JP7139777B2 - 容器とそれを用いた蓋付容器 - Google Patents

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Description

本発明は容器とそれを用いた蓋付容器に関するものであり、例えば、食品等の内容物を出し入れするための開口部が形成された容器と、その容器に開口部を覆うための蓋が設けられた蓋付容器と、に関するものである。
いったん開封しても再封(リクローズ)が可能な蓋付容器として、従来より様々なタイプのものが提案されている。例えば、特許文献1に記載の蓋付容器は、樹脂成形体の容器と樹脂フィルムから成る蓋とを備えている。容器は、上面に開口部を有する収納部と、収納部の上縁から外側に突出するフランジ部と、を有しており、フランジ部には、外周端から径方向に突出した突起が設けられている。蓋の下面には環状の枠体が取り付けられており、枠体には蓋の下面に面した上壁から係合爪が設けられている。枠体は容器と一体に射出成形されており、係合爪の下端と突起とがフィルムを介して連結されている。蓋は枠体の上面及びフランジ部の上面に熱接着されており、開封すると蓋がフランジ部から剥がされて枠体と一体に開かれる。また、蓋を閉じると、係合爪が水平方向に弾性変形して容器の突起と上下方向に係合する。これにより、開封後の蓋付容器を再封することができる。
特表2014-502584号公報
しかしながら、特許文献1に記載の蓋付容器によると、係合爪が水平方向に弾性変形して突起と上下方向に係合するため、薄肉に形成されていると弾性力が弱すぎて突起に係合しにくくなる。この問題を解決するために係合爪の肉厚を大きくすると、蓋付容器のコストアップを招くことになる。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、安定した再封が可能で低コストな蓋付容器とそれに用いる容器を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明の容器は、開口部が形成された容器であって、
前記開口部の周縁から外側に突出するように形成された環状の内フランジ部と、
前記内フランジ部の周囲から外側に突出するように形成された環状の外フランジ部と、
前記内フランジ部と前記外フランジ部とを、その間の周方向に沿って破断可能に連結する複数のフランジ連結部と、を有し、
前記フランジ連結部同士の間にはスリットが周方向に沿って形成されており、
前記内フランジ部と前記外フランジ部が、曲線形状の角部分を有する略矩形を成しており、
前記略矩形における1つの角部分には、前記フランジ連結部での破断により前記外フランジ部を前記内フランジ部から分離する際のつまみとなる開封タブが、前記外フランジ部に設けられており、
前記略矩形における対角線のうち前記開封タブを通らない対角線よりも開封タブ側には、前記フランジ連結部としてミシン目が形成されていることを特徴とする。
第2の発明の容器は、上記第1の発明において、前記開封タブが設けられている角部分の対角部分に、前記フランジ連結部での破断により前記外フランジ部を前記内フランジ部から分離する際の回動中心となるヒンジ部が、前記開封タブを通る対角線に関して対称に一対設けられていることを特徴とする。
第3の発明の容器は、上記第2の発明において、さらに、前記開封タブを通らない対角線よりも前記ヒンジ部側には、前記フランジ連結部としてミシン目が形成されていることを特徴とする。
第4の発明の容器は、上記第1~第3のいずれか1つの発明において、前記開封タブが位置する部分と前記開口部との間に、前記スリットが少なくとも1つ位置し、前記フランジ連結部での破断により前記外フランジ部が前記内フランジ部から分離されると、前記内フランジ部と前記外フランジ部において、前記開封タブが設けられている角部分のスリットを介して対向する部分で、互いに係合可能な一対の係合部が形成されることを特徴とする。
第5の発明の容器は、上記第1~第4のいずれか1つの発明において、前記内フランジ部と前記外フランジ部と前記フランジ連結部とが一体的に形成された樹脂成形体であることを特徴とする。
