。
第1ガス供給管4は、キャピラリ3の外側を覆っている。キャピラリ3の外周面と、第1ガス供給管4の内周面との間には、ネブライザーガスを供給するための第1ガス供給路41が形成されている。ネブライザーガスは、例えば窒素ガス又は乾燥空気などであり、分析対象試料を霧化するためのものである。第1ガス供給管4の先端部は、先細りしている。これにより、第1ガス供給路41の断面積は、先端に向かって徐々に小さくなっている。第1ガス供給路41の先端部は、ネブライザーガスが噴射される環状の噴射口42を構成している。
キャピラリ3の先端部は、第1ガス供給管4の先端から突出している。したがって、噴射口42から噴射されるネブライザーガスは、キャピラリ3の先端部に沿ってイオン化室20内に導入され、キャピラリ3の先端から拡がるようにしてイオン化室20内に拡散される。分析時には、キャピラリ3に電圧が印加されることにより、キャピラリ3からイオン化室20内に導入される分析対象試料が帯電される。帯電された分析対象試料は、噴射口42から噴射されるネブライザーガスによってイオン化室20内に噴霧され、イオンとなってイオン化室20内に拡散される。
第2ガス供給管5は、第1ガス供給管4の外側を覆っている。第1ガス供給管4の外周面と、第2ガス供給管5の内周面との間には、加熱ガスを供給するための第2ガス供給路51が形成されている。加熱ガスは、例えば窒素ガス又は乾燥空気などであり、霧化された分析対象試料を加熱するためのものである。第2ガス供給管5の先端面には、環状の噴射口52が形成されている。予め所定の温度に加熱された加熱ガスは、噴射口52からイオン化室20内に供給される。なお、噴射口52は環状である必要は無く、その他の形状であっても良い。また、第2ガス供給管5は、キャピラリ3および第1ガス供給管4と同軸上に配置されている必要もない。
3.サブプローブの構成
サブプローブ202は、第2ガス供給管5を備えていない点を除き、メインプローブ201と同様の構成を有している。したがって、以下では、メインプローブ201と同様の符号を用いて、サブプローブ202の構成について説明する。
サブプローブ202は、同軸上に配置されたキャピラリ3及び第1ガス供給管4などを備えている。キャピラリ3の先端からは、質量較正用の標準試料がイオン化室20内に導入される。第1ガス供給管4の先端に形成された環状の噴射口42からは、ネブライザーガスが噴射され、キャピラリ3の先端から拡がるようにしてイオン化室20内に拡散される。質量較正時には、キャピラリ3に電圧が印加されることにより、キャピラリ3からイオン化室20内に導入される標準試料が帯電される。帯電された標準試料は、噴射口42から噴射されるネブライザーガスによってイオン化室20内に噴霧され、イオンとなってイオン化室20内に拡散される。
4.質量分析装置の電気的構成
図3は、図1の質量分析装置における電気的構成の一例を示したブロック図である。この質量分析装置の動作は、制御装置6により制御される。制御装置6は、例えばCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを含む。
制御装置6は、プロセッサがコンピュータプログラムを実行することにより、操作受付部61、判定部62、制御部63及びデータ処理部64などとして機能する。制御装置6には、上述の検出器245の他、操作部71、表示部72、電圧印加部73、ガス供給部74及び送液部75などが電気的に接続されている。
操作部71は、例えばキーボード又はマウスなどの入力装置により構成されている。表示部72は、例えば液晶表示器などの表示装置により構成されている。ユーザは、操作部71を操作することにより、質量分析装置の動作を指示したり、各種設定を行ったりすることができる。また、ユーザは、表示部72に表示されるマススペクトルなどの各種情報を確認することができる。操作部71及び表示部72は、タッチパネルを備えた操作表示装置により一体的に構成されていてもよい。
電圧印加部73は、メインプローブ201及びサブプローブ202の他、質量分析装置に備えられた各部に電圧を印加する。ガス供給部74は、例えばバルブ及び配管を含み、ネブライザーガス及び加熱ガスなどの各種ガスを供給する。具体的には、ガス供給部74は、メインプローブ201からイオン化室20内に、ネブライザーガス及び加熱ガスを供給する。また、ガス供給部74は、サブプローブ202からイオン化室20内に、ネブライザーガスを供給する。
