JP7140035B2 - 真空成形型の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、真空成形型及びその製造方法に関し、詳しくは、成形面に真空吸引する微細な通気孔が形成された電鋳殻を備えた真空成形型及びその製造方法に関する。
例えば、自動車の内装部品であるインストルメントパネル等の成形型においては、表皮材の表面にシボ模様等を転写するため、成形面に微細な通気孔が形成された電鋳殻を備えた真空成形型を用いることがある。この電鋳殻は、一般に、微細な通気孔を形成させるために、例えば、模型の表面に微細な樹脂粒子又は樹脂棒を密着させ、導電層を形成して電鋳処理を行い、導電層の表面に粒子の厚み以内の薄い電鋳殻を形成するとともに、模型から電鋳殻を剥離した後、樹脂粒子を溶出除去することによって形成されている。
また、電鋳殻を備えた真空成形型では、電鋳殻は厚みが薄く、また、電鋳殻は成形面を形成するため、電鋳殻を金型本体に精度良く固定する構造や方法が課題であった。その点、金型本体に対する電鋳殻の固定構造が工夫された真空成形型が、例えば、特許文献1に開示されている。すなわち、特許文献1には、図3に示すように、金型本体101には少なくとも一つ以上の貫通孔102が設けられ、電鋳殻103と金型本体101は、貫通孔102に位置する連結手段104により連結され、該連結手段104は、電鋳殻103の裏面に固定される固定部材(ナット)104aと、該固定部材104aに一方の端部が螺合され、他方の端部が貫通孔102の開口部側で保持される連結部材(ボルト)104bと、固定部材104aと連結部材104bとの間に介在し、連結部材104bの固定部材104aへの締め込み量を規制する規制部材(スリーブ)104cと、を備えた真空成形型100が開示されている。
上記真空成形型100によれば、電鋳殻103の裏面側から電鋳殻103を引っ張るようにして金型本体101に固定しているので、電鋳殻103の成形面の箇所でも固定が可能となる。また、連結部材104bの固定部材104aへの締め込みすぎを防止する規制部材104cが設けられているので、連結部材104bが固定部材104aに過度に締め込まれることが防止される。そのため、必要以上の力で電鋳殻103が引っ張られることがなく、固定部材104aの剥離や、電鋳殻103の変形を防止することが可能となる。
特開2006-281464号公報
しかしながら、上記電鋳殻103は厚みが薄いので、電鋳殻103を模型から剥離する際、電鋳殻103(特に、成形面が平坦な箇所)が変形し易いこと等の理由から、電鋳殻103の成形面における製作精度が真空成形品の要求精度を満たさないことがあった。また、上記真空成形型100の固定構造によって電鋳殻103を金型本体101に取り付けた場合でも、電鋳殻103の厚みや、金型本体101における電鋳殻取付け面の製作精度如何によっては、電鋳殻103の成形面の製作精度が真空成形品の要求精度を満たさないことがあった。そのため、電鋳殻103の製作精度のバラツキを是認して、真空成形型100を製作した後に、真空成形品の建付け精度や外観見栄え等を確保するため、関係する部品の型修正等を行わざるを得ないという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、関係部品の型修正等を回避すべく、真空成形品の要求精度に対して、電鋳殻の成形面の製作精度を満足させるように簡単に調節できる真空成形型及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る真空成形型及びその製造方法は、次のような構成を有している。
(1)成形面に微細な通気孔が形成された電鋳殻を当該電鋳殻の裏面に固定された取付部材を介して金型本体に装着した真空成形型であって、
前記金型本体には、前記電鋳殻の外縁に沿って形成された型枠体と、当該型枠体と連結され前記電鋳殻の裏面側に当該電鋳殻と対向配置された平板状の取付け台とを備えていること、