第6の発明の蓋付容器は、上記第1~第5のいずれか1つの発明に係る容器と、前記開口部を覆うように前記内フランジ部及び前記外フランジ部に接着された蓋と、を備え、
前記フランジ連結部での破断により前記外フランジ部が前記内フランジ部から分離されると、前記蓋が前記外フランジ部と共に前記内フランジ部から分離されて、開封状態となることを特徴とする。
本発明によれば、フランジ連結部として形成されているミシン目の破断部分により、内フランジ部と外フランジ部との効果的な係合が可能になるため、安定した再封が可能で低コストな蓋付容器とそれに用いる容器を実現することができる。また、フランジ連結部がミシン目からなっているため、内フランジ部と外フランジ部との連結が安定化して容器に対する内容物の充填適性が向上し、さらに、フランジ連結部の破断に要する力が小さくて済むため、開封時の内フランジ部と外フランジ部との分離が容易になる。
蓋付容器の一実施の形態を示す組立斜視図。 図1の蓋付容器を示す分解斜視図。 図1の蓋付容器に用いられる容器の一実施の形態を示す上面図。 図3の容器に形成されているフランジ連結部,スリット及び切り込みを示す上面図。 図3のC-C’線断面図。 図5のD部を示す拡大断面図。 図3のA-A’線断面図。 図3のB-B’線断面図。 図1の蓋付容器における開封タブ付近の未開封状態、開封途中状態及び再封状態を示す拡大断面図。 図1の蓋付容器におけるヒンジ部付近の未開封状態及び開封状態を示す上面図。 図3の容器に形成されるヒンジ部の他の具体例の要部を示す上面図。
以下、本発明の実施の形態に係る容器、それを用いた蓋付容器等を、図面を参照しつつ説明する。なお、具体例等の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省略する。
図1の組立斜視図と図2の分解斜視図に、一実施の形態に係る蓋付容器10の概略構成を示す。この蓋付容器10は、図2に示すように、内容物を出し入れするための開口部17が形成された容器15と、その開口部17を覆うための蓋20と、を備えている。容器15は、内容物が収納される収納部16と、開口部17の周縁から外側に突出するように形成された環状の内フランジ部30と、内フランジ部30の周囲から外側に突出するように形成された環状の外フランジ部40と、を有している。なお、収納部16に入れる内容物は特に限定されるものではないが、想定される内容物としては、例えば、惣菜,菓子,ナッツ,ドライフルーツ,味噌等の固形状・半固形状の食品類等が挙げられる。
容器15は、ポリプロピレン(PP)等の熱可塑性樹脂からなる樹脂成形体であり、射出成形,真空成形等の成形方法によって薄肉に形成されている。蓋20は樹脂フィルムからなっており、片面に熱接着層を有している。その熱接着層によって、内フランジ部30と外フランジ部40の各上面の略全体にわたって蓋20が熱接着される。したがって、内フランジ部30及び外フランジ部40に蓋20を熱接着することにより、内容物の入った収納部16を密封することができる。なお、蓋20は樹脂フィルムに限らず、紙,金属箔等から成る各層を組み合せた多層基材でもよく、熱接着層の代わりに接着剤を用いてもよい。また、ガスバリア性を必要とする場合には、アルミニウム箔層や蒸着フィルム層を蓋20の中間層として備えてもよい。
開口部17,内フランジ部30及び外フランジ部40は、曲線形状の角部分とそれに隣接する2つの直線部分とを有する略矩形を成しており(ここでは略正方形を想定している。)、それらは互いに略相似の関係になっている。その1つの角部分には、開封の際のつまみとなる開封タブ45が縁から外側に突出した形状で外フランジ部40に形成されている。また、開封タブ45が形成されている角部分の対角部分には、開封の際の蓋20の回動中心となる一対のヒンジ部50が内フランジ部30に形成されている。開封タブ45にも蓋20が熱接着されるので、蓋20と共に開封タブ45を持って外フランジ部40を内フランジ部30から分離することにより、蓋付容器10を開封状態にすることができる。