送液部75は、例えばポンプ及び配管を含み、分析対象試料及び標準試料などの各種液体の送液を行う。具体的には、送液部75は、メインプローブ201に分析対象試料を供給する。また、送液部75は、サブプローブ202に標準試料を供給する。本実施形態における送液部75は、サブプローブ202に洗浄液を供給することができる。サブプローブ202に供給された洗浄液は、サブプローブ202のキャピラリ31からイオン化室20内に噴射される。洗浄液には、水、アセトニトリル、メタノール、エタノール、又は、イソプロパノールのいずれかが含まれる。液体クロマトグラフ部1において使用される移動相がサブプローブ202に供給され、当該移動相が洗浄液としてサブプローブ202から噴射されてもよい。
操作受付部61は、操作部71に対する入力操作を受け付ける処理を行う。すなわち、操作部71に対する操作が行われた場合には、入力信号が操作受付部61に入力されることにより受け付けられ、当該入力信号に応じた処理が制御装置6により行われる。
判定部62は、サブプローブ202からの標準試料の噴霧の有無を判定する。例えば分析前に装置較正を行う際には、ユーザが操作部71を操作することにより、サブプローブ202への標準試料の送液命令が行われる。この場合、操作受付部61により受け付けられた入力操作に基づいて、判定部62により、サブプローブ202から標準試料の噴霧が有ること、すなわちサブプローブ202から標準試料が噴霧されているまたは所定時間後に噴霧されると判定される。
制御部63は、電圧印加部73、ガス供給部74及び送液部75などの各部の動作を制御する。制御部63は、電圧印加部73を制御することにより、メインプローブ201及びサブプローブ202に印加する電圧を制御する。また、制御部63は、ガス供給部74のバルブなどを制御することにより、ガス供給部74からメインプローブ201及びサブプローブ202へのガスの供給を制御する。また、制御部63は、送液部75のポンプなどを制御することにより、送液部75からメインプローブ201及びサブプローブ202への送液を制御する。
データ処理部64は、検出器245から入力される検出信号に対して演算処理などのデータ処理を行う。データ処理部64の処理によってマススペクトルが生成され、生成されたマススペクトルが表示部72に表示される。
本実施形態では、判定部62によりサブプローブ202から標準試料の噴霧が有ると判定された場合に、制御部63がガス供給部74を制御することにより、ガス供給部74からイオン化室20内へのガスの供給を開始させる。より具体的には、メインプローブ201からイオン化室20内へのネブライザーガスの供給が開始される。
また、本実施形態では、サブプローブ202から標準試料が噴霧された後に、制御部63が送液部75を制御することにより、送液部75からサブプローブ202への洗浄液の供給を開始させる。これにより、サブプローブ202からイオン化室20内に洗浄液が噴霧される。
5.制御部による制御の実施例
図4は、制御部63による制御の実施例について説明するためのタイミングチャートである。分析前の装置校正を行うために、ユーザが操作部71を操作して、サブプローブ202への標準試料の送液命令が行われた場合には、制御部63により、図4に示すような制御が行われる。
まず、制御部63は、送液部75を制御することにより標準試料の送液を開始させる(タイミングT11)。このタイミングT11で、制御部63は、電圧印加部73を制御することによりサブプローブ202への電圧の印加を開始させるとともに、ガス供給部74を制御することによりサブプローブ202からイオン化室20内へのネブライザーガスの供給を開始させる。ただし、標準試料の送液の開始命令は、ユーザによる操作部71の操作に基づいて行われるものに限らず、プログラムに基づいて自動的に行われてもよい。