前記取付部材には、前記取付け台に形成された貫通孔に挿通されるネジ部と、前記取付け台を挟んで前記ネジ部と螺合される一対のナット部とを備えていること、
前記型枠体には、前記ネジ部と螺合される前記一対のナット部を締結操作するために開口された操作窓が形成されていることを特徴とする。
本発明においては、金型本体には、電鋳殻の外縁に沿って形成された型枠体と、当該型枠体と連結され電鋳殻の裏面側に当該電鋳殻と対向配置された平板状の取付け台とを備え、また、取付部材には、取付け台に形成された貫通孔に挿通されるネジ部と、取付け台を挟んでネジ部と螺合される一対のナット部とを備え、また、型枠体には、ネジ部と螺合される一対のナット部を締付操作するために開口された操作窓が形成されているので、電鋳殻の裏面側に固定された取付部材のネジ部に螺合されるナット部の取付け台に対する締付位置を調節して、電鋳殻の成形面の製作精度を真空成形品の要求精度に簡単に適合させることができる。そのため、電鋳殻の製作精度のバラツキを是認して、真空成形型を製作した後に、真空成形品の建付け精度や外観見栄え等を確保するため、関係する部品の型修正等を行うことを回避できる。
よって、本発明によれば、関係部品の型修正等を回避すべく、真空成形品の要求精度に対して、電鋳殻の成形面の製作精度を満足させるように簡単に調節できる真空成形型を提供することができる。
(2)(1)に記載された真空成形型において、
前記取付部材は、前記電鋳殻の成形面が平坦な箇所に対応して当該電鋳殻の裏面側に複数個固定されていることを特徴とする。
本発明においては、取付部材は、電鋳殻の成形面が平坦な箇所に対応して当該電鋳殻の裏面側に複数個固定されているので、電鋳殻を模型から剥離する際、電鋳殻の成形面の内、特に、平坦な成形面が局部的に変形した場合でも、変形した電鋳殻の裏面側に固定された取付部材のネジ部に限って、ナット部の取付け台に対する締付位置を調節して、局部的に変形した電鋳殻の成形面の製作精度を真空成形品の要求精度に簡単に適合させることができる。
(3)(1)又は(2)に記載された真空成形型において、
前記金型本体には、前記電鋳殻の裏面側に沿って所定の厚みで形成され通気性を有する第1バッキング部材と、当該第1バッキング部材の裏面側で前記型枠体の内周側に形成された型中空部に充填され通気性と成形荷重に対する耐圧性とを有する第2バッキング部材とを備えていること、
前記取付け台は、前記第2バッキング部材に包囲されていることを特徴とする。
本発明においては、金型本体には、電鋳殻の裏面側に沿って所定の厚みで形成され通気性を有する第1バッキング部材と、当該第1バッキング部材の裏面側で型枠体の内周側に形成された型中空部に充填され通気性と成形荷重に対する耐圧性とを有する第2バッキング部材とを備え、また、取付け台は、第2バッキング部材に包囲されているので、電鋳殻からの通気性を維持しつつ、電鋳殻の成形荷重に対する耐圧性を高めることができる。また、取付け台は、通気性と耐圧性とを有する第2バッキング部材に包囲されているので、繰り返し作用する成形荷重に対する取付け台の変形を抑制できる。その結果、真空成形品の要求精度を満足した状態で、電鋳殻の成形面をより長く保持することができる。
(4)(3)に記載された真空成形型の製造方法において、
前記第1バッキング部材と前記第2バッキング部材は、前記取付部材の前記ネジ部に螺合される前記ナット部の前記取付け台に対する締付位置を調節して、前記電鋳殻の成形面の製作精度を真空成形品の要求精度に適合させた後に、前記金型本体に装填することを特徴とする。
本発明においては、第1バッキング部材と第2バッキング部材は、取付部材のネジ部に螺合されるナット部の取付け台に対する締付位置を調節して、電鋳殻の成形面の製作精度を真空成形品の要求精度に適合させた後に、金型本体に装填するので、第1バッキング部材と第2バッキング部材に邪魔されることなく、取付部材のネジ部に螺合されるナット部の取付け台に対する締付位置を調節できる。そのため、ナット部の取付け台に対する締付位置の調節行為を、より一層簡単かつ正確に行うことができる。その結果、電鋳殻の成形面の製作精度を真空成形品の要求精度に、より一層簡単かつ正確に適合させることができる。