図3に蓋付容器10が未開封状態にあるときの容器15を上面図で示し、図4に内フランジ部30と外フランジ部40との境界に形成されているフランジ連結部M1,M2及びスリットS0,S1,S2,S3,S4、並びに切り込みC0,C1,C2を上面図で示す。図3のC-C’線断面図を図5に示し、図5のD部を拡大して図6に示す。また、図3のA-A’線断面図を図7に示し、図3のB-B’線断面図を図8に示す。なお、図3に示す容器15は、図1及び図2に示す容器15を詳細に示したものである。
容器15の収納部16は、図3に示すように、開口部17と略相似の略矩形に形成された底壁18を有している。その底壁18の中央には、図5に示すように上方(開口部17側)に突出した略矩形の突出部19が、収納部16の強度を向上させるために形成されている。そして、収納部16の上部には、前述したように、開口部17の周縁から外側に突出するように環状の内フランジ部30が形成されており、その内フランジ部30の周囲から外側に突出するように環状の外フランジ部40が形成されている。
前述したように、内フランジ部30と外フランジ部40は、曲線形状の角部分を有する略矩形を成している。その略矩形における1本の対角線DL1(図3,図4)上に位置する2つの角部分のうち、一方の角部分の外フランジ部40には開封タブ45が設けられており、他方の角部分の内フランジ部30にはヒンジ部50が対角線DL1に関して対称に一対設けられている。開封タブ45はフランジ連結部M1,M2での破断により外フランジ部40を内フランジ部30から分離する際のつまみとなり、ヒンジ部50はフランジ連結部M1,M2での破断により外フランジ部40を内フランジ部30から分離する際の回動中心となる。
容器15は、内フランジ部30及び外フランジ部40と共に、複数のフランジ連結部M1,M2を有しており、内フランジ部30と外フランジ部40とフランジ連結部M1,M2とが一体的に形成された樹脂成形体として構成されている。内フランジ部30と外フランジ部40との境界にフランジ連結部M1,M2を設けるのは、容器15の充填適性等を良くするためである。例えば、フランジ連結部M1,M2を設けずに内フランジ部30と外フランジ部40とが分離した状態で収納部16に内容物を充填しようとすると、蓋20が容器15から浮いてしまって内容物の充填が困難になる。逆に、内フランジ部30と外フランジ部40とを高い強度で連結してしまうと、蓋付容器10の開封が困難になってしまう。したがって、内フランジ部30と外フランジ部40とを、その間の周方向に沿って破断可能に連結する際、その強度のバランスを最適化することが必要になる。
フランジ連結部M1,M2は、マイクロミシン刃(例えば、ピッチ:0.35mmカット×0.23mmノンカット)で形成された直線状のミシン目から成っており、それによって、内フランジ部30と外フランジ部40とを、その間の周方向に沿って破断可能に連結している。したがって、フランジ連結部M1,M2をマイクロミシン目に沿って手で破断することにより、内フランジ部30と外フランジ部40とを容易に切り離すことが可能である。また、図3~図5に示すように、フランジ連結部M1は対角線DL2よりも開封タブ45側に位置しており、フランジ連結部M2は対角線DL2よりもヒンジ部50側に位置しているため、内フランジ部30と外フランジ部40との連結は、開口部17の周囲全体として安定したものとなっている。
図4に示すように、フランジ連結部M1,M2同士の間には複数のスリットS0~S4が周方向に沿って形成されており、フランジ連結部M1,M2とスリットS0~S4と切り込みC0~C2とが対角線DL1に関して対称に形成されている。つまり、対角線DL1上に位置するスリットS0,S4はそれぞれ1つ設けられており、スリットS1~S3とフランジ連結部M1,M2と切り込みC0~C2はそれぞれ2つ(すなわち、開封タブ45を通る対角線DL1に関して対称な一対として)設けられている。なお、スリットS0~S4と切り込みC0~C2は、一般的なトムソン刃で全カットされた状態に形成されている。
内フランジ部30と外フランジ部40が成す略矩形の角部分に設けられているスリットS0,S2,S4のうち、対角線DL1上に位置するスリットS0は波線形状、スリットS4は曲線形状をそれぞれ有しており、対角線DL2上に位置するスリットS2は曲線形状を有している。また、フランジ連結部M1とスリットS0との間に位置するスリットS1と、フランジ連結部M2とスリットS4との間に位置するスリットS3は、直線状を成している。