本実施形態では、上記のようなサブプローブ202による標準試料のイオン化の開始タイミングT11と同時に、制御部63がガス供給部74を制御することにより、メインプローブ201からイオン化室20内へのネブライザーガスの供給を開始させる。ただし、メインプローブ201からのネブライザーガスの供給を開始させるタイミングは、上記タイミングT11と完全に同時である必要はない。例えば、上記タイミングT11の後、サブプローブ202から噴霧された標準試料がメインプローブ201に到達するまでの任意のタイミングで、メインプローブ201からのネブライザーガスの供給が開始されてもよい。
その後、ユーザが操作部71を操作して、サブプローブ202からの標準試料の送液の停止命令が行われた場合には、制御部63は、送液部75を制御することにより標準試料の送液を停止させる(タイミングT12)。このタイミングT12で、制御部63は、電圧印加部73を制御することによりサブプローブ202への電圧の印加を停止させるとともに、ガス供給部74を制御することによりサブプローブ202からイオン化室20内へのネブライザーガスの供給を停止させる。ただし、標準試料の送液の停止命令は、ユーザによる操作部71の操作に基づいて行われるものに限らず、プログラムに基づいて自動的に行われてもよい。
このとき、制御部63は、ガス供給部74を制御することにより、上記のようなサブプローブ202による標準試料のイオン化の停止タイミングT12と同時に、メインプローブ201からイオン化室20内へのネブライザーガスの供給を停止させる。ただし、メインプローブ201からのネブライザーガスの供給を停止させるタイミングは、上記タイミングT12と完全に同時である必要はない。例えば、上記タイミングT12の後、サブプローブ202から噴霧された標準試料がメインプローブ201に到達しなくなる任意のタイミングで、メインプローブ201からのネブライザーガスの供給が停止されてもよい。
上記のような標準試料のイオン化のための制御(タイミングT11~T12)が行われた後、任意のタイミングで、制御部63が送液部75を制御することにより、洗浄液の送液が開始される(タイミングT13)。このタイミングT13で、制御部63は、ガス供給部74を制御することにより、サブプローブ202からイオン化室20内へのネブライザーガスの供給を開始させる。これにより、サブプローブ202からイオン化室20内への洗浄液の噴霧が開始される。
そして、所定時間経過後に、制御部63が送液部75を制御することにより、洗浄液の送液が停止される(タイミングT14)。このタイミングT14で、制御部63は、ガス供給部74を制御することにより、サブプローブ202からイオン化室20内へのネブライザーガスの供給を停止させる。これにより、サブプローブ202からイオン化室20内への洗浄液の噴霧が停止される。
6.制御部による制御の変形例
図5は、制御部63による制御の変形例について説明するためのタイミングチャートである。標準試料を用いた質量較正は、分析前だけでなく、分析中に行うことも可能である。この図5の例では、分析中に質量較正を行う場合について説明する。
マイクロ流量又はナノ流量などの低流量で分析対象試料の分析を行う場合、メインプローブ201からネブライザーガスを噴射させずに、分析対象試料のイオン化が行われる場合がある。この場合、制御部63は、電圧印加部73を制御することによりメインプローブ201への電圧の印加のみを開始させる(タイミングT21)。
そして、所定時間経過後に、制御部63が送液部75を制御することにより、分析対象試料の送液が開始される(タイミングT22)。マイクロ流量又はナノ流量などの低流量で分析対象試料が送液される場合、メインプローブ201に電圧を印加させるだけで、分析対象試料をイオン化させることが可能である。
このようにして分析対象試料のイオン化が開始され、質量分析が可能な状態となった後、適切なタイミングでユーザが操作部71を操作して、サブプローブ202への標準試料の送液命令が行われた場合には、制御部63は、送液部75を制御することにより標準試料の送液を開始させる(タイミングT23)。このタイミングT23で、制御部63は、電圧印加部73を制御することによりサブプローブ202への電圧の印加を開始させるとともに、ガス供給部74を制御することによりサブプローブ202からイオン化室20内へのネブライザーガスの供給を開始させる。ただし、標準試料の送液の開始命令は、ユーザによる操作部71の操作に基づいて行われるものに限らず、プログラムに基づいて自動的に行われてもよい。