よって、本発明によれば、関係部品の型修正等を回避すべく、真空成形品の要求精度に対して、電鋳殻の成形面の製作精度を満足させるように簡単に調節できる真空成形型の製造方法を提供することができる。
本発明によれば、関係部品の型修正等を回避すべく、真空成形品の要求精度に対して、電鋳殻の成形面の製作精度を満足させるように簡単に調節できる真空成形型及びその製造方法を提供することができる。
本実施形態に係る真空成形型における概略断面図である。 図1に示す真空成形型の製造方法を表すフローチャート図である。 特許文献1に記載された金型本体に対する電鋳殻の固定構造の要部断面図である。
次に、本発明に係る実施形態である真空成形型について、図面を参照して詳細に説明する。はじめに、本真空成形型における型構造について詳細に説明し、その後、その製造方法の手順について詳細に説明する。
<本真空成形型における型構造>
まず、本実施形態に係る真空成形型における型構造を、図1を用いて説明する。図1に、本実施形態に係る真空成形型における概略断面図を示す。
図1に示すように、本真空成形型10は、成形面11に微細な通気孔(図示せず)が形成された電鋳殻1を当該電鋳殻1の裏面に固定された取付部材2を介して金型本体3に装着した真空成形型10である。電鋳殻1は、例えば、厚みが2~4mm程度のニッケルメッキ層で形成されている。本真空成形型10は、例えば、自動車のインストルメントパネルやドアトリム等に使用される表皮材を真空吸引しつつ賦形する真空成形型や、表皮材を真空吸引しつつ基材に貼着させる真空成形型等に適用される。
例えば、表皮材は、表面側の延性に優れた表皮と基材側の発泡層とで構成されている。表皮には、革調のシボ模様等を形成することがある。表皮は、例えば、0.5~0.8mm程度の厚さを有するオレフィン系エラストマ(TPO)樹脂製であり、発泡層は、例えば、3~4mm程度の厚さを有するポリプロピレンフォーム(PPF)樹脂製である。
また、本真空成形型10の金型本体3には、電鋳殻1の外縁に沿って形成された型枠体31と、当該型枠体31と連結され電鋳殻1の裏面側に当該電鋳殻1と対向配置された平板状の取付け台4とを備えている。型枠体31には、金型本体3の底板311と、当該底板311から起立し電鋳殻1の外縁部を包囲する外壁板312とを備えている。また、取付け台4には、底板311から起立する支持部材41と、支持部材41の上端部に連結された取付板42とを備えている。取付板42は、電鋳殻1の成形面11と略平行に形成された板状体である。また、取付板42と電鋳殻1との離間距離は、80~100mm程度が好ましい。なお、取付け台4は、真空成形品の成形荷重に対抗するに十分な強度を備えている。
また、取付部材2には、取付け台4の取付板42に形成された貫通孔421に挿通されるネジ部21と、取付け台4の取付板42を挟んでネジ部21と螺合される一対のナット部22とを備えている。取付部材2には、電鋳殻1の裏面に固定された鍔部23が形成されている。鍔部23は、電鋳殻1の裏面にスタッド溶接等によって固定されている。
また、型枠体31には、取付部材2のネジ部21と螺合される一対のナット部22を締結操作するために開口された操作窓311a、312aが形成されている。操作窓311a、312aは、金型本体3の底板311に形成された操作窓311aと、底板311から起立し電鋳殻1の外縁部を包囲する外壁板312に形成された操作窓312aの内、いずれか一方であっても良い。なお、外壁板312に操作窓312aを形成する場合、後述するバッキング部材5を装填する前に操作窓312aを蓋体等で封止することが好ましい。