図6~図8に示すように、内フランジ部30の外周部分と外フランジ部40の内周部分とで、凹部35が形成されている。その凹部35内には、前述したフランジ連結部M1,M2とスリットS0~S4と切り込みC0~C2が配置されている。内フランジ部30には、蓋20の熱接着や内フランジ部30の補強のために、凹部35の内周に沿って突出部31が形成されている。同様に、外フランジ部40には、蓋20の熱接着や外フランジ部40の補強のために、凹部35の外周に沿って突出部41が形成されている。突出部31,41は上方に凸の形状を有しており(図6~図8)、開口部17と略相似の矩形を成している(図3)。
開封タブ45が位置する角部分と開口部17との間に設けられているスリットS0は、波線形状を有し、かつ、直線(開封タブ45を通る対角線DL1に対して垂直な直線)に沿って位置している。そのスリットS0の両端がスリットS1とつながっており、また、スリットS0の両端から外フランジ部40側に延びるように、対角線DL1に対して平行な一対の切り込みC0が位置している。このため、開封タブ45のスリットS0側は切り込みC0の根元を中心に回動可能であり、内フランジ部30と外フランジ部40とがスリットS0を介して対向する部分(後述する係合部33,43)で係止可能となっている。なお、スリットS0,S1や切り込みC0は、容器15を構成する樹脂シートに対し、ウェーブ刃又はストレート刃で切り込みを入れることにより、波線形状又は直線形状に形成される。
切り込みC1,C2の2対によって、ヒンジ部50は対角線DL1に関して対称に一対構成されている。このヒンジ部50を中心とする回動により、蓋20及び外フランジ部40の開閉が可能となり、スリットS4の内フランジ部30側に形成されている係合部53(図3)が蓋20を係止することにより開封状態の保持が可能となる。このとき、ヒンジ部50は捻られても容易に塑性変形するため、開封状態は安定的に保持されて、高い利便性が得られる。また切り込みC1,C2は、スリットS3の一端とスリットS4の両端から開口部17側に屈曲して、対角線DL1に対して略垂直に延びている。つまり、対向する2つの切り込みC1,C2は互いに略平行に配されることにより、ヒンジ部50を適度な強さで容易に捻ることを可能としている。
2つのヒンジ部50の間には、4つのリブ32(図3)が設けられている。リブ32は、内フランジ部30の上面側(蓋20側)に開口するとともに、その裏面側に突出している。また、リブ32の平面形状は、長手方向を容器15の略中心に向かう方向(対角線DL1に対して平行方向)に配した長円に形成されている。このような形状のリブ32を設けることにより、凹部35が上下方向に弾性変形し難くなる。したがって、開封時に凹部35の弾性によるヒンジ部50の降下を防止して、ヒンジ部50を確実に捻ることができる。
図9に、開封タブ45付近の未開封状態(密封状態)、開封途中状態及び再封状態を拡大して示す。図9において、(A)は容器15に蓋20が熱接着された状態の蓋付容器10を示しており、(B)は開封途中の蓋付容器10を示しており、(C)は再封が完了した状態の蓋付容器10を示している。また図10に、ヒンジ部50付近の未開封状態(密封状態)及び開封状態を上面図で示す。図10において、(A)は容器15に蓋20が熱接着された状態の蓋付容器10を示しており、(B)は開封が完了した状態の蓋付容器10を示している。
容器15を蓋20で密封する場合、開口部17(図2,図3)を覆うように蓋20を容器15上に配し、リブ42と突出部31,41とが同じ高さになるように蓋20を押圧しながら加熱する。開封タブ45には、図8に示すように、リブ42が突出部31,41よりも高く形成されているため、リブ42を突出部31,41と同じ高さまで押圧すると、開封タブ45のスリットS0側が切り込みC0の根元を中心として下方に回動することになる。つまり、外フランジ部40の係合部43と内フランジ部30の係合部33とがスリットS0を介して対向した状態から、係合部43が開口部17側へ微少量変位しながら係合部33の下方に移動することになる。