この変形例では、上記のようなサブプローブ202による標準試料のイオン化の開始タイミングT23と同時に、制御部63がガス供給部74を制御することにより、メインプローブ201からイオン化室20内へのネブライザーガスの供給を開始させる。ただし、メインプローブ201からのネブライザーガスの供給を開始させるタイミングは、上記タイミングT23と完全に同時である必要はない。例えば、上記タイミングT23の後、サブプローブ202から噴霧された標準試料がメインプローブ201に到達するまでの任意のタイミングで、メインプローブ201からのネブライザーガスの供給が開始されてもよい。
その後、ユーザが操作部71を操作して、サブプローブ202からの標準試料の送液の停止命令が行われた場合には、制御部63は、送液部75を制御することにより標準試料の送液を停止させる(タイミングT24)。このタイミングT24で、制御部63は、電圧印加部73を制御することによりサブプローブ202への電圧の印加を停止させるとともに、ガス供給部74を制御することによりサブプローブ202からイオン化室20内へのネブライザーガスの供給を停止させる。ただし、標準試料の送液の停止命令は、ユーザによる操作部71の操作に基づいて行われるものに限らず、プログラムに基づいて自動的に行われてもよい。
このとき、制御部63は、ガス供給部74を制御することにより、上記のようなサブプローブ202による標準試料のイオン化の停止タイミングT24と同時に、メインプローブ201からイオン化室20内へのネブライザーガスの供給を停止させる。ただし、メインプローブ201からのネブライザーガスの供給を停止させるタイミングは、上記タイミングT24と完全に同時である必要はない。例えば、上記タイミングT24の後、サブプローブ202から噴霧された標準試料がメインプローブ201に到達しなくなる任意のタイミングで、メインプローブ201からのネブライザーガスの供給が停止されてもよい。
上記のような標準試料のイオン化のための制御(タイミングT23~T24)が行われた後、分析対象試料の分析が終了すると、制御部63が電圧印加部73を制御することにより、メインプローブ201への電圧の印加が停止される(タイミングT25)。このタイミングT25で、制御部63が送液部75を制御することにより、分析対象試料の送液も停止される。
その後、任意のタイミングで、制御部63が送液部75を制御することにより、洗浄液の送液が開始される(タイミングT26)。このタイミングT26で、制御部63は、ガス供給部74を制御することにより、サブプローブ202からイオン化室20内へのネブライザーガスの供給を開始させる。これにより、サブプローブ202からイオン化室20内への洗浄液の噴霧が開始される。
そして、所定時間経過後に、制御部63が送液部75を制御することにより、洗浄液の送液が停止される(タイミングT27)。このタイミングT27で、制御部63は、ガス供給部74を制御することにより、サブプローブ202からイオン化室20内へのネブライザーガスの供給を停止させる。これにより、サブプローブ202からイオン化室20内への洗浄液の噴霧が停止される。
7.その他の変形例
判定部62によりサブプローブ202から標準試料の噴霧が有ると判定された場合に、メインプローブ201からのネブライザーガスの供給を開始させるような構成に限らず、メインプローブ201からの加熱ガスの供給を開始させるような構成であってもよい。あるいは、メインプローブ201及びサブプローブ202とは別に設けられたガス供給口から、イオン化室20内にガスの供給が開始されてもよい。この場合、上記ガス供給口は、メインプローブ201の近傍に設けられていてもよく、メインプローブ201から遠ざかる方向にガスを噴射するものであってもよい。また、上記ガス供給口は、メインプローブ201とサブプローブ202の間の空間にガスを噴射するものであってもよい。いずれにしても、これらのガスは、サブプローブ202から供給される標準試料、または該標準試料に由来するイオンが、メインプローブ201に到達することを防止し、メインプローブ201に標準試料が付着することを防止するように機能する。
メインプローブ201から噴霧される第1試料は、分析対象試料に限られるものではない。また、サブプローブ202から噴霧される第2試料は、質量較正用の標準試料に限られるものではない。すなわち、メインプローブ201及びサブプローブ202は、それぞれ異なる試料を噴霧するものであればよい。