また、取付部材2は、電鋳殻1の成形面11が平坦な箇所に対応して当該電鋳殻1の裏面側に複数個固定されていることが好ましい。また、電鋳殻1に対する取付部材2の取付けピッチは、例えば、100~200mm程度の間隔が好ましい。この場合、電鋳殻1を模型(図示せず)から剥離する際、電鋳殻1の平坦な成形面11が局部的に変形した場合でも、変形した電鋳殻1の裏面側に固定された取付部材2のネジ部21に限って、ナット部22の取付け台4(取付板42)に対する締付位置を調節して、局部的に変形した電鋳殻1の成形面11の製作精度を真空成形品の要求精度に簡単に適合させることができる。
また、金型本体3には、電鋳殻1の裏面側に通気性を備えたバッキング部材5が装填されている。具体的には、電鋳殻1の裏面側に沿って所定の厚み(例えば、20~30mm程度)で形成され通気性を有する第1バッキング部材51と、当該第1バッキング部材51の裏面側で型枠体31の内周側に形成された型中空部32に充填され通気性と耐圧性とを有する第2バッキング部材52とを備えている。例えば、第1バッキング部材51は、外径が0.5mm程度の金属粒子(例えば、アルミ部材)を常温で固着する接着系樹脂材に混錬してポーラス状に形成され、第2バッキング部材52は、外径が1~3mm程度の金属粒子(例えば、アルミ部材)を常温で固着する接着系樹脂材に混錬してポーラス状に形成されている。
また、金型本体3には、電鋳殻1の裏面側に沿って所定の厚み(例えば、20~30mm程度)で形成され通気性を有する第1バッキング部材51と、当該第1バッキング部材51の裏面側で型枠体31の内周側に形成された型中空部32に充填され通気性と耐圧性とを有する第2バッキング部材52とを備えているので、電鋳殻1からの真空吸引を可能としつつ、電鋳殻1に掛かる成形荷重に対する耐圧性を高めることができる。また、取付け台4は、通気性と耐圧性とを有する第2バッキング部材52に包囲されているので、繰り返し作用する成形荷重に対する取付け台4の変形を抑制できる。その結果、真空成形品の要求精度を満足した状態で、電鋳殻1の成形面11をより長く保持することができる。
<本真空成形型の製造方法>
次に、本実施形態に係る真空成形型の製造方法を、図1、図2を用いて説明する。図2に、図1に示す真空成形型の製造方法を表すフローチャート図を示す。
図1、図2に示すように、本真空成形型10の製造方法は、第1バッキング部材51と第2バッキング部材52は、取付部材2のネジ部21に螺合されるナット部22の取付け台4(取付板42)に対する締付位置を調節して、電鋳殻1の成形面11の製作精度を真空成形品の要求精度に適合させた後に、金型本体3に装填する。
より詳細には、本真空成形型10は、以下に説明するフローチャート図に従って製造される。まず、電鋳殻1の製作・離型を行う(ステップ:S1)。例えば、表面に薄い導電層を形成し、導電層上に所定の粒径のポリスチレンビーズを配置した模型を、メッキ槽に収容されたNiメッキ液中に浸漬し、導電層をカソードとすると共に、Niメッキ液中に浸漬された他の電極をアノードとして、両電極に電圧を印加し、模型の導電層上に所定の厚さのNi層からなる電鋳殻1を形成する。その後、電鋳殻1を導電層と共に模型から離型した上で、導電層を剥離し、ポリスチレンビーズを有機溶剤に溶解して除去することにより、微細な通気孔を有する電鋳殻1が得られる。電鋳殻1の表面(成形面11)には、シボ模様が形成されている。
次に、電鋳殻1の裏面に取付部材2を固定する(ステップ:S2)。例えば、取付部材2の頭部に円盤状に形成された鍔部23を、電鋳殻1の裏面にスタッド溶接等によって接合する。次に、金型本体3の取付け台4に取付部材2を仮固定する(ステップ:S3)。具体的には、取付け台4の取付板42に形成された貫通孔421に取付部材2のネジ部21を挿通して、ネジ部21に螺合する一対のナット部22を取付板42が挟持された状態で仮に締結する。この状態では、電鋳殻1は、製作誤差や離型時の変形等を有する状態で金型本体3に仮固定されている。