上記加熱によって蓋20の熱接着層が溶融し、図9(A)に示すように、接着部34,44で蓋20が突出部31,41及びリブ42に熱接着される。これにより、内容物の入った収納部16は密封状態となり(図1,図9(A))、また、蓋20は外フランジ部40で上方に付勢された状態に保持される。なお、熱接着層は蓋20の下面全面に設けられているが、図9では熱接着部分である接着部34,44のみを示している。
蓋付容器10(図1,図9(A))を開封する際には、開封タブ45(図1~図3,図9(A))を対角線DL1に沿って上方に引っ張る。開封タブ45を上方に引っ張ると、外フランジ部40と共に蓋20が持ち上げられるため、内フランジ部30の突出部31からの接着部34の剥離が始まる(図9(B))。そして、外フランジ部40の係合部43がリブ42側へ微少量変位しながら内フランジ部30の係合部33の上方へと移動する。開封タブ45の近くでは内フランジ部30と外フランジ部40とを連結せずに、その間をスリットS0,S1で構成しているため、開封をわずかな力で容易に開始することができる。なお、上記のように開封タブ45を通る対角線DL1方向を開封方向とするのが好ましい。対角線DL1に沿って開封タブ45を引っ張るようにすれば、小さな力で安定した開封を行うことが可能である。
開封タブ45を更に上方に引っ張ると、図4等に示すスリットS1,S2間のフランジ連結部M1が破断された後、スリットS2,S3間のフランジ連結部M2が破断される。そして、フランジ連結部M1,M2での破断により外フランジ部40が内フランジ部30から分離されると、前述したように、内フランジ部30と外フランジ部40において、切り込みC0が形成されているスリットS0を介して対向する部分で、互いに係合可能な一対の係合部33,43が形成される。また、フランジ連結部M2のヒンジ部50側にはスリットS3が配置されているため、フランジ連結部M2の破断による勢いでヒンジ部50まで破断してしまうことを防止することができる。
対角線DL2よりも開封タブ45側で内フランジ部30と外フランジ部40とを連結しているのはフランジ連結部M1のみであり、対角線DL2よりもヒンジ部50側で内フランジ部30の外周部分と外フランジ部40とを連結しているのはフランジ連結部M2のみであるが、フランジ連結部M1,M2はミシン目から成っているため、内フランジ部30と外フランジ部40とにおいて、その連結に要する力を大きくしながら破断に要する力を小さくするように、強度のバランスを容易に最適化することが可能である。しかも、フランジ連結部M1,M2が直線状に構成されているため、フランジ連結部M1,M2の破断に要する力は更に小さくて済み、対角線DL2上の角部分には曲線状のスリットS2が配置されているため、大きな力を要せずにスムーズな開封が可能である。したがって、前述したように内フランジ部30と外フランジ部40との連結が安定化して容器15に対する内容物の充填適性が向上するだけでなく、フランジ連結部M1,M2の破断に要する力が小さくて済むため、開封時の内フランジ部30と外フランジ部40との分離が容易になる。
図9(B)の開封途中状態を経て、フランジ連結部M2の破断が完了すると、図10(B)に示すように、蓋付容器10は開封状態となる。つまり、外フランジ部40が蓋20と一体に開かれて、ヒンジ部50を中心とする回動の可能な開封状態が保持されて、収納部16内の内容物の取り出しが可能となる。このとき、内フランジ部30に対して外フランジ部40が90°を越えるまで回動すると、内フランジ部30の係合部53で蓋20が係止されるため、蓋20の係止状態が保持されて、容器15の開封状態が保持される。