サブプローブ202は、メインプローブ201と共通の第1空間内(イオン化室20内)に試料を噴霧する構成に限らない。すなわち、サブプローブ202は、第1空間に連通する第2空間内(例えば第1中間室21内など)に試料を噴霧するような構成であってもよい。
本発明が適用される質量分析装置は、液体クロマトグラフ質量分析装置に限らず、例えばシリンジポンプなどを用いて分析対象試料が直接導入される質量分析装置などであってもよい。また、本発明が適用される質量分析装置は、Q-TOF型の質量分析装置に限らず、例えばイオントラップ型などの他の質量分析装置であってもよい。
8.態様
上述した複数の例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(第1項)一態様に係る質量分析装置は、
第1空間内に、第1試料を噴霧する第1噴霧部と、
前記第1空間内、又は、前記第1空間に連通する第2空間内に、第2試料を噴霧する第2噴霧部と、
前記第2噴霧部からの前記第2試料の噴霧の有無を判定する判定部と、
前記第1空間内に前記噴霧された第2試料又は当該第2試料に由来するイオンが前記第1噴霧部に到達するのを防止するガスを供給するガス供給部と、
前記ガス供給部からのガスの供給を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記判定部により前記第2噴霧部から前記第2試料の噴霧が有ると判定された場合に、前記ガス供給部から前記第1空間内へのガスの供給を開始させてもよい。
第1項に記載の質量分析装置によれば、第2噴霧部から第2試料が噴霧されているときに、ガス供給部から第1空間内に供給されるガスにより、第2噴霧部から噴霧された第2試料が第1噴霧部に付着するのを防止することができる。
(第2項)第1項に記載の質量分析装置において、
前記ガス供給部は、前記第1試料を霧化させるためのネブライザーガスを前記第1噴霧部から前記第1空間内に供給し、
前記制御部は、前記判定部により前記第2噴霧部から前記第2試料の噴霧が有ると判定された場合に、前記第1噴霧部から前記第1空間内へのネブライザーガスの供給を開始させてもよい。
第2項に記載の質量分析装置によれば、第2噴霧部から第2試料が噴霧されているときに、第1噴霧部から第1空間内に供給されるネブライザーガスにより、第2噴霧部から噴霧された第2試料が第1噴霧部に付着するのを防止することができる。
(第3項)第1項に記載の質量分析装置において、
前記ガス供給部は、霧化された前記第1試料を加熱するための加熱ガスを前記第1噴霧部から前記第1空間内に供給し、
前記制御部は、前記判定部により前記第2噴霧部から前記第2試料の噴霧が有ると判定された場合に、前記第1噴霧部から前記第1空間内への加熱ガスの供給を開始させてもよい。
第3項に記載の質量分析装置によれば、第2噴霧部から第2試料が噴霧されているときに、第1噴霧部から第1空間内に供給される加熱ガスにより、第2噴霧部から噴霧された第2試料が第1噴霧部に付着するのを防止することができる。
(第4項)第1項~第3項のいずれか一項に記載の質量分析装置において、
前記第1試料は、分析対象試料であり、
前記第2試料は、質量較正用の標準試料であってもよい。
第4項に記載の質量分析装置によれば、第2噴霧部から質量較正用の標準試料が噴霧されているときに、ガス供給部から第1空間内に供給されるガスにより、第2噴霧部から噴霧された標準試料が、分析対象試料を噴霧する第1噴霧部に付着するのを防止することができる。
(第5項)第1項~第4項のいずれか一項に記載の質量分析装置において、
前記第1噴霧部は、前記第1試料を導入する導入路を有し、
前記導入路の内径が10~100μmであり、
前記導入路内における前記第1試料の流量が50μL/min以下であってもよい。
第5項に記載の質量分析装置によれば、第1噴霧部から低流量で第1試料が導入される質量分析装置において、第2噴霧部から噴霧された第2試料が第1噴霧部に付着するのを防止することができる。第1試料を導入する導入路の内径が10~100μmの小径である場合には、第2噴霧部から噴霧された第2試料が導入路に詰まりやすいため、特に効果的である。