次に、電鋳殻1の成形面11の面位置を計測しつつ、当該成形面11の面位置を、真空成形品の要求精度に適合させるように、調節する(ステップ:S4)。具体的には、成形面11が真空成形品の要求精度に適合しない箇所の電鋳殻1の裏面側に固定された取付部材2のネジ部21に限って、ナット部22の取付け台4(取付板42)に対する締付位置を調節して、電鋳殻1の成形面11の製作精度を真空成形品の要求精度に適合させる。
次に、第1バッキング部材51を電鋳殻1の裏面側に装填して固定する(ステップ:S5)。例えば、第1バッキング部材51は、外径が0.5mm程度の金属粒子(例えば、アルミ部材)を常温で固着する接着系樹脂材に混錬してポーラス状に形成されている。そのため、電鋳殻1に対するバッキング部材固着時の負荷を低減して、ステップS4で調節した電鋳殻1の成形面11の製作精度を維持させると同時に、真空吸引性能を確保することができる。
次に、第2バッキング部材52を第1バッキング部材51の裏面側に装填して固定する(ステップ:S6)。例えば、第2バッキング部材52は、外径が1~3mm程度の金属粒子(例えば、アルミ部材)を常温で固着する接着系樹脂材に混錬して形成されている。そのため、電鋳殻1及び第1バッキング部材51に対するバッキング部材固着時の負荷を低減して、ステップS4で調節した電鋳殻1の成形面11の製作精度を維持させると同時に、真空吸引性能を確保することができる。また、電鋳殻1に掛かる成形荷重に対する耐圧性を高めることができる。
以上のように、本真空成形型10の製造方法は、第1バッキング部材51と第2バッキング部材52は、取付部材2のネジ部21に螺合されるナット部22の取付け台4(取付板42)に対する締付位置を調節して、電鋳殻1の成形面11の製作精度を真空成形品の要求精度に適合させた後に、金型本体3に装填する。その結果、電鋳殻1の成形面11の製作精度を真空成形品の要求精度に、より一層簡単かつ正確に適合させることができる。
<作用効果>
以上、詳細に説明したように、本実施形態に係る真空成形型10によれば、金型本体3には、電鋳殻1の外縁に沿って形成された型枠体31と、当該型枠体31と連結され電鋳殻1の裏面側に当該電鋳殻1と対向配置された平板状の取付け台4とを備え、また、取付部材2には、取付け台4に形成された貫通孔421に挿通されるネジ部21と、取付け台4を挟んでネジ部21と螺合される一対のナット部22とを備え、また、型枠体31には、ネジ部21と螺合される一対のナット部22を締付操作するために開口された操作窓311a、312aが形成されているので、電鋳殻1の裏面側に固定された取付部材2のネジ部21に螺合されるナット部22の取付け台4に対する締付位置を調節して、電鋳殻1の成形面11の製作精度を真空成形品の要求精度に簡単に適合させることができる。そのため、電鋳殻1の製作精度のバラツキを是認して、真空成形型10を製作した後に、真空成形品の建付け精度や外観見栄え等を確保するため、関係する部品の型修正等を行うことを回避できる。
よって、本実施形態によれば、関係部品の型修正等を回避すべく、真空成形品の要求精度に対して、電鋳殻1の成形面の製作精度を満足させるように簡単に調節できる真空成形型10を提供することができる。
また、本実施形態によれば、取付部材2は、電鋳殻1の成形面11が平坦な箇所に対応して当該電鋳殻1の裏面側に複数個固定されているので、電鋳殻1を模型から剥離する際、電鋳殻1の成形面11の内、特に、平坦な成形面11が局部的に変形した場合でも、変形した電鋳殻1の裏面側に固定された取付部材2のネジ部21に限って、ナット部22の取付け台4に対する締付位置を調節して、局部的に変形した電鋳殻1の成形面11の製作精度を真空成形品の要求精度に簡単に適合させることができる。