内フランジ部30に一対設けられているヒンジ部50は、それぞれがスリットS3,S4の端から内フランジ部30側に延びるように形成された互いに平行な2本の切り込みC1,C2からなっている。2本の切り込みC1,C2のうち、開口部17の近くに位置する切り込みC2は、開口部17から遠くに位置する切り込みC1よりも短く形成されている(例えば、切り込みC1:3mm,切り込みC2:1.5mm)。開封時のヒンジ部50の捻れにより、ヒンジ部50の切り込みC1側が大きく下がるので、切り込みC1を切り込みC2よりも長くすることにより、開封時の蓋20及び外フランジ部40の回動を円滑に行うことが可能となる。そして、切り込みC1,C2の長さの差が大きいほど、ヒンジ部50の軸方向が対角線DL1に対して垂直方向に近づいてヒンジ部50の捻れの範囲が長くなるため、蓋20の閉じる力が強くなる。その結果、内フランジ部30の係合部53で蓋20が強く係止されて、容器15の開封状態が安定的に保持される。また、ヒンジ部50の強い捻れにより内フランジ部30と外フランジ部40との効果的な係合が可能になるため、安定した再封が可能となる。
ここでは、2本の切り込みC1,C2のサイズ比として2:1を想定しているが、切り込みC2を切り込みC1よりも更に短く形成してもよい。また、切り込みC2を省略することにより、ヒンジ機能を低減させながらヒンジ部50の強い捻れを得るようにしてもよい。その一例として、切り込みC2を省略したヒンジ部50の具体例の要部を図11に示す。図11に示す容器15Aでは、ヒンジ部50のそれぞれが、スリットS4の端から内フランジ部30側に延びるように形成された1本のみの切り込みC1からなっており、それ以外は容器15(図3等)と同様の構成になっている。切り込みC2の省略により、ヒンジ部50の捻れの範囲が更に長くなるため、ヒンジ部50の強い捻れによって蓋20を閉じることが可能となる。
開封タブ45をつまんで外フランジ部40及び蓋20を再度閉じると、係合部43が上下方向に弾性変形して係合部33を乗り越え、図9(C)に示すように、係合部33に対して上下方向に係合する。これにより、蓋20及び外フランジ部40が内フランジ部30に保持されるため、蓋付容器10の再封が達成される。容器15が薄肉に形成されていても、再封時に内フランジ部30と外フランジ部40とを係合させることができるため、低コストでの再封を実現することができる。また、係合部43は係合部33に緩く係止されているが、密封する必要のない内容物(軽量物,固形物,半固形物等)であればこのような緩い係止でも問題のない再封が可能である。
スリットS0の両端から外フランジ部40側に延びるように切り込みC0が形成されているため、係合部43を含む開封タブ45は切り込みC0の根元を中心に回動可能に撓み易くなっている。切り込みC0による開封タブ45の撓みにより内フランジ部30と外フランジ部40との効果的な係合が可能になるため、安定した再封が容易に可能になるとともに、係合部33と係合部43との係合によるクリック感(係止時の振動や係止音の発生等)も容易に得ることができる。切り込みC0のサイズを長くするほど開封タブ45は撓み易くなるため、切り込みC0のサイズで再封の安定性やクリック感の調整が可能である。また、2つの切り込みC0の根元の間にミシン目を形成することにより、係合部33の撓み易さを調整してもよく、リブ42の大きさや突出の角度等を調整することにより、熱接着時のリブ42の広がりで係合部43と係合部33との係合し易さを調整してもよい。
スリットS0は波線形状を有しているため、フランジ連結部M1,M2での破断により形成される係合部33,43も波線形状を有することになる。再封時には、内フランジ部30と外フランジ部40との横方向の相対位置に微少なズレが生じるため、係合部33,43の波形の山部が上下方向に重なって係合することになる。したがって、係合部33,43のより確実で安定した再封が可能となる。
フランジ連結部M1,M2での破断により、ミシン目に対応した破断形状が形成される。再封時には、内フランジ部30と外フランジ部40との横方向の相対位置に微少なズレが生じるため、ミシン目の破断部分の凹凸が上下方向に重なって係合することになる。したがって、フランジ連結部M1,M2として形成されているミシン目の破断部分により、内フランジ部30と外フランジ部40との効果的な係合が可能になるため、より確実で安定した再封が可能となる。
再封後の開封を行う際には、開封時と同様、開封タブ45をつまんで引っ張ればよい。係合部33,43やフランジ連結部M1,M2でのミシン目の破断部分は、開封タブ45を通る対角線DL1に関して対称に位置することになるため、対角線DL1に沿って開封タブ45を引っ張るようにすれば、再封後の開封をより安定的に行うことが可能である。