(第6項)第1項~第5項のいずれか一項に記載の質量分析装置において、
前記第2噴霧部に洗浄液を供給する送液部を備え、
前記制御部は、前記第2噴霧部から前記第2試料が噴霧された後に、前記送液部からの洗浄液の供給を開始させ、前記第2噴霧部から洗浄液を噴霧させてもよい。
第6項に記載の質量分析装置によれば、第2噴霧部から噴霧される洗浄液によって、第1噴霧部が洗浄されるため、第1噴霧部への第2試料の付着をより効果的に防止することができる。
(第7項)第6項に記載の質量分析装置において、
前記洗浄液には、水、アセトニトリル、メタノール、エタノール、又は、イソプロパノールのいずれかが含まれていてもよい。
第7項に記載の質量分析装置によれば、分析に与える影響が少ない洗浄液を用いて、第1噴霧部を洗浄することができる。洗浄液が有機溶媒であれば、第2試料が洗浄液に溶けやすいため、第1噴霧部への第2試料の付着をさらに効果的に防止することができる。
9.他の態様
他の態様に係る質量分析装置は、
第1空間内に、第1試料を噴霧する第1噴霧部と、
前記第1空間内、又は、前記第1空間に連通する第2空間内に、第2試料を噴霧する第2噴霧部と、
前記第2噴霧部に洗浄液を供給する送液部と、
前記第2噴霧部から前記第2試料が噴霧された後に、前記送液部からの洗浄液の供給を開始させ、前記第2噴霧部から洗浄液を噴霧させる制御部とを備えていてもよい。
1 液体クロマトグラフ部
2 質量分析部
3 キャピラリ
6 制御装置
20 イオン化室
21 第1中間室
22 第2中間室
23 第3中間室
24 分析室
31 キャピラリ
61 操作受付部
62 判定部
63 制御部
64 データ処理部
71 操作部
72 表示部
73 電圧印加部
74 ガス供給部
75 送液部
201 メインプローブ
202 サブプローブ

Claims (7)

  1. 第1空間内に、第1試料を噴霧する第1噴霧部と、
    前記第1空間内、又は、前記第1空間に連通する第2空間内に、第2試料を噴霧する第2噴霧部と、
    前記第2噴霧部からの前記第2試料の噴霧の有無を判定する判定部と、
    前記第1空間内に前記噴霧された第2試料又は当該第2試料に由来するイオンが前記第1噴霧部に到達するのを防止するガスを供給するガス供給部と、
    前記ガス供給部からのガスの供給を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記判定部により前記第2噴霧部から前記第2試料の噴霧が有ると判定された場合に、前記ガス供給部から前記第1空間内へのガスの供給を開始させる、質量分析装置。
  2. 前記ガス供給部は、前記第1試料を霧化させるためのネブライザーガスを前記第1噴霧部から前記第1空間内に供給し、
    前記制御部は、前記判定部により前記第2噴霧部から前記第2試料の噴霧が有ると判定された場合に、前記第1噴霧部から前記第1空間内へのネブライザーガスの供給を開始させる、請求項1に記載の質量分析装置。
  3. 前記ガス供給部は、霧化された前記第1試料を加熱するための加熱ガスを前記第1噴霧部から前記第1空間内に供給し、
    前記制御部は、前記判定部により前記第2噴霧部から前記第2試料の噴霧が有ると判定された場合に、前記第1噴霧部から前記第1空間内への加熱ガスの供給を開始させる、請求項1に記載の質量分析装置。
  4. 前記第1試料は、分析対象試料であり、
    前記第2試料は、質量較正用の標準試料である、請求項1に記載の質量分析装置。
  5. 前記第1噴霧部は、前記第1試料を導入する導入路を有し、
    前記導入路の内径が10~100μmであり、
    前記導入路内における前記第1試料の流量が50μL/min以下である、請求項1に記載の質量分析装置。
  6. 前記第2噴霧部に洗浄液を供給する送液部を備え、
    前記制御部は、前記第2噴霧部から前記第2試料が噴霧された後に、前記送液部からの洗浄液の供給を開始させ、前記第2噴霧部から洗浄液を噴霧させる、請求項1に記載の質量分析装置。
  7. 前記洗浄液には、水、アセトニトリル、メタノール、エタノール、又は、イソプロパノールのいずれかが含まれる、請求項6に記載の質量分析装置。
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