また、本実施形態によれば、金型本体3には、電鋳殻1の裏面側に沿って所定の厚みで形成され通気性を有する第1バッキング部材51と、当該第1バッキング部材51の裏面側で型枠体31の内周側に形成された型中空部32に充填され通気性と成形荷重に対する耐圧性とを有する第2バッキング部材52とを備え、また、取付け台4は、第2バッキング部材52に包囲されているので、電鋳殻1からの通気性を維持しつつ、電鋳殻1の成形荷重に対する耐圧性を高めることができる。また、取付け台4は、通気性と耐圧性とを有する第2バッキング部材52に包囲されているので、繰り返し作用する成形荷重に対する取付け台4の変形を抑制できる。その結果、真空成形品の要求精度を満足した状態で、電鋳殻1の成形面11をより長く保持することができる。
また、本真空成形型の製造方法に係る他の実施形態によれば、第1バッキング部材51と第2バッキング部材52は、取付部材2のネジ部21に螺合されるナット部22の取付け台4に対する締付位置を調節して、電鋳殻1の成形面11の製作精度を真空成形品の要求精度に適合させた後に、金型本体3に装填するので、第1バッキング部材51と第2バッキング部材52に邪魔されることなく、取付部材2のネジ部21に螺合されるナット部22の取付け台4に対する締付位置を簡単に調節できる。そのため、ナット部22の取付け台4に対する締付位置の調節行為を、より一層簡単かつ正確に行うことができる。その結果、電鋳殻1の成形面11の製作精度を真空成形品の要求精度に、より一層簡単かつ正確に適合させることができる。
よって、本他の実施形態によれば、関係部品の型修正等を回避すべく、真空成形品の要求精度に対して、電鋳殻1の成形面11の製作精度を満足させるように簡単に調節できる真空成形型10の製造方法を提供することができる。
本発明は、成形面に真空吸引する微細な通気孔が形成された電鋳殻を備えた真空成形型及びその製造方法として利用できる。
1 電鋳殻
2 取付部材
3 金型本体
4 取付け台
10 真空成形型
11 成形面
21 ネジ部
22 ナット部
31 型枠体
32 型中空部
51 第1バッキング部材
52 第2バッキング部材
311a、312a 操作窓
421 貫通孔

Claims (2)

  1. 成形面に微細な通気孔が形成された電鋳殻を当該電鋳殻の裏面に固定された取付部材を介して金型本体に装着した真空成形型の製造方法であって、
    前記金型本体には、前記電鋳殻の外縁に沿って形成された型枠体と、当該型枠体と連結され前記電鋳殻の裏面側に当該電鋳殻と対向配置された平板状の取付け台とを備えていること、
    前記取付部材には、前記取付け台に形成された貫通孔に挿通されるネジ部と、前記取付け台を挟んで前記ネジ部と螺合される一対のナット部とを備えていること、
    前記型枠体には、前記ネジ部と螺合される前記一対のナット部を締結操作するために開口された操作窓が形成されていること、
    前記金型本体には、前記電鋳殻の裏面側に沿って所定の厚みで形成され通気性を有する第1バッキング部材と、当該第1バッキング部材の裏面側で前記型枠体の内周側に形成された型中空部に充填され通気性と成形荷重に対する耐圧性とを有する第2バッキング部材とを備えていること、
    前記取付け台は、前記第2バッキング部材に包囲されていること、
    前記第1バッキング部材と前記第2バッキング部材は、金属粒子を常温で固着する接着系樹脂材に混練してポーラス状に形成されていること
    前記第1バッキング部材と前記第2バッキング部材は、前記取付部材の前記ネジ部に螺合される前記ナット部の前記取付け台に対する締付位置を調節して、前記電鋳殻の成形面の製作精度を真空成形品の要求精度に適合させた後に、前記金型本体に装填することを特徴とする真空成形型の製造方法
  2. 請求項1に記載された真空成形型の製造方法において、
    前記取付部材は、前記電鋳殻の成形面が平坦な箇所に対応して当該電鋳殻の裏面側に複数個固定されていることを特徴とする真空成形型の製造方法
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