上述した実施の形態によれば、切り込みC0による開封タブ45の撓み、切り込みC1,C2で形成されたヒンジ部50の捻れ、フランジ連結部M1,M2として形成されているミシン目の破断部分等により、内フランジ部30と外フランジ部40との効果的な係合が可能になる。したがって、容器15を用いることにより、安定した再封が可能で低コストな蓋付容器10を実現することができる。
10 蓋付容器
15,15A 容器
16 収納部
17 開口部
18 底壁
19 突出部
20 蓋
30 内フランジ部
31 突出部
32 リブ
33 係合部
34 接着部
35 凹部
40 外フランジ部
41 突出部
42 リブ
43 係合部
44 接着部
45 開封タブ
50 ヒンジ部
53 係合部
S0~S4 スリット
C0~C2 切り込み
M1,M2 フランジ連結部(ミシン目)
DL1,DL2 対角線

Claims (6)

  1. 開口部が形成された容器であって、
    前記開口部の周縁から外側に突出するように形成された環状の内フランジ部と、
    前記内フランジ部の周囲から外側に突出するように形成された環状の外フランジ部と、
    前記内フランジ部と前記外フランジ部とを、その間の周方向に沿って破断可能に連結する複数のフランジ連結部と、を有し、
    前記フランジ連結部同士の間にはスリットが周方向に沿って形成されており、
    前記内フランジ部と前記外フランジ部が、曲線形状の角部分を有する略矩形を成しており、
    前記略矩形における1つの角部分には、前記フランジ連結部での破断により前記外フランジ部を前記内フランジ部から分離する際のつまみとなる開封タブが、前記外フランジ部に設けられており、
    前記略矩形における対角線のうち前記開封タブを通らない対角線よりも開封タブ側には、前記複数のフランジ連結部のうちの少なくとも1つが位置しており、そのフランジ連結部の破断用として、前記スリットよりも短いピッチでカット部とノンカット部とが繰り返されるようにマイクロミシン目が形成されていることを特徴とする容器。
  2. 前記開封タブが設けられている角部分の対角部分に、前記フランジ連結部での破断により前記外フランジ部を前記内フランジ部から分離する際の回動中心となるヒンジ部が、前記開封タブを通る対角線に関して対称に一対設けられていることを特徴とする請求項1記載の容器。
  3. さらに、前記開封タブを通らない対角線よりも前記ヒンジ部側には、前記複数のフランジ連結部のうちの少なくとも1つが位置しており、そのフランジ連結部の破断用として、前記スリットよりも短いピッチでカット部とノンカット部とが繰り返されるようにマイクロミシン目が形成されていることを特徴とする請求項2記載の容器。
  4. 前記開封タブが位置する部分と前記開口部との間に、前記スリットが少なくとも1つ位置し、前記フランジ連結部での破断により前記外フランジ部が前記内フランジ部から分離されると、前記内フランジ部と前記外フランジ部において、前記開封タブが設けられている角部分のスリットを介して対向する部分で、互いに係合可能な一対の係合部が形成されることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の容器。
  5. 前記内フランジ部と前記外フランジ部と前記フランジ連結部とが一体的に形成された樹脂成形体であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の容器。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の容器と、前記開口部を覆うように前記内フランジ部及び前記外フランジ部に接着された蓋と、を備え、
    前記フランジ連結部での破断により前記外フランジ部が前記内フランジ部から分離されると、前記蓋が前記外フランジ部と共に前記内フランジ部から分離されて、開封状態となることを特徴とする蓋付容器。
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